JPWO2007021001A1 - 2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸化合物及びその製法 - Google Patents

2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸化合物及びその製法 Download PDF

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修司 横山
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真弥 滝川
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C63/00Compounds having carboxyl groups bound to a carbon atoms of six-membered aromatic rings
    • C07C63/68Compounds having carboxyl groups bound to a carbon atoms of six-membered aromatic rings containing halogen
    • C07C63/70Monocarboxylic acids

Abstract

本発明は、一般式(1): 式中、Yはヨウ素原子、ホルミル基又は求電子種を表し、Mは水素原子又は金属原子を表す、で示される2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸化合物及びその製法並びに一般式(3a)又は(3b): 式中、M1は金属原子を表す、で示される2,3,4−トリフルオロ−5−リチオ安息香酸及びその製法を提供する。

Description

本発明は、新規な2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸化合物及びその新規な製法に関する。2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸化合物は、医薬・農薬等の原料や合成中間体として有用な化合物である(例えば、特許文献1及び2参照)。
2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸化合物としては、例えば、2,3,4−トリフルオロ−5−ヨード安息香酸化合物等が知られている。
従来、2,3,4−トリフルオロ−5−ヨード安息香酸化合物を製造する方法としては、例えば、2,3,4−トリフルオロ安息香酸を濃硫酸中で発煙硝酸と反応させて2,3,4−トリフルオロ−5−ニトロ安息香酸とし、次いで、これを水素還元して2,3,4−トリフルオロ−5−アミノ安息香酸を得、更に、これに、ヨウ化銅(I)及び亜硝酸ナトリウムの存在下、57%ヨウ化水素酸水溶液を反応させて、合計収率58%で2,3,4−トリフルオロ−5−ヨード安息香酸を合成する方法が開示されている(例えば、特許文献3参照)。しかしながら、この方法では、反応工程数が多い上に、収率が低いという問題があった。
一方、本発明の2,3,4−トリフルオロ−5−ホルミル安息香酸化合物及び2,3,4−トリフルオロ−5−リチオ安息香酸化合物の存在及びその製法については、全く知られていない。
国際特許公開WO01/68619号公報 国際特許公開WO2005/628426号公報 特開平11−80076号公報
本発明の課題は、新規な2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸化合物及び、簡便な方法にて、高収率で目的化合物を合成可能であり、工業的に好適な2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸化合物の製法を提供することにある。
本発明の第1の発明は、一般式(1):
Figure 2007021001
式中、Yはヨウ素原子、ホルミル基又は求電子種を表し、Mは、水素原子又は金属原子を表す、
で示される2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸化合物に関する。
本発明の第2の発明は、塩基の存在下、有機溶媒中にて、一般式(2):
Figure 2007021001
式中、Mは、前記と同義である、
で示される2,3,4−トリフルオロ安息香酸化合物とヨウ素化剤又はホルミル化剤とを反応させることを特徴とする、一般式(1a):
Figure 2007021001
式中、Yはヨウ素原子又はホルミル基を表し、Mは、前記と同義である、
で示される2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸化合物の製法に関する。
本発明の第3の発明は、一般式(3a)又は(3b):
Figure 2007021001
式中、Mは金属原子を表す、
で示される2,3,4−トリフルオロ−5−リチオ安息香酸に関する。
本発明の第4の発明は、一般式(4a)又は(4b):
Figure 2007021001
式中、Mは前記と同義である、
で示される2,3,4−トリフルオロ安息香酸化合物とリチウム化合物とを反応させることを特徴とする前記一般式(3a)又は(3b)で示される2,3,4−トリフルオロ−5−リチオ安息香酸の製造方法に関する。
本発明の第5の発明は、前記一般式(3a)又は(3b)で示される2,3,4−トリフルオロ−5−リチオ安息香酸と、求電子種を発生させ得る化合物とを反応させることを特徴とする、一般式(1b):
Figure 2007021001
式中、Yは求電子種を表す、
