JPWO2005055718A1 - 銀担持粒子およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

水殺菌用の粒子としてガーネットまたはガーネットを主成分とする粒子の表面に、銀が担持されている銀担持粒子を提供する。この際、好ましい銀の様態は、代表図のSEM写真に示したような、ガーネット粒子の表面に、銀の粒状塊が群をなして連続又は不連続に担持されているものである。 かかる粒子を効率的に製造するには、酒石酸ナトリウムカリウム、グルコースまたはアセトアルデヒドのうち少なくともいずれかを還元剤として水に溶解させた還元溶液と、硝酸銀水溶液とアンモニア液とを混合した混合溶液中に、ガーネット粒子を浸漬させる無電解メッキ法により行うことができる。

Description

本発明は、飲料水、貯蔵水等の水や、水を利用する空気清浄器の空気を殺菌処理するための銀担持粒子とその用途及び製造方法、更に当該粒子を用いた水殺菌用部材、空気殺菌用部材、さらに本粒子と水の不純物吸着材などとを組み合わせた水浄化用部材に関するものである。
飲料水やプール等の貯蔵水は、一般に塩素により殺菌されている。しかしプールや水槽中の貯蔵水では時間とともに徐々に塩素が揮発する。一方、飲料水においては、近年の健康志向を背景に、浄水器で塩素成分を取り除かれることも多くなりつつある。このような含塩素成分量の少ない水は、バクテリア等の雑菌が繁殖しやすい状態にある。他にも循環器で湯を循環させて使用する循環浄化槽付浴槽、いわゆる24時間風呂においては、水温が高く塩素が揮発しやすい状態のまま、浴槽の湯を用いるので、浴槽の湯の中で、レジオネラ菌が繁殖することが問題となっている。そこで、かかる塩素含有量の少ない水を安全に殺菌する必要があった。また、屋外の非常用貯水槽等の貯水場所においては、揮発する塩素による殺菌では長期間の殺菌効果が維持できず、貯水槽の水を塩素が消失する前に添加し、殺菌する必要があるが、実際は、このような手間のかかる作業がなされないため、バクテリアや緑藻類が繁殖したままになっているのが現状である。また空気清浄器においても水を利用して空気浄化を行うタイプのものは、その水が汚染され、バクテリア菌やカビ菌が繁殖することになる。そこで簡便かつ経済的な殺菌方法が必要とされていた。
ところで従来から、銀イオンが殺菌に効果があることは広く知られている。銀イオンによる殺菌処理は、所定濃度を超えない限り、人体に対する影響がない安全な殺菌方法である。また、紫外線やオゾンによる殺菌のような一過性の殺菌処理ではなく、発生させるために電源を必要とされることもない。更に塩素による殺菌処理と異なり、その成分が揮発することもない。そこで、様々な物質に銀を担持させて、これを徐々に銀イオンとして水中に溶出させ、水を殺菌する部材として用いる技術が知られている。例えば、特許文献1では活性炭に銀を担持させた技術、特許文献2では、結晶質ゼオライトに担持させた技術、特許文献3では、アルミノ珪酸塩の一部または全部のイオンにつき、銀錯イオンを形成するする銀イオンで置換させた技術が開示されている。
[特許文献1]特開昭49−61950号公報
[特許文献2]特開昭60−181002号公報
[特許文献3]特開平1−283204号公報
これら部材は、殺菌処理する水との接触面積を増加するため、粒子形状にして用いられることが望ましい。しかしながら、上記のような銀を担持させた物質では、いずれもその比重が小さいため、これを粒子状にして水の殺菌用部材に用いた場合、水中で浮遊したり拡散したりするので、その取り扱いが不便であった。例えば、水流の発生する循環装置を取り付けている水槽や、水流が起き易いプール、屋外の貯水槽等では、水流とともに上記部材が拡散する場合がある。このため、濾過材と濾過材との空壁が大きくなり、処理される水が銀に十分接触せず、銀の殺菌効果が十分発揮されていない場合が多かった。
また、浄水処理においては、処理を行う水を殺菌する処理を行うと同時に、不純物の除去処理を行う場合も多い。ここで水の不純物除去処理には、通常活性炭による浄水処理や砂濾過式の濾過塔を用いた浄水処理がなされていた。しかし、例えば新しい活性炭を使用する場合等において、乾燥した活性炭を水中に投入すれば、活性炭に吸着している空気が気泡となり、これにより処理すべき水との接触面積が制限され、特に投入直後の活性炭の不純物除去能力が十分発揮されていなかった。
更に、空気清浄器や加湿器においても、殺菌用材料を粒子化すると、比重が小さいものであれば空気流により飛散するので用いることができない。そこで現在殺菌用材料は繊維化されているが、繊維化した場合には目詰まりが生じやすいので、効果の持続性に乏しく、殺菌効果が十分発揮されていない場合が多かった。
