JPWO2004064453A1 - 発光素子及びその作製方法 - Google Patents

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Abstract

輝度劣化を抑え、寿命の長い発光装置および電子機器を提供するため、本発明は、従来の真空蒸着法の様に、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層等からなる有機化合物層および電極を真空一貫の中で成膜するのではなく、フタロシアニンからなる正孔注入層を形成後、ガス雰囲気中に曝す。特に、銅フタロシアニンを酸素雰囲気中に曝す。この手法により、寿命の長い有機発光素子を提供し、前記有機発光素子を用いて発光装置および電子機器を作製する。

Description

本発明は一対の電極間に有機化合物を含む膜(以下、「有機化合物層」と記す)を設けた素子に電界を加えることで、蛍光又は燐光が得られる発光素子の作製方法に関する。
発光素子は、電界を加えることにより発光する素子である。その発光機構は、電極間に有機化合物層を挟んで電圧を印加することにより、陰極から注入された電子および陽極から注入された正孔が有機化合物層中の発光中心で再結合して励起状態の分子(以下、「分子励起子」と記す)を形成し、その分子励起子が基底状態に戻る際にエネルギーを放出して発光すると言われている。
なお、有機化合物が形成する分子励起子の種類としては、一重項励起状態と三重項励起状態が可能であるが、本明細書中ではどちらの励起状態が発光に寄与する場合も含むこととする。
このような発光素子において、通常、有機化合物層は1μmを下回るほどの薄膜で形成される。また、発光素子は、有機化合物層そのものが光を放出する自発光型の素子であるため、従来の液晶ディスプレイに用いられているようなバックライトも必要ない。したがって、発光素子は極めて薄型軽量に作製できることが大きな利点である。
また、例えば100〜200nm程度の有機化合物層において、キャリアを注入してから再結合に至るまでの時間は、有機化合物層のキャリア移動度を考えると数十ナノ秒程度であり、キャリアの再結合から発光までの過程を含めてもマイクロ秒オーダー以内の時間で発光に至る。したがって、非常に応答速度が速いことも特長の一つである。
さらに、発光素子はキャリア注入型の発光素子であるため、直流電圧での駆動が可能であり、ノイズが生じにくい。駆動電圧に関しては、まず有機化合物層の厚みを100nm程度の均−な超薄膜とし、また、有機化合物層に対するキャリア注入障壁を小さくするような電極材料を選択し、さらにはシングルヘテロ構造(二層構造)を導入することによって、5.5Vで100cd/mの十分な輝度が達成された(非特許文献1参照。)。
こういった薄型軽量・高速応答性・直流低電圧駆動などの特性から、発光素子は次世代のフラットパネルディスプレイ素子として注目されている。また、自発光型であり視野角が広いことから、視認性も比較的良好であり、携帯機器の表示画面に用いる素子として有効と考えられている。
ところで、このような発光素子の大きな問題点として、素子の信頼性が挙げられる。信頼性の中でも特に、輝度の経時劣化が顕著であり、大きな改善が必要とされる。
輝度の経時劣化は基本的に、用いる材料由来の現象であると考えられるが、素子構造や駆動方法によって輝度の半減期を延ばすことも可能である。例えば、正孔注入層として銅フタロシアニン(以下、「CuPc」と記す)を挿入し、さらに駆動を直流ではなく矩形波の交流(順バイアスでは一定電流、逆バイアスでは一定電圧)とすることによって、輝度の半減期を大きく改善した例がある(非特許文献2参照。)。
文献2では、初期輝度510cd/mで輝度半減期を4000時間にまで延ばすことに成功している。その要因として、交流駆動による空間電化の蓄積の排除や、正孔輸送層であるN,N’−di(naphthalene−1−yl)−N,N’−diphenyl−benzidene(以下、「NPB」と記す)の耐熱性の良さ、そして、正孔注入層であるCuPcが優れた正孔注入性を有している点を挙げている。
また、陽極に用いられるインジウムスズ酸化物(以下、「ITO」と記す)は表面処理を行うと、水との接触角がほぼ0°となる。NPBの水との接触角は70°〜80°程度であり、ITOとNPBでは表面エネルギーの差が非常に大きいことがわかる。このためにITO上に直接NPBを成膜しまうと、NPBが結晶化しやすく、素子としては早くに劣化してしまう。正孔注入層としてCuPcをITOとNPB界面に挿入し、NPBの結晶化を抑えたことも信頼性を伸ばした要因である。
前記の様に、正孔注入層にCuPcを用いることで発光素子の信頼性を向上しているが、信頼性はまだ十分なものとはいえない。その理由の一つとして、CuPcの成膜性が悪く、均質な薄膜を作成しにくいことが挙げられる。
