JPWO2003105519A1 - サーバ、移動通信システム、位置情報管理方法、無線基地局、移動局、移動通信システムにおける呼び出し方法及び移動通信方法 - Google Patents
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Abstract
時間とともに変化する移動局の状態に応じて移動局の位置情報管理を円滑に行うことを目的とする。移動局においてパケット送受信がないままスリープ状態判断タイマがタイムアウトしたことで通知される当該移動局からのスリープ状態への遷移通知に基づき、当該移動局がスリープ状態に遷移したと判断され、リンクレイヤでの制御処理が実行される(S12)(移動局がセルを移行する場合もリンクレイヤでの制御処理)。その後、移動局においてパケット送受信がないままアイドル状態判断タイマがタイムアウトしたことで通知される当該移動局からのアイドル状態への遷移通知に基づき、当該移動局がアイドル状態に遷移したと判断され、ネットワークレイヤでの制御処理が実行される(S14)(移動局が位置登録エリアを変更する場合もネットワークレイヤでの制御処理)。このように、移動局にてパケット送受信が行われない期間に応じた移動局の状態に基づく制御処理が実行される。
Description
技術分野
本発明は、サーバ、移動通信システム、位置情報管理方法、無線基地局、移動局、移動通信システムにおける呼び出し方法及び移動通信方法に関する。
背景技術
Webブラウジングのようなパケット通信モデルを想定した場合、当該パケット通信モデルには、移動局がパケットを連続的にダウンロードする期間と、ダウンロード後に移動局がページを閲覧する期間(ページ閲覧期間)の2つの期間がある。この特徴に着目し、ページ閲覧期間において無線基地局から送出される制御信号を移動局にて間欠的に受信させることによりバッテリーセービングを行う技術が、「IN2001−198マルチメディア無線パケット通信における適応バッテリーセービング制御方式(電子情報通信学会および情報ネットワーク研究会、2002年3月発行)」において提案されている。この技術では、ページ閲覧期間中に移動局がバッテリーセービングを行う状態を「バッテリーセービングモード」として新規に定義している。
一方、パケット通信の通信形態に応じて、当該パケットが許容できる遅延時間が規定されている。このため、規定された許容遅延時間に応じて、移動局がバッテリーセービングモードへ移行するタイミング及び移動局が制御信号を間欠受信する周期が設定される。
しかし、上述した従来技術では、大別してバッテリーセービングモードとアイドルモードの2つの待ち受け状態が存在する。これらを従来の移動通信システムが実装する場合、従来の移動通信システムには、大別して通信状態と待ち受け状態の2つの状態しかなく、待ち受け状態も1種類しか無いため、位置情報管理サーバは、通信状態と待ち受け状態のうち何れか一方の状態での移動局の位置情報管理(移動管理)しか出来なかった。
また、位置情報管理サーバが同一レイヤにおいて複数の異なる待ち受け状態の移動局の位置情報管理を行うための構成を実装出来たとしても、位置情報管理サーバは、当該複数の待ち受け状態に対応して位置登録エリアを2重に管理する必要が生じ、位置情報管理サーバの負担が過大になってしまう。
本発明は、上記課題を解決するために成されたものであり、時間とともに変化する移動局の複数の状態において移動局の位置情報管理を円滑に行うことができるサーバ、移動通信システム、位置情報管理方法、無線基地局、移動局、移動通信システムにおける呼び出し方法及び移動通信方法を提供することを目的とする。
発明の開示
上記目的を達成するために、本発明に係るサーバは、複数の移動局と、網に接続された複数の無線基地局と共に移動通信システムを構成し、前記網に接続され、前記無線基地局が形成するセルの集合により形成される呼び出しエリア及び前記移動局の位置情報を管理するサーバであって、前記移動局の状態として、スリープ状態又はアイドル状態を含む複数の状態の中から、前記セル内で当該移動局と無線基地局との間でパケット送受信が行われない期間に応じた状態を判断する判断手段と、前記判断で得られた状態に応じて、当該移動局の呼出周期と当該移動局による間欠受信の受信タイミングの両方又は一方を当該移動局に対し設定する設定手段とを備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る移動通信システムは、複数の移動局と、網に接続された複数の無線基地局と、前記網に接続され、前記無線基地局が形成するセルの集合により形成される呼び出しエリア及び前記移動局の位置情報を管理するサーバとを含んで構成される移動通信システムであって、前記サーバが、前記移動局の状態として、スリープ状態又はアイドル状態を含む複数の状態の中から、前記セル内で当該移動局と無線基地局との間でパケット送受信が行われない期間に応じた状態を判断する判断手段と、前記判断で得られた状態に応じて、当該移動局の呼出周期と当該移動局による間欠受信の受信タイミングの両方又は一方を当該移動局に対し設定する設定手段とを備えたことを特徴とする。
