JPWO2009142242A1 - ハイリスク患者の心血管イベント予防用組成物 - Google Patents

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Abstract

血漿中オレイン酸/ステアリン酸比が高値の患者に投与して、心血管イベントの発症および/または再発のリスクが高い患者のリスクを低下させるための、イコサペント酸エチルエステルを有効成分として含有する医薬組成物であり、心血管イベントの発症および/または再発のリスクが高い患者のリスクを低下させ、特に、血漿中オレイン酸/ステアリン酸比が高値の患者における心血管イベントの発症および/または再発予防効果が期待される。

Description

本発明は、少なくともイコサペント酸エチルエステル(以下EPA−Eと略す)を含有することを特徴とする、心血管イベントの発症および/または再発のリスクが高い患者のリスクを低下させるための医薬組成物、および血漿中オレイン酸/ステアリン酸比をマーカーとして用いる、ハイリスク患者の選択方法に関する。
食生活の欧米化により糖尿病、高脂血症や高血圧症などの生活習慣病患者が増加している。これらの疾患は最終的に、心筋梗塞、狭心症や脳梗塞など動脈硬化性疾患に至るものがある。生活習慣病の治療は生活習慣の改善、すなわち、食餌療法および運動療法が基本となる。しかしながら、いわゆる生活習慣病の患者群においては、食生活の改善や運動不足の解消は困難であることが多く、予後の好ましからざる状況、例えば、心筋梗塞や脳梗塞の発症を抑えるべく、薬物治療へと移行するのが現状である。
改善作用を有する化合物の一例として、多価不飽和脂肪酸が知られている。脂肪酸は、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分類され、不飽和脂肪酸はさらに一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に分類される。飽和脂肪酸としては、例えばミリスチン酸(14:0)、パルミチン酸(16:0)、およびステアリン酸(18:0、以下、SAと略す)などが挙げられ、SAは動物の脂肪に多く含まれる。一価不飽和脂肪酸としては、例えばオレイン酸(18:1、以下、OAと略す)が挙げられる。OAはオリーブ油に多く含まれ、摂取することにより、いわゆる善玉コレステロール(HDL)を下げることなく、悪玉コレステロール(LDL)を低下する作用を有するとされている。多価不飽和脂肪酸は、分子内に複数の炭素−炭素二重結合を有する脂肪酸と定義され、二重結合の位置により、ω−3系、ω−6系などに分類される。ω−3系の多価不飽和脂肪酸としてはα−リノレン酸(18:3)、イコサペント酸(20:5、以下、EPAと略す)、ドコサヘキサエン酸(22:6、以下、DHAと略す)などが、ω−6系の多価不飽和脂肪酸としてはリノール酸(18:2)、γ−リノレン酸(18:3)、アラキドン酸(20:4、以下、AAと略す)などが知られている。例えば、EPAは魚油に多く含まれる。
これらの脂肪酸は、細胞膜の構成成分となるほか、生体内の各種生理活性成分の原料となることが知られている。また、それ自体が生理活性を有するものもあり、例えばEPAについては、抗動脈硬化作用、血小板凝集抑制作用、血中脂質低下作用、抗炎症作用、抗癌作用、中枢作用など、多彩な作用を示すことが知られており、医薬品にもなっている。その一方で、過剰摂取することにより、動脈硬化を助長するような脂肪酸の存在も知られている。ヒトは体内で多価不飽和脂肪酸を合成することができないので食事から摂取しなければならない。
食餌から摂取された脂肪酸は、主に腸管から吸収され、血中では主にカイロミクロン中に存在する。また、肝臓で合成されたトリグリセリドは、蛋白と結合して超低比重リポ蛋白(VLDL)として血中に放出される。血漿中の脂肪酸組成は、臨床検査によって測定することができる。この検査は保険適用にもなっている(実施料:450点、判断料:生化学的検査(II)判断料144点)。
食餌として摂取する脂肪酸の功罪については多くの報告があるが、血漿中の脂肪酸濃度あるいは特定の脂肪酸同士の比率と疾患リスクとの関係について論じたものは少ない。
高純度EPA−Eを用いた大規模臨床試験(JELIS試験;非特許文献1参照)のサブ解析結果から、血漿中脂肪酸組成と冠動脈疾患に関する報告があり、例えば、血漿中EPA濃度が高まると冠動脈疾患のリスクが低下すること等が記載されている(非特許文献2参照)。いっぽう、健常者42名の血清中脂肪酸組成を測定し、冠動脈リスクファクター(BMI、血圧、血糖など)との相関について論じた文献があり、血清中ネルボン酸(24:1)が高まるとリスクが低下し、血清中EPA濃度が高まるとリスクが高まると記載されている(非特許文献3参照)。このように、血漿中脂肪酸と疾患リスクの関係については、今なお混沌としているが、いずれの文献においても、OA/SA比と冠動脈疾患リスクの関係、OA/SA比を冠動脈疾患のマーカーとして用いることについて、開示も示唆もない。
Lancet、369巻、p1090−1098(2007) JACC、49巻、9号、Suppl.A、344頁(2007) Int Heart J、46巻、6号、p975−985(2005)