C.W.Tang et al.,Applied Physics Letters,Vol.51,No.12,913−915(1987) S.A.Van Slyke et al.,Applied Physics Letters,Vol.69,No.15,2160−2162(1996)
(発明が解決しようとしている課題)
そこで、本発明では正孔注入層にCuPcを初めとするフタロシアニンを用いた発光素子において輝度の経時劣化を抑え、素子寿命を長くすることを課題とする。
また、本発明が開示する発光素子を用いて耐久性に優れた発光装置を提供することを課題とする。さらに、そのような発光装置を用いることで、耐久性に優れた電子機器を提供することを課題とする。
課題を解決するための手段
本発明は、陽極と、陰極と、前記陽極および前記陰極の間に設けられた発光層と、前記陽極および前記陰極の間に設けられた正孔注入層とを有する発光素子の作製方法において、前記正孔注入層はCuPc等のフタロシアニンにより形成し、かつ、正孔注入層成膜後にガス雰囲気に曝すことを特徴とするものである。
フタロシアニンを用いた正孔注入層を成膜後に特定のガス雰囲気に曝しておくことで、従来の真空一貫の成膜方式で作製した素子よりも高い信頼性を得ることができる。本発明者はガス雰囲気中に曝すことでフタロシアニンの膜質が向上し、信頼性が高くなったのではないかと考える。
また、本発明は、前記正孔注入層にフタロシアニンを酸化しうる性質を有する電子受容性化合物をドーパントして含んでいることを特徴とする発光素子である。電子受容性化合物をドーパントした正孔注入層を用いることで、素子の駆動電圧の低下が可能となる。
また、本発明において、前記ガスは、酸素等の電子受容性ガスを用いることが好ましい。正孔注入層を電子受容性ガス雰囲気にさらすことで、素子の駆動電圧の低下が可能となる。
また、本発明は、少なくとも陽極と、陰極と、前記陽極および前記陰極の間に設けられた発光層と、前記陽極および前記陰極の間に設けられた正孔注入層と、を有する発光素子において、前記正孔注入層はフタロシアニンにより形成されており、かつ、正孔注入層成膜後にガス雰囲気に曝す工程を経て作製された発光素子を用いた発光装置である。さらに前記発光装置を用いたことを特徴とする電子機器である。
発明の効果
本発明を実施することにより、輝度の劣化を緩和できる発光素子を作製することができる。また、このような改善された発光素子を用いることにより、輝度の劣化が小さい発光装置を提供できる。さらに、前記発光装置を用いて電子機器を作製することにより、従来よりも長保ちする電子機器を提供することができる。
図1は、本発明の発光素子を作製する際に使用する製造装置を示す図である。
図2は、発光素子の構造を示す図である。
図3は、実施例2および比較例1の結果を示す図である。
図4は、実施例3および比較例2の結果を示す図である。
図5は、発光装置の構造を示す図である。
図6は、発光装置の構造を示す図である。
図7は、電子機器の具体例を示す図である。
図8は、電子機器の具体例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、発光素子は、発光を取り出すために少なくとも第1電極または第2電極の一方が透明であればよいが、基板上に透明な第1電極(陽極)を形成し、第1電極(陽極)から光を取り出す素子構造が一般的である。実際は、第1電極を逆に陰極として陰極から光を取り出す構造や、基板とは逆側から光を取り出す構造も適用可能である。
本発明に適用できる発光素子であるが、第1電極と第2電極との間に少なくとも発光層とフタロシアニンを用いた正孔注入層があれば、どのようなものを用いてもよい。発光色もどのようなものでもよく、フルカラーの表示装置を作製する場合などは、光の三原色(青、赤、緑)を組み合わせる方法や、白色の発光素子にカラーフィルターを組み合わせる方法や、青色の発光素子に色変換層を組み合わせる方法などが知られている。
また、正孔注入層はフタロシアニンをホストとし、フタロシアニンを酸化しうる性質を有する電子受容性化合物(例えば、TCNQ−F4やVなど)をドーパントした膜でも良い。電子受容性化合物をドーパントした正孔注入層を用いた発光素子は駆動電圧が低いために、より低い電圧で発光を取り出すことができ、有用である。また、駆動電圧が低いということは、素子に加わるストレスも低減できるため、本発明との組み合わせにより、さらに寿命改善の効果が期待できる。
電子受容性化学物をドーパントした正孔注入層はホール移動度が高くなり、発光素子の厚膜化が可能になる。厚膜化することで、短絡が起きにくくなり、素子作成時の歩留りが良くなることが期待される。しかしながら、CuPcは厚膜にすると結晶化しやすい性質をもつ。上記の様に、ガス雰囲気に曝すことによる信頼性の向上が、膜質が良くなることに起因しているなら、CuPcを厚膜化しても酸素雰囲気に曝すことで結晶化が抑えられるのではないかと考える。
