JPWO2006123767A1 - 不斉四置換炭素原子含有化合物の製法 - Google Patents
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Abstract
Description
で表されるキノロン化合物が、多薬剤耐性肺炎球菌に優れた殺菌力を示し、さらには優れた安全性と優れた体内動態を示す等、呼吸器感染症治療の問題を解決できる化合物であることを見出し、先に特許出願した(特許文献1)。この化合物は、不斉四置換炭素原子を含有するスピロアミノピロリジン化合物である式(6−1):
本発明者らはさらに優れた製法を開発するべく研究を重ねたところ、出発原料をt−ブチルエステルからエチルエステルに変更するとシアノ基の還元に際して、分子内ラクタム化の環化反応までが一挙に進行することを見出した。
また、環状のアミド部分を還元した後の化合物であれば、光学活性な酸と塩を形成させることで光学分割が可能であることを見出し、光学活性な不斉四置換炭素含有スピロアミノピロリジン化合物を合成する方法を完成させた。
そしてこの光学活性体を利用してキノロン誘導体と効果的に縮合させる方法も併せて開発し、工業的に有利な合成抗菌剤の製法を提供できることも判明した。すなわち、スピロアミノピロリジン誘導体は保護基を導入することなしに効率よく目的の化合物を製造できることを見出し、これによって工程短縮を成功させるとともに、収率の向上を達成した。
[1] 式(1):
で表される化合物を水素ガス雰囲気下、金属触媒の存在下に処理することを特徴とする式(2):
で表される化合物の製法;
[2] 式(1):
で表される化合物;
で表される化合物;
で表される化合物;
[5] 式(4):
で表される化合物;
[6] 式(5):
で表される化合物と光学活性なカルボン酸とを、有機溶媒中で処理することを特徴とする、式(5−1):
で表される化合物と光学活性カルボン酸とによって形成された塩またはその水和物の製法;
[7] 式(5−1):
で表される化合物と光学活性なカルボン酸とによって形成された塩またはその水和物;
[8] 式(5−2):
で表される化合物と光学活性なカルボン酸とによって形成された塩またはその水和物;
[9] 下式:
[10] 下式:
[11] 式(5−1):
で表される化合物と光学活性なカルボン酸とによって形成された塩を塩基によって処理することを特徴とする、式(5−1):
で表される化合物の製法;
[12] 式(5−2):
で表される化合物と光学活性なカルボン酸とによって形成された塩を塩基によって処理することを特徴とする、式(5−2):
で表される化合物の製法;
[13] 式(5−1):
で表される化合物、その塩またはそれらの水和物;
[14] 式(5−2):
で表される化合物、その塩またはそれらの水和物;
[15] 下式:
[16] 下式:
[17] 式(51):
で表される化合物または該化合物の光学活性体を酸性溶媒中において、金属触媒の存在下、水素ガス雰囲気下またはギ酸存在下で処理することを特徴とする、式(6):
で表される化合物または該化合物の光学活性体の製法;
[18] 式(7):
で表される化合物、該化合物の光学活性体、それらの塩またはそれらの水和物;
[19] 式(6):
で表される化合物、該化合物の光学活性体、それらの塩またはそれらの水和物;
[20] 下式:
[21] 式(8):
で表される化合物、該化合物の光学活性体、それらの塩またはそれらの水和物;
[22] 式(6−1):
で表される化合物またはその塩を、下式:
で表されるキノロン母核化合物のホウ素キレート体と塩基存在下に反応させることを特徴とする、式(9−1):
で表される化合物の製法;
[23] 式(6−2):
で表される化合物またはその塩を、下式:
で表されるキノロン母核化合物のホウ素キレート体と塩基存在下に反応させることを特徴とする、式(9−2):
で表される化合物の製法;
[24] 式(9−1):
で表される化合物、その塩またはそれらの水和物;
[25] 式(9−2):
で表される化合物、その塩またはそれらの水和物を提供するものである。
本発明の各化合物は、例えば、次式に従って製造することができる。
で表される化合物[以下、式の番号を付してその化合物、例えば、この場合は化合物(1)と記載することがある。]は、β−ケトエステルとジブロモエタン、ジクロロエタン等の1,2−ジハロゲノエタン(これはnが2の化合物を得る場合であり、一般的には、nの数に対応した炭素数のジハロゲノアルキレン化合物でよい。)とを塩基性条件下で反応させて環状ケトエステル化合物を得、この環状ケトエステル化合物に対してアンモニア、シアノ化剤およびアンモニウム塩等による、いわゆるストレッカー反応を実施し、この反応によってアミノ−シアノ化合物を得、得られたアミノ−シアノ化合物のアミノ基を保護することにより容易に合成できる。これらの3工程はいずれも公知の方法に従って製造することができる。
で表される化合物(2)は、化合物(1)を、常圧、または50気圧までの加圧条件での水素ガス存在下で、金属触媒の存在下に処理することで得ることができる。
反応温度は−30〜170℃の範囲でよく、好ましくは0〜110℃の範囲で行われる。
反応は溶媒存在下に実施するのがよく、溶媒としては反応を阻害しないものであればいずれの溶媒を用いてもよいが、好ましくはメタノール、エタノール等のアルコール系溶媒である。
で表される化合物(3)は、化合物(2)を塩基性条件下、R4化試剤を反応させることでラクタム環内の窒素原子をR4化することによって得ることができる。
ここで使用する塩基としては、金属アルコキシド、水素化ナトリウム等を挙げることができる。
溶媒としては反応を阻害しないものであればどの溶媒を用いてもよいが、好ましくはジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶媒である。反応温度は−30〜170℃の範囲でよく、好ましくは0〜110℃の範囲である。
で表される化合物(4)は、化合物(3)のアミノ基の保護基を除去して得られる。この保護基の除去は、当該アミノ基に導入された保護基に応じた公知の条件によって除去することができる。