更に、本発明に係る位置情報管理方法は、複数の移動局と、網に接続された複数の無線基地局と共に移動通信システムを構成し、前記網に接続され、前記無線基地局が形成するセルの集合により形成される呼び出しエリア及び前記移動局の位置情報を管理するサーバ、における位置情報管理方法であって、前記移動局の状態として、スリープ状態又はアイドル状態を含む複数の状態の中から、前記セル内で当該移動局と無線基地局との間でパケット送受信が行われない期間に応じた状態を判断し、前記判断で得られた状態に応じて、当該移動局の呼出周期と当該移動局による間欠受信の受信タイミングの両方又は一方を当該移動局に対し設定することを特徴とする。
これらの発明によれば、サーバは、移動局の状態として、スリープ状態又はアイドル状態を含む複数の状態の中から、前記セル内で当該移動局と無線基地局との間でパケット送受信が行われない期間に応じた状態を判断し、前記判断で得られた状態に応じて、当該移動局の呼出周期と当該移動局による間欠受信の受信タイミングの両方又は一方を当該移動局に対し設定するため、時間とともに変化する移動局の複数の状態に応じて、移動局の位置情報管理を円滑に行うことができる。
なお、上記のサーバは、各々の呼び出しエリアに在圏している前記状態に移行した移動局の数と、前記各々の呼び出しエリア内で呼び出しチャネルの各々の受信タイミングでの着信トラヒックの両方又は一方を測定し、当該測定値を保持する測定保持手段を更に備え、設定手段は、判断手段により移動局の状態がスリープ状態であると判断された場合に、前記保持された測定値に応じて、当該移動局の呼出周期と当該移動局による間欠受信の受信タイミングの両方又は一方を当該移動局に対し設定する構成とすることが望ましい。
更に、上記のサーバは、移動局が位置登録している位置登録エリアを変更したことを検出するエリア変更検出手段と、前記エリア変更検出手段により前記移動局が前記位置登録エリアを変更したことを検出した場合、前記移動局の呼出信号を受信するタイミング毎に分けられた複数の着信群の中から、所定の情報に基づいて一の着信群を選択し、選択された着信群を当該移動局に割り当てる着信群割当制御手段とを更に備えた構成とすることが望ましい。
例えば、本発明に係るサーバは、図30に示すように構成することが望ましい。即ち、サーバ90は、上記の判断手段91と設定手段92とを含んで構成され、判断手段91が、移動局の状態として、スリープ状態又はアイドル状態を含む複数の状態の中から、セル内で当該移動局と無線基地局との間でパケット送受信が行われない期間に応じた状態を判断し、設定手段92が、当該判断で得られた状態に応じて、当該移動局の呼出周期と当該移動局による間欠受信の受信タイミングの両方又は一方を当該移動局に対し設定する。
このとき、サーバ90は、更に、各々の呼び出しエリアに在圏している状態に移行した移動局の数と、各々の呼び出しエリア内で呼び出しチャネルの各々の受信タイミングでの着信トラヒックの両方又は一方を測定し、当該測定値を保持する測定保持手段93を更に備え、設定手段92が、移動局の状態がスリープ状態であると判断された場合に、測定保持手段91により保持された測定値に応じて、当該移動局の呼出周期と当該移動局による間欠受信の受信タイミングの両方又は一方を当該移動局に対し設定する構成とすることが望ましい。
また、サーバ90は、エリア変更検出手段94と着信群割当制御手段95とを更に備え、エリア変更検出手段94によって移動局が位置登録している位置登録エリアを変更したことが検出されると、着信群割当制御手段95が、移動局の呼出信号を受信するタイミング毎に分けられた複数の着信群の中から、所定の情報に基づいて一の着信群を選択し、選択された着信群を当該移動局に割り当てる構成とすることが望ましい。
なお、上記のようなサーバ90と同様の構成を基地局80に備えても良い(但し、基地局80のエリアはただ一つなので、基地局80はエリア変更検出手段94に相当する構成を含まない)。この場合、例えば、リンクレイヤでの制御を基地局80が、ネットワークレイヤでの制御をサーバ90が、それぞれ分担して実行することができる。
ところで、移動局の状態がスリープ状態であると判断された場合の制御に関し、以下のような発明が挙げられる。