次に、正孔注入層を成膜した後に基板を曝すガスであるが、酸素等の電子受容性のガスが好ましい。理由は上記のドーパントと同様に駆動電圧の低下が期待できるからである。
本発明の発光素子を用いて発光装置を作製すればよい。発光装置としては、単純な面状発光を利用した照明や、マトリクス状に画素を配置した表示装置など、応用は多様である。
本実施例では、本発明が開示する発光素子の作成工程及び、その際に使用するマルチチャンバー方式の製造装置について記述する。この製造装置は、基板を投入して成膜等の処理を連続的に行った後、基板とは別に投入した対向と一体化させることによって封止処理を行うことができる。
図1に示す発光素子製造装置は、搬送室101(基板や対向、メタルマスクを搬送するための搬送ロボット110が付属されている)、及び該搬送室にゲート弁を通じて連結された基板・マスクストック室102と、前処理室103と、有機蒸着室1 104と、有機蒸着室2 105と、金属蒸着室106と、CVD室107と、封止ガラスストック室108と、封止室109とを有する。
最初に、基板と蒸着用メタルマスクの投入を基板・マスクストック室102にて行う。基板・マスクストック室はエレベーター構造(本実施例では11段とする)になっており、エレベーター構造の各段は基板(本実施例では126.6mm×126.6mmとする)或いはマスク兼用になっている。基板、マスク合わせて最大計10枚収納可能である。残る1段は基板を加熱するための基板加熱段となっているため、投入時には空段としておく。尚、本製造装置では基板の向きは常にフェイスダウンである。
次に、対向の投入を封止ガラスストック室108にて行う。封止ガラスストック室はエレベーター構造(本実施例では10段とする)になっており、各段に前処理(代表的には、パネル内外の水分を吸収するための乾燥剤貼り付け、及び基板と貼り合せるためのシール剤塗布を指す)を終えた対向基板(本実施例では126.6mm×126.6mmとする)を最大10枚収納する。尚、本製造装置では対向の向きは常にフェイスアップである。
本製造装置では、投入した全基板に対して成膜処理を先に終らせてしまう。これを「蒸着モード」と呼ぶ。この蒸着モードが終了した後、対向基板との貼り合わせを行う「封止モード」に入る。
以下、基板を7枚、マスクを3枚使用する場合を例に取り、蒸着モードについて説明する。
まず、搬送室101と、前処理室103と、有機蒸着室1104と、有機蒸着室2105と、金属蒸着室106と、CVD室107は予め10−5〜10−6Paまで高真空に排気されているものとする。蒸着モード中、搬送室は常に高真空に保持される。また、有機蒸着室1と、有機蒸着室2にセットしてある蒸着材料は、各材料に対し各々の蒸発開始温度より30℃低い温度で前加熱をしてあるものとする。好ましくはこの前加熱時間は12時間以上であり、蒸着材料に付着している水分を取り去ることを目的としている。次に、基板・マスクストック室102を排気後、マスクを有機蒸着室1、有機蒸着室2、・金属蒸着室へ搬送する。本製造装置ではマスクを使用する成膜室はこの3つである。以上の準備が完了したら、基板を前処理室に搬送する。前処理室ではランプヒータによる真空中基板加熱、及びガス系統を使用してのプラズマ処理(例えば02プラズマ処理)が可能であるが、いずれの処理も基板全面に対して行われる。
尚、基板加熱に関しては、基板・マスクストック室102の基板加熱段でも行うことが可能なため、スループット向上を図るにはここで行ってもよい。本実施例では、排気後の基板・マスクストック室において、ランプヒータによる真空中基板加熱を行うことにする。即ち、基板を基板・マスクストック室から搬送室101経由で基板・マスクストック室の基板加熱段に搬送し、基板実温度150℃で30分間ヒーター加熱を行い、加熱終了後、基板加熱段をランプヒータから遠ざけることで基板冷却を30分間行う。尚、加熱終了後、基板を搬送室経由で前処理室103に搬送し、冷却(即ち、前処理室で待機)を行うことによって、基板冷却中も次の基板を基板・マスクストック室で真空加熱することが可能となり、スループット向上に役立つ。
次に、基板を前処理室103から搬送室101経由で有機蒸着室2105へ搬送し、マスクとCCDカメラを2台使用したアライメント処理終了後、正孔注入層CuPcを0.1nm/secのレートで20nm形成する。有機蒸着室2では、固定された蒸着源(本実施例では6箇所とする)から材料を蒸発させ、上方の基板上に成膜する。蒸着中基板は回転しており、これによって基板上に形成される膜厚の面内分布が向上する。また、複数の蒸着源から同時に複数の材料を蒸発させる共蒸着法によって、ホストとなる物質にゲストとなる物質をドーピングした層を形成することも可能である。
