JPWO2008020597A1 - 1−メチルカルバペネム類製造中間体の製造方法 - Google Patents
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- RAUONEIRZDXULB-UHFFFAOYSA-N CC(C(C(N1)OC(C)=O)C1=O)O Chemical compound CC(C(C(N1)OC(C)=O)C1=O)O RAUONEIRZDXULB-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
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Abstract
安価な原料を用い、煩雑な工程を含まず、工業的に適した1−メチルカルバペネム類製造中間体(II)の製造方法が開示されている。その製造方法は、一般式(I)を、イミダゾールと反応させ、その後マロン酸エステルと反応させ、さらに場合によってジアゾ化することにより、1−メチルカルバペネム類製造中間体(II)を得る製造方法である。
【化1】
【化1】
Description
本発明は、優れた抗菌活性を有する1−メチルカルバペネム類の製造中間体として有用なアゼチジノン誘導体の製造方法に関する。
優れた抗菌活性を有し、かつ高い安全性を併せ持つ1−メチルカルバペネム類は、注射用抗菌物質として臨床上極めて有用な物質である。また、最近ではその経口投与剤としての開発も行われつつあり、今後ますます注目されることが予想される物質のひとつである。
しかしながら、従来の抗菌薬の一群を占める抗生物質が天然有機化合物由来であるのに対し、1−メチルカルバペネム類は化学合成に依存せざるを得ないことから、化学合成に係る製造コスト面に大きな問題を孕んでおり、これまでに当該抗菌物質あるいはそれらを製造する為の中間体の製造方法が、国内外で活発に検討されてきた。
1−メチルカルバペネム類の製造中間体としては、いくつかの鍵となる中間体が提唱されている。その一例として、下記の一般式(V)で表される化合物がある。
(式中、R1は水素原子または水酸基の保護基を表し、R6は水素原子またはカルボキシル基の保護基を表し、OR8は脱離基を表す。)
この一般式(V)で表される化合物の製造方法として、これまでに様々な方法が提案されており、その中で、一般式(II)で表されるアゼチジノン誘導体はもうひとつの重要な中間体として分類される。
例えば、一般式(II)で表される化合物は、特開平6−321946号公報等で開示されている方法のなかで、一般式(V)の製造に係る中間体として記載されている。すなわち、日本特許第3220985号公報、日本特許第3450193号公報、及びTetrahedron 52, 331-357, 1996等で開示されている下記の一般式(III’)で表され、かつ市販されている4−アセトキシアゼチジノン誘導体などの化合物と、補助基を備えた下記式(A)の化合物とを、立体選択的な炭素−炭素結合形成反応に付し、下記の一般式(VI)の化合物を得る方法が多岐に亘って提案されている。さらに、下記の一般式(VI)の化合物の補助基部分(R9)を加水分解などの方法で除去して一般式(VII)の化合物とした後、カルボキシル基の活性化を経て、さらに二炭素単位を増炭することにより、一般式(II)の化合物を合成する方法が示されており、さらに一般式(II)の化合物は1−メチルカルバペネム類の製造中間体の鍵となるもののひとつである一般式(V)の化合物へと導かれている。
(式中、R1は水素原子または水酸基の保護基を表し、R2は水素原子またはアミノ基の保護基を表し、R5は水素原子または窒素原子を表し、R6は水素原子またはカルボキシル基の保護基を表し、OR8は脱離基を表し、R9は補助基を表す。)
しかしながら、1−メチルカルバペネム類のなかでも更に有用であると目されている1β−メチルカルバペネム類の製造を目指そうとする場合、いくつかの問題を生じる。例えば、一般式(VI)の化合物を合成する際に高立体選択性を求めるが故に高価な補助基の使用が不可欠であったり、また炭素−炭素結合を円滑に形成させるための反応剤が高価であったりする。また、一旦、補助基を除去した後にカルボキシル基の活性化を経て、再び増炭反応に付さなければならないなどといった煩雑な工程が必要となったりする。その結果、従来の方法は、工業的に適した方法としては改良の余地を残すものであった。
具体的には、例えば、特開平6−256327号公報および特開平7−82248号公報には、一般式(VI)を得る反応において、本発明においても用いているチタン試薬や、ジルコニウム試薬を利用しているが、立体選択性向上のために高価な補助基を有した化合物を用いている。また、上述の日本特許第3220985号公報などには、式(VII)の化合物へ導くことは示唆されているが、一般式(I)の化合物を一般式(V)の化合物へ導くことができるとの示唆はない。
また、補助基を除去した後に、再び増炭反応に付す煩雑な工程を含まない改善された方法が、特開昭63−284176号公報、特開平10−87657号公報などに開示されている。すなわち、一般式(VI’)の化合物から出発して、一般式(VII)の化合物を経由せずに、その前工程における高立体選択性を求める為に必要とされた補助基を一種の脱離基と見なして、一般式(II)の化合物へと導く方法が開示されている(下記スキーム参照)。
(式中、R1は水素原子または水酸基の保護基を表し、R2は水素原子またはアミノ基の保護基を表し、R5は水素原子または窒素原子を表し、R6は水素原子またはカルボキシル基の保護基を表し、OR8は脱離基を表し、R9は補助基を表し、R10、R11、R12、およびR13は同一または相異なって、水素または置換基を有してもよい低級アルキル基を表し、XおよびYは酸素原子または硫黄原子を表す)
しかしながら、この方法は、その脱離基の一種と見なした補助基が複雑な置換基を有する特定の環状構造の補助基に特化されており、この補助基は、その化合物の汎用性の乏しさや製造の煩雑さなどから高価なものである。その結果、この方法も工業的に適した方法としては改良の余地を残す物であった。また、これら先行技術にも、本発明のような、安価な補助基を有する式(I)の化合物を、式(II)の化合物または式(V)の化合物へと導く示唆はない。
以上のような状況下、煩雑な工程を含まず、安価な原料を用いた、より工業的に適した1−メチルカルバペネム類製造中間体の製造方法の開発が依然として望まれている。
本発明者らは、今般、1−メチルカルバペネム類の製造中間体として有用なもののひとつである一般式(II)であらわされるアゼチジノン誘導体の工業的に適した製造方法を完成させた。
従って、本発明は、優れた抗菌活性を有する1−メチルカルバペネム類又は1β−メチルカルバペネム類の製造中間体として有用なアゼチジノン誘導体の製造方法として、安価な補助基を使用して煩雑な工程を経由することなく、工業的に優れた方法を提供することをその目的としている。
そして、本発明の一つの態様によれば、下記式(II)で表される化合物の製造方法が提供され、その方法は:
(式中、
R1は、水素原子または水酸基の保護基を表し、
R2は、水素原子またはアミノ基の保護基を表し、
R5は、水素原子または窒素原子を表し、
R6は、水素原子またはカルボキシル基の保護基を表す。)
(a)下記式(I) で表される化合物:
(式中、
R3は、置換基を有していてもよいアリール基を表し、
R4は、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアラルキル基、または置換基を有していてもよいアルキル基を表す。)
を、イミダゾールと、その後マロン酸エステルと反応させて、R5が水素原子である式(II)の化合物を得て、さらに
(b)R5が窒素原子である式(II)の化合物が所望の場合には、工程(a)で得られた化合物をさらにジアゾ化することを含んでなることを特徴とするものである。
R1は、水素原子または水酸基の保護基を表し、
R2は、水素原子またはアミノ基の保護基を表し、
R5は、水素原子または窒素原子を表し、
R6は、水素原子またはカルボキシル基の保護基を表す。)
(a)下記式(I) で表される化合物:
R3は、置換基を有していてもよいアリール基を表し、
R4は、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアラルキル基、または置換基を有していてもよいアルキル基を表す。)
を、イミダゾールと、その後マロン酸エステルと反応させて、R5が水素原子である式(II)の化合物を得て、さらに
(b)R5が窒素原子である式(II)の化合物が所望の場合には、工程(a)で得られた化合物をさらにジアゾ化することを含んでなることを特徴とするものである。
また、本発明の別の態様によれば、上記一般式(I)で表される化合物の製造方法が提供され、その方法は、下記式(III):
(式中、
R1はおよびR2は前記と同義であり、
R7は、アルキルカルボニルオキシ基を表す。)
で表される化合物を、をジルコニウム試薬の存在下、下記式(IV):
(式中、R3およびR4は前記と同義である)
で表される化合物と反応させることを含んでなる。
R1はおよびR2は前記と同義であり、
R7は、アルキルカルボニルオキシ基を表す。)
で表される化合物を、をジルコニウム試薬の存在下、下記式(IV):
で表される化合物と反応させることを含んでなる。
本発明において採用した補助基(−N(R3)SO2R4)は、従来の方法において必要とされた、特定の環状構造などを有する補助基とは異なり、安価で容易に製造でき、工業的に適したものであり、更には脱離基として有効に作用する。すなわち、本発明で採用した補助基(−N(R3)SO2R4)は、アニリン類及びスルホン酸誘導体といった汎用性の豊かな物質から容易に製造でき、またスルホンアニリド化合物(HN(R3)SO2R4)自体は工業的な原料として用いられているものもあるなど汎用性に富んでおり、安価で容易に製造できる。さらに、本発明による方法は、補助基を一旦除去した後にカルボキシル基を活性化するといった煩雑な工程を必要とせず、工業的に非常に優れたものである。
また、本発明の別の態様を構成する、一般式(I)の化合物の製造法に関して、本発明者らの知る限りでは、特に1β−メチルカルバペネム類を標的とする場合、一般式(I)の化合物を製造する際に、日本特許第3220985号公報、日本特許第3450193号公報、及びTetrahedron 52, 331-357, 1996などに記載されている公知の方法を、補助基(−N(R3)SO2R4)に適用した場合、必ずしも充分な立体選択性が得られない場合があった。しかし、本発明による上記方法は、とりわけジルコニウム試薬の存在下で実施することによって、常に高い立体選択性が得られるとの有利な効果を有する。
定義
本明細書中、基または基の一部としての低級アルキル基とは、鎖状、分岐、または環状の、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基を表し、その具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、シクロプロピル、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、シクロブチル基、n−ペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。
アリール基とは、芳香族環状化合物であって、例えば、フェニル基、ナフチル基、またはピリジル基などが挙げられる。
アラルキル基とは、アリールアルキル基を表し、基中、アルキル基部分は好ましくは前記低級アルキル基を表し、アリール基部分は前記アリール基を表す。従って、その具体例としては、ベンジル基、フェネチル基、3-フェニルプロピル基、ナフチルメチル基、ピリジルメチル基などが挙げられる。
ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられる。
本明細書中、基または基の一部としての低級アルキル基とは、鎖状、分岐、または環状の、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基を表し、その具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、シクロプロピル、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、シクロブチル基、n−ペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。
アリール基とは、芳香族環状化合物であって、例えば、フェニル基、ナフチル基、またはピリジル基などが挙げられる。
アラルキル基とは、アリールアルキル基を表し、基中、アルキル基部分は好ましくは前記低級アルキル基を表し、アリール基部分は前記アリール基を表す。従って、その具体例としては、ベンジル基、フェネチル基、3-フェニルプロピル基、ナフチルメチル基、ピリジルメチル基などが挙げられる。
ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられる。
式(II)の化合物の製造
工程(a)
本発明による方法にあっては、まず、一般式(I)の化合物をイミダゾールと反応させイミダゾリド化合物とし、その後マロン酸エステルと反応させて、R5が水素原子である式(II)の化合物を得る。
