JPWO2012036075A1 - 屈折率測定装置、及び屈折率測定方法 - Google Patents

屈折率測定装置、及び屈折率測定方法 Download PDF

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博敏 安永
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Abstract

固体試料(S)の屈折率を測定する屈折率測定装置(1)において、所定の屈折率を有するプリズム(3)に対して、所定の屈折率を有する屈折率液(4)を介在させて固体試料(S)を密着させる。また、光源(2)からの光のうち、プリズム(3)にて反射された第1反射光(R1)を受光する受光面(6a)を有するスケール付アングル(受光部材)(6)を設け、プリズム(3)が回転テーブル(回転駆動部)(5)によって回転駆動されて、検出器(7)にて検出された第2反射光(R2)の強度が所定値よりも小さくなった場合に、スケール付アングル(6)の受光面(6a)での第1反射光(R1)の位置を用いて、固体試料(S)の屈折率を測定する。

Description

本発明は、材料、特に光学部材などの固体試料の屈折率を測定する屈折率測定装置、及び屈折率測定方法に関する。
近年、例えば液晶表示装置は、在来のブラウン管に比べて薄型、軽量などの特長を有するフラットパネルディスプレイとして、液晶テレビ、モニター、携帯電話などに幅広く利用されている。このような液晶表示装置には、光を発光する照明装置(バックライト)と、照明装置に設けられた光源からの光に対しシャッターの役割を果たすことで所望画像を表示する液晶パネルとが含まれている。
また、上記のような照明装置では、その光源の光利用効率を向上させたり、面状の照明光を液晶パネルに照射したり、その照明光の輝度を高めたりするために、プリズムシートなどの光学シートや導光板などの光学部材が用いられている。
また、上記のような光学部材では、その光学特性を評価する上で、屈折率を把握することはとても重要なことである。すなわち、光学部材の屈折率を正確に把握すればするほど、例えば上記照明装置に当該光学部材を使用する場合において、所望の光学(発光)特性を有する照明装置を容易に構成することが可能となるからである。
従来の屈折率測定方法には、例えば下記特許文献1に記載されているように、プリズムを使用した全反射法によって、被検体(固体試料)の屈折率を測定することが提案されている。具体的にいえば、この従来の屈折率測定方法では、プリズムの反射面に被検体を接触させた状態と反射面に空気のみが接触している状態とのそれぞれについて、反射面に投光した光の入射角・反射光強度関係を求める。そして、この従来の屈折率測定方法では、反射面に被検体を接触させた状態での入射角・反射光強度関係を、反射面に空気のみが接触している状態での入射角・反射光強度関係で規格化し、その規格化した入射角・反射光強度関係に基づいて、被検体の屈折率を測定していた。
特開2009−162561号公報
しかしながら、上記のような従来の屈折率測定方法では、被検体(固体試料)の屈折率の測定精度の向上を図るのが難しいという問題点があった。
具体的には、上記従来の屈折率測定方法では、プリズムの反射面に投光する光の入射角を漸次変えられるように、当該光を投光する投光光学系がプリズムの反射面の中心部を回転中心として回動可能に構成されていた。そして、この従来の屈折率測定方法では、投光光学系を回動することにより、プリズムの反射面への光の入射角を変化させて、上記2つの状態の各々における、光の入射角・反射光強度関係を求めて、被検体の屈折率を得ていた。
ところが、この従来の屈折率測定方法では、上記のように、投光光学系を回動することによってプリズムの反射面への光の入射角を変化させていた。すなわち、この従来の屈折率測定方法では、被検体の屈折率の測定精度は、回動角度に依存しており、その1°の違いが大きな屈折率の違いとなった。この結果、この従来の屈折率測定方法では、上記回動角度を高精度に制御するには限界がある点とも相まって、被検体(固体試料)の屈折率の測定精度の向上を図るのが困難なものであった。
上記の課題を鑑み、本発明は、固体試料の屈折率の測定精度を向上させることができる屈折率測定装置、及び屈折率測定方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明にかかる屈折率測定装置は、固体試料の屈折率を測定する屈折率測定装置であって、
光源と、
所定の屈折率を有するとともに、前記光源からの光を入射する第1面及び前記固体試料に対して、前記第1面を通過した光を出射する第2面を備えたプリズムと、
前記プリズムを回転駆動する回転駆動部と、
所定の屈折率を有するとともに、前記プリズムの前記第2面に対し、前記固体試料を密着させる屈折率液と、
前記光源からの光のうち、前記プリズムの前記第1面にて反射された第1反射光を受光する受光面を有する受光部材と、
前記プリズムの前記第2面からの光のうち、前記固体試料の前記屈折率液側の表面にて反射された第2反射光を受光して、その受光した第2反射光の強度を検出する検出器を備え、
前記プリズムが前記回転駆動部によって回転駆動されて、前記検出器にて検出された第2反射光の強度が所定値よりも小さくなった場合に、前記受光部材の前記受光面での第1反射光の位置を用いて、前記固体試料の屈折率を測定することを特徴とするものである。
上記のように構成された屈折率測定装置では、プリズムが回転駆動部によって回転駆動されて、検出器にて検出された第2反射光の強度が所定値よりも小さくなった場合に、受光部材の受光面での第1反射光の位置を用いて、固体試料の屈折率を測定している。これにより、上記従来例と異なり、プリズムに対し、受光部材の受光面の位置を遠方に遠ざけることによって、固体試料の屈折率の測定精度を向上させることができる。
