JPWO2013039165A1 - 抗ヒトノロウイルスgii抗体 - Google Patents

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Abstract

GIIに属する略全ての遺伝子型のヒトノロウイルスに反応し、ヒトノロウイルスGIIを一括して検出することが可能な抗ヒトノロウイルスGII抗体の提供。ヒトノロウイルスGIIのカプシド構造タンパクのPドメインに存在する下記式(1)及び(2)で表されるアミノ酸領域に含まれるエピトープ、並びに配列番号1で示されるアミノ酸配列の483番目のアミノ酸又はこれに相当するアミノ酸からなるエピトープの1以上に結合する抗ヒトノロウイルスGII抗体。P−X1−X2−P−G−E ・・・(1)X3−X4−X5−F−Y−X6−L−X7−P−X8・・・(2)〔式中、X1はL、V、N、T、S、M又はRを示し、X2はF、Y又はMを示し、X3はV又はGを示し、X4はN又はSを示し、X5はQ、P又はSを示し、X6はS、T又はIを示し、X7はA又はSを示し、X8はM又はVを示す。〕

Description

本発明はヒトノロウイルスGIIに対する抗体に関する。より詳しくは、検体中のヒトノロウイルスGIIを免疫学的測定法により検出するための抗ヒトノロウイルスGII抗体に関する。
ヒトノロウイルス(Human norovirus)は、ヒトに経口感染して、十二指腸から小腸上部で増殖し、感染性胃腸炎を起こす。十二指腸付近の小腸上皮細胞を脱落させ、おう吐、下痢、腹痛などの症状を引き起こす。感染から発症までの潜伏期間は12時間〜72時間(平均1〜2日)で、症状が収まった後も便へのウイルスの排出は1〜3週間程度続き、7週間を越える排出も報告されている。食中毒報告患者のうち約7割がノロウイルス感染症である。
ノロウイルスは、約7,500塩基のプラス一本鎖RNAをゲノムに持つエンベロープを持たないウイルスである。ノロウイルスのゲノムには3つの蛋白質コード領域(ORF)が存在しており、ORF1はウイルスの複製に関与する非構造タンパク質、ORF2はカプシド構造タンパク質(VP1)、ORF3はマイナーな構造タンパク質(VP2)をコードしていることが報告されている。また、ノロウイルスは、カプシド遺伝子配列の類似性をもとに、ゲノグループI〜V(GI〜GV)の5つのグループに分類され、このうち、GI、GII、GIVがヒト感染の主流となる。中でもゲノグループI(GI)とゲノグループII(GII)は遺伝的多様性に富んでおり、ヒト由来試料からは、進化系統の異なる様々なウイルスが検出され、ゲノグループIは14種或いはそれ以上ゲノタイプ(遺伝子型)、ゲノグループIIは17種或いはそれ以上のゲノタイプに分類できるとされている。
ノロウイルスの検出は、カプシド構造タンパク質を、抗体を用いてエンザイムイムノアッセイ(EIA)法(非特許文献1参照)やイムノクロマトグラフィー法(非特許文献2参照)により検出することが行われている。したがって、ヒトノロウイルス抗原を的確に検出するためには、全ての遺伝子型に反応する抗体が必要となる。
しかしながら、抗原の共通領域を認識して反応する抗体は容易に入手できず、これまでは、特定のアミノ酸配列を有するノロウイルス抗原ペプチドまたはそれのフラグメントに対する抗体(例えば、特許文献1参照)を複数組み合わせた試薬を作成し、異なる遺伝子型のノロウイルスを其々検出することが行われている。
したがって、遺伝子型の異なる多数のノロウイルスGIIを一括して検出できる抗体の創生が望まれていた。
特表2009−542715号公報
「改良ノロウイルス抗原検出EIAキットの評価」、月刊医学と薬学 Vol.61 No.1 Page.93-98 (2009.01.25) 「ノロウイルス抗原迅速診断薬クイックナビ-ノロの評価 」、月刊医学と薬学 Vol.61 No.5 Page.779-785 (2009.05.25)
本発明は、GIIに属する略全ての遺伝子型のヒトノロウイルスに反応し、ヒトノロウイルスGIIを一括して検出することが可能な抗ヒトノロウイルスGII抗体を提供することに関する。
本発明は、上記課題に鑑み、ゲノグループGIIのヒトノロウイルスに共通して反応する抗体を得るべく検討したところ、GIIに属するヒトノロウイルスのキャプシド蛋白のP(Protruding)領域の特定部位に結合する抗体が、GIIのヒトノロウイルスに対して幅広く結合し、当該GIIに属する遺伝子型(GII/1〜GII/17)のヒトノロウイルスの略全てを特異的に検出できることを見出した。
すなわち、本発明は以下の1)〜4)に係るものである。
1)ヒトノロウイルスGIIのカプシド構造タンパクのPドメインに存在する下記式(1)及び(2)で表されるアミノ酸領域に含まれるエピトープ、並びに配列番号1で示されるアミノ酸配列の483番目のアミノ酸又はこれに相当するアミノ酸からなるエピトープの1以上に結合する抗ヒトノロウイルスGII抗体。
P−X1−X2−P−G−E ・・・(1)
3−X4−X5−F−Y−X6−L−X7−P−X8 ・・・(2)
〔式中、X1はL、V、N、T、S、M又はRを示し、X2はF、Y又はMを示し、X3はV又はGを示し、X4はN又はSを示し、X5はQ、P又はSを示し、X6はS、T又はIを示し、X7はA又はSを示し、X8はM又はVを示す。〕
2)式(1)で表されるアミノ酸領域が配列番号1で示されるアミノ酸配列の419番目〜424番目のアミノ酸領域又はこれに相当する領域であり式(2)で表されるアミノ酸配列が配列番号1で示されるアミノ酸配列の516番目〜525番目のアミノ酸領域又はこれに相当する領域である上記1)の抗ヒトノロウイルスGII抗体。
3)上記1)又は2)に記載の抗体を含むヒトノロウイルスGII検出試薬。