次に、基板を搬送室101経由でCVD室107へ搬送する。基板がCVD室に搬送されるまではCVD室は10−5〜10−6Paまで高真空に排気されている。搬送後にCVD室に高純度の酸素ガスを500sccmで供給する。酸素ガスを供給する間もターボブースターポンプでCVD室を排気しているためにCVD室内の圧力は一定である。基板を微圧酸素雰囲気中に5分間曝しておいた後、酸素ガスの供給を止め、CVD室を高真空に排気する。
尚、CVD室107においては、基板全面にCVD膜を形成することが可能である。また、ガスを複数種使用してのプラズマ処理も可能である。これを利用して、例えば保護膜としての窒化珪素膜を陰極Al上に形成したり、基板に対する前処理として、複数種ガスを使用したプラズマ処理(例えばAr+Oプラズマ処理)を行ってもよい。
次に、基板を搬送室101経由で再び有機蒸着室2105へ搬送する。アライメント処理終了後、正孔輸送層NPBを0.2nm/secで60nm形成する。
次に、基板を搬送室101経由で有機蒸着室1104へ搬送する。蒸着源の数が8箇所であること除いて、その他の機構及び成膜処理方法は有機蒸着室2105と全く同様である。ここでは、発光層及び電子輸送層を兼ねるトリス(8−キノリノール)アルミニウム錯体(以下、「Alq3」と記す)を0.1nm/secで75nm成膜する。特に、成膜中前半に形成される発光層においては、その膜厚は37.5nmであり、ジメチルキナクリドン(以下、「DMQA」と記す)が共蒸着法によって0.3wt%程、微量にドーピングされる。このドーピングにより、完成後のパネルにおけるパネル寿命が大幅に向上する。また、発光層から電子輸送層への切り替えは、単にDMQA蒸着源に付属する蒸着源シャッターを閉じるだけでスムーズに行われる。
次に、基板を搬送室101経由で金属蒸着室106へ搬送する。ここでは、陰極としてCaFを0.1nm/secで1nm、及びAlを1nm/secで200nm成膜する。金属蒸着室では、抵抗加熱(RE)法(RE蒸着源は6点式×2の計12点存在する)及びEB法(EB蒸着源は6点式×1の計6点存在する)での成膜が可能だが、基板上のTFTへのダメージを考慮すると、抵抗加熱法の使用が望ましい。蒸着源以外の機構及び成膜処理方法は有機蒸着室1104及び有機蒸着室2105と全く同様である。
以上のように必要な処理を終えた基板は、搬送室101経由で再び出発点の基板・マスクストック室102に戻す。尚、上記は緑色発光の単色パネルを得るために必要な一連の処理を示したが、特に限定されない。
投入した全ての基板に対して同様の処理が完了し、マスクを各蒸着室から基板・マスクストック室102へ回収したら、蒸着モードは終了し、本製造装置は引き続き封止モードに入る。
尚、以上では、使用するマスク3枚を予め蒸着室に配置し、蒸着処理中はマスクを交換しない「マスク交換無しモード」の場合についてのみ記載したが、素子構造によっては、蒸着室1室につき複数のマスクを使用したい、という要求も当然出てくる。そのような場合でも本製造装置は対応可能であり、基板・マスクストック室に予め必要なマスクを3枚以上セットしておき、蒸着室での処理の合間にマスク交換を行えばよい(仕様上ではこのモードを「マスク交換有リモード」と呼んで区別している)。但し、使用マスクを増やせば、同時に流せる基板の枚数は当然減少する。
以下、封止モードについて説明する。
まず搬送室101、基板・マスクストック室102、封止ガラスストック室108をベントする必要がある。搬送室及び基板・マスクストック室に関しては、蒸着モード終了後すぐにベント処理を行えばよい。また、封止ガラスストック室に関しては、前処理を終えた対向基板のセットをなるべく封止直前に行うことによって、シール剤や乾燥剤の劣化を抑えることが出来る。セット後、封止ガラスストック室の排気・ベント処理を複数回(本実施例では2回とする)行うことによって、封止モード時における搬送室の水分濃度の低下が防止出来るのみならず、対向に塗布したシール剤の脱泡も行える。封止ガラスストック室の最後のベント処理が終了後、すぐに封止処理に入れるのが理想的である。これは、搬送室及び基板・マスクストック室のベント処理、封止ガラスストック室への対向基板投入、さらに封止ガラスストック室のベント処理、の各処理のタイミングを作業者がうまく設定することによって可能となる。