また砂濾過式の濾過塔においては、濾過塔の濾材により水中の浮遊物質が除去されるが、その際、濾材表面に藻類や微生物が繁殖してしまう。例えば、濾材にアンスラサイト、セラミックス等を用いた場合、その表面には主に好気性菌が繁殖しやすい。一方、濾材に、フェロライト、マンガン砂等を用いた場合、その表面には嫌気性菌が繁殖しやすくなっていた。これらを取り除くため、硬度が硬く、比重の大きいガーネットを濾材中に混合し、両者を衝突させることで濾材表面に繁殖した微生物や付着した水中浮遊物質を除去していたが、かかる物理的手段のみでは、その洗浄効果は十分なものではなかった。
本発明の課題は、上記問題点を解決する為に、水を殺菌処理する用途に適する、粒子の密度が大きいことにより全体の比重が重く、水中でも浮遊・拡散が起こりにくく、銀の殺菌効果を十分に発揮できる粒子を提供することである。また、砂濾過式の濾過塔に用いられる濾材を効果的に殺菌できる水の浄化部材を提供することである。またこのような粒子の殺菌性能を維持しつつ、水の不純物処理を行う活性炭の水処理能力も高めた浄水用部材を提供することである。更にこのような粒子の効率的な製造方法を提供することである。
本発明者らは鋭意検討した結果、以下の手段を用いて、上記課題を解決した。
すなわち本発明は、ガーネットまたはガーネットを主成分とする粒子の表面に、銀が担持されている粒子の発明である。
若しくはガーネットまたはガーネットを主成分とする粒子の表面に、銀の粒状塊が群をなして連続または不連続に担持されている粒子の発明でもある。
また、前記粒子の前記担持されている銀の担持量の割合が、0.1〜5重量%であることが好ましい。
また本発明は、前記粒子の集合体を、水の殺菌の材料として用いた水殺菌用部材の発明でもある。
また本発明は、前記粒子の集合体を、空気中の水分を殺菌することで空気の殺菌を行う材料として用いた空気殺菌用部材である。
また、前記粒子の密度は3.2〜4.6g/cmであることが好ましい。また、前記粒子の集合体は、平均粒子径が0.01〜10mmであることが好ましい。
本発明の水殺菌用部材は、浄水器、貯水槽、浄水装置、水泳用プール、観賞用水槽、観葉植物の砂石、養殖池等、水を銀で殺菌することが必要とされるあらゆる用途に効果的に使用することができる。また本発明の粒子の集合体は、砂濾過式の濾過塔の濾材のひとつとして用いることができる。さらに本発明の空気殺菌用部材は、空気清浄機、加湿器または空気清浄機能を有するエアコンに効果的に使用することができる。
また本発明は、少なくとも前記粒子の集合体と活性炭とを混合している混合物からなる水浄化用部材の発明でもある。
また本発明の水浄化用部材は、貯水タンク、水の濾過装置または水浄化装置等に効果的に使用することができる。
また本発明は、電解メッキ法を用いた銀担持粒子の製造方法の発明でもあり、当該無電解メッキ法が、酒石酸ナトリウムカリウム、グルコースまたはアセトアルデヒドのうち少なくともいずれかを還元剤として水に溶解させた還元溶液と、硝酸銀水溶液とアンモニア液とを混合した混合溶液中に、ガーネット粒子を浸漬させて、当該ガーネット粒子表面に、多数の凹凸を有する塊状の銀を担持させるものであることで、殺菌用粒子を効率的に製造できる。
加えて前記無電解メッキ法の前処理工程として、ガーネットまたはガーネットを主成分とする粒子に酸処理を行い、前記粒子の表面を粗化させる工程を有することが好ましい。
本発明の粒子は、水や空気中の水分を殺菌する部材の材料として好適である。すなわち、本発明の粒子による殺菌は、銀による殺菌法なので、人体に影響を与える限りなく少なく、かつ主成分がガーネットであるから、飲料水を殺菌処理する場合であっても、人体に有害となる成分を殺菌処理する水に溶出することがない。またガーネットは密度が大きいので、殺菌処理する水の中で浮遊ないし拡散することがなく、本発明の粒子の集合体を、水の殺菌用部材として用いた場合の取り扱いが容易である。更に銀は細菌のみならず、真菌に対する殺菌効果も有するので、カビの発生を抑制することもできる。
また、ガーネットまたはガーネットを主成分とする粒子の表面に、銀の粒状塊が群をなして連続または不連続に担持されている粒子であれば、被殺菌媒体(水または空気中の水分)との接触面積が大きくすることができるので、被殺菌媒体の単位量、単位時間あたりの殺菌効果が大きく、殺菌用部材の材料として、特に好適に用いることができる。
また、担持されている銀の担持量の割合を、全体割合が0.1〜5重量%とした場合、殺菌処理する水に溶出する銀イオン濃度の制御が容易となり、また経済的でもある。
また、本発明の粒子の集合体の平均粒子径を0.01〜10mmとした場合、粒子集合体通過時の水の流速減少を最小限に抑えつつ、本発明の粒子と殺菌処理する水との接触面積を大きくすることができるので、濾過粒子間径を小さくすることが可能となり水中の浮遊物質等を効率良く除去できる。
また本発明の空気殺菌用部材は、空気清浄機等のフィルターとして用いた場合、銀が真菌の発生も抑えるため、季節初めの使用する際に典型的に発生する嫌なにおいを有する風が生じることもない。また、本発明の空気殺菌用部材は、粒子の集合体で構成されているので、目詰まりがおきにくく、かつフィルターの洗浄も容易である。加えて、ガーネットの比重が大きいので、当該部材からの粒子漏洩がおきにくい。
