JPWO2004102561A1 - コンテンツ記録再生装置および方法 - Google Patents
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Abstract
コンテンツ記録再生装置は、第1のメディアから符号化コンテンツを読み出す第1のメディア管理部と、読み出された符号化コンテンツを復号化して、復号化コンテンツを出力するデコーダと、少なくともデコーダから出力された復号化コンテンツを受け取って出力する制御部と、制御部から出力された復号化コンテンツを再生する表示部と、前記符号化コンテンツが第2のメディアに記録できる場合において、表示部における復号化コンテンツの再生中に、前記第1のメディア管理部により読み出された符号化コンテンツを受け取り、第2のメディアに記録する第2のメディア管理部を備えている。これにより、他の記録メディアへのコピー終了までの待ち時間を短縮できる。
Description
本発明は、映像および音声等を含む再生対象のコンテンツを、光ディスク、磁気ディスク等の記録メディアに記録する技術に関する。
従来から、磁気ディスクを記録メディアとするハードディスクドライブを用いて、または、大容量の書き換え型DVD(Digital Versatile Disc;ディジタルバーサタイルディスク)を記録メディアとする光ディスク装置を用いて、コンテンツを記録し、再生することができるコンテンツ記録再生装置が知られている。
近年のコンテンツ記録再生装置の中には、1台で磁気ディスクと光ディスク等の異なる種類の記録メディアのいずれにもコンテンツを記録し、記録したコンテンツを再生できる複合型の装置も開発されている。例えば日本国特開2001−344898号公報には、ある記録メディアにコンテンツを記録すると同時に、他の記録メディアにも同じコンテンツを記録するコンテンツ記録再生装置が記載されている。このコンテンツ記録再生装置は、装置内の全ての記録メディアに同じコンテンツを記録する。そして、記録メディアに記録されたコンテンツを他の記録メディアにコピーする必要が生じた場合には、見かけ上、瞬時に全ての記録メディアへの記録を完了することができる。
近年の複合型のコンテンツ記録再生装置は、ある記録メディアに記録されたコンテンツを他の記録メディアにコピーする場合には、ユーザに、コンテンツを再生視聴していない状態でどのコンテンツを記録するかを選択させている。
従来のコンテンツ記録再生装置では、装置内の全ての記録メディアに同じコンテンツが記録されるため、ユーザがコピーしたいコンテンツ、またはその一部分だけを取捨選択することができない。
さらに、従来のコンテンツ記録再生装置を用いて記録メディアに記録されたコンテンツを他の記録メディアにコピーする場合には、コンテンツの記録動作のみならず、再生視聴動作も停止しなければならない。これでは、コンテンツを再生視聴中のユーザは、一旦その再生視聴を終了しなければならず、不便である。その一方、コンテンツの再生視聴を完了した後に他の記録メディアへのコンテンツの記録を開始すると、記録完了までの待ち時間が長くなってしまう。
本発明の目的は、複数の記録メディアを有するコンテンツ記録再生装置において、他の記録メディアへの記録終了までのユーザの待ち時間を短縮することであり、例えば記録メディアに記録されたコンテンツの再生視聴を継続しながら、そのコンテンツを他の記録メディアに記録することである。
近年のコンテンツ記録再生装置の中には、1台で磁気ディスクと光ディスク等の異なる種類の記録メディアのいずれにもコンテンツを記録し、記録したコンテンツを再生できる複合型の装置も開発されている。例えば日本国特開2001−344898号公報には、ある記録メディアにコンテンツを記録すると同時に、他の記録メディアにも同じコンテンツを記録するコンテンツ記録再生装置が記載されている。このコンテンツ記録再生装置は、装置内の全ての記録メディアに同じコンテンツを記録する。そして、記録メディアに記録されたコンテンツを他の記録メディアにコピーする必要が生じた場合には、見かけ上、瞬時に全ての記録メディアへの記録を完了することができる。
近年の複合型のコンテンツ記録再生装置は、ある記録メディアに記録されたコンテンツを他の記録メディアにコピーする場合には、ユーザに、コンテンツを再生視聴していない状態でどのコンテンツを記録するかを選択させている。
従来のコンテンツ記録再生装置では、装置内の全ての記録メディアに同じコンテンツが記録されるため、ユーザがコピーしたいコンテンツ、またはその一部分だけを取捨選択することができない。
さらに、従来のコンテンツ記録再生装置を用いて記録メディアに記録されたコンテンツを他の記録メディアにコピーする場合には、コンテンツの記録動作のみならず、再生視聴動作も停止しなければならない。これでは、コンテンツを再生視聴中のユーザは、一旦その再生視聴を終了しなければならず、不便である。その一方、コンテンツの再生視聴を完了した後に他の記録メディアへのコンテンツの記録を開始すると、記録完了までの待ち時間が長くなってしまう。
本発明の目的は、複数の記録メディアを有するコンテンツ記録再生装置において、他の記録メディアへの記録終了までのユーザの待ち時間を短縮することであり、例えば記録メディアに記録されたコンテンツの再生視聴を継続しながら、そのコンテンツを他の記録メディアに記録することである。
本発明のコンテンツ記録再生装置は、第1のメディアに記録された符号化コンテンツの少なくとも一部分を第2のメディアにコピーする。コンテンツ記録再生装置は、読み出し指示信号に基づいて前記第1のメディアから前記符号化コンテンツを読み出す第1のメディア管理部と、前記第1のメディア管理部により読み出された前記符号化コンテンツを復号化して、復号化コンテンツを出力するデコーダと、前記読み出し指示信号を生成して前記符号化コンテンツの読み出しを制御する制御部であって、少なくとも前記デコーダから出力された復号化コンテンツを受け取って出力する制御部と、前記制御部から出力された復号化コンテンツを再生する表示部と、前記符号化コンテンツが前記第2のメディアに記録することが可能な場合において、前記表示部における前記復号化コンテンツの再生中に、前記第1のメディア管理部により読み出された符号化コンテンツを受け取り、前記第2のメディアに記録する第2のメディア管理部とを備えている。これにより上記目的が達成される。
コンテンツ記録再生装置は、前記符号化コンテンツをコピーする範囲の指定がない限り、前記符号化コンテンツの先頭から最後までを前記第2のメディアにコピーしてもよい。
コンテンツ記録再生装置は、前記表示部における前記復号化コンテンツの再生中に、ユーザからコピーを開始する開始指示およびコピーの開始位置に関する位置特定指示を受け取る受信部をさらに備え、前記制御部は、前記開始指示および前記位置特定指示に基づいて、前記符号化コンテンツの読み出し位置および読み出し開始を指示する読み出し指示信号を生成し、前記第1のメディア管理部は、前記読み出し指示信号に基づいて、指示された読み出し位置から前記符号化コンテンツを読み出してもよい。
前記受信部は、前記符号化コンテンツの先頭位置を、コピーの開始位置として特定する位置特定指示を受け取ってもよい。
前記受信部は、前記符号化コンテンツの現在再生中の位置を、コピーの開始位置として特定する位置特定指示を受け取ってもよい。
前記符号化コンテンツは、コピーを開始する前記位置から最後の位置までに対応する未再生部分と、先頭の位置からコピーを開始する前記位置までの再生が終了している再生済部分とを含み、
前記制御部は、前記未再生部分の読み出しを指示する第1の読み出し指示信号を生成し、さらに、前記未再生部分の読み出し終了後に前記再生済部分の読み出しを指示する第2の読み出し指示信号を生成し、前記第1のメディア管理部は、前記第1の読み出し指示信号に基づいて前記未再生部分を読み出し、その後、前記第2の読み出し指示信号に基づいて前記再生済部分を読み出し、前記デコーダは、読み出された前記未再生部分を復号化して前記復号化コンテンツとして出力し、前記制御部は、読み出された前記未再生部分を受け取って前記第2のメディア管理部に出力し、その後、読み出された前記再生済部分を受け取って前記第2のメディア管理部に出力してもよい。
前記符号化コンテンツは、前記符号化コンテンツのコピーを開始する前記位置から最後の位置までに対応する未再生部分と、前記符号化コンテンツの先頭の位置からコピーを開始する前記位置までの再生が終了している再生済部分とを含み、前記制御部は、第1のデータ量だけ前記未再生部分の読み出しを指示する第1の読み出し指示信号を生成し、前記第1の読み出し指示信号に基づく読み出しの終了後に、第2のデータ量だけ前記再生済部分の読み出しを指示する第2の読み出し指示信号を生成し、前記未再生部分および前記再生済部分の全ての読み出しが終了するまで、前記第1の読み出し指示信号および前記第2の読み出し指示信号を繰り返し生成し、前記第1のメディア管理部は、前記第1の読み出し指示信号に基づいて前記未再生部分を読み出し、前記第2の読み出し指示信号に基づいて前記再生済部分を読み出し、前記デコーダは、前記第1のメディア管理部により読み出された前記未再生部分を復号化して、前記復号化コンテンツとして出力し、前記制御部は、読み出された前記未再生部分を受け取って前記第2のメディア管理部に出力し、その後、読み出された前記再生済部分を受け取って前記第2のメディア管理部に出力してもよい。
コンテンツ記録再生装置は、前記復号化コンテンツを符号化するエンコーダをさらに備え、前記デコーダは、前記第1のメディアに記録された前記符号化コンテンツの第1の属性を示す属性情報に基づいて前記符号化コンテンツを復号化して、前記復号化コンテンツを出力し、前記エンコーダは、前記符号化コンテンツが前記第2のメディアに記録することができない場合には、前記復号化コンテンツを符号化して前記第1の属性と異なる第2の属性を有する符号化コンテンツを生成し、前記第2のメディア管理部に出力してもよい。
前記制御部は、コピーの対象である前記符号化コンテンツの少なくとも一部分のうち、前記第2のメディアへのコピーが完了していない部分のデータ量と、前記第2の記録メディアへの書き込みレートとに基づいて、コピーするために要するコピー時間を計算し、前記表示部は、前記コピー時間に基づいてコピー完了までの残り時間を表示してもよい。
前記制御部は、再生中の前記復号化コンテンツを最後まで再生するために要する再生残り時間をさらに計算し、前記再生残り時間および前記コピー時間のうちの長い方を、コピー完了までの残り時間として表示してもよい。
本発明によるコンテンツ記録再生方法は、第1のメディアに記録された符号化コンテンツの少なくとも一部分を第2のメディアにコピーする。コンテンツ記録再生方法は、読み出し指示信号を生成するステップと、前記読み出し指示信号に基づいて前記第1のメディアから前記符号化コンテンツを読み出すステップと、読み出された前記符号化コンテンツを復号化して復号化コンテンツを生成するステップと、生成された前記復号化コンテンツを再生するステップと、前記符号化コンテンツが前記第2のメディアに記録することが可能な場合において、前記復号化コンテンツの再生中に、前記符号化コンテンツを前記第2のメディアに記録するステップとを包含する。これにより上記目的が達成される。
前記記録するステップは、前記符号化コンテンツをコピーする範囲の指定がない限り、前記符号化コンテンツの先頭から最後までを前記第2のメディアに記録するステップであってもよい。
前記復号化コンテンツの再生中に、ユーザからコピーを開始する開始指示およびコピーの開始位置に関する位置特定指示を受け取るステップと、前記指示および前記位置特定指示に基づいて、前記符号化コンテンツの読み出し位置および読み出し開始を指示する読み出し指示信号を生成するステップとをさらに包含し、前記読み出すステップは、前記読み出し指示信号に基づいて、指示された読み出し位置から前記符号化コンテンツを読み出すステップであってもよい。
前記位置特定指示を受け取るステップは、前記符号化コンテンツの先頭位置を、コピーの開始位置として特定する位置特定指示を受け取ってもよい。
前記位置特定指示を受け取るステップは、前記符号化コンテンツの現在再生中の位置を、コピーの開始位置として特定する位置特定指示を受け取ってもよい。
前記符号化コンテンツは、コピーを開始する前記位置から最後の位置までに対応する未再生部分と、先頭の位置からコピーを開始する前記位置までの再生が終了している再生済部分とを含み、前記未再生部分の読み出しを指示する第1の読み出し指示信号を生成するステップと、前記第1の読み出し指示信号に基づいて前記未再生部分を読み出すステップと、前記未再生部分の読み出した後に、前記再生済部分の読み出しを指示する第2の読み出し指示信号を生成するステップと、前記未再生部分を読み出した後に、前記第2の読み出し指示信号に基づいて前記再生済部分を読み出すステップとをさらに包含し、前記復号化コンテンツを生成するステップは、読み出された前記未再生部分を復号化して前記復号化コンテンツを生成するステップであり、前記第2のメディアに記録するステップは、読み出された前記再生済部分を記録するステップであってもよい。
前記符号化コンテンツは、前記符号化コンテンツのコピーを開始する前記位置から最後の位置までに対応する未再生部分と、前記符号化コンテンツの先頭の位置からコピーを開始する前記位置までの再生が終了している再生済部分とを含み、前記コンテンツ記録再生方法は、第1のデータ量だけ前記未再生部分の読み出しを指示する第1の読み出し指示信号を生成するステップと、前記第1の読み出し指示信号に基づいて前記第1のデータ量の未再生部分を読み出すステップと、前記未再生部分を読み出した後に、第2のデータ量だけ前記再生済部分の読み出しを指示する第2の読み出し指示信号を生成するステップと、前記未再生部分および前記再生済部分の全ての読み出しが終了するまで、前記第1の読み出し指示信号を生成するステップおよび前記第2の読み出し指示信号を生成するステップを繰り返すステップとをさらに包含し、前記復号化コンテンツを生成するステップは、読み出された前記第1のデータ量の未再生部分を復号化して前記復号化コンテンツを生成するステップであり、前記第2のメディアに記録するステップは、読み出された前記第2のデータ量の前記再生済部分を記録するステップであってもよい。
前記コンテンツ記録再生方法は、前記符号化コンテンツが前記第2のメディアに記録することができない場合には、前記符号化コンテンツの第1の属性を示す属性情報に基づいて前記符号化コンテンッを復号化して、記録のための復号化コンテンツを出力するステップと、前記記録のための復号化コンテンツを符号化して前記第1の属性と異なる第2の属性を有する符号化コンテンツを生成するステップとをさらに包含し、前記記録するステップは、前記第2の属性を有する符号化コンテンツを前記第2のメディアに記録してもよい。
前記コンテンツ記録再生方法は、コピーの対象である前記符号化コンテンツの少なくとも一部分のうち、前記第2のメディアへのコピーが完了していない部分のデータ量と、前記第2の記録メディアへの書き込みレートとに基づいて、コピーするために要するコピー時間を計算するステップと、前記コピー時間に基づいてコピー完了までの残り時間を表示するステップとをさらに包含していてもよい。
前記計算するステップは、再生中の前記復号化コンテンツを最後まで再生するために要する再生残り時間をさらに計算し、前記表示するステップは、前記再生残り時間および前記コピー時間のうちの長い方を、コピー完了までの残り時間として表示してもよい。
本発明によるコンテンツ記録再生プログラムは、第1のメディアに記録された符号化コンテンツの少なくとも一部分を第2のメディアにコピーするコンテンツ記録再生装置において実行可能である。コンテンツ記録再生プログラムは、読み出し指示信号を生成するステップと、前記読み出し指示信号に基づいて前記第1のメディアから前記符号化コンテンツを読み出すステップと、読み出された前記符号化コンテンツを復号化して、復号化コンテンツを生成するステップと、生成された前記復号化コンテンツを再生するステップと、前記復号化コンテンツの再生中に、前記符号化コンテンツを前記第2のメディアに記録するステップとを包含する。これにより上記目的が達成される。このようなコンテンツ記録再生プログラムは、記録媒体に記録されていてもよい。
本発明によれば、コンテンツ記録再生装置に対して、記録メディアに記録されたコンテンツを再生視聴中に他の記録メディアへ記録することを指示した場合、制御部はコンテンツの再生視聴のためのデータ読み出しを優先しながら、コンテンツの再生視聴のためのデータ読み出しを行わない期間にコンテンツ記録開始時点における視聴完了部分のデータ読み出しを行う。そして、再生視聴のために読み出したデータを再生視聴に使うと共に記録先の記録メディアへの記録にも使い、コンテンツの再生視聴のためのデータ読み出しを行わない期間に読み出したデータをそのまま記録先の記録メディアに記録する。これにより、再生視聴を継続した状態で、コンテンツを記録先の記録メディアへ記録することができる。また、再生視聴の完了から記録完了までの待ち時間を短縮することができる。
本発明によるコンテンツ記録再生装置に対して、ユーザが記録メディアに記録されたコンテンツをコンテンツの再生視聴中に他の記録メディアへ記録することを指示した場合、制御部はコンテンツの再生視聴のためのデータ読み出しを優先しながら、コンテンツの視聴再生のためのデータ読み出しを行わない期間にコンテンツの先頭からのデータの読み出しを行う。そして、コンテンツの再生視聴のためのデータ読み出しを行わない空き時間に読み出されたデータを、他の記録メディアに記録する。これにより、視聴再生を継続した状態で、コンテンツを記録先の記録メディアに記録することが可能となる。また、記録元、記録先双方の記録メディアの能力が十分に高い場合、コンテンツの再生視聴の間にコンテンツの記録を完了させることもできる。
本発明によるコンテンツ記録再生装置に対し、ユーザが記録メディアに記録されたコンテンツを再生視聴中にコンテンツを他の記録メディアへ記録することを指示した場合、制御部はコンテンツの先頭読み出し位置、記録開始時の再生視聴のための読み出し位置、記録先の記録メディアの書き込み先頭位置を保持しておき、これらの情報に基づいて、再生視聴のために読み出されたデータを再生視聴に使用する。制御部は、同時にこのデータを記録にも使用し、再生視聴が完了した後で記録開始時点における視聴完了部分の記録を行う。これにより、書き込み能力、読み出し能力の低い記録メディアであっても、コンテンツ記録再生装置は、コンテンツの再生視聴を継続した状態で記録先の記録メディアにコンテンツを記録することができる。この場合、再生視聴完了から記録完了までの待ち時間が、再生視聴開始から記録開始までの経過時間となる。
本発明によるコンテンツ記録再生装置に対して、ユーザが記録メディアに記録されたコンテンツをコンテンツの再生視聴中に他の記録メディアへ記録することを指示した場合、制御部は、コンテンツの容量と圧縮・符号化方式、記録先の記録メディアの種類と空き容量に応じてコンテンツを再符号化し記録先の記録メディアに記録する。これにより、コンテンツの圧縮・符号化方式や種類の異なる記録メディアが存在していても、一方の記録メディアに記録されたデータを、別の記録メディアにできる。
本発明によれば、複数の記録メディアに記録されたコンテンツをコンピュータによって処理するためのプログラムが得られる。このプログラムを利用すれば、汎用のコンピュータであっても、上述のコンテンツの記録処理を実現できる。さらに従来のコンテンツ記録再生装置であっても、このプログラムにアップデートすることにより、上述のコンテンツの記録処理を実現できる。
コンテンツ記録再生装置は、前記符号化コンテンツをコピーする範囲の指定がない限り、前記符号化コンテンツの先頭から最後までを前記第2のメディアにコピーしてもよい。
コンテンツ記録再生装置は、前記表示部における前記復号化コンテンツの再生中に、ユーザからコピーを開始する開始指示およびコピーの開始位置に関する位置特定指示を受け取る受信部をさらに備え、前記制御部は、前記開始指示および前記位置特定指示に基づいて、前記符号化コンテンツの読み出し位置および読み出し開始を指示する読み出し指示信号を生成し、前記第1のメディア管理部は、前記読み出し指示信号に基づいて、指示された読み出し位置から前記符号化コンテンツを読み出してもよい。
前記受信部は、前記符号化コンテンツの先頭位置を、コピーの開始位置として特定する位置特定指示を受け取ってもよい。
前記受信部は、前記符号化コンテンツの現在再生中の位置を、コピーの開始位置として特定する位置特定指示を受け取ってもよい。
前記符号化コンテンツは、コピーを開始する前記位置から最後の位置までに対応する未再生部分と、先頭の位置からコピーを開始する前記位置までの再生が終了している再生済部分とを含み、
前記制御部は、前記未再生部分の読み出しを指示する第1の読み出し指示信号を生成し、さらに、前記未再生部分の読み出し終了後に前記再生済部分の読み出しを指示する第2の読み出し指示信号を生成し、前記第1のメディア管理部は、前記第1の読み出し指示信号に基づいて前記未再生部分を読み出し、その後、前記第2の読み出し指示信号に基づいて前記再生済部分を読み出し、前記デコーダは、読み出された前記未再生部分を復号化して前記復号化コンテンツとして出力し、前記制御部は、読み出された前記未再生部分を受け取って前記第2のメディア管理部に出力し、その後、読み出された前記再生済部分を受け取って前記第2のメディア管理部に出力してもよい。
前記符号化コンテンツは、前記符号化コンテンツのコピーを開始する前記位置から最後の位置までに対応する未再生部分と、前記符号化コンテンツの先頭の位置からコピーを開始する前記位置までの再生が終了している再生済部分とを含み、前記制御部は、第1のデータ量だけ前記未再生部分の読み出しを指示する第1の読み出し指示信号を生成し、前記第1の読み出し指示信号に基づく読み出しの終了後に、第2のデータ量だけ前記再生済部分の読み出しを指示する第2の読み出し指示信号を生成し、前記未再生部分および前記再生済部分の全ての読み出しが終了するまで、前記第1の読み出し指示信号および前記第2の読み出し指示信号を繰り返し生成し、前記第1のメディア管理部は、前記第1の読み出し指示信号に基づいて前記未再生部分を読み出し、前記第2の読み出し指示信号に基づいて前記再生済部分を読み出し、前記デコーダは、前記第1のメディア管理部により読み出された前記未再生部分を復号化して、前記復号化コンテンツとして出力し、前記制御部は、読み出された前記未再生部分を受け取って前記第2のメディア管理部に出力し、その後、読み出された前記再生済部分を受け取って前記第2のメディア管理部に出力してもよい。
コンテンツ記録再生装置は、前記復号化コンテンツを符号化するエンコーダをさらに備え、前記デコーダは、前記第1のメディアに記録された前記符号化コンテンツの第1の属性を示す属性情報に基づいて前記符号化コンテンツを復号化して、前記復号化コンテンツを出力し、前記エンコーダは、前記符号化コンテンツが前記第2のメディアに記録することができない場合には、前記復号化コンテンツを符号化して前記第1の属性と異なる第2の属性を有する符号化コンテンツを生成し、前記第2のメディア管理部に出力してもよい。
前記制御部は、コピーの対象である前記符号化コンテンツの少なくとも一部分のうち、前記第2のメディアへのコピーが完了していない部分のデータ量と、前記第2の記録メディアへの書き込みレートとに基づいて、コピーするために要するコピー時間を計算し、前記表示部は、前記コピー時間に基づいてコピー完了までの残り時間を表示してもよい。
前記制御部は、再生中の前記復号化コンテンツを最後まで再生するために要する再生残り時間をさらに計算し、前記再生残り時間および前記コピー時間のうちの長い方を、コピー完了までの残り時間として表示してもよい。
本発明によるコンテンツ記録再生方法は、第1のメディアに記録された符号化コンテンツの少なくとも一部分を第2のメディアにコピーする。コンテンツ記録再生方法は、読み出し指示信号を生成するステップと、前記読み出し指示信号に基づいて前記第1のメディアから前記符号化コンテンツを読み出すステップと、読み出された前記符号化コンテンツを復号化して復号化コンテンツを生成するステップと、生成された前記復号化コンテンツを再生するステップと、前記符号化コンテンツが前記第2のメディアに記録することが可能な場合において、前記復号化コンテンツの再生中に、前記符号化コンテンツを前記第2のメディアに記録するステップとを包含する。これにより上記目的が達成される。
前記記録するステップは、前記符号化コンテンツをコピーする範囲の指定がない限り、前記符号化コンテンツの先頭から最後までを前記第2のメディアに記録するステップであってもよい。
前記復号化コンテンツの再生中に、ユーザからコピーを開始する開始指示およびコピーの開始位置に関する位置特定指示を受け取るステップと、前記指示および前記位置特定指示に基づいて、前記符号化コンテンツの読み出し位置および読み出し開始を指示する読み出し指示信号を生成するステップとをさらに包含し、前記読み出すステップは、前記読み出し指示信号に基づいて、指示された読み出し位置から前記符号化コンテンツを読み出すステップであってもよい。
前記位置特定指示を受け取るステップは、前記符号化コンテンツの先頭位置を、コピーの開始位置として特定する位置特定指示を受け取ってもよい。
前記位置特定指示を受け取るステップは、前記符号化コンテンツの現在再生中の位置を、コピーの開始位置として特定する位置特定指示を受け取ってもよい。
前記符号化コンテンツは、コピーを開始する前記位置から最後の位置までに対応する未再生部分と、先頭の位置からコピーを開始する前記位置までの再生が終了している再生済部分とを含み、前記未再生部分の読み出しを指示する第1の読み出し指示信号を生成するステップと、前記第1の読み出し指示信号に基づいて前記未再生部分を読み出すステップと、前記未再生部分の読み出した後に、前記再生済部分の読み出しを指示する第2の読み出し指示信号を生成するステップと、前記未再生部分を読み出した後に、前記第2の読み出し指示信号に基づいて前記再生済部分を読み出すステップとをさらに包含し、前記復号化コンテンツを生成するステップは、読み出された前記未再生部分を復号化して前記復号化コンテンツを生成するステップであり、前記第2のメディアに記録するステップは、読み出された前記再生済部分を記録するステップであってもよい。
前記符号化コンテンツは、前記符号化コンテンツのコピーを開始する前記位置から最後の位置までに対応する未再生部分と、前記符号化コンテンツの先頭の位置からコピーを開始する前記位置までの再生が終了している再生済部分とを含み、前記コンテンツ記録再生方法は、第1のデータ量だけ前記未再生部分の読み出しを指示する第1の読み出し指示信号を生成するステップと、前記第1の読み出し指示信号に基づいて前記第1のデータ量の未再生部分を読み出すステップと、前記未再生部分を読み出した後に、第2のデータ量だけ前記再生済部分の読み出しを指示する第2の読み出し指示信号を生成するステップと、前記未再生部分および前記再生済部分の全ての読み出しが終了するまで、前記第1の読み出し指示信号を生成するステップおよび前記第2の読み出し指示信号を生成するステップを繰り返すステップとをさらに包含し、前記復号化コンテンツを生成するステップは、読み出された前記第1のデータ量の未再生部分を復号化して前記復号化コンテンツを生成するステップであり、前記第2のメディアに記録するステップは、読み出された前記第2のデータ量の前記再生済部分を記録するステップであってもよい。
前記コンテンツ記録再生方法は、前記符号化コンテンツが前記第2のメディアに記録することができない場合には、前記符号化コンテンツの第1の属性を示す属性情報に基づいて前記符号化コンテンッを復号化して、記録のための復号化コンテンツを出力するステップと、前記記録のための復号化コンテンツを符号化して前記第1の属性と異なる第2の属性を有する符号化コンテンツを生成するステップとをさらに包含し、前記記録するステップは、前記第2の属性を有する符号化コンテンツを前記第2のメディアに記録してもよい。
前記コンテンツ記録再生方法は、コピーの対象である前記符号化コンテンツの少なくとも一部分のうち、前記第2のメディアへのコピーが完了していない部分のデータ量と、前記第2の記録メディアへの書き込みレートとに基づいて、コピーするために要するコピー時間を計算するステップと、前記コピー時間に基づいてコピー完了までの残り時間を表示するステップとをさらに包含していてもよい。
前記計算するステップは、再生中の前記復号化コンテンツを最後まで再生するために要する再生残り時間をさらに計算し、前記表示するステップは、前記再生残り時間および前記コピー時間のうちの長い方を、コピー完了までの残り時間として表示してもよい。
本発明によるコンテンツ記録再生プログラムは、第1のメディアに記録された符号化コンテンツの少なくとも一部分を第2のメディアにコピーするコンテンツ記録再生装置において実行可能である。コンテンツ記録再生プログラムは、読み出し指示信号を生成するステップと、前記読み出し指示信号に基づいて前記第1のメディアから前記符号化コンテンツを読み出すステップと、読み出された前記符号化コンテンツを復号化して、復号化コンテンツを生成するステップと、生成された前記復号化コンテンツを再生するステップと、前記復号化コンテンツの再生中に、前記符号化コンテンツを前記第2のメディアに記録するステップとを包含する。これにより上記目的が達成される。このようなコンテンツ記録再生プログラムは、記録媒体に記録されていてもよい。
本発明によれば、コンテンツ記録再生装置に対して、記録メディアに記録されたコンテンツを再生視聴中に他の記録メディアへ記録することを指示した場合、制御部はコンテンツの再生視聴のためのデータ読み出しを優先しながら、コンテンツの再生視聴のためのデータ読み出しを行わない期間にコンテンツ記録開始時点における視聴完了部分のデータ読み出しを行う。そして、再生視聴のために読み出したデータを再生視聴に使うと共に記録先の記録メディアへの記録にも使い、コンテンツの再生視聴のためのデータ読み出しを行わない期間に読み出したデータをそのまま記録先の記録メディアに記録する。これにより、再生視聴を継続した状態で、コンテンツを記録先の記録メディアへ記録することができる。また、再生視聴の完了から記録完了までの待ち時間を短縮することができる。
本発明によるコンテンツ記録再生装置に対して、ユーザが記録メディアに記録されたコンテンツをコンテンツの再生視聴中に他の記録メディアへ記録することを指示した場合、制御部はコンテンツの再生視聴のためのデータ読み出しを優先しながら、コンテンツの視聴再生のためのデータ読み出しを行わない期間にコンテンツの先頭からのデータの読み出しを行う。そして、コンテンツの再生視聴のためのデータ読み出しを行わない空き時間に読み出されたデータを、他の記録メディアに記録する。これにより、視聴再生を継続した状態で、コンテンツを記録先の記録メディアに記録することが可能となる。また、記録元、記録先双方の記録メディアの能力が十分に高い場合、コンテンツの再生視聴の間にコンテンツの記録を完了させることもできる。
本発明によるコンテンツ記録再生装置に対し、ユーザが記録メディアに記録されたコンテンツを再生視聴中にコンテンツを他の記録メディアへ記録することを指示した場合、制御部はコンテンツの先頭読み出し位置、記録開始時の再生視聴のための読み出し位置、記録先の記録メディアの書き込み先頭位置を保持しておき、これらの情報に基づいて、再生視聴のために読み出されたデータを再生視聴に使用する。制御部は、同時にこのデータを記録にも使用し、再生視聴が完了した後で記録開始時点における視聴完了部分の記録を行う。これにより、書き込み能力、読み出し能力の低い記録メディアであっても、コンテンツ記録再生装置は、コンテンツの再生視聴を継続した状態で記録先の記録メディアにコンテンツを記録することができる。この場合、再生視聴完了から記録完了までの待ち時間が、再生視聴開始から記録開始までの経過時間となる。
本発明によるコンテンツ記録再生装置に対して、ユーザが記録メディアに記録されたコンテンツをコンテンツの再生視聴中に他の記録メディアへ記録することを指示した場合、制御部は、コンテンツの容量と圧縮・符号化方式、記録先の記録メディアの種類と空き容量に応じてコンテンツを再符号化し記録先の記録メディアに記録する。これにより、コンテンツの圧縮・符号化方式や種類の異なる記録メディアが存在していても、一方の記録メディアに記録されたデータを、別の記録メディアにできる。
本発明によれば、複数の記録メディアに記録されたコンテンツをコンピュータによって処理するためのプログラムが得られる。このプログラムを利用すれば、汎用のコンピュータであっても、上述のコンテンツの記録処理を実現できる。さらに従来のコンテンツ記録再生装置であっても、このプログラムにアップデートすることにより、上述のコンテンツの記録処理を実現できる。
図1は、実施形態1によるコンテンツ記録再生装置の構成を示すブロック図である。
図2は、コンテンツ記録再生装置により実行されるコンテンツのコピー処理の手順を示すフローチャートである。
図3は、実施形態1によるコンテンツ記録再生装置が記録メディアへアクセスする際のアクセスのタイミングを示す図である。
図4は、コンテンツの再生視聴を継続しながら、コンテンツを第2の記録メディア11に記録する処理の流れを示すフローチャートである。
図5は、コンテンツ記録再生装置が割り込み指示を受信した場合の第1の割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
図6は、コンテンツ記録再生装置が割り込み指示を受信した場合の第2の割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
図7は、再生視聴の一時停止状態からの復帰処理の流れを示すフローチャートである。
図8は、コンテンツ記録再生装置が割り込み指示を受信した場合の第3の割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
図9は、早送りによって通常速度の再生視聴がスキップされるデータを示す図である。
図10は、実施形態2によるコンテンツ記録再生装置が記録メディアへアクセスする際のアクセスのタイミングを示す図である。
図11は、実施形態2によるコンテンツ記録再生装置の記録処理の流れを示すフローチャートである。
図12は、実施形態3によるコンテンツ記録再生装置が記録メディアへアクセスする際のアクセスのタイミングを示す図である。
図13は、実施形態3によるコンテンツ記録再生装置の記録処理の流れを示すフローチャートである。
図14は、実施形態4によるコンテンツ記録再生装置2の構成を示すブロック図である。
図15は、実施形態4によるコンテンツ記録再生装置が記録メディアへアクセスする際のアクセスのタイミングを示す図である。
図16は、実施形態4によるコンテンツ記録再生装置2の記録処理の流れを示すフローチャートである。
図17は、複数の符号化されたデータストリームをデコードするデコーダ3の構成を示す図である。
図2は、コンテンツ記録再生装置により実行されるコンテンツのコピー処理の手順を示すフローチャートである。
図3は、実施形態1によるコンテンツ記録再生装置が記録メディアへアクセスする際のアクセスのタイミングを示す図である。
図4は、コンテンツの再生視聴を継続しながら、コンテンツを第2の記録メディア11に記録する処理の流れを示すフローチャートである。
図5は、コンテンツ記録再生装置が割り込み指示を受信した場合の第1の割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
図6は、コンテンツ記録再生装置が割り込み指示を受信した場合の第2の割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
図7は、再生視聴の一時停止状態からの復帰処理の流れを示すフローチャートである。
図8は、コンテンツ記録再生装置が割り込み指示を受信した場合の第3の割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
図9は、早送りによって通常速度の再生視聴がスキップされるデータを示す図である。
図10は、実施形態2によるコンテンツ記録再生装置が記録メディアへアクセスする際のアクセスのタイミングを示す図である。
図11は、実施形態2によるコンテンツ記録再生装置の記録処理の流れを示すフローチャートである。
図12は、実施形態3によるコンテンツ記録再生装置が記録メディアへアクセスする際のアクセスのタイミングを示す図である。
図13は、実施形態3によるコンテンツ記録再生装置の記録処理の流れを示すフローチャートである。
図14は、実施形態4によるコンテンツ記録再生装置2の構成を示すブロック図である。
図15は、実施形態4によるコンテンツ記録再生装置が記録メディアへアクセスする際のアクセスのタイミングを示す図である。
図16は、実施形態4によるコンテンツ記録再生装置2の記録処理の流れを示すフローチャートである。
図17は、複数の符号化されたデータストリームをデコードするデコーダ3の構成を示す図である。
以下、添付の図面を参照して、本発明によるコンテンツ記録再生装置の実施形態を説明する。
(実施形態1)
図1は、本実施形態によるコンテンツ記録再生装置1の構成を示すブロック図である。コンテンツ記録再生装置1は、第1の記録メディア10、第2の記録メディア11、第1の記録メディア管理部12、第2の記録メディア管理部13、デコーダ14、制御部15、表示部16および指示受信部17を含む。
図1に示されるように、コンテンツ記録再生装置1は、2種類の記録メディアにコンテンツを記録することができる複合型の装置である。ここで「コンテンツ」とは、放送番組、映画、音楽等の視聴の対象となる情報の内容をいう。本明細書では、「コンテンツ」には、映像として表示され、音声等として出力される人の知覚によって認識される情報の内容のみならず、記録媒体への記録や伝送等のために、電子的方法、磁気的方法その他の人の知覚によって認識することができない方法により変換された情報の内容も含まれる。例えば、コンテンツはディスプレイに表示される映像、スピーカから出力される音声、MPEG−2(Moving Picture Experts Group Phase 2)等の情報圧縮方式によって圧縮・符号化された映像データおよび/または音声データの形態をとり得る。なおコンテンツがデータの形態をとる場合には、コンテンツには、さらに圧縮・符号化方法、ビットレート等の属性を示す属性情報が付加される。コンテンツを再生する装置は、属性情報の内容に基づいて、コンテンツを復号化し、そのコンテンツを再生できる。
本実施形態によるコンテンツ記録再生装置1の特徴の一つは、コンテンツの再生中であっても、第1の記録メディア10に記録されたコンテンツの全部または一部を、第2の記録メディア11にダビング(コピー)できることである。なお、コピーを行う範囲の指定(コピー停止等の指示を含む)がない場合には、コンテンツ記録再生装置1は原則としてコンテンツの先頭から最後までをコピーする。以下、コンテンツ記録再生装置1の各構成要素を説明し、その後、上述の特徴に関連するコンテンツ記録再生装置1の動作を説明する。
まず、第1の記録メディア10は、ランダムアクセスが可能な記録メディアであり、本実施形態では磁性記録メディアであるハードディスクを想定している。ハードディスクには、ユーザの視聴の対象となるコンテンツAがMPEG−2等の符号化方式により符号化されて記録されている。なお、第1の記録メディア10の概念には、コンテンツAが記録されるハードディスク自体のみならず、ハードディスク上の指定された位置にアクセスアームを移動させて、その位置にデータを記録し、その位置からデータを読み出す機構を備えたハードディスクドライブを含めてもよい。