で示される2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸化合物の製法に関する。
本発明により、新規な2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸化合物、及び簡便な方法にて、高収率で2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸化合物を合成出来る、工業的に好適な2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸の製法を提供することが出来る。
また、本発明により、新規な2,3,4−トリフルオロ−5−リチオ安息香酸化合物及びその製法を提供することが出来る。
本発明の新規な2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸化合物は、前記一般式(1)で示される。式(1)において、Mは、水素原子又は金属原子を表す。金属原子としては、例えば、リチウム原子、ナトリウム原子、カリウム原子、セシウム原子等のアルカリ金属原子、マグネシウム原子、カルシウム原子、ストロンチウム原子、バリウム原子等のアルカリ土類金属原子、及び銅原子等が挙げられる。本発明においては、これらの中でも、リチウム原子、ナトリウム原子、カリウム原子、セシウム原子及び銅原子が好ましく、更に好ましくは、リチウム原子又はナトリウム原子である。
式(1)において、Yはヨウ素原子、ホルミル基又は求電子種を表す。式(1)で示される化合物としては、具体的には、下記一般式(1a−1)、(1a−2)又は(1b−1):
Figure 2007021001
式中、Mは前記と同義であり、Xは求電子種を表す、
で示される2,3,4−トリフルオロ−5−ヨード安息香酸化合物、2,3,4−トリフルオロ−5−ホルミル安息香酸化合物又は2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸が挙げられる。
また、求電子種(X)としては、例えば、ジューテリオイオン;クロロカチオン、ブロモカチオン、ヨードカチオン等のハロゲンカチオン;メチルカチオン等のアルキルカチオン;ホルミルカチオン、アセチルカチオン等のアシルカチオン;トリメチルシリルカチオン、トリエチルシリルカチオン、tert−ブチルジメチルシリルカチオン等のアルキルシリルカチオン;ジメトキシボロニウムカチオン、ジエトキシボロニウムカチオン、ジイソプロポキシボロニウムカチオン等のアルコキシボロニウムカチオン;トリメチルスタニウムカチオン、トリn−ブチルスタニウムカチオン、トリn−ブチルスタニウムカチオン等のトリアルキルスタニウムカチオン等が挙げられる。これらの中でも、本発明においては、ジューテリオイオン及びトリメチルシリルカチオンが好ましい。
本発明の前記一般式(1a)で示される2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸化合物の製法において使用する2,3,4−トリフルオロ安息香酸化合物は、前記の一般式(2)で示される。その一般式(2)において、Mは前記と同義であり、Yはヨウ素原子又はホルミル基を表す。
本発明の製法において使用する塩基としては、例えば、リチウムアミド化合物が挙げられ、具体的には、リチウム2,2,6,6−テトラメチルピペリジド、リチウムジイソプロピルアミド等が好適に使用される。なお、これらの塩基は、単独又は二種以上を混合して使用しても良く、又、予め別途合成したものでも、反応前に系内で調整したものでも構わない。
前記塩基の使用量は、2,3,4−トリフルオロ安息香酸化合物1モルに対して、Mが水素原子の場合には、好ましくは2.0〜5.0モル、更に好ましくは2.1〜3.0モルであり、一方、Mが、金属原子の場合には、好ましくは1.0〜3.0モル、更に好ましくは1.1〜2.0モルである。
本発明の反応において使用するヨウ素化剤としては、一般のヨウ素化剤ならば特に限定されないが、例えば、一塩化ヨウ素、一臭化ヨウ素、ヨウ素、N−ヨードコハク酸イミドが挙げられるが、好ましくは一塩化ヨウ素、一臭化ヨウ素、ヨウ素が使用される。なお、これらのヨウ素化剤は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
前記ヨウ素化剤の使用量は、2,3,4−トリフルオロ安息香酸化合物1モルに対して、好ましくは0.5〜5.0モル、更に好ましくは1.0〜2.0モルである。
本発明の反応において使用するホルミル化剤としては、一般のホルミル化剤ならば特に限定されないが、例えば、一酸化炭素;N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアニリド等のホルムアミド類;ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸イソプロピル等のギ酸エステル類等が挙げられるが、好ましくはホルムアミド類、更に好ましくはN,N−ジメチルホルムアミドが使用される。なお、これらのホルミル化剤は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
前記ホルミル化剤の使用量は、2,3,4−トリフルオロ安息香酸化合物1モルに対して、好ましくは0.5〜5.0モル、更に好ましくは1.0〜2.0モルである。
本発明の反応において使用する有機溶媒としては、反応を阻害しないものならば特に限定されないが、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類が挙げられるが、好ましくはエーテル類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、更に好ましくはエーテル類、脂肪族炭化水素類が使用される。なお、これらの有機溶媒は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
