JPWO2005113436A1 - 溶融シリコンの冷却塊状物およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

太陽電池用結晶型シリコンインゴット製造に好適に使用できる高純度多結晶シリコン原料用の冷却塊状物およびその製造方法を提供する。溶融したシリコンを受容容器に落下、受容させることで製造されたシリコン冷却塊状物であり、該冷却塊状物が、気泡を含むとともに、(i)見かけ密度が1.5g/cm3以上2.2g/cm3以下であり、かつ、(ii)圧縮強度が5MPa以上、50MPa以下である溶融シリコン冷却塊状物。溶融したシリコンを受容容器に落下、受容させることでシリコン冷却塊状物を製造するに際し、溶融シリコンを受容する容器の表面温度が0℃以上1000℃以下であり、かつ該受容容器に、1×10-3〜5×10-1g/sec・cm2の速度で溶融シリコンを受容させる溶融シリコンの冷却塊状物の製造方法。

Description

本発明は、太陽電池用結晶型シリコンインゴット製造に好適に使用できる高純度多結晶シリコン原料用の冷却塊状物およびその製造方法に関する。より詳しくは、インゴット製造工程において、その溶融時間を短縮させてシリコンインゴット生産効率を向上させることが可能な、溶融シリコンの冷却塊状物およびその製造方法に関する。
現在製造されている太陽電池はシリコン結晶型が主流である。結晶型の太陽電池製造工程には、高純度シリコン原料を一旦溶融させた後に再凝固させるインゴット化工程、該インゴットを切断・薄板化するブロック・ウェハリング工程、ウェハーに電池機能を付与するセル化工程、およびセルを配列して実際に設置可能な構造にするモジュール化工程の各種工程がある。
インゴット化工程では、CZ法を用いる単結晶化法とキャスティング法やブリッジマン法を用いる多結晶化法の2種類が代表的な方法として知られている。単結晶または多結晶のいずれの結晶型においても、シリコンインゴットを製造する際には、1つのインゴットを得る製造バッチごとに、高純度シリコン原料をルツボに充填する工程、ルツボ外周部から加熱エネルギーを供給して充填物を溶融する工程、結晶成長に注意しながら再凝固させる工程、および再凝固したシリコンインゴットを冷却して外部に取り出す工程に大別することができる。
インゴット化工程において、高純度シリコン原料の特性は、これらの工程のうち、特に原料を溶融する工程の所要時間に大きな影響を与え、このことはインゴットの生産効率そのものに大きく影響している。
現在、高純度シリコン原料としては、流動層法で製造される粒子径が1mm程度の顆粒状シリコン、シーメンス法で製造されるシリコンロッドを破断した棒状シリコン、および該棒状シリコンをさらに3〜50mm程度に破砕した破砕シリコン、あるいは、インゴット化工程での残材や端材を主とするスクラップシリコンなどが使用されている。
高純度シリコン原料として顆粒状または破砕状シリコンを用いる場合、粒子が小さいために極めて多数個の粒子を充填しなければならない。しかしながら、粒子と粒子との間の接合部は熱伝導性が悪いため、多数個の粒子が含まれていれば、それだけ、粒子接合部が多くなり、粒子充填層としても必然的に熱伝導性が悪く、充填層全体が融点付近まで昇温されるのに極めて長い時間を所要する。
また、小粒子はそれ自身の表面積が大きいため、一旦その周囲を溶融液にさらされると比較的容易に溶融する特性を有する。しかしながら、粒子と粒子との接合部を持つ充填状態では、昇温過程でその温度がある程度高くなるとその接合部が相互に焼結してその充填形状を保持し、熱伝導性の悪い状態も継続されてしまうという問題があった。すなわち、加熱されたルツボ周辺部からシリコンの溶融が始まってもその内部は依然として小粒子が接合した温度の低い充填層として存在し、溶融液が充填層内部の粒子を隅々まで濡らすようになるまでにかなりの時間を要する。
このような理由で小粒子のシリコン充填層を使用する場合、溶融の開始から終了まで長時間を要し、生産効率が低いという問題点を有していた。
一方、棒状または塊状シリコンは、それ自身は熱伝導性もよく比較的速やかに融点付近まで昇温されてその外周部から溶融が開始する。しかしながら、シリコンは溶融潜熱が大きいことから、熱伝導に優れた溶融液にさらされた後でも、塊状物は体積の割には表面積が小さいために、その表面から順々に溶融させ、全部を溶融するまでにはやはり長時間が必要であった。