工程(a)
本発明による方法にあっては、まず、一般式(I)の化合物をイミダゾールと反応させイミダゾリド化合物とし、その後マロン酸エステルと反応させて、R5が水素原子である式(II)の化合物を得る。
式(I)および式(II)において、R1は水素原子または水酸基の保護基、R2は水素原子またはアミノ基の保護基、そしてR6は水素原子またはカルボキシル基の保護基を表す。それぞれ、水酸基、アミノ基、およびカルボキシル基の保護基としては、PROTECTVE GROUPS in ORGANIC SYNTHESIS THIRD EDITION(WILEY)等に記載されている一般的に用いられる保護基が使用できる。具体例としては、水酸基の保護基として、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基などのシリル系保護基などが挙げられ、アミノ基の保護基として、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基などのシリル系保護基、ベンジル基、パラメトキシベンジル基、パラニトロベンジル基、ベンズヒドリル基などのベンジル系保護基などが挙げられ、カルボキシル基の保護基として、ベンジル基、パラメトキシベンジル基、パラニトロベンジル基、ベンズヒドリル基などのベンジル系保護基、ピバロイルオキシメチル基、1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル基、アセトキシメチル基、1-(イソプロピルオキシカルボニルオキシ)エチル基、1-(エトキシカルボニルオキシ)エチル基、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシメチル基、1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)-2-メチルプロパン-1-イル基、イソプロピルオキシカルボニルオキシメチル基、フタリジル基、などの生体内で加水分解されうるエステル基などが挙げられる。
式(I)および式(II)において、好ましいR1としては、水素原子またはトリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基などが挙げられ、さらに好ましくは、t−ブチルジメチルシリル基などが挙げられる。
また、式(I)および式(II)において、好ましいR2としては、水素原子、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、ベンジル基、パラメトキシベンジル基、パラニトロベンジル基、ベンズヒドリル基などが挙げられ、さらに好ましくは、水素原子、パラニトロベンジル基などが挙げられる。
式(II)において、好ましいR6としては、ベンジル基、パラメトキシベンジル基、パラニトロベンジル基、ベンズヒドリル基、ピバロイルオキシメチル基、1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル基、アセトキシメチル基、1-(イソプロピルオキシカルボニルオキシ)エチル基、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシメチル基、体内で加水分解されうるエステル基などが挙げられ、さらに好ましくは、パラニトロベンジル基、パラメトキシベンジル基、などが挙げられる。
R3は置換基を有してもよいアリール基であり、アリール基としては、好ましくはフェニル基、ナフチル基、ピリジル基などの芳香族環状化合物が挙げられる。また、置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、メチル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基などのハロゲン原子などで置換されていてもよい低級アルキル基、メトキシ基、エトキシ基などの低級アルキルオキシ基、アミノ基、モノアルキルアミノ基(例えばモノメチルアミノ基、モノエチルアミノ基などが挙げられる。)、ジアルキルアミノ基(例えばジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基などが挙げられる)などのアミノ基、シアノ基及びニトロ基などが挙げられる。置換基はひとつまたは複数あってよく、また置換基が複数の場合は同一又は異なっていてもよく、置換位置は置換基がひとつの場合は結合位置の2位、3位又は4位から選択される箇所、二置換の場合は結合位置の2,3位、2,4位、2,5位、2,6位、3,4位又は3,5位から選択される箇所、それ以上の置換基がある場合は考えられ得る任意の位置から選択される箇所が置換されていてもよい。置換基が隣接した二置換の場合にあっては、両置換基の先が一体となっていてもよく、その場合はプロピレン、ブチレンなどが結合した脂肪族環、メチレンジオキシ又はエチレンジオキシなどが結合した環状エーテル化合物を形成したものなどが挙げられる。
本発明の好ましい態様によれば、好ましいR3としては、フェニル基、ブロモフェニル基、フルオロフェニル基、クロロフェニル基、メチルフェニル基、ジメチルフェニル基、エチルフェニル基、i−プロピルフェニル基、t−ブチルフェニル基、メチル-メトキシフェニル基、クロロ-メチルフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、メトキシフェニル基、シアノフェニル基、ニトロフェニル基、メトキシカルボニルフェニル基、メチレンジオキシフェニル基、エチレンジオキシフェニル基などが挙げられ、それぞれフェニル基上の置換基の位置は前記の通りである。
R4は置換基を有してもよいアリール基、アラルキル基、または、アルキル基であり、置換基としてはR3において前述した置換基と同様のものが挙げられる。アルキル基とは、ハロゲン原子などで置換されていてもよい低級アルキル基であり、例えばメチル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基などが挙げられる。置換基を有していてもよいアリール基とは前述と同義であるが、例えば、フェニル基、メチルフェニル基、ナフチル基、ピリジル基などが挙げられる。アラルキル基とは、前述と同義であるが、例えば、ベンジル基、フェネチル基、3-フェニルプロピル基、ナフチルメチル基、ピリジルメチル基などが挙げられる。好ましいR4としては、フェニル基、メチルフェニル基、ベンジル基、または、メチル基などが挙げられる。
R5は水素原子または窒素原子である。
R5は水素原子または窒素原子である。
式(I)の化合物とイミダゾールとを反応させた後、反応させるマロン酸エステルは、好ましくはマロン酸モノエステルであり、マロン酸モノエステルのエステル部分がR6に対応する。従って、このエステル部分としてはR6について挙げたものから好ましく選択され、さらにマロン酸モノエステルの具体例としては、マロン酸モノベンジルエステル、マロン酸モノ−p−ニトロベンジルエステル、マロン酸モノピバロイルオキシメチルエステルなどが挙げられ、好ましくは、マロン酸モノ−p−ニトロベンジルエステルなどが挙げられる。
工程(a)、すなわち一般式(II)で表される化合物のうちR5が水素原子である化合物を得る反応は、その第一段階として、窒素又はアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下、有機溶媒中で、塩基触媒の存在又は非存在下、イミダゾールを作用させる。
有機溶媒としては、反応に関与しない不活性な溶媒であれば使用でき、例えば、n−ペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタンまたはこれら各々の異性体混合物などの炭化水素系溶媒、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルムなどの塩素系溶媒、ベンゼン、クロロベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、シクロペンチルメチルエーテルなどのエーテル系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチルなどの酢酸エステル系溶媒又はアセトニトリルなどの非プロトン性極性溶媒などの有機溶媒を単独あるいは複数種を適宜混合して用いることができ、好ましくは、塩化メチレン、酢酸エチル、アセトニトリルなどが挙げられる。
本発明の好ましい態様によれば、塩基触媒の添加により反応を円滑に進行させることができる。塩基触媒としては、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、2−ピコリン、3−ピコリン、4−ピコリン、アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、2,3−ルチジン、2,4−ルチジン、2,5−ルチジン、2,6−ルチジン、3,4−ルチジン、3,5−ルチジン、2,4,6−コリジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−ノナ−5−エン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−ウンデカ−7−エンなどの有機塩基が挙げられ、好ましくは4−ジメチルアミノピリジンなどが挙げられる。
一般式(I)と溶媒の使用比率(重量/容積比)は、1:5〜100が通常であり、好ましくは1:10〜50である。一般式(I)と塩基触媒の使用比率(モル比)は、1:0.0〜0.5が通常であり、好ましくは1:0.05〜0.2である。一般式(I)とイミダゾールの使用比率(モル比)は、1:1〜10が通常であり、好ましくは1:1〜5である。反応温度は−30〜100℃が通常であり、好ましくは30〜60℃である。反応は0.5〜48時間で通常は進行し、好ましくは2〜24時間であり、3〜6時間が好適である。
本反応によって得られるイミダゾリド化合物は、一般的な分離精製方法によって単離することも可能ではあるが、該化合物は不安定である為、通常はそのまま次の工程に付すのが好都合である。このようにして得られるイミダゾリド化合物を含む反応混合物は、通常引き続き次工程に付すが、適宜冷却して保存することもできる。保存する場合の冷却温度としては−80〜0℃であり、好ましくは−30〜−10℃である。また、保存期間としては数時間から二日間、好ましくは24時間以内である。
工程(a)、すなわち一般式(II)で表される化合物のうちR5が水素原子である化合物を得る反応は、その第二段階として、式(I)の化合物にイミダゾールを作用させた後、マロン酸エステルを添加する。
本発明の好ましい態様によれば、反応はマグネシウム化合物の存在下実施され、マグネシウム化合物の例としては、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、臭化マグネシウム−エーテル錯体、ヨウ化マグネシウム、マグネシウムメトキシド、マグネシウムエトキシドなどが用いられ、好ましくは塩化マグネシウムなどが挙げられる。
本発明の好ましい態様によれば、反応は塩基の存在下に実施され、塩基の例としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルピロリジン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、2−ピコリン、3−ピコリン、4-ピコリン、アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、2,3−ルチジン、2,4−ルチジン、2,5−ルチジン、2,6−ルチジン、3,4−ルチジン、3,5−ルチジン、2,4,6−コリジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−ノナ−5−エン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−ウンデカ−7−エンなどが挙げられ、好ましくはトリエチルアミンなどが挙げられる。
反応において、試薬類の投入順序には特に制限はなく、マグネシウム化合物、塩基及びマロン酸エステルを有機溶媒中で反応させた混合物に、別途得られたイミダゾリド化合物を含む反応混合物を加えてもよいが、通常は、前述で得られたイミダゾリド化合物を含む反応混合物に、マグネシウム化合物、塩基及びマロン酸モノエステルを添加し行うのが一般的である。このとき、一般式(I)とマグネシウム化合物の使用比率(モル比)は1:0.5〜3が通常であり、好ましくは1:0.7〜1.5である。一般式(I)と塩基の使用比率(モル比)は1:1〜6が通常であり、好ましくは1:1.5〜3である。一般式(I)とマロン酸モノエステルの使用比率(モル比)は1:1〜3が通常であり、好ましくは1:1〜2である。マグネシウム化合物、塩基及びマロン酸モノエステルを添加する際の温度は−80〜0℃が通常であり、好ましくは−30〜−10℃である。必要な試薬類を全て添加した後の反応温度は−30〜100℃が通常であり、好ましくは30〜60℃である。反応は0.5〜20時間で通常は進行し、好ましくは1〜5時間である。
得られた反応混合物は定法に従って後処理を実施し、一般的な分離精製方法によって単離することによって、一般式(II)(式中、R5は水素原子)を得ることが出来る。
工程(b)
