JPWO2010084786A1 - サイズ剤組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、耐水性が優れ、エマルションの安定性に優れ、使用時に汚れの発生を起こし難いアルケニルコハク酸無水物系サイズ剤組成物を提供するために、25℃で液状であるアルケニルコハク酸無水物60〜95質量%と25℃で液状である2−オキセタノン化合物を5〜40質量%と含有する混合物を乳化して得られる乳化物であることを特徴とするアルケニルコハク酸無水物系サイズ剤組成物であって、好ましくは、2−オキセタノン化合物が以下の(1)及び(2)を満たすアルケニルコハク酸無水物系サイズ剤組成物を解決手段とする。(1)炭素数8〜10の脂肪酸が8〜20質量%、及び炭素数12〜18である脂肪酸が92〜80質量%である脂肪酸混合物を原料にして得られる2−オキセタノン化合物(2)前記(1)の脂肪酸混合物に含まれる不飽和脂肪酸が2質量%以下である脂肪酸混合物を原料にして得られる2−オキセタノン化合物

Description

本発明は、サイズ剤組成物に関し、詳しくは、アルケニルコハク酸無水物を主成分とするサイズ剤組成物に関する。
アルケニルコハク酸無水物(以下、ASAと略すことがある)は、製紙分野において紙に耐水性を付与するサイズ剤として広く使用されている。同じくアルキルケテンダイマーに代表される2−オキセタノン化合物もサイズ剤として使用されているが、ASAは2−オキセタノン化合物よりも抄造直後のサイズ度が優れ、また古紙パルプや機械パルプに対してサイズ効果が優れる特徴を有する。実際の製紙工程において、ASAは水媒体中に乳化分散したエマルションとして使用される。ASAは常温あるいは加温状態で油状物質であるので、乳化分散剤および高速攪拌機を用いた従来公知の乳化方法により乳化することができる(例えば特許文献1参照)。
ASAを乳化させるための乳化分散剤として、例えば、カチオン化澱粉糊液を使用する方法(例えば特許文献1、2参照)、ビニル系や(メタ)アクリルアミド系のカチオン性ポリマーを使用する方法(例えば、特許文献3、4参照)、(メタ)アクリルアミドを含むモノマー類をカチオン化澱粉にグラフト重合させたグラフト化カチオン化澱粉を使用する方法(例えば、特許文献5参照)、両性アクリルアミド系ポリマーを使用する方法(例えば、特許文献6、7参照)が提案されている。
しかしながら、上記の乳化分散剤を用いてもASAは、水分との接触による加水分解を起こし易く、紙へのサイズ効果の低下を起こすばかりでなく、ASA加水分解物が製紙工程の汚れの原因になり易く、未だ満足できるものではなかった。
乳化分散液の品質を改良する他の方法として、特定の化学構造を有するASAを使用する方法(例えば、特許文献8参照)、ASAに相溶する疎水性物質を混合する方法(例えば、特許文献9参照)やASAと2−オキセタノン化合物とを含有するサイジング分散液を使用する方法(例えば、特許文献10参照)が提案されている。前記特許文献10には、「疎水性サイズ剤の断片がAKD(註:アルキルケテン二量体)だけでなくアルケニル無水コハク酸(ASA)のように撥水性の向上に適した他のサイズ剤も添加されていることから成る紙サイジングの使用にも適していることが分かった。しかしながら、・・・製紙工程でASAサイジングを効率で添加することが必要になることにより、しみ問題が生じるため、このサイジング方法は好ましくないように見える。」(特許文献10の第7頁下から21行〜15行参照)との記載がある。このように、ASAを高率で含有するサイズ剤は好ましくないとの知見のあったことが理解できる。つまり紙へのサイズ付与効果が十分でなく、加水分解物による汚れは十分に解消されていない。
また、特許文献11には、特定のカチオン性デンプンと液状の2−オキセタノン化合物とASAと水とを含有する紙サイズ剤が開示されている(特許文献11の特許請求の範囲第1項参照)。特許文献11に記載の紙サイズ剤におけるカチオン性デンプンは乳化剤及び保持助剤として有効である(特許文献11の第12頁参照)。また、特許文献12に記載のサイズ剤は、2−オキセタノン化合物を主体とするサイズ剤を改良する技術に関し、上記のASAの有する課題を解決するには十分でなかった。
米国特許3821069号公報(特開昭49−94907号公報が対応する。) 特公昭39−002305号公報 特開昭60−246893号公報 特公平6−33597号公報 特開平9−111692号公報 特公平3−4247号公報 特開昭58−45731号公報 特開平6−248596号公報(特許2915241号公報) 米国特許6576049号公報 特許第3834699号公報 特表2000−506941号公報 特表2002−517638号公報
本発明は、耐水性が優れ、エマルションの安定性に優れ、使用時に汚れの発生を起こし難いサイズ剤組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、アルケニルコハク酸無水物に特定の組成の脂肪酸より合成される2−オキセタノン化合物を特定の比率で混合することにより、耐水性が優れ、エマルションの安定性に優れるサイズ剤組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、前記課題を解決する手段は、
<1>25℃で液状であるアルケニルコハク酸無水物60〜95質量%と25℃で液状である2−オキセタノン化合物5〜40質量%とを含有する混合物を乳化して得られる乳化物であることを特徴とするサイズ剤組成物であり、
<2>2−オキセタノン化合物が、炭素数8〜10の脂肪酸が8〜20質量%、及び炭素数12〜18である脂肪酸が92〜80質量%である脂肪酸混合物を原料にして得られることを特徴とする前記<1>のサイズ剤組成物であり、
<3>2−オキセタノン化合物が、不飽和脂肪酸の含有量が2質量%以下である脂肪酸混合物を原料にして得られることを特徴とする前記<1>または<2>のサイズ剤組成物であり、
<4>アルケニルコハク酸無水物が、内部異性化オレフィンを含む炭素数16以上24以下のオレフィンと無水マレイン酸との付加反応生成物である前記<1>〜<3>の何れか1項に記載のサイズ剤組成物であり、
<5>25℃で液状であるアルケニルコハク酸無水物と25℃で液状である2−オキセタノン化合物と、前記アルケニルコハク酸無水物と前記2−オキセタノン化合物との合計100質量部に対して0.1〜5質量部の界面活性剤とを含有する混合物の乳化物であることを特徴とする前記<1>〜<4>の何れか1項に記載のサイズ剤組成物であり、
<6>前記乳化物における分散質の平均粒子径が0.5μm以上1.5μm以下である前記<1>〜<5>のサイズ剤組成物である。
この発明は、耐水性が優れ、エマルションの分散安定性に優れ、使用時に汚れの発生を起こし難いサイズ剤組成物を提供することができる。
前記アルケニルコハク酸無水物としては、25℃で液状であればよいが、好ましくは内部異性化オレフィンを含む炭素数16以上24以下のオレフィンと無水マレイン酸との付加反応生成物である。ここで内部異性化オレフィンとは、α−オレフィン(二重結合の位置がオレフィンの1位と2位の炭素を結ぶ位置にあるオレフィン)ではなく、何らかの方法により二重結合がα−位より炭素鎖の内部に存在するオレフィンを言うこととする。また、この発明においては、内部異性化オレフィンはその二重結合がα位に形成されていないのであれば、二重結合が形成される炭素の位置は発明の目的を達成するのに何等問題にならない。
具体的には、内部異性化ヘキサデセニルコハク酸無水物、内部異性化オクタデセニルコハク酸無水物、内部異性化イコセニルコハク酸無水物、内部異性化ドコセニルコハク酸無水物、内部異性化テトラコセニルコハク酸無水物等が挙げられ、これらは単独で使用しても良いし、複数混合して使用しても良い。また、複数種のα−オレフィンとコハク酸無水物とを反応させることによって形成されるところの、複数種の内部異性化アルケニルコハク酸無水物を含有する混合物もまた、好適な内部異性化アルケニルコハク酸無水物として採用することができる。
前記オレフィンの炭素数が16以上24以下である場合は、サイズ剤組成物の紙へのサイズ付与効果が優れるため好ましい。また内部異性化オレフィンを含むオレフィンと無水マレイン酸との付加反応生成物であるアルケニルコハク酸無水物であると、ASAが加水分解し難くなるため、サイズ剤組成物の紙へのサイズ付与効果の低下が少なくなるため好ましい。