4)ヒトノロウイルスGIIを含む疑いのある検体を上記1)又は2)の抗体と反応させ、免疫学的測定法により当該ウイルスを検出することを特徴とするヒトノロウイルスGIIの検出方法。
本発明の抗ヒトノロウイルス抗体を用いれば、GII群のヒトノロウイルスを網羅的に検出することができ、GIIに属する多数の遺伝子型のヒトノロウイルスを一括して効率よく検出することができる。また、本発明の抗ヒトノロウイルスGII抗体は、遺伝子変異が少ないと考えられるPドメイン上のアミノ酸領域に結合し得ることから、これを用いた検出試薬は、流行の型に合わせて抗体を構成し直す必要が無いと云う利点を有する。
GIIの属する21種の遺伝子型を有するヒトノロウイルス株のカプシド構造タンパクのアミノ酸配列のアライメント図。 GIIの属する21種の遺伝子型を有するヒトノロウイルス株のカプシド構造タンパクのアミノ酸配列のアライメント図。 GIIの属する21種の遺伝子型を有するヒトノロウイルス株のカプシド構造タンパクのアミノ酸配列のアライメント図。 GIIの属する21種の遺伝子型を有するヒトノロウイルス株のカプシド構造タンパクのアミノ酸配列のアライメント図。 GIIの属する21種の遺伝子型を有するヒトノロウイルス株のカプシド構造タンパクのアミノ酸配列のアライメント図。 GIIの属する21種の遺伝子型を有するヒトノロウイルス株のカプシド構造タンパクのアミノ酸配列のアライメント図。 GIIの属する21種の遺伝子型を有するヒトノロウイルス株のカプシド構造タンパクのアミノ酸配列のアライメント図。 GIIの属する21種の遺伝子型を有するヒトノロウイルス株のカプシド構造タンパクのアミノ酸配列のアライメント図。 GIIの属する21種の遺伝子型を有するヒトノロウイルス株のカプシド構造タンパクのアミノ酸配列のアライメント図。 GIIの属する21種の遺伝子型を有するヒトノロウイルス株のカプシド構造タンパクのアミノ酸配列のアライメント図。 抗ノロウイルスGIIモノクローナル抗体(5B-18-3M)とノロウイルスとの結合状態を示したX線結晶構造解析による構造図。
本明細書において、アミノ酸領域を示す式中のアルファベット文字は、アミノ酸の一文字表記を意味し、配列はN末からC末方向の順に記載する。
本発明の抗ヒトノロウイルスGII抗体は、ヒトノロウイルスGIIのカプシド構造タンパクのPドメインに存在する下記式(1)及び(2)で表されるアミノ酸領域に含まれるエピトープ、並びに配列番号1で示されるアミノ酸配列の483番目のアミノ酸又はこれに相当するアミノ酸からなるエピトープの1以上に結合するものである。
P−X1−X2−P−G−E ・・・(1)
3−X4−X5−F−Y−X6−L−X7−P−X8 ・・・(2)
〔式中、X1はL、V、N、T、S、M又はRを示し、X2はF、Y又はMを示し、X3はV又はGを示し、X4はN又はSを示し、X5はQ、P又はSを示し、X6はS、T又はIを示し、X7はA又はSを示し、X8はM又はVを示す。〕
ここで、「ヒトノロウイルスGII」とは、GII(ゲノグループII)に属するヒトノロウイルスを意味する。
ヒトノロウイルスのカプシド構造タンパク(VP1)は、shell領域(Sドメイン)と突出領域(Pドメイン)から成ることが知られている。Sドメインは、VP1のアッセンブリーを司ると考えられている。一方、Pドメインは、更にP1とP2サブドメインに分かれ、P1サブドメインは、Sドメインと相互作用し、カプシドの物理的安定性を増強すること、P2サブドメインは,ウイルス粒子の最外郭に位置し、マウスノロウイルスでは中和抗体の標的となることが報告されている。
本発明の式(1)及(2)で表されるアミノ酸領域、並びに配列番号1で示されるアミノ酸配列の483番目のアミノ酸又はこれに相当するアミノ酸は、ヒトノロウイルスGIIのカプシド構造タンパクのPドメイン上に存在し、各遺伝子型で保存性の高い領域及びアミノ酸で遺伝子変異が少ないと考えられるが、これまでに斯かる領域又はアミノ酸を認識する抗体は知られていない。
上記式(1)において、Pはプロリン、Gはグリシン、Eはグルタミン酸を示す。
1はL(ロイシン)、V(バリン)、N(アスパラギン)、T(スレオニン)、S(セリン)、M(メチオニン)又はR(アルギニン)を示す。
2はF(フェニルアラニン)、Y(チロシン)、S(セリン)又はM(メチオニン)を示すが、Fであるのが好ましい。
式(1)で表されるアミノ酸領域としては、以下の(1−1)〜(1−9)であるものが好適に挙げられる。
(1−1)P−L−F−P−G−E
(1−2)P−V−F−P−G−E
(1−3)P−N−F−P−G−E
(1−4)P−T−F−P−G−E
(1−5)P−S−F−P−G−E
(1−6)P−T−Y−P−G−E
(1−7)P−M−F−P−G−E
(1−8)R−L−S−L−V−S
(1−9)P−R−M−P−G−E
上記式(2)において、Fはフェニルアラニン、Yはチロシン、Lはロイシン、Pはプロリンを示す。
3はV(バリン)又はG(グリシン)を示すが、Vであるのが好ましい。
4はN(アスパラギン)又はS(セリン)を示すが、Nであるのが好ましい。
5はQ(グルタミン)、P(プロリン)又はS(セリン)を示すが、Qであるのが好ましい。
6はS(セリン)、T(スレオニン)又はI(イソロイシン)を示すが、S又はTであるのが好ましい。
7はA(アラニン)又はS(セリン)を示すが、Aであるのが好ましい。
8はM(メチオニン)又はV(バリン)を示すが、Mであるのが好ましい。
式(2)で表されるアミノ酸領域としては、以下の(2−1)〜(2−8)であるものが好適に挙げられる。
(2−1)V−N−Q−F−Y−S−L−A−P−M
(2−2)V−N−P−F−Y−T−L−A−P−M
(2−3)V−N−Q−F−Y−T−L−A−P−M
(2−4)V−N−Q−F−Y−T−L−A−P−V
(2−5)V−N−Q−F−Y−S−L−A−P−M
