JPWO2006104136A1 - 非アルコール性脂肪性肝疾患の治療剤、及び非アルコール性脂肪性肝疾患の治療又は予防のための薬剤の候補化合物のスクリーニング方法 - Google Patents

非アルコール性脂肪性肝疾患の治療剤、及び非アルコール性脂肪性肝疾患の治療又は予防のための薬剤の候補化合物のスクリーニング方法 Download PDF

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Abstract

本発明の、メラニン凝集ホルモン受容体拮抗剤を有効成分として含有する非アルコール性脂肪性肝疾患の治療剤は、メラニン凝集ホルモン受容体が非アルコール性脂肪性肝疾患に関与しているという新たな作用機序に基づいている。また、かかる作用機序を利用した非アルコール性脂肪性肝疾患の治療又は予防のための薬剤の候補化合物のスクリーニング方法も、本発明は提供する。

Description

本発明は、非アルコール性脂肪性肝疾患の治療剤に関する。本発明は、また、非アルコール性脂肪性肝疾患の治療又は予防のための薬剤の候補化合物のスクリーニング方法にも関する。
脂肪性肝疾患は、その原因がアルコール摂取にある場合とそうでない場合の大きく2つに分けることができる。後者は、非アルコール性脂肪性肝疾患(non-alcoholic fatty liver disease;NAFLD)と呼ばれ、例えば、非アルコール性脂肪肝や非アルコール性脂肪性肝炎(non-alcoholic steatohepatitis:NASH)が含まれる。
NAFLDに対して、PPARαアゴニスト(非特許文献1)やメトフォルミン(非特許文献2)が有効であるという報告があるものの、それぞれ無視できない副作用がある。
一方、メラニン凝集ホルモン(Melanin-concentrating hormone;MCH)は、摂食行動を誘発する因子(食欲増進ホルモン)と考えられてきたが(例えば、非特許文献3〜5を参照)、脂肪肝や肝炎との関係については何ら知見がなかった。
Basaranoglu M. et al., J. Hepatology, vol. 31, pp. 384 (1999) Marchesini G. et al., Lancet, vol. 358, pp. 893 (2001) 嶋田昌子、「メラニン凝集ホルモン(MCH)の肥満における役割」、最新医学、56巻、121−127頁(2001年) Chambers J. et al., Nature, vol. 400, pp. 261 (1999) Saito Y. et al., Nature, vol. 400, pp. 265 (1999)
上記のように、NAFLDの治療薬として十分なものはまだなく、新しい作用機序に基づくNAFLDの治療薬が開発できれば、NAFLD治療の選択の幅を広げることが可能となる。したがって、本発明の目的は、新しい作用機序に基づくNAFLDの治療薬を提供することにある。また、本発明の別の目的は、新しい作用機序に基づくNAFLDの治療又は予防のための薬剤の候補化合物のスクリーニング方法を提供することにある。
本発明者らは、メラニン凝集ホルモン受容体拮抗剤に、脂肪肝抑制作用及び炎症抑制作用があることを見出し、新たな作用メカニズムに基づくNAFLDの治療薬を開発するに至った。
すなわち、本発明は、以下のNAFLDの治療剤を提供する。
(1)メラニン凝集ホルモン受容体拮抗剤を有効成分として含有する非アルコール性脂肪性肝疾患の治療剤。
(2)非アルコール性脂肪性肝疾患が非アルコール性脂肪肝である、(1)に記載の治療剤。
(3)非アルコール性脂肪性肝疾患が非アルコール性脂肪性肝炎である、(1)に記載の治療剤。
(4)メラニン凝集ホルモン受容体拮抗剤がメラニン凝集ホルモン受容体1拮抗剤である、(1)〜(3)のいずれかに記載の治療剤。
さらに、本発明は、以下のNAFLDの治療又は予防のための薬剤の候補化合物のスクリーニング方法を提供する。
(5)以下の(a)〜(c)の工程を含む、非アルコール性脂肪性肝疾患の治療又は予防のための薬剤の候補化合物のスクリーニング方法:
(a)メラニン凝集ホルモン受容体に被検化合物を接触させる工程、
(b)メラニン凝集ホルモン受容体と被検化合物との結合を検出する工程、及び
(c)メラニン凝集ホルモン受容体と結合する被検化合物を選択する工程。
(6)以下の(a)〜(c)の工程を含む、非アルコール性脂肪性肝疾患の治療又は予防のための薬剤の候補化合物のスクリーニング方法:
(a)メラニン凝集ホルモン受容体を発現する細胞に被検化合物を接触させる工程、
(b)メラニン凝集ホルモン受容体の発現レベルを測定する工程、及び
(c)被検化合物を接触させていない場合と比較して、メラニン凝集ホルモン受容体の発現レベルを低下させる被検化合物を選択する工程。
(7)以下の(a)〜(d)の工程を含む、非アルコール性脂肪性肝疾患の治療又は予防のための薬剤の候補化合物のスクリーニング方法:
(a)メラニン凝集ホルモン受容体をコードするDNAのプロモーター領域の下流にレポーター遺伝子が機能的に結合したDNAを有する細胞又は細胞抽出液を提供する工程、
(b)細胞又は細胞抽出液に被検化合物を接触させる工程、
(c)細胞又は細胞抽出液におけるレポーター遺伝子の発現レベルを測定する工程、及び
(d)被検化合物を接触させていない場合と比較して、レポーター遺伝子の発現レベルを低下させる被検化合物を選択する工程。
(8)以下の(a)〜(c)の工程を含む、非アルコール性脂肪性肝疾患の治療又は予防のための薬剤の候補化合物のスクリーニング方法:
(a)メラニン凝集ホルモン受容体に対するリガンドの存在下で、メラニン凝集ホルモン受容体を細胞表面に発現する細胞に被検化合物を接触させる工程、
(b)細胞におけるメラニン凝集ホルモン受容体の活性を測定する工程、及び
(c)被検化合物を接触させない場合と比較して、メラニン凝集ホルモン受容体の活性を低下させる被検化合物を選択する工程。
(9)非アルコール性脂肪性肝疾患が非アルコール性脂肪肝である、(5)〜(8)のいずれかに記載の治療剤。
(10)非アルコール性脂肪性肝疾患が非アルコール性脂肪性肝炎である、(5)〜(8)のいずれかに記載の治療剤。
(11)メラニン凝集ホルモン受容体がメラニン凝集ホルモン受容体1である、(5)〜(10)のいずれかに記載のスクリーニング方法。
本発明は、新たな作用メカニズムに基づくNAFLDの治療薬を提供し、NAFLD治療の選択の幅を広げることが可能となる。
DIOマウスに対する化合物Aの影響を示す図である。(a)は肝臓重量を示し、(b)は血漿ALTを示す。 MCD食で誘導したNASHマウスに対する化合物Aの影響(血漿ASTレベル)を示す図である。 MCD食で誘導したNASHマウスに対する化合物Aの影響(肝臓トリグリセリドレベル)を示す図である。 MCD食で誘導したNASHマウスの代表的な肝臓病理像を示す図である。(a)はビークル投与群を示し、(b)は化合物A投与群を示す。 MCD食で誘導したNASHマウスに対する化合物Aの影響(血漿ALTレベル)を示す図である。 MCD食で誘導したNASHマウスに対する化合物Aの影響を示す図である。(a)はTBARsレベルを示し、(b)はCyp4A14の発現量を示す。 MCD食で誘導したNASHマウスに対する化合物Aの影響を示す図である。(a)はTNFαの発現量を示し、(b)はIL−1βの発現量を示す。 HFDで誘導したNASHマウスに対する化合物Aの影響を示す図である。(a)は肝臓トリグリセリドレベルを示し、(b)は血漿ALTレベルを示し、(c)は血漿ASTレベルを示す。 HFDで誘導したNASHマウスの代表的な肝臓病理像を示す図である。(a)はビークル投与群を示し、(b)は化合物A投与群を示す。
本発明のNAFLDの治療剤は、メラニン凝集ホルモン(MCH)受容体拮抗剤を有効成分として含有することを特徴とする。NAFLDには、非アルコール性脂肪肝や非アルコール性脂肪性肝炎などが含まれる。
治療剤の有効成分であるMCH受容体拮抗剤は、MCH受容体の活性を阻害するものであればよく、既に多くの拮抗剤が知られている。具体的には、SNAP−7941及びT−226296などが挙げられる。これらの拮抗剤は公知の方法に基づいて製造することが可能である。
MCH受容体には、メラニン凝集ホルモン受容体1(MCH1R)及びメラニン凝集ホルモン受容体2(MCH2R)が存在することが知られている。MCH1R拮抗剤は、脂肪肝抑制作用及び炎症抑制作用が優れているため、本発明の有効成分であるMCH受容体拮抗剤は、MCH1R拮抗剤であることが好ましい。MCH1R拮抗剤としては、例えば、SNAP−7941及びT−226296などが挙げられる。
本発明のNAFLDの治療剤は、その投与形態に合わせ、MCH受容体拮抗剤に薬剤学的に許容される添加剤を加えて各種製剤化することができる。添加剤としては、製剤分野において通常用いられる各種の添加剤が使用可能であり、例えばゼラチン、乳糖、白糖、酸化チタン、デンプン、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、トウモロコシデンプン、マイクロクリスタリンワックス、白色ワセリン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、無水リン酸カルシウム、クエン酸、クエン酸三ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ソルビトール、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリソルベート、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン、硬化ヒマシ油、ポリビニルピロリドン、ステアリン酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸、タルク、植物油、ベンジルアルコール、アラビアゴム、プロピレングリコール、ポリアルキレングリコール、シクロデキストリン及びヒドロキシプロピルシクロデキストリン等が挙げられる。
これらの添加剤との混合物として製剤化される剤形としては、例えば錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤若しくは坐剤等の固形製剤;シロップ剤、エリキシル剤若しくは注射剤等の液体製剤等が挙げられる。これらは、製剤分野における通常の方法に従って調製することができる。なお、液体製剤にあっては、用時に水又は他の適当な媒体に溶解又は懸濁させる様式であってもよい。また、特に注射剤の場合、必要に応じて生理食塩水又はブドウ糖液に溶解又は懸濁させてもよく、更に緩衝剤や保存剤を添加してもよい。
本発明のNAFLDの治療剤を例えば臨床の場で使用する場合、その投与量及び投与回数は、患者の性別、年齢、体重、症状の程度及び目的とする処置効果の種類と範囲等により異なるが、一般に経口投与の場合、MCH受容体拮抗剤として、成人1日あたり、0.01〜100mg/kg、好ましくは0.03〜1mg/kgを1〜数回に分けて、また非経口投与の場合は、MCH受容体拮抗剤として、0.001〜10mg/kg、好ましくは0.001〜0.1mg/kg、より好ましくは0.01〜0.1mg/kgを1〜数回に分けて投与するのが好ましい。通常の内科医、獣医又は臨床医は病状進行を阻止し、抑制し又は停止させるに必要な効果的薬物量を容易に決定し処理することができる。