内部異性化オレフィンについて、オレフィンのα−位(1位の炭素と2位の炭素を結ぶ位置)より内部に二重結合が存在することは、オレフィンのH−NMRによる分析において、5.4ppm付近に内部異性化オレフィン由来のピークがあることで確認できる。また逆に、α−オレフィンが含まれている場合は、オレフィンのH−NMRによる分析において、5.0ppm付近および5.8ppm付近にα−オレフィン由来のピークがあることで確認できる。また、上記ピークの積分値を基にα−オレフィンと内部異性化オレフィンの比率を求めることも可能である。
内部異性化オレフィンは、通常の有機合成法により合成することができるが、例えば、シリカ・アルミナ系触媒を用いてα−オレフィンを内部異性化することで得ることができる。通常の有機合成法によりα−オレフィンを内部異性化して得られる内部異性化オレフィンは、二重結合の位置が炭素鎖の2位、3位等の様々な位置に形成されてなる内部オレフィンの混合物となっているが、この発明においては、異性化反応により形成された内部オレフィンの混合物である内部異性化オレフィンにあっては、その内部オレフィンの具体的な二重結合の位置が特定されなくてもよく、内部オレフィンの混合物である限り各内部オレフィンが特定されなくてもよく、また、この発明の目的を阻害しない限りα−オレフィンが含まれていても良い。各種の内部オレフィンが含まれている内部異性化オレフィンにあっては、許容されるα−オレフィンの含有量は10質量%以下である。
上記オレフィンに無水マレイン酸を付加させ、アルケニルコハク酸無水物を得る方法としては、通常の有機合成法が適用できる。例えば、窒素雰囲気下210℃に加熱したオレフィンに無水マレイン酸を徐々に加え、6〜10時間攪拌することでアルケニルコハク酸無水物を得ることができる。
本発明に用いる2−オキセタノン化合物は、常圧下に25℃で液状であれば良い。常圧下に25℃で液状にならない2−オキセタノン化合物は、ASAと混合するために長時間の加熱撹拌操作が必要であったり、ASAと均一に混合しても常圧下25℃で保管中に2−オキセタノン化合物が固体として析出しやすかったり、ASAとの混合物の乳化液が不安定となりやすく凝集や分離などを起こしたり、といった不都合があってこの発明の課題を達成することができない。好ましい2−オキセタン化合物は、炭素数8から30の飽和モノカルボン酸、炭素数8から30の不飽和モノカルボン酸、炭素数6から44の飽和ジカルボン酸および炭素数6から44の不飽和ジカルボン酸よりなる群から選択される少なくとも一種、好ましくは二種以上の混合物であって、これら脂肪酸から製造され、かつ常圧下に25℃で液状である2−オキセタノン化合物、好ましくは脂肪酸の混合物から製造され、かつ常圧下に25℃で液状である2−オキセタノン化合物混合物である。より好ましくは、オレイン酸やリノール酸などの不飽和脂肪酸を含む脂肪酸から製造されるアルケニルケテンダイマー、イソステアリン酸などの分岐脂肪酸を含む脂肪酸から製造されるアルキルケテンダイマー、および炭素数8の脂肪酸と炭素数10の脂肪酸とが8〜20質量%、炭素数12〜18である脂肪酸が92〜80質量%であり、不飽和脂肪酸が2質量%以下である脂肪酸混合物である脂肪酸を利用して製造されるアルキルケテンダイマーを含み、かつ常圧下に25℃で液状である2−オキセタノン化合物である。
これらは、ASAと混合する際に短時間の緩やかな撹拌で均一な混合状態となりやすく、また混合物を25℃で保管しても長期間にわたり均一な状態を保つことができ、更にASAとの混合物のエマルションの保存安定性が優れる、という利点があるので好ましい。
前記の具体的な原料としては、飽和モノカルボン酸としてカプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ペラルゴン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ペンタデカン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、及びべへン酸、並びにこれらの混合物よりなる群を挙げることができ、不飽和モノカルボン酸としてオレイン酸、リノール酸、ドデセン酸、テトラデセン酸、へキサデセン酸、オクタデカジエン酸、オクタデカトリエン酸、エイコセン酸、工イコサテトラエン酸、ドコセン酸及びドコサペンタエン酸、並びにこれらの混合物を挙げることができ炭素数8と炭素数10の脂肪酸が8〜20質量%であり、炭素数12〜18である脂肪酸が92〜80質量%である脂肪酸混合物であることが、25℃で液状であり、またサイズ性能が優れることから好ましい。これらの中でも、炭素数8〜18であるカプリル酸(炭素数8)、カプリン酸(炭素数10)、ラウリン酸(炭素数12)、ミリスチン酸(炭素数14)、パルミチン酸(炭素数16)、ステアリン酸(炭素数18)、オレイン酸(炭素数18)、リノール酸(炭素数18)のような脂肪酸からなることが好ましく、ラウリン酸とミリスチン酸とを原料の50〜80質量%含有していることが好ましい。炭素数8と炭素数10の脂肪酸が8〜20質量%であって、かつ、炭素数8の脂肪酸が3〜10質量%、炭素数10の脂肪酸が3〜12質量%、炭素数12と炭素数14の脂肪酸が54〜78質量%、炭素数16と炭素数18の脂肪酸が6〜37質量%であることがさらに好ましい。前記の条件を満たすためココヤシ油脂肪酸のアルケニル基を水素添加反応によってアルキル基に変換されている脂肪酸を原料とすることがさらに好ましい。
前記不飽和力ルボン酸を含有する原料を水素添加する反応は一般的な水素ガスを還元剤として用いる還元反応であり、通常、主にニッケル、銅一酸化クロム、ルテニウム、パラジウム、ロジウム、白金などの金属の微粉末、もしくはそれらを活性炭、アルミナ、珪藻土などの不溶性の担体に吸着させたものが触媒を用いて一般的な方法で行うことができる。
前記2−オキセタノン化合物は、上記の原料を用いて通常の有機合成法により合成することができ、又、市販品として容易に得ることもできるものもある。例えばステアリルケテンダイマーは、ステアリン酸にホスゲン、三塩化リン、塩化チオニルなどの塩素化剤を反応させ、ステアリン酸クロライドにし、次いでトリエチルアミンで脱塩酸処理した後、トリエチルアミン塩酸塩を除去することで得られる。
なお、本発明における好適な2−オキセタノン化合物は、前記のごとく脂肪酸混合物を反応させ得てられるため、数種の2−オキセタノン化合物の混合物である。
2−オキセタノン化合物に使用する脂肪酸のうち、不飽和脂肪酸の割合が2質量%以内であることが二重結合の酸化を防止することができ、サイズ剤組成物の貯蔵安定性、分散安定性及びサイズ性能に寄与するため好ましい。
本発明においては、上記アルケニルコハク酸無水物と上記混合組成となっている2−オキセタノン化合物とを特定の割合で混合した混合物を乳化して使用することにより、サイズ効果の向上、水性分散液の安定性向上および汚れ低減効果が得られる。アルケニルコハク酸無水物と上記混合組成となっている2−オキセタノン化合物との混合割合としては、アルケニルコハク酸無水物:混合組成となっている2−オキセタノン化合物=60:40〜95:5の範囲である必要があり、70:30〜90:10がさらに好ましい。上記範囲よりも2−オキセタノン化合物が多いと、アルケニルコハク酸単独の場合よりもサイズ効果が劣り好ましくなく、上記範囲よりも2−オキセタノン化合物が少ないとサイズ効果、安定性および汚れ低減に効果が見られず好ましくない。
本発明における2−オキセタノン化合物およびアルケニルコハク酸無水物は、互いに相溶性に優れ、双方が液状であればいかなる温度条件でも混合することができるが、100℃以下で加熱混合することが好ましい。100℃より高温になると熱による変質で変色したりサイズ剤としての効果が低下したりするおそれがある。また、混合する際はアルケニルコハク酸無水物と2−オキセタノン化合物との両者が攪拌中に空気中の水分で加水分解し、または変性することを防ぐため、乾燥空気、窒素、アルゴン等の水分を含まない雰囲気下で混合することが好ましい。
本発明に係るサイズ剤組成物は、アルケニルコハク酸無水物、および2−オキセタノン化合物のそれぞれを単独で用いるよりもサイズ性能が優れる効果が見られる。これは前記のアルケニルコハク酸の加水分解の抑止効果のほかに、双方の分子が混在し、配向することにより疎水性が向上する効果などが相乗することによると考えられる。
本発明のサイズ剤組成物は常温で液体であることからそのまま塗布したり、トルエン等の溶剤に溶解させてワニスとして塗布することも可能であるが、作業性から水性分散液として使用することが好ましい。水性分散液は界面活性剤や各種水性高分子分散剤を用い、公知の乳化方法にて乳化分散することにより調製可能である。なお、水性分散液の調製はアルケニルコハク酸無水物の加水分解による性能低下を最小限にする目的から、使用直前に分散したり、ポンプで連続的に乳化装置に送って水分散液を調製し、連続的に使用したりすることが好ましい。
