JPWO2013069436A1 - インプラント留置装置 - Google Patents

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Abstract

このインプラント留置装置は、長手軸を有し、コイル状の金属線材からなるインプラントの一部が挿入される切欠が先端の外周面に形成されたシースと、先端側に開口部が形成され、前記長手軸に沿って移動自在に前記シース内に挿通され、該開口部と連通し前記インプラントが引き延ばされた状態で配されるルーメンが設けられた長軸部材と、前記ルーメン内を前記長手軸方向に移動自在、且つ前記長手軸回りに回動可能に前記ルーメン内に設けられたスタイレットと、前記長手軸回りに前記シースを回転させるために前記シースの基端側に設けられた操作部と、を備える。

Description

本発明は、インプラント留置装置に関する。より詳しくは、経内視鏡的に組織にインプラントを留置するインプラント留置装置に関する。
本願は、2011年11月7日に、米国に出願された仮出願第61/556,449号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
人体の臓器などに対して処置を行う手法としては、経皮的に処置具を挿入する腹腔鏡手術が知られている。腹腔鏡手術は、腹部を切開する場合に比べて侵襲が少なくて済むため、早期の回復が期待できる。
腹腔鏡手術に使用される処置具は、経皮的に体内に挿入される硬質のシャフトを有し、シャフトの先端には、生体組織に対して処置を行う鉗子などの処置具が設けられている。例えば、特許文献1には、管腔器官を結合する用途に用いる処置具が開示されている。特許文献1に開示された処置具である管腔内吻合装置は、シャフトの先端に開閉自在な把持具が取り付けられている。シャフト内には、締付具が挿入されている。締付具は、手元側の突出機構でシャフトの先端から押し出し可能である。締付具は、形状記憶合金を平コイル形状で熱処理して製造されており、延ばした状態でシャフトに挿入される。締付具を使用するときは、突出機構で締付具を押し出して体内に刺入させる。締付具は、体温で加熱されてコイル状に復元し、生体組織に留置される。コイル状に復元した締付具によって、管腔器官を吻合することができる。
締付具を生体組織に留置する他の例として、特許文献2には外科用の組織締付器具が開示されている。この例では、締付具を針から押し出して組織に留置させる。この組織締付器具には、針を組織内に刺入するときの深さと、締付具を組織に供給する量とを制御するためのストッパが設けられている。この組織締付器具を用いて処置を行うときには、締付具及び針を収容した器具を組織に突き当てる。針を前進させて組織に刺入させた後、ストッパで締付具の位置を固定する。この後、針を組織から引き抜く。締付具は、ストッパの存在によって移動しないので、その先端部分が組織の内側に取り残される。器具を組織から外すと、締付具の残りの部分が組織の外側に残る。締付具がコイル状に復元すると、組織が固定される。
日本国特開2005−193044号公報 国際公開番号WO2002/019923号公報
生体組織を結合させるためにコイル状の組織締付具を使用する場合、組織締付具が捻れることなくコイル状に復元させるために、組織締付具を構成する素線(金属線材など)を素線の中心軸線回りに回転させることが好ましい。しかしながら、筒状部材内に組織締付具が引き伸ばされた状態で挿入されている場合には、組織締付具と筒状部材との間の摩擦によって、引き伸ばされた組織締付具の一端を回転させても組織締付具の他端が回転しない場合がある。
本発明は、コイル状の組織締付具を被検体内に留置する際に、正しいコイル形状に容易に復元させることができるインプラント留置装置を提供する。
本発明の第一の様態によれば、コイル状の金属線材からなるインプラントを被検体内に留置するためのインプラント留置装置は、長手軸を有し、前記インプラントの一部が挿入される切欠が先端の外周面に形成されたシースと、先端側に開口部が形成され、前記長手軸に沿って移動自在に前記シース内に挿通され、該開口部と連通し前記インプラントが引き延ばされた状態で配されるルーメンが設けられた長軸部材と、前記ルーメン内を前記長手軸方向に移動自在、且つ前記長手軸回りに回動可能に前記ルーメン内に設けられたスタイレットと、前記長手軸回りに前記シースを回転させるために前記シースの基端側に設けられた操作部と、を備える。
上記のインプラント留置装置において、前記スタイレットは、前記インプラントの基端に前記スタイレットの先端が当接するように構成された棒状部材であってもよい。
上記のインプラント留置装置において、前記スタイレットの先端に形成され、前記インプラントと着脱可能に連結され、前記操作部の操作に応じて前記スタイレット及び前記インプラントと共に前記長手軸方向へ移動及び前記長手軸方向周りに回動する連結部をさらに備えてもよい。
上記のインプラント留置装置において、前記操作部は、前記長手軸回りの前記シースの回転と連動させて前記スタイレットの中心軸線回りに前記スタイレットを回転させる回転連動機構を有してもよい。
上記のインプラント留置装置において、前記切欠は、前記インプラントが当接する面を有してもよい。
上記のインプラント留置装置において、前記切欠は、前記シースの先端において開いていてもよい。前記切欠は、前記長手軸方向に延び互いに離間する一対の対向面を有してもよい。前記一対の対向面の第一対向面には、前記一対の対向面の第二対向面に向かって突出する突起が設けられてもよい。前記第一対向面は、前記第二対向面に対して前記シースの回転方向の元側に位置し、前記第二対向面は、前記第一対向面に対して前記シースの回転方向の先側に位置してもよい。
上記のインプラント留置装置において、前記突起の基端側の面は、前記シースの先端側に行くに従って前記シースの回転方向へと向かうように傾斜された斜面であってもよい。
上記のインプラント留置装置において、前記切欠は、前記シースの先端面の1箇所のみにおいて開かれていてもよい。
上記のインプラント留置装置であって、前記切欠の幅は、前記金属線材の線径よりも大きくてもよい。
上記したインプラント留置装置によれば、コイル状の組織締付具を使用する場合に、組織締付具が捻れることなくコイル状に容易に復元させることができる。
本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置を示す斜視図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置を示す断面図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置のシースを先端から見た図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置のシースの先端を示す斜視図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置の組織締付具を示す斜視図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置の組織締付具の平面図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置の組織締付具の側面図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置の組織締付具の平面図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置の組織締付具の側面断面図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置の組織締付具を生体組織に留置したときの前記組織締付具の形状を示す断面図である。 図5Cに示す形状の組織締付具を示す平面図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置を内視鏡に取り付けた状態を示す斜視図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置の挿入部の一部の構成を示す部分断面図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置におけるスタイレットの一部の構成を拡大して示す断面図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置における筒部材操作部の部分を拡大して示す部分断面図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置におけるスタイレット操作部の部分を拡大して示す側面図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置におけるスタイレット操作部の一部の構成を拡大して示す側面図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置におけるスタイレット操作部の一部を外套管の基端側から見た背面図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置におけるシース操作部の部分の構成を拡大して示す斜視図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置におけるシース操作部の一部の構成を示す側面図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置における回転連動機構の構成を示す斜視図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置と内視鏡とを組み合わせた状態を示す側面図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置の使用前の手技の一過程を示す図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置の使用時におけるシース操作部部分の動作を示す動作説明図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置の使用時の内視鏡の挿入部の先端側における動作を説明するための動作説明図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置の使用時の内視鏡の挿入部の先端側における動作を説明するための動作説明図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置の使用時における筒部材操作部の動作を説明するための動作説明図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置の使用時における筒部材操作部の動作を説明するための動作説明図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置の使用時の内視鏡の挿入部の先端側における動作を説明するための動作説明図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置の使用時におけるスタイレット操作部の動作を説明するための動作説明図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置の使用時におけるスタイレット操作部の動作を説明するための動作説明図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置の使用時の内視鏡の挿入部の先端側における動作を説明するための動作説明図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置の使用時における筒部材操作部の動作を説明するための動作説明図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置の使用時におけるスタイレット操作部の動作を説明するための動作説明図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置の使用時の内視鏡の挿入部の先端側における動作を説明するための動作説明図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置の使用時におけるシース操作部の動作を説明するための動作説明図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置の使用時の内視鏡の挿入部の先端側における動作を説明するための動作説明図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置の使用時におけるシース操作部の動作を説明するための動作説明図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置の使用時におけるシース操作部の動作を説明するための動作説明図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置の使用時におけるシース操作部の動作を説明するための動作説明図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置の使用時におけるスタイレット操作部の動作を説明するための動作説明図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置の使用時の内視鏡の挿入部の先端側における動作を説明するための動作説明図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置の使用時におけるシースの先端側の動作を説明するための動作説明図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置の使用時におけるシースの先端側の動作を説明するための動作説明図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置の使用時の内視鏡の挿入部の先端側における動作を説明するための動作説明図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置の変形例の一部の構成を示す平面図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置の他の変形例の一部の構成を示す平面図である。
以下、本発明の第一実施形態に係るインプラント留置装置について説明する。
本実施形態のインプラント留置装置1の構成について図1ないし図13を参照して説明する。図1は、インプラント留置装置1を示す斜視図である。図2Aは、インプラント留置装置1を示す断面図である。図2Bは、インプラント留置装置1のシース70を先端から見た図である。図2Cは、インプラント装置1のシース70の先端を示す斜視図である。図3は、インプラント留置装置1の組織締付具10を示す斜視図である。図4Aは組織締付具10の平面図である。図4Bは組織締付具10の側面図である。図5Aないし図5Dは組織締付具10を示す図である。図5Aは組織締付具10の平面図、図5Bは組織締付具10の側面断面図、図5Cは組織締付具10を生体組織に留置したときの組織締付具10の形状を示す断面図、図5Dは図5Cに示す形状の組織締付具10を示す平面図である。図6は、インプラント留置装置1を内視鏡2に取り付けた状態を示す斜視図である。図7Aおよび図7Bは、インプラント留置装置1の挿入部30の一部の構成を示す図で、図7Aは部分断面図、図7Bは、スタイレット60の一部の構成を拡大して示す断面図である。図8は、インプラント留置装置1における筒部材操作部80の部分を拡大して示す部分断面図である。図9は、インプラント留置装置1におけるスタイレット操作部90の部分を拡大して示す側面図である。図10Aおよび図10Bは、スタイレット操作部90の一部の構成を拡大して示す図で、図10Aは側面図、図10Bは外套管91の基端91B側から見た背面図である。図11は、インプラント留置装置1におけるシース操作部100の部分の構成を拡大して示す斜視図である。図12は、シース操作部100の一部の構成を示す側面図である。図13は、インプラント留置装置1における回転連動機構110の構成を示す斜視図である。
図1および図2Aに示すように、インプラント留置装置1は、体内に留置されるインプラントである組織締付具10と、組織締付具10を体内に留置するためのアプリケータ20とを備えている。
本実施形態のインプラント留置装置1は、第一の生体組織と第二の生体組織とを一体に固定し、両組織が固定された部分に瘻孔を造設する処置を行う装置である。ここで、第一の生体組織と第二の生体組織とは、それぞれ別の器官を指すとは限らない。例えば、ある器官のある領域を第一の生体組織とし、同器官のほかの領域を第二の生体組織としてとらえ、これら二つの領域を固定する場合も含まれる。本実施形態では、第一の生体組織としての十二指腸に、第二の生体組織としての総胆管を固定し、両器官を連通させる処置を例にして本実施形態のインプラント留置装置を説明する。
まず、本実施形態のインプラント留置装置1におけるインプラントである組織締付具10について説明する。
図3ないし図5Dは、本実施形態の組織締付具10を示す図である。図3に示すように、組織締付具10は、第一組織固定部11と、第二組織固定部12と、外周バネ部13とを備えている。第一組織固定部11は、十二指腸に掛止される。第二組織固定部12は、十二指腸に隣接する総胆管に掛止される。外周バネ部13は、第一組織固定部11に接続される。
組織締付具10は、すべての部位、すなわち第一組織固定部11、第二組織固定部12、及び外周バネ部13が、コイル状に巻かれた一本の高弾性金属線材(以下、単に「金属線材」と称する。)から形成される。なお、この金属線材は超弾性を有する超弾性合金で形成されていてもよい。第一組織固定部11と第二組織固定部12とは同一のループ径を有し、かつ互いのループが同軸となるように形成されている。本実施形態では、組織締付具10の金属線材において、十二指腸と総胆管とを掛止する部分が左巻きである。
外周バネ部13は、バネ部14と、座巻部15とを備える。バネ部14は、第一組織固定部11の端部から延びる。座巻部15は、バネ部14の端部から延びる。
バネ部14は、第一組織固定部11の端部から、第一組織固定部11及び第二組織固定部12よりも大きいループを形成しつつ第二組織固定部12に向かって延びている。バネ部14が形成するループは、第二組織固定部12側に行くにしたがって徐々に大きくなる。ただし、この形状は、本実施形態に必須ではない。例えば、バネ部14が同径のループを形成しながら第二組織固定部12に向かって延びてもよい。
バネ部14は第二組織固定部12側に延びているため、バネ部14を形成する金属線材は、図4Aおよび図4Bに示すように、第一組織固定部11及び第二組織固定部12のループ(以下、これを「基本ループL1」と称する。)の軸線に対して斜めになるように角度を有している。
バネ部14は、一回転以上の整数巻となるように形成されてもよい。「一回転の整数巻」とは、図5Aに示すような組織締付具10の平面視において、バネ部14の第一組織固定部11側の端部14Aと座巻部15側の端部14Bとが、基本ループL1の中心Cを挟まずに、中心Cと同一直線状に並ぶことを指す。
バネ部14が一巻以上の整数巻であると、組織締付具10を、中心Cを通る軸線方向の断面で見たときに、どのような断面をとっても図5Bのように基本ループL1の径方向外側にバネ部14が均等に配分された状態となる。図5Bには、一例としてバネ部14が一巻に設定された状態を示している。整数巻であれば、バネ部14が二巻以上に設定されていても同様の効果を奏する。したがって、第一組織固定部11及び第二組織固定部12に対して基本ループL1の径方向にバネ部14が及ぼす力は均等になる。このため、図5C及び図5Dに示すように、組織締付具10が組織に留置された場合でも、第一組織固定部11及び第二組織固定部12の基本ループL1が軸ずれを起こさずに、組織締付具10の形状を安定させることができる。
バネ部14と座巻部15との接続部にあたる端部14Bにおいて、金属線材は延びる角度を変える。座巻部15は基本ループL1の中心軸線に対して垂直にループを形成するように曲げて形成されている。したがって、座巻部15のループの形状は、基本ループL1と平行になる。
図3に示すように、座巻部15の端部15Aには、後述するスタイレット60に連結するための連結部16が設けられている。
図3及び図4Aに示すように、連結部16は組織締付具10を構成する金属線材の軸と同軸状に延びる略円柱形状に形成される。連結部16の金属線材が接続された端と反対側は軸方向断面に沿って半割り状に形成される。より詳しくは、連結部16は、端面16Aと、貫通孔16Bとを有している。端面16Aは、この円柱形状の中心軸を有し且つ基本ループL1の径方向外側に向くように形成される。貫通孔16Bは、一端が端面16Aに開口するとともに端面16Aに直交する方向に端面16Aから延びて形成される。
座巻部15が形成するループは、バネ部14が形成するループよりも大きい径を有する。したがって、図4Aに平面図で示すように、組織締付具10を基本ループL1の中心軸線方向から見ると、最も内側に基本ループL1がある。その外側にバネ部14が形成する第二ループL2が位置する。第二ループL2の外側に座巻部15が形成する第三ループL3が位置する。基本ループL1、第二ループL2、及び第三ループL3は、基本ループL1の径方向において、互いに重畳していない。
以下では、インプラント留置装置1のアプリケータ20について説明する。
図2Aに示すように、アプリケータ20は、内視鏡を用いて組織締付具10を体内に留置するための器具である。アプリケータ20は、取付部21と、挿入部30と、本体40とを備えている。取付部21は、例えば図6に示す内視鏡2の鉗子チャンネル7(処置具チャンネル)に、アプリケータ20を固定する。挿入部30は、内視鏡2の鉗子チャンネル7に挿入され、組織締付具10を対象となる生体組織まで案内する。本体40は、挿入部30の挿入方向の基端側に設けられ、組織締付具10を留置する操作を行う。
取付部21は、図2A及び図6に示すように、口金ねじ部22と、連結支持具23(図6参照)とを有している。口金ねじ部22は、鉗子チャンネル7の口金8にねじ嵌合する。連結支持具23は、内視鏡2とアプリケータ20とを連結する。
図6に示すように、連結支持具23は、摩擦係合部24と、抜け止めピン25と、止め部26とを有している。摩擦係合部24は、内視鏡2の操作部3が差込まれて操作部3の外面に摩擦係合するように筒状に形成される。抜け止めピン25は、摩擦係合部24が操作部3から抜け落ちないように口金8の外周部分に刺し通される。止め部26は、後述するシーススライダ104を挿入してねじ止めする。このように、アプリケータ20に固定された連結支持具23を介してアプリケータ20と内視鏡2とは固定されている。これにより、連結支持具23によって、アプリケータ20を内視鏡2に取り付けたときに、アプリケータ20をユーザが支えなくとも鉗子チャンネル7の口金8からアプリケータ20が外れないように支持することができる。
図2Aに示すように、挿入部30は、筒部材50と、スタイレット60と、シース70とを備えている。スタイレット60は、筒部材50に挿通されて配置される。シース70は、筒部材50及びスタイレット60を収容する。筒部材50、スタイレット60、及びシース70は、いずれも可撓性を有しており、互いに同軸状に配置されている。挿入部30は上述の鉗子チャンネル7よりも軸方向の長さが長く形成されている。
筒部材50は、組織締付具10が引き延ばした状態で内部に収容されて使用される。筒部材50の材料は、生体組織に筒部材50を刺入する際に筒部材50が撓まない程度の硬度を有する。さらに、筒部材50の材料は、内視鏡2の鉗子チャンネル7に挿通されたときに鉗子チャンネル7の走行に沿って湾曲することができる程度の可撓性を有していてもよい。筒部材50の材料としては、例えばステンレス鋼やニッケルチタン合金(NiTi)に代表される超弾性合金を採用することができる。