本発明の目的は、心血管イベントを発症しやすいハイリスク患者の選択方法、ハイリスク患者の管理方法、ハイリスク患者を管理するための医薬組成物またはハイリスク患者における心血管イベントの発症および/または再発を予防するための医薬組成物を提供することにある。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意研究を行なったところ、血漿中の特定の脂肪酸またはその比が、疾患リスクのマーカーになることを見出した。さらに、血漿中の特定の脂肪酸またはその比を指標として、疾患リスクの高い患者の管理を行い、または、治療薬物の効果を判定することができることを見出した。特に血漿中OA/SA比は心血管イベントの発症および/または再発リスクの高い患者を選択するためのマーカーとして優れており、OA/SA比を指標にハイリスク患者を選択する方法、OA/SA比を指標にハイリスク患者を管理する方法、OA/SA比を指標に治療方法や薬物の効果を判定できること等を見出した。また、EPAまたはEPA−Eを有効成分として含有する医薬組成物がOA/SA比を低下させることを見出し、かかるハイリスク患者の管理のための医薬組成物、またはハイリスク患者における心血管イベントの発症および/または再発を予防するための医薬組成物の発明を完成させた。すなわち、本発明は、
(1)患者の血漿中OA/SA比を低下させるための、EPA−Eを有効成分として含有する医薬組成物である。
具体的に、
(2)前記患者が血漿中OA/SA比が高値の患者である、上記(1)記載の医薬組成物である。
(3)心血管イベントの発症および/または再発のリスクが高い患者のリスクを低下させるための、上記(1)または(2)記載の医薬組成物である。
(4)前記患者が高脂血症および/または脂質異常症患者である、上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の医薬組成物である。
(5)血漿中OA/SA比が3以上の患者に投与するための、上記(1)または(4)記載の医薬組成物である。
(6)血漿中OA/SA比が3以上の患者に投与を開始し、血漿中OA/SA比が2.6未満となるまで投与を継続し、さらに、血漿中OA/SA比を2.6未満に維持するよう投与を継続する、上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の医薬組成物である。
(7)全脂質中脂肪酸分画測定により、血漿中OA/SA比が高値の患者を特定する、上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の医薬組成物である。
(8)3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリルコエンザイムA還元酵素阻害剤(以下、HMG−CoA RIと略す)と併用する、上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の医薬組成物である。
(9)血漿中OA/SA比をマーカーとして用いる、心血管イベントの発症および/または再発のリスクが高い患者を選別するためのハイリスク患者の選択方法である。
(10)血漿中OA/SA比が高値の患者の血漿中OA/SA比を2.6未満に維持することにより、心血管イベントの発症および/または再発を予防する方法である。
(11)EPA−Eを有効成分として含有する医薬組成物を投与することによる、上記(10)記載の方法である。
(12)EPA−Eを投与してヒト血漿中オレイン酸/ステアリン酸比を2.6未満に維持してヒトの心血管イベントの発症および/または再発を予防する方法。
(13)以下のステップからなる心血管イベントの発症および/または再発を予防する方法である。
1)患者の血液を採取し、
2)血漿中のオレイン酸およびステアリン酸値を測定し、
3)ステアリン酸に対するオレイン酸の比率(オレイン酸/ステアリン酸比)を算出し、
4)オレイン酸/ステアリン酸比が3以上の患者を選択し、
5)選択した患者にEPA−Eを有効成分として含有する医薬組成物を投与し、
6)投与期間中、定期的に、血漿中のオレイン酸/ステアリン酸比を測定し、
7)オレイン酸/ステアリン酸比が2.8未満になるまで、EPA−Eの投与を継続する
(14)EPA−Eを有効成分として含有する医薬組成物とともにHMG−CoA RIを併用する、(13)記載の方法である。
(15)オレイン酸/ステアリン酸比が2.6未満になるまで投与を継続する(13)または(14)の方法である。
(16)予防が、心血管イベントの発症率および/または再発率を低下させることである、(13)ないし(15)の方法である。
血漿中の脂肪酸またはその比を指標に特定の疾患の発症リスクの高い患者、特に心血管イベントの発症リスクの高い患者の選択をすることができる。特にOA/SA比は、かかるハイリスク患者を選択するためのマーカーとして有用であり、OA/SA比を指標にハイリスク患者を管理したり、治療効果を判定することができる。また、EPAまたはEPA−Eを含有する本発明の医薬組成物は、血漿中のOA/SA比を低下させるための医薬組成物として有用であり、さらには、OA/SA比が高い患者における心血管イベントの発症および/または再発リスクを低下させるための薬剤として有用である。