本発明において、アルケニルコハク酸無水物と2−オキセタノン化合物との混合物に更に界面活性剤を混合した混合物を乳化することが、乳化性を改善すること、抄紙用具に汚れが付着し難いことから好ましい。前記のようにアルケニルコハク酸無水物と2−オキセタノン化合物との混合物に添加する界面活性剤(以下、混合用界面活性剤と略することがある)の使用量は、アルケニルコハク酸無水物と2−オキセタノン化合物との合計100質量部に対して0.01〜10質量部が好ましく、0.1〜5質量部がより好ましい。混合用界面活性剤の量が多すぎると、アルケニルコハク酸無水物、2−オキセタノン化合物と界面活性剤の混合物の保管時に混合物が空気中の水分を吸収しやすくなるため、アルケニルコハク酸無水物の加水分解を促進する場合があり、加水分解物であるアルケニルコハク酸が抄紙用具の汚れとサイズ性能の低下をもたらす恐れがある。混合用界面活性剤の量が少なすぎると混合による前記利点が十分に発揮されないおそれがある。
混合用界面活性剤としては、従来公知のカチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、アニオン性界面活性剤あるいはノニオン性界面活性剤が使用できる。これらは1種又は2種以上を使用しても良い。
前記カチオン性界面活性剤としては、たとえば長鎖アルキルアミン塩、変性アミン塩、テトラアルキル4級アンモニウム塩、トリアルキルベンジル4級アンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、アルキルキノリウム塩、アルキルスルホニウム塩などが挙げられる。
前記両性界面活性剤としては、たとえば各種ベタイン系界面活性剤が挙げられる。
前記アニオン性界面活性剤としては、たとえばアルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキル燐酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルアリール硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアラルキルアリール硫酸エステル塩、アルキル−アリールスルホン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキル燐酸エステル塩および各種スルホコハク酸エステル系界面活性剤等が挙げられる。
前記ノニオン性界面活性剤としては、脂肪酸ソルビタンエステルおよびそのポリアルキレンオキサイド付加物、脂肪酸ポリグリコールエステル、各種ポリアルキレンオキサイド型ノニオン性界面活性剤(ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレン脂肪族アミン、ポリオキシエチレン脂肪族メルカプタン、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシエチレンアラルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンジスチレン化フェノールエーテル燐酸エステル等)が挙げられる。
これらの中でもアニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤が好ましく、具体的には、スルホコハク酸ジアルキルナトリウム塩またはポリオキシアルキレンアルキルエーテル燐酸エステルが好ましい。
混合用界面活性剤はアルケニルコハク酸無水物と2−オキセタノン化合物の混合時に同時に混合してもよいし、乳化直前にアルケニルコハク酸無水物と2−オキセタノン化合物との混合物に連続混合してもよいが、予めアルケニルコハク酸無水物と2−オキセタノン化合物との混合物に混合しておくことが好ましい。
乳化装置としては本発明に用いるアルケニルコハク酸無水物と2−オキセタノン化合物と必要に応じて用いられる界面活性剤や各種水性高分子分散剤および水とからサイズ剤組成物の分散液を調製することが可能であれば特に制限はなく、スタティックミキサー、ベンチュリーミキサー、ブレンダー、ホモミキサー、高圧・高速吐出ホモジナイザー、超音波乳化機、高せん断型回転乳化機等の各種乳化機乃至乳化装置が使用可能である。
本発明にて乳化によりサイズ剤組成物を得るに際して、乳化物であるサイズ剤組成物の分散安定性が優れることから水性高分子分散剤を使用することが好ましい。
水性高分子分散剤としては水溶性の各種合成高分子、天然高分子が挙げられ、具体的には、澱粉類、アクリルアミド系ポリマー類、澱粉グラフトアクリルアミド系ポリマー、ポリビニルアルコール類、カルボキシメチルセルロース類、ガム類、カゼインなどが挙げられる。これらの中でも澱粉類、アクリルアミド系ポリマー、澱粉グラフトアクリルアミド系ポリマー、カルボキシメチルセルロース類、ポリビニルアルコール類が好ましい。
水性高分子分散剤の重量平均分子量として、10,000以上10,000,000以下が好ましい。10,000より重量平均分子量が小さい場合、乳化性および分散安定性が低下するおそれがある。10,000,000より重量平均分子量が大きい場合は水性高分子分散剤の粘度が増加し、取り扱いが困難になるおそれがある。
上記澱粉類として、例えばトウモロコシ、小麦、馬鈴薯、米、タピオカ等の生澱粉およびそれらの澱粉に、一級、二級、第三級の各アミノ基及び四級アンモニウム基からなる群から選ばれる少なくとも一種の塩基性窒素を含有させたカチオン性澱粉が挙げられる。また上記カチオン性澱粉にアニオン性基(例えば、リン酸エステル基等)を導入した両イオン性澱粉も使用可能である。その他、酸化澱粉、ジアルデヒド澱粉、アルキルエーテル化澱粉、リン酸澱粉、尿素リン酸澱粉、疎水変性澱粉等が挙げられる。なお、本発明においては液体カチオン性澱粉が含まれていなくても本発明の目的が達成される。
前記アクリルアミド系ポリマー類として、アクリルアミド及び/又はメタクリルアミド、即ち(メタ)アクリルアミドを50モル%以上含有し、カチオン性基及び/又はアニオン性基を有しても良い水溶性ポリマーを挙げることができる。このアクリルアミド系ポリマーは、例えば、(メタ)アクリルアミドを主成分とする水溶性ポリマーを変性することによってイオン性基を導入する変性方法により、あるいは(メタ)アクリルアミドと必要に応じてカチオン性モノマー、アニオン性モノマー及び他のビニル系モノマーとを含有するモノマー混合物を従来公知の方法で重合させる共重合方法により、更にはこれら両方の方法の組み合わせ等によって得ることができる。
前記変性方法による場合、カチオン性基の導入には、ホフマン変成反応、マンニッヒ反応及びポリアミンによるアミド交換反応が利用され、他方アニオン性基の導入には、加水分解反応等が利用できる。
前記カチオン性モノマーとしては、モノ−あるいはジ−アルキルアミノアルキルアクリレート、モノ−あるいはジ−アルキルアミノアルキルメタクリレート、モノ−あるいはジ−アルキルアミノアルキルメタクリルアミド、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、モノ−あるいはジ−アリルアミン及びそれらの混合物、更にはこれらの4級アンモニウム塩などを例示することができる。
前記アニオン性モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などのα,β−不飽和カルボン酸類、あるいはこのほかスルホン酸基やリン酸基を有する公知の各種重合性モノマー類を例示することができる。
前記他のビニル系モノマーとしては、(メタ)アクリルアミドなどと共重合可能なN−メチロールアクリルアミド、メチレン(ビス)アクリルアミド、2官能性モノマー、3官能性モノマー、4官能性モノマーなどの架橋性ビニルモノマーや、(メタ)アクリル酸エステル、スチレン、酢酸ビニルなどのノニオン性ビニルモノマーも併用可能である。
本発明で用いるアクリルアミド系ポリマー類の製造法としては、従来公知の各種方法により行うことができる。例えば、攪拌機、及び窒素ガス導入管を備えた反応容器に構成成分であるビニルモノマーと水とを仕込み、重合開始剤として過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、アンモニウムハイドロパーオキサイドなどの過酸化物、或はこれらの過酸化物と重亜硫酸ソーダなどの還元剤との組み合わせからなる任意のレドックス開始剤、更には2−2´アゾビス(アミノプロパン)塩酸類のような水溶性アゾ系開始剤などを使用し、反応温度40〜80℃で1〜5時間反応させてアクリルアミド系ポリマー類を得ることができる。
本発明で用いる澱粉グラフトアクリルアミド系ポリマーは、澱粉類の存在下に前記アクリルアミド系ポリマー類を形成し得るモノマー類をグラフト重合させて調製される。