第2の記録メディア11は、ランダムアクセスが可能な記録メディアであり、ここでは光記録メディアである書き換え型DVD(Digital Versatile Disc;ディジタルバーサタイルディスク)を想定している。第1の記録メディア10と同様に、第2の記録メディア11の概念にもまた、コンテンツが記録されるDVD自体のみならず、DVD上の指定された位置に光ヘッドを移動させてその位置にデータを記録し、その位置からデータを読み出す機構を備えたDVDドライブを含めてもよい。
本実施形態においては、第1の記録メディア10および第2の記録メディア11に記録されたコンテンツの圧縮・符号化の方式は同一とする。例えば、第1の記録メディア10がハードディスク、第2の記録メディア11が書き換え型DVDの場合には、記録されるコンテンツの符号化方式は、MPEG−2 PS(Program Stream)である。別の例では、第1の記録メディア10がハードディスク、第2の記録メディア11がBD(Blu−ray Disc)の場合には、記録されるコンテンツの符号化方式はMPEG−2 TS(Transport Stream)である。ただしこれは便宜的な仮定であり、MPEG−2 TSによって記録されたいわゆるHD放送のコンテンツを、MPEG−2 PSに変換してDVDに記録することも可能である。
第1の記録メディア管理部12は、第1の記録メディア10からのデータの読み出し位置を管理する。また第1の記録メディア管理部12は、第1の記録メディア10へデータを書き込む際には、書き込み位置をも管理できる。第1の記録メディア管理部12は、制御部15から読み出し指示信号を受け取り、その信号に基づいて、第1の記録メディア10上の所定の位置からコンテンツAを読み出す。第1の記録メディア管理部12は、読み出したコンテンツAを、デコーダ14および制御部15に出力する。
第2の記録メディア管理部13は、第2の記録メディア11へのデータの書き込み位置を管理する。また第2の記録メディア管理部13は、第2の記録メディア11からデータを読み出す際には、読み出し位置をも管理できる。第2の記録メディア管理部13は、制御部15から書き込み指示信号、および、コンテンツを受け取り、その信号に基づいて、第2の記録メディア11上の所定の位置に受け取ったコンテンツを記録する。
なお、以下の説明では、制御部15がコンテンツAの読み出しまたは書き込みを行うと表現する場合もある。これは表現の冗長を避けるためであり、実際には記録メディア管理部12または13が読み出しまたは書き込み処理を行う。
デコーダ14は、第1の記録メディア10から読み出されたコンテンツAを属性情報に基づいて復号化し、復号化されたコンテンツ(以下、「復号化コンテンツ」と称する)を出力する。属性情報は、符号化されたコンテンツ(以下、「符号化コンテンツ」と称する)に付加されており、例えばコンテンツの圧縮・符号化方法、ビットレートを示す。デコーダ14は、例えばMPEG2のデコード回路としてハードウェアとして実装されている。なお、デコーダ14は、符号化された1本のデータストリームを受信してデコードする一般的なデコード処理機能を有することを想定しているが、例えば図17を参照して後述するように、複数の符号化されたデータストリームのデコードを行うように構成することもできる。
制御部15は、コンテンツ記録再生装置1の各構成要素を制御して、コンテンツ記録再生装置1の全体の動作を制御する。より具体的には、制御部15は、コンテンツAの読み出し命令、第1の記録メディア10上の読み出し位置等を指定する読み出し指示信号を生成して、第1の記録メディア管理部12に送り、第1の記録メディア管理部12に、第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAを読み出させる。そして制御部15は、読み出し指示信号に基づいて第1の記録メディア管理部12により読み出された符号化コンテンツA、および、デコーダ14から出力された復号化コンテンツを受け取る。制御部15は、受け取った各コンテンツを、表示部16へ送り、または第2の記録メディア管理部13へと送る。さらに制御部15は、指示受信部17において受け取ったユーザからの指示に基づいて、第1の記録メディア10から第2の記録メディア11へのコンテンツのコピーを行う。コピー処理に関連する制御部15の動作は、コンテンツ記録再生装置1の動作に関連して後述する。
ここで、制御部15がハードディスクからデータを読み出すために、読み出し位置(アドレス)をどのように特定するかを説明する。
コンテンツAのデータストリームは、その先頭から最後までがハードディスク上に連続して記録されていることは少なく、一般には所定のデータ単位に分割されて飛び飛びの領域に記録されている。各データ単位は連続して記録されている。データの読み出しは、効率を重視して各データ単位で行われる。このデータ単位とは、例えばデータストリームがMPEG−2PSの場合にはビデオ・オブジェクト・ユニット(VOBU)に対応する。
各データ単位の先頭からデータを読み出すためには、それまで読み出していた位置を保持しておくだけでは不十分であり、各単位の先頭アドレスを他の方法によって取得する必要がある。そこで制御部15は、コンテンツAのデータストリームの管理情報を利用して各単位の先頭アドレスを特定する。
上述のMPEG−2PSでは、1以上のVOBUを有するデータシーケンスとして、ビデオ・オブジェクト(VOB)が規定されている。例えば、VOBは録画した1つの番組(コンテンツ)として生成される。
データストリームが格納されているファイルおよび管理情報ファイルは、DVDビデオレコーディング形式でDVD−RAMに記録されている場合にはそれぞれ“VR_MOVIE.VRO”ファイルおよび“VR_MANGR.IFO”ファイルである。管理情報ファイル“VR_MANGR.IFO”では、VOB単位で管理情報が規定されている。例えば、現在視聴しているコンテンツ(VOB)に対応する管理情報には、そのコンテンツに含まれる各VOBUの先頭部分のアドレスとそのVOBUのデータサイズとが記述されている。
上述の管理情報によれば、制御部15は、どのVOBUまで読み出しが完了したかを示す情報を更新し、その情報に基づいてVOBを参照することにより、次のVOBUの先頭位置を確実に特定することができる。管理情報は、データストリームが格納されているファイルとは別の管理情報ファイル内に記録されており、予め読み出してバッファ等に格納しておくことが可能である。
なお、データストリームがハードディスクに記録される場合には、必ずしも上述したファイルと同一のファイル構造を持たなくてもよい。他の装置における再生互換性を考慮する必要はないからである。よって、データストリームの所定のデータ単位でアドレスを特定できる管理情報が存在していれば、同様の原理によってデータ単位の先頭から再生することができる。例えば、データストリームの再生時間とアドレスとを管理する管理情報を利用しても、データの格納アドレスを特定することができる。
次に、表示部16は、制御部15から出力された復号化コンテンツを映像等として再生表示する。これによりユーザが視聴可能になる。表示部16はさらに、コンテンツ記録再生装置1のコピー動作に関連する表示、例えば「現在再生視聴している位置からDVDにコピーしますか?」、「はい」、「いいえ」等のユーザに対するメッセージを表示することもできる。なお表示部16は、必ずしも映像のみの表示を意味するものではなく、コンテンツに含まれる音声を出力するスピーカ等も含む。
指示受信部17は、ユーザからコンテンツのコピーを開始する指示、および、コピーの開始位置に関する指示を受け取るための、コンテンツ記録再生装置1の本体部に設けられた操作ボタン、または、リモートコントローラからの赤外線を受光する受光部である。「コピーの開始位置に関する指示」とは、現在再生視聴している位置からコピーを開始するのか、先頭からコピーを開始するのか等の、コピーの開始位置を特定する指示である。
例えば、表示部16に「現在再生視聴している位置からDVDにコピーしますか?」というメッセージが表示された後、ユーザは、リモートコントローラ等を用いて、「はい」を選択し確定することができる。指示受信部17はリモートコントローラから放射された赤外線等を受信して選択および確定された指示およびコピーの開始位置に関する指示を制御部15に通知することにより、制御部15はDVDへのコンテンツのコピー開始指示と、現在再生視聴している位置からコピーを開始するという指示とを同時に受け取ることができる。この結果、制御部15は、データストリームの管理情報に基づいて、コピーを開始するために必要な現在再生視聴している位置を特定するためのデータストリームの読み出し位置(アドレス)を検索して取得することができる。なお、データストリームのアドレスの検索は、制御部15が行ってもよいし、第1の記録メディア10が行ってもよい。最終的に制御部15がそのアドレスを取得して、第1の記録メディア10に対してアドレスを指示できればよい。
いうまでもなく、指示受信部17は、現在視聴しているコンテンツの位置以外にも、例えばコンテンツの先頭位置からコピーを開始するという指示を受け取ることもできる。また指示受信部17は、コピーを開始する指示とコピーの開始位置に関する指示とを同時に受け取る必要はなく、まずコピーを開始する指示を受け取り、その後コピーをするコンテンツを選択する情報、および、コピーの開始位置に関する指示を受け取ることもできる。
コンテンツのコピー処理
次に、図2を参照しながら、図1のコンテンツ記録再生装置1によるコンテンツのコピー処理を説明する。図2は、コンテンツのコピー処理の手順を示すフローチャートである。まずステップ201において、指示受信部17がユーザからコピー開始指示を受信すると、その指示は制御部15へ通知され、ステップ202において、制御部15はユーザがコンテンツを視聴中であるか否かを判定する。この判定は、例えば、デコーダ14が復号化したコンテンツを現在出力し、その出力を制御部15が表示部16に伝送しているか否かに基づいて行われる。ユーザがコンテンツを視聴中である場合にはステップ203へ、視聴中でない場合にはステップ204に進む。
まず、ユーザがコンテンツを視聴中でない場合には、ステップ204において、ユーザが第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAの中から、コピーするコンテンツを選択する。するとステップ205において、コンテンツ記録再生装置1はコピーを開始する。具体的には、まずステップ206において、制御部15は第1の記録メディア管理部12に指示を出してコピーの対象となるコンテンツを読み出し、ステップ207において、第2の記録メディア管理部13を介して読み出したコンテンツを第2の記録メディア11に記録する。ステップ208では、制御部15は、選択されたコンテンツの全て、または指定された範囲のコピーが終了したか否かを判定する。終了していない場合には、終了するまでステップ206からの処理を繰り返し、終了した場合にはコピー処理は終了する。
次に、ユーザがコンテンツを視聴中である場合には、制御部15はユーザに再生視聴中のコンテンツAの先頭から記録するか、現在再生視聴している位置から記録するかを尋ねる旨のメッセージを表示部16に表示し、ユーザからいずれのコピーを行うかの指示を受け取る。ステップ203において、制御部15は、視聴中のコンテンツAの先頭からコピーする指示か否かを判定し、先頭からコピーすべき指示の場合にはステップ209において記録処理を行い、それ以外の指示の場合にはステップ210からの処理を行う。ステップ209における記録処理は、いわゆるサブルーチンとして実現されており、本明細書では図3および図4を参照しながら後述する。
ステップ210は、視聴途中からのコピーを意味する。ユーザが現在再生視聴している位置から記録する旨の指示を操作ボタンやリモートコントローラ等を用いて入力した場合、指示受信部17はその指示を受信して制御部15に通知する。すると、視聴途中からのコピー処理が開始される。制御部15は第1の記録メディア管理部12に対して、第1の記録メディア10におけるコンテンツAを現在の読み出し位置から読み出すこと、および、第2の記録メディア管理部13に対しては読み出されたコンテンツを第2の記録メディア11に記録することを指示する。ステップ211において、第1の記録メディア管理部12は、制御部15からの指示に基づいて第1の記録メディア10から視聴のためにコンテンツAの読み出しを継続する。そして制御部15および表示部16は、デコーダ14により復号化コンテンツを再生して、ステップ212において、ユーザは視聴を継続する。この処理と並行して、ステップ213において、制御部15は、第1の記録メディア管理部12により読み出された符号化コンテンツを第2の記録メディア管理部13に送り、第2の記録メディア管理部13は第2の記録メディア11にそのコンテンツを記録する。そしてステップ214において、ユーザからコピー停止の指示を受け取り、または視聴が完了したか否かを判定する。そしてコピー停止の指示、または視聴の完了までステップ211からの処理を繰り返す。コピー停止の指示があり、または視聴が完了すると、コピー処理は終了する。
次に、図3および図4を参照しながら、ステップ209における記録処理を説明する。コンテンツ記録再生装置1は第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAを再生しながら、そのコンテンツを第2の記録メディア11に記録する。図3は、実施形態1によるコンテンツ記録再生装置が記録メディアへアクセスする際のアクセスのタイミングを示す図である。本明細書では、理解を容易にするため、第1の記録メディア10には、位置RP_SからRP_Eまでの間に連続してコンテンツAが記録されているとする。コンテンツAは現時点で、位置RP_SからRP0までの部分に関して視聴が終了しており、その時刻を基準時刻(0)とする。以下では、基準時刻以前に再生視聴が完了しているコンテンツAの部分を「視聴済部分」と称し、基準時刻以後に再生視聴が行われるコンテンツAの部分を「未視聴部分」と称する。
以下、時間の経過に沿って説明する。時刻0において、未視聴部分の位置RP0から一定のデータ量αだけ未視聴部分が読み出され、再生視聴のために処理されるとともに、第2の記録メディア11に記録される。続いて、一定のデータ量αだけさらに未視聴部分が読み出され、第2の記録メディア11に記録される。
ところが、次は位置RP_Sから一定のデータ量βだけ視聴済部分が読み出され、第2の記録メディア11に記録されている。この処理の意味は以下のとおりである。すなわち、コンテンツAの再生視聴は、第1の記録メディア10からデータを読み出し、読み出したデータのデコードを行い、デコードされたデータを再生画像として表示するという一連の流れで行われる。第1の記録メディア10からのデータ読み出しは常に行われているわけではなく、一定量のデータを読み出した後、次のアクセスのタイミングまでは何も動作していない。そこで、この何も動作していない時間(空き時間)に着目し、空き時間に視聴済部分を記録するための読み出しを行う。なお、第2の記録メディア11への書き込み位置は、全てのデータが第2の記録メディア11に書き込まれたときにコンテンツの連続性が確保されるように決定される。より詳しい説明は後述する。
上述の処理を、図1および図4を参照しながら説明する。図4は、コンテンツの再生視聴を継続しながら、コンテンツを、第2の記録メディア11に記録する処理の流れを示すフローチャートである。
まずステップ401において、制御部15は、第1の記録メディア管理部12から、第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAの先頭読み出し位置RP_Sと最終読み出し位置RP_Eとを取得する。さらにステップ402において、制御部15は、記録開始時のコンテンツAの読み出し位置RP0の情報を取得する。次にステップ403において、制御部15は、第2の記録メディア管理部から第2の記録メディア11におけるコンテンツの書き込み可能先頭位置WP_Sの情報を取得する。制御部15は、取得したこれらの情報を全て保持する。
ここで、制御部15は、第2の記録メディア11に対するコンテンツの書き込み位置WPの初期値を以下の式(1)に基づいて導出する。
WP=WP_S+(RP0−RP_S) ・・・(1)
制御部15は、第1の記録メディア10に対するコンテンツAの読み出し位置RPを第1の記録メディア管理部12へ通知し、第2の記録メディア11に対するコンテンツの書き込み位置WPを第2の記録メディア管理部13へ通知する。RPの初期値はRP0である。
ステップ404において、制御部15は、現在の読み出し位置RPからのコンテンツAの読み出しが現在停止しているか否か、すなわち現在が空き時間か否かを判定する。
ステップ404の処理が意味するように、コンテンツAの未視聴部分の再生視聴のための処理と、記録開始時点の視聴済部分の記録のための処理とは、コンテンツAの読み出しが行われているか否かに応じて適宜切り替えて行われる。特に、コンテンツAが、MPEG−2規格の符号化方式のように可変長符号化されて記録されている場合には、単位時間当たりのデータ量にばらつきができる。よって必ずしも再生視聴のための未視聴部分の読み出しと、視聴済部分の記録のための読み出しが交互に行われるわけではないことに留意されたい。
未視聴部分の再生視聴のための処理と、視聴済部分の記録のための処理とを切り替える際には、制御部15は、第1の記録メディア10に対するコンテンツAの読み出し位置RPと第2の記録メディア11に対するコンテンツAの書き込み位置WPを切り替える必要がある。未視聴部分に関する第1の記録メディア10上の読み出し位置、および、第2の記録メディア11上の書き込み位置は、それぞれRP_WとWP_Wである。一方、視聴済部分に関する第1の記録メディア10上の読み出し位置、および、第2の記録メディア11上の書き込み位置は、それぞれRP_DとWP_Dである。これらの位置は、制御部15から、第1の記録メディア管理部12および第2の記録メディア管理部13に通知される。
ステップ404において現在読み出しが停止中でない場合には、ステップ405において、第1の記録メディア管理部12は、現在の読み出し位置RPからコンテンツAを読み出し、読み出したコンテンツAをデコーダ14で復号して表示部16で視聴する。ステップ406において、第2の記録メディア管理部13は、ステップ405において読み出されたコンテンツAを書き込み位置WPから順に第2の記録メディア11に書き込む。次に、ステップ407において、読み出し位置RPおよび書き込み位置WPが、以下の式(2)、(3)に示すように、新たな読み出し位置または書き込み位置として更新される。
RP←RP+α ・・・(2)
WP←WP+α ・・・(3)
これらの式では、右辺の値が、左辺の新しい値として更新されることを意味する。本明細書では、以下に記載された数式においても、「←」の意味は同様とする。ステップ408において、制御部15は、更新したRP、WPの値を、それぞれRP_W、WP_Wとして保存する。上記の処理はRP=RP_Eとなるまで、すなわちコンテンツAの最後に至って再生視聴が完了するまで繰り返される。
一方、ステップ404において、読み出し位置RPからコンテンツAの読み出しが停止中であれば、制御部15は、第1の記録メディア10から未視聴部分が読み出されていない空き時間であると判断する。
次のステップ409において、制御部15は第1の記録メディア10に対するコンテンツAの読み出し位置RPを第1の記録メディア管理部12へ、第2の記録メディア11に対するコンテンツの書き込み位置WPを第2の記録メディア管理部13へ通知する。読み出し位置RPは、視聴済部分が存在する第1の記録メディア10上の位置RP_Dである。初めて視聴済部分を読み出す場合には、RP_D=RP_Sに設定される。一方、書き込み位置WPは、視聴済部分を記録した第2の記録メディア11上の位置WP_Dである。初めて視聴済部分を書き込む場合には、WP_D=WP_Sに設定される。
ステップ410において、第1の記録メディア管理部12が、第1の記録メディア10の読み出し位置RPからコンテンツAを読み出すと、第2の記録メディア管理部13は、読み出されたコンテンツを第2の記録メディア11の書き込み位置WPに記録する。ステップ411において、RP、WPは一度に読み出したデータサイズβだけ進み、以下の式(4)、(5)のように更新される。
RP←RP+β ・・・(4)
WP←WP+β ・・・(5)
ステップ412において、制御部15は、更新したRP、WPの値をそれぞれRP_D,WP_Dとして保存しておく。
そして、ステップ413において、制御部15は第1の記録メディア10上のコンテンツAの読み出し位置に基づいて、コンテンツAの読み出し終了位置RP_Eにまだ到達していないか否かを判定する。到達している場合には、記録処理は終了する。到達していない場合には、ステップ414に進む。続いてステップ414において、制御部15は、視聴が完了したか否かを判定する。視聴が完了した場合にはステップ415に進み、完了していない場合にはステップ416に進む。ステップ415の処理は、視聴は完了したが、コンテンツAのコピーは未完了であることを示す。
ステップ415において、制御部15は、読み出し位置RPが、RP0であるか否かを判定する。RP0とは、コピー処理開始時点の視聴済部分の最後の位置を表す。読み出し位置RPがRP0の場合には記録処理を終了し、RP0でない場合には再びステップ410からの処理を繰り返す。ステップ416では、制御部15は、第1の記録メディア10に対するコンテンツAの読み出し位置RPをRP_Wに戻して、未視聴部分の読み出し位置に設定する。同時に制御部15は、第2の記録メディア11に対するコンテンツの書き込み位置WPをWP_Wに戻し、未視聴部分の書き込み位置に設定する。
以上のように、コンテンツを第2の記録メディア11へ記録する処理が行われる。第2の記録メディア11への書き込み開始位置を式(1)に基づいて決定しているので、コピー終了時点でコンテンツは再生の順序に並んだ状態で記録される。
上述の記録処理では、コンテンツAの未視聴部分の再生視聴のための処理を、記録開始時点の視聴済部分の記録のための処理よりも優先的に実行することが好ましい。未視聴部分の再生視聴のための処理の方がリアルタイム性が要求されるからである。未視聴部分の再生視聴のための処理を優先的に行う場合には、視聴済部分の記録のために、視聴済部分の第1の記録メディア10からの読み出し、または、第2の記録メディア11への書き込みの完了前に、再生視聴のための第1の記録メディア10からの読み出しを行う必要が生じる場合がある。または、視聴済部分の第2の記録メディア11への書き込みの完了前に、再生視聴のための第2の記録メディア11への書き込みを行う必要が生じる場合がある。これらの場合には、第1の記録メディア管理部12または第2の記録メディア管理部13は、その旨を制御部15に通知する。その通知を受けて、制御部15は一連の動作を中断し、再生視聴のための処理が完了した後にその処理を再実行する。
以下では、より具体的に条件を設定して、未視聴部分の読み出し処理の空き時間を利用して、視聴済部分の読み出しを行う際の条件を検討する。コンテンツAを記録した第1の記録メディア10をハードディスクとし、第2の記録メディア11を書き換え型DVDとする。ハードディスクは、米国Seagate Technology社の品名:Barracuda 7200.7の製品を採用する。このハードディスクの性能は以下のとおりである。
一度に読み出されるデータのサイズ:128kバイト
最大転送速度:85.37Mbps
持続転送速度:32〜58Mbps (平均40Mbps程度)
最大シーク時間:25msec
平均シーク時間:8.5msec
回転数:7200rpm
平均回転待ち時間:4.16msec
以下では、コンテンツAを、上述の性能を持つハードディスクからDVDへダビング(コピー)する場合の待ち時間を検討する。例えば、BSデジタル放送等で用いられるHD(High Definition)放送のビットレートは28.8Mbpsであり、このHD放送を視聴の対象となるコンテンツとして考える。
まず、1秒間で28.8Mビットを確保するためには、ハードディスクから35.56msec以内に128kバイト(=1024kビット)のデータを読み出す必要がある。一方、ハードディスクから128kバイトのデータを一度に読み出す時間は、平均して15.94msecである。すると、次回読み出しまでの待ち時間は約19.6msecとなる。よって、少なくとも128kバイトのデータをもう一度読み出すことが可能である。そこでこの待ち時間中に、記録のための視聴済部分を読み出すこととすれば、再生視聴のための未視聴部分を読み出した後の空き時間中に、記録のために視聴済部分を読み出すことは十分可能である。再生視聴のための未視聴部分は、連続した領域から読み出されるため、シーク時間は短縮される。よって、実用上、読み出し処理のほとんどの場合が、上述の要件を満足するといえる。
特に、上述の例は、HD放送等の高いビットレートのストリームを用いており、DVDにコピーする観点からは、実用上は、アナログ地上波などで用いられる9〜10Mbps程度のビットレートのSD(Standard Definition)放送のデータストリームを扱うことが多いと考えられる。SD放送のデータストリームであれば、ハードディスクからのデータ読み出しの空き時間は約86.5msecになり、数倍になる。よって、SD放送であれば、実際上は、読み出しに37.42msecを要するワーストケースが連続する場合であっても、十分に対応可能である。
次に、ユーザが新たに指示を入力した場合の処理を説明する。コンテンツ記録再生装置1には、ユーザから指示を受け取ると、その処理状況にかかわらず強制的に実行する処理が設けられている。以下では、ユーザからの指示を「割り込み指示」と称し、割り込み指示に基づいて実行される処理を「割り込み処理」と称することとする。以下では、3種類の割り込み処理を説明する。
割り込み処理(1)
図5は、割り込み指示を受信した場合の、第1の割り込み処理の流れを示すフローチャートである。第1の割り込み処理は、再生視聴停止、電源OFFまたは記録メディアの取り出しの指示を、割り込み指示とした場合に実行される。
まず、ステップ501において、制御部15がユーザから上述の割り込み指示を受信すると、割り込み処理を開始する。ステップ502において、制御部15は、現在、記録処理が行われているか否かを判断する。記録処理が行われていない場合には、ステップ514に進み、ステップ514において、第1の記録メディアに記録されたコンテンツAの再生視聴中でなければそのまま電源OFFまたは記録メディアの排出を行う。コンテンツAの再生視聴中であれば、再生視聴を終了して電源OFFまたは記録メディアの排出を行う。その後、この割り込み処理は終了する。
記録処理が行われている場合には、ステップ503に進む。ステップ503において、制御部15は表示部16において、記録処理が実行されている旨を表示し、さらに、記録処理を継続するか、または記録途中で終了するかを示すメッセージを表示する。ユーザは、この表示に基づいてさらに指示を入力する。
ステップ504において、ユーザが途中で終了することを選択し、指示受信部17がその選択指示を受信した場合には、ステップ505に進み、途中で終了することを選択しなかった場合には、ステップ510に進む。
ステップ505では、制御部15は記録処理を停止し、ステップ506において、記録処理を中断した旨を表示部16に表示する。そしてステップ507において、制御部15は、記録途中のコンテンツを消去するか否かを選択させるメッセージを表示部に表示する。ステップ508において、ユーザが、記録途中のコンテンツを消去することを選択した場合は、ステップ509に進む。ステップ509では、記録途中のコンテンツを消去し、ステップ514の再生視聴停止、電源OFFまたは記録メディアの排出を行う。記録途中のコンテンツを消去することを選択しなかった場合には、ステップ512に進む。ステップ512では、制御部15は、記録処理を終了し、ステップ513において、現時点まで記録されたコンテンツまでで記録完了として表示部16に記録完了を示す旨のメッセージを表示する。その後ステップ514の再生視聴停止、電源OFFまたは記録メディアの排出を行う。
一方、制御部15は、ステップ510において記録処理を継続する旨のメッセージを表示部16に出力し、ステップ511において再生視聴を終了する。そして上述のステップS512においてコンテンツAを最後まで記録し、記録完了の時点でステップ513に進んで表示部にその旨を示すメッセージを表示する。
割り込み処理(2)
図6は、割り込み指示を受信した場合の第2の割り込み処理の流れを示すフローチャートである。第2の割り込み処理は、記録中に再生視聴を一時停止する指示を、割り込み指示とした場合に実行される。
まず、ステップ601において、制御部15が、ユーザから再生視聴の一時停止に関する割り込み指示を受信すると、割り込み処理が開始される。ステップ602において、制御部15は、記録処理が行われているか否かを判断する。記録処理が行われていない場合には、ステップ617に進む。そしてステップ617において、第1の記録メディアに記録されたコンテンツAの再生視聴中でなければそのままの状態を保持し、コンテンツAの再生視聴中であれば、再生視聴を一時停止する。
記録処理が行われている場合には、ステップ603に進む。ステップ603において、制御部15は表示部16において、記録処理が行われている旨のメッセージを表示し、さらに、記録処理を途中で終了するか、一時停止状態にするか継続するかを示すメッセージを表示する。ユーザは、この表示に基づいてさらに指示を入力する。
ステップ604において、ユーザが記録処理を一時停止する指示を入力し、指示受信部17がその選択指示を受信した場合には、ステップ605に進み、一時停止する旨を入力しなかった場合にはステップ607に進む。
ステップ605では、制御部15は記録処理を一時停止し、ステップ606では記録処理の一時停止を表示部16に表示して、ステップ617において、再生視聴を一時停止状態にする。
一方、ステップ607、ステップ610から614までの処理は、図5のステップ504〜509までの処理と同じである。よってその説明は省略する。ステップ615では、記録処理をその時点で完了する。それまで書き込まれたコンテンツのデータはそのまま保持される。ステップ616において、表示部は記録完了を示すメッセージを表示する。そしてステップ617において再生視聴が停止される。
ステップ607の判定の結果、ユーザの指示に基づいて記録処理を継続する場合には、ステップ608において記録処理を継続する旨のメッセージを表示部16に出力し、ステップ609において記録処理をそのまま継続する。この後ステップ617に進み再生視聴が停止される。ただし記録処理はそのまま継続される。この場合、再生視聴のためのコンテンツAの読み出しは停止状態になるので、記録処理開始時点で既に再生視聴が完了している視聴済部分を第2の記録メディア11に記録し、その記録が完了すると、続いて未視聴部分が記録される。
次に、図7を参照しながら、図6のステップ617における再生視聴の一時停止状態からの復帰処理を説明する。図7は、再生視聴の一時停止状態からの復帰処理の流れを示すフローチャートである。ステップ701において、制御部15がユーザから再生視聴再開の指示(復帰指示)を受け取ったことを指示受信部17から通知されると、ステップ702において、制御部15は記録処理が一時停止状態にあるかどうかを判定する。一時停止状態でない場合にはステップ703へ進み、一時停止状態である場合にはステップ704へ進む。ステップ703では、制御部15は再生視聴のみを再開する。一方ステップ704では、制御部15は、記録処理再開を通知する旨を表示部16に表示し、再生視聴を開始するとともに、ステップ706において、記録処理を開始する。
割り込み処理(3)
図8は、割り込み指示を受信した場合の、第3の割り込み処理の流れを示すフローチャートである。第3の割り込み処理は、記録中に再生視聴の早送り、後戻り、逆再生、スロー再生ならびに逆スロー再生の指示を、割り込み指示とした場合に実行される。
まず、ステップ801において、制御部15が、ユーザから上述の割り込み指示を受信すると、割り込み処理が開始される。そしてステップ802において、制御部15は、現在、記録処理が行われているか否かを判断する。記録処理が行われていない場合には、ステップ803に進み、記録処理が行われている場合には、ステップ805に進む。ステップ803では、コンテンツAの再生視聴中であれば、その指示に基づいた処理を実行する。そして停止等の指示を受け取り、または所定の時間だけ処理を行うと、ステップ804においてその処理を停止し、割り込み処理を終了する。
一方、ステップ805では、制御部15は表示部16に記録処理が行われている旨のメッセージを表示し、さらに、記録処理を途中で終了するか、一時停止状態にするか、記録処理を継続するかを示すメッセージを表示する。ユーザは、この表示に基づいてさらに指示を入力する。
ステップ806において、制御部15がユーザから記録処理を一時停止する指示を受け取ったことを指示受信部17から通知されるとステップ807に進み、指示受信部17がその指示以外の指示を受け取った場合には、ステップ814へと進む。
ステップ807では、制御部15は記録処理を一時停止して、ステップ808において、その旨を表示部16に表示する。その後ステップ809および810において、制御部15は、上述のステップ803および804に関して説明したのと同じ処理を行い、完了後に、ステップ811に進む。ステップ811では、制御部15は記録処理の一時停止を解除し、ステップ812でその旨のメッセージを表示部16に表示して、ステップ813において、記録処理を再開する。その後、割り込み処理を終了する。
ステップ814において、ユーザが途中で終了することを選択し、指示受信部17がその選択指示を受信した場合にはステップ819に進み、途中で終了することを選択しなかった場合には、ステップ815に進む。
ステップ819では、制御部15は記録処理を停止し、ステップ820において、表示部16を介して、記録処理を中断する旨のメッセージを表示する。その後ステップ821において、制御部15は表示部16を介して、記録途中のコンテンツを消去するか否かを示すメッセージを表示し、ステップ822に進む。ステップ822において、ユーザがコンテンツの消去を選択し、指示受信部17を介してその指示が制御部15に通知されると、ステップ823に進み、コンテンツの消去を選択しなかった場合は、ステップ824に進む。ステップ823では、制御部15は、第2の記録メディア管理部13に指示して途中まで記録されたコンテンツを消去する。ステップ824では、制御部15は、記録処理を終了し、ステップ825において、現時点まで記録された部分までで記録完了として表示部16に記録完了を示す旨のメッセージを表示する。その後、ステップ826および827において、制御部15は、上述のステップ803および804に関して説明したのと同じ処理を行う。その後、割り込み処理を終了する。
ステップ815では、制御部15は表示部16を介して、記録処理を継続する旨のメッセージを表示し、ステップ816において記録処理を継続する。そしてその後、記録処理とは関係なく、ステップ817および818において、指示受信部17において受信された指示に応じた動作を行う。この場合、動作の完了後に再生視聴のために読み出されるコンテンツAがこれまでに記録されたコンテンツと重複することがあるが、その場合は同じデータで上書きしてもよいし、記録をしないようにしてもよい。
例えば、上述のステップ817の処理は、第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAの再生視聴中で、かつ、コンテンツAを第2の記録メディアに記録する処理を行っている期間に実行される。ここでユーザからの割り込み指示が早送り再生の処理である場合には、通常速度の再生視聴がスキップされるデータが存在する。図9は、早送りによって通常速度の再生視聴がスキップされるデータを示す図である。早送り再生では、通常速度の再生に必要なデータよりも少ないデータを用いて再生を行うことから、再生のために利用されないデータが存在する。そのため、スキップされた箇所に関しては、記録開始時点の再生済データの記録が完了した後で、第1の記録メディア10から読み出して、第2の記録メディア11に記録する。そのために、制御部15は、再生視聴がスキップされた開始位置と終了位置に関する情報を保持している。
なお、上述した各処理は、再生視聴のために読み出したコンテンツを、視聴と同時に記録する場合に実施される。これらの場合以外は再生視聴のためのコンテンツAの読み出しと記録のためのコンテンツAの読み出しは完全に独立しているので、上記のような特殊な操作が与えられた場合には特別な判定などは必要なく、指示受信部17において受信された指示を実行すればよい。
なお、割り込み処理(1)〜(3)のいずれかが実行されている場合であっても、さらに別の割り込み処理が行われることがある。例えば割り込み処理(3)が実行されている場合に、記録メディアの取り出しについての割り込み指示が入力されると、割り込み処理(1)が実行される。また、後述の実施形態2〜4によるコンテンツ記録再生装置の処理においても、上述の割り込み処理(1)〜(3)をそれぞれ実行することができる。
以上、実施形態1によるコンテンツ記録再生装置1を説明した。上述のように、コンテンツ記録再生装置1の制御部15は、第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAの再生視聴を優先しながら、コンテンツAの未視聴部分を読み出ししない期間に、コンテンツAの記録開始指示の発行時点における視聴済部分を読み出す。これにより、コンテンツAの再生視聴を継続した状態で、再生中のコンテンツAを第2の記録メディアにコピーすることができる。再生視聴のためのコンテンツAを記録する合間に、視聴済部分を並行して記録するので、視聴終了後の記録完了までの待ち時間を短縮することが可能となる。
また、実施の形態1において、コンテンツAの再生視聴のために読み出したデータサイズをα、コンテンツAの記録のために読み出したデータサイズをβとしているが、これらの値は固定でも可変でもよい。例えば、MPEG−2規格のような可変長符号化方式でコンテンツが符号化されている場合には、一度に読み出すデータサイズがコンテンツの再生視聴されているシーンによって大きく変動することがある。よってこのような場合には、上述のαおよびβは可変である。
(実施形態2)
実施形態1におけるコンテンツ記録再生装置1は、第1の記録メディア10から再生視聴のための未視聴部分の読み出しを行っていない期間中に、コンテンツAの視聴済部分を読み出して第2の記録メディア11に書き込むとした。
本実施形態によるコンテンツ記録再生装置は、図1のコンテンツ記録再生装置1と同じ構成であり、実施形態1によるコンテンツ記録再生装置1と異なる処理を行う。具体的には、コンテンツ記録再生装置は、第1の記録メディア10から再生視聴のための未視聴部分の読み出しを行っていない期間中に、コンテンツAの先頭からデータを読み出し、第2の記録メディア11に記録する。再生視聴のために読み出されたデータは再生視聴のためにのみ利用され、第2の記録メディア11への記録は後に再び読み出されて行われる。なお、本実施形態においては、第1の記録メディア10および第2の記録メディア11に記録されたコンテンツの圧縮・符号化の方式は同一とする。
図10は、本実施形態によるコンテンツ記録再生装置が記録メディアへアクセスする際のアクセスのタイミングを示す図である。コンテンツ記録再生装置は第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAを再生しながら、そのコンテンツAを第2の記録メディア11に記録する。
