JPWO2010044370A1 - 質量分析装置および質量分析方法 - Google Patents

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Abstract

四重極質量フィルターなどの高速な分析装置とそれに対しイオントラップ型のイオン解離室のような反応時間が10msec必要な分析装置を結合すると、それぞれ分析装置の分析速度の差によりイオンが損失する問題があり、この損失をなくし、高スループット分析を実現する。四重極フィルター(3)とイオン解離室(5)の間にプレイオントラップ(4)を設け、イオン解離室(5)で解離、単離、排出等の動作中に、プレイオントラップ(4)にイオンを蓄積しておく。それにより、イオン解離室(5)において、問題となっていたイオン解離室(5)の透過率の低下、すなわちスループットの低下を解決し、測定試料の構造解析の高スループット化を可能にする。

Description

本発明は、質量分析法と質量分析装置に関する。
質量分析法では、試料分子をイオン化して真空中に導入する、または真空中でイオン化した後、電磁場中における試料分子イオンの運動を測定することにより、対象とする分子イオンの質量対電荷比m/z (mass-to-charge ratio, m:質量、z:荷電数)が測定される。得られる情報が質量対電荷比m/zであるため、内部構造情報まで得ることが難しく、そのためタンデム質量分析法と呼ばれる方法が用いられる。タンデム質量分析法は、1回目の質量分析操作で試料分子イオンを特定する、もしくは選択する。この選択されたイオンをプリカーサーイオンと呼ぶ。続いて、2回目の質量分析操作でこのプリカーサーイオンを何らかの手法で解離する。解離したイオンをフラグメントイオンと呼ぶ。そのフラグメントイオンを質量分析することにより、プリカーサーイオンの配列構造を推定することが可能となる。
解離手法により、解離パターンの法則性があるので、プリカーサーイオンの配列構造を推察することが可能となる。とくに、タンパク質を骨格とする生体分子の分析分野では、解離手法として衝突励起解離(CID;Collision Induced Dissociation)、赤外多光子吸収解離(IRMPD;Infra Red Multi Photon Dissociation)そして、電子捕獲解離(ECD;Electron Capture Dissociation)、電子移動解離(ETD;Electron Transfer Dissociation)、プロトン移動反応(PTR;Proton Transfer charge Reduction)、高速原子衝突法(FAB;First Atomic Bombardment)を用いた荷電粒子反応が使われる。
タンパク質解析の分野において、広く使われているイオン解離手法がCIDである。プリカーサーイオンに運動エネルギーを与えて解離室に導入されたHeなどのバッファーガスと衝突させる。衝突により分子振動が励起されて、分子鎖の切れやすい部分で解離する。またIRMPDでは、プリカーサーイオンに赤外レーザー光を照射して、多数の光子を吸収させ、分子振動が励起されて、分子鎖の切れやすい部位で解離する。CIDやIRMPDで切れやすい部位は、アミノ酸配列からなる主鎖のうち、a-x、b-yで命名されている部位である。a-x、b-yの部位であっても、アミノ酸配列パターンの種類により切れにくい場合があるために、CIDやIRMPDのみでは完全な構造解析ができないことが知られている。そのために、酵素などを用いた前処理が必要になり、これにより高速な分析を妨げている。また、翻訳後修飾を受けた生体分子では、CIDやIRMPDを用いると、翻訳後修飾による側鎖(修飾分子)が切れやすい傾向がある。側鎖が切れやすいため、失われた質量から修飾分子種と修飾されているかどうかの判定は可能である。ただし、どのアミノ酸部分で修飾されていたかという修飾部位に関する重要な情報は失われる。
一方、他の解離手段として電子を用いた解離法であるECD、ETDなどは、アミノ酸配列に依存せず(ただし例外として環状構造であるプロリン残基は切断しない)、アミノ酸配列の主鎖上のc-z部位の1箇所を切断する。そのために、タンパク質分子の主鎖配列を質量分析的手法のみで解析可能となる。また、側鎖を切断しにくいという特徴をもっていることから、翻訳後修飾の研究・解析の手段として適している。このために、近年特に注目を受けているのがこのECDやETDという解離手法である。CID、IRMPDとECD、ETDはそれぞれ異なる配列情報を与えるために、互いに相補的に利用できる。
