JPWO2006068117A1 - 腎障害予防剤およびその機能が付与された食品 - Google Patents
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Abstract
本発明による組成物は、イソフムロン類、または異性化ホップエキスを有効成分として含んでなる。本発明による組成物は、高血圧に伴う臓器障害、特に高血圧性の腎障害、またはこれに関連する疾患もしくは状態の治療、予防または改善に有用である。
Description
本願は、先行する日本国特許出願である特願2004−369024号(出願日:2004年12月21日)に基づくものであって、その優先権の利益を主張するものであり、その開示内容全体は参照することによりここに組み込まれる。
発明の分野
本発明は、高血圧性臓器障害またはこれに関連する疾患もしくは状態の治療、予防、または改善に用いられる組成物および食品に関する。
本発明は、高血圧性臓器障害またはこれに関連する疾患もしくは状態の治療、予防、または改善に用いられる組成物および食品に関する。
背景技術
例えば日本国においては、男性の5人に1人、女性の7人に1人が高血圧であり、70歳以上では男女ともに30%以上が高血圧であることが報告されている(平成9年(1997年)国民栄養調査)。高血圧は、脳卒中等の疾病を引き起こす主要な危険因子であり、血管、心臓、脳、腎臓の障害、すなわち高血圧性臓器障害を誘発することも知られている。これは、高血圧にともなって起こる血管への圧負荷に起因する血管壁肥厚等の血管障害が、冠動脈、脳血管、腎動脈の機能を低下させ、心肥大、脳梗塞、腎障害を引き起こすためである。また、血管に対するメカニカルストレス(物理的刺激)だけでなく、アンジオテンシン、酸化ストレス、インスリンなど種々の生体制御因子の変化も、高血圧性臓器障害の誘発に大きな影響を与えていると言われている(日本臨床(2004)62、7−13)。
例えば日本国においては、男性の5人に1人、女性の7人に1人が高血圧であり、70歳以上では男女ともに30%以上が高血圧であることが報告されている(平成9年(1997年)国民栄養調査)。高血圧は、脳卒中等の疾病を引き起こす主要な危険因子であり、血管、心臓、脳、腎臓の障害、すなわち高血圧性臓器障害を誘発することも知られている。これは、高血圧にともなって起こる血管への圧負荷に起因する血管壁肥厚等の血管障害が、冠動脈、脳血管、腎動脈の機能を低下させ、心肥大、脳梗塞、腎障害を引き起こすためである。また、血管に対するメカニカルストレス(物理的刺激)だけでなく、アンジオテンシン、酸化ストレス、インスリンなど種々の生体制御因子の変化も、高血圧性臓器障害の誘発に大きな影響を与えていると言われている(日本臨床(2004)62、7−13)。
日本国においては、血液透析を必要とする末期腎不全患者数は依然として増加の一途をたどっている。この原因疾患としては、糖尿病性腎症と並んで腎硬化症が挙げられ、増加している。腎硬化症は、高血圧に起因する細動脈レベルの血管病変によるものである。また成因の如何に関わらず、高血圧が腎機能障害の進展に関わる共通した危険因子であることも示されている。
現在、高血圧の治療として、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤、アンジオテンシンIIタイプI受容体拮抗薬(ARB)、カルシウムチャンネル遮断薬(CCB)、利尿薬、β遮断薬、α遮断薬などが用いられている。これらの使用により、降圧は比較的容易に行えるようになった。
しかしながら、高血圧性臓器障害の治療および改善には課題が残されている。例えば、同じ高血圧の病歴をもつ患者であっても臓器障害の程度やその発症部位、発症年齢は一様ではないことが知られている。また、血圧降下薬によって同じように高血圧を改善できる場合であっても、患者によって臓器障害の程度に差があることが知られている(日本臨床(2004)62、14−20)。これらは、血圧の降下以外の観点からも、臓器障害を積極的に抑制することが重要であることを示唆しており、降圧作用と共に、臓器保護に効果的な物質が必要であることを意味する。
近年の研究により、本態性高血圧患者では、血中の抗酸化力を担うチオールやビタミンCなどの低下と、スーパーオキシドなど活性酸素量の増大が見られることが明らかとなっている。スーパーオキシドは、血管拡張作用をもつNO(一酸化窒素)と反応してその有効量を低減して血圧を上昇させる。また、その反応産物であるペルオキシナイトは種々の臓器のタンパク質を変性させるので臓器障害との関連性が指摘されている。さらに、活性酸素量の増大に伴う酸化ストレスには、細胞増殖、アポトーシス、炎症、血管障害などを通して腎機能低下を引き起こす可能性も考えられ、本態性高血圧の半数以上を占める食塩感受性型においては特に酸化ストレス上昇の腎障害への影響が注目されている。
自然発症高血圧ラット(SHRSP(stroke-prone spontaneously hypertensive rat))、(DOCA)(deoxycorticosterone acetate)-salt 高血圧ラット、および、Dahl食塩感受性ラットは、いずれも高食塩摂取によってタンパク尿など腎障害を伴う高血圧を発症する動物モデルである。これらには、ヒトと同様に血中のスーパーオキシド量など酸化ストレスの増加が認められる。このため、酸化ストレスの臓器障害への関与を調べることに適している(J Am Soc Nephrol. 2004 Feb;15(2):306-15.)。特に、Dahl食塩感受性ラットについては、腎皮質の過酸化脂質、腎皮質および間質のスーパーオキシド、血漿の過酸化水素などの増大が既に明らかとされており、種々の酸化ストレスの増大が高血圧性腎障害と関連することが示されている(Hypertension. 2003 Jun;41(6):1346-52.、Kidney Blood Press Res. 2001;24(2):116-23.)。さらに、この腎内の酸化ストレスの増大には、NAD(P)Hオキシダーゼの発現上昇やスーパーオキシドジスムターゼ(SOD)活性の低下の関与も示唆されている(Acta Physiol Scand. 2003 Nov;179(3):243-50.、J Am Soc Nephrol. 2004 Feb;15(2):306-15.)。
一方、正常ラットでも、抗酸化物質のビタミンEとセレニウムを欠いた餌で飼育すると、活性酸素に対する防御能が低下し、腎肥大、腎糸球体ろ過率(GFR)や腎血漿流量(RPF)の低下、タンパク尿等の腎障害を呈することが報告されている(J Clin Invest. 1990; 86 1179-92. )。
これらのことから、抗酸化物質による酸化ストレスの軽減は高血圧に伴う臓器障害の予防、改善に有効であると考えられる。興味深いことに、降圧薬でACE阻害剤のエナラプリルやカプトプリル(Am J Physiol. 1997 Feb;272(2 Pt 2):R514-8.)、ARBのカンデサルタン(Kidney Int. 2001 Apr;59(4):1257-63.)、CCBのアムロジピン(Am J Cardiol. 1999 Aug 19;84(4A):16L-22L.)は、抗酸化作用をもち、降圧作用とは別に腎保護作用を示すことが知られている。また、β遮断薬のカルベディロールも強い抗酸化力をもち、腎繊維化および糸球体硬化を抑制することが報告されている(Kidney Blood Press Res. 2003;26(5-6):303-14.)。さらに、スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)と類似してスーパーオキシドの不活性化機能をもつテンポールは、Dahl食塩感受性ラットにおいて血圧上昇を抑制するほか、NAD(P)Hオキシダーゼの発現増加を抑制するなど腎皮質の活性酸素量を顕著に低下させてタンパク尿や腎障害を抑制する(J Am Soc Nephrol. 2004 Feb;15(2):306-15.)。
食品成分にも抗酸化を示すものは多数知られているが、高血圧性の腎障害における有用性に関する知見は未だ限られている。最もよく調べられている成分はビタミンEである。
