JPWO2004036432A1 - データベースのアクセラレーター - Google Patents
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Abstract
Description
本発明者は、従来の階層型インデックスに代えてロケーション・テーブルと代替キー・テーブルという概念を導入し、インデックスの処理に伴う複雑な処理を簡素化し、テーブル自体の検索をバイナリー・サーチなどの手法を用いることにより、高速化と、メンテナンスの容易性を確保できるようにした「データ格納検索方式」を発明した(日本国特許第3345628、米国特許第6415375号参照、米国特許第6584555号参照)。
更に、「データベースの再編成システム、並びに、データベース(以下、「データベース再編成システム」と呼ぶ):PCT/JP03/11592」では、「データ検索格納方式」で発明したデータベースに対して、データベースを稼動させながら再編成が行える仕組を提案した。更に、代替キー・テーブルに対して代替キー・ロケーション・テーブルを付加することにより、効率的な再編成が可能となることを提案している。
ここで、本発明者が提案したデータ格納検索方式の内容について簡単に説明しておくことにする。本発明のデータ格納検索方式は、ロケーション・テーブルと代替キー・テーブルを使用し、それらに対して、バイナリー・サーチを行うことにより、目的のレコードを検索するものである。
データレコードはプライマリー・ブロックに、主キーの順に格納する。そのプライマリー・ブロックにデータレコードを追加する場合に、プライマリー・ブロックが満杯である場合に、オーバーフロー・ブロックを、そのプライマリー・ブロックに連結して、データレコードを格納する。オーバーフロー・ブロックに、更にオーバーフロー・ブロックを連結することが可能である。
各プライマリー・ブロックのアドレスが記載されたロケーション・テーブル・レコード(または、ロケーション・テーブル・エントリー)を連続領域に有するロケーション・テーブルを有する。
ロケーション・テーブルは連続した領域に予め確保する。ここで連続した領域とは、論理的な順序であり、物理的な領域では、離れていても良い。このような場合には、アドレス変換テーブルを用いて、論理的に連続していると扱うことができる。これは、以下の説明でも同様である。
ロケーション・テーブルの使用領域の最後を示すために、最終ポインターを用いる。
レコードはブロックと言う固定長の格納領域に格納する。ブロックは、プライマリー・ブロックとオーバーフロー・ブロックからなる。最後のプライマリー・ブロックにレコードが追加できない場合は、その後にプライマリー・ブロックを追加して、レコードの格納を行う。
ここで、連結とは、物理的に連結されていることを意味するのではなく、プライマリー・ブロックが一番目のオーバーフロー・ブロックのアドレスを保持し、1番目のオーバーフロー・ブロックが2番目のオーバーフロー・ブロックのアドレスを保持している状態が、あたかも物理的にブロックが繋がれているように扱えることから、そのような表現を使用している(以下、同様である)。
このように格納するので、ロケーション・テーブル・エントリーは、主キーの順番に並んでいる。主キーによる検索は、ロケーション・テーブルの最初のアドレスと最終ポインターが指しているロケーション・テーブル・エントリーの間に対して、バイナリー・サーチを行うことにより、ブロックを見つけ、そのブロック内で目的のレコードを見つける。当該ブロックにオーバーフロー・ブロックが連結されている場合は、オーバーフロー・ブロックも検索の対象となる。
ここでは、検索に関して述べているが、レコードの更新、追加、削除も同様のロジックで実現できる。
代替キー値と主キー値からなる代替キー・レコード(または代替キー・エントリー)は、代替キー・ブロックに代替キー値の順番に格納する。
その代替キー・ブロックに代替キー・エントリーを追加する場合に、その代替キー・ブロックが満杯である場合に、代替キー・オーバーフロー・ブロックを代替キー・ブロックに連結して、代替キー・エントリーを格納する。代替キー・オーバーフロー・ブロックに、更に代替キー・オーバーフロー・ブロックを連結することが可能である。
各代替キー・ブロックのアドレスが記載された代替キー・ロケーション・テーブル・レコード(または、代替キー・ロケーション・テーブル・エントリー)を連続領域に有する代替キー・ロケーション・テーブルを有する。
代替キー・ロケーション・テーブルは連続した領域に予め確保する。
代替キー・ロケーション・テーブルの使用領域の最後を示すために、代替キー最終ポインターを用いる。
代替キー・エントリーの追加で、既存の代替キー・エントリーの代替キー値より大きい代替キー値を持つ代替キー・エントリーは、最後の代替キー・ブロックに格納し、その代替キー・ブロックに格納できない場合には新たに代替キー・ブロックを作成し、その代替キー・ブロックに当該レコードを格納する。
代替キー・ロケーション・テーブルと代替キー・ブロックを組にして、代替キー・テーブルと呼ぶ。
代替キーは、データベースにおけるノンユニークなキーのことで、例えば、従業員データベースにおける、氏名や生年月日などのことである。代替キーは、或る種類のデータベースに対して、無くても良いし、複数あっても構わない。
或る代替キーを持ったレコードを検索する方法は、代替キー・ロケーション・テーブルの最初のエントリーと、代替キー最終ポインターが指している代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーの間をバイナリー・サーチし、目的の代替キー・ブロックを見つけ、その代替キー・ブロックの中を検索して、目的の代替キーを持つ代替キー・エントリーを見つける。その代替キー・ブロックに代替キー・オーバーフロー・ブロックが連結されている場合には、代替キー・オーバーフロー・ブロックも検索の対象となる。
次に、その代替キー・エントリーの主キーによって、ロケーション・テーブルをバイナリー・サーチし、目的のブロックを見つけ、そのブロック内から目的のレコードを見つけ出す。当該ブロックにオーバーフロー・ブロックが連結されている場合は、オーバーフロー・ブロックも検索の対象となる。
尚、代替キーはノンユニークであるので、同一の代替キー値を持ったレコードが複数存在する可能性がある。この場合は、代替キー・ブロック中の次の代替キー・レコードが同一の代替キー値である場合には、上記と同様な動作を繰り返す。
ここでは、検索に関して述べているが、レコードの更新、追加、削除も同様のロジックで実現できる。
また、複数の代替キーが存在する場合には、代替キーの種類と同じ数の代替キー・テーブルを作成し、使用することになる。
以上のような特徴を持つ「データ格納検索方式」では、ハードウエアの性能を最大限に引き出し、大幅な高速化を実現することが可能であるが、一方で、その性能の上限になると、それ以上の処理性能を提供することができない、つまり、スケーラビリティが無い方式であった。これは、従来の他の方法も本質的には同様である。但し、従来の方法はハードディスクの使用を前提に考えられているため、これを、半導体などの高速メモリー上に乗せることにより、ハードディスク上で実現しているスピードに対して、高速化を図ることが可能であったが、高速メモリーの性能限界が上限になるものであり、本質的なスケーラビリティを提供するものではなかった。
従来の技術でスケーラビリティを向上させる技術とされるものに、ロード・バランサーが上げられる。これは、サーバーを複数用意して、それが見かけ上一台のサーバーであるかのようにするものである。外部からの処理要求が過大な場合、まず、ロード・バランサーに処理要求を入れ、ロード・バランサーが処理要求を複数のサーバーの何れかに割り当てることにより、一台当りの処理負荷を低減させ、それによりスケーラビリティの向上を図ろうとするものである。しかしながら、この方式には致命的な欠陥があった。それは、複数のサーバーが処理できるのは、処理のロジック部分のみであり、データベースは一つであり、各サーバーから同一のデータベースをアクセスするため、データベースの性能が処理性能を規定してしまうということであった。つまり、処理要求が増加して、サーバーを増加させても、データベースの性能が上限となってしまうということである。
「データ格納検索方式」においてスケーラビリティを確保する方法の一つとして、本発明者による「データバックアップ・リカバリー方式PCT/JP01/03126」で、実際のデータ更新・参照用のプライマリー・システムに対して、そのバックアップ・コピーであるセカンダリー・システムを設け、本来的な目的としてはバックアップ・リカバリー用のシステムとして利用する他に、セカンダリー・システムを参照用のシステムとして使用することにより、一定のスケーラビリティが確保できることが考案されている。
この方法では、更新トランザクション量が、参照トランザクション量に比較して、一般的に1対10程度であることから、セカンダリー・システムを参照用に使用することにより、プライマリー・システムの負荷を軽減することが可能であるとするものである。しかしながら、セカンダリー・システムを更新用には使用できないことから、スケーラビリティの確保としては限界が低いものであった。
また、この方法では、セカンダリー・システムは、プライマリー・システムと同等の構成が必要であり、ロケーション・テーブル、データ格納用ファイル(ブロックの集合)、代替キー・テーブル(ゼロ、または、1つ、または、複数)をセットとして用意するものであったため、バックアップの目的以外にスケーラビリティ確保の目的として、セカンダリー・システムを複数用意することは、費用的に負担が大きくなるものであった。
「データ格納検索方式」以外の従来の方法では、上記以外に、データを保持するサーバーのミラー化によって性能向上を図ることが一般的に行われているが、ミラーとなるデータベースは、元のデータベースと同じ容量が必要であるため、大きな格納容量を必要とするものである上に、ミラー・データベースは基本的に参照用にしか使用できず、更新は制限が大きなものであった。主サーバーのデータが変更された場合に、ミラー・サーバーに、その更新内容を反映することが、一定時間遅れてしか実現できないという制限である。これは、ミラー・サーバーでデータの更新を行うと、主サーバーでの更新との時間差(タイムラグ)のため、更新結果が無効になってしまう危険性があるということであり、通常のデータ処理では採用できない方法であった。このように、ミラー・サーバーを使用した性能向上は、通常のリアル・タイム・データ処理では使用できないものであった。
このように、データベースに対するスケーラビリティの確保は重要な課題であるが、十分な解決方法が存在してこなかったのが実情である。これは、従来の方法では、データそのものを複写する必要があるのに加え、インデックス構造が複雑なために、インデックスが更新された場合の複写が面倒であった、ということに起因している。
課題を解決する為の手段
本発明は、主キーを含むデータ項目を持つデータレコードと、データレコードを主キーの順に格納するプライマリー・ブロックと、各プライマリー・ブロックのアドレスが記載されたロケーション・テーブル・エントリーを連続領域に有するロケーション・テーブルとを保有するプライマリー・システムを備え、及び、各プライマリー・ブロックのアドレスが記載されたフランド・ロケーション・テーブル・エントリーを連続領域に有するフランド・ロケーション・テーブルを保有するアクセラレーター・システムを備えたデータベースのアクセラレーターにある。
また、本発明は、主キーと代替キーを含むデータ項目を持つデータレコードと、データレコードを主キーの順に格納するプライマリー・ブロックと、代替キーと主キーからなる代替キー・エントリーと、代替キー・エントリーを含む代替キー・ブロックと、代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーを連続領域に有する代替キー・ロケーション・テーブルを保有するプライマリー・システムを備え、及び、フランド代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーを連続領域に有するフランド代替キー・ロケーション・テーブルを保有するアクセラレーター・システムを備えたデータベースのアクセラレーターにある。
本発明の概要は、次のようなものである。「データ検索格納方式」を用いてデータベース・システムを構築し、主キー(異なるレコードのキー値が重複しないユニークなキーで、レコードに一つ存在するもの)での検索の場合を考えてみる。主キーの検索は、ロケーション・テーブルに対してバイナリー・サーチを用いて行うが、この場合のアクセス回数は、以下のようになる。
仮に、データ件数が、10億件ある場合で、ブロックに平均して20レコード格納できるとすると、ブロックの数は5000万件となる。オーバーフロー・ブロックが発生していない場合、ロケーション・テーブル・エントリーの数が5000万件となる。このロケーション・テーブルに対してバイナリー・サーチを行って、対象となるブロックを検索することになるが、バイナリー・サーチの回数は、底を2とするlogの値となる。この場合は、25.6となり、切り上げて26回以内が解となる。
一方、ブロック内におけるレコードの検索は、特殊な方法を使わずに、先頭からレコードを読んでいった場合で、期待値は10回となる。また、バイナリー・サーチが可能な場合は5回以内となる。
つまり、一つのブロックを検出するために、ロケーション・テーブルを26回検索する必要があることを示している。また、レコードを検索するための負荷は、ロケーション・テーブルに対するアクセスの方が、ブロックに対する負荷よりも高いことを示している。
このことは、代替キーを用いた検索でも同様である。本発明では、代替キー・テーブルに、代替キー・ロケーション・テーブルを採用した形式を用いることを前提に説明を行う。代替キーを用いた検索は、代替キー・ロケーション・テーブルに対してバイナリー・サーチを行うことによって行う。代替キー・ブロックが平均的に50のエントリーを保持しているとする。代替キー・ブロック数は2000万ブロックとなる。つまり、代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーの数が2000万ということになる。この代替キー・ロケーション・テーブルに対してバイナリー・サーチを行う。バイナリー・サーチの回数は、24.3となり、切り上げて25回以内となる。
代替キー・ブロック内の代替キー・エントリーは固定長とすることができるので、代替キー・エントリーをバイナリー・サーチを用いて検索する場合は、6回以内となる。
つまり、代替キーロケーション・テーブルに対する負荷が、代替キー・ブロックに対する負荷を大きく上回ることになる。
また、同一のブロックをアクセスする確率は、かなり低いものである。何故ならば、トランザクションの平均時間が100分の1秒として、1秒あたりのトランザクション処理数が1万件だとし、トランザクションあたりのデータ更新件数が50件とすると、以下のようになる。
あるトランザクションが実行中に、他のトランザクションが実行されるのは、平均的に100トランザクションとなる。となると、その時点で同時に更新が行われるレコードは、100×50=5000となる。
一方、ブロックの総数は5000万ブロックであるから、ブロック排他を前提とした場合でも、同一のブロックに格納されているレコードが同時に使用される確率は、非常に低いものとなる。
このことは、ロケーション・テーブルや代替キー・ロケーション・テーブルを複数用意し、最新のエントリー、代替キー・エントリーをコピーして、キー検索の可能パス数を増加し、更に、各パスに対してCPUを割り当てることにより、処理データ量を増加することができることを示している。
ここで、データベース(ロケーション・テーブルとブロック、代替キー・ロケーション・テーブルと代替キー・ブロック)を保持して検索・更新を行うサーバーをプライマリー・システムと呼ぶことにする。図1はプライマリー・システムの一例である。データを格納するブロックと、ブロックを管理するロケーション・テーブルの組、代替キー・エントリーを格納する代替キー・ブロックと、代替キー・ブロックを管理する代替キー・ロケーション・テーブルの組(代替キー・テーブル)とからなる。代替キー・テーブルは、代替キーの種類毎に作成する。代替キーの種類とは、社員マスターにおける、所属や生年月日、入社年月日などである。