次に、基板を基板・マスクストック室102から、対向基板を封止ガラスストック室108から、それぞれ搬送室101経由でそれぞれ封止室109に搬送する。封止室において、基板の端部同士を合わせて基板・対向基板のメカアライメント処理終了後、基板・対向基板を貼り合せ、加圧することによって封止を行う。さらに対向基板側(下側)からUV照射を行い、シール剤(本実施例ではUV硬化樹脂とする)を硬化させる。この際、遮光マスクを使用し、シール剤の部分だけ選択的にUV照射を施すことが可能である。尚、本実施例では遮光マスクは石英ガラス上にCr膜が成膜されたものであり、搬送室の搬送ロボットでは搬送不可能であるため、封止室に直接作業者がセッティングを行うものとする。
以上の封止処理によって、基板と対向基板は一体のパネルとなる。このパネルを封止室109から搬送室101経由で基板・マスクストック室102に搬送する。以下、次の基板及び対向基板に関しても同様の処理を行う。最終的に7枚のパネルが基板・マスクストック室に収納され、封止モードは終了する。
封止モード終了後、基板・マスクストック室から完成したパネルを取り出せば良い。
以上に示した、蒸着モード、及び封止モードにおける一連の処理は制御系を利用して全自動で行うことが可能である。具体的には、基板毎に搬送ルート・処理内容等の情報を含んだレシピを予め登録しておけば、処理開始の合図を送るだけで、この登録したレシピに従って自動的に各基板に対する一連の処理が行われる。
本実施例では実施例1で示した工程で作製した発光素子において、定電流駆動を行った際の輝度劣化について測定した。
素子構造を図2に示す。まず、陽極201として110nmのITOが成膜されたガラス基板207に対し、10−5〜10−6Paの真空下で正孔注入層202としてCuPcを20nm蒸着した後、酸素ガス雰囲気中に5分間曝し、その後正孔輸送層203としてNPBを60nm、発光層204としてAlqとDMQAの共蒸着膜を37.5nm、電子輸送層205としてAlqを37.5nm、次いで陰極206としてCaFを1nm、Alを200nm蒸着した。AlqとDMQAの質量比は1:0.003であった。そして、紫外線硬化樹脂を塗布した乾燥剤付き対向ガラスと貼り合わせ、紫外線を照射することにより封止を行った。
この素子を用い、1000cd/mに対応する電流密度9.2mA/mで、定電流信頼性を行った。結果を図3のプロット「酸素雰囲気あり」に示す。
[比較例1]
比較のために、実施例2と素子構造は同様で、CuPcを蒸着した後に、酸素雰囲気に曝すことなく、真空一貫でNPBを蒸着した素子において、初期輝度を実施例2と同じ1000cd/mに設定し、定電流駆動を実施した際の信頼性試験を行った(電流密度10.2mA/m)。結果を図3のプロット「酸素雰囲気なし」に示す。両者を比較すると、「酸素雰囲気あり」の素子は、定電流駆動においては、特に初期劣化を抑えていることが分かる。
本実施例では、実施例2の素子構造を少し変化させて、素子の定電流信頼性を測定した。実施例2では発光層の質量比がAlqとDMQAで1:0.003に対し、本実施例では1:0.01にする。他の素子構造及び素子作製方法は同一であった。初期輝度は1000cd/mであった。これに対応する電流密度は13.4mA/cmであった。「酸素雰囲気あり」に示す。
[比較例2]
比較のために、実施例3と素子構造は同様で、CuPcを蒸着した後に、酸素雰囲気に曝すことなく、真空一貫でNPBを蒸着した素子において、初期輝度を実施例3と同じ1000cd/mに設定し、定電流駆動を実施した際の信頼性試験を行った(電流密度15.9mA/m)。結果を図4のプロット「酸素雰囲気なし」に示す。両者を比較すると、「酸素雰囲気あり」の素子は、定電流駆動においては、特に初期劣化を抑えていることが分かる。
本実施例では、本発明で開示した発光装置の例として、パッシブマトリクス型発光装置を例示する。図5Aにはその上面図を示し、図5Bには図5AをA−A’で切断した時の断面図を示す。なお、発光素子の素子構成としては様々な形態が可能であるが、例えば本明細書中の実施例2や実施例3のような構造を適用すればよい。
図5Aにおいて、501は基板であり、ここではガラス材を用いる。プラスチック材を用いることも可能であり、プラスチック材としては、ポリイミド、ポリアミド、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエーテルスルホン(以下、「PES」と記す)、ポリカーボネート(以下、「PC」と記す)、ポリエチレンテレフタレート(以下、「PET」と記す)もしくはポリエーテルニトリル(以下、「PEN」と記す)を板状、もしくはフィルム状にしたものが使用できる。
502は酸化物導電膜からなる走査線(陽極)であり、本実施例ではITOを用いる。また、503は金属膜からなるデータ線(陰極)であり、本実施例ではCaFとAlを積層したものを用いる。また、504はアクリル樹脂からなるバンクであり、データ線503を分断するための隔壁として機能する。走査線502とデータ線503は両方とも、ストライプ状に複数形成されており、互いに直交するように設けられている。なお、図5Aでは図示していないが、走査線502とデータ線503の間には有機化合物層が挟まれており、交差部505が画素となる。
