JPWO2013042604A1 - 通信端末装置 - Google Patents

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Abstract

カード型デバイス(10)の内部にRFICおよび給電コイル(12)が設けられている。プリント配線板(22)には開口部およびスリットを有する金属製のスロットケース(21)が取り付けられている。カード型デバイス(10)をカードスロット(42)に挿入することにより、カード型デバイス(10)の電極がプリント配線板(22)の端子に電気的に接続される。アンテナコイル(31)は放射コイル部(31R)および結合コイル部(31C)を備えていて、結合コイル部(31C)はスロットケース(21)に近接している。これにより、通信相手側アンテナ→放射コイル部(31R)→結合コイル部(31C)→スロットケース(21)→カード型デバイス(10)内の給電コイル(12)の順、またはこの逆の順に結合して、通信が可能となる。

Description

本発明は、相手側機器と電磁界信号を介して通信するRFID(Radio Frequency Identification)システムや近距離無線通信(NFC:Near Field Communication)システムに用いられる電子機器に関するものである。
NFCは、RFIDシステムを利用した無線通信規格の一つで、携帯電話端末をはじめ、さまざまな端末装置への搭載が期待されている。NFCでは13MHz帯(HF帯)の無線信号が利用されている。通常、HF帯RFIDシステムを利用した通信端末装置では、リーダライタ機能やタグ機能をつかさどるRFIC(Radio Frequency Integrated Circuit)チップが端末本体に内蔵され、このRFICチップは同じく端末本体に内蔵されたアンテナコイルに接続される。
これに対して、例えば特許文献1において、取り外し可能なカード型デバイス内にRFICチップを設け、端末本体側のアンテナコイルを利用して、通信相手側アンテナとの無線通信を行う構成が示されている。この構成では、カード型デバイスにコイルを設けておき、このコイルを端末本体側のアンテナコイルと電磁結合させることにより、RFICチップと端末本体側アンテナコイルとを電気的に接続させている。この構成によれば、カード型デバイスが本来有している入出力端子を利用することなく、SDメモリーカード等のカード型デバイスにRFID機能を付加できる。
特開2004−56413号公報
SDメモリーカード等のカード型デバイスを利用する、通信端末装置を含む各種電子機器には、カード型デバイスを挿入するためのスロットケースを備えている。このスロットケースは、強度や耐久性が要求されることから、金属体で構成されている。金属体はアンテナ(コイル)の磁束の通過を妨げるため、カード型デバイス側のコイルと電子機器側のアンテナコイルとを高い結合度で電磁結合させることは難しい、という課題があった。
本発明はカード型デバイスに設けられたコイルと電子機器外部の通信相手機器とを強く結合させることのできる電子機器を提供することを目的としている。
前記課題を解決するために、本発明の電子機器は次のように構成される。
(1)給電コイルを有するカード型デバイスが着脱可能に構成されたカード装着部と、アンテナコイルと、を備え、
前記カード装着部は、前記カード型デバイスの給電コイルおよび前記アンテナコイルと電磁界結合する結合導体を備えたことを特徴とする。
(2)前記カード型デバイスの給電コイルは、カード型デバイスの平面に平行な面がコイル開口面であり、前記カード装着部の結合導体は、前記給電コイルのコイル開口と対向(対面)する部分に設けられた開口部、および、前記開口部と前記カード装着部の外縁とを結ぶスリット部を有することが好ましい。
(3)前記カード装着部は複数の辺を有する天面と、前記複数の辺のうち少なくとも2辺にそれぞれ連接した2つの側面とを備え、前記天面に前記カード装着部の開口部および前記スリット部が設けられていて、前記側面のうち、前記カード型デバイスの挿入口が設けられている側面とは異なる側面に開口部が設けられていることが好ましい。
(4)前記カード型デバイスの給電コイルは、カード型デバイスの平面に平行な面がコイル開口面であり、前記カード装着部の結合導体は、回路基板に形成された導体パターンおよび前記回路基板に取り付けられた金属部材を備え、前記導体パターンおよび前記金属部材で、前記カード型デバイスの平面に平行な面をコイル開口面とするコイルを構成していることが好ましい。
(5)平面視で、前記給電コイルのコイル開口は前記カード装着部の結合導体の開口部に対して少なくとも一部が重なっていることが好ましい。
(6)前記カード型デバイスの給電コイルは、カード型デバイスの挿入方向(カード型デバイスの平面に平行な一つの軸)にコイル軸を有し、前記カード装着部の結合導体は、回路基板に形成された導体パターンおよび前記回路基板に取り付けられた金属部材を備え、前記導体パターンおよび前記金属部材で、前記カード型デバイスの挿入方向をコイル軸とするコイルを構成していることが好ましい。
(7)平面視で、前記アンテナコイルは前記カード装着部の結合導体の外周に対して少なくとも一部が重なっていることが好ましい。
(8)前記アンテナコイルは、前記カード装着部の結合導体と結合する結合コイル部とこの結合コイル部よりコイル径が大きな放射コイル部とを含むことが好ましい。
(9)平面視で、前記アンテナコイルの結合コイル部は前記カード装着部の結合導体の開口部の周囲を周回するように配置されていることが好ましい。
(10)前記アンテナコイルは、異なる層に形成された、互いに対向する第1アンテナコイルおよび第2アンテナコイルを含み、前記第1アンテナコイルと前記第2アンテナコイルとは容量を介して互いに結合されていて、前記カード装着部の結合導体との結合により流れる電流が同じ向きであることが好ましい。
本発明の電子機器によれば、カード型デバイスの給電コイルとスロットケースとが電磁界結合し、さらにスロットケースとアンテナコイルとが電磁界結合することにより、カード型デバイス内のRFICチップから給電コイルおよびスロットケースを介してアンテナコイルに高周波電力が伝達される。したがって、カード型デバイスが本来有している入出力端子を利用することなく、カード型デバイスにRFID等の通信機能を付加できる。特に、金属製のスロットケースを用いているにもかかわらず、カード型デバイスの給電コイルから端末本体のアンテナコイルに効率良く高周波電力を伝達させることができ、強度や耐久性に優れ、かつ、通信特性にも優れた通信端末装置を得ることができる。
図1は第1の実施形態の通信端末装置101の構成を示す斜視図である。 図2(A)はプリント配線板22に対するスロットケース21の取り付け部の斜視図、図2(B)は給電コイル12の形状を示す図、図2(C)はスロットケース21と給電コイル12との平面上の関係を示す図である。 図3(A)は通信端末装置101の主要部の断面図、図3(B)はその部分拡大図である。 図4(A)はブースターアンテナ301が貼付された筐体41の内面を示す図である。図4(B)は基材シート30の第1主面に形成された放射コイル部311Rおよび結合コイル部311Cを基材シートの第1主面側から見た図であり、図4(C)は基材シート30の第2主面に形成された放射コイル部312Rおよび結合コイル部312Cを基材シートの第1主面側から透視した図である。 図5(A)はスロットケース21と結合コイル部31Cとの位置関係を示す斜視図である。図5(B)はスロットケース21と結合コイル部31Cとの位置関係を示す平面図である。 図6(A)は通信端末装置101と通信相手側アンテナとの結合の様子を示す図である。図6(B)はカード型デバイス10の給電コイル、スロットケースおよび結合コイル部との結合の様子を示す図である。 図7はカード型デバイス10の給電コイル、スロットケースおよび結合コイル部との結合の様子を示す図である。 図8は、カード型デバイス10が装着された、第1の実施形態の通信端末装置101の等価回路図である。 図9は第2の実施形態の通信端末装置の筐体内部の主要な構成を示す斜視図である。 図10は第2の実施形態の通信端末装置の筐体に設けられているスロットケース21の構成を示す図である。 図11は第3の実施形態の通信端末装置の筐体内部の主要な構成を示す斜視図である。 図12は第3の実施形態の通信端末装置の筐体内に設けられているアンテナコイルの構成を示す図である。 図13は第3の実施形態の通信端末装置の筐体内に設けられているアンテナコイルの等価回路図である。 図14は第3の実施形態の通信端末装置の筐体内に設けられているスロットケースとアンテナコイルとの位置関係を示す図である。 図15は第4の実施形態の通信端末装置の筐体内部の主要な構成を示す斜視図である。 図16は第4の実施形態の通信端末装置の筐体内に設けられているアンテナコイルの構成を示すである。 図17は第4の実施形態の通信端末装置の筐体内に設けられているスロットケースとアンテナコイルとの位置関係を示す図である。 図18は第5の実施形態の通信端末装置105の主要部の断面図である。 図19(A)は通信端末装置106の外観斜視図、図19(B)は通信端末装置106の筐体内部の主要な構成を示す斜視図である。 図20(A)はプリント配線板22に対するカード装着部20付近の斜視図、図20(B)はカード装着部20付近の平面図である。図20(C)はカード装着部の金属部材とカード型デバイス10の給電コイル12との結合の様子、およびカード装着部の金属部材とアンテナコイルの結合コイル部31Cとの結合の様子を示す図である。 図21(A)は通信端末装置107の外観斜視図、図21(B)は通信端末装置107の筐体内部の主要な構成を示す斜視図である。 図22(A)はプリント配線板22に対するカード装着部20付近の斜視図、図22(B)はカード装着部20付近の平面図である。図22(C)はカード装着部の金属部材23とカード型デバイス10の給電コイル12との結合の様子、およびカード装着部の金属部材とアンテナコイルの結合コイル部31Cとの結合の様子を示す図である。
《第1の実施形態》
本発明の電子機器はカード型デバイスを利用する装置である。例えば携帯電話端末、ノートPC、タブレットPC、ハンディターミナル(データ収集端末)等の情報通信端末や、ディジタルスチルカメラ、ディジタルビデオカメラ、ディジタルオーディオレコーダー等の情報メディア機器等である。第1の実施形態では特に、NFCシステムに代表されるHF帯のRFIDシステムを持った通信端末装置を例に挙げる。
図1は第1の実施形態の通信端末装置101の構成を示す斜視図である。図1(A)は通信端末装置101の外観斜視図、図1(B)は通信端末装置101の筐体内部の主要な構成を示す斜視図である。
通信端末装置101の筐体41は長手方向と短手方向とを有する矩形状の筺体であって、表面FF(一方主面)、裏面RF(他方主面)、および、表面FFと裏面RFとを連接する4つの側面を有する。この筐体41は、スライド式端末や折り畳み式端末のように2つの筺体を連接したものであってもよいし、バータイプのものであってもよい。
通信端末装置101の筐体41には、カード型デバイス10を挿抜するカードスロット42を備えている。筐体41の内部にはアンテナコイル31が設けられている。カード型デバイス10の内部には後に示すRFICおよび給電コイル12が設けられている。また、このカード型デバイス10の図1における下面には複数の電極が露出している。