すなわち、上記屈折率測定装置では、第2反射光の強度が所定値よりも小さくなったことを判別することにより、固体試料への光の入射角が臨界角となったと判断することができる。また、固体試料への光の入射角が臨界角となった時点での光源から上記第1面への光の入射角は、受光部材の受光面での第1反射光の位置から求めることができ、この第1面への光の入射角を用いることで、固体試料の屈折率を得ることができる。また、このとき、受光部材の受光面での第1反射光の位置は、プリズムの回転角に依存し、プリズムに対する受光部材の受光面の位置を遠方に遠ざけることによって、当該プリズムの回転角の差による受光部材の受光面での第1反射光の位置の差は大きく増幅される。従って、上記第1反射光の位置から第1面への光の入射角を計算することで、プリズムの回転角の調整では得ることができないような精度で第1面への光の入射角を求めることができる。この結果、非常に精度良く固体試料の屈折率を求めることが可能となる。
また、上記屈折率測定装置において、前記光源と前記プリズムは、第1反射光が前記プリズムの前記第1面での当該プリズムの回転中心にて前記受光部材の前記受光面側に反射されるように、設けられ、
前記回転中心の位置とこの回転中心の位置から前記受光部材の前記受光面に対して、垂線を下ろした先の当該受光面での直交位置との間の距離、及び前記受光面の前記直交位置と前記受光部材の前記受光面での第1反射光の位置との間の距離を用いて、前記固体試料の屈折率を測定することが好ましい。
この場合、固体試料の屈折率を容易に求めることができる。
また、上記屈折率測定装置において、前記受光部材の前記受光面には、前記固体試料の屈折率が基準の屈折率である場合での第1反射光の基準位置、及び所定の間隔毎に設けられるとともに、前記基準位置に対するずれ位置を示す目盛りが設置されていることが好ましい。
この場合、固体試料の屈折率をさらに容易に求めることができる。
また、上記屈折率測定装置において、前記受光部材の前記受光面では、前記固体試料での許容される範囲内の屈折率に対応した目盛りが設けられていることが好ましい。
この場合、固体試料での屈折率についての合否判定を即座に行うことができ、固体試料の検査工程の簡略化を図ることができる。
また、上記屈折率測定装置において、前記プリズムとして、正三角柱のプリズムが用いられていることが好ましい。
この場合、他の形状のプリズムを用いる場合に比べて、固体試料の屈折率を容易に求めることができる。
また、本発明にかかる屈折率測定方法は、固体試料の屈折率を測定する屈折率測定方法であって、
所定の屈折率を有するとともに、光源からの光が入射される第1面を備えたプリズムにおいて、前記第1面を通過した光を出射する第2面に対して、所定の屈折率を有する屈折率液を介在させて前記固体試料を密着させる固体試料取付工程と、
前記光源からの光を前記プリズムの前記第1面に入射させて、当該第1面にて反射された第1反射光を受光部材の受光面で受光するとともに、前記プリズムの前記第2面からの光のうち、前記固体試料の前記屈折率液側の表面にて反射された第2反射光を検出器で受光する光入射工程と、
前記固体試料を取り付けた状態で、前記プリズムを回転させるとともに、前記検出器で検出した第2反射光の強度が所定値よりも小さくなるか否かについて判別し、前記所定値よりも小さくなったことを判別した場合に、前記受光部材の前記受光面での第1反射光の位置を用いて、前記固体試料の屈折率を検出する屈折率検出工程とを備えていることを特徴とするものである。
上記のように構成された屈折率測定方法では、上記固体試料取付工程及び光入射工程の後に、固体試料を取り付けた状態で、プリズムを回転させるとともに、検出器で検出した第2反射光の強度が所定値よりも小さくなるか否かについて判別し、所定値よりも小さくなったことを判別した場合に、受光部材の受光面での第1反射光の位置を用いて、固体試料の屈折率を検出する屈折率検出工程を実施している。従って、屈折率検出工程を行う際に、プリズムに対し、受光部材の受光面の位置を遠方に遠ざけることによって、固体試料の屈折率の測定精度を向上させることができる。
また、上記屈折率測定方法では、前記光入射工程において、第1反射光が前記プリズムの前記第1面での当該プリズムの回転中心にて前記受光部材の前記受光面側に反射されるように、前記光源からの光を前記プリズムの前記第1面に入射させ、
前記屈折率検出工程において、前記回転中心の位置とこの回転中心の位置から前記受光部材の前記受光面に対して、垂線を下ろした先の当該受光面での直交位置との間の距離、及び前記受光面の前記直交位置と前記受光部材の前記受光面での第1反射光の位置との間の距離を用いて、前記固体試料の屈折率を測定することが好ましい。
この場合、固体試料の屈折率を容易に求めることができる。
また、上記屈折率測定方法では、前記屈折率検出工程において、前記受光部材の前記受光面に設置された目盛りを用いて、前記固体試料の屈折率を測定することが好ましい。
この場合、固体試料の屈折率をさらに容易に求めることができる。
また、上記屈折率測定方法では、前記屈折率検出工程において、前記固体試料での許容される範囲内の屈折率に対応した目盛りを用いて、前記固体試料の屈折率を測定することが好ましい。
この場合、固体試料での屈折率についての合否判定を即座に行うことができ、固体試料の検査工程の簡略化を図ることができる。
本発明によれば、固体試料の屈折率の測定精度を向上させることができる屈折率測定装置、及び屈折率測定方法を提供することが可能となる。