ビタミンEは、Dahl食塩感受性ラットにおいて血圧上昇の抑制は示さないが、糸球体硬化度やタンパク尿などの腎障害を有意に抑制することが報告されている(Am J Hypertens. 1997 May;10(5 Pt 2):116S-119S.)。また、別のグループの研究においては、ビタミンE摂取により、腎臓中のスーパーオキシド量や血漿および尿中のイソプラスタン量が低減され、腎糸球体ろ過率(GFR)、腎血漿流量(RPF)、タンパク尿、組織学的観察などの腎障害が改善されることが報告されている(J Cardiovasc Pharmacol. 2003 Jul;42(1):82-8.)。さらに、一酸化窒素(NO)産生を阻害するN-ω-nitro-L-arginine (L-NMA)を投与したラットモデルにおいては、ビタミンEが、高血圧抑制作用とは独立してタンパク尿を抑制することも報告されている(J Am Soc Nephrol. 2001 Dec;12(12):2585-93.)。
ビタミンE以外にも、第二相酵素群やグルタチオン量を増大させて抗酸化作用を示す内在性の含硫化合物α−リポ酸が、(DOCA)-salt 高血圧ラットでタンパク尿など腎障害を有意に改善することが報告されている。この場合、腎保護作用は低用量から認められるのに対し、降圧作用は高用量でのみ認められる(Proc Natl Acad Sci U S A. 2004 Mar 9;101(10):3381-6.、Eur J Pharmacol. 2001 Jul 20;424(2):121-9.)。
このように、高血圧性臓器障害の予防、治療効果は、高血圧抑制作用とは独立して、考えることができると言える。
ホップはヨーロッパ原産のアサ科多年草(学名:Humulus luplus)であり、その毬果(雌花が成熟したもの)を一般にはホップと呼びビールの苦味、香りづけに用いられることで有名であり、長く人々が摂取してきている。これらの苦味、香りは、ホップのルプリン部分(毬果の内苞の根元に形成される黄色の顆粒)よりもたらされる。ホップはまた、民間薬としても用いられており、その効用は、鎮静効果、入眠・安眠効果、食欲増進、健胃作用、利尿作用、抗糖尿病など多くの生理効果が知られている。また、ホップ毬果よりルプリン部分を除いたホップ苞に由来するポリフェノール類に関し、リパーゼ阻害作用、体重増加抑制作用等があるとの報告もされている(特開2001−321166号公報、特開2001−131080号公報)。
さらに、最近、ホップ苦味成分であるフムロン類やイソフムロン類に関してPPARアゴニストとしての活性やそれを示唆するような脂肪細胞分化に関わる活性やβ酸化酵素の活性化に関わる活性が開示されている。加えて、このホップの苦味成分について、インスリン抵抗性改善、血中HDLコレステロール増加や肝臓脂質の蓄積抑制効果など脂質代謝改善効果、体重増加抑制効果、脂肪蓄積防止効果、血圧降下、血管内皮機能改善についても開示されている(WO03/068205、WO2004/064818)。
しかしながら、ホップの苦味の主成分であるイソフムロン類が、酸化ストレスを軽減することができ、高血圧性臓器障害、特に腎組織の硬化やタンパク尿などの腎障害症状を抑制できることについては、本発明者らの知る限りこれまでに報告されていない。
本発明者らは、ホップに由来する苦味成分であるイソフムロン類等が高血圧性腎障害の抑制作用を有することを見出した。本発明者等はまた、これらの化合物が、腎臓内の酸化ストレスを抑制することを見出した。これらの効果は、イソフムロン類等の高血圧抑制効果の発揮よりも比較的早い段階において見られるものであり、高血圧抑制効果とは独立して発揮されているものであると考えられた。本発明はこれらの知見に基づくものである。
本発明は、高血圧に伴う臓器障害、特に高血圧性の腎障害の治療、予防、または改善に用いられる組成物および食品の提供をその目的とする。
本発明による組成物は、イソフムロン類、または異性化ホップエキスを有効成分として含んでなる、高血圧に伴う臓器障害、またはこれに関連する疾患もしくは状態の治療、予防または改善に用いられる組成物である。
本発明による食品は、イソフムロン類、または異性化ホップエキスを有効量含んでなる食品であって、高血圧に伴う臓器障害、またはこれに関連する疾患もしくは状態の治療、予防または改善に用いられる食品である。
本発明による食品は、イソフムロン類、または異性化ホップエキスを有効量含んでなる食品であって、高血圧に伴う臓器障害、またはこれに関連する疾患もしくは状態の治療、予防または改善に用いられる食品である。
本発明による高血圧に伴う臓器障害、またはこれに関連する疾患もしくは状態の治療、予防または改善する方法は、イソフムロン類または異性化ホップエキスの治療上有効量を、哺乳動物に投与するまたは摂取させることを含んでなる。
本発明の別の態様によれば、高血圧に伴う臓器障害、またはこれに関連する疾患もしくは状態の治療、予防または改善に用いられる、組成物を製造するための、イソフムロン類、または異性化ホップエキスの使用が提供される。
本発明による組成物および食品の有効成分は長年食品として用いられてきたホップに由来するものである。従って、本発明による組成物および食品は患者が長期間にわたって服用しても副作用が少なく、安価で安全性が高い点で有利である。
有効成分およびその製造法
イソフムロン類
本発明において、イソフムロン類は、イソフムロンおよびその類縁化合物として公知のものであれば特に制限はなく、例えば、イソフムロン、イソアドフムロン、イソコフムロン、イソポストフムロン、イソプレフムロン、テトラハイドロイソフムロン、アロイソフムロン、パライソフムロン、フムリニック酸、ヘキサハイドロイソフムロン、アンチイソフムロン、フルポンが包含される。
イソフムロン類
本発明において、イソフムロン類は、イソフムロンおよびその類縁化合物として公知のものであれば特に制限はなく、例えば、イソフムロン、イソアドフムロン、イソコフムロン、イソポストフムロン、イソプレフムロン、テトラハイドロイソフムロン、アロイソフムロン、パライソフムロン、フムリニック酸、ヘキサハイドロイソフムロン、アンチイソフムロン、フルポンが包含される。
また本発明において、イソフムロン類には、前記したイソフムロン類の化合物自体の他、その薬学上許容される塩または溶媒和物も包含することができる。そのような薬学上許容される塩としては、例えば、酸付加塩が挙げられる。酸付加塩としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩等の無機酸塩;クエン酸塩、シュウ酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、サリチル酸塩等の有機酸塩が挙げられる。また、カルボキシル基を有する化合物は、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム等の金属との塩、リジン等のアミノ酸との塩とすることもできる。さらに、薬学上許容される溶媒和物としては、例えば、水和物、アルコール和物(例えば、メタノール和物、エタノール和物)、エーテル和物が挙げられる。
本発明の好ましい態様によれば、イソフムロン類は、好ましくは、イソフムロン、イソアドフムロン、イソコフムロン、およびこれらの組み合わせからなる群から選択することができる。
ここでイソフムロン類は、市販されているものを入手して用いることができる。本発明において、有効成分はまた、公知の方法に従って製造することができ、例えば、Developments in Food Science 27, CHEMISTRY AND ANALYSIS OF HOP AND BEER BITTER ACIDS, M. Verzele, ELSEVIERに記載の方法に従って合成することができる。本発明による有効成分は、後述する方法により得られたホップエキスまたは異性化ホップエキスから単離、精製することにより得ることができる。
異性化ホップエキス
本発明による有効成分は、ホップ等天然物から調製されたものを使用してもよい。本発明による有効成分は、例えば、ホップ毬花あるいはホップ抽出物やその異性化物中に存在し、各種クロマトグラフィーを用いてこれらから本発明の有効成分を分取することができる(例えば「醸造物の成分」平成11年12月10日 財団法人日本醸造協会発行等を参照)。
本発明による有効成分は、ホップ等天然物から調製されたものを使用してもよい。本発明による有効成分は、例えば、ホップ毬花あるいはホップ抽出物やその異性化物中に存在し、各種クロマトグラフィーを用いてこれらから本発明の有効成分を分取することができる(例えば「醸造物の成分」平成11年12月10日 財団法人日本醸造協会発行等を参照)。