本発明のNAFLDの治療剤は、MCH受容体拮抗剤を全薬剤の1.0〜100重量%、好ましくは1.0〜60重量%の割合で含有することができる。これらの製剤は、また、治療上有効な他の化合物を含んでいてもよい。
次に、本発明のスクリーニング方法について説明する。本発明のスクリーニング方法の第一の態様においては、まず、メラニン凝集ホルモン受容体に被験化合物を接触させる。
ヒト由来のメラニン凝集ホルモン受容体1cDNAの塩基配列を配列番号1に、cDNAがコードするタンパク質のアミノ酸配列を配列番号2に示す。マウス由来のメラニン凝集ホルモン受容体1cDNAの塩基配列を配列番号3に、cDNAがコードするタンパク質のアミノ酸配列を配列番号4に示す。
また、本発明のスクリーニング方法に使用されるメラニン凝集ホルモン受容体には、上記のメラニン凝集ホルモン受容体と機能的に同等なタンパク質が包含される。このようなタンパク質には、例えば、メラニン凝集ホルモン受容体の変異体、アレル、バリアント、ホモログ、メラニン凝集ホルモン受容体の部分ペプチド又は他のタンパク質との融合タンパク質等が挙げられるが、これらに限定されない。また、本発明のスクリーニング方法に使用されるメラニン凝集ホルモン受容体に代えて、メラニン凝集ホルモン受容体を発現している細胞又は組織を使用することもできる。このような組織として、例えば、動物組織(例えば、脳、脂肪、肝臓)が挙げられ、また、細胞として、例えば、当該動物組織由来の細胞が挙げられる。動物組織又は細胞が単離される動物種としても特に制限はなく、例えば、ヒト、サル、イヌ、ウサギ、ラット、マウス、フェレットが挙げられる。
本発明において、メラニン凝集ホルモン受容体の変異体としては、配列番号2又は4に記載のアミノ酸配列において1若しくは複数のアミノ酸が置換、欠失、挿入及び/又は付加したアミノ酸配列からなる天然由来のタンパク質であって、配列番号2又は4に記載のアミノ酸配列からなるタンパク質と機能的に同等なタンパク質を挙げることができる。また、配列番号1又は3に記載の塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズする天然由来のDNAにコードされるタンパク質であって、配列番号2又は4に記載のアミノ酸配列からなるタンパク質と機能的に同等なタンパク質も、メラニン凝集ホルモン受容体の変異体として挙げることができる。
本発明において、変異するアミノ酸数は特に制限されないが、通常、30アミノ酸以内であり、好ましくは15アミノ酸以内であり、さらに好ましくは5アミノ酸以内(例えば、3アミノ酸以内)であると考えられる。変異するアミノ酸残基においては、アミノ酸側鎖の性質が保存されている別のアミノ酸に変異されることが望ましい。例えばアミノ酸側鎖の性質としては、疎水性アミノ酸(A、I、L、M、F、P、W、Y、V)、親水性アミノ酸(R、D、N、C、E、Q、G、H、K、S、T)、脂肪族側鎖を有するアミノ酸(G、A、V、L、I、P)、水酸基含有側鎖を有するアミノ酸(S、T、Y)、硫黄原子含有側鎖を有するアミノ酸(C、M)、カルボン酸及びアミド含有側鎖を有するアミノ酸(D、N、E、Q)、塩基含有側鎖を有するアミノ酸(R、K、H)、芳香族含有側鎖を有するアミノ酸(H、F、Y、W)を挙げることができる(括弧内はいずれもアミノ酸の一文字標記を表す)。あるアミノ酸配列に対する1又は複数個のアミノ酸残基の欠失、付加及び/又は他のアミノ酸による置換により修飾されたアミノ酸配列を有するポリペプチドがその生物学的活性を維持することはすでに知られている。
本発明において「機能的に同等」とは、対象となるタンパク質が、メラニン凝集ホルモン受容体と同等の生物学的機能や生化学的機能を有することを指す。本発明において、メラニン凝集ホルモン受容体の生物学的機能や生化学的機能としては、メラニン凝集ホルモンとの結合等が挙げられる。生物学的機能には発現する部位の特異性や、発現量等も含まれる。
目的のタンパク質と「機能的に同等なタンパク質」をコードするDNAを調製するために、当業者によく知られた方法としては、ハイブリダイゼーション技術やポリメラーゼ連鎖反応(PCR)技術を利用する方法が挙げられる。すなわち、当業者にとっては、メラニン凝集ホルモン受容体の塩基配列(配列番号1又は3)若しくはその一部をプローブとして、またメラニン凝集ホルモン受容体の塩基配列(配列番号1又は3)に特異的にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドをプライマーとして、メラニン凝集ホルモン受容体と高い相同性を有するDNAを単離することは通常行い得ることである。このようにハイブリダイズ技術やPCR技術により単離し得るメラニン凝集ホルモン受容体と同等の機能を有するタンパク質をコードするDNAもまた本発明のDNAに含まれる。