カード型デバイス10は、例えばSD(Secure Digital)カード等のメモリーカードやSIM(Subscriber Identity Module)カードのように、端末本体への装着や取り外しが可能な小型のカード型デバイスであって、RFICとこのRFICに接続された給電コイル12とを有する。RFICは、RFIDシステムに代表される通信システムにおけるフロントエンド回路を構成するものであって、RF回路、メモリー回路、ロジック回路等を有する半導体集積回路として構成されている。このRFICは、基本的には、シリコン半導体素子として構成されていて、ベアチップであってもよいし、パッケージICとして構成されていてもよい。給電コイル12は、RFICの入出力端子が接続されたコイル素子であって、カード型デバイス10の筺体内または筺体表面に設けられている。このコイル素子は、積層型のコイル素子であってもよいし、平面渦巻き状のコイル素子であってもよい。
プリント配線板22には金属製のスロットケース21が取り付けられている。このスロットケース21は、本発明の「カード装着部」に相当する。スロットケース21は、スロットケース21とプリント配線板22との間にカード型デバイス10が着脱できる空間(スロット)を構成する。このスロットケース21が対向するプリント配線板22の面にはカード型デバイス10の電極が当接して電気的に導通する端子が設けられている。カード型デバイス10をカードスロット42に挿入することにより、スロットケース21にカード型デバイス10が装着され、カード型デバイス10の電極がプリント配線板22の端子に電気的に接続される。
詳細は後に示すが、アンテナコイル31は誘電体層を介して互いに対向する2層のアンテナコイルで構成されている。このアンテナコイル31はブースターアンテナの一部であり、ブースターアンテナは筐体41の内面に貼付されている。
アンテナコイル31はそれぞれ電気的に接続された放射コイル部31Rおよび結合コイル部31Cを備えていて、結合コイル部31Cはスロットケース21に近接している。放射コイル部31Rは結合コイル部31Cよりコイル径が大きい。すなわち、放射コイル部31Rにて、主に通信相手側のアンテナコイルとの無線通信を担い、結合コイル部31Cにて、スロットケース21との電磁界結合(主に磁界結合)を担うように構成されている。この場合、後に示すように、放射コイル部31Rには、通信相手側アンテナに対面させる面(裏面RF)とは反対面側にフェライトシートのような磁性体層を設けることが好ましい。
なお、放射コイル部31Rの面積(放射コイル部31Rを構成するコイルパターンの最外パターンで囲まれるエリア)は結合コイル部31Cの面積(結合コイル部31Cを構成するコイルパターンの最外パターンで囲まれる)の2倍以上、さらには4倍以上であることが、端末筺体のサイズを有効に利用しつつ、放射特性を大きくできるという点で好ましい。
図2は前記スロットケース21の構成およびスロットケース21と給電コイル12との関係を示す図である。図2(A)はプリント配線板22に対するスロットケース21の取り付け部の斜視図、図2(B)は給電コイル12の形状を示す図、図2(C)はスロットケース21と給電コイル12との平面上の関係を示す図である。
スロットケース21は、ステンレス等の金属製部材で構成されているか、少なくとも一部が金属製部材で構成されている。スロットケース21の金属部分には、給電コイル12のコイル開口と対向する部分に設けられた開口部21A、および、開口部21Aとスロットケース21の外縁とを結ぶスリット部21Sを備えている。
なお、開口部21Aのサイズは任意であり、通常、開口部21Aの幅はスリット部21Sの幅よりも大きい。
図2(B)に示すように給電コイル12は矩形の渦巻き状のコイルである。給電コイル12の両端にRFIC11が接続されている。スロットケース21の開口部21Aは、給電コイル12のコイル開口と対向する部分に設けられているので、カード型デバイス10がスロットケース21に装着されて、給電コイル12がスロットケース21に電磁気的に結合した状態で、図2(A)に矢印で示すように、スロットケース21に開口部21Aを周回するように電流が流れる。しかし、スロットケース21には開口部12Aとスロットケース21の外縁とを結ぶスリット部21Sが形成されているので、スロットケース21に渦電流が流れることなく、スリット部21Sを経由してスロットケース21の外縁に沿って電流が流れる。
スロットケース21は複数の辺を有する天面と、複数の辺のうち少なくとも2辺にそれぞれ連接した2つの側面とを備え、天面にスロットケース21の開口部21Aおよびスリット部21Sが設けられていて、側面のうち、カード型デバイス10の挿入口CSが設けられている側面とは異なる側面に開口部SSが設けられていることが好ましい。図2に示した例では、スロットケース21は平面視で矩形状の天面とこの天面にそれぞれ連接された4つの側面を有し、カード型デバイス10を挿入する側面に挿入口CS、残りの3つの側面に開口部SSがそれぞれ設けられている。このようにスロットケース21の側面が開口されていると、これらの開口部を通る磁束が円滑に形成され、給電コイル12とスロットケース21との結合度、ならびに、スロットケース21とアンテナコイル31との結合度が向上する。
スロットケース21がメモリーカード用スロットケースのように、筐体の側面から挿入される場合、スロットケース21のスリット部21Sの位置は、カード型デバイス10の挿入口CS側に切れていてもよいし、筐体の内側に向かって切れていてもよい。但し、このスリット部21Sが形成されている方向に相対的に大きな磁束が形成されるため、スリット部21Sはアンテナコイル(またはアンテナコイルの結合コイル部)と主に結合する方向に向かって切れていることが好ましい。また、スリット部21Sが形成されている部位の機械的強度が多少低下するため、図1、図2に示したように、スリット部21Sはカード型デバイス10の挿入口CSとは反対側に形成されていることが好ましい。
なお、この例では、平面視で、スロットケース21の開口部21Aの全体が給電コイル12のコイル開口に重なっているが、部分的に重なっていてもよい。すなわち少なくとも一部が重なっていればよい。但し、図2に示したように、スロットケース21の開口部21Aの全体が給電コイル12のコイル開口に重なっていると、給電コイル12とスロットケース21との結合度が高まる。
図3(A)は通信端末装置101の主要部の断面図、図3(B)はその部分拡大図である。また、図4(A)はブースターアンテナ301が貼付された筐体41の内面を示す図である。図4(B)および図4(C)はブースターアンテナ301に形成されたアンテナコイルと結合コイルのみの平面図である。
図3(A)に表れているように、筐体41の裏面RF(図3は筐体の上下を逆に置いた状態である。)の内面に、ブースターアンテナ301が貼付されている。
ブースターアンテナ301は、基材シート30、この基材シート30の第1主面に形成された放射コイル部311R、結合コイル部311C、基材シート30の第2主面に形成された放射コイル部312R、結合コイル部312C、およびフェライトシート32で構成されている。
図4(B)は基材シート30の第1主面に形成された放射コイル部311Rおよび結合コイル部311Cを基材シートの第1主面側から見た図であり、図4(C)は基材シート30の第2主面に形成された放射コイル部312Rおよび結合コイル部312Cを基材シートの第1主面側から透視した図である。
このように、アンテナコイルの放射コイル部311Rと放射コイル部312Rとの巻回方向は逆であり、両者は電磁界結合する。同様に、結合コイル部311Cと結合コイル部312Cとの巻回方向は逆である。そのため、各導体パターンに電流が流れたとき、平面視で同じ向きに電流が流れることになる。このような構成であれば、ブリッジパターンやビア導体を形成することなく、2層(またはそれ以上)の積層型アンテナコイルを形成することができるとともに、アンテナコイルだけでLC共振回路を構成できる。
フェライトシート32は放射コイル部311R,312Rを覆っている。フェライトシート32の下方(放射コイル部311R,312Rとは反対面側)には、プリント配線板22のグランド電極GND、プリント配線板22に搭載された表面実装部品(不図示)、さらにはバッテリーパックの金属カバー等の金属物(不図示)等が設けられていることがあるが、フェライトシート32は前記金属物に鎖交しようとする磁束を遮蔽するので、金属物に渦電流が発生することによる損失が殆ど生じることがなく、アンテナコイルの放射特性について金属物による影響を最小限に抑制することができる。
図3(B)に表れているように、ブースターアンテナ301は接着剤による接着層33を介して筐体41の内面に貼付されている。カード型デバイス10の内部にはプリント配線板13が設けられていて、このプリント配線板13に給電コイル12が形成されている。また、このプリント配線板13にRFIC11が実装されている。
図5(A)はスロットケース21と結合コイル部31Cとの位置関係を示す斜視図である。図5(B)はその平面図である。図5(A)に示すように、結合コイル部31Cは2つ(2層)の結合コイル部311C,312Cで構成されている。これらの結合コイル部311C,312Cは、スロットケース21の開口部21Aの近接位置で開口部21Aの周囲を周回するように配置されている。
なお、この例では、平面視で、スロットケース21の開口部21Aの全体が結合コイル部31Cのコイル開口に重なっているが、部分的に重なっていてもよい。すなわち少なくとも一部が重なっていればよい。但し、図5(A)、図5(B)に示したように、スロットケース21の開口部21Aの全体が結合コイル部31Cのコイル開口に重なっていると、結合コイル部31Cとスロットケース21との結合度が高まる。
図6(A)は通信端末装置101と通信相手側アンテナとの結合の様子を示す図である。図6(B)はカード型デバイス10の給電コイル、スロットケースおよび結合コイル部との結合の様子を示す図である。
図7は、図6(B)とは異なる、カード型デバイス10の給電コイル、スロットケースおよび結合コイル部との結合の様子を示す図である。
図8は、カード型デバイス10が装着された、第1の実施形態の通信端末装置101の等価回路図である。
図6(A)において、磁束MF3はブースターアンテナ301の放射コイル部31Rおよび結合コイル部31C(主に放射コイル部31R)に鎖交する。このことによりブースターアンテナ301は通信相手側アンテナと電磁界結合(主に磁界結合)する。放射コイル部31Rの背後にはフェライトシート32があるので、磁束MF3は放射コイル部31Rとフェライトシート32との間を透過する。
図6(B)において、結合領域CF1はカード型デバイス10内の給電コイル12とスロットケース21との結合領域を示している。(CF1は磁束ループを表しているのではない。)給電コイル12とスロットケース21とは電磁界結合(主に磁界結合)する。また、結合領域CF2はブースターアンテナ301の結合コイル部31Cとスロットケース21との結合領域を示している。(CF2は磁束ループを表しているのではない。)結合コイル部31Cとスロットケース21とは電磁界結合(主にスロットケース21の開口部21Aの周囲付近を流れる電流による磁界で結合)する。