そして、走査線502およびデータ線503はTABテープ507を介して外部の駆動回路に接続される。なお、508は走査線502が集合してなる配線群を表しており、509はデータ線503に接続された接続配線506の集合からなる配線群を表す。また、図示していないが、TABテープ507の代わりに、TABテープにICを設けたTCPを接続してもよい。
また、図5Bにおいて、510はシール材、511はシール材510により基板501に貼り合わされたカバー材である。シール材510としては光硬化樹脂を用いていればよく、脱ガスが少なく、吸湿性の低い材料が望ましい。カバー材としては基板501と同一の材料が好ましく、ガラス(石英ガラスを含む)もしくはプラスチックを用いることができる。ここではガラス材を用いる。
次に、画素領域の構造の拡大図を図5Cに示す。513は有機化合物層である。なお、図5Cに示すように、バンク504は下層の幅が上層の幅よりも狭い形状になっており、データ線503を物理的に分断できる。また、シール材510で囲まれた画素部514は、樹脂からなる封止材515により外気から遮断され、有機化合物層の劣化を防ぐ構造となっている。
以上のような構成からなる本発明の発光装置は、画素部514が走査線502、データ線503、バンク504および有機化合物層513で形成されるため、非常に簡単なプロセスで作製することができる。
また、本実施例に示した発光装置の表示面(画像を観測する面)に偏光板512をもうけてもよい。この偏光板は、外部から入射した光の反射を押さえ、観測者が表示面に映り込むことを防ぐ効果がある。一般的には、円偏光板が用いられている。ただし、有機化合物層から発した光が偏光板により反射されて内部に戻ることを防ぐため、屈折率を調節して内部反射の少ない構造とすることが好ましい。
本実施例では、画素部に本発明の電界発光素子を有する発光装置について図6A、6Bを用いて説明する。なお、図6Aは、発光装置を示す上面図、図6Bは図6AをB−B’で切断した断面図である。点線で示された601は駆動回路部(ソース側駆動回路)、602は画素部、603は駆動回路部(ゲート側駆動回路)である。また、604は封止基板、605はシール剤であり、シール剤605で囲まれた内側607は、空間になっている。
なお、608はソース側駆動回路601及びゲート側駆動回路603に入力される信号を伝送するための配線であり、外部入力端子となるFPC 609からビデオ信号、クロック信号、スタート信号、リセット信号等を受け取る。なお、ここではFPCしか図示されていないが、このFPCにはプリント配線基盤(以下、「PWB」と記す)が取り付けられていても良い。本明細書における発光装置には、発光装置本体だけでなく、それにFPCもしくはPWBが取り付けられた状態をも含むものとする。
次に、断面構造について図6Bを用いて説明する。基板610上には駆動回路部及び画素部が形成されているが、ここでは、駆動回路部であるソース側駆動回路601と、画素部602が示されている。
なお、ソース側駆動回路601はnチャネル型TFT623とpチャネル型TFT624とを組み合わせたCMOS回路が形成される。また、駆動回路を形成するTFTは、公知のCMOS回路、PMOS回路もしくはNMOS回路で形成しても良い。また、本実施の形態では、基板上に駆動回路を形成したドライバー一体型を示すが、必ずしもその必要はなく、基板上ではなく外部に形成することもできる。
また、画素部602はスイッチング用TFT 611と、電流制御用TFT 612とそのドレインに電気的に接続された第1の電極613とを含む複数の画素により形成される。なお、第1の電極613の端部を覆って絶縁物614が形成されている。ここでは、ポジ型の感光性アクリル樹脂膜を用いることにより形成する。
また、カバレッジを良好なものとするため、絶縁物614の上端部または下端部に曲率を有する曲面が形成されるようにする。例えば、絶縁物614の材料としてポジ型の感光性アクリルを用いた場合、絶縁物614の上端部のみに曲率半径(0.2μm〜3μm)を有する曲面を持たせることが好ましい。また、絶縁物614として、感光性の光によってエッチャントに不溶解性となるネガ型、或いは光によってエッチャントに溶解性となるポジ型のいずれも使用することができる。