なお、特開2003−104711号公報(特許文献1)には、溶融時にシリコン充填物が浮遊ないし落下してルツボを損傷することがない多結晶シリコンを提供するために、多結晶シリコンのブロックまたは破砕物、その混合物をルツボ中で加熱溶融し、ルツボ中で冷却固化して、外形がルツボ形状に成形したルツボ形状多結晶シリコンが開示されている。しかし、かかる方法では多結晶シリコンのブロックなどが使用されるので、見かけ密度が高すぎて、溶けるのに時間がかかるという課題はなおも解消されない。
特開平11−314996号公報(特許文献2)には、気相成分原料を用いたシリコン単結晶及び多結晶の製造方法が開示され、具体的には、発熱固体と、該発熱固体の下部表面に対向して配置された高周波コイルと、該コイル面に設けられた少なくとも1個のガス吹き出し口とを備え、前記発熱固体を前記高周波コイルにより析出成分元素あるいは化合物の溶融点以上の温度に誘導加熱し、前記少なくとも1個のガス吹き出し口から前記発熱固体の下部表面に少なくとも1種類の前記成分元素を含む原料ガスを吹き付け、前記発熱固体の下部表面で前記成分元素あるいは化合物の析出と溶解を行わせ、析出した溶融液を前記発熱固体の低部より滴下あるいは下降流出させて結晶の製造を行う結晶の製造方法が開示されている。
そして、特許文献2には滴下する溶融液をルツボに受け、ルツボに前記溶融液を供給しながら多結晶インゴットを製造することが開示されている。さらに特許文献2には、ルツボ内の溶融液より引上法により種子結晶あるいは単結晶インゴットを用いて結晶成長を行わせることにより、多結晶あるいは単結晶の結晶インゴットを製造することも開示されている。しかしながら、インゴット状で抜き出すと、見かけ密度が高すぎてしまい、前記したように完全に溶融するのには時間が非常にかかる。また、1滴ずつ容器に滴下させる方法も示唆されているが、この方法では、容器を加熱保持すると記載されていることからも、得られた多結晶シリコンの見かけ密度が高く、溶融を行うに際して長時間を要すことがある。
また、本出願人も、特開2002−316813号公報(特許文献3)にて、内部に気泡が存在し、見かけ密度が2.20g/cm3以下である多結晶シリコン発泡体を提案している。かかる方法で調製されたシリコン発泡体は、見かけ密度は本発明の塊状物と同程度であるが、個々の粒子が小さい点で異なる。発泡体の調製条件によっては発泡体同士が相互に融着して塊状物となる場合があるが、この塊状物は非常に脆いうえ、熱伝導性も必ずしも高くはない。またかかる発泡体をインゴット化工程に適用すると、溶融速度は従来のものより改善されたものの、さらなる生産効率を向上させることができるシリコン塊状物の出現が望まれていた。
さらに、本出願人は、WO02/100777号公報(特許文献4)にて、シリコンの製造方法として、基材の表面をシリコンの融点未満の温度に加熱し、かつ保持しながら、該基材表面にシラン類を接触させてシリコンを析出させる工程および基材表面温度を上昇させて、析出したシリコンの一部または全部を溶融させて基材表面から落下させかつ回収する工程を含むシリコンの製造方法を開示している。具体的には、円筒状の加熱体の内壁に析出したシリコンの反応器との界面を部分的に溶融させて落下させる方法(方法1)と、棒状若しくはV字状の加熱体の表面に析出したシリコンを全量溶融して落下させる方法(方法2)とが開示されている。
しかしながら、前記方法1は、析出したシリコンの界面を溶融するため、殆んどが未溶融のままの状態で落下するため、見掛け密度が高くなる傾向にある。現に、実施例1〜5では、析出物の一部を溶融させて落下させているが、これらの実施例においては、得られるシリコンの見掛け密度は2.3g/cm3を超えるものである。
また、前記方法2は、析出したシリコンの全量を溶融落下させる方法であるが、その具体例として示されている実施例6および7では、加熱体の形状や溶融条件より、シリコンの融液は滴下状態で落下するものであり、得られるものは前記シリコンの発泡体に近く、強度、熱伝導性等の面で改良の余地がある。