また、本発明の医薬組成物はHMG−CoA RIと併用することによりその効果は相乗的に増強され、心血管イベントの発症および/または再発予防効果をさらに高めることが期待でき、臨床上有用である。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の第一の態様は、患者の血漿中OA/SA比を低下させるための、EPA−Eを有効成分として含有する医薬組成物である。より具体的には、前記患者が血漿中OA/SA比が高値の患者、好ましくは、血漿中OA/SA比が3以上の患者に投与するための医薬組成物である。あるいは血漿中OA/SA比が3.5以上の患者に投与するための医薬組成物である。さらに具体的には、心血管イベントの発症および/または再発のリスクが高い患者のリスクを低下させるための医薬組成物であり、好ましくは、心血管イベントの発症および/または再発を予防するための医薬組成物である。投与対象は、血漿中OA/SA比を低下させる必要があるヒトはすべて含まれるが、特に高脂血症および/または脂質異常症患者、とりわけ高コレステロール血症患者が例示される。
本発明の第二の態様は、血漿中OA/SA比が高値の患者、好ましくは血漿中OA/SA比が3以上の患者に投与を開始し、血漿中OA/SA比が2.6未満となるまで投与を継続し、さらに、血漿中OA/SA比を2.6未満に維持するよう投与を継続するための医薬組成物である。あるいは、血漿中OA/SA比が高値の患者、好ましくは血漿中OA/SA比が3以上の患者に投与を開始し、血漿中OA/SA比が2.8未満となるまで投与を継続し、さらに、血漿中OA/SA比を2.8未満に維持するよう投与を継続するための医薬組成物である。好ましくは、少なくともEPA−Eを有効成分として含有する医薬組成物である。より好ましくは、血漿中OA/SA比が2未満となるまで投与を継続し、さらに、血漿中OA/SA比を2未満に維持するよう投与を継続するための、さらに好ましくは血漿中OA/SA比が1.5未満となるまで投与を継続し、さらに、血漿中OA/SA比を1.5未満に維持するよう投与を継続するための、さらに好ましくは血漿中OA/SA比が1未満となるまで投与を継続し、さらに、血漿中OA/SA比を1未満に維持するよう投与を継続するための、とりわけ好ましくは血漿中OA/SA比が0.5未満となるまで投与を継続し、さらに、血漿中OA/SA比を0.5未満に維持するよう投与を継続するための医薬組成物である。
本発明の第三の態様は、患者の血漿中OA/SA比を低下させるための、HMG−CoA RIと併用する、少なくともEPA−Eを有効成分として含有する医薬組成物に関する。好ましい投与対象として、血漿中OA/SA比が高値の患者、より具体的には、血漿中OA/SA比が3以上の患者が挙げられる。本発明の医薬組成物は、少なくともEPA−Eを含有し、血漿中OA/SA比が高値の、すなわち、心血管イベントの発症および/または再発のリスクが高いヒトに対して投与することにより、心血管イベントの発症および/または再発を予防する効果を有している。特に、高コレステロール血症患者でHMG−CoA RIによる治療を行なったにもかかわらず発症および/または再発する心血管イベントの予防効果を有している。また、本発明の医薬組成物はHMG−CoA RIとの併用効果を有し、併用することでさらに心血管イベントの発症および/または再発を予防することが可能である。
本発明の第四の態様は、血漿中OA/SA比をマーカーとして用いる、心血管イベントの発症および/または再発のリスクが高い患者、例えば、OA/SA比が高値の患者、前回測定時より血漿中OA/SA比が上昇した患者、等を選別するためのハイリスク患者の選択方法である。具体的には、患者の血液を採取し、脂肪酸24分画等の手法によりOA値、SA値を測定し、血漿中OA/SA比を算出してこれをマーカーとして用いるものである。
本発明の第四の別の態様は、血漿中の脂肪酸24分画の各脂肪酸をマーカーとして用いる、心血管イベントの発症および/または再発のリスクが高い患者を選別するためのハイリスク患者の選択方法であり、具体的なマーカーとして、例えばミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸(16:1)、ステアリン酸またはオレイン酸等が挙げられ、オレイン酸が好ましい。
本発明の第四の別の態様は、血漿中の脂肪酸24分画の各脂肪酸の比をマーカーとして用いる、心血管イベントの発症および/または再発のリスクが高い患者を選別するためのハイリスク患者の選択方法であり、具体的な脂肪酸の比として、例えばオレイン酸/ステアリン酸比、パルミトレイン酸/パルミチン酸比、ステアリン酸/ミリスチン酸比、パルミチン酸/ミリスチン酸比、ステアリン酸/パルミチン酸比等が挙げられ、オレイン酸/ステアリン酸比が好ましい。