図1では、代替キーの種類が3種類の場合を表している。
図2は、プライマリー・システムとアクセラレーター・システムの例である。アクセラレーター・システムとは、プライマリー・システムの機能の内、ロケーション・テーブルと代替キー・ロケーション・テーブルの全部または一部を保持して、それらのテーブルをプライマリー・システムと同期させる機能と、それらのテーブルを用いてレコードが格納されているブロックを検索する機能を保持しているものを言う。アクセラレーター・システムはブロックを保有せず、アクセラレーター・システムのロケーション・テーブル・エントリーは、プライマリー・システムのブロックのアドレスを保持している。同様に、アクセラレーター・システムの代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーは、プライマリー・システムの代替キー・ブロックのアドレスを保有している。この図では、プライマリー・システムとアクセラレーター・システムの関係を具体的に示すため、アクセラレーター・システムのロケーション・テーブル及び代替キー・ロケーション・テーブルが、プライマリー・システムのブロック及び代替キー・ブロックを指している線を示したが、これより後の図面では、図面を簡潔にするため、アクセラレーター・システムからプライマリー・システムへの線は省略している。
また、オーバーフロー・ブロックや代替キー・オーバーフロー・ブロックが存在するか否かは本質的な問題では無いので、ここを始め多くの図面では省略している。
プライマリー・システムで、データの追加・更新・削除などにより、ブロック内のデータが書き換えられ、それに伴ってロケーション・テーブルが変更された場合には、プライマリー・システムからアクセラレーター・システムに対して、ロケーション・テーブルの変更箇所(ロケーション・テーブル・エントリーの番号)と変更内容を送信して、アクセラレーター・システムの当該ロケーション・テーブル・エントリーの更新を行う。
同様に、プライマリー・システムで、データの追加・更新・削除などにより、ブロック内のデータが書き換えられ、それに伴って代替キーが変更された場合、代替キー・ブロック内の代替キー・エントリーの書き換えが行われるが、それに伴って代替キー・ロケーション・テーブルの更新が行われた場合には、プライマリー・システムからアクセラレーター・システムに対して、代替キー・ロケーション・テーブルの変更箇所(代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーの番号)と変更内容を送信して、アクセラレーター・システムの当該代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーの更新を行う。
このようにして、アクセラレーター・システムでは、最新のロケーション・テーブル及び代替キー・ロケーション・テーブルを保持する。
図20及び図21は、本発明を実際の情報処理に適用する場合の、処理サーバー(アプリケーション・サーバー)とデータベース・サーバーの関係を示したものである。図20では、ロード・バランサーを用いて、外部からの処理要求をアプリケーション・サーバーに振り分けている場合である。図21は、処理要求振り分けシステムを作成してアプリケーション・サーバーとデータベース・サーバーを接続する場合である。
図20の場合、外部からの処理要求は、ロード・バランサーによって、アプリケーション・サーバーに割り当てられる。従来の方法では、各アプリケーション・サーバーの右側には、データベース・サーバーが一つ接続されることになるが、本発明の場合には、各アプリケーション・サーバーに対して、プライマリー・システムかアクセラレーター・システムが接続されることになる。
処理サーバー0に対する処理要求に基づいてデータの検索を行う場合には、プライマリー・システムに対して要求を出す。プライマリー・システムでは、その要求が主キーである場合にはロケーション・テーブルを使用して目的のレコードを検索する。代替キーである場合には、代替キー・ロケーション・テーブルを使用して代替キー・エントリーを検索し、その代替キー・エントリーに基づいてロケーション・テーブルを検索して、目的のレコードを検索する。
処理サーバー1に対する処理要求に基づいてデータの検索を行う場合には、アクセラレーター・システム1に対して要求を出す。アクセラレーター・システムでは、その要求が主キーである場合にはアクセラレーター・システム1のロケーション・テーブルを使用して目的のロケーション・テーブル・エントリーを探し出す。ロケーション・テーブル・エントリーには、対象ブロックのアドレスが記述してあるが、アクセラレーター・システム1にはブロックが無い。これは、プライマリー・システムのブロック及びブロック内のレコードを参照するからである。
検索が代替キーである場合には、アクセラレーター・システム1の代替キー・ロケーション・テーブルを使用して目的の代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーを見つけ出す。代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーには対象となる代替キー・ブロックのアドレスが格納されている。アクセラレーター・システムには、代替キー・ブロックが無いので、プライマリー・システムの代替キー・ブロックを検索する。代替キー・エントリーを検索し、その代替キー・エントリーに基づいてアクセラレーター・システム1のロケーション・テーブルを検索して、目的のロケーション・テーブル・エントリーを検索する。その次には、プライマリー・システムのブロック及びブロック内のレコードを見つけ出す。
以上が、アクセラレーター・システム1の場合に関する説明であるが、アクセラレーター・システムが複数存在する場合の、アクセラレーター・システム2以下もアクセラレーター・システム1の場合と全く同様である。
前記例では、データの検索の場合に関して記述したが、これは、レコードの追加・更新・削除の場合も全く同様である。アクセラレーター・システム1に対するデータ処理要求に基づいてアクセラレーター・システム1内で、該当ロケーション・テーブル・エントリーの検索までを行い、その後、プライマリー・システムのブロック及びブロック内のレコードの検索を行い、更に更新・追加・削除を行う。
以上のようにアクセラレーター・システムを設けて、ロケーション・テーブルと代替キー・ロケーション・テーブルの複製を用意することにより、データベースに対する負荷を分散することが可能となる。また、アクセラレーター・システムは、ブロック及び代替キー・ブロックを保持しないため、データ格納容量としては、プライマリー・システムに比較して、数十分の1から数百分の1で済み、システムを拡張する場合に必要な費用が非常に少なくて済むことになる。
図2は、プライマリー・システムとアクセラレーター・システムの代表的な例である。
図3は、プライマリー・システムとアクセラレーター・システムが別のハードウエア上に存在している場合を示している。
図4は、プライマリー・システムで、レコードを追加する場合の例である。
図5は、プライマリー・システムで、レコードを追加(挿入)する場合の、ブロックの状況の例である。
図6は、プライマリー・システムで、レコードを追加(挿入)する場合の、ブロックの状況の例で、オーバーフロー・ブロックが発生する場合の例である。
図7は、プライマリー・システムで、レコードを追加(挿入)する場合の例である。レコードを追加したブロック4の主キー値の最大値が変更され、代替キーBの代替キー・ブロック7に代替キー・オーバーフロー・ブロックが追加され、当該代替キー・ブロックの代替キー値の最大値が変更された場合を示している。
図8は、プライマリー・システムで、レコードの追加(挿入)する場合に、当該ブロックの主キー値の最大値が変更される場合を示している。
図9は、アクセラレーター・システムで、主キー値による検索を行う場合の例である。
図10は、アクセラレーター・システムで、代替キー値によるレコードの検索を行う場合の例である。
図11は、アクセラレーター・システムで、レコードの追加を行う場合の例である。この場合、レコードの追加によって代替キー・エントリーの追加が行われるが、代替キーAの代替キー・エントリーが追加された状態を示している。
図12は、アクセラレーター・システムで、主キーによるレコードの更新を行う場合の例である。この場合、レコードの更新によって代替キー・エントリーの追加・削除が行われるが、代替キーAとBの代替キー・エントリーが追加・削除された状態を示している。
図13は、アクセラレーター・システムで、代替キーによるレコードの更新を行う場合の例である。この場合、レコードの更新によって代替キー・エントリーの追加・削除が行われるが、代替キーBとCの代替キー・エントリーが追加・削除され、代替キー・ロケーション・テーブルALB0の変更が発生した状態を示している。
図14は、対称型アクセラレーター・システムの例である。
図15は、非対称型アクセラレーター・システムの例である。
図16は、非対称型アクセラレーター・システムに、代替キー・ロケーション・テーブルALA2を追加する場合の例である。
図17は、非対称型アクセラレーター・システムで、プライマリー・システムが複数のハードウエアに分散している場合の例である
図18は、代替キー・エントリーが追加された状態の例である。
図19は、代替キー・エントリーが追加され、代替キー・オーバーフロー・ブロックが発生した状態の例である。
図20は、ロード・バランサーを使用した要求振り分けの例である。
図21は、要求振り分けシステムを使用した要求振り分けの例である。
図22は、要求振り分けシステムを使用した場合の、要求振り分けの論理の例である。
図23は、同一のハードウエアにプライマリー・システムとアクセラレーター・システムを格納した例である。
本発明では、スケーラビリティを確保する方法として、「データ格納検索方式」および「データベース再編成システム」で発明した、ロケーション・テーブルと代替キー・ロケーション・テーブルを複数用意し、それらに対するバイナリー・サーチの負荷を分散することにより全体の処理量を大幅に増加せしめるものである。
ここで、ロケーション・テーブルとブロック、代替キー・テーブル(種類ごとに1つの代替キー・ロケーション・テーブルと代替キー・ブロック)の組合せをプライマリー・システムと呼ぶ。図1が、プライマリー・システムの例である。ここでは、代替キーが3種類作成されている。
ロケーション・テーブル、代替キー・ロケーション・テーブルを保有するアクセラレーター(加速器)またはアクセラレーター・システム(加速システム)と呼ぶことにする。図2はアクセラレーター・システムの例である。アクセラレーター・システムでは、プライマリー・システムと同一のロケーション・テーブル(これを、プライマリー・システムのロケーション・テーブルと区別するために、本明細書では、フランド(frond)・ロケーション・テーブルと呼ぶことがある)と、代替キー・ロケーション・テーブル(これを、プライマリー・システムの代替キー・ロケーション・テーブルと区別するためにフランド代替キー・ロケーション・テーブルと呼ぶことがある)を持つ。一方で、ブロックと代替キー・ブロックを持たない。フランド・ロケーション・テーブルは、プライマリー・システムのロケーション・テーブルと同一のエントリーを保持することが好ましいが、最低限、ブロック・アドレスまたはブロック番号を保持することが必要である。
まず、プライマリー・システム1つについて、アクセラレーター・システム1つという構成に関して述べる。
図2はプライマリー・システムとアクセラレーター・システムの構成例である。アクセラレーター・システムのフランド・ロケーション・テーブルL1とフランド代替キー・ロケーション・テーブルALA1、ALB1、ALC1はそれぞれ、プライマリー・システムのロケーション・テーブルL0、代替キー・ロケーション・テーブルALA0、ALB0、ALC0と同一の構成、構造、内容である。つまり、プライマリー・システムのロケーション・テーブルL0に対して、アクセラレーター・システムのロケーション・テーブルL1が割り当てられる。同様に、プライマリー・システムの代替キー・ロケーション・テーブルALA0に対して、アクセラレーター・システムの代替キー・ロケーション・テーブルALA1が割り当てられる。同様に、ALB0に対して、ALB1が割り当てられる。同様に、ALC0に対してALC1が割り当てられる。また、ロケーション・テーブルのどのエントリーまでが使用されているかを示す、最終ポインターと、代替キー・ロケーション・テーブルのどのエントリーまでが使用されているかを示す代替キー・最終ポインターも、プライマリー・システムとアクセラレーター・システムで保有している。「F.P.」と表示してある矢印である。これよりも後の図面では、図面を簡潔にするために、最終ポインターを省略している。
アクセラレーター・システムは、ソフトウエアのみで実現することも可能であるし、ハードウエアと組み合わせて実現することも可能である。
図2は、アクセラレーター・システムの基本部分に関して図示したものであるが、ソフト的に実現した場合の図でもある。CPUやメモリーなどはコンピューターに備わっているものを使用すればよい。プライマリー・システムとアクセラレーター・システムは、ハード的に同一であっても良いし、別のハードウエアで実現しても良い。
図3は、ハードウエアを意識した図面である。この図面では、プライマリー・システムとアクセラレーター・システムは別のハードウエア上に存在している場合を示している。プライマリー・システムでは、ロケーション・テーブル、ブロック、代替キー・ロケーション・テーブル、代替キー・ブロックの他に、CPU、通信機構、変更情報送信機構を保有している。CPUは、ロケーション・テーブルや代替キー・ロケーション・テーブルに対するバイナリー・サーチを行う他、ブロックや代替キー・ブロックの更新、ロケーション・テーブル、代替キー・ロケーション・テーブルの更新を行う。
アクセラレーター・システムでは、フランド・ロケーション・テーブル、フランド代替キー・ロケーション・テーブルの他に、CPU、通信機構、変更情報反映機構を保有する。CPUは、フランド・ロケーション・テーブル、フランド代替キー・ロケーション・テーブルに対するバイナリー・サーチを行う。
通信機構は、プライマリー・システムからの変更情報を受け取ることと、アクセラレーター・システムで変更情報を完了した時点で、変更情報反映完了情報をプライマリー・システムに送信する。変更情報反映機構では、プライマリー・システムから送られてきた変更情報に基づき、必要な更新を行う。変更情報は、差分とすることが情報量の面から好ましいが、該当エントリーを含んだ情報であれば構わない。
この図面では、CPUは1台としてあるが、複数台用意して、ロケーション・テーブルと代替キー・ロケーション・テーブルの各々に割り当てるようにすることも可能である。また、通信機構や変更情報反映機構は、ソフトウエアのみとして、図中のCPUがハードウエアとして機能することも可能であるし、各々の機構に専用のCPUを設けることも可能である。
本明細書では、変更情報送信機構、変更情報反映機構、通信機構を通じて情報の送受信を行うような説明を行っているが、特別なハードウエアを作成することにより実現することも可能である。特定の番地の情報を変更する場合に、自動的に別の番地の情報を同じように書き換えるようにすることにより、プライマリー・システムのロケーション・テーブルと代替キー・ロケーション・テーブルが変更された場合に、アクセラレーター・システムのフランド・ロケーション・テーブルとフランド代替キー・ロケーション・テーブルを更新するような機構(同期更新機構)である。
プライマリー・システムからは、送信する方法だけでなく、通知する方法も可能である。
[プライマリー・システムでのアクセス方式]
以下では、主に方法に関しての説明を行うが、この方法を用いてシステム(プログラム)を作成することが可能である。