このようなDNAを単離するためには、好ましくはストリンジェントな条件下でハイブリダイゼーション反応を行う。本発明においてストリンジェントなハイブリダイゼーション条件とは、6M尿素、0.4%SDS、0.5×SSCの条件又はこれと同等のストリンジェンシーのハイブリダイゼーション条件を指す。よりストリンジェンシーの高い条件、例えば、6M尿素、0.4%SDS、0.1×SSCの条件を用いることにより、より相同性の高いDNAの単離を期待することができる。これにより単離されたDNAは、アミノ酸レベルにおいて、目的タンパク質のアミノ酸配列と高い相同性を有すると考えられる。高い相同性とは、アミノ酸配列全体で、少なくとも50%以上、さらに好ましくは70%以上、さらに好ましくは90%以上(例えば、95%、96%、97%、98%、99%以上)の配列の同一性を指す。アミノ酸配列や塩基配列の同一性は、カーリン及びアルチュールによるアルゴリズムBLAST(Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87:2264-2268, 1990、Proc Natl Acad Sci USA 90: 5873, 1993)を用いて決定できる。BLASTのアルゴリズムに基づいたBLASTNやBLASTXと呼ばれるプログラムが開発されている(Altschul SF, et al: J Mol Biol 215: 403, 1990)。BLASTNを用いて塩基配列を解析する場合は、パラメーターは、例えばscore=100、wordlength=12とする。また、BLASTXを用いてアミノ酸配列を解析する場合は、パラメーターは、例えばscore=50、wordlength=3とする。BLASTとGapped BLASTプログラムを用いる場合は、各プログラムのデフォルトパラメーターを用いる。これらの解析方法の具体的な手法は公知である。
本発明の方法に使用されるメラニン凝集ホルモン受容体が由来する生物種としては、特定の生物種に限定されるものではない。例えば、ヒト、サル、マウス、ラット、モルモット、ブタ、ウシ、酵母、昆虫等が挙げられる。
第一の態様に用いられるメラニン凝集ホルモン受容体の状態としては、特に制限はなく、例えば、精製された状態、細胞内に発現した状態、細胞抽出液内に発現した状態等であってもよい。
メラニン凝集ホルモン受容体の精製は周知の方法で行うことができる。また、メラニン凝集ホルモン受容体が発現している細胞としては、内在性のメラニン凝集ホルモン受容体を発現している細胞又は外来性のメラニン凝集ホルモン受容体を発現している細胞が挙げられる。上記内在性のメラニン凝集ホルモン受容体を発現している細胞としては、培養細胞等を挙げることができるが、これに限定されるものではない。上記培養細胞としては、特に制限はなく、例えば、市販のものを用いることが可能である。内在性のメラニン凝集ホルモン受容体を発現している細胞が由来する生物種としては、特に制限はなく、ヒト、サル、マウス、ラット、モルモット、ブタ、ウシ、酵母、昆虫等が挙げられる。また、上記外来性のメラニン凝集ホルモン受容体を発現している細胞は、例えば、メラニン凝集ホルモン受容体をコードするDNAを含むベクターを細胞に導入することで作製できる。ベクターの細胞への導入は、一般的な方法、例えば、リン酸カルシウム沈殿法、電気パルス穿孔法、リポフェタミン法、マイクロインジェクション法等によって実施することができる。また、上記外来性のメラニン凝集ホルモン受容体を有する細胞は、例えば、メラニン凝集ホルモン受容体をコードするDNAを、相同組み換えを利用した遺伝子導入法により、染色体へ挿入することで作製することができる。このような外来性のメラニン凝集ホルモン受容体が導入される細胞が由来する生物種としては、哺乳類に限定されず、外来タンパク質を細胞内に発現させる技術が確立されている生物種であればよい。
また、メラニン凝集ホルモン受容体が発現している細胞抽出液は、例えば、試験管内転写翻訳系に含まれる細胞抽出液に、メラニン凝集ホルモン受容体をコードするDNAを含むベクターを添加したものを挙げることができる。該試験管内転写翻訳系としては、特に制限はなく、市販の試験管内転写翻訳キット等を使用することが可能である。
本発明の方法における「被検化合物」としては、特に制限はなく、例えば、天然化合物、有機化合物、無機化合物、タンパク質、ペプチド等の単一化合物、並びに、化合物ライブラリー、遺伝子ライブラリーの発現産物、細胞抽出物、細胞培養上清、発酵微生物産生物、海洋生物抽出物、植物抽出物、原核細胞抽出物、真核単細胞抽出物若しくは動物細胞抽出物等を挙げることができる。上記被験試料は必要に応じて適宜標識して用いることができる。標識としては、例えば、放射標識、蛍光標識等を挙げることができる。また、上記被験試料に加えて、これらの被験試料を複数種混合した混合物も含まれる。
また、本発明において「接触」は、メラニン凝集ホルモン受容体の状態に応じて行う。例えば、メラニン凝集ホルモン受容体が精製された状態であれば、精製標品に被験試料を添加することにより行うことができる。また、細胞内に発現した状態又は細胞抽出液内に発現した状態であれば、それぞれ、細胞の培養液又は該細胞抽出液に被験試料を添加することにより行うことができる。被験試料がタンパク質の場合には、例えば、該タンパク質をコードするDNAを含むベクターを、メラニン凝集ホルモン受容体が発現している細胞へ導入する、又は該ベクターをメラニン凝集ホルモン受容体が発現している細胞抽出液に添加することで行うことも可能である。また、例えば、酵母又は動物細胞等を用いたツーハイブリッド法を利用することも可能である。
第一の態様では、次いで、メラニン凝集ホルモン受容体と被験化合物との結合を検出する。検出方法としては、特に制限はない。メラニン凝集ホルモン受容体と被験化合物との結合は、例えば、メラニン凝集ホルモン受容体タンパク質に結合した被験化合物に付された標識(例えば、放射標識や蛍光標識等定量的測定が可能な標識)によって検出することができる。また、メラニン凝集ホルモン受容体への被験化合物の結合により生じるメラニン凝集ホルモン受容体の活性変化を指標に検出することもできる。