血漿中OA/SA比が高値の患者、好ましくは、血漿中OA/SA比が3以上の患者は、心血管イベントの発症および/または再発のリスクが高い患者であり、特別な管理が必要な患者である。高脂血症や脂質異常症などの基礎疾患を有する患者は、食事療法や運動療法がまずは試みられるが、血漿中OA/SA比が3以上であることを指標に患者を選択することにより、ハイリスク患者を選択することが可能となり、早期より適切な薬物療法を開始することができる。血漿中OA/SA比が3.5以上の患者は、さらにリスクが高い。このような患者を早期に選択し、複数の薬物を組み合わせる等さらなる管理をすることで、心血管イベントの発症を抑制することが可能である。
本発明の第五の態様は、血漿中OA/SA比が高値の患者の血漿中OA/SA比を2.6未満に維持することにより、心血管イベントの発症および/または再発を予防する方法である。より詳細には、定期的に、好ましくは毎月、患者の血液を採取し、脂肪酸24分画等の手法によりOA値、SA値を測定し、血漿中OA/SA比を算出し、OA/SA比が2.6を超えている場合には、OA/SA比が2.6未満となるよう生活指導、投薬等の処置を施す。あるいは、血漿中OA/SA比が高値の患者の血漿中OA/SA比を2.8未満に維持することにより、心血管イベントの発症および/または再発を予防する方法である。より詳細には、定期的に、好ましくは毎月、患者の血液を採取し、脂肪酸24分画等の手法によりOA値、SA値を測定し、血漿中OA/SA比を算出し、OA/SA比が2.8を超えている場合には、OA/SA比が2.8未満となるよう生活指導、投薬等の処置を施す。上記処置は特に限定されないが、EPA−Eを有効成分として含有する医薬組成物を投与することによる方法が好ましい。より好ましくは、血漿中OA/SA比を2未満に維持することによる方法であり、さらに好ましくは、血漿中OA/SA比を1.5未満に維持することによる方法である。
本発明の第五の別の態様は、血漿中OA/SA比が高値の患者の血漿中OA/SA比を、心血管イベントが発症および/または再発しない値に維持することにより、心血管イベントの発症および/または再発を予防する方法である。具体的には、血漿中OA/SA比を2未満、より好ましくは1.5未満、さらに好ましくは1未満、最も好ましくは0.5未満に維持することによる方法である。なお、本発明の試験結果からは、血漿中OA/SA比を1.8未満とすることにより、心血管イベントの発症が防止されることが確認された。血漿中OA/SA比が高値の患者の血漿中OA/SA比を、心血管イベントが発症および/または再発しない値に維持する具体的な方法は特に限定されないが、例えば、当該患者にEPA−Eを有効成分として含有する医薬組成物を投与すること等が挙げられる。
本発明の第六の態様は、少なくともEPA−Eを有効成分として含有する組成物を、血漿中OA/SA比が高値の患者に、2年以上継続して投与することを特徴とする、心血管イベントの発症および/または再発を予防する方法である。好ましくは3年以上継続して投与することを特徴とする予防方法であり、とりわけ好ましくは、5年以上継続して投与することを特徴とする予防方法である。
本発明の第七の態様は、前回測定時より血漿中OA/SA比が上昇した患者、好ましくは、前回測定時より血漿中OA/SA比が0.5以上上昇した患者に投与して、心血管イベントの発症および/または再発を予防するための、イコサペント酸エチルエステルを有効成分として含有する医薬組成物である。より好ましくは前回測定時より血漿中OA/SA比が1.0以上上昇した患者に投与する医薬組成物であり、さらに好ましくは、前回測定時より血漿中OA/SA比が1.5以上上昇した患者に投与する医薬組成物である。
また、本発明の第七の別の態様は、前回測定時より血漿中OA/SA比が上昇した患者の血漿中OA/SA比を、前回測定時の値未満となるまで投与を継続し、さらに、血漿中OA/SA比を前回測定時の値未満に維持するよう投与を継続するための医薬組成物である。
本発明の第八の態様は、血漿中オレイン酸または血漿中ステアリン酸が高値の患者に投与して、心血管イベントの発症および/または再発を予防するための、イコサペント酸エチルエステルを有効成分として含有する医薬組成物である。より好ましくは、血漿中OAが22mol%以上または血漿中SAが6.9mol%以上の患者に投与する医薬組成物であり、さらに好ましくは、血漿中OAが22mol%以上または血漿中SAが7.4mol%以上の患者に投与する医薬組成物である。
当該医薬組成物は、2年以上継続して投与することが好ましく、3年以上継続して投与することがさらに好ましく、5年以上継続して投与することがとりわけ好ましい。
本発明の第九の態様は、患者の血液を採取し、脂肪酸24分画等の手法によりOA値、SA値を測定し、患者の血漿中のOA/SA比を算出し、血漿中のOA/SA比が高値の患者を選択し、当該患者に少なくともEPA−Eを有効成分として含有する医薬組成物を投与することによる心血管イベントの発症および/または再発を予防する方法である。
本発明の第九の別の態様は、患者の血液を採取し、脂肪酸24分画等の手法によりOA値、SA値を測定し、患者の血漿中のOA/SA比を算出し、血漿中のOA/SA比が高値の患者を選択し、当該患者に少なくともEPA−Eを有効成分として含有する医薬組成物を投与することによる心血管イベントの発症および/または再発のリスクが高い患者のリスクを低下させる方法である。