筒部材50は、先端51側から生体組織に刺入される。筒部材50の先端51は、筒部材50の長手方向に対して斜めに形成された傾斜端面51Aを有している。これにより、筒部材50の先端は鋭利に仕上げられている。また、筒部材50の先端51側の一部では、傾斜端面51Aの基端が湾曲の内側に向くように筒部材50が僅かに湾曲されている。
なお、筒部材50の先端51に電極を設け、先端51に通電して生体組織を焼灼切開することによって筒部材50を生体組織に刺入するように構成しても良い。この場合、筒部材50の先端51が鋭利に形成されていなくても良い。
スタイレット60は、筒部材50の内部で組織締付具10よりも基端側に配置される。スタイレット60は、筒部材50の内部を進退可能な棒状に形成されている。スタイレット60の先端61には、組織締付具10に設けられた上述の連結部16に連結される連結部63が固定されている。
図7A及び図7Bに示すように、連結部63は、端面63Aと、突起63Bとを有している。端面63Aは、連結部16の端面16Aに当接するように形成される。突起63Bは、連結部16の貫通孔16Bに挿入される。
端面63Aは、筒部材50に対する周方向の相対位置が、筒部材50の先端51に形成された傾斜端面51Aの基端51B(図2A参照)側に向くように位置決めされている。
組織締付具10が筒部材50の内部に収容されているときには、突起63Bが貫通孔16Bに挿入されている。端面16Aと端面63Aとは接触している。このため、組織締付具10はスタイレット60と一体となって、筒部材50の内部を進退可能である。スタイレット60が軸回りに回転されると、スタイレット60と組織締付具10とは一体に回転する。筒部材50の内部では、連結部16と連結部63とが組み合わせられた状態では、端面16Aと端面63Aとが離間する方向に相対移動しても突起63Bは貫通孔16Bから抜けない。このため、筒部材50の内部では、組織締付具10とスタイレット60との係合が外れることはない。
筒部材50とシース70との間には、筒部材50の外面に三層に巻かれた三層コイルシース53が設けられている。三層コイルシース53の材料としては、例えば金属製の線材を採用することができる。この線材を巻き回して三層構造のコイルシースを形成することができる。また、三層コイルシース53は筒部材50には固定されているが、シース70には固定されていない。
シース70は、可撓性を有する管状の部材であり、筒部材50が内部に挿通されている。シース70は、外力がかかっていない状態では直線状である。僅かに湾曲された筒部材50が挿通されていることにより、シース70の先端71側の一部が僅かに湾曲されている。また、シース70の先端71は、平坦面71Aと、面取り部71Bと、切欠71Cとを有する。平坦面71Aは、シース70の長手方向に直交するように平坦に形成される。面取り部71Bは、内視鏡2の鉗子チャンネル7へシース70を挿通しやすくするために平坦面71Aの外周部分の角を取り除いた形状に形成される。切欠71Cは、シース70の外周面の一部がシース70の長手方向に切り取られた形状をなす。
切欠71Cは、シース70の先端において、組織締付具10を構成する金属線材の少なくとも一部を挿入することができる隙間を有している。なお、切欠71Cは、シース70の先端において、組織締付具10を構成する金属線材の直径以上の隙間を有している。また、図2Cに示すように、シース70の外周面の一部が切り取られた結果、シース70の中心軸線方向に延びる一本の突起がシース70の先端に形成されたように見える形状も、本実施形態でいう切欠71Cに含まれる。
シース70の先端からシース70の中心軸線に沿って測ったときの切欠71Cの長さ寸法は、組織締付具10を構成する金属線材の半径より大きくてもよい。さらに、切欠71Cの長さ寸法は、組織締付具10を構成する金属線材の直径より大きくてもよい。切欠71Cにおいて、シース70の周方向に向けられた一対の対向面71Ca、71Cbは、シース70を用いて組織締付具10をシース70の中心軸線回りに回転させるために組織締付具10を構成する金属線材と当接する面である。
一対の対向面71Ca、71Cbには、湾曲された面が一部又は全部に形成されていてもよい。さらに、対向面71Caと対向面71Cbとが正対している必要はない。なお、本実施形態では、一対の対向面71Ca、71Cbは、互いに平行な面である。
図2Aに示すように、本体40は、略筒状に形成された操作本体41を有している。操作本体41には、筒部材操作部80と、スタイレット操作部90と、シース操作部100と、回転連動機構110とが設けられている。筒部材操作部80は、筒部材50を動作させる。スタイレット操作部90は、スタイレット60を動作させる。シース操作部100は、シース70を動作させる。回転連動機構110は、筒部材操作部80とスタイレット操作部90とシース操作部100とを連結させてそれぞれの回転動作を連動させる。
また、操作本体41には、長孔42(図1参照)と、案内溝43(図1参照)と、規制溝44(図2A参照)とのそれぞれが、操作本体41の長手方向に延びて形成されている。長孔42には、筒部材操作部80の後述する固定ねじ81Cが貫通する。案内溝43には、後述する位置決めねじ89が嵌まる。規制溝44には、後述する規制部材86が嵌まる。
図2A及び図8に示すように、筒部材操作部80は、固定部81と、カム管82と、筒部材スライダ84と、スライドストッパ87とを有している。固定部81は、筒部材50の基端52に固定される。カム管82は、筒状に形成され、固定部81に連結される。筒部材スライダ84は、固定部81に連結される。スライドストッパ87は、略筒状に形成され、筒部材スライダ84よりも操作本体41の先端41A側で操作本体41の外周面に嵌合する。
固定部81は、固定部材81Aと、支持部材81Bとを有している。固定部材81Aは、略円板状に形成され、筒部材50が固定される。支持部材81Bは、筒状に形成され、固定部材81Aの中心軸回りに相対回動自在に固定部材81Aと連結される。支持部材81Bは、操作本体41の内部で操作本体41の内壁に沿う形状である。支持部材81Bは操作本体41の内部で操作本体41の長手方向に相対移動可能である。支持部材81Bは操作本体41に対して周方向の相対位置が位置決めされている。
固定部81の基端側には、固定ねじ81Cが着脱可能に設けられている。固定ねじ81Cは、図8に示すように操作本体41の外側から長孔42を介して径方向内側にねじ込まれる。さらに、固定ねじ81Cは、図2Aに示すように支持部材81Bとカム管82とを貫通する。固定ねじ81Cが取り付けられている状態では、固定部81とカム管82とは固定されている。このため、長孔42の長手方向の長さの範囲内で、固定部81とカム管82とが一体に操作本体41と相対移動できる。
図2Aに示すように、カム管82は、スタイレット60の軸回りにスタイレット60を回転させるとともに筒部材50の軸方向にスタイレット60を相対移動させるための部材である。カム管82の外壁部には、外壁の一部を切り取るように形成された螺旋状の螺旋カム83が形成されている。
螺旋カム83は、第一螺旋カム83Aと、第二螺旋カム83Bとを有している。第一螺旋カム83Aは、カム管82の先端82A側に位置する。第二螺旋カム83Bは、第一螺旋カム83Aよりも基端82B側に位置する。
第一螺旋カム83Aは、支持部材81Bに係合している。より詳しくは、支持部材81Bにおいて径方向内側に突出して設けられたピン81Dが第一螺旋カム83Aにはまり込んでいる。第一螺旋カム83Aの形状は、カム管82の先端82A側から基端82B側へ見たときに、カム管82の基端82B側から先端82A側へ向かうにしたがってカム管82の軸回りに右回りに進む螺旋形状である。
図2A及び図9に示すように、第二螺旋カム83Bは、第一螺旋カム83Aと同方向の螺旋形状である。さらに、第二螺旋カム83Bの形状は、組織締付具10の形状に基づいて定められている。すなわち、第二螺旋カム83Bは、およそ組織締付具10における金属線材の巻数以上の巻数を有している。さらに、第二螺旋カム83Bのリードの長さは組織締付具10の周方向で一周分の金属線材の長さと等しく設定されている。本実施形態では、組織締付具10のループは上述のように基本ループ(第一ループ)L1、第二ループL2、第三ループL3でループ径が異なり、それぞれのループで金属線材の長さが異なる。このため、本実施形態の第二螺旋カム83Bは、カム管82の先端82A側から、第三ループ、第二ループ、第一ループの順になるようにリードの長さを変えて形成されている。
図2A及び図8に示すように、筒部材スライダ84は、一対のフック85と、規制部材86とを有している。一対のフック85は、スライドストッパ87に筒部材スライダ84を連結させる。規制部材86は、操作本体41の規制溝44に嵌合する。
一対のフック85は、筒部材スライダ84の外面で径方向に対向する位置に設けられている。また、フック85の先端85Aが筒部材スライダ84の径方向内側に向かうように、一対のフック85のそれぞれは例えば板バネ85Cによって付勢されている。フック85の基端85Bは、ユーザによって操作される部分である。基端85Bのそれぞれを例えばユーザの親指と人差し指でつまむことで一対のフック85の先端85Aのそれぞれを同時に筒部材スライダ84の径方向外側に移動させることができる。
図8に示すように、スライドストッパ87は、フック85の先端85Aを係合させるための係合部88を有している。係合部88は、テーパー部88Aと、係合溝88Bとを有している。テーパー部88Aは、スライドストッパ87の基端87Bから先端87Aに向かうにしたがって径方向外側に向かうように傾斜する。係合溝88Bは、テーパー部88Aよりも先端87A側で径方向内側に窪んで形成される。
スライドストッパ87の係合溝88Bに筒部材スライダ84のフック85が係合しているときには、スライドストッパ87と筒部材スライダ84は、軸方向には相対移動しないように構成されている。
さらに、スライドストッパ87には、操作本体41の外面に当接可能な先端89Aを有する位置決めねじ89が取り付けられている。位置決めねじ89をスライドストッパ87の内側方向へねじ込むことで、位置決めねじ89は案内溝43の底部に当接して径方向内側へ押し付けられる。これによりスライドストッパ87と操作本体41との相対位置を固定することができる。
図2A及び図9に示すように、スタイレット操作部90は、外套管91と、回転入力部93と、固定部94と、を有している。外套管91は、カム管82の外周を覆っている。回転入力部93は、外套管91の先端に固定される。固定部94は、カム管82の内部に配置される。固定部94には、スタイレット60の基端62が固定される。また、外套管91の先端と筒部材スライダ84との間には、外套管91と筒部材スライダ84の周方向の相対回転動作を規制する回転規制部97が設けられている。
図9に示すように、外套管91は、外套管91の長手方向に延びて形成された長孔92を外壁に有する。長孔92は、長孔92Aと、長孔92Bとを有する。長孔92Aは、図2A及び図9に示すように外套管91の先端91A側に位置する。長孔92Bは、外套管91の基端91B側に位置する。外套管91の長手方向を長孔92の長手方向としたときの長孔92Aと長孔92Bとのそれぞれの幅は、長孔92Aと長孔92Bとで異なる。長孔92Aの幅は、長孔92Bの幅よりも狭く形成されている。
回転入力部93は、ユーザが外套管91を回転させるために把持される部分である。回転入力部93の外面には、ユーザの手によって回転入力部93が把持されたときに周方向の滑り止めとなる凹凸部93A(図2A参照)が形成されている。
図2A、図10A、及び図10Bに示すように、固定部94は、カム管82の径方向外側に向かって突出したガイドピン95を有している。ガイドピン95は、カム管82の螺旋カム83を貫通している。さらに、ガイドピン95は、外套管91の長孔92Bを貫通している。ガイドピン95は、第一壁部95Aと、第二壁部95Bとを有している。第一壁部95Aは、長孔92Aの幅よりも狭い。第二壁部95Bは、長孔92Aの幅よりも広く長孔92Bの幅よりも狭い。