また本発明において、異性化ホップエキスは、ホップのルプリン部に由来する抽出物(ホップエキス)を異性化することにより得ることができる。ホップはアサ科に属する多年生植物であり、その毬花(未受精の雌花が熟成したもの)である。ホップのルプリン部は、ビール醸造原料であり、ビールに苦味、芳香を付与する為に用いる。ビール中の醸造過程においてホップ中のフムロン類(フムロン、コフムロン、アドフムロン、ポストフムロン、プレフムロン等)は、イソフムロン類(イソフムロン、イソコフムロン、イソアドフムロン、イソポストフムロン、イソプレフムロン等)に異性化され、ビールに特有の味と香りを付与する。
ホップの抽出物は、例えば毬花やその圧縮物をそのままもしくは粉砕後、抽出操作に供することによって調製することができる。抽出方法としては、例えば、ビール醸造に用いられるホップエキスの調製法として用いられるエタノール溶媒による抽出法や超臨界二酸化炭素抽出法などがある。このうち超臨界二酸化炭素抽出はポリフェノール成分が少なく、苦味質と精油成分がより高く濃縮されるなどの特徴を有する。また、ホップ抽出法として、その他一般に用いられる方法を採用することができ、例えば、溶媒中にホップの毬花、その粉砕物などを冷浸、温浸等によって浸漬する方法;加温し攪拌しながら抽出を行い、濾過して抽出液を得る方法;またはパーコレーション法等を挙げられる。得られた抽出液は、必要に応じてろ過または遠心分離によって固形物を除去した後、使用の態様により、そのまま用いるか、または溶媒を留去して一部濃縮若しくは乾燥して用いてもよい。また濃縮または乾燥後、さらに非溶解性溶媒で洗浄して精製して用いても、またこれを更に適当な溶剤に溶解もしくは懸濁して用いることもできる。更に、本発明においては、例えば、上記のようにして得られた溶媒抽出液を、減圧乾燥、凍結乾燥等の通常の手段によりホップ抽出エキス乾燥物として使用することもできる。
前記抽出に用いられる溶媒としては、例えば、水;メタノール,エタノール,プロパノールおよびブタノール等の炭素数1〜4の低級アルコール;酢酸エチルエステル等の低級アルキルエステル;エチレングリコール、ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンなどのグリコール類;その他エチルエーテル、アセトン、酢酸等の極性溶媒;ベンゼンやヘキサン等の炭化水素;エチルエーテルや石油エーテルなどのエーテル類等の非極性溶媒の公知の有機溶媒を挙げることができる。これら溶媒は、二種以上を組み合わせてもよい。
その後必要に応じて不溶物をろ過により除去し、抽出物を減圧等により濃縮し、溶媒を乾固させてもよい。また毬花を粉砕したものを超臨界二酸化炭素抽出、あるいは液化炭酸ガス抽出することも好ましい。
これら抽出した粗エキスには、フムロン類に加えその異性化物であるイソフムロン類が含有される。本発明において使用し得るイソフムロン類は、この粗エキスから、慣用の方法を適用して分離精製してもよい。またイソフムロン類の含有量等によっては、この粗エキスを、本発明における異性化ホップエキスとしてそのまま使用してもよい。
これら抽出した粗エキスには、フムロン類に加えその異性化物であるイソフムロン類が含有される。本発明において使用し得るイソフムロン類は、この粗エキスから、慣用の方法を適用して分離精製してもよい。またイソフムロン類の含有量等によっては、この粗エキスを、本発明における異性化ホップエキスとしてそのまま使用してもよい。
イソフムロン類をより高含量含むものを得る場合にはこの粗エキスをアルカリ存在下または酸化マグネシウム存在下で加熱化し更に異性化することが好ましい。異性化によりホップ抽出物中のフムロン類はイソフムロン類に完全に変換される。
ここで異性化処理をさらに具体例を挙げて説明すると、ホップエキスを、エタノール等のアルコール性溶媒に溶解した後、ここに弱アルカリ性の水を加えて、その存在下において加熱(例えば、92〜93℃程度)して還流することによってホップエキスを熱異性化し、異性化ホップエキスを得ることができる。得られた異性化ホップエキスは、必要に応じて、公知の方法(例えば、ろ過、減圧濃縮、凍結乾燥等)により濃縮したり、精製したりしてもよい。なお、前記異性化処理において使用する弱アルカリ性(例えば、pH8.5〜9.5)の水として、例えば、飲料用アルカリイオン水などのような市販の水(例えば、ボトルドウォーター)を使用することが、安全性の観点からは望ましい。市販の飲料の水であれば、摂取されてきた経験が充分にあるなど、安全性が高い。また、ビール醸造の麦汁煮沸過程で熱異性化されて生成する反応様式と前記異性化処理は本質的に同等であるので、飲食品を提供する観点からは安全性が高い。
本発明においては、前述したようにして得られた異性化ホップエキスを組成物および食品等の製造に直接使用してもよいが、さらに有効成分を高濃度に含有する分画物を使用することが好ましい。
また、種々の方法で抽出されたホップエキスおよび異性化されたエキスはビール添加物として市販されている。このため、本発明においては、これら市販のホップエキスまたは異性化ホップエキスを、そのまままたは必要に応じてさらに異性化処理に付した後、使用してもよい。市販の異性化ホップエキスとしては、例えば、ホップ毬花粉砕物から主にフムロン類とルプロン類を超臨界二酸化炭素抽出したホップエキス(例えば、CO2 Pure Resin Extract(Hopsteiner社))、ホップ毬花粉砕物の炭酸ガス抽出物を異性化したエキス(例えば、Isomerized Kettle Extract (SS. Steiner社)、イソフムロン類とルプロン類が主成分)、ホップ毬花粉砕物の炭酸ガス抽出物を異性化した後、さらにカリウム塩化して粘性の低い液体とした水溶性エキス(例えば、ISOHOPCO2N(English Hop Products社)、ISOHOPR(Botanix社)、イソフムロン類が主成分)などを用いることができる。
またこれらのエキスよりもさらにイソフムロン類を高濃度に含有する分画物は、前記の方法等も含め濃縮によりできる。
またこれらのエキスよりもさらにイソフムロン類を高濃度に含有する分画物は、前記の方法等も含め濃縮によりできる。
本発明の一つの好ましい態様によれば、本発明の組成物または食品において、有効成分は、異性化ホップエキスであることができる。
用途
本発明による有効成分であるイソフムロン類または異性化ホップエキスは、降圧作用、酸化ストレス抑制作用、および腎障害抑制効果を有する(実施例1)。すなわち、本発明による有効成分は、血圧を有意に低下させ、尿中タンパク質を有意に低下させた(実施例1の試験1)。また、本発明による有効成分は、尿中のN−アセチルグルコサミニダーゼ量、血中の尿素窒素とクレアチニン量の上昇を抑制することができ、尿中NOx量の低下をむしろ増加させることができた(実施例1の試験2、3および6)。さらに、本発明による有効成分は、実際に、腎臓組織の病理検索において、糸球体硬化度と、間質繊維硬化度を有意に低下させ、腎障害を抑制することができた(実施例1の試験4)。また本発明による有効成分は、腎臓の活性酸素(ROS)およびニトロチロシン量の変化を抑えることができ、酸化ストレスが軽減することができた(実施例1の試験5)。このように、本発明による有効成分は、高血圧の抑制効果を有するが、それと同時に、その効果の発揮よりも早い段階において、腎臓の酸化ストレスを軽減し、また、腎障害を顕著に抑制することができる。これにより腎機能低下を軽減できる。
本発明による有効成分であるイソフムロン類または異性化ホップエキスは、降圧作用、酸化ストレス抑制作用、および腎障害抑制効果を有する(実施例1)。すなわち、本発明による有効成分は、血圧を有意に低下させ、尿中タンパク質を有意に低下させた(実施例1の試験1)。また、本発明による有効成分は、尿中のN−アセチルグルコサミニダーゼ量、血中の尿素窒素とクレアチニン量の上昇を抑制することができ、尿中NOx量の低下をむしろ増加させることができた(実施例1の試験2、3および6)。さらに、本発明による有効成分は、実際に、腎臓組織の病理検索において、糸球体硬化度と、間質繊維硬化度を有意に低下させ、腎障害を抑制することができた(実施例1の試験4)。また本発明による有効成分は、腎臓の活性酸素(ROS)およびニトロチロシン量の変化を抑えることができ、酸化ストレスが軽減することができた(実施例1の試験5)。このように、本発明による有効成分は、高血圧の抑制効果を有するが、それと同時に、その効果の発揮よりも早い段階において、腎臓の酸化ストレスを軽減し、また、腎障害を顕著に抑制することができる。これにより腎機能低下を軽減できる。