このように、従来より提案されていた多結晶シリコンでは、インゴット作製のために溶融させようとすると、溶融しにくく時間がかかるという欠点があり、このため、生産効率が悪く、エネルギーコストがかかるという問題点があった。また、溶融を促進するために高温にすると、ルツボ本体がダメージを受けて正常なインゴット化操作が阻害されるという問題点もあった。
特開2003−104711号公報 特開平11−314996号公報 特開2002−316813号公報 WO02/100777号公報
熱伝導性が高く、加熱すれば短時間で溶融してしまう高純度多結晶シリコン原料およびその製造方法の出現が望まれていた。
したがって本発明の目的は、インゴット化工程でのシリコン原料の溶融時間を短縮することが可能な高純度多結晶シリコン原料、およびその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、溶融シリコンの冷却塊状物であって、特定の圧縮強度とともに見かけ密度を有するものは、昇温時には塊状物のような良好な熱伝導性を持ち、かつ、溶融時には小粒子のような大きな表面積を有しているので、速やかな昇温と速やかな溶融を両立可能であり、高純度シリコン原料として非常に優れていることを見出して、本発明を完成するに至った。
(1)すなわち、本発明に係る溶融シリコン冷却塊状物は、気泡を含むとともに、
溶融したシリコンを受容容器に落下、受容させることで製造されたシリコン冷却塊状物であり、
該冷却塊状物が
(i)見かけ密度が1.5g/cm3以上2.3g/cm3以下であり、かつ、
(ii)圧縮強度が5MPa以上、50MPa以下である
ことを特徴としている。
(2)前記塊状物の容積が、50cm3以上であることが好ましい。
(3)前記塊状物の形状が、シリコンインゴット製造ルツボに近形状であることが好ましい。
このような新規な特性を持つ高純度シリコン原料は、ある程度気泡を含有する塊状物である。このような塊状物は、ルツボに充填したときの熱伝導性は従来の塊状物と同程度である。したがって昇温時には速やかに充填物全体が融点付近まで昇温される。また、該塊状物は気泡を含有しているので、溶融直前に自己崩壊し、自発的に表面積を増大して溶融液との接触面積を増大する。その結果、非常に効率的に全体が溶融する。
また、本発明者らは、さらに検討を継続し、再現性良く、しかも制御よく気泡を含有する溶融シリコン冷却塊状物を製造方法もみいだすことにも成功した。すなわち、気泡を含む塊状物は、溶融シリコンを受容容器中に落下・凝固させて製造するが、このとき、溶融シリコンの落下速度と溶融シリコンを冷却凝縮する受容容器の設定条件を適切な関係に調整することによって製造可能となることを見出した。
(4)本発明に係る溶融シリコンの冷却塊状物の製造方法は、シリコンを水素または窒素を含有する雰囲気下に溶融させ、受容容器に落下、受容させることでシリコン冷却塊状物を製造するに際し、
溶融シリコンを受容する容器の表面温度が0℃以上1000℃以下であり、かつ該受容容器内に、1×10-3〜5×10-1g/sec・cm2の速度で溶融シリコンを、受容させることを特徴とする。
(5)溶融シリコンが、水素とシラン類を600〜1700℃の範囲にある析出表面で接触させてシリコンを固体状態または溶融状態で析出させ、析出したシリコンの実質的に全部を溶融させたものであることが好ましい。
(6)受容容器の形状が、インゴット化工程のルツボ形状に近形状とすることが好ましい。
このような、本発明に係る塊状物を用いることで、インゴット化工程での、速やかな昇温と速やかな溶融とを両立することが可能となるので、効率的にシリコンインゴットの量産、増産を行うことが可能となる。
本発明における受容容器の内表面積を表す模式図を示す。
[溶融シリコン冷却塊状物]
本発明に係る溶融シリコン冷却塊状物は、
溶融したシリコンを受容容器に落下、受容させることで製造されたシリコン冷却塊状物であり、
該冷却塊状物が、気泡を含むとともに、
(i) 見かけ密度が1.5g/cm3以上2.3g/cm3以下であり、かつ、
(ii) 圧縮強度が5MPa以上、50MPa以下である
ことを特徴としている。
本発明の塊状物に含有される気泡は溶融速度向上において重要な因子である。すなわち、塊状物は良好な熱伝導によって十分に昇温された後、気泡の熱膨張による破壊力によって自発的に崩壊・小粒子化し、表面積を増して溶融液と接触しやすい状態に変化するためである。気泡の大きさとしては、通常、0.1μm〜2mmの範囲にある。