タンデム質量分析法はイオントラップや四重極を用いた、イオントラップ質量分析計 (ion trap mass spectrometer)、イオントラップ飛行時間型質量分析計 (ion trap TOF (Time-of-flight) mass spectrometer)、三連四重極質量分析計 (triple quadrupole mass spectrometer)、四重極飛行時間型質量分析計(quadrupole TOF mass spectrometer)等の質量分析計で広く用いられている。イオントラップは、複数回のタンデム質量分析が可能であり、1回のタンデム質量分析操作では配列構造解析できないような試料でも解析が可能になる。イオントラップは高周波電圧(radio frequency voltage)を3次元イオントラップのリング電極や多重極ロッド(円柱電極)に印加してイオンを軌道収束させている。四重極イオントラップ質量分析計(quadrupole ion trap mass spectrometer)には、リング電極および1対のエンドキャップ電極からなるポールトラップ(Paul trap)や、4本の円柱電極からなる線形四重極イオントラップ(linear quadrupole ion trap)などがあり、リング電極または円柱電極に周波数1MHz程度の高周波電圧を印加することで、ある質量範囲のイオンが安定条件となり、イオンの蓄積が可能となる。三連四重極質量分析計、四重極飛行時間型質量分析計は、共にイオン解離部の前段に四重極質量フィルター(quadrupole mass filter)を備えている。四重極質量フィルターは特定の質量対電荷比のイオンのみを通過させ、それ以外のイオンを排除する役割を果たしている。また通過させる質量対電荷比を走査することで、透過させるイオンを次々と変化させることが可能である。
特許文献1および特許文献2には、3次元高周波イオントラップおよび線形四重極高周波イオントラップ(radio frequency linear quadrupole ion trap)内部におけるECDの方法が記載されている。3次元イオントラップおよび線形イオントラップのイオン軌道上に磁場を印加し、その磁場により電子の軌道を制限し、電子の加熱を回避するECDの方法が提唱されている。3次元イオントラップを使用した構成では、磁石をリング電極の内部、またはエンドキャップの外側に設置し、電子はイオントラップ外部から導入する方法が提唱されている。また線形イオントラップを使用した構成では、磁場を線形イオントラップ中心軸上に印加し、電子を磁場内からイオン軌道上に導入する方法が記載されている。
特許文献3には、線形四重極高周波イオントラップ内部におけるECDの方法が記載されている。線形四重極電極イオントラップのイオン軌道に磁場を印加し、電子の軌道を制限し、高周波電圧による電子の加熱を回避するECDの方法が記載されている。
特許文献4には、高周波電圧の印加された四重極において、イオン解離室(ion dissociation chamber)などに設置された多重極ロッド電極を傾ける、または多重極ロッド電極の間に傾斜電極を挿入する構成で、多重極の中心軸上に出口方向へイオンの排出を促すような静電界を生成することで、イオンの排出時間を短くする記載がある。質量フィルターと四重極のイオン解離室を接続した装置構成について記載されている。
特許文献5では、イオン源、イオンの蓄積のみをするイオントラップ(プレイオントラップ)、四重極質量フィルター、イオン解離室、質量選択排出可能なイオントラップ、を備えた三連四重極質量分析装置において、イオン源から来る試料イオンを、質量選択排出可能なイオントラップ内でイオンの排出操作している間、プレイオントラップに蓄積している装置についての記載がある。
US Patent No. US 6800851 B1 US Patent No. US 6958472 特開2005-235412 US Patent No. US 5847386 US Patent No. US 6177668
イオン解離室には非イオントラップ型とイオントラップ型がある。非イオントラップ型はスループットが高いというメリットがあるが、タンデム質量分析(tandem mass spectrometry (MS/MS))ができないというデメリットがある。一方、イオントラップ型はスループットが低いというデメリットがあるが、解離反応の時間を自由調整できかつタンデム質量分析が可能というメリットがある。