R5が窒素原子である式(II)の化合物が所望の場合には、工程(a)で得られた化合物をさらにジアゾ化する。
通常は、工程(a)で得られた一般式(II)(式中、R5は水素原子)を、単離することなく、後処理溶液をそのままジアゾ化することによって一般式(II)(式中、R5が窒素原子)とすることができる。このとき使用される有機溶媒は前述した反応に関与しない不活性な溶媒が使用できるが、好ましくは、反応の後処理に使用するに都合のよい炭化水素系溶媒、塩素系溶媒、芳香族炭化水素系溶媒及び酢酸エステル系溶媒などが使用され、n−ヘプタン、塩化メチレン、トルエン、酢酸エチルなどが好適に使用される。
R5が窒素原子である式(II)の化合物が所望の場合には、工程(a)で得られた化合物をさらにジアゾ化する。
通常は、工程(a)で得られた一般式(II)(式中、R5は水素原子)を、単離することなく、後処理溶液をそのままジアゾ化することによって一般式(II)(式中、R5が窒素原子)とすることができる。このとき使用される有機溶媒は前述した反応に関与しない不活性な溶媒が使用できるが、好ましくは、反応の後処理に使用するに都合のよい炭化水素系溶媒、塩素系溶媒、芳香族炭化水素系溶媒及び酢酸エステル系溶媒などが使用され、n−ヘプタン、塩化メチレン、トルエン、酢酸エチルなどが好適に使用される。
ジアゾ化にはアジド化合物と塩基が使用される。アジド化合物としては、メタンスルホニルアジド、トルエンスルホニルアジド、p−カルボキシベンゼンスルホニルアジド、ドデシルベンゼンスルホニルアジドなどのスルホニルアジド類などが使用され、好ましくはドデシルベンゼンスルホニルアジドなど挙げられる。
塩基としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルピロリジン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、2−ピコリン、3−ピコリン、4-ピコリン、アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、2,3−ルチジン、2,4−ルチジン、2,5−ルチジン、2,6−ルチジン、3,4−ルチジン、3,5−ルチジン、2,4,6−コリジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−ノナ−5−エン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−ウンデカ−7−エンなどが用いられ、好ましくはトリエチルアミンなどが挙げられる。
塩基としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルピロリジン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、2−ピコリン、3−ピコリン、4-ピコリン、アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、2,3−ルチジン、2,4−ルチジン、2,5−ルチジン、2,6−ルチジン、3,4−ルチジン、3,5−ルチジン、2,4,6−コリジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−ノナ−5−エン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−ウンデカ−7−エンなどが用いられ、好ましくはトリエチルアミンなどが挙げられる。
一般式(I)とアジド化合物の使用比率(モル比)は1:0.7〜2が通常であり、好ましくは1:1〜1.5である。一般式(I)と塩基の使用比率(モル比)は1:0.1〜1が通常であり、好ましくは1:0.2〜0.5である。反応は−20〜50℃で通常は進行し、好ましくは0〜50℃である。反応時間は0.5〜48時間が通常であり、好ましくは1〜24時間であり、3〜15時間が好適である。
得られた反応混合物を、当業者において一般的な定法に従って後処理に付し、さらに一般的な分離精製方法によって単離することによって、一般式(II)(式中、R5は窒素原子)を得ることができる。この後処理の際に、通常の水洗に加え、特に希アルカリ水溶液での洗浄を行っておくことで、一般式(II)(式中、R5は窒素原子)の分離精製が容易になる。このときの希アルカリ水溶液は、炭酸水素ナトリウム水溶液、炭酸水素カリウム水溶液、炭酸ナトリウム水溶液、炭酸カリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、炭酸カリウム水溶液、アンモニア水などが使用され、好ましくは水酸化ナトリウム水溶液である。このときの希アルカリ水溶液の濃度としては、0.1〜3 mol/Lが通常使用され、好ましくは0.5〜1mol/Lである。分離精製は通常の一般的な方法が使用できるが、好ましくは沈殿を形成させる方法であり、後処理溶液を適宜濃縮することによって行うことができる。別の方法としては、n−ヘプタンなどの有機溶媒を適宜添加して、さらに熟成させて、生じた沈殿をろ取することによって、1−メチルカルバペネム類の製造中間体として有用な一般式(II)(式中、R5は窒素原子)であらわされるアゼチジノン誘導体を得ることができる。
得られた一般式(II)のR1に保護基が存在する場合は,PROTECTVE GROUPS in ORGANIC SYNTHESIS THIRD EDITION(WILEY)等に記載されている一般的に用いられる脱保護法により脱保護するで、一般式(II)(式中、R1は水素原子であり、R5は水素原子又は窒素原子である)であらわされるアゼチジノン誘導体とすることができる。
脱保護の対象としては、単離精製された一般式(II)(式中、R1が水酸基の保護基)を使用することもできるが、一般式(II)を含む反応の後処理溶液をそのまま使用することもできる。好ましくは、使用される有機溶媒は当該反応に関与しない溶媒が使用され、例えば、n−ペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタンまたはこれら各々の異性体混合物などの炭化水素系溶媒、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルムなどの塩素系溶媒、ベンゼン、クロロベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、シクロペンチルメチルエーテルなどのエーテル系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチルなどの酢酸エステル系溶媒、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン性極性溶媒又はメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブチルアルコール、第三ブチルアルコールなどのアルコール系溶媒などの有機溶媒を単独あるいは複数種を適宜混合して用いることができ、好ましくは、塩化メチレン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、メタノールなどが挙げられ、更に好ましくは塩化メチレン及びメタノールを適宜混合したものなどが挙げられる。このときの塩化メチレンとメタノール混合比(容積比)は1:0〜0:1が通常であり、好ましくは1:1〜4である。保護基がシリル基である場合、脱シリル化剤としては、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸などの有機酸類、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、りん酸などの鉱酸類、三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体、四塩化チタン、四塩化ジルコニウム、塩化アルミニウム、塩化第二鉄、硝酸第二銅、硝酸セリウム(III)などのルイス酸類、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウムなどの水酸化アルカリ類、フッ化水素、フッ化アンモニウム、フッ化水素トリエチルアミン錯体、フッ化水素ピリジン錯体、フッ化テトラブチルアンモニウム、フッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化セシウム、フッ化アンモニウム、ほうフッ化水素酸、けいフッ化水素酸などのフッ化物類などを単独又は複数種類混合して用いられ、好ましくは塩酸などが挙げられる。
脱保護において、一般式(II)(式中、R1が水酸基の保護基)と溶媒の使用比率(重量/容積比)は1:2〜50が通常であり、好ましくは1:5〜20である。脱シリル化剤の使用量は化学量論量から大過剰量の範囲で使用される。反応温度は−20〜60℃が通常であり、好ましくは0〜40℃である。反応時間は0.5〜24時間が通常であり、好ましくは1〜17時間である。
得られた反応混合物は当業者において一般的な定法に従って後処理を実施し、一般的な分離精製方法によって単離することによって、脱保護された一般式(II)(式中、R1は水素原子であり、R5は水素原子又は窒素原子である)が得られる。
式(I)の化合物の製造
本発明による式(II)の化合物の製造にあたり用いられる式(I)の化合物は公知であり、例えば、上述の日本特許第3220985号公報、日本特許第3450193号公報、及びTetrahedron 52, 331-357, 1996などに記載の方法によって得ることが出来る。しかし、本発明の好ましい態様によれば、式(I)の化合物は下記のスキームにより好ましく製造され、この方法は本発明の別の態様を構成する。
(式中、R1は水素原子または水酸基の保護基を表し、R2は水素原子またはアミノ基の保護基を表し、R3は置換基を有していてもよいアリール基を表し、R4は置換基を有していてもよいアリール基、アラルキル基、またはアルキル基を表し、R7はアルキルカルボニルオキシ基を表す。)
本発明による式(II)の化合物の製造にあたり用いられる式(I)の化合物は公知であり、例えば、上述の日本特許第3220985号公報、日本特許第3450193号公報、及びTetrahedron 52, 331-357, 1996などに記載の方法によって得ることが出来る。しかし、本発明の好ましい態様によれば、式(I)の化合物は下記のスキームにより好ましく製造され、この方法は本発明の別の態様を構成する。
本発明にあっては、安価でかつ脱離基として機能する工業的に有用な補助基(−N(R3)SO2R4)を採用した。上記の通り、前記のような公知の方法において、この補助基を用い式(I)の化合物、特に1β−メチルカルバペネムの製造中間体を製造する場合、十分な立体選択性が得られない恐れがあった。本発明による式(I)の化合物の製造法は、この課題を解決するものである。この課題は、一般式(III)と、一般式(IV)とをジルコニウム試薬の存在下、好ましくは一般式(III)と、ジルコニウム試薬で処理した一般式(IV)とを反応させることによって、一般式(I)を得ることで解決された。一般式(IV)のジルコニウム試薬による処理とは、好ましくは一般式(IV)を有機溶媒中でジルコニウム化合物と塩基を作用させて行うことを意味する。
一般式(IV)で表される化合物は、公知の方法により行うことが出来る。例えば、アニリン類(R3NH2)とスルホン酸誘導体(R4SO2X)を反応させスルホンアニリド化合物(HN (R3)SO2R4)とし、これにプロピオニルクロリドやプロピオン酸無水物などを作用させる等によって得ることができる。
本発明による製造方法において、R1及びR2は水素原子又はそれぞれ水酸基及びアミノ基の保護基であり、水酸基、及び、アミノ基の保護基としては先に述べた書籍等に記載されている一般的に用いられる保護基が使用できるが、例えば、水酸基及びアミノ基の保護基としては、前記と同義であり、好ましいR1としては、水素原子またはトリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基などが挙げられ、さらに好ましくは、t−ブチルジメチルシリル基などが挙げられる。
好ましいR2としては、水素原子、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、ベンジル基、パラメトキシベンジル基、パラニトロベンジル基、ベンズヒドリル基などが挙げられ、さらに好ましくは、水素原子、パラニトロベンジル基などが挙げられる。
R3も前記と同義であり、R3は置換基を有してもよいアリール基であり、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基、ピリジル基などの芳香族環状化合物が挙げられ、置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、メチル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基などのハロゲン原子などで置換されていてもよい低級アルキル基、メトキシ基、エトキシ基などの低級アルキルオキシ基、アミノ基、モノアルキルアミノ基(例えばモノメチルアミノ基、モノエチルアミノ基などが挙げられる。)、ジアルキルアミノ基(例えばジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基などが挙げられる)などのアミノ基、シアノ基及びニトロ基などが挙げられる。置換基はひとつまたは複数あってよく、置換基が複数の場合は同一又は異なっていてもよく、置換位置は置換基がひとつの場合は結合位置の2位、3位又は4位から選択される箇所、二置換の場合は結合位置の2,3位、2,4位、2,5位、2,6位、3,4位又は3,5位から選択される箇所、それ以上の置換基がある場合は考えられ得る任意の位置から選択される箇所が置換されていてもよい。置換基が隣接した二置換の場合にあっては、両置換基の先が一体となっていてもよく、その場合はプロピレン、ブチレンなどが結合した脂肪族環、メチレンジオキシ又はエチレンジオキシなどが結合した環状エーテル化合物を形成したものなどが挙げられる。