前記有機溶媒の使用量は、反応液の均一性や攪拌性等により適宜調節するが、2,3,4−トリフルオロ安息香酸化合物1gに対して、好ましくは5〜100ml、更に好ましくは10〜50mlである。
本発明の反応は、例えば、塩基の存在下、有機溶媒中にて、2,3,4−トリフルオロ安息香酸とヨウ素化剤又はホルミル化剤とを、攪拌しながら反応させる等の方法によって行われる。その際の反応温度は、好ましくは−100〜0℃、更に好ましくは−80〜−10℃であり、反応圧力は特に制限されない。なお、本発明の反応は、水の非存在下で行うことが望ましい。
本発明の新規な2,3,4−トリフルオロ−5−リチオ安息香酸化合物は、前記の式(3a)又は(3b)で示される。その式(3b)において、Mは、金属原子であり、例えば、ナトリウム原子、カリウム原子、セシウム原子等のアルカリ金属、マグネシウム原子、カルシウム原子、ストロンチウム原子、バリウム原子等のアルカリ土類金属原子、及び銅原子等が挙げられる。本発明においては、これらの中でも、リチウム原子、ナトリウム原子、カリウム原子、セシウム原子及び銅原子が好ましく、更に好ましくは、リチウム原子又はナトリウム原子である。
前記2,3,4−トリフルオロ−5−リチオ安息香酸化合物は、2,3,4−トリフルオロ安息香酸化合物とリチウム化合物とを反応させることによって得られる。2,3,4−トリフルオロ安息香酸化合物は、前記の式(4a)又は(4b)で示されるが、その式(4b)において、Mは、前記と同義である。その際の反応温度は、好ましくは−100〜0℃、更に好ましくは−80〜−10℃であり、反応圧力は特に制限されない。なお、該反応は、水の非存在下で行うことが望ましい。
前記リチウム化合物としては、例えば、リチウム2,2,6,6−テトラメチルピペリジド、リチウムジイソプロピルアミド等が好適に使用される。なお、これらのリチウム化合物は、単独又は二種以上を混合して使用しても良く、又、予め別途合成したものでも、反応前に系内で調製したものでも構わない。
前記リチウム化合物の使用量は、2,3,4−トリフルオロ安息香酸化合物(4a)1モルに対して、好ましくは2.0〜5.0モル、更に好ましくは2.1〜3.0モルであり、一方、2,3,4−トリフルオロ安息香酸化合物(4b)1モルに対して、好ましくは1.0〜3.0モル、更に好ましくは1.1〜2.0モルである。
前記2,3,4−トリフルオロ安息香酸化合物とリチウム化合物との反応は、有機溶媒の存在下で行うのが望ましく、使用する有機溶媒としては、反応を阻害しないものならば特に限定されないが、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類が挙げられるが、好ましくはエーテル類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、更に好ましくはエーテル類、脂肪族炭化水素類が使用される。なお、これらの有機溶媒は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
前記有機溶媒の使用量は、反応液の均一性や攪拌性等により適宜調節するが、2,3,4−トリフルオロ安息香酸化合物1gに対して、好ましくは5〜100ml、更に好ましくは10〜50mlである。
本発明の新規な2,3,4−トリフルオロ−5−リチオ安息香酸化合物は、これに求電子種(X)を発生させ得る化合物を反応させることによって、一般式(1b)で示される2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸化合物を生成させることが出来る。
前記求電子種(X)を発生させ得る化合物としては、例えば、重水(求電子種:ジューテリオイオン);塩素(求電子種:クロロカチオン)、臭素(求電子種:ブロモカチオン)、ヨウ素(求電子種:ヨードカチオン)等のハロゲン原子;メチルメシラート(求電子種:メチルカチオン)、メチルトシラート(求電子種:メチルカチオン)、メチルトリフラート(求電子種:メチルカチオン)等のスルホナート類;N,N−ジメチルホルムアミド(求電子種:ホルミルカチオン)、N,N−ジメチルアセトアミド(求電子種:アセチルカチオン)等のアミド類;クロロトリメチルシラン(求電子種:トリメチルシリルカチオン)、クロロトリエチルシラン(求電子種:トリエチルシリルカチオン)、tert−ブチルクロロジメチルシラン(求電子種:tert−ブチルジメチルシリルカチオン)等のクロロシラン類;ホウ酸トリメチル(求電子種:ジメトキシボロニウムカチオン)、ホウ酸トリエチル(求電子種:ジエトキシボロニウムカチオン)、ホウ酸トリイソプロピル(求電子種:ジイソプロポキシボロニウムカチオン)等のホウ酸エステル類;塩化トリメチルスズ(求電子種:トリメチルスタニウムカチオン)、塩化トリn−ブチルスズ(求電子種:トリn−ブチルスタニウムカチオン)、トリn−ブチルスズトリフラート(求電子種:トリn−ブチルスタニウムカチオン)等のトリアルキルスズ塩類が挙げられる。
前記式(1b)で示される化合物の中でも、本発明においては、下記式(1b−1)及び(1b−2):
Figure 2007021001
式中、Dは重水素原子を表す、
で示される2,3,4−トリフルオロ−5−ジューテリオ安息香酸又は2,3,4−トリフルオロ−5−トリメチルシリル安息香酸が好ましい。
前記一般式(3a)又は(3b)で示される2,3,4−トリフルオロ−5−リチオ安息香酸と、求電子種を発生させ得る化合物との反応は、例えば、2,3,4−トリフルオロ−5−リチオ安息香酸を含む溶液に求電子種を発生させ得る化合物を有機溶媒の存在下又は非存在下において、ゆるやかに添加し、攪拌しながら反応させることができる。その際の反応温度は、好ましくは−100〜0℃、更に好ましくは−80〜−10℃であり、反応圧力は特に制限されない。