非イオントラップ型のイオン解離室は、三連四重極質量分析計、四重極飛行時間型質量分析計で使われている。三連四重極質量分析計はプリカーサースキャンやニュートラルロススキャンを用いた高スループット解析かつ定量分析が可能であり、また四重極飛行時間型質量分析計でも高スループット解析が可能であるため広く用いられている。イオン解離室では、イオン解離法としてCIDやIRMPDが広く使われているが、今後タンパク質の解析効率が向上することを目的として、ECDやETDといった新しいイオン解離法を実施することが予想される。三連四重極質量分析計、四重極飛行時間型質量分析計では、共にイオン解離室の前段に四重極質量フィルターを備えている。四重極質量フィルターは特定の質量対電荷比m/zのイオンのみを通過させ、それ以外のイオンを排除する役割を果たしている。質量フィルターを通過した特定のm/zのイオンはイオン解離室に入射し、イオン解離反応の操作が行われる。特許文献4には、非イオントラップ型の解離室において傾斜電極によりイオンの排出を促し、イオンの排出時間を短くする記載がある。
しかしイオン解離の反応時間が1msよりも長い時間が必要な場合や、複数回のタンデム質量分析を行いたい場合には、非イオントラップ型ではなくイオントラップ型のイオン解離室を用いる必要がある。特許文献3には、イオントラップ型である線形四重極イオントラップを用いたイオン解離室におけるECDの操作方法について記載されている。そこではECDの解離反応時間が1ms程度以上必要であるため、イオントラップ型のような反応時間を確保できるイオン解離室を用いている。また近年、複数の電極を連ねた構成で、中心軸上に直流電界を印加することでイオンの排出速度を調整可能なトラベリングウェイブというデバイスがある(トラベリングウェイブ型)。このトラベリングウェイブ型はイオントラップ型の解離室と違い、タンデム質量分析はできないが、イオントラップ型のようにイオンの反応時間を確保することができる。
しかし四重極質量フィルターの後段に、イオントラップ型またはトラベリングウェイブ型のイオン解離室があるような構成の場合には次のような問題が発生する。以下イオントラップ型のイオン解離室を例として説明するが、トラベリングウェイブ型のイオン解離室でも同様の課題が発生する。四重極質量フィルターは入射したイオンのうち選択された特定のイオンのみを順次排出し、四重極質量フィルター内でのイオンの滞在時間はおよそ1ms以下である。一方、後段のイオン解離室は、通常のタンデム質量分析操作ではイオンの蓄積・解離・排出を1サイクルとして動作し、1サイクルの時間は通常は10msec以上になる。このような四重極質量フィルターとイオン解離室とのイオン滞在時間の差がイオンの損失につながる。
イオントラップ型のイオン解離室の操作とその課題について詳しく説明する。イオン源からイオン解離室の前段の四重極質量フィルターまでは、定常的にイオンは供給されている。一方、イオン解離室ではイオンを入射させ蓄積し、入口ゲート電極に電圧を印加することでゲートを閉鎖し、イオンの入射を遮断する。その後、イオンの単離、イオンの解離、続いてイオンを検出器に送り込むために排出する操作を行う。このイオン単離・解離・排出の間、イオン解離室へイオンの入射ができないため、イオン源からのイオンが四重極質量フィルターを通過してもイオン解離室の直前で捨てられてしまうことになり、イオンの損失が発生する。つまり、イオン解離室における1サイクル操作のうち、蓄積時のみイオンが入射でき、それ以外の単離、解離、排出時はイオンが入射できないため、その間にイオン源から来たイオンは捨てられることになる。ここで、1サイクル(蓄積、単離、解離、排出)の時間に対する蓄積の時間をイオン解離室の透過率と定義する。この透過率は高いほど効率がよく、低いほどイオンの損失が大きいことを意味する。1回のタンデム質量分析で例えば蓄積20msec、解離15msec、排出5msecの場合、透過率は50%(20/40)となる。
さらに複数のタンデム質量分析を行う場合、すなわちイオンの解離、単離、解離、単離、解離、排出といった操作を行う場合や、ECDやETDなどのように解離時間が数10msecから100msec以上にまで長くなるような場合には、イオンが入射できない時間(解離、単離、排出の時間)がさらに長くなり、イオンの損失量がより増えることになる。その結果、例えば先記の例によれば解離時間が100msecを超えると、透過率は20%以下に低下してしまう。