また、本発明の粒子の集合体を濾材のひとつとして用いた砂濾過式の濾過塔においては、濾材表面に付着した細菌を効率的に除去し、更に繁殖そのものを抑えることができる。この際、ガーネットは比重が重いため、このガーネットの替わりに本発明の粒子の集合体を用いた場合、砂濾過表層で水浄化用の微生物による水濾過が行われている場合においても当該微生物まで死滅させることはない。
また、本発明の水浄化用部材は、活性炭と、ガーネットを主成分とする比重の重い粒子との混合物であるので、本発明の水浄化用部材を処理すべき水中投入した直後から活性炭に吸着した気泡等が速やかに離脱し、活性炭の不純物除去能力を十分発揮しうる。このため、水の不純物除去と殺菌の両方の浄化処理を短時間で行うことができる。
更に、本発明の水浄化用部材によれば、例えば上部から処理する水を流入し、下部から浄化された水を流出する貯水タンクや濾過装置において使用する場合、水が満水状態になったときには、活性炭は、水との比重が近いので処理を行う水中に浮遊している状況になるが、比重の重い粒子は、その間隙を抜けて底面部に粒子集合体の層が形成されるため、処理する水の抗菌性を簡便に維持できる。また、例えば砂濾過式浄水塔や濾過筒が詰まった場合、砂濾過式浄水塔や濾過筒から液体を逆流させ、詰まりを取り除く場合があるが、この場合、本発明の浄水用部材であれば、高圧で逆流させても、本発明の粒子は比重が重いので、沈降する速度が速く、底面部分に高密度で集合するので、速やかに本来の殺菌特性を回復できる。
また酒石酸ナトリウムカリウム、グルコースまたはアセトアルデヒドのうち少なくともいずれかを還元剤として水に溶解させた還元溶液と、硝酸銀水溶液とアンモニア液とを混合した混合溶液中に、ガーネット粒子を浸漬させる製方法により、当該ガーネット粒子表面に、銀の粒状塊が群をなして連側または不連続に担持させることができるので、水殺菌や空気中の水分の殺菌用途として、好適な粒子を製造できる。
更に本発明の粒子を製造する方法として、前記無電解メッキ工程を行うに先立って、ガーネット粒子表面を粗化する前処理工程を設けることで、ガーネット粒子表面に銀が担持されやすくなり、安定した品質の粒子を効率的に製造することができる。
[図1]ガーネット表面の300倍SEM写真である。
[図2]ガーネット表面の2000倍SEM写真である。
[図3]本発明の実施例10の様態における粒子表面の300倍SEM写真である。
[図4]本発明の実施例10の様態における粒子表面の2000倍SEM写真である。
[図5]本発明の実施例12の様態における粒子表面の300倍SEM写真である。
[図6]本発明の実施例12の様態における粒子表面の2000倍SEM写真である。
本発明の粒子には、ガーネットまたはガーネットを主成分とする物質(以下、これを含めて単に「ガーネット」という。)を用いる。本発明にいうガーネットは、ザクロ石ともいわれ、ネソケイ酸塩鉱物の総称である。ガーネットの密度は3.15〜4.3g/cm程度であり、現在、水の濾過材として使用されており、安全性が確認されている材料のなかで、最も比重の大きい物質のひとつである。かかる比重の大きな物質を用いることで、本発明の効果を奏するものである。従って、かかる比重を維持したまま、若しくは本発明の効果を損なわない程度に軽微の比重の減少を伴って(具体的には密度約3.0g/cm以上を維持しつつ)、水に有害な成分を溶出しないガーネット以外の物質が、副次的に存在していてもよい。すなわち本発明にいう「ガーネットを主成分とする」とは、ガーネットの他にかかる副次的物質が存在しているが、その比重を利用する観点からみれば、実質的にはガーネット単体と相違ないような状態をいう。
本発明の粒子では、上記ガーネット粒子の表面に殺菌作用を有する銀を担持する。表面に担持された銀は、水と接触して徐々に溶出し、銀イオンとして殺菌効果を示すものである。従って、担持される物質の表面に銀が担持されていれば足りるので、その限りにおいて、例えばガーネットと表面の銀の間に別の層が存在しても良い。また、銀はガーネットの表面全面に担持されている必要はない。このため、ガーネットの表面も処理される水と接触することになるが、上述のように、ガーネットは水の濾過材として安全性が確認されている物質であるから問題はない。
本発明の粒子の殺菌作用を高めるには、本発明の粒子と水が接触する際に、ガーネットに担持された銀と水との接触面積が大きいほうが好ましい。接触面積増加のためには、ガーネット表面に、銀の粒状塊が群をなして連続的に、或いは部位によっては不連続に、担持されているものであることが好ましい。すなわち、ガーネットの表面を、銀が均一に被覆しているのではなく、ガーネット表面上に、銀の粒状塊が複数集まって、ガーネットの表面に群をなして存在しているものである。この銀の粒状塊の群は、部位によっては連続的に、また別の部位によっては不連続的に存在する。このため、銀の粒状塊の群の不連続部分には、銀の担持された層に空洞が生じている。ガーネット表面は、前記の銀の担持された層に完全に覆われているのではなく、当該空洞を通じて、その一部が外側に表れている状態にある。具体的な銀の担持状態としては、後で詳細に説明するガーネット表面上の銀のSEM写真である図3,4で示した様態を挙げることができる。ただし、本発明の様態は、図3,4に示された様態に限られるものではない。