塊状物の破壊機構としては、上述した気泡の熱膨張力のほか、具体的に目視確認はされないものの、塊状物内に存在する歪がある。歪は例えば落下する一塊の溶融物が積層されることにより、各積層間に生じると考えられ、熱膨張の応力によってクラックに成長すると考えている。
なお、シリコンロッドのような巨大な塊状物であればその内部歪はストレーンゲージなどによって測定できるが、本発明の塊状物は種々の大きさを持つため、ストレーンゲージによる測定は困難である。そこで本発明では、塊状物の破壊されやすさの性質を定量的に表現するために、圧縮強度を指標として導入した。
(i)見かけ密度
加熱溶融時に塊状物を自己破砕に導く気泡は、上述のメカニズムを考慮すると、外部雰囲気と隔離された独立気泡であるべきことが思料される。したがって本発明の塊状物で定義する見かけ密度は、次の測定法によって測定されたものとする。
Figure 2005113436
本発明で開示する溶融シリコン冷却塊状物の見かけ密度は、該塊状物を製造する密閉容器から取り出したままの状態で、上記式に示した方法によって測定することが望ましいが、塊状物は輸送やハンドリングを容易にするために破砕されることがあるため、破砕物を測定する場合には、1cm3以上の体積を有する破砕物をランダムに10個抽出してから見かけ密度を測定してもよい。
本発明における塊状物において、インゴット化工程の溶融時間を短縮するためには、見かけ密度が2.3g/cm3以下であることが必要であり、好ましくは2.2g/cm3以下である。この見かけ密度以下であれば、溶融時に塊状物が破壊されやすい。
また一方で、見かけ密度が低すぎると、隙間が多すぎて熱を十分に伝えられなくなることがある。このため、塊状物内での熱伝導率を十分に維持するためには見かけ密度は、1.5g/cm3以上、より好ましくは1.8g/cm3以上であることが望ましい。
ここで、本発明における気泡は、以下の2つの機構によって生成するものと思料される。
すなわち本発明に係る溶融シリコンの冷却塊状物中の気泡は、1つ目はシリコンが溶融する際に気体(主として水素または窒素)が溶存され、凝固時に溶解度が減少してシリコン固体内に気泡を析出するものであり、もう1つは、落下した溶融シリコンと、該溶融シリコンが接触する固体表面(受容容器またはすでに堆積している溶融シリコンの冷却塊状物)との界面・隙間に閉じ込められて形成された雰囲気ガスの気泡である(つまり粒間に閉じこめられた気泡)と考えられる。
(ii)圧縮強度
本発明では、塊状物の圧縮強度が5MPa以上、50MPa以下、好ましくは10〜50MPaの範囲にあることが望ましい。圧縮強度が大きすぎると、インゴット化工程で加熱時の自己破壊が十分でなく、溶融時間に長時間を要してしまうことがある。また、圧縮強度が低すぎると、輸送時やハンドリング時の形状が壊れやすくなってしまうので、不純物のコンタミや後処理(たとえば充填など)の煩雑さなどの新たな問題を発生することがある。
本発明では、圧縮強度は、たとえば、テンシロン万能試験機RTA-1T(商品名;オリエンテック社製)を用いて測定される。具体的には、製造されたままの塊状物であれば該塊状物の種々の部分を、あるいは破砕された塊状物であれば該破砕物を、ランダムにサンプルとして10個抽出し、それぞれのサンプルを1辺1cm角の立方体に加工し、テンシロン万能試験機で荷重(例えば1トン)を徐々に加え、ロードセルの荷重を測定し、波形の頂点の荷重を測定する。このとき、1個のサンプルの測定中に頂点が複数発生する場合には、最大の頂点荷重を採用する。このようにして測定されたそれぞれのサンプルの荷重を平均して圧縮強度を算出する。
なお、ベルジャー法などで製造されるシリコン塊状物の圧縮強度は、概ね70〜80MPa程度である。また特許文献3で得られたシリコン発泡体では、圧縮強度は5MPa未満である。
(iii)塊状物の大きさ
本発明の塊状物としては、上記した見かけ密度および圧縮強度を満足するものであれば、大きさは特に制限されるものではない。
本発明に係る塊状物は、熱伝導性は高く、含有される気泡による熱伝導性の低下は実質的に問題となることはなく、内部まで速やかに昇温される。