したがって、本発明による有効成分は、高血圧に伴う臓器障害、またはこれに関連する疾患もしくは状態の治療、予防または改善に用いることができる。ここで、疾患または状態の「治療、予防または改善」は、疾患または状態の、調節、進行の遅延、緩和、発症予防、再発予防、抑制などを包含する意味で使用される。
ここで、高血圧に伴う臓器障害、またはこれに関連する疾患もしくは状態としては、高血圧に伴う血管、心臓、脳、もしくは腎臓の障害、またはこれに関連する疾患もしくは状態が包含される。好ましくは、疾患もしくは状態は、高血圧に伴う腎障害、すなわち、高血圧性腎障害、またはこれに関連する疾患もしくは状態である。
また本発明による有効成分は、高血圧性臓器障害の予防剤の有効成分として使用することができる。そして、本発明による有効成分は、血圧上昇の抑制、腎の糸球体硬化抑制、尿中タンパクの低減等の用途に使用することができる。
本発明によれば、イソフムロン類または異性化ホップエキスの治療上有効量を、哺乳動物に投与することを含んでなる、高血圧に伴う臓器障害、またはこれに関連する疾患もしくは状態の治療、予防または改善する方法が提供される。
なおここで「治療上有効量」とは、治療、予防または改善効果のような所望の効果を発揮する上で少なくとも必要とされる有効成分の量を意味する。
なおここで「治療上有効量」とは、治療、予防または改善効果のような所望の効果を発揮する上で少なくとも必要とされる有効成分の量を意味する。
本発明によれば、本発明による組成物または高血圧性臓器障害の予防剤を製造するための、本発明による有効成分の使用が提供される。
組成物および食品
本発明による組成物は、前記したように、イソフムロン類または異性化ホップエキスを有効成分として含んでなるものである。
ここで「有効成分として含んでなる」とは、所望する製品形態に応じた生理学的に許容されうる担体を含んでいてもよいことは当然として、併用可能な他の補助成分を含有する場合も包含する意味である。すなわち、本発明による組成物は、有効成分であるイソフムロン類または異性化ホップエキスを用いて、生理学的に許容されうる担体、賦形剤、結合剤、希釈剤などと混合することにより製造できる。本発明による組成物は、経口または非経口的に投与または摂取することができる。経口用の形態としては、食品、顆粒剤、散剤、錠剤(糖衣錠を含む)、丸剤、カプセル剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤が挙げられる。非経口用の形態としては、注射剤(例えば、皮下注射剤、静脈内注射剤、筋肉内注射剤、腹腔内注射剤)、点滴剤、外用剤(例えば、経鼻投与製剤、経皮製剤、軟膏剤)、坐剤(例えば、直腸坐剤、膣坐剤)が挙げられる。これらの製剤は、当分野で通常行われている手法により、薬学的に許容される担体(例えば、賦形剤、添加剤)とともに製剤化することができる。薬学的に許容される賦形剤や添加剤としては、担体、結合剤、香料、緩衝剤、増粘剤、着色剤、安定剤、乳化剤、分散剤、懸濁化剤、防腐剤等が挙げられる。薬学的に許容される担体としては、例えば、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、砂糖、ラクトース、ペクチン、デキストリン、澱粉、ゼラチン、トラガント、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、低融点ワックス、カカオバター等が挙げられる。
本発明による組成物は、前記したように、イソフムロン類または異性化ホップエキスを有効成分として含んでなるものである。
ここで「有効成分として含んでなる」とは、所望する製品形態に応じた生理学的に許容されうる担体を含んでいてもよいことは当然として、併用可能な他の補助成分を含有する場合も包含する意味である。すなわち、本発明による組成物は、有効成分であるイソフムロン類または異性化ホップエキスを用いて、生理学的に許容されうる担体、賦形剤、結合剤、希釈剤などと混合することにより製造できる。本発明による組成物は、経口または非経口的に投与または摂取することができる。経口用の形態としては、食品、顆粒剤、散剤、錠剤(糖衣錠を含む)、丸剤、カプセル剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤が挙げられる。非経口用の形態としては、注射剤(例えば、皮下注射剤、静脈内注射剤、筋肉内注射剤、腹腔内注射剤)、点滴剤、外用剤(例えば、経鼻投与製剤、経皮製剤、軟膏剤)、坐剤(例えば、直腸坐剤、膣坐剤)が挙げられる。これらの製剤は、当分野で通常行われている手法により、薬学的に許容される担体(例えば、賦形剤、添加剤)とともに製剤化することができる。薬学的に許容される賦形剤や添加剤としては、担体、結合剤、香料、緩衝剤、増粘剤、着色剤、安定剤、乳化剤、分散剤、懸濁化剤、防腐剤等が挙げられる。薬学的に許容される担体としては、例えば、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、砂糖、ラクトース、ペクチン、デキストリン、澱粉、ゼラチン、トラガント、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、低融点ワックス、カカオバター等が挙げられる。
また併用可能な他の補助成分としては、例えば、システイン、シスチン、グルタミン、グリシン等のアミノ酸、ビタミン成分(例えば、ビタミンC、ビタミンE)、抗生物質などが挙げられる。
製剤は、例えば下記のようにして製造できる。
経口剤は、有効成分として、例えば賦形剤(例えば、乳糖、白糖、デンプン、マンニトール)、崩壊剤(例えば、炭酸カルシウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム)、結合剤(例えば、α化デンプン、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニールピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース)または滑沢剤(例えば、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール6000)を添加して圧縮成形し、次いで必要により、味のマスキング、腸溶性あるいは持続性の目的のため自体公知の方法でコーティングすることにより製造することができる。コーティング剤としては、例えばエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ポリオキシエチレングリコール、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレートおよびオイドラギット(ローム社製、ドイツ、メタアクリル酸・アクリル酸共重合物)などを用いることができる。
経口剤は、有効成分として、例えば賦形剤(例えば、乳糖、白糖、デンプン、マンニトール)、崩壊剤(例えば、炭酸カルシウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム)、結合剤(例えば、α化デンプン、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニールピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース)または滑沢剤(例えば、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール6000)を添加して圧縮成形し、次いで必要により、味のマスキング、腸溶性あるいは持続性の目的のため自体公知の方法でコーティングすることにより製造することができる。コーティング剤としては、例えばエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ポリオキシエチレングリコール、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレートおよびオイドラギット(ローム社製、ドイツ、メタアクリル酸・アクリル酸共重合物)などを用いることができる。