本発明の粒子は、集合体として被殺菌媒体(水または空気中の水分)の殺菌処理の用途に使用するものである。本発明の粒子を集合体として殺菌用部材に用いるとは、複数個以上の粒子からなる一群をひとつの部材とすることをいう。すなわち水殺菌用部材または空気殺菌用部材として用いるためには、本発明の複数の粒子からなる集合体を、そのまま或いは当該集合体をフィルターなどの様態にして用いることができる。当該粒子の平均粒子径は0.01〜10mmであることが好ましい。あまりに大きな平均粒子径であると、水との接触面積を増加させるために粒子形状とした意味がなくなり、一方、あまりに小さい平均粒子径であると、ガーネット表面に適当量の銀を担持させることが困難になるからである。
また、本発明の粒子のガーネット粒子の表面に担持される銀の担持量を調整することにより、場面に応じた銀イオンの溶出量を調整することができる。水の殺菌効果と過度の銀イオン溶出制御との調和の観点から、担持されている銀の担持量の割合は、全体重要に対して0.1〜20重量%が好ましく、更には0.1〜5重量%であることがより好ましい。担持割合がこの範囲であれば、殺菌処理を行う水に溶出する銀イオンの濃度を制御しやすいからである。つまり、あまりに銀イオンの担持量が少ないと、殺菌効果がほとんど生じない。一方、あまりに銀の担持量が多いと、銀イオンの溶出を制御することが困難となり、また必要以上に銀が溶出する可能性があるので、経済的でもない。前記好適な担持割合で銀を担持した場合、本発明の粒子全体としての密度はおよそ、3.2〜4.6g/cmである。
本発明の粒子は、砂濾過式の濾過塔に用いられる濾材のひとつとして用いることもできる。濾過塔に用いられる濾材の具体例としては、濾過砂の他、アンスラサイト、フェロライト、マンガン砂、セラミックスを挙げることができるが、これらに限られるものではない。ガーネットは、濾過塔の最下層の濾材として用いられるものであるが、本発明の粒子は、かかるガーネットに一部置き換えて、ガーネットとともに混合して用いることができる。本発明の粒子の濾材に対する混合割合は、特段限定されるものではなく、ガーネットと本発明の粒子を完全に置き換えてもよい。一部置き換えの場合、ガーネットと本発明の粒子との混合物全体に対する本発明の粒子の割合が0.5重量%以上であれば、殺菌効果を発揮することができる。
(水浄化用部材)
本発明の粒子は、単独の集合体で、或いはイオン交換樹脂、光触媒粒子、銅、亜鉛粒子等、水から不純物成分を取り除くことのできる材料と混合して、水浄化用部材として用いることもできる。かかる水浄化用部材は、処理すべき水から不純物を取り除くと同時に水の殺菌を行うことができるので、水の浄化処理の時間を短縮できる。
なかでも、本発明の粒子と活性炭と混合した本発明の水浄化用部材は、上記効果以上の更なる効果を示す。水浄化用部材は、水処理時に処理する水中に投入して用いることが多いが、本発明の水浄化用部材であれば、処理すべき水に投入した直後から、活性炭の不純物除去能力を十分発揮させることができる。乾燥している活性炭には、空気が吸着しているため、乾燥した状態のまま水中に投入したとき、吸着している空気が気泡になって、処理すべき水との接触面積が小さくなり、本来の不純物除去性能を十分発揮し得ない。しかし、本発明の水浄化部材では、活性炭が比重の大きいガーネットの粒子と混合されている。このため、比重の重いガーネットの粒子が水中で急速に沈降しようとするので、混合されている活性炭との間で強い衝突が生じる。この衝突により、活性炭に吸着している気泡が除去されるので、活性炭は、処理する水中投入直後から、十分な不純物除去能力を発揮でき、浄水の処理時間も更に短縮される。
このような混合物としての相乗効果を得るためには、本発明の水浄化用部材に用いられる活性炭の形状は粒子形状であることが望ましい。また、その粒子径は、混合する粒子と同程度であることが望ましい。具体的には、活性炭粒子の粒子径が、混合する粒子の平均粒子径の2倍以下であることが好ましい。活性炭粒子の粒子径が粒子の粒子径よりあまりに大きい場合には、衝突による吸着空気除去効果に乏しいからである。
また、混合する粒子と活性炭の混合割合は、粒子に担持している銀の担持割合や、処理すべき水が不純物除去を主とするか、殺菌を主とするかなどの要因により、適宜調整することができるが、一般的には、混合物全体の体積量に対する粒子の体積割合が3〜50%の範囲で用いられる。
(製造方法)