これらイオン損失の問題を解決するために、特許文献5では、イオン解離室の前にプレイオントラップが設置され、質量選択排出中のイオンの損失を防ぐ構成について記載されている。しかしこの装置構成では、イオン源でイオン化された膨大な種類と量のイオンがプレイオントラップに溜め込まれる。イオントラップは蓄積容量を超えるとそれ以上のイオンはトラップできないため、このプレイオントラップにイオン源からの膨大な量のイオンを長時間溜め込むことが困難であると予想される。つまりイオン解離時間を長時間にする場合や、高濃度の試料の場合は、特許文献5のプレイオントラップを用いてもなおイオンの損失が発生し、問題を完全に解決できないことが予想される。
上記課題を解決するために、本発明の質量分析装置では、試料をイオン化するイオン源と、イオン源の後段に配置され特定の質量数範囲のイオンを選択的に透過させる質量フィルターと、質量フィルターの後段に配置されイオンの蓄積を行うイオントラップ部と、イオントラップ部の後段に配置され、イオンを蓄積し蓄積したイオンを解離するイオン解離部と、イオン解離部の後段に配置されイオンを検出する検出部と、イオントラップ部におけるイオンの蓄積及び排出をイオン解離部の動作に応じて制御する制御部とを有することを特徴とする。
制御部は、前記イオン解離部でイオンの蓄積を行う期間以外、または、イオン解離部にイオンが入射しないようにイオンの入射を制御する電極に電圧を印加している間において質量フィルターを透過したイオンをイオントラップ部に蓄積させる。
また、本発明の質量分析方法は、試料をイオン化する工程と、生成したイオンのうち特定の質量数範囲をもつ第1のイオンを選択する工程と、選択した第1のイオンをイオン解離部に蓄積する工程と、イオン解離部では第1のイオンを解離し、イオン解離部の前段に設けられたイオントラップ部では特定の質量数範囲をもつ第2のイオンを蓄積する工程と、第1のイオンを解離することで生成したフラグメントイオンを排出する工程と、排出したフラグメントイオンを検出し、イオントラップ部に蓄積した第2のイオンをイオン解離部に蓄積する工程と、第2のイオンを解離することで生成したフラグメントイオンを排出する工程と、排出したフラグメントイオンを検出する工程と、を有することを特徴とする。
本開示によれば、四重極質量フィルターとイオントラップ型のイオン解離室を接続した際に起こるイオン損失を防ぎ、イオン解離室の透過率を100%に近づけることが可能となるため、高スループット分析が可能となる。
また、ECDやETDなどイオン解離反応のように、反応時間が10ms以上の長い時間が必要な場合、従来方法では、イオンの反応時間を長くすればするほどイオンの損失がより大きくなっていたが、本開示により反応時間を長くしてもイオンの損失がほとんどなくなる。その結果、反応時間を自由に長くすることが可能になり、解離方法に応じて最適な反応時間で解離反応を行うことができる。また同様な考え方で、タンデム質量分析を複数回繰り返すことでイオン解離室の動作時間が長くなり、その結果イオンが損失していたが、本開示によりイオン解離室で複数回タンデム質量分析してもイオンの損失はなくなる。本開示は四重極質量フィルターとイオントラップ型のイオン解離室を結合した構成のように、イオンの透過速度の異なる装置を結合する際に有効となる。
また特許文献5を用いても完全に解決できないと予想されるイオンの損失を防ぎ、イオン解離時間を長くしたい時や高濃度の試料の際に、非常に有効な装置構成である。
このようにイオントラップ型やトラベリングウェイブ型のイオン解離室において、問題となっていたイオン解離室の透過率の低下、すなわちスループットの低下を解決し、測定試料の構造解析の高スループット化を可能にする。
四重極質量フィルターとプレイオントラップとイオン解離室と飛行時間型質量分析計を備えた質量分析装置の実施例を説明する図。 本開示の質量分析のフローチャート。 本開示のイオン解離室の操作シーケンスと壁電極シーケンスを説明する図。 従来のイオン解離室の操作シーケンスと壁電極シーケンスを説明する図。 四重極質量フィルターとプレイオントラップとイオン解離室と飛行時間型質量分析計を備えた質量分析装置の別の実施例を説明する図。 四重極質量フィルターとプレイオントラップとイオン解離室と飛行時間型質量分析計を備えた質量分析装置の別の実施例を説明する図。 四重極質量フィルターとプレイオントラップとイオン解離室と飛行時間型質量分析計を備えた質量分析装置の別の実施例を説明する図。
本発明の質量分析装置は、質量フィルターとイオントラップ(プレイオントラップ)とイオントラップ型のイオン解離室を連ねた構成で、これまでイオン解離、単離、排出の時間に損失していたイオンをプレイオントラップ溜め込むことで、イオンを有効利用でき、高スループット分析を可能にする。