第一壁部95Aと第二壁部95Bとは、ガイドピン95の軸回りで90度ずれた位置に配置されている。このため、第二壁部95Bが長孔92Bの幅方向に向いている状態では、ガイドピン95は長孔92Aと長孔92Bとの間で引っかかる。ガイドピン95を軸回りに90度回動させて第一壁部95Aを長孔92Bの幅方向に向けることで、ガイドピン95が長孔92Aに入り込むことができる。
ガイドピン95の突出端部にはガイドピン95の径方向外側に向かって突出する凸部96が設けられている。凸部96は、ガイドピン95が軸回りに回動するときの第一壁部95A、第二壁部95Bの位置をユーザが把握するための指標として使用することができる。
図2Aに示すように、回転規制部97は、当接部98と、回転規制ねじ99とを有している。当接部98は、外套管91の先端に設けられる。当接部98は、環状に形成され、外面の一部が平坦に形成される。回転規制ねじ99は、当接部98に先端99Aが当接するように筒部材スライダ84にねじ込まれている。回転規制ねじ99は、筒部材スライダ84に対して着脱自在である。このため、回転規制ねじ99が取り付けられている状態では筒部材スライダ84と外套管91とは相対回転しない。回転規制ねじ99が取り外されている状態では筒部材スライダ84と外套管91とは相対回転可能である。
図2A及び図11に示すように、シース操作部100は、本体40の操作本体41の先端41A側に設けられている。シース操作部100は、固定部101と、カム管102と、シーススライダ104とを有している。固定部101は、略円盤状に形成される。固定部101の中央に、シース70の基端72が固定される。カム管102は、略円筒状に形成される。カム管102は、シース70の軸回りに固定部101と相対回転自在に連結される。シーススライダ104は、筒状に形成される。シーススライダ104は、カム管102の外周にカム管102と同軸上に設けられる。
図11に示すように、カム管102は、傾斜カム溝103を有している。傾斜カム溝103は、基端102Bから先端102Aに向かって見たときに基端102Bから先端102Aに行くにしたがって右回りに進む螺旋の一部をなすように壁部の一部が切り取られた形状である。本実施形態では、傾斜カム溝103において、周方向の両端103A、103Bの間をカム管102の軸方向に測った長さLaは、組織締付具10の基本ループL1の一巻分の金属線材の長さよりも短く設定されていてもよい。
図12に示すように、シーススライダ104は、第一のカム溝105と、第二のカム溝106とを有する。カム溝105は、本体40の長手方向に延びる。カム溝106は、シーススライダ104の周方向に延びる。カム溝105とカム溝106とは繋がって形成されている。
シーススライダ104の先端104A側に位置するカム溝105の端部105Aには、カム溝105の幅方向内側に突出する突起107Aを有する弾性ストッパ107が設けられている。シーススライダ104の周方向でカム溝105から遠い側のカム溝106の端部には、カム溝106の幅方向内側に突出する突起108Aを有する弾性ストッパ108が設けられている。弾性ストッパ107、108には、突起107A、108Aがカム溝105、106の幅方向外側に移動するときの逃げとなる逃げ部107B、108Bがそれぞれ形成されている。
図11及び図12に示すように、シース操作部100には、シースストッパ109が設けられている。シースストッパ109は、シーススライダ104のカム溝105、106とカム管102の傾斜カム溝103とを貫通するように操作本体41にねじ込まれる。シースストッパ109は、ねじ部109Aと、ねじ部109Aよりも大径に形成された大径部109Bとを有する。シースストッパ109が操作本体41にねじ込まれることで、大径部109Bによってカム管102及びシーススライダ104が操作本体41に押し付けられて固定される。
図2A及び図13に示すように、回転連動機構110は、本体40の長手方向に延びて設けられた軸部材111、112、113を有している。軸部材111、112、113は、筒部材操作部80の固定部81とスタイレット操作部90の固定部94とのそれぞれに挿通される。軸部材111、112、113は、シース操作部100の固定部101に固定されている。軸部材111、112、113には、軸部材111、112、113を所定の位置関係で保持する保持部114が固定されている。本実施形態では、軸部材111、112、113は、本体40の長手軸から径方向に等距離の位置に配置されている(図10B参照)。本体40の長手軸とは、言い換えれば本体40の内部における筒部材50及びスタイレット60の中心軸である。回転連動機構110によって、固定部81と固定部94と固定部101とは一体に回転する。すなわち、本実施形態では、固定部81に固定された筒部材50と、固定部94に固定されたスタイレット60と、固定部101に固定されたシース70とは一体に回転する。
以上に説明した構成の、本実施形態のインプラント留置装置1の使用時の動作について図14ないし図35を参照して説明する。
図14は、インプラント留置装置1と内視鏡とを組み合わせた状態を示す側面図である。
本実施形態では、図14に示すように、インプラント留置装置1は、例えば鉗子チャンネル7を有するリニア走査型の超音波内視鏡2(以下「内視鏡2」と略して称する。)と共に使用される。
内視鏡2は、操作部3と、挿入部4と、ノブ3Aと、ボタン3Bと、超音波観察部5とを備えている。操作部3は、体外で使用される。挿入部4は、可撓性を有し、操作部3から延びる。ノブ3Aは、操作部3に設けられ、挿入部4の先端部分を湾曲させる。ボタン3Bは、送気送水、吸気吸水の操作を行う。超音波観察部5は、挿入部4の先端4Aからさらに先端側に膨出して設けられている。超音波観察部5は、挿入部4の先端4Aに取り付けられた超音波振動子によって挿入部4の先端4Aから先端側に超音波を照射して、例えば生体組織などから反射する反射波を受信する。その後、超音波観察部5は、挿入部4の内部及び操作部3のユニバーサルコードCの内部を通じて外部のモニタに画像情報として表示する。このように、超音波観察部5によって、超音波が照射された範囲の生体組織などの形状や組成などを観察できるように構成されている。
本実施形態の内視鏡2は直視型の内視鏡である。挿入部4の先端4Aには、挿入部4の先端4Aからさらに先端側に視野を有する図示しない光学的観察機構を有している。光学的観察機構は、例えば挿入部4の先端4Aの内部に結像レンズ群と固体撮像素子とを内蔵し、挿入部4の内部および操作部3から延びるユニバーサルコードCの内部を通じて外部のモニタに光学像を映し出すように構成することができる。
なお、内視鏡2の構成は超音波観察部5を備えるものに限られるものではない。内視鏡2の構成は、他のプローブ型の超音波装置を備えるものでもよく、超音波以外の手段で観察を行うものであってもよい。また、超音波観察部5を備えていない内視鏡を用いることもできる。この場合には体外で使用する超音波装置や、X線装置、磁気共鳴画像装置(MRI装置)、コンピュータ断層撮影装置(CT装置)などの装置を併用して体腔内を観察してもよい。
以下では、上述の内視鏡2に本実施形態のインプラント留置装置1を組み合わせて処置を行う手技について、経十二指腸的胆管ドレナージの一例で、十二指腸と総胆管とを一体に固定して両者を連通させる貫通孔を造設する手技を例にして説明する。このような手技は、例えば図15に示すように、十二指腸乳頭Dpが腫瘍Trによって閉塞して胆汁を排出することができなくなり、胆汁が血液に溶け込んで黄疸を起こす場合に実施される減黄術である。この手技によって、胆汁を総胆管Cbから十二指腸Ddに直接に排出することができる。
本実施形態のインプラント留置装置1の使用時には、まず、組織締付具10は筒部材50の内部に引き延ばした状態で配置される。筒部材50はシース70の内部に収納された位置関係で用意される(図2A参照)。このとき、インプラント留置装置1における各部の位置関係は、筒部材50、スタイレット60、及びシース70はそれぞれの可動範囲において最も基端側に位置するようにセットされている(図2A参照)。また、内視鏡2の操作部3に連結支持具23のみが抜け止めピン25によってあらかじめ固定された状態(図6参照)でユーザは手技を開始する。
まず、内視鏡2を患者の体腔内へ挿入して処置対象を観察するステップS1を行う。図15は、ステップS1を説明するための説明図で、インプラント留置装置1の使用前の手技の一過程を示す図である。ステップS1では、図15に示すように、内視鏡2の挿入部4を、アプリケータ20の挿入部30が挿入されていない状態で患者の口から挿入する。内視鏡2は、上部消化管である十二指腸Ddに挿入される。超音波観察部5で十二指腸Ddの外側の状態を調べ、十二指腸乳頭Dpよりも胃St側で、総胆管Cbに近く貫通孔を造設するのに適切な場所をユーザが決める。貫通孔を造設するのに適切な場所が決まったらステップS1を終了してステップS2へと進む。
ステップS2は、内視鏡2にインプラント留置装置1を取り付けるステップである。ステップS2では、ユーザは、図6に示す内視鏡2の鉗子チャンネル7に図1に示すアプリケータ20の挿入部30を挿入し、図1に示す取付部21を図6に示す鉗子チャンネル7の口金8にねじ込んで係合させる。さらに、図14に示すように、止め部26によって連結支持具23とシーススライダ104とを固定する。この状態では、アプリケータ20に触れずに内視鏡2を把持してもアプリケータ20は内視鏡2から外れない。図14に示すように、取付部21と口金8とが係合している位置関係では、挿入部30の先端は内視鏡2の挿入部4の先端4Aから突出している。内視鏡2にインプラント留置装置1が取り付けられたらステップS2を終了してステップS3へと進む。
ステップS3は、内視鏡2に対する挿入部30の位置を調整するステップである。図16は、ステップS3におけるインプラント留置装置1のシース操作部100部分の動作を示す動作説明図である。また、図17は、インプラント留置装置1の使用時の内視鏡2の挿入部4の先端側におけるステップS3の動作を説明するための動作説明図である。
ステップS3では、図16に示すように、ユーザは、まず、シース操作部100に設けられたシースストッパ109を緩める。これにより、シーススライダ104と操作本体41とは操作本体41の長手方向に相対移動可能になる。ユーザは、シーススライダ104に対して操作本体41を進退させ、シース70の先端が超音波観察部5の先端5Aに対して適切な所定の位置になるように調整する。本実施形態では、ステップS3における上述の所定の位置とは、図17に示すように超音波観察部5の先端5Aの位置とシース70の先端71の位置が一致する位置である。
シーススライダ104に対して操作本体41を進退移動させると、シース70とともに、操作本体41に連結された筒部材操作部80、スタイレット操作部90が一体に進退移動する。これにより筒部材50、スタイレット60も一体に進退移動する。このため、筒部材50とスタイレット60とシース70との相対位置関係は変わらない。挿入部30の位置が上述の所定の位置に調整されたら、シースストッパ109を締め付けてシーススライダ104と操作本体41とを固定し、ステップS3を終了してステップS4へと進む。
ステップS4は、筒部材50を穿刺する部位を決めるステップである。図18は、インプラント留置装置1の使用時の内視鏡2の挿入部4の先端側における動作を説明するための動作説明図である。
ステップS4では、図18に示すようにユーザは内視鏡2に設けられた超音波観察部5を使用して十二指腸Dd越しに総胆管Cbを走査し、筒部材50を十二指腸Dd及び総胆管Cbに刺入する位置を決める。筒部材50を穿刺する位置が決まったら、ステップS4を終了してステップS5へと進む。