上記のような性質を有する本発明の粒子の効率的な製造方法を説明する。本発明の粒子をガーネット粒子に銀を溶射する方法で製造しようとすると、粒子の片側にのみ銀が担持されるので、粒子全体に銀を担持させるには、ガーネット粒子を振動攪拌させながら処理する必要がある。他方、ガーネットは絶縁物質なので、電解メッキ法による表面担持は困難である。このため、本発明の粒子の製造方法としては、無電解メッキ法にて粒子全体に銀を担持する方法が好ましい。更に無電解メッキ法によれば、ガーネットの表面に、多数の凹凸を有する塊状の銀が容易に担持される点においても好ましい。
無電解メッキ工程においては、その前処理工程として、ガーネット粒子表面を粗化する工程を設けてもよい。ガーネット表面が粗化されることにより、銀錯体が、ガーネット表面上に担持されやすくなり、粒子表面への銀の担持が容易になり、安定的に一定の品質を有する銀担持されたガーネット粒子できるからである。ガーネット粒子の表面を粗化させるには、塩酸、硫酸、硝酸等の酸で酸処理することが簡便である。
無電解メッキに使用する銀イオンを含む溶液は、銀イオンを含む溶液であれば制限無く用いることができるが、コスト等の観点から、硝酸銀溶液を用いるのが一般的である。またこの溶液にアンモニアを加えて、銀のアンモニア錯体とすることが一般的である。本メッキ用溶液に還元剤を加えて前記ガーネット粒子を浸漬させると、銀錯体が還元されて析出する銀により、前記ガーネット粒子表面に銀が担持される。これにより本発明の粒子を効率的に製造することができる。還元剤としては、適度な反応速度のものが好ましい。具体的には、ロッシェル塩(酒石酸ナトリウムカリウム)、ぶとう糖(グルコース)アセトアルデヒドなどを挙げることができる。一方、アスコルビン酸は反応速度が速すぎ、逆にグルタルアルデヒドは反応速度が遅すぎるので好ましくない。
本発明の粒子の製造方法としては、上記無電解メッキ方法以外の方法として、スパッタリング法、プラズマ放電法、アーク放電法、グロー放電法、真空蒸着法等による銀の蒸着方法で、ガーネット粒子を振動攪拌させながら粒子全体に銀を担持させて製造することもできる。また、銀粒子を含む溶剤をガーネット粒子に吹き付けることでも製造できる。
以下、実施例により更に本発明を詳細に説明する。ただし本発明は、実施例の様態に限られるものではない。
(粒子の製造)
実施例における粒子の製造は、無電解メッキ法により行った。ガーネット粒子には(株)トーケミ社製のガーネットを十分水洗浄して用いた。ガーネット粒子の集合体は、小孔を多数設けたプラスチック容器中に詰めた。硝酸銀水溶液には、キシダ化学(株)製の固体硝酸銀精製水に溶解して用いた。なお、濃厚な硝酸銀水溶液にアンモニアを加えると雷銀(AgN)を生じるおそれがあったので、両者の混合において発熱が大きいときは容器外側から水冷を行った。
(還元剤の種類)
[実施例1]
銀の還元液として、D−グルコース9g(0.25mol)、酒石酸ナトリウムカリウム0.8g(5.34×10−3mol)を200mLの水と20mLのメタノール混合液に溶解させたものを用いた。この還元液に、0.1mol/L硝酸銀水溶液40mL、アンモニア水12×10−3mol、更にpH調整のために水酸化ナトリウム0.5g溶解させたものを混合した。その直後、前記孔あき容器に詰まっていたガーネットを、当該容器ごと当該混合液中に浸した。そのままおよそ19時間放置してから、ガーネットを孔あき容器ごと取り出したところ、ガーネットの表面に白色の銀が付着していた。
[実施例2]
銀の還元液として、D−グルコース9g(0.25mol)40mLを200mLの水と20mLのメタノール混合液に溶解させたものを用いた。この溶解液に、0.1mol/L硝酸銀水溶液40mL、アンモニア水12×10−3mol、更にpH調整のために水酸化ナトリウム0.5g溶解させたものを混合した。その直後、前記孔あき容器に詰まっていたガーネットを、当該容器ごと当該混合液中に浸した。そのままおよそ19時間放置してから、ガーネットを孔あき容器ごと取り出したところ、実施例1と同様にガーネットの表面に白色の銀が付着していた。
[実施例3]
銀の還元液として、0.1mol/LのD−グルコース水溶液40mLを用いた。この還元液に、0.1mol/L硝酸銀水溶液40mL、アンモニア水12×10−3mol、更にpH調整のために水酸化ナトリウム0.5g溶解させたものを混合した。その直後、前記孔あき容器に詰まっていたガーネットを、当該容器ごと当該混合液中に浸した。そのままおよそ16時間放置してから、ガーネットを孔あき容器ごと取り出したところ、実施例1と同様にガーネットの表面に白色の銀が付着していた。
[実施例4]
銀の還元液として、0.1mol/Lのアセトアルデヒド水溶液40mLを用いた。この還元液に、0.1mol/L硝酸銀水溶液40mL、アンモニア水12×10−3molを溶解させたものを混合した。その直後、前記孔あき容器に詰まっていたガーネットを、当該容器ごと当該混合液中に浸した。そのままおよそ17時間放置してから、ガーネットを孔あき容器ごと取り出したところ、ガーネットの表面にはガーネットの表面に白色の銀が付着していたが、実施例1と比較するとその付着量は少量だった。