使用する有機溶媒としては、反応を阻害しないものならば特に限定されないが、例えば、N,N’−ジメチルイミダゾリジノン等の尿素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類が挙げられるが、好ましくはエーテル類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、更に好ましくはエーテル類、脂肪族炭化水素類が使用される。なお、これらの有機溶媒は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
前記有機溶媒の使用量は、反応液の均一性や攪拌性等により適宜調節するが、2,3,4−トリフルオロ−5−リチオ安息香酸1gに対して、好ましくは5〜100ml、更に好ましくは10〜50mlである。
本発明の反応によって2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸化合物が得られるが、目的物が2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸化合物の場合には、反応終了後、例えば、中和、抽出、濾過、濃縮、蒸留、再結晶、晶析、カラムクロマトグラフィー等の一般的な製法によって単離・精製され、一方、目的物が2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸の金属塩の場合には、反応終了後、例えば、抽出、濾過、濃縮、蒸留、再結晶、晶析、カラムクロマトグラフィー等の一般的な製法によって単離・精製される。
次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
実施例1(2,3,4−トリフルオロ−5−ヨード安息香酸の合成)
攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積500mlのガラス製フラスコに、アルゴン雰囲気下、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン20.0g(0.142mol)及びテトラヒドロフラン70mlを加え、液温を−15℃以下に保ちながら、1.58mol/ln−ブチルリチウムのヘキサン溶液89.9ml(0.142mol)をゆるやかに滴下し、−15℃で30分間攪拌させてリチウム2,2,6,6−テトラメチルピペリジドを含む溶液を調製した。
次いで、該溶液の液温を−15℃以下に保ちながら、2,3,4−トリフルオロ安息香酸10.0g(0.057mol)をテトラヒドロフラン100mlに溶かした溶液をゆるやかに加えた後、−15℃で30分間攪拌させた。その後、この溶液を、ヨウ素21.7g(0.086mol)をテトラヒドロフラン40mlに溶解させて0℃に冷却した溶液に、液温を10℃以下に保ちながらゆるやかに滴下し、攪拌しながら10℃で30分間反応させた。
反応終了後、反応液に10%亜硫酸ナトリウム水溶液60g(0.048mol)を加えた後、濃塩酸を加えて酸性化した。次いで、反応液を濾過し、濾液から有機層を分液した後、有機層を減圧下で濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル)で精製し、淡黄色結晶として、2,3,4−トリフルオロ−5−ヨード安息香酸10.3gを得た(単離収率;60%)。
なお、2,3,4−トリフルオロ−5−ヨード安息香酸の物性値は以下の通りであった。
融点;160〜161℃
H−NMR(DMSO−d,δ(ppm));8.22〜8.27(1H,td,J=7.08,2.44Hz)、9.70(1H,br)
CI−MS(m/e);303(M+1)
実施例2(2,3,4−トリフルオロ−5−ヨード安息香酸の合成)
攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積500mlのガラス製フラスコに、アルゴン雰囲気下、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン20.0g(0.142mol)及びテトラヒドロフラン70mlを加え、液温を−15℃以下に保ちながら、1.58mol/ln−ブチルリチウムのヘキサン溶液89.9ml(0.142mol)をゆるやかに滴下し、−15℃で30分間攪拌させてリチウム2,2,6,6−テトラメチルピペリジドを含む溶液を調製した。
次いで、該溶液の液温を−15℃以下に保ちながら、2,3,4−トリフルオロ安息香酸10.0g(0.057mol)をテトラヒドロフラン100mlに溶かした溶液をゆるやかに加えた後、−15℃で30分間攪拌させた。その後、この溶液を、一塩化ヨウ素14.0g(0.086mol)をテトラヒドロフラン40mlに溶解させて0℃に冷却した溶液に、液温を10℃以下に保ちながらゆるやかに滴下し、攪拌しながら10℃で30分間反応させた。
反応終了後、反応液に10%亜硫酸ナトリウム水溶液60g(0.048mol)を加えた後、濃塩酸を加えて酸性化した。次いで、反応液を濾過し、濾液から有機層を分液した後、有機層を減圧下で濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル)で精製し、淡黄色結晶として、2,3,4−トリフルオロ−5−ヨード安息香酸11.2gを得た(単離収率;65%)。
実施例3(2,3,4−トリフルオロ−5−ヨード安息香酸の合成)
攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積500mlのガラス製フラスコに、アルゴン雰囲気下、ジイソプロピルアミン14.3g(0.142mol)及びテトラヒドロフラン70mlを加え、液温を−15℃以下に保ちながら、1.58mol/ln−ブチルリチウムのヘキサン溶液89.9ml(0.142mol)をゆるやかに滴下し、−70℃で30分間攪拌させてリチウムジイソプロピルアミドを含む溶液を調製した。
次いで、該溶液の液温を−60℃以下に保ちながら、2,3,4−トリフルオロ安息香酸10.0g(0.057mol)をテトラヒドロフラン100mlに溶かした溶液をゆるやかに加えた後、−70℃で30分間攪拌させた。その後、この溶液を、ヨウ素21.7g(0.086mol)をテトラヒドロフラン40mlに溶解させて−70℃に冷却した溶液に、液温を−60℃以下に保ちながらゆるやかに滴下し、攪拌しながら−60℃で30分間反応させた。
反応終了後、反応液に10%亜硫酸ナトリウム水溶液60g(0.048mol)を加えた後、濃塩酸を加えて酸性化した。次いで、反応液を濾過し、濾液から有機層を分液した後、有機層を減圧下で濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル)で精製し、淡黄色結晶として、2,3,4−トリフルオロ−5−ヨード安息香酸15.3gを得た(単離収率;89%)。
実施例4(2,3,4−トリフルオロ−5−ヨード安息香酸の合成)
攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積500mlのガラス製フラスコに、アルゴン雰囲気下、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン9.64g(0.068mol)及びテトラヒドロフラン35mlを加え、液温を−15℃以下に保ちながら、1.58mol/ln−ブチルリチウムのヘキサン溶液43.3ml(0.068mol)をゆるやかに滴下し、−15℃で30分間攪拌させてリチウム2,2,6,6−テトラメチルピペリジドを含む溶液を調製した。
次いで、該溶液の液温を−15℃以下に保ちながら、2,3,4−トリフルオロ安息香酸ナトリウム11.3g(0.057mol)をテトラヒドロフラン100mlに懸濁した溶液をゆるやかに加えた後、−15℃で30分間攪拌させた。その後、この溶液を、ヨウ素21.7g(0.086mol)をテトラヒドロフラン40mlに溶解させて0℃に冷却した溶液に、液温を10℃以下に保ちながらゆるやかに滴下し、攪拌しながら10℃で30分間反応させた。
反応終了後、反応液に10%亜硫酸ナトリウム水溶液60g(0.048mol)を加えた後、濃塩酸を加えて酸性化した。次いで、反応液を濾過し、濾液から有機層を分液した後、有機層を高速液体クロマトグラフィーで分析(絶対定量法)したところ、2,3,4−トリフルオロ−5−ヨード安息香酸が10.3g生成していた(反応収率;60%)。
実施例5(2,3,4−トリフルオロ−5−ヨード安息香酸リチウムの合成)
攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積500mlのガラス製フラスコに、アルゴン雰囲気下、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン20.0g(0.142mol)及びテトラヒドロフラン70mlを加え、液温を−15℃以下に保ちながら、1.58mol/ln−ブチルリチウムのヘキサン溶液89.9ml(0.142mol)をゆるやかに滴下し、−15℃で30分間攪拌させてリチウム2,2,6,6−テトラメチルピペリジドを含む溶液を調製した。
次いで、該溶液の液温を−15℃以下に保ちながら、2,3,4−トリフルオロ安息香酸10.0g(0.057mol)をテトラヒドロフラン100mlに溶かした溶液をゆるやかに加えた後、−15℃で30分間攪拌させた。その後、この溶液を、ヨウ素21.7g(0.086mol)をテトラヒドロフラン40mlに溶解させて0℃に冷却した溶液に、液温を10℃以下に保ちながらゆるやかに滴下し、攪拌しながら10℃で30分間反応させた。
反応終了後、反応液に水30mlを加えた後、減圧下で濃縮した。得られた濃縮物をトルエン30mlで2回洗浄した後に乾燥させ、淡橙色結晶として、2,3,4−トリフルオロ−5−ヨード安息香酸リチウム9.98gを得た(単離収率;57%)。
なお、2,3,4−トリフルオロ−5−ヨード安息香酸リチウムは、以下の物性値で示される新規な化合物である。
H−NMR(DMSO−d,δ(ppm));7.84〜7.90(1H,ddd,J=7.31,4.63,2.68Hz)
実施例6(2,3,4−トリフルオロ−5−ホルミル安息香酸の合成)
攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積500mlのガラス製フラスコに、アルゴン雰囲気下、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン20.0g(0.142mol)及びテトラヒドロフラン70mlを加え、液温を−60℃以下に保ちながら、1.58mol/ln−ブチルリチウムのヘキサン溶液89.9ml(0.142mol)をゆるやかに滴下し、−70℃で30分間攪拌させてリチウム2,2,6,6−テトラメチルピペリジドを含む溶液を調製した。
次いで、該溶液の液温を−60℃以下に保ちながら、2,3,4−トリフルオロ安息香酸10.0g(0.057mol)をテトラヒドロフラン100mlに溶かした溶液をゆるやかに加えた後、−70℃で30分間攪拌させた。その後、この溶液に、N,N−ジメチルホルムアミド6.28g(0.086mol)をテトラヒドロフラン40mlに溶解させて−60℃に冷却した溶液を、液温を−60℃以下に保ちながらゆるやかに滴下し、攪拌しながら−60℃で30分間反応させた。