図1は、四重極質量フィルター3とプレイオントラップ4とイオン解離室5を備えた質量分析装置の実施例を説明する図である。質量分析装置の流れは、液体クロマトグラフなどで分離された分析対象の試料は、イオン源1においてイオン化される。イオン化された試料イオンは、真空装置内部の線形四重極イオンガイド部2、四重極フィルター3、プレイオントラップ4を通過し、イオン解離室5に入り解離される。解離されたフラグメントイオンは飛行時間型質量分析計31-33で計測され、質量スペクトルが得られる。
図2では分析のフローチャートを説明する。本例では、フルマススペクトルを取得し、その中で構造解析のターゲットであるプリカーサーイオンを2種類決定した後に、2つのプリカーサーイオンそれぞれを解離させたMS/MSスペクトルを取得している。その後、再びフルマススペクトル、2つのMS/MSスペクトルを取得を試料導入が終わるまで繰り返してデータを取得していく。どちらのスペクトルを取得する際でも、イオンはイオン源1から飛行時間型質量分析計31−33にかけてポテンシャルをゆるやかに下げていくことによりイオンを損失なく透過させている。正イオンの場合は、前段から後段にかけて徐々に直流電圧を低くし、逆に、負イオンの場合は、徐々に電圧を高くする。
フルマススペクトルを取得する場合は、まず四重極質量フィルター3、プレイオントラップ4、イオン解離室5は全イオンを透過させるように設定される。通過してきたイオンは衝突減衰器6(collisional-damping chamber)で中心軸上に収束され、飛行時間型質量分析計31−33でイオンの飛行時間が計測され、フルマススペクトルが得られる。フルマススペクトルから、プリカーサーイオンを2つ選択し、次に記載のようにプレイイオントラップ4を動作させて、MS/MSスペクトルを取得する。
MS/MSスペクトルを取得する場合は、四重極質量フィルター3はある特定の選択された質量対電荷比 (m/z)のイオン(プリカーサーイオン1or2)のみを透過させ、それ以外のm/zのイオンは排除する。透過したイオンはプレイオントラップ4に入り、蓄積される。プレイオントラップ4を排出されたイオンはイオン解離室5に入り、CIDおよびECDなどの解離反応の操作が行われる。解離で生成されたフラグメントイオンは検出系で検出される。以上の手順を1回、または複数回繰り返すことで、MS/MSスペクトルが得られる。MS/MSスペクトルを取得した後、再びフルマススペクトルの取得を行う際は、プレイオントラップ4は全イオンを透過させるように設定される。
図3を用いて本開示の詳細であるMS/MSスペクトルの取得の際の、プレイオントラップ4とイオン解離室5の操作方法を説明する。図3は、上段に質量分析法の測定シーケンス、中段にプレイオントラップ4とイオン解離室5の操作シーケンス、下段にはプレイオントラップ4とイオン解離室5の両端にある壁電極23、24、25の電圧シーケンスを示している。プレイオントラップ4では図3中段に記載されているように、イオンの蓄積、排出の2つの操作が行われる。イオン解離室5では1回のタンデム質量分析の場合、イオンの蓄積(accumulation)、解離反応(dissociation)、排出(ejection)の操作が行われる。ここではイオン蓄積、解離、排出を1セットに、これを30回繰り返してそれらを積算して、フラグメントイオンのMS/MSスペクトルを取得する。
プレイオントラップ4の役割は、イオン解離室で解離、排出を行っている際に、捨てられていたイオンをプレイオントラップ4に蓄積しておくことである。図3中段にあるように、イオン解離室5がイオンの蓄積をしているとき以外(解離、排出、単離の操作中)は、プレイオントラップ4がイオンを蓄積しておくことにより、イオンの損失が抑えられる。つまりプレイオントラップ4、またはイオン解離室5のどちらかが常にイオンの蓄積をしていれば、最もイオンの損失が少なくなる。
図3下段に示す壁電極23、24、25の電圧の操作シーケンスを説明する。分析試料イオンが正の電荷を持つ場合の壁電極の電圧シーケンスを示す。試料が負の電荷を持つイオンの場合は壁電極の直流電圧の極性を反転させて考えれば良い。壁電極23は、プレイオントラップ4またはイオン解離室5がイオンを蓄積するとき、すなわち壁電極23を通過させたいときは、イオンが通過できるように直流電圧を低く設定する。プレイオントラップ4からのイオン排出時の際のみは電圧を高くして、イオンの排出を促す。壁電極24は、イオン解離室5がイオンを蓄積する時、つまりプレイオントラップ4の排出の時は、直流電圧を低く設定してイオンが入射できるようにする。イオン解離室5の解離・排出の時、つまりプレイオントラップ4の蓄積時には直流電圧を高くしてイオンの入射を遮断する。壁電極25は、イオン解離室5からイオンを排出する時のみ直流電圧を低くしてイオンを排出させ、それ以外は、イオンを排出させないように電圧を高く設定しておく。