[実施例5]
銀の還元液として、0.1mol/Lのグルタルアルデヒド水溶液40mLを用いた。この還元液に、0.1mol/L硝酸銀水溶液40mL、アンモニア水12×10−3molを溶解させたものを混合した。その直後、前記孔あき容器に詰まっていたガーネットを、当該容器ごと当該混合液中に浸した。そのままおよそ17時間放置してから、ガーネットを孔あき容器ごと取り出したが、ガーネットの表面に銀は付着していなかった。
[実施例6]
銀の還元液として、0.1mol/LのL−アスコルビン酸ナトリウム水溶液40mLを用いた。この還元液に、0.1mol/L硝酸銀水溶液40mL、アンモニア水12×10−3molを溶解させたものを混合した。その直後、前記孔あき容器に詰まっていたガーネットを、当該容器ごと当該混合液中に浸した。浸した直後から、激しく反応が生じた。そのままおよそ17時間放置してから、ガーネットを孔あき容器ごと取り出したが、銀の沈殿が生じていたのみで、ガーネットの表面には銀が付着していなかった。
(濃度依存性)
実施例1〜6の結果から、銀の還元剤として良好であった酒石酸ナトリウムカリウムを用いて、濃度依存性を更に調べた。
[実施例7]
0.01mol/Lの酒石酸ナトリウムカリウム水溶液40mLを還元液として用いた。この還元液に、0.01mol/L硝酸銀水溶液40mLとアンモニア水12×10−3molを混合した。その直後、前記孔あき容器に詰まっていたガーネットを、当該容器ごと当該混合液中に浸した。そのままおよそ14時間放置してから、ガーネットを孔あき容器ごと取り出したが、ガーネットの表面に銀は付着しなかった。
[実施例8]
0.05mol/Lの酒石酸ナトリウムカリウム水溶液40mLを還元液として用いた。この還元液に、0.1mol/L硝酸銀水溶液40mLとアンモニア水12×10−3molを混合した。その直後、前記孔あき容器に詰まっていたガーネットを、当該容器ごと当該混合液中に浸した。そのままおよそ14時間放置してから、ガーネットを孔あき容器ごと取り出したところ、実施例1よりは少量であるものの、ガーネットの表面に銀が付着した。
[実施例9]
0.813mol/Lの酒石酸ナトリウムカリウム水溶液40mL,メタノール8mL,水2mLを混合したものを還元液として用いた。この還元液に、1.25mol/L硝酸銀水溶液40mLとアンモニア水0.15molを混合した。その直後、前記孔あき容器に詰まっていたガーネットを、当該容器ごと当該混合液中に浸した。そのままおよそ16時間放置してから、ガーネットを孔あき容器ごと取り出したところ、ガーネットの表面に白色の銀が付着した。
[実施例10]
1.625mol/Lの酒石酸ナトリウムカリウム水溶液40mL,メタノール8mL,水7mLを混合したものを還元液として用いた。この還元液に、3.3mol/L硝酸銀水溶液30mLとアンモニア水0.222molを混合した。その直後、前記孔あき容器に詰まっていたガーネットを、当該容器ごと当該混合液中に浸した。そのままおよそ16時間放置してから、ガーネットを孔あき容器ごと取り出したところ、ガーネットの表面にまんべんなく銀が付着していた。
[実施例11]
2.22mol/Lの酒石酸ナトリウムカリウム水溶液45mL,メタノール8.7mLを混合したものを還元液として用いた。この還元液に、13.3mol/L硝酸銀水溶液15mLとアンモニア水0.503molを混合した。その直後、前記孔あき容器に詰まっていたガーネットを、当該容器ごと当該混合液中に浸した。そのままおよそ15時間放置してから、ガーネットを孔あき容器ごと取り出したところ、ガーネットの表面にまんべんなく銀が付着していた。
[実施例12]
実施例12では、スパッタリング蒸着法にて、銀が担持されたガーネット粒子を得た。ガーネット粒子を網状の籠に入れ、当該籠ごとチャンバー内に固定して、当該チャンバー内を0.3Paの真空状態にした。次にターゲットである銀にDC800V、3000Wの電子線を30秒〜1分間照射して、ガーネット粒子表面に、銀のスパッタリングを行った。実験で用いたスパッタリング機は、スパッタリング機の台ごと揺することができる機器を使用したので、スパッタリングの間、当該スパッタリング機の台を揺することで、籠内のガーネット粒子に均等に銀が付着できるようにした。スパッタリング終了後、チャンバーから取り出したガーネット粒子の表面には、まんべんなく銀が付着していた。
(比較例1)
直径2.5mmの銀線(950銀、銀純度95%)を2.5mmごとにペンチで切り、粒子形状の銀を得た。
(SEM写真による表面観察)
実施例に用いたガーネットの表面及び実施例10、12の銀が担持したガーネットの表面のSEM(走査電子顕微鏡)写真を以下に示す。SEM写真の撮影装置には、「JSM−5800LVC」(日本電子株式会社製)を用いた。倍率は300倍と2000倍の2種類で撮影した。300倍のSEM写真には、画像下に50μmの長さが表示されており、2000倍のSEM写真には10μmの長さが表示されている。