前記したように、小粒子を用いると熱伝導性が低くなってしまうことがあるので、経済的効果の高い溶融時間の短縮を得るためには、本発明の塊状物はある程度以上の大きさを有しているが望ましい。すなわち、塊状物同士の焼結の影響を低減し、ルツボ充填層の熱伝導を向上させるためには、塊状物の大きさ(容積)は、好ましくは50cm3以上、より好ましくは100cm3以上、さらに好ましくは1000cm3以上であることが望ましい。
また本塊状物は大きいほど熱伝導性が向上して溶融時間が短縮されるため、最も好ましくは、インゴット化工程のルツボと近形状のものとすると、より効率的に溶融をさせることができるので望ましい。
このような、本発明に係る塊状物を用いることで、インゴット化工程での、速やかな昇温と速やかな溶融を両立することが可能となるので、効率的にシリコンインゴットの量産、増産を行うことが可能となる。
塊状物のルツボ充填方法
本発明の塊状物を使用する効果を有効に発揮させるためには、ルツボ内で塊状物ができるだけ多くの容積を占めるようにすることが望ましい。最も好ましい態様としては、ルツボ容積のほぼ等しい容積まで本塊状物で占有させることである。これを達成する方法としては、本塊状物をインゴット化ルツボと同サイズのものとする方法、またはハンドリングが容易な程度に破砕または切断された本塊状物をルツボ内に隙間無く組み合わせて充填する方法がある。
本発明の効果をより有効に発揮させる達成するためには、本塊状物がルツボ内の容積の少なくとも50%以上、より好ましくは70%以上を占有するように本塊状物を充填することが好ましい。このとき、塊状物は1つであっても良いし、上述した100cm3以上のものを多数個用いて充填しても良い。このように塊状物でのルツボ容積占有率を増大させることは、ルツボへのシリコン充填量も増大しうる効果もあり、好ましい。
さらにインゴット化工程のルツボに本塊状物を充填する際には、本塊状物のみを充填しても良いし、本塊状物の充填時に隙間が生じる際には、顆粒状シリコン、破砕シリコン、またはシリコン発泡体などと一緒に用いても良い。
以上のような本発明に係る溶融シリコン冷却塊状物は、以下の方法で製造することができる。
[塊状物の製造方法]
本発明に係る溶融シリコンの冷却塊状物の製造方法は、
溶融したシリコンを、受容容器に落下、受容させることでシリコン冷却塊状物を製造するに際し、
溶融シリコンを受容する容器の表面温度が0℃以上1000℃以下であり、かつ該受容容器内に、1×10-3〜5×10-1g/sec・cm2の速度で溶融シリコンを、受容させることを特徴としている。
ここで、受容速度の単位である「g/sec・cm2」について、その分母の面積は受容容器内表面とシリコンが接触する面積を意味するが、本発明における該接触面積は、溶融シリコンを受容する容器内に、受容すべきシリコンの量を、上表面が水平・平坦でかつ真密度(2.33g/cm3)を持つ固体シリコンとして凝固・収納する状態を想定し、このときに受容容器内表面とシリコンが接触する面積であると定義する。この状態を図示すると、例えば、図1(a)〜(c)に示される。
ところで、実際に受容容器とシリコンの冷却塊状物が接触する面積は、塊状物の気泡含有量、および上平面の水平度や平坦度によって、上記で定義する面積とは多少異なるが、上記のような本発明の製造方法の定義によれば本質的には問題ないと考える。
受容容器の形状については特に制限されるものではなく、図1に示すような、角筒型、円筒柱、椀型などのいずれであってもよい。
なお、受容容器内にすでに溶融シリコンの冷却塊状物が存在している場合、その塊状物の上部または周辺部にさらに溶融シリコンを落下させ、堆積物とすることができる。このような操作を行う場合、受容容器の受容部の形状はシリコン塊状物を含有した形状として考慮され、落下シリコンと受容容器の接触面積は、冷却塊状物の表面積を加えて算出することができる。
このとき、溶融シリコンを受容する容器を特に加熱する必要はない。効果的に塊状物中に気泡を含有させるためには、受容容器は0℃以上シリコンの融点未満、好ましくは0℃以上1200℃未満、最も好ましくは0℃以上で1000℃未満に保持されていることが望ましい。受容容器は、金属、セラミックス、ガラス、シリコン、カーボン等、種々の材料を単独でまたは組み合わせて使用することができる。