プライマリー・システムにおけるアクセスにおいて、主要な動作はアクセラレーター・システムを採用しない場合の動作と同一である。アクセラレーター・システムが存在する場合の最大の違いは、プライマリー・システムにおいて、ロケーション・テーブルと代替キー・ロケーション・テーブルの何れか、または双方に変更が在った場合に、プライマリー・システム上で変更を行うのみでなく、その変更情報をアクセラレーター・システムに送信し、アクセラレーター・システムのフランド・ロケーション・テーブルやフランド代替キー・ロケーション・テーブルを更新することにある。
「データバックアップ・リカバリー方式」では、プライマリー・システムに格納されているデータに対する変更を、セカンダリー・システムに反映させる方式として、同期密結合方式と非同期疎結合方式を提案してあるが、本発明では、この内、同期密結合方式を用いて、プライマリー・システムでの変更を、アクセラレーター・システムに反映させる説明を行う。同期密結合方式を用いることで実施が容易になるが、一般に知られている差分送信などの方法によっても実現は可能である。同期密結合方式とは、プライマリー・システムで変更があった場合に、バックアップ用のセカンダリー・システムに変更情報を送信し、セカンダリー・システムで該当する変更を完了するまで、プライマリー・システムが次の処理に入らない方式のことである。セカンダリー・システムは、「データバックアップ・リカバリー方式」で用いるバックアップ用のシステムのことで、本発明では、アクセラレーター・システムと読み替えることで適用できる。
[ロケーション・テーブルの更新をアクセラレーター・システムに反映させる方式]
まず、プライマリー・システム0におけるロケーション・テーブルL0の更新を、アクセラレーター・システム1に反映させる方式に関して述べる。ロケーション・テーブルL0が更新される、ということは、ロケーション・テーブルL0の或るエントリーの内容が更新される、ということである。この場合、プライマリー・システム0のロケーション・テーブルL0のエントリー「n」の内容が更新された場合、ロケーション・テーブルL0のそのエントリー番号「n」と更新後の内容を、アクセラレーター・システム1に送信する。送信は、既述したように同期密結合方式を用いて行う。また、トランザクションの種類としては、Aログ(更新後ログ)となる。また、どのファイルに対する更新かを示すために、ロケーション・テーブルL0の識別を付する。この識別とAログは、「データバックアップ・リカバリー方式」で述べられているものである。
更新は、内容の更新のほかに、エントリーの追加がある。
この場合、エントリーの「m」まで使用しており、「m+1」を新たに使用する、ということになる。そうすると、エントリー「m+1」の内容に関しては、更新の場合と全く同一であることになる。つまり、プライマリー・システム0のロケーション・テーブルL0のエントリー「m+1」の更新後の内容を、エントリーの番号と共に、アクセラレーター・システム1に、変更情報送信機構から通信機構を通じて送信する。アクセラレーター・システムでは、通信機構を通じて情報を受信し、変更情報反映機構により、該当のフランド代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーの更新を行う。但し、この場合、最終ポインターも更新されているので、最終ポインターの内容も、エントリーと同様に、アクセラレーター・システム1に送信する必要がある。
次に、予め作成しておいたロケーション・テーブルを総て使用してしまい、全く新たにロケーション・テーブルを作成し、そのロケーション・テーブルに対してエントリーを作成する場合に関して、記述する。
この場合は、最初に作成したロケーション・テーブルのエントリーの数がk個だとする。ロケーション・テーブルの追加はエントリー1つ分づつ行うことも可能であるが、効率が良くないため、ある程度まとまったロケーション・テーブルを、連続領域に作成することが好ましい。そこで、「k+1」から「k+h」まで、h個のエントリーを持つロケーション・テーブルを追加する場合に関して記述する。
この場合、まず、連続領域にh個のエントリー分の領域を持つロケーション・テーブルを作成する。h個のエントリーの、先頭アドレスと最終アドレスが確定する。その双方のアドレスと、ロケーション・テーブルの追加であることを示す識別を、プライマリー・システム0からアクセラレーター・システム1に、変更情報送信機構から通信機構を通じて送信する。このトランザクションに基づき、アクセラレーター・システム1では、フランド・ロケーション・テーブルL1の追加作成を行う。次に、プライマリー・システム0のロケーション・テーブルL0の「k+1」のエントリーが更新されることになる。何故ならば、k番目のエントリーに格納できなくなり、追加ロケーション・テーブルを作成したからである。
そこで、「k+1」のAログをプライマリー・システム0からアクセラレーター・システム1へ、変更情報送信機構から通信機構を通じて送信する。このAログの送信と、Aログに基づくアクセラレーター・システム1の更新は、通常の更新と同様である。
この送信は同期密結合方式であるので、アクセラレーター・システム1で更新が完了するまで、プライマリー・システムでは排他解除を行わず、新たなトランザクション処理で、同一のブロックなどに対する排他が発生した場合には、排他待ちになる。
レコードの挿入に伴い、プライマリー・ブロックにオーバーフロー・ブロックを追加する場合は、次の様になる。
ロケーション・テーブルL0に、当該ブロックに格納されているレコードの主キー値の最大値、最小の両方を保持しない場合は全く問題ない。ロケーション・テーブルL0のエントリーに変更が発生しないため、プライマリー・システム0からアクセラレーター・システム1へ情報を送信する必要はない。
ロケーション・テーブルL0に主キー値の最小値、最大値の両方、若しくは、何れか一方を保持している場合で、最小値または最大値が変更されなければ、同様に、プライマリー・システム0からアクセラレーター・システム1へ情報を送信する必要はない。
ロケーション・テーブルL0に主キー値の最小値、最大値の両方、若しくは、何れか一方を保持している場合で、最小値または最大値の何れかが変更された場合には、エントリー情報の変更になるので、プライマリー・システム0のロケーション・テーブルL0の当該エントリーの更新後の内容を、エントリーの番号と共に、アクセラレーター・システム1に、変更情報送信機構から通信機構を通じて送信する。アクセラレーター・システムでは、通信機構を通じて情報を受信し、変更情報反映機構により、該当のフランド・ロケーション・テーブル・エントリーの排他を行い、その後更新を行う。その後、排他の解除を行い、変更情報反映をプライマリー・システムに送信する。
[代替キー・テーブル・エントリーの更新をアクセラレーター・システムに反映する方式]
次に、代替キー・テーブルの更新に関して述べる。代替キー・テーブルは、代替キー・ロケーション・テーブルと代替キー・プライマリー・ブロックと代替キー・オーバーフロー・ブロックとで構成されている。代替キー・オーバーフロー・ブロックは、代替キー・プライマリー・ブロックに従属するものとして位置付けられ、代替キー・ロケーション・テーブルで管理されているのは、代替キー・プライマリー・ブロックのみである。
ここで、代替キー・エントリーの追加があった場合に関して、まず述べる。代替キー・プライマリー・ブロックには図6で示すようなエントリーが格納されている。この代替キー・プライマリー・ブロックに対して、エントリー「y」がエントリー「x」の直後に追加される場合は、代替キー・プライマリー・ブロックの内容は更新されるが、当該代替キー・プライマリー・ブロックの最大値、最小値の変更は無いし、代替キー・オーバーフロー・ブロックの追加も発生しないので、代替キー・ロケーション・テーブルの更新は発生しない。よって、プライマリー・システム0から、アクセラレーター・システム1に対する、更新情報の送信は無い。
次に、代替キー・プライマリー・ブロックのみの状態から、エントリーの挿入により、代替キー・オーバーフロー・ブロックが作成される場合について述べる。図6を用いて説明する。この場合、プライマリー・システムにおいて、目的の代替キー・プライマリー・ブロック「p」に代替キー・エントリー「y」を格納しようとしたが、代替キー・プライマリー・ブロック「p」に十分な空きスペースが無く格納できない状態となる。プライマリー・システムでは、代替キー・オーバーフロー・ブロックの追加を行う必要がある。これは、まず、データ格納エリアで代替キー・オーバーフロー・ブロックを作成するスペースを探し、領域の確保を行う。代替キー・オーバーフロー・ブロックの大きさは、代替キーの種類毎に一定の大きさである。
その後、プライマリー・システム0では、新たな代替キー・エントリー「y」を代替キー・プライマリー・ブロックの代替キー・エントリー「z」があった場所に格納を行い、それに伴いエントリー「z」が代替キー・オーバーフロー・ブロックに格納される。代替キー・プライマリー・ブロックの代替キー値の最小値と最大値の内、最大値が「y」になったため、最大値の情報を「y」に書き換える。また、代替キー・オーバーフロー・ブロックの代替キー値の最小値、最大値を「z」とする。
この場合も、代替キー・ロケーション・テーブルのエントリーの変更は無いため、プライマリー・システム0から、アクセラレーター・システム1に対する、更新情報の送信は無い。
次に、代替キー・ロケーション・テーブルのエントリーが更新される場合に関して述べる。図8に示すように、更新前の代替キー・プライマリー・ブロックの最後には、「x」と「y」の代替キー・エントリーが格納されている。データの更新・追加によって、新たに代替キー・エントリー「z」が追加されると、この代替キー・プライマリー・ブロックの「y」の後に、代替キー・エントリー「z」が追加されることになる。
この場合、代替キー・プライマリー・ブロック「p」の代替キー値の最大値が、「y」から「z」に更新されたことになる。この場合は、プライマリー・システム0から、アクセラレーター・システム1に対して、Aログとして、代替キー・エントリーの更新後の値と、どの代替キー・ブロックに対する更新であるかの情報、この場合は代替キー・ブロック番号「p」を送信する。この送信は同期密結合方式を使用して、変更情報送信機構から通信機構を通じて送信される。
アクセラレーター・システム1では、Aログを受信したら、変更情報反映機構が、直ちに代替キー・ロケーション・テーブルの当該エントリーを排他し、当該代替キー・エントリーの更新を行った後、排他を解除し、更新完了をプライマリー・システム0に通知する。
[主キーによる検索:プライマリー・システムの場合]
プライマリー・システム0における主キーを用いた検索は、「データ格納検索方式」で述べてあるとおりである。
検索は、プライマリー・システム0のロケーション・テーブルL0に対して、L0の先頭アドレスと、L0の最終ポインターが指しているロケーション・テーブル・エントリーの間に対してバイナリー・サーチを行い、ターゲット・キー値が含まれるロケーション・テーブル・エントリーを検索する。以下の説明では、説明を簡潔にするために、単に、ロケーション・テーブルに対してバイナリー・サーチを行う、と記述する場合があるが、実際には、ロケーション・テーブルの先頭アドレスと、ロケーション・テーブルの最終ポインターが指しているロケーション・テーブル・エントリーの間に対してバイナリー・サーチを行うことを意味している。
ロケーション・テーブル・エントリーに、そのエントリーが管理しているブロックの主キー値の最小値と最大値の両方若しくは一方を保持している場合には、その最小値と最大値とターゲット・キー値の比較を行う。主キー値の最小値と最大値をロケーション・テーブル・エントリーが保持していない場合には、ブロック内の主キー値の最小値と最大値の双方または一方と比較する。最小値と最大値の一方のみ保有している場合には、その前後のロケーション・テーブル・エントリーまたはブロックと比較する必要がある。このようにして、ターゲット・キー値を持つレコードが含まれるブロックを検索する。ブロック内には、そのターゲット・キー値を持つレコードが存在する場合と、存在しない場合がある。
検索の場合は、レコードの更新が発生しないため、ロケーション・テーブルの更新も発生せず、プライマリー・システムからアクセラレーター・システムに対して情報の送信を行うことは無い。また、原則的に排他は不要である。
[代替キーによる検索:プライマリー・システムの場合]
プライマリー・システム0における代替キーを用いた検索は、「データ格納検索方式」で述べてあるとおりである。
ターゲット・キー値(検索の目的となるキーの値)によって検索を行う。この場合、代替キーA0に対する検索であるとする。検索は、プライマリー・システム0の代替キー・ロケーション・テーブルALA0に対して、ALA0の先頭アドレスと、ALA0の代替キー・最終ポインターが指している代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーの間に対して、バイナリー・サーチを行い、ターゲット・キー値が含まれる代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーを検索する。以下の説明では、説明を簡潔にするために、単に、代替キー・ロケーション・テーブルに対してバイナリー・サーチを行う、と記述する場合があるが、実際には、代替キー・ロケーション・テーブルの先頭アドレスと、代替キー・ロケーション・テーブルの代替キー・最終ポインターが指している代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーの間に対してバイナリー・サーチを行うことを意味している。
次に、その代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーが指している代替キー・ブロック内を検索し、目的の代替キー・エントリーを見つけ出す。その代替キー・ブロックに代替キー・オーバーフロー・ブロックが連結されている場合は、代替キー・オーバーフロー・ブロックも検索の対象とする。
検索した代替キー・エントリーが、代替キー・ブロック番号「n」を指していたとする。そこで、プライマリー・システム0上の代替キー・ブロック「n」にターゲット・キー値を持つ代替キー・エントリーが存在すれば、その代替キー・エントリーが目的のエントリーとなる。ブロック「n」にターゲット・キー値を持つ代替キー・エントリーが存在しなければ、そのターゲット・キー値を持つレコードが存在しないということになる。
目的のレコードを検索するためには、ロケーション・テーブルL0において、ターゲット・レコードを含むブロックを探す必要がある。
代替キー・エントリーにブロック番号を保持している場合は、ロケーション・テーブルL0のエントリーの長さと、ブロック番号を掛けたものが、ロケーション・テーブルL0の先頭からの変位となる。そうして検索したロケーション・テーブル・エントリーが指しているブロックに目的のレコードが格納されていることになる。当該ブロック内で、検索で求めた代替キー・エントリーが指している主キー値を持つレコードの検索を行う。この場合には、レコードが見つからないという状態は発生しない。
代替キー・エントリーにブロック・アドレスを保持している場合は、代替キー・エントリーが指しているブロック・アドレスのブロックに目的のレコードが格納されていることになる。当該ブロック内で、検索で求めた代替キー・エントリーが指している主キー値を持つレコードの検索を行う。この場合には、レコードが見つからないという状態は発生しない。
ブロック番号及びブロック・アドレスの何れも保持していない形式である場合には、検索で求めた代替キー・エントリーが挿している主キー値を持つレコードの検索を行うため、プライマリー・システムのロケーション・テーブルL0上で、当該主キー値をターゲット・キー値としてバイナリー・サーチを行い、ロケーション・テーブル・エントリーを検索する。そこで求めたブロック番号を元に、プライマリー・システムのブロック内で対象レコードの検索を行う。検索の場合は、レコードの更新が発生しないため、ロケーション・テーブルの更新も発生せず、プライマリー・システムからアクセラレーター・システムに対して情報の送信を行うことは無い。また、原則的に排他は不要である。
代替キーは、ノン・ユニークなキーであるので、同一の代替キー値を持つレコードが複数存在する可能性があるがその場合は、上記の操作を繰り返す。
[レコードの追加、更新、削除:プライマリー・システムの場合]