以上述べてきた本発明の各態様の説明で用いた用語について、さらに詳しく以下に説明する。
血漿中オレイン酸(OA)/ステアリン酸(SA)比は、患者から血液を採血し、ガスクロマトグラフィー等によりOA、SA、等、個々の脂肪酸の値もしくは全脂肪酸中における個々の脂肪酸の割合を測定することにより算出できる。また、臨床検査の一項目である全脂質中脂肪酸分画(例えば、SRL株式会社で実施可能)を実施し、得られた個々の脂肪酸の値から算出することもできる。測定方法、算出方法等は特に限定されない。
脂肪酸24分画は、脂肪酸を不飽和脂肪酸も含め、特定の24種類に分画しガスクロマトグラフィーにより定量する検査方法である。具体的には、血漿中の脂肪酸を、例えばFolchらの方法(Folch J.ら J. Biol. Chem. 226, 497−509(1957))により抽出する。トリコサン酸(Tricosanoic acid,C23:0)を内部標準として、各脂肪酸を三フッ化ホウ素とメタノールにてメチルエステル体とし、各脂肪酸のメチルエステル体を、例えば、SHIMAZU GC−17Aなどのガスクロマトグラフィー装置(島津製作所社製)およびBPX70などのキャピラリーカラム(0.25mmID×30m, SGE International Ltd.製)を用いて測定、定量することができるが、これらに限定されない。
血漿中OA/SA比が高値の患者とは、血漿中OA/SA比が3以上のヒトを意味し、より好ましくは、血漿中OA/SA比が3.5以上のヒトを意味し、さらに好ましくは、血漿中OA/SA比が4以上のヒトを意味し、とりわけ好ましくは血漿中OA/SA比が5以上のヒトを意味する。身体的症状の有無は問わない。
心血管イベントとしては、例えば心血管死(致死性心筋梗塞、突然心臓死、等)、非致死性心筋梗塞、経皮的冠動脈形成術(PTCA)、経皮的冠動脈インターベンション(PCI)、ACバイパス術、その他の心血管再建術、安静狭心症および労作狭心症の新たな発症、狭心症の不安定化(入院、PTCA、PCI、ACバイパス術、その他の心血管再建術の実施)、などが例示される。
心血管イベントの発症および/または再発を予防するとは、上述のような心血管イベントの既往のないヒトの心血管イベントの発症の予防(一次予防)および/または上述のような心血管イベントの既往を有するヒトの心血管イベントの再発の予防(二次予防)を意味する。
なお、血漿中のOA/SA比を低下させることにより、心血管イベントの発症および/または再発の予防以外にも、例えば、動脈硬化性疾患の予防・治療作用、メタボリック症候群の改善作用、精神・神経疾患の予防・治療作用、加齢に伴う各種疾患の予防・治療作用、代謝性疾患の予防・治療作用などが期待される。
「イコサペント酸」の語は、全−シス−5,8,11,14,17−イコサペント酸(all−cis−5,8,11,14,17−icosapentaenoic acid)であり、「イコサペント酸エチルエステル」は前記イコサペント酸のエチルエステルである。
なお、本発明の医薬組成物の有効成分として、EPA−Eの代わりに、EPAまたはその塩を使用することも可能である。
本発明の効果が得られれば本発明の医薬組成物における全脂肪酸中のEPA−E含量比および投与量は特に問わないが、EPA−Eは高純度のもの、例えば、全脂肪酸およびその誘導体中のEPA−E含量比が40質量%以上のものが好ましく、90質量%以上のものが更に好ましく、96.5質量%以上のものが更に好ましい。日本で閉塞性動脈硬化症および高脂血症治療薬として市販されているエパデールTMおよびエパデールSTMは(商品名、いずれも持田製薬社製)は、高純度EPA−E含有軟カプセル剤であり、全脂肪酸中のEPA−E含量比は96.5質量%以上である。本発明の医薬組成物は、これらを用いることができる。本発明の医薬組成物の1日投与量はEPA−Eとして、0.3〜6g/日、好ましくは0.9〜3.6g/日、更に好ましくは1.8〜2.7g/日が例示される。別の好ましい1日投与量として、0.3〜2.7g/日、および、0.3〜1.8g/日が例示される。
本発明の医薬組成物に含有される、その他の脂肪酸の好ましい例として、ドコサヘキサエン酸エチルエステル(以下、DHA−Eと略す)が挙げられる。本発明の効果が得られればEPA−E/DHA−Eの組成比、全脂肪酸中のEPA−EおよびDHA−E(以下、EPA−E+DHA−E)の含量比およびEPA−E+DHA−Eの投与量は特に問わないが、EPA−E+DHA−Eは高純度のもの、例えば、全脂肪酸およびその誘導体中のEPA−E+DHA−E含量比が40質量%以上のものが好ましく、80質量%以上のものが更に好ましく、90質量%以上のものが更に好ましい。1日投与量はEPA−E+DHA−Eとして、0.3〜10g/日、好ましくは0.5〜6g/日、更に好ましくは1〜4g/日が例示される。別の好ましい1日投与量として、0.3〜6g/日、0.3〜4g/日、および0.3〜1g/日が例示される。他の長鎖飽和脂肪酸含量は少ないことが好ましく、長鎖不飽和脂肪酸でもω6系、特にアラキドン酸含量は少ないことが望まれ、2質量%未満が好ましく、1質量%未満が更に好ましい。EPA−EとDHA−Eを含有する市販の製剤として、例えば、EPA−Eを約46質量%およびDHA−Eを約38質量%含有する軟質カプセル剤(ロバザ、LovazaTM(リライアント社、Reliant;プロノバ社、Pronova)、等)が高TG血症治療薬等の適応でアメリカ、欧州等で市販されている。本発明の医薬組成物は、これらを用いることができる。