以下、時間の経過に沿って説明する。時刻0において、未視聴部分の位置RP0から一定のデータ量γだけ未視聴部分が読み出され、視聴再生に利用される。この未視聴部分のデータは、第2の記録メディア11には記録されず、後に再び第1の記録メディア10から読み出されて、第2の記録メディア11に記録される。実施形態1によるコンテンツ記録再生装置1は、未視聴部分はそのまま第2の記録メディア11に記録されていたことから、この点において、本実施形態によるコンテンツ記録再生装置1は、実施形態1のコンテンツ記録再生装置と異なる。続いて、一定のデータ量γだけさらに未視聴部分が読み出され、視聴再生の対象とされる。このデータもまた、そのまま第2の記録メディア11に記録されることはない。次は、位置RP_Sから一定のデータ量δだけ視聴済部分が読み出され、第2の記録メディア11に記録される。視聴済部分の読み出しは、未視聴部分が一定のデータ量γだけ読み出された後の、次のアクセスのタイミングまでの空き時間を利用して読み出される。読み出されたデータは、第2の記録メディア11の位置WP_Sに記録される。以後は、制御部15は、未視聴部分読み出し後の空き時間に、コンテンツA先頭の視聴済部分から順に、第1の記録メディア10から読み出し、第2の記録メディア11に記録する。これにより、コンテンツAが第2の記録メディア11にコピーされる。
上述の処理を、図1および図11を参照しながら説明する。図11は、実施形態2によるコンテンツ記録再生装置の記録処理の流れを示すフローチャートである。コンテンツ記録再生装置は、コンテンツAの再生視聴を継続しながら、コンテンツAを第2の記録メディア11に記録する。この処理は、図2のステップ209において実行される処理であり、図4の記録処理に代えて実行することができる。
ステップ1101〜1104までは、図4のステップ401〜403と同じであるから、その説明は省略する。ステップ1101〜1104の処理により、制御部15は、第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAの先頭読み出し位置RP_S、最終読み出し位置RP_E、記録開始時のコンテンツAの読み出し位置RP0、第2の記録メディア11におけるコンテンツの書き込み可能先頭位置WP_Sの情報を取得する。
ステップ1105において、第1の記録メディア10より再生視聴のために未視聴部分を読み出している場合、制御部15は第1の記録メディア管理部12に第1の記録メディア10に対するコンテンツAの読み出し位置RPを通知し、デコーダ14は第1の記録メディア10の読み出し位置RPより読み出したコンテンツAを復号し、表示部16は復号したコンテンツAを表示し再生視聴を行う。RPの初期値はRP0としたとき、次のステップ1106において、RPは一度に読み出されたデータサイズγだけ進み、以下の式(6)のように更新される。
RP←RP+γ ・・・(6)
ステップ1107において、制御部15は、更新したRPの値をRP_Wとして保存する。
一方、ステップ1104において、読み出し位置RPからコンテンツAの読み出しが停止中であれば、制御部15は、第1の記録メディア10から未視聴部分が読み出されていない空き時間であると判断し、ステップ1108へ進む。
ステップ1108において、制御部15は、第1の記録メディア10に対するコンテンツAの読み出し位置RPを第1の記録メディア管理部12へ通知し、第2の記録メディア管理部13に第2の記録メディア11に対するコンテンツAの書き込み位置WPを通知する。RP、WPの初期値はそれぞれRP_S、WP_Sとする。ステップ1109において、コンテンツAは第1の記録メディア10の読み出し位置RPから読み出され、読み出されたコンテンツAを第2の記録メディア11の書き込み位置WPに記録される。ステップ1110において、RP、WPは一度に読み出されたデータサイズδだけ進み、以下の式(7)、(8)のように更新される。
RP←RP+δ ・・・(7)
WP←WP+δ ・・・(8)
ステップ1111において、制御部15は、更新したRPの値をRP_Dとして保存しておく。
そしてステップ1112において、第1の記録メディア10上のコンテンツAの読み出し位置に基づいて、制御部15は、コンテンツAの読み出し終了位置RP_Eにまだ到達していないか否かを判定する。到達している場合には、記録処理は終了する。到達していない場合には、ステップ1113に進む。続いてステップ1113において、制御部15は、視聴が完了したか否かを判定する。視聴が完了した場合にはステップ1115に進み、完了していない場合にはステップ1114に進む。ステップ1115の処理は、視聴は完了したが、コンテンツAのコピーは未完了であることを示す。ステップ1115において、制御部15は、読み出し位置RPが、コンテンツAの最後の位置RP_Eであるか否かを判定する。読み出し位置RPがRP_Eの場合には記録処理を終了し、RP_Eでない場合には再びステップ1109からの処理を繰り返す。ステップ1114では、制御部15は、第1の記録メディア10に対するコンテンツAの読み出し位置RPをRP_Wに戻して、未視聴部分の読み出し位置に設定する。
以上説明したように、コンテンツAを第2の記録メディア11へ記録する処理が行われる。
上述のステップ1104は、コンテンツAの再生視聴のための処理と記録開始時点の視聴完了部分の記録のための処理を切り替える判断を行っている。この判断により、本実施形態においても、上述の2つの処理は交互にではなく、適宜いずれかの処理に切り替えられる。処理を切り替える際には、制御部15は第1の記録メディア10に対するコンテンツAの読み出し位置RPをRP_WおよびRP_Dのいずれかに設定し、第1の記録メディア管理部12に通知する。なお、両者の処理の間ではリアルタイム性が要求されるコンテンツAの再生視聴が優先される。そのため記録開始時点の視聴完了部分の記録のための第1の記録メディア10の読み出し位置RPからコンテンツAの読み出しが完了する前に再生視聴のためのコンテンツAの読み出しを行う必要が生じた場合、第1の記録メディア管理部12はその旨を制御部15に通知し一連の動作を中断し、再生視聴のための読み出しが完了した後に同様の処理を再実行する。
本実施形態によるコンテンツ記録再生装置によると、第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAの再生視聴を継続した状態でコンテンツAを第2の記録メディア11へ記録することができる。コンテンツ記録再生装置1は、第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAの再生視聴を優先しながら、コンテンツAの再生視聴のためのデータ読み出しを行わない期間を、コンテンツAの読み出しに用いる。コンテンツAは、先頭から順次読み出され、第2の記録メディア11へ記録される。これにより、コンテンツAの再生視聴を継続した状態で、そのコンテンツAを第2の記録メディア11に記録することができ、再生視聴と同時に再生視聴している部分のデータ以外のデータを並行して記録できる。視聴中からデータの記録が行われるので、視聴が終了した後から記録完了までの待ち時間を短縮することができる。特に、第1の記録メディア10からのデータ読み出し速度および第2の記録メディア11へのデータ書き込み速度が十分に速い場合は、コンテンツAの再生視聴中にコンテンツAの第2の記録メディア11への記録を完了させることもできる。
また、実施の形態2では、上記実施の形態1と同様、第1の記録メディア10からコンテンツAの再生視聴のために読み出したデータサイズをγ、コンテンツAの記録のために読み出したデータサイズをδとしているが、これらの値は固定でも可変でもよい。またこれらの値は同じであってもよい。
(実施形態3)
実施形態1および2によるコンテンツ記録再生装置では、第1の記録メディア10からのコンテンツAの読み出しを行っていない期間中に、第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAを読み出して第2の記録メディア11へ記録していた。
本実施形態によるコンテンツ記録再生装置は、図1のコンテンツ記録再生装置1と同じ構成であり、実施形態1および2によるコンテンツ記録再生装置と異なる処理を行う。具体的には、コンテンツ記録再生装置は、第1の記録メディア1に記録されたコンテンツAのデータを読み出して再生視聴に利用しつつ、第2の記録メディア11に記録する。そして、そのデータの読み出しを行っていない期間中には、他のデータの読み出しも行わない。コンテンツAの再生視聴が終了すると、その後コンテンツAの先頭部分から読み出しを行って第2の記録メディア11に記録する。なお、本実施形態においては、第1の記録メディア10および第2の記録メディア11に記録されたコンテンツの圧縮・符号化の方式は同一とする。
図12は、本実施形態によるコンテンツ記録再生装置が記録メディアへアクセスする際のアクセスのタイミングを示す図である。
以下、時間の経過に沿って説明する。時刻0において、未視聴部分の位置RP0から一定のデータ量εだけ未視聴部分が読み出され、再生視聴のために処理されるとともに、読み出されたデータが第2の記録メディア11に記録される。以後も、記録メディア10から一定のデータ量εずつ未視聴部分が読み出されて、第2の記録メディア11に記録される。この処理は、コンテンツAの最後まで継続して行われる。コンテンツAの最後の位置RP_Eまで到達すると、次にコンテンツAの先頭位置RP_Sから順に一定のデータ量ζずつ読み出しが行われ、第2の記録メディア11の位置WP_S以降に記録される。制御部15は、この処理を、コンテンツAの記録開始指示の発行時点において再生視聴していたデータ位置RP0まで継続する。これにより、コンテンツAが第2の記録メディア11にコピーされる。
上述の処理を、図1および図13を参照しながら説明する。図13は、実施形態3による、コンテンツ記録再生装置の記録処理の流れを示すフローチャートである。この処理は、図2のステップ209において実行される処理であり、図4の記録処理に代えて実行することができる。
まず、ステップ1301〜1303までは、図4のステップ401〜403と同じであるからその説明は省略する。これらの処理により、制御部15は、第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAの先頭読み出し位置RP_S、最終読み出し位置RP_E、記録開始時のコンテンツAの読み出し位置RP0、第2の記録メディア11におけるコンテンツの書き込み可能先頭位置WP_Sの情報を取得する。
ステップ1304では、制御部15は、第2の記録メディア11に対するコンテンツの書き込み位置WPの初期値を、以下の式(9)に基づいて導出する。
WP=WP_S+(RP0−RP_S) ・・・(9)
制御部15は、第2の記録メディア11に対するコンテンツの書き込み位置WPを第2の記録メディア管理部13へ通知する。ステップ1305において、制御部15は、第1の記録メディア10の現在の読み出し位置RPからコンテンツAを読み出し、読み出したコンテンツAをデコーダ14で復号して表示部16で再生視聴する。さらに読み出したコンテンツAを第2の記録メディア11の書き込み位置WP以降に記録する。ステップ1306において、制御部15は、現在の読み出し位置RPが、読み出し終了位置RP_Eに到達したか否かを判定する。到達していない場合にはステップ1307に進み、到達した場合にはステップ1308に進む。ステップ1307において、制御部15は、現在の読み出し位置RPおよび現在の書き込み位置WPを、再生視聴のために一度に読み出したデータサイズεだけ進める。すなわち制御部15は、現在の読み出し位置RPおよび現在の書き込み位置WPを、以下の式(10)、(11)のように更新する。
RP←RP+ε ・・・(10)
WP←WP+ε ・・・(11)
この処理の後はステップ1305に戻る。
ステップ1308は、コンテンツAの再生視聴の完了を意味する。コンテンツAの再生視聴が完了すると、第1の記録メディア管理部12はその旨を制御部15に通知する。ステップ1309およびステップ1310では、通知を受けた制御部15は、それぞれ、第1の記録メディア10からの読み出し位置RPをRP_Sに移動し、第2の記録メディア11への書き込み位置WPをWP_Sに移動する。制御部15は、更新したRPを第1の記録メディア管理部12へ、WPを第2の記録メディア管理部13へとそれぞれ通知する。ステップ1311において、制御部15は、第1の記録メディア10の読み出し位置RPからコンテンツAを読み出し、読み出したコンテンツAを第2の記録メディア11の書き込み位置WP以降に記録する。ステップ1312において、制御部15は、現在の読み出し位置RPが、読み出しを開始した位置RP0に到達したか否かを判定する。到達していない場合にはステップ1313に進み、到達した場合には処理は終了する。
ステップ1313では、RP、WPは一度に読み出されたデータサイズζだけ進み、以下の式(12)、(13)のように更新される。
RP←RP+ζ ・・・(12)
WP←WP+ζ ・・・(13)
この処理の後はステップ1311に戻る。
以上のように、コンテンツAを第2の記録メディア11へ記録する処理が行われる。
本実施形態によるコンテンツ記録再生装置は、第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAの再生視聴を継続した状態でコンテンツAを第2の記録メディア11へ記録することができる。コンテンツ記録再生装置1は、第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAを再生視聴に利用し、同時に第2の記録メディア11に記録する。そして制御部15は、コンテンツAの再生視聴が完了した後で、記録開始時において視聴済みであった視聴済部分を第1の記録メディア10から読み出し、第2の記録メディア11に記録する。これにより、記録メディアからの読み出し能力および記録メディアへの書き込み能力の低いコンテンツ記録再生装置においても、コンテンツAの再生視聴完了から記録完了までの待ち時間を短縮することができる。
(実施形態4)
図14は、実施形態4によるコンテンツ記録再生装置2の構成を示すブロック図である。コンテンツ記録再生装置2は、第1の記録メディア1460、第2の記録メディア1461、第1の記録メディア管理部1462、第2の記録メディア管理部1463、デコーダ1464、エンコーダ1465、制御部1466、表示部1467、指示受信部1468を有する。
コンテンツ記録再生装置2が、図1のコンテンツ記録再生装置1と異なる点は、デコーダ1464により復号化されたコンテンツを符号化するエンコーダ1465を有することである。それ以外の構成要素は、コンテンツ記録再生装置1が有する同名の構成要素と概ね同様の機能を有する。よって、ここではコンテンツ記録再生装置2の他の構成要素の説明は省略し、以下で説明する図16の説明に関連して、各構成要素の機能を説明する。
図15は、本実施形態によるコンテンツ記録再生装置2が記録メディアへアクセスする際のアクセスのタイミングを示す図である。コンテンツ記録再生装置2は、第1の記録メディア1460に記録されたコンテンツAの再生視聴を優先しながら、コンテンツAの再生視聴のためのデータを読み出していない期間中に、コンテンツAの記録開始指示の発行時点における視聴済部分を読み出して記録する。すなわち、実施形態2によるコンテンツ記録再生装置1と同様の記録処理を行う。ただし、読み出したデータを第2の記録メディア1461に記録する際に、コンテンツ記録再生装置2の制御部1466は、そのままデータを記録できるか否かを判定して、その結果に応じて記録のための処理を変更する。具体的には、そのままデータを記録する処理、または、読み出したコンテンツAを一旦復号化して、記録可能な属性を有するコンテンツに符号化し直してから記録する処理が実行される。記録可能な属性とは、第2の記録メディア1461の空き容量以下のデータ量を有すること、第2の記録メディア1461に記録可能な圧縮・符号化方式を有すること等を意味する。これらは第2の記録メディア1461の種類、その空き容量等に応じて決定される。
例えば、第1の記録メディア1460に記録されたコンテンツAが、データ量3ギガバイト、ビットレート15メガビット/秒のMPEG−2 TSであるとし、第2の記録メディア1461の空き容量が4ギガバイト以上のDVD−RAMであるとすると、データ量のみに注目すればそのままコピーできるとも考えられる。しかし、実際にはビットレートに関してはDVD規格の最大ビットレート(10.08メガビット/秒)を超えており、圧縮符号化方式もDVD規格のMPEG−2 PSではないため、そのままコピーすることはできない。よって制御部1466は、コンテンツAが第2の記録メディア1461に記録可能な属性を有するか否かを判断し、さらに記録可能な属性を有するコンテンツに変換する際には、コピー先の第2の記録メディア1461の空き容量、種類、圧縮符号化方式等のみならず、コピー元の第1の記録メディア1460に記録されたコンテンツAのデータ量、種類、圧縮符号化方式等も考慮する必要がある。
コンテンツ記録再生装置2は、図2のフローチャートに基づくコピー処理を行い、ステップ209において実施形態2と類似の記録処理を行う。図2のフローチャートは実施形態1において説明したので、本実施形態においてはその説明は省略する。ただし、制御部1466は、第1の記録メディア管理部1462から、第1の記録メディア1460に記録されたコンテンツAの圧縮・符号化方式、コンテンツAの先頭の読み出し位置、現在の読み出し位置、最終の読み出し位置の情報を受け取り、また、第2の記録メディア管理部1463から、第2の記録メディア1461の種類、空き容量とその先頭書き込み可能位置の情報を受け取る。これらの情報に基づいて、制御部1466は、コンテンツAをそのまま第2の記録メディア1461に記録するか否かを判定できる。具体的には以下のとおりである。
まず、第1の記録メディア1460に記録されたコンテンツAの先頭読み出し位置をRP_S、最終読み出し位置をRP_E、記録開始時のコンテンツAの読み出し位置をRP0、第2の記録メディア1461におけるコンテンツの書き込み可能先頭位置をWP_S、および、書き込み可能最終位置をWP_Eとする。コンテンツAの容量C1は
C1=RP_E−RP_S ・・・(14)
として導出され、第2の記録メディア61に書き込み可能な領域の容量C2は
C2=WP_E−WP_S ・・・(15)
として導出される。ここで、C1≦C2である場合、かつコンテンツAの圧縮・符号化方法と、第2の記録メディア1461の種類に基づいて決定される第2の記録メディア1461に記録可能な圧縮・符号化方式が等しい場合のみ、コンテンツAをそのまま第2の記録メディア1461に記録できると判定する。
コンテンツAをそのまま記録できる場合には、制御部1466は、第1の記録メディア管理部1462に対しては、第1の記録メディア1460から読み出したコンテンツAを復号化せずに第2の記録メディア1461に受け渡すこと、および、第2の記録メディア管理部1463に対しては、第1の記録メディア1460から読み出したコンテンツAを符号化せず第2の記録メディア1461に記録することを通知する。他の処理は、実施形態2によるコンテンツ記録再生装置のフローチャートに基づく処理(図11)と同じである。よって、以下では、図2のステップ209に対応する記録処理のうち、コンテンツAをそのまま記録できない場合の処理を説明する。
図16は、実施形態4によるコンテンツ記録再生装置の記録処理の流れを示すフローチャートである。ステップ1601〜1608の処理は、図11のステップ1101〜ステップ1108と同じである。よって、ステップ1609以降の処理を説明する。なおステップ1106では、未視聴部分の現在の読み出し位置RPをデータ量γだけ増加させているが、ステップ1606では、そのデータ量をηとして説明している。現在の読み出し位置RPは、一度に読み出されたデータサイズηだけ進み、以下の式(16)のように更新される。
RP←RP+η ・・・(16)
ステップ1601〜1603の処理により、制御部1466は、第1の記録メディア1460に記録されたコンテンツAの先頭読み出し位置RP_S、最終読み出し位置RP_E、記録開始時のコンテンツAの読み出し位置RP0、第2の記録メディア1461におけるコンテンツの書き込み可能先頭位置WP_Sの情報を取得する。
コンテンツAをそのまま第2の記録メディア1461に記録することができない場合であって、第1の記録メディア1460が再生視聴のためのコンテンツAの読み出しをしていない場合には、ステップ1609において、制御部1466は、第1の記録メディア管理部1462に対しては、読み出したコンテンツAを復号して第2の記録メディア1461に受け渡すこと、および、第2の記録メディア管理部1463に対しては、読み出されたコンテンツAを符号化して第2の記録メディア1461に記録することを通知する。そして制御部1466は、エンコーダ1465に対して符号化パラメータを通知する。ここで符号化パラメータは、例えば圧縮・符号化方法、ビットレート等である。第1の記録メディア1460により読み出されたコンテンツAは、デコーダ1464で復号された後、表示部1467において表示され再生される。そしてステップ1610において、エンコーダ1465は、復号化コンテンツを、制御部1466から通知された符号化パラメータに基づいて符号化し、第2の記録メディア管理部1463を介して、第2の記録メディア1461の現在の書き込み位置WP以降に書き込む。
例えば、第1の記録メディア1460がHDDであり記録されたコンテンツAがMPEG−2 TSで圧縮・符号化され、第2の記録メディア1461がDVDである場合、コンテンツAはMPEG−2 TSからMPEG−2 PSに変換されて記録される。また、上記の例において第1の記録メディア1460に記録されたコンテンツAがMPEG−2 PSである場合であっても、容量が第2の記録メディア1461の空き容量よりも大きい場合は、第2の記録メディア1461に記録可能なように、一度デコーダ1464で復号され、その後エンコーダ1465で符号化されて第2の記録メディア1461に記録される。なお、第2の記録メディア1461へのデータの記録処理は、実施形態2に関連して説明した処理と同様である。
ステップ1611において、現在の読み出し位置RPは、一度に読み出されたデータサイズιだけ進み、現在の書き込み位置WPは、一度に書き込まれたデータサイズκだけ進む。現在の読み出し位置RP、および、現在の書き込み位置WPは、以下の式(17)、(18)のように更新される。
RP←RP+ι ・・・(17)
WP←WP+κ ・・・(18)
ステップ1612において、更新されたRPの値をそれぞれRP_Dとして保存しておく。
以後、ステップ1613〜ステップ1616は、図11に示すステップ1112〜1115の処理とそれぞれ同じである。よって以下説明は省略する。このように図16の記録処理が行われる。
なお、説明を省略したステップ1604では、実施形態1によるコンテンツ記録再生装置1と同様に、コンテンツAの再生視聴のための処理と、記録開始時点の視聴完了部分の記録のための処理とは適宜切り替わりながら行われる。両者の処理を切り替える際には制御部1466は、第1の記録メディア1460に対して、コンテンツAの読み出し位置RPをRP_WおよびRP_Dのいずれかに設定するよう、第1の記録メディア管理部1462に通知する。両者の処理の間ではリアルタイム性が要求されるコンテンツAの再生視聴が優先される。よって、記録開始時点の視聴完了部分の記録のための読み出し、または、その記録が完了する前に再生視聴のためのコンテンツAの読み出しを行う必要が生じた場合には、第1の記録メディア管理部1462はその旨を制御部1466に通知して、制御部1466は、一連の処理を中断し、再生視聴のための読み出しが完了した後に中断した処理を再開する。
以上、実施形態4によるコンテンツ記録再生装置2を説明した。上述のように、制御部1466は、第1の記録メディア1460に記録されたコンテンツAの再生視聴を継続した状態で、そのコンテンツAを第2の記録メディア1461に記録できる。さらに、第1の記録メディア1460に記録されたコンテンツAの再生視聴を優先しながら、コンテンツAの未視聴部分を読み出ししない期間に、コンテンツAの記録開始指示の発行時点における視聴済部分を読み出す。これにより、コンテンツAの再生視聴を継続した状態で、再生中のコンテンツAを第2の記録メディア1461にコピーすることができる。再生視聴のためのコンテンツAを記録する合間に、視聴済部分を並行して記録するので、視聴終了後の記録完了までの待ち時間を短縮することが可能となる。
そして、制御部1466は、第1の記録メディア1460に記録されたコンテンツAの容量と圧縮・符号化方式、第2の記録メディア1461の種類と空き容量等に基づいて、第1の記録メディア1460に記録されたコンテンツAをそのまま第2の記録メディア1461に記録可能であるか否かを判定する。そして記録可能である場合はそのまま記録し、記録不可能である場合はコンテンツAをデコーダ1464が一度復号し、さらにエンコーダ1465が、再度符号化して記録を行う。このとき、エンコーダ1465は、第2の記録メディア1461に記録可能な容量、圧縮・符号化方式になるように符号化する。これにより、第1の記録メディア1460および第2の記録メディア1461に記録されるコンテンツの圧縮・符号化の方式は任意に決定できる。
なお、実施形態4によるコンテンツ記録再生装置は、第1の記録メディア1460からコンテンツAの再生視聴のために読み出したデータサイズをη、コンテンツAの記録のために読み出したデータサイズをι、第2の記録メディア1461に記録するコンテンツAのデータサイズをκとしていたが、これらの値は固定でも可変でもよく、互いに同一であっても異なっていてもよい。
以上、本発明によるコンテンツ記録再生装置の実施形態1〜4を説明した。各実施形態では、コンテンツ記録再生装置のデコーダは、符号化された1本のデータストリームをデコードする一般的なデコード処理機能を有するとした。しかし、符号化された複数のデータストリームをデコードすることもできる。以下では、MPEG規格に基づいて符号化された2本のデータストリームをデコードの対象として説明する。また、実施形態1〜3のデコーダ3および実施形態4のデコーダ1464のうち、デコーダ3を例にして説明する。
MPEGデータストリームのデコード処理は、大きく、(a)パラメータの取得、(b)16×16画素からなる構成要素であるマクロブロックのデコード、および、(c)動き補償、に分類できる。(a)の「パラメータ」は、映像を構成するピクチャのデコードに必要な情報であって、ピクチャごとに取得されるパラメータと数ピクチャに一度の頻度で取得されるパラメータ、または、データストリームで一度だけ取得されるパラメータがある。MPEG規格では、1つ前の画像から現画像への移動量(変化量)のみを情報として符号化することにより、必要な情報量を低減している。デコード時には、1つ前の画像の復号結果(以下、予測参照画像という)に移動量を加え、さらに残差を加えることにより現画像(復号画像)を得ることができる。なお、残差は(b)の「マクロブロックのデコード」により得ることができる。このような処理を、動き補償と呼ぶ。
図17は、複数の符号化されたデータストリームをデコードするデコーダ3の構成を示す図である。デコーダ3は、複数の符号化されたデータストリームと、それらのデータストリームに関するパラメータ(入力情報)とを受け取り、特定のデータストリームを符号化して出力する。入力情報とは、再生視聴用、または記録用のいずれのストリームをデコードするかを示す情報である。なお、複数の符号化されたデータストリームは、各々が識別可能にインターリーブされて一本のデータストリームとして入力される。
デコーダ3は、復号処理部31と内部メモリ32とを含む。復号処理部31は、第1の記録メディア10から読み出され、入力されたデータストリームの復号処理を行う。内部メモリ32は、入力されたデータストリームに関連して得られたパラメータや、予測参照画像を保持する。
以下、適宜図1を参照して説明する。まずデコーダ3に第1の記録メディア10から読み出されたコンテンツAを含むデータストリームが入力されると、復号処理部31は、そのデータストリームから、デコードのためのパラメータ(入力情報)を取得し、内部メモリに格納する。先頭のピクチャは画面内符号化された画像(Iピクチャ)であるために、予測参照画像を必要とすることなくデコード可能である。復号処理部31は、デコードされた画像を予測参照画像として内部メモリ32に保持する。復号処理部31は、データストリームの次のデータを解析し、まずそのデータが、先刻入力されたストリームを構成するデータであるか否かを判定する。この判定は、第1の記録メディア管理部12から受け取った情報に基づいて行われる。
受け取ったデータが、先のデータストリームと同一のデータストリームのデータである場合には、上述のパラメータと予測参照画像を用いて、その符号化データをデコードする。
一方、受け取ったデータが先のデータストリームと同一のデータストリームのデータでない場合には、上述のパラメータと予測参照画像とを内部メモリの他の領域に退避する。ここでは、最初に入力されたストリームを再生視聴のためのストリームとし、パラメータ1および予測参照画像1として退避することとする。
実施形態4で説明したデコーダ1464は、再生視聴のためのデコード処理に加え、さらに記録のためのデコード処理を行っている。したがってデコーダには、再生視聴のためのコンテンツAが入力される場合と、記録のための再エンコードの対象となるコンテンツAが入力される場合とがある。このような場合でも、以下のように対応することができる。
例えば、入力されたデータストリームを、記録のために一旦デコードすることが必要な場合、デコーダに初めて入力されたデータは、予測参照画像を必要とすることなくデコードできる。MPEG規格では、ストリームの先頭は画面内符号化されたピクチャであるから予測参照画像を必要としない。このとき復号処理部31は、それまでのパラメータと予測参照画像を内部メモリに格納する。
そして、データストリームの次のデータが入力され、そのデータが再生視聴のためのデータであった場合には、復号処理部31は、現在内部メモリ32に保持されているパラメータと予測参照画像とを、パラメータ2と予測参照画像2として他の領域に退避する。そして復号処理部31は、次のデータのデコードに必要なパラメータおよび予測参照画像を入力情報に基づいて取得し、内部メモリ32にセットする。なお、それまでに、パラメータと予測参照画像とが内部メモリ32内にパラメータ1および予測参照画像1として退避されている場合には、それらのパラメータと予測参照画像とをセットする。デコーダはセットされたパラメータと予測参照画像に基づいて、受け取ったデータをデコードする。以降はこの処理の繰り返しである。この説明から明らかなように、単一のデコーダで複数のデータストリームをデコードする場合には、パラメータと動き補償のための予測参照画像をストリームごとに保持する必要がある。そのため、これらのデータを格納するために、デコーダ内部には余分なメモリ容量が必要となる。
なお、予測参照画像はメモリ上のサイズが大きく、逐一退避・復帰を行うことはデコーダ全体のパフォーマンス低下につながってしまう。そこで、実際には逐一退避・復帰を行わず、復号処理部31からアクセスする際の内部メモリ32上の格納アドレスを切り替えて、入力されたデータストリームの切り替えに対応すればよい。「退避」および「復帰」とは、このような処理を採用する場合をも含む。また、上述の例は、パラメータおよび予測参照画像の切り替えが、ピクチャのデコード完了ごとに行われるとして説明したが、ピクチャのデコード途中で切り替えてもよい。その場合、切り替えが発生する時の状態、処理の進行状況を示す情報をパラメータや予測参照画像と共に退避・復帰すればよい。
以上、本発明の実施形態を説明した。上述の実施形態では、コピー開始/終了の指示を出したときに再生されているコンテンツAの位置(再生されているフレーム)からコピーの開始/終了が行われるとして説明している。しかし、コンテンツ記録再生装置によって再生されるデータストリームがMPEG規格に準拠して符号化されている場合には、再生されているコンテンツAの位置を前後させてもよい。例えば、コンテンツ記録再生装置は、コピー開始を指示された位置の直前または直後に存在する画面内符号化フレーム(Intraフレーム)からコピーを開始することとする。コピー後のデータストリームの先頭を必ずIntraフレームにするためである。
これにより、特にコンテンツAの再生視聴位置からコピーを開始する場合、コピーされたコンテンツを再生する時に先頭フレームが復号されないことを回避できる。より具体的には、MPEG−2規格の場合、データストリームは、GOP(Group of Picture)と呼ばれる、Intraフレームから始まる複数枚のフレームをひとまとめにした単位で記録されている。コンテンツ記録再生装置は、コピー開始の指示を受け取ると直後のGOPの先頭からコピーを開始し、コピー終了の指示を受け取ると現在コピー中のGOPの末尾までを記録する。なお、DVDの規格ではGOPの周期は約0.5秒である。よってIntraフレームは約0.5秒ごとに挿入されている。
また、コンテンツ記録再生装置は、コピー完了までの残り時間を計算し、ユーザに提示することもできる。コピー完了までの残り時間は、「コピーすべきデータのデータ量」および「第2の記録メディアへの書き込みレート」を利用して計算される。具体的には以下のとおりである。
まず、「コピーすべきデータのデータ量」を説明する。「コピーすべきデータ」とは、コピーの対象であるコンテンツAのうち、第2の記録メディアへのコピーが完了していない部分のデータを意味しており、コピー開始前はそのコンテンツAの全データ量を表し、コピー中はコピーが完了していない部分のデータ量を表す。書き込み処理を制御する制御部15は、コピーすべきデータをVOBU単位で把握しており、そのデータ量をデータストリームの管理情報を利用して得ることができる。実施形態1による制御部15に関連して説明したように、VOBにはデータの読み出し単位である各VOBUのアドレスとそのデータサイズとが記述されている。よって、書き込みが完了していない個々のVOBUを特定し、VOBを参照して各VOBUのデータサイズの総和を計算すると、コピーすべきデータのデータ量が得られる。
一方、「第2の記録メディアへの書き込みレート」は、第2の記録メディアに許容される最大書き込みレート、および、書き込みを行うハードウェアの最大書き込みレートのうち小さい方の値(同じであればその値)である。制御部は第2の記録メディア管理部から第2の記録メディアへの書き込みレートの情報を取得することができる。なお、第2の記録メディア管理部が外付けのDVDドライブ装置等に設けられていて、必ずしもコンテンツ記録再生装置の構成要素といえない場合であっても、制御部はそのレートの情報を得ることができる。その理由は、コンテンツ記録再生装置には、通常そのような外付けのDVDドライブ装置の動作を制御するためのドライバソフトウェアが組み込まれており、制御部がそのドライバソフトウェアを実行すれば、接続された外部のDVDドライブ装置の書き込みレートの情報を得ることができるからである。
コピー完了までの残り時間は、コピーすべきデータのデータ量を第2の記録メディアへの書き込みレートで除算して得ることができる。例えばコピーすべきデータのデータ量を500メガバイト(4000メガビット)とし、第2の記録メディアへの書き込みレートを毎秒10メガビットとすると、コピー完了までの残り時間は400秒になる。計算した残り時間を表示部において表示することにより、ユーザはコピーが完了する時刻の目安が得られ、利便性の向上を図ることができる。
ただし、実施形態1等によるコンテンツ記録再生装置では、視聴のために読み出されたデータが第2の記録メディアに書き込まれるため、視聴の完了前にコピーが完了することはない。よってそのような処理を行う場合には、下記の第1および第2の予測時間のうちの少なくとも一方をコピー完了までの残り時間として表示すればよい。すなわち、第1の予測時間は、上述の除算によって得られた時間と、視聴完了までの時間とを比較して、より長い方の時間である。第2の予測時間は、上述の除算によって得られた時間および視聴完了までの時間の和である。例えば、実施形態1、2および4のコンテンツ記録再生装置の処理によれば、再生視聴と並行してコピー開始時における再生視聴完了部分のコピーを行うため、第1の予測時間をコピー完了までの残り時間として表示すればよい。一方、実施形態3のコンテンツ記録再生装置の処理によれば、再生視聴完了後にコピー開始時点の再生視聴完了部分のコピーを開始するため、第2の予測時間をコピー完了までの残り時間として表示すればよい。各実施形態における処理によらず、コピー完了までに見込まれる最長時間を算出するには、第1および第2の予測時間のうちの長いほうを採用すればよい。なお、視聴完了までの時間は、コンテンツAの記録に際して1つのVOBUが1つのGOPを含むように記録しているとすると、再生すべきVOBUの数およびGOPの再生時間(約0.5秒)を乗算して得られる。再生視聴が中断された場合には、コピーが完了していないデータのデータ量を第2の記録メディアへの書き込みレートで除算して、コピー完了までの残り時間を再計算し改めて表示すればよい。
さらに上述の実施形態では、コンテンツ記録再生装置がコピー開始指示を受け取ったときには、コピー元/コピー先双方に記録メディアが準備されていることを前提として説明した。しかし、記録メディアが準備されていないことも想定されるため、コピー先のメディアの有無に関する判定処理を行うことが好ましい。いま、第1の記録メディアに記録されたコンテンツAを第2の記録メディアにコピーすると想定する。コピー開始の指示を受け取ると、制御部は、第2の記録メディア管理部からの情報に基づいてコピー先の記録メディアが挿入されているか否かを判断する。そしてコピー先の記録メディアが挿入されていない場合には、「メディアが挿入されていない」ことを示すメッセージを表示部に表示して処理を終了する。また、第2の記録メディア管理部は、周知の技術に基づいてコピー先に挿入されたメディアが記録可能であるか否かも判定することができる。記録可能でないメディアが挿入されている場合には、「記録可能なメディアが挿入されていない」ことを示すメッセージを表示部に表示して処理を終了する。
実施形態1〜4によるコンテンツ記録再生装置の説明においては第1の記録メディアと第2のメディアとは、同じ装置内に設けられているとして説明した。しかし、これらのメディアは、コンテンツ記録再生装置としてのPCの外部に設置され、例えばPCとIEEE1394インターフェースを利用して接続された外付けのハードディスクドライブのハードディスクや、書き換え型DVDドライブのDVDであってもよい。このときは、第1のメディアからコンテンツAのデータを読み出す第1のメディア管理部は、外付けのドライブに読み出し指示を与え、読み出されたデータを受け取るコントローラおよび/または接続インターフェース部である。第2のメディア管理部についても同様である。
実施形態1〜4によるコンテンツ記録再生装置では、第1の記録メディア管理部、第2の記録メディア管理部、デコーダ、エンコーダ、および、制御部の一部または全部の機能を、コンピュータプログラムに基づいて図示しないCPU(中央演算処理装置)が実現してもよい。コンピュータプログラムは、添付の図面に示されたフローチャートの処理をコンテンツ記録再生装置に行わせる。このようなコンピュータプログラムを実行することにより、コンテンツ記録再生装置は、上述の各実施形態と全く同じ動作を実現でき、同じ結果を得ることができる。このプログラムを利用すれば、汎用のコンピュータであっても、上述のコンテンツの記録処理を実現できる。さらに従来のコンテンツ記録再生装置であっても、このプログラムにアップデートすることにより、上述のコンテンツの記録処理を実現できる。コンピュータプログラムは、フロッピーディスク等の磁気記録媒体、光ディスク等の光記録媒体、ICカード、ROMカセット等の半導体記録媒体に記録でき、インターネット等の通信回線を介して送信される。