以上で主キーおよび代替キーでの検索の場合を述べた。検索で用いた方式を応用することで、レコードの追加、更新、削除が行える。
[レコードの追加:プライマリー・システムの場合]
まず、レコードの追加の場合に関して図4を参照しながら説明する。
レコードを追加する場合には、そのレコードがどのブロックに格納されるかを見つける必要がある。
プライマリー・システム0上で行う場合には、まず、ロケーション・テーブルL0をバイナリー・サーチして、追加するレコードが格納されるべきロケーション・テーブル・エントリーを検索する。
検索したエントリーが、ブロック番号「n」を指していたとする。
ブロック内のレコードに対する検索は、プライマリー・システム0にある、ブロック「n」に対して行うことになる。この場合は、更新系の処理要求となるので、プライマリー・システム0のロケーション・テーブルL0の当該エントリーと、当該エントリーが指しているブロックの排他を行ってから、以下の動作を行う。排他は、「データベース再編成システム、並びに、データベース」で発明した、ロケーション・テーブル・エントリーとブロックに排他情報を書き込む方式が高速化のためには好ましい。
ブロック「n」内のレコードを調べ、ターゲット・キー値より小さい主キー値の内、最大の主キー値を持つレコードを見つける。そのレコードの次のアドレスに、当該レコードを挿入することになる。レコードを挿入するためには、挿入するレコードより、上位アドレスにあるレコードを挿入レコードが占める領域の分だけアドレスの上位方向に動かしておく必要がある。また、上位方向に移動することによって、オーバーフロー・ブロックが発生する場合には、オーバーフロー・ブロックの追加を行い、レコードの移動を行う。その後、レコードの追加を行う。図4のブロック番号4の中の黒い長方形が、追加されたレコードを示している。この場合にはブロック番号4のブロックに格納されている。図5は、より具体的に、レコードの挿入の状況を図示している。この場合は、レコードxとレコードzの間に、レコードyが挿入される例を示している。図6では、レコードの挿入によって、オーバーフロー・ブロックが発生する場合を示している。この場合も、図5と同様に、当該ブロック内の主キー値の最大値は変更されない。
レコードが挿入となる場合には、ロケーション・テーブルL0の変更は行われない。レコードの追加によって、ロケーション・テーブルが変更される場合は、ロケーション・テーブル・エントリーに主キー値の最大値を持ち、追加されるレコードの主キー値が当該ブロック中で最大のキー値を持つ場合である。この場合には、ロケーション・テーブルの当該ロケーション・テーブル・エントリーの情報の更新を行う。それに伴って、プライマリー・システムからアクセラレーター・システム1に対して当該ロケーション・テーブル・エントリーの更新情報を、変更情報送信機構から通信機構を通じて送信する。アクセラレーター・システムでは、通信機構を通じて受信し、変更情報反映機構により、当該フランド・ロケーション・テーブル・エントリーの更新を行う。図4では、ロケーション・テーブル・エントリーの変更が無かった場合を示している。
この送信は同期密結合方式であるので、アクセラレーター・システム1で更新が完了するまで、プライマリー・システムでは排他解除を行わず、新たなトランザクション処理で、同一のブロックなどに対する排他が発生した場合には、排他待ちになる。
[レコードの追加に伴う代替キー・エントリーの追加:プライマリー・システムの場合]
レコードが追加されると、それに伴って代替キー・エントリーの追加が行われる。プライマリー・システムで代替キーを使用していない場合は不要であるが、ここでは、代替キーが3種類(A,B,C)存在する場合に関して述べる。
代替キーが3種類ある場合には、レコード追加によって3種類の代替キー・エントリーの追加が行われる。非登録キーのように代替キー・エントリーを作成しない場合は、代替キー・エントリーの追加が無いだけなので、動作としては単純になるだけである。よって、ここでは省略する。
代替キー・エントリーがAe、Be、Ceの3つ作成される。この各々を代替キー・テーブルA,B,Cに格納する必要がある。代替キー・テーブルA0の場合に関して述べる。代替キー・ロケーション・テーブルALA0のeの代替キー値をターゲット・キー値としてバイナリー・サーチする。それによって、当該代替キー・エントリーが格納されるべき代替キー・ブロックを検索する。
この排他順序は、「データベース再編成システム」で述べてあるように、ロケーション・テーブル、ブロック、代替キー・ロケーション・テーブル、代替キー・ブロックの排他順序が一定であるので、デッドロックが発生する可能性は、非常に少なくなる。これは、これ以降の説明全般に適用できることである。
ここで、当該代替キー・ブロックにAeの挿入を行うのであるが、対象代替キー・ブロックの中の代替キー・エントリーを調べる。代替キーはノン・ユニークであるので、同一の代替キー値を持つエントリーが存在する場合がある。
まず、ターゲット・キー値と同一の代替キー値を持つ代替キー・エントリーが存在する場合に関して述べる。この場合は、同一の代替キー値を持つ代替キー・エントリーの内、追加対象代替キー・エントリーの主キーに着目し、追加対象代替キー・エントリーの主キー値より小さい主キー値の内、最大の主キー値を持つ代替キー・エントリーの次のアドレスに、当該代替キー・エントリーを挿入することになる。代替キー・エントリーを挿入する。挿入する代替キー・エントリーより、上位アドレスにある代替キー・エントリーを追加対象代替キー・エントリーが占める領域の分だけアドレスの上位方向に動かしておく。また、上位方向に移動することによって、代替キー・オーバーフロー・ブロックが発生する場合には、代替キー・オーバーフロー・ブロックの追加を行い、代替キー・エントリーの移動を行う。その後、代替キー・エントリーの追加を行う。
次に、ターゲット・キー値と同一の代替キー値を持つ代替キー・エントリーが存在しない場合に関して述べる。この場合は、対象ブロック内の代替キー値を持つ代替キー・エントリーの内、追加対象代替キー・エントリーの代替キー値より小さい主キー値の内、最大の代替キー値を持つ代替キー・エントリーの次のアドレスに、当該代替キー・エントリーを挿入することになる。代替キー・エントリーを挿入するためには、挿入する代替キー・エントリーより、上位アドレスにある代替キー・エントリーを追加対象代替キー・エントリーが占める領域の分だけアドレスの上位方向に動かしておく。また、上位方向に移動することによって、代替キー・オーバーフロー・ブロックが発生する場合には、代替キー・オーバーフロー・ブロックの追加を行い、代替キー・エントリーの移動を行う。その後、代替キー・エントリーの追加を行う。代替キー・エントリーの追加により、代替キー・オーバーフロー・ブロックが発生するが、最小値や最大値に影響が無い場合の例が、図19である。
この代替キー・エントリーの追加によって、代替キー・ロケーション・テーブルが変更される場合は、代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーに代替キー値の最大値を持ち、追加される代替キー値が当該代替キー・ブロック中で最大のキー値を持つ場合である。この場合には、代替キー・ロケーション・テーブルの当該代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーの情報の更新を行う。代替キー・エントリーの追加により、代替キー・ブロックの最大値が変更される場合の例が、図18である。
それに伴って、プライマリー・システム0からアクセラレーター・システム1に対して当該代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーの更新情報を、変更情報送信機構から通信機構を通じて送信する。アクセラレーター・システムでは、通信機構を通じて受信し、変更情報反映機構が、該当のフランド代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーの排他を行い、変更を行った後、排他の解除を行う。その後、プライマリー・システムに対して、変更情報反映完了情報を送信する。
この代替キー・エントリーの追加は、代替キー・テーブルB,Cに関しても同様に実施する。図4では、Aeが代替キー・ブロックのブロック番号7に、Beが代替キー・ブロック番号3に、Ceが代替キー・ブロック番号9に、それぞれ格納された状態を示している。この場合は、代替キー・ロケーション・テーブルの変更が無かった場合を示している。
次に、図7では、レコードの挿入によって、ロケーション・テーブルが変更され、代替キー・ロケーション・テーブルALB0も変更される場合を示している。ここでは、レコードの追加により、当該ブロック中のレコードの主キー値の最大値が変更されたことによる。図8は、レコードの挿入を具体的に図示している。この場合、レコードxとyの後に、レコードxが追加されており、当該ブロック内のレコードの主キー値の最大値が変更されている。これにより、プライマリー・システムのL0のロケーション・テーブル・エントリー4を変更する。この変更情報を、アクセラレーター・システムのロケーション・テーブルL1に対して送信する。アクセラレーター・システム1では、変更情報により、ロケーション・テーブルL1のロケーション・テーブル・エントリー4を変更する。代替キー・ロケーション・テーブルALA0は変更が無かった。代替キー・ロケーション・テーブルALB0は、Beの追加により、代替キー・ロケーション・テーブル・エントリー7が変更されることになった。プライマリー・システムでは、ALB0のエントリー7を変更し、その変更情報をアクセラレーター・システム1に、変更情報送信機構から通信機構を通じて送信する。アクセラレーター・システム1では、通信機構を通じて受信し、変更情報反映機構が、ALB0のエントリー7の変更を行う。代替キー・ロケーション・テーブルALC0には変更が無かった。アクセラレーター・システムでロケーション・テーブルや代替キー・ロケーション・テーブルの変更を行う場合には、変更前に排他を行う。
代替キー・テーブルA,B,Cへの代替キー・エントリーの追加が完了したら、これまでの排他を解除する。
[主キーによるレコードの更新:プライマリー・システムの場合]
更新は、主キーによる検索と同様な方法により、目的のレコードを見つけ、そのレコードに対して更新することになる。更新の場合は、ブロックに対する排他を行う。また、主キー値が更新される場合は、レコードの更新では扱えず、レコードの削除と追加となる。これは、従来のデータベースで行われている方法である。
ロケーション・テーブルL0をバイナリー・サーチして、更新するレコードの主キー値を持つロケーション・テーブル・エントリーを検索する。
検索したエントリーが、ブロック番号「n」を指していたとする。ブロックはプライマリー・システム0に存在しているので、それに対してアクセスする。
ブロック「n」内のレコードを調べ、ターゲット・キー値と同じ主キー値を持つレコードを見つける。そのレコードを更新処理することになる。また、ブロック内にターゲット・キー値を持つレコードが存在しない場合には、レコードが存在しないということになる。
このようにして、レコードの更新が行われるが、主キー値の更新は許されないので、ロケーション・テーブルL0の変更は行われない。主キー値の更新を行いたい場合は、当該主キー値を持ったレコードを一旦削除し、新たな主キー値を持ったレコードを追加すると言う方法を採る。
[主キーによるレコードの更新に伴う代替キー・エントリーの追加、削除:プライマリー・システムの場合]
レコードが更新されると、それに伴って代替キー・エントリーの更新、実際には追加と削除が行われる場合がある。プライマリー・システムで代替キーを使用していない場合は不要であるが、ここでは、代替キーが3種類(A,B,C)存在する場合に関して述べる。レコード更新の場合は、必ず代替キー・エントリーの更新が行われるわけではなく、レコードの項目(フィールド)で代替キーに指定した項目が更新された場合に、代替キー・エントリーの更新が必要となる。
代替キーが3種類ある場合には、レコード更新によって0種類から3種類の代替キー・エントリーの更新が行われる。非登録キーのように代替キー・エントリーを作成しない場合は、代替キー・エントリーの追加が無いだけなので、動作としては単純になるだけである。よって、ここでは省略する。
ここでは、すべての代替キー・エントリーが更新される場合を例にとって説明する。新しい代替キー・エントリーがAen、Ben、Cenの3つ作成され、これらの代替キー・エントリーの追加が必要になる。逆に、当該レコードのそれまでの代替キー・エントリーAeo、Beo、Ceoは不要となり、削除が必要になる。
Aen、Ben、Cenの3つの代替キー・エントリーの各々を代替キー・テーブルA,B,Cに格納する必要がある。代替キー・テーブルA0の場合に関して述べる。代替キー・ロケーション・テーブルAL0をAenの代替キー値をターゲット・キー値としてバイナリー・サーチする。
これ以下の動作は、レコード追加による代替キー・エントリーの追加の場合と同様であるので、省略する。また、Ben、Cenに関しては、Aenの場合と同様であるので、これも省略する。
次に、代替キー・エントリーAeo、Beo、Ceoの各々を、代替キー・テーブルA,B,Cから削除する必要がある。前記の説明と同様に、Aeoの場合に関して説明を行う。やはり、代替キー・ロケーション・テーブルAL0を使用して、Aeoの中にある代替キー値をターゲット・キー値として、バイナリー・サーチを行う。
ここで、Aeoの削除を行うのであるが、代替キーはノン・ユニークであるので、同一の代替キー値を持つ代替キー・エントリーが複数存在する場合があるので、代替キー値と主キー値が一致する代替キー・エントリーを見つける。
次に、ターゲット・キー値と同一の代替キー値と主キー値を持つ代替キー・エントリーの削除を行う。代替キー・エントリーを削除すると、削除した代替キー・エントリーが占めていた領域が空くことになる。削除した代替キー・エントリーより、上位アドレスにある代替キー・エントリーを削除対象代替キー・エントリーが占めていた領域の分だけアドレスの下位方向に動かす。
この代替キー・エントリーの追加と削除によって、代替キー・ロケーション・テーブルが変更される場合は、代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーが代替キー値の最大値を持ち、追加される代替キー値が当該ブロック中で最大のキー値を持つ場合と、代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーが代替キー値の最小値を持ち、削除される代替キー値が当該ブロック中で最小のキー値を持つ場合と、代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーが代替キー値の最大値を持ち、削除される代替キー値が当該ブロック中で最大のキー値を持つ場合である。この場合には、代替キー・ロケーション・テーブルの当該代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーの情報の更新を行う。
それに伴って、プライマリー・システム0からアクセラレーター・システム1に対して当該代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーの更新情報を送信する。
この代替キー・エントリーの追加と削除は、代替キー・テーブルB,Cに関しても同様に実施する。
代替キー・テーブルA,B,Cへの代替キー・エントリーの追加・削除が完了したら、これまでの排他を解除する。
[代替キーによるレコードの更新:プライマリー・システムの場合]
更新は、代替キーによる検索と同様な方法により、目的のレコードを見つけ、そのレコードに対して更新することになる。代替キーはノン・ユニークであるので、同一の代替キー値を持つレコードが複数存在する可能性があり、その場合は、同一キー値のレコードに対して更新を行う。更新の場合は、ブロックに対する排他を行う。また、代替キー値が更新される場合は、当該代替キー・テーブルに対する変更となり、旧代替キー・エントリーの削除と、新代替キー・エントリーの追加となる。