EPA−EもDHA−Eも、共に、高度に不飽和であるため、本発明の医薬組成物は、抗酸化剤たとえばブチレート化ヒドロキシトルエン、ブレチート化ヒドロキシアニソール、プロピルガレート、没食子酸、医薬として許容されうるキノンおよびα−トコフェロール等を有効量含有させることが望ましい。
「高脂血症患者」の語は、血清T−Cho濃度増加、血清LDL−Cho濃度増加、血清HDL−Cho濃度低下あるいは血清TGが増加した患者である。狭義には、高コレステロール血症(血清T−Cho濃度が約220mg/dL以上、更に狭義には250mg/dL以上)、高LDL−Cho血症(血清LDL−Cho濃度が140mg/dL以上)、低HDL−Cho血症(血清HDL−Cho濃度が40mg/dL未満)あるいは高TG血症(血清TGが150mg/dL以上)のいずれか1つを満たす患者を指す。各脂質の血清中濃度は、通常、空腹時に採血された検体を用いて、公知の方法により測定、算出することができる。本発明の医薬組成物の好ましい投与対象の一つとして、高コレステロール血症患者が例示される。本明細書において、「高コレステロール血症患者」の語は、血清T−Cho濃度あるいは血清LDL−Cho濃度が増加した患者である。狭義には、高コレステロール血症(血清T−Cho濃度が約220mg/dl以上、更に狭義には250mg/dl以上)あるいは高LDL−Cho血症(血清LDL−Cho濃度が140mg/dl以上)患者を指す。
また、「脂質異常症」の語は、動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007年版(日本動脈硬化学会編集・発行)における診断基準に従い、高LDLコレステロール血症、すなわち、空腹時採血による血清中LDLコレステロール値が140mg/dL以上、低HDLコレステロール血症、すなわち、空腹時採血による血清中HDLコレステロール値が40mg/dL未満、および高トリグリセライド(トリグリセリドと同義、以下同)血症、すなわち、空腹時採血による血清中トリグリセライド値が150mg/dL以上、の少なくとも一つに該当する状態を意味する。
HMG−CoA RIは、3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリルコエンザイムA還元酵素阻害作用を有する物はすべて含まれるが、医薬投与可能なものが好ましい。具体的には、プラバスタチン、シンバスタチン、ロバスタチン、フルバスタチン、セリバスタチン、アトルバスタチン、ピタバスタチン、ロスバスタチンおよびこれらの塩、誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1つであることが好ましく、プラバスタチン、ロバスタチン、シンバスタチン、フルバスタチン、アトルバスタチン、ピタバスタチンあるいはロスバスタチンが更に好ましく、プラバスタチンあるいはシンバスタチンが更に好ましい。塩としては、医薬投与可能なものであればすべて含まれるが、特にナトリウム塩あるいはカルシウム塩、例えば、プラバスタチンナトリウム、フルバスタチンナトリウム、セリバスタチンナトリウム、アトルバスタチンカルシウム、ピタバスタチンカルシウムおよびロスバスタチンカルシウムが好ましい。本明細書においては、特に断らない限り、例えば「プラバスタチン」にはプラバスタチンの塩の態様も含まれる。
HMG−CoA RIの投与量はその薬剤の用法・用量の範囲内が好ましいが、その種類、剤形、投与方法、1日当たりの投与回数、症状の程度、体重、性別、年齢等によって適宜増減することができる。経口投与する場合は0.05〜200mg/日、好ましくは0.1〜100mg/日を1回または2回に分けて投与するが、必要に応じて全量を数回に分けて投与してもよい。また、EPA−Eの投与量に応じて減量することも可能である。
なお、プラバスタチンナトリウム(メバロチンTM錠・細粒(第一三共))、シンバスタチン(リポバスTM錠(萬有製薬))、フルバスタチンナトリウム(ローコールTM錠(ノバルティスファーマ))、アトルバスタチンカルシウム水和物(リピトールTM錠(アステラス製薬およびファイザー))、ピタバスタチンカルシウム(リバロTM錠(興和および第一三共))、およびロスバスタチンカルシウム(クレストールTM錠(アストラゼネカおよび塩野義製薬))は高脂血症治療薬として既に日本で市販されており、また、ロバスタチン(メバコールTM錠(メルク))は高脂血症治療薬として既にアメリカで市販されており、これらを入手してそれぞれの用法に従って投与することができる。