図1は、本発明の第1の実施形態にかかる屈折率測定装置の全体構成を説明する図である。 図2は、上記屈折率測定装置での屈折率の計算方法の具体例を説明する図である。 図3は、固体試料が単層である場合における、上記屈折率測定装置での具体的な屈折率の計算方法を説明する図である。 図4は、上記屈折率測定装置での屈折率の計算方法の別の具体例を説明する図である。 図5(a)及び図5(b)は、積層体からなる固体試料を説明する図である。 図6は、固体試料が積層体である場合における、上記屈折率測定装置での具体的な屈折率の計算方法を説明する図である。 図7は、本発明の第2の実施形態にかかる屈折率測定装置の全体構成を説明する図である。 図8は、図7に示したスケールの構成を示す平面図である。 図9は、本発明の第3の実施形態にかかる屈折率測定装置の全体構成を説明する図である。 図10は、本発明の第4の実施形態にかかる屈折率測定装置の全体構成を説明する図である。 図11は、図10に示したスケールの構成を示す平面図である。
以下、本発明の屈折率測定装置、及び屈折率測定方法を示す好ましい実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、各図中の構成部材の寸法は、実際の構成部材の寸法及び各構成部材の寸法比率等を忠実に表したものではない。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態にかかる屈折率測定装置の全体構成を説明する図である。図において、本実施形態の屈折率測定装置1には、光源2と、所定の屈折率を有するとともに、屈折率が測定される被測定物としての固体試料Sが屈折率液4を介在させて取り付けられるプリズム3とが設けられている。また、本実施形態の屈折率測定装置1は、プリズム3が載置されるとともに、当該プリズム3を回転駆動させる回転駆動部としての回転テーブル5と、後述の第1反射光R1及び第2反射光R2をそれぞれ受光するスケール6及び検出器7を備えている。
光源2は、所定位置に固定されており、プリズム3の第1面3aに入射光L1を入射させるように構成されている。また、この光源2には、入射光L1として平行光、好ましくは面積の小さい平行光を発光するものが用いられている。具体的にいえば、光源2として、例えばレーザ光を発光するレーザ光源、または管球(ランプ)、レンズ、及びアパーチャを組み合わせたものが用いられている。
また、本実施形態では、光源2とプリズム3は、プリズム3の第1面3aにおいて、そのプリズム3の回転中心O(つまり、回転テーブル5の回転軸)に対し、入射光L1が照射されるように、設けられている。さらに、光源2は、プリズム3との間の距離が極力小さい寸法となるように設置されている。これにより、プリズム3が回転駆動されたときでも、第1面3aでの入射光L1の照射点が上記回転中心Oからずれるのを極力防ぐことができるからである。
プリズム3には、所定の屈折率、例えば1.779を有するガラス材などが用いられている。また、プリズム3として、例えば正三角柱のものが用いられており、プリズム3は、光源2からの光L1を入射する上記第1面3aと、屈折率液4によって固体試料Sが取り付けられるとともに、固体試料Sに対して、第1面3aを通過した光L2を出射する第2面3bを備えている。
さらに、プリズム3は、回転テーブル5に固定されており、固体試料Sを取り付けた状態で、回転テーブル5により回転可能に構成されている。また、回転テーブル5には、ハンドル(図示せず)またはモータ(図示せず)などが取り付けられており、プリズム3を図の両矢印R方向に回動駆動させるようになっている。
屈折率液4には、所定の屈折率を有するものが使用されており、空気層を介在させない状態で、固体試料Sをプリズム3の第2面3bに対し密着させるようになっている。また、このように屈折率液4を介在させて固体試料Sを第2面3bに密着させているので、固体試料Sのプリズム3(屈折率液4)側の表面がフラットでない場合、つまり凸凹などの形状を有する場合でも、当該固体試料Sの屈折率の測定において、上記形状による悪影響を小さくして、屈折率を精度よく測定することができる。
スケール6は、光源2からの光のうち、プリズム3の第1面3aにて反射された上記第1反射光R1を受光する受光面6aを有する受光部材を構成している。また、本実施形態では、光源2とスケール6は、受光面6aが光源2からプリズム3への入射光L1に対し平行となるように設けられている。また、スケール6では、例えば平面状に構成された受光面6aが用いられている。さらに、この受光面6aでは、第1反射光R1の(受光)位置Aと、プリズム3の回転中心Oの位置から受光面6aに対して、垂線を下ろした先の当該受光面6aでの直交位置Bとの間の距離が求められるようになっている。すなわち、受光面6aでは、上記直交位置Bを基準点として、入射光L1と平行な方向(図の上下方向)に上記基準点からの距離を示す目盛りが設けられており、位置Aと直交位置Bとの間の距離を判別できるようになっている。
そして、本実施形態の屈折率測定装置1では、後に詳述するように、回転中心Oの位置と直交位置Bとの間の距離、及び第1反射光R1の位置Aと直交位置Bとの間の距離を用いて、固体試料Sの屈折率を求めるようになっている。また、本実施形態の屈折率測定装置1では、回転中心Oの位置と直交位置Bとの間の距離を変えることによって、固体試料Sの屈折率の測定精度を変更できるようになっている(詳細は後述。)。
検出器7は、プリズム3の第2面3bからの光のうち、固体試料Sの屈折率液4側の表面Saにて反射された上記第2反射光R2を受光して、その受光した第2反射光R2の強度を検出するように構成されている。この検出器7には、例えばパワーメータあるいは照度計などの第2反射光R2の強度を検出可能なものが用いられている。尚、検出器7において、光源2から出射される光が単波長でない場合には、分光器が付随されていることが好ましい。
また、上記の説明以外に、例えば固体試料Sの表面Saと検出器7との間にミラーを設置して、第2反射光R2が当該ミラーを介して検出器7に入射される構成でもよい。また、入射光L1の光路上や第1反射光R1の光路上にミラーを設置することもできる。