受容容器の少なくとも溶融シリコンと接触する部分は、シリコンの汚染を防止するために、好ましくは耐熱セラミックス、石英ガラス、カーボンおよびシリコン材料であるが、これらのうち最も好ましい材料はシリコン、カーボンである。なお、受容容器のうちシリコンと接触する部分をシリコンまたはカーボンにすればよく、このため、シリコンまたはカーボンの単独容器でも、受容容器に、シリコン、カーボンの内ばりが施されていてもよい。たとえば、シリコン受容容器にカーボンの内ばりが施されていてもよく、カーボン受容容器にシリコンの内ばりが施されていてもよい。
本発明では、溶融シリコンを落下させるが、水素雰囲気および/または窒素雰囲気下で溶融シリコンの落下を行うと、溶融シリコンに気泡を含有させることができるので好適である。水素、窒素は、溶融シリコンに溶解し、シリコンが冷却固化されると、析出して気泡となり、シリコン中に気泡を含有させることが可能となる。その結果、見かけ密度が適切に制御された塊状物を得ることができる。なお、アルゴンは溶融シリコン中にほとんど溶解しないので気泡を生成量が少なく、溶融シリコンの落下・受容速度が大きい場合には、十分に見かけ密度を小さくすることができない場合もある。
本発明では、該受容容器内に、溶融シリコンを1×10-3〜5×10-1g/sec・cm2、好ましくは1×10-3〜3.5×10-1g/sec・cm2、最も好ましくは5×10-3〜3.5×10-1g/sec・cm2の平均速度で受容させる。このような平均速度で落下させれば、落下物が小粒となることがなく、互いに融着して塊状物を調製することができる。
このように製造することで、上記した見かけ密度と圧縮強度を有する溶融シリコン冷却塊状物を得ることができる。
このような見かけ密度および圧縮強度の制御は、上記したような、受容速度や温度、落下時間(落下量および凝固速度)などによって制御され、一概に言及することは困難であるものの、おおむね、受容速度を大きくすれば、見かけ密度が大きく、圧縮強度が大きいものが得られ、受容速度を小さくすれば見かけ密度が小さく、圧縮強度の小さいものが得られると思料される。
本発明で使用される溶融したシリコンは、すでにインゴットなどの固形状のシリコンを溶融させてもよいが、より好適な製造方法としては、高純度シリコン原料の製造工程から溶融シリコンの冷却塊状物を直接製造する方法が、エネルギーコストを削減するために好ましい態様である。
前記溶融シリコンは、水素とシラン類を600〜1700℃の範囲にある析出表面に接触させ、シリコンを固体状態または溶融状態で析出させ、析出したシリコンの実質的に全部を溶融させたものとすることがより好ましい。
なお、「実質的に」とは、一部が固体状態であってもよく、大部分が溶融状態にあるものを言う。
シラン類としては、分子内に水素を含むクロロシラン類、例えばトリクロロシラン、ジクロロシランが好適である。また、上記クロロシラン類に対する水素の使用割合は、公知の割合が特に制限なく採用される。
溶融シリコンの受容容器形状をインゴット化工程のルツボ形状に近形状とし、ルツボ形状に近い冷却塊状物を得ることは、本発明の目的が最も効果的に達成されるため、特に好ましい態様である。
上述した製造方法によって製造される気泡を含む塊状物は、そのままインゴット化工程のルツボに充填することもできるし、本発明に記述された範囲内で、ハンドリングを容易にするために適宜破砕、切削して使用しても良い。
本発明では、ルツボ近形状の塊状物でも、ルツボ加熱時に、シリコン塊状物が自己破壊して簡単に溶融してしまうので、シリコン全体に熱が伝わりやすく、また溶融するのには時間を要さなくて済む。したがって、ルツボを加熱保持する時間も少なく、エネルギーコストを低減できるという相乗効果も発現される。
本発明の方法を実施するための装置は特に制限されるものではなく、特開2002−316813号公報などに記載された反応装置が特に制限無く採用される。たとえば、特開2002−316813号公報に開示された下端にシリコン取り出し口となる開口部を有する筒状容器が反応容器として使用される。このような反応容器にクロロシラン類と水素ガスとの混合ガスが連続的に供給され、連続的にシリコンが析出する。このときの加熱手段として前記した温度に調節できれば特に制限ないが、通常、高周波コイルなどが使用される。また原料の混合ガスと反応容器との接触効率を高めるために、筒状容器の内面にオリフェスなどの流通抵抗増加部位が設けられていても良い。