なお、好ましい一日用量は、プラバスタチンナトリウムでは5〜60mg、好ましくは10〜20mg、シンバスタチンでは2.5〜60mg、好ましくは5〜20mg、フルバスタチンナトリウムでは10〜180mg、好ましくは20〜60mg、アトルバスタチンカルシウム水和物では5〜120mg、好ましくは10〜40mg、ピタバスタチンカルシウムでは0.5〜12mg、好ましくは1〜4mg、ロスバスタチンカルシウムでは1.25〜60mg、好ましくは2.5〜20mg、ロバスタチンでは5〜160mg、好ましくは10〜80mg、セリバスタチンナトリウムでは0.075〜0.9mg、好ましくは0.15〜0.3mgがそれぞれ例示されるが、これらに限定されない。
本明細書において、「EPA−EとHMG−CoA RIを併用する」とは、EPA−EとHMG−CoA RIとを同時に投与する態様と、別々に投与する態様が含まれる。同時に投与される場合、配合剤とすることも2剤とすることもできる。別々に投与される場合、EPA−EをHMG−CoA RIより先に投与することも後に投与することもできる。また、EPA−EとHMG−CoA RIの投与量および投与比率は任意に設定することができる。
本発明の医薬組成物および予防方法は、他の薬剤、例えば、アスピリン、チクロピジン、クロピドグレル、プラスグレル、シロスタゾールなどの抗血小板薬;ワルファリン、ヘパリン、キシメラガトラン(ximelagatran)などの抗凝固薬;アンジオテンシンII受容体拮抗薬(カンデサルタン、ロサルタン、バルサルタン等)、アンジオテンシン変換酵素阻害薬、カルシウムチャネル拮抗薬(アムロジピン、シルニジピン、等)、α1遮断薬などの高血圧治療薬;αグルコシダーゼ阻害薬(ボグリボース、アカルボース、等)、ビグアナイド系薬剤、チアゾリジンジオン系薬剤(ピオグリタゾン、ロシグリタゾン、リボグリタゾン、等)、速効型インスリン分泌促進剤(ミチグリニド、ナテグリニド、等)などの糖尿病用薬または耐糖能異常改善薬;上述のHMG−CoA RI、フィブラート系薬剤、スクアレン合成酵素阻害剤(TAK−475等)、コレステロール吸収阻害剤(エゼチミブ等)、プロブコール、陰イオン交換樹脂、ニコチン酸系薬物、植物ステロール、エラスターゼ、デキストラン硫酸ナトリウムイオウ、パントテン酸、ポリエンホスファチジルコリンなどの抗高脂血症薬、抗動脈硬化薬、などとともに用いることができ、特に、HMG−CoA RIまたはフィブラート系薬剤との組み合わせは有用である。
また、EPA−Eは、血清T−Cho濃度および血清TG低下作用のほかに、アラキドン酸カスケード阻害に基づく血小板凝集抑制作用等のHMG−CoA RIまたはフィブラート系薬剤とは異なる薬理作用を有しており、HMG−CoA RIまたはフィブラート系薬剤との併用投与で上記効果を発揮させることもできる。
製剤の剤形としては、錠剤、カプセル剤、マイクロカプセル剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、経口用液体製剤、シロップ剤、ゼリー剤の形で、経口で患者に投与されるが、とりわけカプセルたとえば、軟質カプセルやマイクロカプセルに封入しての経口投与が好ましく、直径約4mmの略球形のシームレス軟質カプセルに封入しての経口投与が最も好ましい。
本発明の医薬組成物の投与量および投与期間は対象となる作用を現すのに十分な量および期間とされるが、その剤形、投与方法、1日当たりの投与回数、症状の程度、体重、年齢等によって適宜増減することができる。経口投与する場合はEPA−Eとして0.3〜6g/日、好ましくは0.9〜3.6g/日、更に好ましくは1.8〜2.7g/日を3回に分けて投与するが、必要に応じて全量を1回あるいは数回に分けて投与してもよい。経口投与する場合の別の例として、EPA−Eとして0.3〜2.7g/日、好ましくは0.3〜1.8g/日を1回で投与するが、必要に応じて全量を数回に分けて投与してもよい。食中ないし食後投与が好ましく、食直後(30分以内)投与が更に好ましい。上記投与量を経口投与する場合、投与期間は1年以上、好ましくは2年以上、更に好ましくは3年以上、とりわけ好ましくは5年以上である。心血管イベントの発症および/または再発の危険度が高い状態が続いている間は投与を継続することが望ましい。場合により1日〜3ヵ月程度、好ましくは1週間〜1ヵ月程度の休薬期間を設けることもできる。
以下に、本発明組成物の効果を実施例をもって示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)心血管イベントリスクとしての血漿中OA/SA比と、血漿中OA/SA比に及ぼすEPA−E投与の影響
試験方法
本試験は、2005年のアメリカ心臓病学会年会において発表された高純度EPA製剤に関する大規模臨床試験であるJELIS試験(Japan EPA Lipid Intervention Study)で得られた結果の一部を解析して得られたものである(JELIS試験についてはLancet、369巻、p1090−1098(2007)参照)。
すなわち、JELIS試験の対象患者18,645例(EPA群(9,326例)と対照群(9,319例))のうち、血漿中脂肪酸組成について解析した15534例(対照群とEPA群の合計)について、全観察期間中の血漿中OA/SA比の平均値に基づいて、3群の例数がほぼ等しくなるように3群(すなわち、2.6未満、2.6以上3.0未満、3.0以上)に分け、各群について投与開始から5年間の心血管イベント発症率を比較した結果を表1に示す。