好ましいR3としては、フェニル基、ブロモフェニル基、フルオロフェニル基、クロロフェニル基、メチルフェニル基、ジメチルフェニル基、エチルフェニル基、i−プロピルフェニル基、t−ブチルフェニル基、メチル-メトキシフェニル基、クロロ-メチルフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、メトキシフェニル基、シアノフェニル基、ニトロフェニル基、メトキシカルボニルフェニル基、メチレンジオキシフェニル基、エチレンジオキシフェニル基などが挙げられ、それぞれフェニル基上の置換基の位置は前記の通りである。
R4は置換基を有してもよいアリール基、アラルキル基、またはアルキル基であり、置換基としてはR3において前述した置換基と同義である。アルキル基とは、ハロゲン原子などで置換されていてもよい低級アルキル基であり、例えばメチル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基などが挙げられる。置換基を有していてもよいアリール基とは前述と同義であるが、例えば、フェニル基、メチルフェニル基、ナフチル基、ピリジル基などが挙げられる。アラルキル基とは、前述と同義であるが、例えば、ベンジル基、フェネチル基、3-フェニルプロピル基、ナフチルメチル基、ピリジルメチル基などが挙げられる。好ましいR4としては、フェニル基、メチルフェニル基、ベンジル基、または、メチル基などが挙げられる。
R7はアルキルカルボニルオキシ基を表し、好ましくはアセチルオキシ基などが挙げられる。
反応は、窒素又はアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下、有機溶媒中で行うこと望ましい。有機溶媒としては、反応に関与しない不活性な溶媒であれば使用でき、例えば、n−ペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタンまたはこれら各々の異性体混合物などの炭化水素系溶媒、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルムなどの塩素系溶媒、ベンゼン、クロロベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、シクロペンチルメチルエーテルなどのエーテル系溶媒などの有機溶媒を単独あるいは複数種を適宜混合して用いることができ、好ましくは塩化メチレンなどが挙げられる。
ジルコニウム化合物としては、四フッ化ジルコニウム、四塩化ジルコニウム、四臭化ジルコニウム、四ヨウ化ジルコニウム、ジルコニウムテトラ−i−プロポキシドなどが用いられ、好ましくは四塩化ジルコニウムなどが挙げられる。
塩基としては、ジメチルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジブチルアミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ビストリメチルシリルアミン、ピロリジン、N−メチルピロリジン、ピペリジン、N−メチルピペリジン、モルホリン、N−メチルモルホリン、テトラメチルエチレンジアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、2−ピコリン、3−ピコリン、4-ピコリン、アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、2,3−ルチジン、2,4−ルチジン、2,5−ルチジン、2,6−ルチジン、3,4−ルチジン、3,5−ルチジン、2,4,6−コリジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−ノナ−5−エン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−ウンデカ−7−エンなどが用いられ、好ましくはトリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンなどが挙げられる。
試薬類を加える順番は特に制限はないが、好ましくは一般式(IV)の有機溶媒の溶液にジルコニウム化合物、塩基次いで一般式(III)の順序で加える。一般式(III)と溶媒の使用比率(重量/容積比)は1:10〜100が通常であり、好ましくは1:10〜30である。一般式(III)と一般式(IV)の使用比率(モル比)は1:1〜3が通常であり、好ましくは1:1.2〜2である。ジルコニウム化合物の使用比率(モル比)は1:1〜3が通常であり、好ましくは1:1.2〜2である。塩基触媒の使用比率(モル比)は1:1〜3が通常であり、好ましくは1:1.2〜2である。また、アセトニトリル、N,N−ジメチホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン性極性溶媒を適宜加えることが推奨され、これにより反応収率及び/又は立体選択性を向上させることができる。別の態様によれば、更に、水、メタノールなどのプロトン性溶媒を極微量添加することで収率を向上させることができる。反応温度は−30〜50℃が通常であり、好ましくは−15〜30℃である。反応時間は0.5〜24時間が通常であり、好ましくは1〜5時間である。
得られた反応混合物は定法に従って後処理を実施し、一般的な分離精製方法、例えばシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製や沈殿を形成させる方法など、によって単離して、一般式(I)の化合物を得ることができる。
以下に具体例を示して本発明についてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの具体的な例示に限定されるものではない。また、以下の略号を使用することがある。
Ts:p−トルエンスルホニル基
TEA:トリエチルアミン
DMAP:4−ジメチルアミノピリジン
Ac:アセチル基
TBS:t−ブチルジメチルシリル基
DIPEA:ジイソプロピルエチルアミン
Ts:p−トルエンスルホニル基
TEA:トリエチルアミン
DMAP:4−ジメチルアミノピリジン
Ac:アセチル基
TBS:t−ブチルジメチルシリル基
DIPEA:ジイソプロピルエチルアミン
以下に例示したそれぞれの項における物性の記述に係る1H核磁気共鳴スペクトル(1H NMR)の測定については、日本電子社製JNM-AL400型核磁気共鳴装置を使用し、化学シフトの値はテトラメチルシラン(TMS)をδ0.00 ppmとしたときの値を示し、スピン結合定数はJ値をHzで表し、スピン結合の***様式は、s=一重線、d=二重線、t=三重線、dd=二重二重線、td=三重二重線及びm=多重線をそれぞれ表し、br.を付したものはピークがブロードなものを表し、水素原子の数は、1H、2Hの様に表している。なお、一部の化合物においては、立体障害によるものと考えられる二種の回転異性体混合物として観測されているものがある。この場合は化学シフト値、スピン結合の***様式及び水素原子の数のみを記した。
2−アミノベンゾトリフルオリド32.23 g (0.20 mol)のピリジン(85 mL)溶液を氷浴で冷却し、p−トルエンスルホニルクロリド38.52 g (0.20 mol)を加え、同温度で1時間反応させた。反応混合物を水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、有機層を希塩酸及び飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで脱水し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣を酢酸エチル−ヘキサンから結晶化させ、N−(2−トリフルオロメチルフェニル)−p−トルエンスルホンアミド(化合物2) 55.79 g (収率96.5%)を帯黄白色粉末として得た。
1H NMR(400 MHz, CDCl3):δppm 2.37 (s, 3H), 6.84 (br. s, 1H), 7.16−7.23 (m,3H), 7.47−7.53 (m, 2H), 7.66 (d, J=8.3 Hz, 2H), 7.82 (d, J=8.3 Hz, 1H).
1H NMR(400 MHz, CDCl3):δppm 2.37 (s, 3H), 6.84 (br. s, 1H), 7.16−7.23 (m,3H), 7.47−7.53 (m, 2H), 7.66 (d, J=8.3 Hz, 2H), 7.82 (d, J=8.3 Hz, 1H).
化合物2 61.49 g (0.20 mol)の塩化メチレン (350 mL)溶液に、無水プロピオン酸 31.25 mL (0.24 mol)、TEA 40.77 mL(0.29 mol)及びDMAP 1.19 g (0.0097 mol)を順次加え、室温で1時間反応させた。反応溶液に水を加えて強攪拌、静置、分離し、有機層を減圧濃縮した後、濃縮液にヘキサンを加えたところ、標題化合物(化合物3) 67.41 g (収率93.1%)が白色粉末として得られた。
1H NMR(400 MHz, CDCl3):δppm 0.97 (t, J=7.3 Hz, 3H), 1.91−2.06 (m, 2H), 2.46 (s, 3H), 7.35−7.38 (m, 3H), 7.65−7.70 (m, 2H), 7.86 (dd, J=7.6, 1.7 Hz, 1H), 8.02 (d, J=8.3 Hz, 2H).
1H NMR(400 MHz, CDCl3):δppm 0.97 (t, J=7.3 Hz, 3H), 1.91−2.06 (m, 2H), 2.46 (s, 3H), 7.35−7.38 (m, 3H), 7.65−7.70 (m, 2H), 7.86 (dd, J=7.6, 1.7 Hz, 1H), 8.02 (d, J=8.3 Hz, 2H).
その他のN−プロピオニル−N−フェニル−p−トルエンスルホンアミド誘導体を上記製造例1と同様の方法で製造することができる。
実施例1
N−[(2R)−2−{(3S,4R)−3−[(1R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル}プロピオニル]−N−(2−トリフルオロメチルフェニル)−p−トルエンスルホンアミド(化合物4)の製造
N−[(2R)−2−{(3S,4R)−3−[(1R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル}プロピオニル]−N−(2−トリフルオロメチルフェニル)−p−トルエンスルホンアミド(化合物4)の製造
窒素ガス雰囲気下において、N−プロピオニル−N−(2−トリフルオロメチルフェニル)−p−トルエンスルホンアミド(化合物3) 22.29 g (60.0 mmol)の塩化メチレン (345 mL)溶液を氷浴で冷却し、塩化ジルコニウム20.98 g (90.0 mmol)を加え同温度で30分間攪拌した。次にDIPEA 16.5 mL (94.7 mmol)を加え同温度で30分間攪拌後に、(3R,4R)−4−アセトキシ−3−[(R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−アゼチジノン 17.25 g (60.0 mmol)を加えた後に、氷浴を外して室温に昇温させながら1時間反応させた。このときの反応収率(HPLC)は58.4%であり、ジアステレオマー生成比(HPLC)はβ/α=93.5/6.5であった。反応混合物に水を加え強攪拌、静置、分離し、有機層を水及び10%食塩水で順次洗浄後、有機層を減圧濃縮した。得られた濃縮液をトルエンで濃縮置換した後にヘキサンを加えたところ、標題化合物(化合物4)19.28 g (収率53.7%)が白色粉末として得られた。
1H NMR(400 MHz, CDCl3):δppm -0.01, -0.01, 0.01, 0.05 (s, 6H), 0.77−1.04(m, 15H), 2.33−2.46 (m, 4H), 2.62, 2.70 (dd, 1H), 3.74, 3.86 (dd, 1H), 4.08 (m, 1H), 5.49, 5.86 (br. s, 1H), 7.24−7.43 (m, 3H), 7.63−7.72 (m, 2H), 7.85 (m, 1H), 7.95 (m, 2H)、当該データは回転異性体として約1:1の比率で観測されている。