代替キー・エントリーの追加、削除によって、代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーに変更がある場合には、プライマリー・システムからアクセラレーター・システムに対して、変更情報を送信する。
[主キーによるレコードの削除に伴う代替キー・エントリーの削除:プライマリー・システムの場合]
レコードが削除されると、それに伴って代替キー・エントリーの削除が必要になる。プライマリー・システムで代替キーを使用していない場合は不要であるが、ここでは、代替キーが3種類(A,B,C)存在する場合に関して述べる。レコード削除の場合は、必ず代替キー・エントリーの更新が行われる。
代替キーが3種類ある場合には、レコード削除によって3種類の代替キー・エントリーの削除が行われる。
これまでの代替キー・エントリーAe、Be、Ceの3つが削除対象となる。代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーに変更が在る場合には、プライマリー・システムからアクセラレーター・システムに変更情報を送信する。
[代替キーによるレコードの削除:プライマリー・システムの場合]
代替キー・ロケーション・テーブルAL0をバイナリー・サーチして、削除するレコードの代替キー値を持つ代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーを検索する。
代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーを検索した後、代替キー・ブロック内を検索し、代替キー・エントリーを見つけ出す。代替キー・エントリーが検索できたら、レコードが格納されているブロックを検索する。
この動作は、代替キーによるレコードの検索で述べた方法と同様である。
代替キーはノン・ユニークなキーであるため、代替キー値でレコードを検索した場合には、複数のレコードが該当する可能性がある。削除を代替キーで実行する場合には、同一の代替キー値を持つ対象レコードを順次読み込んで、その主キー値やデータの内容によって、削除を行うか否かの選択を行うことになる。ここでは、複数のレコードを順次削除するものとする。
レコードの削除に伴い発生する、ブロック内の空きスペースの管理や、代替キー・エントリーの削除は、主キーによるレコード削除と同様である。ロケーション・テーブル・エントリーと代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーのうち、変更があった分について、プライマリー・システムからアクセラレーター・システムへ、変更情報を送信する。
[アクセラレーター・システムを利用したアクセスに関して]
次に、アクセラレーター・システムでの、データの検索、追加、更新、削除に伴うアクセラレーター・システム内での動作と、それに伴うプライマリー・システム内での動作、更にプライマリー・システムでの動作に伴う、アクセラレーター・システムの動作に関して説明を行う。基本的には、プライマリー・システムでの動作と似ている。しかしながら、アクセラレーター・システムには、ブロックと代替キー・ブロックが存在しないので、それらに対するアクセスは、プライマリー・システムに対して行うことになり、アクセラレーター・システムとプライマリー・システムの双方が連携して動作することが最大の違いである。プライマリー・システムで、ロケーション・テーブルや代替キー・ロケーション・テーブルに変更が生じた場合に、プライマリー・システムからアクセラレーター・システムに変更情報を送信し、アクセラレーター・システムで当該ロケーション・テーブル、代替キー・ロケーション・テーブルの更新を行うことは、プライマリー・システムでのアクセスと同様である。
[主キーによる検索:アクセラレーター・システム1の場合]
アクセラレーター・システム1における主キーを用いた検索の場合を、図9を用いて説明する。ターゲット・キー値によって検索を行う。検索は、アクセラレーター・システム1のロケーション・テーブルL1を用いて、L1の先頭アドレスと、L1の最終ポインターが指しているロケーション・テーブル・エントリーの間に対してバイナリー・サーチを行い、ターゲット・キー値が含まれるロケーション・テーブル・エントリーを検索する。
検索したエントリーが、ブロック番号「4」を指していたとする。ブロックはアクセラレーター・システム1には存在せず、プライマリー・システム0にのみ存在する。
そこで、ブロック内のレコードに対する検索は、プライマリー・システム0にある、ブロック「4」に対して行うことになる。ブロック「4」にターゲット・キー値を持つレコードが存在すれば、そのレコードがターゲット・レコードとなる。ブロック「4」にターゲット・キー値を持つレコードが存在しなければ、そのレコードが存在しないということになる。この場合は、ブロック番号4であるが、一般的にブロック番号「n」とすることができる。これは、以下の説明でも同様である。
検索の場合は、レコードの更新が発生しないため、ロケーション・テーブルの更新も発生せず、プライマリー・システムからアクセラレーター・システムに対して情報の送信を行うことは無い。また、原則的に排他は不要である。
[代替キーによる検索:アクセラレーター・システム1の場合]
アクセラレーター・システム1における代替キーを用いた検索の場合を、図10を用いて説明する。ターゲット・キー値によって検索を行う。この場合は、代替キーAに対する検索であるとする。検索は、アクセラレーター・システム1の代替キー・ロケーション・テーブルALA0に対して、バイナリー・サーチを行い、ターゲット・キー値が含まれる代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーを検索する(図10の8角形の1)。
検索した代替キー・エントリーが、代替キー・ブロック番号「8」を指していたとする。代替キー・ブロックはアクセラレーター・システム1には存在せず、プライマリー・システム0にのみ存在する。
そこで、代替キー・ブロックの代替キー・エントリーに対するアクセスは、プライマリー・システム0にある代替キー・ブロック「8」に対して行う。代替キー・ブロック「8」にターゲット・キー値を持つ代替キー・エントリーが存在すれば、その代替キー・エントリーが目的のエントリーとなる。代替キー・ブロック「8」にターゲット・キー値を持つ代替キー・エントリーが存在しなければ、そのターゲット・キー値を持つレコードが存在しないということになる。代替キー・ブロックに代替キー・オーバーフロー・ブロックが連結されている場合には、代替キー・オーバーフロー・ブロックも検索の対象となる(図10の8角形の2)。ここでは、代替キー・ブロック番号8の場合を例にとったが、一般的には代替キー・ブロック番号「n」と表現できる。これは、以下の説明でも同様である。
これまでで、代替キー・エントリーの検索を終了した。代替キー・エントリーには、代替キー値とその代替キー値を持つレコードの主キー値の他、必要に応じて、レコードが格納されているブロックの番号、またはブロックのアドレスを保持している。
目的のレコードを検索するためには、再度、アクセラレーター・システム1で、ロケーション・テーブルL1を使用して、ターゲット・レコードを含むブロックを探す必要がある。
代替キー・エントリーにブロック番号を保持している場合は、アクセラレーター・システム1のロケーション・テーブルL1を直接的に検索する。ロケーション・テーブルL1のエントリーの長さと、ブロック番号を掛けたものが、ロケーション・テーブルL1の先頭からの変位となるからである。そうして検索したロケーション・テーブル・エントリーが指しているブロックに目的のレコードが格納されていることになる。ブロックはプライマリー・システム0のブロックを参照する。当該ブロック内で、検索で求めた代替キー・エントリーが指している主キー値を持つレコードの検索を行う。
代替キー・エントリーにブロック・アドレスを保持している場合は、プライマリー・システム0の当該ブロックを参照する。当該ブロック内で、当該代替キー・エントリーが指している主キー値を持つレコードを見つける。
ブロック番号及びブロック・アドレスの何れも保持していない形式である場合には、アクセラレーター・システム1のロケーション・テーブルL1上で、当該主キー値をターゲット・キー値としてバイナリー・サーチを行い、ロケーション・テーブル・エントリーを検索する(図10の8角形の3)。そこで求めたブロック・アドレスを元に、プライマリー・システム0の当該ブロック内で対象レコードの検索を行う(図10の8角形の4)。検索の場合は、レコードの更新が発生しないため、ロケーション・テーブルの更新も発生せず、プライマリー・システムからアクセラレーター・システムに対して情報の送信を行うことは無い。また、原則的に排他は不要である。
[レコードの追加、更新、削除:アクセラレーター・システムの場合]
以上で主キーおよび代替キーでの検索の場合を述べた。検索で用いた方式を応用することで、レコードの追加、更新、削除が行える。
レコードの追加は主キーによって実行される。
まず、レコードの追加の場合に関して、図11を用いて説明する。
[レコードの追加:アクセラレーター・システムの場合]
アクセラレーター・システム1上でレコードの追加を行う場合には、まず、ロケーション・テーブルL1をバイナリー・サーチして、追加するレコードの主キー値を持つロケーション・テーブル・エントリーを検索する(図11の8角形の1)。
検索したエントリーが、ブロック番号「8」を指していたとする。ブロックはアクセラレーター・システムには存在せず、ブロックプライマリー・システム0に存在しているので、それに対してアクセスする(図11の8角形の2)。
この場合は、更新系の処理要求となるので、プライマリー・システム0のロケーション・テーブルL0の当該エントリーと、当該エントリーが指しているブロックの排他を行う。
ブロック「8」内のレコードを調べ、ターゲット・キー値より小さい主キー値の内、最大の主キー値を持つレコードを見つける。そのレコードの次のアドレスに、当該レコードを挿入することになる。挿入に伴うブロック内の移動などは、プライマリー・システムの場合と同様である(図11の8角形の3)。
このレコードの追加によって、ロケーション・テーブルが変更される場合は、追加されるレコードの主キー値が当該ブロック中で最大のキー値を持つ場合である。この場合には、プライマリー・システムのロケーション・テーブルL0の当該ロケーション・テーブル・エントリーの情報の更新を行う。それに伴って、プライマリー・システム0からアクセラレーター・システム1に対して当該ロケーション・テーブル・エントリーの更新情報を送信する。図11では、ロケーション・テーブルの変更が無かった場合を図示している。
この送信は同期密結合方式であるので、アクセラレーター・システム1で更新が完了するまで、プライマリー・システムでは排他解除を行わず、新たなトランザクション処理で、同一のブロックなどに対する排他が発生した場合には、排他待ちになる。
レコード追加の特殊な場合として、最終ブロックの次に新たにブロックを作成して、そこにレコードを格納する場合があるが、新たにブロックを追加し、そのブロックを管理するためにロケーション・テーブルに新たにエントリーを追加する必要があるが、それ以降は、上述の追加の場合と同様である。
排他解除は、これから記述する代替キー・エントリーの追加が完了してから実施する。
[レコードの追加に伴う代替キー・エントリーの追加:アクセラレーター・システムの場合]
レコードが追加されると、それに伴って代替キー・エントリーの追加が行われる。プライマリー・システムで代替キーを使用していない場合は不要であるが、ここでは、代替キーが3種類(A,B,C)存在する場合に関して述べる。
代替キーが3種類ある場合には、レコード追加によって3種類の代替キー・エントリーの追加が行われる。非登録キーのように代替キー・エントリーを作成しない場合は、代替キー・エントリーの追加が無いだけなので、動作としては単純になるだけである。よって、ここでは非登録の場合の説明を省略する。
代替キー・エントリーがAe、Be、Ceの3つ作成される。この各々を代替キー・テーブルA,B,Cに格納する必要がある。代替キー・テーブルAの場合に関して述べる。アクセラレーター・システム1上で、代替キー・ロケーション・テーブルALA1をAeの代替キー値をターゲット・キー値としてバイナリー・サーチする(図11の8角形の4)。
目的の代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーの検索をアクセラレーター・システムで完了したら、その代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーに対応する、プライマリー・システム0の当該代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーと、当該代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーが指している代替キー・ブロックの排他を実行する(図11の8角形の5)。つまり、代替キー・ブロックはプライマリー・システム上にのみ存在しているので、代替キー・ブロックに対する操作はプライマリー・システム上で実行する。
ここで、Aeの挿入を行うのであるが、対象代替キー・ブロックの中の代替キー・エントリーを調べる。代替キーはノン・ユニークであるので、同一の代替キー値を持つエントリーが存在する場合がある。
まず、ターゲット・キー値と同一の代替キー値を持つ代替キー・エントリーが存在する場合に関して述べる。この場合は、同一の代替キー値を持つ代替キー・エントリーの内、追加対象代替キー・エントリーの主キーに着目し、追加対象代替キー・エントリーの主キー値より小さい主キー値の内、最大の主キー値を持つ代替キー・エントリーの次のアドレスに、当該代替キー・エントリーを挿入することになる。代替キー・エントリーを挿入するためには、挿入する代替キー・エントリーより、上位アドレスにある代替キー・エントリーを追加対象代替キー・エントリーが占める領域の分だけアドレスの上位方向に動かしておく必要がある。また、上位方向に移動することによって、代替キー・オーバーフロー・ブロックが発生する場合には、代替キー・オーバーフロー・ブロックの追加を行い、代替キー・エントリーの移動を行う。その後、代替キー・エントリーの追加を行う。
次に、ターゲット・キー値と同一の代替キー値を持つ代替キー・エントリーが存在しない場合に関して述べる。この場合は、対象ブロック内の代替キー値を持つ代替キー・エントリーの内、追加対象代替キー・エントリーの代替キー値より小さい主キー値の内、最大の代替キー値を持つ代替キー・エントリーの次のアドレスに、当該代替キー・エントリーを挿入することになる。代替キー・エントリーを挿入するためには、挿入する代替キー・エントリーより、上位アドレスにある代替キー・エントリーを追加対象代替キー・エントリーが占める領域の分だけアドレスの上位方向に動かしておく必要がある。また、上位方向に移動することによって、代替キー・オーバーフロー・ブロックが発生する場合には、代替キー・オーバーフロー・ブロックの追加を行い、代替キー・エントリーの移動を行う。その後、代替キー・エントリーの追加を行う(図11の8角形の6)。
この代替キー・エントリーの追加によって、代替キー・ロケーション・テーブルが変更される場合は、追加される代替キー値が当該ブロック中で最大のキー値を持つ場合である。この場合には、代替キー・ロケーション・テーブルL0の当該代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーの情報の更新を行う。
それに伴って、プライマリー・システム0からアクセラレーター・システム1に対して当該代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーの更新情報を送信する。
この送信は同期密結合方式であるので、アクセラレーター・システム1で更新が完了するまで、プライマリー・システムでは排他解除を行わず、新たなトランザクション処理で、同一のブロックなどに対する排他が発生した場合には、排他待ちになる。
この代替キー・エントリーの追加は、代替キー・テーブルB,Cに関しても同様に実施する。図11では、代替キー・テーブルAへの代替キー・エントリーの追加が終了した時点を示している。