(実施形態1)
図1は、本実施形態によるコンテンツ記録再生装置1の構成を示すブロック図である。コンテンツ記録再生装置1は、第1の記録メディア10、第2の記録メディア11、第1の記録メディア管理部12、第2の記録メディア管理部13、デコーダ14、制御部15、表示部16および指示受信部17を含む。
図1に示されるように、コンテンツ記録再生装置1は、2種類の記録メディアにコンテンツを記録することができる複合型の装置である。ここで「コンテンツ」とは、放送番組、映画、音楽等の視聴の対象となる情報の内容をいう。本明細書では、「コンテンツ」には、映像として表示され、音声等として出力される人の知覚によって認識される情報の内容のみならず、記録媒体への記録や伝送等のために、電子的方法、磁気的方法その他の人の知覚によって認識することができない方法により変換された情報の内容も含まれる。例えば、コンテンツはディスプレイに表示される映像、スピーカから出力される音声、MPEG−2(Moving Picture Experts Group Phase 2)等の情報圧縮方式によって圧縮・符号化された映像データおよび/または音声データの形態をとり得る。なおコンテンツがデータの形態をとる場合には、コンテンツには、さらに圧縮・符号化方法、ビットレート等の属性を示す属性情報が付加される。コンテンツを再生する装置は、属性情報の内容に基づいて、コンテンツを復号化し、そのコンテンツを再生できる。
本実施形態によるコンテンツ記録再生装置1の特徴の一つは、コンテンツの再生中であっても、第1の記録メディア10に記録されたコンテンツの全部または一部を、第2の記録メディア11にダビング(コピー)できることである。なお、コピーを行う範囲の指定(コピー停止等の指示を含む)がない場合には、コンテンツ記録再生装置1は原則としてコンテンツの先頭から最後までをコピーする。以下、コンテンツ記録再生装置1の各構成要素を説明し、その後、上述の特徴に関連するコンテンツ記録再生装置1の動作を説明する。
まず、第1の記録メディア10は、ランダムアクセスが可能な記録メディアであり、本実施形態では磁性記録メディアであるハードディスクを想定している。ハードディスクには、ユーザの視聴の対象となるコンテンツAがMPEG−2等の符号化方式により符号化されて記録されている。なお、第1の記録メディア10の概念には、コンテンツAが記録されるハードディスク自体のみならず、ハードディスク上の指定された位置にアクセスアームを移動させて、その位置にデータを記録し、その位置からデータを読み出す機構を備えたハードディスクドライブを含めてもよい。
第2の記録メディア11は、ランダムアクセスが可能な記録メディアであり、ここでは光記録メディアである書き換え型DVD(Digital Versatile Disc;ディジタルバーサタイルディスク)を想定している。第1の記録メディア10と同様に、第2の記録メディア11の概念にもまた、コンテンツが記録されるDVD自体のみならず、DVD上の指定された位置に光ヘッドを移動させてその位置にデータを記録し、その位置からデータを読み出す機構を備えたDVDドライブを含めてもよい。
本実施形態においては、第1の記録メディア10および第2の記録メディア11に記録されたコンテンツの圧縮・符号化の方式は同一とする。例えば、第1の記録メディア10がハードディスク、第2の記録メディア11が書き換え型DVDの場合には、記録されるコンテンツの符号化方式は、MPEG−2 PS(Program Stream)である。別の例では、第1の記録メディア10がハードディスク、第2の記録メディア11がBD(Blu−ray Disc)の場合には、記録されるコンテンツの符号化方式はMPEG−2 TS(Transport Stream)である。ただしこれは便宜的な仮定であり、MPEG−2 TSによって記録されたいわゆるHD放送のコンテンツを、MPEG−2 PSに変換してDVDに記録することも可能である。
第1の記録メディア管理部12は、第1の記録メディア10からのデータの読み出し位置を管理する。また第1の記録メディア管理部12は、第1の記録メディア10へデータを書き込む際には、書き込み位置をも管理できる。第1の記録メディア管理部12は、制御部15から読み出し指示信号を受け取り、その信号に基づいて、第1の記録メディア10上の所定の位置からコンテンツAを読み出す。第1の記録メディア管理部12は、読み出したコンテンツAを、デコーダ14および制御部15に出力する。
第2の記録メディア管理部13は、第2の記録メディア11へのデータの書き込み位置を管理する。また第2の記録メディア管理部13は、第2の記録メディア11からデータを読み出す際には、読み出し位置をも管理できる。第2の記録メディア管理部13は、制御部15から書き込み指示信号、および、コンテンツを受け取り、その信号に基づいて、第2の記録メディア11上の所定の位置に受け取ったコンテンツを記録する。
なお、以下の説明では、制御部15がコンテンツAの読み出しまたは書き込みを行うと表現する場合もある。これは表現の冗長を避けるためであり、実際には記録メディア管理部12または13が読み出しまたは書き込み処理を行う。
デコーダ14は、第1の記録メディア10から読み出されたコンテンツAを属性情報に基づいて復号化し、復号化されたコンテンツ(以下、「復号化コンテンツ」と称する)を出力する。属性情報は、符号化されたコンテンツ(以下、「符号化コンテンツ」と称する)に付加されており、例えばコンテンツの圧縮・符号化方法、ビットレートを示す。デコーダ14は、例えばMPEG2のデコード回路としてハードウェアとして実装されている。なお、デコーダ14は、符号化された1本のデータストリームを受信してデコードする一般的なデコード処理機能を有することを想定しているが、例えば図17を参照して後述するように、複数の符号化されたデータストリームのデコードを行うように構成することもできる。
制御部15は、コンテンツ記録再生装置1の各構成要素を制御して、コンテンツ記録再生装置1の全体の動作を制御する。より具体的には、制御部15は、コンテンツAの読み出し命令、第1の記録メディア10上の読み出し位置等を指定する読み出し指示信号を生成して、第1の記録メディア管理部12に送り、第1の記録メディア管理部12に、第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAを読み出させる。そして制御部15は、読み出し指示信号に基づいて第1の記録メディア管理部12により読み出された符号化コンテンツA、および、デコーダ14から出力された復号化コンテンツを受け取る。制御部15は、受け取った各コンテンツを、表示部16へ送り、または第2の記録メディア管理部13へと送る。さらに制御部15は、指示受信部17において受け取ったユーザからの指示に基づいて、第1の記録メディア10から第2の記録メディア11へのコンテンツのコピーを行う。コピー処理に関連する制御部15の動作は、コンテンツ記録再生装置1の動作に関連して後述する。
ここで、制御部15がハードディスクからデータを読み出すために、読み出し位置(アドレス)をどのように特定するかを説明する。
コンテンツAのデータストリームは、その先頭から最後までがハードディスク上に連続して記録されていることは少なく、一般には所定のデータ単位に分割されて飛び飛びの領域に記録されている。各データ単位は連続して記録されている。データの読み出しは、効率を重視して各データ単位で行われる。このデータ単位とは、例えばデータストリームがMPEG−2PSの場合にはビデオ・オブジェクト・ユニット(VOBU)に対応する。
各データ単位の先頭からデータを読み出すためには、それまで読み出していた位置を保持しておくだけでは不十分であり、各単位の先頭アドレスを他の方法によって取得する必要がある。そこで制御部15は、コンテンツAのデータストリームの管理情報を利用して各単位の先頭アドレスを特定する。
上述のMPEG−2PSでは、1以上のVOBUを有するデータシーケンスとして、ビデオ・オブジェクト(VOB)が規定されている。例えば、VOBは録画した1つの番組(コンテンツ)として生成される。
データストリームが格納されているファイルおよび管理情報ファイルは、DVDビデオレコーディング形式でDVD−RAMに記録されている場合にはそれぞれ“VR_MOVIE.VRO”ファイルおよび“VR_MANGR.IFO”ファイルである。管理情報ファイル“VR_MANGR.IFO”では、VOB単位で管理情報が規定されている。例えば、現在視聴しているコンテンツ(VOB)に対応する管理情報には、そのコンテンツに含まれる各VOBUの先頭部分のアドレスとそのVOBUのデータサイズとが記述されている。
上述の管理情報によれば、制御部15は、どのVOBUまで読み出しが完了したかを示す情報を更新し、その情報に基づいてVOBを参照することにより、次のVOBUの先頭位置を確実に特定することができる。管理情報は、データストリームが格納されているファイルとは別の管理情報ファイル内に記録されており、予め読み出してバッファ等に格納しておくことが可能である。
なお、データストリームがハードディスクに記録される場合には、必ずしも上述したファイルと同一のファイル構造を持たなくてもよい。他の装置における再生互換性を考慮する必要はないからである。よって、データストリームの所定のデータ単位でアドレスを特定できる管理情報が存在していれば、同様の原理によってデータ単位の先頭から再生することができる。例えば、データストリームの再生時間とアドレスとを管理する管理情報を利用しても、データの格納アドレスを特定することができる。
次に、表示部16は、制御部15から出力された復号化コンテンツを映像等として再生表示する。これによりユーザが視聴可能になる。表示部16はさらに、コンテンツ記録再生装置1のコピー動作に関連する表示、例えば「現在再生視聴している位置からDVDにコピーしますか?」、「はい」、「いいえ」等のユーザに対するメッセージを表示することもできる。なお表示部16は、必ずしも映像のみの表示を意味するものではなく、コンテンツに含まれる音声を出力するスピーカ等も含む。
指示受信部17は、ユーザからコンテンツのコピーを開始する指示、および、コピーの開始位置に関する指示を受け取るための、コンテンツ記録再生装置1の本体部に設けられた操作ボタン、または、リモートコントローラからの赤外線を受光する受光部である。「コピーの開始位置に関する指示」とは、現在再生視聴している位置からコピーを開始するのか、先頭からコピーを開始するのか等の、コピーの開始位置を特定する指示である。
例えば、表示部16に「現在再生視聴している位置からDVDにコピーしますか?」というメッセージが表示された後、ユーザは、リモートコントローラ等を用いて、「はい」を選択し確定することができる。指示受信部17はリモートコントローラから放射された赤外線等を受信して選択および確定された指示およびコピーの開始位置に関する指示を制御部15に通知することにより、制御部15はDVDへのコンテンツのコピー開始指示と、現在再生視聴している位置からコピーを開始するという指示とを同時に受け取ることができる。この結果、制御部15は、データストリームの管理情報に基づいて、コピーを開始するために必要な現在再生視聴している位置を特定するためのデータストリームの読み出し位置(アドレス)を検索して取得することができる。なお、データストリームのアドレスの検索は、制御部15が行ってもよいし、第1の記録メディア10が行ってもよい。最終的に制御部15がそのアドレスを取得して、第1の記録メディア10に対してアドレスを指示できればよい。
いうまでもなく、指示受信部17は、現在視聴しているコンテンツの位置以外にも、例えばコンテンツの先頭位置からコピーを開始するという指示を受け取ることもできる。また指示受信部17は、コピーを開始する指示とコピーの開始位置に関する指示とを同時に受け取る必要はなく、まずコピーを開始する指示を受け取り、その後コピーをするコンテンツを選択する情報、および、コピーの開始位置に関する指示を受け取ることもできる。
コンテンツのコピー処理
次に、図2を参照しながら、図1のコンテンツ記録再生装置1によるコンテンツのコピー処理を説明する。図2は、コンテンツのコピー処理の手順を示すフローチャートである。まずステップ201において、指示受信部17がユーザからコピー開始指示を受信すると、その指示は制御部15へ通知され、ステップ202において、制御部15はユーザがコンテンツを視聴中であるか否かを判定する。この判定は、例えば、デコーダ14が復号化したコンテンツを現在出力し、その出力を制御部15が表示部16に伝送しているか否かに基づいて行われる。ユーザがコンテンツを視聴中である場合にはステップ203へ、視聴中でない場合にはステップ204に進む。
まず、ユーザがコンテンツを視聴中でない場合には、ステップ204において、ユーザが第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAの中から、コピーするコンテンツを選択する。するとステップ205において、コンテンツ記録再生装置1はコピーを開始する。具体的には、まずステップ206において、制御部15は第1の記録メディア管理部12に指示を出してコピーの対象となるコンテンツを読み出し、ステップ207において、第2の記録メディア管理部13を介して読み出したコンテンツを第2の記録メディア11に記録する。ステップ208では、制御部15は、選択されたコンテンツの全て、または指定された範囲のコピーが終了したか否かを判定する。終了していない場合には、終了するまでステップ206からの処理を繰り返し、終了した場合にはコピー処理は終了する。
次に、ユーザがコンテンツを視聴中である場合には、制御部15はユーザに再生視聴中のコンテンツAの先頭から記録するか、現在再生視聴している位置から記録するかを尋ねる旨のメッセージを表示部16に表示し、ユーザからいずれのコピーを行うかの指示を受け取る。ステップ203において、制御部15は、視聴中のコンテンツAの先頭からコピーする指示か否かを判定し、先頭からコピーすべき指示の場合にはステップ209において記録処理を行い、それ以外の指示の場合にはステップ210からの処理を行う。ステップ209における記録処理は、いわゆるサブルーチンとして実現されており、本明細書では図3および図4を参照しながら後述する。
ステップ210は、視聴途中からのコピーを意味する。ユーザが現在再生視聴している位置から記録する旨の指示を操作ボタンやリモートコントローラ等を用いて入力した場合、指示受信部17はその指示を受信して制御部15に通知する。すると、視聴途中からのコピー処理が開始される。制御部15は第1の記録メディア管理部12に対して、第1の記録メディア10におけるコンテンツAを現在の読み出し位置から読み出すこと、および、第2の記録メディア管理部13に対しては読み出されたコンテンツを第2の記録メディア11に記録することを指示する。ステップ211において、第1の記録メディア管理部12は、制御部15からの指示に基づいて第1の記録メディア10から視聴のためにコンテンツAの読み出しを継続する。そして制御部15および表示部16は、デコーダ14により復号化コンテンツを再生して、ステップ212において、ユーザは視聴を継続する。この処理と並行して、ステップ213において、制御部15は、第1の記録メディア管理部12により読み出された符号化コンテンツを第2の記録メディア管理部13に送り、第2の記録メディア管理部13は第2の記録メディア11にそのコンテンツを記録する。そしてステップ214において、ユーザからコピー停止の指示を受け取り、または視聴が完了したか否かを判定する。そしてコピー停止の指示、または視聴の完了までステップ211からの処理を繰り返す。コピー停止の指示があり、または視聴が完了すると、コピー処理は終了する。
次に、図3および図4を参照しながら、ステップ209における記録処理を説明する。コンテンツ記録再生装置1は第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAを再生しながら、そのコンテンツを第2の記録メディア11に記録する。図3は、実施形態1によるコンテンツ記録再生装置が記録メディアへアクセスする際のアクセスのタイミングを示す図である。本明細書では、理解を容易にするため、第1の記録メディア10には、位置RP_SからRP_Eまでの間に連続してコンテンツAが記録されているとする。コンテンツAは現時点で、位置RP_SからRP0までの部分に関して視聴が終了しており、その時刻を基準時刻(0)とする。以下では、基準時刻以前に再生視聴が完了しているコンテンツAの部分を「視聴済部分」と称し、基準時刻以後に再生視聴が行われるコンテンツAの部分を「未視聴部分」と称する。
以下、時間の経過に沿って説明する。時刻0において、未視聴部分の位置RP0から一定のデータ量αだけ未視聴部分が読み出され、再生視聴のために処理されるとともに、第2の記録メディア11に記録される。続いて、一定のデータ量αだけさらに未視聴部分が読み出され、第2の記録メディア11に記録される。
ところが、次は位置RP_Sから一定のデータ量βだけ視聴済部分が読み出され、第2の記録メディア11に記録されている。この処理の意味は以下のとおりである。すなわち、コンテンツAの再生視聴は、第1の記録メディア10からデータを読み出し、読み出したデータのデコードを行い、デコードされたデータを再生画像として表示するという一連の流れで行われる。第1の記録メディア10からのデータ読み出しは常に行われているわけではなく、一定量のデータを読み出した後、次のアクセスのタイミングまでは何も動作していない。そこで、この何も動作していない時間(空き時間)に着目し、空き時間に視聴済部分を記録するための読み出しを行う。なお、第2の記録メディア11への書き込み位置は、全てのデータが第2の記録メディア11に書き込まれたときにコンテンツの連続性が確保されるように決定される。より詳しい説明は後述する。
上述の処理を、図1および図4を参照しながら説明する。図4は、コンテンツの再生視聴を継続しながら、コンテンツを、第2の記録メディア11に記録する処理の流れを示すフローチャートである。
まずステップ401において、制御部15は、第1の記録メディア管理部12から、第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAの先頭読み出し位置RP_Sと最終読み出し位置RP_Eとを取得する。さらにステップ402において、制御部15は、記録開始時のコンテンツAの読み出し位置RP0の情報を取得する。次にステップ403において、制御部15は、第2の記録メディア管理部から第2の記録メディア11におけるコンテンツの書き込み可能先頭位置WP_Sの情報を取得する。制御部15は、取得したこれらの情報を全て保持する。
ここで、制御部15は、第2の記録メディア11に対するコンテンツの書き込み位置WPの初期値を以下の式(1)に基づいて導出する。
WP=WP_S+(RP0−RP_S) ・・・(1)
制御部15は、第1の記録メディア10に対するコンテンツAの読み出し位置RPを第1の記録メディア管理部12へ通知し、第2の記録メディア11に対するコンテンツの書き込み位置WPを第2の記録メディア管理部13へ通知する。RPの初期値はRP0である。
ステップ404において、制御部15は、現在の読み出し位置RPからのコンテンツAの読み出しが現在停止しているか否か、すなわち現在が空き時間か否かを判定する。
ステップ404の処理が意味するように、コンテンツAの未視聴部分の再生視聴のための処理と、記録開始時点の視聴済部分の記録のための処理とは、コンテンツAの読み出しが行われているか否かに応じて適宜切り替えて行われる。特に、コンテンツAが、MPEG−2規格の符号化方式のように可変長符号化されて記録されている場合には、単位時間当たりのデータ量にばらつきができる。よって必ずしも再生視聴のための未視聴部分の読み出しと、視聴済部分の記録のための読み出しが交互に行われるわけではないことに留意されたい。
未視聴部分の再生視聴のための処理と、視聴済部分の記録のための処理とを切り替える際には、制御部15は、第1の記録メディア10に対するコンテンツAの読み出し位置RPと第2の記録メディア11に対するコンテンツAの書き込み位置WPを切り替える必要がある。未視聴部分に関する第1の記録メディア10上の読み出し位置、および、第2の記録メディア11上の書き込み位置は、それぞれRP_WとWP_Wである。一方、視聴済部分に関する第1の記録メディア10上の読み出し位置、および、第2の記録メディア11上の書き込み位置は、それぞれRP_DとWP_Dである。これらの位置は、制御部15から、第1の記録メディア管理部12および第2の記録メディア管理部13に通知される。
ステップ404において現在読み出しが停止中でない場合には、ステップ405において、第1の記録メディア管理部12は、現在の読み出し位置RPからコンテンツAを読み出し、読み出したコンテンツAをデコーダ14で復号して表示部16で視聴する。ステップ406において、第2の記録メディア管理部13は、ステップ405において読み出されたコンテンツAを書き込み位置WPから順に第2の記録メディア11に書き込む。次に、ステップ407において、読み出し位置RPおよび書き込み位置WPが、以下の式(2)、(3)に示すように、新たな読み出し位置または書き込み位置として更新される。
RP←RP+α ・・・(2)
WP←WP+α ・・・(3)
これらの式では、右辺の値が、左辺の新しい値として更新されることを意味する。本明細書では、以下に記載された数式においても、「←」の意味は同様とする。ステップ408において、制御部15は、更新したRP、WPの値を、それぞれRP_W、WP_Wとして保存する。上記の処理はRP=RP_Eとなるまで、すなわちコンテンツAの最後に至って再生視聴が完了するまで繰り返される。
一方、ステップ404において、読み出し位置RPからコンテンツAの読み出しが停止中であれば、制御部15は、第1の記録メディア10から未視聴部分が読み出されていない空き時間であると判断する。
次のステップ409において、制御部15は第1の記録メディア10に対するコンテンツAの読み出し位置RPを第1の記録メディア管理部12へ、第2の記録メディア11に対するコンテンツの書き込み位置WPを第2の記録メディア管理部13へ通知する。読み出し位置RPは、視聴済部分が存在する第1の記録メディア10上の位置RP_Dである。初めて視聴済部分を読み出す場合には、RP_D=RP_Sに設定される。一方、書き込み位置WPは、視聴済部分を記録した第2の記録メディア11上の位置WP_Dである。初めて視聴済部分を書き込む場合には、WP_D=WP_Sに設定される。
ステップ410において、第1の記録メディア管理部12が、第1の記録メディア10の読み出し位置RPからコンテンツAを読み出すと、第2の記録メディア管理部13は、読み出されたコンテンツを第2の記録メディア11の書き込み位置WPに記録する。ステップ411において、RP、WPは一度に読み出したデータサイズβだけ進み、以下の式(4)、(5)のように更新される。
RP←RP+β ・・・(4)
WP←WP+β ・・・(5)
ステップ412において、制御部15は、更新したRP、WPの値をそれぞれRP_D,WP_Dとして保存しておく。
そして、ステップ413において、制御部15は第1の記録メディア10上のコンテンツAの読み出し位置に基づいて、コンテンツAの読み出し終了位置RP_Eにまだ到達していないか否かを判定する。到達している場合には、記録処理は終了する。到達していない場合には、ステップ414に進む。続いてステップ414において、制御部15は、視聴が完了したか否かを判定する。視聴が完了した場合にはステップ415に進み、完了していない場合にはステップ416に進む。ステップ415の処理は、視聴は完了したが、コンテンツAのコピーは未完了であることを示す。
ステップ415において、制御部15は、読み出し位置RPが、RP0であるか否かを判定する。RP0とは、コピー処理開始時点の視聴済部分の最後の位置を表す。読み出し位置RPがRP0の場合には記録処理を終了し、RP0でない場合には再びステップ410からの処理を繰り返す。ステップ416では、制御部15は、第1の記録メディア10に対するコンテンツAの読み出し位置RPをRP_Wに戻して、未視聴部分の読み出し位置に設定する。同時に制御部15は、第2の記録メディア11に対するコンテンツの書き込み位置WPをWP_Wに戻し、未視聴部分の書き込み位置に設定する。
以上のように、コンテンツを第2の記録メディア11へ記録する処理が行われる。第2の記録メディア11への書き込み開始位置を式(1)に基づいて決定しているので、コピー終了時点でコンテンツは再生の順序に並んだ状態で記録される。
上述の記録処理では、コンテンツAの未視聴部分の再生視聴のための処理を、記録開始時点の視聴済部分の記録のための処理よりも優先的に実行することが好ましい。未視聴部分の再生視聴のための処理の方がリアルタイム性が要求されるからである。未視聴部分の再生視聴のための処理を優先的に行う場合には、視聴済部分の記録のために、視聴済部分の第1の記録メディア10からの読み出し、または、第2の記録メディア11への書き込みの完了前に、再生視聴のための第1の記録メディア10からの読み出しを行う必要が生じる場合がある。または、視聴済部分の第2の記録メディア11への書き込みの完了前に、再生視聴のための第2の記録メディア11への書き込みを行う必要が生じる場合がある。これらの場合には、第1の記録メディア管理部12または第2の記録メディア管理部13は、その旨を制御部15に通知する。その通知を受けて、制御部15は一連の動作を中断し、再生視聴のための処理が完了した後にその処理を再実行する。
以下では、より具体的に条件を設定して、未視聴部分の読み出し処理の空き時間を利用して、視聴済部分の読み出しを行う際の条件を検討する。コンテンツAを記録した第1の記録メディア10をハードディスクとし、第2の記録メディア11を書き換え型DVDとする。ハードディスクは、米国Seagate Technology社の品名:Barracuda 7200.7の製品を採用する。このハードディスクの性能は以下のとおりである。
一度に読み出されるデータのサイズ:128kバイト
最大転送速度:85.37Mbps
持続転送速度:32〜58Mbps (平均40Mbps程度)
最大シーク時間:25msec
平均シーク時間:8.5msec
回転数:7200rpm
平均回転待ち時間:4.16msec
以下では、コンテンツAを、上述の性能を持つハードディスクからDVDへダビング(コピー)する場合の待ち時間を検討する。例えば、BSデジタル放送等で用いられるHD(High Definition)放送のビットレートは28.8Mbpsであり、このHD放送を視聴の対象となるコンテンツとして考える。
まず、1秒間で28.8Mビットを確保するためには、ハードディスクから35.56msec以内に128kバイト(=1024kビット)のデータを読み出す必要がある。一方、ハードディスクから128kバイトのデータを一度に読み出す時間は、平均して15.94msecである。すると、次回読み出しまでの待ち時間は約19.6msecとなる。よって、少なくとも128kバイトのデータをもう一度読み出すことが可能である。そこでこの待ち時間中に、記録のための視聴済部分を読み出すこととすれば、再生視聴のための未視聴部分を読み出した後の空き時間中に、記録のために視聴済部分を読み出すことは十分可能である。再生視聴のための未視聴部分は、連続した領域から読み出されるため、シーク時間は短縮される。よって、実用上、読み出し処理のほとんどの場合が、上述の要件を満足するといえる。
特に、上述の例は、HD放送等の高いビットレートのストリームを用いており、DVDにコピーする観点からは、実用上は、アナログ地上波などで用いられる9〜10Mbps程度のビットレートのSD(Standard Definition)放送のデータストリームを扱うことが多いと考えられる。SD放送のデータストリームであれば、ハードディスクからのデータ読み出しの空き時間は約86.5msecになり、数倍になる。よって、SD放送であれば、実際上は、読み出しに37.42msecを要するワーストケースが連続する場合であっても、十分に対応可能である。
次に、ユーザが新たに指示を入力した場合の処理を説明する。コンテンツ記録再生装置1には、ユーザから指示を受け取ると、その処理状況にかかわらず強制的に実行する処理が設けられている。以下では、ユーザからの指示を「割り込み指示」と称し、割り込み指示に基づいて実行される処理を「割り込み処理」と称することとする。以下では、3種類の割り込み処理を説明する。
割り込み処理(1)
図5は、割り込み指示を受信した場合の、第1の割り込み処理の流れを示すフローチャートである。第1の割り込み処理は、再生視聴停止、電源OFFまたは記録メディアの取り出しの指示を、割り込み指示とした場合に実行される。
まず、ステップ501において、制御部15がユーザから上述の割り込み指示を受信すると、割り込み処理を開始する。ステップ502において、制御部15は、現在、記録処理が行われているか否かを判断する。記録処理が行われていない場合には、ステップ514に進み、ステップ514において、第1の記録メディアに記録されたコンテンツAの再生視聴中でなければそのまま電源OFFまたは記録メディアの排出を行う。コンテンツAの再生視聴中であれば、再生視聴を終了して電源OFFまたは記録メディアの排出を行う。その後、この割り込み処理は終了する。
記録処理が行われている場合には、ステップ503に進む。ステップ503において、制御部15は表示部16において、記録処理が実行されている旨を表示し、さらに、記録処理を継続するか、または記録途中で終了するかを示すメッセージを表示する。ユーザは、この表示に基づいてさらに指示を入力する。
ステップ504において、ユーザが途中で終了することを選択し、指示受信部17がその選択指示を受信した場合には、ステップ505に進み、途中で終了することを選択しなかった場合には、ステップ510に進む。
ステップ505では、制御部15は記録処理を停止し、ステップ506において、記録処理を中断した旨を表示部16に表示する。そしてステップ507において、制御部15は、記録途中のコンテンツを消去するか否かを選択させるメッセージを表示部に表示する。ステップ508において、ユーザが、記録途中のコンテンツを消去することを選択した場合は、ステップ509に進む。ステップ509では、記録途中のコンテンツを消去し、ステップ514の再生視聴停止、電源OFFまたは記録メディアの排出を行う。記録途中のコンテンツを消去することを選択しなかった場合には、ステップ512に進む。ステップ512では、制御部15は、記録処理を終了し、ステップ513において、現時点まで記録されたコンテンツまでで記録完了として表示部16に記録完了を示す旨のメッセージを表示する。その後ステップ514の再生視聴停止、電源OFFまたは記録メディアの排出を行う。
一方、制御部15は、ステップ510において記録処理を継続する旨のメッセージを表示部16に出力し、ステップ511において再生視聴を終了する。そして上述のステップS512においてコンテンツAを最後まで記録し、記録完了の時点でステップ513に進んで表示部にその旨を示すメッセージを表示する。
割り込み処理(2)
図6は、割り込み指示を受信した場合の第2の割り込み処理の流れを示すフローチャートである。第2の割り込み処理は、記録中に再生視聴を一時停止する指示を、割り込み指示とした場合に実行される。
まず、ステップ601において、制御部15が、ユーザから再生視聴の一時停止に関する割り込み指示を受信すると、割り込み処理が開始される。ステップ602において、制御部15は、記録処理が行われているか否かを判断する。記録処理が行われていない場合には、ステップ617に進む。そしてステップ617において、第1の記録メディアに記録されたコンテンツAの再生視聴中でなければそのままの状態を保持し、コンテンツAの再生視聴中であれば、再生視聴を一時停止する。
記録処理が行われている場合には、ステップ603に進む。ステップ603において、制御部15は表示部16において、記録処理が行われている旨のメッセージを表示し、さらに、記録処理を途中で終了するか、一時停止状態にするか継続するかを示すメッセージを表示する。ユーザは、この表示に基づいてさらに指示を入力する。
ステップ604において、ユーザが記録処理を一時停止する指示を入力し、指示受信部17がその選択指示を受信した場合には、ステップ605に進み、一時停止する旨を入力しなかった場合にはステップ607に進む。
ステップ605では、制御部15は記録処理を一時停止し、ステップ606では記録処理の一時停止を表示部16に表示して、ステップ617において、再生視聴を一時停止状態にする。
一方、ステップ607、ステップ610から614までの処理は、図5のステップ504〜509までの処理と同じである。よってその説明は省略する。ステップ615では、記録処理をその時点で完了する。それまで書き込まれたコンテンツのデータはそのまま保持される。ステップ616において、表示部は記録完了を示すメッセージを表示する。そしてステップ617において再生視聴が停止される。
ステップ607の判定の結果、ユーザの指示に基づいて記録処理を継続する場合には、ステップ608において記録処理を継続する旨のメッセージを表示部16に出力し、ステップ609において記録処理をそのまま継続する。この後ステップ617に進み再生視聴が停止される。ただし記録処理はそのまま継続される。この場合、再生視聴のためのコンテンツAの読み出しは停止状態になるので、記録処理開始時点で既に再生視聴が完了している視聴済部分を第2の記録メディア11に記録し、その記録が完了すると、続いて未視聴部分が記録される。
次に、図7を参照しながら、図6のステップ617における再生視聴の一時停止状態からの復帰処理を説明する。図7は、再生視聴の一時停止状態からの復帰処理の流れを示すフローチャートである。ステップ701において、制御部15がユーザから再生視聴再開の指示(復帰指示)を受け取ったことを指示受信部17から通知されると、ステップ702において、制御部15は記録処理が一時停止状態にあるかどうかを判定する。一時停止状態でない場合にはステップ703へ進み、一時停止状態である場合にはステップ704へ進む。ステップ703では、制御部15は再生視聴のみを再開する。一方ステップ704では、制御部15は、記録処理再開を通知する旨を表示部16に表示し、再生視聴を開始するとともに、ステップ706において、記録処理を開始する。
割り込み処理(3)
図8は、割り込み指示を受信した場合の、第3の割り込み処理の流れを示すフローチャートである。第3の割り込み処理は、記録中に再生視聴の早送り、後戻り、逆再生、スロー再生ならびに逆スロー再生の指示を、割り込み指示とした場合に実行される。
まず、ステップ801において、制御部15が、ユーザから上述の割り込み指示を受信すると、割り込み処理が開始される。そしてステップ802において、制御部15は、現在、記録処理が行われているか否かを判断する。記録処理が行われていない場合には、ステップ803に進み、記録処理が行われている場合には、ステップ805に進む。ステップ803では、コンテンツAの再生視聴中であれば、その指示に基づいた処理を実行する。そして停止等の指示を受け取り、または所定の時間だけ処理を行うと、ステップ804においてその処理を停止し、割り込み処理を終了する。
一方、ステップ805では、制御部15は表示部16に記録処理が行われている旨のメッセージを表示し、さらに、記録処理を途中で終了するか、一時停止状態にするか、記録処理を継続するかを示すメッセージを表示する。ユーザは、この表示に基づいてさらに指示を入力する。
ステップ806において、制御部15がユーザから記録処理を一時停止する指示を受け取ったことを指示受信部17から通知されるとステップ807に進み、指示受信部17がその指示以外の指示を受け取った場合には、ステップ814へと進む。
ステップ807では、制御部15は記録処理を一時停止して、ステップ808において、その旨を表示部16に表示する。その後ステップ809および810において、制御部15は、上述のステップ803および804に関して説明したのと同じ処理を行い、完了後に、ステップ811に進む。ステップ811では、制御部15は記録処理の一時停止を解除し、ステップ812でその旨のメッセージを表示部16に表示して、ステップ813において、記録処理を再開する。その後、割り込み処理を終了する。
ステップ814において、ユーザが途中で終了することを選択し、指示受信部17がその選択指示を受信した場合にはステップ819に進み、途中で終了することを選択しなかった場合には、ステップ815に進む。
ステップ819では、制御部15は記録処理を停止し、ステップ820において、表示部16を介して、記録処理を中断する旨のメッセージを表示する。その後ステップ821において、制御部15は表示部16を介して、記録途中のコンテンツを消去するか否かを示すメッセージを表示し、ステップ822に進む。ステップ822において、ユーザがコンテンツの消去を選択し、指示受信部17を介してその指示が制御部15に通知されると、ステップ823に進み、コンテンツの消去を選択しなかった場合は、ステップ824に進む。ステップ823では、制御部15は、第2の記録メディア管理部13に指示して途中まで記録されたコンテンツを消去する。ステップ824では、制御部15は、記録処理を終了し、ステップ825において、現時点まで記録された部分までで記録完了として表示部16に記録完了を示す旨のメッセージを表示する。その後、ステップ826および827において、制御部15は、上述のステップ803および804に関して説明したのと同じ処理を行う。その後、割り込み処理を終了する。
ステップ815では、制御部15は表示部16を介して、記録処理を継続する旨のメッセージを表示し、ステップ816において記録処理を継続する。そしてその後、記録処理とは関係なく、ステップ817および818において、指示受信部17において受信された指示に応じた動作を行う。この場合、動作の完了後に再生視聴のために読み出されるコンテンツAがこれまでに記録されたコンテンツと重複することがあるが、その場合は同じデータで上書きしてもよいし、記録をしないようにしてもよい。
例えば、上述のステップ817の処理は、第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAの再生視聴中で、かつ、コンテンツAを第2の記録メディアに記録する処理を行っている期間に実行される。ここでユーザからの割り込み指示が早送り再生の処理である場合には、通常速度の再生視聴がスキップされるデータが存在する。図9は、早送りによって通常速度の再生視聴がスキップされるデータを示す図である。早送り再生では、通常速度の再生に必要なデータよりも少ないデータを用いて再生を行うことから、再生のために利用されないデータが存在する。そのため、スキップされた箇所に関しては、記録開始時点の再生済データの記録が完了した後で、第1の記録メディア10から読み出して、第2の記録メディア11に記録する。そのために、制御部15は、再生視聴がスキップされた開始位置と終了位置に関する情報を保持している。
なお、上述した各処理は、再生視聴のために読み出したコンテンツを、視聴と同時に記録する場合に実施される。これらの場合以外は再生視聴のためのコンテンツAの読み出しと記録のためのコンテンツAの読み出しは完全に独立しているので、上記のような特殊な操作が与えられた場合には特別な判定などは必要なく、指示受信部17において受信された指示を実行すればよい。
なお、割り込み処理(1)〜(3)のいずれかが実行されている場合であっても、さらに別の割り込み処理が行われることがある。例えば割り込み処理(3)が実行されている場合に、記録メディアの取り出しについての割り込み指示が入力されると、割り込み処理(1)が実行される。また、後述の実施形態2〜4によるコンテンツ記録再生装置の処理においても、上述の割り込み処理(1)〜(3)をそれぞれ実行することができる。