結合コイル部31Cがスロットケース21の開口部21Aの近接位置で開口部21Aの周囲付近を周回するように配置されていると、スロットケース21の開口部21Aの周囲と結合コイル部31Cのコイル開口とが最短距離で近接するとともに、各開口を通る磁束がほぼ直線状になるため、磁束の形成が円滑になり、スロットケース21と結合コイル部31Cとの結合度を向上させることができる。
さらに、筐体41を裏面RF方向から平面視したとき、給電コイル12のコイル開口、スロットケース21の開口部21A、および、結合コイル部31Cのコイル開口が少なくとも一部で重なっていることが好ましい。このように配置されている場合、結合コイル部31Cのコイル開口、スロットケース21の開口部21A、および結合コイル部31Cのコイル開口が最短距離で結ばれ、各開口を通る磁束がほぼ直線状になるため、磁束の形成が円滑になり、給電コイル12、スロットケース21および結合コイル部31Cの結合度をさらに向上させることができる。
図7は、図6(B)に示した例とは異なる、カード型デバイス10の給電コイル、スロットケースおよび結合コイル部との結合の様子を示す図である。図6(B)に示した例では、結合コイル部31Cがスロットケース21の開口部21Aの近接位置で開口部21Aの周囲を周回するように配置されていたが、図7に示す例では、スロットケース21の外周と結合コイル部31Cの形成領域とが、平面視で少なくとも一部が重なるように配置されている。スロットケース21の外周が平面視で結合コイル部31Cのコイルの形成領域に重なっていると、スロットケース21の外周を流れる電流による磁界によってスロットケース21と結合コイル部31Cとが電磁界結合(主に磁界結合)しやすくなる。これにより、スロットケース21と結合コイル部31Cとの結合度を向上させることができる。
図8において、インダクタL1,L2は結合コイル部311C,312Cによるインダクタンスを記号で表したもの、インダクタL3,L4は放射コイル部311R,312Rによるインダクタンスを記号で表したものである。結合コイル部での結合を記号M1で表している。また、放射コイル部での結合を記号M2で表している。キャパシタC1,C2は第1アンテナコイル(結合コイル部311Cおよび放射コイル部311R)と第2アンテナコイル(結合コイル部312Cおよび放射コイル部312R)との間に生じる容量を集中定数の記号で表したものである。このようにアンテナコイル31はLC回路を構成している。
図8において、インダクタLbはスロットケース21に流れる電流の経路で生じるインダクタンスを記号で表したもの、キャパシタCbはスロットケース21のスリット部21S部分に生じる容量である。このインダクタLbとキャパシタCbとでLC共振回路を構成している。インダクタLbとインダクタL1との結合を記号Mb−1で表している。また、インダクタLbとインダクタL2との結合を記号Mb−2で表している。
図8において、インダクタLaはカード型デバイス10の給電コイル12によるインダクタンスを記号で表したものである。キャパシタCICはRFIC11の寄生容量など、給電コイル12に繋がるキャパシタンスを記号で表したものである。インダクタLaとキャパシタCICはLC共振する。このことでRFIC11はスロットケース21による前記LC回路とインピーダンス整合状態で結合する。インダクタLaとスロットケース21のインダクタLbとの結合をMa−bで表している。
以上に示した構成により、通信時には通信相手側アンテナ→放射コイル部31R→結合コイル部31C→スロットケース21→カード型デバイス10内の給電コイル12→RFIC11の順、または、この逆の順に結合して高周波電力および高周波信号が伝達される。
なお、アンテナコイル31による共振回路とスロットケースによる共振回路とで複共振を生じさせてもよい。そして、この複共振を、カード型デバイス10内の給電コイル12とスロットケース21との間のエネルギー伝達、およびアンテナコイル31とスロットケース21との間のエネルギー伝達の効率を高めるために利用してもよいし、広帯域化に利用してもよい。
このようにして、カード型デバイス10が備えている入出力端子を利用することなく、カード型デバイス10はRFID等の通信機能を持つ。特に、金属製のスロットケース21を用いているにもかかわらず、カード型デバイス10の給電コイル12から通信端末装置本体のアンテナコイル31に高周波電力を効率良く伝達させることができ、強度や耐久性に優れ、且つ通信特性にも優れた通信端末装置を得ることができる。
《第2の実施形態》
図9は第2の実施形態の通信端末装置の筐体内部の主要な構成を示す斜視図である。
図9に示すように、プリント配線板22には金属製のスロットケース21が取り付けられている。このスロットケース21は、スロットケース21とプリント配線板22との間にカード型デバイス10が着脱できる空間(スロット)を構成する。このスロットケース21が対向するプリント配線板22の面にはカード型デバイス10の電極が当接して電気的に導通する端子が設けられている。カード型デバイス10をスロットケース21に装着することにより、カード型デバイス10の電極がプリント配線板22の端子に電気的に接続される。
アンテナコイル31は放射コイル部31Rおよび結合コイル部31Cを備えていて、結合コイル部31Cはスロットケース21に近接している。アンテナコイル31の構成は第1の実施形態で示したものと同じである。このアンテナコイル31はブースターアンテナの一部であり、ブースターアンテナは例えば筐体の内面に貼付されている。
図10は第2の実施形態の通信端末装置の筐体に設けられているスロットケース21の構成を示す図である。スロットケース21は図9に示したカード型デバイス10内の給電コイル12のコイル開口と対向する部分に設けられた開口部21A、および、開口部21Aとスロットケース21の外縁とを結ぶスリット部21Sを備えている。
このように、カード型デバイス10内の給電コイル12の位置に応じて、スロットケース21の開口部21Aの位置を定めればよい。また、開口部21Aとスロットケース21の外縁との距離が短い位置にスリット部21Sを設ければよい。そのことにより、結合に直接寄与しないスリット部21Sの割合を小さくでき、また機械的強度を確保できる。
《第3の実施形態》
図11は第3の実施形態の通信端末装置の筐体内部の主要な構成を示す斜視図である。図12はその筐体内に設けられているアンテナコイルの構成を示す図である。図13はそのアンテナコイルの等価回路図である。図14はスロットケースとアンテナコイルとの位置関係を示す図である。
図11に示すように、プリント配線板22には金属製のスロットケース21が取り付けられている。このスロットケース21は、スロットケース21とプリント配線板22との間にカード型デバイス10が着脱できる空間(スロット)を構成する。このスロットケース21が対向するプリント配線板22の面にはカード型デバイス10の電極が当接して電気的に導通する端子が設けられている。カード型デバイス10をスロットケース21に装着することにより、カード型デバイス10の電極がプリント配線板22の端子に電気的に接続される。
図12に示すように、アンテナコイル31は上層のアンテナコイル311と下層のアンテナコイル312とで構成されている。具体的には、基材シートの第1主面にアンテナコイル311が形成されていて、基材シートの第2主面にアンテナコイル312が形成されている。アンテナコイル311,312は矩形の渦巻き状に形成されていて、アンテナコイル311とアンテナコイル312の巻回方向は逆であり、両者は電磁界結合する。第1、第2の実施形態で示したアンテナコイルと異なり、放射コイル部と結合コイル部との区別はなく、アンテナコイル31の全体が放射コイルとして作用し、且つ一部が結合コイルとして作用する。このアンテナコイル31はブースターアンテナの一部であり、ブースターアンテナは筐体の内面に貼付されている。
図13はアンテナコイル31の等価回路図である。図13において、インダクタL1,L2はアンテナコイル311,312によるインダクタンスを記号で表したものである。アンテナコイル311と312との結合を記号Mで表している。キャパシタC1,C2は第1アンテナコイル311と第2アンテナコイル312との間に生じる容量を集中定数の記号で表したものである。このようにアンテナコイル31はLC回路を構成している。
図14に示すように、アンテナコイル31はその矩形渦巻き状コイルの角部がスロットケース21の外周の二辺に沿うように配置される。スロットケース21は、その外周に沿って電流が流れるので、スロットケース21とアンテナコイル31とは電磁界結合(主に磁界結合)する。そして、アンテナコイル31は放射コイルとしても作用し、通信相手側アンテナとも結合する。
《第4の実施形態》
図15は第4の実施形態の通信端末装置の筐体内部の主要な構成を示す斜視図である。図16はその筐体内に設けられているアンテナコイルの構成を示すである。図17はスロットケースとアンテナコイルとの位置関係を示す図である。
図15に示すように、プリント配線板22には金属製のスロットケース21が取り付けられている。このスロットケース21は、スロットケース21とプリント配線板22との間にカード型デバイス10が着脱できる空間(スロット)を構成する。このスロットケース21が対向するプリント配線板22の面にはカード型デバイス10の電極が当接して電気的に導通する端子が設けられている。カード型デバイス10をスロットケース21に装着することにより、カード型デバイス10の電極がプリント配線板22の端子に電気的に接続される。
図16に示すように、アンテナコイル31は上層のアンテナコイル311と下層のアンテナコイル312とで構成されている。上層のアンテナコイル311は結合コイル部311Cおよび放射コイル部311Rを備えている。同様に、下層のアンテナコイル312は結合コイル部312Cおよび放射コイル部312Rを備えている。この例では、結合コイル部311C,312Cは放射コイル部311R,312Rの巻回領域の内部に形成されている。具体的には、基材シートの第1主面にアンテナコイル311が形成されていて、基材シートの第2主面にアンテナコイル312が形成されている。アンテナコイル311,312は矩形の渦巻き状に形成されていて、アンテナコイルの放射コイル部311Rと放射コイル部312Rの巻回方向は逆であり、両者は電磁界結合する。同様に、結合コイル部311Cと結合コイル部312Cとの巻回方向は逆であり、両者は電磁界結合する。このアンテナコイル31はブースターアンテナの一部であり、ブースターアンテナは例えば筐体の内面に貼付されている。
図17に示すように、アンテナコイルの結合コイル部311C,312Cはスロットケース21の開口部21Aの近接位置で開口部21Aを周回するように配置されている。図17では、アンテナコイルのうち上層の放射コイル部311Rおよび結合コイル部311Cのパターンのみを表している。スロットケース21と結合コイル部311C,312Cの結合の仕方は第1の実施形態で示したとおりである。
このように、結合コイル部311C,312Cは放射コイル部311R,312Rの周回範囲の内側に配置されていてもよい。そのことにより、結合コイル部311C,312Cは放射(すなわち通信相手側アンテナとの結合)にも効果的に寄与する。
《第5の実施形態》