本開示の方法では、解離中にすでにプレイオントラップ4中にイオンはある程度の量ためられているので、イオン解離室5において従来方法のように20msのような長い蓄積時間でイオンの量を稼ぐ必要はなく、プレイオントラップ4からのイオンの輸送の時間の数ms程度で良い(図では3ms)。つまり従来方法と同等のイオン量を確保しつつ、イオン解離室5の蓄積時間を短くすることが可能になる。これにより最初の1サイクル目は40ms必要であるが、2サイクル目から30サイクル目までは、イオン解離室5のサイクルの時間を従来の40msから23msに短くできるため、高スループット分析が可能となる。本開示の場合、図3の30サイクルの例では、MS/MSスペクトルを取得するのにおよそ0.71secで取得できる。一方、従来方法では、図4に示すように、同じMS/MSスペクトル取得するのに、およそ1.2secかかる。
また本開示のイオン解離室5の単位時間あたりの透過率(イオン源からのイオンのうち分析に使われるイオンの比率:蓄積時間/1サイクルの時間)は、87%(20/23)となる。従来方法のイオン解離室の透過率は、先述のように、50%(20/40)である(図4)。もし複数回タンデム質量分析する場合や、ECDやETDなど解離時間が長く必要な分析では、発明が解決しようとする課題のところでも述べたように、従来方法ではさらに透過率が低下するが、本開示を用いれば低下しない。このように本開示により、イオン源からのイオンはほとんどの時間においてプレイオントラップ4または、イオン解離室5でイオンを蓄積できるため、イオンの損失を最小限にし、その結果イオン解離室の透過率を高くすることができる。これはMS/MSスペクトル取得時間の短縮ができることにつながり、高スループット分析が可能となる。
本実施例では、イオン解離室5の後段に衝突減衰器6と飛行時間型質量分析計が使われているが、イオントラップ、質量フィルター、オービトラップ、フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴型、磁場型などの質量スペクトルを得られるような検出系でも良い。またプレイオントラップ4やイオン解離室5には四重極ロッドの例で示したが、六重極(hexapole electrode)や八重極(octapole electrode)など多重極ロッドでもよい。イオン解離室で行われる反応は、CID、ECD、ETD、IRMPDなどのイオン反応、荷電粒子反応であればよい。ECDを行う場合は、イオン軌道上からすこし外れた中心軸上にフィラメント等の電子源をおけば良い。
プレイオントラップ4は四重極質量フィルター3の後段で、イオン解離室5の前段に設置したが、四重極質量フィルター3の前段におくことも可能である。しかし図1のようにプレイオントラップ4を四重極質量フィルター3の後ろに設置するメリットは、四重極質量フィルター3を通過してくる特定のm/zのイオンのみしかプレイオントラップ4に蓄積されないため、前述のように多量のイオンを蓄積することができ、イオンの透過率は高くなることである。
図5は、四重極質量フィルター3とプレイオントラップ4とイオン解離室51を備えた質量分析装置の別の実施例を説明する図である。本実施例では、イオン解離室51でCIDまたはETDを実施する例である。ETDを行う際は、負イオン源42で負イオンを精製し、四重極フィルター57で負イオンを単離し、四重極ディフレクター52で90度まげて負イオンをイオン解離室51に導入する。四重極ディフレクター52、四重極フィルター57、負イオン源42は、プレイオントラップ4とイオン解離室51の間に挿入されていても良い。四重極フィルター57はイオントラップなどのようにアイソレーションできれば他のデバイスでも良い。また負イオン源42を電子源にし、イオン解離室51に永久磁石を備え、電子源42から電子を導入することで、ECDも実施可能である。その際は、四重極フィルター57はなくても良い。プレイオントラップ4にイオンを蓄積しておく操作方法は基本的に実施例1と同じであり、イオン解離室5が単離、解離、排出など蓄積していないとき以外の時間に、プレイオントラップ4でイオンを蓄積しておく。
