JPWO2006040962A1 - 超音波振動子およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

接合した音響整合層と圧電素子板とに第1のダイシング溝を設けて複数の圧電素子に分割する工程と、分割された各圧電素子と基板とを接合する工程と、接合した圧電素子と基板との接合部分近傍の表面を導体膜で被う工程と、第1のダイシング溝と第1のダイシング溝との間で、かつ導体膜で覆われた圧電素子と基板および上記音響整合層とに第2のダイシング溝を設けることにより、上記複数個の振動子エレメントを形成する工程とにより、横振動が縦振動に重畳して縦振動に悪影響を及ぼさないように圧電素子を分割しても、容易にリード線を接続することができ、かつ、信頼性の高い超音波振動子を製造する。

Description

本発明は、生体の体腔内から超音波の送受信を行い超音波断層像を得る、内視鏡等に用いられる超音波振動子およびその製造方法に関し、特に、クロストークや超音波ビームの乱れが発生しない超音波振動子およびその製造方法に関する。
従来、医療用診断において、超音波振動子から生体組織内に超音波パルスを繰り返し送波し、生体組織から反射される超音波パルスのエコーを、同一あるいは別体に設けた超音波振動子で受波して、この超音波パルスを送受波する方向を徐々にずらすことによって、生体内の複数の方向から収集した情報を可視像の超音波断層画像として表示する超音波診断装置が用いられている。この超音波診断装置は、超音波診断装置本体と、超音波を送受波するための超音波振動子とから構成されている。
この超音波振動子は圧電振動子を有しており、この圧電振動子は、板状の圧電素子(圧電振動材)をダイシング加工することで、短冊状の振動子エレメントに分割されている。圧電素子の音響放射面側には、音響インピーダンスを整合させるための音響整合層が設けられ、さらに音響整合層の表面には、音響レンズが設けられている。また、圧電素子の背面側には、吸音性に優れたゴム等からなるバッキング材が接合されている。
上記超音波診断装置における超音波を送受する超音波振動子としては例えば、アレイ型振動子がある。このアレイ型振動子が有する圧電素子の一般形状は、幅W、厚さT、長さLで形成され、幅Wの上下面に電極(接地電極、信号電極)を配置していた。
上記電極にパルス電圧を印加した場合、厚さT寸法に応じた縦振動が主に発生すると同時に、幅W寸法に応じた横振動も副次的に発生する。つまり、幅W寸法が一定であると横振動が強く発生し、形状によっては縦振動に重畳して、縦振動に悪影響を及ぼすことがある。このため、圧電素子を複数個に分割して横方向振動の共振周波数が特定の周波数とならないように形成していた。
ここで、圧電素子を分割して横方向振動の共振周波数が特定の周波数とならないようにする超音波振動子の一般的な製造工程を説明する(例えば、特許文献1参照。)。
(1)所定の形状にバッキング層を成型する(バッキング材成型工程)。
(2)上記バッキング材成型工程の前あるいは後に、所定形状の圧電素子に設けられている電極に例えばFPC(フレキシブル基板:Flexible Printed Circuit)等からなるリード線を接続する(電極配線工程)。
(3)圧電素子とバッキング層とを接合して第1積層体を形成する(圧電振動子接合工程)。
(4)上記第1積層体を構成する圧電素子に第1音響整合層を接合して第2積層体である振動子部組を形成する(第1整合層接合工程)。
(5)上記振動子部組の第1音響整合層側からダイシング溝を加工して圧電素子を複数に分割して振動子エレメントを形成する(ダイシング工程)。
(6)上記ダイシング溝に溝埋め材を充填して補強する(溝埋め工程)。
(7)第1音響整合層に第2音響整合層を接合して第3積層体を形成する(第2音響整合層接合工程)。
(8)上記第3積層体に音響レンズを注型する(レンズ注型工程)。
(9)音響レンズを設けた第3積層体をケースに組み込む(ケース組み込み工程)。
以上の工程を通して超音波振動子を製造していた。
電子走査式の超音波振動子は内視鏡の体腔内への挿入部先端に設けられ、これを用いることにより、体腔内のガスや骨の影響なしに良好な画質で消化管壁や膵胆等の深部臓器を明瞭に描出することができる。これら電子走査式の超音波振動子は数十個以上の圧電振動子が配列された構成となっている。
図1は、圧電振動子の概念図である。
図1に示したように、圧電振動子2101は、一般的に幅W、厚さT、長さLで表される直方体をしており、図1中の上面及び下面(厚み方向)に形成された電極(不図示)に電圧を印加すると、厚み方向に振動して、超音波を発生させる。
このような超音波振動子において、圧電振動子のW/T比は、0.8以下で電気機械変換効率がよく、隣接する圧電振動子間の間隔aは、狭いほど画質がよいことが開示されている(例えば、特許文献2参照。)。そのため、従来は、圧電振動子間の間隔aを極力小さくしながら、W/T比を0.8以下になるように超音波振動子の設計が行われてきた。
図2は、従来における超音波振動子の一例(その1)を示す斜視図であり、図3は、従来における超音波振動子の一例(その1)を示す断面図である。
超音波振動子は、図2および図3において、対向する上下面に電極層が形成された圧電振動子2123、圧電振動子2123の下面に設けられた音響整合層2124(第1音響整合層2124a,第2音響整合層2124b)、圧電振動子2123の下面に形成された電極をGNDに接続するためのGND導電部2125、ダイシングソー(精密裁断機)等によって切り込みが入れられ複数の圧電振動子に分割するためのダイシング溝2126、圧電振動子2123の下面の電極に接続される配線2131、及び背面負荷材2130から構成される。このとき、溝2126で切り分けられた音響整合層及び圧電振動子等の一対を超音波振動子エレメントという。
図4は、従来における超音波振動子の一例(その2)を示す斜視図であり、図5は、従来における超音波振動子の一例(その2)を示す断面図である。
図4および図5は、図2および図3と異なり、1つの配線2131に2つの圧電振動子2123(2123a,2123b)及び音響整合層2124(2124a,2124b)が設けられ、1つの振動子エレメントは、複数(図5では2つ)の振動子サブエレメントから構成されている。このようにサブエレメント化することにより超音波振動子の超音波の送受信特性(例えば感度)を向上することができる。
ここで、従来の超音波振動子の設計手法を以下に挙げる。
1)観察対象物のサイズSoから、超音波振動子の有効開口幅Sを定める(So<S)。
2)超音波観測装置の最大駆動チャンネル数Nと有効開口幅Sから、圧電振動子の配列ピッチpを求める(S/N)。
3)W/T比0.8以下の圧電振動子が、配列ピッチpに収まる個数nを求める。図2および図3で言えば、振動子エレメントの個数がn個となり、図4および図5で言えばサブエレメントの個数が2倍の2n個になる。