(2−6)G−N−Q−F−Y−T−L−A−P−M
(2−7)V−N−Q−F−Y−S−L−A−P−V
(2−8)V−S−S−F−Y−I−L−S−P−V
上記式(1)又は(2)で表されるアミノ酸領域は、ヒトノロウイルスGIIのカプシド構造タンパクのPドメインに存在するが、例えば、GII/1型の485株を例に挙げると、式(1)で表されるアミノ酸領域は、配列番号1で示されるアミノ酸配列の419番目〜424番目のアミノ酸領域に該当し、式(2)で表されるアミノ酸配列が配列番号1で示されるアミノ酸配列の516番目〜525番目のアミノ酸領域に該当する。
本発明において、配列番号1で示されるアミノ酸配列の419番目〜424番目のアミノ酸領域に相当する領域、516番目〜525番目のアミノ酸領域に相当する領域、及び483番目のアミノ酸に相当するアミノ酸とは、例えば、GII/1型の485株のVP1アミノ酸配列をもとに、遺伝子情報処理ソフトウェアGENATYXを用い各遺伝子型とのアライメントをとった場合に、配列番号1で示されるアミノ酸配列の419番目〜424番目のアミノ酸領域、516番目〜525番目のアミノ酸領域、及び483番目のアミノ酸に対応する領域又はアミノ酸を意味する(図1参照)。VP1のアミノ酸配列をこのような方法で整列させることにより、アミノ酸配列中にある欠失にかかわらず、各ヒトノロウイルスGIIのPドメインにおけるアミノ酸配列中の特定領域を決めることが可能である。相同する領域は、三次元構造中で同じ領域に存在すると考えられ、ヒトノロウイルスGIIについて同様のエピトープを有するものと推定できる。
例えば、図1のNG1株を例にとると、配列番号1で示されるアミノ酸配列の419番目〜424番目のアミノ酸領域に相当する領域は、426番目〜431番目のアミノ酸領域となり、516番目〜525番目のアミノ酸領域に相当する領域は、523番目〜532番目のアミノ酸領域となり、483番目のアミノ酸に相当するアミノ酸は490番目のアミノ酸となる。
本発明の抗ヒトノロウイルスGII抗体は、上記のアミノ酸領域に含まれるエピトープ又はアミノ酸からなるエピトープに結合するものである。
ここで、「エピトープ」とは、抗原決定基であり、抗体と特異的に結合する構造部位を意味する。本発明におけるエピトープは、上記のアミノ酸領域の一部の連続したアミノ酸の他、該領域の不連続なアミノ酸であってもよい。
また、「結合」とは、リガンドと基質間の相互作用を意味し、バックグラウンドまたは非特異的或いは特異的相互作用とは区別され得る。
本発明の抗ヒトノロウイルスGII抗体は、少なくとも上記式(1)又は(2)で表されるアミノ酸領域に含まれるエピトープ、又は配列番号1で示されるアミノ酸配列の483番目のアミノ酸又はこれに相当するアミノ酸からなるエピトープに結合するものであればよく、これらのエピトープの全てに結合するものが好ましい。
式(1)で表されるアミノ酸領域に含まれるエピトープとしては、好適には、「X1」であり、式(2)で表されるアミノ酸領域に含まれるエピトープとしては、好適には、「X4」及び/又は「Y−X6−L」が挙げられる。
したがって、GII/1型の485株の例においては、式(1−1)で表されるアミノ酸領域のうち、配列番号1で示されるアミノ酸配列の420番目のL、式(2−1)で表されるアミノ酸領域のうち517番目のN、520番目〜522番目のY−S−L及び483番目のEから選ばれる1以上をエピトープとするものが好適に挙げられる。
また、GII/1型のNG1株の例においては、式(1−2)で表されるアミノ酸領域のうち、配列番号1で示されるアミノ酸配列の427番目のV、式(2−2)で表されるアミノ酸領域のうち524番目のN、527番目〜529番目のY−S−L及び490番目のEから選ばれる1以上をエピトープとするものが好適に挙げられる。
抗ヒトノロウイルスGII抗体は、後記表1に示すように、485株(GII/1)、NG1株(GII/2)、809株(GII/3)、18−3株(GII/3)、336株(GII/3)、104株(GII/4)、754株(GII/5)、7k株(GII/6)、445株(GII/6)、10−25株(GII/7)、U25株(GII/8)、876株(GII/12)、NG15株(GII/13)、47株(GII/14)、Kamo株(GII/15)、Alph株(GII/17)のGII/1〜GII/17に分類されるGII遺伝子群の略全てに結合することができ、GI遺伝子群ノロウイルスには結合しない、と云う反応性を有する。
本発明の抗ヒトノロウイルスGII抗体が由来する動物種は特に限定されないが、抗体作成の容易さの面では、ラットが好ましい。
また、本発明の抗ヒトノロウイルスGII抗体は、IgG、IgA、IgY、IgD、IgM、IgEまたはそれらの1つ以上の一部、例えば、重鎖、軽鎖、FcまたはF(ab)一部のような任意の要求された類型であることができる。
本発明で使用される抗ヒトノロウイルスGII抗体は、公知の手段を用いてポリクローナル又はモノクローナル抗体として得ることができる。哺乳動物由来のモノクローナル抗体としては、ハイブリドーマに産生されるもの、及び遺伝子工学的手法により抗体遺伝子を含む発現ベクターで形質転換した宿主に産生されるものが包含される。
抗ヒトノロウイルス抗体産生ハイブリドーマは、基本的には公知技術を使用し、以下のようにして作製できる。すなわち、遺伝子組換GIIノロウイルス様中空粒子(VLP)を感作抗原として使用して、これを通常の免疫方法にしたがって免疫し、得られる免疫細胞を通常の細胞融合法によって公知の親細胞と融合させ、通常のスクリーニング法により、モノクローナルな抗体産生細胞をスクリーニングすることによって作製できる。