反応終了後、反応液に2mol/l塩酸を加えて酸性化し、有機層を分液した後、水層を酢酸エチル50mlで2回抽出した。次いで、有機層と抽出液を合わせて無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過後、濾液を減圧下で濃縮した後、濃縮物をジイソプロピルエーテルを用いて再結晶させ、無色結晶として、2,3,4−トリフルオロ−5−ホルミル安息香酸10.2gを得た(単離収率;88%)。
なお、2,3,4−トリフルオロ−5−ホルミル安息香酸は以下の物性値で示される新規な化合物である。
H−NMR(DMSO−d,δ(ppm));8.35〜8.41(1H,ddd,J=7.31,4.87,2.44Hz)、10.27(1H,s)、12.0(1H,br)
CI−MS(m/e);205(M+1)
実施例7(2,3,4−トリフルオロ−5−リチオ安息香酸リチウムの合成)
攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積500mlのガラス製フラスコに、アルゴン雰囲気下、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン20.0g(0.142mol)及びテトラヒドロフラン70mlを加え、液温を−50℃以下に保ちながら、1.58mol/ln−ブチルリチウムのヘキサン溶液89.9ml(0.142mol)をゆるやかに滴下し、−60℃で30分間攪拌させてリチウム2,2,6,6−テトラメチルピペリジドを含む溶液を調製した。次いで、該溶液の液温を−50℃以下に保ちながら、2,3,4−トリフルオロ安息香酸10.0g(0.057mol)をテトラヒドロフラン100mlに溶かした溶液をゆるやかに加えた後、−60℃で30分間攪拌させて、2,3,4−トリフルオロ−5−リチオ安息香酸リチウムを含む溶液を生成させた。
次いで、この2,3,4−トリフルオロ−5−リチオ安息香酸リチウムを含む溶液に、重水1.72g(0.086mol)(求電子種;ジューテリオイオン)をゆるやかに添加して、攪拌しながら−50℃で30分間反応させた。反応終了後、反応液に濃塩酸を加えて酸性化し、有機層を分液した後に減圧下で濃縮した。得られた濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製(展開溶媒;酢酸エチル)し、淡黄色結晶として、2,3,4−トリフルオロ−5−ジューテリオ安息香酸7.26gを得た(単離収率;72%)。
なお、2,3,4−トリフルオロ−5−ジューテリオ安息香酸は、以下の物性値で示される新規な化合物である。
H−NMR(CDCl,δ(ppm));7.79〜7.88(1H,ddd,J=4.39,2.44,1.95Hz)、12.0(1H,s)
CI−MS(m/e);178(M+1)
実施例8(2,3,4−トリフルオロ−5−リチオ安息香酸ナトリウムの合成)
攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積500mlのガラス製フラスコに、アルゴン雰囲気下、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン9.64g(0.068mol)及びテトラヒドロフラン35mlを加え、液温を−15℃以下に保ちながら、1.58mol/ln−ブチルリチウムのヘキサン溶液43.3ml(0.068mol)をゆるやかに滴下し、−15℃で30分間攪拌させてリチウム2,2,6,6−テトラメチルピペリジドを含む溶液を調製した。次いで、該溶液の液温を−15℃以下に保ちながら、2,3,4−トリフルオロ安息香酸ナトリウム11.3g(0.057mol)をテトラヒドロフラン100mlに懸濁した溶液をゆるやかに加えた後、−15℃で30分間攪拌させて、2,3,4−トリフルオロ−5−リチオ安息香酸ナトリウムを含む溶液を生成させた。
次いで、この2,3,4−トリフルオロ−5−リチオ安息香酸ナトリウムを含む溶液に、重水1.72g(0.086mol)(求電子種;ジューテリオイオン)をゆるやかに添加して、攪拌しながら−15℃で30分間反応させた。反応終了後、反応液に濃塩酸を加えて酸性化し、有機層を分液した後に減圧下で濃縮した。得られた濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製(展開溶媒;酢酸エチル)し、淡黄色結晶として、2,3,4−トリフルオロ−5−ジューテリオ安息香酸6.96gを得た(単離収率;69%)。
実施例9(2,3,4−トリフルオロ−5−リチオ安息香酸リチウムの合成)
攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積500mlのガラス製フラスコに、アルゴン雰囲気下、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン20.0g(0.142mol)及びテトラヒドロフラン70mlを加え、液温を−50℃以下に保ちながら、1.58mol/ln−ブチルリチウムのヘキサン溶液89.9ml(0.142mol)をゆるやかに滴下し、−60℃で30分間攪拌させてリチウム2,2,6,6−テトラメチルピペリジドを含む溶液を調製した。次いで、該溶液の液温を−50℃以下に保ちながら、2,3,4−トリフルオロ安息香酸10.0g(0.057mol)をテトラヒドロフラン100mlに溶かした溶液をゆるやかに加えた後、−60℃で30分間攪拌させて、2,3,4−トリフルオロ−5−リチオ安息香酸リチウムを含む溶液を生成させた。