このように、圧電振動子の数を複数にすることで、有効なW/T比が得られるように設計していた。また、場合によっては、有効開口幅Sを微小修正し、有効なW/T比を得ていた。
電子走査式の超音波振動子は内視鏡の体腔内への挿入部に設けられ、これを用いることにより、体腔内のガスや骨の影響なしに良好な画質で消化管壁や膵胆等の深部臓器を明瞭に描出することができる。このような電子走査型振動子で内視鏡に利用されてきたものとして、コンベックスタイプ、リニアタイプ、及びラジアルタイプ等がある。
超音波振動子は、超音波を送受する超音波振動子エレメントが複数配列されるものが一般的であり、振動子の端部の溝部分(互いに隣接する振動子エレメント同士の間隙)にのみ樹脂を充填する方法が開示されている。(例えば、特許文献3参照。)
また、溝の中央を含む数箇所に接着剤を充填する方法が開示されている。(例えば、特許文献4参照。)
特開2001−46368号公報 特公昭56−17026号公報 特開平8−107598号公報 特開2000−253496号公報
しかしながら、横振動が縦振動に重畳して縦振動に悪影響を及ぼさないようにするために、横方向振動の共振周波数が特定の周波数とならないように振動子エレメントを分割すれば、必然的に分割する数が増え、その結果分割された振動子エレメント1個の幅が狭くなるため、リード線の接続が困難になるという問題点があった。
また、分割された振動子サブエレメント1個の幅が狭いと、FPCを直接にサブエレメントに接合した場合は、FPCの弾性が残留応力として残るために、超音波振動子の信頼性が低下するという問題点があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、振動子エレメントを微細に分割しても、容易にリード線を接続することができ、かつ、信頼性の高い超音波振動子を製造することが可能な超音波振動子の製造方法およびその製造方法によって製造された超音波振動子を提供することを目的にしている。
本発明は、上記課題を解決するため、下記のような構成を採用した。
すなわち、本発明の一態様によれば、本発明の超音波振動子の製造方法は、複数個の振動子サブエレメントからなる振動子エレメントを複数個備えた超音波振動子の製造方法である。
そして、上記超音波振動子の製造方法は、接合した音響整合層と圧電素子板とに第1のダイシング溝を設けて複数の圧電素子に分割する第1の分割工程と、上記第1の分割工程により分割された各圧電素子と基板とを接合する圧電素子基板接合工程と、上記圧電素子基板接合工程により接合した圧電素子と基板との接合部分近傍の表面を導体膜で被う導体膜被膜工程と、上記第1の分割工程により設けられた第1のダイシング溝と第1のダイシング溝との間で、かつ上記導体膜被膜工程により導体膜で覆われた圧電素子と基板および上記音響整合層とに第2のダイシング溝を設けることにより、上記複数個の振動子エレメントを形成する第2の分割工程とを有することを特徴とする。
また、上記超音波振動子の製造方法は、接合したバッキング材と圧電素子板とに第1のダイシング溝を設けて複数の圧電素子に分割する第1の分割工程と、上記第1の分割工程により分割された各圧電素子と基板とを接合する圧電素子基板接合工程と、上記圧電素子基板接合工程により接合した圧電素子と基板との接合部分近傍の表面を導体膜で被う導体膜被膜工程と、上記第1の分割工程により設けられた第1のダイシング溝と第1のダイシング溝との間で、かつ上記導体膜被膜工程により導体膜で覆われた圧電素子と基板および上記バッキング材とに第2のダイシング溝を設けることにより、上記複数個の振動子エレメントを形成する第2の分割工程とを有することを特徴とする。
また、本発明の超音波振動子の製造方法は、上記圧電素子基板接合工程の後であって、上記導体膜被膜工程の前に、上記圧電素子基板接合工程により上記基板と接合した各圧電素子の表面で、かつ上記第1の分割工程により設けられた第1のダイシング溝をマスクするマスキング工程をさらに有することが望ましい。
また、本発明の超音波振動子の製造方法は、上記導体膜が、薄膜であることが望ましい。
また、本発明の一態様によれば、本発明の超音波振動子は、複数の振動子サブエレメントからなる振動子エレメントを備えるアレイ型超音波振動子であって、該振動子エレメントは、該圧電素子と、該圧電素子に隣接して接合された基板と、該圧電素子の一主面に形成された電極と、該基板の一主面に形成された電極パターンとを電気的に接続する導体膜とを含んでおり、該圧電素子は、該振動子サブエレメント単位に分割されているとともに、該基板は、エレメント振動子単位に分割されていることを特徴とする。
また、体腔内用の超音波振動子のように、寸法上の制約が厳しい場合、2つ以上のサブエレメントで構成される素子への配線が困難であるという問題が生じる。
図4および図5に示すように、1つの配線に複数のサブエレメントを接続すると、接続面積が小さくなり、配線パターンも微小になるため、加工組立後に洗滌などによる熱的、機械的負荷が加わった時、配線パターンの残留応力によって生じるサブエレメントが受ける負荷の影響が大きくなり、破損の危険性が増大する等の理由から信頼性が低下する。もちろん、加工時の難易度も上がる。
逆に、複数エレメントへの配線を避けてサブエレメントに分割しない場合(図2および図3参照)、圧電振動子のアスペクト比が0.8以上と大きくなり、変換効率の悪化による感度の低下や、不要振動モードの発生による周波数特性の悪化が生じる。ここで、通常ならば、有効開口幅Sの変更となるが、体腔内超音波振動子の場合、有効開口幅Sを変更できないという問題がある。
円環状超音波振動子の場合では、体腔内用振動子には、光学観察機能など生体に安全に挿入する上で不可欠な機能を装備しており、直径を小さくすることは、機能の削減に直結し、採用できない。一方、直径を太くすることは、生体への挿入性、患者への苦痛の増大といった観点から採用できない。
上記の課題に鑑み、本発明は、電気機械変換効率が高く、不要な振動モードの発生を抑えた最適な形状を有しており、かつ、工程難易度を低下させ、信頼性を向上させた超音波振動子を提供する。
上記課題は、本発明の一態様によれば、超音波を送受する複数の圧電振動子を備える超音波振動子において、前記圧電振動子は比誘電率が2500以上であり、該圧電振動子の横巾Wと厚みTの比W/Tが0.6以下で、かつ、隣接する該圧電振動子間の間隔を前記超音波の波長以下とすることを特徴とする超音波振動子を提供することによって達成できる。
上記課題は、本発明の一態様によれば、上述の超音波振動子を備える超音波内視鏡を提供することによって達成できる。
上記課題は、本発明の一態様によれば、超音波を送受する圧電振動子が複数円筒状に等間隔で配列され、該円筒形の外周の半径は10mm以下の電子ラジアル型超音波振動子であって、前記圧電振動子は比誘電率が2500以上であり、該圧電振動子の横巾Wと厚みTの比率W/T比が0.6以下で、かつ、隣接する該圧電振動子間の間隔を前記超音波の波長以下とすることを特徴とする電子ラジアル型超音波振動子を提供することによって達成できる。