本態様では、次いで、メラニン凝集ホルモン受容体と結合する被験化合物を選択する。選択された化合物には、メラニン凝集ホルモン受容体の活性を抑制する化合物、又はメラニン凝集ホルモン受容体の発現を減少させる化合物が含まる。
本発明のスクリーニング方法の第二の態様としては、まずメラニン凝集ホルモン受容体を発現する細胞に被検化合物を接触させる。
第二の態様では、次いでメラニン凝集ホルモン受容体の発現レベルを測定する。メラニン凝集ホルモン受容体の発現レベルの測定は、当業者に公知の方法によって行うことができる。例えば、メラニン凝集ホルモン受容体遺伝子のmRNAを定法に従って抽出し、このmRNAを鋳型としたノーザンハイブリダイゼーション法又はRT−PCR法を実施することによって遺伝子の転写レベルの測定を行うことができる。さらに、DNAアレイ技術を用いて、遺伝子の発現レベルを測定することも可能である。
また、メラニン凝集ホルモン受容体遺伝子からコードされるメラニン凝集ホルモン受容体を含む画分を定法に従って回収し、メラニン凝集ホルモン受容体の発現をSDS−PAGE等の電気泳動法で検出することにより、遺伝子の翻訳レベルの測定を行うこともできる。また、メラニン凝集ホルモン受容体に対する抗体を用いて、ウェスタンブロッティング法を実施し、メラニン凝集ホルモン受容体の発現を検出することにより、遺伝子の翻訳レベルの測定を行うことも可能である。
メラニン凝集ホルモン受容体の検出に用いる抗体としては、検出可能な抗体であれば、特に制限はないが、例えばモノクローナル抗体又はポリクローナル抗体の両方を利用することができる。該抗体は、当業者に公知の方法により調製することが可能である。ポリクローナル抗体であれば、例えば、次のようにして取得することができる。メラニン凝集ホルモン受容体、あるいはGSTとの融合タンパク質として大腸菌等の微生物において発現させたリコンビナントタンパク質又はその部分ペプチドをウサギ等の小動物に免疫し血清を得る。これを、例えば、硫安沈殿、プロテインA、プロテインGカラム、DEAEイオン交換クロマトグラフィー、メラニン凝集ホルモン受容体や合成ペプチドをカップリングしたアフィニティーカラム等により精製することにより調製する。また、モノクローナル抗体であれば、例えば、メラニン凝集ホルモン受容体又はその部分ペプチドをマウス等の小動物に免疫を行い、同マウスより脾臓を摘出し、これをすりつぶして細胞を分離し、該細胞とマウスミエローマ細胞とをポリエチレングリコール等の試薬を用いて融合させ、これによりできた融合細胞(ハイブリドーマ)の中から、メラニン凝集ホルモン受容体に結合する抗体を産生するクローンを選択する。次いで、得られたハイブリドーマをマウス腹腔内に移植し、同マウスより腹水を回収し、得られたモノクローナル抗体を、例えば、硫安沈殿、プロテインA、プロテインGカラム、DEAEイオン交換クロマトグラフィー、メラニン凝集ホルモン受容体や合成ペプチドをカップリングしたアフィニティーカラム等により精製することで、調製することが可能である。
第二の態様では、次いで、被検化合物を接触させていない場合と比較して、メラニン凝集ホルモン受容体の発現レベルを減少させる被検化合物を選択する。選択された化合物には、メラニン凝集ホルモン受容体の発現を減少させる化合物が含まれる。
本発明のスクリーニング方法の第三の態様としては、まず、メラニン凝集ホルモン受容体をコードするDNAのプロモーター領域の下流にレポーター遺伝子が機能的に結合したDNAを有する細胞又は細胞抽出液を提供する。
第三の態様において、「機能的に結合した」とは、メラニン凝集ホルモン受容体遺伝子のプロモーター領域に転写因子が結合することにより、レポーター遺伝子の発現が誘導されるように、メラニン凝集ホルモン受容体遺伝子のプロモーター領域とレポーター遺伝子とが結合していることをいう。従って、レポーター遺伝子が他の遺伝子と結合しており、他の遺伝子産物との融合タンパク質を形成する場合であっても、メラニン凝集ホルモン受容体遺伝子のプロモーター領域に転写因子が結合することによって、該融合タンパク質の発現が誘導されるものであれば、上記「機能的に結合した」の意に含まれる。
上記レポーター遺伝子としては、その発現が検出可能なものであれば特に制限されず、例えば、当業者において一般的に使用されるCAT遺伝子、lacZ遺伝子、ルシフェラーゼ遺伝子、β−グルクロニダーゼ遺伝子(GUS)及びGFP遺伝子等を挙げることができる。また、上記レポーター遺伝子には、メラニン凝集ホルモン受容体タンパク質をコードするDNAもまた含まれる。
メラニン凝集ホルモン受容体をコードするDNAのプロモーター領域の下流にレポーター遺伝子が機能的に結合したDNAを有する細胞又は細胞抽出液は、第一の態様において述べた方法で調製することが可能である。
第三の態様では、次いで、上記細胞又は上記細胞抽出液に被験試料を接触させる。次いで、上記細胞又は該細胞抽出液におけるレポーター遺伝子の発現レベルを測定する。