注射剤は、有効成分を分散剤(例えば、ツイーン(Tween)80(アトラスパウダー社製、米国)、HCO 60(日光ケミカルズ製)、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウムなど)、保存剤(例えば、メチルパラベン、プロピルパラベン、ベンジルアルコール、クロロブタノール、フェノール)、等張化剤(例えば、塩化ナトリウム、グリセリン、ソルビトール、ブドウ糖、転化糖)などと共に水性溶剤(例えば、蒸留水、生理的食塩水、リンゲル液等)あるいは油性溶剤(例えば、オリーブ油、ゴマ油、綿実油、コーン油などの植物油、プロピレングリコール)などに溶解、懸濁あるいは乳化することにより製造することができる。この際、所望により溶解補助剤(例えば、サリチル酸ナトリウム、酢酸ナトリウム)、安定剤(例えば、ヒト血清アルブミン)、無痛化剤(例えば、塩化ベンザルコニウム、塩酸プロカイン)等の添加物を添加してもよい。
外用剤は、有効成分を固状、半固状または液状の組成物とすることにより製造することができる。例えば、上記固状の組成物は、有効成分をそのまま、あるいは賦形剤(例えば、ラクトース、マンニトール、デンプン、微結晶セルロース、白糖)、増粘剤(例えば、天然ガム類、セルロース誘導体、アクリル酸重合体)などを添加、混合して粉状とすることにより製造できる。上記液状の組成物は、注射剤の場合とほとんど同様にして製造できる。半固状の組成物は、水性または油性のゲル剤、あるいは軟骨状のものがよい。また、これらの組成物は、いずれもpH調節剤(例えば、炭酸、リン酸、クエン酸、塩酸、水酸化ナトリウム)、防腐剤(例えば、パラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、塩化ベンザルコニウム)などを含んでいてもよい。
坐剤は、有効成分を油性または水性の固状、半固状あるいは液状の組成物とすることにより製造できる。該組成物に用いる油性基剤としては、高級脂肪酸のグリセリド〔例えば、カカオ脂、ウイテプゾル類(ダイナマイトノーベル社製)〕、中級脂肪酸〔例えば、ミグリオール類(ダイナマイトノーベル社製)〕、あるいは植物油(例えば、ゴマ油、大豆油、綿実油)が挙げられる。水性基剤としては、ポリエチレングリコール類、プロピレングリコールが挙げられる。また、水性ゲル基剤としては、天然ガム類、セルロース誘導体、ビニール重合体、アクリル酸重合体が挙げられる。
製剤化にあたっては、本発明による有効成分以外の1種以上の医療上有効な有効成分をさらに添加し配合してもよい。また本発明による有効成分の投与にあたっては、本発明による有効成分以外の1種以上の医療上有効な有効成分を組み合わせて投与してもよい。このような他の有効成分としては、酸化ストレス抑制剤、血圧降下剤等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
酸化ストレス抑制剤としては、ビタミンEが挙げられる。
血圧降下剤としては、例えば、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤、アンジオテンシンIIタイプI受容体拮抗薬(ARB)、カルシウムチャンネル遮断薬(CCB)、利尿薬、β遮断薬、α遮断薬等が挙げられる。
血圧降下剤としては、例えば、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤、アンジオテンシンIIタイプI受容体拮抗薬(ARB)、カルシウムチャンネル遮断薬(CCB)、利尿薬、β遮断薬、α遮断薬等が挙げられる。
本発明による組成物および活性化剤は、医薬品への適用のみならず、食品への適用も意図されている。したがって、本発明の組成物の食品への適用にあたっては、後述する食品に関する記述を参照することができる。
本発明による食品は、本発明による有効成分を有効量含んでなるものである。
ここで「有効成分を有効量含んでなる」とは、個々の飲食品を通常喫食される量摂取した結果に、後述するような範囲で有効成分が摂取されるような量で有効成分を含有することをいう。本発明による食品には、本発明による有効成分をそのまままたは上記のような組成物または活性化剤の形態で、食品に配合することができる。より具体的には、本発明による食品は、本発明による有効成分または前述ホップの粉砕物もしくは抽出物をそのまままたは異性化して、食品として調製したもの、各種タンパク質、糖類、脂肪、微量元素、ビタミン類等をそれらにさらに配合して調製したもの、液状、半液体状若しくは固体状にしたもの、ペースト状にしたもの、または、一般の飲食品へ添加したものであってもよい。
ここで「有効成分を有効量含んでなる」とは、個々の飲食品を通常喫食される量摂取した結果に、後述するような範囲で有効成分が摂取されるような量で有効成分を含有することをいう。本発明による食品には、本発明による有効成分をそのまままたは上記のような組成物または活性化剤の形態で、食品に配合することができる。より具体的には、本発明による食品は、本発明による有効成分または前述ホップの粉砕物もしくは抽出物をそのまままたは異性化して、食品として調製したもの、各種タンパク質、糖類、脂肪、微量元素、ビタミン類等をそれらにさらに配合して調製したもの、液状、半液体状若しくは固体状にしたもの、ペースト状にしたもの、または、一般の飲食品へ添加したものであってもよい。
本発明において、「食品」は、医薬以外のものであって、哺乳動物が摂取可能なものであれば特に制限はなく、その形態も液状、半液体状または固体状のいずれのものであってもよい。このため食品には、例えば飲料の形態も包含される。
また本発明において「食品」には、健康食品、機能性食品、特定保健用食品、栄養補助食品、疾病リスク低減表示を付した食品、または、病者用食品のような分類のものも包含される。さらに「食品」という用語は、ヒト以外の哺乳動物を対象として使用される場合には、飼料を含む意味でここで用いてもよい。
食品はまた、通常の食品の形状であっても、サプリメントのような栄養補助食品の形状であってもよい。
本発明による有効成分は、酸化ストレスや高血圧に伴う臓器障害の予防、改善、または進行の抑制作用を有する。このため、日常生活で摂取する食品、健康食品、機能性食品、サプリメント(例えば、カルシウム、マグネシウム等のミネラル類、ビタミンK等のビタミン類を1種以上含有する食品)に本発明の有効成分を配合することにより、酸化ストレスおよび高血圧に伴う臓器障害の予防および改善機能を併せ持つ食品を提供することができる。
本発明によれば、前記したように、イソフムロン類、または異性化ホップエキスを有効量含んでなる食品であって、高血圧に伴う臓器障害、またはこれに関連する疾患もしくは状態の治療、予防または改善に用いられる食品が提供される。
本発明の別の態様によれば、イソフムロン類、または異性化ホップエキスを有効量含んでなる食品であって、高血圧に伴う臓器障害、またはこれに関連する疾患もしくは状態の治療、予防または改善する機能が表示された食品が提供される。
ここでこれら食品に付される機能表示は、製品の本体、容器、包装、説明書、添付文書、または宣伝物のいずれかにされてなることができる。
よって、本発明による食品は、例えば、腎障害のような高血圧性臓器障害、体内の酸化ストレス、血圧の上昇等に関連する状態の改善または緩和機能を期待する消費者に適した食品、すなわち所謂、特定保健用食品、として提供することができる。なお、ここでいう特定保健用食品とは、高血圧性の臓器障害、またはそれらに伴う疾患または状態の予防、改善、状態の緩和等を目的として食品の製造または販売等を行う場合に、保健上の観点から、各国において法上の何らかの制限を受けることがある食品をいう。このような食品は、食品が疾病リスクを低減する可能性があること表示した食品、すなわち、疾病リスク低減表示を付した食品であることもできる。ここで、疾病リスク低減表示とは、疾病リスクを低減する可能性のある食品の表示であって、FAO/WHO合同食品規格委員会(コーデックス委員会)の定める規格に基づいて、またはその規格を参考にして、定められた表示または認められた表示であることができる。
本発明による食品の具体例としては、飯類、麺類、パン類およびパスタ類等の炭水化物含有飲食品;クッキーやケーキなどの洋菓子類、饅頭や羊羹等の和菓子類、キャンディー類、ガム類、ヨーグルトやプリンなどの冷菓や氷菓などの各種菓子類;ジュース、清涼飲料水、乳飲料、茶飲料、機能性飲料、栄養補助飲料、ノンアルコールビール等の各種飲料;ビール、発泡酒等のアルコール飲料;卵を用いた加工品、魚介類(イカ、タコ、貝、ウナギなど)や畜肉(レバー等の臓物を含む)の加工品(珍味類を含む)などが挙げられる。