で表される化合物(5)は、化合物(4)において環状ピロリドンとして存在するアミド部分のカルボニル基を還元することで得られる。
したがって、この還元工程で変化しないのであればこのR2は除去しなくともよい。
で表される化合物(6)またはその光学活性体は、化合物(5)またはその光学活性体のピロリジン環内のアミノ基に存在する保護基を除去することによって得ることができる。この保護基の除去は存在する保護基に応じた公知の条件に従って実施すればよい。化合物(5)のピロリジン環内のアミノ基の保護基としては、除去のし易さの点でベンジル系の保護基が好ましい。したがって、化合物(5)としては、式(51):
で表される化合物(51)またはその光学活性体が好ましい。すなわち、この化合物(51)であれば、金属触媒存在下、水素ガス存在下で、またはギ酸またはその塩を水素源として使用する加水素化分解が容易に進行して脱保護ができる。さらにその際、塩酸や有機溶媒に溶かした塩化水素等を添加して酸性溶媒とすると反応は容易に進行し、化合物(6)、またはその光学活性体は添加した酸の塩として得られる。
水素ガスを使用する時の反応圧力は1〜50気圧の範囲が好ましい。ギ酸またはその塩を水素源として使用する際には常圧でよい。反応に使用する溶媒としては、反応を阻害しないものであればどの溶媒を用いてもよいが、好ましくはメタノール、エタノール等のアルコール系である。この反応に際しては反応混合物に酸を添加することで速やかに反応を進行させることができる。用いる酸としては塩酸や有機溶媒に溶かした塩化水素、硫酸等の無機酸、ギ酸、酢酸、トシル酸等の有機酸を挙げることができる。これらのうちで好ましくは塩酸や有機溶媒に溶かした塩化水素である。酸の添加量は基質に対して2〜100当量の範囲であれば効果的であるが、特に効果的であるのは3〜20当量である。本脱保護反応では立体が完全に保持される。
で表される化合物またはその塩は、下式:
で表されるキノロン母核化合物のホウ素キレート体と塩基存在下に反応させることによって、式(9−1):
で表される化合物を得ることができる。
で表される化合物(7)またはその光学活性体は、式(5):
で表される化合物(8)またはその光学活性体を得ることができる。この除去反応は金属触媒を使用した条件によって実施すればよいが、このような金属触媒としては、ラネーニッケル、ラネーコバルト、パラジウム炭素、白金炭素、ロジウム炭素等を挙げることができる。これらのうちで好ましくはパラジウム炭素である。水素ガスを使用する時の反応圧力は1〜50気圧の範囲が好ましい。ギ酸またはその塩を水素源として使用する際には常圧でよい。溶媒としては反応を阻害しないものであればどの溶媒を用いてもよい。本脱保護反応では立体が完全に保持される。
1−[(1−アミノ−1−シアノ)エチル]−1−エトキシカルボニルシクロプロパン
1−アセチル−1−エトキシカルボニルシクロプロパン(279g)のエタノール(1.4L)溶液に28%アンモニア水(1.4L)、塩化アンモニウム(478g)およびシアン化ナトリウム(175g)を加え、室温で16時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、抽出液の溶媒を減圧留去した。濃縮後、不溶物が析出したため再度、残留物を酢酸エチルで希釈して不溶物をろ去し、ろ液の溶媒を減圧留去して目的物(353g,純度=72.0%,収率78.2%)を褐色油状物質として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ ppm:1.10−1.36(m,4H),1.19(t,J=6.8Hz,3H),1.51(s,3H),2.14(brs,2H),4.18(q,J=6.8Hz,2H).
1−[(1−t−ブトキシカルボニルアミノ−1−シアノ)エチル]−1−エトキシカルボニルシクロプロパン
1−[(1−アミノ−1−シアノ)エチル]−1−エトキシカルボニルシクロプロパン(21.7g,純度=80.2%)に二炭酸ジ−t−ブチル(25.1g)を加え、混合物を外温100℃で6時間攪拌した。反応液を室温に冷却して7規定アンモニア・メタノール溶液(4.1mL)を加えて10分間撹拌し、溶媒を減圧留去して目的物を粗褐色固体として得た。この粗体はシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル)により精製することができる。
1−[(1−ベンゾイルアミノ−1−シアノ)エチル]−1−エトキシカルボニルシクロプロパン
1−[(1−アミノ−1−シアノ)エチル]−1−エトキシカルボニルシクロプロパン(1.91g,純度=91.5%)をアセトニトリル(19mL)に溶かし、トリエチルアミン(2.92mL)およびベンゾイルクロリド(2.43mL)を加え、室温で1時間攪拌した。反応終了後、反応液に水を加えて酢酸エチルで抽出して有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機相の溶媒を減圧留去して残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル)により精製し、目的物(2.08g,収率75.6%)を白色結晶として得た。
7−t−ブトキシカルボニルアミノ−4−オキソ−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン
粗体の1−[(1−t−ブトキシカルボニルアミノ−1−シアノ)エチル]−1−エトキシカルボニルシクロプロパンのメタノール(348mL)溶液にラネーニッケル(17.4mL)を加え、反応容器内を水素ガスで置換して外温55℃で20時間攪拌した。反応容器内を窒素で置換して不溶物をろ去し、メタノールで洗浄した。ろ液と洗液を合して溶媒を減圧留去した後に残留物にイソプロピルエーテル(202mL)を添加し、30分撹拌した。析出した結晶を集めて減圧乾燥を行い、目的物(9.99g)を白色結晶として得た。
7−t−ブトキシカルボニルアミノ−4−オキソ−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン
1−[(1−アミノ−1−シアノ)エチル]−1−エトキシカルボニルシクロプロパン(16.0g,純度=72.0%)に二炭酸ジ−t−ブチル(17.9g)を加え、外温100℃で6時間攪拌した。反応液を室温に冷却して7規定アンモニア・メタノール溶液(4.5mL)を加えて10分撹拌した後、反応液の溶媒を減圧留去して粗1−[(1−t−ブトキシカルボニルアミノ−1−シアノ)エチル]−1−エトキシカルボニルシクロプロパン(19.23g)を褐色油状物質(経時と共に固化)として得た。この粗体(18.68g)のメタノール(202mL)溶液に5%ロジウム炭素(5.06g)を加え、反応容器内を水素置ガスで置換して外温55℃で38時間攪拌した。反応容器内を窒素ガスで置換して反応液にメタノール(260mL)を加え、外温55℃で1時間攪拌した後に不溶物をろ去した。ろ液の溶媒を減圧留去した後にイソプロピルエーテル(348mL)を添加し、30分撹拌した。析出した結晶をろ取して減圧乾燥を行い、目的物(9.99g,1−[(1−アミノ−1−シアノ)エチル]−1−エトキシカルボニルシクロプロパンより収率74.9%)を白色結晶として得た。
7−ベンゾイルアミノ−4−オキソ−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン
1−[(1−ベンゾイルアミノ−1−シアノ)エチル]−1−エトキシカルボニルシクロプロパン(1.00g,3.49mmol)をエタノールに溶かし、ラネーニッケル(10mL)を加えて水素ガス雰囲気下、室温で攪拌した。4時間後、不溶物をろ去してろ液を減圧濃縮し、目的物(756mg,収率88.6%)を粗白色結晶として得た。
5−ベンジル−7−t−ブトキシカルボニルアミノ−4−オキソ−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン
7−t−ブトキシカルボニルアミノ−4−オキソ−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン(42.63g)を窒素ガス雰囲気下、ジメチルホルムアミド(850mL)に懸濁した。懸濁液を氷冷し、60%水素化ナトリウム(6.93g)を添加後、室温まで昇温した後に反応液にベンジルブロミド(22.64mL)を加え攪拌した。3時間後、不溶物をろ去し、ろ液に水を加え、さらに酢酸エチルを加え抽出した。抽出した有機層を硫酸ナトリウムで乾燥してろ過後、ろ液を減圧濃縮し、由状物を残留物として得た。得られた残留物はシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル)に付し、目的物(51.0g、収率89.2%)を淡黄色油状として得た。
7−アミノ−5−ベンジル−4−オキソ−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン
5−ベンジル−7−t−ブトキシカルボニルアミノ−4−オキソ−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン(43.63g)をトルエンに溶解し、氷冷攪拌した。ここに37%濃塩酸(100mL)を滴下して攪拌した。0.5時間後、反応液に水を加えて攪拌して後に静置し、有機層と水層とを分離した。分離した水層に水酸化ナトリウム(54g)加えて溶解して水層をアルカリ性にし、トルエンを加えて抽出した。抽出を数度繰り返し、全てのトルエン層を合わせて飽和食塩水で洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥してろ過後、ろ液を減圧濃縮し、目的物(21.29g、収率90.2%)を得た。
7−アミノ−5−ベンジル−4−オキソ−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン
7−t−ブトキシカルボニルアミノ−4−オキソ−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン(10.0g,41.6mmol)のジメチルアセトアミド(100mL)懸濁液を氷冷し、これにt−ブトキシカリウム(4.67g,1.0eq.)とベンジルクロリド(5.27mL,1.1eq.)を加えた。反応液を室温まで昇温して2時間攪拌した後に水を加え、トルエンで抽出した。抽出液の溶媒を減圧留去し、粗5−ベンジル−7−t−ブトキシカルボニルアミノ−4−オキソ−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタンを粗体として得た。この粗体をトルエン(100mL)に溶解してメタンスルホン酸(2.97mL)を加え、加熱還流下に2時間攪拌した。反応液を室温に冷却した後に水を加え、分液により有機層を除去した。水層に5規定水酸化ナトリウム水溶液を加えてアルカリ性にした後トルエンで抽出した。溶媒を減圧留去し、目的物(8.63g,収率90.1%)を淡褐色固体として得た。
7−アミノ−5−ベンジル−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン
7−アミノ−5−ベンジル−4−オキソ−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン(27g)をアルゴン雰囲気下、無水テトラヒドロフラン(265mL)に溶解して氷冷した。ここに水素化アルミニウムリチウム(13.3g)を添加し、室温まで昇温した。原料消失を確認後、反応液を氷冷した。水(200mL)と28%水酸化ナトリウム水溶液(70mL)を加えて攪拌後、トルエンを加えて有機層を抽出した。抽出した有機層を飽和食塩水で洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥して乾燥剤をろ取後、ろ液を減圧濃縮し、目的物(24.7g、収率98.6%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ ppm:0.36−0.45(m,2H),0.53−0.66(m,2H),0.95(s,3H),1.40(brs,2H),2.47(d,J=9.2Hz,1H),2.55(d,J=9.2Hz,1H),2.74(dd,J=9.2,1.2Hz,2H),3.58(d,J=13.2Hz,1H),3.62(d,J=13.2Hz,1H),7.21−7.39(m,5H).