以上のように構成された本実施形態の屈折率測定装置1では、下記の固体試料取付工程、光入射工程、及び屈折率検出工程を順次実施することにより、固体試料Sの屈折率を測定するようになっている。また、本実施形態の屈折率測定装置1では、後に詳述するように、1つの材料で一定の屈折率を有する単層からなる固体試料Sだけでなく、屈折率が互いに異なる複数の材料が積層された積層体からなる固体試料での複数の材料の各屈折率も測定可能になっている。
具体的にいえば、固体試料取付工程では、所定の屈折率を有するとともに、光源2からの光が入射される第1面3aを備えたプリズム3において、第1面3aを通過した光を出射する第2面3bに対して、所定の屈折率を有する屈折率液4を介在させて固体試料Sを密着させることが行われる。
次に、光入射工程では、光源2からの入射光L1をプリズム3の第1面3aに入射させて、当該第1面3aにて反射された第1反射光R1をスケール(受光部材)6の受光面6aで受光することが行われる。また、この際、第1反射光R1がプリズム3の第1面3aでの当該プリズム3の回転中心Oにてスケール6の受光面6a側に反射されるように、すなわちプリズム3の回転中心Oの位置が光照射(入射)点となるように、光源2からの光はプリズム3の第1面3aに入射される。そして、光源2からの入射光L1は、第1反射光R1と、プリズム3に入射して、その内部を進行し、第2面3bから屈折率液4(固体試料S)側に出射される光L2に分けられる。
また、この光入射工程では、プリズム3の第2面3bからの光のうち、固体試料Sの屈折率液4側の表面Sa(すなわち、プリズム3と屈折率液4の界面)にて反射された第2反射光R2を検出器7で受光することが行われる。すなわち、この光入射工程では、プリズム3の内部を通過した上記光L2は、固体試料Sが屈折率液4で貼り付けられた表面Saへと入射する。このとき、表面Saへの入射角が充分大きい場合は全ての光が上記第2反射光R2として反射され(全反射)、一定よりも小さい場合は一部の光が上記第2反射光R2として反射され、一部の光が固体試料Sの内部へと伝播することとなる。また、第2反射光R2は、その後、プリズム3から出射され、検出器7へと入射する。
また、上記表面Saにおいて、光L2が全反射するか、一部固体試料Sの内部へと伝播するかは、固体試料Sへの入射角が臨界角を超えているかに依存する。すなわち、同じ屈折率のプリズム3を用いた場合、固体試料Sの屈折率と上記第1面3aへの入射角に依存する。従って、屈折率検出工程において、固体試料Sの貼り付いたプリズム3を回転させ、第2反射光R2の強度が所定値よりも小さくなる、第1面3aへの入射角を求めれば、スネルの法則を用いて、固体試料Sの屈折率を算出することができる。
つまり、屈折率検出工程では、回転テーブル5により、固体試料Sを取り付けた状態で、プリズム3を回転させる。そして、検出器7で検出した第2反射光R2の強度が所定値よりも小さくなるか否かについて判別し、所定値よりも小さくなったことを判別した場合に、スケール6の受光面6aでの第1反射光R1の位置Aを用いて、固体試料Sの屈折率を検出する。
具体的には、プリズム3を回転させながら検出器7にて第2反射光R2の強度を検出し、強度が急激に変動するポイント(急激に減少するポイント)を探し出す。このポイントでは、全反射条件が崩壊しているので、第2反射光R2の強度は、例えば7000ルクスから1500ルクス程度に減少する。尚、この場合、上記所定値として、例えば4000ルクスを設定することにより、全反射条件が崩壊したポイントを確実に判別することができる。また、この第2反射光R2の強度が所定値よりも小さくなったことを判別した時点において、第1反射光R1の位置Aから固体試料Sへの入射角を算出すると、その算出した入射角の角度が臨界角である。この臨界角は、固体試料Sの上記表面Sa前後の材質の屈折率によって決まるため、屈折率液4の屈折率が既知であれば、固体試料Sの屈折率を求めることができる。
また、本実施形態の屈折率検出工程では、回転中心Oの位置とこの回転中心Oの位置からスケール6の受光面6aに対して、垂線を下ろした先の当該受光面6aでの直交位置Bとの間の距離、及び受光面6aの直交位置Bとスケール6の受光面6aでの第1反射光R1の位置Aとの間の距離を用いて、固体試料Sの屈折率を測定するようになっている。つまり、この屈折率検出工程では、図1に示す直角三角形OABを利用して、上記臨界角を求めて、固体試料Sの屈折率を検出するようになっている。
また、上記直角三角形OABにおいて、回転中心Oの位置と直交位置Bとの間の距離が離れている程、プリズム3の単位回転角当たりの第1反射光R1の位置Aの移動距離が増大する。従って、本実施形態では、回転中心Oの位置と直交位置Bとの間の距離が離れている程、スケール6の受光面6a上の単位寸法当たりのプリズム3の回転角は減少することとなり、受光面6a上の単位寸法当たりの固体試料Sの屈折率計算値の変動もまた減少する。つまり、本実施形態では、回転中心Oの位置と直交位置Bとの間の距離を離すほど、固体試料Sの屈折率を高精度に求めることができる。
ここで、図2乃至図6も参照して、本実施形態の屈折率測定装置1での屈折率の計算方法について、より具体的に説明する。
図2は、上記屈折率測定装置での屈折率の計算方法の具体例を説明する図である。図3は、固体試料が単層である場合における、上記屈折率測定装置での具体的な屈折率の計算方法を説明する図である。図4は、上記屈折率測定装置での屈折率の計算方法の別の具体例を説明する図である。図5(a)及び図5(b)は、積層体からなる固体試料を説明する図である。図6は、固体試料が積層体である場合における、上記屈折率測定装置での具体的な屈折率の計算方法を説明する図である。
