JPWO2006129552A1 - 画像形成装置および露光装置 - Google Patents

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Abstract

発光素子列を配置する基板の副走査方向のサイズを抑えることで小型化した画像形成装置の露光装置を提供する。この露光装置は、ガラス基板(50)と、ガラス基板(50)上に形成された複数の有機EL素子(63)からなる発光素子列と、ガラス基板(50)の外部から供給される有機EL素子(63)を駆動するための制御信号を受け取り、制御信号に基づいて発光素子の駆動を制御する駆動制御部(58)を有し、少なくとも駆動制御部(58)の一部を発光素子列の延長線上の位置に配置する。

Description

本発明は微小発光素子をライン状に配置して構成される発光素子列を有する露光装置、およびこの露光装置を搭載した画像形成装置に関する。
いわゆる電子写真プロセスを応用した画像形成装置では、予め所定の電位に帯電した感光体を画像情報に応じて露光して静電潜像を形成し、この静電潜像をトナーにより現像し、顕画化されたトナー像を記録紙に転写、加熱定着して画像を得る。その画像形成装置に用いられる露光装置として、レーザダイオードを光源とした光ビームをポリゴンミラーと呼称される回転多面鏡を介して感光体上を走査して静電潜像を形成する方式と、発光ダイオードや有機EL材料を用いて構成した発光素子をライン状に配置した発光素子列を用いて各発光部を個別に点灯(オン・オフ)制御して感光体上に静電潜像を形成する方式とが知られている。
一般に、LEDや有機EL材料を用いた発光素子列を構成要素として含む露光装置は、感光体のごく近傍で各発光素子を選択的に点灯して感光体上に露光光を照射するので、これらを搭載したプリンタは、レーザプリンタにおける回転多面鏡のような可動部がなく信頼性、静粛性が高く、また、レーザダイオードの光を感光体に導く光学系や、光の経路となる大きな光学的空間が不要で画像形成装置を小型化することが可能であるとされる。
特に発光素子として有機EL素子を搭載した露光装置は、ガラス等の基板上に薄膜トランジスタ(Thin Film Trnasistor。以降TFTと呼称する)から成るスイッチング素子で構成される駆動回路と有機EL素子を一体として形成できるため、構造、製造工程がシンプルであり、発光素子としてLEDを搭載した露光装置(以降LEDヘッドと呼称する)と比較して更なる小型化、低コスト化を実現できる可能性がある。
さて、従来のLEDヘッドでは例えば特許文献1、特許文献2、更に記録素子を列状に配置した記録用デバイスについては例えば特許文献3に開示される構造が知られている。
図13は従来の露光装置の構造を示す斜視図である。まず特許文献1に記載された従来の露光装置の構造を図13を用いて説明する。図13において露光装置は、ガラス基板130、真空容器131、発光素子を駆動するICチップ132を備えている。発行素子列133は、真空容器131によって封止されているため外部からは目視されない。特許文献1においては、ガラス基板130上に、表面に蛍光体より成る発光素子列133を被着した複数のアノード電極列に対向して配置された陰極と、この陰極とアノード電極の間に介装されるグリッド電極を真空容器内131に備えた露光装置が開示されている。発光素子列133の配列方向を主走査方向、ガラス基板平面において主走査方向と直交する方向を副走査方向とすると、ICチップ132は発光素子列133に沿って、すなわち発光素子列133と並列に主走査方向に複数個配置されている。このためICチップ132は発光素子列133に対して副走査方向に離間した位置に配置される。
次に特許文献2では発光素子列とこれを駆動するICチップを、いわゆるマトリクス回路を用いて接続する構造が開示されているが、マトリクス回路と接続された電極パッドとICチップをワイヤボンディング法によって接続するために、特許文献1と同様にICチップは発光素子列に対して副走査方向に離間した位置に配置することとなる。
このように従来は、発光素子列を形成する個々の発光素子を駆動するICチップは発光素子列に沿って発光素子列と並列に配置されている。これは発光素子を駆動するICチップが発光素子に対して直接的に電流を供給するために、配線容量、配線抵抗の影響を抑えるべく配線長を極力短くする必要があるためである。
次に特許文献3では、記録用デバイスの一つであるサーマルプリントヘッドの構造の一例が開示されているが、露光装置、サーマルヘッド等記録素子を列状に配置した記録用デバイスにおいては、記録素子を駆動するICチップは一般的に複数のグループに分割され、各グループに対して独立して画像データが転送される構成とすることが多い。このためICチップに対し外部から画像データを供給するインタフェース手段は、複数のICチップに対して配線引きまわしに極端な長短をなくすべく、複数のICチップを挟んで記録素子列と対向する側、即ち基板の短辺方向(副走査方向)の最端部に形成される。
特開平3−213362号公報 特開平11−40842号公報 特開平11−188906号公報
しかしながら特許文献1、特許文献2に開示された露光装置のごとく、発光素子を駆動するICチップを発光素子列と並列に配置する構成をとる場合、発光素子列の駆動を制御するICチップは露光装置に組み込まれた基板の長辺方向(主走査方向)に対して垂直の方向(副走査方向)に配置せざるを得ない。更に特許文献3に開示されるがごとく、ICチップに信号を供給する外部インタフェース手段を発光素子列と並列に配置すると基板の副走査方向のサイズが増大してしまう。このために露光装置のサイズが増大し、結果的に露光装置を搭載した画像形成装置のサイズを増大させることとなる。
本発明の画像形成装置は上記課題に鑑みてなされたもので、露光装置を搭載した画像形成装置であって、露光装置は、基板と、この基板上に形成された複数の発光素子からなる発光素子列と、基板の外部から供給される発光素子を駆動するための制御信号を受け取り、この制御信号に基づいて発光素子の駆動を制御する駆動制御部を有し、少なくとも駆動制御部の一部を発光素子列の延長線上の位置に配置したものである。
本発明の画像形成装置によれば、露光装置において、発光素子の駆動を制御する駆動制御部の少なくとも一部を、発光素子列の延長線上の位置に配置する構成としたことにより、露光装置における基板の副走査方向サイズが小さくなり、露光装置を小型化、特に薄型化することができる。この薄型化された露光装置を用いることで、画像形成装置を小型化することができる。
図1は本発明の第1の実施の形態による画像形成装置の構成図である。 図2は第1の実施の形態による画像形成装置における現像ステーションの周辺を示す構成図である。 図3は第1の実施の形態による画像形成装置における露光装置の構成図である。 図4Aは第1の実施の形態による画像形成装置における露光装置に係るガラス基板の上面図、図4Bは同要部拡大図である。 図5は第1の実施の形態による画像形成装置における有機EL素子の配置図である。 図6は第1の実施の形態による画像形成装置における露光装置に係る回路図である。 図7は第1の実施の形態による画像形成装置における露光装置に係る電流プログラム期間と有機EL素子の点灯期間を示す説明図である。 図8は第1の実施の形態による画像形成装置における露光装置に係る有機EL素子の断面図である。 図9は第1の実施の形態による画像形成装置における露光装置に係る有機EL素子の上面図である。 図10Aは第2の実施の形態による画像形成装置における露光装置に係るガラス基板の上面図、図10Bは同要部拡大図である。 図11はソースドライバ信号線の構成例を示す図である。 図12は信号線のクロスポイント周辺の構成例を示す図である。 図13は従来の露光装置の構造を示す斜視図である。
添付図面を参照し、本発明の各種の態様によって提供される次の画像形成装置または露光装置について説明する。
本発明の一態様によれば、露光装置を搭載した画像形成装置であって、露光装置は、基板と、この基板上に形成された複数の発光素子からなる発光素子列と、基板の外部から供給される発光素子を駆動するための制御信号を受け取り、この制御信号に基づいて発光素子の駆動を制御する駆動制御部を有し、少なくとも駆動制御部の一部を発光素子列の延長線上の位置に配置したことを特徴とする画像形成装置が提供される。これによって露光装置における基板の副走査方向サイズが小さくなり、露光装置を小型化、特に薄型化することができ、露光装置を搭載した画像形成装置を小型化することができる。
この画像形成装置において、駆動制御部は、少なくとも制御信号を基板の外部から受信するインタフェース手段と、インタフェース手段を介して受け渡された制御信号に基づいて発光素子の駆動を制御するICチップとを含むようにしてもよい。これら駆動制御部の一部を発光素子列の延長線上の位置に配置することで、露光装置における基板の副走査方向サイズが小さくなり、露光装置を小型化、特に薄型化することができ、露光装置を搭載した画像形成装置を小型化することができる。
好ましい実施態様では、駆動制御部を発光素子列の配列方向の任意の位置において、発光素子列とオーバーラップしない位置に配置する。これによって露光装置における基板の副走査方向サイズが小さくなり、露光装置を小型化、特に薄型化することができ、露光装置を搭載した画像形成装置を小型化することができる。
また駆動制御部は、発光素子列の配列方向の延長線上における、基板の端部に配置することができる。これによって露光装置における基板の副走査方向サイズが小さくなり、露光装置を小型化、特に薄型化することができ、露光装置を搭載した画像形成装置を小型化することができる。
また本発明の他の態様によれば、露光装置を搭載した画像形成装置であって、露光装置は、基板と、この基板上に形成された複数の発光素子からなる発光素子列と、基板上に設けられ発光素子列の個々の発光素子に駆動電流を供給する駆動回路と、基板上に設けられ駆動回路に対して発光素子を駆動する駆動パラメータを設定する駆動パラメータ設定手段と、基板上に設けられ駆動パラメータ設定手段に接続され基板の外部から駆動パラメータ設定手段に駆動パラメータを供給するインタフェース手段とを有し、駆動パラメータ設定手段とインタフェース手段の少なくとも一方を、発光素子列の延長線上の位置に配置したことを特徴とする画像形成装置が提供される。これによって露光装置における基板の副走査方向サイズが小さくなり、露光装置を小型化、特に薄型化することができ、露光装置を搭載した画像形成装置を小型化することができる。
この画像形成装置では、発光素子の駆動回路として薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)を用いることができる。これによって基板上に多層配線を実現し、基板の副走査方向のサイズが小さくなり、露光装置を小型化、特に薄型化することができ、露光装置を搭載した画像形成装置を小型化することができる。
好ましい実施態様では、駆動パラメータ設定手段を発光素子列の配列方向の任意の位置において、発光素子列および駆動回路とオーバーラップしない位置に配置する。これによって露光装置における基板の副走査方向サイズが小さくなり、露光装置を小型化、特に薄型化することができ、露光装置を搭載した画像形成装置を小型化することができる。
また、画像形成装置に搭載された露光装置における駆動パラメータ設定手段をICチップとし、このICチップを発光素子列の延長線上の位置に実装するようにしてもよい。発光素子列と並列にICチップを配置しないことで、基板の副走査方向のサイズが小さくなり、露光装置を小型化、特に薄型化することができ、露光装置を搭載した画像形成装置を小型化することができる。
また好ましい実施態様では、画像形成装置に搭載された露光装置における駆動パラメータ設定手段によって、駆動回路に発光素子を駆動する電流値を設定する。これによって露光装置の小型化、薄型化を図るとともに、各発光素子の発光輝度を均一にすることができる。
また、基板として少なくとも長辺と短辺とを有する基板を用い、この基板上に形成される発光素子列を基板の長辺方向に形成するのが好ましい。これによって基板上に露光に必要な発光素子数を配列したうえで、露光装置における基板の副走査方向サイズが小さくなり、露光装置を小型化、特に薄型化することができ、露光装置を搭載した画像形成装置を小型化することができる。
画像形成装置において、発光素子として有機EL素子を用いることができる。これによって予め薄膜トランジスタを形成した基板上に、微小な発光素子を容易に形成できるため、基板の副走査方向のサイズが小さくなり、露光装置を小型化、特に薄型化することができ、露光装置を搭載した画像形成装置を小型化することができる。
また、基板を透明なガラス基板とし、基板上に形成された発光素子の発光光が基板を透過して出力されるようにしてもよい。これによって発光素子の製造プロセスの簡易化が図れ、基板の副走査方向のサイズを小さくしても、基板の製造上の歩留まりを高く維持することが可能となる。
さらに、外部から基板に制御信号を渡すインタフェース手段を発光素子列の配列方向の任意の位置において、発光素子列および駆動回路とオーバーラップしない位置に配置するようにしてもよい。これによって露光装置における基板の副走査方向サイズが小さくなり、露光装置を小型化、特に薄型化することができ、露光装置を搭載した画像形成装置を小型化することができる。
さらに、外部から基板に制御信号を渡すインタフェース手段を基板の表面に直接装着するようにしてもよい。これによってコネクタ等の余分な部材を削減することで低コスト化が図れると共に、基板の副走査方向のサイズが小さくなり、露光装置を小型化、特に薄型化することができ、露光装置を搭載した画像形成装置の低コスト化、小型化に寄与することができる。
また、外部から基板に制御信号を渡すインタフェース手段を発光素子列の配列方向の延長線上における、基板の最端部に装着するようにしてもよい。これによって基板のスペースを有効に利用できるため、基板全体のサイズを小さくすることができ、露光装置を小型化、特に薄型化することができ、露光装置を搭載した画像形成装置を小型化することができる。
本発明のさらに他の態様によれば、直線状に配列された複数の発光素子を含む発光素子列と、発光素子列の個々の発光素子に駆動電流を供給する駆動回路と、複数の発光素子の発光輝度を均一にするための多値の光量補正データに基づいて駆動回路に対し駆動電流の値を設定するICチップと、2値の画像データに基づいて発光素子の点灯及び消灯を制御する発光制御回路と、光量補正データおよび画像データをICチップおよび発光制御回路にそれぞれ与えるためのフレキシブルプリント回路と、発光素子列、ICチップ、およびフレキシブルプリント回路の接続部を長辺方向に直線状に並べて配置した長方形状の基板とを備える画像形成装置が提供される。これによって露光装置における基板の副走査方向サイズが小さくなり、露光装置を小型化、特に薄型化することができ、露光装置を搭載した画像形成装置を小型化することができる。またこの画像形成装置では、2値の画像データに基づいて発光素子の点灯および消灯の制御を行っており、駆動電流の値を設定する度にその値をリセットする必要がないので、各発光素子に対する駆動電流の値の設定に要する時間が短縮される。したがって、基板の長辺方向にICチップおよび発光素子列を配列するために、ICチップからの配線長が一部の発光素子に対して長くなっても、その発光素子に対する駆動電流の値の設定に支障が生じない。またICチップは基板上に配置しているため、残りの発光素子に対しては容易に駆動電流の値を設定し得る。
好ましい実施態様では、その基板を収容する筐体に含まれる筐体部材に設けられたL字状部位の一面にその基板を取り付け支持し、その支持面と直交するL字状部位の他面にレンズアレイを取り付け支持する。その筐体内には、その基板のほか、光量補正データを格納する光量補正データメモリおよび画像データを格納するイメージメモリを有するコントローラとフレキシブルプリント回路とを接続する中継基板を収容することができる。
本発明のさらに他の態様によれば、基板と、この基板上に形成された複数の発光素子からなる発光素子列と、基板の外部から供給される発光素子を駆動するための制御信号を受け取り、この制御信号に基づいて発光素子の駆動を制御する駆動制御部を有し、少なくとも駆動制御部の一部を発光素子列の延長線上の位置に配置したことを特徴とする露光装置が提供される。これによって露光装置における基板の副走査方向サイズが小さくなり、露光装置を小型化、特に薄型化することができる。
本発明のさらに他の態様によれば、基板と、この基板上に形成された複数の発光素子からなる発光素子列と、基板上に設けられ発光素子列の個々の発光素子に駆動電流を供給する駆動回路と、基板上に設けられ駆動回路に対して発光素子を駆動する駆動パラメータを設定する駆動パラメータ設定手段と、基板上に設けられ駆動パラメータ設定手段に接続され基板の外部から駆動パラメータ設定手段に駆動パラメータを供給するインタフェース手段とを有し、駆動パラメータ設定手段とインタフェース手段の少なくとも一方を、発光素子列の延長線上の位置に配置したことを特徴とする露光装置が提供される。これによって露光装置における基板の副走査方向サイズが小さくなり、露光装置を小型化、特に薄型化することができる。
(第1の実施の形態)
図1は第1の実施の形態による画像形成装置の構成図である。
図1において、画像形成装置1は、装置内にイエロー現像ステーション2Y、マゼンタ現像ステーション2M、シアン現像ステーション2C、ブラック現像ステーション2Kの4色分の現像ステーションを縦方向に階段状に配列し、その上方には記録紙3が収容される給紙トレイ4を配設すると共に、各現像ステーション2Y〜2Kに対応した箇所には給紙トレイ4から供給された記録紙3の搬送路となる記録紙搬送路5を上方から下方の縦方向に配置したものである。
現像ステーション2Y〜2Kは、記録紙搬送路5の上流側から順に、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像を形成するものであり、イエロー現像ステーション2Yには感光体8Y、マゼンタ現像ステーション2Mには感光体8M、シアン現像ステーション2Cには感光体8C、ブラック現像ステーション2Kには感光体8Kが含まれ、更に各現像ステーション2Y〜2Kには図示しない現像スリーブ、帯電器等、一連の電子写真方式における現像プロセスを実現する部材が含まれている。
更に各現像ステーション2Y〜2Kの下部には感光体8Y〜8Kの表面を露光して静電潜像を形成するための露光装置13Y、13M、13C、13Kが配置されている。
さて、現像ステーション2Y〜2Kは充填された現像剤の色が異なっているが、構成は現像色に関わらず同一であるため、以降の説明を簡単にするため特に明示する必要がある場合を除いて現像ステーション2、感光体8、露光装置13のごとく特定の色を明示せずに説明する。
