JPWO2008093611A1 - 焼成食品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、既存の製造設備において製造可能な、タンパク質含有量の高い焼成食品の製造方法、及び、その製造方法により製造された焼成食品を提供することを目的とする。本発明は、架橋処理をした小麦澱粉とタンパク質粉末を配合した焼成食品生地を用いることを特徴とする焼成食品の製造方法、及び、その製造方法により製造された焼成食品を提供する。

Description

本発明は、タンパク質粉末と小麦由来の架橋澱粉を配合した焼成食品生地を用いた焼成食品の製造方法、及び該製造方法により製造した焼成食品に関する。
近年、消費者の健康志向の高まりに伴い、ビタミンやミネラル等を1日の栄養所要量を基準にバランスよく配合した食品や、食物繊維等の特定の栄養素を強化している食品等の、栄養的付加価値を高めた栄養強化食品が多く開発されている。
手軽に摂食することができるクッキーやビスケット等の焼成食品においても、栄養強化食品への需要が高まっており、特に、三大栄養素の一つであるタンパク質を強化した、高タンパク質含有栄養強化食品の開発が強く望まれている。
しかしながら、タンパク質は吸水性が高いため、焼成食品生地中のタンパク質含有量を増加させると、焼成食品生地の粘りが低下して伸展性が低下し、成形性が悪くなる。また、タンパク質に吸収された水分は蒸発し難いため、焼成時に火通りが悪く、製品表面のみが焦げ、中心部が生焼け状態になり易い。
タンパク質の吸水性に基づくこれらの問題を解決して、タンパク質含有量の高い焼成食品を製造すべく、種々の方法が開示されている。例えば、(1)小麦粉と油脂とタンパク質と食物繊維を含有する焼成食品であって、該油脂で被覆されたタンパク質が、小麦粉生地中に分散してなる焼成食品及びその製造方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。該方法により、タンパク質や食物繊維等の保水性の高い原料を多量に含有していても、焼成食品生地の成形性が良好で、焼成時の火通りがよく、良好な焼成食品が製造できる。
特開平8−289714号公報
上記(1)の方法では、タンパク質の含有量が焼成食品全体の7質量%以上とすることができ、従来よりもタンパク質含有量の多い焼成食品を製造することができる。しかしながら、小麦粉をベースとした焼成食品であり、タンパク質含有量としては不十分である。また、タンパク質と油脂を予備混練する必要があるため、既存の全ての製造方法に適用できる方法ではなく、また、予備混練の条件は、タンパク質と油脂の比率等により、適宜検討される必要があるという問題もある。
一方、タンパク質高含有食品原料を用いることにより、タンパク質含有量が十分である焼成食品を製造することができるが、タンパク質高含有食品原料を用いた焼成食品生地は、成形性と火通りに劣る上に、べたつきや油分の滲み出し等が生じる。このため、既存の製造設備において、該焼成食品生地を用いて、工業的に焼成食品を製造することは困難である。
本発明は、既存の製造設備において製造可能な、タンパク質含有量の高い焼成食品の製造方法、及び該製造方法により製造された焼成食品を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、タンパク質高含有食品原料を用いた焼成食品生地に、小麦由来の架橋澱粉を配合させることにより、焼成食品生地の物性及び乳化状態を向上させることができ、既存の製造設備において、製造上の問題を引き起こすことなく、タンパク質含有量が高く、かつ良好な焼成食品を製造できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、架橋処理をした小麦澱粉とタンパク質粉末を配合した焼成食品生地を用いることを特徴とする焼成食品の製造方法を提供するものである。