上記課題は、本発明の一態様によれば、前記隣接する圧電振動子間の間隔と前記圧電振動子の横巾Wとの比率が略1:2であることを特徴とする上述の電子ラジアル型超音波振動子を提供することによって達成できる。
上記課題は、本発明の一態様によれば、上述の電子ラジアル型超音波振動子を備える超音波内視鏡を提供することによって達成できる。
また、特許文献3の技術では、隣接する振動素子間に比較的大きなクロストークが発生するとともに、振動子を湾曲させるラジアルタイプやコンベックスタイプでは特に不向きであった。
また、特許文献4の技術では、超音波内視鏡のように振動子が小さいものでは、クロストークの増加、ビームパターンの悪化や不均一化など、大きな特性劣化につながる。
また、特許文献3及び特許文献4は共に、数十ミクロンの溝内に均一に樹脂を充填することを必要としているが、それは不可能であり、振動子の小さな超音波内視鏡用の振動子としては特性のバラツキが顕著に現れる。
本発明の課題は、上記従来の実情に鑑み、クロストークや超音波ビームの乱れがない超音波振動子を提供することである。
本発明の第1の超音波振動子は、超音波を送受する超音波振動子エレメントが複数配列され、音響整合層が積層している超音波振動子において、隣接する前記超音波振動子エレメント間の溝の長手方向両側であって振動素子と接触しない位置に接着剤を充填し、当該溝に充填された接着剤と前記振動素子との間に振動減衰材を充填することを特徴とする。
本発明の第2の超音波振動子は、上記第1の超音波振動子であって、前記接着剤は、前記溝の長手方向両端に充填されることを特徴とする。
本発明の第3の超音波振動子は、上記第1又は第2の超音波振動子であって、前記接着剤は、硬質樹脂であることを特徴とする。
本発明の第4の超音波振動子は、上記第1乃至第3のいずれか1つの超音波振動子であって、前記振動減衰材は前記超音波振動子エレメントの背面に充填されるバッキング材であることを特徴とする。
本発明の第5の超音波振動子は、上記第1乃至第4のいずれか1つの超音波振動子であって、電子ラジアル型超音波振動子であることを特徴とする。
本発明の超音波内視鏡は、上記第1乃至第5のいずれか1つの超音波振動子を備えたことを特徴とする。
圧電振動子の概念図である。 従来における超音波振動子の一例(その1)を示す斜視図である。 従来における超音波振動子の一例(その1)を示す断面図である。 従来における超音波振動子の一例(その2)を示す斜視図である。 従来における超音波振動子の一例(その2)を示す断面図である。 第1の実施の形態における超音波振動子の製造方法の手順を示したフローチャートである。 音響整合層圧電素子接合工程を説明するための斜視図である。 第1の分割工程を説明するための斜視図である。 第1の分割工程を説明するための上面図である。 圧電素子基板接合工程を説明するための斜視図である。 圧電素子基板接合工程を説明するための上面図である。 マスキング工程を説明するための斜視図である。 第1の実施の形態における導体膜被膜工程を説明するための上面図である。 第1の実施の形態における第2の分割工程を説明するための上面図である。 マスク部材除去後の状態を示す上面図である。 第2の実施の形態における超音波振動子の製造方法の手順を示したフローチャートである。 第2の実施の形態における導体膜被膜工程を説明するための斜視図である。 第2の実施の形態における第2の分割工程を説明するための斜視図である。 第2の実施の形態における第2の分割工程を説明するための上面図である。 1個の振動子エレメントを示す斜視図である。 超音波内視鏡の外観構成を示す図である。 図21の超音波内視鏡2001の先端部2003の拡大図である。 超音波振動子の製造過程における超音波振動子を構成する構造体の斜視図である。 第3の実施の形態における構造体Aを示す斜視図である。 第3の実施の形態における構造体Aを示す断面図である。 第3の実施の形態におけるε33 T0とインピーダンスとの関係を示す図である。 第3の実施の形態におけるW/t比と電気機械結合係数の関係を示す図(ε33 T0=1500前後の材料を用いた場合)である。 第3の実施の形態におけるW/t比と電気機械結合係数の関係を示す図(ε33 T0=2500前後の材料を用いた場合)である。 本発明における超音波内視鏡の外観構成を示す図である。 図29に示す超音波内視鏡1の先端部硬質部の拡大図である。 超音波振動子の製造工程(その1)を示す図である。 超音波振動子の製造工程(その2)を示す図である。 超音波振動子の製造工程(その3)を示す図である。 図31に示す構造体Aに接着剤を充填した状態を模式的に示す拡大図である。 図31に示す構造体Aに接着剤を充填した状態を説明のため平面化した図(平面図)である。 図31に示す構造体Aに接着剤を充填した状態を説明のため平面化した図(断面図)である。 超音波振動子の製造工程(その4)を示す図である。 超音波振動子の製造工程(その5)を示す図である。 超音波振動子の製造工程(その6)を示す図である。 超音波振動子の製造工程(その7)を示す図である。 超音波振動子の製造工程(その8)を示す図である。 図36で示した電子ラジアル超音波内視鏡の先端の側断面図を示す。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について述べる。
まず、図6乃至図15を用いて本発明を適用した第1の実施の形態について説明する。
図6は、第1の実施の形態における超音波振動子の製造方法の手順を示したフローチャートであり、図7は、音響整合層圧電素子接合工程を説明するための斜視図であり、図8は、第1の分割工程を説明するための斜視図であり、図9は、第1の分割工程を説明するための上面図であり、図10は、圧電素子基板接合工程を説明するための斜視図であり、図11は、圧電素子基板接合工程を説明するための上面図であり、図12は、マスキング工程を説明するための斜視図であり、図13は、第1の実施の形態における導体膜被膜工程を説明するための上面図であり、図14は、第1の実施の形態における第2の分割工程を説明するための上面図であり、図15は、マスク部材除去後の状態を示す上面図である。
まず、図6のステップS11の音響整合層圧電素子接合工程において、図7に示したように、音響整合層1021と圧電素子1022とを接合する。圧電素子1022には、例えば、圧電素子放射面電極(接地リード線が接続される電極)および圧電素子背面電極(駆動リード線が接続される電極)が銀焼付けにより形成されている。
図6のステップS12の第1の分割工程において、図8および図9に示したように、ステップS11の音響整合層圧電素子接合工程により接合した音響整合層1021と圧電素子1022とに、ダイシングマシンを用いて所定ピッチの第1のダイシング溝1031を設ける。これにより接合した音響整合層1021と圧電素子1022は、複数の圧電素子1032に分割される。