[実施例]
以後、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
[実施例1]
1200〜1400℃の温度に加熱されたカーボン筒内に水素とトリクロロシランの混合ガスを流通し、カーボン内壁面にシリコン約2kg析出させた後、水素雰囲気中のままカーボン筒の温度をシリコンの融点以上に上昇させて析出したシリコンを溶融落下させた。シリコンの一部が溶融落下し始めてから全量が落下するまで約10分を所要した。
溶融シリコンは、該カーボン筒から約2.5m下に、厚さ5mmのシリコン板で底面と側面をライニングされたステンレス製のシリコン融液受容容器を設置し、受容された。受容容器内面(ライニング)の寸法は幅10cm×奥行き10cm×高さ50cmであった。
ここで2kgのシリコンを該受容容器内に真密度で収納することを想定すると、その収納高さは約8.6cmと計算されるため、このシリコン落下条件の場合のシリコンと受容容器の接触面積は、底面部の10cm×10cmの100cm2と、側面部の10cm×8.6cm×4面の344cm2の合計で444cm2と計算される。該受容容器内にシリコン2kgを10分かけて溶融落下させたため、該受容容器でのシリコン受容速度は、2000g/600sec./444cm2=7.5×10-3g/sec・cm2と算出される。
溶融落下され、回収容器に受容されたシリコンの塊状物を冷却した後に取り出し、その状態において見かけ密度を測定すると、1.85g/cm3であった。また該塊状物を適宜破砕し、破砕物をランダムに10個抽出してその破砕物をさらに1辺の長さが1cmの立方体に加工して圧縮強度を測定したところ、平均で25MPaであった。
同様な条件で生成されたシリコンの塊状物10kgを、1つが50〜100cm3の塊状物となるように適宜破砕して小型キャスティング装置のルツボに充填した後、さらにその充填隙間に1〜5mmに破砕された塊状物を充填した。該充填物を加熱溶融したところ、シリコン固体の全部が溶解するまでに所要した時間は約70分であった。
これは、後述する、比較例と比較してもわかるように、著しく時間が短くなっている。すなわち、インゴット化工程での速やかな昇温と溶融を両立させることが可能であることを示している。
[実施例2]
水素雰囲気の加熱溶融炉内でシリコン20kgを溶融させた後、溶融シリコンの全量を30秒かけて2.5m下の受容容器に落下させた。
受容容器は実施例1と同様な構成であるが、シリコンライニング板の内寸法は幅20cm×奥行き20cm×高さ1mとした。
実施例1と同様に計算すると、このシリコン落下条件の場合のシリコンと受容容器の接触面積は約2120cm2であり、該受容容器でのシリコン受容速度は、3.1×10-1g/sec・cm2であった。
溶融落下され、回収容器に受容されたシリコンの塊状物を冷却した後に取り出して見かけ密度を測定すると、2.13g/cm3であった。また該塊状物の圧縮強度は40MPaであった。
得られたシリコンの塊状物を、実施例1と同様に破砕・充填し、実施例1と同じ小型キャスティング装置で加熱溶融したところ、シリコン固体の全部が溶解するまでに所要した時間は約70分であった。
[比較例1]
実施例1と同様なシリコン析出反応装置を用い、カーボン筒を1500〜1700℃に加熱してシリコンの析出を行った。シリコンは析出すると同時に溶融して順次落下した。シリコン生成速度は約14g/minであり、合計2kgを生成落下させた。
実施例1と同様な条件のシリコン受容容器を設置し、滴下する溶融シリコンを受容した。
実施例1と同様に計算すると、このシリコン落下条件の場合のシリコンと受容容器の接触面積は実施例1と同様に444cm2であり、該受容容器でのシリコン受容速度は、5.3×10-4g/sec・cm2であった。
溶融落下され、回収容器に受容されたシリコンを冷却した後に取り出して見かけ密度を測定すると、1.65g/cm3であった。また圧縮強度は3MPaであった。
同様な条件で生成されたシリコンを、実施例1と同様に破砕・充填し、実施例1と同じ小型キャスティング装置で加熱溶融したところ、シリコン固体の全部が溶解するまでに所要した時間は約90分であった。