以上、実施形態1によるコンテンツ記録再生装置1を説明した。上述のように、コンテンツ記録再生装置1の制御部15は、第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAの再生視聴を優先しながら、コンテンツAの未視聴部分を読み出ししない期間に、コンテンツAの記録開始指示の発行時点における視聴済部分を読み出す。これにより、コンテンツAの再生視聴を継続した状態で、再生中のコンテンツAを第2の記録メディアにコピーすることができる。再生視聴のためのコンテンツAを記録する合間に、視聴済部分を並行して記録するので、視聴終了後の記録完了までの待ち時間を短縮することが可能となる。
また、実施の形態1において、コンテンツAの再生視聴のために読み出したデータサイズをα、コンテンツAの記録のために読み出したデータサイズをβとしているが、これらの値は固定でも可変でもよい。例えば、MPEG−2規格のような可変長符号化方式でコンテンツが符号化されている場合には、一度に読み出すデータサイズがコンテンツの再生視聴されているシーンによって大きく変動することがある。よってこのような場合には、上述のαおよびβは可変である。
(実施形態2)
実施形態1におけるコンテンツ記録再生装置1は、第1の記録メディア10から再生視聴のための未視聴部分の読み出しを行っていない期間中に、コンテンツAの視聴済部分を読み出して第2の記録メディア11に書き込むとした。
本実施形態によるコンテンツ記録再生装置は、図1のコンテンツ記録再生装置1と同じ構成であり、実施形態1によるコンテンツ記録再生装置1と異なる処理を行う。具体的には、コンテンツ記録再生装置は、第1の記録メディア10から再生視聴のための未視聴部分の読み出しを行っていない期間中に、コンテンツAの先頭からデータを読み出し、第2の記録メディア11に記録する。再生視聴のために読み出されたデータは再生視聴のためにのみ利用され、第2の記録メディア11への記録は後に再び読み出されて行われる。なお、本実施形態においては、第1の記録メディア10および第2の記録メディア11に記録されたコンテンツの圧縮・符号化の方式は同一とする。
図10は、本実施形態によるコンテンツ記録再生装置が記録メディアへアクセスする際のアクセスのタイミングを示す図である。コンテンツ記録再生装置は第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAを再生しながら、そのコンテンツAを第2の記録メディア11に記録する。
以下、時間の経過に沿って説明する。時刻0において、未視聴部分の位置RP0から一定のデータ量γだけ未視聴部分が読み出され、視聴再生に利用される。この未視聴部分のデータは、第2の記録メディア11には記録されず、後に再び第1の記録メディア10から読み出されて、第2の記録メディア11に記録される。実施形態1によるコンテンツ記録再生装置1は、未視聴部分はそのまま第2の記録メディア11に記録されていたことから、この点において、本実施形態によるコンテンツ記録再生装置1は、実施形態1のコンテンツ記録再生装置と異なる。続いて、一定のデータ量γだけさらに未視聴部分が読み出され、視聴再生の対象とされる。このデータもまた、そのまま第2の記録メディア11に記録されることはない。次は、位置RP_Sから一定のデータ量δだけ視聴済部分が読み出され、第2の記録メディア11に記録される。視聴済部分の読み出しは、未視聴部分が一定のデータ量γだけ読み出された後の、次のアクセスのタイミングまでの空き時間を利用して読み出される。読み出されたデータは、第2の記録メディア11の位置WP_Sに記録される。以後は、制御部15は、未視聴部分読み出し後の空き時間に、コンテンツA先頭の視聴済部分から順に、第1の記録メディア10から読み出し、第2の記録メディア11に記録する。これにより、コンテンツAが第2の記録メディア11にコピーされる。
上述の処理を、図1および図11を参照しながら説明する。図11は、実施形態2によるコンテンツ記録再生装置の記録処理の流れを示すフローチャートである。コンテンツ記録再生装置は、コンテンツAの再生視聴を継続しながら、コンテンツAを第2の記録メディア11に記録する。この処理は、図2のステップ209において実行される処理であり、図4の記録処理に代えて実行することができる。
ステップ1101〜1104までは、図4のステップ401〜403と同じであるから、その説明は省略する。ステップ1101〜1104の処理により、制御部15は、第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAの先頭読み出し位置RP_S、最終読み出し位置RP_E、記録開始時のコンテンツAの読み出し位置RP0、第2の記録メディア11におけるコンテンツの書き込み可能先頭位置WP_Sの情報を取得する。
ステップ1105において、第1の記録メディア10より再生視聴のために未視聴部分を読み出している場合、制御部15は第1の記録メディア管理部12に第1の記録メディア10に対するコンテンツAの読み出し位置RPを通知し、デコーダ14は第1の記録メディア10の読み出し位置RPより読み出したコンテンツAを復号し、表示部16は復号したコンテンツAを表示し再生視聴を行う。RPの初期値はRP0としたとき、次のステップ1106において、RPは一度に読み出されたデータサイズγだけ進み、以下の式(6)のように更新される。
RP←RP+γ ・・・(6)
ステップ1107において、制御部15は、更新したRPの値をRP_Wとして保存する。
一方、ステップ1104において、読み出し位置RPからコンテンツAの読み出しが停止中であれば、制御部15は、第1の記録メディア10から未視聴部分が読み出されていない空き時間であると判断し、ステップ1108へ進む。
ステップ1108において、制御部15は、第1の記録メディア10に対するコンテンツAの読み出し位置RPを第1の記録メディア管理部12へ通知し、第2の記録メディア管理部13に第2の記録メディア11に対するコンテンツAの書き込み位置WPを通知する。RP、WPの初期値はそれぞれRP_S、WP_Sとする。ステップ1109において、コンテンツAは第1の記録メディア10の読み出し位置RPから読み出され、読み出されたコンテンツAを第2の記録メディア11の書き込み位置WPに記録される。ステップ1110において、RP、WPは一度に読み出されたデータサイズδだけ進み、以下の式(7)、(8)のように更新される。
RP←RP+δ ・・・(7)
WP←WP+δ ・・・(8)
ステップ1111において、制御部15は、更新したRPの値をRP_Dとして保存しておく。
そしてステップ1112において、第1の記録メディア10上のコンテンツAの読み出し位置に基づいて、制御部15は、コンテンツAの読み出し終了位置RP_Eにまだ到達していないか否かを判定する。到達している場合には、記録処理は終了する。到達していない場合には、ステップ1113に進む。続いてステップ1113において、制御部15は、視聴が完了したか否かを判定する。視聴が完了した場合にはステップ1115に進み、完了していない場合にはステップ1114に進む。ステップ1115の処理は、視聴は完了したが、コンテンツAのコピーは未完了であることを示す。ステップ1115において、制御部15は、読み出し位置RPが、コンテンツAの最後の位置RP_Eであるか否かを判定する。読み出し位置RPがRP_Eの場合には記録処理を終了し、RP_Eでない場合には再びステップ1109からの処理を繰り返す。ステップ1114では、制御部15は、第1の記録メディア10に対するコンテンツAの読み出し位置RPをRP_Wに戻して、未視聴部分の読み出し位置に設定する。
以上説明したように、コンテンツAを第2の記録メディア11へ記録する処理が行われる。
上述のステップ1104は、コンテンツAの再生視聴のための処理と記録開始時点の視聴完了部分の記録のための処理を切り替える判断を行っている。この判断により、本実施形態においても、上述の2つの処理は交互にではなく、適宜いずれかの処理に切り替えられる。処理を切り替える際には、制御部15は第1の記録メディア10に対するコンテンツAの読み出し位置RPをRP_WおよびRP_Dのいずれかに設定し、第1の記録メディア管理部12に通知する。なお、両者の処理の間ではリアルタイム性が要求されるコンテンツAの再生視聴が優先される。そのため記録開始時点の視聴完了部分の記録のための第1の記録メディア10の読み出し位置RPからコンテンツAの読み出しが完了する前に再生視聴のためのコンテンツAの読み出しを行う必要が生じた場合、第1の記録メディア管理部12はその旨を制御部15に通知し一連の動作を中断し、再生視聴のための読み出しが完了した後に同様の処理を再実行する。
本実施形態によるコンテンツ記録再生装置によると、第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAの再生視聴を継続した状態でコンテンツAを第2の記録メディア11へ記録することができる。コンテンツ記録再生装置1は、第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAの再生視聴を優先しながら、コンテンツAの再生視聴のためのデータ読み出しを行わない期間を、コンテンツAの読み出しに用いる。コンテンツAは、先頭から順次読み出され、第2の記録メディア11へ記録される。これにより、コンテンツAの再生視聴を継続した状態で、そのコンテンツAを第2の記録メディア11に記録することができ、再生視聴と同時に再生視聴している部分のデータ以外のデータを並行して記録できる。視聴中からデータの記録が行われるので、視聴が終了した後から記録完了までの待ち時間を短縮することができる。特に、第1の記録メディア10からのデータ読み出し速度および第2の記録メディア11へのデータ書き込み速度が十分に速い場合は、コンテンツAの再生視聴中にコンテンツAの第2の記録メディア11への記録を完了させることもできる。
また、実施の形態2では、上記実施の形態1と同様、第1の記録メディア10からコンテンツAの再生視聴のために読み出したデータサイズをγ、コンテンツAの記録のために読み出したデータサイズをδとしているが、これらの値は固定でも可変でもよい。またこれらの値は同じであってもよい。
(実施形態3)
実施形態1および2によるコンテンツ記録再生装置では、第1の記録メディア10からのコンテンツAの読み出しを行っていない期間中に、第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAを読み出して第2の記録メディア11へ記録していた。
本実施形態によるコンテンツ記録再生装置は、図1のコンテンツ記録再生装置1と同じ構成であり、実施形態1および2によるコンテンツ記録再生装置と異なる処理を行う。具体的には、コンテンツ記録再生装置は、第1の記録メディア1に記録されたコンテンツAのデータを読み出して再生視聴に利用しつつ、第2の記録メディア11に記録する。そして、そのデータの読み出しを行っていない期間中には、他のデータの読み出しも行わない。コンテンツAの再生視聴が終了すると、その後コンテンツAの先頭部分から読み出しを行って第2の記録メディア11に記録する。なお、本実施形態においては、第1の記録メディア10および第2の記録メディア11に記録されたコンテンツの圧縮・符号化の方式は同一とする。
図12は、本実施形態によるコンテンツ記録再生装置が記録メディアへアクセスする際のアクセスのタイミングを示す図である。
以下、時間の経過に沿って説明する。時刻0において、未視聴部分の位置RP0から一定のデータ量εだけ未視聴部分が読み出され、再生視聴のために処理されるとともに、読み出されたデータが第2の記録メディア11に記録される。以後も、記録メディア10から一定のデータ量εずつ未視聴部分が読み出されて、第2の記録メディア11に記録される。この処理は、コンテンツAの最後まで継続して行われる。コンテンツAの最後の位置RP_Eまで到達すると、次にコンテンツAの先頭位置RP_Sから順に一定のデータ量ζずつ読み出しが行われ、第2の記録メディア11の位置WP_S以降に記録される。制御部15は、この処理を、コンテンツAの記録開始指示の発行時点において再生視聴していたデータ位置RP0まで継続する。これにより、コンテンツAが第2の記録メディア11にコピーされる。
上述の処理を、図1および図13を参照しながら説明する。図13は、実施形態3による、コンテンツ記録再生装置の記録処理の流れを示すフローチャートである。この処理は、図2のステップ209において実行される処理であり、図4の記録処理に代えて実行することができる。
まず、ステップ1301〜1303までは、図4のステップ401〜403と同じであるからその説明は省略する。これらの処理により、制御部15は、第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAの先頭読み出し位置RP_S、最終読み出し位置RP_E、記録開始時のコンテンツAの読み出し位置RP0、第2の記録メディア11におけるコンテンツの書き込み可能先頭位置WP_Sの情報を取得する。
ステップ1304では、制御部15は、第2の記録メディア11に対するコンテンツの書き込み位置WPの初期値を、以下の式(9)に基づいて導出する。
WP=WP_S+(RP0−RP_S) ・・・(9)
制御部15は、第2の記録メディア11に対するコンテンツの書き込み位置WPを第2の記録メディア管理部13へ通知する。ステップ1305において、制御部15は、第1の記録メディア10の現在の読み出し位置RPからコンテンツAを読み出し、読み出したコンテンツAをデコーダ14で復号して表示部16で再生視聴する。さらに読み出したコンテンツAを第2の記録メディア11の書き込み位置WP以降に記録する。ステップ1306において、制御部15は、現在の読み出し位置RPが、読み出し終了位置RP_Eに到達したか否かを判定する。到達していない場合にはステップ1307に進み、到達した場合にはステップ1308に進む。ステップ1307において、制御部15は、現在の読み出し位置RPおよび現在の書き込み位置WPを、再生視聴のために一度に読み出したデータサイズεだけ進める。すなわち制御部15は、現在の読み出し位置RPおよび現在の書き込み位置WPを、以下の式(10)、(11)のように更新する。
RP←RP+ε ・・・(10)
WP←WP+ε ・・・(11)
この処理の後はステップ1305に戻る。
ステップ1308は、コンテンツAの再生視聴の完了を意味する。コンテンツAの再生視聴が完了すると、第1の記録メディア管理部12はその旨を制御部15に通知する。ステップ1309およびステップ1310では、通知を受けた制御部15は、それぞれ、第1の記録メディア10からの読み出し位置RPをRP_Sに移動し、第2の記録メディア11への書き込み位置WPをWP_Sに移動する。制御部15は、更新したRPを第1の記録メディア管理部12へ、WPを第2の記録メディア管理部13へとそれぞれ通知する。ステップ1311において、制御部15は、第1の記録メディア10の読み出し位置RPからコンテンツAを読み出し、読み出したコンテンツAを第2の記録メディア11の書き込み位置WP以降に記録する。ステップ1312において、制御部15は、現在の読み出し位置RPが、読み出しを開始した位置RP0に到達したか否かを判定する。到達していない場合にはステップ1313に進み、到達した場合には処理は終了する。
ステップ1313では、RP、WPは一度に読み出されたデータサイズζだけ進み、以下の式(12)、(13)のように更新される。
RP←RP+ζ ・・・(12)
WP←WP+ζ ・・・(13)
この処理の後はステップ1311に戻る。
以上のように、コンテンツAを第2の記録メディア11へ記録する処理が行われる。
本実施形態によるコンテンツ記録再生装置は、第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAの再生視聴を継続した状態でコンテンツAを第2の記録メディア11へ記録することができる。コンテンツ記録再生装置1は、第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAを再生視聴に利用し、同時に第2の記録メディア11に記録する。そして制御部15は、コンテンツAの再生視聴が完了した後で、記録開始時において視聴済みであった視聴済部分を第1の記録メディア10から読み出し、第2の記録メディア11に記録する。これにより、記録メディアからの読み出し能力および記録メディアへの書き込み能力の低いコンテンツ記録再生装置においても、コンテンツAの再生視聴完了から記録完了までの待ち時間を短縮することができる。
(実施形態4)
図14は、実施形態4によるコンテンツ記録再生装置2の構成を示すブロック図である。コンテンツ記録再生装置2は、第1の記録メディア1460、第2の記録メディア1461、第1の記録メディア管理部1462、第2の記録メディア管理部1463、デコーダ1464、エンコーダ1465、制御部1466、表示部1467、指示受信部1468を有する。
コンテンツ記録再生装置2が、図1のコンテンツ記録再生装置1と異なる点は、デコーダ1464により復号化されたコンテンツを符号化するエンコーダ1465を有することである。それ以外の構成要素は、コンテンツ記録再生装置1が有する同名の構成要素と概ね同様の機能を有する。よって、ここではコンテンツ記録再生装置2の他の構成要素の説明は省略し、以下で説明する図16の説明に関連して、各構成要素の機能を説明する。
図15は、本実施形態によるコンテンツ記録再生装置2が記録メディアへアクセスする際のアクセスのタイミングを示す図である。コンテンツ記録再生装置2は、第1の記録メディア1460に記録されたコンテンツAの再生視聴を優先しながら、コンテンツAの再生視聴のためのデータを読み出していない期間中に、コンテンツAの記録開始指示の発行時点における視聴済部分を読み出して記録する。すなわち、実施形態2によるコンテンツ記録再生装置1と同様の記録処理を行う。ただし、読み出したデータを第2の記録メディア1461に記録する際に、コンテンツ記録再生装置2の制御部1466は、そのままデータを記録できるか否かを判定して、その結果に応じて記録のための処理を変更する。具体的には、そのままデータを記録する処理、または、読み出したコンテンツAを一旦復号化して、記録可能な属性を有するコンテンツに符号化し直してから記録する処理が実行される。記録可能な属性とは、第2の記録メディア1461の空き容量以下のデータ量を有すること、第2の記録メディア1461に記録可能な圧縮・符号化方式を有すること等を意味する。これらは第2の記録メディア1461の種類、その空き容量等に応じて決定される。
例えば、第1の記録メディア1460に記録されたコンテンツAが、データ量3ギガバイト、ビットレート15メガビット/秒のMPEG−2 TSであるとし、第2の記録メディア1461の空き容量が4ギガバイト以上のDVD−RAMであるとすると、データ量のみに注目すればそのままコピーできるとも考えられる。しかし、実際にはビットレートに関してはDVD規格の最大ビットレート(10.08メガビット/秒)を超えており、圧縮符号化方式もDVD規格のMPEG−2 PSではないため、そのままコピーすることはできない。よって制御部1466は、コンテンツAが第2の記録メディア1461に記録可能な属性を有するか否かを判断し、さらに記録可能な属性を有するコンテンツに変換する際には、コピー先の第2の記録メディア1461の空き容量、種類、圧縮符号化方式等のみならず、コピー元の第1の記録メディア1460に記録されたコンテンツAのデータ量、種類、圧縮符号化方式等も考慮する必要がある。
コンテンツ記録再生装置2は、図2のフローチャートに基づくコピー処理を行い、ステップ209において実施形態2と類似の記録処理を行う。図2のフローチャートは実施形態1において説明したので、本実施形態においてはその説明は省略する。ただし、制御部1466は、第1の記録メディア管理部1462から、第1の記録メディア1460に記録されたコンテンツAの圧縮・符号化方式、コンテンツAの先頭の読み出し位置、現在の読み出し位置、最終の読み出し位置の情報を受け取り、また、第2の記録メディア管理部1463から、第2の記録メディア1461の種類、空き容量とその先頭書き込み可能位置の情報を受け取る。これらの情報に基づいて、制御部1466は、コンテンツAをそのまま第2の記録メディア1461に記録するか否かを判定できる。具体的には以下のとおりである。
まず、第1の記録メディア1460に記録されたコンテンツAの先頭読み出し位置をRP_S、最終読み出し位置をRP_E、記録開始時のコンテンツAの読み出し位置をRP0、第2の記録メディア1461におけるコンテンツの書き込み可能先頭位置をWP_S、および、書き込み可能最終位置をWP_Eとする。コンテンツAの容量C1は
C1=RP_E−RP_S ・・・(14)
として導出され、第2の記録メディア61に書き込み可能な領域の容量C2は
C2=WP_E−WP_S ・・・(15)
として導出される。ここで、C1≦C2である場合、かつコンテンツAの圧縮・符号化方法と、第2の記録メディア1461の種類に基づいて決定される第2の記録メディア1461に記録可能な圧縮・符号化方式が等しい場合のみ、コンテンツAをそのまま第2の記録メディア1461に記録できると判定する。
コンテンツAをそのまま記録できる場合には、制御部1466は、第1の記録メディア管理部1462に対しては、第1の記録メディア1460から読み出したコンテンツAを復号化せずに第2の記録メディア1461に受け渡すこと、および、第2の記録メディア管理部1463に対しては、第1の記録メディア1460から読み出したコンテンツAを符号化せず第2の記録メディア1461に記録することを通知する。他の処理は、実施形態2によるコンテンツ記録再生装置のフローチャートに基づく処理(図11)と同じである。よって、以下では、図2のステップ209に対応する記録処理のうち、コンテンツAをそのまま記録できない場合の処理を説明する。
図16は、実施形態4によるコンテンツ記録再生装置の記録処理の流れを示すフローチャートである。ステップ1601〜1608の処理は、図11のステップ1101〜ステップ1108と同じである。よって、ステップ1609以降の処理を説明する。なおステップ1106では、未視聴部分の現在の読み出し位置RPをデータ量γだけ増加させているが、ステップ1606では、そのデータ量をηとして説明している。現在の読み出し位置RPは、一度に読み出されたデータサイズηだけ進み、以下の式(16)のように更新される。
RP←RP+η ・・・(16)
ステップ1601〜1603の処理により、制御部1466は、第1の記録メディア1460に記録されたコンテンツAの先頭読み出し位置RP_S、最終読み出し位置RP_E、記録開始時のコンテンツAの読み出し位置RP0、第2の記録メディア1461におけるコンテンツの書き込み可能先頭位置WP_Sの情報を取得する。
コンテンツAをそのまま第2の記録メディア1461に記録することができない場合であって、第1の記録メディア1460が再生視聴のためのコンテンツAの読み出しをしていない場合には、ステップ1609において、制御部1466は、第1の記録メディア管理部1462に対しては、読み出したコンテンツAを復号して第2の記録メディア1461に受け渡すこと、および、第2の記録メディア管理部1463に対しては、読み出されたコンテンツAを符号化して第2の記録メディア1461に記録することを通知する。そして制御部1466は、エンコーダ1465に対して符号化パラメータを通知する。ここで符号化パラメータは、例えば圧縮・符号化方法、ビットレート等である。第1の記録メディア1460により読み出されたコンテンツAは、デコーダ1464で復号された後、表示部1467において表示され再生される。そしてステップ1610において、エンコーダ1465は、復号化コンテンツを、制御部1466から通知された符号化パラメータに基づいて符号化し、第2の記録メディア管理部1463を介して、第2の記録メディア1461の現在の書き込み位置WP以降に書き込む。
例えば、第1の記録メディア1460がHDDであり記録されたコンテンツAがMPEG−2 TSで圧縮・符号化され、第2の記録メディア1461がDVDである場合、コンテンツAはMPEG−2 TSからMPEG−2 PSに変換されて記録される。また、上記の例において第1の記録メディア1460に記録されたコンテンツAがMPEG−2 PSである場合であっても、容量が第2の記録メディア1461の空き容量よりも大きい場合は、第2の記録メディア1461に記録可能なように、一度デコーダ1464で復号され、その後エンコーダ1465で符号化されて第2の記録メディア1461に記録される。なお、第2の記録メディア1461へのデータの記録処理は、実施形態2に関連して説明した処理と同様である。
ステップ1611において、現在の読み出し位置RPは、一度に読み出されたデータサイズιだけ進み、現在の書き込み位置WPは、一度に書き込まれたデータサイズκだけ進む。現在の読み出し位置RP、および、現在の書き込み位置WPは、以下の式(17)、(18)のように更新される。
RP←RP+ι ・・・(17)
WP←WP+κ ・・・(18)
ステップ1612において、更新されたRPの値をそれぞれRP_Dとして保存しておく。
以後、ステップ1613〜ステップ1616は、図11に示すステップ1112〜1115の処理とそれぞれ同じである。よって以下説明は省略する。このように図16の記録処理が行われる。
なお、説明を省略したステップ1604では、実施形態1によるコンテンツ記録再生装置1と同様に、コンテンツAの再生視聴のための処理と、記録開始時点の視聴完了部分の記録のための処理とは適宜切り替わりながら行われる。両者の処理を切り替える際には制御部1466は、第1の記録メディア1460に対して、コンテンツAの読み出し位置RPをRP_WおよびRP_Dのいずれかに設定するよう、第1の記録メディア管理部1462に通知する。両者の処理の間ではリアルタイム性が要求されるコンテンツAの再生視聴が優先される。よって、記録開始時点の視聴完了部分の記録のための読み出し、または、その記録が完了する前に再生視聴のためのコンテンツAの読み出しを行う必要が生じた場合には、第1の記録メディア管理部1462はその旨を制御部1466に通知して、制御部1466は、一連の処理を中断し、再生視聴のための読み出しが完了した後に中断した処理を再開する。
以上、実施形態4によるコンテンツ記録再生装置2を説明した。上述のように、制御部1466は、第1の記録メディア1460に記録されたコンテンツAの再生視聴を継続した状態で、そのコンテンツAを第2の記録メディア1461に記録できる。さらに、第1の記録メディア1460に記録されたコンテンツAの再生視聴を優先しながら、コンテンツAの未視聴部分を読み出ししない期間に、コンテンツAの記録開始指示の発行時点における視聴済部分を読み出す。これにより、コンテンツAの再生視聴を継続した状態で、再生中のコンテンツAを第2の記録メディア1461にコピーすることができる。再生視聴のためのコンテンツAを記録する合間に、視聴済部分を並行して記録するので、視聴終了後の記録完了までの待ち時間を短縮することが可能となる。
そして、制御部1466は、第1の記録メディア1460に記録されたコンテンツAの容量と圧縮・符号化方式、第2の記録メディア1461の種類と空き容量等に基づいて、第1の記録メディア1460に記録されたコンテンツAをそのまま第2の記録メディア1461に記録可能であるか否かを判定する。そして記録可能である場合はそのまま記録し、記録不可能である場合はコンテンツAをデコーダ1464が一度復号し、さらにエンコーダ1465が、再度符号化して記録を行う。このとき、エンコーダ1465は、第2の記録メディア1461に記録可能な容量、圧縮・符号化方式になるように符号化する。これにより、第1の記録メディア1460および第2の記録メディア1461に記録されるコンテンツの圧縮・符号化の方式は任意に決定できる。
なお、実施形態4によるコンテンツ記録再生装置は、第1の記録メディア1460からコンテンツAの再生視聴のために読み出したデータサイズをη、コンテンツAの記録のために読み出したデータサイズをι、第2の記録メディア1461に記録するコンテンツAのデータサイズをκとしていたが、これらの値は固定でも可変でもよく、互いに同一であっても異なっていてもよい。
以上、本発明によるコンテンツ記録再生装置の実施形態1〜4を説明した。各実施形態では、コンテンツ記録再生装置のデコーダは、符号化された1本のデータストリームをデコードする一般的なデコード処理機能を有するとした。しかし、符号化された複数のデータストリームをデコードすることもできる。以下では、MPEG規格に基づいて符号化された2本のデータストリームをデコードの対象として説明する。また、実施形態1〜3のデコーダ3および実施形態4のデコーダ1464のうち、デコーダ3を例にして説明する。
MPEGデータストリームのデコード処理は、大きく、(a)パラメータの取得、(b)16×16画素からなる構成要素であるマクロブロックのデコード、および、(c)動き補償、に分類できる。(a)の「パラメータ」は、映像を構成するピクチャのデコードに必要な情報であって、ピクチャごとに取得されるパラメータと数ピクチャに一度の頻度で取得されるパラメータ、または、データストリームで一度だけ取得されるパラメータがある。MPEG規格では、1つ前の画像から現画像への移動量(変化量)のみを情報として符号化することにより、必要な情報量を低減している。デコード時には、1つ前の画像の復号結果(以下、予測参照画像という)に移動量を加え、さらに残差を加えることにより現画像(復号画像)を得ることができる。なお、残差は(b)の「マクロブロックのデコード」により得ることができる。このような処理を、動き補償と呼ぶ。
図17は、複数の符号化されたデータストリームをデコードするデコーダ3の構成を示す図である。デコーダ3は、複数の符号化されたデータストリームと、それらのデータストリームに関するパラメータ(入力情報)とを受け取り、特定のデータストリームを符号化して出力する。入力情報とは、再生視聴用、または記録用のいずれのストリームをデコードするかを示す情報である。なお、複数の符号化されたデータストリームは、各々が識別可能にインターリーブされて一本のデータストリームとして入力される。
デコーダ3は、復号処理部31と内部メモリ32とを含む。復号処理部31は、第1の記録メディア10から読み出され、入力されたデータストリームの復号処理を行う。内部メモリ32は、入力されたデータストリームに関連して得られたパラメータや、予測参照画像を保持する。
以下、適宜図1を参照して説明する。まずデコーダ3に第1の記録メディア10から読み出されたコンテンツAを含むデータストリームが入力されると、復号処理部31は、そのデータストリームから、デコードのためのパラメータ(入力情報)を取得し、内部メモリに格納する。先頭のピクチャは画面内符号化された画像(Iピクチャ)であるために、予測参照画像を必要とすることなくデコード可能である。復号処理部31は、デコードされた画像を予測参照画像として内部メモリ32に保持する。復号処理部31は、データストリームの次のデータを解析し、まずそのデータが、先刻入力されたストリームを構成するデータであるか否かを判定する。この判定は、第1の記録メディア管理部12から受け取った情報に基づいて行われる。
受け取ったデータが、先のデータストリームと同一のデータストリームのデータである場合には、上述のパラメータと予測参照画像を用いて、その符号化データをデコードする。
一方、受け取ったデータが先のデータストリームと同一のデータストリームのデータでない場合には、上述のパラメータと予測参照画像とを内部メモリの他の領域に退避する。ここでは、最初に入力されたストリームを再生視聴のためのストリームとし、パラメータ1および予測参照画像1として退避することとする。
実施形態4で説明したデコーダ1464は、再生視聴のためのデコード処理に加え、さらに記録のためのデコード処理を行っている。したがってデコーダには、再生視聴のためのコンテンツAが入力される場合と、記録のための再エンコードの対象となるコンテンツAが入力される場合とがある。このような場合でも、以下のように対応することができる。
例えば、入力されたデータストリームを、記録のために一旦デコードすることが必要な場合、デコーダに初めて入力されたデータは、予測参照画像を必要とすることなくデコードできる。MPEG規格では、ストリームの先頭は画面内符号化されたピクチャであるから予測参照画像を必要としない。このとき復号処理部31は、それまでのパラメータと予測参照画像を内部メモリに格納する。
そして、データストリームの次のデータが入力され、そのデータが再生視聴のためのデータであった場合には、復号処理部31は、現在内部メモリ32に保持されているパラメータと予測参照画像とを、パラメータ2と予測参照画像2として他の領域に退避する。そして復号処理部31は、次のデータのデコードに必要なパラメータおよび予測参照画像を入力情報に基づいて取得し、内部メモリ32にセットする。なお、それまでに、パラメータと予測参照画像とが内部メモリ32内にパラメータ1および予測参照画像1として退避されている場合には、それらのパラメータと予測参照画像とをセットする。デコーダはセットされたパラメータと予測参照画像に基づいて、受け取ったデータをデコードする。以降はこの処理の繰り返しである。この説明から明らかなように、単一のデコーダで複数のデータストリームをデコードする場合には、パラメータと動き補償のための予測参照画像をストリームごとに保持する必要がある。そのため、これらのデータを格納するために、デコーダ内部には余分なメモリ容量が必要となる。
なお、予測参照画像はメモリ上のサイズが大きく、逐一退避・復帰を行うことはデコーダ全体のパフォーマンス低下につながってしまう。そこで、実際には逐一退避・復帰を行わず、復号処理部31からアクセスする際の内部メモリ32上の格納アドレスを切り替えて、入力されたデータストリームの切り替えに対応すればよい。「退避」および「復帰」とは、このような処理を採用する場合をも含む。また、上述の例は、パラメータおよび予測参照画像の切り替えが、ピクチャのデコード完了ごとに行われるとして説明したが、ピクチャのデコード途中で切り替えてもよい。その場合、切り替えが発生する時の状態、処理の進行状況を示す情報をパラメータや予測参照画像と共に退避・復帰すればよい。
以上、本発明の実施形態を説明した。上述の実施形態では、コピー開始/終了の指示を出したときに再生されているコンテンツAの位置(再生されているフレーム)からコピーの開始/終了が行われるとして説明している。しかし、コンテンツ記録再生装置によって再生されるデータストリームがMPEG規格に準拠して符号化されている場合には、再生されているコンテンツAの位置を前後させてもよい。例えば、コンテンツ記録再生装置は、コピー開始を指示された位置の直前または直後に存在する画面内符号化フレーム(Intraフレーム)からコピーを開始することとする。コピー後のデータストリームの先頭を必ずIntraフレームにするためである。
これにより、特にコンテンツAの再生視聴位置からコピーを開始する場合、コピーされたコンテンツを再生する時に先頭フレームが復号されないことを回避できる。より具体的には、MPEG−2規格の場合、データストリームは、GOP(Group of Picture)と呼ばれる、Intraフレームから始まる複数枚のフレームをひとまとめにした単位で記録されている。コンテンツ記録再生装置は、コピー開始の指示を受け取ると直後のGOPの先頭からコピーを開始し、コピー終了の指示を受け取ると現在コピー中のGOPの末尾までを記録する。なお、DVDの規格ではGOPの周期は約0.5秒である。よってIntraフレームは約0.5秒ごとに挿入されている。
また、コンテンツ記録再生装置は、コピー完了までの残り時間を計算し、ユーザに提示することもできる。コピー完了までの残り時間は、「コピーすべきデータのデータ量」および「第2の記録メディアへの書き込みレート」を利用して計算される。具体的には以下のとおりである。
まず、「コピーすべきデータのデータ量」を説明する。「コピーすべきデータ」とは、コピーの対象であるコンテンツAのうち、第2の記録メディアへのコピーが完了していない部分のデータを意味しており、コピー開始前はそのコンテンツAの全データ量を表し、コピー中はコピーが完了していない部分のデータ量を表す。書き込み処理を制御する制御部15は、コピーすべきデータをVOBU単位で把握しており、そのデータ量をデータストリームの管理情報を利用して得ることができる。実施形態1による制御部15に関連して説明したように、VOBにはデータの読み出し単位である各VOBUのアドレスとそのデータサイズとが記述されている。よって、書き込みが完了していない個々のVOBUを特定し、VOBを参照して各VOBUのデータサイズの総和を計算すると、コピーすべきデータのデータ量が得られる。
一方、「第2の記録メディアへの書き込みレート」は、第2の記録メディアに許容される最大書き込みレート、および、書き込みを行うハードウェアの最大書き込みレートのうち小さい方の値(同じであればその値)である。制御部は第2の記録メディア管理部から第2の記録メディアへの書き込みレートの情報を取得することができる。なお、第2の記録メディア管理部が外付けのDVDドライブ装置等に設けられていて、必ずしもコンテンツ記録再生装置の構成要素といえない場合であっても、制御部はそのレートの情報を得ることができる。その理由は、コンテンツ記録再生装置には、通常そのような外付けのDVDドライブ装置の動作を制御するためのドライバソフトウェアが組み込まれており、制御部がそのドライバソフトウェアを実行すれば、接続された外部のDVDドライブ装置の書き込みレートの情報を得ることができるからである。
コピー完了までの残り時間は、コピーすべきデータのデータ量を第2の記録メディアへの書き込みレートで除算して得ることができる。例えばコピーすべきデータのデータ量を500メガバイト(4000メガビット)とし、第2の記録メディアへの書き込みレートを毎秒10メガビットとすると、コピー完了までの残り時間は400秒になる。計算した残り時間を表示部において表示することにより、ユーザはコピーが完了する時刻の目安が得られ、利便性の向上を図ることができる。
ただし、実施形態1等によるコンテンツ記録再生装置では、視聴のために読み出されたデータが第2の記録メディアに書き込まれるため、視聴の完了前にコピーが完了することはない。よってそのような処理を行う場合には、下記の第1および第2の予測時間のうちの少なくとも一方をコピー完了までの残り時間として表示すればよい。すなわち、第1の予測時間は、上述の除算によって得られた時間と、視聴完了までの時間とを比較して、より長い方の時間である。第2の予測時間は、上述の除算によって得られた時間および視聴完了までの時間の和である。例えば、実施形態1、2および4のコンテンツ記録再生装置の処理によれば、再生視聴と並行してコピー開始時における再生視聴完了部分のコピーを行うため、第1の予測時間をコピー完了までの残り時間として表示すればよい。一方、実施形態3のコンテンツ記録再生装置の処理によれば、再生視聴完了後にコピー開始時点の再生視聴完了部分のコピーを開始するため、第2の予測時間をコピー完了までの残り時間として表示すればよい。各実施形態における処理によらず、コピー完了までに見込まれる最長時間を算出するには、第1および第2の予測時間のうちの長いほうを採用すればよい。なお、視聴完了までの時間は、コンテンツAの記録に際して1つのVOBUが1つのGOPを含むように記録しているとすると、再生すべきVOBUの数およびGOPの再生時間(約0.5秒)を乗算して得られる。再生視聴が中断された場合には、コピーが完了していないデータのデータ量を第2の記録メディアへの書き込みレートで除算して、コピー完了までの残り時間を再計算し改めて表示すればよい。