図18は第5の実施形態の通信端末装置105の主要部の断面図である。この図に表れているように、筐体41の裏面RFの内面に、ブースターアンテナ301が貼付されている。ブースターアンテナ301の構成は第1の実施形態で示したものと同じである。第1の実施形態で図3に示した通信端末装置と異なるのはスロットケース21およびカード型デバイス10の位置である。スロットケース21は、プリント配線板22を挟んでブースターアンテナ301とは反対側に設けられている。このスロットケース21およびカード型デバイス10の構成は第1の実施形態で示したものと同じである。また、このスロットケース21およびカード型デバイス10とブースターアンテナ301の結合コイル部311C,312Cとの間に導体パターンが存在しないように、グランド電極GNDに「抜きエリア」VOGが形成されている。
このような構成であっても、スロットケース21はカード型デバイス10の給電コイルと電磁界結合し、且つスロットケース21はアンテナコイルの結合コイル部311C,312Cと電磁界結合する。
《第6の実施形態》
第6の実施形態は、カード型デバイスの給電コイルのコイル軸の向きが第1〜第5の実施形態とは異なる。以下、第1〜第5の実施形態で示した構成と異なる点について示す。
図19は第6の実施形態の通信端末装置106の構成を示す図である。図19(A)は通信端末装置106の外観斜視図、図19(B)は通信端末装置106の筐体内部の主要な構成を示す斜視図である。
通信端末装置106の筐体41には、カード型デバイス10を挿抜するカードスロット42を備えている。筐体41の内部にはアンテナコイル31が設けられている。カード型デバイス10の内部には後に示すRFICおよび給電コイル12が設けられている。また、このカード型デバイス10の図19における下面には複数の電極が露出している。
プリント配線板22にはカード装着部20が設けられている。このカード装着部20は金属部材23を備えている。この金属部材23はプリント配線板22上の実装用ランドにはんだ付け等により実装されている。金属部材23は、金属部材23とプリント配線板22との間にカード型デバイス10が着脱できる空間を構成する。この金属部材23が対向するプリント配線板22の面にはカード型デバイス10の電極が当接して電気的に導通する端子が設けられている。
図20はカード装着部20付近の構成を示す図である。図20(A)はプリント配線板22に対するカード装着部20付近の斜視図、図20(B)はカード装着部20付近の平面図である。図20(C)はカード装着部の金属部材とカード型デバイス10の給電コイル12との結合の様子、およびカード装着部の金属部材とアンテナコイルの結合コイル部31Cとの結合の様子を示す図である。
カード型デバイス10には、挿入方向にコイル軸を有する給電コイル12が形成されている。この給電コイル12の両端にはRFIC11が接続されている。
カード装着部20は、例えばステンレス製の金属部材23とプリント配線板22に形成されている導体パターン24とで構成されている。導体パターン24はプリント配線板22の上面、下面または内層に形成されている。金属部材23と導体パターン24とでコイル状の結合導体が構成されている。このコイル状の結合導体にはキャパシタCoが接続されている。すなわち、コイル状の結合導体とキャパシタCoとでLC共振回路が構成されている。
金属部材23とプリント配線板22との間にはカード型デバイス10を挿入装着する空間が構成されている。カード型デバイス10が装着された状態で、カード型デバイス10の給電コイル12のコイル軸はカード装着部20のコイル状結合導体によるコイルのコイル軸と実質的に同軸となる。そのため、カード型デバイス10の給電コイル12はカード装着部20のコイル状結合導体と電磁界結合する。図20(C)において、磁束φ1はカード型デバイス10の給電コイル12とカード装着部20のコイル状結合導体との両方を鎖交する磁束を表している。
前記カード装着部20のコイル状結合導体の近傍にはアンテナコイルの結合コイル部31Cが配置されている。図20(B)に表れているように、アンテナコイルの結合コイル部31Cは、平面視で、カード装着部20の金属部材23とは完全には重ならない位置に近接している。そのため、アンテナコイルの結合コイル部31Cはカード装着部20のコイル状結合導体と電磁界結合する。図20(C)において、磁束φ2はアンテナコイルの結合コイル部31Cとカード装着部20のコイル状結合導体との両方を鎖交する磁束を表している。
《第7の実施形態》
第7の実施形態は、カード装着部の構造が第1〜第6の実施形態とは異なる。以下、第1〜第6の実施形態で示した構成と異なる点について示す。
図21は第7の実施形態の通信端末装置107の構成を示す図である。図21(A)は通信端末装置107の外観斜視図、図21(B)は通信端末装置107の筐体内部の主要な構成を示す斜視図である。
通信端末装置107の筐体41には、カード型デバイス10を挿抜するカードスロット42を備えている。筐体41の内部にはアンテナコイル31が設けられている。カード型デバイス10の内部には後に示すRFICおよび給電コイル12が設けられている。また、このカード型デバイス10の図21における下面には複数の電極が露出している。
プリント配線板22にはカード装着部20が設けられている。このカード装着部20は金属部材23を備えている。この金属部材23は、金属部材23とプリント配線板22との間にカード型デバイス10が着脱できる空間を構成する。この金属部材23が対向するプリント配線板22の面にはカード型デバイス10の電極が当接して電気的に導通する端子が設けられている。
図22はカード装着部20付近の構成を示す図である。図22(A)はプリント配線板22に対するカード装着部20付近の斜視図、図22(B)はカード装着部20付近の平面図である。図22(C)はカード装着部の金属部材23とカード型デバイス10の給電コイル12との結合の様子、およびカード装着部の金属部材とアンテナコイルの結合コイル部31Cとの結合の様子を示す図である。
カード型デバイス10には、その平面に平行な面がコイル開口面となる給電コイル12が形成されている。この給電コイル12の両端にはRFIC11が接続されている。
カード装着部20は、例えばステンレス製の金属部材23とプリント配線板22に形成されている導体パターン24とで構成されている。この金属部材23と導体パターン24とでコイル状の結合導体が構成されている。このコイル状の結合導体にはキャパシタCoが接続されている。すなわち、コイル状の結合導体とキャパシタCoとでLC共振回路が構成されている。
金属部材23とプリント配線板22との間にはカード型デバイス10を挿入装着する空間が構成されている。カード型デバイス10が装着された状態で、カード型デバイス10の給電コイル12はカード装着部20のコイル状結合導体と電磁界結合する(図22(C)参照)。
前記カード装着部20のコイル状結合導体の近傍にはアンテナコイルの結合コイル部31Cが配置されている。カード型デバイス10が装着された状態で、カード型デバイス10の給電コイル12のコイル開口が、カード装着部20のコイル状結合導体のコイル開口と重なるように配置される。そのため、アンテナコイルの結合コイル部31Cはカード装着部20のコイル状結合導体と電磁界結合する。図22(C)において、磁束φ1はカード型デバイス10の給電コイル12とカード装着部20のコイル状結合導体との両方を鎖交する磁束を表している。
前記カード装着部20のコイル状結合導体の近傍にはアンテナコイルの結合コイル部31Cが配置されている。図22(B)に表れているように、アンテナコイルの結合コイル部31Cのコイル開口が、平面視で、カード装着部20のコイル状結合導体によるコイルのコイル開口と重なっている。そのため、アンテナコイルの結合コイル部31Cはカード装着部20のコイル状結合導体と電磁界結合する。図22(C)において、磁束φ2はアンテナコイルの結合コイル部31Cとカード装着部20のコイル状結合導体との両方を鎖交する磁束を表している。
《他の実施形態》
以上に示した各実施形態では、筐体41内部のプリント配線板22にスロットケース21を設け、カード型デバイス10をこのスロットケース21に着脱自在に設けたが、スロットケースを筐体の外面に設けて、カード型デバイス10を通信端末装置の筐体の外部に装着できるように構成してもよい。
また、以上に示した各実施形態では、アンテナコイルが2層のアンテナコイルによる積層型アンテナコイルとして構成された例を示したが、単体の結合コイル部および放射コイル部でアンテナコイルを構成してもよい。また、結合コイルを独立して設けずに、単体の放射コイル部のみでアンテナコイルを構成してもよい。単体の放射コイル部でアンテナコイルを構成する場合にはアンテナコイルにキャパシタを接続してもよい。すなわち、アンテナコイルのインダクタンスとキャパシタのキャパシタンスとで共振周波数を定めてもよい。
また、アンテナコイルは3層以上の導体パターンによる積層型アンテナコイルであってもよい。
また、アンテナコイルは、樹脂製の筐体に導体パターンを形成することで、筐体に一体的に設けてもよい。
なお、アンテナコイルは、大径コイル部(放射コイル部)と小径コイル部(結合コイル部)とを有するものに限定されるものではなく、ループ状導体を1ターン以上巻回してなる1つの大面積アンテナコイル(平面コイル)であってもよい。スロットケースは、このアンテナコイルの一部に近接していればよい。また、スロットケースは、端末筺体の側面に挿入口を有したタイプに限定されるものではなく、たとえば端末筺体の内部に配置されたスロットケース(SIMカード用のスロットに多用されているタイプ)にも同様に適用できる。
CS…挿入口
FF…表面
GND…グランド電極
MF…磁束
RF…裏面
SS…開口部
10…カード型デバイス
11…RFIC
12…給電コイル
12A…開口部
13…プリント配線板
20…カード装着部
21…スロットケース
21A…開口部
21S…スリット部
22…プリント配線板
23…カード装着部の金属部材
24…導体パターン
30…基材シート
31…アンテナコイル
31C…結合コイル部
31R…放射コイル部
32…フェライトシート
33…接着層
41…筐体
42…カードスロット
101,105〜107…通信端末装置
301…ブースターアンテナ
311…第1アンテナコイル
311C…結合コイル部
311R…放射コイル部
312…第2アンテナコイル
312C…結合コイル部
312R…放射コイル部
本発明は、相手側機器と電磁界信号を介して通信するRFID(Radio Frequency Identification)システムや近距離無線通信(NFC:NearField Communication)システムに用いられる通信端末装置に関するものである。
NFCは、RFIDシステムを利用した無線通信規格の一つで、携帯電話端末をはじめ、さまざまな端末装置への搭載が期待されている。NFCでは13MHz帯(HF帯)の無線信号が利用されている。通常、HF帯RFIDシステムを利用した通信端末装置では、リーダライタ機能やタグ機能をつかさどるRFIC(Radio Frequency Integrated Circuit)チップが端末本体に内蔵され、このRFICチップは同じく端末本体に内蔵されたアンテナコイルに接続される。
これに対して、例えば特許文献1において、取り外し可能なカード型デバイス内にRFICチップを設け、端末本体側のアンテナコイルを利用して、通信相手側アンテナとの無線通信を行う構成が示されている。この構成では、カード型デバイスにコイルを設けておき、このコイルを端末本体側のアンテナコイルと電磁結合させることにより、RFICチップと端末本体側アンテナコイルとを電気的に接続させている。この構成によれば、カード型デバイスが本来有している入出力端子を利用することなく、SDメモリーカード等のカード型デバイスにRFID機能を付加できる。