例えば、カチオン性澱粉水溶液中において、(a)カチオン性基含有モノマー、(b)アニオン性基含有モノマーおよび(c)(メタ)アクリルアミドを含有するモノマー混合物を共重合して得ることができる。
前記カチオン性モノマー(a)の具体例としては、モノ−或いはジ−アルキルアミノアルキルアクリレート、モノ−或いはジ−アルキルアミノアルキルメタアクリレート、モノ−或いはジ−アルキルアミノアルキルアクリルアミド、モノ−或いはジ−アルキルアミノアルキルメタアクリルアミド、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、モノ−或いはジ−アリールアミン及びそれらの混合物、更にそれらの第4級アンモニウム塩等を例示することができる。また前記アニオン性モノマー(b)としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等のα,β−不飽和カルボン酸類のほか、スルホン酸基やリン酸基を有する公知の各種重合性モノマー類等が使用可能である。上記の変性や共重合の反応は、公知の反応操作に従うもので、適当な反応条件を任意に選択できる。
その他の水溶性ポリマーとしては、カルボキシメチルセルロース類、ポリビニルアルコール類、デキストリン類、キトサン類なども使用可能である。
水性高分子分散剤の濃度、添加量は特に制限はなく、用途に応じて添加量、濃度を変更することができるが、本発明のサイズ剤組成物に対する固形分比で0.1〜4倍を添加することが好ましい。
更に乳化によりサイズ剤組成物を得るに際して、界面活性剤(以下、乳化用界面活性剤と略することがある)を併用することが、より乳化性と安定性が向上することから好ましい。
乳化用界面活性剤としては、前記従来公知のカチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤あるいはノニオン性界面活性剤が使用できる。これらは1種又は2種以上を使用しても良い。
前記界面活性剤の中でも、本発明の乳化用界面活性剤としてはノニオン性界面活性剤及びアニオン性界面活性剤が好ましい。
前記乳化用界面活性剤の濃度、添加量は特に制限はなく、用途に応じて添加量、濃度を変更することができるが、本発明のサイズ剤組成物に対する固形分比で0.3〜3質量%を使用することにより乳化性、得られたエマルションの安定性が向上するため、好ましい。
乳化用界面活性剤は予め水性高分子分散剤に混合してもよいし、また、乳化時に水性高分子分散剤に連続混合してもよいが、予め水性高分子分散剤に混合しておくことが好ましい。
以下、本発明の効果を製造例及び実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれらの例にのみ限定されるものではない。
(アルケニルコハク酸無水物)
(製造例1)アルケニルコハク酸無水物(A1)の製造
シリカ・アルミナ系触媒を用いて1−オクタデセンを異性化した。得られた内部異性化オクタデセン混合物にはH−NMRによる分析でα−オレフィンが含まれていないことを確認した。この内部異性化オクタデセン混合物200gと無水マレイン酸86gとを、オートクレーブ中窒素雰囲気下において215℃で8時間反応させた。反応液から未反応の無水マレイン酸とオレフィンとを減圧蒸留により除去し、常圧下25℃で液状であり、かつ混合物である内部異性化オクタデセニルコハク酸無水物(A1)235gを得た。表1に、この異性化オクタデセニルコハク酸無水物の炭素数および25℃における状態、異性化反応に供されたオレフィン中に含まれるα−オレフィンの含有量を、示した。
(製造例2)アルケニルコハク酸無水物(A2)の製造
製造例1において、1−オクタデセンの代わりに1−ヘキサデセンを使用して製造例1と同様に内部異性化反応を行い、H−NMRによる分析でα−オレフィンが含まれていない内部異性化ヘキサデセン混合物を得た。更に無水マレイン酸を96gとした以外は製造例1と同様にして常圧下25℃で液状であり、かつ混合物である内部異性化オクタデセニルコハク酸無水物(A2)243gを得た。表1に、この異性化ヘキサデセニルコハク酸無水物の炭素数および25℃における状態、異性化反応に供されたオレフィン中に含まれるα−オレフィンの含有量を、示した。
(製造例3)アルケニルコハク酸無水物(A3)の製造
製造例1において、1−オクタデセンの代わりに1−イコセン/1−ドコセン/1−テトラコセン=70/20/10(質量比)であるα−オレフィン混合物を使用して製造例1と同様に内部異性化反応を行い、H−NMRによる分析でα−オレフィンが含まれていない内部異性化オレフィン混合物を得た。更に無水マレイン酸を75gとした以外は製造例1と同様にして常圧下25℃で液状であり、かつ混合物である内部異性化アルケニルコハク酸無水物(A3)231gを得た。表1に、この異性化アルケニルコハク酸無水物の炭素数および25℃における状態、異性化反応に供されたオレフィン中に含まれるα−オレフィンの含有量を、示した。
(製造例4)アルケニルコハク酸無水物(A4)の製造
製造例1において、1−オクタデセンの代わりに1−ドデセンを使用して製造例1と同様に内部異性化反応を行い、H−NMRによる分析でα−オレフィンが含まれていない内部異性化ドデセン混合物を得た。更に無水マレイン酸を128gとした以外は製造例1と同様にして常圧下25℃で液状であり、かつ混合物である内部異性化ドデセニルコハク酸無水物(A4)259gを得た。表1に、この異性化ドデセニルコハク酸無水物の炭素数および25℃における状態、異性化反応に供されたオレフィン中に含まれるα−オレフィンの含有量を、示した。
(製造例5)アルケニルコハク酸無水物(A5)の製造
プロピレンテトラマー(H−NMRによる分析でα−オレフィンが7%であることを確認)200gと無水マレイン酸128gとを、オートクレーブ中窒素雰囲気下において215℃で8時間反応させた。反応液から未反応の無水マレイン酸とオレフィンを減圧蒸留により除去し、常圧下25℃で液状であり、かつ内部異性化オレフィンを含む分岐状ドデセニルコハク酸無水物(A5)230gを得た。表1に、この異性化分岐状ドデセニルコハク酸無水物の炭素数および25℃における状態、異性化反応に供されたオレフィン中に含まれるα−オレフィンの含有量を、示した。
(製造例6)アルケニルコハク酸無水物(A6)の製造
1−オクタデセン(H−NMRによる分析でα−オレフィンが100%であることを確認)200gと無水マレイン酸86gとを、オートクレーブ中窒素雰囲気下において215℃で8時間反応させた。反応液から未反応の無水マレイン酸と1−オクタデセンを減圧蒸留により除去し、常圧下25℃で固体である内部異性化されていないオクタデセニルコハク酸無水物(A6)239gを得た。表1に、この内部異性化されていないオクタデセニルコハク酸無水物の炭素数および25℃における状態、異性化反応に供されたオレフィン中に含まれるα−オレフィンの含有量を、示した。
(製造例1)2−オキセタノン化合物(B1)の製造
四つ口フラスコに塩化チオニルを200g入れ、温度を80℃(塩化チオニル還流条件)にした。次いで質量組成比がカプリル酸/カプリン酸/ラウリン酸/ミリスチン酸/パルミチン酸/ステアリン酸/オレイン酸=7/7/51/18/9/8/0(不飽和脂肪酸無含有)である水素添加ココヤシ油脂肪酸(a1)205.8gを2時間かけて滴下した。その後80℃で1時間攪拌を続け、更に80℃常圧下で塩化チオニルを留去し、カプリル酸クロリド、カプリン酸クロリド、ラウリン酸クロリド、ミリスチン酸クロリド、パルミチン酸クロリド及びステアリン酸クロリドの混合物である脂肪酸クロリド212.7gを得た。次に新たに四つロフラスコに上記脂肪酸クロリド200gおよびトルエン200mlを入れて20℃に冷却し、20℃を保ちながらトリエチルアミン108.4gを3時間かけて滴下した。滴下終了後30℃に昇温し、更に3時間反応を続けた。次に3%の希塩酸水溶液を200ml加えて10分攪拌した後、1時間静置して下層の水相を分離した後、減圧下でトルエンを留去して炭素数の異なる2−オキセタノンの混合物である2−オキセタノン化合物(B1)141.5gを得た。得られた2−オキセタノン化合物(B1)は常圧下25℃で液状であった。なお、表2に、2−オキセタノン化合物を製造するのに用いられた原料脂肪酸の種類と配合割合とを示した。
(製造例2)2−オキセタノン化合物(B2)の製造