さらに上述の実施形態では、コンテンツ記録再生装置がコピー開始指示を受け取ったときには、コピー元/コピー先双方に記録メディアが準備されていることを前提として説明した。しかし、記録メディアが準備されていないことも想定されるため、コピー先のメディアの有無に関する判定処理を行うことが好ましい。いま、第1の記録メディアに記録されたコンテンツAを第2の記録メディアにコピーすると想定する。コピー開始の指示を受け取ると、制御部は、第2の記録メディア管理部からの情報に基づいてコピー先の記録メディアが挿入されているか否かを判断する。そしてコピー先の記録メディアが挿入されていない場合には、「メディアが挿入されていない」ことを示すメッセージを表示部に表示して処理を終了する。また、第2の記録メディア管理部は、周知の技術に基づいてコピー先に挿入されたメディアが記録可能であるか否かも判定することができる。記録可能でないメディアが挿入されている場合には、「記録可能なメディアが挿入されていない」ことを示すメッセージを表示部に表示して処理を終了する。
実施形態1〜4によるコンテンツ記録再生装置の説明においては第1の記録メディアと第2のメディアとは、同じ装置内に設けられているとして説明した。しかし、これらのメディアは、コンテンツ記録再生装置としてのPCの外部に設置され、例えばPCとIEEE1394インターフェースを利用して接続された外付けのハードディスクドライブのハードディスクや、書き換え型DVDドライブのDVDであってもよい。このときは、第1のメディアからコンテンツAのデータを読み出す第1のメディア管理部は、外付けのドライブに読み出し指示を与え、読み出されたデータを受け取るコントローラおよび/または接続インターフェース部である。第2のメディア管理部についても同様である。
実施形態1〜4によるコンテンツ記録再生装置では、第1の記録メディア管理部、第2の記録メディア管理部、デコーダ、エンコーダ、および、制御部の一部または全部の機能を、コンピュータプログラムに基づいて図示しないCPU(中央演算処理装置)が実現してもよい。コンピュータプログラムは、添付の図面に示されたフローチャートの処理をコンテンツ記録再生装置に行わせる。このようなコンピュータプログラムを実行することにより、コンテンツ記録再生装置は、上述の各実施形態と全く同じ動作を実現でき、同じ結果を得ることができる。このプログラムを利用すれば、汎用のコンピュータであっても、上述のコンテンツの記録処理を実現できる。さらに従来のコンテンツ記録再生装置であっても、このプログラムにアップデートすることにより、上述のコンテンツの記録処理を実現できる。コンピュータプログラムは、フロッピーディスク等の磁気記録媒体、光ディスク等の光記録媒体、ICカード、ROMカセット等の半導体記録媒体に記録でき、インターネット等の通信回線を介して送信される。
本発明によれば、ある記録メディアに記録されたコンテンツの再生視聴を継続した状態で、そのコンテンツを他の記録メディアへ記録することができ、また、再生視聴の完了から記録完了までの待ち時間を短縮することができるコンテンツ記録再生装置が提供される。記録元および記録先双方の記録メディアの読み出し能力および書き込み能力が十分に高い場合、コンテンツの再生視聴の間にコンテンツの記録を完了させることもできる。一方、書き込み能力、読み出し能力の低い記録メディアであっても、コンテンツ記録再生装置は、コンテンツの再生視聴を継続した状態で記録先の記録メディアにコンテンツを記録することができる。この場合、再生視聴完了から記録完了までの待ち時間が、再生視聴開始から記録開始までの経過時間となる。
また本発明によれば、コンテンツの圧縮・符号化方式や種類の異なる記録メディアが存在していても、一方の記録メディアに記録されたデータを、別の記録メディアにできるコンテンツ記録再生装置が提供される。
また本発明によれば、コンテンツの圧縮・符号化方式や種類の異なる記録メディアが存在していても、一方の記録メディアに記録されたデータを、別の記録メディアにできるコンテンツ記録再生装置が提供される。
本発明は、映像および音声等を含む再生対象のコンテンツを、光ディスク、磁気ディスク等の記録メディアに記録する技術に関する。
従来から、磁気ディスクを記録メディアとするハードディスクドライブを用いて、または、大容量の書き換え型DVD(Digital Versatile Disc;ディジタルバーサタイルディスク)を記録メディアとする光ディスク装置を用いて、コンテンツを記録し、再生することができるコンテンツ記録再生装置が知られている。
近年のコンテンツ記録再生装置の中には、1台で磁気ディスクと光ディスク等の異なる種類の記録メディアのいずれにもコンテンツを記録し、記録したコンテンツを再生できる複合型の装置も開発されている。例えば特許文献1には、ある記録メディアにコンテンツを記録すると同時に、他の記録メディアにも同じコンテンツを記録するコンテンツ記録再生装置が記載されている。このコンテンツ記録再生装置は、装置内の全ての記録メディアに同じコンテンツを記録する。そして、記録メディアに記録されたコンテンツを他の記録メディアにコピーする必要が生じた場合には、見かけ上、瞬時に全ての記録メディアへの記録を完了することができる。
近年の複合型のコンテンツ記録再生装置は、ある記録メディアに記録されたコンテンツを他の記録メディアにコピーする場合には、ユーザに、コンテンツを再生視聴していない状態でどのコンテンツを記録するかを選択させている。
特開2001−344898号公報
従来のコンテンツ記録再生装置では、装置内の全ての記録メディアに同じコンテンツが記録されるため、ユーザがコピーしたいコンテンツ、またはその一部分だけを取捨選択することができない。
さらに、従来のコンテンツ記録再生装置を用いて記録メディアに記録されたコンテンツを他の記録メディアにコピーする場合には、コンテンツの記録動作のみならず、再生視聴動作も停止しなければならない。これでは、コンテンツを再生視聴中のユーザは、一旦その再生視聴を終了しなければならず、不便である。その一方、コンテンツの再生視聴を完了した後に他の記録メディアへのコンテンツの記録を開始すると、記録完了までの待ち時間が長くなってしまう。
本発明の目的は、複数の記録メディアを有するコンテンツ記録再生装置において、他の記録メディアへの記録終了までのユーザの待ち時間を短縮することであり、例えば記録メディアに記録されたコンテンツの再生視聴を継続しながら、そのコンテンツを他の記録メディアに記録することである。
本発明のコンテンツ記録再生装置は、第1のメディアに記録された符号化コンテンツの少なくとも一部分を第2のメディアにコピーする。コンテンツ記録再生装置は、読み出し指示信号に基づいて前記第1のメディアから前記符号化コンテンツを読み出す第1のメディア管理部と、前記第1のメディア管理部により読み出された前記符号化コンテンツを復号化して、復号化コンテンツを出力するデコーダと、前記読み出し指示信号を生成して前記符号化コンテンツの読み出しを制御する制御部であって、少なくとも前記デコーダから出力された復号化コンテンツを受け取って出力する制御部と、前記制御部から出力された復号化コンテンツを再生する表示部と、前記符号化コンテンツが前記第2のメディアに記録することが可能な場合において、前記表示部における前記復号化コンテンツの再生中に、前記第1のメディア管理部により読み出された符号化コンテンツを受け取り、前記第2のメディアに記録する第2のメディア管理部とを備えている。これにより上記目的が達成される。
コンテンツ記録再生装置は、前記符号化コンテンツをコピーする範囲の指定がない限り、前記符号化コンテンツの先頭から最後までを前記第2のメディアにコピーしてもよい。
コンテンツ記録再生装置は、前記表示部における前記復号化コンテンツの再生中に、ユーザからコピーを開始する開始指示およびコピーの開始位置に関する位置特定指示を受け取る受信部をさらに備え、前記制御部は、前記開始指示および前記位置特定指示に基づいて、前記符号化コンテンツの読み出し位置および読み出し開始を指示する読み出し指示信号を生成し、前記第1のメディア管理部は、前記読み出し指示信号に基づいて、指示された読み出し位置から前記符号化コンテンツを読み出してもよい。
前記受信部は、前記符号化コンテンツの先頭位置を、コピーの開始位置として特定する位置特定指示を受け取ってもよい。
前記受信部は、前記符号化コンテンツの現在再生中の位置を、コピーの開始位置として特定する位置特定指示を受け取ってもよい。
前記符号化コンテンツは、コピーを開始する前記位置から最後の位置までに対応する未再生部分と、先頭の位置からコピーを開始する前記位置までの再生が終了している再生済部分とを含み、前記制御部は、前記未再生部分の読み出しを指示する第1の読み出し指示信号を生成し、さらに、前記未再生部分の読み出し終了後に前記再生済部分の読み出しを指示する第2の読み出し指示信号を生成し、前記第1のメディア管理部は、前記第1の読み出し指示信号に基づいて前記未再生部分を読み出し、その後、前記第2の読み出し指示信号に基づいて前記再生済部分を読み出し、前記デコーダは、読み出された前記未再生部分を復号化して前記復号化コンテンツとして出力し、前記制御部は、読み出された前記未再生部分を受け取って前記第2のメディア管理部に出力し、その後、読み出された前記再生済部分を受け取って前記第2のメディア管理部に出力してもよい。
前記符号化コンテンツは、前記符号化コンテンツのコピーを開始する前記位置から最後の位置までに対応する未再生部分と、前記符号化コンテンツの先頭の位置からコピーを開始する前記位置までの再生が終了している再生済部分とを含み、前記制御部は、第1のデータ量だけ前記未再生部分の読み出しを指示する第1の読み出し指示信号を生成し、前記第1の読み出し指示信号に基づく読み出しの終了後に、第2のデータ量だけ前記再生済部分の読み出しを指示する第2の読み出し指示信号を生成し、前記未再生部分および前記再生済部分の全ての読み出しが終了するまで、前記第1の読み出し指示信号および前記第2の読み出し指示信号を繰り返し生成し、前記第1のメディア管理部は、前記第1の読み出し指示信号に基づいて前記未再生部分を読み出し、前記第2の読み出し指示信号に基づいて前記再生済部分を読み出し、前記デコーダは、前記第1のメディア管理部により読み出された前記未再生部分を復号化して、前記復号化コンテンツとして出力し、前記制御部は、読み出された前記未再生部分を受け取って前記第2のメディア管理部に出力し、その後、読み出された前記再生済部分を受け取って前記第2のメディア管理部に出力してもよい。
コンテンツ記録再生装置は、前記復号化コンテンツを符号化するエンコーダをさらに備え、前記デコーダは、前記第1のメディアに記録された前記符号化コンテンツの第1の属性を示す属性情報に基づいて前記符号化コンテンツを復号化して、前記復号化コンテンツを出力し、前記エンコーダは、前記符号化コンテンツが前記第2のメディアに記録することができない場合には、前記復号化コンテンツを符号化して前記第1の属性と異なる第2の属性を有する符号化コンテンツを生成し、前記第2のメディア管理部に出力してもよい。
前記制御部は、コピーの対象である前記符号化コンテンツの少なくとも一部分のうち、前記第2のメディアへのコピーが完了していない部分のデータ量と、前記第2の記録メディアへの書き込みレートとに基づいて、コピーするために要するコピー時間を計算し、前記表示部は、前記コピー時間に基づいてコピー完了までの残り時間を表示してもよい。
前記制御部は、再生中の前記復号化コンテンツを最後まで再生するために要する再生残り時間をさらに計算し、前記再生残り時間および前記コピー時間のうちの長い方を、コピー完了までの残り時間として表示してもよい。
本発明によるコンテンツ記録再生方法は、第1のメディアに記録された符号化コンテンツの少なくとも一部分を第2のメディアにコピーする。コンテンツ記録再生方法は、読み出し指示信号を生成するステップと、前記読み出し指示信号に基づいて前記第1のメディアから前記符号化コンテンツを読み出すステップと、読み出された前記符号化コンテンツを復号化して復号化コンテンツを生成するステップと、生成された前記復号化コンテンツを再生するステップと、前記符号化コンテンツが前記第2のメディアに記録することが可能な場合において、前記復号化コンテンツの再生中に、前記符号化コンテンツを前記第2のメディアに記録するステップとを包含する。これにより上記目的が達成される。
前記記録するステップは、前記符号化コンテンツをコピーする範囲の指定がない限り、前記符号化コンテンツの先頭から最後までを前記第2のメディアに記録するステップであってもよい。
前記復号化コンテンツの再生中に、ユーザからコピーを開始する開始指示およびコピーの開始位置に関する位置特定指示を受け取るステップと、前記指示および前記位置特定指示に基づいて、前記符号化コンテンツの読み出し位置および読み出し開始を指示する読み出し指示信号を生成するステップとをさらに包含し、前記読み出すステップは、前記読み出し指示信号に基づいて、指示された読み出し位置から前記符号化コンテンツを読み出すステップであってもよい。
前記位置特定指示を受け取るステップは、前記符号化コンテンツの先頭位置を、コピーの開始位置として特定する位置特定指示を受け取ってもよい。
前記位置特定指示を受け取るステップは、前記符号化コンテンツの現在再生中の位置を、コピーの開始位置として特定する位置特定指示を受け取ってもよい。
前記符号化コンテンツは、コピーを開始する前記位置から最後の位置までに対応する未再生部分と、先頭の位置からコピーを開始する前記位置までの再生が終了している再生済部分とを含み、前記未再生部分の読み出しを指示する第1の読み出し指示信号を生成するステップと、前記第1の読み出し指示信号に基づいて前記未再生部分を読み出すステップと、前記未再生部分の読み出した後に、前記再生済部分の読み出しを指示する第2の読み出し指示信号を生成するステップと、前記未再生部分を読み出した後に、前記第2の読み出し指示信号に基づいて前記再生済部分を読み出すステップとをさらに包含し、前記復号化コンテンツを生成するステップは、読み出された前記未再生部分を復号化して前記復号化コンテンツを生成するステップであり、前記第2のメディアに記録するステップは、読み出された前記再生済部分を記録するステップであってもよい。
前記符号化コンテンツは、前記符号化コンテンツのコピーを開始する前記位置から最後の位置までに対応する未再生部分と、前記符号化コンテンツの先頭の位置からコピーを開始する前記位置までの再生が終了している再生済部分とを含み、前記コンテンツ記録再生方法は、第1のデータ量だけ前記未再生部分の読み出しを指示する第1の読み出し指示信号を生成するステップと、前記第1の読み出し指示信号に基づいて前記第1のデータ量の未再生部分を読み出すステップと、前記未再生部分を読み出した後に、第2のデータ量だけ前記再生済部分の読み出しを指示する第2の読み出し指示信号を生成するステップと、前記未再生部分および前記再生済部分の全ての読み出しが終了するまで、前記第1の読み出し指示信号を生成するステップおよび前記第2の読み出し指示信号を生成するステップを繰り返すステップとをさらに包含し、前記復号化コンテンツを生成するステップは、読み出された前記第1のデータ量の未再生部分を復号化して前記復号化コンテンツを生成するステップであり、前記第2のメディアに記録するステップは、読み出された前記第2のデータ量の前記再生済部分を記録するステップであってもよい。
前記コンテンツ記録再生方法は、前記符号化コンテンツが前記第2のメディアに記録することができない場合には、前記符号化コンテンツの第1の属性を示す属性情報に基づいて前記符号化コンテンツを復号化して、記録のための復号化コンテンツを出力するステップと、前記記録のための復号化コンテンツを符号化して前記第1の属性と異なる第2の属性を有する符号化コンテンツを生成するステップとをさらに包含し、前記記録するステップは、前記第2の属性を有する符号化コンテンツを前記第2のメディアに記録してもよい。
前記コンテンツ記録再生方法は、コピーの対象である前記符号化コンテンツの少なくとも一部分のうち、前記第2のメディアへのコピーが完了していない部分のデータ量と、前記第2の記録メディアへの書き込みレートとに基づいて、コピーするために要するコピー時間を計算するステップと、前記コピー時間に基づいてコピー完了までの残り時間を表示するステップとをさらに包含していてもよい。
前記計算するステップは、再生中の前記復号化コンテンツを最後まで再生するために要する再生残り時間をさらに計算し、前記表示するステップは、前記再生残り時間および前記コピー時間のうちの長い方を、コピー完了までの残り時間として表示してもよい。
本発明によるコンテンツ記録再生プログラムは、第1のメディアに記録された符号化コンテンツの少なくとも一部分を第2のメディアにコピーするコンテンツ記録再生装置において実行可能である。コンテンツ記録再生プログラムは、読み出し指示信号を生成するステップと、前記読み出し指示信号に基づいて前記第1のメディアから前記符号化コンテンツを読み出すステップと、読み出された前記符号化コンテンツを復号化して、復号化コンテンツを生成するステップと、生成された前記復号化コンテンツを再生するステップと、前記復号化コンテンツの再生中に、前記符号化コンテンツを前記第2のメディアに記録するステップとを包含する。これにより上記目的が達成される。このようなコンテンツ記録再生プログラムは、記録媒体に記録されていてもよい。
本発明によれば、コンテンツ記録再生装置に対して、記録メディアに記録されたコンテンツを再生視聴中に他の記録メディアへ記録することを指示した場合、制御部はコンテンツの再生視聴のためのデータ読み出しを優先しながら、コンテンツの再生視聴のためのデータ読み出しを行わない期間にコンテンツ記録開始時点における視聴完了部分のデータ読み出しを行う。そして、再生視聴のために読み出したデータを再生視聴に使うと共に記録先の記録メディアへの記録にも使い、コンテンツの再生視聴のためのデータ読み出しを行わない期間に読み出したデータをそのまま記録先の記録メディアに記録する。これにより、再生視聴を継続した状態で、コンテンツを記録先の記録メディアへ記録することができる。また、再生視聴の完了から記録完了までの待ち時間を短縮することができる。
本発明によるコンテンツ記録再生装置に対して、ユーザが記録メディアに記録されたコンテンツをコンテンツの再生視聴中に他の記録メディアへ記録することを指示した場合、制御部はコンテンツの再生視聴のためのデータ読み出しを優先しながら、コンテンツの視聴再生のためのデータ読み出しを行わない期間にコンテンツの先頭からのデータの読み出しを行う。そして、コンテンツの再生視聴のためのデータ読み出しを行わない空き時間に読み出されたデータを、他の記録メディアに記録する。これにより、視聴再生を継続した状態で、コンテンツを記録先の記録メディアに記録することが可能となる。また、記録元、記録先双方の記録メディアの能力が十分に高い場合、コンテンツの再生視聴の間にコンテンツの記録を完了させることもできる。
本発明によるコンテンツ記録再生装置に対し、ユーザが記録メディアに記録されたコンテンツを再生視聴中にコンテンツを他の記録メディアへ記録することを指示した場合、制御部はコンテンツの先頭読み出し位置、記録開始時の再生視聴のための読み出し位置、記録先の記録メディアの書き込み先頭位置を保持しておき、これらの情報に基づいて、再生視聴のために読み出されたデータを再生視聴に使用する。制御部は、同時にこのデータを記録にも使用し、再生視聴が完了した後で記録開始時点における視聴完了部分の記録を行う。これにより、書き込み能力、読み出し能力の低い記録メディアであっても、コンテンツ記録再生装置は、コンテンツの再生視聴を継続した状態で記録先の記録メディアにコンテンツを記録することができる。この場合、再生視聴完了から記録完了までの待ち時間が、再生視聴開始から記録開始までの経過時間となる。
本発明によるコンテンツ記録再生装置に対して、ユーザが記録メディアに記録されたコンテンツをコンテンツの再生視聴中に他の記録メディアへ記録することを指示した場合、制御部は、コンテンツの容量と圧縮・符号化方式、記録先の記録メディアの種類と空き容量に応じてコンテンツを再符号化し記録先の記録メディアに記録する。これにより、コンテンツの圧縮・符号化方式や種類の異なる記録メディアが存在していても、一方の記録メディアに記録されたデータを、別の記録メディアにできる。
本発明によれば、複数の記録メディアに記録されたコンテンツをコンピュータによって処理するためのプログラムが得られる。このプログラムを利用すれば、汎用のコンピュータであっても、上述のコンテンツの記録処理を実現できる。さらに従来のコンテンツ記録再生装置であっても、このプログラムにアップデートすることにより、上述のコンテンツの記録処理を実現できる。
本発明によれば、ある記録メディアに記録されたコンテンツの再生視聴を継続した状態で、そのコンテンツを他の記録メディアへ記録することができ、また、再生視聴の完了から記録完了までの待ち時間を短縮することができるコンテンツ記録再生装置が提供される。記録元および記録先双方の記録メディアの読み出し能力および書き込み能力が十分に高い場合、コンテンツの再生視聴の間にコンテンツの記録を完了させることもできる。一方、書き込み能力、読み出し能力の低い記録メディアであっても、コンテンツ記録再生装置は、コンテンツの再生視聴を継続した状態で記録先の記録メディアにコンテンツを記録することができる。この場合、再生視聴完了から記録完了までの待ち時間が、再生視聴開始から記録開始までの経過時間となる。
また本発明によれば、コンテンツの圧縮・符号化方式や種類の異なる記録メディアが存在していても、一方の記録メディアに記録されたデータを、別の記録メディアにできるコンテンツ記録再生装置が提供される。
以下、添付の図面を参照して、本発明によるコンテンツ記録再生装置の実施形態を説明する。
(実施形態1)
図1は、本実施形態によるコンテンツ記録再生装置1の構成を示すブロック図である。コンテンツ記録再生装置1は、第1の記録メディア10、第2の記録メディア11、第1の記録メディア管理部12、第2の記録メディア管理部13、デコーダ14、制御部15、表示部16および指示受信部17を含む。
図1は、本実施形態によるコンテンツ記録再生装置1の構成を示すブロック図である。コンテンツ記録再生装置1は、第1の記録メディア10、第2の記録メディア11、第1の記録メディア管理部12、第2の記録メディア管理部13、デコーダ14、制御部15、表示部16および指示受信部17を含む。
図1に示されるように、コンテンツ記録再生装置1は、2種類の記録メディアにコンテンツを記録することができる複合型の装置である。ここで「コンテンツ」とは、放送番組、映画、音楽等の視聴の対象となる情報の内容をいう。本明細書では、「コンテンツ」には、映像として表示され、音声等として出力される人の知覚によって認識される情報の内容のみならず、記録媒体への記録や伝送等のために、電子的方法、磁気的方法その他の人の知覚によって認識することができない方法により変換された情報の内容も含まれる。例えば、コンテンツはディスプレイに表示される映像、スピーカから出力される音声、MPEG−2(Moving Picture Experts Group Phase 2)等の情報圧縮方式によって圧縮・符号化された映像データおよび/または音声データの形態をとり得る。なおコンテンツがデータの形態をとる場合には、コンテンツには、さらに圧縮・符号化方法、ビットレート等の属性を示す属性情報が付加される。コンテンツを再生する装置は、属性情報の内容に基づいて、コンテンツを復号化し、そのコンテンツを再生できる。
本実施形態によるコンテンツ記録再生装置1の特徴の一つは、コンテンツの再生中であっても、第1の記録メディア10に記録されたコンテンツの全部または一部を、第2の記録メディア11にダビング(コピー)できることである。なお、コピーを行う範囲の指定(コピー停止等の指示を含む)がない場合には、コンテンツ記録再生装置1は原則としてコンテンツの先頭から最後までをコピーする。以下、コンテンツ記録再生装置1の各構成要素を説明し、その後、上述の特徴に関連するコンテンツ記録再生装置1の動作を説明する。
まず、第1の記録メディア10は、ランダムアクセスが可能な記録メディアであり、本実施形態では磁性記録メディアであるハードディスクを想定している。ハードディスクには、ユーザの視聴の対象となるコンテンツAがMPEG−2等の符号化方式により符号化されて記録されている。なお、第1の記録メディア10の概念には、コンテンツAが記録されるハードディスク自体のみならず、ハードディスク上の指定された位置にアクセスアームを移動させて、その位置にデータを記録し、その位置からデータを読み出す機構を備えたハードディスクドライブを含めてもよい。
第2の記録メディア11は、ランダムアクセスが可能な記録メディアであり、ここでは光記録メディアである書き換え型DVD(Digital Versatile Disc;ディジタルバーサタイルディスク)を想定している。第1の記録メディア10と同様に、第2の記録メディア11の概念にもまた、コンテンツが記録されるDVD自体のみならず、DVD上の指定された位置に光ヘッドを移動させてその位置にデータを記録し、その位置からデータを読み出す機構を備えたDVDドライブを含めてもよい。
本実施形態においては、第1の記録メディア10および第2の記録メディア11に記録されたコンテンツの圧縮・符号化の方式は同一とする。例えば、第1の記録メディア10がハードディスク、第2の記録メディア11が書き換え型DVDの場合には、記録されるコンテンツの符号化方式は、MPEG−2 PS(Program Stream)である。別の例では、第1の記録メディア10がハードディスク、第2の記録メディア11がBD(Blu-ray Disc)の場合には、記録されるコンテンツの符号化方式はMPEG−2 TS(Transport Stream)である。ただしこれは便宜的な仮定であり、MPEG−2 TSによって記録されたいわゆるHD放送のコンテンツを、MPEG−2 PSに変換してDVDに記録することも可能である。
第1の記録メディア管理部12は、第1の記録メディア10からのデータの読み出し位置を管理する。また第1の記録メディア管理部12は、第1の記録メディア10へデータを書き込む際には、書き込み位置をも管理できる。第1の記録メディア管理部12は、制御部15から読み出し指示信号を受け取り、その信号に基づいて、第1の記録メディア10上の所定の位置からコンテンツAを読み出す。第1の記録メディア管理部12は、読み出したコンテンツAを、デコーダ14および制御部15に出力する。
第2の記録メディア管理部13は、第2の記録メディア11へのデータの書き込み位置を管理する。また第2の記録メディア管理部13は、第2の記録メディア11からデータを読み出す際には、読み出し位置をも管理できる。第2の記録メディア管理部13は、制御部15から書き込み指示信号、および、コンテンツを受け取り、その信号に基づいて、第2の記録メディア11上の所定の位置に受け取ったコンテンツを記録する。
なお、以下の説明では、制御部15がコンテンツAの読み出しまたは書き込みを行うと表現する場合もある。これは表現の冗長を避けるためであり、実際には記録メディア管理部12または13が読み出しまたは書き込み処理を行う。
デコーダ14は、第1の記録メディア10から読み出されたコンテンツAを属性情報に基づいて復号化し、復号化されたコンテンツ(以下、「復号化コンテンツ」と称する)を出力する。属性情報は、符号化されたコンテンツ(以下、「符号化コンテンツ」と称する)に付加されており、例えばコンテンツの圧縮・符号化方法、ビットレートを示す。デコーダ14は、例えばMPEG2のデコード回路としてハードウェアとして実装されている。なお、デコーダ14は、符号化された1本のデータストリームを受信してデコードする一般的なデコード処理機能を有することを想定しているが、例えば図17を参照して後述するように、複数の符号化されたデータストリームのデコードを行うように構成することもできる。
制御部15は、コンテンツ記録再生装置1の各構成要素を制御して、コンテンツ記録再生装置1の全体の動作を制御する。より具体的には、制御部15は、コンテンツAの読み出し命令、第1の記録メディア10上の読み出し位置等を指定する読み出し指示信号を生成して、第1の記録メディア管理部12に送り、第1の記録メディア管理部12に、第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAを読み出させる。そして制御部15は、読み出し指示信号に基づいて第1の記録メディア管理部12により読み出された符号化コンテンツA、および、デコーダ14から出力された復号化コンテンツを受け取る。制御部15は、受け取った各コンテンツを、表示部16へ送り、または第2の記録メディア管理部13へと送る。さらに制御部15は、指示受信部17において受け取ったユーザからの指示に基づいて、第1の記録メディア10から第2の記録メディア11へのコンテンツのコピーを行う。コピー処理に関連する制御部15の動作は、コンテンツ記録再生装置1の動作に関連して後述する。
ここで、制御部15がハードディスクからデータを読み出すために、読み出し位置(アドレス)をどのように特定するかを説明する。
コンテンツAのデータストリームは、その先頭から最後までがハードディスク上に連続して記録されていることは少なく、一般には所定のデータ単位に分割されて飛び飛びの領域に記録されている。各データ単位は連続して記録されている。データの読み出しは、効率を重視して各データ単位で行われる。このデータ単位とは、例えばデータストリームがMPEG−2PSの場合にはビデオ・オブジェクト・ユニット(VOBU)に対応する。
各データ単位の先頭からデータを読み出すためには、それまで読み出していた位置を保持しておくだけでは不十分であり、各単位の先頭アドレスを他の方法によって取得する必要がある。そこで制御部15は、コンテンツAのデータストリームの管理情報を利用して各単位の先頭アドレスを特定する。
上述のMPEG−2PSでは、1以上のVOBUを有するデータシーケンスとして、ビデオ・オブジェクト(VOB)が規定されている。例えば、VOBは録画した1つの番組(コンテンツ)として生成される。
データストリームが格納されているファイルおよび管理情報ファイルは、DVDビデオレコーディング形式でDVD−RAMに記録されている場合にはそれぞれ“VR_MOVIE.VRO”ファイルおよび“VR_MANGR.IFO”ファイルである。管理情報ファイル“VR_MANGR.IFO”では、VOB単位で管理情報が規定されている。例えば、現在視聴しているコンテンツ(VOB)に対応する管理情報には、そのコンテンツに含まれる各VOBUの先頭部分のアドレスとそのVOBUのデータサイズとが記述されている。
上述の管理情報によれば、制御部15は、どのVOBUまで読み出しが完了したかを示す情報を更新し、その情報に基づいてVOBを参照することにより、次のVOBUの先頭位置を確実に特定することができる。管理情報は、データストリームが格納されているファイルとは別の管理情報ファイル内に記録されており、予め読み出してバッファ等に格納しておくことが可能である。
なお、データストリームがハードディスクに記録される場合には、必ずしも上述したファイルと同一のファイル構造を持たなくてもよい。他の装置における再生互換性を考慮する必要はないからである。よって、データストリームの所定のデータ単位でアドレスを特定できる管理情報が存在していれば、同様の原理によってデータ単位の先頭から再生することができる。例えば、データストリームの再生時間とアドレスとを管理する管理情報を利用しても、データの格納アドレスを特定することができる。
次に、表示部16は、制御部15から出力された復号化コンテンツを映像等として再生表示する。これによりユーザが視聴可能になる。表示部16はさらに、コンテンツ記録再生装置1のコピー動作に関連する表示、例えば「現在再生視聴している位置からDVDにコピーしますか?」、「はい」、「いいえ」等のユーザに対するメッセージを表示することもできる。なお表示部16は、必ずしも映像のみの表示を意味するものではなく、コンテンツに含まれる音声を出力するスピーカ等も含む。
指示受信部17は、ユーザからコンテンツのコピーを開始する指示、および、コピーの開始位置に関する指示を受け取るための、コンテンツ記録再生装置1の本体部に設けられた操作ボタン、または、リモートコントローラからの赤外線を受光する受光部である。「コピーの開始位置に関する指示」とは、現在再生視聴している位置からコピーを開始するのか、先頭からコピーを開始するのか等の、コピーの開始位置を特定する指示である。
例えば、表示部16に「現在再生視聴している位置からDVDにコピーしますか?」というメッセージが表示された後、ユーザは、リモートコントローラ等を用いて、「はい」を選択し確定することができる。指示受信部17はリモートコントローラから放射された赤外線等を受信して選択および確定された指示およびコピーの開始位置に関する指示を制御部15に通知することにより、制御部15はDVDへのコンテンツのコピー開始指示と、現在再生視聴している位置からコピーを開始するという指示とを同時に受け取ることができる。この結果、制御部15は、データストリームの管理情報に基づいて、コピーを開始するために必要な現在再生視聴している位置を特定するためのデータストリームの読み出し位置(アドレス)を検索して取得することができる。なお、データストリームのアドレスの検索は、制御部15が行ってもよいし、第1の記録メディア10が行ってもよい。最終的に制御部15がそのアドレスを取得して、第1の記録メディア10に対してアドレスを指示できればよい。
いうまでもなく、指示受信部17は、現在視聴しているコンテンツの位置以外にも、例えばコンテンツの先頭位置からコピーを開始するという指示を受け取ることもできる。また指示受信部17は、コピーを開始する指示とコピーの開始位置に関する指示とを同時に受け取る必要はなく、まずコピーを開始する指示を受け取り、その後コピーをするコンテンツを選択する情報、および、コピーの開始位置に関する指示を受け取ることもできる。
コンテンツのコピー処理
次に、図2を参照しながら、図1のコンテンツ記録再生装置1によるコンテンツのコピー処理を説明する。図2は、コンテンツのコピー処理の手順を示すフローチャートである。まずステップ201において、指示受信部17がユーザからコピー開始指示を受信すると、その指示は制御部15へ通知され、ステップ202において、制御部15はユーザがコンテンツを視聴中であるか否かを判定する。この判定は、例えば、デコーダ14が復号化したコンテンツを現在出力し、その出力を制御部15が表示部16に伝送しているか否かに基づいて行われる。ユーザがコンテンツを視聴中である場合にはステップ203へ、視聴中でない場合にはステップ204に進む。
次に、図2を参照しながら、図1のコンテンツ記録再生装置1によるコンテンツのコピー処理を説明する。図2は、コンテンツのコピー処理の手順を示すフローチャートである。まずステップ201において、指示受信部17がユーザからコピー開始指示を受信すると、その指示は制御部15へ通知され、ステップ202において、制御部15はユーザがコンテンツを視聴中であるか否かを判定する。この判定は、例えば、デコーダ14が復号化したコンテンツを現在出力し、その出力を制御部15が表示部16に伝送しているか否かに基づいて行われる。ユーザがコンテンツを視聴中である場合にはステップ203へ、視聴中でない場合にはステップ204に進む。
まず、ユーザがコンテンツを視聴中でない場合には、ステップ204において、ユーザが第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAの中から、コピーするコンテンツを選択する。するとステップ205において、コンテンツ記録再生装置1はコピーを開始する。具体的には、まずステップ206において、制御部15は第1の記録メディア管理部12に指示を出してコピーの対象となるコンテンツを読み出し、ステップ207において、第2の記録メディア管理部13を介して読み出したコンテンツを第2の記録メディア11に記録する。ステップ208では、制御部15は、選択されたコンテンツの全て、または指定された範囲のコピーが終了したか否かを判定する。終了していない場合には、終了するまでステップ206からの処理を繰り返し、終了した場合にはコピー処理は終了する。
次に、ユーザがコンテンツを視聴中である場合には、制御部15はユーザに再生視聴中のコンテンツAの先頭から記録するか、現在再生視聴している位置から記録するかを尋ねる旨のメッセージを表示部16に表示し、ユーザからいずれのコピーを行うかの指示を受け取る。ステップ203において、制御部15は、視聴中のコンテンツAの先頭からコピーする指示か否かを判定し、先頭からコピーすべき指示の場合にはステップ209において記録処理を行い、それ以外の指示の場合にはステップ210からの処理を行う。ステップ209における記録処理は、いわゆるサブルーチンとして実現されており、本明細書では図3および図4を参照しながら後述する。
ステップ210は、視聴途中からのコピーを意味する。ユーザが現在再生視聴している位置から記録する旨の指示を操作ボタンやリモートコントローラ等を用いて入力した場合、指示受信部17はその指示を受信して制御部15に通知する。すると、視聴途中からのコピー処理が開始される。制御部15は第1の記録メディア管理部12に対して、第1の記録メディア10におけるコンテンツAを現在の読み出し位置から読み出すこと、および、第2の記録メディア管理部13に対しては読み出されたコンテンツを第2の記録メディア11に記録することを指示する。ステップ211において、第1の記録メディア管理部12は、制御部15からの指示に基づいて第1の記録メディア10から視聴のためにコンテンツAの読み出しを継続する。そして制御部15および表示部16は、デコーダ14により復号化コンテンツを再生して、ステップ212において、ユーザは視聴を継続する。この処理と並行して、ステップ213において、制御部15は、第1の記録メディア管理部12により読み出された符号化コンテンツを第2の記録メディア管理部13に送り、第2の記録メディア管理部13は第2の記録メディア11にそのコンテンツを記録する。そしてステップ214において、ユーザからコピー停止の指示を受け取り、または視聴が完了したか否かを判定する。そしてコピー停止の指示、または視聴の完了までステップ211からの処理を繰り返す。コピー停止の指示があり、または視聴が完了すると、コピー処理は終了する。
次に、図3および図4を参照しながら、ステップ209における記録処理を説明する。コンテンツ記録再生装置1は第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAを再生しながら、そのコンテンツを第2の記録メディア11に記録する。図3は、実施形態1によるコンテンツ記録再生装置が記録メディアへアクセスする際のアクセスのタイミングを示す図である。本明細書では、理解を容易にするため、第1の記録メディア10には、位置RP_SからRP_Eまでの間に連続してコンテンツAが記録されているとする。コンテンツAは現時点で、位置RP_SからRP0までの部分に関して視聴が終了しており、その時刻を基準時刻(0)とする。以下では、基準時刻以前に再生視聴が完了しているコンテンツAの部分を「視聴済部分」と称し、基準時刻以後に再生視聴が行われるコンテンツAの部分を「未視聴部分」と称する。
以下、時間の経過に沿って説明する。時刻0において、未視聴部分の位置RP0から一定のデータ量αだけ未視聴部分が読み出され、再生視聴のために処理されるとともに、第2の記録メディア11に記録される。続いて、一定のデータ量αだけさらに未視聴部分が読み出され、第2の記録メディア11に記録される。