特開2004−56413号公報
SDメモリーカード等のカード型デバイスを利用する各種通信端末装置には、カード型デバイスを挿入するためのスロットケースを備えている。このスロットケースは、強度や耐久性が要求されることから、金属体で構成されている。金属体はアンテナ(コイル)の磁束の通過を妨げるため、カード型デバイス側のコイルと電子機器側のアンテナコイルとを高い結合度で電磁結合させることは難しい、という課題があった。
本発明はカード型デバイスに設けられたコイルと通信端末装置外部の電子機器とを強く結合させることのできる通信端末装置を提供することを目的としている。
前記課題を解決するために、本発明の通信端末装置は次のように構成される。
(1)給電コイルを有するカード型デバイスが着脱可能に構成されたカード装着部と、アンテナコイルと、を備え、
前記カード装着部は、前記カード型デバイスの給電コイルおよび前記アンテナコイルと電磁界結合する結合導体を備えたことを特徴とする。
(2)前記カード型デバイスの給電コイルは、カード型デバイスの平面に平行な面がコイル開口面であり、前記カード装着部の結合導体は、前記給電コイルのコイル開口と対向(対面)する部分に設けられた開口部、および、前記開口部と前記カード装着部の外縁とを結ぶスリット部を有することが好ましい。
(3)前記カード装着部は複数の辺を有する天面と、前記複数の辺のうち少なくとも2辺にそれぞれ連接した2つの側面とを備え、前記天面に前記カード装着部の開口部および前記スリット部が設けられていて、前記側面のうち、前記カード型デバイスの挿入口が設けられている側面とは異なる側面に開口部が設けられていることが好ましい。
(4)前記カード型デバイスの給電コイルは、カード型デバイスの平面に平行な面がコイル開口面であり、前記カード装着部の結合導体は、回路基板に形成された導体パターンおよび前記回路基板に取り付けられた金属部材を備え、前記導体パターンおよび前記金属部材で、前記カード型デバイスの平面に平行な面をコイル開口面とするコイルを構成していることが好ましい。
(5)平面視で、前記給電コイルのコイル開口は前記カード装着部の結合導体の開口部に対して少なくとも一部が重なっていることが好ましい。
(6)前記カード型デバイスの給電コイルは、カード型デバイスの挿入方向(カード型デバイスの平面に平行な一つの軸)にコイル軸を有し、前記カード装着部の結合導体は、回路基板に形成された導体パターンおよび前記回路基板に取り付けられた金属部材を備え、前記導体パターンおよび前記金属部材で、前記カード型デバイスの挿入方向をコイル軸とするコイルを構成していることが好ましい。
(7)平面視で、前記アンテナコイルは前記カード装着部の結合導体の外周に対して少なくとも一部が重なっていることが好ましい。
(8)前記アンテナコイルは、前記カード装着部の結合導体と結合する結合コイル部とこの結合コイル部よりコイル径が大きな放射コイル部とを含むことが好ましい。
(9)平面視で、前記アンテナコイルの結合コイル部は前記カード装着部の結合導体の開口部の周囲を周回するように配置されていることが好ましい。
(10)前記アンテナコイルは、異なる層に形成された、互いに対向する第1アンテナコイルおよび第2アンテナコイルを含み、前記第1アンテナコイルと前記第2アンテナコイルとは容量を介して互いに結合されていて、前記カード装着部の結合導体との結合により流れる電流が同じ向きであることが好ましい。
本発明の通信端末装置によれば、カード型デバイスの給電コイルとスロットケースとが電磁界結合し、さらにスロットケースとアンテナコイルとが電磁界結合することにより、カード型デバイス内のRFICチップから給電コイルおよびスロットケースを介してアンテナコイルに高周波電力が伝達される。したがって、カード型デバイスが本来有している入出力端子を利用することなく、カード型デバイスにRFID等の通信機能を付加できる。特に、金属製のスロットケースを用いているにもかかわらず、カード型デバイスの給電コイルから端末本体のアンテナコイルに効率良く高周波電力を伝達させることができ、強度や耐久性に優れ、かつ、通信特性にも優れた通信端末装置を得ることができる。
図1は第1の実施形態の通信端末装置101の構成を示す斜視図である。 図2(A)はプリント配線板22に対するスロットケース21の取り付け部の斜視図、図2(B)は給電コイル12の形状を示す図、図2(C)はスロットケース21と給電コイル12との平面上の関係を示す図である。 図3(A)は通信端末装置101の主要部の断面図、図3(B)はその部分拡大図である。 図4(A)はブースターアンテナ301が貼付された筐体41の内面を示す図である。図4(B)は基材シート30の第1主面に形成された放射コイル部311Rおよび結合コイル部311Cを基材シートの第1主面側から見た図であり、図4(C)は基材シート30の第2主面に形成された放射コイル部312Rおよび結合コイル部312Cを基材シートの第1主面側から透視した図である。 図5(A)はスロットケース21と結合コイル部31Cとの位置関係を示す斜視図である。図5(B)はスロットケース21と結合コイル部31Cとの位置関係を示す平面図である。 図6(A)は通信端末装置101と通信相手側アンテナとの結合の様子を示す図である。図6(B)はカード型デバイス10の給電コイル、スロットケースおよび結合コイル部との結合の様子を示す図である。 図7はカード型デバイス10の給電コイル、スロットケースおよび結合コイル部との結合の様子を示す図である。 図8は、カード型デバイス10が装着された、第1の実施形態の通信端末装置101の等価回路図である。 図9は第2の実施形態の通信端末装置の筐体内部の主要な構成を示す斜視図である。 図10は第2の実施形態の通信端末装置の筐体に設けられているスロットケース21の構成を示す図である。 図11は第3の実施形態の通信端末装置の筐体内部の主要な構成を示す斜視図である。 図12は第3の実施形態の通信端末装置の筐体内に設けられているアンテナコイルの構成を示す図である。 図13は第3の実施形態の通信端末装置の筐体内に設けられているアンテナコイルの等価回路図である。 図14は第3の実施形態の通信端末装置の筐体内に設けられているスロットケースとアンテナコイルとの位置関係を示す図である。 図15は第4の実施形態の通信端末装置の筐体内部の主要な構成を示す斜視図である。 図16は第4の実施形態の通信端末装置の筐体内に設けられているアンテナコイルの構成を示すである。 図17は第4の実施形態の通信端末装置の筐体内に設けられているスロットケースとアンテナコイルとの位置関係を示す図である。 図18は第5の実施形態の通信端末装置105の主要部の断面図である。 図19(A)は通信端末装置106の外観斜視図、図19(B)は通信端末装置106の筐体内部の主要な構成を示す斜視図である。 図20(A)はプリント配線板22に対するカード装着部20付近の斜視図、図20(B)はカード装着部20付近の平面図である。図20(C)はカード装着部の金属部材とカード型デバイス10の給電コイル12との結合の様子、およびカード装着部の金属部材とアンテナコイルの結合コイル部31Cとの結合の様子を示す図である。 図21(A)は通信端末装置107の外観斜視図、図21(B)は通信端末装置107の筐体内部の主要な構成を示す斜視図である。 図22(A)はプリント配線板22に対するカード装着部20付近の斜視図、図22(B)はカード装着部20付近の平面図である。図22(C)はカード装着部の金属部材23とカード型デバイス10の給電コイル12との結合の様子、およびカード装着部の金属部材とアンテナコイルの結合コイル部31Cとの結合の様子を示す図である。
《第1の実施形態》
本発明の通信端末装置はカード型デバイスを利用する装置である。例えば携帯電話端末、ノートPC、タブレットPC、ハンディターミナル(データ収集端末)等の情報通信端末や、ディジタルスチルカメラ、ディジタルビデオカメラ、ディジタルオーディオレコーダー等の情報メディア機器等である。第1の実施形態では特に、NFCシステムに代表されるHF帯のRFIDシステムを持った通信端末装置を例に挙げる。
図1は第1の実施形態の通信端末装置101の構成を示す斜視図である。図1(A)は通信端末装置101の外観斜視図、図1(B)は通信端末装置101の筐体内部の主要な構成を示す斜視図である。
通信端末装置101の筐体41は長手方向と短手方向とを有する矩形状の筺体であって、表面FF(一方主面)、裏面RF(他方主面)、および、表面FFと裏面RFとを連接する4つの側面を有する。この筐体41は、スライド式端末や折り畳み式端末のように2つの筺体を連接したものであってもよいし、バータイプのものであってもよい。
通信端末装置101の筐体41には、カード型デバイス10を挿抜するカードスロット42を備えている。筐体41の内部にはアンテナコイル31が設けられている。カード型デバイス10の内部には後に示すRFICおよび給電コイル12が設けられている。また、このカード型デバイス10の図1における下面には複数の電極が露出している。
カード型デバイス10は、例えばSD(SecureDigital)カード等のメモリーカードやSIM(Subscriber Identity Module)カードのように、端末本体への装着や取り外しが可能な小型のカード型デバイスであって、RFICとこのRFICに接続された給電コイル12とを有する。RFICは、RFIDシステムに代表される通信システムにおけるフロントエンド回路を構成するものであって、RF回路、メモリー回路、ロジック回路等を有する半導体集積回路として構成されている。このRFICは、基本的には、シリコン半導体素子として構成されていて、ベアチップであってもよいし、パッケージICとして構成されていてもよい。給電コイル12は、RFICの入出力端子が接続されたコイル素子であって、カード型デバイス10の筺体内または筺体表面に設けられている。このコイル素子は、積層型のコイル素子であってもよいし、平面渦巻き状のコイル素子であってもよい。
プリント配線板22には金属製のスロットケース21が取り付けられている。このスロットケース21は、本発明の「カード装着部」に相当する。スロットケース21は、スロットケース21とプリント配線板22との間にカード型デバイス10が着脱できる空間(スロット)を構成する。このスロットケース21が対向するプリント配線板22の面にはカード型デバイス10の電極が当接して電気的に導通する端子が設けられている。カード型デバイス10をカードスロット42に挿入することにより、スロットケース21にカード型デバイス10が装着され、カード型デバイス10の電極がプリント配線板22の端子に電気的に接続される。
詳細は後に示すが、アンテナコイル31は誘電体層を介して互いに対向する2層のアンテナコイルで構成されている。このアンテナコイル31はブースターアンテナの一部であり、ブースターアンテナは筐体41の内面に貼付されている。
アンテナコイル31はそれぞれ電気的に接続された放射コイル部31Rおよび結合コイル部31Cを備えていて、結合コイル部31Cはスロットケース21に近接している。放射コイル部31Rは結合コイル部31Cよりコイル径が大きい。すなわち、放射コイル部31Rにて、主に通信相手側のアンテナコイルとの無線通信を担い、結合コイル部31Cにて、スロットケース21との電磁界結合(主に磁界結合)を担うように構成されている。この場合、後に示すように、放射コイル部31Rには、通信相手側アンテナに対面させる面(裏面RF)とは反対面側にフェライトシートのような磁性体層を設けることが好ましい。