図2は第1の実施の形態による画像形成装置1における現像ステーション2の周辺を示す構成図である。図2において、現像ステーション2の内部にはキャリアとトナーを混合物である現像剤6が充填されている。攪拌パドル7a、7bは現像剤6を攪拌するものであり、攪拌パドル7aと7bの回転によって現像剤6中のトナーはキャリアとの摩擦によって所定の電位に帯電されると共に、現像ステーション2の内部を巡回することでトナーとキャリアが十分に攪拌混合される。感光体8は図示しない駆動源によって方向D3に回転する。帯電器9は、感光体8の表面を所定の電位に帯電する。現像スリーブ10は内部に複数の磁極が形成されたマグロール12を有している。薄層化ブレード11によって現像スリーブ10の表面に供給される現像剤6の層厚が規制されると共に、現像スリーブ10は図示しない駆動源によって方向D4に回転し、この回転およびマグロール12の磁極の作用によって現像剤6は現像スリーブ10の表面に供給され、後述する露光装置によって感光体8に形成された静電潜像を現像するとともに、感光体8に転写されなかった現像剤6は現像ステーション2の内部に回収される。
本実施の形態における露光装置13は有機EL素子を600dpi(dot/inch)の解像度で直線状に配置したもので、帯電器9によって所定の電位に帯電した感光体8に対し、画像データに応じて選択的に有機EL素子をON/OFFすることで、最大A4サイズの静電潜像を形成する。この静電潜像部分に現像スリーブ10の表面に供給された現像剤6のうちトナーのみが付着し、静電潜像が顕画化される。
感光体8に対し記録紙搬送路5と対向する位置には転写ローラ16が設けられており、図示しない駆動源により方向D5に回転する。転写ローラ16には所定の転写バイアスが印加されており、感光体8上に形成されたトナー像を、記録紙搬送路5を搬送されてきた記録紙に転写する。
以降図1に戻って説明を続ける。
これまで説明してきたように、本実施の形態における画像形成装置1は複数の現像ステーション2Y〜2Kを縦方向に階段状に配列したタンデム型のカラー画像形成装置であり、カラーインクジェットプリンタと同等クラスのサイズを目指すものである。現像ステーション2Y〜2Kは複数のユニットが配置されるため、画像形成装置1の小型化を図るためには現像ステーション2Y〜2Kそのものの小型化と共に、現像ステーション2Y〜2Kの周辺に配置される作像プロセスに関与する部材を小さくし、現像ステーション2Y〜2Kの配置ピッチを極力小さくする必要がある。
オフィス等においてデスクトップに画像形成装置1を設置した際のユーザの使い勝手、特に給紙時や排紙時の記録紙3へのアクセス性を考慮すると、画像形成装置1の底面から給紙口45までの高さは250mm以下にすることが望ましい。これを実現するためには画像形成装置1の全体の構成の中で現像ステーション2Y〜2K全体の高さを100mm程度に抑える必要がある。
しかしながら既存の例えばLEDヘッドは厚みが15mm程度あり、これを現像ステーション2Y〜2K間に配置すると目標を達成することが困難である。本発明者等の検討結果によれば露光装置13の厚みを7mm以下とすると、現像ステーション2Y〜2K間の隙間に露光装置13Y〜13Kを配置しても現像ステーション全体の高さを100mm以下に抑えることが可能である。
トナーボトル17には、それぞれ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーが格納されている。トナーボトル17から各現像ステーション2Y〜2Kには、図示しないトナー搬送用のパイプが配設され、各現像ステーション2Y〜2Kにトナーを供給している。
給紙ローラ18は、図示しない電磁クラッチを制御することで方向D1に回転し、給紙トレイ4に装填された記録紙3を記録紙搬送路5に送り出す。
給紙ローラ18と最上流のイエロー現像ステーション2Yの転写部位との間に位置する記録紙搬送路5には、入口側のニップ搬送手段としてレジストローラ19、ピンチローラ20対が設けられている。レジストローラ19、ピンチローラ20対は、給紙ローラ18により搬送された記録紙3を一時的に停止させ、所定のタイミングでイエロー現像ステーション2Yの方向に搬送する。この一時停止によって記録紙3の先端がレジストローラ19、ピンチローラ20対の軸方向と平行に規制され、記録紙3の斜行を防止する。
記録紙通過検出センサ21は反射型センサ(フォトリフレクタ)によって構成され、反射光の有無で記録紙3の先端および後端を検出する。
さて、レジストローラ19の回転を開始すると(図示しない電磁クラッチによって動力伝達を制御し、回転ON/OFFを行う)記録紙3は記録紙搬送路5に沿ってイエロー現像ステーション2Yの方向に搬送されるが、レジストローラ19の回転開始のタイミングを起点として、各現像ステーション2Y〜2Kの近傍に配置された露光装置13Y〜13Kによる静電潜像の書き込みタイミングが独立して制御される。
最下流のブラック現像ステーション2Kの更に下流側に位置する記録紙搬送路5には出口側のニップ搬送手段として定着器23が設けられている。定着器23は加熱ローラ24と加圧ローラ25から構成されている。加熱ローラ24は表面から近い順に、発熱ベルト、ゴムローラ、芯材(共に図示せず)から構成されている多層構造のローラである。このうち発熱ベルトは更に3層構造を有するベルトであり、表面に近い方から離型層、シリコンゴム層、基材層(共に図示せず)から構成される。離型層は厚み約20〜30μmのフッ素樹脂からなり、加熱ローラ24に離型性を付与する。シリコンゴム層は約170μmのシリコンゴムで構成され、加圧ローラ25に適度な弾性を与える。基材層は鉄・ニッケル・クロム等の合金である磁性材料によって構成されている。
背面コア26には励磁コイルが内包されている。背面コア26の内部には表面が絶縁された銅製の線材(図示せず)を所定本数束ねた励磁コイルを加熱ローラ24の回転軸方向に延伸し、かつ加熱ローラ24の両端部において、加熱ローラ24の周方向に沿って周回して形成されている。励磁コイルに半共振型インバータである励磁回路(図示せず)から約30kHzの交流電流を印加すると、背面コア26と加熱ローラ24の基材層によって構成される磁路に磁束が生じる。この磁束によって加熱ローラ24の発熱ベルトの基材層に渦電流が形成され基材層が発熱する。基材層で生じた熱はシリコンゴム層を経て離型層まで伝達され、加熱ローラ24の表面が発熱する。
温度センサ27は加熱ローラ24の温度を検出するためのものである。温度センサ27は金属酸化物を主原料とし、高温で焼結して得られるセラミック半導体であり、温度に応じて負荷抵抗が変化することを応用して接触した対象物の温度を計測することができる。温度センサ27の出力は図示しない制御装置に入力され、制御装置は温度センサ27の出力に基づいて背面コア26内部の励磁コイルに出力する電力を制御し、加熱ローラ24の表面温度が約170°Cとなるように制御する。
この温度制御がなされた加熱ローラ24と加圧ローラ25によって形成されるニップ部に、トナー像が形成された記録紙3が通紙されると、記録紙3上のトナー像は加熱ローラ24と加圧ローラ25によって加熱および加圧され、トナー像が記録紙3上に定着される。
記録紙後端検出センサ28は、記録紙3の排出状況を監視するものである。トナー像検出センサ32は発光スペクトルの異なる複数の発光素子(共に可視光)と単一の受光素子を用いた反射型センサユニットであり、記録紙3の地肌と画像形成部分とで、画像色に応じて吸収スペクトルが異なることを利用して画像濃度を検出するものである。またトナー像検出センサ32は画像濃度のみならず、画像形成位置も検出できるため、本実施の形態における画像形成装置1ではトナー像検出センサ32を画像形成装置1の幅方向に2ヶ所設け、記録紙3上に形成した画像位置ずれ量検出パターンの検出位置に基づき、画像形成タイミングを制御している。
記録紙搬送ドラム33は表面を200μm程度の厚さのゴムで被覆した金属製ローラであり、定着後の記録紙3は記録紙搬送ドラム33に沿って方向D2に搬送される。このとき記録紙3は記録紙搬送ドラム33によって冷却されると共に、画像形成面と逆方向に曲げられて搬送される。これによって記録紙全面に高濃度の画像を形成した場合などに発生するカールを大幅に軽減することができる。その後、記録紙3は蹴り出しローラ35によって方向D6に搬送され、排紙トレイ39に排出される。
フェイスダウン排紙部34は支持部材36を中心に回動可能に構成され、フェイスダウン排紙部34を開放状態にすると、記録紙3は方向D7に排紙される。このフェイスダウン排紙部34は閉状態では記録紙搬送ドラム33と共に記録紙3の搬送をガイドするように、背面に搬送経路に沿ったリブ37が形成されている。
駆動源38には、この実施の形態ではステッピングモータを採用している。駆動源38によって、給紙ローラ18、レジストローラ19、ピンチローラ20、感光体(8Y〜8K)、および転写ローラ(16Y〜16K)を含む各現像ステーション2Y〜2Kの周辺部、定着器23、記録紙搬送ドラム33、蹴り出しローラ35の駆動を行っている。
コントローラ41は、外部のネットワークを介して図示しないコンピュータ等からの画像データを受信し、プリント可能な画像データを展開、生成する。
エンジン制御部42は画像形成装置1のハードウェアやメカニズムを制御し、コントローラ41から転送された画像データに基いて記録紙3にカラー画像を形成すると共に、画像形成装置1の制御全般を行っている。
電源部43は、露光装置13Y〜13K、駆動源38、コントローラ41、エンジン制御部42へ所定電圧の電力供給を行うと共に、定着器23の加熱ローラ24への電力供給を行っている。また感光体8の表面の帯電、現像スリーブ(図2における符号10を参照)に印加する現像バイアス、転写ローラ16に印加する転写バイアス等のいわゆる高圧電源系もこの電源部に含まれている。
また電源部43には電源監視部44が含まれ、少なくともエンジン制御部42に供給される電源電圧をモニタできるようになっている。このモニタ信号はエンジン制御部42において検出され、電源スイッチのオフや停電等の際に発生する電源電圧の低下を検出している。
図3は第1の実施の形態による画像形成装置1における露光装置13の構成図である。以降露光装置13の構造について図3を用いて詳細に説明する。図3においてガラス基板50は無色透明なものである。ここではガラス基板50としてコスト的に有利なホウケイ酸ガラスを用いているが、発光素子やガラス基板50上に薄膜トランジスタにより形成される制御回路、駆動回路などの発熱をより効率的に放熱する必要がある場合にはMgO、Al、CaO、ZnO等の熱伝導度加成因子を含有するガラス、または石英を用いてもよい。
ガラス基板50の面Aには発光素子として有機EL素子が図面と垂直な方向(主走査方向)に600dpi(dot/inch)の解像度で形成されている。
さて感光体8の移動方向D3は、所定のタイミングに基づき露光装置13によってライン状の画像が順次形成されていく方向、即ち副走査方向である。既に述べてきたように、現像ステーション間のピッチを狭くするためには露光装置13の厚みZを極力薄くすることが効果的であるが、図3に示すように、この厚みZを支配する要因はガラス基板50の副走査方向のサイズである。よってガラス基板50の副走査方向のサイズを小さくすれば、露光装置13の厚みZを薄くすることが可能となる。前述したように露光装置13の厚みは7mm以下とすることが望ましいが、露光装置13における筐体の肉厚はおよそ1mm必要であることを考慮すると、ガラス基板50の副走査方向のサイズは5mmを下回ることが求められる。
レンズアレイ51はプラスティックまたはガラスで構成される棒レンズ(図示せず)を列状に配置したものであり、ガラス基板50の面Aに形成された有機EL素子の発光光を正立等倍の像として感光体8の表面に導く。レンズアレイ51の一方の焦点はガラス基板50の面Aであり、もう一方の焦点は感光体8の表面となるようにガラス基板50、レンズアレイ51、感光体8の位置関係が調整されている。即ち面Aからレンズアレイ51の近い方の面までの距離L1と、レンズアレイ51の他方の面と感光体8の表面までの距離L2とするとき、L1=L2となるように設定される。
中継基板52には例えばガラスエポキシ基板が用いられる。中継基板52には少なくともコネクタA 53aおよびコネクタB 53bが実装されている。中継基板52は例えばフレキシブルフラットケーブルなどのケーブル56によって露光装置13に外部から供給される画像データや光量補正データ、及びその他の制御信号をコネクタB 53bを介して一旦中継し、これらの信号をガラス基板50に渡す。
ガラス基板50の表面にコネクタを直接実装することは接合強度や多様な環境における信頼性を考慮すると困難であるため、本実施の形態では中継基板52のコネクタA 53aとガラス基板50との接続手段としてFPC(フレキシブルプリント回路)を採用し(図示せず。詳細は後述する)、ガラス基板50とFPCの接合は例えばACF(異方性導電フィルム)を用いて、予めガラス基板50上に形成された例えばITO(錫ドープ酸化インジウム)電極に直接接続する構成としている。
一方コネクタB 53bは、露光装置13を外部と接続するためのコネクタである。一般的にACF等による接続は接合強度が問題となる場合が多いが、このように中継基板52上にユーザが露光装置13を接続するためのコネクタB 53bを設けることで、ユーザが直接アクセスするインタフェースに十分な強度を確保することができる。
筐体A 54aは金属板を例えば折り曲げ加工により成型したものである。筐体A 54aの感光体8に対向する側にはL字状部位55が形成されており、L字状部位55に沿ってガラス基板50およびレンズアレイ51が配設されている。筐体A 54aの感光体8側の端面とレンズアレイ51の端面を同一面に合わせ、更に筐体A 54aによってガラス基板50の一端部を支持する構造とすることで、L字状部位55の成型精度を確保すれば、ガラス基板50とレンズアレイ51の成す位置関係を精度よく合わせ込むことが可能となる。このように筐体A 54aは寸法精度を要求されるため、金属にて構成することが望ましい。また筐体A 54aを金属製とすることで、ガラス基板50上に形成される制御回路およびガラス基板50上に表面実装されるICチップ等の電子部品へのノイズの影響を抑制することが可能である。またガラス基板50の面Aとは反対側の面でガラス基板50を支持することにより、有機EL素子が形成された面Aに、ガラス基板50を支持するための部分を設ける必要がなくなる。さらに面Aの反対側の面では、有機EL素子の光をレンズアレイ51の導くスペースがあればよいので、取り付け・支持部分を比較的大きく確保できる。このため、ガラス基板50の幅を抑えながら、ガラス基板50を確実に支持することが可能である。
筐体B 54bは樹脂を成型して得られるものである。筐体B 54bのコネクタB 53bの近傍には切欠き部(図示せず)が設けられており、ユーザはこの切欠き部からコネクタB53bにアクセスが可能となっている。コネクタB 53bに接続されたケーブル56を介して露光装置13の外部から露光装置13に画像データ、光量補正データ、クロック信号やライン同期信号等の制御信号、制御回路の駆動電源、発光素子である有機EL素子の駆動電源などが供給される。
図4Aは第1の実施の形態による画像形成装置1における露光装置13に係るガラス基板50の上面図であり、図4Bは同要部拡大図である。以降図4に図3を併用して第1の実施の形態におけるガラス基板50の構成について詳細に説明する。
図4においてガラス基板50は厚みが約0.7mmの、少なくとも長辺と短辺を有する長方形形状の基板であり、その長辺方向(主走査方向)には発光素子である複数の有機EL素子63が列状に形成されている。本実施の形態ではガラス基板50の長辺方向には少なくともA4サイズ(210mm)の露光に必要な発光素子が配置され、ガラス基板50の長辺方向は後述する駆動制御部58の配置スペースを含め250mmとしている。ここでは簡単のためにガラス基板50を長方形として説明するが、ガラス基板50を筐体A 54aに取り付ける際の位置決め用などのために、ガラス基板50の一部に切り欠きを設けるような変形を伴っていてもよい。
駆動制御部58はガラス基板50の外部から供給される制御信号(発光素子としての有機EL素子63を駆動するための信号)を受け取り、この制御信号に基づいて有機EL素子63の駆動を制御するものであり、後述するように制御信号をガラス基板50の外部から受け取るインタフェース手段とインタフェース手段を介して受け取った制御信号に基づき発光素子の駆動を制御するICチップ(ソースドライバ)を含んでいる。
FPC(フレキシブルプリント回路)60は中継基板52のコネクタA 53aとガラス基板50とを接続するインタフェース手段であり、コネクタ等を介さずガラス基板50に設けられた図示しない回路パターンに直接接続されている。既に説明したように、露光装置13に外部から供給された、画像データ、光量補正データ、クロック信号やライン同期信号等の制御信号、制御回路の駆動電源、発光素子である有機EL素子63の駆動電源は、図3に示す中継基板52を一旦経由した後にFPC60を介してガラス基板50に供給される。
有機EL素子63は、露光装置13の光源である。本実施の形態では有機EL素子63は主走査方向に600dpiの解像度で5120個が列状に形成されており、個々の有機EL素子63はそれぞれ独立に後述のTFT回路によって点灯/消灯を制御される。
ソースドライバ61は有機EL素子63の駆動を制御するICチップとして供給されるものであり、ガラス基板50上にフリップチップ実装されている。ガラス面へ表面実装を行うことを考慮しソースドライバ61はベアチップ品を採用している。ソースドライバ61には露光装置13の外部からFPC60を介して、電源、クロック信号、ライン同期信号等の制御関連信号および光量補正データ(例えば8ビットの多値データ)が供給される。ソースドライバ61は後に詳細に説明するように、有機EL素子63に対する駆動パラメータ設定手段であり、より具体的にはFPC60を介して受け渡された光量補正データに基づき個々の有機EL素子63の駆動電流値を設定するためのものである。
ガラス基板50においてFPC60の接合部とソースドライバ61は、例えば表面にメタルを形成したITOの回路パターン(図示せず)を介して接続されており、駆動パラメータ設定手段たるソースドライバ61にはFPC60を介して光量補正データ、クロック信号、ライン同期信号等の制御信号が入力される。このようにインタフェース手段としてのFPC60および駆動パラメータ設定手段としてのソースドライバ61は駆動制御部58を構成している。
TFT(Thin Film Transistor)回路62はガラス基板50上に形成されている。TFT回路62はシフトレジスタ、データラッチ部など、発光素子の点灯/消灯のタイミングを制御するゲートコントローラ、および個々の有機EL素子63に駆動電流を供給する駆動回路(以降ピクセル回路と呼称する)とを含んでいる。ピクセル回路は各有機EL素子63に対して1つずつ設けられ、有機EL素子63が形成する発光素子列と並列に設けられている。後に詳述するように、駆動パラメータ設定手段であるソースドライバ61によって、個々の有機EL素子63を駆動するための駆動電流値がピクセル回路に設定される。
TFT回路62には露光装置13の外部からFPC60を介して、電源、クロック信号、ライン同期信号等の制御信号および画像データ(1ビットの2値データ)が供給され、TFT回路62はこれらの電源および信号に基づいて個々の発光素子の点灯/消灯タイミングを制御する。