ところが、次は位置RP_Sから一定のデータ量βだけ視聴済部分が読み出され、第2の記録メディア11に記録されている。この処理の意味は以下のとおりである。すなわち、コンテンツAの再生視聴は、第1の記録メディア10からデータを読み出し、読み出したデータのデコードを行い、デコードされたデータを再生画像として表示するという一連の流れで行われる。第1の記録メディア10からのデータ読み出しは常に行われているわけではなく、一定量のデータを読み出した後、次のアクセスのタイミングまでは何も動作していない。そこで、この何も動作していない時間(空き時間)に着目し、空き時間に視聴済部分を記録するための読み出しを行う。なお、第2の記録メディア11への書き込み位置は、全てのデータが第2の記録メディア11に書き込まれたときにコンテンツの連続性が確保されるように決定される。より詳しい説明は後述する。
上述の処理を、図1および図4を参照しながら説明する。図4は、コンテンツの再生視聴を継続しながら、コンテンツを、第2の記録メディア11に記録する処理の流れを示すフローチャートである。
まずステップ401において、制御部15は、第1の記録メディア管理部12から、第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAの先頭読み出し位置RP_Sと最終読み出し位置RP_Eとを取得する。さらにステップ402において、制御部15は、記録開始時のコンテンツAの読み出し位置RP0の情報を取得する。次にステップ403において、制御部15は、第2の記録メディア管理部から第2の記録メディア11におけるコンテンツの書き込み可能先頭位置WP_Sの情報を取得する。制御部15は、取得したこれらの情報を全て保持する。
ここで、制御部15は、第2の記録メディア11に対するコンテンツの書き込み位置WPの初期値を以下の式(1)に基づいて導出する。
WP=WP_S+(RP0−RP_S) ・・・(1)
制御部15は、第1の記録メディア10に対するコンテンツAの読み出し位置RPを第1の記録メディア管理部12へ通知し、第2の記録メディア11に対するコンテンツの書き込み位置WPを第2の記録メディア管理部13へ通知する。RPの初期値はRP0である。
ステップ404において、制御部15は、現在の読み出し位置RPからのコンテンツAの読み出しが現在停止しているか否か、すなわち現在が空き時間か否かを判定する。
ステップ404の処理が意味するように、コンテンツAの未視聴部分の再生視聴のための処理と、記録開始時点の視聴済部分の記録のための処理とは、コンテンツAの読み出しが行われているか否かに応じて適宜切り替えて行われる。特に、コンテンツAが、MPEG−2規格の符号化方式のように可変長符号化されて記録されている場合には、単位時間当たりのデータ量にばらつきができる。よって必ずしも再生視聴のための未視聴部分の読み出しと、視聴済部分の記録のための読み出しが交互に行われるわけではないことに留意されたい。
未視聴部分の再生視聴のための処理と、視聴済部分の記録のための処理とを切り替える際には、制御部15は、第1の記録メディア10に対するコンテンツAの読み出し位置RPと第2の記録メディア11に対するコンテンツAの書き込み位置WPを切り替える必要がある。未視聴部分に関する第1の記録メディア10上の読み出し位置、および、第2の記録メディア11上の書き込み位置は、それぞれRP_WとWP_Wである。一方、視聴済部分に関する第1の記録メディア10上の読み出し位置、および、第2の記録メディア11上の書き込み位置は、それぞれRP_DとWP_Dである。これらの位置は、制御部15から、第1の記録メディア管理部12および第2の記録メディア管理部13に通知される。
ステップ404において現在読み出しが停止中でない場合には、ステップ405において、第1の記録メディア管理部12は、現在の読み出し位置RPからコンテンツAを読み出し、読み出したコンテンツAをデコーダ14で復号して表示部16で視聴する。ステップ406において、第2の記録メディア管理部13は、ステップ405において読み出されたコンテンツAを書き込み位置WPから順に第2の記録メディア11に書き込む。次に、ステップ407において、読み出し位置RPおよび書き込み位置WPが、以下の式(2)、(3)に示すように、新たな読み出し位置または書き込み位置として更新される。
RP←RP+α ・・・(2)
WP←WP+α ・・・(3)
WP←WP+α ・・・(3)
これらの式では、右辺の値が、左辺の新しい値として更新されることを意味する。本明細書では、以下に記載された数式においても、「←」の意味は同様とする。ステップ408において、制御部15は、更新したRP、WPの値を、それぞれRP_W、WP_Wとして保存する。上記の処理はRP=RP_Eとなるまで、すなわちコンテンツAの最後に至って再生視聴が完了するまで繰り返される。
一方、ステップ404において、読み出し位置RPからコンテンツAの読み出しが停止中であれば、制御部15は、第1の記録メディア10から未視聴部分が読み出されていない空き時間であると判断する。
次のステップ409において、制御部15は第1の記録メディア10に対するコンテンツAの読み出し位置RPを第1の記録メディア管理部12へ、第2の記録メディア11に対するコンテンツの書き込み位置WPを第2の記録メディア管理部13へ通知する。読み出し位置RPは、視聴済部分が存在する第1の記録メディア10上の位置RP_Dである。初めて視聴済部分を読み出す場合には、RP_D=RP_Sに設定される。一方、書き込み位置WPは、視聴済部分を記録した第2の記録メディア11上の位置WP_Dである。初めて視聴済部分を書き込む場合には、WP_D=WP_Sに設定される。
ステップ410において、第1の記録メディア管理部12が、第1の記録メディア10の読み出し位置RPからコンテンツAを読み出すと、第2の記録メディア管理部13は、読み出されたコンテンツを第2の記録メディア11の書き込み位置WPに記録する。ステップ411において、RP、WPは一度に読み出したデータサイズβだけ進み、以下の式(4)、(5)のように更新される。
RP←RP+β ・・・(4)
WP←WP+β ・・・(5)
WP←WP+β ・・・(5)
ステップ412において、制御部15は、更新したRP、WPの値をそれぞれRP_D,WP_Dとして保存しておく。
そして、ステップ413において、制御部15は第1の記録メディア10上のコンテンツAの読み出し位置に基づいて、コンテンツAの読み出し終了位置RP_Eにまだ到達していないか否かを判定する。到達している場合には、記録処理は終了する。到達していない場合には、ステップ414に進む。続いてステップ414において、制御部15は、視聴が完了したか否かを判定する。視聴が完了した場合にはステップ415に進み、完了していない場合にはステップ416に進む。ステップ415の処理は、視聴は完了したが、コンテンツAのコピーは未完了であることを示す。
ステップ415において、制御部15は、読み出し位置RPが、RP0であるか否かを判定する。RP0とは、コピー処理開始時点の視聴済部分の最後の位置を表す。読み出し位置RPがRP0の場合には記録処理を終了し、RP0でない場合には再びステップ410からの処理を繰り返す。ステップ416では、制御部15は、第1の記録メディア10に対するコンテンツAの読み出し位置RPをRP_Wに戻して、未視聴部分の読み出し位置に設定する。同時に制御部15は、第2の記録メディア11に対するコンテンツの書き込み位置WPをWP_Wに戻し、未視聴部分の書き込み位置に設定する。
以上のように、コンテンツを第2の記録メディア11へ記録する処理が行われる。第2の記録メディア11への書き込み開始位置を式(1)に基づいて決定しているので、コピー終了時点でコンテンツは再生の順序に並んだ状態で記録される。
上述の記録処理では、コンテンツAの未視聴部分の再生視聴のための処理を、記録開始時点の視聴済部分の記録のための処理よりも優先的に実行することが好ましい。未視聴部分の再生視聴のための処理の方がリアルタイム性が要求されるからである。未視聴部分の再生視聴のための処理を優先的に行う場合には、視聴済部分の記録のために、視聴済部分の第1の記録メディア10からの読み出し、または、第2の記録メディア11への書き込みの完了前に、再生視聴のための第1の記録メディア10からの読み出しを行う必要が生じる場合がある。または、視聴済部分の第2の記録メディア11への書き込みの完了前に、再生視聴のための第2の記録メディア11への書き込みを行う必要が生じる場合がある。これらの場合には、第1の記録メディア管理部12または第2の記録メディア管理部13は、その旨を制御部15に通知する。その通知を受けて、制御部15は一連の動作を中断し、再生視聴のための処理が完了した後にその処理を再実行する。
以下では、より具体的に条件を設定して、未視聴部分の読み出し処理の空き時間を利用して、視聴済部分の読み出しを行う際の条件を検討する。コンテンツAを記録した第1の記録メディア10をハードディスクとし、第2の記録メディア11を書き換え型DVDとする。ハードディスクは、米国Seagate Technology 社の品名:Barracuda 7200.7の製品を採用する。このハードディスクの性能は以下のとおりである。
一度に読み出されるデータのサイズ:128kバイト
最大転送速度:85.37Mbps
持続転送速度:32〜58Mbps (平均40Mbps程度)
最大シーク時間:25msec
平均シーク時間:8.5msec
回転数:7200rpm
平均回転待ち時間:4.16msec
最大転送速度:85.37Mbps
持続転送速度:32〜58Mbps (平均40Mbps程度)
最大シーク時間:25msec
平均シーク時間:8.5msec
回転数:7200rpm
平均回転待ち時間:4.16msec
以下では、コンテンツAを、上述の性能を持つハードディスクからDVDへダビング(コピー)する場合の待ち時間を検討する。例えば、BSデジタル放送等で用いられるHD(High Definition)放送のビットレートは28.8Mbpsであり、このHD放送を視聴の対象となるコンテンツとして考える。
まず、1秒間で28.8Mビットを確保するためには、ハードディスクから35.56msec以内に128kバイト(=1024kビット)のデータを読み出す必要がある。一方、ハードディスクから128kバイトのデータを一度に読み出す時間は、平均して15.94msecである。すると、次回読み出しまでの待ち時間は約19.6msecとなる。よって、少なくとも128kバイトのデータをもう一度読み出すことが可能である。そこでこの待ち時間中に、記録のための視聴済部分を読み出すこととすれば、再生視聴のための未視聴部分を読み出した後の空き時間中に、記録のために視聴済部分を読み出すことは十分可能である。再生視聴のための未視聴部分は、連続した領域から読み出されるため、シーク時間は短縮される。よって、実用上、読み出し処理のほとんどの場合が、上述の要件を満足するといえる。
特に、上述の例は、HD放送等の高いビットレートのストリームを用いており、DVDにコピーする観点からは、実用上は、アナログ地上波などで用いられる9〜10Mbps程度のビットレートのSD(Standard Definition)放送のデータストリームを扱うことが多いと考えられる。SD放送のデータストリームであれば、ハードディスクからのデータ読み出しの空き時間は約86.5msecになり、数倍になる。よって、SD放送であれば、実際上は、読み出しに37.42msecを要するワーストケースが連続する場合であっても、十分に対応可能である。
次に、ユーザが新たに指示を入力した場合の処理を説明する。コンテンツ記録再生装置1には、ユーザから指示を受け取ると、その処理状況にかかわらず強制的に実行する処理が設けられている。以下では、ユーザからの指示を「割り込み指示」と称し、割り込み指示に基づいて実行される処理を「割り込み処理」と称することとする。以下では、3種類の割り込み処理を説明する。
割り込み処理(1)
図5は、割り込み指示を受信した場合の、第1の割り込み処理の流れを示すフローチャートである。第1の割り込み処理は、再生視聴停止、電源OFFまたは記録メディアの取り出しの指示を、割り込み指示とした場合に実行される。
図5は、割り込み指示を受信した場合の、第1の割り込み処理の流れを示すフローチャートである。第1の割り込み処理は、再生視聴停止、電源OFFまたは記録メディアの取り出しの指示を、割り込み指示とした場合に実行される。
まず、ステップ501において、制御部15がユーザから上述の割り込み指示を受信すると、割り込み処理を開始する。ステップ502において、制御部15は、現在、記録処理が行われているか否かを判断する。記録処理が行われていない場合には、ステップ514に進み、ステップ514において、第1の記録メディアに記録されたコンテンツAの再生視聴中でなければそのまま電源OFFまたは記録メディアの排出を行う。コンテンツAの再生視聴中であれば、再生視聴を終了して電源OFFまたは記録メディアの排出を行う。その後、この割り込み処理は終了する。
記録処理が行われている場合には、ステップ503に進む。ステップ503において、制御部15は表示部16において、記録処理が実行されている旨を表示し、さらに、記録処理を継続するか、または記録途中で終了するかを示すメッセージを表示する。ユーザは、この表示に基づいてさらに指示を入力する。
ステップ504において、ユーザが途中で終了することを選択し、指示受信部17がその選択指示を受信した場合には、ステップ505に進み、途中で終了することを選択しなかった場合には、ステップ510に進む。
ステップ505では、制御部15は記録処理を停止し、ステップ506において、記録処理を中断した旨を表示部16に表示する。そしてステップ507において、制御部15は、記録途中のコンテンツを消去するか否かを選択させるメッセージを表示部に表示する。ステップ508において、ユーザが、記録途中のコンテンツを消去することを選択した場合は、ステップ509に進む。ステップ509では、記録途中のコンテンツを消去し、ステップ514の再生視聴停止、電源OFFまたは記録メディアの排出を行う。記録途中のコンテンツを消去することを選択しなかった場合には、ステップ512に進む。ステップ512では、制御部15は、記録処理を終了し、ステップ513において、現時点まで記録されたコンテンツまでで記録完了として表示部16に記録完了を示す旨のメッセージを表示する。その後ステップ514の再生視聴停止、電源OFFまたは記録メディアの排出を行う。
一方、制御部15は、ステップ510において記録処理を継続する旨のメッセージを表示部16に出力し、ステップ511において再生視聴を終了する。そして上述のステップS512においてコンテンツAを最後まで記録し、記録完了の時点でステップ513に進んで表示部にその旨を示すメッセージを表示する。
割り込み処理(2)
図6は、割り込み指示を受信した場合の第2の割り込み処理の流れを示すフローチャートである。第2の割り込み処理は、記録中に再生視聴を一時停止する指示を、割り込み指示とした場合に実行される。
図6は、割り込み指示を受信した場合の第2の割り込み処理の流れを示すフローチャートである。第2の割り込み処理は、記録中に再生視聴を一時停止する指示を、割り込み指示とした場合に実行される。
まず、ステップ601において、制御部15が、ユーザから再生視聴の一時停止に関する割り込み指示を受信すると、割り込み処理が開始される。ステップ602において、制御部15は、記録処理が行われているか否かを判断する。記録処理が行われていない場合には、ステップ617に進む。そしてステップ617において、第1の記録メディアに記録されたコンテンツAの再生視聴中でなければそのままの状態を保持し、コンテンツAの再生視聴中であれば、再生視聴を一時停止する。
記録処理が行われている場合には、ステップ603に進む。ステップ603において、制御部15は表示部16において、記録処理が行われている旨のメッセージを表示し、さらに、記録処理を途中で終了するか、一時停止状態にするか継続するかを示すメッセージを表示する。ユーザは、この表示に基づいてさらに指示を入力する。
ステップ604において、ユーザが記録処理を一時停止する指示を入力し、指示受信部17がその選択指示を受信した場合には、ステップ605に進み、一時停止する旨を入力しなかった場合にはステップ607に進む。
ステップ605では、制御部15は記録処理を一時停止し、ステップ606では記録処理の一時停止を表示部16に表示して、ステップ617において、再生視聴を一時停止状態にする。
一方、ステップ607、ステップ610から614までの処理は、図5のステップ504〜509までの処理と同じである。よってその説明は省略する。ステップ615では、記録処理をその時点で完了する。それまで書き込まれたコンテンツのデータはそのまま保持される。ステップ616において、表示部は記録完了を示すメッセージを表示する。そしてステップ617において再生視聴が停止される。
ステップ607の判定の結果、ユーザの指示に基づいて記録処理を継続する場合には、ステップ608において記録処理を継続する旨のメッセージを表示部16に出力し、ステップ609において記録処理をそのまま継続する。この後ステップ617に進み再生視聴が停止される。ただし記録処理はそのまま継続される。この場合、再生視聴のためのコンテンツAの読み出しは停止状態になるので、記録処理開始時点で既に再生視聴が完了している視聴済部分を第2の記録メディア11に記録し、その記録が完了すると、続いて未視聴部分が記録される。
次に、図7を参照しながら、図6のステップ617における再生視聴の一時停止状態からの復帰処理を説明する。図7は、再生視聴の一時停止状態からの復帰処理の流れを示すフローチャートである。ステップ701において、制御部15がユーザから再生視聴再開の指示(復帰指示)を受け取ったことを指示受信部17から通知されると、ステップ702において、制御部15は記録処理が一時停止状態にあるかどうかを判定する。一時停止状態でない場合にはステップ703へ進み、一時停止状態である場合にはステップ704へ進む。ステップ703では、制御部15は再生視聴のみを再開する。一方ステップ704では、制御部15は、記録処理再開を通知する旨を表示部16に表示し、再生視聴を開始するとともに、ステップ706において、記録処理を開始する。
割り込み処理(3)
図8は、割り込み指示を受信した場合の、第3の割り込み処理の流れを示すフローチャートである。第3の割り込み処理は、記録中に再生視聴の早送り、後戻り、逆再生、スロー再生ならびに逆スロー再生の指示を、割り込み指示とした場合に実行される。
図8は、割り込み指示を受信した場合の、第3の割り込み処理の流れを示すフローチャートである。第3の割り込み処理は、記録中に再生視聴の早送り、後戻り、逆再生、スロー再生ならびに逆スロー再生の指示を、割り込み指示とした場合に実行される。
まず、ステップ801において、制御部15が、ユーザから上述の割り込み指示を受信すると、割り込み処理が開始される。そしてステップ802において、制御部15は、現在、記録処理が行われているか否かを判断する。記録処理が行われていない場合には、ステップ803に進み、記録処理が行われている場合には、ステップ805に進む。ステップ803では、コンテンツAの再生視聴中であれば、その指示に基づいた処理を実行する。そして停止等の指示を受け取り、または所定の時間だけ処理を行うと、ステップ804においてその処理を停止し、割り込み処理を終了する。
一方、ステップ805では、制御部15は表示部16に記録処理が行われている旨のメッセージを表示し、さらに、記録処理を途中で終了するか、一時停止状態にするか、記録処理を継続するかを示すメッセージを表示する。ユーザは、この表示に基づいてさらに指示を入力する。
ステップ806において、制御部15がユーザから記録処理を一時停止する指示を受け取ったことを指示受信部17から通知されるとステップ807に進み、指示受信部17がその指示以外の指示を受け取った場合には、ステップ814へと進む。
ステップ807では、制御部15は記録処理を一時停止して、ステップ808において、その旨を表示部16に表示する。その後ステップ809および810において、制御部15は、上述のステップ803および804に関して説明したのと同じ処理を行い、完了後に、ステップ811に進む。ステップ811では、制御部15は記録処理の一時停止を解除し、ステップ812でその旨のメッセージを表示部16に表示して、ステップ813において、記録処理を再開する。その後、割り込み処理を終了する。
ステップ814において、ユーザが途中で終了することを選択し、指示受信部17がその選択指示を受信した場合にはステップ819に進み、途中で終了することを選択しなかった場合には、ステップ815に進む。
ステップ819では、制御部15は記録処理を停止し、ステップ820において、表示部16を介して、記録処理を中断する旨のメッセージを表示する。その後ステップ821において、制御部15は表示部16を介して、記録途中のコンテンツを消去するか否かを示すメッセージを表示し、ステップ822に進む。ステップ822において、ユーザがコンテンツの消去を選択し、指示受信部17を介してその指示が制御部15に通知されると、ステップ823に進み、コンテンツの消去を選択しなかった場合は、ステップ824に進む。ステップ823では、制御部15は、第2の記録メディア管理部13に指示して途中まで記録されたコンテンツを消去する。ステップ824では、制御部15は、記録処理を終了し、ステップ825において、現時点まで記録された部分までで記録完了として表示部16に記録完了を示す旨のメッセージを表示する。その後、ステップ826および827において、制御部15は、上述のステップ803および804に関して説明したのと同じ処理を行う。その後、割り込み処理を終了する。
ステップ815では、制御部15は表示部16を介して、記録処理を継続する旨のメッセージを表示し、ステップ816において記録処理を継続する。そしてその後、記録処理とは関係なく、ステップ817および818において、指示受信部17において受信された指示に応じた動作を行う。この場合、動作の完了後に再生視聴のために読み出されるコンテンツAがこれまでに記録されたコンテンツと重複することがあるが、その場合は同じデータで上書きしてもよいし、記録をしないようにしてもよい。
例えば、上述のステップ817の処理は、第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAの再生視聴中で、かつ、コンテンツAを第2の記録メディアに記録する処理を行っている期間に実行される。ここでユーザからの割り込み指示が早送り再生の処理である場合には、通常速度の再生視聴がスキップされるデータが存在する。図9は、早送りによって通常速度の再生視聴がスキップされるデータを示す図である。早送り再生では、通常速度の再生に必要なデータよりも少ないデータを用いて再生を行うことから、再生のために利用されないデータが存在する。そのため、スキップされた箇所に関しては、記録開始時点の再生済データの記録が完了した後で、第1の記録メディア10から読み出して、第2の記録メディア11に記録する。そのために、制御部15は、再生視聴がスキップされた開始位置と終了位置に関する情報を保持している。
なお、上述した各処理は、再生視聴のために読み出したコンテンツを、視聴と同時に記録する場合に実施される。これらの場合以外は再生視聴のためのコンテンツAの読み出しと記録のためのコンテンツAの読み出しは完全に独立しているので、上記のような特殊な操作が与えられた場合には特別な判定などは必要なく、指示受信部17において受信された指示を実行すればよい。
なお、割り込み処理(1)〜(3)のいずれかが実行されている場合であっても、さらに別の割り込み処理が行われることがある。例えば割り込み処理(3)が実行されている場合に、記録メディアの取り出しについての割り込み指示が入力されると、割り込み処理(1)が実行される。また、後述の実施形態2〜4によるコンテンツ記録再生装置の処理においても、上述の割り込み処理(1)〜(3)をそれぞれ実行することができる。
以上、実施形態1によるコンテンツ記録再生装置1を説明した。上述のように、コンテンツ記録再生装置1の制御部15は、第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAの再生視聴を優先しながら、コンテンツAの未視聴部分を読み出ししない期間に、コンテンツAの記録開始指示の発行時点における視聴済部分を読み出す。これにより、コンテンツAの再生視聴を継続した状態で、再生中のコンテンツAを第2の記録メディアにコピーすることができる。再生視聴のためのコンテンツAを記録する合間に、視聴済部分を並行して記録するので、視聴終了後の記録完了までの待ち時間を短縮することが可能となる。
また、実施の形態1において、コンテンツAの再生視聴のために読み出したデータサイズをα、コンテンツAの記録のために読み出したデータサイズをβとしているが、これらの値は固定でも可変でもよい。例えば、MPEG−2規格のような可変長符号化方式でコンテンツが符号化されている場合には、一度に読み出すデータサイズがコンテンツの再生視聴されているシーンによって大きく変動することがある。よってこのような場合には、上述のαおよびβは可変である。
(実施形態2)
実施形態1におけるコンテンツ記録再生装置1は、第1の記録メディア10から再生視聴のための未視聴部分の読み出しを行っていない期間中に、コンテンツAの視聴済部分を読み出して第2の記録メディア11に書き込むとした。
実施形態1におけるコンテンツ記録再生装置1は、第1の記録メディア10から再生視聴のための未視聴部分の読み出しを行っていない期間中に、コンテンツAの視聴済部分を読み出して第2の記録メディア11に書き込むとした。
本実施形態によるコンテンツ記録再生装置は、図1のコンテンツ記録再生装置1と同じ構成であり、実施形態1によるコンテンツ記録再生装置1と異なる処理を行う。具体的には、コンテンツ記録再生装置は、第1の記録メディア10から再生視聴のための未視聴部分の読み出しを行っていない期間中に、コンテンツAの先頭からデータを読み出し、第2の記録メディア11に記録する。再生視聴のために読み出されたデータは再生視聴のためにのみ利用され、第2の記録メディア11への記録は後に再び読み出されて行われる。なお、本実施形態においては、第1の記録メディア10および第2の記録メディア11に記録されたコンテンツの圧縮・符号化の方式は同一とする。
図10は、本実施形態によるコンテンツ記録再生装置が記録メディアへアクセスする際のアクセスのタイミングを示す図である。コンテンツ記録再生装置は第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAを再生しながら、そのコンテンツAを第2の記録メディア11に記録する。
以下、時間の経過に沿って説明する。時刻0において、未視聴部分の位置RP0から一定のデータ量γだけ未視聴部分が読み出され、視聴再生に利用される。この未視聴部分のデータは、第2の記録メディア11には記録されず、後に再び第1の記録メディア10から読み出されて、第2の記録メディア11に記録される。実施形態1によるコンテンツ記録再生装置1は、未視聴部分はそのまま第2の記録メディア11に記録されていたことから、この点において、本実施形態によるコンテンツ記録再生装置1は、実施形態1のコンテンツ記録再生装置と異なる。続いて、一定のデータ量γだけさらに未視聴部分が読み出され、視聴再生の対象とされる。このデータもまた、そのまま第2の記録メディア11に記録されることはない。次は、位置RP_Sから一定のデータ量δだけ視聴済部分が読み出され、第2の記録メディア11に記録される。視聴済部分の読み出しは、未視聴部分が一定のデータ量γだけ読み出された後の、次のアクセスのタイミングまでの空き時間を利用して読み出される。読み出されたデータは、第2の記録メディア11の位置WP_Sに記録される。以後は、制御部15は、未視聴部分読み出し後の空き時間に、コンテンツA先頭の視聴済部分から順に、第1の記録メディア10から読み出し、第2の記録メディア11に記録する。これにより、コンテンツAが第2の記録メディア11にコピーされる。
上述の処理を、図1および図11を参照しながら説明する。図11は、実施形態2によるコンテンツ記録再生装置の記録処理の流れを示すフローチャートである。コンテンツ記録再生装置は、コンテンツAの再生視聴を継続しながら、コンテンツAを第2の記録メディア11に記録する。この処理は、図2のステップ209において実行される処理であり、図4の記録処理に代えて実行することができる。
ステップ1101〜1104までは、図4のステップ401〜403と同じであるから、その説明は省略する。ステップ1101〜1104の処理により、制御部15は、第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAの先頭読み出し位置RP_S、最終読み出し位置RP_E、記録開始時のコンテンツAの読み出し位置RP0、第2の記録メディア11におけるコンテンツの書き込み可能先頭位置WP_Sの情報を取得する。
ステップ1105において、第1の記録メディア10より再生視聴のために未視聴部分を読み出している場合、制御部15は第1の記録メディア管理部12に第1の記録メディア10に対するコンテンツAの読み出し位置RPを通知し、デコーダ14は第1の記録メディア10の読み出し位置RPより読み出したコンテンツAを復号し、表示部16は復号したコンテンツAを表示し再生視聴を行う。RPの初期値はRP0としたとき、次のステップ1106において、RPは一度に読み出されたデータサイズγだけ進み、以下の式(6)のように更新される。
RP←RP+γ ・・・(6)
ステップ1107において、制御部15は、更新したRPの値をRP_Wとして保存する。
一方、ステップ1104において、読み出し位置RPからコンテンツAの読み出しが停止中であれば、制御部15は、第1の記録メディア10から未視聴部分が読み出されていない空き時間であると判断し、ステップ1108へ進む。
ステップ1108において、制御部15は、第1の記録メディア10に対するコンテンツAの読み出し位置RPを第1の記録メディア管理部12へ通知し、第2の記録メディア管理部13に第2の記録メディア11に対するコンテンツAの書き込み位置WPを通知する。RP、WPの初期値はそれぞれRP_S、WP_Sとする。ステップ1109において、コンテンツAは第1の記録メディア10の読み出し位置RPから読み出され、読み出されたコンテンツAを第2の記録メディア11の書き込み位置WPに記録される。ステップ1110において、RP、WPは一度に読み出されたデータサイズδだけ進み、以下の式(7)、(8)のように更新される。
RP←RP+δ ・・・(7)
WP←WP+δ ・・・(8)
WP←WP+δ ・・・(8)
ステップ1111において、制御部15は、更新したRPの値をRP_Dとして保存しておく。
そしてステップ1112において、第1の記録メディア10上のコンテンツAの読み出し位置に基づいて、制御部15は、コンテンツAの読み出し終了位置RP_Eにまだ到達していないか否かを判定する。到達している場合には、記録処理は終了する。到達していない場合には、ステップ1113に進む。続いてステップ1113において、制御部15は、視聴が完了したか否かを判定する。視聴が完了した場合にはステップ1115に進み、完了していない場合にはステップ1114に進む。ステップ1115の処理は、視聴は完了したが、コンテンツAのコピーは未完了であることを示す。ステップ1115において、制御部15は、読み出し位置RPが、コンテンツAの最後の位置RP_Eであるか否かを判定する。読み出し位置RPがRP_Eの場合には記録処理を終了し、RP_Eでない場合には再びステップ1109からの処理を繰り返す。ステップ1114では、制御部15は、第1の記録メディア10に対するコンテンツAの読み出し位置RPをRP_Wに戻して、未視聴部分の読み出し位置に設定する。
以上説明したように、コンテンツAを第2の記録メディア11へ記録する処理が行われる。
上述のステップ1104は、コンテンツAの再生視聴のための処理と記録開始時点の視聴完了部分の記録のための処理を切り替える判断を行っている。この判断により、本実施形態においても、上述の2つの処理は交互にではなく、適宜いずれかの処理に切り替えられる。処理を切り替える際には、制御部15は第1の記録メディア10に対するコンテンツAの読み出し位置RPをRP_WおよびRP_Dのいずれかに設定し、第1の記録メディア管理部12に通知する。なお、両者の処理の間ではリアルタイム性が要求されるコンテンツAの再生視聴が優先される。そのため記録開始時点の視聴完了部分の記録のための第1の記録メディア10の読み出し位置RPからコンテンツAの読み出しが完了する前に再生視聴のためのコンテンツAの読み出しを行う必要が生じた場合、第1の記録メディア管理部12はその旨を制御部15に通知し一連の動作を中断し、再生視聴のための読み出しが完了した後に同様の処理を再実行する。
本実施形態によるコンテンツ記録再生装置によると、第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAの再生視聴を継続した状態でコンテンツAを第2の記録メディア11へ記録することができる。コンテンツ記録再生装置1は、第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAの再生視聴を優先しながら、コンテンツAの再生視聴のためのデータ読み出しを行わない期間を、コンテンツAの読み出しに用いる。コンテンツAは、先頭から順次読み出され、第2の記録メディア11へ記録される。これにより、コンテンツAの再生視聴を継続した状態で、そのコンテンツAを第2の記録メディア11に記録することができ、再生視聴と同時に再生視聴している部分のデータ以外のデータを並行して記録できる。視聴中からデータの記録が行われるので、視聴が終了した後から記録完了までの待ち時間を短縮することができる。特に、第1の記録メディア10からのデータ読み出し速度および第2の記録メディア11へのデータ書き込み速度が十分に速い場合は、コンテンツAの再生視聴中にコンテンツAの第2の記録メディア11への記録を完了させることもできる。
また、実施の形態2では、上記実施の形態1と同様、第1の記録メディア10からコンテンツAの再生視聴のために読み出したデータサイズをγ、コンテンツAの記録のために読み出したデータサイズをδとしているが、これらの値は固定でも可変でもよい。またこれらの値は同じであってもよい。
(実施形態3)
実施形態1および2によるコンテンツ記録再生装置では、第1の記録メディア10からのコンテンツAの読み出しを行っていない期間中に、第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAを読み出して第2の記録メディア11へ記録していた。
実施形態1および2によるコンテンツ記録再生装置では、第1の記録メディア10からのコンテンツAの読み出しを行っていない期間中に、第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAを読み出して第2の記録メディア11へ記録していた。
本実施形態によるコンテンツ記録再生装置は、図1のコンテンツ記録再生装置1と同じ構成であり、実施形態1および2によるコンテンツ記録再生装置と異なる処理を行う。具体的には、コンテンツ記録再生装置は、第1の記録メディア1に記録されたコンテンツAのデータを読み出して再生視聴に利用しつつ、第2の記録メディア11に記録する。そして、そのデータの読み出しを行っていない期間中には、他のデータの読み出しも行わない。コンテンツAの再生視聴が終了すると、その後コンテンツAの先頭部分から読み出しを行って第2の記録メディア11に記録する。なお、本実施形態においては、第1の記録メディア10および第2の記録メディア11に記録されたコンテンツの圧縮・符号化の方式は同一とする。
図12は、本実施形態によるコンテンツ記録再生装置が記録メディアへアクセスする際のアクセスのタイミングを示す図である。
以下、時間の経過に沿って説明する。時刻0において、未視聴部分の位置RP0から一定のデータ量εだけ未視聴部分が読み出され、再生視聴のために処理されるとともに、読み出されたデータが第2の記録メディア11に記録される。以後も、記録メディア10から一定のデータ量εずつ未視聴部分が読み出されて、第2の記録メディア11に記録される。この処理は、コンテンツAの最後まで継続して行われる。コンテンツAの最後の位置RP_Eまで到達すると、次にコンテンツAの先頭位置RP_Sから順に一定のデータ量ζずつ読み出しが行われ、第2の記録メディア11の位置WP_S以降に記録される。制御部15は、この処理を、コンテンツAの記録開始指示の発行時点において再生視聴していたデータ位置RP0まで継続する。これにより、コンテンツAが第2の記録メディア11にコピーされる。
上述の処理を、図1および図13を参照しながら説明する。図13は、実施形態3による、コンテンツ記録再生装置の記録処理の流れを示すフローチャートである。この処理は、図2のステップ209において実行される処理であり、図4の記録処理に代えて実行することができる。
まず、ステップ1301〜1303までは、図4のステップ401〜403と同じであるからその説明は省略する。これらの処理により、制御部15は、第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAの先頭読み出し位置RP_S、最終読み出し位置RP_E、記録開始時のコンテンツAの読み出し位置RP0、第2の記録メディア11におけるコンテンツの書き込み可能先頭位置WP_Sの情報を取得する。
ステップ1304では、制御部15は、第2の記録メディア11に対するコンテンツの書き込み位置WPの初期値を、以下の式(9)に基づいて導出する。
WP=WP_S+(RP0−RP_S) ・・・(9)
制御部15は、第2の記録メディア11に対するコンテンツの書き込み位置WPを第2の記録メディア管理部13へ通知する。ステップ1305において、制御部15は、第1の記録メディア10の現在の読み出し位置RPからコンテンツAを読み出し、読み出したコンテンツAをデコーダ14で復号して表示部16で再生視聴する。さらに読み出したコンテンツAを第2の記録メディア11の書き込み位置WP以降に記録する。ステップ1306において、制御部15は、現在の読み出し位置RPが、読み出し終了位置RP_Eに到達したか否かを判定する。到達していない場合にはステップ1307に進み、到達した場合にはステップ1308に進む。ステップ1307において、制御部15は、現在の読み出し位置RPおよび現在の書き込み位置WPを、再生視聴のために一度に読み出したデータサイズεだけ進める。すなわち制御部15は、現在の読み出し位置RPおよび現在の書き込み位置WPを、以下の式(10)、(11)のように更新する。
RP←RP+ε ・・・(10)
WP←WP+ε ・・・(11)
WP←WP+ε ・・・(11)
この処理の後はステップ1305に戻る。
ステップ1308は、コンテンツAの再生視聴の完了を意味する。コンテンツAの再生視聴が完了すると、第1の記録メディア管理部12はその旨を制御部15に通知する。ステップ1309およびステップ1310では、通知を受けた制御部15は、それぞれ、第1の記録メディア10からの読み出し位置RPをRP_Sに移動し、第2の記録メディア11への書き込み位置WPをWP_Sに移動する。制御部15は、更新したRPを第1の記録メディア管理部12へ、WPを第2の記録メディア管理部13へとそれぞれ通知する。ステップ1311において、制御部15は、第1の記録メディア10の読み出し位置RPからコンテンツAを読み出し、読み出したコンテンツAを第2の記録メディア11の書き込み位置WP以降に記録する。ステップ1312において、制御部15は、現在の読み出し位置RPが、読み出しを開始した位置RP0に到達したか否かを判定する。到達していない場合にはステップ1313に進み、到達した場合には処理は終了する。
ステップ1313では、RP、WPは一度に読み出されたデータサイズζだけ進み、以下の式(12)、(13)のように更新される。