上記目的を達成するために、本発明に係る移動通信システムの呼び出し方法は、無線基地局と、前記無線基地局が形成するセル内で当該無線基地局とパケットの送受信を行うことが可能な複数の移動局とを含んで構成され、前記移動局が、パケットの送受信が予め定められた期間行われない場合、前記無線基地局からの信号を周期的に受信するスリープモードへ移行し、前記無線基地局が、前記移動局を指定してパケット到着を通知すること又は前記スリープモードに移行している移動局宛ての着パケットを送信することが可能な呼び出しチャネルを備え、当該呼び出しチャネルを所定の周期で間欠送信することが可能とされている移動通信システムにおける呼び出し方法であって、前記スリープモードには、前記パケットの送受信が行われない期間に応じた複数のスリープ状態が存在し、各スリープ状態に対応する呼び出し周期及び前記移動局が間欠受信を行う受信タイミングが設定可能とされており、前記無線基地局は、所定の場合に、前記セル内に存在するスリープモードに移行している移動局の数と前記呼び出しチャネルの呼び出しトラヒックの両方又は一方に応じて、前記移動局に対し、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示し、前記移動局は、当該変更指示に基づく呼び出し周期及び受信タイミングにて間欠受信を行うことを特徴とする。
上記の移動通信システムの呼び出し方法に係る発明は、以下のように移動通信システムに係る発明としても記述することができる。即ち、本発明に係る移動通信システムは、無線基地局と、前記無線基地局が形成するセル内で当該無線基地局とパケットの送受信を行うことが可能な複数の移動局とを含んで構成され、前記移動局が、パケットの送受信が予め定められた期間行われない場合、前記無線基地局からの信号を周期的に受信するスリープモードへ移行し、前記無線基地局が、前記移動局を指定してパケット到着を通知すること又は前記スリープモードに移行している移動局宛ての着パケットを送信することが可能な呼び出しチャネルを備え、当該呼び出しチャネルを所定の周期で間欠送信することが可能とされている移動通信システムであって、前記スリープモードには、前記パケットの送受信が行われない期間に応じた複数のスリープ状態が存在し、各スリープ状態に対応する呼び出し周期及び前記移動局が間欠受信を行う受信タイミングが設定可能とされており、前記無線基地局は、前記セル内に存在するスリープモードに移行している移動局の数と前記呼び出しチャネルの呼び出しトラヒックの両方又は一方を測定し、該測定値を保持する測定保持手段と、所定の場合に、前記保持された測定値に応じて、前記移動局に対し、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示する変更指示手段とを備え、前記移動局は、当該変更指示に基づく呼び出し周期及び受信タイミングにて間欠受信を行う間欠受信制御手段を備えたことを特徴とする。
なお、上記所定の場合は、前記移動局が新規に前記スリープモードに移行する場合、又は前記スリープモードに既に移行している移動局が新たに前記セル内に移動してきた場合、又は前記スリープモードに既に移行している移動局が前記スリープ状態を変更する場合、又は前記無線基地局が決定した任意の場合であることを特徴とする。
本発明に係る無線基地局は、複数の移動局とともに移動通信システムを構成する無線基地局であるとともに、当該移動通信システムでは、前記移動局が、前記無線基地局が形成するセル内で当該無線基地局とパケットの送受信を行い、パケットの送受信が予め定められた期間行われない場合、前記無線基地局からの信号を周期的に受信するスリープモードへ移行し、前記無線基地局が、前記移動局を指定してパケット到着を通知すること又は前記スリープモードに移行している移動局宛ての着パケットを送信することが可能な呼び出しチャネルを備え、当該呼び出しチャネルを所定の周期で間欠送信することが可能とされている移動通信システムを構成する無線基地局であって、前記スリープモードには、前記パケットの送受信が行われない期間に応じた複数のスリープ状態が存在し、各スリープ状態に対応する呼び出し周期及び前記移動局が間欠受信を行う受信タイミングが設定可能とされており、前記セル内に存在するスリープモードに移行している移動局の数と前記呼び出しチャネルの呼び出しトラヒックの両方又は一方を測定し、該測定値を保持する測定保持手段と、前記移動局が新規に前記スリープモードに移行する場合、又は前記スリープモードに既に移行している移動局が新たに前記セル内に移動してきた場合、又は前記スリープモードに既に移行している移動局が前記スリープ状態を変更する場合、又は前記無線基地局が決定した任意の場合に、前記保持された測定値に応じて、前記移動局に対し、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示する変更指示手段と、を備えたことを特徴とする。