1H NMR(400 MHz, CDCl3):δppm -0.01, -0.01, 0.01, 0.05 (s, 6H), 0.77−1.04(m, 15H), 2.33−2.46 (m, 4H), 2.62, 2.70 (dd, 1H), 3.74, 3.86 (dd, 1H), 4.08 (m, 1H), 5.49, 5.86 (br. s, 1H), 7.24−7.43 (m, 3H), 7.63−7.72 (m, 2H), 7.85 (m, 1H), 7.95 (m, 2H)、当該データは回転異性体として約1:1の比率で観測されている。
実施例2
N−[(2R)−2−{(3S,4R)−3−[(1R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル}プロピオニル]−N−(2−トリフルオロメチルフェニル)−p−トルエンスルホンアミド(化合物4)の製造
窒素ガス雰囲気下において、N−プロピオニル−N−(2−トリフルオロメチルフェニル)−p−トルエンスルホンアミド(化合物3) 26.75 g (72.0 mmol)の塩化メチレン (345 mL)溶液を氷浴で冷却し、塩化ジルコニウム21.67 g (93.0 mmol)を加え同温度で30分間攪拌した。次にDIPEA 16.2 mL (93.0 mmol)を加え同温度で30分間攪拌後に、DMF 17.3 mLを加え同温度で30分間攪拌し、さらに(3R,4R)−4−アセトキシ−3−[(R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−アゼチジノン 17.25 g (60.0 mmol)を加えた後に、氷浴を外して室温に昇温させながら30分間反応させた。このときの反応収率(HPLC)は63.0%であり、ジアステレオマー生成比(HPLC)はβ/α=97.4/2.6であった。反応混合物に水を加え強攪拌、静置、分離し、有機層を水及び10%食塩水で順次洗浄後、有機層を減圧濃縮した。得られた濃縮液をトルエンで濃縮置換して沈殿を形成させたところ、標題化合物(化合物4)19.71 g (収率54.9%)が白色粉末として得られた。
得られた化合物の1H NMRは、実施例1のものと同じであった。
N−[(2R)−2−{(3S,4R)−3−[(1R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル}プロピオニル]−N−(2−トリフルオロメチルフェニル)−p−トルエンスルホンアミド(化合物4)の製造
窒素ガス雰囲気下において、N−プロピオニル−N−(2−トリフルオロメチルフェニル)−p−トルエンスルホンアミド(化合物3) 26.75 g (72.0 mmol)の塩化メチレン (345 mL)溶液を氷浴で冷却し、塩化ジルコニウム21.67 g (93.0 mmol)を加え同温度で30分間攪拌した。次にDIPEA 16.2 mL (93.0 mmol)を加え同温度で30分間攪拌後に、DMF 17.3 mLを加え同温度で30分間攪拌し、さらに(3R,4R)−4−アセトキシ−3−[(R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−アゼチジノン 17.25 g (60.0 mmol)を加えた後に、氷浴を外して室温に昇温させながら30分間反応させた。このときの反応収率(HPLC)は63.0%であり、ジアステレオマー生成比(HPLC)はβ/α=97.4/2.6であった。反応混合物に水を加え強攪拌、静置、分離し、有機層を水及び10%食塩水で順次洗浄後、有機層を減圧濃縮した。得られた濃縮液をトルエンで濃縮置換して沈殿を形成させたところ、標題化合物(化合物4)19.71 g (収率54.9%)が白色粉末として得られた。
得られた化合物の1H NMRは、実施例1のものと同じであった。
実施例3
N−[(2R)−2−{(3S,4R)−3−[(1R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル}プロピオニル]−N−(2−ブロモフェニル)−p−トルエンスルホンアミドの製造
N−プロピオニル−N−(2−ブロモフェニル)−p−トルエンスルホンアミド27.53 g (72.02 mmol)を使用して、実施例2と同様に反応を行い、標題化合物 23.38 g (収率63.9%)を白色粉末として得た。この反応での反応収率(HPLC)は72.5%であり、ジアステレオマー生成比(HPLC)はβ/α=95.4/4.6であった。
1H NMR(400 MHz, CDCl3):δppm -0.01, -0.01, 0.01, 0.02 (s, 6H), 0.81, 0.83(s, 9H), 0.83, 0.96, 1.05, 1.12 (d, 6H), 2.25, 2.44 (m, 1H), 2.44 (s, 3H), 2.68, 2.80 (dd, 1H), 3.77, 3.93 (dd, 1H), 4.09 (m, 1H), 5.65, 5.85 (br. s, 1H), 7.31−7.47 (m, 5H), 7.72 (m, 1H), 7.96 (d, 2H)、当該データは回転異性体として約1:1.9の比率で観測されている。
N−[(2R)−2−{(3S,4R)−3−[(1R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル}プロピオニル]−N−(2−ブロモフェニル)−p−トルエンスルホンアミドの製造
N−プロピオニル−N−(2−ブロモフェニル)−p−トルエンスルホンアミド27.53 g (72.02 mmol)を使用して、実施例2と同様に反応を行い、標題化合物 23.38 g (収率63.9%)を白色粉末として得た。この反応での反応収率(HPLC)は72.5%であり、ジアステレオマー生成比(HPLC)はβ/α=95.4/4.6であった。
1H NMR(400 MHz, CDCl3):δppm -0.01, -0.01, 0.01, 0.02 (s, 6H), 0.81, 0.83(s, 9H), 0.83, 0.96, 1.05, 1.12 (d, 6H), 2.25, 2.44 (m, 1H), 2.44 (s, 3H), 2.68, 2.80 (dd, 1H), 3.77, 3.93 (dd, 1H), 4.09 (m, 1H), 5.65, 5.85 (br. s, 1H), 7.31−7.47 (m, 5H), 7.72 (m, 1H), 7.96 (d, 2H)、当該データは回転異性体として約1:1.9の比率で観測されている。
実施例4
N−[(2R)−2−{(3S,4R)−3−[(1R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル}プロピオニル]−N−フェニル−p−トルエンスルホンアミドの製造
N−プロピオニル−N−フェニル−p−トルエンスルホンアミド3.03 g (10.0 mmol)を使用して、実施例1と同様に反応を行い、標題化合物 2.66 g (収率50.1%)を白色粉末として得た。この反応での反応収率(HPLC)は60.5%であり、ジアステレオマー生成比(HPLC)はβ/α=85.6/14.4であった。
1H NMR(400 MHz, CDCl3):δppm -0.01 (s, 3H), 0.01 (s, 3H), 0.81 (s, 9H), 0.94 (d, J=6.3 Hz, 3H), 1.00 (d, J=7.1 Hz, 3H), 2.44−2.47 (m, 4H), 2.61 (dd, J=4.0, 2.2 Hz, 1H), 3.77 (dd, J=4.5, 2.2 Hz, 1H), 4.05 (td, J=6.3, 4.5 Hz, 1H), 5.77, (br. s, 1H), 7.21−7.24 (m, 2H), 7.32 (d, J=8.1 Hz, 2H), 7.46−7.50 (m, 3H), 7.86 (d, J=8.1 Hz, 2H).
N−[(2R)−2−{(3S,4R)−3−[(1R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル}プロピオニル]−N−フェニル−p−トルエンスルホンアミドの製造
N−プロピオニル−N−フェニル−p−トルエンスルホンアミド3.03 g (10.0 mmol)を使用して、実施例1と同様に反応を行い、標題化合物 2.66 g (収率50.1%)を白色粉末として得た。この反応での反応収率(HPLC)は60.5%であり、ジアステレオマー生成比(HPLC)はβ/α=85.6/14.4であった。
1H NMR(400 MHz, CDCl3):δppm -0.01 (s, 3H), 0.01 (s, 3H), 0.81 (s, 9H), 0.94 (d, J=6.3 Hz, 3H), 1.00 (d, J=7.1 Hz, 3H), 2.44−2.47 (m, 4H), 2.61 (dd, J=4.0, 2.2 Hz, 1H), 3.77 (dd, J=4.5, 2.2 Hz, 1H), 4.05 (td, J=6.3, 4.5 Hz, 1H), 5.77, (br. s, 1H), 7.21−7.24 (m, 2H), 7.32 (d, J=8.1 Hz, 2H), 7.46−7.50 (m, 3H), 7.86 (d, J=8.1 Hz, 2H).
実施例5
N−[(2R)−2−{(3S,4R)−3−[(1R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル}プロピオニル]−N−(2−エチルフェニル)−p−トルエンスルホンアミドの製造
N−プロピオニル−N−(2−エチルフェニル)−p−トルエンスルホンアミド3.32 g (10.0 mmol)を使用して、実施例1と同様に反応を行い、標題化合物 2.81 g (収率52.8%)を白色粉末として得た。反応収率(HPLC)は57.0%であり、ジアステレオマー生成比(HPLC)はβ/α=89.1/10.9であった。
1H NMR(400 MHz, CDCl3):δppm -0.04, -0.00, 0.01, 0.03 (s, 6H), 0.79, 0.82(s, 9H), 0.76, 0.90, 0.97, 1.02 (d, 6H), 1.30, 1.32 (t, 3H), 2.26, 2.42 (m, 1H), 2.44, 2.45 (s, 3H), 2.61 (m, 1H), 2.62, 2.84 (m, 2H), 3.68, 3.88 (dd, 1H), 4.02, 4.12 (m, 1H), 5.59, 5.82 (br. s, 1H), 6.97, 7.06 (d, 1H), 7.23−7.35 (m, 3H),7.39 (m, 2H), 7.91 (d, 2H)、当該データは回転異性体として約1.5:1の比率で観
測されている。
N−[(2R)−2−{(3S,4R)−3−[(1R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル}プロピオニル]−N−(2−エチルフェニル)−p−トルエンスルホンアミドの製造
N−プロピオニル−N−(2−エチルフェニル)−p−トルエンスルホンアミド3.32 g (10.0 mmol)を使用して、実施例1と同様に反応を行い、標題化合物 2.81 g (収率52.8%)を白色粉末として得た。反応収率(HPLC)は57.0%であり、ジアステレオマー生成比(HPLC)はβ/α=89.1/10.9であった。
1H NMR(400 MHz, CDCl3):δppm -0.04, -0.00, 0.01, 0.03 (s, 6H), 0.79, 0.82(s, 9H), 0.76, 0.90, 0.97, 1.02 (d, 6H), 1.30, 1.32 (t, 3H), 2.26, 2.42 (m, 1H), 2.44, 2.45 (s, 3H), 2.61 (m, 1H), 2.62, 2.84 (m, 2H), 3.68, 3.88 (dd, 1H), 4.02, 4.12 (m, 1H), 5.59, 5.82 (br. s, 1H), 6.97, 7.06 (d, 1H), 7.23−7.35 (m, 3H),7.39 (m, 2H), 7.91 (d, 2H)、当該データは回転異性体として約1.5:1の比率で観
測されている。
実施例6
N−[(2R)−2−{(3S,4R)−3−[(1R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル}プロピオニル]−N−(3−メチルフェニル)−p−トルエンスルホンアミドの製造
N−プロピオニル−N−(3−メチルフェニル)−p−トルエンスルホンアミド5.67 g (18.0 mmol)を使用して、実施例2と同様に反応を行い、標題化合物 5.26 g (収率64.2%)を白色粉末として得た。反応収率(HPLC)は73.0%であり、ジアステレオマー生成比(HPLC)はβ/α=94.4/5.6であった。
1H NMR(400 MHz, CDCl3):δppm -0.01 (s, 3H), 0.01 (s, 3H), 0.82 (s, 9H), 0.93 (d, J=6.3 Hz, 3H), 1.00 (d, J=6.8 Hz, 3H), 2.39 (s, 3H), 2.44−2.47 (m, 4H),2.61 (dd, J=4.6, 2.4 Hz, 1H), 3.77 (dd, J=4.6, 2.2 Hz, 1H), 4.05 (td, J=6.3, 2.2 Hz, 1H), 5.77 (br. s, 1H), 6.99 (d, J=7.6 Hz, 1H, 7.07 (s, 1H), 7.28−7.36 (m,4H), 7.87 (d, J=8.5 Hz, 2H).