封止ガラス64について、有機EL素子63は水分の影響を受けると発光領域が経時的に収縮(シュリンキング)したり、発光領域内に非発光部位(ダークスポット)が生じる等して、発光特性が極端に劣化するため、水分を遮断するための封止が必要である。第1の実施の形態ではガラス基板50に接着剤を介して封止ガラス64を貼り付けるベタ封止法を採用しているが、封止領域は一般に有機EL素子63が構成する発光素子列から副走査方向に2000μm程度が必要とされており、第1の実施の形態でも封止しろとして2000μmを確保している。
さて、第1の実施の形態では駆動制御部58を構成するインタフェース手段たるFPC60、および駆動パラメータ設定手段たるソースドライバ61を、有機EL素子63が形成する発光素子列の延長線上(EL_line)の位置に設けるようにした。
このような配置とすると、ガラス基板50の長辺方向(主走査方向)の任意位置において、駆動制御部58は発光素子列とオーバーラップしない位置に配置されることとなる。ガラス基板50の短辺方向(副走査方向)に、発光素子列と駆動制御部58が並ばない。同時にこの構成では、ガラス基板50の長辺方向(主走査方向)の任意位置において、駆動制御部58は発光素子列と並列に形成されたTFT回路62(ピクセル回路を含む)ともオーバーラップしない位置に配置されることとなる。
この配置は見方を変えれば、駆動制御部58をガラス基板50の長辺方向(主走査方向)の端部に配置することでもある。第1の実施の形態では図に示すように、インタフェース手段たるFPC60、ソースドライバ61および有機EL素子63列が、ガラス基板50の長辺方向(主走査方向)に直線状に並んでいる。FPC60をガラス基板50の長辺方向の最端部に配置することで、ガラス基板50のスペースを有効に利用している。この際にFPC60における接合端子の基板の短辺方向(副走査方向)に一直線状に配列するのではなく、複数列の千鳥配列にすることが望ましい。これによって短辺長が短いガラス基板であっても、露光装置13の駆動に必要な端子数を確保することが可能となる。
このように駆動制御部58をガラス基板50上に適切に配置することで、発光素子列と並列に複数のICチップを配置する構成や、ICチップに信号を供給する外部インタフェース手段を基板の短辺方向の最端部に設ける場合と比較して、ガラス基板50の短辺方向のサイズを大幅に小さくすることができる。
さて図5は第1の実施の形態による画像形成装置におけるガラス基板50上に形成された有機EL素子63の配置図である。これまで説明してきたように本実施の形態では有機EL素子63が形成する発光素子列の数は一列とし、この発光素子列の延長線上(EL_line)に駆動制御部58が配置されるとしたが、例えば図5Aに示すように有機EL素子63の配置が千鳥状である場合や、図5Bに示すように有機EL素子63の配置が階段状の場合、EL_lineは発光素子の副走査方向への配置に伴い副走査方向に幅を持った延長線を意味し、この幅を有する延長線上に図4における駆動制御部58の少なくとも一部が配置される。
更に図5Cに示すように有機EL素子63が形成する発光素子列の始端または終端に通常の露光時には発光させない、例えばテスト用のダミー素子100が副走査方向に配置されているような場合では、EL_lineは実際に露光に係る発光素子列の延長線を意味し、この延長線上に図4における駆動制御部58の少なくとも一部が配置される。このとき延長線は副走査方向にダミー素子100の幅を有していても構わない。
図6は第1の実施の形態による画像形成装置1における露光装置13に係る回路図である。以降図6を用いてTFT回路62およびソースドライバ61による点灯制御、およびガラス基板50の副走査方向のサイズについてより詳細に説明する。
図6においてコントローラ41は既に図1を用いて説明したものであり、図示しないコンピュータ等からの画像データを受信し、プリント可能な画像データを生成する。イメージメモリ65には、図示しないコンピュータ等から転送されたコマンド等に基づきコントローラ41によって生成された2値の画像データが格納されている。光量補正データメモリ66には光量補正データを格納している。光量補正データメモリ66はROM等の不揮発性メモリである。露光装置13の製造工程には、個々の露光装置13に対して、全ての有機EL素子63の発光輝度または発光輝度分布を計測し、これらの計測結果に基づいて各有機EL素子63の発光輝度を均一にするための光量補正データを算出する工程が含まれており、光量補正データメモリ66には、この光量補正データの値が格納されている。
タイミング生成部67は、露光装置13を駆動するためのタイミングに係る制御信号を生成する。イメージメモリ65に格納されている画像データ、および光量補正データメモリ66に格納されている光量補正データは、タイミング生成部67が生成するクロック信号、ライン同期信号等の信号に基づいてケーブル56、コネクタB 53b、中継基板52、コネクタA 53a、FPC60を介してガラス基板50の端部から供給される。
更にガラス基板50に供給された画像データとタイミング信号は、ガラス基板50上に形成された例えばITO上にメタル層を形成した配線によってTFT回路62に供給されると共に、光量補正データとタイミング信号も同様にソースドライバ61に供給される。
さて、TFT回路62はピクセル回路69とゲートコントローラ68とに大別されている。ピクセル回路69は個々の有機EL素子63に対して一つずつ設けられており、有機EL素子63のM画素分を一つのグループとして、ガラス基板50上にNグループ設けられている。本実施の形態においては、一つのグループを8画素(即ちM=8)とし、このグループを640個としている。従って全画素数は、8×640=5120画素となる。各ピクセル回路69は有機EL素子63に電流を供給して駆動するドライバ部70と、有機EL素子63を点灯制御するにあたってドライバが供給する電流値(即ち有機EL素子63の駆動電流値)を内部に含むコンデンサに記憶させる、いわゆる電流プログラム部71を有しており、予め所定のタイミングでプログラムされた駆動電流値に従って有機EL素子63を定電流駆動することができる。
ゲートコントローラ68は入力された2値の画像データを順次シフトするシフトレジスタと、シフトレジスタと並列に設けられシフトレジスタに所定の画素数の入力が完了した後にこれらを一括して保持するラッチ部と、これらの動作タイミングを制御する制御部からなる(共に図示せず)。更にゲートコントローラ68は、図6に示すSCAN_AおよびSCAN_B信号を出力し、これによってピクセル回路69に接続された有機EL素子63の点灯/消灯を行う期間および、駆動電流を設定する電流プログラム期間のタイミングを制御する。
一方ソースドライバ61は内部に有機EL素子63のグループ数Nに相当する数(本実施の形態では640個)のD/Aコンバータ72を有しており(後述する)、ソースドライバ61はFPC60を介して供給された光量補正データ(例えば8ビット)に基づいて、個々の有機EL素子63に対する駆動電流を設定することで各有機EL素子63の発光輝度を均一に制御する。
さて既に述べたように、主走査方向に600dpiの解像度にてA4サイズ(約210mm)の露光範囲を得ようとすると、5120個の有機EL素子63が必要となるが、これらの画素を駆動するためのTFT回路62の規模は、本発明者等の検討によれば約50万ゲートである。これを4.5μmのプロセスルールで形成すると、ゲートコントローラ68に含まれるシフトレジスタ、ラッチ部、その他の制御系の回路は約1000μm、ピクセル回路69は200μmの幅となり、これだけの長さを副走査方向に必要とする。ソースドライバ61からピクセル回路69への配線は、引き回しを多層化することで1500μmに抑えることが可能であり、これらを合計すると副走査方向のTFT回路の幅は2700μm程度にすることができる。ただし図4を用いて説明したように封止ガラス64による封止しろとして約2000μm必要であるため、ガラス基板50の副走査方向のサイズは2700+2000=4700μm程度とすることができる。
一方ソースドライバ61の副走査方向の幅は、640個のD/Aコンバータ72を搭載した場合には3000μm程度に抑えることができる(主走査方向の幅は16000μm程度となる)。既に述べたようにソースドライバ61はガラス基板50上に発光素子列の延長線上の位置に実装されるため、ソースドライバ61の幅がガラス基板50の副走査方向のサイズに制約を与えることはない。このように発光素子列および長方形状のソースドライバ61をガラス基板50の長辺方向に直線状に並べることで、ガラス基板50の副走査方向のサイズが極小化される。
図7は第1の実施の形態による画像形成装置1における露光装置13に係る電流プログラム期間と有機EL素子63の点灯期間を示す説明図である。以降図7に図6を併用して第1の実施の形態の点灯制御について詳細に説明する。以降、説明を簡単にするために8画素から成る一つの画素グループについて説明を行う。
本実施の形態では露光装置13の1ライン期間(ラスタ期間)は350μsに設定されており、この1ライン期間のうち1/8(43.77μs)を電流プログラム部71に形成されたコンデンサに対し駆動電流値を設定するプログラム期間として当てている。
まずゲートコントローラ68は画素番号=1の画素に対してSCAN_A信号をONに、SCAN_B信号をOFFにしてプログラム期間を設定する。プログラム期間にD/Aコンバータ72には光量補正データ(例えば8ビット)が供給されており、この供給されたディジタルデータをD/A変換したアナログレベル信号によって電流プログラム部71のコンデンサが充電される。
プログラム期間が完了するとゲートコントローラ68は直ちにSCAN_A信号をOFFに、SCAN_B信号をONにし点灯期間を設定する。ゲートコントローラ68には2値の画像データが供給されているから、点灯期間であっても画像データがOFFの場合、有機EL素子63は点灯しない。一方画像データがONの場合、有機EL素子63は残りの306.25μs(350μs−43.75μs)の期間、点灯を継続する(実際は制御信号の切り替わり時間が存在するため発光時間は若干短くなるが、説明を簡単にするためこのように表記)。
一方、画素番号=1のピクセル回路69に対するプログラム期間が終了すると、ゲートコントローラ68は直ちに画素番号=8のピクセル回路69に対する電流プログラム期間を設定する。以降、画素番号1のピクセル回路に対する手順と同様に、画素番号「8」のピクセル回路に対するプログラム期間が完了すると直ちに当該画素番号の有機EL素子63の点灯期間に移行する。
このようにしてゲートコントローラ68は画素番号=「1→8→2→7→3→6→4→5→1....」の順にプログラム期間と点灯期間を設定していく。このような点灯順序とすることで、隣接する画素グループ間において最も近い画素の点灯タイミングが時間的に近接する。このため、副走査方向に回転する感光体上に、主走査方向に並んだ発光素子により1ラインを形成する時の画素グループ間の画像段差を目立たなくすることができる。もし画素番号=「1→2→3→4→5→6→7→8→1....」の順にプログラム期間と点灯期間を設定すると、7回のプログラム期間に感光体が回転する量に相当する段差が、隣接する画素グループ間で生じてしまう。
さて、ここで電流プログラム期間にピクセル回路69に設定される値は、前述のとおり例えば8ビットの光量補正データである。有機EL素子63は例えばスピンコート等による塗りプロセスによって作成されるため、隣接画素相関は極めて高くなる。この効果により特定の有機EL素子63の近傍にある有機EL素子63の発光輝度は殆ど同じになる。従ってこれら近傍の有機EL素子63に対する光量補正データの相関も非常に高いため、例えば画素番号=1の光量補正データと画素番号=8の光量補正データは大きく変わらないのである。
ゲートコントローラ68が制御する電流プログラム期間においては、ピクセル回路69に光量補正データに従った電流値を供給して、ピクセル回路69内のコンデンサをいわゆる定電流源にて充電することになり、充電に必要な時間は(数1)となる。
Figure 2006129552
(数1)によれば、充電時間は静電容量と比例しており、配線引き回しに伴う配線容量の増大によって静電容量Cが大きくなると充電時間が大きくなってしまう。本実施の形態ではソースドライバを発光素子列の延長線上に配置しており、ガラス基板50上でソースドライバが発光素子列の近傍にあるとはいえ、ソースドライバ61から最も遠い画素グループでは、通常であれば配線容量による充電遅延が懸念される。
しかし第1の実施の形態では、ソースドライバ61によって供給されるのは、光量補正データであり、前述したように1つの画素グループ内では光量補正データの値は同一性が高いため、各画素グループ内では(数1)におけるVが殆ど変化しない。結局、電流プログラムの過程では順次選択される画素番号間でのVの差が充電時間を支配するが、もともと選択された画素番号間でのVの差は非常に小さいため、充電時間は極めて短くなるのである。従ってソースドライバ61からの配線長が長くなることに起因する電流プログラム期間の時間的不足については、本実施の形態においては殆ど問題がなくなり、これまで説明してきたようにソースドライバ61とピクセル回路69間の距離をガラス基板上で大きく離せることとなる。
この辺りの事情は、電流プログラム法を用いて各画素単位に駆動電流を設定し、各画素単位に64階調、256階調といった多階調を再現するディスプレイとは大きく異なっている。各画素で多階調を表現するためにプログラム毎に電圧をリセットすることになる。一方、上述の構成では画素グループ内の各画素に対し電圧をリセットする必要がなく、2値の画像データに基づいて点灯/消灯を制御し、多値の光量補正データに基づいて電流プログラム法で駆動電流を設定することが可能な露光装置13ならではのメリットであるといえる。
図8は第1の実施の形態による画像形成装置1における露光装置13に係る有機EL素子63の断面図である。以降図8を用いて本実施の形態における有機EL素子63の構成を詳細に説明する。
図8においてベースコート層81はガラス基板50上の面A(図3の面Aに対応)に形成されており、例えばSiNとSiOを積層することで構成される。ベースコート層81の上には多結晶シリコン(ポリシリコン)から成るTFT82が形成されている。第1の実施の形態においてはTFT82として多結晶シリコンを用いているが、非結晶シリコン(アモルファスシリコン)を用いてもよい。非結晶シリコンの場合、デザインルールや駆動周波数の点で多結晶シリコンと比べて不利になるが、製造プロセスが安価でありコストメリットがある。
ゲート絶縁層83は例えばSiOからなり、TFT82とMoなどの金属で構成されたゲート電極84を所定の間隔で離間、絶縁する。中間層85は例えばSiOおよびSiNを積層することで構成されたものである。中間層85はゲート電極84を被うとともに、この表面に沿ってAlなどの金属で構成されるソース電極86およびドレイン電極87を支持している。ソース電極86およびドレイン電極87は中間層85およびゲート絶縁層83に設けられたコンタクトホールを介してTFT82に接続されており、ソース電極86とドレイン電極87の間に所定の電位差を付与した状態でゲート電極84に所定の電位を付与することで、TFT82はスイッチングトランジスタとして動作する。
保護層88はSiN等で構成されたものであり、ソース電極86を完全に被うと共に、ドレイン電極87の一部にコンタクトホール89を形成する。透明電極(ホール注入電極)90は保護層88上に形成されたものであり、本実施の形態ではITO(錫ドープ酸化インジウム)を用いている。透明電極90としてはITOの他にIZO(亜鉛ドープ酸化インジウム)、ZnO、SnO、In等を用いることができる。透明電極90は蒸着法等によっても形成できるが、スパッタ法により形成することが望ましい。この透明電極90はコンタクトホール89にてドレイン電極87と接続されている。
TFT82が形成された面と同一面に、例えばスピンコート法や蒸着法によって有機EL層92が形成される。このとき透明電極90と有機EL層92の間に、例えば金属酸化物などによってホール注入層を設けてもよい。陰極93は例えばAl等の金属を蒸着法等によって形成したものである。このとき有機EL層92と陰極93の間に電子注入層として、例えばK、Li、Na、Mg、La、Ce、Ca、Sr、Ba、Al、Ag、Ln、Sn、Zn、Zrのごとき金属元素単体、または安定性を向上させるためにこれらを含む2成分若しくは3成分の合金、又は金属元素単体を例えば有機EL層92に近い方から例えばCa、Alの順に積層する構造を用いることが望ましい。また有機EL材料としては、低分子系の材料を用いてもよいし、高分子系の材料を用いてもよい。
以上説明した構造、工程によってガラス基板50に有機EL素子63が形成される。TFT82は個々の有機EL素子63に対して1:1の関係で形成されており電気的には所謂アクティブマトリクス回路を構成する。各有機EL素子63のソース電極86を正極とし、ソース電極86と陰極93間に所定の電位差を設け、更にゲート電極84を所定の電位に制御することで、電流がソース電極86、TFT82、ドレイン電極87、透明電極90、有機EL層92、陰極93に流れ、透明電極90と陰極93に挟まれた領域の有機EL層92が発光する。有機EL層92から放出された光は透明電極90、中間層85、ゲート絶縁層83、ベースコート層81およびガラス基板50を透過し、面Aとは反対の面から射出され図示しない感光体を露光する。このように有機EL層92が形成された面Aと反対側の基板面から光を取り出す構成(ボトムエミッション)とすることで、有機EL層92の封止が容易になる。99は配線パターンであり、例えば図6に示すソースドライバ61から出力される光量補正データのアナログ信号などは、中間層85の上に設けられた配線パターン99を利用してピクセル回路69に接続されている。
図9は第1の実施の形態による画像形成装置1における露光装置13に係る有機EL素子63の上面図である。以降図9を用いて本実施の形態の露光装置13における有機EL素子63およびTFT82(駆動回路)の配置について詳細に説明する。
図9において断面Yは図8(断面図)の断面位置に対応している。
また図9は図8における有機EL層92および陰極93を除去した状態、即ち透明電極90が目視される状態を示している。またTFT82およびドレイン電極87を破線で示しているが、これはTFT82およびドレイン電極87が、透明電極90または保護層88によって被覆されていることを示している。
本実施の形態では主走査方向における有機EL素子63の配置ピッチは600dpiであるが、このときの各有機EL素子63の配置ピッチは42.3μmである。42.3μmの配置ピッチ内における有機EL素子63どうしの間隔は7μmに設定されている。透明電極90を形成する際に露光パターンとして5μmの間隔を設けて露光した場合、露光部を除去するポジ型のプロセスでは残パターン(この場合は透明電極)のエッジ部は約1μm程度縮むため、透明電極90間には7μmの間隔が設けられることになる。プロセスによるパターンの収縮を考慮にいれることで、所望のサイズの透明電極90を得ることができる。このように本実施の形態では有機EL素子63は発光素子群95を構成している。