また、本発明は、焼成後の架橋処理をした小麦澱粉含有量が固形分換算で2質量%以上となることを特徴とする前記焼成食品の製造方法を提供するものである。
また、本発明は、焼成後のタンパク質含有量が固形分換算で17〜60質量%となるようにタンパク質粉末を配合した焼成食品生地を用いることを特徴とする前記いずれか記載の焼成食品の製造方法を提供するものである。
また、本発明は、前記焼成食品がクッキー、ビスケット、又はクラッカーであることを特徴とする、前記いずれか記載の焼成食品の製造方法を提供するものである。
また、本発明は、前記いずれか記載の焼成食品の製造方法によって製造された焼成食品を提供するものである。
また、本発明は、前記焼成食品がクッキー、ビスケット、又はクラッカーであることを特徴とする焼成食品を提供するものである。
本発明により、既存の製造設備を用いて、製造上の問題を引き起こすことなく、タンパク質含有量が高く、かつ良好な焼成食品を製造できる。焼成食品生地に、タンパク質と架橋処理をした小麦澱粉を含有させるだけで、タンパク質含有量の高い焼成食品生地の物性及び乳化状態を向上させることができるため、予備混練を必要とする上記(1)の方法等と異なり、既存の全ての製造方法に適用することができる。加えて、焼成食品生地の改善に過剰な油脂を要しないため、油脂や糖分等の含有量を適宜調整することにより、高タンパク質かつ低カロリーの焼成食品を製造することも可能である。
本発明における焼成食品とは、原料を焼成処理することによって得られる食品を意味する。該焼成食品として、例えば、クッキー、ビスケット、クラッカー、ラスク、ウェハース等がある。特に、クッキー、ビスケット、又はクラッカーが好ましい。
本発明の焼成食品の製造方法は、架橋処理をした小麦澱粉とタンパク質粉末を配合した焼成食品生地を用いることを特徴とする焼成食品の製造方法である。この方法により焼成後の焼成食品のタンパク質含有量を、栄養補助食品として好ましい固形分換算で17質量%以上としたような場合であっても、架橋処理をした小麦澱粉の含有量を適宜調整することにより、焼成食品生地の物性及び乳化状態を、既存の製造設備において製造可能な状態に改善することができる。尚、油脂や糖質類等の、タンパク質粉末と小麦澱粉以外の原料の含有量を確保し、風味や食感の優れた焼成食品を製造することができるため、タンパク質含有量は60質量%以下であることが好ましい。
本発明において用いられるタンパク質とは、通常食品に用いられるタンパク質であれば、特に限定されるものではなく、動物性タンパク質であってもよく、植物性タンパク質であってもよい。動物性タンパク質として、例えば、カゼインやアルブミン等の乳タンパク質や、卵白、コラーゲン、ゼラチン等がある。植物性タンパク質として、例えば、小麦タンパク質や大豆タンパク質等がある。1種類のタンパク質を単独で用いてもよいし、複数種類のタンパク質を混合して用いてもよい。また、本発明において用いられるタンパク質の形状は、特に限定されるものではないが、タンパク質粉末であることが、取り扱いが簡便であるため、工業製造上、好ましい。
タンパク質含有量の高い焼成食品を製造するために、タンパク質高含有食品原料を配合した焼成食品生地を用いることが好ましいが、該焼成食品生地中に可溶性タンパク質が多く含有されていると、タンパク質の吸水性が過度に高くなり、好ましくない。したがって、本発明において用いられるタンパク質粉末は、吸水性遅延処理済みタンパク質粉末であることが好ましい。該吸水性遅延処理として、例えば、酵素処理やカルシウム等ミネラルの添加による処理等がある。該吸水性遅延処理のなされた焼成食品用のタンパク質粉末が一般的に販売されており、大豆由来のプロリーナ250、フジプロCLE(不二製油)、乳由来のBarFlex、BARPRO(GlambiaNutritionals社)等がある。なお、タンパク質粉末中のタンパク質含有量は特に限定されない。