まず単層からなる固体試料Sの屈折率を求める場合について、図2乃至図4を用いて具体的に説明する。
図2において、第2反射光R2の強度が所定値よりも小さくなったことを判別した場合、回転中心Oの位置と直交位置Bとの間の距離Lは、既知の値である。また、直交位置Bと受光面6aでの第1反射光R1の位置Aとの間の距離Xは、当該受光面6aに設けられた目盛りから読み取ることができる。それ故、角度θは、次の(1)式より求めることができる。
θ=arctan(X/L) ―――(1)
また、プリズム3への光源2からの入射光L1の入射角θpは、次の(2)式より求めることができる。
θp=π/4−(1/2)arctan(X/L) ―――(2)
さらに、図3を参照して、プリズム3の内部への光の屈折角θ1から固体試料Sへの光の入射角θ2を求める。すなわち、図3に示すように、入射光L1は、a点(つまり、回転中心Oの位置)でプリズム3の内部を進む光L2となる。そして、この光L2は、b点でプリズム3から屈折率液4の内部に進み、さらにプリズム3と屈折率液4の界面上のc点でプリズム3側に第2反射光R2として反射される。
ここで、プリズム3の屈折率をn1とすると、空気の屈折率は1.0であるため、a点にてスネルの法則を用いたとき、次の(3)式が成立する。
n1sinθ1=sinθp ―――(3)
また、屈折率液4の屈折率をn2とすると、b点にてスネルの法則を用いたとき、次の(4)式が成立する。
n2sinθ2=n1sin(π/3−θ1) ―――(4)
従って、プリズム3の屈折率n1と屈折率液4の屈折率n2が既知であれば、固体試料Sへの光の入射角θ2は距離Xの値より計算可能である。また、図2及び図3に示す状態では、固体試料Sへの光の入射角θ2が臨界角θcとなっており、この臨界角θcは、固体試料Sの屈折率をnとしたときに、次の(5)式で表すことができる。
θc=arcsin(n/n2) ―――(5)
さらに、図2及び図3に示す状態、すなわち第2反射光R2の強度が所定値よりも小さくなったことを判別した場合では、θc=θ2なので、距離Xの値から固体試料Sの屈折率nを求めることができる。
より具体的にいえば、プリズム3の屈折率n1=1.779、屈折率液4の屈折率n2=1.560、上記距離L=300mmとした場合に、距離X=276mmであった場合に、上記(2)式〜(4)式より、θp=0.4135rad、θ1=0.2278rad、θ2=0.9850radと求めることができ、さらに(5)式を用いて、n=1.300と算出することができる。
なお、固体試料Sによっては、その固体試料Sへの光の入射角θ2が上記臨界角θcである場合に、図4に示すように、第1反射光R1の受光面6aでの位置A’が直交位置Bよりも図の下側となることがある。この場合、プリズム3への入射光L1の入射角θpは、上記(2)式に代えて、下記の(6)式を用いて算出すればよい。その他の計算には、上記(3)式〜(5)式を用いればよい。
θp=π/4+(1/2)arctan(X/L) ―――(6)
屈折率液4の屈折率n2が、固体試料Sの屈折率nよりも小さい場合、この屈折率nよりも小さい屈折率液4の屈折率n2が検出される角度にて全反射条件が崩れて、固体試料Sの屈折率nとして、この屈折率nよりも小さい屈折率液4の屈折率n2が検出される。この屈折率液4の屈折率n2は既知であるため、このような場合には、屈折率液4を、固体試料Sの屈折率nよりも大きい屈折率を有するものに変更することにより、当該固体試料Sの正確な屈折率nを検出することができる。
次に、図5及び図6を用いて、積層体からなる固体試料S’の屈折率を求める場合について、具体的に説明する。
図5(a)に示すように、固体試料S’は、屈折率が互いに異なる3つの層S’1、S’2、S’3から構成されている。また、以下の説明では、層S’1の屈折率が既知であり、中間の層S’2の屈折率を求める場合を例示して説明する。この場合、図6に示すように、固体試料S’は、層S’1が屈折率液4を介在させてプリズム3の第2面3bに密着するように取り付けられる。
図6において、第2反射光R2の強度が所定値よりも小さくなったことを判別した場合、回転中心Oの位置と直交位置Bとの間の距離Lは、既知の値である。また、直交位置Bと受光面6aでの第1反射光R1の位置Aとの間の距離Xは、当該受光面6aに設けられた目盛りから読み取ることができる。
また、プリズム3への光源2からの入射光L1の入射角θpは、単層からなる固体試料Sの場合と同様に、上記(2)式より求めることができる。さらに、単層からなる固体試料Sの場合と同様に、a点及びb点でのスネルの法則を用いた上記(3)式及び(4)式より、固体試料S’の屈折率液4側の表面S’1a(すなわち、層S’1と屈折率液4との界面)上のc点での当該固体試料S’への光の入射角θ2を求めることができる。
次に、層S’1の屈折率をn3とし、測定対象である、中間の層S’2の屈折率をnとし、第2反射光R2が生じる、屈折率液4側の表面S’2a(すなわち、層S’1と層S’2との界面)上のd点での中間の層S’2への光の入射角θ3とした場合、上記c点にてスネルの法則を用いたとき、次の(7)式が成立する。
n2sinθ2=n3sinθ3 ―――(7)
従って、プリズム3の屈折率n1、屈折率液4の屈折率n2、及び層S’1の屈折率n3が既知であれば、中間の層S’2への光の入射角θ3は距離Xの値より計算可能である。また、図6に示す状態では、中間の層S’2への光の入射角θ3が臨界角θcとなっており、この臨界角θcは、中間の層S’2の屈折率をnとしたときに、次の(8)式で表すことができる。
θc=arcsin(n/n3) ―――(8)
さらに、図6に示す状態、すなわち第2反射光R2の強度が所定値よりも小さくなったことを判別した場合では、θc=θ3なので、距離Xの値から中間の層S’2の屈折率nを求めることができる。