個々の透明電極90はその裏側で、例えばAlで構成され、透明電極90に対して1:1に設けられたドレイン電極87と接続されており、更にドレイン電極87は、実際は保護層88により目視できないTFT82と接続されている。ドレイン電極87は図8にも示すように、TFT82から副走査方向に所定の長さ延伸され、その端部でコンタクトホール89を介して透明電極90と接続されている。これと同一の構造が主走査方向に有機EL素子数分(即ち5120個)設けられ、TFT82は主走査方向にTFT群96を構成する。
発光素子群95とTFT群96はガラス基板50の平面の副走査方向に完全に分離して配置され、発光素子群95に含まれる透明電極90とTFT群96に含まれるTFT82の間は金属製のドレイン電極87にて接続されている。このように発光素子群95の領域とTFT群96の領域を完全に分離する構成とすることで、副走査方向に長くTFT群96を形成することができる。
本実施の形態では露光装置13の解像度を600dpiとして説明してきたが、上述したように発光素子群95とTFT群96を完全に分離する構造とすることで、副走査方向にTFT領域を延伸することが可能であり、これによって必要な有効発光領域Bを確保しつつ主走査方向の解像度が1200dpiや2400dpiといった、高解像度の露光装置13を容易に実現できる。また発光光量を高精度に制御するために、アクティブマトリクス回路を構成するTFT82の回路規模が大きくなった場合や、発光輝度を大きくするために大電流駆動を必要とする場合、即ちトランジスタサイズが大きくなった場合であっても、副走査方向にTFT82の配置領域を確保することができる。
(第2の実施の形態)
図10Aは第2の実施の形態による画像形成装置1における露光装置13に係るガラス基板50の上面図であり、図10Bは同要部拡大図である。以降図10に図3を併用して第2の実施の形態におけるガラス基板50の構成について詳細に説明する。なお画像形成装置1の全体構成、露光装置の構成等、既に説明済みの部分についての説明は省略する。
図10においてガラス基板50は厚みが約0.7mmの、少なくとも長辺と短辺を有する長方形形状の基板であり、その長辺方向(主走査方向)には発光素子である複数の有機EL素子63が列状に形成されている。第1の実施の形態ではガラス基板50の長辺方向には少なくともA4サイズ(210mm)の露光に必要な発光素子が配置され、ガラス基板50の長辺方向は後述する駆動制御部58の配置スペースを含め250mmとしている。第1の実施の形態と同様にガラス基板50を長方形として説明するが、ガラス基板50を筐体A 54aに取り付ける際の位置決め用などのために、ガラス基板50の一部に切り欠きを設けるような変形を伴っていてもよい。
駆動制御部58はガラス基板50の外部から供給される制御信号(発光素子としての有機EL素子63を駆動するための信号)を受け取り、この制御信号に基づいて有機EL素子63の駆動を制御するものであり、後述するように制御信号をガラス基板50の外部から受け取るインタフェース手段とインタフェース手段を介して受け取った制御信号に基づき発光素子の駆動を制御するICチップ(ソースドライバ)を含んでいる。
FPC(フレキシブルプリント回路)60は中継基板52のコネクタA 53aとガラス基板50とを接続するインタフェース手段であり、コネクタ等を介さずガラス基板50に設けられた図示しない回路パターンに直接接続されている。露光装置13に外部から供給された、画像データ、光量補正データ、クロック信号やライン同期信号等の制御信号、制御回路の駆動電源、発光素子である有機EL素子63の駆動電源は、図3に示す中継基板52を一旦経由した後にFPC60を介してガラス基板50に供給される。
第2の実施の形態ではFPC60をガラス基板50の短辺方向(副走査方向)の端部に配置する構成とした。
有機EL素子63は、露光装置13の光源である。本実施の形態では有機EL素子63は主走査方向に600dpiの解像度で5120個が列状に形成されており、個々の有機EL素子63はそれぞれ独立に後述のTFT回路によって点灯/消灯を制御される。
ソースドライバ61は有機EL素子63の駆動を制御するICチップとして供給されるものであり、ガラス基板50上にフリップチップ実装されている。ガラス面へ表面実装を行うことを考慮しソースドライバはベアチップ品を採用している。ソースドライバ61には露光装置13の外部からFPC60を介して、電源、クロック信号、ライン同期信号等の制御関連信号および光量補正データ(例えば8ビットの多値データ)が供給される。ソースドライバ61は有機EL素子63に対する駆動パラメータ設定手段であり、より具体的にはFPC60を介して受け渡された光量補正データに基づき個々の有機EL素子63の駆動電流値を設定するためのものである。
ガラス基板50においてFPC60の接合部とソースドライバ61は、例えば表面にメタルを形成したITOの回路パターン(図示せず)を介して接続されており、駆動パラメータ設定手段たるソースドライバ61にはFPC60を介して光量補正データ、クロック信号、ライン同期信号等の制御信号が入力される。このようにインタフェース手段としてのFPC60および駆動パラメータ設定手段としてのソースドライバ61は駆動制御部58を構成している。
TFT(Thin Film Transistor)回路62はガラス基板50上に形成されている。TFT回路62はシフトレジスタ、データラッチ部など、発光素子の点灯/消灯のタイミングを制御するゲートコントローラ、および個々の有機EL素子63に駆動電流を供給する駆動回路(以降ピクセル回路と呼称する)とを含んでいる。ピクセル回路は各有機EL素子63に対して1つずつ設けられ、有機EL素子63が形成する発光素子列と並列に設けられている。第1の実施の形態で詳細に説明したように、駆動パラメータ設定手段であるソースドライバ61によって、個々の有機EL素子63を駆動するための駆動電流値がピクセル回路に設定される。
TFT回路62には露光装置13の外部からFPC60を介して、電源、クロック信号、ライン同期信号等の制御信号および画像データ(1ビットの2値データ)が供給され、TFT回路62はこれらの電源および信号に基づいて個々の発光素子の点灯/消灯タイミングを制御する。
有機EL素子63は水分の影響を受けると発光領域が経時的に収縮(シュリンキング)したり、発光領域内に非発光部位(ダークスポット)が生じる等して、発光特性が極端に劣化するため、水分を遮断するための封止が必要である。第2の実施の形態ではガラス基板50に接着剤を介して封止ガラス64を貼り付けるベタ封止法を採用しているが、封止領域は一般に有機EL素子63が構成する発光素子列から副走査方向に2000μm程度が必要とされており、第2の実施の形態でも封止しろとして2000μmを確保している。
さて、第2の実施の形態では駆動制御部58を構成するインタフェース手段たるFPC60、および駆動パラメータ設定手段たるソースドライバ61のうち、ソースドライバ61を有機EL素子63が形成する発光素子列の延長線上(EL_line)の位置に設けるようにし、かつガラス基板50の長辺方向(主走査方向)の任意位置において、駆動制御部58を発光素子列およびTFT回路62(ピクセル回路を含む)とオーバーラップしない位置に配置するようにした。
この配置は見方を変えれば、駆動制御部58をガラス基板50の長辺方向(主走査方向)の端部に配置することでもある。更に第2の実施の形態では図に示すように、インタフェース手段たるFPC60を、発光素子列およびガラス基板50の短辺方向(副走査方向)の最端部に配置し、ガラス基板50のスペースを有効に利用している。FPC60はガラス基板50の短辺方向(副走査方向)の最端部に配置されるため、接合端子を配置する際の空間的な制約が少なく、接合端子をガラス基板50の長辺方向に一直線状に配列しても露光装置13の駆動に必要な端子数を確保することが可能である。
このように駆動制御部58をガラス基板50上に適切に配置することで、発光素子列と並列に複数のICチップを配置する構成と比較して、ガラス基板の短辺方向(副走査方向)のサイズを大幅に小さくすることができ、最終的に露光装置を搭載した画像形成装置のサイズを小さくすることができる。
以上、本発明の実施の形態に基づき、特に電流プログラム法に基づき発明の詳細を説明してきたが、本発明の本質は、発光素子の駆動を制御するICチップ、または発光素子が形成された基板に信号等を供給するインタフェース手段を発光素子列の延長線上の位置に配置することにあり、電流プログラム法に固有の構成ではない。
電流プログラム法とは異なる例として、例えば入力画像データの転送周波数がTFTの駆動能力(動作周波数)を超えるような場合に、ガラス基板50上に高速の第1の動作クロック信号と同期して転送された画像データ等を一旦ICチップで受信し、この画像データ等を複数のグループに分配して第1の動作クロックより低速に設定した第2の動作クロックに同期してTFTに供給するような構成があり得るが、この場合にガラス基板50に転送された画像データ等を複数のグループに分配するICチップを、発光素子列の延長線上の位置に配置することも本発明の技術的範囲に含まれることはいうまでもない。
更に第1の実施の形態及び第2の実施の形態においては、発光素子列の駆動を制御するICチップ、または発光素子が形成された基板に信号等を供給するインタフェース手段を、ガラス基板上の一箇所に配置する例を示したが、これらを例えば発光素子列の延長線上にある、ガラス基板の端部2ヵ所にそれぞれ配置するようにしてもよい。ガラス基板の長辺方向の両端部にICチップを配置すれば、配線容量を抑えることができる。このような構成は特に画像形成装置にA3サイズ等の長尺の露光装置を搭載するような場合に有用である。
また第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、発光素子列の延長線上にICチップを配置している。このため、発光素子列のICチップ側の端部にある発光素子と反対側の端部にある発光素子とでは、ICチップから発光素子へのレイアウトや配線長に大きな違いが生じる。発光素子列が長尺になるなどの理由で、その違いによるプログラム期間の制約が問題になる場合には、配線抵抗や配線容量を適当な配線方法によって軽減するようにしてもよい。
図11はソースドライバ信号線の構成例を示す図である。上述したように、ICチップ61に含まれる複数のD/Aコンバータ72は、各グループに属する複数のピクセル回路にそれぞれ接続され、それらのピクセル回路に光量補正データを与えている。図11の例では、光量補正データを与えるソースドライバ信号線の配線抵抗を減少させるため、信号源であるICチップ61から遠いピクセル回路への信号線ほど配線幅を増加させている。
図11では、有機EL素子の配列にあわせて各ピクセル回路を主走査方向へ直線状に配列した構成を簡略的に示している。ICチップ61は、その配列の一方の端部付近に配置されている。ICチップ61に含まれるD/Aコンバータのうち、D/Aコンバータ72Aは、信号線110Aによって、ICチップ61に最も近いピクセル回路69Aに接続されている。D/Aコンバータ72Cは、信号線110Cによって、ICチップ61から最も遠いピクセル回路69Cに接続されている。D/Aコンバータ72Bは、信号線110Bによって、ピクセル回路69Aとピクセル回路69Cの中間にあるピクセル回路69Bに接続されている。各信号線の幅は、各ピクセル回路の主走査方向の位置によって、信号線110A、信号線110B、信号線110Cの順に大きくなっている。信号源からの信号線の配線長が大きくなるほど信号線幅を増加させることで、信号線110Bや110Cの配線抵抗を抑えられる。このようにしてICチップ61から遠いピクセル回路への信号線の配線抵抗を減少させれば、プログラム期間に対する制約を軽減することができる。プログラム期間を短縮できれば、ヘッド全体のパフォーマンス(印字速度)を向上させることが可能となる。
上述のように配線幅を変化させれば、各信号線における配線抵抗をほぼ均一化することも可能である。しかしながら、ICチップ61の反対側にあるピクセル回路69CのようにICチップ61から大きく離れた一部のピクセル回路に対する信号線について、他のピクセル回路に対する信号線よりも配線幅を一定長増加させるようにしてもよい。例えば信号線110Aや110Bを含む配線長の比較的短い信号線の配線幅は同じ大きさにし、信号線110Cを含む配線長の比較的長い信号線の配線幅を一定長だけ大きくするようにしてもよい。
図12は信号線のクロスポイント周辺の構成例を示す図である。ピクセル回路69には、ソースドライバ信号線のほか、ゲートコントローラ68からSCAN_A信号を与えるプログラム制御信号線や、SCAN_B信号を与える発光制御信号線、さらには電源線やグランド線などが接続されている。これらの信号線は、レイアウト上交差することがあり、その層間で容量成分を形成してしまう。配線の容量成分が増加すると、プログラム期間への制約が大きくなる。図12の例では、クロスポイントCにおける配線容量の増加を軽減するため、交差する2つの信号線120および121のうち、一方の信号線120の配線幅が、クロスポイントCにおいて他の部分よりも小さく形成されている。これにより信号線120と信号線121とのクロスポイントCにおける対向面積が減少する。対向面積を減少させるため、信号線120に代えて、または加えて、信号線121の配線幅をクロスポイントCにおいて他の部分よりも小さくするようにしてもよい。このように交差する信号線のうち少なくとも一つの信号線の配線幅を一部または全てのクロスポイントCにおいて他の部分よりも小さくすることで、配線容量を軽減することが可能となる。
もっとも、クロスポイントCにおける容量成分を軽減するため配線幅を減少させると、その部分での配線抵抗が増加する。このため、容量成分の減少と配線抵抗の増加の双方の見地からクロスポイントCにおける信号線の幅を決定することが好ましい。さらにプログラム信号線と他の信号線とが交差する場合、他の信号線の配線幅のみをクロスポイントCにおいて小さくするようにしてもよい。例えば図11における信号線110Cがゲートコントローラ68からの信号線と交差している場合には、ゲートコントローラ68からの信号線の配線幅のみをクロスポイントCにおいて他の部分よりも小さくする。これにより、プログラム期間に与える影響を抑えることが可能となる。また交差する信号線のうち、配線長のより短い信号線の配線幅のみをクロスポイントCにおいて他の部分よりも小さくするようにしてもよい。
また信号線の交差点数を減少させることで、配線全体の容量成分を減少させることも可能である。例えば図6に示した構成では、ガラス基板50の短辺方向の端部に、発光素子列と平行にゲートコントローラ68が配置されている。このゲートコントローラ68からは、各ピクセル回路に対してプログラム制御信号線や発光制御信号線がのびている。これに対し、ICチップ61はガラス基板50の長辺方向の端部に配置されている。このため、発光素子列のゲートコントローラ68側からソースドライバ信号線をピクセル回路に接続すると、ソースドライバ信号線と、プログラム制御信号線や発光制御信号線との間に交差点が生じ易い。その交差点数を減少させるため、ICチップからの信号線とゲートコントローラからの信号線をピクセル回路から見て異なる方向から接続するようにしてもよい。図6の例では、ICチップからのソースドライバ信号線を発光素子列のゲートコントローラ68とは反対側からピクセル回路に接続する。それによって、交差点数が減少すれば、配線全体の容量成分が抑えられる。
また、第1の実施の形態及び第2の実施の形態においては、発光素子列の駆動を制御するICチップの個数を1つとして説明したが、ICチップの数は複数であっても構わない。ICチップのコストは歩留まりに大きく影響するが、チップのコストはチップ面積と相関が高くチップ面積を小さくするとコストが劇的に低下する場合がある。このような場合はガラス基板上にチップ面積の小さなチップを複数個配置する方がコストメリットを享受できる。たとえば各ICチップは、ガラス基板の長辺方向に配列することができる。
また第1の実施の形態及び第2の実施の形態では電子写真法を応用した画像形成装置について説明したが、本発明は電子写真法に限られるものではない。有機EL素子によってRGB光源は容易に実現できるため、例えば露光光源としてR光源、G光源、B光源をそれぞれ有する複数の露光装置を配置し、RGB各色の画像データに基づいて印画紙を直接的に露光する画像形成装置に対しても応用が可能であることは言うまでもない。またモノクロの画像形成装置に本発明を適用し、その画像形成装置の小型化を図るようにしてもよい。
上述した実施の形態は本発明の技術的範囲を制限するものではなく、既に記載したもの以外でも、本発明の範囲内で種々の変形や応用が可能である。
以上のように、本発明にかかる画像形成装置は、特にタンデム型のカラー画像形成装置の小型化が図れるところから、例えばプリンタ、複写機、ファクシミリ装置、フォトプリンタ等への利用が可能である。
本発明は微小発光素子をライン状に配置して構成される発光素子列を有する露光装置、およびこの露光装置を搭載した画像形成装置に関する。
いわゆる電子写真プロセスを応用した画像形成装置では、予め所定の電位に帯電した感光体を画像情報に応じて露光して静電潜像を形成し、この静電潜像をトナーにより現像し、顕画化されたトナー像を記録紙に転写、加熱定着して画像を得る。その画像形成装置に用いられる露光装置として、レーザダイオードを光源とした光ビームをポリゴンミラーと呼称される回転多面鏡を介して感光体上を走査して静電潜像を形成する方式と、発光ダイオードや有機EL材料を用いて構成した発光素子をライン状に配置した発光素子列を用いて各発光部を個別に点灯(オン・オフ)制御して感光体上に静電潜像を形成する方式とが知られている。
一般に、LEDや有機EL材料を用いた発光素子列を構成要素として含む露光装置は、感光体のごく近傍で各発光素子を選択的に点灯して感光体上に露光光を照射するので、これらを搭載したプリンタは、レーザプリンタにおける回転多面鏡のような可動部がなく信頼性、静粛性が高く、また、レーザダイオードの光を感光体に導く光学系や、光の経路となる大きな光学的空間が不要で画像形成装置を小型化することが可能であるとされる。
特に発光素子として有機EL素子を搭載した露光装置は、ガラス等の基板上に薄膜トランジスタ(Thin Film Trnasistor。以降TFTと呼称する)から成るスイッチング素子で構成される駆動回路と有機EL素子を一体として形成できるため、構造、製造工程がシンプルであり、発光素子としてLEDを搭載した露光装置(以降LEDヘッドと呼称する)と比較して更なる小型化、低コスト化を実現できる可能性がある。
さて、従来のLEDヘッドでは例えば特許文献1、特許文献2、更に記録素子を列状に配置した記録用デバイスについては例えば特許文献3に開示される構造が知られている。
図13は従来の露光装置の構造を示す斜視図である。まず特許文献1に記載された従来の露光装置の構造を図13を用いて説明する。図13において露光装置は、ガラス基板130、真空容器131、発光素子を駆動するICチップ132を備えている。発行素子列133は、真空容器131によって封止されているため外部からは目視されない。特許文献1においては、ガラス基板130上に、表面に蛍光体より成る発光素子列133を被着した複数のアノード電極列に対向して配置された陰極と、この陰極とアノード電極の間に介装されるグリッド電極を真空容器内131に備えた露光装置が開示されている。発光素子列133の配列方向を主走査方向、ガラス基板平面において主走査方向と直交する方向を副走査方向とすると、ICチップ132は発光素子列133に沿って、すなわち発光素子列133と並列に主走査方向に複数個配置されている。このためICチップ132は発光素子列133に対して副走査方向に離間した位置に配置される。