ステップS5は、十二指腸Dd及び総胆管Cbに筒部材50を穿刺するための穿刺量を設定するステップである。図19A及び図19Bは、インプラント留置装置1の使用時における筒部材操作部80の動作を説明するための動作説明図である。図20は、インプラント留置装置1の使用時の内視鏡2の挿入部4の先端側における動作を説明するための動作説明図である。
ステップS5では、図19Aに示すように、ユーザは、まず、筒部材操作部80のスライドストッパ87に取り付けられた位置決めねじ89を緩める。さらに、図19Bに示すように、ユーザは、筒部材スライダ84に取り付けられた一対のフック85の基端85Bを筒部材スライダ84の径方向内側に押し込む。すると、一対のフック85の先端85Aがスライドストッパ87の係合溝88Bから離間して筒部材スライダ84とスライドストッパ87とは相対移動可能となる。スライドストッパ87は操作本体41の長手方向に進退可能になる。
ユーザは、スライドストッパ87を、操作本体41に対して所望の位置に移動させた後に位置決めねじ89を締め付けてスライドストッパ87を操作本体41に固定する。このときのスライドストッパ87と筒部材スライダ84との間の距離が、筒部材50を生体組織(十二指腸Dd及び総胆管Cb)に穿刺する穿刺量D1になる。筒部材50を穿刺する穿刺量が設定されたらステップS5を終了してステップS6へと進む。
ステップS6は、筒部材50を十二指腸Dd及び総胆管Cbに穿刺するステップである。ステップS6では、図19Aに示すように、ユーザは、筒部材スライダ84を操作本体41に対して操作本体41の先端41A側へ移動させる。すると、図2Aに示すように筒部材スライダ84は図19Aに示す筒部材スライダ84に連結されていた固定部81と一体として操作本体41の先端41A側へと移動する。これにより、固定部81に固定されている筒部材50は先端51側へと直線移動する。図20に示すように、筒部材50は先端51から十二指腸Dd及び総胆管Cbに刺入される。
ユーザは、筒部材スライダ84がスライドストッパ87に当接するまで筒部材スライダ84をスライドストッパ87に対して移動させる。すると、図19Bに示すように、筒部材スライダ84に設けられた一対のフック85の先端85Aはそれぞれスライドストッパ87のテーパー部88Aを乗り越えて係合溝88Bに嵌まる。スライドストッパ87が操作本体41に固定されているので、筒部材スライダ84とスライドストッパ87とが係合すると、筒部材スライダ84も操作本体41に対して固定された位置関係で保持される。このため、十二指腸Dd及び総胆管Cbに穿刺された筒部材50は基端52側へは戻ることなく筒部材50が組織から抜けることが抑制される。
筒部材50が十二指腸Dd及び総胆管Cbに穿刺されたらステップS6を終了してステップS7へと進む。
ステップS7は、組織締付具10を筒部材50から繰り出し、総胆管Cb側に組織締付具10の一部を配置する繰り出し工程である。図21及び図22は、インプラント留置装置1の使用時におけるスタイレット操作部90の動作を説明するための動作説明図である。図23は、インプラント留置装置1の使用時の内視鏡2の挿入部4の先端側における動作を説明するための動作説明図である。
ステップS7では、図21に示すようにユーザは、筒部材スライダ84に取り付けられた回転規制ねじ99を取り外す。これにより、筒部材スライダ84と外套管91との係合が外れ、筒部材スライダ84に対して外套管91及び回転入力部93を軸回りに回転させることができるようになる。
ユーザは、回転入力部93を把持して、操作本体41に対して回転入力部93を回転させる。回転入力部93の回転方向は、図21に矢印で示すように、外套管91を基端91Bから先端91Aに向かって見たときに右回りになる向きである。すると、カム管82に対して外套管91が外套管91の軸回りに回転する。
図21及び図22に示すように、カム管82の第二螺旋カム83Bと外套管91の長孔92とのそれぞれにはガイドピン95が挿通されている。このため、ガイドピン95は、螺旋カム83に支持されながら長孔92に沿って、外套管91の先端91A側へ移動する。その結果、ガイドピン95が固定された固定部94もガイドピン95と一体に外套管91の先端91A側へ移動する。さらにこのとき、外套管91が軸回りに回転することでガイドピン95も外套管91と同じ軸回りに回転する。
外套管91の先端91A側へ移動する固定部94によって、スタイレット60は、筒部材50の先端51側(図2A参照)へ移動する。このとき、固定部94とスタイレット60とは固定されているので、固定部94と一体にスタイレット60が回転する。
ここで、図13に示したように固定部81と固定部94と固定部101とは回転連動機構110によって回転が連動するように連結されているので、固定部94と共に、固定部81及び固定部101はともに軸回りに回転する。このため、固定部81に固定された筒部材50と固定部101に固定されたシース70とはスタイレット60の回転動作に連動して共回りする。その結果、スタイレット60は、周方向の相対位置が筒部材50と位置決めされた位置のまま、筒部材50の内部で筒部材50の軸方向に先端51側へと移動する。
内視鏡2の挿入部4の先端4A側においては、筒部材50とスタイレット60が操作本体41に対して軸回りに回転している。このため、図23に示すように、十二指腸Dd及び総胆管Cbに対して組織締付具10は筒部材50の軸回りに回転している。
図22に示すように外套管91の長孔92Aと長孔92Bとの境目92Cまで固定部94が移動すると、ガイドピン95の第二壁部95Bが長孔92Aに引っかかる。すると、長孔92と第二螺旋カム83Bとにガイドピン95が噛みこむので、ユーザは外套管91を回転させることができなくなる。本実施形態では、長孔92Aはカム管82の第二螺旋カム83Bの二巻分の長さである。このため、外套管91を回転させることができなくなった時点で、筒部材50の先端51からは組織締付具10の金属線材が二巻分繰り出されている。組織締付具10は、自身の超弾性によって、筒部材50の先端51から繰り出された部分ではコイル状に復元している。これで、ステップS7は終了してステップS8へと進む。
ステップS8は、十二指腸Dd側に組織締付具10を配置するために十二指腸Dd及び総胆管Cbから筒部材50を抜去する抜去工程である。図24は、インプラント留置装置1の使用時における筒部材操作部80の動作を説明するための動作説明図である。図25は、インプラント留置装置1の使用時におけるスタイレット操作部90の動作を説明するための動作説明図である。図26は、インプラント留置装置1の使用時の内視鏡2の挿入部4の先端側における動作を説明するための動作説明図である。
ステップS8では、図24に示すように、まず、ユーザは、筒部材スライダ84とスライドストッパ87との間で操作本体41に取り付けられた固定ねじ81Cを取り外す。すると、図25に示すように、筒部材操作部80の固定部81とカム管82との固定が解除され、固定部81とカム管82とは軸回りに相対回転自在になる。この状態で、ユーザは回転入力部93を、外套管91を基端91Bから先端91Aに向かって見たときに右回りになる向きに操作本体41に対して回転させる。すると、外套管91とカム管82とはガイドピン95が噛みこんでいるために相対回転せず、カム管82が外套管91とともに回転入力部93の回転方向に回転する。
カム管82が回転することで、カム管82と固定部81とは軸回りに相対回転する。より詳しくは、固定部81は操作本体41に対して回転せず、カム管82が操作本体41に対して回転している。固定部81の支持部材81Bに設けられたピン81Dは、カム管82の第一螺旋カム83Aに沿って摺動する。これにより支持部材81Bはカム管82の基端82B側へと移動する。すると、支持部材81Bに連結された固定部材81A及び固定部材81Aに固定された筒部材50も支持部材81Bとともにカム管82の基端82B側へ移動する。このとき、スタイレット操作部90の固定部94は図22に示すように外套管91の長孔92Aと長孔92Bとの境目92Cに噛みこんで固定状態にある。このため、スタイレット60はステップS7の位置から軸方向には移動せずに軸回りに回転する。このため、筒部材50とスタイレット60とは、筒部材50がスタイレット60の基端62側に直線移動するように相対移動する。その結果、筒部材50の先端51側にスタイレット60が押し込まれる。
内視鏡2の挿入部4の先端4A側においては、図26に示すように、上述の筒部材50の直線移動による筒部材50とスタイレット60との相対移動によって、総胆管Cb側に配置された組織締付具10の一部が十二指腸Dd側に引き戻されることなく、筒部材50は十二指腸Dd及び総胆管Cbから引き抜かれ、シース70の内部へと引き込まれる。
ここで、固定部81の支持部材81Bは、操作本体41の軸方向に進退移動可能且つ回動不能に操作本体41に支持されている。このため、固定部81が操作本体41の内部で可動範囲のうち最も基端側に移動したところで固定部81は操作本体41の基端側へそれ以上移動することができなくなる。これにより、回転入力部93は回転させられなくなる。
ユーザは、図25に示す回転入力部93が回転させられなくなるまで回転入力部93を回転させる。回転入力部93が回転できなくなった時点で筒部材50を引き抜く動作は終了する。これでステップS8を終了してステップS9へと進む。
ステップS9は、十二指腸Ddと総胆管Cbとを密着させるとともに、十二指腸Dd側を光学的に観察するための位置関係となるように内視鏡2と十二指腸Ddとを相対移動させるステップである。すなわち、ステップS9は、筒部材50の刺入方向に十二指腸Ddを押し付ける押し付け工程である。ステップS8までは、超音波観察部5を用いた観察によって、十二指腸Ddを介して総胆管Cb側を観察する。ステップS9以降では、より直感的に状態を把握できる光学的観察によって十二指腸Dd側を観察しながら十二指腸Dd側の処置を行う。
図27は、インプラント留置装置1の使用時におけるシース操作部100の動作を説明するための動作説明図である。図28は、インプラント留置装置1の使用時の内視鏡2の挿入部4の先端側における動作を説明するための動作説明図である。
ステップS9では、図27に示すように、ユーザは、シーススライダ104から突出して設けられたシースストッパ109を再び緩める。これにより、ステップS3における動作と同様に筒部材50、スタイレット60、及びシース70は一体となって内視鏡2の挿入部4に対して進退動作可能になる。ユーザは、シーススライダ104の先端104A方向へ操作本体41を押し込む。シースストッパ109のねじ部109Aが突起107Aを乗り越えてシースストッパ109がカム溝105の端部105Aに到達すると、シーススライダ104に対するシースストッパ109の戻りが弾性ストッパ107によって抑制される。
図28に示すように、内視鏡2の挿入部4の先端4A側では、シース70が十二指腸Ddに当接した状態からさらに先端71側へ押し出されるようにシース70が移動する。このため、十二指腸Ddはシース70が当接している部分を中心として凹み、十二指腸Ddは総胆管Cb方向へ押圧されて十二指腸Ddと総胆管Cbとは密着する。シース70を十二指腸Dd側へ押し出すことによって、内視鏡2の挿入部4の先端4Aと十二指腸Ddとは離間する。これにより、内視鏡2と十二指腸Ddとは相対移動する。内視鏡2と十二指腸Ddとの間には、内視鏡2の挿入部4に設けられた光学的観察機構によって十二指腸Ddを観察可能な隙間が生じる。これでステップS9は終了してステップS10へと進む。
ステップS10は、十二指腸Dd側に組織締付具10を露出させて配置する露出工程である。図29及び図30は、インプラント留置装置1の使用時におけるシース操作部100の動作を説明するための動作説明図である。図31は、インプラント留置装置1の使用時におけるシース操作部100の動作を説明するための動作説明図である。
ステップS10では、ユーザは、図29に示すように、シーススライダ104の基端104B側から先端104A側へ見たときにシーススライダ104に対して操作本体41を右回りに回動させるように、シーススライダ104と操作本体41とを相対回動させる。シーススライダ104は図14に示すように内視鏡2の操作部3に固定されているので、内視鏡2及びシーススライダ104に対して操作本体41を回動させる。ステップS10では内視鏡2及びシーススライダ104に対して操作本体41を回動させる。