なお、「補正後のハザード比」とは、OA/SA比と心イベント発症の関係を評価する際に影響を与える他の因子(例えば性差、他の基礎疾患の有無等のばらつき)を補正した後のハザード比を表している。
なお、EPA群は、エパデール(EPA−E;持田製薬)を、通常、成人1回600mgを1日3回毎食直後に経口投与した。ただし、血清TGの異常を呈する場合は、その程度により1回900mg、1日3回まで増量できることとした。また、両群ともベース薬として、プラバスタチンナトリウム(メバロチンTM錠・細粒(第一三共))、シンバスタチン(リポバスTM錠(萬有製薬))あるいはアトルバスタチンカルシウム水和物(リピトールTM錠(アステラス製薬およびファイザー))を使用し、それぞれ定められた用法・用量の範囲で経口投与した。
Figure 2009142242
表1から明らかなように、血漿中OA/SA比が3以上では、心血管イベントの発症リスクが有意に高まることが確認された。
また、試験開始前および全観察期間中の、対照群およびEPA群の血漿中OA/SA比の平均値および標準偏差を表2に示す。
Figure 2009142242
表2から明らかなように、EPA−E投与により、血漿中OA/SA比の顕著な低下が認められた。よって、EPA−E投与により、心血管イベントの発症および/または再発率は低下する。
(実施例2)
(血漿中OAまたは血漿中SAと、EPA−E投与の影響)
試験方法
実施例1と同じく、JELIS試験で得られた結果の一部を解析して得た。具体的には、一次予防症例と二次予防症例の合算、一次予防症例のみ、および、二次予防症例のみのそれぞれについて、投与開始時の血漿中OAまたは血漿中SAの値に基づいて、4群の例数がほぼ等しくなるよう4群に分け、各群について投与開始から5年間の心血管イベント発症率を比較した結果を表3〜8に示す。
表3は、投与開始時の血漿中OA値に基づく一次予防症例と二次予防症例の合算での心血管イベント発症率を示す。
Figure 2009142242
表4は、投与開始時の血漿中SA値に基づく一次予防症例と二次予防症例の合算での心血管イベント発症率を示す。
Figure 2009142242
表5は、投与開始時の血漿中OA値に基づく一次予防症例の心血管イベント発症率を示す。
Figure 2009142242
表6は、投与開始時の血漿中SA値に基づく一次予防症例の心血管イベント発症率を示す。
Figure 2009142242
表7は、投与開始時の血漿中OA値に基づく二次予防症例の心血管イベント発症率を示す。
Figure 2009142242
表8は、投与開始時の血漿中SA値に基づく二次予防症例の心血管イベント発症率を示す。
Figure 2009142242
表3〜8から明らかなように、EPA−E投与により、血漿中OAまたは血漿中SAが高値の患者(OA値22.1mol%超またはSA値7.38mol%超の患者)の心血管イベント発症および/または再発率は低下した。

Claims (11)

  1. 患者の血漿中オレイン酸/ステアリン酸比を低下させるための、イコサペント酸エチルエステルを有効成分として含有する医薬組成物。
  2. 前記患者が血漿中オレイン酸/ステアリン酸比が高値の患者である、請求項1記載の医薬組成物。
  3. 心血管イベントの発症および/または再発のリスクが高い患者のリスクを低下させるための、請求項1または2記載の医薬組成物。
  4. 前記患者が高脂血症および/または脂質異常症患者である、請求項1ないし3のいずれかに記載の医薬組成物。
  5. 血漿中オレイン酸/ステアリン酸比が3以上の患者に投与するための、請求項1ないし4のいずれかに記載の医薬組成物。
  6. 血漿中オレイン酸/ステアリン酸比が3以上の患者に投与を開始し、血漿中オレイン酸/ステアリン酸比が2.6未満となるまで投与を継続し、さらに、血漿中オレイン酸/ステアリン酸比を2.6未満に維持するよう投与を継続する、請求項1ないし5のいずれかに記載の医薬組成物。
  7. 3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリルコエンザイムA還元酵素阻害剤と併用する、請求項1ないし6のいずれかに記載の医薬組成物。
  8. 血漿中オレイン酸/ステアリン酸比をマーカーとして用いる、心血管イベントの発症および/または再発のリスクが高い患者を選別するためのハイリスク患者の選択方法。
  9. 血漿中オレイン酸/ステアリン酸比が高値の患者の血漿中オレイン酸/ステアリン酸比を2.6未満に維持することにより、心血管イベントの発症および/または再発を予防する方法。
  10. イコサペント酸エチルエステルを有効成分として含有する医薬組成物を投与することによる、請求項9記載の方法。
  11. イコサペント酸エチルエステルを投与してヒト血漿中オレイン酸/ステアリン酸比を2.6未満に維持してヒトの心血管イベントの発症および/または再発を予防する方法。
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