そして、図6のステップS13の圧電素子基板接合工程において、図10および図11に示したように、ステップS12の第1の分割工程により分割された各圧電素子1032と、超音波を送波するための駆動信号を送信するため、または受波した超音波により発生する受信信号を受信するための伝達ケーブルやFPCなどの他の基板が接続される基板1051とを接合する。基板1051は、3次元基板、アルミナ基板、ガラエポ基板、リジッドフレキ、FPCなどが可能である。そして、基板1051には、所定のピッチ(後述する振動子エレメント1082の配列ピッチに相当するピッチ)で電極パターン1052が形成されている。また、電極パターン1052は、基板1051の表側のみであっても良いし、裏面から側面を経由して表面まで形成されていても良い。なお、図10に示した基板1051の導体面表面の高さは、各圧電素子1032とほぼ同一にしてある。ただし、導電樹脂、導電薄膜、薄い(例えば、8マイクロメートル程度)金属箔、あるいはこれを用いたフレキシブルプリント基板を用いる場合、各圧電素子1032と基板1051の導体面表面との高さには、数十マイクロメートル程度の差異があっても(どちらが高くなっても)構わない。
次に、図6のステップS14のマスキング工程において、図12に示したように、ステップS13の圧電素子基板接合工程により上記基板1051と接合した各圧電素子1032の表面で、かつステップS12の第1の分割工程により設けられた第1のダイシング溝1031を避けるように、マスク部材1121でマスクする。マスク部材1121としては、メタルマスクやメッシュマスクに代表される印刷用スクリーン、ステンレス・鋼・ニッケル・銅合金などの金属板、ポリイミド・PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)・PET(ポリエチレンテレフタレート)等の樹脂を基材に用いたテープ、PET、石英ガラス、セラミックスおよびFRP(繊維強化樹脂:Fiber Reinforced Plastic)等の材質が使用可能である。
次に、図6のステップS15の導体膜被膜工程において、図13に示したように、ステップS13の圧電素子基板接合工程により接合した圧電素子1032と基板1051との双方の接合部分近傍であって、ステップS14でマスク部材1121にてマスクした部分近傍の表面を導体厚膜または導体薄膜からなる導体膜1071で被う。
そして、上記導体膜1071を形成したら、図6のステップS16の第2の分割工程において、図14に示したように、ステップS12の第1の分割工程により設けられた第1のダイシング溝1031と第1のダイシング溝1031との間で、かつステップS15の導体膜被膜工程により導体膜1071で覆われた圧電素子1032と基板1051および上記音響整合層1021とに、ダイシングマシンを用いて所定ピッチの第2のダイシング溝1081を設けることにより複数個の振動子エレメント1151を形成する。
最後に、図6のステップS17のマスク部材除去工程において、図15に示したように、マスク部材1121を除去することにより、2個の振動子サブエレメントからなる振動子エレメント1151を複数個備えた超音波振動子を製造することができる。
次に、図16乃至図20を用いて本発明を適用した第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と異なるところを中心に説明し、共通する部分は説明を省略する。
図16は、第2の実施の形態における超音波振動子の製造方法の手順を示したフローチャートであり、図17は、第2の実施の形態における導体膜被膜工程を説明するための斜視図であり、図18は、第2の実施の形態における第2の分割工程を説明するための斜視図であり、図19は、第2の実施の形態における第2の分割工程を説明するための上面図であり、図20は、1個の振動子エレメントを示す斜視図である。
図16に示したフローチャートが図6に示したフローチャートと異なる点は、図16には図6に示したステップS14のマスキング工程およびステップS17のマスク部材除去工程が存在しないことである。すなわち、第2の実施の形態における超音波振動子の製造方法は、マスキング処理が不要であることを特徴の1つとしている。
具体的には、ステップS13の圧電素子基板接合工程に続いて、ステップS15の導体膜被膜工程において、図17に示したように、ステップS13の圧電素子基板接合工程により接合した圧電素子1032と基板1051との双方の接合部分近傍の表面を導体膜1071で被う。導体膜1071は、導電性塗料、導電性樹脂、導電性接着剤、等からなる導体厚膜、メッキあるいはスパッタリング、蒸着、CVD(Chemical Vapor Deposition:化学的気相成長法)等による導体薄膜により形成することが可能である。
そして、上記導体膜1071が硬化したら、図16のステップS16の第2の分割工程において、図18および図19に示したように、ステップS12の第1の分割工程により設けられた第1のダイシング溝1031と第1のダイシング溝1031との間で、かつステップS15の導体膜被膜工程により導体膜1071で覆われた圧電素子1032と基板1051および上記音響整合層1021とに、ダイシングマシンを用いて所定ピッチの第2のダイシング溝1081を設けることにより複数個の振動子エレメント1082を形成する。
これにより、超音波を送波するための駆動信号を送信する、または受波した超音波により発生する受信信号を受信するための1本の伝達ケーブル(不図示)に接続された2個の振動子サブエレメントからなる振動子エレメント1082を複数個備えた超音波振動子を製造することができる。
図20は、1個の振動子エレメントを示す斜視図である。
図20において、振動子エレメント1082は、図16のステップS16の第2の分割工程によって分割されたものであり、分割された音響整合層1021、圧電素子1022、電極パターン1052を有する基板1051、導体膜1071により構成され、第1のダイシング溝1031により2つの圧電素子サブエレメントを有している。
なお、導電性接着剤あるいは導電性塗料で、その粘性を3000cps以上とし、かつ上記第1のダイシング溝1031の幅を100マイクロメートル以下とすれば、第1のダイシング溝1031内に導体膜1071が侵入しにくくなるので、第1のダイシング溝1031を何かしらの手段で覆い隠す必要が無い。特に、チクソ性がある導電性接着剤あるいは導電性塗料を用い、印刷法で導体膜1071を作成する場合は、第1のダイシング溝1031内への侵入を確実に防止することができる。
以上本発明の第1および第2の実施の形態を図面を用いて説明してきたが、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等が可能である。
例えば、上述の各実施の形態においては、2個の振動子サブエレメントからなる振動子エレメントを例に用いたが、振動子エレメントは、3個あるいはそれ以上の振動子サブエレメントからなるものであっても良い。