代替キー・テーブルA,B,Cへの代替キー・エントリーの追加が完了したら、これまでの排他を解除する。
[主キーによるレコードの更新:アクセラレーター・システムの場合]
[主キーによるレコードの更新に伴う、ブロックの更新:アクセラレーター・システムの場合]
アクセラレーター・システム1上でレコード更新要求に基づく処理を行う場合について図12を用いて説明する。まず、ロケーション・テーブルL1をバイナリー・サーチして、更新するレコードの主キー値を持つロケーション・テーブル・エントリーを検索する(図12の8角形の1)。
検索したエントリーが、ブロック番号「4」を指していたとする。ブロックはプライマリー・システム0に存在しているので、それに対してアクセスする。
ブロック内のレコードに対する検索は、プライマリー・システム0にある、ブロック「4」に対して行うことになる(図12の8角形の2)。この場合は、更新系の処理要求となるので、プライマリー・システム0のロケーション・テーブルL0の当該エントリーと、当該エントリーが指しているブロックの排他を行う。
ブロック「4」内のレコードを調べ、ターゲット・キー値と同じ主キー値を持つレコードを見つけ、そのレコードを更新処理することになる(図12の8角形の3)。また、ブロック内にターゲット・キー値を持つレコードが存在しない場合には、レコードが存在しないということになる。図11では、レコードが存在する場合を示している。ここでは、ブロック番号4の場合に関して述べたが、一般的には、ブロック番号「n」とすることができる。
このようにして、レコードの更新が行われるが、主キー値の更新は許されないので、ロケーション・テーブルL0の変更は行われない。主キー値の更新を行いたい場合は、当該主キー値を持ったレコードを一旦削除し、新たな主キー値を持ったレコードを追加すると言う方法を採る。よって、主キー値が「変更」される場合は、レコード追加と削除の説明で十分である。
排他解除は、これから記述する代替キー・エントリーの追加が完了してから実施する。
[主キーによるレコードの更新に伴う代替キー・エントリーの追加、削除:アクセラレーター・システムの場合]
レコードが更新されると、それに伴って代替キー・エントリーの更新、実際には追加と削除が行われる場合がある。プライマリー・システムで代替キーを使用していない場合は不要であるが、ここでは、代替キーが3種類(A,B,C)存在する場合に関して述べる。レコード更新の場合は、必ず代替キー・エントリーの更新が行われるわけではなく、レコードの項目(フィールド)で代替キーに指定した項目が更新された場合に、代替キー・エントリーの更新が必要となる。
代替キーが3種類ある場合には、レコード更新によって0種類から3種類の代替キー・エントリーの更新が行われる。非登録キーのように代替キー・エントリーを作成しない場合は、代替キー・エントリーの追加が無いだけなので、動作としては単純になるだけである。よって、ここでは省略する。
ここでは、すべての代替キー・エントリーが更新される場合を例にとって説明する。新しい代替キー・エントリーがAen、Ben、Cenの3つ作成され、これらの代替キー・エントリーの追加が必要になる。逆に、当該レコードのそれまでの代替キー・エントリーAeo、Beo、Ceoは不要となり、削除が必要になる。図12では、代替キー・テーブルAとBに関しては変更され、Cに関しては変更されない場合を示している。
Aen、Benの2つの代替キー・エントリーの各々を代替キー・テーブルA,Bに格納する必要がある。代替キー・テーブルA0の場合に関して述べる。アクセラレーター・システム上で、代替キー・ロケーション・テーブルAL1をAenの代替キー値をターゲット・キー値としてバイナリー・サーチする(図12の8角形の4)。
これ以下の動作は、レコード追加による代替キー・エントリーの追加の場合と同様であるので、省略する(図12の8角形の5,6)。また、Benに関しては、Aenの場合と同様である。図12では、Benの追加に伴い、代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーALB0が変更になる場合を示している。この場合は、図12の8角形の7、8、9の動作後に、代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーの変更情報を、アクセラレーター・システム1に送信する。アクセラレーター・システム1では、その情報で、当該代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーを更新する(図12の8角形の10)。
次に、代替キー・エントリーAeo、Beoの各々を、代替キー・テーブルA,Bから削除する必要がある。前記の説明と同様に、Aeoの場合に関して説明を行う。やはり、アクセラレーター・システム1上で、代替キー・ロケーション・テーブルAL1を使用して、Aeoの中にある代替キー値をターゲット・キー値として、バイナリー・サーチを行う(図12の8角形の11)。
目的の代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーの検索を完了したら、プライマリー・システム0の当該代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーと、当該代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーが指している代替キー・ブロックの排他を実行する(図12の8角形の12)。
ここで、Aeoの削除を行うのであるが、対象代替キー・ブロックの中の代替キー・エントリーを調べる。代替キーはノン・ユニークであるので、同一の代替キー値を持つ代替キー・エントリーが存在する場合があるので、代替キー値と主キー値が一致する代替キー・エントリーを見つけ、その代替キー・エントリーの削除を行う(図12の8角形の13)。代替キー・エントリーを削除した場合の、代替キー・ブロック内の動作は、プライマリー・システムでのアクセスの場合と同様である。
この代替キー・エントリーの追加は、代替キー・テーブルBに関しても同様に実施する。図12では、Beoを削除する場合も示している(図12の8角形の14、15、16)。
代替キー・テーブルA,B,Cへの代替キー・エントリーの追加・削除が完了したら、これまでの排他を解除する。
[代替キーによるレコードの更新:アクセラレーター・システムの場合]
図13を使用して説明する。アクセラレーター・システム1上で行う場合には、まず、代替キー・ロケーション・テーブルALA1をバイナリー・サーチして、更新するレコードの代替キー値を持つ代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーを見つけ出す(図13の8角形の1)。
代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーを検索した後、その代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーが指しているプライマリー・システム0上の代替キー・ブロック内を検索し、代替キー・エントリーを検索する(図13の8角形の2)。代替キー・エントリーが検索できたら、再度、アクセラレーター・システム1上で、ロケーション・テーブルL1を使用して、バイナリー・サーチを行い(図13の8角形の3)、レコードが格納されているブロックを検索する(図13の8角形の4)。
この動作は、代替キーによる検索で述べた方法と同様である。
代替キーはノン・ユニークなキーであるため、代替キー値でレコードを検索した場合には、複数のレコードが該当する可能性がある。更新を代替キーで実行する場合には、同一の代替キー値を持つ対象レコードを順次読み込んで、その主キー値やデータの内容によって、更新を行うか否かの選択を行うことになる。ここでは、複数のレコードを順次更新するものとする。
検索したロケーション・テーブル・エントリーが、ブロック番号「n」を指していたとする。ブロックはプライマリー・システム0に存在しているので、それに対してアクセスする。
ブロック内のレコードに対する検索は、プライマリー・システム0にあるブロック「n」に対して行う。
ブロック「n」内のレコードを調べ、ターゲット・キー値と同じ主キー値を持つレコードを見つけ(図13の8角形の5)、レコードの更新を行う。主キー値の更新が許されないのは、主キーによるレコード更新で述べたことと同じである。
排他解除は、これから記述する代替キー・エントリーの追加が完了してから実施する。
[代替キーによるレコードの更新に伴う代替キー・エントリーの追加、削除:アクセラレーター・システムの場合]
レコードが更新されると、それに伴って代替キー・エントリーの更新、実際には追加と削除が行われる場合がある。プライマリー・システムで代替キーを使用していない場合は不要であるが、ここでは、代替キーが3種類(A,B,C)存在する場合に関して述べる。レコード更新の場合は、必ず代替キー・エントリーの更新が行われるわけではなく、レコードの項目(フィールド)で代替キーに指定した項目が更新された場合に、代替キー・エントリーの更新が必要となる。図13では、代替キーAの変更はなく、代替キーBとCが変更された場合を示している。この場合、代替キーBの変更によって、代替キー・ロケーション・テーブルB0が変更になり、その変更をアクセラレーター・システム1に送信している。
この代替キー・エントリーの追加・削除は、「主キーによるレコード更新による、代替キー・エントリーの更新」と方式が同様であるので、説明は省略する。
[主キーによるレコードの削除:アクセラレーター・システムの場合]
アクセラレーター・システム1上で行う場合には、まず、ロケーション・テーブルL1をバイナリー・サーチして、削除するレコードの主キー値を持つロケーション・テーブル・エントリーを検索する。
検索したエントリーが、ブロック番号「n」を指していたとする。ブロックはプライマリー・システム0に存在しているので、それに対してアクセスする。
ブロック内のレコードに対する検索は、プライマリー・システム0にある、ブロック「n」に対して行うことになる。この場合は、更新系の処理要求となるので、プライマリー・システム0のロケーション・テーブルL0の当該エントリーと、当該エントリーが指しているブロックの排他を行ってから、以下の動作を行う。
ブロック「n」内のレコードを調べ、ターゲット・キー値と同じ主キー値を持つレコードを見つける。そのレコードを削除処理することになる。ブロック内にターゲット・キー値を持つレコードが存在しない場合は、当該レコードは存在しないことになる。
このようにして、レコードの削除が行われる。レコードの削除に伴う、ブロックやオーバーフロー・ブロック内の動作は、プライマリー・システムでのアクセスの場合と同様である。
このレコードの削除によって、ロケーション・テーブルが変更される場合は、削除される主キー値が当該ブロック中で最小または最大のキー値を持つ場合で且つ、代替キー・エントリーに主キー値の最小値または最大値を持っている場合である。この場合には、代替キー・ロケーション・テーブルの当該代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーの情報の更新を行う。
排他解除は、これから記述する代替キー・エントリーの追加が完了してから実施する。
[主キーによるレコードの削除に伴う代替キー・エントリーの削除:プライマリー・システムの場合]
レコードが削除されると、それに伴って代替キー・エントリーの削除が行われる。プライマリー・システムで代替キーを使用していない場合は不要であるが、ここでは、代替キーが3種類(A,B,C)存在する場合に関して述べる。レコード削除の場合は、必ず代替キー・エントリーの更新が行われる。
代替キーが3種類ある場合には、レコード削除によって3種類の代替キー・エントリーの削除が行われる。
これまでの代替キー・エントリーAe、Be、Ceの3つが削除対象となる。代替キー・エントリーの削除は、代替キー・エントリーの追加と削除の中の削除に関するところで述べた説明と同様であるので、ここでは省略する。
この代替キー・エントリーの追加と削除によって、代替キー・ロケーション・テーブルが変更される場合は、追加される代替キー値が当該ブロック中で最大のキー値を持つ場合と、削除される代替キー値が当該ブロック中で最小または最大のキー値を持つ場合である。この場合には、代替キー・ロケーション・テーブルの当該代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーの情報の更新を行う。
それに伴って、プライマリー・システム0からアクセラレーター・システム1に対して当該代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーの更新情報を送信する。この代替キー・エントリーの追加は、代替キー・テーブルB,Cに関しても同様に実施する。
代替キー・テーブルA,B,Cへの代替キー・エントリーの追加・削除が完了したら、これまでの排他を解除する。
[代替キーによるレコードの削除:アクセラレーター・システムの場合]
アクセラレーター・システム1上で行う場合には、まず、代替キー・ロケーション・テーブルAL1をバイナリー・サーチして、削除するレコードの代替キー値を持つ代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーを検索する。
代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーを検索した後、プライマリー・システム上の代替キー・ブロック内を検索し、代替キー・エントリーを見つけ出す。代替キー・エントリーが検索できたら、ロケーション・テーブルL1を使用して、バイナリー・サーチを行い、レコードが格納されているブロックを検索する。
この動作は、代替キーによるレコードの検索で述べた方法と同様である。
代替キーはノン・ユニークなキーであるため、代替キー値でレコードを検索した場合には、複数のレコードが該当する可能性がある。削除を代替キーで実行する場合には、同一の代替キー値を持つ対象レコードを順次読み込んで、その主キー値やデータの内容によって、削除を行うか否かの選択を行うことになる。ここでは、複数のレコードを順次削除するものとする。
検索したロケーション・テーブル・エントリーが、ブロック番号「n」を指していたとする。ブロックはプライマリー・システム0に存在しているので、それに対してアクセスする。ブロック内のレコードに対する検索は、プライマリー・システム0にあるブロック「n」に対して行う。
ブロック「n」内のレコードを調べ、ターゲット・キー値と同じ主キー値を持つレコードを見つける。この後、「主キーによるレコードの削除」の場合と同様に、ブロック内で削除レコードが占めていた領域を詰め、必要に応じてロケーション・テーブル・エントリーの更新を行い、代替キー・エントリーの削除を行う。
このようにして、レコードの削除を行う。一連の動作が完了したら、排他解除を行う。
以上で、アクセラレーター・システム内でのデータ(レコード)の検索、追加、更新、削除に伴うプライマリー・システム内での動作と、それに伴う、アクセラレーター・システムの動作に関して述べた。
[アクセラレーター・システムを複数作成する場合]
以上で、アクセラレーター・システム1が存在する場合に関して述べたが、アクセラレーター・システムを複数作成することが可能である。アクセラレーター・システム2、3、4、・・・・、nが存在する場合の動作は、単一のアクセラレーター・システムの場合と殆ど同様である。違いは、プライマリー・システムでロケーション・テーブルまたは代替キー・ロケーション・テーブルに変更が発生した場合に、アクセラレーター・システム1にのみ情報を送信し、情報の更新完了を待つのではなく、すべてのアクセラレーター・システム2、3、・・・・、nに情報を送信し、すべてのアクセラレーター・システムでの情報の更新完了を待つ、ということである。
ロケーション・テーブル及び代替キー・ロケーション・テーブルの更新は、プライマリー・システム上で最初に発生するが、そのきっかけとなるのは、プライマリー・システム上での、データの追加、更新、削除要求の他に、各アクセラレーター・システムからの、データ追加、更新、削除要求である。アクセラレーター・システム1,2、3、・・・・、nからのデータ追加、更新、削除要求で、プライマリー・システムのロケーション・テーブル及び代替キー・ロケーション・テーブルの更新が発生すると、その更新情報を、すべてのアクセラレーター・システムに送信し、同期更新を行う。