図1、2はガーネットの表面SEM写真であり、図1が300倍、図2が2000倍である。図3,4は実施例10の表面SEM写真であり、図3が300倍、図4が2000倍である。図5,6は実施例12の表面SEM写真であり、図5が300倍、図6が2000倍である。
図3,4から、無電解メッキ法で銀を担持した実施例10の粒子表面には、ガーネットの表面に、塊形状の銀が、多数の群を形成して、部位によっては連続的に、また別の部位によっては不連続的にガーネット表面に点在している結果、当該粒子表面は、凹凸状態となっていることが分かる。前記不連続部位からは、空洞が生じており、当該空洞からガーネットの表面が一部表れている。
これに対し、図5,6からは、スパッタリング法で銀を担持した実施例12の粒子表面には、銀が平坦に付着している結果、当該粒子表面は図1,2で示したようなガーネットの表面状態と同様の状態となっていることが分かる。
(銀溶出試験)
底面と側面に1.5mm四方の穴、更に側面には3箇所に15mm四方の大きな穴開けたポリ容器を2つ用意して、実施例10の粒子8.51g、及び比較例1の粒子8.52gをそれぞれ入れた。ポリ容器の穴からこれらの粒子がこぼれ落ちないことを確認した上で、それぞれ精製水250mLとマグネット攪拌子とが入ったビーカーに、前記粒子をポリ容器ごと浸漬させた。このようにすることで、攪拌子を回転させても攪拌子と粒子が直接接触することを避けることができ、また攪拌子の回転により生じる水流も直接粒子に当たることを避けることができた。すなわち本試験方法では、攪拌子や粒子同士の衝撃による銀の溶出の影響を避けることができるものである。この状態でそれぞれ46時間攪拌を続けた。その後、浸漬していた水から粒子を取り出し、残った水について銀の溶出濃度を測定した。その結果、その結果、実施例10及び比較例1の粒子を入れた水の銀の溶出濃度はそれぞれ0.705mg/L,0.002mg/Lであった。
(殺菌試験)
1Lの殺菌した清水に実施例10及び12の粒子を40g浸漬した。次に普通ブイヨン培地で培養した大腸菌(Escherichia coli IFO3972)の培養液0.1mLを前記清水に接種し、25℃で保存した。そして接種直後及び24時間後の清水中に生存する菌数を測定した。なお試料を入れないものを対象として用いた。生菌数の測定は、「衛生試験法・注解」(2000)日本薬学会編記載の混釈平板溶媒法により行った。ただし微生物の溶媒には普通寒天培地を用いた。接種直後においては、実施例10の粒子を入れたサンプルも対照サンプルもともに生菌数は4×105個/mLであった。24時間後の生菌数は、対象サンプルでは接種直後と変わらず、4×105個/mLであったのに対し、実施例10の粒子を入れたサンプルでは大腸菌は検出されなかった。
本発明の粒子は、銀により水や空気中の水分を殺菌する用途に用いる部材の材料として、広い利用可能性を有する。また、本発明の粒子は、このような粒子の効率的な製造を行う方法として利用できる。また、本発明の水浄化用部材は、水から不純物除去し、同時に殺菌も行う必要のある部材として広く用いることができる。
具体的には、本発明の粒子の集合体を水殺菌用の部材または空気殺菌用の部材として好適に用いることができる。さらに、この本発明の水殺菌用部材や空気殺菌用部材は以下のような用途に使用できる。
浄水器においては、本発明の水殺菌用部材を、例えば殺菌用の浄水フィルターとして使用した場合、粒子の集合体であれば接触表面積を大きくすることができるので、水との接触が短時間であっても効果的な水の殺菌が可能である。その上、水が流入又は流出する際にも当該粒子の集合体が拡散することがなく、取り扱いが容易である。また、浄水槽においては、本発明の水殺菌用部材を、例えば水を貯水部の底面に設置した場合、当該粒子が水上に浮いてくることがないので、安定した殺菌効果を得ることができ、好適に用いることができる。更に水泳用プールでは、本発明の粒子の集合体を、例えばプール底若しくは水循環装置内に設置することで、塩素殺菌の場合のように揮発することがなく効率的な殺菌が可能である。更に循環浄化槽付浴槽では、本発明の水殺菌用部材を、例えば循環浄化槽中で用いた場合には、塩素殺菌のように揮発しないので、効率的なレジオネラ菌の殺菌が可能となる。更に魚等の観賞用水槽では、本発明の水殺菌用部材を、例えば砂利替わりに観賞用水槽の底に敷くことで、砂底面に繁殖し、魚の尾腐れ病や、うろこに付く釣鐘虫等の魚に影響を与える病原性微生物の繁殖を防ぐことができる。その上、ガーネット自体が鉱物なので、砂利替わりに用いた場合でも、観賞用の水槽としての美観を損なうことがない。更に水を循環させて栽培に利用している水耕栽培では、本発明の水殺菌用部材を、例えば循環機内に設置することで、栽培植物の根腐れ防止にも利用できる。