すると、シースストッパ109は、図30に示すようにカム溝106に沿ってシーススライダ104に対して相対移動する。同時に、カム管102の傾斜カム溝103の内部を通ってカム管102と相対移動する。このとき、シースストッパ109は、傾斜カム溝103の内壁部分と摺動し、カム管102を基端102B側へと長さLaだけ移動させる。カム管102は固定部101に連結されており、カム管102と固定部101とは操作本体41の長手軸方向の進退動作が連動している。このため、カム管102が基端102B側へ移動することによって固定部101及び固定部101に固定されたシース70がカム管102の基端102B側へと引き戻されるように移動する。このとき、筒部材50とスタイレット60とはステップS9のときの位置からの進退動作はしていない。
図30に示すように、ユーザは、シーススライダ104に対して操作本体41を回動させる。すると、カム溝105から遠い側のカム溝106の端部まで、カム溝106に沿ってシースストッパ109が相対移動する。このときに、シースストッパ109は弾性ストッパ108の突起108Aを乗り越えて進み、カム溝105側への戻りが弾性ストッパ108によって抑制される。
シーススライダ104に対して操作本体41を軸回りに回動させる動作によって、図22に示したように外套管91と固定部94とが固定状態にあるために、固定部94及び固定部94に固定されたスタイレット60は軸回りに回動する。固定部94の回動動作は、回転連動機構110によって筒部材50とシース70とのそれぞれに伝達されるので、筒部材50とスタイレット60とシース70とは一体に回動する。
図31に示すように、内視鏡2の挿入部4の先端4A側では、組織締付具10の金属線材によって十二指腸Ddが支持されているので、十二指腸Ddには上述の凹み形状が維持されている。十二指腸Ddに上述の凹み形状が維持された状態でシース70が引き戻されることにより、十二指腸Ddとシース70とは長さLaの分だけ離間することができる。
筒部材50及びスタイレット60に対して、シース70が基端72側へと相対移動されている。このため、シース70の内部に位置する組織締付具10の金属線材はシース70の先端71から繰り出されるように相対移動している。シース70の先端71から繰り出された組織締付具10は、シース70から突出した部分から順に、自身の超弾性によってコイル形状に復元する。
組織締付具10の金属線材がコイル形状に復元するためには、十二指腸Ddに近い部分から徐々に金属線材の形状を復元させてゆくことが大切である。本実施形態では、シース70を基端72側へ引き戻す長さは、傾斜カム溝103の形状によって設定された長さLaである。この長さLaは組織締付具10の基本ループL1の一巻の長さよりも短い。このため、ステップS10においてシース70が引き戻されたときには、組織締付具10の金属線材は新たなループを形成することができない。そのかわり、組織締付具10の金属線材のうちシース70から突出した部分は、ループ形状の一部をなすように湾曲形状を有している。また、筒部材50、スタイレット60、シース70を一体に回動させることで、組織締付具10を十二指腸Ddに沿うように寝かせる、すなわち組織締付具10の金属線材を傾けて十二指腸Ddに沿わせることができる。これにより、組織締付具10の金属線材が絡まることなくループ形状に復元されるためのきっかけとなる湾曲形状が十二指腸Dd側に形成される。これでステップS10は終了してステップS11へ進む。
ステップS11は、組織締付具10をアプリケータ20から切り離すステップである。
上述のステップS10では、組織締付具10の金属線材を十二指腸Dd側に露出させた。これに続いて、ステップS11では金属線材をさらに筒部材50から先端51側へ繰り出す。図32は、インプラント留置装置1の使用時におけるスタイレット操作部90の動作を説明するための動作説明図である。図33は、インプラント留置装置1の使用時の内視鏡2の挿入部4の先端側における動作を説明するための動作説明図である。図34A及び図34Bは、インプラント留置装置1の使用時におけるシース70の先端71側の動作を説明するための動作説明図である。図35は、インプラント留置装置1の使用時の内視鏡2の挿入部4の先端側における動作を説明するための動作説明図である。
まず、図32に示すように、ユーザは、スタイレット操作部90の外套管91の長孔92Aと92Bとの境目92Cに位置しているガイドピン95を、ガイドピン95の軸回りに90度回動させる。すると、ガイドピン95の第一壁部95Aが長孔92の幅方向に向き、ガイドピン95は長孔92Aに進入できるようになる。
続いて、ユーザは、ステップS7における動作と同様に、操作本体41を基端41Bから先端41Aに向かって見たときに右回りになる向きに操作本体41に対して回転入力部93を回転させる(図21及び図22参照)。このとき、カム管82の第一螺旋カム83Aは筒部材操作部80の固定部81に係合しているためにカム管82と固定部81とは相対回動しない。カム管82は、ステップS7と同様に外套管91に対して軸回りに相対回動する。このため、図32に示すように、ガイドピン95に固定された固定部94はカム管82の第二螺旋カム83Bに沿うとともに外套管91の長孔92Aに沿って、外套管91の軸回りに回転しながら外套管91の先端91A側へ相対移動する。
すると、固定部94に固定されたスタイレット60は固定部94と一体に回転するとともに外套管91の先端91A側へ移動する。これにより、スタイレット60は筒部材50の内部で組織締付具10を筒部材50の先端51側へ押し出す。さらに、固定部94が回転すると、固定部94に連結された回転連動機構110により、筒部材50とスタイレット60とシース70とは軸回りの回転動作が連動して一体に回転する。
図33に示すように、スタイレット60によって筒部材50の先端51から繰り出された組織締付具10は、十二指腸Dd側で自身の超弾性によってコイル状に復元する。このとき、シース70の先端71において、組織締付具10を構成する金属線材は、自身の超弾性により湾曲され、シース70の先端71の開口端に接触する。
さらに、シース70の中心軸線回りにシース70が回転しているので、シース70の中心軸線回りにシース70が一回転する間のいずれかのタイミングで、図34Aに示すように、組織締付具10を構成する金属線材は切欠71C内に入り込む。組織締付具10を構成する金属線材が切欠71C内に入り込んだ後では、この金属線材は、自身の超弾性により、切欠71Cにおける基端側の壁部に押し付けられた状態となり、切欠71Cの内部に保持される。その結果、組織締付具10を構成する金属線材が切欠71C内に入り込んだ後にシース70の中心軸線回りにシース70を回転させると、切欠71Cに設けられた一対の対向面71Ca、71Cbのいずれか一方(本実施形態では、シース70の回転方向の元側の面である対向面71Cb)がシース70の中心軸線回りに金属線材を回転させる(図34B参照)。
筒部材50の内部では、連結部63によって組織締付具10と連結されたスタイレット60がシース70と一体に回転している。このため、組織締付具10は、切欠71Cに形成された一対の対向面71Ca、71Cbと、連結部63とによって二箇所で回転させられる。
例えば切欠71Cが設けられておらず連結部63のみによって組織締付具10を回転させようとすると、連結部63と連結された状態にある連結部16を回転させることはできる。しかし、シース70の先端71においては、組織締付具10が回転しにくい。これは、組織締付具10が超弾性を有する金属線材によってコイル状に形成されており、組織締付具10が引き延ばされた状態で筒部材50やシース70の内部に配されているからである。すなわち、組織締付具10を構成する金属線材がコイル状に復元しようとする力によって、シース70の内面や筒部材50の内面は組織締付具10によって押されている。このため、シース70の内面や筒部材50の内面と、組織締付具10との間には摩擦力が働いている。その結果、シース70や筒部材50の中心軸線回りに組織締付具10を回転させようとすると、金属線材が捩じれやすく、連結部16に伝わった回転力がシース70の先端71側へ伝わり難い。さらに、筒部材50の先端51側が湾曲されている場合には、筒部材50の湾曲方向と金属線材の湾曲方向とが一致した状態で金属線材は筒部材50に安定して保持されるので、金属線材を筒部材50の中心軸線回りに回すためにはさらに大きな力が必要となる。
これに対して、本実施形態では、シース70の先端71に形成された切欠71Cとスタイレット60に設けられた連結部63との両方を用いて組織締付具10に回転力を伝達することができる。このため、シース70の先端71から繰出される組織締付具10を確実に回転させることができる。
このように、ステップS11では、組織締付具10のコイル一巻き分だけ金属線材をシース70から繰出させたときに、シース70の先端71に形成された切欠71Cを用いて金属線材を一回転させることによって、十二指腸Dd側において金属線材が絡むのを防止しつつ金属線材をコイル状に配置することができる。
図35に示すように、スタイレット60の先端61に設けられた連結部63が筒部材50の先端51から出ると、筒部材50の内壁によって支持されていた連結部16が筒部材50の内壁に支持されなくなる。すると、連結部16の貫通孔16Bは連結部63の突起63Bから外れる。これにより、組織締付具10はアプリケータ20から切り離され、組織締付具10は体腔内に留置される。
組織締付具10が体腔内に留置されたら、図14に示す内視鏡2の操作部3に取り付けられた連結支持具23の止め部26を取り外して内視鏡2からインプラント留置装置1を取り外す。さらに、患者の体腔内から内視鏡2の挿入部4を抜去する。これで、インプラント(組織締付具10)を体腔内に留置する一連の手技を終了する。
組織締付具10を留置した後、組織締付具10の基本ループL1内に位置する十二指腸Ddの腸壁Wd及び総胆管Cbの管壁Wcは、第一組織固定部11と第二組織固定部12とによって締め付けられている(図33参照)。これにより、十二指腸Dd及び総胆管Cbにおいて基本ループL1内の部分は血流が阻害されて圧迫壊死を起こす。さらに、基本ループL1の周囲で、腸壁Wdと管壁Wcとが癒着結合する。
壊死した組織及び組織締付具10は、組織締付具10が留置された留置位置から脱落する。このとき、第一組織固定部11と第二組織固定部12とは外周ばね部13によって常に十二指腸Ddの内腔側へと付勢されている。このため、組織締付具10が他の組織から脱落するとき、必ず十二指腸Ddの内腔側に脱落する。十二指腸Ddの内腔に脱落した組織締付具10は、小腸及び大腸を通じて体外へ***される。このとき、連結部16が組織締付具10のループの内側方向に向かって延びているので、消化管内を組織締付具10が移動するときに連結部16が組織に接触して組織を傷つけることはない。
生体組織を結合させるためにコイル状の組織締付具を使用する場合、組織締付具が捻れることなくコイル状に復元させる目的で、組織締付具を構成する素線(金属線材など)を素線の中心軸線回りに回転させることが好ましい。しかしながら、組織締付具が引き伸ばされた状態で挿入された筒状部材内では、組織締付具と筒状部材との間の摩擦によって、引き伸ばされた組織締付具の一端を回転させても組織締付具の他端が回転しない場合がある。特に、組織締付具が引き伸ばされた状態で挿入された筒状部材が湾曲されている場合には、引き延ばされた組織締付具の湾曲方向と筒状部材の湾曲方向が一致した状態で組織締付具の位置が安定してしまうので、筒状部材内で組織締付具を回転させることが困難となる場合もある。
これに対して、本実施形態のインプラント留置装置1では、シース70の先端71に形成された切欠71Cによって組織締付具10を構成する金属線材を回転させることができる。その結果、組織締付具10を正しいコイル形状に復元させることができる。