このように、プライマリー・システムでロケーション・テーブルまたは代替キー・ロケーション・テーブルに変更が在った場合には、プライマリー・システムから総てのアクセラレーター・システムに対して更新情報を送信し、総てのアクセラレーター・システムで必要な更新を即時に行わなければならないため、一見、効率的に劣るように見える。しかしながら、ロケーション・テーブルや代替キー・ロケーション・テーブルが変更されるのは、それらにキー値の最小値と最大値の双方または何れかを持っている場合で、そのキー値が変更される場合であることを考えると、レコードの更新、追加、削除の回数に比較して、相当に少ないものであり、従来の方法のように、完全なミラー・コピーを持つ方法に比較して、データ送信量が大幅に少なく、また、アクセラレーター・システムで必要な格納領域が、プライマリー・システムに比較して大幅に少なくて済むという利点がある。
更に、各アクセラレーター・システムでエントリーに対する検索を独立して行うので、システムの負荷が分散でき、従来の方法に比較して、大幅なスケーラビリティの向上が行える。
[対称型システム]
以上では、プライマリー・システムは、1つのロケーション・テーブルとk種類の代替キー・テーブルを持つ構造をしている場合に、この(1+k)個を組として、アクセラレーター・システムをn個作成する構成(対称型アクセラレーター・システム)とすることが可能である。図14は、プライマリー・システムに対して、対称型アクセラレーター・システムが3つの場合の例である。
[非対称システム]
この方法のほかに非対称アクセラレーター・システムを構成することも可能である。図15を使用して説明を行う。これは、プライマリー・システムのロケーション・テーブルと、代替キーA、B、C、・・・に対して、アクセスの頻度により、各アクセラレーター・システムのロケーション・テーブルと代替キー・ロケーション・テーブルの数を決定する方法である。例えば、プライマリー・システムが、ロケーション・テーブルと代替キーAL0、BL0、CL0の3種類の代替キー・ロケーション・テーブルを持っている場合について説明する。
アクセラレーター・システム1は、ロケーション・テーブルL1と代替キー・ロケーション・テーブルALA1、ALB1、ALC1を保有し、プライマリー・システムと同様の構成である。アクセラレーター・システム2はロケーション・テーブルL2と、代替キー・ロケーション・テーブルALB2、ALC2を保有し、プライマリー・システムと比較すると、代替キー・ロケーション・テーブルALC2を保有しない形態となる。この状態を図15で示している。
同様に、アクセラレーター・システム3はロケーション・テーブル3と代替キー・ロケーション・テーブルALC3を保有する。
これは主キーと代替キー各々の使用頻度が分かっていて、その頻度に大きな違いがある場合に有効である。対称アクセラレーター・システムの場合は、あまり使用されないテーブルも保有することになり、格納領域の無駄が発生するからである。
また、アクセラレーターに対するアクセスの統計をとるようにし、主キーや代替キー毎のアクセスが変動する場合には、各アクセラレーターの個数を変更することが好ましい。また、次のように個数変更を自動化することも可能である。
自動化する方式を以下に述べる。
まず、アクセラレーター・システムのキー毎に統計をとる。そして各キー毎のアクセス量を比較する。一定以上のアクセスの場合、非対称アクセラレーターの追加を行う。
例として下記のような、非対称アクセラレーター・システムが設定されているとする。
非対称アクセラレーター・システム1:
ロケーション・テーブルL1、
代替キー・ロケーション・テーブルALA1、
代替キー・ロケーション・テーブルALB1、
代替キー・ロケーション・テーブルALC1、
非対称アクセラレーター・システム2:
ロケーション・テーブルL2、
代替キー・ロケーション・テーブルALB2、
代替キー・ロケーション・テーブルALC2、
非対称アクセラレーター・システム3:
ロケーション・テーブルL3、
代替キー・ロケーション・テーブルALC3、
という構成だった場合、代替キー・テーブルAのアクセスが増加して、追加が必要だとすると、非対称アクセラレーター・システム2に対して、代替キー・ロケーション・テーブルALA2を追加する。非対称アクセラレーター・システム3に追加してもよいが、本事例では、アクセラレーター・システムのうち、番号の若いシステムに追加することとする。追加の方法は、以下に述べるとおりである。
アクセラレーター・システムに代替キー・ロケーション・テーブルAL0を追加するということを、プライマリー・システムまたは状態監視システムなどで決定する。決定後、まず、アクセラレーター・システム2に対して、代替キー・ロケーション・テーブルALA2用の領域確保を命ずる。アクセラレーター・システム2では、その情報に基づいて領域の確保を行う。領域の確保が完了したら、プライマリー・システムに対して、完了した旨を送信する。その後、プライマリー・システムは、アクセラレーター・システム2に対して、代替キー・ロケーション・テーブルALA0のすべてのエントリーをAログとして送信する。送信が完了するまでの間に発生する、データ更新に伴うAログも、同様に送信する。
アクセラレーター・システム2では、Aログの内容に基づいて、代替キー・テーブル2Aの該当するエントリーを順次更新する。Aログの更新がすべて完了した時点で同期が完了したことになり、代替キー・ロケーション・テーブルALA2を使用することが可能となる。プライマリー・システムからアクセラレーター・システムに送信を行って、アクセラレーター・システムで代替キー・ロケーション・テーブルALA2の作成を行っている間でも、プライマリー・システムやアクセラレーター・システム1での代替キーAに対するアクセスは可能である。
以上では、プライマリー・システムから、情報を送信する例を示したが、プライマリー・システムの負荷が大きくなりすぎる場合には、アクセラレーター・システム2以外のアクセラレーター・システムから送信するようにしても良い。図16では、アクセラレーター・システム2に代替キー・ロケーション・テーブルALA2の追加が終了した状態を示している。
以上の方式を適用する際に、高速性を確保するためには、各々のアクセラレーターに対してプロセッサーを割り当てることが好ましい。更には、アクセラレーター・システムのロケーション・テーブルと代替キー・テーブルの各々に対して、プロセッサーを割り当てる方式は、より高速性を高める上で好ましい。
アクセラレーター・システムは、プライマリー・システムと同一のハードウエアに内蔵する形式が可能であるが、その他に、アクセラレーター・システム毎に、プライマリー・システムとハードウエアを分離することも可能である。
このようにしてアクセラレーター・システムの数を増やしていくと、テーブルのアクセス数が増加するために、検索等の対象となるブロックのアクセスが増加して、ブロックをアクセスするためのプロセッサーの能力が限界になる可能性があるが、この場合には、ブロックを複数個のバンクに分離し、その各々にプロセッサーを割り当てることによって、負荷分散を図ることが可能である。
[アクセラレーター・システムの変形]
以上で、アクセラレーター・システムの基本的な説明を行った。以上では、プライマリー・システムが1台のハードウエア上に構築し、アクセラレーター・システムは別のハードウエア上に構築する、という概念を用いて説明した。この方が、アクセラレーターの本質的な問題を理解しやすいからである。しかしながら、実際には、プライマリー・システムが1台のハードウエア上に構築されている場合には、プライマリー・システムの負荷が、アクセラレーター・システムに比較して大きくなるため、全体としての処理の力向上が限定される可能性がある。
このような問題を防ぐためには、次のように、プライマリー・システムを分散化させると効果的である。図17は、その一例である。この場合、プライマリー・システムのロケーション・テーブルとブロックは、プライマリー・システム0−0に、代替キー・テーブルA0、B0、C0は、プライマリー・システム0−1上に構築されている。
他の方法としては、プライマリー・システムに複数のCPUを割り当てて、ブロック内の検索や更新、アクセラレーター・システムに対する変更情報の送信や、アクセラレーター・システムからの更新完了の受信などを分散化させる、という方法も可能である。
上記以外に、次のような方法も可能である。プライマリー・システムでは、1種類のデータベースが存在するかのようにして説明してきたが、実際の情報処理システムでは、複数種類のデータベースを使用するのが殆どである。このような場合、例えば、データベースαのプライマリー・システムを、ハードウエア0に構築し、データベースβのプライマリー・システムを、ハードウエア1に構築し、データベースγのプライマリー・システムを、ハードウエア2に構築する。そして、データベースαのアクセラレーター・システムを、ハードウエア1と2に構築する。データベースβのアクセラレーター・システムを、ハードウエア0と2に構築する。データベースγのアクセラレーター・システムを、ハードウエア0と1に構築する、というような方法である。
各々のアクセラレーター・システムのCPUが複数持つことが好ましいことを述べたが、、同様にプライマリー・システムも複数のCPUを持つことが好ましい。これは、ロケーション・テーブルや代替キー・ロケーション・テーブルのサーチの他に、ブロックや代替キー・ブロック内サーチやその内容の更新、アクセラレーター・システムとの通信など、様々な負荷が掛かるからである。
[格納領域の優位性]
「データバックアップ・リカバリー方式」で示した、セカンダリー・システムを参照用として用いる場合や、ミラー・ファイルを使用する方式に比較して、格納領域が小さくて済む優位性に関して述べる。
セカンダリー・システムやミラー・ファイルを使用する場合には、現用のシステムと同じ大きさの領域が必要である。一方、アクセラレーター・システムを使用した場合は、ブロック全体の必要領域に対して、ロケーション・テーブルと代替キー・テーブルの大きさは、レコードの長さ、キーの長さ、ブロックの大きさ、ブロックへの格納率、代替キーの種類、などによって条件が異なるため、厳密に述べることは不可能であるが、ファイルに対して、ロケーション・テーブルの大きさは100分の1程度、代替キー・テーブル1種類の大きさは10分の1程度であると想定できる。また、代替キー・テーブルに占める代替キー・ロケーション・テーブルの大きさは、100分の1程度と想定できる。これは、レコード長を400バイト、ブロック長を4Kバイト、ロケーション・テーブル・エントリーの大きさを40バイト、代替キー・エントリーの大きさを40バイトと想定した場合である。
このため、セカンダリー・システムやミラー・ファイルを用いる場合に比較して、代替キー・テーブルが5種類ある場合で、6つの対称アクセラレーター・システムを採用した場合とすると、以下のようになり、セカンダリー・システムやミラー・ファイルを使用した場合に比較し、約5分の1の格納容量で済むことになる。アクセラレーター・システムの数を増やした場合には、更に、効果が増すことが容易に理解できる。
プライマリー・システムの大きさ(ブッロクの大きさを1とした場合の全体の大きさ)は、次のように、
1+1/100+5×(1/10)=151/100
である。
6つのセカンダリー・システムまたはミラー・ファイルを使用した場合の領域は、次のようになり、
(151/100)×6=906/100
であるから、プライマリー・システムの6倍になる。
6つの対称アクセラレーターを用意した場合、
(1/100+(1/10)*(1/100))×6=66/1000
となる。
よって、両者の必要領域の比は、
(905/100):(65/1000)=139:1
となる。
つまり、アクセラレーター・システムを使用した場合には、セカンダリー・システムやミラー・ファイルを使用する場合に比較して、1%程度の領域を使用するだけで済むことを示している。
[バックアップ・リカバリー方式との連携]
次に、「データバックアップ・リカバリー方式」との同時使用が可能であることを説明する。
バックアップ・リカバリーは同期密結合方式と、非同期疎結合方式がある。同期密結合方式のバックアップ・リカバリーと、アクセラレーター・システムにおける、ロケーション・テーブルおよび/または代替キー・ロケーション・テーブルの更新は、同期を取って実行する。しかしながら、バックアップ・リカバリーは、ロケーション・テーブルおよび/または代替キー・ロケーション・テーブルの更新よりも、ブロックおよび/または代替キー・ブロック(何れもオーバーフロー・ブロックを含む)の更新機会の方がはるかに多いので、バックアップ・リカバリーにおけるセカンダリー・システムの更新の都度、アクセラレーター・システムの更新が必要になるものでは無い。
バックアップ・リカバリーが非同期疎結合方式の場合には、アクセラレーター・システムのみ、同期密結合方式で実行する。
[再編成システムとの連携]
次に、「データベース再編成システム」との同時使用が可能であることを説明する。
プライマリー・システムで再編成を行う場合には、同時にアクセラレーター・システムにも、現用のロケーション・テーブルに対して、新規のロケーション・テーブルを用意して、ロケーション・テーブルとブロックの再編成を実行する。プライマリー・システムとアクセラレーター・システムの再編成は同期をとって実行する。
アクセラレーター・システムでも、再編成ポインターを保持し、プライマリー・システムの再編成ポインターと同期させる。同期させるというのは、再編成ポインターが指しているロケーション・テーブル・エントリーの位置が、プライマリー・システムとアクセラレーター・システムで同じにするということである。
検索等のターゲット・キー値が再編成ポインターが指しているロケーション・テーブルの主キー値の最小値よりより小さい場合には、新規のロケーション・テーブルを使用し、検索等のターゲット・キー値が再編成ポインターが指しているロケーション・テーブルの主キー値の最小値以上である場合には、現用のロケーション・テーブルを使用して、バイナリー・サーチを実行し、目的のレコードを検索する。
同様に、プライマリー・システムで代替キー・テーブルの再編成を行う場合には、同時にアクセラレーター・システムにも、現用の代替キー・ロケーション・テーブルに対して、新規の代替キー・ロケーション・テーブルを用意して、代替キー・ロケーション・テーブルと代替キー・ブロックの再編成を実行する。プライマリー・システムとアクセラレーター・システムの再編成は同期をとって実行する。
アクセラレーター・システムでも、再編成ポインターを保持し、プライマリー・システムの再編成ポインターと同期させる。同期させるというのは、再編成ポインターが指しているロケーション・テーブル・エントリーの位置が、プライマリー・システムとアクセラレーター・システムで同じにするということである。
検索等のターゲット・キー値が再編成ポインターが指している代替キー・ロケーション・テーブルの代替キー値の最小値よりより小さい場合には、新規の代替キー・ロケーション・テーブルを使用し、検索等のターゲット・キー値が再編成ポインターが指している代替キー・ロケーション・テーブルの主キー値の最小値以上である場合には、現用の代替キー・ロケーション・テーブルを使用して、バイナリー・サーチを実行し、目的の代替キー・エントリーを検索する。
代替キー・エントリーが見つかったら、そのエントリーが持っている情報により、ロケーション・テーブルからブロックを探し、レコードの検索を行う。
このように行うことで、再編成システムとの連携が可能である。
「データ格納検索方式」では、ロケーション・テーブルの構造として、ロケーション・テーブルの番号(=プライマリー・ブロックの番号)と、ブロックの位置を保持し、ブロック中のレコードの主キー値の最小と最大のものを、両方またはどちらか一方を保持することも可能としてある。主キー値をロケーション・テーブルで保持しない場合は、ロケーション・テーブルに対する更新が減少するが、バイナリー・サーチでブロックを探す都度、ブロックを読まないと目的のブロックであるか否かの判定ができないため、ブロックに対する負荷が増加するので、本発明に適用する場合には、ロケーション・テーブルにキー値を保持する方式が好ましい。キー値は最小と最大の両方を保持している場合には、そのエントリーを読むだけで目的のブロックであるか否かの判定が可能である。どちらか一方を保持している場合には、そのエントリーの後、または、前のエントリーを読むことにより、解決が行える。