次に特許文献2では発光素子列とこれを駆動するICチップを、いわゆるマトリクス回路を用いて接続する構造が開示されているが、マトリクス回路と接続された電極パッドとICチップをワイヤボンディング法によって接続するために、特許文献1と同様にICチップは発光素子列に対して副走査方向に離間した位置に配置することとなる。
このように従来は、発光素子列を形成する個々の発光素子を駆動するICチップは発光素子列に沿って発光素子列と並列に配置されている。これは発光素子を駆動するICチップが発光素子に対して直接的に電流を供給するために、配線容量、配線抵抗の影響を抑えるべく配線長を極力短くする必要があるためである。
次に特許文献3では、記録用デバイスの一つであるサーマルプリントヘッドの構造の一例が開示されているが、露光装置、サーマルヘッド等記録素子を列状に配置した記録用デバイスにおいては、記録素子を駆動するICチップは一般的に複数のグループに分割され、各グループに対して独立して画像データが転送される構成とすることが多い。このためICチップに対し外部から画像データを供給するインタフェース手段は、複数のICチップに対して配線引きまわしに極端な長短をなくすべく、複数のICチップを挟んで記録素子列と対向する側、即ち基板の短辺方向(副走査方向)の最端部に形成される。
特開平3−213362号公報 特開平11−40842号公報 特開平11−188906号公報
しかしながら特許文献1、特許文献2に開示された露光装置のごとく、発光素子を駆動するICチップを発光素子列と並列に配置する構成をとる場合、発光素子列の駆動を制御するICチップは露光装置に組み込まれた基板の長辺方向(主走査方向)に対して垂直の方向(副走査方向)に配置せざるを得ない。更に特許文献3に開示されるがごとく、ICチップに信号を供給する外部インタフェース手段を発光素子列と並列に配置すると基板の副走査方向のサイズが増大してしまう。このために露光装置のサイズが増大し、結果的に露光装置を搭載した画像形成装置のサイズを増大させることとなる。
本発明の画像形成装置は上記課題に鑑みてなされたもので、露光装置を搭載した画像形成装置であって、露光装置は、基板と、この基板上に形成された複数の発光素子からなる発光素子列と、基板の外部から供給される発光素子を駆動するための制御信号を受け取り、この制御信号に基づいて発光素子の駆動を制御する駆動制御部を有し、少なくとも駆動制御部の一部を発光素子列の延長線上の位置に配置したものである。
本発明の画像形成装置によれば、露光装置において、発光素子の駆動を制御する駆動制御部の少なくとも一部を、発光素子列の延長線上の位置に配置する構成としたことにより、露光装置における基板の副走査方向サイズが小さくなり、露光装置を小型化、特に薄型化することができる。この薄型化された露光装置を用いることで、画像形成装置を小型化することができる。
添付図面を参照し、本発明の各種の態様によって提供される次の画像形成装置または露光装置について説明する。
本発明の一態様によれば、露光装置を搭載した画像形成装置であって、露光装置は、基板と、この基板上に形成された複数の発光素子からなる発光素子列と、基板の外部から供給される発光素子を駆動するための制御信号を受け取り、この制御信号に基づいて発光素子の駆動を制御する駆動制御部を有し、少なくとも駆動制御部の一部を発光素子列の延長線上の位置に配置したことを特徴とする画像形成装置が提供される。これによって露光装置における基板の副走査方向サイズが小さくなり、露光装置を小型化、特に薄型化することができ、露光装置を搭載した画像形成装置を小型化することができる。
この画像形成装置において、駆動制御部は、少なくとも制御信号を基板の外部から受信するインタフェース手段と、インタフェース手段を介して受け渡された制御信号に基づいて発光素子の駆動を制御するICチップとを含むようにしてもよい。これら駆動制御部の一部を発光素子列の延長線上の位置に配置することで、露光装置における基板の副走査方向サイズが小さくなり、露光装置を小型化、特に薄型化することができ、露光装置を搭載した画像形成装置を小型化することができる。
好ましい実施態様では、駆動制御部を発光素子列の配列方向の任意の位置において、発光素子列とオーバーラップしない位置に配置する。これによって露光装置における基板の副走査方向サイズが小さくなり、露光装置を小型化、特に薄型化することができ、露光装置を搭載した画像形成装置を小型化することができる。
また駆動制御部は、発光素子列の配列方向の延長線上における、基板の端部に配置することができる。これによって露光装置における基板の副走査方向サイズが小さくなり、露光装置を小型化、特に薄型化することができ、露光装置を搭載した画像形成装置を小型化することができる。
また本発明の他の態様によれば、露光装置を搭載した画像形成装置であって、露光装置は、基板と、この基板上に形成された複数の発光素子からなる発光素子列と、基板上に設けられ発光素子列の個々の発光素子に駆動電流を供給する駆動回路と、基板上に設けられ駆動回路に対して発光素子を駆動する駆動パラメータを設定する駆動パラメータ設定手段と、基板上に設けられ駆動パラメータ設定手段に接続され基板の外部から駆動パラメータ設定手段に駆動パラメータを供給するインタフェース手段とを有し、駆動パラメータ設定手段とインタフェース手段の少なくとも一方を、発光素子列の延長線上の位置に配置したことを特徴とする画像形成装置が提供される。これによって露光装置における基板の副走査方向サイズが小さくなり、露光装置を小型化、特に薄型化することができ、露光装置を搭載した画像形成装置を小型化することができる。
この画像形成装置では、発光素子の駆動回路として薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)を用いることができる。これによって基板上に多層配線を実現し、基板の副走査方向のサイズが小さくなり、露光装置を小型化、特に薄型化することができ、露光装置を搭載した画像形成装置を小型化することができる。
好ましい実施態様では、駆動パラメータ設定手段を発光素子列の配列方向の任意の位置において、発光素子列および駆動回路とオーバーラップしない位置に配置する。これによって露光装置における基板の副走査方向サイズが小さくなり、露光装置を小型化、特に薄型化することができ、露光装置を搭載した画像形成装置を小型化することができる。
また、画像形成装置に搭載された露光装置における駆動パラメータ設定手段をICチップとし、このICチップを発光素子列の延長線上の位置に実装するようにしてもよい。発光素子列と並列にICチップを配置しないことで、基板の副走査方向のサイズが小さくなり、露光装置を小型化、特に薄型化することができ、露光装置を搭載した画像形成装置を小型化することができる。
また好ましい実施態様では、画像形成装置に搭載された露光装置における駆動パラメータ設定手段によって、駆動回路に発光素子を駆動する電流値を設定する。これによって露光装置の小型化、薄型化を図るとともに、各発光素子の発光輝度を均一にすることができる。
また、基板として少なくとも長辺と短辺とを有する基板を用い、この基板上に形成される発光素子列を基板の長辺方向に形成するのが好ましい。これによって基板上に露光に必要な発光素子数を配列したうえで、露光装置における基板の副走査方向サイズが小さくなり、露光装置を小型化、特に薄型化することができ、露光装置を搭載した画像形成装置を小型化することができる。
画像形成装置において、発光素子として有機EL素子を用いることができる。これによって予め薄膜トランジスタを形成した基板上に、微小な発光素子を容易に形成できるため、基板の副走査方向のサイズが小さくなり、露光装置を小型化、特に薄型化することができ、露光装置を搭載した画像形成装置を小型化することができる。
また、基板を透明なガラス基板とし、基板上に形成された発光素子の発光光が基板を透過して出力されるようにしてもよい。これによって発光素子の製造プロセスの簡易化が図れ、基板の副走査方向のサイズを小さくしても、基板の製造上の歩留まりを高く維持することが可能となる。
さらに、外部から基板に制御信号を渡すインタフェース手段を発光素子列の配列方向の任意の位置において、発光素子列および駆動回路とオーバーラップしない位置に配置するようにしてもよい。これによって露光装置における基板の副走査方向サイズが小さくなり、露光装置を小型化、特に薄型化することができ、露光装置を搭載した画像形成装置を小型化することができる。
さらに、外部から基板に制御信号を渡すインタフェース手段を基板の表面に直接装着するようにしてもよい。これによってコネクタ等の余分な部材を削減することで低コスト化が図れると共に、基板の副走査方向のサイズが小さくなり、露光装置を小型化、特に薄型化することができ、露光装置を搭載した画像形成装置の低コスト化、小型化に寄与することができる。
また、外部から基板に制御信号を渡すインタフェース手段を発光素子列の配列方向の延長線上における、基板の最端部に装着するようにしてもよい。これによって基板のスペースを有効に利用できるため、基板全体のサイズを小さくすることができ、露光装置を小型化、特に薄型化することができ、露光装置を搭載した画像形成装置を小型化することができる。
本発明のさらに他の態様によれば、直線状に配列された複数の発光素子を含む発光素子列と、発光素子列の個々の発光素子に駆動電流を供給する駆動回路と、複数の発光素子の発光輝度を均一にするための多値の光量補正データに基づいて駆動回路に対し駆動電流の値を設定するICチップと、2値の画像データに基づいて発光素子の点灯及び消灯を制御する発光制御回路と、光量補正データおよび画像データをICチップおよび発光制御回路にそれぞれ与えるためのフレキシブルプリント回路と、発光素子列、ICチップ、およびフレキシブルプリント回路の接続部を長辺方向に直線状に並べて配置した長方形状の基板とを備える画像形成装置が提供される。これによって露光装置における基板の副走査方向サイズが小さくなり、露光装置を小型化、特に薄型化することができ、露光装置を搭載した画像形成装置を小型化することができる。またこの画像形成装置では、2値の画像データに基づいて発光素子の点灯および消灯の制御を行っており、駆動電流の値を設定する度にその値をリセットする必要がないので、各発光素子に対する駆動電流の値の設定に要する時間が短縮される。したがって、基板の長辺方向にICチップおよび発光素子列を配列するために、ICチップからの配線長が一部の発光素子に対して長くなっても、その発光素子に対する駆動電流の値の設定に支障が生じない。またICチップは基板上に配置しているため、残りの発光素子に対しては容易に駆動電流の値を設定し得る。
好ましい実施態様では、その基板を収容する筐体に含まれる筐体部材に設けられたL字状部位の一面にその基板を取り付け支持し、その支持面と直交するL字状部位の他面にレンズアレイを取り付け支持する。その筐体内には、その基板のほか、光量補正データを格納する光量補正データメモリおよび画像データを格納するイメージメモリを有するコントローラとフレキシブルプリント回路とを接続する中継基板を収容することができる。
本発明のさらに他の態様によれば、基板と、この基板上に形成された複数の発光素子からなる発光素子列と、基板の外部から供給される発光素子を駆動するための制御信号を受け取り、この制御信号に基づいて発光素子の駆動を制御する駆動制御部を有し、少なくとも駆動制御部の一部を発光素子列の延長線上の位置に配置したことを特徴とする露光装置が提供される。これによって露光装置における基板の副走査方向サイズが小さくなり、露光装置を小型化、特に薄型化することができる。
本発明のさらに他の態様によれば、基板と、この基板上に形成された複数の発光素子からなる発光素子列と、基板上に設けられ発光素子列の個々の発光素子に駆動電流を供給する駆動回路と、基板上に設けられ駆動回路に対して発光素子を駆動する駆動パラメータを設定する駆動パラメータ設定手段と、基板上に設けられ駆動パラメータ設定手段に接続され基板の外部から駆動パラメータ設定手段に駆動パラメータを供給するインタフェース手段とを有し、駆動パラメータ設定手段とインタフェース手段の少なくとも一方を、発光素子列の延長線上の位置に配置したことを特徴とする露光装置が提供される。これによって露光装置における基板の副走査方向サイズが小さくなり、露光装置を小型化、特に薄型化することができる。
(第1の実施の形態)
図1は第1の実施の形態による画像形成装置の構成図である。
図1において、画像形成装置1は、装置内にイエロー現像ステーション2Y、マゼンタ現像ステーション2M、シアン現像ステーション2C、ブラック現像ステーション2Kの4色分の現像ステーションを縦方向に階段状に配列し、その上方には記録紙3が収容される給紙トレイ4を配設すると共に、各現像ステーション2Y〜2Kに対応した箇所には給紙トレイ4から供給された記録紙3の搬送路となる記録紙搬送路5を上方から下方の縦方向に配置したものである。
現像ステーション2Y〜2Kは、記録紙搬送路5の上流側から順に、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像を形成するものであり、イエロー現像ステーション2Yには感光体8Y、マゼンタ現像ステーション2Mには感光体8M、シアン現像ステーション2Cには感光体8C、ブラック現像ステーション2Kには感光体8Kが含まれ、更に各現像ステーション2Y〜2Kには図示しない現像スリーブ、帯電器等、一連の電子写真方式における現像プロセスを実現する部材が含まれている。
更に各現像ステーション2Y〜2Kの下部には感光体8Y〜8Kの表面を露光して静電潜像を形成するための露光装置13Y、13M、13C、13Kが配置されている。
さて、現像ステーション2Y〜2Kは充填された現像剤の色が異なっているが、構成は現像色に関わらず同一であるため、以降の説明を簡単にするため特に明示する必要がある場合を除いて現像ステーション2、感光体8、露光装置13のごとく特定の色を明示せずに説明する。
図2は第1の実施の形態による画像形成装置1における現像ステーション2の周辺を示す構成図である。図2において、現像ステーション2の内部にはキャリアとトナーを混合物である現像剤6が充填されている。攪拌パドル7a、7bは現像剤6を攪拌するものであり、攪拌パドル7aと7bの回転によって現像剤6中のトナーはキャリアとの摩擦によって所定の電位に帯電されると共に、現像ステーション2の内部を巡回することでトナーとキャリアが十分に攪拌混合される。感光体8は図示しない駆動源によって方向D3に回転する。帯電器9は、感光体8の表面を所定の電位に帯電する。現像スリーブ10は内部に複数の磁極が形成されたマグロール12を有している。薄層化ブレード11によって現像スリーブ10の表面に供給される現像剤6の層厚が規制されると共に、現像スリーブ10は図示しない駆動源によって方向D4に回転し、この回転およびマグロール12の磁極の作用によって現像剤6は現像スリーブ10の表面に供給され、後述する露光装置によって感光体8に形成された静電潜像を現像するとともに、感光体8に転写されなかった現像剤6は現像ステーション2の内部に回収される。
本実施の形態における露光装置13は有機EL素子を600dpi(dot/inch)の解像度で直線状に配置したもので、帯電器9によって所定の電位に帯電した感光体8に対し、画像データに応じて選択的に有機EL素子をON/OFFすることで、最大A4サイズの静電潜像を形成する。この静電潜像部分に現像スリーブ10の表面に供給された現像剤6のうちトナーのみが付着し、静電潜像が顕画化される。
感光体8に対し記録紙搬送路5と対向する位置には転写ローラ16が設けられており、図示しない駆動源により方向D5に回転する。転写ローラ16には所定の転写バイアスが印加されており、感光体8上に形成されたトナー像を、記録紙搬送路5を搬送されてきた記録紙に転写する。
以降図1に戻って説明を続ける。
これまで説明してきたように、本実施の形態における画像形成装置1は複数の現像ステーション2Y〜2Kを縦方向に階段状に配列したタンデム型のカラー画像形成装置であり、カラーインクジェットプリンタと同等クラスのサイズを目指すものである。現像ステーション2Y〜2Kは複数のユニットが配置されるため、画像形成装置1の小型化を図るためには現像ステーション2Y〜2Kそのものの小型化と共に、現像ステーション2Y〜2Kの周辺に配置される作像プロセスに関与する部材を小さくし、現像ステーション2Y〜2Kの配置ピッチを極力小さくする必要がある。
オフィス等においてデスクトップに画像形成装置1を設置した際のユーザの使い勝手、特に給紙時や排紙時の記録紙3へのアクセス性を考慮すると、画像形成装置1の底面から給紙口45までの高さは250mm以下にすることが望ましい。これを実現するためには画像形成装置1の全体の構成の中で現像ステーション2Y〜2K全体の高さを100mm程度に抑える必要がある。
しかしながら既存の例えばLEDヘッドは厚みが15mm程度あり、これを現像ステーション2Y〜2K間に配置すると目標を達成することが困難である。本発明者等の検討結果によれば露光装置13の厚みを7mm以下とすると、現像ステーション2Y〜2K間の隙間に露光装置13Y〜13Kを配置しても現像ステーション全体の高さを100mm以下に抑えることが可能である。
トナーボトル17には、それぞれ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーが格納されている。トナーボトル17から各現像ステーション2Y〜2Kには、図示しないトナー搬送用のパイプが配設され、各現像ステーション2Y〜2Kにトナーを供給している。
給紙ローラ18は、図示しない電磁クラッチを制御することで方向D1に回転し、給紙トレイ4に装填された記録紙3を記録紙搬送路5に送り出す。
給紙ローラ18と最上流のイエロー現像ステーション2Yの転写部位との間に位置する記録紙搬送路5には、入口側のニップ搬送手段としてレジストローラ19、ピンチローラ20対が設けられている。レジストローラ19、ピンチローラ20対は、給紙ローラ18により搬送された記録紙3を一時的に停止させ、所定のタイミングでイエロー現像ステーション2Yの方向に搬送する。この一時停止によって記録紙3の先端がレジストローラ19、ピンチローラ20対の軸方向と平行に規制され、記録紙3の斜行を防止する。
記録紙通過検出センサ21は反射型センサ(フォトリフレクタ)によって構成され、反射光の有無で記録紙3の先端および後端を検出する。
さて、レジストローラ19の回転を開始すると(図示しない電磁クラッチによって動力伝達を制御し、回転ON/OFFを行う)記録紙3は記録紙搬送路5に沿ってイエロー現像ステーション2Yの方向に搬送されるが、レジストローラ19の回転開始のタイミングを起点として、各現像ステーション2Y〜2Kの近傍に配置された露光装置13Y〜13Kによる静電潜像の書き込みタイミングが独立して制御される。