レポーター遺伝子の発現レベルは、使用するレポーター遺伝子の種類に応じて、当業者に公知の方法により測定することができる。例えば、レポーター遺伝子がCAT遺伝子である場合には、該遺伝子産物によるクロラムフェニコールのアセチル化を検出することによって、レポーター遺伝子の発現レベルを測定することができる。レポーター遺伝子がlacZ遺伝子である場合には、遺伝子発現産物の触媒作用による色素化合物の発色を検出することにより、また、ルシフェラーゼ遺伝子である場合には、遺伝子発現産物の触媒作用による蛍光化合物の蛍光を検出することにより、また、β−グルクロニダーゼ遺伝子(GUS)である場合には、遺伝子発現産物の触媒作用によるGlucuron(ICN社)の発光や5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−β−グルクロニド(X−Gluc)の発色を検出することにより、さらに、GFP遺伝子である場合には、GFPタンパク質による蛍光を検出することにより、レポーター遺伝子の発現レベルを測定することができる。
また、メラニン凝集ホルモン受容体遺伝子をレポーターとする場合、該遺伝子の発現レベルの測定は、第二の態様に記載された方法で行うことが出来る。
第三の態様においては、次いで、被検化合物を接触させていない場合と比較して、レポーター遺伝子の発現レベルを減少させる被検化合物を選択する。選択された化合物には、レポーター遺伝子の発現レベルを減少させる化合物が含まれ、メラニン凝集ホルモン受容体の発現を減少させる化合物が含まれる。
本発明のスクリーニング方法の第四の態様としては、まず、メラニン凝集ホルモン受容体に対するリガンドの存在下で、メラニン凝集ホルモン受容体を細胞表面に発現させた細胞に被検化合物を接触させる。
本明細書で使用される「リガンド」とは、特定の受容体によって認識されるランダムペプチド又は可変セグメント配列のような分子を示す。当業者が認識しているような分子(又は高分子複合体)は、受容体とリガンドの両方であることができる。一般的には、より小さい分子量を持つ結合パートナーは、リガンドと呼ばれ、より大きい分子量を持つ結合パートナーは受容体と呼ばれる。リガンドの具体例としては、メラニン凝集ホルモンが挙げられる。
第四の態様では、次いで、上記メラニン凝集ホルモン受容体の活性を測定する。次いで、被検化合物を接触させない場合と比較して、上記活性を低下させた被検化合物を選択する。選択された化合物には、上記メラニン凝集ホルモン受容体の活性を低下させる化合物が含まれる。なお、メラニン凝集ホルモン受容体はGタンパク質共役受容体であることから、メラニン凝集ホルモン受容体の活性には、共役するGタンパク質のGTP結合能が含まれ、さらに、細胞内情報伝達系の活性も含まれる。具体的な細胞内情報伝達系の活性として、カルシウム流入、cAMPの抑制及びMAPキナーゼの活性化を挙げられる。これらの測定はいずれも公知の方法で行うことが可能である。
本発明のスクリーニング方法において、メラニン凝集ホルモン受容体はメラニン凝集ホルモン受容体1であることが好ましい。
(実施例1)
雄性マウス(C57BL/6J;日本クレア)に高カロリー食であるMHF食(Moderately High Fat Diet;オリエンタルバイオサービス関東)を与え、肥満を呈するモデルマウス(Diet-induced obesity mouse;DIOマウス)を作製し、MCH1R拮抗剤である化合物AがDIOマウスの肝臓重量及び血漿ALT値に及ぼす影響を調べた。化合物AのMCH1R及びMCH2Rに対する阻害定数(Ki)は、それぞれ9.9nM及び>9400nMである。化合物Aの構造は、HN−Cys−Ava−Tyr−Val−Arg−Ava−Met−Cys−Arg−C(=O)CH(Avaは5−アミノ吉草酸を表す;2つのCys残基は−SS−結合している)である。
26〜27週齢のマウスに対し、ペントバルビタール麻酔下(80mg/kg、i.p.;ダイナボット)、滅菌された脳注入カニューレ(Durect Corporation)を右側脳室へ定位的に移植した。カニューレは、ブレグマより後方に0.4mm、側方に0.8mm、深さ0.2mmの位置に、頭蓋骨に対して垂直に歯科用セメントで固定した。カニューレを、30%プロピレングリコール(30%PG)で満たした浸透圧ポンプ(モデル番号2004;Durect Corporation)にポリビニルクロライドチューブで接続した。ポンプはマウスの背中の皮下に埋め込んだ。マウスの感染予防のために抗生物質(セファメジンα 50mg/kg;藤沢薬品工業)を皮下投与した。
カニューレ挿入から十分な回復期間(1〜2週間)が経過した後、マウスをMHF食群と通常食(CE−2;日本クレア)群とに分けた。MHF食群については、体重が群間で均等になるようにマウスを分けた。各群に割り当てたマウスの数は次の通りである。なお、群分けするまでマウスは通常食で飼育した。
MHF食、ビークル投与群:14
MHF食、化合物A投与群:14
通常食群(ビークル投与):5
薬剤の投与は以下の要領で行った。新しい浸透圧ポンプにフィルター滅菌(0.22μm)したビークル(30%PG、蒸留水溶液)又は化合物A(7.5μg/日、1.25mg/mL、0.25μL/時間)溶液を充填した。イソフルランの麻酔下で浸透圧ポンプの交換を行い、脳室内へ薬剤の投与を開始した。
イソフルランの麻酔下、マウスを開胸し、ヘパリン入りのシリンジを用いて心臓から採血した。採取した血液を10分間遠心(4℃、6000rpm)して、血漿を分離した。得られた血漿は、生化学的パラメーターの測定まで−80℃で保存した。次に、肝臓を採取し、湿重量を測定した。
心臓からの血漿サンプルについて測定した生化学的パラメーターは、ALT(HITACHI Clinical analyzer 7070(日立製作所)を用いて測定)である。
分析結果を図1に示す。(a)は肝臓重量を示し、(b)は血漿ALTを示す。DIOマウスに化合物Aを投与すると、肝臓重量及び血漿ALTがともに正常レベル(通常食で飼育したマウスと同じレベル)まで低下することが明らかとなった。