従来は、待ち受け状態の移動局が非常に多い環境では、呼び出しチャネルにて送信すべき呼び出しトラヒックが増えてしまい、呼び出しチャネルが圧迫され、呼損が発生するおそれがあった。また、移動局が間欠受信すべき受信タイミングは、呼び出しトラヒックとは何ら関係なく予め定められているので、トラヒックが特定の受信タイミングに集中するおそれがあった。また、従来のPHSに関する技術では、移動局が待ち受けを行う群番号は電話番号により予め規定されていたため、特定のセル内において、特定の群のみトラヒックが混んでくることが想定され、このような場合、呼び出し呼が呼損となるという問題があった。また、移動局が間欠受信を行う周期は、トラヒックによらず全ての群において一律であるため、効果的なバッテリーセービングが行えないおそれがあった。また、Bluetoothに関する技術では、マスターは、Park Modeで潜在的に接続されたスレーブに対し、同期保持のため1周期あたりNB個のパケットを連続して送信するため、チャネル効率の低下が問題となるおそれがあった。即ち、基本周期は、最低でも、NB×△B(△Bは各パケットの送信時間間隔)以上の時間間隔を空けて設定しなければならず、極めて短い基本周期を設定するのが困難であった。また、Park Modeにおいては、長時間マスターと接続状態に無いスレーブは、マスターから送信される、Beacon channelからの制御パケットを間引き受信することが可能であり、効果的なバッテリーセービングを行うことが可能であった。しかし、セルラシステムのように待ち受け状態が長い移動局が非常に多く存在するシステムでは、多数の移動局についての基本周期が長い周期に集中してしまう問題が生じるおそれがあった。
しかし、本発明によれば、無線基地局が、所定の場合に、セル内に存在するスリープモードに移行している移動局の数と呼び出しチャネルの呼び出しトラヒックの両方又は一方に応じて、移動局に対し呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示し、当該移動局が当該変更指示に基づく呼び出し周期及び受信タイミングにて間欠受信を行うため、特定の受信タイミングに着信トラヒックが集中するという問題を回避でき、それと同時に各々の受信タイミングでの着信トラヒックを平滑化できるという効果がある。また、チャネルを有効利用することが可能となる。
また、受信タイミングの変更と同時に、呼び出し周期の変更を行うことも可能であるため従来と比べ効果的にバッテリーセービングを行うことが可能となる。
更に、従来は、移動局が通信を行わない期間が長くなるにつれて、長い呼び出し周期に多くの移動局が集中する問題があったが、呼び出し周期に応じたトラヒックも考慮するため特定の呼び出し周期に移動局が集中するという問題を回避することが可能となり、複数の呼び出し周期同士でもトラヒックを平滑化することが可能となる。
上記目的を達成するために、本発明に係る移動通信システムの呼び出し方法は、複数の移動局と、網に接続された複数の無線基地局と、前記網に接続され、前記無線基地局が形成するセルの集合により形成される呼び出しエリア及び前記移動局の位置情報を管理するサーバとを含んで構成され、前記移動局が、パケットの送受信が予め定められた期間行われない場合、前記無線基地局からの信号を周期的に受信するスリープモードへ移行し、前記無線基地局が、前記移動局を指定してパケット到着を通知すること又は前記スリープモードに移行している移動局宛ての着パケットを送信することが可能な呼び出しチャネルを備え、当該呼び出しチャネルを所定の周期で間欠送信することが可能とされている移動通信システムにおける呼び出し方法であって、前記スリープモードには、前記パケットの送受信が行われない期間に応じた複数のスリープ状態が存在し、各スリープ状態に対応する呼び出し周期が複数用意され、各呼び出し周期に対応づけられた呼び出しエリア及び前記移動局が間欠受信を行う受信タイミングが設定可能とされており、前記サーバは、所定の場合に、前記各々の呼び出しエリアに在圏している前記スリープモードに移行している移動局の数と、前記各々の呼び出しエリア内で前記呼び出しチャネルの各々の受信タイミングでの着信トラヒックの両方又は一方に応じて、前記移動局に対し、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示し、前記移動局は、当該変更指示に基づく呼び出し周期及び受信タイミングにて間欠受信を行うことを特徴とする。