製造例1における水素添加ココヤシ油脂肪酸(a1)を、カプリル酸/カプリン酸/ラウリン酸/ミリスチン酸/パルミチン酸/ステアリン酸/オレイン酸=7/7/51/18/9/7/1(不飽和脂肪酸1質量%)である水素添加ココヤシ油脂肪酸(a2)205.8gに変えて同様に反応し、脂肪酸クロリドを210.4g得た。次いで得られた脂肪酸クロリド200gとトリエチルアミン208.4gを用いて、製造例1と同様に反応させ2−オキセタノン化合物(B2)を144.7g得た。得られた2−オキセタノン化合物(B2)は常圧下25℃で液状であった。なお、表2に、2−オキセタノン化合物を製造するのに用いられた原料脂肪酸の種類と配合割合とを示した。
(製造例3)2−オキセタノン化合物(B3)の製造
製造例1における水素添加ココヤシ油脂肪酸(a1)を、質量組成比がカプリル酸/カプリン酸/ラウリン酸/ミリスチン酸/パルミチン酸/ステアリン酸/オレイン酸=7/7/51/18/9/6/2(不飽和脂肪酸2質量%)である水素添加ココヤシ油脂肪酸(a3)205.8gに変えて同様に反応し、脂肪酸クロリドを211.5g得た。次いで得られた脂肪酸クロリド200gとトリエチルアミン108.4gを用いて、製造例1と同様に反応させ2−オキセタノン化合物(B3)を142.3g得た。得られた2−オキセタノン化合物(B3)は常圧下25℃で液状であった。なお、表2に、2−オキセタノン化合物を製造するのに用いられた原料脂肪酸の種類と配合割合とを示した。
(製造例4)2−オキセタノン化合物(B4)の製造
製造例1における水素添加ココヤシ油脂肪酸(a1)を、カプリル酸/カプリン酸/ラウリン酸/ミリスチン酸/パルミチン酸/ステアリン酸/オレイン酸=7/7/51/18/9/1/7(不飽和脂肪酸7質量%)である水素添加していないココヤシ油脂肪酸(a4)205.8gに変えて同様に反応し、脂肪酸クロリドを210.6g得た。次いで得られた脂肪酸クロライド200gとトリエチルアミン108.4gを用いて、製造例1と同様に反応させ2−オキセタノン化合物(B4)を140.3g得た。得られた2−オキセタノン化合物(B4)は常圧下25℃で液状であった。なお、表2に、2−オキセタノン化合物を製造するのに用いられた原料脂肪酸の種類と配合割合とを示した。
(製造例5)2−オキセタノン化合物(B5)の製造
製造例1における水素添加ココヤシ油脂肪酸(a1)を、カプリル酸/カプリン酸/ラウリン酸/ミリスチン酸/パルミチン酸/ステアリン酸/オレイン酸=11/11/47/14/9/8/0(不飽和脂肪酸0質量%)の質量比の脂肪酸混合物(a5)200.3gに変えて同様に反応し、脂肪酸クロリドを204.8g得た。次いで得られた脂肪酸クロリド200gとトリエチルアミン111.2gを用いて、製造例1と同様に反応させ2−オキセタノン化合物(B5)を142.1g得た。得られた2−オキセタノン化合物(B5)は常圧下25℃で液状であった。なお、表2に、2−オキセタノン化合物を製造するのに用いられた原料脂肪酸の種類と配合割合とを示した。
(製造例6)2−オキセタノン化合物(B6)の製造
製造例1における水素添加ココヤシ油脂肪酸(a1)を、オレイン酸(不飽和脂肪酸100質量%)(a6)282.5gに変えて同様に反応し、脂肪酸クロリドを279.1g得た。次いで得られた脂肪酸クロリド200gとトリエチルアミン80.8gを用いて、製造例1と同様に反応させて2−オキセタノン化合物(B6)を149.6g得た。得られた2−オキセタノン化合物(B6)は常圧下25℃で液状であった。なお、表2に、2−オキセタノン化合物を製造するのに用いられた原料脂肪酸の種類と配合割合とを示した。
(製造例7)2−オキセタノン化合物(B7)の製造
製造例1における水素添加ココヤシ油脂肪酸(a1)を、イソステアリン酸(a7)280.3gに変えて同様に反応し、脂肪酸クロリドを277.7g得た。次いで得られた脂肪酸クロリド200gとトリエチルアミン81.3gを用いて、製造例1と同様に反応させて2−オキセタノン化合物(B7)を146.8g得た。得られた2−オキセタノン化合物(B7)は常圧下25℃で液状であった。なお、表2に、2−オキセタノン化合物を製造するのに用いられた原料脂肪酸の種類と配合割合とを示した。
(製造例8)2−オキセタノン化合物(B8)の製造
製造例1における水素添加ココヤシ油脂肪酸(a1)を、パルチミン酸/ステアリン酸=60/40(不飽和脂肪酸0質量%)の質量比の脂肪酸混合物(a8)267.0gに変え、80℃に加温して滴下する以外は同様に反応し、脂肪酸クロリドを274.2g得た。次いで得られた脂肪酸クロリド200gとトリエチルアミン85.1gを用いて、製造例1と同様に反応させて2−オキセタノン化合物(B8)を152.5g得た。得られた2−オキセタノン化合物(B8)は常圧下25℃でワックス状の固体であった。なお、表2に、2−オキセタノン化合物を製造するのに用いられた原料脂肪酸の種類と配合割合とを示した。
(製造例9)比較例3用2−オキセタノン化合物(B9)の製造
製造例1における水素添加ココヤシ油脂肪酸(a1)を、ラウリン酸/パルチミン酸/ステアリン酸=50/25/25(不飽和脂肪酸0質量%)の質量比の脂肪酸混合物(a9)229.9gに変え80℃に加温して滴下する以外は同様に反応し、脂肪酸クロリドを228.3g得た。次いで、得られた脂肪酸クロリド200gとトリエチルアミン97.9gを用いて、製造例1と同様に反応させて2−オキセタノン化合物(B9)を147.7gを得た。得られた2−オキセタノン化合物(B9)は常圧下25℃でワックス状の固体であった。なお、表2に、2−オキセタノン化合物を製造するのに用いられた原料脂肪酸の種類と配合割合とを示した。
(界面活性剤)
界面活性剤として、ノニオン性界面活性剤であるポリオキシエチレンジスチレン化フェノールエーテル(第一工業製薬株式会社製ノイゲンEA−167)(D1)、アニオン性界面活性剤としてスルホコハク酸ジオクチルナトリウム塩(D2)、リン酸系のノニオン性界面活性剤であるポリオキシエチレンジスチレン化フェノールエーテル燐酸エステル(第一工業製薬株式会社製プライサーフAL)(D3)、リン酸系のノニオン性界面活性剤であるポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル(第一工業製薬株式会社製プライサーフA208N)(D4)を使用した。
(水性高分子分散剤)
調製例1<アクリルアミド系ポリマー類水溶液>
攪拌機、温度計、還流冷却器及び窒素ガス導入管を備えた4つ口フラスコに50%アクリルアミド水溶液335.7部、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド16.2部、80質量%メタクリル酸水溶液11.2部とメタリルスルホン酸ナトリウム4.1部、ノルマルドデシルメルカプタン2.6部、イオン交換水215.6部、イソプロピルアルコール199.8部を仕込み、20%硫酸にてpHを4.5に調整した。この混合液を攪拌しながら窒素ガス雰囲気下で、60℃まで昇温した。重合開始剤として2%過硫酸アンモニウム水溶液14.8部加え、80℃まで昇温し、3時間保持した。次いでイソプロピルアルコールの留去を行い、イオン交換水を加えて室温まで冷却し、固形分濃度20質量%、粘度190mPa・s、pH4.2の高分子分散剤水溶液(C1)を得た。表3に、高分子分散剤水溶液と調製例との対応を示した。
調製例2<アクリルアミド系ポリマー類水溶液>
両性アクリルアミド系紙力剤DS4388(星光PMC株式会社製)の25部に、イオン交換水を75部加えて攪拌、希釈することにより、固形分5.0質量%のアクリルアミド系ポリマー類水溶液(C2)を得た。表3に、高分子分散剤水溶液と調製例との対応を示した。
調製例3<澱粉グラフトアクリルアミド系ポリマー水溶液>
澱粉グラフトアクリルアミド系紙力剤DG4204(星光PMC株式会社製)の33.3部に、イオン換水を66.7部加えて攪拌、希釈することにより、固形分5.0質量%の澱粉グラフトアクリルアミド系ポリマー水溶液(C3)を得た。表3に、高分子分散剤水溶液と調製例との対応を示した。
調製例4<澱粉類糊液>
攪拌機、温度計、還流冷却管を付した反応容器に、カチオン化澱粉Cato304(日本エヌエスシー株式会社製、水分率実測値13%)57部を仕込み、次いで水943部を仕込み攪拌を開始し、分散させた。ついで95℃まで昇温し、20分攪拌を続け、その後40℃まで冷却し、固形分5.0質量%、のカチオン化澱粉類糊液(C4)を得た。表3に、高分子分散剤水溶液と調製例との対応を示した。
調製例5<ポリビニルアルコール>
攪拌機、温度計、還流冷却管を付した反応容器に、ポリビニルアルコール「PVA−117」((株)クラレ製)20部を仕込み、次いで水980部を仕込み攪拌を開始し、分散させた。ついで95℃まで昇温し、20分攪拌を続け、その後40℃まで冷却し、固形分2.0質量%、粘度10mPas,pH6.1のポリビニルアルコール水溶液(C5)1000部を得た。表3に、高分子分散剤水溶液と調製例との対応を示した。