(実施例2)
雄性マウス(C57BL/6J;日本クレア)にMCD食(メチオニン・コリン欠乏食)を与え、NASHを誘導したマウスを作製し、化合物AがNASHマウスに及ぼす影響を調べた。
16〜17週齢のマウスに対して、実施例1と同様にして薬剤の脳室内投与のためにカニューレ挿入を行った。なお、通常食(CE−2)での飼育を続けるマウスには、偽手術(背部皮膚の切開及び縫合のみ)を施した。
カニューレ挿入から十分な回復期間(1〜2週間)が経過した後、体重が群間で均等になるようにマウスを分けた。各群に割り当てたマウスの数は次の通りである。なお、マウスは通常食(CE−2)で飼育し、薬剤投与開始から4日後に所定の食餌に切り替えた。
ペレットタイプMCD食、ビークル投与群:12
ペレットタイプMCD食、化合物A投与群:12
ペレットタイプ対照食、ビークル投与群:11
ペレットタイプ対照食、化合物A投与群:11
通常食、偽手術群:7
化合物Aの脳室内投与は実施例1と同様に行った。投与したビークルも実施例1と同様である。ペレットタイプのMCD食及び対照食は、それぞれ、ICN BiomedicalsのICN960439及びICN960441を用いた。
MCD食の負荷11日目に、実施例1と同様にしてマウスの血液及び臓器を採取した。心臓からの血漿サンプルについて測定した生化学的パラメーターはAST及びALTであり、これはHITACHI Clinical analyzer 7070(日立製作所)を用いて測定した。
さらに、解剖時に肝臓の一部を採取し、肝臓の生化学的パラメーターの測定、肝臓mRNAの測定及び組織病理学的観察を行った。肝臓の生化学的パラメーターの測定及びmRNAの測定は以下の要領で行った。肝臓の一葉を採取し、重量測定後に凍結保存した。これをホモジナイズして得られたホモジネートの一部からFolch試薬を用いて脂質画分を抽出した後、窒素ガスで乾固させ、トリグリセリド(デタミナーL TGII(協和メデックス))を測定した。また、ホモジネートの一部を用いて、過酸化脂質のパラメーターであるTBARs(チオバルビツール酸反応物;酸化ストレスマーカーの一つ)を、Method in Enzymology, vol. 186, p. 407 (1990) に記載の方法を参照して測定した。mRNA測定用に採取した肝臓の一部(50mg)から、ISOGEN(ニッポンジーン)を用いてRNAを抽出し、Taqman RT reagents(アプライド・バイオシステムズ)を用いてcDNA合成した。Taqman real time PCR(HT7900;アプライド・バイオシステムズ)を用いて、炎症性サイトカインであるTNFα及びIL−1β並びに過酸化脂質の形成に関与するCyp4A14の発現量を測定した(18s rRNAとの比で発現量を表した)。組織病理学的観察は以下の要領で行った。肝臓の中間葉を摘出し、10%中性緩衝ホルマリンで固定した。常法に従いパラフィン切片を作製し、HE染色及び脂肪染色を行った。炎症細胞の浸潤及び肝細胞の空胞化(脂肪性変化)を含む組織病変をその変化の程度・分布の範囲を指標に組織病理学的な評価を行った。
結果を図2〜7に示す。図2は血漿ASTレベルを示し、図5は血漿ALTレベルを示す。MCDの負荷により、血漿ASTレベルが顕著に増加したが、化合物Aの投与によりその増加は抑制された。また、ALTについても同様の傾向が認められた。
図3は肝臓トリグリセリドレベルを示す。MCD食により増加した肝臓トリグリセリドは、化合物Aの投与により抑制された。したがって、NASHの発症に重要な要因である脂肪肝を化合物Aは軽減していることが明らかとなった。
図4は、代表的な肝臓病理像を示しており、(a)はビークル投与群を示し、(b)は化合物A投与群を示す。ビークル投与群では、脂肪滴及び炎症性細胞の浸潤が認められるが、化合物A投与群では、それらがともに軽減していることが観察された。また、多巣性細胞浸潤及び単細胞壊死に関する観察結果を表1にまとめた。化合物Aの投与によって、脂肪肝、炎症の双方に対して改善効果が得られることが明らかとなった。
Figure 2006104136
図6(a)は肝臓におけるTBARsのレベルを示し、(b)は肝臓におけるCyp4A14の発現量を示す。過酸化脂質のパラメーターであるTBARsはMCD食により増加したが、化合物Aの投与により抑制された。また、過酸化脂質の形成に関与するCyp4A14はMCD食により発現が誘導されたが、化合物Aの投与により発現は低下した。
図7(a)は肝臓におけるTNFαの発現量を示し、(b)は肝臓におけるIL−1βの発現量を示す。炎症性のサイトカインであるTNFα及びIL−1βはMCD食により発現が誘導されたが、化合物Aの投与により発現は低下しており、肝炎が軽減していることが強く示唆された。
(実施例3)
表2に列挙した様々な受容体に対する化合物Aの阻害作用を調べ、化合物Aの特異性を調べた。受容体の活性は、各受容体の性質に応じて適切なアッセイ系を使用して測定した。また、化合物Aの評価結果は、最終濃度10μMでの阻害率として算出した。ここで、阻害率は、各アッセイの対照化合物の値を元に計算した。表2に示した結果から明らかなように、化合物AはMCH受容体に特異的であることが確認された。なお、表2に示した受容体を含め173種類の生理機能タンパク質について検討を行ったが、MCH受容体以外については親和性が確認できず、主だった受容体についてのみ表2に例示した。
Figure 2006104136
(実施例4)