遺伝子組換ノロウイルスGII VLPは、ヒトノロウイルスGIIのカプシドの遺伝子配列をトランスファーベクターに挿入し、バキュロウイルスDNAと、前述のプラスミドをSf9細胞に同時にトランスフェクションし、相同組み換えを利用し、組み換えウイルスを作製し増殖させシードウイルスを得る。その後、Tn5細胞でタンパク質の発現を行うことにより細胞中又は培養上清中から目的の組換ノロウイルスGII VLPを公知の方法で精製することにより得ることができる。
感作抗原で免疫される哺乳動物としては、特に限定されるものではないが、細胞融合に使用する親細胞との適合性を考慮して選択するのが好ましく、一般的にはげっ歯類の動物、例えば、マウス、ラット、ハムスター等が使用される。
感作抗原を動物に免疫するには、公知の方法にしたがって行われる。例えば、感作抗原を哺乳動物の腹腔内又は、皮下に注射することにより行われる。具体的には、感作抗原をPBS(Phosphate-Buffered Saline )や生理食塩水等で適当量に希釈、懸濁したものを所望により通常のアジュバント、例えば、フロイント完全アジュバントを適量混合し、乳化後、動物の皮下、皮内、腹腔などに投与して一時刺激後、必要に応じて同様の操作を繰り返し行う。抗原の投与量は投与経路、動物種に応じて適宣決定されるが、通常の投与量は1回当たり10μg〜1mg程度が好ましい。このように免疫し、血清中に所望の抗体レベルが上昇するのを確認した後に、哺乳動物から採血し、血清成分を精製することでポリクローナル抗体を得ることができる。血清成分を精製する際には、感作抗原を固定化したアフィニティーカラム等を使用することができる。
また、モノクローナル抗体を作製する際には、抗体レベルが上昇した哺乳動物から免疫細胞を取り出し、細胞融合を行う。細胞融合を行う際の好ましい免疫細胞としては、特に脾細胞が挙げられる。
前記免疫細胞と融合される他方の親細胞としての哺乳動物のミエローマ細胞は、すでに、公知の種々の細胞株、例えばP3X63、NS−1、MPC−11、SP2/0等が適宜使用される。
前記免疫細胞とミエローマ細胞の細胞融合は公知の方法、たとえば、ケラーらの方法(Kohler et al., Nature, vol, 256, p495-497(1975))等に準じて行うことができる。すなわち、ポリエチレングリコール(平均分子量1000〜6000のPEG、30〜60%濃度)、センダイウィルス(HVJ)等の細胞融合促進剤の存在下、所望によりジメチルスルホキシド等の補助剤を添加し、RPMI1640培養液、MEM培養液等の栄養培養液中で、免疫細胞とミエローマ細胞を混合することによって、融合細胞(ハイブリドーマ)の形成が行われる。
融合により形成されたハイブリドーマをヒポキサンチン、チミジン及びアミノプテリンを含む培地(HAT培地)等の選択培地で1日〜7日間培養し、未融合細胞と分離する。得られたハイブリドーマをその産生する抗体により更に選択する。選択したハイブリドーマを公知の限界希釈法に従って単一クローン化し、単一クローン性抗体産生ハイブリドーマとして樹立する。
ハイブリドーマの産生する抗体の活性を検出する方法は、公知の方法を使用することができる。例えばELISA法、凝集反応法、ラジオイムノアッセイ法が挙げられる。
得られたハイブリドーマからモノクローナル抗体を取得するには、当該ハイブリドーマを通常の方法に従って培養し、その培養上清として得る方法、あるいはハイブリドーマをこれと適合性がある哺乳動物に投与して増殖させ、その腹水として得る方法などが採用される。
抗体の精製は、塩析法、ゲル濾過法、イオン交換クロマト法またはアフィニティークロマト法等の公知の精製手段を用いて行なうことができる。
本発明の抗ヒトノロウイルス抗体を任意の免疫学的測定方法に適用することにより、検体中のヒトノロウイルスGIIを特異的に測定・検出することができる。
免疫学的測定法としては、特に制限されないが、抗ノロウイルスGII抗体と標識抗ノロウイルスGII抗体を用いたサンドイッチ法が好ましく、固定化抗ノロウイルスGII抗体と標識抗ノロウイルスGII抗体を用いる方法がさらに好ましい。
固定化抗ノロウイルスGII抗体としては、ポリスチレンプレート、ラテックス粒子、磁性粒子、ガラス繊維膜、ナイロン膜、ニトロセルロース膜、酢酸セルロース膜等の不溶性支持体に固定化したものが好ましい。
また、標識抗ヒトノロウイルスGII抗体としては、公知の標識体、例えば、放射性同位体(例えば、32P、35S、3H)、酵素(例えば、ペルオキシダーゼ、アルカリフォスファターゼ、ルシフェラーゼ)、タンパク(例えば、アビジン)、低分子化合物(例えば、ビオチン)、蛍光物質(例えば、FITC)、化学発光物質(例えば、アクリジニウム) 、ラテックス粒子(例えば、着色ラテックス粒子、蛍光ラテックス粒子)、金属(例えば、金、銀、白金等の貴金属)コロイド粒子、炭素原子等を用いることができる。
検体中のノロウイルスGIIの検出は、検体中のノロウイルスを固定化抗ノロウイルスGII抗体と反応させることにより行われるが、サンドイッチ法による場合には、検体含有液と固定化抗ノロウイルスGII抗体を反応させ、次いで前記標識抗体を反応させること、或いは固定化抗ノロウイルスGII抗体と標識抗体とを同時に反応させることにより行うことができる。反応終了後、検体中のノロウイルスと固定化抗ノロウイルスGII抗体と標識抗体とで形成された複合体中の標識量を測定すれば、検体中のノロウイルスGII量が測定できる。標識量の測定は、標識体の種類に応じた手段で行うことができる。例えば、標識として酵素、アビジンを用いた場合には、反応後、基質を加え、酵素活性を測定する。また、標識として蛍光(蛍光ラテックス粒子を含む)又は化学発光物質を用いた場合には、消光が起こらない条件で信号を測定する。着色ラテックス粒子、金属コロイド粒子、及び炭素粒子等は、目視或いは反射光等で信号を測定する。