調製例6<水溶性セルロース類>
攪拌機、温度計、還流冷却管を付した反応容器に、カルボキシメチルセルロース「セロゲン5A」(第一工業製薬製)20部を仕込み、次いで水980部を仕込み攪拌を開始し、分散させた。ついで95℃まで昇温し、20分攪拌を続け、その後40℃まで冷却し、固形分2.0質量%、粘度10mPas,pH6.1のカルボキシメチルセルロース水溶液(C6)1000部を得た。表3に、高分子分散剤水溶液と調製例との対応を示した。
なお、粒子径測定、安定性試験、耐水性試験は以下のように行った。
<粒子径測定>
乳化により得られたエマルションについて、レーザー光散乱式粒度分布計LA−910((株)堀場製作所製)を用いて重量平均粒子径を測定した。
<耐水性試験1>
晒クラフトパルプ(針葉樹対広葉樹のパルプ比が1対9である混合パルプ)をパルプ濃度が2.5質量%になるように電導度35mS/mの希釈用水で希釈し、ビーターを用いてカナディアンスタンダードフリーネス430まで叩解した。次いで、得られたパルプスラリー1.2リットルを離解機に秤取し、40℃に保温し、攪拌下、軽質炭酸カルシウム(奥多摩工業株式会社製タマパール121)を対パルプ5質量%加え、硫酸バンドを対パルプ0.5質量%、カチオン性澱粉(日本エヌエスシー株式会社製Cato304)を対パルプ0.7質量%添加した後、サイズ剤組成物を対パルプ0.1質量%添加した。その後pH8、電導度35mS/mの希釈水でこの得られたパルプスラリーを濃度0.8質量%まで希釈し、上記軽質炭酸カルシウムをさらに対パルプ15質量%、カチオン性歩留まり剤(ハイモ株式会社製歩留まり剤NR12MLS)を対パルプ0.01質量%順次添加し、ノーブルアンドウッド社製抄紙機で坪量65g/mとなるよう手抄きを行い、ラボロールプレスで湿紙中の水分率を55%に調整した後にドラムドライヤーを用いて100℃、80秒の条件で乾燥した。得られた紙を23℃、50%R.H.の恒温恒湿室中で24時間調湿した後、ステキヒトサイズ度をJIS P−8122に準じて測定することにより耐水性性能を評価した。この測定値が大きいほど耐水性付与に優れることを意味する。なお、本抄紙条件は上質紙に該当する。
<耐水性試験2>
カチオン性歩留まり剤を添加する前に、パルプスラリーを攪拌下、40℃の状態で1時間保持する以外は耐水性試験1と同様にして試験を行った。この試験では、サイズ剤エマルションがパルプスラリーの水分中に分散されている時間が耐水性試験1より長くなり、サイズ剤の加水分解が進行するため、エマルション粒子がより不安定化しやすい条件での評価である。
<耐水性試験3>
段ボール古紙をパルプ濃度が2.5質量%になるように電導度100mS/mの希釈用水で希釈し、ビーターを用いてカナディアンスタンダードフリーネス330まで叩解した。次いで、得られたパルプスラリー1.2リットルを離解機に秤取し、40℃に保温し、攪拌下、乾燥紙力剤(星光PMC株式会社製DS4416)を対パルプ0.3質量%添加した後、サイズ剤組成物を対パルプ0.14質量%添加した。その後pH7.5、電導度100mS/mの希釈水でこの得られたパルプスラリーを濃度0.8質量%まで希釈し、乾燥紙力剤(星光PMC株式会社製DH4160)を対パルプ0.05質量%添加し、ノーブルアンドウッド社製抄紙機で坪量80g/mとなるように手抄きを行い、ラボロールプレスで湿紙中の水分率を58%に調整した後ドラムドライヤーを用いて100℃、80秒の条件で乾燥した。得られた紙を23℃、50%R.H.の恒温恒湿室中で24時間調湿した後、コブ吸水度(120秒)をJIS P−8140に準じて測定することにより耐水性能を評価した。この測定値が小さいほど耐水性付与に優れることを意味する。なお、本抄紙条件はライナー等の板紙に該当する。
<耐水性試験4>
乾燥紙力剤DH4160を添加する前に、パルプスラリーを攪拌下、40℃の状態で1時間保持する以外は耐水性試験3と同様にして試験を行った。この試験では、サイズ剤エマルションがパルプスラリーの水分中に分散されている時間が耐水性試験3より長くなり、サイズ剤の加水分解が進行するため、エマルション粒子がより不安定化しやすい条件での評価である。
<汚れ試験1>
耐水性試験1と同様に晒クラフトパルプに薬品を添加し、手抄き試験を行うかわりにスラリーを60メッシュステンレスメッシュにて濾過し、濾過残をステンレス板に密着させ、4.2kgf/cmの圧力で2分間プレスし、剥がした後のステンレス板の付着汚れを観察、4段階評価を行った。エマルションが不安定化し、パルプ繊維への定着性が悪いほどステンレス板へ転写されやすく、アルケニルコハク酸の加水分解が進むほど粘着性が増し、ステンレス板へ転写されやすい。この評価において、汚れが多いほど実際の使用条件においても同様に汚れの原因となる。評価の基準は以下の通りである。
◎;汚れ付着が認められない。
○;僅かに付着が認められる。
△;少量の付着が認められる。
×;多量の付着が認められる。
<汚れ試験2>
パルプスラリーの調製を耐水性試験2と同様に歩留まり剤添加前に40℃1時間攪拌状態で保持する以外は汚れ試験1と同様にして神経を行い、4段階評価を行った。
実施例1
攪拌機、温度計、及び窒素ガス導入管を付した密閉容器に、アルケニルコハク酸無水物(A1)を70g仕込み、次いで2−オキセタノン化合物(B1)を30g仕込んで窒素雰囲気下25℃にて1時間攪拌を続け、A2/B1=70/30の比率の混合物を100g得た。次いで、得られた混合物を15g、および固形分20質量%であるアクリルアミド系ポリマー(C1)15gの計30gを、回転型ホモミキサー(株式会社日本精機製作所製)にて15000rpmで2分攪拌し、エマルションを得た。このエマルションは6時間以上安定にエマルション状態を維持した。得られた分散液の粒子径を表5に、性能評価結果を表6に示す。
実施例2
実施例1において、アルケニルコハク酸無水物(A1)を、アルケニルコハク酸無水物(A2)に変える以外は実施例1と同様にしてエマルションを得た。このエマルションは6時間以上安定にエマルション状態を維持した。得られた分散液の粒子径を表5に、性能評価結果を表6に示す。
実施例3
実施例1において、アルケニルコハク酸無水物(A1)を、アルケニルコハク酸無水物(A3)に変える以外は実施例1と同様にしてエマルションを得た。このエマルションは6時間以上安定にエマルション状態を維持した。得られた分散液の粒子径を表5に、性能評価結果を表6に示す。
実施例4
実施例1において、アルケニルコハク酸無水物(A1)を、アルケニルコハク酸無水物(A4)に変える以外は実施例1と同様にしてエマルションを得た。得られた分散液の粒子径を表5に、性能評価結果を表6に示す。
実施例5
実施例1において、アルケニルコハク酸無水物(A1)を、アルケニルコハク酸無水物(A5)に変える以外は実施例1と同様にしてエマルションを得た。このエマルションは6時間以上安定にエマルション状態を維持した。得られた分散液の粒子径を表5に、性能評価結果を表6に示す。
実施例6
実施例1において、2−オキセタノン化合物(B1)を、2−オキセタノン化合物(B2)に変える以外は実施例1と同様にしてエマルションを得た。このエマルションは6時間以上安定にエマルション状態を維持した。得られた分散液の粒子径を表5に、性能評価結果を表6に示す。
実施例7
実施例1において、2−オキセタノン化合物(B1)を、2−オキセタノン化合物(B3)に変える以外は実施例1と同様にしてエマルションを得た。このエマルションは6時間以上安定にエマルション状態を維持した。得られた分散液の粒子径を表5に、性能評価結果を表6に示す。
実施例8
実施例1において、2−オキセタノン化合物(B1)を、2−オキセタノン化合物(B4)に変える以外は実施例1と同様にしてエマルションを得た。このエマルションは6時間以上安定にエマルション状態を維持した。得られた分散液の粒子径を表5に、性能評価結果を表6に示す。
実施例9
実施例1において、2−オキセタノン化合物(B1)を、2−オキセタノン化合物(B5)に変える以外は実施例1と同様にしてエマルションを得た。このエマルションは6時間以上安定にエマルション状態を維持した。得られた分散液の粒子径を表5に、性能評価結果を表6に示す。
実施例10
実施例1において、2−オキセタノン化合物(B1)を、2−オキセタノン化合物(B6)に変える以外は実施例1と同様にしてエマルションを得た。このエマルションは6時間以上安定にエマルション状態を維持した。得られた分散液の粒子径を表5に、性能評価結果を表6に示す。
実施例11
実施例1において、2−オキセタノン化合物(B1)を、2−オキセタノン化合物(B7)に変える以外は実施例1と同様にしてエマルションを得た。このエマルションは6時間以上安定にエマルション状態を維持した。得られた分散液の粒子径を表5に、性能評価結果を表6に示す。