[比較例2]
実施例2と同様な装置を用い、溶融雰囲気をアルゴンに変え、シリコン20kgを溶融させた後、溶融シリコンの全量を30秒かけて2.5m下の受容容器に落下させた。
受容容器は実施例2と同様とした。すなわち、このシリコン落下条件の場合のシリコンと受容容器の接触面積は約2120cm2であり、該受容容器でのシリコン受容速度は、6.3×10-1g/sec・cm2であった。
溶融落下され、回収容器に受容されたシリコンの塊状物を冷却した後に取り出して見かけ密度を測定すると、2.31g/cm3であった。また該塊状物の圧縮強度は60MPaであった。
得られたシリコンの塊状物を、実施例1と同様に破砕・充填し、実施例1と同じ小型キャスティング装置で加熱溶融したところ、シリコン固体の全部が溶解するまでに所要した時間は約120分であった。
[比較例3]
内径50mm、長さ300mm、厚さ10mmのグラファイト製円筒を8kHzの高周波で約1400℃に加熱し、該円筒内に水素とトリクロロシランを供給してシリコンを析出させた。シリコンが約370g析出したところで、グラファイト筒の温度を1500℃に上昇させ、析出物を落下させた。回収したシリコンはグラファイトとの接触面のみが溶融し、他の大部分は溶融せずに固体のまま落下した様相であった。
回収物シリコンの見かけ密度は約2.32g/cm3であり、圧縮強度は約70MPaであった。
同様な条件で生成されたシリコンの塊状物を、実施例1と同様に破砕・充填し、実施例1と同じ小型キャスティング装置で加熱溶融したところ、シリコン固体の全部が溶解するまでに所要した時間は約120分であった。

[比較例4]
密閉容器内に、直径20mm、片側の長さ300mmのV字型に接続されたグラファイト製棒状物を配置し、該グラファイト棒状物に交流電流を通電して約1300℃に加熱した。該密閉容器に水素とトリクロロシランを供給してV字型の棒状物にシリコンを約250g析出させた後、通電量を増加させたところ、シリコン析出物はほぼ全量が溶融して落下した。
シリコン製の回収容器内に回収されたシリコンの見かけ密度は1.6g/cm3、圧縮強度は2MPaであった。
同様な条件で生成されたシリコンを、実施例1と同様に破砕・充填し、実施例1と同じ小型キャスティング装置で加熱溶融したところ、シリコン固体の全部が溶解するまでに所要した時間は約100分であった。

Claims (7)

  1. 溶融したシリコンを受容容器に落下、受容させることで製造されたシリコン冷却塊状物であり、
    該冷却塊状物が、気泡を含むとともに、
    (i)見かけ密度が1.5g/cm3以上2.3g/cm3以下であり、かつ、
    (ii)圧縮強度が5MPa以上、50MPa以下である
    ことを特徴とする、溶融シリコン冷却塊状物。
  2. 前記塊状物の体積が、50cm3以上であることを特徴とする、請求項1に記載の溶融シリコン冷却塊状物。
  3. 前記塊状物の形状が、インゴット化工程のルツボに近形状であることを特徴とする、請求項1または2に記載の溶融シリコン冷却塊状物。
  4. 溶融したシリコンを受容容器に落下、受容させることでシリコン冷却塊状物を製造するに際し、
    溶融シリコンを受容する容器の表面温度が0℃以上1000℃以下であり、かつ該受容容器に、1×10-3〜5×10-1g/sec・cm2の速度で溶融シリコンを受容させることを特徴とする、溶融シリコンの冷却塊状物の製造方法。
  5. 溶融シリコンが、水素とシラン類を600〜1700℃の範囲にある析出表面で接触させてシリコンを固体状態または溶融状態で析出させ、
    析出したシリコンの実質的に全部を、水素および/または窒素を含有する雰囲気下に溶融させたものであることを特徴とする、請求項4に記載の製造方法。
  6. 受容容器の形状が、インゴット化工程のルツボ形状に近形状とすることを特徴とする、請求項4または5に記載の製造方法。
  7. 受容容器のシリコンと接触する部分が、カーボンからなることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
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