RP←RP+ζ ・・・(12)
WP←WP+ζ ・・・(13)
WP←WP+ζ ・・・(13)
この処理の後はステップ1311に戻る。
以上のように、コンテンツAを第2の記録メディア11へ記録する処理が行われる。
本実施形態によるコンテンツ記録再生装置は、第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAの再生視聴を継続した状態でコンテンツAを第2の記録メディア11へ記録することができる。コンテンツ記録再生装置1は、第1の記録メディア10に記録されたコンテンツAを再生視聴に利用し、同時に第2の記録メディア11に記録する。そして制御部15は、コンテンツAの再生視聴が完了した後で、記録開始時において視聴済みであった視聴済部分を第1の記録メディア10から読み出し、第2の記録メディア11に記録する。これにより、記録メディアからの読み出し能力および記録メディアへの書き込み能力の低いコンテンツ記録再生装置においても、コンテンツAの再生視聴完了から記録完了までの待ち時間を短縮することができる。
(実施形態4)
図14は、実施形態4によるコンテンツ記録再生装置2の構成を示すブロック図である。コンテンツ記録再生装置2は、第1の記録メディア1460、第2の記録メディア1461、第1の記録メディア管理部1462、第2の記録メディア管理部1463、デコーダ1464、エンコーダ1465、制御部1466、表示部1467、指示受信部1468を有する。
図14は、実施形態4によるコンテンツ記録再生装置2の構成を示すブロック図である。コンテンツ記録再生装置2は、第1の記録メディア1460、第2の記録メディア1461、第1の記録メディア管理部1462、第2の記録メディア管理部1463、デコーダ1464、エンコーダ1465、制御部1466、表示部1467、指示受信部1468を有する。
コンテンツ記録再生装置2が、図1のコンテンツ記録再生装置1と異なる点は、デコーダ1464により復号化されたコンテンツを符号化するエンコーダ1465を有することである。それ以外の構成要素は、コンテンツ記録再生装置1が有する同名の構成要素と概ね同様の機能を有する。よって、ここではコンテンツ記録再生装置2の他の構成要素の説明は省略し、以下で説明する図16の説明に関連して、各構成要素の機能を説明する。
図15は、本実施形態によるコンテンツ記録再生装置2が記録メディアへアクセスする際のアクセスのタイミングを示す図である。コンテンツ記録再生装置2は、第1の記録メディア1460に記録されたコンテンツAの再生視聴を優先しながら、コンテンツAの再生視聴のためのデータを読み出していない期間中に、コンテンツAの記録開始指示の発行時点における視聴済部分を読み出して記録する。すなわち、実施形態2によるコンテンツ記録再生装置1と同様の記録処理を行う。ただし、読み出したデータを第2の記録メディア1461に記録する際に、コンテンツ記録再生装置2の制御部1466は、そのままデータを記録できるか否かを判定して、その結果に応じて記録のための処理を変更する。具体的には、そのままデータを記録する処理、または、読み出したコンテンツAを一旦復号化して、記録可能な属性を有するコンテンツに符号化し直してから記録する処理が実行される。記録可能な属性とは、第2の記録メディア1461の空き容量以下のデータ量を有すること、第2の記録メディア1461に記録可能な圧縮・符号化方式を有すること等を意味する。これらは第2の記録メディア1461の種類、その空き容量等に応じて決定される。
例えば、第1の記録メディア1460に記録されたコンテンツAが、データ量3ギガバイト、ビットレート15メガビット/秒のMPEG−2 TSであるとし、第2の記録メディア1461の空き容量が4ギガバイト以上のDVD−RAMであるとすると、データ量のみに注目すればそのままコピーできるとも考えられる。しかし、実際にはビットレートに関してはDVD規格の最大ビットレート(10.08メガビット/秒)を超えており、圧縮符号化方式もDVD規格のMPEG−2 PSではないため、そのままコピーすることはできない。よって制御部1466は、コンテンツAが第2の記録メディア1461に記録可能な属性を有するか否かを判断し、さらに記録可能な属性を有するコンテンツに変換する際には、コピー先の第2の記録メディア1461の空き容量、種類、圧縮符号化方式等のみならず、コピー元の第1の記録メディア1460に記録されたコンテンツAのデータ量、種類、圧縮符号化方式等も考慮する必要がある。
コンテンツ記録再生装置2は、図2のフローチャートに基づくコピー処理を行い、ステップ209において実施形態2と類似の記録処理を行う。図2のフローチャートは実施形態1において説明したので、本実施形態においてはその説明は省略する。ただし、制御部1466は、第1の記録メディア管理部1462から、第1の記録メディア1460に記録されたコンテンツAの圧縮・符号化方式、コンテンツAの先頭の読み出し位置、現在の読み出し位置、最終の読み出し位置の情報を受け取り、また、第2の記録メディア管理部1463から、第2の記録メディア1461の種類、空き容量とその先頭書き込み可能位置の情報を受け取る。これらの情報に基づいて、制御部1466は、コンテンツAをそのまま第2の記録メディア1461に記録するか否かを判定できる。具体的には以下のとおりである。
まず、第1の記録メディア1460に記録されたコンテンツAの先頭読み出し位置をRP_S、最終読み出し位置をRP_E、記録開始時のコンテンツAの読み出し位置をRP0、第2の記録メディア1461におけるコンテンツの書き込み可能先頭位置をWP_S、および、書き込み可能最終位置をWP_Eとする。コンテンツAの容量C1は
C1=RP_E−RP_S ・・・(14)
として導出され、第2の記録メディア61に書き込み可能な領域の容量C2は
C2=WP_E−WP_S ・・・(15)
として導出される。ここで、C1≦C2である場合、かつコンテンツAの圧縮・符号化方法と、第2の記録メディア1461の種類に基づいて決定される第2の記録メディア1461に記録可能な圧縮・符号化方式が等しい場合のみ、コンテンツAをそのまま第2の記録メディア1461に記録できると判定する。
C1=RP_E−RP_S ・・・(14)
として導出され、第2の記録メディア61に書き込み可能な領域の容量C2は
C2=WP_E−WP_S ・・・(15)
として導出される。ここで、C1≦C2である場合、かつコンテンツAの圧縮・符号化方法と、第2の記録メディア1461の種類に基づいて決定される第2の記録メディア1461に記録可能な圧縮・符号化方式が等しい場合のみ、コンテンツAをそのまま第2の記録メディア1461に記録できると判定する。
コンテンツAをそのまま記録できる場合には、制御部1466は、第1の記録メディア管理部1462に対しては、第1の記録メディア1460から読み出したコンテンツAを復号化せずに第2の記録メディア1461に受け渡すこと、および、第2の記録メディア管理部1463に対しては、第1の記録メディア1460から読み出したコンテンツAを符号化せず第2の記録メディア1461に記録することを通知する。他の処理は、実施形態2によるコンテンツ記録再生装置のフローチャートに基づく処理(図11)と同じである。よって、以下では、図2のステップ209に対応する記録処理のうち、コンテンツAをそのまま記録できない場合の処理を説明する。
図16は、実施形態4によるコンテンツ記録再生装置の記録処理の流れを示すフローチャートである。ステップ1601〜1608の処理は、図11のステップ1101〜ステップ1108と同じである。よって、ステップ1609以降の処理を説明する。なおステップ1106では、未視聴部分の現在の読み出し位置RPをデータ量γだけ増加させているが、ステップ1606では、そのデータ量をηとして説明している。現在の読み出し位置RPは、一度に読み出されたデータサイズηだけ進み、以下の式(16)のように更新される。
RP←RP+η ・・・(16)
ステップ1601〜1603の処理により、制御部1466は、第1の記録メディア1460に記録されたコンテンツAの先頭読み出し位置RP_S、最終読み出し位置RP_E、記録開始時のコンテンツAの読み出し位置RP0、第2の記録メディア1461におけるコンテンツの書き込み可能先頭位置WP_Sの情報を取得する。
コンテンツAをそのまま第2の記録メディア1461に記録することができない場合であって、第1の記録メディア1460が再生視聴のためのコンテンツAの読み出しをしていない場合には、ステップ1609において、制御部1466は、第1の記録メディア管理部1462に対しては、読み出したコンテンツAを復号して第2の記録メディア1461に受け渡すこと、および、第2の記録メディア管理部1463に対しては、読み出されたコンテンツAを符号化して第2の記録メディア1461に記録することを通知する。そして制御部1466は、エンコーダ1465に対して符号化パラメータを通知する。ここで符号化パラメータは、例えば圧縮・符号化方法、ビットレート等である。第1の記録メディア1460により読み出されたコンテンツAは、デコーダ1464で復号された後、表示部1467において表示され再生される。そしてステップ1610において、エンコーダ1465は、復号化コンテンツを、制御部1466から通知された符号化パラメータに基づいて符号化し、第2の記録メディア管理部1463を介して、第2の記録メディア1461の現在の書き込み位置WP以降に書き込む。
例えば、第1の記録メディア1460がHDDであり記録されたコンテンツAがMPEG−2 TSで圧縮・符号化され、第2の記録メディア1461がDVDである場合、コンテンツAはMPEG−2 TSからMPEG−2 PSに変換されて記録される。また、上記の例において第1の記録メディア1460に記録されたコンテンツAがMPEG−2 PSである場合であっても、容量が第2の記録メディア1461の空き容量よりも大きい場合は、第2の記録メディア1461に記録可能なように、一度デコーダ1464で復号され、その後エンコーダ1465で符号化されて第2の記録メディア1461に記録される。なお、第2の記録メディア1461へのデータの記録処理は、実施形態2に関連して説明した処理と同様である。
ステップ1611において、現在の読み出し位置RPは、一度に読み出されたデータサイズιだけ進み、現在の書き込み位置WPは、一度に書き込まれたデータサイズκだけ進む。現在の読み出し位置RP、および、現在の書き込み位置WPは、以下の式(17)、(18)のように更新される。
RP←RP+ι ・・・(17)
WP←WP+κ ・・・(18)
WP←WP+κ ・・・(18)
ステップ1612において、更新されたRPの値をそれぞれRP_Dとして保存しておく。
以後、ステップ1613〜ステップ1616は、図11に示すステップ1112〜1115の処理とそれぞれ同じである。よって以下説明は省略する。このように図16の記録処理が行われる。
なお、説明を省略したステップ1604では、実施形態1によるコンテンツ記録再生装置1と同様に、コンテンツAの再生視聴のための処理と、記録開始時点の視聴完了部分の記録のための処理とは適宜切り替わりながら行われる。両者の処理を切り替える際には制御部1466は、第1の記録メディア1460に対して、コンテンツAの読み出し位置RPをRP_WおよびRP_Dのいずれかに設定するよう、第1の記録メディア管理部1462に通知する。両者の処理の間ではリアルタイム性が要求されるコンテンツAの再生視聴が優先される。よって、記録開始時点の視聴完了部分の記録のための読み出し、または、その記録が完了する前に再生視聴のためのコンテンツAの読み出しを行う必要が生じた場合には、第1の記録メディア管理部1462はその旨を制御部1466に通知して、制御部1466は、一連の処理を中断し、再生視聴のための読み出しが完了した後に中断した処理を再開する。
以上、実施形態4によるコンテンツ記録再生装置2を説明した。上述のように、制御部1466は、第1の記録メディア1460に記録されたコンテンツAの再生視聴を継続した状態で、そのコンテンツAを第2の記録メディア1461に記録できる。さらに、第1の記録メディア1460に記録されたコンテンツAの再生視聴を優先しながら、コンテンツAの未視聴部分を読み出ししない期間に、コンテンツAの記録開始指示の発行時点における視聴済部分を読み出す。これにより、コンテンツAの再生視聴を継続した状態で、再生中のコンテンツAを第2の記録メディア1461にコピーすることができる。再生視聴のためのコンテンツAを記録する合間に、視聴済部分を並行して記録するので、視聴終了後の記録完了までの待ち時間を短縮することが可能となる。
そして、制御部1466は、第1の記録メディア1460に記録されたコンテンツAの容量と圧縮・符号化方式、第2の記録メディア1461の種類と空き容量等に基づいて、第1の記録メディア1460に記録されたコンテンツAをそのまま第2の記録メディア1461に記録可能であるか否かを判定する。そして記録可能である場合はそのまま記録し、記録不可能である場合はコンテンツAをデコーダ1464が一度復号し、さらにエンコーダ1465が、再度符号化して記録を行う。このとき、エンコーダ1465は、第2の記録メディア1461に記録可能な容量、圧縮・符号化方式になるように符号化する。これにより、第1の記録メディア1460および第2の記録メディア1461に記録されるコンテンツの圧縮・符号化の方式は任意に決定できる。
なお、実施形態4によるコンテンツ記録再生装置は、第1の記録メディア1460からコンテンツAの再生視聴のために読み出したデータサイズをη、コンテンツAの記録のために読み出したデータサイズをι、第2の記録メディア1461に記録するコンテンツAのデータサイズをκとしていたが、これらの値は固定でも可変でもよく、互いに同一であっても異なっていてもよい。
以上、本発明によるコンテンツ記録再生装置の実施形態1〜4を説明した。各実施形態では、コンテンツ記録再生装置のデコーダは、符号化された1本のデータストリームをデコードする一般的なデコード処理機能を有するとした。しかし、符号化された複数のデータストリームをデコードすることもできる。以下では、MPEG規格に基づいて符号化された2本のデータストリームをデコードの対象として説明する。また、実施形態1〜3のデコーダ3および実施形態4のデコーダ1464のうち、デコーダ3を例にして説明する。
MPEGデータストリームのデコード処理は、大きく、(a)パラメータの取得、(b)16×16画素からなる構成要素であるマクロブロックのデコード、および、(c)動き補償、に分類できる。(a)の「パラメータ」は、映像を構成するピクチャのデコードに必要な情報であって、ピクチャごとに取得されるパラメータと数ピクチャに一度の頻度で取得されるパラメータ、または、データストリームで一度だけ取得されるパラメータがある。MPEG規格では、1つ前の画像から現画像への移動量(変化量)のみを情報として符号化することにより、必要な情報量を低減している。デコード時には、1つ前の画像の復号結果(以下、予測参照画像という)に移動量を加え、さらに残差を加えることにより現画像(復号画像)を得ることができる。なお、残差は(b)の「マクロブロックのデコード」により得ることができる。このような処理を、動き補償と呼ぶ。
図17は、複数の符号化されたデータストリームをデコードするデコーダ3の構成を示す図である。デコーダ3は、複数の符号化されたデータストリームと、それらのデータストリームに関するパラメータ(入力情報)とを受け取り、特定のデータストリームを符号化して出力する。入力情報とは、再生視聴用、または記録用のいずれのストリームをデコードするかを示す情報である。なお、複数の符号化されたデータストリームは、各々が識別可能にインターリーブされて一本のデータストリームとして入力される。
デコーダ3は、復号処理部31と内部メモリ32とを含む。復号処理部31は、第1の記録メディア10から読み出され、入力されたデータストリームの復号処理を行う。内部メモリ32は、入力されたデータストリームに関連して得られたパラメータや、予測参照画像を保持する。
以下、適宜図1を参照して説明する。まずデコーダ3に第1の記録メディア10から読み出されたコンテンツAを含むデータストリームが入力されると、復号処理部31は、そのデータストリームから、デコードのためのパラメータ(入力情報)を取得し、内部メモリに格納する。先頭のピクチャは画面内符号化された画像(Iピクチャ)であるために、予測参照画像を必要とすることなくデコード可能である。復号処理部31は、デコードされた画像を予測参照画像として内部メモリ32に保持する。復号処理部31は、データストリームの次のデータを解析し、まずそのデータが、先刻入力されたストリームを構成するデータであるか否かを判定する。この判定は、第1の記録メディア管理部12から受け取った情報に基づいて行われる。
受け取ったデータが、先のデータストリームと同一のデータストリームのデータである場合には、上述のパラメータと予測参照画像を用いて、その符号化データをデコードする。
一方、受け取ったデータが先のデータストリームと同一のデータストリームのデータでない場合には、上述のパラメータと予測参照画像とを内部メモリの他の領域に退避する。ここでは、最初に入力されたストリームを再生視聴のためのストリームとし、パラメータ1および予測参照画像1として退避することとする。
実施形態4で説明したデコーダ1464は、再生視聴のためのデコード処理に加え、さらに記録のためのデコード処理を行っている。したがってデコーダには、再生視聴のためのコンテンツAが入力される場合と、記録のための再エンコードの対象となるコンテンツAが入力される場合とがある。このような場合でも、以下のように対応することができる。
例えば、入力されたデータストリームを、記録のために一旦デコードすることが必要な場合、デコーダに初めて入力されたデータは、予測参照画像を必要とすることなくデコードできる。MPEG規格では、ストリームの先頭は画面内符号化されたピクチャであるから予測参照画像を必要としない。このとき復号処理部31は、それまでのパラメータと予測参照画像を内部メモリに格納する。
そして、データストリームの次のデータが入力され、そのデータが再生視聴のためのデータであった場合には、復号処理部31は、現在内部メモリ32に保持されているパラメータと予測参照画像とを、パラメータ2と予測参照画像2として他の領域に退避する。そして復号処理部31は、次のデータのデコードに必要なパラメータおよび予測参照画像を入力情報に基づいて取得し、内部メモリ32にセットする。なお、それまでに、パラメータと予測参照画像とが内部メモリ32内にパラメータ1および予測参照画像1として退避されている場合には、それらのパラメータと予測参照画像とをセットする。デコーダはセットされたパラメータと予測参照画像に基づいて、受け取ったデータをデコードする。以降はこの処理の繰り返しである。この説明から明らかなように、単一のデコーダで複数のデータストリームをデコードする場合には、パラメータと動き補償のための予測参照画像をストリームごとに保持する必要がある。そのため、これらのデータを格納するために、デコーダ内部には余分なメモリ容量が必要となる。
なお、予測参照画像はメモリ上のサイズが大きく、逐一退避・復帰を行うことはデコーダ全体のパフォーマンス低下につながってしまう。そこで、実際には逐一退避・復帰を行わず、復号処理部31からアクセスする際の内部メモリ32上の格納アドレスを切り替えて、入力されたデータストリームの切り替えに対応すればよい。「退避」および「復帰」とは、このような処理を採用する場合をも含む。また、上述の例は、パラメータおよび予測参照画像の切り替えが、ピクチャのデコード完了ごとに行われるとして説明したが、ピクチャのデコード途中で切り替えてもよい。その場合、切り替えが発生する時の状態、処理の進行状況を示す情報をパラメータや予測参照画像と共に退避・復帰すればよい。
以上、本発明の実施形態を説明した。上述の実施形態では、コピー開始/終了の指示を出したときに再生されているコンテンツAの位置(再生されているフレーム)からコピーの開始/終了が行われるとして説明している。しかし、コンテンツ記録再生装置によって再生されるデータストリームがMPEG規格に準拠して符号化されている場合には、再生されているコンテンツAの位置を前後させてもよい。例えば、コンテンツ記録再生装置は、コピー開始を指示された位置の直前または直後に存在する画面内符号化フレーム(Intraフレーム)からコピーを開始することとする。コピー後のデータストリームの先頭を必ずIntraフレームにするためである。
これにより、特にコンテンツAの再生視聴位置からコピーを開始する場合、コピーされたコンテンツを再生する時に先頭フレームが復号されないことを回避できる。より具体的には、MPEG−2規格の場合、データストリームは、GOP(Group of Picture)と呼ばれる、Intraフレームから始まる複数枚のフレームをひとまとめにした単位で記録されている。コンテンツ記録再生装置は、コピー開始の指示を受け取ると直後のGOPの先頭からコピーを開始し、コピー終了の指示を受け取ると現在コピー中のGOPの末尾までを記録する。なお、DVDの規格ではGOPの周期は約0.5秒である。よってIntraフレームは約0.5秒ごとに挿入されている。
また、コンテンツ記録再生装置は、コピー完了までの残り時間を計算し、ユーザに提示することもできる。コピー完了までの残り時間は、「コピーすべきデータのデータ量」および「第2の記録メディアへの書き込みレート」を利用して計算される。具体的には以下のとおりである。
まず、「コピーすべきデータのデータ量」を説明する。「コピーすべきデータ」とは、コピーの対象であるコンテンツAのうち、第2の記録メディアへのコピーが完了していない部分のデータを意味しており、コピー開始前はそのコンテンツAの全データ量を表し、コピー中はコピーが完了していない部分のデータ量を表す。書き込み処理を制御する制御部15は、コピーすべきデータをVOBU単位で把握しており、そのデータ量をデータストリームの管理情報を利用して得ることができる。実施形態1による制御部15に関連して説明したように、VOBにはデータの読み出し単位である各VOBUのアドレスとそのデータサイズとが記述されている。よって、書き込みが完了していない個々のVOBUを特定し、VOBを参照して各VOBUのデータサイズの総和を計算すると、コピーすべきデータのデータ量が得られる。
一方、「第2の記録メディアへの書き込みレート」は、第2の記録メディアに許容される最大書き込みレート、および、書き込みを行うハードウェアの最大書き込みレートのうち小さい方の値(同じであればその値)である。制御部は第2の記録メディア管理部から第2の記録メディアへの書き込みレートの情報を取得することができる。なお、第2の記録メディア管理部が外付けのDVDドライブ装置等に設けられていて、必ずしもコンテンツ記録再生装置の構成要素といえない場合であっても、制御部はそのレートの情報を得ることができる。その理由は、コンテンツ記録再生装置には、通常そのような外付けのDVDドライブ装置の動作を制御するためのドライバソフトウェアが組み込まれており、制御部がそのドライバソフトウェアを実行すれば、接続された外部のDVDドライブ装置の書き込みレートの情報を得ることができるからである。
コピー完了までの残り時間は、コピーすべきデータのデータ量を第2の記録メディアへの書き込みレートで除算して得ることができる。例えばコピーすべきデータのデータ量を500メガバイト(4000メガビット)とし、第2の記録メディアへの書き込みレートを毎秒10メガビットとすると、コピー完了までの残り時間は400秒になる。計算した残り時間を表示部において表示することにより、ユーザはコピーが完了する時刻の目安が得られ、利便性の向上を図ることができる。
ただし、実施形態1等によるコンテンツ記録再生装置では、視聴のために読み出されたデータが第2の記録メディアに書き込まれるため、視聴の完了前にコピーが完了することはない。よってそのような処理を行う場合には、下記の第1および第2の予測時間のうちの少なくとも一方をコピー完了までの残り時間として表示すればよい。すなわち、第1の予測時間は、上述の除算によって得られた時間と、視聴完了までの時間とを比較して、より長い方の時間である。第2の予測時間は、上述の除算によって得られた時間および視聴完了までの時間の和である。例えば、実施形態1、2および4のコンテンツ記録再生装置の処理によれば、再生視聴と並行してコピー開始時における再生視聴完了部分のコピーを行うため、第1の予測時間をコピー完了までの残り時間として表示すればよい。一方、実施形態3のコンテンツ記録再生装置の処理によれば、再生視聴完了後にコピー開始時点の再生視聴完了部分のコピーを開始するため、第2の予測時間をコピー完了までの残り時間として表示すればよい。各実施形態における処理によらず、コピー完了までに見込まれる最長時間を算出するには、第1および第2の予測時間のうちの長いほうを採用すればよい。なお、視聴完了までの時間は、コンテンツAの記録に際して1つのVOBUが1つのGOPを含むように記録しているとすると、再生すべきVOBUの数およびGOPの再生時間(約0.5秒)を乗算して得られる。再生視聴が中断された場合には、コピーが完了していないデータのデータ量を第2の記録メディアへの書き込みレートで除算して、コピー完了までの残り時間を再計算し改めて表示すればよい。
さらに上述の実施形態では、コンテンツ記録再生装置がコピー開始指示を受け取ったときには、コピー元/コピー先双方に記録メディアが準備されていることを前提として説明した。しかし、記録メディアが準備されていないことも想定されるため、コピー先のメディアの有無に関する判定処理を行うことが好ましい。いま、第1の記録メディアに記録されたコンテンツAを第2の記録メディアにコピーすると想定する。コピー開始の指示を受け取ると、制御部は、第2の記録メディア管理部からの情報に基づいてコピー先の記録メディアが挿入されているか否かを判断する。そしてコピー先の記録メディアが挿入されていない場合には、「メディアが挿入されていない」ことを示すメッセージを表示部に表示して処理を終了する。また、第2の記録メディア管理部は、周知の技術に基づいてコピー先に挿入されたメディアが記録可能であるか否かも判定することができる。記録可能でないメディアが挿入されている場合には、「記録可能なメディアが挿入されていない」ことを示すメッセージを表示部に表示して処理を終了する。
実施形態1〜4によるコンテンツ記録再生装置の説明においては、第1の記録メディアと第2のメディアとは、同じ装置内に設けられているとして説明した。しかし、これらのメディアは、コンテンツ記録再生装置としてのPCの外部に設置され、例えばPCとIEEE1394インターフェースを利用して接続された外付けのハードディスクドライブのハードディスクや、書き換え型DVDドライブのDVDであってもよい。このときは、第1のメディアからコンテンツAのデータを読み出す第1のメディア管理部は、外付けのドライブに読み出し指示を与え、読み出されたデータを受け取るコントローラおよび/または接続インターフェース部である。第2のメディア管理部についても同様である。
実施形態1〜4によるコンテンツ記録再生装置では、第1の記録メディア管理部、第2の記録メディア管理部、デコーダ、エンコーダ、および、制御部の一部または全部の機能を、コンピュータプログラムに基づいて図示しないCPU(中央演算処理装置)が実現してもよい。コンピュータプログラムは、添付の図面に示されたフローチャートの処理をコンテンツ記録再生装置に行わせる。このようなコンピュータプログラムを実行することにより、コンテンツ記録再生装置は、上述の各実施形態と全く同じ動作を実現でき、同じ結果を得ることができる。このプログラムを利用すれば、汎用のコンピュータであっても、上述のコンテンツの記録処理を実現できる。さらに従来のコンテンツ記録再生装置であっても、このプログラムにアップデートすることにより、上述のコンテンツの記録処理を実現できる。コンピュータプログラムは、フロッピーディスク等の磁気記録媒体、光ディスク等の光記録媒体、ICカード、ROMカセット等の半導体記録媒体に記録でき、インターネット等の通信回線を介して送信される。
本発明によれば、ある記録メディアに記録されたコンテンツの再生視聴を継続した状態で、そのコンテンツを他の記録メディアへ記録することができ、また、再生視聴の完了から記録完了までの待ち時間を短縮することができるコンテンツ記録再生装置が提供される。記録元および記録先双方の記録メディアの読み出し能力および書き込み能力が十分に高い場合、コンテンツの再生視聴の間にコンテンツの記録を完了させることもできる。一方、書き込み能力、読み出し能力の低い記録メディアであっても、コンテンツ記録再生装置は、コンテンツの再生視聴を継続した状態で記録先の記録メディアにコンテンツを記録することができる。この場合、再生視聴完了から記録完了までの待ち時間が、再生視聴開始から記録開始までの経過時間となる。
また本発明によれば、コンテンツの圧縮・符号化方式や種類の異なる記録メディアが存在していても、一方の記録メディアに記録されたデータを、別の記録メディアにできるコンテンツ記録再生装置が提供される。
Claims (20)
- 第1のメディアに記録された符号化コンテンツの少なくとも一部分を第2のメディアにコピーするコンテンツ記録再生装置であって、
読み出し指示信号に基づいて前記第1のメディアから前記符号化コンテンツを読み出す第1のメディア管理部と、
前記第1のメディア管理部により読み出された前記符号化コンテンツを復号化して、復号化コンテンツを出力するデコーダと、
前記読み出し指示信号を生成して前記符号化コンテンツの読み出しを制御する制御部であって、少なくとも前記デコーダから出力された復号化コンテンツを受け取って出力する制御部と、
前記制御部から出力された復号化コンテンツを再生する表示部と、
前記符号化コンテンツが前記第2のメディアに記録することが可能な場合において、前記表示部における前記復号化コンテンツの再生中に、前記第1のメディア管理部により読み出された符号化コンテンツを受け取り、前記第2のメディアに記録する第2のメディア管理部と
を備えた、コンテンツ記録再生装置。 - 前記符号化コンテンツをコピーする範囲の指定がない限り、前記符号化コンテンツの先頭から最後までを前記第2のメディアにコピーする、請求項1に記載のコンテンツ記録再生装置。
- 前記表示部における前記復号化コンテンツの再生中に、ユーザからコピーを開始する開始指示およびコピーの開始位置に関する位置特定指示を受け取る受信部をさらに備え、
前記制御部は、前記開始指示および前記位置特定指示に基づいて、前記符号化コンテンツの読み出し位置および読み出し開始を指示する読み出し指示信号を生成し、
前記第1のメディア管理部は、前記読み出し指示信号に基づいて、指示された読み出し位置から前記符号化コンテンツを読み出す、請求項1に記載のコンテンツ記録再生装置。 - 前記受信部は、前記符号化コンテンツの先頭位置を、コピーの開始位置として特定する位置特定指示を受け取る、請求項3に記載のコンテンツ記録再生装置。
- 前記受信部は、前記符号化コンテンツの現在再生中の位置を、コピーの開始位置として特定する位置特定指示を受け取る、請求項3に記載のコンテンツ記録再生装置。
- 前記符号化コンテンツは、コピーを開始する前記位置から最後の位置までに対応する未再生部分と、先頭の位置からコピーを開始する前記位置までの再生が終了している再生済部分とを含み、
前記制御部は、前記未再生部分の読み出しを指示する第1の読み出し指示信号を生成し、さらに、前記未再生部分の読み出し終了後に前記再生済部分の読み出しを指示する第2の読み出し指示信号を生成し、
前記第1のメディア管理部は、前記第1の読み出し指示信号に基づいて前記未再生部分を読み出し、その後、前記第2の読み出し指示信号に基づいて前記再生済部分を読み出し、
前記デコーダは、読み出された前記未再生部分を復号化して前記復号化コンテンツとして出力し、
前記制御部は、読み出された前記未再生部分を受け取って前記第2のメディア管理部に出力し、その後、読み出された前記再生済部分を受け取って前記第2のメディア管理部に出力する、請求項5に記載のコンテンツ記録再生装置。 - 前記符号化コンテンツは、前記符号化コンテンツのコピーを開始する前記位置から最後の位置までに対応する未再生部分と、前記符号化コンテンツの先頭の位置からコピーを開始する前記位置までの再生が終了している再生済部分とを含み、
前記制御部は、第1のデータ量だけ前記未再生部分の読み出しを指示する第1の読み出し指示信号を生成し、前記第1の読み出し指示信号に基づく読み出しの終了後に、第2のデータ量だけ前記再生済部分の読み出しを指示する第2の読み出し指示信号を生成し、前記未再生部分および前記再生済部分の全ての読み出しが終了するまで、前記第1の読み出し指示信号および前記第2の読み出し指示信号を繰り返し生成し、
前記第1のメディア管理部は、前記第1の読み出し指示信号に基づいて前記未再生部分を読み出し、前記第2の読み出し指示信号に基づいて前記再生済部分を読み出し、
前記デコーダは、前記第1のメディア管理部により読み出された前記未再生部分を復号化して、前記復号化コンテンツとして出力し、
前記制御部は、読み出された前記未再生部分を受け取って前記第2のメディア管理部に出力し、その後、読み出された前記再生済部分を受け取って前記第2のメディア管理部に出力する、請求項5に記載のコンテンツ記録再生装置。 - 前記復号化コンテンツを符号化するエンコーダをさらに備え、
前記デコーダは、前記第1のメディアに記録された前記符号化コンテンツの第1の属性を示す属性情報に基づいて前記符号化コンテンツを復号化して、前記復号化コンテンツを出力し、
前記エンコーダは、前記符号化コンテンツが前記第2のメディアに記録することができない場合には、前記復号化コンテンツを符号化して前記第1の属性と異なる第2の属性を有する符号化コンテンツを生成し、前記第2のメディア管理部に出力する、請求項1に記載のコンテンツ記録再生装置。 - 前記制御部は、コピーの対象である前記符号化コンテンツの少なくとも一部分のうち、前記第2のメディアへのコピーが完了していない部分のデータ量と、前記第2の記録メディアへの書き込みレートとに基づいて、コピーするために要するコピー時間を計算し、
前記表示部は、前記コピー時間に基づいてコピー完了までの残り時間を表示する、
請求項1に記載のコンテンツ記録再生装置。 - 前記制御部は、再生中の前記復号化コンテンツを最後まで再生するために要する再生残り時間をさらに計算し、前記再生残り時間および前記コピー時間のうちの長い方を、コピー完了までの残り時間として表示する、請求項9に記載のコンテンツ記録再生装置。
- 第1のメディアに記録された符号化コンテンツの少なくとも一部分を第2のメディアにコピーするコンテンツ記録再生方法であって、
読み出し指示信号を生成するステップと、
前記読み出し指示信号に基づいて前記第1のメディアから前記符号化コンテンツを読み出すステップと、
読み出された前記符号化コンテンツを復号化して復号化コンテンツを生成するステップと、
生成された前記復号化コンテンツを再生するステップと、
前記符号化コンテンツが前記第2のメディアに記録することが可能な場合において、前記復号化コンテンツの再生中に、前記符号化コンテンツを前記第2のメディアに記録するステップと
を包含する、コンテンツ記録再生方法。 - 前記記録するステップは、前記符号化コンテンツをコピーする範囲の指定がない限り、前記符号化コンテンツの先頭から最後までを前記第2のメディアに記録するステップである、請求項11に記載のコンテンツ記録再生方法。
- 前記復号化コンテンツの再生中に、ユーザからコピーを開始する開始指示およびコピーの開始位置に関する位置特定指示を受け取るステップと、
前記指示および前記位置特定指示に基づいて、前記符号化コンテンツの読み出し位置および読み出し開始を指示する読み出し指示信号を生成するステップと
をさらに包含し、前記読み出すステップは、前記読み出し指示信号に基づいて、指示された読み出し位置から前記符号化コンテンツを読み出すステップである、請求項11に記載のコンテンツ記録再生方法。 - 前記位置特定指示を受け取るステップは、前記符号化コンテンツの先頭位置を、コピーの開始位置として特定する位置特定指示を受け取る、請求項13に記載のコンテンツ記録再生方法。
- 前記位置特定指示を受け取るステップは、前記符号化コンテンツの現在再生中の位置を、コピーの開始位置として特定する位置特定指示を受け取る、請求項13に記載のコンテンツ記録再生方法。
- 前記符号化コンテンツは、コピーを開始する前記位置から最後の位置までに対応する未再生部分と、先頭の位置からコピーを開始する前記位置までの再生が終了している再生済部分とを含み、
前記未再生部分の読み出しを指示する第1の読み出し指示信号を生成するステップと、
前記第1の読み出し指示信号に基づいて前記未再生部分を読み出すステップと、
前記未再生部分の読み出した後に、前記再生済部分の読み出しを指示する第2の読み出し指示信号を生成するステップと、
前記未再生部分を読み出した後に、前記第2の読み出し指示信号に基づいて前記再生済部分を読み出すステップと
をさらに包含し、前記復号化コンテンツを生成するステップは、読み出された前記未再生部分を復号化して前記復号化コンテンツを生成するステップであり、
前記第2のメディアに記録するステップは、読み出された前記再生済部分を記録するステップである、請求項15に記載のコンテンツ記録再生方法。 - 前記符号化コンテンツは、前記符号化コンテンツのコピーを開始する前記位置から最後の位置までに対応する未再生部分と、前記符号化コンテンツの先頭の位置からコピーを開始する前記位置までの再生が終了している再生済部分とを含み、
第1のデータ量だけ前記未再生部分の読み出しを指示する第1の読み出し指示信号を生成するステップと、
前記第1の読み出し指示信号に基づいて前記第1のデータ量の未再生部分を読み出すステップと、
前記未再生部分を読み出した後に、第2のデータ量だけ前記再生済部分の読み出しを指示する第2の読み出し指示信号を生成するステップと、
前記未再生部分および前記再生済部分の全ての読み出しが終了するまで、前記第1の読み出し指示信号を生成するステップおよび前記第2の読み出し指示信号を生成するステップを繰り返すステップと
をさらに包含し、
前記復号化コンテンツを生成するステップは、読み出された前記第1のデータ量の未再生部分を復号化して前記復号化コンテンツを生成するステップであり、
前記第2のメディアに記録するステップは、読み出された前記第2のデータ量の前記再生済部分を記録するステップである、請求項15に記載のコンテンツ記録再生方法。 - 前記符号化コンテンツが前記第2のメディアに記録することができない場合には、前記符号化コンテンツの第1の属性を示す属性情報に基づいて前記符号化コンテンツを復号化して、記録のための復号化コンテンツを出力するステップと、
前記記録のための復号化コンテンツを符号化して前記第1の属性と異なる第2の属性を有する符号化コンテンツを生成するステップと
をさらに包含し、前記記録するステップは、前記第2の属性を有する符号化コンテンツを前記第2のメディアに記録する、請求項11に記載のコンテンツ記録再生方法。 - コピーの対象である前記符号化コンテンツの少なくとも一部分のうち、前記第2のメディアへのコピーが完了していない部分のデータ量と、前記第2の記録メディアへの書き込みレートとに基づいて、コピーするために要するコピー時間を計算するステップと、
前記コピー時間に基づいてコピー完了までの残り時間を表示するステップとをさらに包含した、請求項11に記載のコンテンツ記録再生方法。 - 前記計算するステップは、再生中の前記復号化コンテンツを最後まで再生するために要する再生残り時間をさらに計算し、
前記表示するステップは、前記再生残り時間および前記コピー時間のうちの長い方を、コピー完了までの残り時間として表示する、請求項19に記載のコンテンツ記録再生方法。
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