実施例1と同様に、検出系は質量スペクトルが得られるものであればよい。またプレイオントラップ4やイオン解離室5は六重極(hexapole electrode)や八重極(octapole electrode)など多重極ロッドでもよい。
図6は、四重極質量フィルター3とプレイオントラップ4とイオン解離室51および54を備えた質量分析装置の別の実施例を説明する図である。本実施例では、イオン解離室51でCIDを、イオン解離室54でECDを実施する例である。本例はイオン解離室が2つあり、イオン解離室54はイオン源と検出系を結ぶ直線から外れた別のラインに存在する。イオン解離室54にイオン源からイオンを導入する際は、四重極ディフレクター52を用い、イオンを90度まげて導入する。その後電子源42から電子を導入し、イオン解離室54でECDを行う。2つのイオン解離室どちらにおいても、イオンの解離、単離、排出中にプレイオントラップ4にイオンを蓄積しておく操作方法は基本的に図1の実施例1と同じである。
イオン解離室54は、イオン源1から検出系を結ぶ直線からはずれているため、イオン解離室54でイオン解離中であっても、イオン源1から新たに出るイオンは飛行時間型質量分析計31-33まで進み、検出することができる。つまりイオン解離室54で解離操作中またはタンデム質量分析中であっても、フルマススペクトルやイオン解離室51を使ったMS/MSスペクトルを取得することができる。特にイオン解離室54でのイオン解離時間が長い場合や、複数回のタンデム質量分析を行うなど長い時間がかかる場合には、その間にフルマススペクトルやイオン解離室51を使ったMS/MSスペクトルを取得していれば良く、効率的な測定が可能となる。すなわち高スループット分析が実現できる。
イオン解離室51でECDを行うことも可能であり、イオン解離51に永久磁石を設置し、電子源42から四重極ディフレクター52で曲げて電子を導入することでECDが実施できる。
42を負イオン源とし、負イオン源42とイオン解離室54の間に、四重極フィルターまたはイオントラップを設置すれば、イオン解離室54においてETDが実施可能となる。またイオン解離室51でもETDは実施できる。また42をレーザー源とすれば、イオン解離室54でIRMPDも可能となる。
実施例1と同様に、検出系は質量スペクトルが得られるものであればよい。またプレイオントラップやイオン解離室は六重極(hexapole electrode)や八重極(octapole electrode)など多重極ロッドでもよい。
図7は、四重極質量フィルター3とプレイオントラップ4とイオン解離室51、55、56を備えた質量分析装置の別の実施例を説明する図である。実施例3の別ラインのイオン解離室が2つになった構成である。イオン解離室が3つあるが、どれを用いる場合においてもイオンの解離、単離、排出中にはプレイオントラップ4にイオンを蓄積しておく操作方法は基本的に実施例1と同じである。また実施例3のようにイオン解離室55,56で解離操作中またはタンデム質量分析中に、フルマススペクトルまたはイオン解離室51を使ったMS/MSスペクトルを測定することができる。
42を電子源とし、イオン解離室51,55,56に永久磁石を設置すればECDを実施することができる。42を負イオン源とし、負イオン源42とイオン解離室51,55,56の間に、四重極フィルターまたはイオントラップを設置すれば、イオン解離室51,55,56においてETDが実施可能となる。また42をレーザー源とすれば、イオン解離室55,56でIRMPDも可能となる。
またイオン解離室51がない構成も考えられる。この場合は、イオン源から検出器までの直進のラインはフルマススペクトルを取得し、MS/MSスペクトルはラインから外れたイオン解離室55,56で行う。フルマススペクトルの取得時間はMS/MSスペクトルに対して短い時間ですむことが多く、イオン解離室でイオンを解離中など直進ラインにイオンがいないときは、常にフルマススペクトルを取得できるメリットがある。
実施例1と同様に、検出系は質量スペクトルが得られるものであればよい。またプレイオントラップやイオン解離室は六重極(hexapole electrode)や八重極(octapole electrode)など多重極ロッドでもよい。
1 イオン源
2 イオンガイド
3 四重極質量フィルター
4 プレイオントラップ
5 イオン解離室
6 衝突減衰器
11〜18 線形四重極電極
20〜30壁電極
31 加速部
32 リフレクトロン
33 検出器
34 電子源
35 制御部