7−アミノ−5−ベンジル−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン
7−アミノ−5−ベンジル−4−オキソ−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン(348g,1.51mmol)のトルエン(2.62L)溶液にナトリウム水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウム(65%トルエン溶液,1.65kg,3.5eq.)のトルエン(870mL)溶液を加え、内温60℃で1時間攪拌した。反応液を氷冷した後に5規定水酸化ナトリウム水溶液を加え、水層をトルエンで抽出した。有機層を合わせて溶媒を減圧留去し、目的物(343g,純度=81.3%,収率100%)を褐色油状物質として得た。
(−)−7−アミノ−5−ベンジル−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン D−マンデル酸塩
7−アミノ−5−ベンジル−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン(325g,純度=81.3%,1.22mol)のトルエン(4.8L)溶液にD−マンデル酸(111g)を加え、種晶を接種して内温−9℃で終夜(20時間)攪拌した。析出した結晶をろ取して冷トルエン(400mL)で2回洗浄し、減圧乾燥して目的物(117g,収率26.0%,光学純度99.2%e.e.)を白色結晶として得た。光学純度は、マンデル酸塩を約10mgとり、10%水酸化ナトリウム水溶液(0.3mL)とヘキサン(0.3mL)を加えて攪拌し、静置後ヘキサン層をHPLC分析した。また、下記の1H−NMRスペクトルは遊離体を測定したものである。
カラム:ダイセルCHIRALPAK OD−H、0.46×150mm
カラム温度:30℃
移動相:n−ヘキサン:イソプロピルアルコール=95:5、流速:1.0mL/分
波長:254nm、(−)体:8.7分,(+)体:7.4分
8.7分のピークが主たるピークであり、D−マンデル酸によって最初に光学分割された対掌体のピークである。
旋光度 [α]D=−69.9°(c=1.0,MeOH)
(−)−7−アミノ−5−ベンジル−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン D−(−)−マンデル酸塩
7−アミノ−5−ベンジル−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン(2202g,純度=35%)のトルエン溶液(1660mL)にトルエン(11.5L)を加え、D−マンデル酸(325.2g)を添加して冷却した。種晶を接種して内温−10℃で終夜攪拌した。析出した結晶をろ取して冷トルエンで2回洗浄し、減圧乾燥した。この粗体(一次粗晶)にトルエン(2.2L)を加え、室温で懸濁させて攪拌し、2.5時間後ろ取した。集めた結晶を冷トルエンで洗浄し、減圧乾燥して目的物(365.4g,収率27.1%,光学純度97.4%e.e.)を白色結晶(一次晶)として得た。
一次粗晶を分離した際のトルエンろ液に10%水酸化ナトリウム水溶液を加えて室温で攪拌した後、有機層を分離した。有機層に飽和食塩水を加え、再度有機層を分離後、硫酸ナトリウムで乾燥して乾燥剤をろ取後、ろ液を減圧濃縮した。濃縮残留物に改めてトルエン(13.5L)を加え、L−マンデル酸(297.5g)を添加して冷却した。種晶を摂取して内温−8℃で終夜攪拌した。析出した結晶をろ取し、(+)−7−アミノ−5−ベンジル−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン L−マンデル酸塩(512.7g,光学純度97.0%e.e.)を得た。母液を濃縮して残留物(542.7g)を得た。この残留物にトルエン(4.9L)を加え、D−マンデル酸(125g)を添加して冷却した。種晶を摂取して内温−9℃で終夜攪拌した。析出した結晶をろ取して冷トルエンで洗浄し、さらにヘキサン(600mL)を加えて室温で懸濁攪拌させ、2.5時間後ろ過した。結晶を減圧乾燥し目的物(185.5g,収率13.7%、光学純度97.4%e.e.)を白色結晶(二次晶)として得た。
(+)−7−アミノ−5−ベンジル−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン L−マンデル酸塩
ここで得られた塩から遊離体のアミンを得、1H−NMRを測定したところ、実施例1
2で測定した遊離体化合物のそれと一致した。
旋光度 [α]D=+65.6°(c=1.0,MeOH)
(−)−7−アミノ−5−ベンジル−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン
(−)−7−アミノ−5−ベンジル−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン D−マンデル酸塩(22.43g、光学純度98%e.e.)に10%水酸化ナトリウム水溶液とトルエンを加え室温で攪拌後、トルエン層を分離した。トルエン層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ取後、ろ液を減圧濃縮して目的物(16.13g、光学純度98%e.e.)を淡黄色油状物として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ ppm:0.36−0.45(m,2H),0.53−0.66(m,2H),0.95(s,3H),1.43(brs,2H),2.47(d,J=9.2Hz,1H),2.55(d,J=9.2Hz,1H),2.735(d,J=9.2Hz,1H),2.740(d,J=9.2Hz,1H),3.58(d,J=13.2Hz,1H),3.62(d,J=13.2Hz,1H),7.21−7.39(m,5H)
旋光度 [α]D=−25.6°(c=1.1,MeOH)
(+)−7−アミノ−5−ベンジル−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン
(+)−7−アミノ−5−ベンジル−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン L−マンデル酸塩(6.16g、光学純度96%e.e.)を実施例14と同様の操作を行い目的物(7.99g、純度47%、光学純度96%e.e.)を淡黄色油状物として得た。1H−NMRを測定したところ、実施例14で測定のそれと一致した。
(−)−7−アミノ−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン 2塩酸塩
(−)−7−アミノ−5−ベンジル−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン(16.2g)にメタノール(91mL)を加えて溶解した。この溶液に5%パラジウム炭素(5.33g、50%水分)と濃塩酸(15.8mL)を加えて反応容器内を水素ガスで置換し、13時間攪拌した。触媒をろ過し、触媒をエタノールで洗浄し、すべての有機層を減圧濃縮した。濃縮残留物にエタノールとイソプロピルアルコールを加えて共沸させながら減圧濃縮を数回繰り返した。共沸後、残留物にイソプロピルアルコールを加え、室温で攪拌して結晶を析出させた。析出した結晶をろ過し、減圧乾燥することで目的物の一次晶(9.75g、収率80%)を得た。得られた一次晶は元素分析から2塩酸塩であった。さらにろ液を濃縮して得られた残留物にメタノールとイソプロピルアルコールを加えて冷却し、晶析させた。析出した結晶をろ過し、減圧乾燥することで目的物の二次晶(1.41g、収率12%)を得た。
元素分析:C7H14N2・2HClとして;
計算値:C,42.22;H,8.10;N,14.07;Cl,35.61.
実測値:C,41.92;H,8.27;N,13.79;Cl,35.21.