本発明のノロウイルスGIIの検出方法としてはELISA及びイムノクロマトグラフ法がより好ましい。
本発明の抗ヒトノロウイルスGII抗体を含む検出試薬(キット)は、固定化された本発明の抗ヒトノロウイルスGII抗体の他、例えば検体用希釈液、標識抗ノロウイルスGII抗体、反応基質等により構成されるのが好ましい。
実施例1 抗ノロウイルスGIIモノクローナル抗体の取得
本発明の方法に使用する抗体は以下の方法で作成した。
GIIノロウイルス様中空粒子(VLP)50μgをマウス腹腔にアジュバントと共に数回免疫し、その血清力価が上昇したことを確認した。追加免疫(静脈内)後3日目に脾臓を取り出し、脾細胞を得た。これとマウスミエローマ細胞をポリエチレングリコール3500の存在下(10:1細胞)で融合させ、ハイブリドーマ細胞を作製した。この細胞を1週間CO2気下37℃で培養し、その培養上清中の抗ノロウイルス抗体の有無を調べた。そこで抗体産生を認めた陽性ウェル中の細胞を限界希釈法により希釈し2週間培養し、同様に培養上清の抗ノロウイルス抗体の有無を調べた。更にその後、抗体産生を認めた陽性ウェル中の細胞を再度限界希釈し、同様の培養を行った。この段階で抗ノロウイルス抗体を産生している細胞を、フラスコにて培養し、その一部をジメチルスルホキシド(DMSO) 10%含有ウシ胎児血清(FCS)にサスペンドし(5×106個/mL)、液体窒素中に保存した。
次に各ウェルの上清を用い、ノロウイルスに対する培養上清中の産生抗体の反応性を調べた。ノロウイルス様中空粒子(VLP)を140mM NaCl,2.7mM KCl,10mM Na2HPO4,1.8mM KH2PO4,pH7.3(以下、PBS,pH7.3と略す)に溶解した。プラスチック製マイクロタイタープレート(Nunc-ImmunoTMModule F8 MaxisorpTM Surface plate, Nalge Nunc International社製)のウェルに、1ウェル当たり100μLの、上記ノロウイルス様中空粒子(VLP)/PBS,pH7.3溶液を加え、0.05μg/ウェル、4℃、12時間の条件下で、ノロウイルスウイルス様中空粒子(VLP)をマイクロタイタープレート上に固相化した。12時間後、ウェルに加えておいたノロウイルス様中空粒子(VLP)/PBS,pH7.3溶液をデカンテーションにより除去し、そのマイクロタイタープレートのウェルへ、145mM NaCl,3.6mM Na2HPO4,1.4mM KH2PO4,0.05%(v./v.) Tween20(以下、PBS-Tと略す)を200μL/ウェルで添加し、デカンテーションによるPBS-Tの除去を行い、ウェル内の吸着過剰分のノロウイルス様中空粒子(VLP)を洗浄した。この洗浄工程を計2回行った。
その後、145mM NaCl,7.2mM Na2HPO4,2.8mM KH2PO4,1%(wt./v.) BSA,5%(wt./v.) ラクトース(以下、抗原固相プレート用ブロッキング液と称す)を200μL/ウェルで添加し、4℃、12時間の条件化でノロウイルス様中空粒子(VLP)固相化マイクロタイタープレートのウェル内のブロッキングを行った。12時間経過後、4℃のままで保存状態とした。培養上清中の抗体の反応性を確認する為に、このブロッキング完了後のノロウイルス様中空粒子(VLP)固相化マイクロタイタープレートを用いた。上記ノロウイルス様中空粒子(VLP)固相化マイクロタイタープレートのウェルへ、ハイブリドーマ培養上清を100μL/ウェルで加え、37℃、1時間加温した。その後、ウェルに加えておいた培養上清をデカンテーションにより除去し、そのマイクロタイタープレートのウェルへPBS-Tを200μL/ウェルで添加し、デカンテーションによるPBS-Tの除去を行い、ウェル内の洗浄をした。この洗浄工程を計3回行った。
その後、ウェルへPeroxidase-Conjugated Goat Anti-Mouse Immunoglobulins(DAKO社製)を100μL/ウェル(2000倍希釈:0.55μg/mL)で加え、37℃、1時間加温した。この酵素標識抗体の希釈には、145mM NaCl,3.6mM Na2HPO4,1.4mM KH2PO4,0.05%(v./v.) Tween20,0.5%(wt./v.) BSA(以下、酵素標識抗体希釈液と称す)を用いた。その後、ウェルに加えておいた酵素標識抗体をデカンテーションにより除去し、そのマイクロタイタープレートのウェルへPBS-Tを200μL/ウェルで添加し、デカンテーションによるPBS-Tの除去を行い、ウェル内の洗浄をした。この洗浄工程を計3回行った。その後、ウェルへ3,3',5,5'-tetramethylbenzidine(以下、TMBと略す)溶液(TMB One-Step Substrate System:DAKO社製)をペルオキシダーゼ酵素反応基質溶液として、100μL/ウェルで加え、25℃、30分放置した。その後直ちに、そのウェル内の基質反応液へ313mM H2SO4溶液(以下、反応停止液と称する)を100μL/ウェルで添加し、ウェル内での酵素反応を停止させた。
その後、本ウェルの吸光度を測定し、450nmの吸光度から630nmの吸光度を差し引いた数値を反応性評価の指標とした(Josephy P.D. , Mason R.P. et al.(1982) J. Biol. Chem.257 , 3669-3675)。尚、TMBを用いた比色定量の方法は、1981年にBos E.S.らが最初の報告をして以来、現在まで多くの報告がなされており、本技術の根幹は確固たる基盤の上に成り立っている(Bos E.S. et al. (1981) J. Immunoassay. 2 , 187-204)。