41 永久磁石
42 電子源または正負イオン源またはレーザー源
51 イオン解離室
52 四重極ディフレクター(偏向器)
53 イオンガイド
54〜56 イオン解離室
57 四重極質量フィルターまたはイオントラップ

Claims (13)

  1. 試料をイオン化するイオン源と、
    前記イオン源の後段に配置され特定の質量数範囲のイオンを選択的に透過させる質量フィルターと、
    前記質量フィルターの後段に配置されイオンの蓄積を行うイオントラップ部と、
    前記イオントラップ部の後段に配置されイオンを蓄積し蓄積したイオンを解離するイオン解離部と、
    前記イオン解離部の後段に配置されイオンを検出する検出部と、
    前記イオントラップ部におけるイオンの蓄積及び排出を前記イオン解離部の動作に応じて制御する制御部と、
    を有することを特徴とする質量分析装置。
  2. 請求項1に記載の質量分析装置において、
    前記制御部は、前記イオン解離部でイオンの蓄積を行う期間以外において前記イオントラップ部に前記質量フィルターを透過したイオンを蓄積させることを特徴とする質量分析装置。
  3. 請求項1に記載の質量分析装置において、
    前記イオン解離部へのイオンの入射を制御する電極を有し、
    前記制御部は、前記イオン解離部にイオンが入射しないように前記電極に電圧を印加している間、前記イオントラップ部に前記質量フィルターを透過したイオンを蓄積させることを特徴とする質量分析装置。
  4. 請求項1に記載の質量分析装置において、
    前記イオン解離部の前段又は後段に四重極ディフレクターを有し、
    前記四重極ディフレクターの第1の開口部側に前記イオントラップ部、第2の開口部側に前記検出部、第3の開口部側に電子源又は負イオン源を備えることを特徴とする質量分析装置。
  5. 請求項4に記載の質量分析装置において、
    前記四重極ディフレクターと前記電子源又は前記負イオン源との間に第2のイオン解離部が配置されていることを特徴とする質量分析装置。
  6. 請求項1に記載の質量分析装置において、
    電子源を更に有し、
    前記イオン解離部は、前記電子源より発生した電子とイオンとの電子捕獲解離反応によってイオンを解離することを特徴とする質量分析装置。
  7. 請求項1に記載の質量分析装置において、
    負イオン源をさらに有し、
    前記イオン解離部は、前記負イオン源より発生した負イオンとイオンとの電子移動解離反応によってイオンを解離することを特徴とする質量分析装置。
  8. 請求項1に記載の質量分析装置において、
    前記検出部は、飛行時間型質量分析計、イオントラップ、質量フィルター、オービトラップ、フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴型または磁場型であることを特徴とする質量分析装置。
  9. 試料をイオン化する工程と、
    生成したイオンのうち特定の質量数範囲をもつ第1のイオンを選択する工程と、
    選択した前記第1のイオンをイオン解離部に蓄積する工程と、
    前記イオン解離部では前記第1のイオンを解離し、前記イオン解離部の前段に設けられたイオントラップ部では特定の質量数範囲をもつ第2のイオンを蓄積する工程と、
    前記第1のイオンを解離することで生成したフラグメントイオンを排出する工程と、
    排出したフラグメントイオンを検出し、前記イオントラップ部に蓄積した前記第2のイオンを前記イオン解離部に蓄積する工程と、
    前記第2のイオンを解離することで生成したフラグメントイオンを排出する工程と、
    排出したフラグメントイオンを検出する工程と、
    を有することを特徴とする質量分析方法。
  10. 請求項9に記載の質量分析方法において、
    前記解離部は、衝突励起解離によってイオンを解離することを特徴とする質量分析方法。
  11. 請求項9に記載の質量分析方法において、
    前記解離部は、電子捕獲解離によってイオンを解離することを特徴とする質量分析方法。
  12. 請求項9に記載の質量分析方法において、 前記解離部は、電子移動解離によってイオンを解離することを特徴とする質量分析方法。
  13. 請求項1に記載の質量分析装置において、
    前記解離部は、イオントラップまたはトラベリングウェイブであることを特徴とする質量分析装置。
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