本発明のより好ましい態様によれば、添加・配合の対象である食品としては、飲料(例えば、茶飲料、乳飲料)、ヨーグルトが挙げられる。
本発明の一つのより好ましい態様によれば、飲料は非アルコール飲料である。
ここで茶飲料とは、ツバキ科の常緑樹である茶樹の葉(茶葉)、または茶樹以外の植物の葉もしくは穀類等を煎じて飲むための飲料をいい、発酵茶、半発酵茶および不発酵茶のいずれも包含される。茶飲料の具体例としては、日本茶(例えば、緑茶、麦茶)、紅茶、ハーブ茶(例えば、ジャスミン茶)、中国茶(例えば、中国緑茶、烏龍茶)、ほうじ茶等が挙げられる。
ここで乳飲料とは、生乳、牛乳等またはこれらを原料として製造した食品を主原料とした飲料をいい、牛乳等そのもの材料とするものの他に、例えば、栄養素強化乳、フレーバー添加乳、加糖分解乳等の加工乳を原料とするものも包含される。
またヨーグルトには、ハードタイプ、ソフトタイプ、ドリンクタイプのいずれのものも包含され、さらにヨーグルトを原料とする加工ヨーグルト製品も包含される。
また、ビール、ノンアルコールビール、発泡酒などのようなホップ由来の食品には、一般的に、本発明における有効成分が既に一定量以上含まれていることがある。すなわち、このような公知のイソフムロン類含有食品は、単にホップ成分を添加したものでなく、ホップ成分が異性化される工程を経て製造された食品である。このような食品の場合、これらをそのまま本発明による食品として使用することができるが、さらに、これら食品に、イソフムロン類もしくはそれを含むエキス、または異性化ホップエキスを配合することによって、所望の効果をさらに増強することができ、または有効摂取量を低減させることができる。ここで「増強」とは、食品に当初から含まれている有効成分の量が、期待される機能の発現に必要とされる量以上となるように本発明による有効成分あるいは抽出物を添加・配合することをいう。
公知のイソフムロン類含有食品の例としては、ビールが挙げられる。例えば、ビール中におけるイソフムロン類含有量は、約10〜50mg/Lである。
本発明による食品においては、精製したイソフムロン類を用いるよりは、ホップエキスを異性化させた形で用いることがコスト的な問題からは有利であると考えられる。しかしながら、コスト的な問題がほとんど無いのであれば、精製イソフムロン類を食品の製造工程または最終製品中に添加してもよいし、または、製造工程中に異性化反応をもたらす工程がある場合には該工程前に精製フムロン類を添加しておいてもよい。
本発明の有効成分またはホップ抽出物の添加・配合の対象であるサプリメントとして摂取する健康食品や機能性食品の形態としては、例えば、ジュースや茶のような飲料、ゼリー、カプセル、顆粒剤、粒剤、ペーストが挙げられる。本発明の有効成分またはホップ抽出物を、単独で、あるいは他の成分(例えば、植物素材)と組み合わせて、飲料、ゼリー、カプセル、顆粒剤、粒剤、ペーストなどの形態に加工することにより、高血圧性臓器障害、またはそれに関連する状態の改善または緩和機能を有するサプリメントなどの健康食品や機能性食品として提供することができる。特に、本発明による有効成分以外の成分であって、酸化ストレス抑制作用、または降圧作用があるとされる他の成分と組み合わせることによって、高血圧に伴う臓器障害、またはこれに関連する疾患もしくは状態を、予防、改善、または緩和する機能をより強化することができる。酸化ストレス抑制作用、または降圧作用があるとされる他の成分は公知の成分から選択することができる。酸化ストレス抑制作用を有する成分としては、ビタミンE、ビタミンC、カロチノイド、ポリフェノール、フラボノイド、セレニウム、αーリポ酸、テンポール等が挙げられる。降圧作用を有する成分としては、例えば、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤、アンジオテンシンIIタイプI受容体拮抗薬(ARB)、カルシウムチャンネル遮断薬(CCB)、利尿薬、β遮断薬、α遮断薬等が挙げられる。さらに、本発明による機能以外の機能を発揮する他の成分あるいは他の機能性食品と組み合わせることによって、多機能性の食品を提供することができる。
本発明において提供される飲料(飲料形態の健康食品や機能性食品を含む)の製造に当たっては、通常の飲料の処方設計に用いられている糖類、香料、果汁、食品添加剤などを適宜添加することができる。飲料の製造に当たってはまた、当業界に公知の製造技術を参照することができ、例えば、「改訂新版ソフトドリンクス」(株式会社光琳)を参考とすることができる。
本発明の好ましい態様によれば、イソフムロン類または異性化ホップエキスを、高血圧性臓器障害の抑制作用またはこれに関連する状態の改善または緩和機能の強化もしくは増強等を目的として、イソフムロン類または異性化ホップエキスを元来含有する食品(例えばビール)へ添加・配合することができる。
本発明による有効成分または抽出物を、そのまま食用に供する場合や、あるいは一般食品の原料に添加・配合して食品とする場合は、有効成分の苦みが食品の味に影響しない範囲で用いるか、または苦味がマスクされるような工夫をすることが好ましい。例えば、有効成分または抽出物を、カプセルに注入するか、あるいは適当なコーティング剤でコーティングすることにより、苦味をマスクすることができる。カプセル化された形態としてはゼラチンカプセル、プルランカプセルが挙げられる。コーティングされた形態としては糖衣錠が挙げられる。
本発明による食品は様々な形態を取ることができ、公知の医薬品の製造技術に準じて本発明による食品を製造してもよい。その場合には、本発明による治療剤の製造の項目において述べたような担体や製剤用添加剤を用いて製造することができ、具体的には、経口剤の欄に記載された担体や製造用添加剤を用いて製造することができる。
本発明の有効成分であるイソフムロン類または異性化ホップエキスは、人類がビール等の飲食品として長年摂取してきたホップ由来成分であることから、毒性も低く、哺乳動物(例えば、ヒト、マウス、ラット、ウサギ、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ブタ、サル等)に対し安全に用いることができる。
本発明による組成物および食品を投与または摂取する場合、本発明による有効成分の投与量または摂取量は、受容者、受容者の年齢および体重、症状、投与時間、剤形、投与方法、薬剤の組み合わせ等に依存して決定できる。例えば、本発明による有効成分を医薬として投与する場合、イソフムロン類量として、成人1人当たり0.005〜170mg/kg体重(好ましくは0.05〜13mg/kg体重)の範囲で一日1または数回の投与単位に分割して投与することができる。より具体的には、例えば、本発明による有効成分を医薬として経口投与する場合、イソフムロン類量として、成人1人当たり0.05〜170mg/kg体重(好ましくは0.7〜13mg/kg体重)、非経口的に投与する場合は0.005〜30mg/kg体重(好ましくは0.05〜5mg/kg体重)の範囲で一日1または数回の投与単位に分割して投与することができる。本発明による有効成分と組み合わせて用いる他の作用機序を有する薬剤も、それぞれ臨床上用いられる用量を基準として適宜決定できる。また、食品として摂取する場合には、成人1人1日当たり3〜10000mgの範囲、好ましくは40〜800mgの範囲の摂取量となるよう本発明による有効成分を食品に配合することができる。なお、これらの投与量または摂取量は、成人の体重を60kgと仮定して、体重60kgの成人1人1日あたりのイソフムロン類の摂取量もしくは投与量として、必要により計算することがによって表すことができる。
本発明を以下の例によって詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない
実施例1: 高食塩摂取Dahlラットにおける異性化ホップエキスの降圧および腎障害抑制効果
Dahl食塩感受性ラット雄性5週齢(セアック吉富株式会社より入手)に、低食塩食(0.3%NaCl、オリエンタル酵母株式会社製)を1週間与え、各群6匹として、
(1)低食塩食、
(2)高食塩食(8%NaCl、オリエンタル酵母社製)、または、
(3)高食塩+異性化ホップエキス食(8%NaCl+1%IHE)
を、4週間にわたって各群のラットに摂取させた。
ここで、異性化ホップエキスは、ISOHOPCON2(English Hop Products社製)を用いた。