実施例12
実施例1において、アルケニルコハク酸無水物(A1)の70g、2−オキセタノン化合物(B1)の30gを、それぞれアルケニルコハク酸無水物(A1)の85g、2−オキセタノン化合物(B1)の15gに変えて他は実施例1と同様にしてエマルションを得た。このエマルションは6時間以上安定にエマルション状態を維持した。得られた分散液の粒子径を表5に、性能評価結果を表6に示す。
実施例13
実施例1において、アルケニルコハク酸無水物(A1)の70g、2−オキセタノン化合物(B1)の30gを、それぞれアルケニルコハク酸無水物(A1)の95g、2−オキセタノン化合物(B1)の5gに変えて他は実施例1と同様にしてエマルションを得た。このエマルションは6時間以上安定にエマルション状態を維持した。得られた分散液の粒子径を表5に、性能評価結果を表6に示す。
実施例14
実施例1において、回転型ホモミキサー(株式会社日本精機製作所製)にて10000rpmで1分攪拌した以外は実施例1と同様にしてエマルションを得た。このエマルションは6時間以上安定にエマルション状態を維持した。得られた分散液の粒子径を表5に、性能評価結果を表6に示す。
実施例15
実施例1において、回転型ホモミキサー(株式会社日本精機製作所製)にて15000rpmで3分攪拌した以外は実施例1と同様にしてエマルションを得た。このエマルションは6時間以上安定にエマルション状態を維持した。得られた分散液の粒子径を表5に、性能評価結果を表6に示す。
比較例1
実施例1において、2−オキセタノン化合物(B1)を、2−オキセタノン化合物(B8)に変え、攪拌時の温度を25℃から50℃に変える以外は実施例1と同様にしてエマルションを調製したが、10分が経過すると得られた分散液にワックス状の2−オキセタノン化合物(B8)が析出し、分離したため粒子径の測定および耐水性試験を行うことができなかった。この比較例で調製されたエマルションは短時間のうちにエマルション状態が破壊されてしまうので、この発明の範囲外にある。
比較例2
実施例1において、2−オキセタノン化合物(B1)を、2−オキセタノン化合物(B9)に変える以外は実施例1と同様にしてエマルションを得たが、静置後1時間が経過するとエマルションが分離し、安定なエマルションは得られなかった。そのため粒子径の測定および耐水性試験を行うことができなかった。
比較例3
実施例1において、アルケニルコハク酸無水物(A1)の70g、2−オキセタノン化合物(B1)の30gを、それぞれアルケニルコハク酸無水物(A1)の50g、2−オキセタノン化合物(B1)の50gに変えた他は実施例1と同様にしてエマルションを得た。得られた分散液の粒子径を表5に、性能評価結果を表6に示す。
比較例4
実施例1において、アルケニルコハク酸無水物(A1)の70g、2−オキセタノン化合物(B1)の30gを、それぞれアルケニルコハク酸無水物(A1)の98g、2−オキセタノン化合物(B1)の2gに変えた他は実施例1と同様にしてエマルションを得た。得られた分散液の粒子径を表5に、性能評価結果を表6に示す。
比較例5
実施例1において、アルケニルコハク酸無水物(A1)を、アルケニルコハク酸無水物(A6)に変える以外は実施例1と同様にしてエマルションを得たが、静置後20分が経過するとエマルションが分離し、安定なエマルションは得られなかった。そのため粒子径の測定および耐水性試験を行うことができなかった。
比較例6
アルケニルコハク酸無水物(A1)の15g、および固形分20質量%であるアクリルアミド系ポリマー(C1)15gの計30gを、回転型ホモミキサー(株式会社日本精機製作所製)にて15000rpmで2分攪拌し、アルケニルコハク酸無水物(A1)のエマルションを得た。この分散液について、<耐水性試験1>、<耐水性試験2>、<汚れ試験1>、<汚れ試験2>の全てにおいて、サイズ剤組成物の分散液を対パルプ0.1質量%添加する代わりにアルケニルコハク酸無水物(A1)のエマルションを対パルプ0.1質量%添加した後にそれぞれの試験を行った。性能評価結果を表6に示す。
比較例7
アルケニルコハク酸無水物(A1)の15g、および固形分20質量%であるアクリルアミド系ポリマー(C1)15gの計30gを、回転型ホモミキサー(株式会社日本精機製作所製)にて15000rpmで2分攪拌し、アルケニルコハク酸無水物(A1)のエマルションを得た。また、別に2−オキセタノン化合物(B1)の15g、および固形分20%であるアクリルアミド系ポリマー(C1)15gの計30gを、回転型ホモミキサー(株式会社日本精機製作所製)にて15000rpmで2分攪拌し、2−オキセタノン化合物(B1)のエマルションを得た。アルケニルコハク酸無水物(A1)のエマルション21gと2−オキセタノン化合物(B1)のエマルション9gを速やかに攪拌して混合し、アルケニルコハク酸無水物(A1)と2−オキセタノン化合物(B1)が70対30の質量比であるエマルションの混合物を得た。得られた分散液の粒子径を表5に、性能評価結果を表6に示す。
この比較例は、「25℃で液状であるアルケニルコハク酸無水物60〜95質量%と25℃で液状である2−オキセタノン化合物5〜40質量%とを含有する混合物を乳化して得られる乳化物」ではないから、この発明の範囲外である。
比較例8
アルケニルコハク酸無水物(A1)の15g、および固形分20質量%であるアクリルアミド系ポリマー(C1)15gの計30gを、回転型ホモミキサー(株式会社日本精機製作所製)にて15000rpmで2分攪拌し、アルケニルコハク酸無水物(A1)のエマルションを得た。また、別に2−オキセタノン化合物(B1)の15g、および固形分20%であるアクリルアミド系ポリマー(C1)15gの計30gを、回転型ホモミキサー(株式会社日本精機製作所製)にて15000rpmで2分攪拌し、2−オキセタノン化合物(B1)のエマルションを得た。これら2種の分散液について、<耐水性試験1>、<耐水性試験2>、<汚れ試験1>、<汚れ試験2>の全てにおいて、サイズ剤組成物の分散液を対パルプ0.1質量%添加する代わりにアルケニルコハク酸無水物(A1)のエマルションを対パルプ0.07質量%、2−オキセタノン化合物(B1)のエマルションを対パルプ0.03質量%別々に添加した後にそれぞれの試験を行った。性能評価結果を表6に示す。
実施例16
攪拌機、温度計、及び窒素ガス導入管を付した密閉容器に、アルケニルコハク酸無水物(A1)を70g仕込み、次いで2−オキセタノン化合物(B1)を30g、アニオン性界面活性剤(D2)を0.5g仕込んで窒素雰囲気下60℃にて1時間攪拌を続けた後25℃に冷却し、界面活性剤を0.5質量%含むA1/B1=70/30の混合物を100.5g得た。次いで、得られた混合物の15g、および固形分20%であるアクリルアミド系ポリマー(C1)15gの計30gを、回転型ホモミキサー(株式会社日本精機製作所製)にて15000rpmで2分攪拌し、エマルションを得た。得られた分散液の粒子径を表5に、性能評価結果を表6に示す。なお、表4に界面活性剤を示す記号と界面活性剤の種類との対応を示した。
実施例17
実施例16において、アルケニルコハク酸無水物(A1)をアルケニルコハク酸無水物(A2)にかえ、さらに界面活性剤(D2)を1.1g仕込む以外は実施例16と同様にしてエマルションを得た。このエマルションは6時間以上安定にエマルション状態を維持した。得られた分散液の粒子径を表5に、性能評価結果を表6に示す。なお、表4に界面活性剤を示す記号と界面活性剤の種類との対応を示した。
実施例18
実施例16において、アルケニルコハク酸無水物(A1)にかえてアルケニルコハク酸無水物(A3)にかえ、さらに界面活性剤(D2)を6.4g仕込む以外は実施例16と同様にしてエマルションを得た。このエマルションは6時間以上安定にエマルション状態を維持した。得られた分散液の粒子径を表5に、性能評価結果を表6に示す。なお、表4に界面活性剤を示す記号と界面活性剤の種類との対応を示した。
実施例19
実施例16において、界面活性剤(D2)を5.3g仕込む以外は実施例16と同様にしてエマルションを得た。このエマルションは6時間以上安定にエマルション状態を維持した。得られた分散液の粒子径を表5に、性能評価結果を表6に示す。
実施例20