最下流のブラック現像ステーション2Kの更に下流側に位置する記録紙搬送路5には出口側のニップ搬送手段として定着器23が設けられている。定着器23は加熱ローラ24と加圧ローラ25から構成されている。加熱ローラ24は表面から近い順に、発熱ベルト、ゴムローラ、芯材(共に図示せず)から構成されている多層構造のローラである。このうち発熱ベルトは更に3層構造を有するベルトであり、表面に近い方から離型層、シリコンゴム層、基材層(共に図示せず)から構成される。離型層は厚み約20〜30μmのフッ素樹脂からなり、加熱ローラ24に離型性を付与する。シリコンゴム層は約170μmのシリコンゴムで構成され、加圧ローラ25に適度な弾性を与える。基材層は鉄・ニッケル・クロム等の合金である磁性材料によって構成されている。
背面コア26には励磁コイルが内包されている。背面コア26の内部には表面が絶縁された銅製の線材(図示せず)を所定本数束ねた励磁コイルを加熱ローラ24の回転軸方向に延伸し、かつ加熱ローラ24の両端部において、加熱ローラ24の周方向に沿って周回して形成されている。励磁コイルに半共振型インバータである励磁回路(図示せず)から約30kHzの交流電流を印加すると、背面コア26と加熱ローラ24の基材層によって構成される磁路に磁束が生じる。この磁束によって加熱ローラ24の発熱ベルトの基材層に渦電流が形成され基材層が発熱する。基材層で生じた熱はシリコンゴム層を経て離型層まで伝達され、加熱ローラ24の表面が発熱する。
温度センサ27は加熱ローラ24の温度を検出するためのものである。温度センサ27は金属酸化物を主原料とし、高温で焼結して得られるセラミック半導体であり、温度に応じて負荷抵抗が変化することを応用して接触した対象物の温度を計測することができる。温度センサ27の出力は図示しない制御装置に入力され、制御装置は温度センサ27の出力に基づいて背面コア26内部の励磁コイルに出力する電力を制御し、加熱ローラ24の表面温度が約170゜Cとなるように制御する。
この温度制御がなされた加熱ローラ24と加圧ローラ25によって形成されるニップ部に、トナー像が形成された記録紙3が通紙されると、記録紙3上のトナー像は加熱ローラ24と加圧ローラ25によって加熱および加圧され、トナー像が記録紙3上に定着される。
記録紙後端検出センサ28は、記録紙3の排出状況を監視するものである。トナー像検出センサ32は発光スペクトルの異なる複数の発光素子(共に可視光)と単一の受光素子を用いた反射型センサユニットであり、記録紙3の地肌と画像形成部分とで、画像色に応じて吸収スペクトルが異なることを利用して画像濃度を検出するものである。またトナー像検出センサ32は画像濃度のみならず、画像形成位置も検出できるため、本実施の形態における画像形成装置1ではトナー像検出センサ32を画像形成装置1の幅方向に2ヶ所設け、記録紙3上に形成した画像位置ずれ量検出パターンの検出位置に基づき、画像形成タイミングを制御している。
記録紙搬送ドラム33は表面を200μm程度の厚さのゴムで被覆した金属製ローラであり、定着後の記録紙3は記録紙搬送ドラム33に沿って方向D2に搬送される。このとき記録紙3は記録紙搬送ドラム33によって冷却されると共に、画像形成面と逆方向に曲げられて搬送される。これによって記録紙全面に高濃度の画像を形成した場合などに発生するカールを大幅に軽減することができる。その後、記録紙3は蹴り出しローラ35によって方向D6に搬送され、排紙トレイ39に排出される。
フェイスダウン排紙部34は支持部材36を中心に回動可能に構成され、フェイスダウン排紙部34を開放状態にすると、記録紙3は方向D7に排紙される。このフェイスダウン排紙部34は閉状態では記録紙搬送ドラム33と共に記録紙3の搬送をガイドするように、背面に搬送経路に沿ったリブ37が形成されている。
駆動源38には、この実施の形態ではステッピングモータを採用している。駆動源38によって、給紙ローラ18、レジストローラ19、ピンチローラ20、感光体(8Y〜8K)、および転写ローラ(16Y〜16K)を含む各現像ステーション2Y〜2Kの周辺部、定着器23、記録紙搬送ドラム33、蹴り出しローラ35の駆動を行っている。
コントローラ41は、外部のネットワークを介して図示しないコンピュータ等からの画像データを受信し、プリント可能な画像データを展開、生成する。
エンジン制御部42は画像形成装置1のハードウェアやメカニズムを制御し、コントローラ41から転送された画像データに基いて記録紙3にカラー画像を形成すると共に、画像形成装置1の制御全般を行っている。
電源部43は、露光装置13Y〜13K、駆動源38、コントローラ41、エンジン制御部42へ所定電圧の電力供給を行うと共に、定着器23の加熱ローラ24への電力供給を行っている。また感光体8の表面の帯電、現像スリーブ(図2における符号10を参照)に印加する現像バイアス、転写ローラ16に印加する転写バイアス等のいわゆる高圧電源系もこの電源部に含まれている。
また電源部43には電源監視部44が含まれ、少なくともエンジン制御部42に供給される電源電圧をモニタできるようになっている。このモニタ信号はエンジン制御部42において検出され、電源スイッチのオフや停電等の際に発生する電源電圧の低下を検出している。
図3は第1の実施の形態による画像形成装置1における露光装置13の構成図である。以降露光装置13の構造について図3を用いて詳細に説明する。図3においてガラス基板50は無色透明なものである。ここではガラス基板50としてコスト的に有利なホウケイ酸ガラスを用いているが、発光素子やガラス基板50上に薄膜トランジスタにより形成される制御回路、駆動回路などの発熱をより効率的に放熱する必要がある場合にはMgO、Al23、CaO、ZnO等の熱伝導度加成因子を含有するガラス、または石英を用いてもよい。
ガラス基板50の面Aには発光素子として有機EL素子が図面と垂直な方向(主走査方向)に600dpi(dot/inch)の解像度で形成されている。
さて感光体8の移動方向D3は、所定のタイミングに基づき露光装置13によってライン状の画像が順次形成されていく方向、即ち副走査方向である。既に述べてきたように、現像ステーション間のピッチを狭くするためには露光装置13の厚みZを極力薄くすることが効果的であるが、図3に示すように、この厚みZを支配する要因はガラス基板50の副走査方向のサイズである。よってガラス基板50の副走査方向のサイズを小さくすれば、露光装置13の厚みZを薄くすることが可能となる。前述したように露光装置13の厚みは7mm以下とすることが望ましいが、露光装置13における筐体の肉厚はおよそ1mm必要であることを考慮すると、ガラス基板50の副走査方向のサイズは5mmを下回ることが求められる。
レンズアレイ51はプラスティックまたはガラスで構成される棒レンズ(図示せず)を列状に配置したものであり、ガラス基板50の面Aに形成された有機EL素子の発光光を正立等倍の像として感光体8の表面に導く。レンズアレイ51の一方の焦点はガラス基板50の面Aであり、もう一方の焦点は感光体8の表面となるようにガラス基板50、レンズアレイ51、感光体8の位置関係が調整されている。即ち面Aからレンズアレイ51の近い方の面までの距離L1と、レンズアレイ51の他方の面と感光体8の表面までの距離L2とするとき、L1=L2となるように設定される。
中継基板52には例えばガラスエポキシ基板が用いられる。中継基板52には少なくともコネクタA 53aおよびコネクタB 53bが実装されている。中継基板52は例えばフレキシブルフラットケーブルなどのケーブル56によって露光装置13に外部から供給される画像データや光量補正データ、及びその他の制御信号をコネクタB 53bを介して一旦中継し、これらの信号をガラス基板50に渡す。
ガラス基板50の表面にコネクタを直接実装することは接合強度や多様な環境における信頼性を考慮すると困難であるため、本実施の形態では中継基板52のコネクタA 53aとガラス基板50との接続手段としてFPC(フレキシブルプリント回路)を採用し(図示せず。詳細は後述する)、ガラス基板50とFPCの接合は例えばACF(異方性導電フィルム)を用いて、予めガラス基板50上に形成された例えばITO(錫ドープ酸化インジウム)電極に直接接続する構成としている。
一方コネクタB 53bは、露光装置13を外部と接続するためのコネクタである。一般的にACF等による接続は接合強度が問題となる場合が多いが、このように中継基板52上にユーザが露光装置13を接続するためのコネクタB 53bを設けることで、ユーザが直接アクセスするインタフェースに十分な強度を確保することができる。
筐体A 54aは金属板を例えば折り曲げ加工により成型したものである。筐体A 54aの感光体8に対向する側にはL字状部位55が形成されており、L字状部位55に沿ってガラス基板50およびレンズアレイ51が配設されている。筐体A 54aの感光体8側の端面とレンズアレイ51の端面を同一面に合わせ、更に筐体A 54aによってガラス基板50の一端部を支持する構造とすることで、L字状部位55の成型精度を確保すれば、ガラス基板50とレンズアレイ51の成す位置関係を精度よく合わせ込むことが可能となる。このように筐体A 54aは寸法精度を要求されるため、金属にて構成することが望ましい。また筐体A 54aを金属製とすることで、ガラス基板50上に形成される制御回路およびガラス基板50上に表面実装されるICチップ等の電子部品へのノイズの影響を抑制することが可能である。またガラス基板50の面Aとは反対側の面でガラス基板50を支持することにより、有機EL素子が形成された面Aに、ガラス基板50を支持するための部分を設ける必要がなくなる。さらに面Aの反対側の面では、有機EL素子の光をレンズアレイ51の導くスペースがあればよいので、取り付け・支持部分を比較的大きく確保できる。このため、ガラス基板50の幅を抑えながら、ガラス基板50を確実に支持することが可能である。
筐体B 54bは樹脂を成型して得られるものである。筐体B 54bのコネクタB 53bの近傍には切欠き部(図示せず)が設けられており、ユーザはこの切欠き部からコネクタB53bにアクセスが可能となっている。コネクタB 53bに接続されたケーブル56を介して露光装置13の外部から露光装置13に画像データ、光量補正データ、クロック信号やライン同期信号等の制御信号、制御回路の駆動電源、発光素子である有機EL素子の駆動電源などが供給される。
図4Aは第1の実施の形態による画像形成装置1における露光装置13に係るガラス基板50の上面図であり、図4Bは同要部拡大図である。以降図4に図3を併用して第1の実施の形態におけるガラス基板50の構成について詳細に説明する。
図4においてガラス基板50は厚みが約0.7mmの、少なくとも長辺と短辺を有する長方形形状の基板であり、その長辺方向(主走査方向)には発光素子である複数の有機EL素子63が列状に形成されている。本実施の形態ではガラス基板50の長辺方向には少なくともA4サイズ(210mm)の露光に必要な発光素子が配置され、ガラス基板50の長辺方向は後述する駆動制御部58の配置スペースを含め250mmとしている。ここでは簡単のためにガラス基板50を長方形として説明するが、ガラス基板50を筐体A 54aに取り付ける際の位置決め用などのために、ガラス基板50の一部に切り欠きを設けるような変形を伴っていてもよい。
駆動制御部58はガラス基板50の外部から供給される制御信号(発光素子としての有機EL素子63を駆動するための信号)を受け取り、この制御信号に基づいて有機EL素子63の駆動を制御するものであり、後述するように制御信号をガラス基板50の外部から受け取るインタフェース手段とインタフェース手段を介して受け取った制御信号に基づき発光素子の駆動を制御するICチップ(ソースドライバ)を含んでいる。
FPC(フレキシブルプリント回路)60は中継基板52のコネクタA 53aとガラス基板50とを接続するインタフェース手段であり、コネクタ等を介さずガラス基板50に設けられた図示しない回路パターンに直接接続されている。既に説明したように、露光装置13に外部から供給された、画像データ、光量補正データ、クロック信号やライン同期信号等の制御信号、制御回路の駆動電源、発光素子である有機EL素子63の駆動電源は、図3に示す中継基板52を一旦経由した後にFPC60を介してガラス基板50に供給される。
有機EL素子63は、露光装置13の光源である。本実施の形態では有機EL素子63は主走査方向に600dpiの解像度で5120個が列状に形成されており、個々の有機EL素子63はそれぞれ独立に後述のTFT回路によって点灯/消灯を制御される。
ソースドライバ61は有機EL素子63の駆動を制御するICチップとして供給されるものであり、ガラス基板50上にフリップチップ実装されている。ガラス面へ表面実装を行うことを考慮しソースドライバ61はベアチップ品を採用している。ソースドライバ61には露光装置13の外部からFPC60を介して、電源、クロック信号、ライン同期信号等の制御関連信号および光量補正データ(例えば8ビットの多値データ)が供給される。ソースドライバ61は後に詳細に説明するように、有機EL素子63に対する駆動パラメータ設定手段であり、より具体的にはFPC60を介して受け渡された光量補正データに基づき個々の有機EL素子63の駆動電流値を設定するためのものである。
ガラス基板50においてFPC60の接合部とソースドライバ61は、例えば表面にメタルを形成したITOの回路パターン(図示せず)を介して接続されており、駆動パラメータ設定手段たるソースドライバ61にはFPC60を介して光量補正データ、クロック信号、ライン同期信号等の制御信号が入力される。このようにインタフェース手段としてのFPC60および駆動パラメータ設定手段としてのソースドライバ61は駆動制御部58を構成している。
TFT(Thin Film Transistor)回路62はガラス基板50上に形成されている。TFT回路62はシフトレジスタ、データラッチ部など、発光素子の点灯/消灯のタイミングを制御するゲートコントローラ、および個々の有機EL素子63に駆動電流を供給する駆動回路(以降ピクセル回路と呼称する)とを含んでいる。ピクセル回路は各有機EL素子63に対して1つずつ設けられ、有機EL素子63が形成する発光素子列と並列に設けられている。後に詳述するように、駆動パラメータ設定手段であるソースドライバ61によって、個々の有機EL素子63を駆動するための駆動電流値がピクセル回路に設定される。
TFT回路62には露光装置13の外部からFPC60を介して、電源、クロック信号、ライン同期信号等の制御信号および画像データ(1ビットの2値データ)が供給され、TFT回路62はこれらの電源および信号に基づいて個々の発光素子の点灯/消灯タイミングを制御する。
封止ガラス64について、有機EL素子63は水分の影響を受けると発光領域が経時的に収縮(シュリンキング)したり、発光領域内に非発光部位(ダークスポット)が生じる等して、発光特性が極端に劣化するため、水分を遮断するための封止が必要である。第1の実施の形態ではガラス基板50に接着剤を介して封止ガラス64を貼り付けるベタ封止法を採用しているが、封止領域は一般に有機EL素子63が構成する発光素子列から副走査方向に2000μm程度が必要とされており、第1の実施の形態でも封止しろとして2000μmを確保している。
さて、第1の実施の形態では駆動制御部58を構成するインタフェース手段たるFPC60、および駆動パラメータ設定手段たるソースドライバ61を、有機EL素子63が形成する発光素子列の延長線上(EL_line)の位置に設けるようにした。
このような配置とすると、ガラス基板50の長辺方向(主走査方向)の任意位置において、駆動制御部58は発光素子列とオーバーラップしない位置に配置されることとなる。ガラス基板50の短辺方向(副走査方向)に、発光素子列と駆動制御部58が並ばない。同時にこの構成では、ガラス基板50の長辺方向(主走査方向)の任意位置において、駆動制御部58は発光素子列と並列に形成されたTFT回路62(ピクセル回路を含む)ともオーバーラップしない位置に配置されることとなる。
この配置は見方を変えれば、駆動制御部58をガラス基板50の長辺方向(主走査方向)の端部に配置することでもある。第1の実施の形態では図に示すように、インタフェース手段たるFPC60、ソースドライバ61および有機EL素子63列が、ガラス基板50の長辺方向(主走査方向)に直線状に並んでいる。FPC60をガラス基板50の長辺方向の最端部に配置することで、ガラス基板50のスペースを有効に利用している。この際にFPC60における接合端子の基板の短辺方向(副走査方向)に一直線状に配列するのではなく、複数列の千鳥配列にすることが望ましい。これによって短辺長が短いガラス基板であっても、露光装置13の駆動に必要な端子数を確保することが可能となる。
このように駆動制御部58をガラス基板50上に適切に配置することで、発光素子列と並列に複数のICチップを配置する構成や、ICチップに信号を供給する外部インタフェース手段を基板の短辺方向の最端部に設ける場合と比較して、ガラス基板50の短辺方向のサイズを大幅に小さくすることができる。
さて図5は第1の実施の形態による画像形成装置におけるガラス基板50上に形成された有機EL素子63の配置図である。これまで説明してきたように本実施の形態では有機EL素子63が形成する発光素子列の数は一列とし、この発光素子列の延長線上(EL_line)に駆動制御部58が配置されるとしたが、例えば図5Aに示すように有機EL素子63の配置が千鳥状である場合や、図5Bに示すように有機EL素子63の配置が階段状の場合、EL_lineは発光素子の副走査方向への配置に伴い副走査方向に幅を持った延長線を意味し、この幅を有する延長線上に図4における駆動制御部58の少なくとも一部が配置される。
更に図5Cに示すように有機EL素子63が形成する発光素子列の始端または終端に通常の露光時には発光させない、例えばテスト用のダミー素子100が副走査方向に配置されているような場合では、EL_lineは実際に露光に係る発光素子列の延長線を意味し、この延長線上に図4における駆動制御部58の少なくとも一部が配置される。このとき延長線は副走査方向にダミー素子100の幅を有していても構わない。
図6は第1の実施の形態による画像形成装置1における露光装置13に係る回路図である。以降図6を用いてTFT回路62およびソースドライバ61による点灯制御、およびガラス基板50の副走査方向のサイズについてより詳細に説明する。
図6においてコントローラ41は既に図1を用いて説明したものであり、図示しないコンピュータ等からの画像データを受信し、プリント可能な画像データを生成する。イメージメモリ65には、図示しないコンピュータ等から転送されたコマンド等に基づきコントローラ41によって生成された2値の画像データが格納されている。光量補正データメモリ66には光量補正データを格納している。光量補正データメモリ66はROM等の不揮発性メモリである。露光装置13の製造工程には、個々の露光装置13に対して、全ての有機EL素子63の発光輝度または発光輝度分布を計測し、これらの計測結果に基づいて各有機EL素子63の発光輝度を均一にするための光量補正データを算出する工程が含まれており、光量補正データメモリ66には、この光量補正データの値が格納されている。