Dahl食塩感受性ラット雄性5週齢(セアック吉富株式会社より入手)に、低食塩食(0.3%NaCl、オリエンタル酵母株式会社製)を1週間与え、各群6匹として、
(1)低食塩食、
(2)高食塩食(8%NaCl、オリエンタル酵母社製)、または、
(3)高食塩+異性化ホップエキス食(8%NaCl+1%IHE)
を、4週間にわたって各群のラットに摂取させた。
ここで、異性化ホップエキスは、ISOHOPCON2(English Hop Products社製)を用いた。
評価試験:
試験1: 収縮期血圧および尿中タンパク質量
開始時(0週目)、2週目、飼育終了時(4週目)のそれぞれの時点において、各群のラットの血圧測定と蓄尿を実施した。
収縮期血圧は、平常状態でBP98A(Softron社製)を用いてTail-cuff法により測定した。採取した尿の尿中タンパク質量は、ピロガロールレッド法により測定した。
試験1: 収縮期血圧および尿中タンパク質量
開始時(0週目)、2週目、飼育終了時(4週目)のそれぞれの時点において、各群のラットの血圧測定と蓄尿を実施した。
収縮期血圧は、平常状態でBP98A(Softron社製)を用いてTail-cuff法により測定した。採取した尿の尿中タンパク質量は、ピロガロールレッド法により測定した。
結果は、図1および図2に示されるとおりであった。
なお、3群の餌の摂取量には大きな違いは認められず、飼育終了時の体重には有意な差は認められなかった。
なお、3群の餌の摂取量には大きな違いは認められず、飼育終了時の体重には有意な差は認められなかった。
高食塩食の場合は、収縮期血圧(図1)と尿中タンパク質量(図2)を2週目以降で有意に上昇させた。しかしながら、高食塩+異性化ホップエキス食は血圧を4週目で有意に低下させた(図1)。また、腎障害の重要な指標である尿中タンパク質量では、血圧に有意な変化が認められない2週目から高食塩+異性化ホップエキス食で有意な低減が観察された(図2)。
試験2: N−アセチルグルコサミニダーゼ量
尿中に検出される近位尿細管の逸脱酵素N−アセチルグルコサミニダーゼは、腎障害指標の1つである。
N−アセチルグルコサミニダーゼ量を、飼育終了時(4週目)に比色法にて測定した。
尿中に検出される近位尿細管の逸脱酵素N−アセチルグルコサミニダーゼは、腎障害指標の1つである。
N−アセチルグルコサミニダーゼ量を、飼育終了時(4週目)に比色法にて測定した。
結果は、図3に示されるとおりであった。
高食塩食では、尿中N−アセチルグルコサミニダーゼ量が有意に増加し著明な腎障害を示したのに対し、高食塩+異性化ホップエキス食は有意な変化に至らず、腎障害が軽減されていることが示唆された。
高食塩食では、尿中N−アセチルグルコサミニダーゼ量が有意に増加し著明な腎障害を示したのに対し、高食塩+異性化ホップエキス食は有意な変化に至らず、腎障害が軽減されていることが示唆された。
試験3: 尿素窒素、クレアチニン、およびグルコースの量
飼育終了時(4週目)に採血を行い、血清を分離後、尿素窒素はウレアーゼUV法、クレアチニン、およびグルコースは酵素法により測定した。また、クレアチニン量は、尿サンプルにおいても測定し、常法にしたがってクレアチニンクリアランスを算出した。
飼育終了時(4週目)に採血を行い、血清を分離後、尿素窒素はウレアーゼUV法、クレアチニン、およびグルコースは酵素法により測定した。また、クレアチニン量は、尿サンプルにおいても測定し、常法にしたがってクレアチニンクリアランスを算出した。
結果は、表1および図4に示されるとおりであった。
各種血中指標において、高食塩食の場合は、尿素窒素、クレアチニン、グルコースを有意に上昇させた(表1)。これに対して、高食塩+異性化ホップエキス食の場合は、有意な変化ではないものの尿素窒素とクレアチニンの上昇を抑制する傾向を示した。また、グルコースに関しては、高食塩+異性化ホップエキス食の場合は、その増加が少なく、高食塩食で観察された有意な上昇までには至らなかった。
また、腎機能を示すクレアチニンクリアランスにおいても、高食塩食では4週目で著しい低下が認められたのに対し、高食塩+異性化ホップエキス食では低下が軽減されていた(図4)。
各種血中指標において、高食塩食の場合は、尿素窒素、クレアチニン、グルコースを有意に上昇させた(表1)。これに対して、高食塩+異性化ホップエキス食の場合は、有意な変化ではないものの尿素窒素とクレアチニンの上昇を抑制する傾向を示した。また、グルコースに関しては、高食塩+異性化ホップエキス食の場合は、その増加が少なく、高食塩食で観察された有意な上昇までには至らなかった。
また、腎機能を示すクレアチニンクリアランスにおいても、高食塩食では4週目で著しい低下が認められたのに対し、高食塩+異性化ホップエキス食では低下が軽減されていた(図4)。
試験4: 腎組織評価
飼育終了時(4週目)に、半定量的方法によって、腎組織の病理解析を実施した。具体的には、糸球体硬化度および間質線維化度について評価した。
糸球体硬化度は、PAS染色にて糸球体1個あたりの硬化病変の範囲をGrade 0〜4(スコア)に分類し、1匹あたり糸球体計50個を評価して、その平均を算出した。
間質線維化度は、1匹あたり10視野(倍率×100)撮影し、尿細管間質領域に対する間質線維化部の占める割合をグリッド法にて評価し、その平均を算出した。
飼育終了時(4週目)に、半定量的方法によって、腎組織の病理解析を実施した。具体的には、糸球体硬化度および間質線維化度について評価した。
糸球体硬化度は、PAS染色にて糸球体1個あたりの硬化病変の範囲をGrade 0〜4(スコア)に分類し、1匹あたり糸球体計50個を評価して、その平均を算出した。
間質線維化度は、1匹あたり10視野(倍率×100)撮影し、尿細管間質領域に対する間質線維化部の占める割合をグリッド法にて評価し、その平均を算出した。
結果は、図5および図6に示されるとおりであった。
高食塩食は、糸球体硬化度(図5)と間質線維化度(図6)を有意に増大させ、重篤な障害を惹起した。これらに対して、高食塩+異性化ホップエキス食は、糸球体硬化度の抑制傾向と間質線維化度の有意な低減を示し、病理的にも腎障害を抑制していることが確認された。
高食塩食は、糸球体硬化度(図5)と間質線維化度(図6)を有意に増大させ、重篤な障害を惹起した。これらに対して、高食塩+異性化ホップエキス食は、糸球体硬化度の抑制傾向と間質線維化度の有意な低減を示し、病理的にも腎障害を抑制していることが確認された。
試験5: 腎臓の活性酸素(ROS)およびニトロチロシンの変化
飼育終了時(4週目)に、腎臓の活性酸素(ROS)およびニトロチロシンの変化を観察した。
腎臓の活性酸素の変化は、両腎に経動脈的にリン酸緩衝生理食塩水(PBS)、6.7μM 2,7'-dichlorofluorescein diacetate(活性酸素検出試薬DCFH、Molecular Probes社製)を含む溶液を順次還流し、4%パラフォルムアルデヒドにて灌流固定後、組織切片を作成して共焦点レーザー顕微鏡(DMIRB/E、ライカ社製)にて観察した。
腎臓のニトロチロシンの変化は、4%パラフォルムアルデヒドにて灌流固定後作製した組織切片を抗ニトロチロシン抗体(Upstate社製)を用いて免疫染色し、顕微鏡(ニコン社製)にて観察した。
飼育終了時(4週目)に、腎臓の活性酸素(ROS)およびニトロチロシンの変化を観察した。
腎臓の活性酸素の変化は、両腎に経動脈的にリン酸緩衝生理食塩水(PBS)、6.7μM 2,7'-dichlorofluorescein diacetate(活性酸素検出試薬DCFH、Molecular Probes社製)を含む溶液を順次還流し、4%パラフォルムアルデヒドにて灌流固定後、組織切片を作成して共焦点レーザー顕微鏡(DMIRB/E、ライカ社製)にて観察した。
腎臓のニトロチロシンの変化は、4%パラフォルムアルデヒドにて灌流固定後作製した組織切片を抗ニトロチロシン抗体(Upstate社製)を用いて免疫染色し、顕微鏡(ニコン社製)にて観察した。
結果は、図7および図8に示されるとおりであった。
図7の組織所見によれば、低食塩食群では、糸球体内にわずかな発色を認めるに過ぎなかったが、高食塩食群では、糸球体内、小葉間動脈から輸入細動脈に至るレベルの動脈壁、一部の尿細管上皮に強い発色を認めた。これに対して、高食塩+異性化ホップエキス食群では、これら部位が全体的に減弱していることが観察された。
したがって、高食塩食によってROS量は増加し、腎皮質の糸球体、尿細管上皮、細動脈における酸化ストレスは顕著に増大していると考えられる。しかしながら、高食塩+異性化ホップエキス食の場合では、これら部位の酸化ストレスが全般的に軽減されていることが示唆された。