雄性マウス(C57BL/6J;日本クレア)にHFD(High Fat Diet;D12492;Research Diets Inc.)を約1年間与えた。得られたマウスをNASH病態モデルとし、化合物AがNASHマウスに及ぼす影響を調べた。
HFD又は通常食(CE−2)をマウスに与えた。試験期間中、餌及び水を自由に与え、絶食は行わなかった。
62週齢のマウスに対して、実施例1と同様にして薬剤の脳室内投与のためにカニューレ挿入を行った。ただし、使用した抗生物質は100mg/kgのセファメジンαである。
体重、飲水量、摂食量の測定を薬剤投与開始前の1週間行い、それらのデータが群間で均等になるようにマウスを分けた。各群に割り当てたマウスの数は次の通りである。
HFD、ビークル投与群:6
HFD、化合物A投与群:6
通常食、ビークル投与群:6
化合物Aの脳室内投与は実施例1と同様に行った。投与したビークルも実施例1と同様である。
薬剤の投与開始から4週間後に、実施例1と同様にしてマウスの血液及び臓器を採取した。なお、マウスの解剖前に、NMR(Minispec mq 7.5;ブルカー・オプティクス)を用いて体脂肪率を測定した。実施例2と同様にして肝臓トリグリセリド、ALT及びASTを測定した。また、実施例2と同様にして肝臓の組織病理学的観察を行った。
図8(a)は肝臓トリグリセリドレベルを示し、(b)は血漿ALTレベルを示し、(c)は血漿ASTレベルを示す。HFDの負荷により、肝臓トリグリセリド、血漿ALTレベル及び血漿ASTが顕著に増加したが、化合物Aの投与によりそれらの増加が抑制された。NASHの発症に重要な要因である脂肪肝を化合物Aは軽減していることが明らかとなった。
図9は代表的な肝臓病理像を示しており、(a)はビークル投与群を示し、(b)は化合物A投与群を示す。ビークル投与群では、脂肪滴及び炎症性細胞の浸潤が認められるが、化合物A投与群では、それらがともに軽減していることが観察された。また、多巣性細胞浸潤、単細胞壊死及び肝細胞空胞化に関する観察結果を表3にまとめた。化合物Aの投与によって、脂肪肝、炎症の双方に対して改善効果が得られることが明らかとなった。
Figure 2006104136
新たな作用メカニズムに基づくNAFLDの治療薬が提供されるため、NAFLD治療の選択の幅が広がる。

Claims (11)

  1. メラニン凝集ホルモン受容体拮抗剤を有効成分として含有する非アルコール性脂肪性肝疾患の治療剤。
  2. 非アルコール性脂肪性肝疾患が非アルコール性脂肪肝である、請求項1に記載の治療剤。
  3. 非アルコール性脂肪性肝疾患が非アルコール性脂肪性肝炎である、請求項1に記載の治療剤。
  4. メラニン凝集ホルモン受容体拮抗剤がメラニン凝集ホルモン受容体1拮抗剤である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の治療剤。
  5. 以下の(a)〜(c)の工程を含む、非アルコール性脂肪性肝疾患の治療又は予防のための薬剤の候補化合物のスクリーニング方法:
    (a)メラニン凝集ホルモン受容体に被検化合物を接触させる工程、
    (b)メラニン凝集ホルモン受容体と被検化合物との結合を検出する工程、及び
    (c)メラニン凝集ホルモン受容体と結合する被検化合物を選択する工程。
  6. 以下の(a)〜(c)の工程を含む、非アルコール性脂肪性肝疾患の治療又は予防のための薬剤の候補化合物のスクリーニング方法:
    (a)メラニン凝集ホルモン受容体を発現する細胞に被検化合物を接触させる工程、
    (b)メラニン凝集ホルモン受容体の発現レベルを測定する工程、及び
    (c)被検化合物を接触させていない場合と比較して、メラニン凝集ホルモン受容体の発現レベルを低下させる被検化合物を選択する工程。
  7. 以下の(a)〜(d)の工程を含む、非アルコール性脂肪性肝疾患の治療又は予防のための薬剤の候補化合物のスクリーニング方法:
    (a)メラニン凝集ホルモン受容体をコードするDNAのプロモーター領域の下流にレポーター遺伝子が機能的に結合したDNAを有する細胞又は細胞抽出液を提供する工程、
    (b)細胞又は細胞抽出液に被検化合物を接触させる工程、
    (c)細胞又は細胞抽出液におけるレポーター遺伝子の発現レベルを測定する工程、及び
    (d)被検化合物を接触させていない場合と比較して、レポーター遺伝子の発現レベルを低下させる被検化合物を選択する工程。
  8. 以下の(a)〜(c)の工程を含む、非アルコール性脂肪性肝疾患の治療又は予防のための薬剤の候補化合物のスクリーニング方法:
    (a)メラニン凝集ホルモン受容体に対するリガンドの存在下で、メラニン凝集ホルモン受容体を細胞表面に発現する細胞に被検化合物を接触させる工程、
    (b)細胞におけるメラニン凝集ホルモン受容体の活性を測定する工程、及び
    (c)被検化合物を接触させない場合と比較して、メラニン凝集ホルモン受容体の活性を低下させる被検化合物を選択する工程。
  9. 非アルコール性脂肪性肝疾患が非アルコール性脂肪肝である、請求項5〜8のいずれか一項に記載の治療剤。
  10. 非アルコール性脂肪性肝疾患が非アルコール性脂肪性肝炎である、請求項5〜8のいずれか一項に記載の治療剤。
  11. メラニン凝集ホルモン受容体がメラニン凝集ホルモン受容体1である、請求項5〜10のいずれか一項に記載のスクリーニング方法。
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