より具体的にいえば、プリズム3の屈折率n1=1.779、屈折率液4の屈折率n2=1.560、層S’1の屈折率n3=1.585、上記距離L=300mmとした場合に、距離X=276mmであった場合に、上記(2)式〜(4)式、及び(7)式より、θp=0.4135rad、θ1=0.2278rad、θ2=0.9850rad、θ3=0.9617radと求めることができ、さらに(8)式を用いて、n=1.300と算出することができる。
プリズム3の屈折率n1、屈折率液4の屈折率n2、または層S’1の屈折率n3が、中間の層S’2の屈折率nよりも小さい場合、この屈折率nよりも小さいプリズム3の屈折率n1、屈折率液4の屈折率n2、または層S’1の屈折率n3が検出される角度にて全反射条件が崩れて、中間の層S’2の屈折率nとして、この屈折率nよりも小さいプリズム3の屈折率n1、屈折率液4の屈折率n2または層S’1の屈折率n3が検出される。これらのプリズム3の屈折率n1、屈折率液4の屈折率n2、または層S’1の屈折率n3は既知であるため、このような場合には、プリズム3、屈折率液4、または層S’1を、中間の層S’2の屈折率nよりも大きい屈折率を有するものに変更することにより、当該中間の層S’2の正確な屈折率nを検出することができる。
また、層S’3の屈折率を測定する場合では、上記d点にてスネルの法則を適用し、層S’3の光の入射角を算出することにより、当該層S’3の屈折率を求めることができる。または、層S’3を屈折率液4を介在させてプリズム3の第2面3bに密着させて、当該層S’3の屈折率を測定してもよい。
また、図5(b)に示すように、固体試料S”が、3つの層S”1、S”2、S”3を有するとともに、微少な突起部S”1aが層S”1に形成されている場合、当該層S”1の屈折率と同じ屈折率を有する屈折率液4を用いることにより、中間の層S”の屈折率を精度よく求めることができる。
さらに、本実施形態の屈折率測定装置1において、距離Lの値をより正確に求めるために、キャリブレーションを行うことが望ましい。すなわち、プリズム3の第2面3bに対して、屈折率が既知である屈折率液4だけを密着させる、あるいは屈折率液4を密着させずに、空気だけに当接した状態で、測定を行うことにより、距離Lの値をより正確に求めることができ、スケール6などの屈折率測定装置1の各部の位置を適切なものとすることができる。
以上のように構成された本実施形態の屈折率測定装置1では、プリズム3が回転テーブル(回転駆動部)5によって回転駆動されて、検出器7にて検出された第2反射光R2の強度が所定値よりも小さくなった場合に、スケール(受光部材)6の受光面6aでの第1反射光R1の位置Aを用いて、固体試料Sの屈折率を測定している。これにより、上記従来例と異なり、プリズム3に対し、スケール6の受光面6aの位置を遠方に遠ざけることによって、固体試料Sの屈折率の測定精度を向上させることができる。
また、本実施形態では、光源2とプリズム3は、第1反射光R1がプリズム3の第1面3aでの当該プリズム3の回転中心Oにてスケールの受光面6a側に反射されるように、設けられている。また、本実施形態では、回転中心Oの位置とこの回転中心Oの位置からスケール6の受光面6aに対して、垂線を下ろした先の当該受光面6aでの直交位置Bとの間の距離L、及び受光面6aの直交位置Bとスケール6の受光面6aでの第1反射光R1の位置Aとの間の距離Xを用いて、固体試料Sの屈折率を測定している。これにより、固体試料Sの屈折率を容易に求めることができる。
[第2の実施形態]
図7は、本発明の第2の実施形態にかかる屈折率測定装置の全体構成を説明する図である。図8は、図7に示したスケールの構成を示す平面図である。図において、本実施形態と上記第1の実施形態との主な相違点は、固体試料の屈折率が基準の屈折率である場合での第1反射光の基準位置、及び所定の間隔毎に設けられるとともに、基準位置に対するずれ位置を示す目盛りが設置された受光面を有するスケール(受光部材)を用いた点である。なお、上記第1の実施形態と共通する要素については、同じ符号を付して、その重複した説明を省略する。
すなわち、図7に例示するように、本実施形態の屈折率測定装置1では、光源2からのプリズム3への入射光L1は、プリズム3の回転中心Oにて第1反射光R1として反射されて、スケール(受光部材)16の受光面16aで受光されている。また、プリズム3の回転中心Oで当該プリズム3の内部に進んだ光L2は、固体試料Sの屈折率液4側の表面Saで第2反射光R2として反射されて、検出器7に受光されている。
図8に示すように、スケール16の受光面16aには、固体試料Sの屈折率が基準の屈折率である場合での第1反射光R1の基準位置St、及び所定の間隔毎に設けられるとともに、基準位置Stに対するずれ位置を示す目盛りが設置されている。この目盛りは、屈折率が既知である物質での屈折率の測定を行い、その測定結果を上記基準位置Stとして定めたものである。
具体的には、プリズム3の第2面3bに対して、屈折率が既知である屈折率液4だけを密着させる、あるいは屈折率液4を密着させずに、空気だけに当接した状態で、第1反射光R1の(受光)位置Aを、上記基準位置Stとして受光面16a上に設定し、例えば屈折率0.001刻みで受光面16a上の位置を求めて、図8に示すように、目盛りを設置したものである。
そして、本実施形態では、例えば目盛りの各位置と屈折率の値との相関表を予め作成しておき、上記屈折率検出工程の際に、スケール16の受光面16aに設置された目盛りを読み取り、上記相関表を参照することにより、固体試料Sの屈折率を測定する。すなわち、基準位置Stに対するずれ位置を求めて、相関表を参照することにより、固体試料Sの屈折率が求められる。