その結果、固相化したノロウイルス様中空粒子(VLP)へ抗ノロウイルス抗体の強い反応性を示すモノクローナル化ハイブリドーマ細胞を選択し、本培養上清中のイムノグロブリンのクラスとサブクラスをImmunoglobulin Typing Kit,Mouse(和光純薬工業社製)を用いて、培養上清原液100μLから、各クローン毎に確認した。その結果を基に、得られた単クローン細胞ライブラリーの中から、IgGクラスに限定して後述する腹水化へ移行した。
次に、これらの細胞を25mLのフラスコで培養し、更に75mLのフラスコで培養した。この細胞をプリスタン処理マウス腹腔中に注射し、腹水を採取した。
モノクローナル化ハイブリドーマ細胞の選択においては、固相化したノロウイルス様中空粒子(VLP)へ抗ノロウイルス抗体の強い反応性を示すモノクローナル化ハイブリドーマ細胞を選択する代わりに、固相化したノロウイルス様中空粒子(VLP)のPドメインへ抗ノロウイルス抗体の強い反応性を示すモノクローナル化ハイブリドーマ細胞を選択することにより、さらに再現性良くPドメイン上のアミノ酸領域に結合し得るモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを選択することができる。
モノクローナル化ハイブリドーマ細胞の選択においては、下記実施例3に記載の方法と同様の方法でモノクローナル抗体とノロウイルスとの結合状態を確認することにより、Pドメイン上のアミノ酸領域に結合し得るモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを再現性良く選択することができる。
上記実施例1の方法において、GIIノロウイルス様中空粒子(VLP)を免疫する代わりに、ノロウイルス様中空粒子(VLP)のPドメインタンパク質を免疫する事により、再現性良くPドメイン上のアミノ酸領域に結合し得るモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを再現性良く取得することができる。Pドメインタンパク質の取得方法は実施例3に記載のある通りである。
また、本発明の式(1)及び(2)で表されるアミノ酸領域、並びに配列番号1で示されるアミノ酸配列の483番目のアミノ酸又はこれらに相当するアミノ酸配列を選択してこれらアミノ酸配列からなるポリペプチドを製造し、該ポリペプチドを免疫する事により、再現性良くPドメイン上のアミノ酸領域に結合し得るモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを再現性良く取得することができる。
該ポリペプチドはヒトノロウイルスGIIの抗原として使用することができる。
<抗ノロウイルスGIIモノクローナル(IgG)抗体の精製>
得られた腹水(10mL)と混濁血清処理剤(FRIGEN(登録商標)II:協和純薬工業社製)を、腹水1.5容に対してFRIGEN(登録商標)IIを1容の比率で混和し、1〜2分攪拌振とうすることで、腹水からの脱脂を行った。遠心機で3000rpm(1930×g)、10分間遠心分離を行い、清澄化された腹水遠心上清(10mL)を分取した。この腹水遠心上清(10mL)に硫安分画処理(終濃度50%飽和硫安)を氷浴中で1時間施し、沈降したイムノグロブリン画分をPBSで懸濁溶解させた。この硫安分画操作を計2回行い、腹水からのイムノグロブリン粗画分を得た。得られたイムノグロブリン粗画分(10mL)に対して等量の20mMリン酸ナトリウム, pH7.0(以下、20mM NaPB,pH7.0と称す)を混合し、プロテインGカラム(HiTrap Protein G HP,5mL:Amersham BioSciences社製)を用いてアフィニティー精製を行った。サンプルをプロテインGカラムに吸着後、20mM NaPB,pH7.0(50mL)をプロテインGカラム内に通し、サンプル中のIgG以外の夾雑物を洗浄除去した。その後、プロテインGカラムにアフィニティー吸着したIgGは、0.1M グリシン-HCl,pH2.7で溶出させ、カラムからの溶出直後の溶出画分を1M Tris(hydroxymethyl)aminomethane-HCl,pH9.0(以下、Tris(hydroxymethyl)aminomethaneをTrisと略す)で中和し回収した。中和後、アフィニティー精製物に対して500倍容のPBSで4℃、6時間の透析を行い、本透析は計2回行った。本透析操作に用いた透析膜は透析用セルロースチューブ(Viskase Companies社製)で行った。そこで得られたIgG溶出画分を、抗ノロウイルスGIIモノクローナル抗体(5B-18-3M)の精製物とし、4℃での保存ならびに後述する操作に用いることとした。尚、本精製には、BioLogic LPシステム(Bio Rad Laboratories社製)に上述のプロテインGカラムを接続し、流速は1mL/minで一貫して行った。
実施例2 抗ノロウイルスGIIモノクローナル抗体の反応性
実施例1で得られた抗ノロウイルスGIIモノクローナル抗体(5B-18-3M)を用いて、以下の手順でイムノクロマト法を利用したノロウイルスGII検出試薬を作成した。
ニトロセルロースメンブレンシートに抗ノロウイルスGIIモノクローナル抗体(5B-18-3M)を0.36〜1.45 mg/mL含有する溶液を0.25〜1.00 μL/5mmの量で、線状に塗布しテストラインとした。コントロールラインは抗マウスグロブリン抗体を上記同様に塗布した。
抗ノロウイルスGIIモノクローナル抗体(5B-18-3M)を結合させたラテックスを0.04〜0.15w/v%含有する溶液を抗体結合ラテックス溶液(5B-18-3M)とした。ラテックス溶液をコンジュゲートパッドに含浸させ、乾燥したものを作成した。