また圧電素子の電極材質も、銀電極に限定される物ではなく、金、クロム、銅、ニッケル等の金属材料を用い、スパッタ、蒸着、CVD、メッキ等の手法により形成した電極が、使用可能である。
同様にマスクの形状についても、上記の実施の形態において示したような、第1のダインシング溝の導体膜を形成する部分を覆う形状ないし機能を果たすものであれば、本願で図示した形状に限定されるものではなく、例えば櫛歯状などの、印刷マスクや薄膜用のマスクとして使用されている形状が、適用可能である。
同様に、上記の各実施の形態では音響整合層上に圧電素子板および基板を載置する例について述べているが、他の主な音響部材であるバッキング材や完成時には除去する仮固定板などの、音響整合層以外の部材上に圧電素子と基板とを載置しても、同様の工程・構造を取ることができる。
本発明によれば、1つの振動子サブエレメントの幅が狭いものであっても、配線端子の取り出し位置設定の自由度が拡大するので、容易に超音波振動子を製造することが可能となる。
また、本発明によれば、全振動子サブエレメントについて、各振動子エレメント毎の配線を一括に行えるので、容易に超音波振動子を製造することが可能となる。
また、本発明によれば、導電性樹脂の厚膜乃至薄膜(導体膜)を導線とするため、配線スペースを小さくした超音波振動子の製造が可能となる。
また、本発明によれば、FPCの曲げ応力等が残らないので、信頼性の高い超音波振動子を製造することが可能となる。
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。
図21は、本第3の実施の形態における超音波内視鏡の外観構成を示すである。
超音波内視鏡2001は、細長の挿入部2002の基端に操作部2006を備えている。この操作部2006の側部からは、図示しない光源装置に接続される一端にスコープコネクタ2008を有するユニバーサルコード2007が延出している。さらに、スコープコネクタ2008は図示しない超音波観測装置にケーブルを介して接続される。
挿入部2002は、先端側から順に先端部2003、湾曲自在な湾曲部2004、可撓性を有する可撓管部2005を連設して構成されている。操作部2006には湾曲操作ノブ2006aが設けられており、この湾曲操作ノブ2006aを操作することによって湾曲部2004を湾曲させられるようになっている。
図22は、図21の超音波内視鏡2001の先端部2003の拡大図である。
先端部2003には、超音波振動子2010が設けられ、湾曲部2004と超音波振動子2010の間には斜面部2012が設けられている。超音波振動子2010は、音響レンズ(超音波送受部)2011を形成した材質で被覆されている。斜面部2012には、観察部位に照明光を照射する照明光学部を構成する照明レンズカバー2013、観察部位の光学像を捉える観察光学部を構成する観察用レンズカバー2014、処置具が突出する開口である鉗子出口2015が設けてある。内視鏡の直径が最大でも20mmであるので、内視鏡に搭載する超音波振動子2010の外周の半径の大きさは10mm以下にする必要がある。
図23は、超音波振動子の製造過程における超音波振動子を構成する構造体の斜視図を示す。
図23において、超音波振動子を形成するに際し、まず配線用基板2020、導電体2021、電極2022(2022a,2022b)、圧電振動子2023、音響整合層2024(第1音響整合層2024a,第2音響整合層2024b)、GND導電部2025、溝2026から構成される構造体Aを作製する。それでは、構造体Aの作製について説明する。
まず、第2音響整合層2024bを形成した後に、第1音響整合層2024aを形成する。次に、例えばダイシングソー(精密裁断機)を用いて、第1音響整合層2024aに溝を形成し、その溝に導電性樹脂を注型し、GND導電部2025を形成する。次に、対向する両面に電極層2022a,2022bを形成した圧電振動子2023を接合する。次に、圧電振動子2023に隣接させて配線用基板2020を取り付ける。配線用基板2020の表面には、電極層2020aが形成されている。そして、電極2020aと電極2022aを電気的に導通させるための導電体2021を取り付ける。
ダイシングソーを用いて、上記で形成した構造体Aに切り込みを入れ、数十μm幅の溝(ダイシング溝)2026を複数形成する。この溝幅は、20〜50μmであるのが好ましい。このとき、第2音響整合層2024bのみが完全に切断されずに数十μm切れ残るように構造体Aに切り込みを入れるようにする。
その後は、コンベックスタイプまたはラジアルタイプ等の超音波振動子の種類に応じた加工がなされる。例えば、図22の場合では、この超音波振動子は電子ラジアル型超音波振動子であるので、構造体Aの両側面X1及びX2を向かい合わせるようにして円筒形状にする。
図24は、第3の実施の形態における構造体Aを示す斜視図であり、図25は、第3の実施の形態における構造体Aを示す断面図である。
図24は、上述した図23を簡略化した図であり、対向する上下面に電極層2022が形成された圧電振動子2023、圧電振動子2023の下面に設けられた音響整合層2024(第1音響整合層2024a,第2音響整合層2024b)、圧電振動子2023の下面に形成された電極2022bをGNDに接続するため導電性樹脂で形成されたGND導電部2025、ダイシングソー(精密裁断機)等によって切り込みが入れられ複数の圧電振動子2023に分割するためのダイシング溝2026から構成される。
図25は、構造体Aの圧電振動子2023の上面の電極2022aに配線2031を接続し、背面負荷材2030を設けた構造体Bの断面図である。図25において、分割された各超音波振動子(超音波振動子エレメント)の幅をW、隣接する振動子エレメント間の間隔をaとする。上述の通り、aは狭いほど画質がよいので、この振動子エレメントの配列ピッチaを超音波の波長λ以下とするのが好ましい。本第3の実施の形態では、W:a=2:1に設定し、W:100μm、a:50μm、そして長さL:5mmとした。そして、このような間隔で円筒形状に200個の振動子エレメントが配列している。
さて、上述の通り、W/t比は小さいほど電気機械変換効率がよいので望ましい。さらに、接続される観測装置とのマッチングを考慮すると、理想的には、超音波振動子に使用される圧電振動子は、使用する周波数領域でのインピーダンスが振動子に配線されたケーブルの特性インピーダンス(例えば50Ω)前後になることが望ましい。そこで、特許文献2に記載の材料PZT−5を用いた場合のインピーダンス及び50Ωになるインピーダンスを算出する。PZT−5の比誘電率ε33 T0(Dielectric Constant)を1700とすると、図26に示す結果が得られた。本第3の実施の形態で使用する周波数領域としては、f=7.5MHzとし、インピーダンスZをZ=1/2πfCより算出した。