第1の電極613上には、電界発光層616、および第2の電極617がそれぞれ形成されている。ここで、陽極として機能する第1の電極613に用いる材料としては、仕事関数の大きい材料を用いることが望ましい。例えば、ITO膜、インジウム亜鉛酸化物膜、窒化チタン膜、クロム膜、タングステン膜、Zn膜、pt膜などの単層膜の他、窒化チタンとアルミニウムを主成分とする膜との積層、窒化チタン膜とアルミニウムを主成分とする膜と窒化チタン膜との3層構造等を用いることができる。なお、積層構造とすると、配線としての抵抗も低く、良好なオーミックコンタクトがとれ、さらに陽極として機能させることができる。
また、有機化合物層616は、少なくとも発光層とフタロシアニンを用いた正孔注入層があればどのようなものを用いてもよい。例えば本明細書中の実施例2や実施例3のような構造を適用すればよい。
さらに、有機化合物層616上に形成される第2の電極(陰極)617に用いる材料としては、仕事関数の小さい材料(Al、Ag、Li、Ca、またはこれらの合金MgAg、MgIn、AlLi、CaF、またはCaN)を用いればよい。なお、電界発光層616で生じた光が第2の電極617を透過させる場合には、第2の電極(陰極)617として、膜厚を薄くした金属薄膜と、透明導電膜(ITO、酸化インジウム酸化亜鉛合金、酸化亜鉛等)との積層を用いるのが良い。
さらにシール剤605で封止基板604を素子基板610と貼り合わせることにより、素子基板601、封止基板604、およびシール剤605で囲まれた空間607に発光素子618が備えられた構造になっている。なお、空間607には、不活性気体(窒素やアルゴン等)が充填される場合の他、シール剤605で充填される構成も含むものとする。
なお、シール剤605にはエポキシ系樹脂を用いるのが好ましい。また、これらの材料はできるだけ水分や酸素を透過しない材料であることが望ましい。また、封止基板604に用いる材料としてガラス基板や石英基板の他、ポリイミド、ポリアミド、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、PES、PC、PET、PEN等からなるプラスチック基板を用いることができる。
以上のようにして、本発明の電界発光素子を有する発光装置を得ることができる。
上記実施例で述べた本発明の発光装置は、寿命が長いという利点を有する。したがって、前記発光装置が表示部等として含まれる電子機器は、従来よりも長保ちする電子機器となる。
また、前記発光装置は、自発光型であることから液晶表示装置のようなバックライトは必要なく、有機化合物層の厚みも1μmに満たないため、薄型軽量化が可能である。したがって、前記発光装置が表示部等として含まれる電子機器は、従来よりも薄型軽量な電子機器となる。このことも、特に携帯機器のような電子機器に関して、便利さ(持ち運びの際の軽さやコンパクトさ)に直結するため、極めて有用である。さらに、電子機器全般においても、薄型である(かさばらない)ことは運送面(大量輸送が可能)、設置面(部屋などのスペース確保)からみても有用であることは疑いない。
なお、前記発光装置は自発光型であるために、液晶表示装置に比べて明るい場所での視認性に優れ、しかも視野角が広いという特徴を持つ。したがって、前記発光装置を表示部として有する電子機器は、表示の見やすさの点でも大きなメリットがある。
すなわち、本発明の発光装置を用いた電子機器は、薄型軽量・高視認性といった従来の発光素子の長所に加え、長寿命いう特長も保有しており、極めて有用である。
本実施例では、本発明の発光装置を表示部として含む電子機器を例示する。
その具体例を図7A−7Fおよび図8A、8Bに示す。なお、本実施例の電子機器に含まれる発光装置は、本発明で開示した発光装置のいずれを用いても良い。例えば、実施例4や実施例5で示した表示装置を用いればよい。
図7Aは発光素子を用いたディスプレイ装置であり、筐体701a、支持台702a、表示部703aを含む。本発明の発光装置を表示部703aとして用いたディスプレイを作製することにより、薄く軽量で、長保ちするディスプレイを実現できる。よって、輸送が簡便になり、設置の際の省スペースが可能となる上に、寿命も長い。
図7Bはビデオカメラであり、本体701b、表示部702b、音声入力部703b、操作スイッチ704b、バッテリー705b、受像部706bを含む。本発明の発光装置を表示部702bとして用いたビデオカメラを作製することにより、寿命が長く、軽量なビデオカメラを実現できる。
図7Cはデジタルカメラであり、本体701c、表示部702c、接眼部703c、操作スイッチ704cを含む。本発明の発光装置を表示部702cとして用いたデジタルカメラを作製することにより、寿命が長く、軽量なデジタルカメラを実現できる。
図7Dは記録媒体を備えた画像再生装置であり、本体701d、記録媒体(CD、LD、またはDVDなど)702d、操作スイッチ703d、表示部(A)704d、表示部(B)705dを含む。表示部(A)704dは主として画像情報を表示し、表示部(B)705dは主として文字情報を表示する。本発明の発光装置をこれら表示部(A)704dや表示部(B)705dとして用いた前記画像再生装置を作製することにより、軽量な上に、長保ちする前記画像再生装置を実現できる。なお、この記録媒体を備えた画像再生装置には、CD再生装置、ゲーム機器なども含む。