旋光度 [α]D=−11°(c=1.0,H2O)
(−)−7−アミノ−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン 2塩酸塩
(−)−7−アミノ−5−ベンジル−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン D−(−)−マンデル酸塩(94.0g,255mmol)のトルエン(940mL)溶液に1規定水酸化ナトリウム水溶液(470mL)を加え、10分攪拌した後にトルエン層を分離して減圧濃縮した。得られた濃縮残留物をメタノール(940mL)に溶解させ、これに濃塩酸(64mL)および5%パラジウム炭素(9.40g)を加え、反応容器内を水素ガスで置換して反応混合物を室温で19時間攪拌した。反応後、反応液をセライトろ過により不溶物をろ去し、メタノールで2回洗浄した。ろ液と洗液とを合して溶媒を減圧留去した後、残留物にイソプロピルアルコールを添加し、室温で終夜撹拌し、さらに氷冷して2時間攪拌した。析出した結晶をろ取して冷イソプロピルアルコールで洗浄し、減圧乾燥することで目的物の一次晶(47.3g,収率93.0%)を淡褐色結晶として得た。またろ液から二次晶(1.37g,2.7%)を回収した。
(+)−7−アミノ−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン 2塩酸塩
(+)−7−アミノ−5−ベンジル−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン(2.1g、光学純度98%e.e.)を実施例16と同様の操作を行い、目的物(1.09g)を得た。1H−NMRを測定したところ、実施例16で測定のそれと一致した。
5−ベンジル−7−t−ブトキシカルボニルアミノ−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン
7−アミノ−5−ベンジル−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン(7.3g)をトルエン(30mL)に溶かし、二炭酸t−ブチル(9.3mL)と1規定水酸化ナトリウム水溶液(10mL)を加え、室温で15時間攪拌し、さらに50℃で4時間攪拌した。反応終了後、トルエン層を分離し、水で水洗後、硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ取後、ろ液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル)で精製し目的物(8.745g、収率82%)を得た。なお、光学活性な7−アミノ−5−ベンジル−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタンを本法と同様の操作をすれば、光学純度を低下されることなく光学活性な目的物を得ることができる。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ ppm:0.41−0.45(m,1H),0.50−0.55(m,1H),0.64−0.69(m,1H),0.80−0.85(m,1H),1.20(s,3H),1.43(s,9H),2.43(d,J=9.2Hz,1H),2.58(d,J=9.6Hz,1H),2.83(d,J=9.2Hz,1H),3.32(d,J=9.6Hz,1H),3.57(d,J=13.2Hz,1H),3.68(d,J=13.2Hz,1H),4.75(brs,1H),7.22−7.38(m,5H).
(−)−7−t−ブトキシカルボニルアミノ−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン
(−)−7−アミノ−5−ベンジル−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン D−マンデル酸塩(5.99g)をトルエン(60mL)に溶かし、5規定水酸化ナトリウム水溶液(60mL)を加え、室温で攪拌後トルエン層を分離した。分離した水層に新たにトルエンを加え、抽出した。すべてのトルエン層を合わせた後、二炭酸t−ブチル(19.0mL)を加え、室温で2時間攪拌した。反応終了後、10%クエン酸水溶液を加えクエン酸水層を抽出した。さらにトルエン層に10%クエン酸水溶液を加え、クエン酸水層を抽出した後、すべての水層をあわせて、5規定水酸化ナトリウム水溶液(30mL)でアルカリ性にした。このアルカリ水層にトルエンを加えて有機層を抽出し、溶媒を減圧留去した。残留物にメタノール(60.0mL)を加え、さらに5%パラジウム炭素(0.59g、50%水分)を加えて、水素雰囲気下、室温で攪拌した。14時間後、5%パラジウム炭素をろ去し、ろ液を減圧濃縮して目的物(3.576g、収率97%)を得た。このものはヘキサン、ヘプタン、アセトニトリルなど再結晶するか、シュウ酸などで結晶塩を形成させて精製できる。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ ppm:0.39−0.44(m,1H),0.57−0.61(m,2H),0.76−0.81(m,1H),1.10(s,3H),1.44(s,9H),1.87(br s,1H),2.77(d,J=12.0Hz,1H),2.78(d,J=11.2Hz,1H),3.14(d,J=11.2Hz,1H),3.70(br d,J=12.0Hz,1H),4.46(br s,1H).
旋光度 [α]D=−70.1°(c=1.0,MeOH)
7−[(7S)−7−アミノ−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン−5−イル]−6−フルオロ−8−メトキシ−1−[(1R,2S)−2−フルオロ−1−シクロプロピル]−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸 BF 2 錯体
6,7−ジフルオロ−8−メトキシ−1−[(1R,2S)−2−フルオロ−1−シクロプロピル]−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸BF2錯体(7.2g)をジメチルアセトアミド(22mL)に溶かし、(−)−7−アミノ−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン2塩酸塩(4.8g)、トリエチルアミン(9.45mL)を加えて30℃で攪拌した。反応液を終夜(18時間)攪拌した後、反応液に水を加えて析出した結晶をろ取した。得られた結晶を乾燥し、目的物(8.25g、収率89%)を黄色結晶として得た。
7−[(7R)−7−アミノ−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン−5−イル]−6−フルオロ−8−メトキシ−1−[(1R,2S)−2−フルオロ−1−シクロプロピル]−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸 BF 2 錯体
6,7−ジフルオロ−8−メトキシ−1−[(1R,2S)−2−フルオロ−1−シクロプロピル]−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸BF2錯体(1.19g)をジメチルアセトアミド(3.6mL)に溶かし、(+)−7−アミノ−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン2塩酸塩(0.72g)、トリエチルアミン(1.47mL)を加えて35℃で4時間攪拌した。さらに反応液を室温下終夜(18時間)攪拌した後、反応液に水を加えて析出した結晶をろ取した。得られた結晶を乾燥し、目的物(1.31g、収率85.0%)を黄色結晶として得た。
7−[(7S)−7−アミノ−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン−5−イル]−6−フルオロ−8−メトキシ−1−[(1R,2S)−2−フルオロ−1−シクロプロピル]−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸
粗7−[(7S)−7−アミノ−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン−5−イル]−6−フルオロ−8−メトキシ−1−[(1R,2S)−2−フルオロ−1−シクロプロピル]−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸BF2錯体(4.67g)にイソプロピルアルコール(16.4mL)、水(7.0mL)とトリエチルアミン(1.39mL)を加え、混合物を80℃で3時間加熱攪拌した。その後、室温まで冷却して析出した結晶をろ取、乾燥し、目的物の粗体(4.14g、収率98.7%)を得た。さらに、この粗体(0.20g)をアセトニトリル(2.2mL)から再結晶することで目的物(0.135g、収率67.5%)を淡黄色結晶として得た。
7−[(7R)−7−アミノ−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン−5−イル]−6−フルオロ−8−メトキシ−1−[(1R,2S)−2−フルオロ−1−シクロプロピル]−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸
粗7−[(7R)−7−アミノ−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン−5−イル]−6−フルオロ−8−メトキシ−1−[(1R,2S)−2−フルオロ−1−シクロプロピル]−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸BF2錯体(0.60g)にイソプロピルアルコール(2.1mL)、水(0.9mL)とトリエチルアミン(0.18mL)を加え、混合物を80℃で3時間加熱攪拌した。その後、室温まで冷却して析出した結晶をろ取、乾燥し、目的物の粗体(0.51g、収率95.1%)を得た。さらに、この粗体(0.30g)をアセトニトリル(3.0mL)から再結晶することで目的物(0.20g、収率66.7%)を淡黄色結晶として得た。
5−オキソ−1−[(1R)−1−フェニルエチル]ピロリジン−3−カルボン酸第三級ブチル
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ ppm:1.45(9H,s),1.54(3H,d,J=7.08Hz),2.59−2.74(2H,m),2.95−3.03(1H,m),3.14(1H,dd,J=9.77,8.79Hz),3.49(1H,dd,J=9.77,6.35Hz),7.26−7.36(5H,m).