次いで、この2,3,4−トリフルオロ−5−リチオ安息香酸リチウムを含む溶液に、クロロトリメチルシラン14.6g(0.134mol)(求電子種;トリメチルシリルカチオン)をゆるやかに添加して、攪拌しながら−50℃で30分間反応させた。反応終了後、反応液に濃塩酸を加えて酸性化し、有機層を分液した後に減圧下で濃縮した。得られた濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製(展開溶媒;酢酸エチル)し、淡黄色結晶として、2,3,4−トリフルオロ−5−トリメチルシリル安息香酸7.07gを得た(単離収率;50%)。
なお、2,3,4−トリフルオロ−5−トリメチルシリル安息香酸は、以下の物性値で示される新規な化合物である。
H−NMR(CDCl,δ(ppm));0.37(9H,s)、7.65〜7.73(1H,ddd,J=8.06,5.62,2.44Hz)、12.0(1H,brs)
CI−MS(m/e);249(M+1)
実施例10(2,3,4−トリフルオロ−5−リチオ安息香酸リチウムの合成)
攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積500mlのガラス製フラスコに、アルゴン雰囲気下、1.58mol/ln−ブチルリチウムのヘキサン溶液64.0ml(0.101mol)及びテトラヒドロフラン100mlを加え、液温を−50℃以下に保ちながら、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン12.3g(0.101mol)をゆるやかに滴下し、−60℃で30分間攪拌させてリチウム2,2,6,6−テトラメチルピペリジドを含む溶液を調製した。次いで、該溶液の液温を−50℃以下に保ちながら、2,3,4−トリフルオロ安息香酸8.20g(0.047mol)をテトラヒドロフラン100mlに溶かした溶液をゆるやかに加えた後、−70℃で30分間攪拌させて、2,3,4−トリフルオロ−5−リチオ安息香酸リチウムを含む溶液を生成させた。
次いで、この2,3,4−トリフルオロ−5−リチオ安息香酸リチウムを含む溶液に、二酸化炭素(求電子種:カルボキシルカチオン)をゆるやかに添加して、攪拌しながら−70℃で30分間反応させた。反応終了後、反応液に濃塩酸を加えて酸性化し、有機層を分液した後に減圧下で濃縮した。得られた濃縮物を酢酸エチルでリパルプし、白色結晶として、4,5,6−トリフルオロイソフタル酸4.67gを得た(単離収率;46%)。
なお、4,5,6−トリフルオロイソフタル酸の物性値は以下の通りであった。
H−NMR(DMSO−d,δ(ppm));8.21(2H,td,J=8.06,2.44Hz)、13.0(1H,brs)
CI−MS(m/e);221(M+1)
本発明は、新規な2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸化合物及び、2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸化合物の新規な製法に関する。2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸化合物は、医薬・農薬等の原料や合成中間体として有用な化合物である。

Claims (25)

  1. 一般式(1):
    Figure 2007021001
    式中、Yはヨウ素原子、ホルミル基又は求電子種を表し、Mは水素原子又は金属原子を表す、
    で示される2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸化合物。
  2. 金属原子が、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子又は銅原子である請求の範囲第1項記載の2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸化合物。
  3. アルカリ金属原子が、リチウム原子、ナトリウム原子、カリウム原子又はセシウム原子である請求の範囲第2項記載の2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸化合物。
  4. アルカリ土類金属原子が、マグネシウム原子、カルシウム原子、ストロンチウム原子又はバリウム原子である請求の範囲第2項記載の2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸化合物。
  5. 金属原子が、リチウム原子、ナトリウム原子、カリウム原子、セシウム原子又は銅原子から選択されたものである請求の範囲第1項記載の2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸化合物。
  6. 求電子種が重水素原子又はトリメチルシリル基である請求の範囲第1項記載の2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸化合物。
  7. 塩基の存在下、有機溶媒中にて、一般式(2):
    Figure 2007021001
    式中、Mは、水素原子又は金属原子を表す、
    で示される2,3,4−トリフルオロ安息香酸化合物とヨウ素化剤又はホルミル化剤とを反応させることを特徴とする、式(1a):
    Figure 2007021001
    式中、Yはヨウ素原子又はホルミル基を表し、Mは、前記と同義である、
    で示される2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸化合物の製法。
  8. Yがヨウ素原子である請求の範囲第7項記載の2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸化合物の製法。