ロケーション・テーブルは、再編成を除いて、ロケーション・テーブルのエントリーが保持しているブロックの位置が変更されることはなく、ブロックに含まれるレコードの最小値、最大値の双方または何れか一方が変更された場合に変更が発生するため、旧来の方法によるインデックスに比較して、変更の発生ははるかに少ない。旧来の方法では、ブロックに相当するものの分割が発生して、ロケーション・テーブルのエントリーに相当するものの数が増減するため変更が多いのである。また、旧来の方法でのインデックスでは、階層構造をとっているため、上位の階層の変更が発生するケースが頻繁にあり、これも、旧来の方法でインデックスの変更が頻繁に発生する原因となっていた。
本発明を適用すると、アクセラレーター・システムが複数存在することになり、数が増加すると、各々に対してプライマリー・システムから変更を通知し、その結果を待つための負荷が増大する。これを軽減する方法として、一斉同報方式を用いて、セカンダリー・システムに対して変更を通知する方式が有利である。
セカンダリー・システムでセカンダリー・ロケーション・テーブルの更新が完了した通知は各々のセカンダリー・システムから個別にプライマリー・システムに対して送信する。
各アクセラレーター・システムに対して、どのように要求を割振るかに関して述べる。このデータ格納・検索システムに対する要求は、SQLのような形式の他、Read/Writeインターフェイスも可能であるが、それらは、最終的には、次のような情報となる。
1.対象となるキーの種類(主キー、代替キーA、B、C・・・)。
2.アクセスの種類(Read、Write、Rerite、Delete、Inseretなど)。
3.要求キー値。
4.データ内容(Insertの場合)。
これらの情報が一組となって、データ格納・検索システムに対しての処理要求となる。振り分けには、図20、図21、図22を用いて説明する。図20および図21では、インターネットを使用して、端末から処理要求が送信される図となっているが、インターネットを使用せず、専用線やLANを用いる構成でも適用可能である。
図20に示した図は、処理要求を振り分けるのに、ロード・バランサーを使用する方式を示したものである。ロード・バランサーとは、複数のサーバーが、見かけ上、同じIPアドレスを保有しているかのように見せかけ、多数の端末からの接続を、複数のサーバーに振り分けるためのものである。この場合、処理サーバー(一般的には、アプリケーション・サーバーと呼ばれる場合が多い)と、プライマリー・システム、または、アクセラレーターは固定的に接続される。
対称型アクセラレーター・システムを使用する場合には、ロード・バランサーで問題ないが、非対称型アクセラレーター・システムを使用する場合には、ロード・バランサーでは稼動させることができない。何故ならは、特定の代替キーを持っていないアクセラレーター・システムが存在するためである。このような場合には、図21に示すような処理要求振り分けシステムを使用すると都合がよい。また、図22は処理要求振り分けシステムの動作を詳細に説明するためのものである。処理要求振り分けシステムは、ロード・バランサーを使用する場合のように、固定的な接続とせず、処理要求毎に、プライマリー・システムとアクセラレーターを選択する方式である。
図22中の処理要求には、一連の番号と、キーの種類のみを抜き出して示してある。その他の情報は、これに付属しているものとする。処理要求は、通常用いられているようにキュー構造をするのが好ましい。
図22には処理システム・テーブルが4つ記載されている。各々は、ロケーション・テーブル用の処理システム・テーブルL、代替キー・テーブルA用の処理システム・テーブルA、代替キー・テーブルB用の処理システム・テーブルB、代替キー・テーブルC用の処理システム・テーブルC、となっている。
各処理システム・テーブルのエントリー(処理システム・テーブル・エントリー)は、各アクセラレーター・システムに対応しており、図22の場合は、ロケーション・テーブルのアクセラレーター・システムが19個、代替キー・テーブルAのアクセラレーター・システムが14個、代替キー・テーブルBのアクセラレーター・システムが11個、代替キー・テーブルCのアクセラレーター・システムが17個、存在する場合を示している。
各処理システム・テーブルのエントリーは、処理システム番号と処理中フラッグから構成されている。処理システム番号は、ゼロはプライマリー・システムを、1からの正の数字は、アクセラレーター・システムを示している。処理中フラッグは、そのシステムが処理要求を処理中であるか、非処理状態であるかを識別するためのものである。
図22中に白抜き矢印があるが、これは、各処理システム・テーブルの処理を、プライマリー・システムまたはアクセラレーター・システムのうちのどれが行っているか、システムの最新番号を示している。ゼロはプライマリー・システムを、1からの正の数字は、アクセラレーター・システムを示している。この矢印を、処理システム・ポインターと呼ぶ。この処理システム・ポインターは、テーブル(キー)の種類毎に保持する必要があるため、ロケーション・テーブル用の処理システム・ポインターL、代替キー・テーブルA用の処理システム・ポインターA、代替キー・テーブルB用の処理システム・ポインターB、代替キー・テーブルC用の処理システム・ポインターC、などとなっている。
処理システム.ポインターは、初期は、各処理システム・テーブルの先頭を指しているが、処理要求が割り当てられる度に、次のエントリーを指すようにする。各処理システム・テーブルの最終エントリーの次を指す場合には、先頭に戻ることとする。
このようにして、各アクセラレーターに、処理要求が均等に割り当てられるようにしている。
図22は処理要求割り当て後を示しているため、各、処理システム・ポインターの位置が、移動した後の状態を示している。この図では、システム番号が順番に付番されているが、間をとばして付番することも可能である。
処理要求の、138はロケーション・テーブルに対する処理要求である。この処理要求が来た時点では、処理中の処理要求が無かったものとする。処理要求138は、図中の処理システム・テーブルL(ロケーション・テーブルと書かれた表)を参照する。処理中の処理要求が無い時点で発生した処理要求であるので、処理要求振り分けシステムでは、処理システム・テーブルLの処理システム番号:0のエントリーに対して、処理中のフラッグを立てる。次に、処理システム・ポインターを処理システム番号:1に移動する。次に、処理要求138にシステム番号:0を割り振り、処理要求138をプライマリー・システムに送信する。
プライマリー・システムでは、処理要求138に基づき、ロケーション・テーブルに対する処理を行い、処理が完了したら、振り分けシステムに対して、処理要求138が完了したことを通知する。振り分けシステムでは、プライマリー・システムからの完了通知であるので、処理システム・テーブルLの処理システム番号:0の処理中のフラッグを、非処理にする。
処理要求:139は代替キー・テーブルAに対する要求であるので、処理システム・テーブルAを参照する。処理システム・ポインターAは、処理システム・テーブルの先頭を指しているため、処理要求139は、プライマリー・システムに割り当てる。
この割り当て作業は、処理要求:138の完了を待つ必要はなく、処理要求:138の割り当てを完了したら、即座に実行することが可能であるし、そうすることにより、高速な処理が行える。
同様に、処理要求:140は代替キー・テーブルBに対する処理要求であるので、処理システム・テーブルBを参照する。処理システム・ポインターBは、処理システム・テーブルの先頭を指しているため、処理要求140は、プライマリー・システムに割り当てる。
その後の、動作は、処理要求:138と同様である。処理システム・ポインターは、処理システム・テーブルの最後までポイントしたら、先頭に戻るように設計しておく。先頭に戻った場合に、処理システム・ポインターが指している処理システム番号が処理中の場合は、次の要求を待ちにするか、または、次々とシステムを検索し、処理中で無いシステムを見つけて、要求をそのシステムに割り当てるとともに、処理システム・ポインターをそこまで移動するという方法も可能である。後者の方法を採用する場合には、一時的にループする可能性が存在するが、処理システム・テーブルに割り当てられた処理要求の何れかが完了すれば、処理システム・テーブルの当該システム#の処理中のフラッグが、非処理状態になるため、無限ループは発生しない。また、処理システム・ポインターが処理システム・テーブルを1周した場合には、一定時間待ってから、再度、非処理状態の処理システム・テーブル・エントリーを探す、という方法をとることも可能である。また、このような状態が発生した場合には、特定のキーのアクセラレーター・システムを追加する、ということも有効である。
上記の他に、アクセラレーター・システムをソフトウエアとして構築する場合の例を、図23を用いて説明する。プライマリー・システムとアクセラレーター・システムは、同一のハードウエアに格納されており、このハードウエアは、複数のCPUを備えている。各々のCPUは、OSによってプライマリー・システムやアクセラレーター・システムに割り当てられるようになっている。プライマリー・システムでは、ロケーション・テーブルと代替キー・テーブルを保有しており、この他に、変更情報送信機構を保有することが好ましい。アクセラレーター・システムは、フランド・ロケーション・テーブルとフランド代替キー・ロケーション・テーブルを保有するが、非対称システムの場合は、プライマリー・システムとアクセラレーター・システムの構成が異なっても良い。
Claims (12)
- 主キーを含むデータ項目を持つデータレコードと、データレコードを主キーの順に格納するプライマリー・ブロックと、各プライマリー・ブロックのアドレスが記載されたロケーション・テーブル・エントリーを連続領域に有するロケーション・テーブルとを保有するプライマリー・システムを備え、
各プライマリー・ブロックのアドレスが記載されたフランド・ロケーション・テーブル・エントリーを連続領域に有するフランド・ロケーション・テーブルを保有するアクセラレーター・システムを備えたことを特徴とする、データベースのアクセラレーター。 - 請求項1に記載のデータベースのアクセラレーターにおいて、
プライマリー・システムは、少なくとも1つのCPUを備え、
アクセラレーター・システムは、少なくとも1つのCPUを備えたことを特徴とするアクセラレーター・システム。 - 請求項1に記載のデータベースのアクセラレーターにおいて、
プライマリー・システムとアクセラレーター・システムは、複数のCPUを共有することを特徴とするアクセラレーター・システム。 - 主キーを含むデータ項目を持つデータレコードと、データレコードを主キーの順に格納するプライマリー・ブロックと、各プライマリー・ブロックのアドレスが記載されたロケーション・テーブル・エントリーを連続領域に有するロケーション・テーブルと、変更情報送信機構とを保有するプライマリー・システムを備え、
各プライマリー・ブロックのアドレスが記載されたフランド・ロケーション・テーブル・エントリーを連続領域に有するフランド・ロケーション・テーブルと、変更情報反映機構とを保有するアクセラレーター・システムを備えたことを特徴とする、データベースのアクセラレーター。 - 請求項4に記載のデータベースのアクセラレーターにおいて、
プライマリー・システムは、少なくとも1つのCPUを備え、
アクセラレーター・システムは、少なくとも1つのCPUを備えたことを特徴とするアクセラレーター・システム。 - 主キーを含むデータ項目を持つデータレコードと、データレコードを主キーの順に格納するプライマリー・ブロックと、各プライマリー・ブロックのアドレスが記載されたロケーション・テーブル・エントリーを連続領域に有するロケーション・テーブルとを保有するプライマリー・システムを備え、
各プライマリー・ブロックのアドレスが記載されたフランド・ロケーション・テーブル・エントリーを連続領域に有するフランド・ロケーション・テーブルを保有するアクセラレーター・システムを備えた、
アクセラレーター・システムにおける主キーによるアクセスは、フランド・ロケーション・テーブルをバイナリー・サーチし、フランド・ロケーション・テーブル・エントリーが示す結果により、プライマリー・システムのブロックをアクセスすることを特徴とするデータベースのアクセラレーター。 - 請求項6に記載のデータベースのアクセラレーターにおいて、
プライマリー・システムは、少なくとも1つのCPUを備え、
アクセラレーター・システムは、少なくとも1つのCPUを備えたことを特徴とするアクセラレーター・システム。 - 主キーと代替キーを含むデータ項目を持つデータレコードと、データレコードを主キーの順に格納するプライマリー・ブロックと、代替キーと主キーからなる代替キー・エントリーと、代替キー・エントリーを含む代替キー・ブロックと、代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーを連続領域に有する代替キー・ロケーション・テーブルを保有するプライマリー・システムを備え、
フランド代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーを連続領域に有するフランド代替キー・ロケーション・テーブルを保有するアクセラレーター・システムを備えたことを特徴とするデータベースのアクセラレーター - 請求項8に記載のデータベースのアクセラレーターにおいて、
プライマリー・システムは、少なくとも1つのCPUを備え、
アクセラレーター・システムは、少なくとも1つのCPUを備えたことを特徴とするアクセラレーター・システム。 - 請求項8に記載のデータベースのアクセラレーターにおいて、
プライマリー・システムとアクセラレーター・システムは、複数のCPUを共有することを特徴とするアクセラレーター・システム。 - 主キーと代替キーを含むデータ項目を持つデータレコードと、データレコードを主キーの順に格納するプライマリー・ブロックと、代替キーと主キーからなる代替キー・エントリーと、代替キー・エントリーを含む代替キー・ブロックと、代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーを連続領域に有する代替キー・ロケーション・テーブルとを保有するプライマリー・システムを備え、
各代替キー・ブロックのアドレスが記載されたフランド代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーを連続領域に有するフランド代替キー・ロケーション・テーブルと、変更情報反映機構とを保有するアクセラレーター・システムを備えたことを特徴とする、データベースのアクセラレーター - 主キーと代替キーを含むデータ項目を持つデータレコードと、データレコードを主キーの順に格納するプライマリー・ブロックと、代替キーと主キーからなる代替キー・エントリーと、代替キー・エントリーを含む代替キー・ブロックと、代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーを連続領域に有する代替キー・ロケーション・テーブルとを保有するプライマリー・システムを備え、
各代替キー・ブロックのアドレスが記載されたフランド・ロケーション・テーブル・エントリーを連続領域に有するフランド・ロケーション・テーブルを保有するアクセラレーター・システムを備え、
アクセラレーター・システムにおける代替キーによるアクセスは、フランド代替キー・ロケーション・テーブルをバイナリー・サーチし、フランド代替キー・ロケーション・テーブル・エントリーが示す結果により、プライマリー・システムの代替キー・ブロックをアクセスすることを特徴とするデータベースのアクセラレーター。
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