さらに、筒部材とシースとが相対回転する構成であると、鋭利に形成された筒部材の先端によってシースの内壁が削られる可能性がある。このときに発生するシースの削りカスは、十二指腸内、あるいは総胆管内などの体腔内に散らばる可能性があり、意図しない異物を体腔内に残してしまう可能性がある。これに対して、本実施形態のインプラント留置装置1では、回転連動機構110によって、筒部材50と、スタイレット60と、シース70との回転動作は常に連動している。筒部材50とシース70との回転動作が回転連動機構110によって連動していることによって、筒部材50とシース70とは一体に回転し、筒部材50とシース70との周方向の相対位置は固定された関係にある。このため、筒部材50の先端51がシース70の内壁を削るような動作を低減することでシース70の削りカスが発生することを抑制できる。
筒部材50とシース70との間に介在されるように筒部材50の外面に三層コイルシース53が設けられている。本実施形態では、三層コイルシース53が三層のコイルで形成されているので、鉗子チャンネル7の内部で挿入部30を柔軟に曲げることができる。更には、ユーザがアプリケータ20を操作して挿入部30を回転させるときの挿入部30の回転追従性が高い。これにより、内視鏡2側においてユーザがアプリケータ20を操作する動作を精度良く挿入部30の先端側へ伝達することができる。
スタイレット60が超弾性を有する材料で形成されているので、鉗子チャンネル7の内部で挿入部30を柔軟に曲げることができる。更には、ユーザがアプリケータ20を操作して挿入部30を回転させるときの挿入部30の回転追従性が高い。
シース操作部100に、カム溝105及びカム溝106が形成されたシーススライダ104と、傾斜カム溝103が形成されたカム管102とが設けられているので、シース70を十二指腸Dd側に突き出す動作と、組織締付具10の基本ループL1の一巻の長さよりも短い長さだけシース70を引き戻す動作とを、この順に連続して行うことができる。このとき、シース70を突き出す量は、カム溝105の長さで決まっている。シース70を引き戻す量は、カム管102を長手方向に見たときの傾斜カム溝103の端部103Aと端部103Bとの間の距離で決まっている。このため、シース70を簡便に、且つ正確に進退させることができる。その結果、組織締付具10を十二指腸Dd側に確実に配置することができる。
シース70が先端71側へ突き出された後にシース70が基端72側へ引き戻された状態では、内視鏡2の挿入部4に設けられた超音波観察部5の先端(突出端)5Aから先端71側に、組織締付具10の第三ループL3の外径よりも長くシース70は突出している。このため、組織締付具10を十二指腸Dd側で留置する動作において組織締付具10が意図せずに動いても組織締付具10が内視鏡に衝突することを抑制できる。
シーススライダ104のカム溝105に沿って操作本体41を直線移動させるときに筒部材50とスタイレット60とシース70とが一体に直線動作するので、組織締付具10とシース70とによって十二指腸Dd及び総胆管Cbが締め付けられることがない。このために組織締付具10を留置する手技の最中における生体組織に対する侵襲を低減することができる。さらに、シース70の内部で筒部材50が芯として機能するため、シース70の撓みを低減することができる。その結果、シース70によって押し付けられている十二指腸Ddのぶれを低減することができ、光学的観察機構による観察が容易になる。
シーススライダ104に弾性ストッパ107が形成されている。このため、シース70を先端71側に突き出した後、組織によってシース70が押し返される力に抗してシース70の位置を維持することができる。このため、ユーザがアプリケータ20から手を離してもシース70の突き出し量を維持できる。
シーススライダ104に弾性ストッパ108が形成されている。このため、シース70を基端72側へ引き戻した後、ユーザがアプリケータ20から手を離してもシース70の引き戻し量を維持できる。
シーススライダ104とカム管102とによって、シース70を引き戻したときには、操作本体41、並びに操作本体41に回転が追従するスタイレット60及び筒部材50が一体に回転する。このため、シース70の先端71から組織締付具10が繰り出されても組織締付具10の金属線材が絡まることを抑制できる。
組織締付具10の巻方向が左巻きであるのに対して、筒部材50、スタイレット60及びシース70を回転させる方向が筒部材50の基端52から先端51に向かって見たときに右回りとなるようにカム管82、カム管102にはカム(第二螺旋カム83B、傾斜カム溝103)が形成されている。このため、筒部材50の先端51から組織締付具10を繰り出すときに組織締付具10の金属線材が絡まることを抑制できる。なお、組織締付具10が右巻きの場合には筒部材50、スタイレット60及びシース70を回転させる方向は筒部材50の基端52から先端51に向かって見たときに左回りであってもよい。これは、カム管82、102のカムとシーススライダ104のカムとの形状を変更することで容易に設計変更することができる。
筒部材操作部80の筒部材スライダ84に一対のフック85が設けられ、スライドストッパ87にはフック85を係合させる係合溝88Bが形成されている。このため、筒部材50を組織に穿刺するステップが終了した後には、筒部材スライダ84が操作本体41の長手方向に不用意に進退することが抑制されている。
スライドストッパ87にテーパー部88Aが形成されている。このため、筒部材スライダ84をスライドストッパ87に押し付ける動作によってフック85の先端85Aはテーパー部88Aを乗り越える。このため、筒部材スライダ84をスライドストッパ87に押しつけるだけで筒部材スライダ84とスライドストッパ87とを固定することができる。
スライドストッパ87によって筒部材50の穿刺量をあらかじめ設定してから筒部材50を組織に刺入する。このため、筒部材50を必要以上に長く刺入したり、筒部材50の刺入する長さが不足したりすることがない。このため、筒部材50を確実に組織を貫通して刺入することができるとともに、他の組織を筒部材50によって傷つけるおそれがない。
固定部81の支持部材81Bとカム管82とを係脱可能に連結する連結ねじ81Cが設けられている。このため、連結ねじ81Cが取り付けられているときには筒部材50とスタイレット60との進退動作を連動させることができる。連結ねじ81Cを取り外すことで筒部材50とスタイレット60とを相対移動可能にできる。このため、筒部材50を基端52側へ引き戻したときに相対的にスタイレットを筒部材50の先端51側へ移動させて筒部材50の先端から組織締付具10を繰り出すことができる。このため、筒部材50を引き戻しても組織締付具10の第一組織固定部11は十二指腸Dd側にひきつけられることがなく、第一組織固定部11が接触している総胆管Cb側の生体組織に対する圧迫を抑制することができる。
第一螺旋カム83Aによって固定部81を移動させ、固定部81に固定された筒部材50の先端51がシース70の内部に位置するまで筒部材50を引き戻すことができる。このため、筒部材50が引き戻された後には鋭利な先端51は外部に露出しない。このため、筒部材50の先端51によって他の組織を傷つけるおそれがない。
本実施形態のインプラント留置方法によれば、ステップS9においてシース70を先端71側に移動させることで十二指腸Ddを総胆管Cb側へ押し付ける。このため、十二指腸Ddと総胆管Cbとを密着させることができる。このため、組織締付具10を留置した後に十二指腸Ddと総胆管Cbとを確実に癒着させることができる。
ステップS9においてシース70を先端71側へ突き出すときに、筒部材50とスタイレット60とをシース70とともに先端71側へ突き出している。このため、シース70に対する組織締付具10の相対位置は変化しない。シース70を十二指腸Ddに押し付けても組織締付具10とシース70とによって十二指腸Dd及び総胆管Cbが挟み込まれるおそれがない。
このとき、筒部材50はシース70が撓まないようにシース70の内部でシース70を補強することができる。十二指腸Ddや総胆管Cbからシース70が押し返される力に抗して十二指腸Dd及び総胆管Cbを支持することができる。
ステップS9においてシース70を先端71側へ突き出した後に、ステップS10においてシース70を基端72側へと引き戻し、これによりシース70の先端71から組織締付具10の金属線材を露出させている。このため、シース70の先端から露出する順に組織締付具10の金属線材を自身のループ形状に倣うように十二指腸Dd側で弾性によって湾曲させることで、十二指腸Dd側において十二指腸Ddに近い部分から徐々に組織締付具10の形状を復元させてゆくことができる。
シース70の引き戻し量が金属線材の一巻分よりも長いと、十二指腸Ddの壁部から離れた位置で金属線材がコイル状に復元して意図しないループを形成してしまい、組織締付具10が絡まるおそれがある。本実施形態のインプラント留置方法では、シース70を基端72側へ引き戻す長さが長さLaであり組織締付具10の基本ループL1の周方向の一巻分の金属線材の長さよりも短い。このため、シース70を引き戻す動作によっては意図しない新たなループは形成されない。
ステップS10では、シース70が基端72側に引き戻された後でも、シース70は内視鏡2の挿入部4の先端4Aから第三ループL3の周方向の長さ以上突出している。このため、組織締付具10が意図せずに動いても組織締付具10が内視鏡2に衝突することを抑制できる。
ステップS10において、シース70を基端72側へ引き戻す動作を行うのと同時にシース70の内部でスタイレット60を回動させる。このため、シース70を引き戻すことで外部に露出される組織締付具10の金属線材をコイル形状に倣うように案内することができる。
(変形例1)
次に、上記で説明した第一実施形態に係るインプラント留置装置の変形例について説明する。
本変形例では、スタイレット60には連結部63が設けられておらず、組織締付具10には連結部16が設けられていない。すなわち、スタイレット60は、引き延ばされた状態で筒部材50内に配された組織締付具10の基端に先端が当接する棒状部材である。従って、スタイレット60の中心軸線回りにスタイレット60を回転させても、スタイレット60が回転する回転力は組織締付具10には伝達されない。このため、スタイレット60は、組織締付具10を筒部材50の先端51側へと移動させる機能のみを備えている。
本変形例に示す構成では、シース70の先端71に形成された切欠71Cによって、組織締付具10を構成する金属線材を回転させることができる。このような構成であると、スタイレット60と組織締付具10とを連結させる連結部を設ける必要がない。このため、上記第一実施形態で説明した構成と比較した場合に組織締付部10の金属線材を回転させる確実性はやや劣るものの、簡素な構成にて組織締付具10を正しくコイル状に復元させることができる。
(変形例2)
次に、上記で説明した第一実施形態に係るインプラント留置装置の他の変形例について説明する。
本変形例では、筒部材50と固定部材81Aとは、筒部材50の中心軸線回りに相対回転自在に連結されている。従って、本変形例の場合には、固定部材81Aが回転されても、固定部材81Aの回転は筒部材50には伝達されない。このため、回転連動機構110において、スタイレット60とシース70との回転動作は連動するが、スタイレット60と筒部材50との回転動作及びシース70と筒部材50との回転動作は連動していない。
このような構成であっても、上記第一実施形態で説明したのと同様に、上記ステップS7及びステップS11において、シース70の回転と連動させて組織締付具10を回転させることができる。
本変形例の場合、筒部材50はシース70及びスタイレット60の回転動作と連動していない。このため、上記ステップS11において筒部材50は回転しない。筒部材50の先端51側が湾曲形状とされている場合、筒部材50の中心軸線回りに筒部材50を回転させるためには、筒部材50の先端51側の湾曲状態を変えながら筒部材50を回転させなければならず、大きな力が必要となる。これに対して、本変形例では、筒部材50を回転させるための力が必要ない分、軽い力で操作をすることができる。