以上の構成により、本実施形態では、上記第1の実施形態と同様な作用・効果を奏することができる。また、本実施形態のスケール(受光部材)16の受光面6aには、固体試料Sの屈折率が基準の屈折率である場合での第1反射光R1の基準位置St、及び所定の間隔毎に設けられるとともに、基準位置Stに対するずれ位置を示す目盛りが設置されている。これにより、本実施形態では、固体試料Sの屈折率をさらに容易に求めることができる。
[第3の実施形態]
図9は、本発明の第3の実施形態にかかる屈折率測定装置の全体構成を説明する図である。図において、本実施形態と上記第2の実施形態との主な相違点は、受光面が光源からプリズムへの入射光に対し直交するように、光源とスケール(受光部材)を設けた点である。なお、上記第2の実施形態と共通する要素については、同じ符号を付して、その重複した説明を省略する。
すなわち、図9に示すように、本実施形態の屈折率測定装置1では、受光面26aが光源2からプリズム3への入射光L1に対し直交するように、光源2とスケール(受光部材)26が設けられている。そして、本実施形態の屈折率測定装置1では、第2の実施形態と同様に、光源2からのプリズム3への入射光L1は、プリズム3の回転中心Oにて第1反射光R1として反射されて、スケール26の受光面26aで受光されている。また、プリズム3の回転中心Oで当該プリズム3の内部に進んだ光L2は、固体試料Sの屈折率液4側の表面Saで第2反射光R2として反射されて、検出器7に受光されている。
以上の構成により、本実施形態では、上記第2の実施形態と同様な作用・効果を奏することができる。
[第4の実施形態]
図10は、本発明の第4の実施形態にかかる屈折率測定装置の全体構成を説明する図である。図11は、図10に示したスケールの構成を示す平面図である。図において、本実施形態と上記第2の実施形態との主な相違点は、固体試料での許容される範囲内の屈折率に対応した目盛りを設けた受光面を有するスケール(受光部材)を用いた点である。なお、上記第2の実施形態と共通する要素については、同じ符号を付して、その重複した説明を省略する。
すなわち、図10に例示するように、本実施形態の屈折率測定装置1では、光源2からのプリズム3への入射光L1は、プリズム3の回転中心Oにて第1反射光R1として反射されて、スケール(受光部材)36の受光面36aで受光されている。また、プリズム3の回転中心Oで当該プリズム3の内部に進んだ光L2は、固体試料Sの屈折率液4側の表面Saで第2反射光R2として反射されて、検出器7に受光されている。
図11に示すように、スケール36の受光面36aでは、固体試料Sでの許容される範囲内の屈折率に対応した目盛りが設けられている。すなわち、この受光面36aでは、第2の実施形態のものと同様に、固体試料Sの屈折率が基準の屈折率である場合での第1反射光R1の基準位置St、及び所定の間隔毎に設けられるとともに、基準位置Stに対するずれ位置を示す目盛りが設置されている。さらに、スケール36では、その受光面36aの目盛りは固体試料での許容される範囲内の屈折率に対応したものである。
そして、本実施形態では、上記屈折率検出工程において、固体試料Sでの許容される範囲内の屈折率に対応した目盛りを用いて、固体試料Sの屈折率を測定する。すなわち、屈折率検出工程において、第1反射光R1が受光面36a上に受光されたときは、その受光位置を基に固体試料Sの屈折率を求める。また、この固体試料Sの屈折率は許容範囲内のものであり、当該固体試料Sは製品として使用できると判断することができる。
一方、屈折率検出工程において、第1反射光R1が受光面36a上に受光されない場合、固体試料Sの屈折率が許容範囲外のものであり、当該固体試料Sは製品として使用できないと判断することができる。
以上の構成により、本実施形態では、上記第2の実施形態と同様な作用・効果を奏することができる。また、本実施形態のスケール(受光部材)36の受光面36aでは、固体試料Sでの許容される範囲内の屈折率に対応した目盛りが設けられている。これにより、本実施形態では、固体試料Sでの屈折率についての合否判定を即座に行うことができ、固体試料Sの検査工程の簡略化を図ることができる。
尚、上記の実施形態はすべて例示であって制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって規定され、そこに記載された構成と均等の範囲内のすべての変更も本発明の技術的範囲に含まれる。
例えば、上記の説明では、上記第1反射光がプリズムの第1面での当該プリズムの回転中心にてスケール(受光部材)の受光面側に反射されるように、光源とプリズムを設けた場合について説明した。しかしながら、本発明は、これに限定されるものではなく、所定の屈折率を有するプリズムの第1面に光源からの光を入射させるものであればよい。
但し、上記の各実施形態のように、光源とプリズムは、第1反射光がプリズムの第1面での当該プリズムの回転中心にて受光部材の受光面側に反射されるように、設けられている場合の方が、固体試料の屈折率の算出を容易に行うことができる点で好ましい。すなわち、プリズムを回転させて、上記第2反射光の強度が所定値よりも小さくなったことを判別した場合に、上記回転中心の位置とこの回転中心の位置から受光部材の受光面に対して、垂線を下ろした先の当該受光面での直交位置との間の距離、及び受光面の直交位置と受光部材の受光面での第1反射光の位置との間の距離を用いて、固体試料の屈折率を容易に求めることができるからである。
また、上記第1、第2、及び第4の実施形態の説明では、受光面が光源からプリズムへの入射光に対し平行となるように、光源とスケール(受光部材)を設けた場合について説明した。また、上記第3の実施形態の説明では、受光面が光源からプリズムへの入射光に対し直交するように、光源とスケール(受光部材)を設けた場合について説明した。しかしながら、本発明の光源と受光部材は、プリズムの第1面での反射光が受光部材の受光面に受光されるように、設けられていれば何等限定されない。