本発明において用いられる小麦澱粉は、架橋処理をした小麦澱粉であることが好ましい。通常食品に配合されている食物繊維として、架橋処理をした小麦澱粉以外には、例えば、ポリデキストロース、セルロース、難消化性デキストリン、イヌリン、トウモロコシ種皮等があるが、架橋処理をした小麦澱粉以外の該食物繊維のみを用いた場合には、タンパク質含有量の高い焼成食品生地の物性及び乳化状態を改善させる効果は得られないためである。ただし、これらのものについては、架橋処理をした小麦澱粉と併用すること自体は可能である。
該架橋処理の架橋剤として、例えば、オキシ塩化リン、メタリン酸塩、無水リン酸塩等がある。架橋処理と共に、エステル化やエーテル化処理をした小麦澱粉を用いてもよい。
本発明の焼成食品の製造方法は、焼成後のタンパク質含有量が固形分換算で17〜60質量%であり、かつ、架橋処理をした小麦澱粉含有量が固形分換算で2質量%以上となるようにタンパク質粉末と架橋処理をした小麦澱粉を配合した焼成食品生地を用いることが好ましい。焼成後の架橋処理をした小麦澱粉含有量が、固形分換算で2〜20質量%であることがより好ましい。焼成後の焼成食品の架橋処理をした小麦澱粉含有量が、固形分換算で2質量%未満である場合には、焼成食品生地の物性や乳化状態を、既存の製造設備に用いることが可能な程度に十分に改善することができないため、好ましくない。一方、架橋処理をした小麦澱粉含有量は、多くても特に問題はないが、製造コストの点から、20質量%以下であることが好ましい。なお、焼成前後において、タンパク質含有量と架橋処理をした小麦澱粉含有量はほとんど変わらないと考えられる。
本発明の焼成食品の製造方法においては、焼成食品の原料として、油脂、糖質類、小麦粉、卵、食塩、膨張剤、香料、着色料等の、通常焼成食品に用いられるものを利用することができる。該油脂として、例えば、ショートニング、マーガリン、粉末油脂等がある。該糖質類として、例えば、蔗糖、ブドウ糖、砂糖等の糖類や、ソルビトールやキシリトール等の糖アルコール類等がある。糖質類に代えて、若しくは、糖質類と併用して、アスパルテームやステビア等の甘味料を用いてもよい。それぞれの原料の添加量は、焼成食品の品質に合わせて、適宜設定することができる。
また、焼成食品の嗜好性を高めるために、副原料として、食品への添加物として慣用されている各種の調味成分を添加することができる。該調味成分として、例えば、クエン酸やリンゴ酸等の酸味剤、グルタミン酸ソーダやチキンパウダー等の調味料、乾燥野菜粉末、果汁、乾燥果実類、アーモンドやカシューナッツ等のナッツ類、ミントやシナモン等のハーブ類、ココアパウダー、チョコレート、カカオマス、チーズ、胡麻等がある。
その他、焼成食品の栄養強化のために、副原料として、ミネラル類や、ビタミン類、食物繊維等を添加することができる。該ミネラル類として、例えば、乳酸カルシウム等のカルシウム成分やピロリン酸第2鉄等の鉄分等がある。該ビタミン類として、例えば、ビタミンB1、ビタミンB2,ビタミンB12、ビタミンC、ニコチン酸アミド等があり、β−カロチン等のプロビタミン類であってもよい。該食物繊維として、例えば、ポリデキストロース、難消化性デキストリン、セルロース、イヌリン、トウモロコシ種皮、おから粉末等がある。
該副原料は、単独で用いてもよく、複数種類を組み合わせて用いてもよい。また、該副原料の添加量は、焼成食品の品質や、該副原料の1日の栄養所要量等に合わせて、適宜設定することができる。
本発明の焼成食品の製造方法は、架橋処理をした小麦澱粉とタンパク質粉末を配合した焼成食品生地を用いる限り、特に限定されるものではない。例えば、タンパク質粉末、小麦澱粉、油脂等の全ての原料を一括混合した後、必要に応じて水分を添加して混練することにより焼成食品生地を調製し、該焼成食品生地を成形して焼成する方法や、油脂のみを予め攪拌した後、タンパク質粉末等の他の原料や水分を順次添加して混合攪拌して混練することにより焼成食品生地を調製し、該焼成食品生地を成形して焼成する方法等がある。何れの方法を用いる場合であっても、作業性よく、タンパク質含有量の高い焼成食品を製造することができる。