ε33 T0=1700は、特許文献2に記載されているPZT−5を用いた場合を示しており、高さt=0.2[mm]、幅W=0.1[mm]、長さL=10[mm]より静電容量C=75.259[pF]が求まり、この場合、インピーダンスZ=282.0となる。
次に、ε33 T0=2500の材料を用いると、高さt=0.2[mm]、幅W=0.1[mm]、長さL=10[mm]より静電容量C=110.675[pF]が求まり、この場合、インピーダンスZ=191.7となる。
また、仮にε33 T0=8000の材料を用いたとすると、高さt=0.2[mm]、幅W=0.1[mm]、長さL=10[mm]より静電容量C=354.16[pF]が求まり、この場合、インピーダンスZ=59.9となる。ただし、これは理想的な材料をシュミュレーションした場合であり、参考までに示したものである。
ここで、体腔内用超音波振動子に使用される圧電振動子は、上述の通り非常に小型にする必要があるため、特許文献2に記載されたε33 T0=1000以下の材料では、インピーダンスが非常に大きくなってしまう。一方、圧電材料の誘電率については、離散的な選定しかできない。また、数十μmオーダでダイシングする必要があるための機械加工性も要求される。
このような観点から、本第3の実施の形態で採用した材料は、入手可能なもので、かつインピーダンス及び機械加工性を考慮し、その材料の比誘電率ε33 T0は2500前後のものを採用するのが好ましいことが分かった。
図27および図28は、本第3の実施の形態におけるW/t比と電気機械結合係数の関係を示す。図27はε33 T0=1500前後の材料を用いた場合であり、図28はε33 T0=2500前後の材料を用いた場合である。
図27では、W/t=0.7付近のとき、電気機械結合係数がピークになっている。図28では、W/t=0.6付近のとき、電気機械結合係数がピークになっている。これらより、ε33 T0が大きくなるほど、W/t比が小さくて電気機械結合係数がピークになることが分かる。
W/t比が0.8以下ならば、不要な振動が本来必要な厚み方向への振動に混入しないことが知られているが(特許文献2参照)、本第3の実施の形態では、W/t比が0.6であるので、不要な振動が生じない。
また、図28は、W/t=約0.6を頂点として左右に山が下っているグラフとなっているが、0.6より大きいところでは0.6以下に比べ傾きが急になっている。大まかに線対称のグラフとなっているので、0.6以上でも超音波特性が得られるように見えるが、実際は、製造工程において幅Wを高精度に調整して切り出すことは難しく、幅Wにバラツキが生じる。このバラツキによってW/t比が設計値と多少異なってくる。このように、W/t比の変化が生じると、図28のように、傾きが急なところでは電気機械総合定数が大きく変化してしまう。つまり、音響特性への影響は、W/t比が0.6より大きい場合が、0.6より小さい場合に比べて、超音波特性の変化が大きい。したがって、W/t比を0.6以下に調整するのが望ましい。
以上より、W/t比0.6以下ならば、電気機械結合定数も大きく、かつ、不要な振動モードも生じないため、必要な音響特性を維持することができる。また、振動子エレメントのサブエレメント化を図る必要がないため、配線作業が容易になり、かつ配線本数の削減による信頼性向上(故障の可能性の低減)が達成できる。
本発明を用いることにより、必要な音響特性を維持したまま、配線作業の容易化と、配線本数の削減による信頼性向上(故障可能性の削減)が達成できる。
次に、本発明の第4の実施の形態を説明する。
図29は、本発明にかかる超音波内視鏡の外観構成を示す。
超音波内視鏡3001は、体腔内に挿入される細長の挿入部3002と、この挿入部3002の基端に位置する操作部3003と、この操作部3003の側部から延出するユニバーサルコード3004とで主に構成されている。
ユニバーサルコード3004の基端部には、図示しない光源装置に接続される内視鏡コネクタ3004aが設けられている。この内視鏡コネクタ3004aからは図示しないカメラコントロールユニットに電気コネクタ3005aを介して着脱自在に接続される電気ケーブル3005及び図示しない超音波観測装置に超音波コネクタ3006aを介して着脱自在に接続される超音波ケーブル3006が延出している。
挿入部3002は、先端側から順に硬質な樹脂部材で形成した先端硬質部3007、この先端硬質部3007の後端に位置する湾曲自在な湾曲部2004、この湾曲部2004の後端に位置して操作部3003の先端部に至る細径かつ長尺で可撓性を有する可撓管部3009を連設して構成されている。そして、先端硬質部3007の先端側には超音波を送受する複数の振動素子を配列した超音波振動子部2010が設けられている。
操作部3003には湾曲部2004を所望の方向に湾曲制御するアングルノブ3011、送気及び送水操作を行うための送気・送水ボタン3012、吸引操作を行うための吸引ボタン3013、体腔内に導入する処置具の入り口となる処置具挿入口3014等が設けられている。
図30は、図29に示す超音波内視鏡3001の先端硬質部3007の拡大図である。図22に示した外観斜視図と合わせて説明する。
先端硬質部3007の先端には、電子ラジアル型走査を可能にする超音波振動子2010が設けられている。超音波振動子2010は、音響レンズ(超音波送受部)2011を形成した材質で被覆されている。また、先端硬質部3007には斜面部2012が形成されている。斜面部2012には、観察部位に照明光を照射する照明光学部を構成する照明レンズ3018b、観察部位の光学像を捉える観察光学部を構成する対物レンズ3018c、切除した部位を吸引したり処置具が突出したりする開口である吸引兼鉗子口3018d、送気及び送水するための開口である送気・送水口3018aが設けてある。
図31は、超音波振動子の製造工程(その1)を示す。
図31において、超音波振動子を形成するに際し、まず基板3020、導電体3021、電極3022(3022a,3022b)、振動素子(ここでは圧電素子)3023、音響整合層3024(第1音響整合層3024a,第2音響整合層3024b)、導電樹脂3025、溝3026から構成される構造体Aを作製する。それでは、構造体Aの作製について説明する。
まず、第2音響整合層3024bを形成した後に、第1音響整合層3024aを形成する。次に、例えばダイシングソー(精密裁断機)を用いて、第1音響整合層3024aに導電性樹脂3025を充填するための溝を形成し、その溝に導電性樹脂3025を流し込む。次に、対向する両主面に電極層3022a,3022bを形成した振動素子3023を接合する。そして振動素子3023の横に基板3020を取り付ける。基板3020の表面には、電極層3020aが形成されている。そして、電極3020aと電極3022aを電気的に導通させるための導電体3021を取り付ける。