(変形例3)
次に、上記で説明した第一実施形態に係るインプラント留置装置のさらに他の変形例について図36を参照して説明する。図36は、本変形例のインプラント留置装置におけるシースの先端を示す平面図である。
図36に示すように、本変形例では、切欠71Cにおける一対の対向面71Ca、71Cbのうちの一方に、他方へ向かって突出された突起71Ccが形成されている点が異なる。例えば、シース70の回転方向が対向面71Cbから対向面71Caへ向かう方向である場合、対向面71Cbから対向面71Caへ向かって(すなわちシース70の回転方向の元側に位置する対向面71Cbからシース70の回転方向の先側に位置する対向面71Caへ向かって)突出する突起71Ccが対向面71Cbに形成されている。
本変形例の場合、組織締付具10を構成する金属線材が切欠71Cの先端から切欠71C内に入り込んだときに、金属線材は、対向面71Cbと当接しながらシース70の回転方向に移動される。ここで、外力が金属線材にかかったりアプリケータ20が移動したりした場合に、切欠71Cの先端側へと金属線材が移動することが考えられる。しかしながら、対向面71Cbに形成された突起71Ccによって、金属線材が切欠71Cから外れるのが防止される。その結果、シース70の回転数と組織締付具10の回転数とがずれるのが防止され、組織締付具10をより確実に正しいコイル形状に復元することができる。
(変形例4)
次に、上記で説明した第一実施形態に係るインプラント留置装置のさらに他の変形例について図37を参照して説明する。図37は、本変形例のインプラント留置装置におけるシースの先端を示す平面図である。
図37に示すように、本変形例では、突起71Ccに代えて、基端側の壁面が斜面である突起71Cdを有している。突起71Cdの基端側の壁面は、シース70の先端に行くに従ってシース70の回転方向に向かうように傾斜されている。このような傾斜を有していることにより、シース70の先端71の切欠71Cを用いて組織締付具10を回転させるときには金属線材が切欠71Cの基端側へと斜面によって押され、切欠71Cから組織締付具10が外れるのを防止することができる。さらに、連結部63から連結部16を外すステップにおいて、組織締付具10の超弾性により金属線材が突起71Cdの斜面に当接する。突起71Cdの斜面に沿って切欠71Cの先端の開口部分へと金属線材が案内される。これにより、金属線材が突起71Cdに引っかかることなく切欠71Cから外れ、組織締付具10が生体組織に留置される。
以上、本発明の第一実施形態及びその変形例を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。
例えば、上述の実施形態では、コイルシース53は三層コイルである例を示したが、コイルシース53は二層以上の複数層のコイルシースであれば本発明の効果を奏することができる。コイルシースの層が多くなるとコイルシースの外径が大きくなるため、挿入部の外径が、組織締付具10を内部に収容可能であるとともに鉗子チャンネルに挿通可能となるように、コイルシースの層の数が選択されてもよい。
上述の実施形態では、筒部材50は一様な金属管で構成されている例を示した。これに限らず、筒部材50に代えて、略筒状に形成された先端筒部と、先端筒部の基端側に固定された多層コイルシースと、を有する筒部材を採用してもよい。この場合、先端筒部の内部には組織締付具10を配置することができる。スタイレット60は多層コイルシースの内部を通じて固定部94まで延びている。このような構成によれば、筒部材の回転追従性と筒部材の柔軟性とのそれぞれをさらに高めることができる。
筒部材50及び多層コイルシースに代えて、上述の先端筒部と、先端筒部の基端側に固定された超弾性を有する弾性筒部と、を有する筒部材を採用してもよい。この場合、内視鏡の挿入部が複雑に湾曲しているために鉗子チャンネルが挿入部と同様に複雑に湾曲していても、筒部材が塑性変形することを抑制することができる。また、鉗子チャンネルの中で挿入部を好適に回転させることができる。なお、この場合、先端筒部も弾性筒部と同様に超弾性を有していてもよい。筒部材のすべての部分が超弾性を有する材料で一体に形成されていてもよい。超弾性を有する材料の例としては、例えばニッケルチタン合金を採用することができる。
筒部材50及び多層コイルシースに代えて、上述の先端筒部と、先端筒部の基端側に固定された樹脂製の樹脂筒部と、を有する筒部材を採用してもよい。この場合、内視鏡の挿入部が複雑に湾曲しているために鉗子チャンネルが挿入部と同様に複雑に湾曲していても、樹脂筒部が塑性変形しないので鉗子チャンネルの中で挿入部を好適に回転させることができる。なお、この場合、先端筒部も樹脂筒部と同様に樹脂で形成されていても良い。ただし、筒部材のすべての部分が樹脂でできている場合には、生体組織に刺入できるように筒部材の先端は特に鋭利に形成されているか、あるいは他の処置具によってあらかじめ穿孔を形成する必要がある。
上記実施形態において、切欠はシースの先端に1つのみ形成されていてもよい。しかし、シースの先端における切欠の数は1つには限られない。なお、切欠がシースの先端に1つのみ形成されている場合には、複数の切欠に金属線材が同時に入り込むことがないので、金属線材が絡みにくい。
上記実施形態および各変形例は、適宜組み合わせることができる。
上記したインプラント留置装置によれば、コイル状の組織締付具を使用する場合に、組織締付具が捻れることなくコイル状に容易に復元させることができる。その結果、組織が固定される。
1 インプラント留置装置
2 内視鏡
3 操作部
4 挿入部
5 超音波観察部
7 鉗子チャンネル
8 口金
10 組織締付具
11 第一組織固定部
12 第二組織固定部
13 外周バネ部
14 バネ部
15 座巻部
16 連結部
16A 端面
16B 貫通孔
20 アプリケータ
21 取付部
22 口金ねじ部
23 連結支持具
24 摩擦係合部
25 抜け止めピン
26 止め部
30 挿入部
40 本体
41 操作本体
42 長孔
43 案内溝
44 規制溝
50 筒部材
51 先端
52 基端
53 コイルシース
60 スタイレット
61 先端
62 基端
63 連結部
63A 端面
63B 突起
70 シース
71 先端
71A 平坦面
71B 面取り部
71C 切欠
71Ca、71Cb 対向面
71Cc、71Cd 突起
72 基端
80 筒部材操作部
81 固定部
82 カム管
83 螺旋カム
84 筒部材スライダ
85 フック
86 規制部材
87 スライドストッパ
88 係合部
89 位置決めねじ
90 スタイレット操作部
91 外套管
92 長孔
93 回転入力部
94 固定部
95 ガイドピン
97 回転規制部
98 当接部
99 回転規制ねじ
100 シース操作部
101 固定部
102 カム管
103 傾斜カム溝
104 シーススライダ
105 第一のカム溝
106 第二のカム溝
107 弾性ストッパ
108 弾性ストッパ
109 シースストッパ
110 回転連動機構
111、112、113 軸部材
114 保持部
本発明の第一の様態は、内視鏡のチャンネルに沿って被検体内に挿入してコイル状の金属線材からなるインプラントを前記被検体内に留置するためのインプラント留置装置であって、前記チャンネルの湾曲に沿って湾曲可能な可撓性を有し、前記インプラントが引き延ばされた状態で配されるように長手軸に沿って延設されたルーメンと、前記ルーメンと連通して先端部に形成された開口部と、を有して先端が鋭利に形成された長軸部材と、前記インプラントを前記長軸部材から押し出すために前記ルーメン内を前記長手軸方向に移動自在に前記ルーメン内に設けられたスタイレットと、前記長手軸回りに回動自在に設けられて、前記長軸部材が内部に挿入された管状のシースと、前記シースの基端側に設けられて、前記シースを前記長手軸回りに回転操作可能な操作部と、前記操作部の操作に応じて前記インプラントを回転させるために、前記シースの先端部に設けられて、前記長軸部材の前記開口部を前記シースの内部に移動させた状態で前記長軸部材の前記開口部から前記スタイレットによって押し出された前記インプラントの一部と前記長手軸回りの回転方向に当接する当接面を有する当接部と、を備え、前記長軸部材の湾曲方向と前記インプラントにおける前記金属線材の湾曲方向とが一致した状態において、前記開口部を前記シースの内部に移動させた状態で前記開口部から前記シースの内部へ前記スタイレットによって前記インプラントの一部を押し出すことによって、前記インプラントの一部が前記当接部に前記長手軸回りの回転方向に当接可能であり、前記スタイレットと前記シースとが同方向に一体に回転することにより、前記インプラントは、前記スタイレットと前記当接部とから、前記インプラントを前記長軸部材の前記長手軸回りに回転させる力を受けて前記長軸部材の内部で前記長手軸回りに回転可能であるインプラント留置装置である

Claims (9)

  1. コイル状の金属線材からなるインプラントを被検体内に留置するためのインプラント留置装置であって、
    長手軸を有し、前記インプラントの一部が挿入される切欠が先端の外周面に形成されたシースと、
    先端側に開口部が形成され、前記長手軸に沿って移動自在に前記シース内に挿通され、該開口部と連通し前記インプラントが引き延ばされた状態で配されるルーメンが設けられた長軸部材と、
    前記ルーメン内を前記長手軸方向に移動自在、且つ前記長手軸回りに回動可能に前記ルーメン内に設けられたスタイレットと、
    前記長手軸回りに前記シースを回転させるために前記シースの基端側に設けられた操作部と、
    を備えるインプラント留置装置。
  2. 請求項1に記載のインプラント留置装置であって、
    前記スタイレットは、前記インプラントの基端に前記スタイレットの先端が当接するように構成された棒状部材である
    インプラント留置装置。
  3. 請求項1に記載のインプラント留置装置であって、
    前記スタイレットの先端に形成され、前記インプラントと着脱可能に連結され、前記操作部の操作に応じて前記スタイレット及び前記インプラントと共に前記長手軸方向へ移動及び前記長手軸方向周りに回動する連結部をさらに備える
    インプラント留置装置。
  4. 請求項1に記載のインプラント留置装置であって、
    前記操作部は、前記長手軸回りの前記シースの回転と連動させて前記スタイレットの中心軸線回りに前記スタイレットを回転させる回転連動機構を有する
    インプラント留置装置。
  5. 請求項1に記載のインプラント留置装置であって、
    前記切欠は、前記インプラントが当接する面を有する
    インプラント留置装置。
  6. 請求項1に記載のインプラント留置装置であって、
    前記切欠は、
    前記シースの先端において開いており、
    前記長手軸方向に延び互いに離間する一対の対向面を有し、
    前記一対の対向面の第一対向面には、前記一対の対向面の第二対向面に向かって突出する突起が設けられ、
    前記第一対向面は、前記第二対向面に対して前記シースの回転方向の元側に位置し、
    前記第二対向面は、前記第一対向面に対して前記シースの回転方向の先側に位置している
    インプラント留置装置。
  7. 請求項6に記載のインプラント留置装置であって、
    前記突起の基端側の面は、前記シースの先端側に行くに従って前記シースの回転方向へと向かうように傾斜された斜面である
    インプラント留置装置。
  8. 請求項1に記載のインプラント留置装置であって、
    前記切欠は、前記シースの先端面の1箇所のみにおいて開かれている
    インプラント留置装置。
  9. 請求項1に記載のインプラント留置装置であって、
    前記切欠の幅は、前記金属線材の線径よりも大きい
    インプラント留置装置。
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