高極性異性体:
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ ppm:1.36(9H,s),1.53(3H,d,J=7.32Hz),2.59−2.75(2H,m),3.02−3.11(1H,m),3.16(1H,dd,J=10.01,5.62Hz),3.51(1H,dd,J=10.01,8.54Hz),7.24−7.36(5H,m).
(3S)−3−メチル−5−オキソ−1−[(1R)−1−フェニルエチル]ピロリジン−3−カルボン酸第三級ブチル
(3S)−4−[2−(第三級ブチルジメチルシリル)ヒドロキシエチル]−3−メチル−5−オキソ−1−[(1R)−フェニルエチル]ピロリジン−3−カルボン酸第三級ブチル
MS(ESI)m/z:363(M−Boc+H)+.
(3S)−4−(2−ヒドロキシエチル)−3−メチル−5−オキソ−1−[(1R)−フェニルエチル]ピロリジン−3−カルボン酸第三級ブチル
MS(ESI)m/z:348(M+H)+.
(3S)−4−[2−(ベンゼンスルホニル)オキシエチル]−3−メチル−5−オキソ−1−[(1R)−フェニルエチル]ピロリジン−3−カルボン酸第三級ブチル
MS(ESI)m/z:510(M+Na)+.
(7S)−7−メチル−4−オキソ−5−[(1R)−フェニルエチル]−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン−7−カルボン酸第三級ブチル
[α]D25.1=122.1゜(c=0.517,CHCl3).
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.72−0.77(1H,m),0.85−0.90(1H,m),1.04−1.13(2H,m),1.18(3H,s),1.32(9H,s),1.54(3H,d,J=7.1Hz),3.08(1H,d,J=9.8Hz),3.53(1H,d,J=9.8Hz),5.52(1H,q,J=7.1Hz),7.26−7.34(5H,m).
元素分析;C20H27NO3として:
計算値:C,72.92;H,8.26;N,4.25.
実測値:C,72.64;H,8.27;N,4.06.
MS(FAB)m/z:330(M+H)+.
HRMS(FAB)m/z:330.2069(Calcd for C20H28NO3 330.2069).
IR(ATR)ν:3066,2976,2933,2879,1720,1676,1481,1454,1433,1365,1329,1286,1238,1203cm−1.
データ収集後、直接法で初期位相を決定し、完全行列最小自乗法で位相精密化を行った。精密化の際、非水素原子は非等方性温度因子を適用し、水素原子は計算で位置を決定して座標を固定した。本化合物中には不斉炭素が2個存在するが、そのうち1個の不斉炭素の絶対配置は既知であった。この絶対配置をもとに他方の不斉炭素の絶対配置を決定した。得られた結果を図1に示す。すなわち、標題化合物の7位に関する配位が(S)であることが確定された。そして、この化合物を経由して調製される一連の化合物の配位も決定されることとなった。
(7S)−7−メチル−4−オキソ−5−[(1R)−フェニルエチル]−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン−7−カルボン酸
MS(ESI)m/z:274(M+H)+.
(7S)−7−アミノ−7−メチル−4−オキソ−5−[(1R)−フェニルエチル]−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン
得られたイソシアネート体粗生成物を1,4−ジオキサン(180mL)に溶解し、水(90mL)、および濃塩酸(90mL)を加えた後、50℃のオイルバス上にて1時間加熱攪拌した。反応液に水(200mL)を加え、酢酸エチル(200mL)にて洗浄後、水層に氷冷下にて10mol/L水酸化ナトリウム水溶液(170mL)を加えpH9〜10とし、トルエン(200mL×2)にて抽出した。有機層を飽和食塩水(100mL)にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して標記化合物15.8g(64.7mmol)を淡黄色油状物として得た。尚、本成績体は、精製せずに次の工程に使用した。
(7S)−7−(第三級ブトキシカルボニルアミノ)−7−メチル−5−[(1R)−フェニルエチル]−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン
MS(ESI)m/z:331(M+H)+.
(7S)−7−(第三級ブトキシカルボニルアミノ)−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン
MS(ESI)m/z:227(M+H)+.