更に、従来ガーネットが砂濾過式の濾過塔の最下段に用いられている点を利用して、濾過塔に用いられているガーネットの濾材の一部を本発明の粒子の集合体に替えることで、砂濾過の最終段階において、確実な水の殺菌を行うことができる。
また、本発明の粒子の集合体を、例えばステンレス網ケースや不織布製の袋に充填して、比重が重く水流の影響を受けにくい水殺菌用部材とすることができる。このため、この水殺菌用部材は、処理を行う水の中に投入若しくは吊り下げておくだけで抗菌効果を得ることができる。このため、特に貯水タンク、受水槽、冷却チラーユニット、浴槽等の部材として効果的に利用できる。
上記特徴は、少雨の気候の年や災害などの非常用に雨水を貯蔵する貯蔵庫や貯蔵池に特に好適に作用する。すなわちかかる非常用に貯蔵している水は、通常水を貯蔵したままの状態で長期間放置されることになるが、いざ必要になった場合、バクテリアや緑藻類などが発生して生活水として使用できないものであることが多い。本発明の水殺菌用部材であれば、その殺菌効果は長期間持続するので、定期的に粒子の集合体を入れ替えるだけで、非常用の水として一定の品質を保持することができる。更に本発明の粒子は、比重が重いので集中豪雨などで、雨が急激に流れ込んだ場合でも、水流とともに暴れることがないので、かかる場合でも粒子が外へ流出することがない。
また、本発明の水殺菌部材を用いた濾過筒は、塩素を消費することはないので、病院、公民館や家庭への上水の配水管から給水管に切り替わる部位に設置すると、通常の塩素殺菌に加え、銀による殺菌効果が得られるため、更に無菌に近い状態の水を供給するための部材として効果的に利用できる。
また、本発明の浄水用部材は、特に貯水する部位を有している水の処理装置に好適に利用できる。具体的には、貯水タンクや濾過装置においては、常に殺菌度の高い浄水を提供できる浄水用部材として利用できる。更に、浄水装置においては、処理すべき水の中に本発明の浄水用部材の初期投入した直後から、水の浄化作用を効果的に発揮できる浄水用部材として利用できる。
また、本発明の空気殺菌用部材は、カビ発生を抑制できる空気清浄機やエアコンのフィルター更に加湿器に用いることができる。

Claims (21)

  1. ガーネットまたはガーネットを主成分とする粒子の表面に、銀が担持されている粒子。
  2. ガーネットまたはガーネットを主成分とする粒子の表面に、銀の粒状塊が群をなして連続又は不連続に担持されている粒子。
  3. 前記担持されている銀の担持量の割合が、全体重量に対して、0.1〜5重量%である請求の範囲1または2記載の粒子。
  4. 前記粒子の密度が3.2〜4.6g/cmである請求の範囲1または2記載の粒子。
  5. 請求の範囲1〜4のいずれかに記載された粒子の集合体を、水の殺菌の材料として用いた水殺菌用部材。
  6. 請求の範囲1〜4のいずれかに記載された粒子の集合体を、空気中の水分を殺菌することで空気の殺菌を行う材料として用いた空気殺菌用部材。
  7. 前記殺菌用粒子の集合体の平均粒子径が、0.01〜10mmである請求の範囲5記載の水殺菌用部材。
  8. 請求の範囲5または7に記載された水殺菌用部材を用いた浄水器。
  9. 請求の範囲5または7に記載された水殺菌用部材を用いた貯水槽。
  10. 請求の範囲5または7に記載された水殺菌用部材を用いた浄水装置。
  11. 請求の範囲5または7に記載された水殺菌用部材を用いた水泳用プール。
  12. 請求の範囲5または7に記載された水殺菌用部材を用いた循環浄化槽付浴槽。
  13. 請求の範囲5または7に記載された水殺菌用部材を用いた観賞用水槽。
  14. 請求の範囲1〜4のいずれかに記載された粒子の集合体を、濾材のひとつとして用いた砂濾過式の濾過塔。
  15. 請求の範囲6に記載された空気殺菌用部材を用いた空気清浄機、加湿器または空気清浄機能を有するエアコン。
  16. 少なくとも請求の範囲1〜4のいずれかの項に記載された粒子の集合体と活性炭とを混合している混合物からなる水浄化用部材。
  17. 請求の範囲16記載の水浄化用部材を用いた浄化槽。
  18. 請求の範囲16記載の水浄化用部材を用いた貯水タンク。
  19. 請求の範囲16記載の水浄化用部材を用いた水の濾過装置。
  20. 無電解メッキ法による殺菌用粒子の製造方法であって、当該無電解メッキ法が、酒石酸ナトリウムカリウム、グルコースまたはアセトアルデヒドのうち少なくともいずれかを還元剤として水に溶解させた還元溶液と、硝酸銀水溶液とアンモニア液とを混合した混合溶液中に、ガーネット粒子を浸漬させて、銀を担持させる粒子の製造方法。
  21. 前記無電解メッキ法の前処理工程として、ガーネットまたはガーネットを主成分とする粒子に酸処理を行い、前記粒子の表面を粗化させる工程を有する請求の範囲20記載の粒子の製造方法。
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