なお、放射コイル部31Rの面積(放射コイル部31Rを構成するコイルパターンの最外パターンで囲まれるエリア)は結合コイル部31Cの面積(結合コイル部31Cを構成するコイルパターンの最外パターンで囲まれる)の2倍以上、さらには4倍以上であることが、端末筺体のサイズを有効に利用しつつ、放射特性を大きくできるという点で好ましい。
図2は前記スロットケース21の構成およびスロットケース21と給電コイル12との関係を示す図である。図2(A)はプリント配線板22に対するスロットケース21の取り付け部の斜視図、図2(B)は給電コイル12の形状を示す図、図2(C)はスロットケース21と給電コイル12との平面上の関係を示す図である。
スロットケース21は、ステンレス等の金属製部材で構成されているか、少なくとも一部が金属製部材で構成されている。スロットケース21の金属部分には、給電コイル12のコイル開口と対向する部分に設けられた開口部21A、および、開口部21Aとスロットケース21の外縁とを結ぶスリット部21Sを備えている。
なお、開口部21Aのサイズは任意であり、通常、開口部21Aの幅はスリット部21Sの幅よりも大きい。
図2(B)に示すように給電コイル12は矩形の渦巻き状のコイルである。給電コイル12の両端にRFIC11が接続されている。スロットケース21の開口部21Aは、給電コイル12のコイル開口と対向する部分に設けられているので、カード型デバイス10がスロットケース21に装着されて、給電コイル12がスロットケース21に電磁気的に結合した状態で、図2(A)に矢印で示すように、スロットケース21に開口部21Aを周回するように電流が流れる。しかし、スロットケース21には開口部12Aとスロットケース21の外縁とを結ぶスリット部21Sが形成されているので、スロットケース21に渦電流が流れることなく、スリット部21Sを経由してスロットケース21の外縁に沿って電流が流れる。
スロットケース21は複数の辺を有する天面と、複数の辺のうち少なくとも2辺にそれぞれ連接した2つの側面とを備え、天面にスロットケース21の開口部21Aおよびスリット部21Sが設けられていて、側面のうち、カード型デバイス10の挿入口CSが設けられている側面とは異なる側面に開口部SSが設けられていることが好ましい。図2に示した例では、スロットケース21は平面視で矩形状の天面とこの天面にそれぞれ連接された4つの側面を有し、カード型デバイス10を挿入する側面に挿入口CS、残りの3つの側面に開口部SSがそれぞれ設けられている。このようにスロットケース21の側面が開口されていると、これらの開口部を通る磁束が円滑に形成され、給電コイル12とスロットケース21との結合度、ならびに、スロットケース21とアンテナコイル31との結合度が向上する。
スロットケース21がメモリーカード用スロットケースのように、筐体の側面から挿入される場合、スロットケース21のスリット部21Sの位置は、カード型デバイス10の挿入口CS側に切れていてもよいし、筐体の内側に向かって切れていてもよい。但し、このスリット部21Sが形成されている方向に相対的に大きな磁束が形成されるため、スリット部21Sはアンテナコイル(またはアンテナコイルの結合コイル部)と主に結合する方向に向かって切れていることが好ましい。また、スリット部21Sが形成されている部位の機械的強度が多少低下するため、図1、図2に示したように、スリット部21Sはカード型デバイス10の挿入口CSとは反対側に形成されていることが好ましい。
なお、この例では、平面視で、スロットケース21の開口部21Aの全体が給電コイル12のコイル開口に重なっているが、部分的に重なっていてもよい。すなわち少なくとも一部が重なっていればよい。但し、図2に示したように、スロットケース21の開口部21Aの全体が給電コイル12のコイル開口に重なっていると、給電コイル12とスロットケース21との結合度が高まる。
図3(A)は通信端末装置101の主要部の断面図、図3(B)はその部分拡大図である。また、図4(A)はブースターアンテナ301が貼付された筐体41の内面を示す図である。図4(B)および図4(C)はブースターアンテナ301に形成されたアンテナコイルと結合コイルのみの平面図である。
図3(A)に表れているように、筐体41の裏面RF(図3は筐体の上下を逆に置いた状態である。)の内面に、ブースターアンテナ301が貼付されている。
ブースターアンテナ301は、基材シート30、この基材シート30の第1主面に形成された放射コイル部311R、結合コイル部311C、基材シート30の第2主面に形成された放射コイル部312R、結合コイル部312C、およびフェライトシート32で構成されている。
図4(B)は基材シート30の第1主面に形成された放射コイル部311Rおよび結合コイル部311Cを基材シートの第1主面側から見た図であり、図4(C)は基材シート30の第2主面に形成された放射コイル部312Rおよび結合コイル部312Cを基材シートの第1主面側から透視した図である。
このように、アンテナコイルの放射コイル部311Rと放射コイル部312Rとの巻回方向は逆であり、両者は電磁界結合する。同様に、結合コイル部311Cと結合コイル部312Cとの巻回方向は逆である。そのため、各導体パターンに電流が流れたとき、平面視で同じ向きに電流が流れることになる。このような構成であれば、ブリッジパターンやビア導体を形成することなく、2層(またはそれ以上)の積層型アンテナコイルを形成することができるとともに、アンテナコイルだけでLC共振回路を構成できる。
フェライトシート32は放射コイル部311R,312Rを覆っている。フェライトシート32の下方(放射コイル部311R,312Rとは反対面側)には、プリント配線板22のグランド電極GND、プリント配線板22に搭載された表面実装部品(不図示)、さらにはバッテリーパックの金属カバー等の金属物(不図示)等が設けられていることがあるが、フェライトシート32は前記金属物に鎖交しようとする磁束を遮蔽するので、金属物に渦電流が発生することによる損失が殆ど生じることがなく、アンテナコイルの放射特性について金属物による影響を最小限に抑制することができる。
図3(B)に表れているように、ブースターアンテナ301は接着剤による接着層33を介して筐体41の内面に貼付されている。カード型デバイス10の内部にはプリント配線板13が設けられていて、このプリント配線板13に給電コイル12が形成されている。また、このプリント配線板13にRFIC11が実装されている。
図5(A)はスロットケース21と結合コイル部31Cとの位置関係を示す斜視図である。図5(B)はその平面図である。図5(A)に示すように、結合コイル部31Cは2つ(2層)の結合コイル部311C,312Cで構成されている。これらの結合コイル部311C,312Cは、スロットケース21の開口部21Aの近接位置で開口部21Aの周囲を周回するように配置されている。
なお、この例では、平面視で、スロットケース21の開口部21Aの全体が結合コイル部31Cのコイル開口に重なっているが、部分的に重なっていてもよい。すなわち少なくとも一部が重なっていればよい。但し、図5(A)、図5(B)に示したように、スロットケース21の開口部21Aの全体が結合コイル部31Cのコイル開口に重なっていると、結合コイル部31Cとスロットケース21との結合度が高まる。
図6(A)は通信端末装置101と通信相手側アンテナとの結合の様子を示す図である。図6(B)はカード型デバイス10の給電コイル、スロットケースおよび結合コイル部との結合の様子を示す図である。
図7は、図6(B)とは異なる、カード型デバイス10の給電コイル、スロットケースおよび結合コイル部との結合の様子を示す図である。
図8は、カード型デバイス10が装着された、第1の実施形態の通信端末装置101の等価回路図である。
図6(A)において、磁束MF3はブースターアンテナ301の放射コイル部31Rおよび結合コイル部31C(主に放射コイル部31R)に鎖交する。このことによりブースターアンテナ301は通信相手側アンテナと電磁界結合(主に磁界結合)する。放射コイル部31Rの背後にはフェライトシート32があるので、磁束MF3は放射コイル部31Rとフェライトシート32との間を透過する。
図6(B)において、結合領域CF1はカード型デバイス10内の給電コイル12とスロットケース21との結合領域を示している。(CF1は磁束ループを表しているのではない。)給電コイル12とスロットケース21とは電磁界結合(主に磁界結合)する。また、結合領域CF2はブースターアンテナ301の結合コイル部31Cとスロットケース21との結合領域を示している。(CF2は磁束ループを表しているのではない。)結合コイル部31Cとスロットケース21とは電磁界結合(主にスロットケース21の開口部21Aの周囲付近を流れる電流による磁界で結合)する。
結合コイル部31Cがスロットケース21の開口部21Aの近接位置で開口部21Aの周囲付近を周回するように配置されていると、スロットケース21の開口部21Aの周囲と結合コイル部31Cのコイル開口とが最短距離で近接するとともに、各開口を通る磁束がほぼ直線状になるため、磁束の形成が円滑になり、スロットケース21と結合コイル部31Cとの結合度を向上させることができる。
さらに、筐体41を裏面RF方向から平面視したとき、給電コイル12のコイル開口、スロットケース21の開口部21A、および、結合コイル部31Cのコイル開口が少なくとも一部で重なっていることが好ましい。このように配置されている場合、結合コイル部31Cのコイル開口、スロットケース21の開口部21A、および結合コイル部31Cのコイル開口が最短距離で結ばれ、各開口を通る磁束がほぼ直線状になるため、磁束の形成が円滑になり、給電コイル12、スロットケース21および結合コイル部31Cの結合度をさらに向上させることができる。
図7は、図6(B)に示した例とは異なる、カード型デバイス10の給電コイル、スロットケースおよび結合コイル部との結合の様子を示す図である。図6(B)に示した例では、結合コイル部31Cがスロットケース21の開口部21Aの近接位置で開口部21Aの周囲を周回するように配置されていたが、図7に示す例では、スロットケース21の外周と結合コイル部31Cの形成領域とが、平面視で少なくとも一部が重なるように配置されている。スロットケース21の外周が平面視で結合コイル部31Cのコイルの形成領域に重なっていると、スロットケース21の外周を流れる電流による磁界によってスロットケース21と結合コイル部31Cとが電磁界結合(主に磁界結合)しやすくなる。これにより、スロットケース21と結合コイル部31Cとの結合度を向上させることができる。
図8において、インダクタL1,L2は結合コイル部311C,312Cによるインダクタンスを記号で表したもの、インダクタL3,L4は放射コイル部311R,312Rによるインダクタンスを記号で表したものである。結合コイル部での結合を記号M1で表している。また、放射コイル部での結合を記号M2で表している。キャパシタC1,C2は第1アンテナコイル(結合コイル部311Cおよび放射コイル部311R)と第2アンテナコイル(結合コイル部312Cおよび放射コイル部312R)との間に生じる容量を集中定数の記号で表したものである。このようにアンテナコイル31はLC回路を構成している。