7−[(7S)−7−アミノ−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン−5−イル]−6−フルオロ−1−[(1R,2S)−2−フルオロシクロプロピル]−8−メトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸
本成績体の1H−NMRをはじめとする機器データは、実施例23の化合物のデータと完全に一致した。すなわち、7−アミノ−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン−5−イル基を有するキノロン誘導体のうち、高活性な化合物である実施例23に記載されたキノロン誘導体の5−アザスピロ[2.4]ヘプタン−5−イル基の7位の立体は、(7S)と判明した。
また、実施例12,13、14、16、17および20で得られた化合物、そして実施例21においてホウ素キレート化合物との反応に供された化合物は(S)−体である。さらに、実施例15および18で得られた化合物、および実施例22でホウ素キレート化合物との反応に供された化合物は(R)−体である。
Claims (62)
- 式(1):
(式中、nは、2〜5の整数を示し;R1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基または置換基を有していてもよいアリール基を示し;R2は、置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよいアラルキルオキシカルボニル基、置換基を有していてもよい脂肪族アシル基または置換基を有していてもよい芳香族アシル基を示し;R3は、置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基または水素原子を示す。)
で表される化合物を水素ガス雰囲気下、金属触媒の存在下に処理することを特徴とする式(2):
(式中、n、R1、およびR2は、前述と同じ。)
で表される化合物の製法。 - nが2である請求項1に記載の製法。
- R2が第三級ブチルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、ベンゾイル基またはアセチル基である請求項1または2に記載の製法。
- R1がメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基またはフェニル基である請求項1〜3のいずれか一項に記載の製法。
- R3がメチル基またはエチル基である請求項1〜4のいずれか一項に記載の製法。
- 式(1):
(式中、nは、2〜5の整数を示し;R1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基または置換基を有していてもよいアリール基を示し;R2は、置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよいアラルキルオキシカルボニル基、置換基を有していてもよい脂肪族アシル基または置換基を有していてもよい芳香族アシル基を示し;R3は、置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基または水素原子を示す。)
で表される化合物。 - 式(1)において、nが2である請求項6に記載の化合物。
- 式(1)において、R2が第三級ブチルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、ベンゾイル基またはアセチル基である請求項6または7に記載の化合物。
- 式(1)において、R1がメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基またはフェニル基である請求項6〜8のいずれか一項に記載の化合物。
- 式(1)において、R3がメチル基またはエチル基である請求項6〜9のいずれか一項に記載の化合物。
- 式(2):
(式中、nは、2〜5の整数を示し;R1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基または置換基を有していてもよいアリール基を示し;R2は、置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよいアラルキルオキシカルボニル基、置換基を有していてもよい脂肪族アシル基または置換基を有していてもよい芳香族アシル基を示す。)
で表される化合物。 - 式(2)において、nが2である請求項11に記載の化合物。
- 式(2)において、R2が第三級ブチルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、ベンゾイル基またはアセチル基である請求項11または12に記載の化合物。
- 式(2)において、R1がメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基またはフェニル基である請求項11〜13のいずれか一項に記載の化合物。
- 式(3):
(式中、nは、2〜5の整数を示し;R1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基または置換基を有していてもよいアリール基を示し;R2は、置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよいアラルキルオキシカルボニル基、置換基を有していてもよい脂肪族アシル基または置換基を有していてもよい芳香族アシル基を示し;R4は、ベンジル基、ベンズヒドリル基またはトリチル基を示すが、これらの基のフェニル基は、ニトロ基、アルコキシ基およびハロゲン原子からなる群の基から選ばれる1または2以上の基を置換基として有していてもよい。)
で表される化合物。 - 式(3)において、nが2である請求項15に記載の化合物。
- 式(3)において、R1がメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基またはフェニル基である請求項15または16に記載の化合物。
- 式(3)において、R2が第三級ブチルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、ベンゾイル基またはアセチル基である請求項15〜17のいずれか一項に記載の化合物。
- 式(3)において、R4がベンジル基、α−メチルベンジル基またはベンズヒドリル基である請求項15〜18のいずれか一項に記載の化合物。
- 式(4):
(式中、nは、2〜5の整数を示し;R1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基または置換基を有していてもよいアリール基を示し;R4は、ベンジル基、ベンズヒドリル基またはトリチル基を示すが、これらの基のフェニル基は、ニトロ基、アルコキシ基およびハロゲン原子からなる群の基から選ばれる1または2以上の基を置換基として有していてもよい。)
で表される化合物。 - 式(4)において、nが2である請求項20に記載の化合物。
- 式(4)において、R1がメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基またはフェニル基である請求項20または21に記載の化合物。
- 式(4)において、R4がベンジル基、α−メチルベンジル基またはベンズヒドリル基である請求項20〜22のいずれか一項に記載の化合物。
- 式(5):
(式中、nは、2〜5の整数を示し;R1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基または置換基を有していてもよいアリール基を示し;R4は、ベンジル基、ベンズヒドリル基またはトリチル基を示すが、これらの基のフェニル基は、ニトロ基、アルコキシ基およびハロゲン原子からなる群の基から選ばれる1または2以上の基を置換基として有していてもよい。)
で表される化合物と光学活性なカルボン酸とを、有機溶媒中で処理することを特徴とする式(5−1):
または式(5−2):
(式中、n、R1、およびR4は、前述と同じ。)
で表される化合物と光学活性カルボン酸とによって形成された塩またはその水和物の製法。 - nが2である請求項24に記載の製法。
- R1がメチル基であり、R4がベンジル基である請求項24または25に記載の製法。
- 光学活性なカルボン酸が、L−マンデル酸またはD−マンデル酸である請求項24〜26のいずれか一項に記載の製法。
- 式(5−1):
(式中、nは、2〜5の整数を示し;R1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基または置換基を有していてもよいアリール基を示し;R4は、ベンジル基、ベンズヒドリル基またはトリチル基を示すが、これらの基のフェニル基は、ニトロ基、アルコキシ基およびハロゲン原子からなる群の基から選ばれる1または2以上の基を置換基として有していてもよい。)
で表される化合物と光学活性なカルボン酸とによって形成された塩またはその水和物。 - 式(5−2):