  9. 塩基が、リチウムアミド化合物である請求の範囲第8項記載の2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸化合物の製法。
  10. リチウムアミド化合物が、リチウム2,2,6,6−テトラメチルピペリジド及びリチウムジイソプロピルアミドからなる群より選ばれる少なくとも1種のリチウムアミド化合物である請求の範囲第9項記載の2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸化合物の製法。
  11. ヨウ素化剤が、一塩化ヨウ素、一臭化ヨウ素、ヨウ素及びN−ヨードコハク酸イミドからなる群より選ばれる少なくとも1種のヨウ素化剤である請求の範囲第8項記載の2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸化合物の製法。
  12. Yがホルミル基である請求の範囲第7項記載の2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸化合物の製法。
  13. 塩基が、リチウムアミド化合物である請求の範囲第7項記載の2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸化合物の製法。
  14. リチウムアミド化合物が、リチウム2,2,6,6−テトラメチルピペリジド及びリチウムジイソプロピルアミドからなる群より選ばれる少なくとも1種のリチウムアミド化合物である請求の範囲第13項記載の2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸化合物の製法。
  15. ホルミル化剤が、一酸化炭素、ホルムアミド類及びギ酸エステル類からなる群より選ばれる少なくとも1種のホルミル化剤である請求の範囲第7項記載の2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸化合物の製法。
  16. 有機溶媒が、エーテル類、脂肪族炭化水素類及び芳香族炭化水素類からなる群より選ばれる少なくとも1種の有機溶媒である請求の範囲第7〜15項のいずれかに記載の2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸化合物の製法。
  17. 反応を、水の非存在下で行う請求の範囲第7〜16項のいずれかに記載の2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸の製法。
  18. 一般式(3a)又は(3b):
    Figure 2007021001
    式中、Mは金属原子を表す、
    で示される2,3,4−トリフルオロ−5−リチオ安息香酸。
  19. がナトリウム原子、カリウム原子、セシウム原子、マグネシウム原子、カルシウム原子、ストロンチウム原子、バリウム原子及び銅原子から成る群より選択されるものである請求の範囲第18項記載の2,3,4−トリフルオロ−5−リチオ安息香酸。
  20. 一般式(4a)又は(4b):
    Figure 2007021001
    式中、Mは金属原子を表す、
    で示される2,3,4−トリフルオロ安息香酸化合物とリチウム化合物とを反応させることを特徴とする、一般式(3a)又は(3b):
    Figure 2007021001
    式中、Mは前記と同義である、
    で示される2,3,4−トリフルオロ−5−リチオ安息香酸の製造方法。
  21. リチウム化合物が、リチウム2,2,6,6−テトラメチルピペリジド及びリチウムジイソプロピルアミドからなる群より選ばれる少なくとも1種のリチウムアミド化合物である請求の範囲第20項記載の2,3,4−トリフルオロ−5−リチオ安息香酸化合物の製法。
  22. がナトリウム原子、カリウム原子、セシウム原子、マグネシウム原子、カルシウム原子、ストロンチウム原子、バリウム原子及び銅原子から成る群より選択されるものである請求の範囲第20項記載の2,3,4−トリフルオロ−5−リチオ安息香酸の製法。
  23. 一般式(3a)又は(3b):
    Figure 2007021001
    式中、Mは金属原子を表す、
    で示される2,3,4−トリフルオロ−5−リチオ安息香酸と、求電子種を発生させ得る化合物とを反応させることを特徴とする、一般式(1b):
    Figure 2007021001
    式中、Yは求電子種を表す、
    で示される2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸化合物の製法。
  24. 求電子種(X)を発生させ得る化合物が、重水;塩素、臭素、ヨウ素;メチルメシラート、メチルトシラート、メチルトリフラート;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド;クロロトリメチルシラン、クロロトリエチルシラン、tert−ブチルクロロジメチルシラン;ホウ酸トリメチル、ホウ酸トリエチル、ホウ酸トリイソプロピル;塩化トリメチルスズ、塩化トリn−ブチルスズ及びトリn−ブチルスズトリフラートから成る群より選択されるものである請求の範囲第23項記載の2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸化合物の製法。
  25. 求電子種が重水素原子又はトリメチルシリル基である請求の範囲第23項記載の2,3,4−トリフルオロ−5−置換安息香酸化合物の製法。
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