図8において、インダクタLbはスロットケース21に流れる電流の経路で生じるインダクタンスを記号で表したもの、キャパシタCbはスロットケース21のスリット部21S部分に生じる容量である。このインダクタLbとキャパシタCbとでLC共振回路を構成している。インダクタLbとインダクタL1との結合を記号Mb−1で表している。また、インダクタLbとインダクタL2との結合を記号Mb−2で表している。
図8において、インダクタLaはカード型デバイス10の給電コイル12によるインダクタンスを記号で表したものである。キャパシタCICはRFIC11の寄生容量など、給電コイル12に繋がるキャパシタンスを記号で表したものである。インダクタLaとキャパシタCICはLC共振する。このことでRFIC11はスロットケース21による前記LC回路とインピーダンス整合状態で結合する。インダクタLaとスロットケース21のインダクタLbとの結合をMa−bで表している。
以上に示した構成により、通信時には通信相手側アンテナ→放射コイル部31R→結合コイル部31C→スロットケース21→カード型デバイス10内の給電コイル12→RFIC11の順、または、この逆の順に結合して高周波電力および高周波信号が伝達される。
なお、アンテナコイル31による共振回路とスロットケースによる共振回路とで複共振を生じさせてもよい。そして、この複共振を、カード型デバイス10内の給電コイル12とスロットケース21との間のエネルギー伝達、およびアンテナコイル31とスロットケース21との間のエネルギー伝達の効率を高めるために利用してもよいし、広帯域化に利用してもよい。
このようにして、カード型デバイス10が備えている入出力端子を利用することなく、カード型デバイス10はRFID等の通信機能を持つ。特に、金属製のスロットケース21を用いているにもかかわらず、カード型デバイス10の給電コイル12から通信端末装置本体のアンテナコイル31に高周波電力を効率良く伝達させることができ、強度や耐久性に優れ、且つ通信特性にも優れた通信端末装置を得ることができる。
《第2の実施形態》
図9は第2の実施形態の通信端末装置の筐体内部の主要な構成を示す斜視図である。
図9に示すように、プリント配線板22には金属製のスロットケース21が取り付けられている。このスロットケース21は、スロットケース21とプリント配線板22との間にカード型デバイス10が着脱できる空間(スロット)を構成する。このスロットケース21が対向するプリント配線板22の面にはカード型デバイス10の電極が当接して電気的に導通する端子が設けられている。カード型デバイス10をスロットケース21に装着することにより、カード型デバイス10の電極がプリント配線板22の端子に電気的に接続される。
アンテナコイル31は放射コイル部31Rおよび結合コイル部31Cを備えていて、結合コイル部31Cはスロットケース21に近接している。アンテナコイル31の構成は第1の実施形態で示したものと同じである。このアンテナコイル31はブースターアンテナの一部であり、ブースターアンテナは例えば筐体の内面に貼付されている。
図10は第2の実施形態の通信端末装置の筐体に設けられているスロットケース21の構成を示す図である。スロットケース21は図9に示したカード型デバイス10内の給電コイル12のコイル開口と対向する部分に設けられた開口部21A、および、開口部21Aとスロットケース21の外縁とを結ぶスリット部21Sを備えている。
このように、カード型デバイス10内の給電コイル12の位置に応じて、スロットケース21の開口部21Aの位置を定めればよい。また、開口部21Aとスロットケース21の外縁との距離が短い位置にスリット部21Sを設ければよい。そのことにより、結合に直接寄与しないスリット部21Sの割合を小さくでき、また機械的強度を確保できる。
《第3の実施形態》
図11は第3の実施形態の通信端末装置の筐体内部の主要な構成を示す斜視図である。図12はその筐体内に設けられているアンテナコイルの構成を示す図である。図13はそのアンテナコイルの等価回路図である。図14はスロットケースとアンテナコイルとの位置関係を示す図である。
図11に示すように、プリント配線板22には金属製のスロットケース21が取り付けられている。このスロットケース21は、スロットケース21とプリント配線板22との間にカード型デバイス10が着脱できる空間(スロット)を構成する。このスロットケース21が対向するプリント配線板22の面にはカード型デバイス10の電極が当接して電気的に導通する端子が設けられている。カード型デバイス10をスロットケース21に装着することにより、カード型デバイス10の電極がプリント配線板22の端子に電気的に接続される。
図12に示すように、アンテナコイル31は上層のアンテナコイル311と下層のアンテナコイル312とで構成されている。具体的には、基材シートの第1主面にアンテナコイル311が形成されていて、基材シートの第2主面にアンテナコイル312が形成されている。アンテナコイル311,312は矩形の渦巻き状に形成されていて、アンテナコイル311とアンテナコイル312の巻回方向は逆であり、両者は電磁界結合する。第1、第2の実施形態で示したアンテナコイルと異なり、放射コイル部と結合コイル部との区別はなく、アンテナコイル31の全体が放射コイルとして作用し、且つ一部が結合コイルとして作用する。このアンテナコイル31はブースターアンテナの一部であり、ブースターアンテナは筐体の内面に貼付されている。
図13はアンテナコイル31の等価回路図である。図13において、インダクタL1,L2はアンテナコイル311,312によるインダクタンスを記号で表したものである。アンテナコイル311と312との結合を記号Mで表している。キャパシタC1,C2は第1アンテナコイル311と第2アンテナコイル312との間に生じる容量を集中定数の記号で表したものである。このようにアンテナコイル31はLC回路を構成している。
図14に示すように、アンテナコイル31はその矩形渦巻き状コイルの角部がスロットケース21の外周の二辺に沿うように配置される。スロットケース21は、その外周に沿って電流が流れるので、スロットケース21とアンテナコイル31とは電磁界結合(主に磁界結合)する。そして、アンテナコイル31は放射コイルとしても作用し、通信相手側アンテナとも結合する。
《第4の実施形態》
図15は第4の実施形態の通信端末装置の筐体内部の主要な構成を示す斜視図である。図16はその筐体内に設けられているアンテナコイルの構成を示すである。図17はスロットケースとアンテナコイルとの位置関係を示す図である。
図15に示すように、プリント配線板22には金属製のスロットケース21が取り付けられている。このスロットケース21は、スロットケース21とプリント配線板22との間にカード型デバイス10が着脱できる空間(スロット)を構成する。このスロットケース21が対向するプリント配線板22の面にはカード型デバイス10の電極が当接して電気的に導通する端子が設けられている。カード型デバイス10をスロットケース21に装着することにより、カード型デバイス10の電極がプリント配線板22の端子に電気的に接続される。
図16に示すように、アンテナコイル31は上層のアンテナコイル311と下層のアンテナコイル312とで構成されている。上層のアンテナコイル311は結合コイル部311Cおよび放射コイル部311Rを備えている。同様に、下層のアンテナコイル312は結合コイル部312Cおよび放射コイル部312Rを備えている。この例では、結合コイル部311C,312Cは放射コイル部311R,312Rの巻回領域の内部に形成されている。具体的には、基材シートの第1主面にアンテナコイル311が形成されていて、基材シートの第2主面にアンテナコイル312が形成されている。アンテナコイル311,312は矩形の渦巻き状に形成されていて、アンテナコイルの放射コイル部311Rと放射コイル部312Rの巻回方向は逆であり、両者は電磁界結合する。同様に、結合コイル部311Cと結合コイル部312Cとの巻回方向は逆であり、両者は電磁界結合する。このアンテナコイル31はブースターアンテナの一部であり、ブースターアンテナは例えば筐体の内面に貼付されている。
図17に示すように、アンテナコイルの結合コイル部311C,312Cはスロットケース21の開口部21Aの近接位置で開口部21Aを周回するように配置されている。図17では、アンテナコイルのうち上層の放射コイル部311Rおよび結合コイル部311Cのパターンのみを表している。スロットケース21と結合コイル部311C,312Cの結合の仕方は第1の実施形態で示したとおりである。
このように、結合コイル部311C,312Cは放射コイル部311R,312Rの周回範囲の内側に配置されていてもよい。そのことにより、結合コイル部311C,312Cは放射(すなわち通信相手側アンテナとの結合)にも効果的に寄与する。
《第5の実施形態》
図18は第5の実施形態の通信端末装置105の主要部の断面図である。この図に表れているように、筐体41の裏面RFの内面に、ブースターアンテナ301が貼付されている。ブースターアンテナ301の構成は第1の実施形態で示したものと同じである。第1の実施形態で図3に示した通信端末装置と異なるのはスロットケース21およびカード型デバイス10の位置である。スロットケース21は、プリント配線板22を挟んでブースターアンテナ301とは反対側に設けられている。このスロットケース21およびカード型デバイス10の構成は第1の実施形態で示したものと同じである。また、このスロットケース21およびカード型デバイス10とブースターアンテナ301の結合コイル部311C,312Cとの間に導体パターンが存在しないように、グランド電極GNDに「抜きエリア」VOGが形成されている。
このような構成であっても、スロットケース21はカード型デバイス10の給電コイルと電磁界結合し、且つスロットケース21はアンテナコイルの結合コイル部311C,312Cと電磁界結合する。
《第6の実施形態》
第6の実施形態は、カード型デバイスの給電コイルのコイル軸の向きが第1〜第5の実施形態とは異なる。以下、第1〜第5の実施形態で示した構成と異なる点について示す。
図19は第6の実施形態の通信端末装置106の構成を示す図である。図19(A)は通信端末装置106の外観斜視図、図19(B)は通信端末装置106の筐体内部の主要な構成を示す斜視図である。
通信端末装置106の筐体41には、カード型デバイス10を挿抜するカードスロット42を備えている。筐体41の内部にはアンテナコイル31が設けられている。カード型デバイス10の内部には後に示すRFICおよび給電コイル12が設けられている。また、このカード型デバイス10の図19における下面には複数の電極が露出している。
プリント配線板22にはカード装着部20が設けられている。このカード装着部20は金属部材23を備えている。この金属部材23はプリント配線板22上の実装用ランドにはんだ付け等により実装されている。金属部材23は、金属部材23とプリント配線板22との間にカード型デバイス10が着脱できる空間を構成する。この金属部材23が対向するプリント配線板22の面にはカード型デバイス10の電極が当接して電気的に導通する端子が設けられている。
図20はカード装着部20付近の構成を示す図である。図20(A)はプリント配線板22に対するカード装着部20付近の斜視図、図20(B)はカード装着部20付近の平面図である。図20(C)はカード装着部の金属部材とカード型デバイス10の給電コイル12との結合の様子、およびカード装着部の金属部材とアンテナコイルの結合コイル部31Cとの結合の様子を示す図である。
カード型デバイス10には、挿入方向にコイル軸を有する給電コイル12が形成されている。この給電コイル12の両端にはRFIC11が接続されている。