図7の組織所見によれば、低食塩食群では、糸球体内にわずかな発色を認めるに過ぎなかったが、高食塩食群では、糸球体内、小葉間動脈から輸入細動脈に至るレベルの動脈壁、一部の尿細管上皮に強い発色を認めた。これに対して、高食塩+異性化ホップエキス食群では、これら部位が全体的に減弱していることが観察された。
したがって、高食塩食によってROS量は増加し、腎皮質の糸球体、尿細管上皮、細動脈における酸化ストレスは顕著に増大していると考えられる。しかしながら、高食塩+異性化ホップエキス食の場合では、これら部位の酸化ストレスが全般的に軽減されていることが示唆された。
図8の組織所見によれば、低食塩食群では、一部の尿細管上皮に弱く染色されるのみであったが、高食塩食群では、広範囲の尿細管上皮と糸球体硬化部位に強く陽性所見を認められた。そして、高食塩+異性化ホップエキス食群では、上記の部位での所見が顕著に減弱している。
したがって、ニトロチロシンも高食塩食により著しく増加し、タンパク質の酸化ストレスによる変性が示唆されたが、高食塩+異性化ホップエキス食ではほとんど変化せず、酸化ストレスが顕著に抑えらたことが示されていると言える(図8)。
したがって、ニトロチロシンも高食塩食により著しく増加し、タンパク質の酸化ストレスによる変性が示唆されたが、高食塩+異性化ホップエキス食ではほとんど変化せず、酸化ストレスが顕著に抑えらたことが示されていると言える(図8)。
試験6: 総硝酸/亜硝酸(NOx)量
NO(一酸化窒素)は血管拡張に有効な物質とされているが、反応性が極めて高いため、尿中の総硝酸/亜硝酸(NOx)量から間接的に求める方法がしばしば用いられている。
飼育終了時(4週目)に、尿中の総硝酸/亜硝酸(NOx)量を比色法にて測定した。
NO(一酸化窒素)は血管拡張に有効な物質とされているが、反応性が極めて高いため、尿中の総硝酸/亜硝酸(NOx)量から間接的に求める方法がしばしば用いられている。
飼育終了時(4週目)に、尿中の総硝酸/亜硝酸(NOx)量を比色法にて測定した。
結果は、図9に示されるとおりであった。
尿中NOx量は、高食塩食では低下したのに対し、高食塩+異性化ホップエキス食では増大した。これは、高食塩食では酸化ストレスの増大により血管拡張に有効なNOが低下したのに対し、高食塩+異性化ホップエキス食では抗酸化作用などによりむしろ増大した可能性を示唆している。
尿中NOx量は、高食塩食では低下したのに対し、高食塩+異性化ホップエキス食では増大した。これは、高食塩食では酸化ストレスの増大により血管拡張に有効なNOが低下したのに対し、高食塩+異性化ホップエキス食では抗酸化作用などによりむしろ増大した可能性を示唆している。
以上の試験結果より、異性化ホップエキスは高血圧を抑制するが、その変化よりも早い段階から腎障害を顕著に抑制し、腎機能の低下を軽減することが明らかとなった。また、この際、腎臓の酸化ストレスが低減されていることも判明し、イソフムロン類の抗酸化作用が高血圧性の腎障害の抑制に大きく寄与していることが示唆された。
Claims (33)
- イソフムロン類、または異性化ホップエキスを有効成分として含んでなる、高血圧に伴う臓器障害、またはこれに関連する疾患もしくは状態の治療、予防または改善に用いられる、組成物。
- 疾患もしくは状態が、高血圧に伴う血管、心臓、脳、もしくは腎臓の障害、またはこれに関連する疾患もしくは状態である、請求項1に記載の組成物。
- 疾患もしくは状態が、高血圧に伴う腎障害、またはこれに関連する疾患もしくは状態である、請求項1に記載の組成物。
- 有効成分が、異性化ホップエキスである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
- イソフムロン類が、イソフムロン、イソアドフムロン、イソコフムロン、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
- 食品の形態で提供される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
- 食品が飲料の形態である、請求項6に記載の組成物。
- 飲料が非アルコール飲料である、請求項7に記載の組成物。
- 食品が、健康食品、機能性食品、特定保健用食品、栄養補助食品、疾病リスク低減表示が付された食品、または病者用食品である、請求項6〜8のいずれか一項に記載の組成物。
- 医薬の形態で提供される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
- 経口剤または外用剤の態様で提供される、請求項10に記載の組成物。
- イソフムロン類、または異性化ホップエキスを有効量含んでなる食品であって、高血圧に伴う臓器障害、またはこれに関連する疾患もしくは状態の治療、予防または改善に用いられる、食品。
- イソフムロン類、または異性化ホップエキスを有効量含んでなる食品であって、高血圧に伴う臓器障害、またはこれに関連する疾患もしくは状態の治療、予防または改善する機能が表示された、食品。
- 機能の表示が、製品の本体、容器、包装、説明書、添付文書、または宣伝物のいずれかにされてなる、請求項12または13に記載の食品。
- 疾患もしくは状態が、高血圧に伴う血管、心臓、脳、もしくは腎臓の障害、またはこれに関連する疾患もしくは状態である、請求項12〜14のいずれか一項に記載の食品。
- 疾患もしくは状態が、高血圧に伴う腎障害、またはこれに関連する疾患もしくは状態である、請求項12〜14のいずれか一項に記載の食品。
- イソフムロン類が、イソフムロン、イソアドフムロン、イソコフムロン、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項12〜16のいずれか一項に記載の食品。
- イソフムロン類、または異性化ホップエキスが、イソフムロン類量換算で成人一人1日当たり3mg〜10000mgの範囲で提供される、請求項12〜17のいずれか一項に記載の食品。
- 飲料の形態である、請求項12〜18のいずれか一項に記載の食品。
- 飲料が非アルコール飲料である、請求項19に記載の食品。
- 飲料が茶飲料である、請求項19に記載の食品。
- 健康食品、機能性食品、特定保健用食品、栄養補助食品、疾病リスク低減表示が付された食品、または病者用食品である、請求項12〜24のいずれか一項に記載の食品。
- イソフムロン類または異性化ホップエキスの治療上有効量を、哺乳動物に投与するまたは摂取させることを含んでなる、高血圧に伴う臓器障害、またはこれに関連する疾患もしくは状態の治療、予防または改善する方法。
- 疾患もしくは状態が、高血圧に伴う血管、心臓、脳、もしくは腎臓の障害、またはこれに関連する疾患もしくは状態である、請求項23に記載の方法。
- 疾患もしくは状態が、高血圧に伴う腎障害、またはこれに関連する疾患もしくは状態である、請求項23に記載の方法。
- イソフムロン類が、イソフムロン、イソアドフムロン、イソコフムロン、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項23に記載の方法。
- イソフムロン類または異性化ホップエキスを食品の形態で摂取させることを含んでなる、請求項23に記載の方法。
- イソフムロン類、または異性化ホップエキスを、イソフムロン類量換算で成人一人1日当たり3mg〜10000mgの範囲で摂取させる、請求項27に記載の方法。
- 高血圧に伴う臓器障害、またはこれに関連する疾患もしくは状態の治療、予防または改善に用いられる、組成物を製造するための、イソフムロン類、または異性化ホップエキスの使用。
- 疾患もしくは状態が、高血圧に伴う血管、心臓、脳、もしくは腎臓の障害、またはこれに関連する疾患もしくは状態である、請求項29に記載の使用。
- 疾患もしくは状態が、高血圧に伴う腎障害、またはこれに関連する疾患もしくは状態である、請求項29に記載の使用。
- イソフムロン類が、イソフムロン、イソアドフムロン、イソコフムロン、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項29〜31のいずれか一項に記載の使用。
- 組成物が食品の形態で提供される、請求項29〜32のいずれか一項に記載の使用。
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