N−[(2R)−2−{(3S,4R)−3−[(1R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル}プロピオニル]−N−(3−メチルフェニル)−p−トルエンスルホンアミドの製造
N−プロピオニル−N−(3−メチルフェニル)−p−トルエンスルホンアミド5.67 g (18.0 mmol)を使用して、実施例2と同様に反応を行い、標題化合物 5.26 g (収率64.2%)を白色粉末として得た。反応収率(HPLC)は73.0%であり、ジアステレオマー生成比(HPLC)はβ/α=94.4/5.6であった。
1H NMR(400 MHz, CDCl3):δppm -0.01 (s, 3H), 0.01 (s, 3H), 0.82 (s, 9H), 0.93 (d, J=6.3 Hz, 3H), 1.00 (d, J=6.8 Hz, 3H), 2.39 (s, 3H), 2.44−2.47 (m, 4H),2.61 (dd, J=4.6, 2.4 Hz, 1H), 3.77 (dd, J=4.6, 2.2 Hz, 1H), 4.05 (td, J=6.3, 2.2 Hz, 1H), 5.77 (br. s, 1H), 6.99 (d, J=7.6 Hz, 1H, 7.07 (s, 1H), 7.28−7.36 (m,4H), 7.87 (d, J=8.5 Hz, 2H).
実施例7
N−[(2R)−2−{(3S,4R)−3−[(1R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル}プロピオニル]−N−(2−エトキシフェニル)−p−トルエンスルホンアミドの製造
N−プロピオニル−N−(2−エトキシフェニル)−p−トルエンスルホンアミド3.48 g (10.0 mmol)を使用して、実施例1と同様に反応を行い、標題化合物 2.89 g (収率48.8%)を白色粉末として得た。反応収率(HPLC)は51.5%であり、ジアステレオマー生成比(HPLC)はβ/α=80.0/20.0であった。
1H NMR(400 MHz, CDCl3):δppm -0.01, -0.00, 0.00, 0.02 (s, 6H), 0.79, 0.82(s, 9H), 0.84, 0.94, 0.97, 1.02 (d, 6H), 1.18, 1.19 (t, 3H), 2.29, 2.46 (m, 1H), 2.42 (s, 3H), 2.66 (m, 1H), 3.78−4.10 (m, 4H), 5.72, 5.80 (br. s, 1H), 6.95−7.07 (m, 2H), 7.27−7.45 (m, 4H), 7.91 (d, 2H)、当該データは回転異性体として約1:1.6の比率で観測されている。
N−[(2R)−2−{(3S,4R)−3−[(1R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル}プロピオニル]−N−(2−エトキシフェニル)−p−トルエンスルホンアミドの製造
N−プロピオニル−N−(2−エトキシフェニル)−p−トルエンスルホンアミド3.48 g (10.0 mmol)を使用して、実施例1と同様に反応を行い、標題化合物 2.89 g (収率48.8%)を白色粉末として得た。反応収率(HPLC)は51.5%であり、ジアステレオマー生成比(HPLC)はβ/α=80.0/20.0であった。
1H NMR(400 MHz, CDCl3):δppm -0.01, -0.00, 0.00, 0.02 (s, 6H), 0.79, 0.82(s, 9H), 0.84, 0.94, 0.97, 1.02 (d, 6H), 1.18, 1.19 (t, 3H), 2.29, 2.46 (m, 1H), 2.42 (s, 3H), 2.66 (m, 1H), 3.78−4.10 (m, 4H), 5.72, 5.80 (br. s, 1H), 6.95−7.07 (m, 2H), 7.27−7.45 (m, 4H), 7.91 (d, 2H)、当該データは回転異性体として約1:1.6の比率で観測されている。
実施例8
N−[(2R)−2−{(3S,4R)−3−[(1R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル}プロピオニル]−N−(4−メトキシフェニル)−p−トルエンスルホンアミドの製造
N−プロピオニル−N−(4−メトキシフェニル)−p−トルエンスルホンアミド16.01 g (48.0 mmol)を使用して、実施例2と同様に反応を行い、標題化合物 11.56 g (収率51.5%)を白色粉末として得た。反応収率(HPLC)は69.6%であり、ジアステレオマー生成比(HPLC)はβ/α=93.5/6.5であった。
1H NMR(400 MHz, CDCl3):δppm -0.01 (s, 3H), 0.01 (s, 3H), 0.81 (s, 9H), 0.96 (d, J=6.3 Hz, 3H), 1.00 (d, J=6.8 Hz, 3H), 2.44 (s, 3H), 2.49 (m, 1H), 2.61 (m, 1H), 3.76 (dd, J=4.6, 2.2 Hz, 1H), 3.84 (s, 3H), 4.05 (m, 1H), 5.78 (br. s, 1H), 6.95 (d, J=8.5 Hz, 2H), 7.12 (d, J=8.5 Hz, 2H), 7.32 (d, J=8.3 Hz, 2H), 7.85 (d, J=8.3 Hz).
N−[(2R)−2−{(3S,4R)−3−[(1R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル}プロピオニル]−N−(4−メトキシフェニル)−p−トルエンスルホンアミドの製造
N−プロピオニル−N−(4−メトキシフェニル)−p−トルエンスルホンアミド16.01 g (48.0 mmol)を使用して、実施例2と同様に反応を行い、標題化合物 11.56 g (収率51.5%)を白色粉末として得た。反応収率(HPLC)は69.6%であり、ジアステレオマー生成比(HPLC)はβ/α=93.5/6.5であった。
1H NMR(400 MHz, CDCl3):δppm -0.01 (s, 3H), 0.01 (s, 3H), 0.81 (s, 9H), 0.96 (d, J=6.3 Hz, 3H), 1.00 (d, J=6.8 Hz, 3H), 2.44 (s, 3H), 2.49 (m, 1H), 2.61 (m, 1H), 3.76 (dd, J=4.6, 2.2 Hz, 1H), 3.84 (s, 3H), 4.05 (m, 1H), 5.78 (br. s, 1H), 6.95 (d, J=8.5 Hz, 2H), 7.12 (d, J=8.5 Hz, 2H), 7.32 (d, J=8.3 Hz, 2H), 7.85 (d, J=8.3 Hz).
実施例9
N−[(2R)−2−{(3S,4R)−3−[(1R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル}プロピオニル]−N−(2,6−ジエチルフェニル)−p−トルエンスルホンアミドの製造
N−プロピオニル−N−(2,6−ジエチルフェニル)−p−トルエンスルホンアミド3.60 g(10.0 mmol)を使用して、実施例1と同様に反応を行い、標題化合物 2.66 g (収率45.4%)を白色粉末として得た。反応収率(HPLC)は56.4%であり、ジアステレオマー生成比(HPLC)はβ/α=87.1/12.9であった。
1H NMR(400 MHz, CDCl3):δppm 0.01 (s, 3H), 0.01 (s, 3H), 0.81 (d, J=7.8 Hz, 3H), .84 (s, 9H), 0.92 (d, J=6.8 Hz, 3H), 1.28 (t, J=7.3 Hz, 6H), 2.29 (m, 1H), 2.45 (s, 3H), 2.46−2.69 (m, 5H), 3.79 (dd, J=2.9, 2.7 Hz, 1H), 4.08 (m, 1H),5.78 (br. s, 1H), 7.23−7.26 (m, 2H), 7.32−7.40 (m, 3H), 8.00 (d, J=8.3 Hz, 2H).
N−[(2R)−2−{(3S,4R)−3−[(1R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル}プロピオニル]−N−(2,6−ジエチルフェニル)−p−トルエンスルホンアミドの製造
N−プロピオニル−N−(2,6−ジエチルフェニル)−p−トルエンスルホンアミド3.60 g(10.0 mmol)を使用して、実施例1と同様に反応を行い、標題化合物 2.66 g (収率45.4%)を白色粉末として得た。反応収率(HPLC)は56.4%であり、ジアステレオマー生成比(HPLC)はβ/α=87.1/12.9であった。
1H NMR(400 MHz, CDCl3):δppm 0.01 (s, 3H), 0.01 (s, 3H), 0.81 (d, J=7.8 Hz, 3H), .84 (s, 9H), 0.92 (d, J=6.8 Hz, 3H), 1.28 (t, J=7.3 Hz, 6H), 2.29 (m, 1H), 2.45 (s, 3H), 2.46−2.69 (m, 5H), 3.79 (dd, J=2.9, 2.7 Hz, 1H), 4.08 (m, 1H),5.78 (br. s, 1H), 7.23−7.26 (m, 2H), 7.32−7.40 (m, 3H), 8.00 (d, J=8.3 Hz, 2H).
実施例10
N−[(2R)−2−{(3S,4R)−3−[(1R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル}プロピオニル]−N−(2,6−ジイソプロピルフェニル)−p−トルエンスルホンアミドの製造
N−プロピオニル−N−(2,6−ジイソプロピルフェニル)−p−トルエンスルホンアミド3.48 g (10.0 mmol)を使用して、実施例1と同様に反応を行い、標題化合物 4.18 g (収率50.0%)を白色粉末として得た。反応収率(HPLC)は60.6%であり、ジアステレオマー生成比(HPLC)はβ/α=91.6/8.4であった。
1H NMR(400 MHz, CDCl3):δppm 0.00 (s, 6H), 0.81 (s, 9H), 0.94−0.98 (m, 3H), 1.12−1.34 (m, 15H), 2.45 (s, 3H), 2.75 (br. m, 1H), 3.01−3.05 (m, 3H), 3.82 (br. m, 1H), 4.10 (m, 1H), 5.85 (br. s, 1H), 7.25−7.45 (m, 5H), 7.97 (br. d, J=7.6 Hz, 2H).
N−[(2R)−2−{(3S,4R)−3−[(1R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル}プロピオニル]−N−(2,6−ジイソプロピルフェニル)−p−トルエンスルホンアミドの製造
N−プロピオニル−N−(2,6−ジイソプロピルフェニル)−p−トルエンスルホンアミド3.48 g (10.0 mmol)を使用して、実施例1と同様に反応を行い、標題化合物 4.18 g (収率50.0%)を白色粉末として得た。反応収率(HPLC)は60.6%であり、ジアステレオマー生成比(HPLC)はβ/α=91.6/8.4であった。
1H NMR(400 MHz, CDCl3):δppm 0.00 (s, 6H), 0.81 (s, 9H), 0.94−0.98 (m, 3H), 1.12−1.34 (m, 15H), 2.45 (s, 3H), 2.75 (br. m, 1H), 3.01−3.05 (m, 3H), 3.82 (br. m, 1H), 4.10 (m, 1H), 5.85 (br. s, 1H), 7.25−7.45 (m, 5H), 7.97 (br. d, J=7.6 Hz, 2H).
実施例11
N−[(2R)−2−{(3S,4R)−3−[(1R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル}プロピオニル]−N−(3,5−ジメチルフェニル)−p−トルエンスルホンアミドの製造
N−プロピオニル−N−(3,5−ジメチルフェニル)−p−トルエンスルホンアミド15.92 g (48.0 mmol)を使用して、実施例2と同様に反応を行い、標題化合物 14.40 g (収率64.4%)を白色粉末として得た。反応収率(HPLC)は70.6%であり、ジアステレオマー生成比(HPLC)はβ/α=94.6/5.4であった。
1H NMR(400 MHz, CDCl3):δppm 0.01 (s, 3H), 0.01 (s, 3H), 0.82 (s, 9H), 0.93 (d, J=6.3 Hz, 1H), 0.99 (d, J=6.8 Hz, 3H), 2.34 (s, 6H), 2.44 (s, 3H), 2.47 (td, J=6.8, 2.2 Hz, 1H, 2.60 (m, 1H), 3.77 (dd, J=4.6, 2.4 Hz, 1H), 4.06 (td, J=6.3, 4.6 Hz, 1H), 5.77 (s, 1H), 6.84 (s, 2H), 7.11 (s, 1H), 7.32 (d, J=8.1 Hz, 2H), 7.88 (d, J=8.1 Hz, 2H).