カード装着部20は、例えばステンレス製の金属部材23とプリント配線板22に形成されている導体パターン24とで構成されている。導体パターン24はプリント配線板22の上面、下面または内層に形成されている。金属部材23と導体パターン24とでコイル状の結合導体が構成されている。このコイル状の結合導体にはキャパシタCoが接続されている。すなわち、コイル状の結合導体とキャパシタCoとでLC共振回路が構成されている。
金属部材23とプリント配線板22との間にはカード型デバイス10を挿入装着する空間が構成されている。カード型デバイス10が装着された状態で、カード型デバイス10の給電コイル12のコイル軸はカード装着部20のコイル状結合導体によるコイルのコイル軸と実質的に同軸となる。そのため、カード型デバイス10の給電コイル12はカード装着部20のコイル状結合導体と電磁界結合する。図20(C)において、磁束φ1はカード型デバイス10の給電コイル12とカード装着部20のコイル状結合導体との両方を鎖交する磁束を表している。
前記カード装着部20のコイル状結合導体の近傍にはアンテナコイルの結合コイル部31Cが配置されている。図20(B)に表れているように、アンテナコイルの結合コイル部31Cは、平面視で、カード装着部20の金属部材23とは完全には重ならない位置に近接している。そのため、アンテナコイルの結合コイル部31Cはカード装着部20のコイル状結合導体と電磁界結合する。図20(C)において、磁束φ2はアンテナコイルの結合コイル部31Cとカード装着部20のコイル状結合導体との両方を鎖交する磁束を表している。
《第7の実施形態》
第7の実施形態は、カード装着部の構造が第1〜第6の実施形態とは異なる。以下、第1〜第6の実施形態で示した構成と異なる点について示す。
図21は第7の実施形態の通信端末装置107の構成を示す図である。図21(A)は通信端末装置107の外観斜視図、図21(B)は通信端末装置107の筐体内部の主要な構成を示す斜視図である。
通信端末装置107の筐体41には、カード型デバイス10を挿抜するカードスロット42を備えている。筐体41の内部にはアンテナコイル31が設けられている。カード型デバイス10の内部には後に示すRFICおよび給電コイル12が設けられている。また、このカード型デバイス10の図21における下面には複数の電極が露出している。
プリント配線板22にはカード装着部20が設けられている。このカード装着部20は金属部材23を備えている。この金属部材23は、金属部材23とプリント配線板22との間にカード型デバイス10が着脱できる空間を構成する。この金属部材23が対向するプリント配線板22の面にはカード型デバイス10の電極が当接して電気的に導通する端子が設けられている。
図22はカード装着部20付近の構成を示す図である。図22(A)はプリント配線板22に対するカード装着部20付近の斜視図、図22(B)はカード装着部20付近の平面図である。図22(C)はカード装着部の金属部材23とカード型デバイス10の給電コイル12との結合の様子、およびカード装着部の金属部材とアンテナコイルの結合コイル部31Cとの結合の様子を示す図である。
カード型デバイス10には、その平面に平行な面がコイル開口面となる給電コイル12が形成されている。この給電コイル12の両端にはRFIC11が接続されている。
カード装着部20は、例えばステンレス製の金属部材23とプリント配線板22に形成されている導体パターン24とで構成されている。この金属部材23と導体パターン24とでコイル状の結合導体が構成されている。このコイル状の結合導体にはキャパシタCoが接続されている。すなわち、コイル状の結合導体とキャパシタCoとでLC共振回路が構成されている。
金属部材23とプリント配線板22との間にはカード型デバイス10を挿入装着する空間が構成されている。カード型デバイス10が装着された状態で、カード型デバイス10の給電コイル12はカード装着部20のコイル状結合導体と電磁界結合する(図22(C)参照)。
前記カード装着部20のコイル状結合導体の近傍にはアンテナコイルの結合コイル部31Cが配置されている。カード型デバイス10が装着された状態で、カード型デバイス10の給電コイル12のコイル開口が、カード装着部20のコイル状結合導体のコイル開口と重なるように配置される。そのため、アンテナコイルの結合コイル部31Cはカード装着部20のコイル状結合導体と電磁界結合する。図22(C)において、磁束φ1はカード型デバイス10の給電コイル12とカード装着部20のコイル状結合導体との両方を鎖交する磁束を表している。
前記カード装着部20のコイル状結合導体の近傍にはアンテナコイルの結合コイル部31Cが配置されている。図22(B)に表れているように、アンテナコイルの結合コイル部31Cのコイル開口が、平面視で、カード装着部20のコイル状結合導体によるコイルのコイル開口と重なっている。そのため、アンテナコイルの結合コイル部31Cはカード装着部20のコイル状結合導体と電磁界結合する。図22(C)において、磁束φ2はアンテナコイルの結合コイル部31Cとカード装着部20のコイル状結合導体との両方を鎖交する磁束を表している。
《他の実施形態》
以上に示した各実施形態では、筐体41内部のプリント配線板22にスロットケース21を設け、カード型デバイス10をこのスロットケース21に着脱自在に設けたが、スロットケースを筐体の外面に設けて、カード型デバイス10を通信端末装置の筐体の外部に装着できるように構成してもよい。
また、以上に示した各実施形態では、アンテナコイルが2層のアンテナコイルによる積層型アンテナコイルとして構成された例を示したが、単体の結合コイル部および放射コイル部でアンテナコイルを構成してもよい。また、結合コイルを独立して設けずに、単体の放射コイル部のみでアンテナコイルを構成してもよい。単体の放射コイル部でアンテナコイルを構成する場合にはアンテナコイルにキャパシタを接続してもよい。すなわち、アンテナコイルのインダクタンスとキャパシタのキャパシタンスとで共振周波数を定めてもよい。
また、アンテナコイルは3層以上の導体パターンによる積層型アンテナコイルであってもよい。
また、アンテナコイルは、樹脂製の筐体に導体パターンを形成することで、筐体に一体的に設けてもよい。
なお、アンテナコイルは、大径コイル部(放射コイル部)と小径コイル部(結合コイル部)とを有するものに限定されるものではなく、ループ状導体を1ターン以上巻回してなる1つの大面積アンテナコイル(平面コイル)であってもよい。スロットケースは、このアンテナコイルの一部に近接していればよい。また、スロットケースは、端末筺体の側面に挿入口を有したタイプに限定されるものではなく、たとえば端末筺体の内部に配置されたスロットケース(SIMカード用のスロットに多用されているタイプ)にも同様に適用できる。
CS…挿入口
FF…表面
GND…グランド電極
MF…磁束
RF…裏面
SS…開口部
10…カード型デバイス
11…RFIC
12…給電コイル
12A…開口部
13…プリント配線板
20…カード装着部
21…スロットケース
21A…開口部
21S…スリット部
22…プリント配線板
23…カード装着部の金属部材
24…導体パターン
30…基材シート
31…アンテナコイル
31C…結合コイル部
31R…放射コイル部
32…フェライトシート
33…接着層
41…筐体
42…カードスロット
101,105〜107…通信端末装置
301…ブースターアンテナ
311…第1アンテナコイル
311C…結合コイル部
311R…放射コイル部
312…第2アンテナコイル
312C…結合コイル部
312R…放射コイル部
(1)通信相手側アンテナと無線通信を行う通信端末装置であって、
給電コイルを有するカード型デバイスが着脱可能に構成されたカード装着部と、前記通信相手側アンテナとの無線通信を担うアンテナコイルと、を備え、
前記カード装着部は、前記カード型デバイスの給電コイルおよび前記アンテナコイルと電磁界結合する結合導体を備えたことを特徴とする。
(3)前記カード装着部は複数の辺を有する天面と、前記複数の辺のうち少なくとも2辺にそれぞれ連接した2つの側面とを備え、前記天面に前記カード装着部の開口部および前記スリット部が設けられていて、前記側面のうち、前記カード型デバイスの挿入口が設けられている側面とは異なる側面に、磁束が通過する開口部が設けられていることが好ましい。

Claims (10)

  1. 給電コイルを有するカード型デバイスが着脱可能に構成されたカード装着部と、アンテナコイルと、を備え、
    前記カード装着部は、前記カード型デバイスの給電コイルおよび前記アンテナコイルと電磁界結合する結合導体を備えたことを特徴とする電子機器。
  2. 前記カード型デバイスの給電コイルは、カード型デバイスの平面に平行な面がコイル開口面であり、
    前記カード装着部の結合導体は、前記給電コイルのコイル開口と対向する部分に設けられた開口部、および、前記開口部と前記カード装着部の外縁とを結ぶスリット部を有する、請求項1に記載の電子機器。
  3. 前記カード装着部は複数の辺を有する天面と、前記複数の辺のうち少なくとも2辺にそれぞれ連接した2つの側面とを備え、前記天面に前記カード装着部の開口部および前記スリット部が設けられていて、前記側面のうち、前記カード型デバイスの挿入口が設けられている側面とは異なる側面に開口部が設けられている、請求項2に記載の電子機器。
  4. 前記カード型デバイスの給電コイルは、カード型デバイスの平面に平行な面がコイル開口面であり、
    前記カード装着部の結合導体は、回路基板に形成された導体パターンおよび前記回路基板に取り付けられた金属部材を備え、前記導体パターンおよび前記金属部材で、前記カード型デバイスの平面に平行な面をコイル開口面とするコイルを構成している、請求項1に記載の電子機器。
  5. 平面視で、前記給電コイルのコイル開口は前記カード装着部の結合導体の開口部に対して少なくとも一部が重なっている、請求項2〜4のいずれかに記載の電子機器。
  6. 前記カード型デバイスの給電コイルは、カード型デバイスの挿入方向にコイル軸を有し、
    前記カード装着部の結合導体は、回路基板に形成された導体パターンおよび前記回路基板に取り付けられた金属部材を備え、前記導体パターンおよび前記金属部材で、前記カード型デバイスの挿入方向をコイル軸とするコイルを構成している、請求項1に記載の電子機器。
  7. 平面視で、前記アンテナコイルは前記カード装着部の結合導体の外周に対して少なくとも一部が重なっている、請求項1〜6のいずれかに記載の電子機器。
  8. 前記アンテナコイルは、前記カード装着部の結合導体と結合する結合コイル部とこの結合コイル部よりコイル径が大きな放射コイル部とを含む、請求項1〜7のいずれかに記載の電子機器。
  9. 平面視で、前記アンテナコイルの結合コイル部は前記カード装着部の結合導体の開口部の周囲を周回するように配置されている、請求項8に記載の電子機器。
  10. 前記アンテナコイルは、異なる層に形成された、互いに対向する第1アンテナコイルおよび第2アンテナコイルを含み、前記第1アンテナコイルと前記第2アンテナコイルとは容量を介して互いに結合されていて、前記カード装着部の結合導体との結合により流れる電流が同じ向きである、請求項1〜9のいずれかに記載の電子機器。
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