上記ダイシングソーを用いて、形成した構造体Aに切り込みを入れ、数十μm幅の溝(ダイシング溝)3026を一定間隔で複数形成する。この溝幅は、20〜50μmであるのが好ましい。このとき、第2音響整合層3024bのみが完全に切断されずに数十μm切れ残るように構造体Aに切り込みを入れるようにする。このような溝3026を例えば約200個程度、構造体Aの全体に均一に設ける。ここで、分割した個々の振動子を振動子エレメント3027という。
なお、本第4の実施の形態は2層整合であるので、第1音響整合層3024aの材料には、アルミナやチタニア(TiO2)などフィラーを含有するエポキシ樹脂を用い、第2音響整合層3024bの材料には、フィラーが入っていないエポキシ樹脂を用いるのが好ましい。また、3層整合の場合には、第1音響整合層の材料に、マシナブルセラミックスやフィラーやファイバーを含有するカーボンまたはエポキシ樹脂などを用い、第2音響整合層には、アルミナやチタニアなどフィラーを若干含有(2層整合の場合と比較して含有率が少ない)するエポキシ樹脂を用い、第3音響整合層には、フィラーが入っていないエポキシ樹脂を用いるのが好ましい。
次に、図32に示すように、この積層体の側面X1と側面X2の面とが向かい合うように、図31で示した構造体Aを湾曲させて円筒状にしていく。ここで、溝3026の端部から所定距離を隔てた箇所にマスキングテープを貼り、これをマスクとして硬質樹脂3028を溝3026上から擦り付けることにより、溝3026におけるマスキングテープによって覆われていない端部にのみ硬質樹脂3028を充填する(図34参照)。
次に、図33に示すように、環状の構造部材3030(3030a)を構造体Bの開口部より内側に取り付ける。このとき、構造部材3030aは、基板3020上に位置するように取り付ける(図37参照)。反対側の開口部についても同様に構造部材3030(3030b)を取り付ける。このとき、構造部材3030bは導電樹脂3025上に位置するように取り付ける(図37参照)。
図34は、図32および図33に示す構造体Bに接着剤を充填した状態を模式的に示す拡大図であり、図35および図36は、説明のため平面化した図である。
図34、図35及び図36に示すように、接着剤としての硬質樹脂3028は、溝3026内の長手方向両側であって振動素子3023と接触しない位置に充填される。硬質部長が長くなると、超音波内視鏡装置により診療される患者の負担にもなるため、硬質樹脂3028は溝3026の端部にあって、クロストークの影響を低減するには可能な限り振動素子3023と硬質樹脂3028との間隔は長いことが好ましい。また、硬質樹脂3028は、例えば硬質のエポキシ樹脂に粘性を高めるために無機物(炭酸カルシウムやアルミナ)のフィラーを入れたものを用いる。
図37、図38および図39は、図33で示した構造部材3030を取り付けた構造体Bの断面を示す。
図33で構造部材3030(3030a,3030b)を取り付けた(図37参照)後、構造部材3030a−3030b間をバッキング材3040で充填する(図38参照)。バッキング材には、ゲル状のエポキシ樹脂にアルミナのフィラーを混ぜたものを用いる。その後、導電樹脂3025上に導体(銅線)3041を取り付ける(図39参照)(以下、図37、図38および図39で作成した構造体を構造体Cという)。
次に、図33に示すように、円筒表面に音響レンズ3017を形成する。音響レンズ3017は、予め音響レンズ単体で製造していたものを円筒状にした構造体Aと組み合わせてもよいし、または、円筒状にした構造体Aを型に入れて音響レンズ材料をその型に流し込んで音響レンズ3017を形成してもよい。なお、音響レンズ3017のうち、実際に音響レンズとして機能するのはレンズ部3017aである。
次に、図40に示すように、構造体Cの一方の開口部側(基板3020が設けられている側)から、円筒状の構造部材3050を挿入する。この円筒状構造部材3050は、円筒状部分3053とその一端に設けられている環状の鍔(つば)3052とから構成されている。鍔3052表面にはプリント配線板3054が設けてあり、その表面に数十から数百の電極パッド3051が設けてある。さらに、円筒状構造部材3050内部にはケーブル3062の束が通してあり、そのケーブル3062の先端は、各パッド3051と半田付けされている(電極パッド3051の内側(環の中心方向)にケーブル3062を半田付けして結線する。)。なお、ケーブル3062は、通常はノイズ低減のために同軸ケーブルを用いる。
円筒状構造部材3050は絶縁体材料(例えば、エンジニアリング・プラスチック)で作られている。絶縁体材料としては、例えば、ポリサルフォン、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンオキサイド、エポキシ樹脂などがある。円筒部分3053の表面は導電体でメッキされている。こうしてケーブル3062を結線した円筒状構造部材3050を構造体Cに挿入すると、構造体Cの構造部材3030に円筒状構造部材3050の鍔3052部分が当たって、円筒状構造部材3050の位置が構造体C内部で固定され、振動子内部で位置決めがされる。
図41は、円筒状構造部材3050が挿入されて位置決めがされた後、電極パッド3051の外側部分(環の外周方向の電極パッド部分)と、振動子エレメント3027の電極3020aとをワイヤー3090を用いて結線した状態を示す。
図42は、図41で示した電子ラジアル超音波内視鏡の先端の側断面図を示す。
上述のように、振動素子3023、バッキング材3040などが設けられている。また、電極パッド3051のうち鍔の中心方向側にケーブル3062が結線されている。電極パッド3051のうち鍔の外周方向側にワイヤー3090の一端が半田3101で結線され、他端が振動子エレメントの基板3020上にあるシグナル側電極3020aと半田3102で結線されている。なお、隣接するシグナル側電極3020aにワイヤーが接触して短絡しないように短いワイヤー3090を用いて結線する。また、ケーブル3062に負荷がかかることにより引っ張られて、ケーブル3062が電極パッド3051から外れてしまうことを防ぐために、ポッティング樹脂3100でケーブル3062と電極パッド3051との結線部分全体を被覆する。また、構造部材3030bの表面には銅箔3103が成膜されており、さらに、構造部材3030の表面と音響整合層3024及び円筒部材3050の円筒側面は、導電性樹脂(例えば、半田)3104で結合されている。以上のような構成をしている振動子部分の先端には、先端構造部材3106が設けられ、内視鏡硬質部3007との接続部には、構造部材(蛇管接続部)3105が設けられている。
以上のように、本実施の形態によれば、隣接する超音波振動子エレメント間の溝の長手方向両側であって振動素子と接触しない位置に硬質樹脂を充填し、上記溝に充填される硬質樹脂と振動素子との間にバッキング材を充填することで、硬質樹脂が振動素子と接触しないため、振動素子の振動を規制しない。また、クロストークも低減できるとともに、全長が20mm以下の内視鏡に用いる振動子の機械的強度を持たせることもできる。