N−[(2R)−2−{(3S,4R)−3−[(1R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル}プロピオニル]−N−(3,5−ジメチルフェニル)−p−トルエンスルホンアミドの製造
N−プロピオニル−N−(3,5−ジメチルフェニル)−p−トルエンスルホンアミド15.92 g (48.0 mmol)を使用して、実施例2と同様に反応を行い、標題化合物 14.40 g (収率64.4%)を白色粉末として得た。反応収率(HPLC)は70.6%であり、ジアステレオマー生成比(HPLC)はβ/α=94.6/5.4であった。
1H NMR(400 MHz, CDCl3):δppm 0.01 (s, 3H), 0.01 (s, 3H), 0.82 (s, 9H), 0.93 (d, J=6.3 Hz, 1H), 0.99 (d, J=6.8 Hz, 3H), 2.34 (s, 6H), 2.44 (s, 3H), 2.47 (td, J=6.8, 2.2 Hz, 1H, 2.60 (m, 1H), 3.77 (dd, J=4.6, 2.4 Hz, 1H), 4.06 (td, J=6.3, 4.6 Hz, 1H), 5.77 (s, 1H), 6.84 (s, 2H), 7.11 (s, 1H), 7.32 (d, J=8.1 Hz, 2H), 7.88 (d, J=8.1 Hz, 2H).
実施例12
N−[(2R)−2−{(3S,4R)−3−[(1R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル}プロピオニル]−N−フェニルメタンスルホンアミドの製造
N−プロピオニル−N−フェニルメタンスルホンアミド5.45 g (24.0 mmol)を使用して、実施例2と同様に反応を行い、標題化合物 3.74 g (収率41.1%)を白色粉末として得た
。反応収率(HPLC)は52.1%であり、ジアステレオマー生成比(HPLC)はβ/α=92.3/7.7であった。
1H NMR(400 MHz, CDCl3):δppm 0.03 (s, 3H), 0.04 (s, 3H), 0.84 (s, 9H), 1.09 (d, J=6.3 Hz, 3H), 1.12 (d, J=7.1 Hz, 3H), 2.54 (td, J=7.1, 4.4 Hz, 1H), 2.75(dd, J=4.4, 2.2 Hz, 1H), 3.42 (s, 3H), 3.87 (dd, 4.6, 2.2 Hz, 1H), 4.12 (td, J=6.3, 4.6 Hz, 1H), 5.94 (br. s, 1H), 7.25−7.28 (m, 2H), 7.47−7.50(m, 3H).
N−[(2R)−2−{(3S,4R)−3−[(1R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル}プロピオニル]−N−フェニルメタンスルホンアミドの製造
N−プロピオニル−N−フェニルメタンスルホンアミド5.45 g (24.0 mmol)を使用して、実施例2と同様に反応を行い、標題化合物 3.74 g (収率41.1%)を白色粉末として得た
。反応収率(HPLC)は52.1%であり、ジアステレオマー生成比(HPLC)はβ/α=92.3/7.7であった。
1H NMR(400 MHz, CDCl3):δppm 0.03 (s, 3H), 0.04 (s, 3H), 0.84 (s, 9H), 1.09 (d, J=6.3 Hz, 3H), 1.12 (d, J=7.1 Hz, 3H), 2.54 (td, J=7.1, 4.4 Hz, 1H), 2.75(dd, J=4.4, 2.2 Hz, 1H), 3.42 (s, 3H), 3.87 (dd, 4.6, 2.2 Hz, 1H), 4.12 (td, J=6.3, 4.6 Hz, 1H), 5.94 (br. s, 1H), 7.25−7.28 (m, 2H), 7.47−7.50(m, 3H).
実施例13
N−[(2R)−2−{(3S,4R)−3−[(1R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル}プロピオニル]−N−(2−エチルフェニル)メタンスルホン
アミドの製造
N−プロピオニル−N−(2−エチルフェニル)メタンスルホンアミド1.35 g (5.29 mmol)を使用して、実施例2と同様に反応を行い、標題化合物 0.45 g (収率21.2%)を白色粉末として得た。反応収率(HPLC)は60.3%であり、ジアステレオマー生成比(HPLC)はβ/α=94.8/5.2であった。
1H NMR(400 MHz, CDCl3):δppm 0.03, 0.03, 0.04, 0.04 (s, 6H), 0.84, 0.85 (s, 9H), 1.02, 1.03, 1.06, 1.08 (d, 6H), 1.29, 1.30 (t, 3H), 2.28, 2.50 (m, 1H), 2.56−2.82 (m, 3H), 3.46, 3.47 (s, 3H), 3.84, 3.93 (dd, 1H), 4.14 (m, 1H), 5.86,
5.94 (br. s, 1H), 7.10, 7.17 (d, 1H), 7.24−7.29 (m, 1H), 7.41−7.46 (m, 2H)、
当該データは回転異性体として約1:1の比率で観測されている。
N−[(2R)−2−{(3S,4R)−3−[(1R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル}プロピオニル]−N−(2−エチルフェニル)メタンスルホン
アミドの製造
N−プロピオニル−N−(2−エチルフェニル)メタンスルホンアミド1.35 g (5.29 mmol)を使用して、実施例2と同様に反応を行い、標題化合物 0.45 g (収率21.2%)を白色粉末として得た。反応収率(HPLC)は60.3%であり、ジアステレオマー生成比(HPLC)はβ/α=94.8/5.2であった。
1H NMR(400 MHz, CDCl3):δppm 0.03, 0.03, 0.04, 0.04 (s, 6H), 0.84, 0.85 (s, 9H), 1.02, 1.03, 1.06, 1.08 (d, 6H), 1.29, 1.30 (t, 3H), 2.28, 2.50 (m, 1H), 2.56−2.82 (m, 3H), 3.46, 3.47 (s, 3H), 3.84, 3.93 (dd, 1H), 4.14 (m, 1H), 5.86,
5.94 (br. s, 1H), 7.10, 7.17 (d, 1H), 7.24−7.29 (m, 1H), 7.41−7.46 (m, 2H)、
当該データは回転異性体として約1:1の比率で観測されている。
以下の表に記載の供与体を、式(IV)の化合物として用いて、実施例1又は実施例2と同様に反応を行った。それら反応の反応収率(HPLC)とジアステレオマー生成比(HPLC)は表1の通りであった。
比較例1(実施例4と同様の供与体を使用して、TiCl4を使用した場合)
窒素ガス雰囲気下において、N−プロピオニル−N−フェニル−p−トルエンスルホンアミド303 mg (1.00 mmol)の塩化メチレン(6 mL)溶液を−5℃に冷却し、四塩化チタン164μL (1.50 mmol)、DIPEA 274 μL (1.58 mmol)及び(3R,4R)−4−アセトキシ−3−[(R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−アゼチジノン 287 mg (1.00 mmol)を10分間隔で順次加え、同温度で反応させた。この反応における2時間後のジアステレオマー生成比(HPLC)はβ/α=48.9/51.1であった。
窒素ガス雰囲気下において、N−プロピオニル−N−フェニル−p−トルエンスルホンアミド303 mg (1.00 mmol)の塩化メチレン(6 mL)溶液を−5℃に冷却し、四塩化チタン164μL (1.50 mmol)、DIPEA 274 μL (1.58 mmol)及び(3R,4R)−4−アセトキシ−3−[(R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−アゼチジノン 287 mg (1.00 mmol)を10分間隔で順次加え、同温度で反応させた。この反応における2時間後のジアステレオマー生成比(HPLC)はβ/α=48.9/51.1であった。
実施例13
(4R)−4−{(3R,4R)−3−[(1R)−1−(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアジチジン−4−イル}−3−オキソペンタン酸 4−ニトロベンジルエステル(化合物5)の製造
(4R)−4−{(3R,4R)−3−[(1R)−1−(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアジチジン−4−イル}−3−オキソペンタン酸 4−ニトロベンジルエステル(化合物5)の製造
窒素ガス雰囲気下において、N−[(2R)−2−{(3S,4R)−3−[(1R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル}プロピオニル]−N−(2−トリフルオロメチルフェニル)−p−トルエンスルホンアミド(化合物4) 600 mg (1.00 mmol)のアセトニトリル(9 mL)溶液にイミダゾール 200 mg (3.00 mmol)及びDMAP 12.5 mg(0.102 mmol)を加え、60℃で16時間反応させた。反応混合物を氷浴で冷却し、塩化マグネシウム95.5 mg (1.00 mmol)、TEA 280 μL (2.01 mmol)及びマロン酸モノ−p−ニトロベンジルエステル407 mg (1.70 mmol)を順次加え、50℃に昇温し2時間反応させた。反応混合物を減圧濃縮し、濃縮液をトルエンで希釈し、1M 塩酸、5%重曹水及び10%食塩水で順次洗浄後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=1/1)で精製し、標題化合物(化合物5)453 mg (収率94.6%)を白色固体として得た。
標題化合物(化合物5)は既知物質であり、既存品とHPLCの保持時間及び1H NMRスペクトルは一致した。
標題化合物(化合物5)は既知物質であり、既存品とHPLCの保持時間及び1H NMRスペクトルは一致した。
実施例14
(4R)−4−{(3R,4R)−3−[(1R)−1−(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアジチジン−4−イル}−2−ジアゾ−3−オキソペンタン酸=4−ニトロベンジルエステル(化合物6)の製造
(4R)−4−{(3R,4R)−3−[(1R)−1−(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアジチジン−4−イル}−2−ジアゾ−3−オキソペンタン酸=4−ニトロベンジルエステル(化合物6)の製造
窒素ガス雰囲気下において、N−[(2R)−2−{(3S,4R)−3−[(1R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル}プロピオニル]−N−(2−トリフルオロメチルフェニル)−p−トルエンスルホンアミド(化合物4) 3.0 g (5.00 mmol)のアセトニトリル(9 mL)溶液にイミダゾール 1.0 g (15.0 mmol)及びDMAP 60 mg (0.491 mmol)を加え、60℃で19時間反応させた。反応混合物を氷浴で冷却し、塩化マグネシウム0.48 g (5.01 mmol)、TEA 1.4 mL (10.0 mmol)及びマロン酸モノ−p−ニトロベンジルエステル2.04 g (8.53 mmol)を順次加え、50℃に昇温し2時間反応させた。反応混合物を減圧濃縮し、濃縮液を塩化メチレン(48 mL)で希釈し、1M 塩酸、水、5%重曹水及び10%食塩水で順次洗浄した。得られた化合物5を含む溶液にドデシルベンゼンスルホニルアジド 2.29 g (6.51 mmol)及びTEA 210 μL (1.51 mmol)を加え、室温で17時間反応させた後、この反応混合物を氷冷下、1M 水酸化ナトリウム水溶液、水、0.5M塩酸及び10%食塩水で順次洗浄後、有機層を減圧濃縮した。得られた濃縮液にn−ヘプタンを加え沈殿を生じせしめ、ろ過、洗浄及び乾燥することによって、標題化合物(化合物6)1.23 g (収率48.3%)を白色粉末として得た。
標題化合物(化合物6)は既知物質であり、既存品とHPLCの保持時間及び1H NMRスペクトルは一致した。
実施例15
(4R)−4−{(3R,4R)−3−[(1R)−1−(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアジチジン−4−イル}−2−ジアゾ−3−オキソペンタン酸=4−ニトロベンジルエステル(化合物6)の製造