プラスチック製バッキングシート上に、サンプルパッド、上記メンブレン、コンジュゲートパッド及び吸収パッドをこの順で隣り合う部材が一部重なるように貼り付けた後に、プラスチックラミネートで被覆し、5mm幅に切断して、テストストリップを作製する。
上記で作成した試薬を、下記の手順でノロウイルスの各遺伝子型との反応を確認した。
ノロウイルスの各遺伝子型の組換え抗原を希釈液に浮遊し、浮遊した抗原75μLを上記で作成したテストストリップのサンプルパッドに滴下した。15〜30℃で15分間静置した後、ラインの有無を確認した。結果を表1に示す。尚、124株とは、Hu/NV/GI/Aichi124-89/89/JP(GeneBank accession number: AB031013)株を意味し、258株とは、Hu/NV/GI/Funabashi258/96/JP(GeneBank accession number: AB078335)株を意味し、645株とは、Hu/NV/GI/Kashiwa645/99/JP(GeneBank accession number: BD011871)株を意味し、CV株とは、Hu/NV/GI/Chiba407/87/JP(GeneBank accession number: AB042808)株を意味し、W18株とは、Hu/NV/GI/WUG1/00/JP(GeneBank accession number: AB081723)株を意味し、#8株とは、Hu/NV/GI/8/99/JP(GeneBank accession number: AB058547)株を意味し、485株とは、Hu/NV/GII/Noda485/00/JP(GeneBank accession number: 未登録)株を意味し、NG1株とは、Hu/NV/GII/NG1/02/JP(GeneBank accession number: AB195225)株を意味し、809株とはHu/NV/GII/Sanbu809/98/JP(GeneBank accession number: BD011876)を意味し、18-3株とは、Hu/NV/GII/Matsudo18/00/JP(GeneBank accession number: 未登録)株を意味し、336株とは、Hu/NV/GII/Kashiwa336/00/JP(GeneBank accession number: 未登録)株を意味し、104株とは、Hu/NV/GII/Narita104/97/JP(GeneBank accession number: 未登録)株を意味し、754株とは、Hu/NV/GII/Ichikawa754/98/JP(GeneBank accession number: BD011877)株を意味し、7k株とは、Hu/NV/GII/Ueno7k/94/JP(GeneBank accession number: AB078337)株を意味し、445株とは、Hu/NV/GII/Sanbu445/00/JP(GeneBank accession number: 未登録)株を意味し、10-25株とは、Hu/NV/GII/Osaka10-25/99/JP(GeneBank accession number: BD011881)株を意味し、U25株とは、Hu/NV/GII/SaitamaU25/**/JP(GeneBank accession number: AB039780)株を意味し、1876株とは、Hu/NV/GII/Chitta/Aichi76-96/96/JP(GeneBank accession number: AB032758)株を意味し、NG15株とは、Hu/NV/GII/NG15/03/JP(GeneBank accession number: 未登録)株を意味し、47株とは、Hu/NV/GII/Kashiwa47/97/JP(GeneBank accession number: AB078334)株を意味し、Kamo株とは、Hu/NV/GII/Kamo8/03/JP(GeneBank accession number: 未登録)株を意味し、Alph株とは、Hu/NV/GII/Alph23/**/JP(GeneBank accession number: 未登録)株を意味する。
表1より、抗ノロウイルスGIIモノクローナル抗体(5B-18-3M)は、485株(GII/1)、NG1株(GII/2)、809株(GII/3)、18-3株(GII/3)、336株(GII/3)、104株(GII/4)、754株(GII/5)、7k株(GII/6)、445株(GII/6)、10-25株(GII/7)、U25株(GII/8)、876株(GII/12)、NG15株(GII/13)、47株(GII/14)、Kamo株(GII/15)、Alph株(GII/17)のGII/1〜GII/17に分類されるGII遺伝子群の略全てに結合することができ、GI遺伝子群ノロウイルスには結合しないことが示された。
実施例3 X線結晶構造解析
抗ノロウイルスGIIモノクローナル抗体(5B-18-3M)とノロウイルスとの結合状態を把握するため、以下の手順でX線結晶構造解析を行った。
(1)サンプルの調製
<ノロウイルスP領域のタンパク質発現、精製と結晶化>
ノロウイルスVietnam026 GII.10のP領域の全長に近い(アミノ酸残基224-538)P領域(アミノ酸の長さ314)を、E.coliでの発現のためにデザインし、BamHIとNotI(New England Biolabs)制限酵素サイトで切断したpMal-c2xベクターに挿入し、発現クローンを作製した。これをE.coli BL21細胞(Invitrogen)にトランスフォームし、発現は、IPTG(1mM)で22℃で18時間誘導した。His-tagged融合P領域タンパク質は、Niカラム(Qiagen)で精製し、HRV-3Cプロテアーゼ(Novagen)により、4℃で一晩処理した。その後、再度その処理液をNiカラムに通すことで、P領域を精製した。