図7Eは携帯型(モバイル)コンピュータであり、本体701e、表示部702e、受像部703e、操作スイッチ704e、メモリスロット705eを含む。本発明の発光装置を表示部702eとして用いた携帯型コンピュータを作製することにより、寿命が長く、薄型軽量な携帯型コンピュータを実現できる。なお、この携帯型コンピュータはフラッシュメモリや不揮発性メモリを集積化した記録媒体に情報を記録したり、それを再生したりすることができる。
図7Fはパーソナルコンピュータであり、本体701f、筐体702f、表示部703f、キーボード704fを含む。本発明の発光装置を表示部703fとして用いたパーソナルコンピュータを作製することにより、寿命が長く、薄型軽量なパーソナルコンピュータを実現できる。特に、ノートパソコンのように持ち歩く用途が必要な場合、軽さの点で大きなメリットとなる。
なお、上記電子機器はインターネットなどの電子通信回線や電波などの無線通信を通じて配信される情報を表示することが多くなってきており、特に動画情報を表示する機会が増えている。発光素子の応答速度は非常に速く、そのような動画表示に好適である。
次に、図8Aは携帯電話であり、本体801a、音声出力部802a、音声入力部803a、表示部804a、操作スイッチ805a、アンテナ806aを含む。本発明の発光装置を表示部804aとして用いた携帯電話を作製することにより、寿命が長く、薄型軽量な携帯電話を実現できる。
図8Bは音響機器(具体的には車載用オーディオ)であり、本体801b、表示部802b、操作スイッチ803b、804bを含む。本発明の発光装置を表示部802bとして用いた音響機器を作製することにより、寿命が長く、軽量な音響機器を実現できる。また、本実施例では車載用オーディオを例として示すが、家庭用オーディオに用いても良い。
なお、図7A〜図8Bで示したような電子機器において、さらに光センサを内蔵させ、使用環境の明るさを検知する手段を設けることで、使用環境の明るさに応じて発光輝度を変調させるような機能を持たせることは有効である。使用者は、使用環境の明るさに比べてコントラスト比で100〜150の明るさを確保できれば、問題なく画像もしくは文字情報を認識できる。すなわち、使用環境が明るい場合は画像の輝度を上げて見やすくし、使用環境が暗い場合は画像の輝度を抑えて消費電力を抑えるといったことが可能となる。
また、本発明の発光装置を光源として用いた様々な電子機器も、寿命が長く、薄型軽量化が可能であるため、非常に有用と言える。代表的には、液晶表示装置のバックライトもしくはフロントライトといった光源、または照明機器の光源として本発明の発光装置を含む電子機器である。
したがって、本実施例に示した図7A〜図8Bの電子機器の表示部を、全て液晶ディスプレイにする場合においても、その液晶ディスプレイのバックライトもしくはフロントライトとして本発明の発光装置を用いた電子機器を作製することにより、長保ちする上に、薄くて軽量な電子機器が達成できる。

Claims (8)

  1. 陽極と、陰極と、前記陽極および前記陰極の間に設けられた発光層と、前記陽極および前記陰極の間に設けられた正孔注入層とを有する発光素子の作製方法において、前記正孔注入層はフタロシアニンにより形成し、かつ、正孔注入層成膜後にガス雰囲気に曝すことを特徴とする発光素子の作製方法。
  2. 請求項1において、前記フタロシアニンは銅フタロシアニンであることを特微とする発光素子の作製方法。
  3. 請求項1において、前記正孔注入層にフタロシアニンを酸化しうる性質を有する電子受容性化合物をドープすることを特徴とする発光素子の作製方法。
  4. 請求項1において、前記ガスが電子受容性ガスであることを特徴とする発光素子の作製方法。
  5. 請求項1において、前記ガスが酸素ガスであることを特徴とする発光素子の作製方法。
  6. 請求項3において、前記電子受容性化合物はTCNQ−F4あるいはVであることを特徴とする発光素子の作製方法。
  7. 陽極と、陰極と、前記陽極および前記陰極の間に設けられた発光層と、前記陽極および前記陰極の間に設けられた正孔注入層とを有する発光素子において、前記正孔注入層はフタロシアニンと、該フタロシアニンを酸化する電子受容性化合物を含んでいることを特徴とする発光素子。
  8. 請求項7において、前記電子受容性化合物はTCNQ−F4あるいはVであることを特徴とする発光素子。
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