焼成食品生地の混練方法や、成形方法、焼成方法等は、通常焼成食品の製造方法において用いられる方法であれば、特に限定されるものではない。例えば、成形方法には、デポジット法、ロータリーモールド法、ルートプレス法等があり、通常、デポジッター、ロータリーモールド、ワイヤーカット等の成形機が用いられる。従来のタンパク質含有量の多い焼成食品生地では、焼成生地が硬く流動性が低いため、焼成生地を押し出す際の成形機への負担が大きく、また、成形時に焼成食品生地が切断したりするという問題が生じている。焼成食品生地の粘度を上げるため、油脂を多く含有させると、焼成食品生地からの油分の滲み出しや、焼成生地の粘着性が高くなり、成形機やコンベア等の製造設備に焼成食品生地が巻きついて付着するという問題が生じている。本発明の焼成食品の製造方法における焼成食品生地は、粘りやべたつき等の物性や乳化状態が顕著に改善されているため、製造工程上の問題を生じることはなく、既存の製造設備を用いて、タンパク質含有量の高い焼成食品の製造を行うことができる。また、焼成時の火抜けも良好であるため、焦げやひび割れ等の問題も改善され、硬さの良好な食感のよい焼成食品を製造することができる。
また、本発明の焼成食品の製造方法により製造された焼成食品は、そのままの状態で食してもよく、必要に応じて、焼成後に加工を施してもよい。例えば、焼成食品を、チョコレートやメープルシロップ等を用いてコーティングしてもよく、2枚の焼成食品でクリーム等を挟み込んだ形態にしてもよい。
本発明の焼成食品の製造方法により、タンパク質を油脂で被覆等することなく、タンパク質含有量の高い焼成食品生地の物性等を改善することが可能である。このため、油脂の含有量を抑え、タンパク質含有量を多くすることにより、ダイエット等に最適な、高タンパク質かつ低カロリーの焼成食品を製造することも可能である。本発明に用いられる小麦澱粉は、難消化性澱粉であるため、他の食物繊維と同様に、整腸効果や食欲抑制効果等も期待できる。糖分をアスパルテーム等の低カロリーの糖類等を用いることにより、さらに、カロリーコントロールに有用な優れた焼成食品を製造することができる。
その他、油脂や糖質類の含有量を適宜選択することにより、三大栄養素である脂質、糖質、及びタンパク質を、それぞれバランスよく高濃度に含有し、かつ、風味や食感も良好な、優れた栄養強化焼成食品を製造することも可能である。
本発明の焼成食品の製造方法により製造された焼成食品は、従来になく高濃度のタンパク質を含有する焼成食品とすることができる。このため、該焼成食品を摂食することにより、良質のタンパク質を簡便に摂取することができる。例えば、成人の場合、1日あたり40〜120gの本発明の焼成食品を摂食することにより、タンパク質の1日の栄養所要量の約1/3を摂取することが可能となる。
次に実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜4)
表1に示す配合で、ショートニング、砂糖、香料、乳化剤、他油溶性原料を一括してケーキミキサーに加えて5分間混練した後、卵、適量の水を混合して5分間混練した。さらに蛋白質粉末、小麦粉、食物繊維他粉類を加えて5分間混練することにより、焼成食品生地を調製した。表中の値は、水を除く焼成食品生地の原料のそれぞれの配合量を、質量%で表示したものである。なお、油脂はショートニングを、小麦粉はフラワー(日清製粉社製)を、タンパク質粉末はタンパク質含有量が89質量%であるプロリーナ250(不二製油社製)を、架橋処理をした小麦澱粉はファイバージム70(MGP INGREDIENTS社製)を、ポリデキストロースはライテス(ダニスコ社製)を、それぞれ用いた。また、食塩、膨張剤、香料、ミネラル類、及び、ビタミン類は、その他の原料として、これらの合計が6質量%となるようにして用いた。