また、上記の説明では、平面状に構成された受光面を有するスケール(受光部材)を用いた場合について説明したが、本発明の受光部材は、光源からの光のうち、プリズムの第1面にて反射された第1反射光を受光する受光面を有するものであればよく、例えば球面状に構成された受光面を有する凹部状の受光部材を用いてもよい。
また、上記の説明では、プリズムとして、正三角柱のプリズムを用いた場合について説明したが、本発明のプリズムは、所定の屈折率を有するとともに、光源からの光を入射する第1面及び固体試料に対して、第1面を通過した光を出射する第2面を備えたものであればよく、例えば二等辺三角柱のプリズムを用いることもできる。
但し、上記の各実施形態のように、正三角柱のプリズムを用いた場合の方が、他の形状のプリズムを用いる場合に比べて、固体試料の屈折率を容易に求めることができる点で好ましい。
本発明は、固体試料の屈折率の測定精度を向上させることができる屈折率測定装置、及び屈折率測定方法に対して有用である。
1 屈折率測定装置
2 光源
3 プリズム
3a 第1面
3b 第2面
4 屈折率液
5 回転テーブル(回転駆動部)
6、16、26、36 スケール(受光部材)
6a、16a、26a、36a 受光面
7 検出器
S、S’、S” 固体試料
R1 第1反射光
R2 第2反射光

Claims (9)

  1. 固体試料の屈折率を測定する屈折率測定装置であって、
    光源と、
    所定の屈折率を有するとともに、前記光源からの光を入射する第1面及び前記固体試料に対して、前記第1面を通過した光を出射する第2面を備えたプリズムと、
    前記プリズムを回転駆動する回転駆動部と、
    所定の屈折率を有するとともに、前記プリズムの前記第2面に対し、前記固体試料を密着させる屈折率液と、
    前記光源からの光のうち、前記プリズムの前記第1面にて反射された第1反射光を受光する受光面を有する受光部材と、
    前記プリズムの前記第2面からの光のうち、前記固体試料の前記屈折率液側の表面にて反射された第2反射光を受光して、その受光した第2反射光の強度を検出する検出器を備え、
    前記プリズムが前記回転駆動部によって回転駆動されて、前記検出器にて検出された第2反射光の強度が所定値よりも小さくなった場合に、前記受光部材の前記受光面での第1反射光の位置を用いて、前記固体試料の屈折率を測定する、
    ことを特徴とする屈折率測定装置。
  2. 前記光源と前記プリズムは、第1反射光が前記プリズムの前記第1面での当該プリズムの回転中心にて前記受光部材の前記受光面側に反射されるように、設けられ、
    前記回転中心の位置とこの回転中心の位置から前記受光部材の前記受光面に対して、垂線を下ろした先の当該受光面での直交位置との間の距離、及び前記受光面の前記直交位置と前記受光部材の前記受光面での第1反射光の位置との間の距離を用いて、前記固体試料の屈折率を測定する請求項1に記載の屈折率測定装置。
  3. 前記受光部材の前記受光面には、前記固体試料の屈折率が基準の屈折率である場合での第1反射光の基準位置、及び所定の間隔毎に設けられるとともに、前記基準位置に対するずれ位置を示す目盛りが設置されている請求項1または2に記載の屈折率測定装置。
  4. 前記受光部材の前記受光面では、前記固体試料での許容される範囲内の屈折率に対応した目盛りが設けられている請求項3に記載の屈折率測定装置。
  5. 前記プリズムとして、正三角柱のプリズムが用いられている請求項1〜4のいずれか1項に記載の屈折率測定装置。
  6. 固体試料の屈折率を測定する屈折率測定方法であって、
    所定の屈折率を有するとともに、光源からの光が入射される第1面を備えたプリズムにおいて、前記第1面を通過した光を出射する第2面に対して、所定の屈折率を有する屈折率液を介在させて前記固体試料を密着させる固体試料取付工程と、
    前記光源からの光を前記プリズムの前記第1面に入射させて、当該第1面にて反射された第1反射光を受光部材の受光面で受光するとともに、前記プリズムの前記第2面からの光のうち、前記固体試料の前記屈折率液側の表面にて反射された第2反射光を検出器で受光する光入射工程と、
    前記固体試料を取り付けた状態で、前記プリズムを回転させるとともに、前記検出器で検出した第2反射光の強度が所定値よりも小さくなるか否かについて判別し、前記所定値よりも小さくなったことを判別した場合に、前記受光部材の前記受光面での第1反射光の位置を用いて、前記固体試料の屈折率を検出する屈折率検出工程と、
    を備えていることを特徴とする屈折率測定方法。
  7. 前記光入射工程において、第1反射光が前記プリズムの前記第1面での当該プリズムの回転中心にて前記受光部材の前記受光面側に反射されるように、前記光源からの光を前記プリズムの前記第1面に入射させ、
    前記屈折率検出工程において、前記回転中心の位置とこの回転中心の位置から前記受光部材の前記受光面に対して、垂線を下ろした先の当該受光面での直交位置との間の距離、及び前記受光面の前記直交位置と前記受光部材の前記受光面での第1反射光の位置との間の距離を用いて、前記固体試料の屈折率を測定する請求項6に記載の屈折率測定方法。
  8. 前記屈折率検出工程において、前記受光部材の前記受光面に設置された目盛りを用いて、前記固体試料の屈折率を測定する請求項6または請求項7に記載の屈折率測定方法。
  9. 前記屈折率検出工程において、前記固体試料での許容される範囲内の屈折率に対応した目盛りを用いて、前記固体試料の屈折率を測定する請求項8に記載の屈折率測定方法。
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