P領域はSuperdex 200カラム(GE)で分子ふるいクロマトグラフィーにより、さらに精製し、2-10mg/mlまで濃縮した後、結晶化の前にGFB(0.35M NaCl、2.5mMトリスpH 7.0、0.02% NaN3)に保存した。
<抗ノロウイルスGIIモノクローナル抗体(5B-18-3M)のFab フラグメントの調整>
精製した5B-18-3M IgGを約60 mg使用し、Fabの調整をした。5B-18-3M IgG は、100mM dTTで37℃で1時間還元した。還元した5B-18-3M IgGは、透析カセットで4℃で1時間透析を行い、20mM HEPES(pH 7.7)を含むGFBにBuffer置換し、4℃で48時間2mMヨードアセトアミドを含むGFBでアルキル化した。その後、カセットをヨードアセトアミドを含まない新しいGFBに移し、4℃で1h Buffer置換を行った。5B-18-3M IgGは、5mg/mLに濃縮し、キット(pierce,Rockford, USA)を用いてパパインで消化した。消化した5B-18-3M IgGは、プロテインAカラムでFabのみ精製し、Fabは、さらにSuperdex 200カラム(GE)で分子ふるいクロマトグラフィーにより精製し、5mg/mLに濃縮した後GFBに保存した。
精製したそれらの、ノロウイルス GII.10のP領域と、5B-18-3M Fabは、1:1で混合し25℃で1時間反応させ、最終的に分子ふるいクロマトグラフィーにより精製した。
<ノロウイルスP領域と抗ノロウイルスGIIモノクローナル抗体(5B-18-3M)のFab の複合体の共結晶化>
上記、ノロウイルスP領域と抗ノロウイルスGIIモノクローナル抗体(5B-18-3M)のFab の複合体はハンプトンリサーチ社の試薬とhanging-drop vapor diffusion法を用いるのとは少し異なる状況下で結晶化させた。
この研究のために、P領域-Fab複合体の結晶は、GII.10 P領域-Fab複合体とPEG400(40% v/v)、PEG3350(5% w/v)、0.1M酢酸(pH5.5)を含むGFBを1:1の比率で混合し、成長させた。データ収集の前に結晶は、30%のエチレングリコールにGFBを含む凍結防止剤へ移した。
(2)構造解析
抗ノロウイルスGIIモノクローナル抗体(5B-18-3M)とノロウイルスGII.10キャプシドタンパクP領域との複合体の結晶のX線回析データは、アルゴンヌ国立研究所(Argonne, IL)のビームライン、Southeast Regional Collaborative Access Team (SER-CAT) 22-IDと22-BMを使用して作成された。回析データは蛋白・低分子データ処理ソフトウェアHKL2000とプログラムパッケージXDSによって処理した。構造は、PDB( Protein Data Bank) コード1WEJを抗ノロウイルスGIIモノクローナル抗体のFabのサーチモデルとし、PDB コード2OBRをノロウイルスキャプシドP領域のサーチモデルとして、分子置換による構造解析ソフトPHASERを用いて、回析データと抗ノロウイルスGIIモノクローナル抗体(5B-18-3M)とノロウイルスGII.10キャプシドタンパクP領域アミノ酸配列より立体構造を構築した。
その後、モデル構築ソフトCOOT内に構築されているマニュアルモデルで立体構造を調整し、精密化プログラムREFMACのTLS refinementと自動構造決定ソフトウェアPHENIXで修正を行い、CCP4によって、重ね合わせ(superposition)と平均二乗偏差(RMSD)が計算され、分子グラフィックスツールPyMOLに描画した。
(3)結果
これにより得られた、図2の構造よりGII.10キャプシドタンパクP領域に抗ノロウイルスGIIモノクローナル抗体(5B-18-3M)が結合している部位のノロウイルスGII.10キャプシドタンパクP領域のアミノ酸配列の同定を行ったところ、3箇所の部位が明らかとなった。その後、各遺伝子型のアミノ酸配列の相同性比較を行った結果、図1に示すように、各遺伝子間で非常に保存された3ヶ所の領域であるという結果が得られた。

Claims (4)

  1. ヒトノロウイルスGIIのカプシド構造タンパクのPドメインに存在する下記式(1)及び(2)で表されるアミノ酸領域に含まれるエピトープ、並びに配列番号1で示されるアミノ酸配列の483番目のアミノ酸又はこれに相当するアミノ酸からなるエピトープの1以上に結合する抗ヒトノロウイルスGII抗体。
    P−X1−X2−P−G−E ・・・(1)
    3−X4−X5−F−Y−X6−L−X7−P−X8 ・・・(2)
    〔式中、X1はL、V、N、T、S、M又はRを示し、X2はF、Y又はMを示し、X3はV又はGを示し、X4はN又はSを示し、X5はQ、P又はSを示し、X6はS、T又はIを示し、X7はA又はSを示し、X8はM又はVを示す。〕
  2. 式(1)で表されるアミノ酸領域が配列番号1で示されるアミノ酸配列の419番目〜424番目のアミノ酸領域又はこれに相当する領域であり式(2)で表されるアミノ酸配列が配列番号1で示されるアミノ酸配列の516番目〜525番目のアミノ酸領域又はこれに相当する領域である請求項1記載の抗ヒトノロウイルスGII抗体。
  3. 請求項1又は2に記載の抗体を含むヒトノロウイルスGII検出試薬。
  4. ヒトノロウイルスGIIを含む疑いのある検体を請求項1又は2に記載の抗体と反応させ、免疫学的測定法により当該ウイルスを検出することを特徴とするヒトノロウイルスGIIの検出方法。
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