また、振動素子の振動を妨げる硬質樹脂が振動素子に接触しないため、超音波ビームの乱れを防ぐことができる。
なお、本第4の実施の形態では、電子ラジアル型超音波振動子を用いて説明を行ったが、振動子が円弧状に配列されるコンベックス型や振動子が直線状に配列されるリニア型であっても同様の構成及び効果となるため説明を省略する。
また、本第4の実施の形態は、振動素子として圧電素子を用いた超音波振動子だけに限らず、静電容量型振動子(c−MUT)を用いた電子ラジアル型超音波振動子に対しても適用することが可能である。
本発明によれば、隣接する超音波振動子エレメント間の溝の長手方向両側であって振動素子と接触しない位置に強度を維持する硬質の接着剤を充填し、振動素子間に振動減衰材を充填することにより、接着剤が振動素子の振動を規制せず、クロストークや超音波ビームの乱れが発生しなくなる。
この際、接着剤の充填箇所は、クロストークの影響が減少する溝の長手方向両端であることが好ましいが、これに限定されるものではなく、溝の長手方向両側におけるいずれかの箇所であれば所望の効果が期待できる。
なお、本発明は、ラジアル型、コンベックス型、及びリニア型の超音波振動子に共通で用いることが可能であり、多くの超音波内視鏡の性能を高めることが可能である。

Claims (19)

  1. 複数個の振動子サブエレメントからなる振動子エレメントを複数個備えた超音波振動子の製造方法において、
    接合した音響整合層と圧電素子板とに第1のダイシング溝を設けて複数の圧電素子に分割する第1の分割工程と、
    前記第1の分割工程により分割された各圧電素子と基板とを接合する圧電素子基板接合工程と、
    前記圧電素子基板接合工程により接合した圧電素子と基板との接合部分近傍の表面を導体膜で被う導体膜被膜工程と、
    前記第1の分割工程により設けられた第1のダイシング溝と第1のダイシング溝との間で、かつ前記導体膜被膜工程により導体膜で覆われた圧電素子と基板および前記音響整合層とに第2のダイシング溝を設けることにより、前記複数個の振動子エレメントを形成する第2の分割工程と、
    を有することを特徴とする超音波振動子の製造方法。
  2. 前記圧電素子基板接合工程の後、前記導体膜被膜工程の前に、
    前記圧電素子基板接合工程により前記基板と接合した各圧電素子の表面で、かつ前記第1の分割工程により設けられた第1のダイシング溝をマスクするマスキング工程を、
    さらに有することを特徴とする請求項1に記載の超音波振動子の製造方法。
  3. 前記導体膜は、前記第1の分割工程により設けられた第1のダイシング溝に進入しない程度の粘性を有することを特徴とする請求項1に記載の超音波振動子の製造方法。
  4. 前記導体膜は、薄膜であることを特徴とする請求項1に記載の超音波振動子の製造方法。
  5. 複数個の振動子サブエレメントからなる振動子エレメントを複数個備えた超音波振動子の製造方法において、
    接合したバッキング材と圧電素子板とに第1のダイシング溝を設けて複数の圧電素子に分割する第1の分割工程と、
    前記第1の分割工程により分割された各圧電素子と基板とを接合する圧電素子基板接合工程と、
    前記圧電素子基板接合工程により接合した圧電素子と基板との接合部分近傍の表面を導体膜で被う導体膜被膜工程と、
    前記第1の分割工程により設けられた第1のダイシング溝と第1のダイシング溝との間で、かつ前記導体膜被膜工程により導体膜で覆われた圧電素子と基板および前記バッキング材とに第2のダイシング溝を設けることにより、前記複数個の振動子エレメントを形成する第2の分割工程と、
    を有することを特徴とする超音波振動子の製造方法。
  6. 前記圧電素子基板接合工程の後、前記導体膜被膜工程の前に、
    前記圧電素子基板接合工程により前記基板と接合した各圧電素子の表面で、かつ前記第1の分割工程により設けられた第1のダイシング溝をマスクするマスキング工程を、
    さらに有することを特徴とする請求項5に記載の超音波振動子の製造方法。
  7. 前記導体膜は、薄膜であることを特徴とする請求項5に記載の超音波振動子の製造方法。
  8. 複数の振動子サブエレメントからなる振動子エレメントを備えるアレイ型超音波振動子であって、
    該振動子エレメントは、
    該圧電素子と、
    該圧電素子に隣接して接合された基板と、
    該圧電素子の一主面に形成された電極と、
    該基板の一主面に形成された電極パターンとを電気的に接続する導体膜とを含んでおり、
    該圧電素子は、該振動子サブエレメント単位に分割されているとともに、
    該基板は、振動子エレメント単位に分割されていることを特徴とする超音波振動子。
  9. 超音波を送受する複数の圧電振動子を備える超音波振動子において、
    前記圧電振動子は比誘電率が2500以上であり、該圧電振動子の横巾Wと厚みtの比W/tが0.6以下で、かつ、隣接する該圧電振動子間の間隔を前記超音波の波長以下とすることを特徴とする超音波振動子。
  10. 請求項9に記載の超音波振動子を備える超音波内視鏡。
  11. 超音波を送受する圧電振動子が複数円筒状に等間隔で配列され、該円筒形の外周の半径は10mm以下の電子ラジアル型超音波振動子であって、
    前記圧電振動子は比誘電率が2500以上であり、該圧電振動子の横巾Wと厚みtの比率W/t比が0.6以下で、かつ、隣接する該圧電振動子間の間隔を前記超音波の波長以下とすることを特徴とする電子ラジアル型超音波振動子。
  12. 前記隣接する圧電振動子間の間隔と前記圧電振動子の横巾Wとの比率が略1:2であることを特徴とする請求項11に記載の電子ラジアル型超音波振動子。
  13. 請求項11に記載の電子ラジアル型超音波振動子を備える超音波内視鏡。
  14. 超音波を送受する超音波振動子エレメントが複数配列され、音響整合層が積層している超音波振動子において、
    隣接する前記超音波振動子エレメント間の溝の長手方向両側であって振動素子と接触しない位置に接着剤を充填し、
    当該溝に充填された接着剤と前記振動素子との間に振動減衰材を充填することを特徴とする超音波振動子。
  15. 請求項14に記載の超音波振動子であって、前記接着剤は、前記溝の長手方向両端に充填されることを特徴とする超音波振動子。
  16. 請求項14に記載の超音波振動子であって、前記接着剤は、硬質樹脂であることを特徴とする超音波振動子。
  17. 請求項14に記載の超音波振動子であって、前記振動減衰材は前記超音波振動子エレメントの背面に充填されるバッキング材であることを特徴とする超音波振動子。
  18. 請求項14に記載の超音波振動子であって、電子ラジアル型超音波振動子であることを特徴とする超音波振動子。
  19. 請求項14に記載の超音波振動子を備えたことを特徴とする超音波内視鏡。
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