タイミング生成部67は、露光装置13を駆動するためのタイミングに係る制御信号を生成する。イメージメモリ65に格納されている画像データ、および光量補正データメモリ66に格納されている光量補正データは、タイミング生成部67が生成するクロック信号、ライン同期信号等の信号に基づいてケーブル56、コネクタB 53b、中継基板52、コネクタA 53a、FPC60を介してガラス基板50の端部から供給される。
更にガラス基板50に供給された画像データとタイミング信号は、ガラス基板50上に形成された例えばITO上にメタル層を形成した配線によってTFT回路62に供給されると共に、光量補正データとタイミング信号も同様にソースドライバ61に供給される。
さて、TFT回路62はピクセル回路69とゲートコントローラ68とに大別されている。ピクセル回路69は個々の有機EL素子63に対して一つずつ設けられており、有機EL素子63のM画素分を一つのグループとして、ガラス基板50上にNグループ設けられている。本実施の形態においては、一つのグループを8画素(即ちM=8)とし、このグループを640個としている。従って全画素数は、8×640=5120画素となる。各ピクセル回路69は有機EL素子63に電流を供給して駆動するドライバ部70と、有機EL素子63を点灯制御するにあたってドライバが供給する電流値(即ち有機EL素子63の駆動電流値)を内部に含むコンデンサに記憶させる、いわゆる電流プログラム部71を有しており、予め所定のタイミングでプログラムされた駆動電流値に従って有機EL素子63を定電流駆動することができる。
ゲートコントローラ68は入力された2値の画像データを順次シフトするシフトレジスタと、シフトレジスタと並列に設けられシフトレジスタに所定の画素数の入力が完了した後にこれらを一括して保持するラッチ部と、これらの動作タイミングを制御する制御部からなる(共に図示せず)。更にゲートコントローラ68は、図6に示すSCAN_AおよびSCAN_B信号を出力し、これによってピクセル回路69に接続された有機EL素子63の点灯/消灯を行う期間および、駆動電流を設定する電流プログラム期間のタイミングを制御する。
一方ソースドライバ61は内部に有機EL素子63のグループ数Nに相当する数(本実施の形態では640個)のD/Aコンバータ72を有しており(後述する)、ソースドライバ61はFPC60を介して供給された光量補正データ(例えば8ビット)に基づいて、個々の有機EL素子63に対する駆動電流を設定することで各有機EL素子63の発光輝度を均一に制御する。
さて既に述べたように、主走査方向に600dpiの解像度にてA4サイズ(約210mm)の露光範囲を得ようとすると、5120個の有機EL素子63が必要となるが、これらの画素を駆動するためのTFT回路62の規模は、本発明者等の検討によれば約50万ゲートである。これを4.5μmのプロセスルールで形成すると、ゲートコントローラ68に含まれるシフトレジスタ、ラッチ部、その他の制御系の回路は約1000μm、ピクセル回路69は200μmの幅となり、これだけの長さを副走査方向に必要とする。ソースドライバ61からピクセル回路69への配線は、引き回しを多層化することで1500μmに抑えることが可能であり、これらを合計すると副走査方向のTFT回路の幅は2700μm程度にすることができる。ただし図4を用いて説明したように封止ガラス64による封止しろとして約2000μm必要であるため、ガラス基板50の副走査方向のサイズは2700+2000=4700μm程度とすることができる。
一方ソースドライバ61の副走査方向の幅は、640個のD/Aコンバータ72を搭載した場合には3000μm程度に抑えることができる(主走査方向の幅は16000μm程度となる)。既に述べたようにソースドライバ61はガラス基板50上に発光素子列の延長線上の位置に実装されるため、ソースドライバ61の幅がガラス基板50の副走査方向のサイズに制約を与えることはない。このように発光素子列および長方形状のソースドライバ61をガラス基板50の長辺方向に直線状に並べることで、ガラス基板50の副走査方向のサイズが極小化される。
図7は第1の実施の形態による画像形成装置1における露光装置13に係る電流プログラム期間と有機EL素子63の点灯期間を示す説明図である。以降図7に図6を併用して第1の実施の形態の点灯制御について詳細に説明する。以降、説明を簡単にするために8画素から成る一つの画素グループについて説明を行う。
本実施の形態では露光装置13の1ライン期間(ラスタ期間)は350μsに設定されており、この1ライン期間のうち1/8(43.77μs)を電流プログラム部71に形成されたコンデンサに対し駆動電流値を設定するプログラム期間として当てている。
まずゲートコントローラ68は画素番号=1の画素に対してSCAN_A信号をONに、SCAN_B信号をOFFにしてプログラム期間を設定する。プログラム期間にD/Aコンバータ72には光量補正データ(例えば8ビット)が供給されており、この供給されたディジタルデータをD/A変換したアナログレベル信号によって電流プログラム部71のコンデンサが充電される。
プログラム期間が完了するとゲートコントローラ68は直ちにSCAN_A信号をOFFに、SCAN_B信号をONにし点灯期間を設定する。ゲートコントローラ68には2値の画像データが供給されているから、点灯期間であっても画像データがOFFの場合、有機EL素子63は点灯しない。一方画像データがONの場合、有機EL素子63は残りの306.25μs(350μs−43.75μs)の期間、点灯を継続する(実際は制御信号の切り替わり時間が存在するため発光時間は若干短くなるが、説明を簡単にするためこのように表記)。
一方、画素番号=1のピクセル回路69に対するプログラム期間が終了すると、ゲートコントローラ68は直ちに画素番号=8のピクセル回路69に対する電流プログラム期間を設定する。以降、画素番号1のピクセル回路に対する手順と同様に、画素番号「8」のピクセル回路に対するプログラム期間が完了すると直ちに当該画素番号の有機EL素子63の点灯期間に移行する。
このようにしてゲートコントローラ68は画素番号=「1→8→2→7→3→6→4→5→1....」の順にプログラム期間と点灯期間を設定していく。このような点灯順序とすることで、隣接する画素グループ間において最も近い画素の点灯タイミングが時間的に近接する。このため、副走査方向に回転する感光体上に、主走査方向に並んだ発光素子により1ラインを形成する時の画素グループ間の画像段差を目立たなくすることができる。もし画素番号=「1→2→3→4→5→6→7→8→1....」の順にプログラム期間と点灯期間を設定すると、7回のプログラム期間に感光体が回転する量に相当する段差が、隣接する画素グループ間で生じてしまう。
さて、ここで電流プログラム期間にピクセル回路69に設定される値は、前述のとおり例えば8ビットの光量補正データである。有機EL素子63は例えばスピンコート等による塗りプロセスによって作成されるため、隣接画素相関は極めて高くなる。この効果により特定の有機EL素子63の近傍にある有機EL素子63の発光輝度は殆ど同じになる。従ってこれら近傍の有機EL素子63に対する光量補正データの相関も非常に高いため、例えば画素番号=1の光量補正データと画素番号=8の光量補正データは大きく変わらないのである。
ゲートコントローラ68が制御する電流プログラム期間においては、ピクセル回路69に光量補正データに従った電流値を供給して、ピクセル回路69内のコンデンサをいわゆる定電流源にて充電することになり、充電に必要な時間は(数1)となる。
Figure 2006129552
(数1)によれば、充電時間は静電容量と比例しており、配線引き回しに伴う配線容量の増大によって静電容量Cが大きくなると充電時間が大きくなってしまう。本実施の形態ではソースドライバを発光素子列の延長線上に配置しており、ガラス基板50上でソースドライバが発光素子列の近傍にあるとはいえ、ソースドライバ61から最も遠い画素グループでは、通常であれば配線容量による充電遅延が懸念される。
しかし第1の実施の形態では、ソースドライバ61によって供給されるのは、光量補正データであり、前述したように1つの画素グループ内では光量補正データの値は同一性が高いため、各画素グループ内では(数1)におけるVが殆ど変化しない。結局、電流プログラムの過程では順次選択される画素番号間でのVの差が充電時間を支配するが、もともと選択された画素番号間でのVの差は非常に小さいため、充電時間は極めて短くなるのである。従ってソースドライバ61からの配線長が長くなることに起因する電流プログラム期間の時間的不足については、本実施の形態においては殆ど問題がなくなり、これまで説明してきたようにソースドライバ61とピクセル回路69間の距離をガラス基板上で大きく離せることとなる。
この辺りの事情は、電流プログラム法を用いて各画素単位に駆動電流を設定し、各画素単位に64階調、256階調といった多階調を再現するディスプレイとは大きく異なっている。各画素で多階調を表現するためにプログラム毎に電圧をリセットすることになる。一方、上述の構成では画素グループ内の各画素に対し電圧をリセットする必要がなく、2値の画像データに基づいて点灯/消灯を制御し、多値の光量補正データに基づいて電流プログラム法で駆動電流を設定することが可能な露光装置13ならではのメリットであるといえる。
図8は第1の実施の形態による画像形成装置1における露光装置13に係る有機EL素子63の断面図である。以降図8を用いて本実施の形態における有機EL素子63の構成を詳細に説明する。
図8においてベースコート層81はガラス基板50上の面A(図3の面Aに対応)に形成されており、例えばSiNとSiO2を積層することで構成される。ベースコート層81の上には多結晶シリコン(ポリシリコン)から成るTFT82が形成されている。第1の実施の形態においてはTFT82として多結晶シリコンを用いているが、非結晶シリコン(アモルファスシリコン)を用いてもよい。非結晶シリコンの場合、デザインルールや駆動周波数の点で多結晶シリコンと比べて不利になるが、製造プロセスが安価でありコストメリットがある。
ゲート絶縁層83は例えばSiO2からなり、TFT82とMoなどの金属で構成されたゲート電極84を所定の間隔で離間、絶縁する。中間層85は例えばSiO2およびSiNを積層することで構成されたものである。中間層85はゲート電極84を被うとともに、この表面に沿ってAlなどの金属で構成されるソース電極86およびドレイン電極87を支持している。ソース電極86およびドレイン電極87は中間層85およびゲート絶縁層83に設けられたコンタクトホールを介してTFT82に接続されており、ソース電極86とドレイン電極87の間に所定の電位差を付与した状態でゲート電極84に所定の電位を付与することで、TFT82はスイッチングトランジスタとして動作する。
保護層88はSiN等で構成されたものであり、ソース電極86を完全に被うと共に、ドレイン電極87の一部にコンタクトホール89を形成する。透明電極(ホール注入電極)90は保護層88上に形成されたものであり、本実施の形態ではITO(錫ドープ酸化インジウム)を用いている。透明電極90としてはITOの他にIZO(亜鉛ドープ酸化インジウム)、ZnO、SnO2、In23等を用いることができる。透明電極90は蒸着法等によっても形成できるが、スパッタ法により形成することが望ましい。この透明電極90はコンタクトホール89にてドレイン電極87と接続されている。
TFT82が形成された面と同一面に、例えばスピンコート法や蒸着法によって有機EL層92が形成される。このとき透明電極90と有機EL層92の間に、例えば金属酸化物などによってホール注入層を設けてもよい。陰極93は例えばAl等の金属を蒸着法等によって形成したものである。このとき有機EL層92と陰極93の間に電子注入層として、例えばK、Li、Na、Mg、La、Ce、Ca、Sr、Ba、Al、Ag、Ln、Sn、Zn、Zrのごとき金属元素単体、または安定性を向上させるためにこれらを含む2成分若しくは3成分の合金、又は金属元素単体を例えば有機EL層92に近い方から例えばCa、Alの順に積層する構造を用いることが望ましい。また有機EL材料としては、低分子系の材料を用いてもよいし、高分子系の材料を用いてもよい。
以上説明した構造、工程によってガラス基板50に有機EL素子63が形成される。TFT82は個々の有機EL素子63に対して1:1の関係で形成されており電気的には所謂アクティブマトリクス回路を構成する。各有機EL素子63のソース電極86を正極とし、ソース電極86と陰極93間に所定の電位差を設け、更にゲート電極84を所定の電位に制御することで、電流がソース電極86、TFT82、ドレイン電極87、透明電極90、有機EL層92、陰極93に流れ、透明電極90と陰極93に挟まれた領域の有機EL層92が発光する。有機EL層92から放出された光は透明電極90、中間層85、ゲート絶縁層83、ベースコート層81およびガラス基板50を透過し、面Aとは反対の面から射出され図示しない感光体を露光する。このように有機EL層92が形成された面Aと反対側の基板面から光を取り出す構成(ボトムエミッション)とすることで、有機EL層92の封止が容易になる。99は配線パターンであり、例えば図6に示すソースドライバ61から出力される光量補正データのアナログ信号などは、中間層85の上に設けられた配線パターン99を利用してピクセル回路69に接続されている。
図9は第1の実施の形態による画像形成装置1における露光装置13に係る有機EL素子63の上面図である。以降図9を用いて本実施の形態の露光装置13における有機EL素子63およびTFT82(駆動回路)の配置について詳細に説明する。
図9において断面Yは図8(断面図)の断面位置に対応している。
また図9は図8における有機EL層92および陰極93を除去した状態、即ち透明電極90が目視される状態を示している。またTFT82およびドレイン電極87を破線で示しているが、これはTFT82およびドレイン電極87が、透明電極90または保護層88によって被覆されていることを示している。
本実施の形態では主走査方向における有機EL素子63の配置ピッチは600dpiであるが、このときの各有機EL素子63の配置ピッチは42.3μmである。42.3μmの配置ピッチ内における有機EL素子63どうしの間隔は7μmに設定されている。透明電極90を形成する際に露光パターンとして5μmの間隔を設けて露光した場合、露光部を除去するポジ型のプロセスでは残パターン(この場合は透明電極)のエッジ部は約1μm程度縮むため、透明電極90間には7μmの間隔が設けられることになる。プロセスによるパターンの収縮を考慮にいれることで、所望のサイズの透明電極90を得ることができる。このように本実施の形態では有機EL素子63は発光素子群95を構成している。
個々の透明電極90はその裏側で、例えばAlで構成され、透明電極90に対して1:1に設けられたドレイン電極87と接続されており、更にドレイン電極87は、実際は保護層88により目視できないTFT82と接続されている。ドレイン電極87は図8にも示すように、TFT82から副走査方向に所定の長さ延伸され、その端部でコンタクトホール89を介して透明電極90と接続されている。これと同一の構造が主走査方向に有機EL素子数分(即ち5120個)設けられ、TFT82は主走査方向にTFT群96を構成する。
発光素子群95とTFT群96はガラス基板50の平面の副走査方向に完全に分離して配置され、発光素子群95に含まれる透明電極90とTFT群96に含まれるTFT82の間は金属製のドレイン電極87にて接続されている。このように発光素子群95の領域とTFT群96の領域を完全に分離する構成とすることで、副走査方向に長くTFT群96を形成することができる。
本実施の形態では露光装置13の解像度を600dpiとして説明してきたが、上述したように発光素子群95とTFT群96を完全に分離する構造とすることで、副走査方向にTFT領域を延伸することが可能であり、これによって必要な有効発光領域Bを確保しつつ主走査方向の解像度が1200dpiや2400dpiといった、高解像度の露光装置13を容易に実現できる。また発光光量を高精度に制御するために、アクティブマトリクス回路を構成するTFT82の回路規模が大きくなった場合や、発光輝度を大きくするために大電流駆動を必要とする場合、即ちトランジスタサイズが大きくなった場合であっても、副走査方向にTFT82の配置領域を確保することができる。
(第2の実施の形態)
図10Aは第2の実施の形態による画像形成装置1における露光装置13に係るガラス基板50の上面図であり、図10Bは同要部拡大図である。以降図10に図3を併用して第2の実施の形態におけるガラス基板50の構成について詳細に説明する。なお画像形成装置1の全体構成、露光装置の構成等、既に説明済みの部分についての説明は省略する。
図10においてガラス基板50は厚みが約0.7mmの、少なくとも長辺と短辺を有する長方形形状の基板であり、その長辺方向(主走査方向)には発光素子である複数の有機EL素子63が列状に形成されている。第1の実施の形態ではガラス基板50の長辺方向には少なくともA4サイズ(210mm)の露光に必要な発光素子が配置され、ガラス基板50の長辺方向は後述する駆動制御部58の配置スペースを含め250mmとしている。第1の実施の形態と同様にガラス基板50を長方形として説明するが、ガラス基板50を筐体A 54aに取り付ける際の位置決め用などのために、ガラス基板50の一部に切り欠きを設けるような変形を伴っていてもよい。
駆動制御部58はガラス基板50の外部から供給される制御信号(発光素子としての有機EL素子63を駆動するための信号)を受け取り、この制御信号に基づいて有機EL素子63の駆動を制御するものであり、後述するように制御信号をガラス基板50の外部から受け取るインタフェース手段とインタフェース手段を介して受け取った制御信号に基づき発光素子の駆動を制御するICチップ(ソースドライバ)を含んでいる。
FPC(フレキシブルプリント回路)60は中継基板52のコネクタA 53aとガラス基板50とを接続するインタフェース手段であり、コネクタ等を介さずガラス基板50に設けられた図示しない回路パターンに直接接続されている。露光装置13に外部から供給された、画像データ、光量補正データ、クロック信号やライン同期信号等の制御信号、制御回路の駆動電源、発光素子である有機EL素子63の駆動電源は、図3に示す中継基板52を一旦経由した後にFPC60を介してガラス基板50に供給される。
第2の実施の形態ではFPC60をガラス基板50の短辺方向(副走査方向)の端部に配置する構成とした。
有機EL素子63は、露光装置13の光源である。本実施の形態では有機EL素子63は主走査方向に600dpiの解像度で5120個が列状に形成されており、個々の有機EL素子63はそれぞれ独立に後述のTFT回路によって点灯/消灯を制御される。
ソースドライバ61は有機EL素子63の駆動を制御するICチップとして供給されるものであり、ガラス基板50上にフリップチップ実装されている。ガラス面へ表面実装を行うことを考慮しソースドライバはベアチップ品を採用している。ソースドライバ61には露光装置13の外部からFPC60を介して、電源、クロック信号、ライン同期信号等の制御関連信号および光量補正データ(例えば8ビットの多値データ)が供給される。ソースドライバ61は有機EL素子63に対する駆動パラメータ設定手段であり、より具体的にはFPC60を介して受け渡された光量補正データに基づき個々の有機EL素子63の駆動電流値を設定するためのものである。