N−[(2R)−2−{(3S,4R)−3−[(1R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル}プロピオニル]−N−(2−ブロモフェニル)−p−トルエンスルホンアミド3.05 g (5.00 mmol)を使用して、実施例14と同様の方法によって標題化合物(化合物6)1.67 g (収率65.9%)を白色粉末として得た。また、沈殿をろ過した際の母液中には標題化合物(化合物6)が0.39 g含まれており、合計収率は81.4%であった。
(4R)−4−{(3R,4R)−3−[(1R)−1−(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアジチジン−4−イル}−2−ジアゾ−3−オキソペンタン酸=4−ニトロベンジルエステル(化合物6)の製造
N−[(2R)−2−{(3S,4R)−3−[(1R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル}プロピオニル]−N−(2−ブロモフェニル)−p−トルエンスルホンアミド3.05 g (5.00 mmol)を使用して、実施例14と同様の方法によって標題化合物(化合物6)1.67 g (収率65.9%)を白色粉末として得た。また、沈殿をろ過した際の母液中には標題化合物(化合物6)が0.39 g含まれており、合計収率は81.4%であった。
実施例16
(4R)−4−{(3R,4R)−3−[(1R)−1−(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアジチジン−4−イル}−2−ジアゾ−3−オキソペンタン酸=4−ニトロベンジルエステル(化合物6)の製造
N−[(2R)−2−{(3S,4R)−3−[(1R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル}プロピオニル]−N−フェニル−p−トルエンスルホンアミド5.32 g (10.0 mmol)を使用して、実施例14と同様の方法によって標題化合物(化合物6)3.70 g (収率73.4%)を白色粉末として得た。
(4R)−4−{(3R,4R)−3−[(1R)−1−(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアジチジン−4−イル}−2−ジアゾ−3−オキソペンタン酸=4−ニトロベンジルエステル(化合物6)の製造
N−[(2R)−2−{(3S,4R)−3−[(1R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル}プロピオニル]−N−フェニル−p−トルエンスルホンアミド5.32 g (10.0 mmol)を使用して、実施例14と同様の方法によって標題化合物(化合物6)3.70 g (収率73.4%)を白色粉末として得た。
実施例17
(4R)−4−{(3R,4R)−3−[(1R)−1−(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアジチジン−4−イル}−2−ジアゾ−3−オキソペンタン酸=4−ニトロベンジルエステル(化合物6)の製造
N−[(2R)−2−{(3S,4R)−3−[(1R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル}プロピオニル]−N−(3−メチルフェニル)−p−トルエンスルホンアミド2.73 g (5.01 mmol)を使用して、実施例14と同様の方法によって標題化合物(化合物6)1.77 g (収率70.0%)を白色粉末として得た。
(4R)−4−{(3R,4R)−3−[(1R)−1−(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアジチジン−4−イル}−2−ジアゾ−3−オキソペンタン酸=4−ニトロベンジルエステル(化合物6)の製造
N−[(2R)−2−{(3S,4R)−3−[(1R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル}プロピオニル]−N−(3−メチルフェニル)−p−トルエンスルホンアミド2.73 g (5.01 mmol)を使用して、実施例14と同様の方法によって標題化合物(化合物6)1.77 g (収率70.0%)を白色粉末として得た。
実施例18
(4R)−4−{(3R,4R)−3−[(1R)−1−(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアジチジン−4−イル}−2−ジアゾ−3−オキソペンタン酸=4−ニトロベンジルエステル(化合物6)の製造
N−[(2R)−2−{(3S,4R)−3−[(1R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル}プロピオニル]−N−(4−メトキシフェニル)−p−トルエンスルホンアミド2.80 g (5.00 mmol)を使用して、実施例14と同様の方法によって標題化合物(化合物6)1.75 g (収率69.5%)を白色粉末として得た。また、沈殿をろ過した際の母液中には標題化合物(化合物6)が0.24 g含まれており、合計収率は79.1%であった。
(4R)−4−{(3R,4R)−3−[(1R)−1−(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアジチジン−4−イル}−2−ジアゾ−3−オキソペンタン酸=4−ニトロベンジルエステル(化合物6)の製造
N−[(2R)−2−{(3S,4R)−3−[(1R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル}プロピオニル]−N−(4−メトキシフェニル)−p−トルエンスルホンアミド2.80 g (5.00 mmol)を使用して、実施例14と同様の方法によって標題化合物(化合物6)1.75 g (収率69.5%)を白色粉末として得た。また、沈殿をろ過した際の母液中には標題化合物(化合物6)が0.24 g含まれており、合計収率は79.1%であった。
実施例19
(4R)−4−{(3R,4R)−3−[(1R)−1−(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアジチジン−4−イル}−2−ジアゾ−3−オキソペンタン酸 4−ニトロベンジルエステル(化合物6)の製造
N−[(2R)−2−{(3S,4R)−3−[(1R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル}プロピオニル]−N−フェニルメタンスルホンアミド2.28 g (5.01 mmol)を使用して、実施例14と同様の方法によって標題化合物(化合物6)1.74 g (収率68.8%)を白色粉末として得た。また、沈殿をろ過した際の母液中には標題化合物(化合物6)が0.14 g含まれており、合計収率は74.5%であった。
(4R)−4−{(3R,4R)−3−[(1R)−1−(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアジチジン−4−イル}−2−ジアゾ−3−オキソペンタン酸 4−ニトロベンジルエステル(化合物6)の製造
N−[(2R)−2−{(3S,4R)−3−[(1R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル}プロピオニル]−N−フェニルメタンスルホンアミド2.28 g (5.01 mmol)を使用して、実施例14と同様の方法によって標題化合物(化合物6)1.74 g (収率68.8%)を白色粉末として得た。また、沈殿をろ過した際の母液中には標題化合物(化合物6)が0.14 g含まれており、合計収率は74.5%であった。
窒素ガス雰囲気下において、N−[(2R)−2−{(3S,4R)−3−[(1R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル}プロピオニル]−N−フェニル−p−トルエンスルホンアミド(化合物7)5.32 g (10.0 mmol)のアセトニトリル(80 mL)溶液にイミダゾール 2.05 g (30.1 mmol)及びDMAP 0.12 g (1.00 mmol)を加え、60℃で6時間反応させた。反応混合物を−15℃に冷却し、塩化マグネシウム0.95 g (10.0 mmol)、TEA 2.8 mL (20.1 mmol)及びマロン酸モノ−p−ニトロベンジルエステル4.07 g (17.0 mmol)を順次加え、50℃に昇温し3時間反応させた。反応混合物を減圧濃縮し、濃縮液を塩化メチレン(96 mL)で希釈し、1M 塩酸、水、5%重曹水及び10%食塩水で順次洗浄した。得られた化合物5を含む溶液にドデシルベンゼンスルホニルアジド 4.58 g (13.0 mmol)及びTEA 420 μL (3.01 mmol)を加え、室温で19時間反応させた後、この反応混合物を氷冷して、1M 水酸化ナトリウム水溶液、水、0.5M塩酸及び10%食塩水で順次洗浄後、有機層を減圧濃縮した。得られた化合物6を含む濃縮液にメタノール(32 mL)、水(5.3 mL)及び濃塩酸(2.7 mL)を加え、室温で4時間攪拌して反応させた。該反応混合物を攪拌下に6.5%重曹水を加えて弱アルカリ性とし、塩化メチレンで抽出した後、抽出液を10%食塩水で洗浄し、有機層を減圧濃縮し、続いて酢酸エチルで置換濃縮した。得られた濃縮液にn−ヘプタンを加え沈殿を生じせしめ、ろ過、洗浄及び乾燥することによって、標題化合物(化合物8)3.12 g (収率82.1%)を白色粉末として得た。
標題化合物(化合物8)は既知物質であり、既存品とHPLCの保持時間及び1H NMRスペクトルは一致した。
標題化合物(化合物8)は既知物質であり、既存品とHPLCの保持時間及び1H NMRスペクトルは一致した。
製造例1
(4R,5R,6S)−3−[(ジフェノキシホスホリル)オキシ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−4−メチル−7−オキソ−1−ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル(化合物10)の製造
(4R,5R,6S)−3−[(ジフェノキシホスホリル)オキシ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−4−メチル−7−オキソ−1−ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル(化合物10)の製造
窒素ガス雰囲気下において、(4R)−4−{(3R,4R)−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−2−オキソアジチジン−4−イル}−2−ジアゾ−3−オキソペンタン酸 4−ニトロベンジルエステル(化合物8)5.00 g (12.8 mmol)の塩化メチレン(50 mL)溶液に、カプリル酸ロジウム29.9 mg (0.038 mmol)を加え、4時間還流させた。この化合物9を含む溶液を−15℃に冷却し、ジフェニルクロロホスフェート3.2 mL (15.4 mmol)、DIPEA 3.0 mL (16.9 mmol)及びDMAP 31.3 mg (0.256 mmol)の塩化メチレン(10 mL)混合溶液を滴下し、同温度で50分間反応させた。反応混合物を0.3 M 塩酸、5%重曹水及び10%食塩水で順次洗浄後、有機層を減圧濃縮した。得られた濃縮液にn−ヘプタンを加え沈殿を形成せしめ、ろ過、洗浄及び乾燥することによって、標題化合物(化合物10)6.91 g (収率98.1%)を微帯黄白色粉末として得た。
標題化合物(化合物10)は既知物質であり、既存品とHPLCの保持時間及び1H NMRスペクトルは一致した。
標題化合物(化合物10)は既知物質であり、既存品とHPLCの保持時間及び1H NMRスペクトルは一致した。
Claims (6)
- 下記式(II)で表される化合物の製造方法であって:
R1は、水素原子または水酸基の保護基を表し、
R2は、水素原子またはアミノ基の保護基を表し、
R5は、水素原子または窒素原子を表し、
R6は、水素原子またはカルボキシル基の保護基を表す。)
(a)下記式(I) で表される化合物:
R3は、置換基を有していてもよいアリール基を表し、
R4は、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアラルキル基、または置換基を有していてもよいアルキル基を表す。)
を、イミダゾールと、その後マロン酸エステルと反応させて、R5が水素原子である式(II)の化合物を得て、さらに
(b)R5が窒素原子である式(II)の化合物が所望の場合には、工程(a)で得られた化合物をさらにジアゾ化することを含んでなることを特徴とする、方法。 - 工程(a)が、マグネシウム化合物および/または塩基の存在下に行われる、請求項1に記載の方法。
- マロン酸エステルがマロン酸モノエステルである、請求項1に記載の方法。
- 工程(b)で得られた反応物を、希アルカリ水溶液にて洗浄することをさらに含んでなる、請求項1に記載の方法。
- 一般式(IV)をジルコニウム化合物と塩基を作用させたのち、式(III)で表される化合物と反応させる、請求項5に記載の製造方法。
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