(式中、nは、2〜5の整数を示し;R1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基または置換基を有していてもよいアリール基を示し;R4は、ベンジル基、ベンズヒドリル基またはトリチル基を示すが、これらの基のフェニル基は、ニトロ基、アルコキシ基およびハロゲン原子からなる群の基から選ばれる1または2以上の基を置換基として有していてもよい。)
で表される化合物と光学活性なカルボン酸とによって形成された塩またはその水和物。 - nが2である請求項28または29に記載の塩またはその水和物。
- R1がメチル基であり、R4がベンジル基である請求項28〜30のいずれか一項に記載の塩またはその水和物。
- 光学活性なカルボン酸が、L−マンデル酸またはD−マンデル酸である請求項28〜31のいずれか一項に記載の塩またはその水和物。
- 下式:
で表される化合物またはその水和物。 - 下式:
で表される化合物またはその水和物。 - 式(5−1):
(式中、nは、2〜5の整数を示し;R1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基または置換基を有していてもよいアリール基を示し;R4は、ベンジル基、ベンズヒドリル基またはトリチル基を示すが、これらの基のフェニル基は、ニトロ基、アルコキシ基およびハロゲン原子からなる群の基から選ばれる1または2以上の基を置換基として有していてもよい。)
で表される化合物と光学活性なカルボン酸とによって形成された塩を塩基によって処理することを特徴とする式(5−1)で表される化合物の製法。 - 式(5−2):
(式中、nは、2〜5の整数を示し;R1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基または置換基を有していてもよいアリール基を示し;R4は、ベンジル基、ベンズヒドリル基またはトリチル基を示すが、これらの基のフェニル基は、ニトロ基、アルコキシ基、およびハロゲン原子からなる群の基から選ばれる1または2以上の基を置換基として有していてもよい。)
で表される化合物と光学活性なカルボン酸とによって形成された塩を塩基によって処理することを特徴とする式(5−2)で表される化合物の製法。 - 塩基が水性アルカリである請求項35または36に記載の製法。
- 水性アルカリがアルカリ金属の水酸化物の水溶液である請求項37に記載の製法。
- 式(5−1):
(式中、nは、2〜5の整数を示し;R1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基または置換基を有していてもよいアリール基を示し;R4は、ベンジル基、ベンズヒドリル基またはトリチル基を示すが、これらの基のフェニル基は、ニトロ基、アルコキシ基およびハロゲン原子からなる群の基から選ばれる1または2以上の基を置換基として有していてもよい。)
で表される化合物、その塩またはそれらの水和物。 - 式(5−2):
(式中、nは、2〜5の整数を示し;R1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基または置換基を有していてもよいアリール基を示し;R4は、ベンジル基、ベンズヒドリル基またはトリチル基を示すが、これらの基のフェニル基は、ニトロ基、アルコキシ基およびハロゲン原子からなる群の基から選ばれる1または2以上の基を置換基として有していてもよい。)
で表される化合物、その塩またはそれらの水和物。 - nが2である請求項39または40に記載の化合物、その塩またはそれらの水和物。
- R1がメチル基である請求項39〜41のいずれか一項に記載の化合物、その塩またはそれらの水和物。
- 下式:
で表される化合物。 - 下式:
で表される化合物。 - 式(51):
(式中、nは、2〜5の整数を示し;R1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基または置換基を有していてもよいアリール基を示し;R41は、ベンジル基またはベンズヒドリル基を示すが、これらの基のフェニル基は、ニトロ基、アルコキシ基およびハロゲン原子からなる群の基から選ばれる1または2以上の基を置換基として有していてもよい。)
で表される化合物または該化合物の光学活性体を酸性溶媒中において、金属触媒の存在下、水素ガス雰囲気下またはギ酸存在下で処理することを特徴とする式(6):
(式中、nおよびR1は、前述と同じ。)
で表される化合物または該化合物の光学活性体の製法。 - 式(6):
(式中、R1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基または置換基を有していてもよいアリール基を示す。)
で表される化合物、該化合物の光学活性体、それらの塩またはそれらの水和物。 - nが2である請求項46に記載の化合物、該化合物の光学活性体、それらの塩またはそれらの水和物。
- R1がメチル基である請求項46または47に記載の化合物、該化合物の光学活性体、それらの塩またはそれらの水和物。
- 下式:
で表される化合物、該化合物の光学活性体またはそれらの水和物。 - 式(7):
(式中、nは、2〜5の整数を示し;R1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基または置換基を有していてもよいアリール基を示し;R4は、ベンジル基、ベンズヒドリル基またはトリチル基を示すが、これらの基のフェニル基は、ニトロ基、アルコキシ基およびハロゲン原子からなる群の基から選ばれる1または2以上の基を置換基として有していてもよく;R5は、第三級ブチルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、ベンゾイル基またはアセチル基のいずれかを示す。)
で表される化合物、該化合物の光学活性体、それらの塩またはそれらの水和物。 - nが2であり、R4がベンジル基である請求項50に記載の化合物、該化合物の光学活性体、それらの塩またはそれらの水和物。
- R1がメチル基である請求項50または51に記載の化合物、該化合物の光学活性体、それらの塩またはそれらの水和物。
- 式(6−1):
(式中、nは、2〜5の整数を示し;R1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基または置換基を有していてもよいアリール基を示す。)
で表される化合物またはその塩を、下式:
(式中、R6は、水素原子またはフッ素原子を示し;R7は、置換基を有していてもよいアミノ基、置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基、水素原子、または水酸基を示し;Xは、脱離基を示す。)
で表されるキノロン母核化合物のホウ素キレート体と塩基存在下に反応させることを特徴とする、式(9−1):
(式中、n、R1、R6、およびR7は、前述と同じ。)
で表される化合物の製法。 - 式(6−2):
(式中、nは、2〜5の整数を示し;R1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基または置換基を有していてもよいアリール基を示す。)
で表される化合物またはその塩を、下式:
(式中、R6は、水素原子またはフッ素原子を示し;R7は、置換基を有していてもよいアミノ基、置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基、水素原子または水酸基を示し;Xは、脱離基を示す。)
で表されるキノロン母核化合物のホウ素キレート体と塩基存在下に反応させることを特徴とする式(9−2):
(式中、n、R1、R6、およびR7は、前述と同じ。)
で表される化合物の製法。 - nが2である請求項53または54に記載の製法。
- R1がメチル基である請求項53〜55のいずれか一項に記載の製法。
- R6がフッ素原子であり、R7が水素原子である請求項53〜56のいずれか一項に記載の製法。
- 式(9−1):
(式中、nは、2〜5の整数を示し;R1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基または置換基を有していてもよいアリール基を示し;R6は、水素原子またはフッ素原子を示し;R7は、置換基を有していてもよいアミノ基、炭素数1〜4のアルコキシ基、水素原子または水酸基を示す。)
で表される化合物、その塩またはそれらの水和物。 - 式(9−2):
(式中、nは、2〜5の整数を示し;R1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基または置換基を有していてもよいアリール基を示し;R6は、水素原子またはフッ素原子を示し;R7は、置換基を有していてもよいアミノ基、炭素数1〜4のアルコキシ基、水素原子または水酸基を示す。)
で表される化合物、その塩またはそれらの水和物。 - nが2である請求項58または59に記載の化合物、その塩またはそれらの水和物。
- R1がメチル基である請求項58〜60のいずれか一項に記載の化合物、その塩またはそれらの水和物。
- R6がフッ素原子であり、R7が水素原子である請求項58〜61のいずれか一項に記載の化合物、その塩またはそれらの水和物。
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