ガラス基板50においてFPC60の接合部とソースドライバ61は、例えば表面にメタルを形成したITOの回路パターン(図示せず)を介して接続されており、駆動パラメータ設定手段たるソースドライバ61にはFPC60を介して光量補正データ、クロック信号、ライン同期信号等の制御信号が入力される。このようにインタフェース手段としてのFPC60および駆動パラメータ設定手段としてのソースドライバ61は駆動制御部58を構成している。
TFT(Thin Film Transistor)回路62はガラス基板50上に形成されている。TFT回路62はシフトレジスタ、データラッチ部など、発光素子の点灯/消灯のタイミングを制御するゲートコントローラ、および個々の有機EL素子63に駆動電流を供給する駆動回路(以降ピクセル回路と呼称する)とを含んでいる。ピクセル回路は各有機EL素子63に対して1つずつ設けられ、有機EL素子63が形成する発光素子列と並列に設けられている。第1の実施の形態で詳細に説明したように、駆動パラメータ設定手段であるソースドライバ61によって、個々の有機EL素子63を駆動するための駆動電流値がピクセル回路に設定される。
TFT回路62には露光装置13の外部からFPC60を介して、電源、クロック信号、ライン同期信号等の制御信号および画像データ(1ビットの2値データ)が供給され、TFT回路62はこれらの電源および信号に基づいて個々の発光素子の点灯/消灯タイミングを制御する。
有機EL素子63は水分の影響を受けると発光領域が経時的に収縮(シュリンキング)したり、発光領域内に非発光部位(ダークスポット)が生じる等して、発光特性が極端に劣化するため、水分を遮断するための封止が必要である。第2の実施の形態ではガラス基板50に接着剤を介して封止ガラス64を貼り付けるベタ封止法を採用しているが、封止領域は一般に有機EL素子63が構成する発光素子列から副走査方向に2000μm程度が必要とされており、第2の実施の形態でも封止しろとして2000μmを確保している。
さて、第2の実施の形態では駆動制御部58を構成するインタフェース手段たるFPC60、および駆動パラメータ設定手段たるソースドライバ61のうち、ソースドライバ61を有機EL素子63が形成する発光素子列の延長線上(EL_line)の位置に設けるようにし、かつガラス基板50の長辺方向(主走査方向)の任意位置において、駆動制御部58を発光素子列およびTFT回路62(ピクセル回路を含む)とオーバーラップしない位置に配置するようにした。
この配置は見方を変えれば、駆動制御部58をガラス基板50の長辺方向(主走査方向)の端部に配置することでもある。更に第2の実施の形態では図に示すように、インタフェース手段たるFPC60を、発光素子列およびガラス基板50の短辺方向(副走査方向)の最端部に配置し、ガラス基板50のスペースを有効に利用している。FPC60はガラス基板50の短辺方向(副走査方向)の最端部に配置されるため、接合端子を配置する際の空間的な制約が少なく、接合端子をガラス基板50の長辺方向に一直線状に配列しても露光装置13の駆動に必要な端子数を確保することが可能である。
このように駆動制御部58をガラス基板50上に適切に配置することで、発光素子列と並列に複数のICチップを配置する構成と比較して、ガラス基板の短辺方向(副走査方向)のサイズを大幅に小さくすることができ、最終的に露光装置を搭載した画像形成装置のサイズを小さくすることができる。
以上、本発明の実施の形態に基づき、特に電流プログラム法に基づき発明の詳細を説明してきたが、本発明の本質は、発光素子の駆動を制御するICチップ、または発光素子が形成された基板に信号等を供給するインタフェース手段を発光素子列の延長線上の位置に配置することにあり、電流プログラム法に固有の構成ではない。
電流プログラム法とは異なる例として、例えば入力画像データの転送周波数がTFTの駆動能力(動作周波数)を超えるような場合に、ガラス基板50上に高速の第1の動作クロック信号と同期して転送された画像データ等を一旦ICチップで受信し、この画像データ等を複数のグループに分配して第1の動作クロックより低速に設定した第2の動作クロックに同期してTFTに供給するような構成があり得るが、この場合にガラス基板50に転送された画像データ等を複数のグループに分配するICチップを、発光素子列の延長線上の位置に配置することも本発明の技術的範囲に含まれることはいうまでもない。
更に第1の実施の形態及び第2の実施の形態においては、発光素子列の駆動を制御するICチップ、または発光素子が形成された基板に信号等を供給するインタフェース手段を、ガラス基板上の一箇所に配置する例を示したが、これらを例えば発光素子列の延長線上にある、ガラス基板の端部2ヵ所にそれぞれ配置するようにしてもよい。ガラス基板の長辺方向の両端部にICチップを配置すれば、配線容量を抑えることができる。このような構成は特に画像形成装置にA3サイズ等の長尺の露光装置を搭載するような場合に有用である。
また第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、発光素子列の延長線上にICチップを配置している。このため、発光素子列のICチップ側の端部にある発光素子と反対側の端部にある発光素子とでは、ICチップから発光素子へのレイアウトや配線長に大きな違いが生じる。発光素子列が長尺になるなどの理由で、その違いによるプログラム期間の制約が問題になる場合には、配線抵抗や配線容量を適当な配線方法によって軽減するようにしてもよい。
図11はソースドライバ信号線の構成例を示す図である。上述したように、ICチップ61に含まれる複数のD/Aコンバータ72は、各グループに属する複数のピクセル回路にそれぞれ接続され、それらのピクセル回路に光量補正データを与えている。図11の例では、光量補正データを与えるソースドライバ信号線の配線抵抗を減少させるため、信号源であるICチップ61から遠いピクセル回路への信号線ほど配線幅を増加させている。
図11では、有機EL素子の配列にあわせて各ピクセル回路を主走査方向へ直線状に配列した構成を簡略的に示している。ICチップ61は、その配列の一方の端部付近に配置されている。ICチップ61に含まれるD/Aコンバータのうち、D/Aコンバータ72Aは、信号線110Aによって、ICチップ61に最も近いピクセル回路69Aに接続されている。D/Aコンバータ72Cは、信号線110Cによって、ICチップ61から最も遠いピクセル回路69Cに接続されている。D/Aコンバータ72Bは、信号線110Bによって、ピクセル回路69Aとピクセル回路69Cの中間にあるピクセル回路69Bに接続されている。各信号線の幅は、各ピクセル回路の主走査方向の位置によって、信号線110A、信号線110B、信号線110Cの順に大きくなっている。信号源からの信号線の配線長が大きくなるほど信号線幅を増加させることで、信号線110Bや110Cの配線抵抗を抑えられる。このようにしてICチップ61から遠いピクセル回路への信号線の配線抵抗を減少させれば、プログラム期間に対する制約を軽減することができる。プログラム期間を短縮できれば、ヘッド全体のパフォーマンス(印字速度)を向上させることが可能となる。
上述のように配線幅を変化させれば、各信号線における配線抵抗をほぼ均一化することも可能である。しかしながら、ICチップ61の反対側にあるピクセル回路69CのようにICチップ61から大きく離れた一部のピクセル回路に対する信号線について、他のピクセル回路に対する信号線よりも配線幅を一定長増加させるようにしてもよい。例えば信号線110Aや110Bを含む配線長の比較的短い信号線の配線幅は同じ大きさにし、信号線110Cを含む配線長の比較的長い信号線の配線幅を一定長だけ大きくするようにしてもよい。
図12は信号線のクロスポイント周辺の構成例を示す図である。ピクセル回路69には、ソースドライバ信号線のほか、ゲートコントローラ68からSCAN_A信号を与えるプログラム制御信号線や、SCAN_B信号を与える発光制御信号線、さらには電源線やグランド線などが接続されている。これらの信号線は、レイアウト上交差することがあり、その層間で容量成分を形成してしまう。配線の容量成分が増加すると、プログラム期間への制約が大きくなる。図12の例では、クロスポイントCにおける配線容量の増加を軽減するため、交差する2つの信号線120および121のうち、一方の信号線120の配線幅が、クロスポイントCにおいて他の部分よりも小さく形成されている。これにより信号線120と信号線121とのクロスポイントCにおける対向面積が減少する。対向面積を減少させるため、信号線120に代えて、または加えて、信号線121の配線幅をクロスポイントCにおいて他の部分よりも小さくするようにしてもよい。このように交差する信号線のうち少なくとも一つの信号線の配線幅を一部または全てのクロスポイントCにおいて他の部分よりも小さくすることで、配線容量を軽減することが可能となる。
もっとも、クロスポイントCにおける容量成分を軽減するため配線幅を減少させると、その部分での配線抵抗が増加する。このため、容量成分の減少と配線抵抗の増加の双方の見地からクロスポイントCにおける信号線の幅を決定することが好ましい。さらにプログラム信号線と他の信号線とが交差する場合、他の信号線の配線幅のみをクロスポイントCにおいて小さくするようにしてもよい。例えば図11における信号線110Cがゲートコントローラ68からの信号線と交差している場合には、ゲートコントローラ68からの信号線の配線幅のみをクロスポイントCにおいて他の部分よりも小さくする。これにより、プログラム期間に与える影響を抑えることが可能となる。また交差する信号線のうち、配線長のより短い信号線の配線幅のみをクロスポイントCにおいて他の部分よりも小さくするようにしてもよい。
また信号線の交差点数を減少させることで、配線全体の容量成分を減少させることも可能である。例えば図6に示した構成では、ガラス基板50の短辺方向の端部に、発光素子列と平行にゲートコントローラ68が配置されている。このゲートコントローラ68からは、各ピクセル回路に対してプログラム制御信号線や発光制御信号線がのびている。これに対し、ICチップ61はガラス基板50の長辺方向の端部に配置されている。このため、発光素子列のゲートコントローラ68側からソースドライバ信号線をピクセル回路に接続すると、ソースドライバ信号線と、プログラム制御信号線や発光制御信号線との間に交差点が生じ易い。その交差点数を減少させるため、ICチップからの信号線とゲートコントローラからの信号線をピクセル回路から見て異なる方向から接続するようにしてもよい。図6の例では、ICチップからのソースドライバ信号線を発光素子列のゲートコントローラ68とは反対側からピクセル回路に接続する。それによって、交差点数が減少すれば、配線全体の容量成分が抑えられる。
また、第1の実施の形態及び第2の実施の形態においては、発光素子列の駆動を制御するICチップの個数を1つとして説明したが、ICチップの数は複数であっても構わない。ICチップのコストは歩留まりに大きく影響するが、チップのコストはチップ面積と相関が高くチップ面積を小さくするとコストが劇的に低下する場合がある。このような場合はガラス基板上にチップ面積の小さなチップを複数個配置する方がコストメリットを享受できる。たとえば各ICチップは、ガラス基板の長辺方向に配列することができる。
また第1の実施の形態及び第2の実施の形態では電子写真法を応用した画像形成装置について説明したが、本発明は電子写真法に限られるものではない。有機EL素子によってRGB光源は容易に実現できるため、例えば露光光源としてR光源、G光源、B光源をそれぞれ有する複数の露光装置を配置し、RGB各色の画像データに基づいて印画紙を直接的に露光する画像形成装置に対しても応用が可能であることは言うまでもない。またモノクロの画像形成装置に本発明を適用し、その画像形成装置の小型化を図るようにしてもよい。
上述した実施の形態は本発明の技術的範囲を制限するものではなく、既に記載したもの以外でも、本発明の範囲内で種々の変形や応用が可能である。
以上のように、本発明にかかる画像形成装置は、特にタンデム型のカラー画像形成装置の小型化が図れるところから、例えばプリンタ、複写機、ファクシミリ装置、フォトプリンタ等への利用が可能である。
図1は本発明の第1の実施の形態による画像形成装置の構成図である。 図2は第1の実施の形態による画像形成装置における現像ステーションの周辺を示す構成図である。 図3は第1の実施の形態による画像形成装置における露光装置の構成図である。 図4Aは第1の実施の形態による画像形成装置における露光装置に係るガラス基板の上面図、図4Bは同要部拡大図である。 図5は第1の実施の形態による画像形成装置における有機EL素子の配置図である。 図6は第1の実施の形態による画像形成装置における露光装置に係る回路図である。 図7は第1の実施の形態による画像形成装置における露光装置に係る電流プログラム期間と有機EL素子の点灯期間を示す説明図である。 図8は第1の実施の形態による画像形成装置における露光装置に係る有機EL素子の断面図である。 図9は第1の実施の形態による画像形成装置における露光装置に係る有機EL素子の上面図である。 図10Aは第2の実施の形態による画像形成装置における露光装置に係るガラス基板の上面図、図10Bは同要部拡大図である。 図11はソースドライバ信号線の構成例を示す図である。 図12は信号線のクロスポイント周辺の構成例を示す図である。 図13は従来の露光装置の構造を示す斜視図である。

Claims (18)

  1. 露光装置を搭載した画像形成装置であって、
    前記露光装置は、
    基板と、
    この基板上に形成された複数の発光素子からなる発光素子列と、
    前記基板の外部から供給される前記発光素子を駆動するための制御信号を受け取り、この制御信号に基づいて前記発光素子の駆動を制御する駆動制御部を有し、
    少なくとも前記駆動制御部の一部を前記発光素子列の延長線上の位置に配置したことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記駆動制御部は少なくとも前記制御信号を前記基板の外部から受信するインタフェース手段と、前記インタフェース手段を介して受け取った前記制御信号に基づいて前記発光素子の駆動を制御するICチップとを含むことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記駆動制御部は前記発光素子列の配列方向の任意の位置において、前記発光素子列とオーバーラップしない位置に配置されていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  4. 前記駆動制御部は前記発光素子列の配列方向の延長線上における、基板の端部に配置されていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  5. 露光装置を搭載した画像形成装置であって、
    前記露光装置は、
    基板と、
    この基板上に形成された複数の発光素子からなる発光素子列と、
    前記基板上に設けられ前記発光素子列の個々の発光素子に駆動電流を供給する駆動回路と、
    前記基板上に設けられ前記駆動回路に対して前記発光素子を駆動する駆動パラメータを設定する駆動パラメータ設定手段と、
    前記基板上に設けられ前記駆動パラメータ設定手段に接続され前記基板の外部から前記駆動パラメータ設定手段に駆動パラメータを供給するインタフェース手段とを有し、
    前記駆動パラメータ設定手段と前記インタフェース手段の少なくとも一方を、前記発光素子列の延長線上の位置に配置したことを特徴とする画像形成装置。
  6. 前記駆動回路は薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)により形成されていることを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
  7. 前記駆動パラメータ設定手段は前記発光素子列の配列方向の任意の位置において、前記発光素子列および前記駆動回路とオーバーラップしない位置に配置されていることを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
  8. 前記駆動パラメータ設定手段はICチップとして前記基板に実装されていることを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
  9. 前記駆動パラメータ設定手段は前記駆動回路に前記発光素子を駆動する電流値を設定するように構成されたことを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
  10. 前記基板は少なくとも長辺と短辺とを有し、前記発光素子列は前記基板の長辺方向に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項5記載の画像形成装置。
  11. 前記発光素子は有機EL素子であることを特徴とする請求項1または5記載の画像形成装置。
  12. 前記基板は透明基板であり、前記発光素子の発光光が前記透明基板を透過して出力されることを特徴とする請求項1または5記載の画像形成装置。
  13. 前記透明基板はガラス基板であることを特徴とする請求項12記載の画像形成装置。
  14. 前記インタフェース手段は前記発光素子列の配列方向の任意の位置において、前記発光素子列および前記駆動回路とオーバーラップしない位置に配置されていることを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
  15. 前記インタフェース手段は前記基板の表面に直接装着されていることを特徴とする請求項2または5記載の画像形成装置。
  16. 前記インタフェース手段は前記発光素子列の配列方向の延長線上における、基板の最端部に装着されていることを特徴とする請求項2または5記載の画像形成装置。
  17. 基板と、
    この基板上に形成された複数の発光素子からなる発光素子列と、
    前記基板の外部から供給される前記発光素子を駆動するための制御信号を受け取り、この制御信号に基づいて前記発光素子の駆動を制御する駆動制御部を有し、
    少なくとも前記駆動制御部の一部を前記発光素子列の延長線上の位置に配置したことを特徴とする露光装置。
  18. 基板と、
    この基板上に形成された複数の発光素子からなる発光素子列と、
    前記基板上に設けられ前記発光素子列の個々の発光素子に駆動電流を供給する駆動回路と、
    前記基板上に設けられ前記駆動回路に対して前記発光素子を駆動する駆動パラメータを設定する駆動パラメータ設定手段と、
    前記基板上に設けられ前記駆動パラメータ設定手段に接続され前記基板の外部から前記駆動パラメータ設定手段に駆動パラメータを供給するインタフェース手段とを有し、
    前記駆動パラメータ設定手段と前記インタフェース手段の少なくとも一方を、前記発光素子列の延長線上の位置に配置したことを特徴とする露光装置。
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