攪拌機、温度計、及び窒素ガス導入管を付した密閉容器に、アルケニルコハク酸無水物(A1)を70g仕込み、次いで2−オキセタノン化合物(B1)を30g、界面活性剤(D2)を1.1g仕込んで窒素雰囲気下60℃にて1時間攪拌を続けた後25℃に冷却し、界面活性剤を1.0質量%含むA1/B1=70/30の混合物を101.1g得た。次いで、得られた混合物を10g、および固形分5質量%に水で希釈したアクリルアミド系ポリマー(C2)20gの計30gを、回転型ホモミキサー(株式会社日本精機製作所製)にて15000rpmで2分攪拌し、エマルションを得た。このエマルションは6時間以上安定にエマルション状態を維持した。得られた分散液の粒子径を表5に、性能評価結果を表6に示す。なお、表4に界面活性剤を示す記号と界面活性剤の種類との対応を示した。
実施例21
実施例20において、界面活性剤を1.0質量%含むA1/B1=70/30の混合物を2gおよび固形分5質量%である澱粉グラフトポリマー(C3)40gの計42gを、回転型ホモミキサー(株式会社日本精機製作所製)にて15000rpmで2分攪拌し、エマルションを得た。このエマルションは6時間以上安定にエマルション状態を維持した。得られた分散液の粒子径を表5に、性能評価結果を表6に示す。なお、表4に界面活性剤を示す記号と界面活性剤の種類との対応を示した。
実施例22
実施例20において、界面活性剤を1.0質量%含むA1/B1=70/30の混合物を2g、および固形分5質量%である澱粉糊液(C4)40gの計42gを、回転型ホモミキサー(株式会社日本精機製作所製)にて15000rpmで3分攪拌し、エマルションを得た。このエマルションは6時間以上安定にエマルション状態を維持した。得られた分散液の粒子径を表5に、性能評価結果を表6に示す。なお、表4に界面活性剤を示す記号と界面活性剤の種類との対応を示した。
実施例23
実施例20において、界面活性剤を1.0質量%含むA1/B1=70/30の混合物を2g、および固形分5質量%であるポリビニルアルコール水溶液(C5)40gの計42gを、回転型ホモミキサー(株式会社日本精機製作所製)にて15000rpmで3分攪拌し、エマルションを得た。このエマルションは6時間以上安定にエマルション状態を維持した。得られた分散液の粒子径を表5に、性能評価結果を表6に示す。なお、表4に界面活性剤を示す記号と界面活性剤の種類との対応を示した。
実施例24
実施例20において、界面活性剤を1.0質量%含むA1/B1=70/30の混合物を2g、および固形分5質量%であるカルボキシメチルセルロース水溶液(C6)40gの合計42gを、回転型ホモミキサー(株式会社日本精機製作所製)にて15000rpmで3分攪拌し、このエマルションは6時間以上安定にエマルション状態を維持した。エマルションを得た。得られた分散液の粒子径を表5に、性能評価結果を表6に示す。なお、表4に界面活性剤を示す記号と界面活性剤の種類との対応を示した。
実施例25
実施例20において、2−オキセタノン化合物(B1)を、2−オキセタノン化合物(B2)に変え、アクリルアミド系ポリマー(C2)をアクリルアミド系ポリマー(C1)に変え、界面活性剤(D2)を界面活性剤(D1)に変える以外は実施例20と同様にしてエマルションを得た。このエマルションは6時間以上安定にエマルション状態を維持した。得られた分散液の粒子径を表5に、性能評価結果を表6に示す。なお、表4に界面活性剤を示す記号と界面活性剤の種類との対応を示した。
実施例26
実施例20において、2−オキセタノン化合物(B1)を、2−オキセタノン化合物(B3)に変え、アクリルアミド系ポリマー(C2)をアクリルアミド系ポリマー(C1)に変え、界面活性剤(D2)を界面活性剤(D3)に変える以外は実施例20と同様にしてエマルションを得た。このエマルションは6時間以上安定にエマルション状態を維持した。得られた分散液の粒子径を表5に、性能評価結果を表6に示す。なお、表4に界面活性剤を示す記号と界面活性剤の種類との対応を示した。
実施例27
実施例20において、2−オキセタノン化合物(B1)を、2−オキセタノン化合物(B3)に変え、アクリルアミド系ポリマー(C2)をアクリルアミド系ポリマー(C1)に変え、界面活性剤(D2)を界面活性剤(D4)に変える以外は実施例20と同様にしてエマルションを得た。このエマルションは6時間以上安定にエマルション状態を維持した。得られた分散液の粒子径を表5に、性能評価結果を表6に示す。なお、表4に界面活性剤を示す記号と界面活性剤の種類との対応を示した。
実施例28
攪拌機、温度計、及び窒素ガス導入管を付した密閉容器に、アルケニルコハク酸無水物(A1)を70g仕込み、次いで2−オキセタノン化合物(B1)を30g、界面活性剤(D1)を1.1g仕込んで窒素雰囲気下60℃にて1時間攪拌を続けた後25℃に冷却し、界面活性剤を1.0質量%含むA1/B1=70/30の混合物を101.1g得た。別に固形分20%であるアクリルアミド系ポリマー(C1)を195g、界面活性剤(D2)を1g、水を604g仕込んで25℃にて1時間攪拌してアクリルアミド系ポリマー(C1)/界面活性剤(D2)固形分質量比が97.5/2.5である固形分5%の水溶液を得た。次いで、得られた混合物10g、水溶液20gの計30gを、回転型ホモミキサー(株式会社日本精機製作所製)にて10000rpmで2分攪拌し、エマルションを得た。このエマルションは6時間以上安定にエマルション状態を維持した。得られた分散液の粒子径を表5に、性能評価結果を表6に示す。なお、表4に界面活性剤を示す記号と界面活性剤の種類との対応を示した。
実施例29
攪拌機、温度計、及び窒素ガス導入管を付した密閉容器に、アルケニルコハク酸無水物(A1)を70g仕込み、次いで2−オキセタノン化合物(B1)を30g仕込んで窒素雰囲気下25℃にて1時間攪拌を続け、A1/B1=70/30の混合物を100g得た。別に固形分20質量%であるアクリルアミド系ポリマー(C1)を195g、界面活性剤(D2)を1g、水を604g仕込んで常温にて1時間攪拌してアクリルアミド系ポリマー(C1)/界面活性剤(D2)固形分質量比が97.5/2.5である固形分5%の水溶液を得た。次いで、得られた混合物10g、水溶液20gの計30gを、回転型ホモミキサー(株式会社日本精機製作所製)にて12000rpmで2分攪拌し、エマルションを得た。このエマルションは6時間以上安定にエマルション状態を維持した。得られた分散液の粒子径を表5に、性能評価結果を表6に示す。なお、表4に界面活性剤を示す記号と界面活性剤の種類との対応を示した。
Figure 2010084786
表1の略号の説明
C18:炭素数が18、
C16:炭素数が16、
C22/C22/C24=70/20/10:炭素数20、22、24の割合が70、20、10、
C12:炭素数が12
であることを示す。
Figure 2010084786
Figure 2010084786
Figure 2010084786
Figure 2010084786
表5の略号の説明
注1:A1のエマルションとB1のエマルションを別途作成した後に混合した。
注2:混合したエマルションの粒子径
注3:A1のエマルションとB1のエマルションを別途作成し、別々に添加した。
Figure 2010084786

Claims (6)

  1. 25℃で液状であるアルケニルコハク酸無水物60〜95質量%と25℃で液状である2−オキセタノン化合物5〜40質量%とを含有する混合物を乳化して得られる乳化物であることを特徴とするサイズ剤組成物。
  2. 2−オキセタノン化合物が、炭素数8〜10の脂肪酸が8〜20質量%、及び炭素数12〜18である脂肪酸が92〜80質量%である脂肪酸混合物を原料にして得られることを特徴とする請求項1のサイズ剤組成物
  3. 2−オキセタノン化合物が不飽和脂肪酸が2質量%以下である脂肪酸混合物を原料にして得られることを特徴とする請求項1又は2のサイズ剤組成物
  4. アルケニルコハク酸無水物が、内部異性化オレフィンを含む炭素数16以上24以下のオレフィンと無水マレイン酸との付加反応生成物であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のサイズ剤組成物。
  5. 25℃で液状であるアルケニルコハク酸無水物と25℃で液状である2−オキセタノン化合物と、前記アルケニルコハク酸無水物と前記2−オキセタノン化合物との合計100質量部に対して0.1〜5質量部の界面活性剤とを含有する混合物の乳化物であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のアルケニルコハク酸無水物系サイズ剤組成物。
  6. 前記乳化物における分散質の平均粒子径が0.5μm以上1.5μm以下であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のアルケニルコハク酸無水物系サイズ剤組成物。
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