該焼成食品生地を、デポジッターを用いて成形した後、オーブンで160℃20分間焼成することにより、焼成食品を得た。該焼成食品生地の物性等を、生地の硬さや、べたつき、油分の滲み出し、粘り、及び機械特性に注目して評価した。ここで、該焼成食品生地の機械特性とは、成形から焼成までの工程を、製造上の問題を生ずることなく、機械を用いて行うことができるという性質を意味する。さらに、得られた焼成食品の硬さも評価した。各評価の結果を表1に示した。
Figure 2008093611
(比較例1〜6)
表2に示す配合にした以外は、全て実施例1〜4と同様にして、焼成食品生地を調製し、該焼成食品生地を成形、焼成することにより、焼成食品を得た。該焼成食品生地の物性等の評価結果を表2に示した。なお、難消化性デキストリンはトウモロコシ由来のファイバーゾルII(松谷化学工業社製)を、セルロースはセオラスFD101(旭化成社製)を、イヌリンはイヌリン(フジ日本精糖社製)を、トウモロコシ種皮由来は日食セルファー(日本食品化工社製)を、それぞれ用いた。
Figure 2008093611
実施例1〜4の配合に基づく焼成生地を用いた場合、すなわち、本発明の焼成食品の製造方法に係る焼成生地を用いた場合には、タンパク質粉末の配合量が、例えば水を除く焼成食品生地の原料全体の27若しくは36質量%という、従来に無くタンパク質含有量の高い焼成生地であっても、2質量%以上の小麦澱粉を含有させることにより、焼成生地の物性が顕著に改善され、既存の製造設備を用いて、作業効率よく焼成食品の製造を行うことができることが、評価の結果から明らかである。また、焼成食品が焼成工程で焦げる等により硬くなりすぎると、食品としての嗜好性に劣ることになる一方、柔らかすぎると、ひび割れや破損等が生じやすくなるため、好ましくないが、本発明の焼成食品の製造方法を用いて製造された焼成食品は、焼成後の硬さも良好であった。なお、タンパク質粉末を、水を除く焼成食品生地の原料全体の27質量%配合した場合には、焼成後の焼成食品中のタンパク質含有量は約24質量%であり、36質量%配合した場合には、焼成後の焼成食品中のタンパク質含有量は約32質量%であった。
一方、比較例1又は2のように、小麦澱粉の配合量が、水を除く焼成食品生地の原料全体の2質量%未満である焼成生地の場合には、生地のべたつき等が悪く、成形及び焼成の工程において、焼成生地の切断や、機械への固着が観察され、既存の製造設備を用いて焼成食品を製造することは困難であった。得られた焼成食品の硬さも悪く、焦げやひび割れ等が観察された。
また、本発明の小麦澱粉は難消化性の食物繊維であるが、比較例2〜6のように、小麦澱粉の代わりに、ポリデキストロース等の他の食品等に汎用されている食物繊維を用いた場合には、タンパク質含有量の高い焼成生地の物性を改善する効果は観察されなかった。
特に、比較例3において、トウモロコシ由来の難消化性デキストリンを用いた場合にも、焼成生地の物性改善効果は観察されなかったことから、該物性改善効果は、小麦由来の難消化性澱粉に特有の効果ではないかと推察される。
本発明に係る焼成食品の製造方法は、既存の製造設備を用いて、タンパク質含有量が十分に高く、かつ良好な焼成食品を提供することができるため、焼成食品の製造分野で利用が可能である。

Claims (5)

  1. 架橋処理をした小麦澱粉とタンパク質粉末を配合した焼成食品生地を用いることを特徴とする焼成食品の製造方法。
  2. 焼成後の架橋処理をした小麦澱粉含有量が固形分換算で2質量%以上となることを特徴とする、請求項1記載の焼成食品の製造方法。
  3. 焼成後のタンパク質含有量が固形分換算で17〜60質量%となるようにタンパク質粉末を配合した焼成食品生地を用いることを特徴とする請求項1又は2記載の焼成食品の製造方法。
  4. 請求項1〜3の何れか一項に記載の焼成食品の製造方法により製造された焼成食品。
  5. 前記焼成食品が、クッキー、ビスケット、又はクラッカーである、請求項4に記載の焼成食品。
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