上記の移動通信システムの呼び出し方法に係る発明は、以下のように移動通信システムに係る発明としても記述することができる。即ち、本発明に係る移動通信システムは、複数の移動局と、網に接続された複数の無線基地局と、前記網に接続され、前記無線基地局が形成するセルの集合により形成される呼び出しエリア及び前記移動局の位置情報を管理するサーバとを含んで構成され、前記移動局が、パケットの送受信が予め定められた期間行われない場合、前記無線基地局からの信号を周期的に受信するスリープモードへ移行し、前記無線基地局が、前記移動局を指定してパケット到着を通知すること又は前記スリープモードに移行している移動局宛ての着パケットを送信することが可能な呼び出しチャネルを備え、当該呼び出しチャネルを所定の周期で間欠送信することが可能とされている移動通信システムであって、前記スリープモードには、前記パケットの送受信が行われない期間に応じた複数のスリープ状態が存在し、各スリープ状態に対応する呼び出し周期が複数用意され、各呼び出し周期に対応づけられた呼び出しエリア及び前記移動局が間欠受信を行う受信タイミングが設定可能とされており、前記サーバは、前記各々の呼び出しエリアに在圏している前記スリープモードに移行している移動局の数と、前記各々の呼び出しエリア内で前記呼び出しチャネルの各々の受信タイミングでの着信トラヒックの両方又は一方を測定し、該測定値を保持する測定保持手段と、所定の場合に、前記保持された測定値に応じて、前記移動局に対し、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示する変更指示手段とを備え、前記移動局は、当該変更指示に基づく呼び出し周期及び受信タイミングにて間欠受信を行う間欠受信制御手段を備えたことを特徴とする。
なお、上記所定の場合は、前記移動局が新規に前記スリープモードに移行する場合、又は前記スリープモードに既に移行している移動局が前記スリープ状態を変更する場合、又は前記スリープモードに既に移行している移動局が新しい呼び出しエリアに移動した場合、又は前記サーバが決定した任意の場合であることを特徴とする。
本発明に係るサーバは、複数の移動局と、網に接続された複数の無線基地局とともに移動通信システムを構成し、前記網に接続され、前記無線基地局が形成するセルの集合により形成される呼び出しエリア及び前記移動局の位置情報を管理するサーバであるとともに、当該移動通信システムでは、前記移動局が、前記無線基地局が形成するセル内で当該無線基地局とパケットの送受信を行い、パケットの送受信が予め定められた期間行われない場合、前記無線基地局からの信号を周期的に受信するスリープモードへ移行し、前記無線基地局が、前記移動局を指定してパケット到着を通知すること又は前記スリープモードに移行している移動局宛ての着パケットを送信することが可能な呼び出しチャネルを備え、当該呼び出しチャネルを所定の周期で間欠送信することが可能とされている移動通信システムを構成するサーバであって、前記スリープモードには、前記パケットの送受信が行われない期間に応じた複数のスリープ状態が存在し、各スリープ状態に対応する呼び出し周期が複数用意され、各呼び出し周期に対応づけられた呼び出しエリア及び前記移動局が間欠受信を行う受信タイミングが設定可能とされており、前記各々の呼び出しエリアに在圏している前記スリープモードに移行している移動局の数と、前記各々の呼び出しエリア内で前記呼び出しチャネルの各々の受信タイミングでの着信トラヒックの両方又は一方を測定し、該測定値を保持する測定保持手段と、前記移動局が新規に前記スリープモードに移行する場合、又は前記スリープモードに既に移行している移動局が前記スリープ状態を変更する場合、又は前記スリープモードに既に移行している移動局が新しい呼び出しエリアに移動した場合、又は前記サーバが決定した任意の場合に、前記保持された測定値に応じて、前記移動局に対し、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示する変更指示手段と、を備えたことを特徴とする。
上記では、サーバが、所定の場合に、各々の呼び出しエリアに在圏しているスリープモードの移動局の数と、各々の呼び出しエリア内で呼び出しチャネルの各々の受信タイミングでの着信トラヒックの両方又は一方に応じて、移動局に対し、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示し、当該移動局が当該変更指示に基づく呼び出し周期及び受信タイミングにて間欠受信を行うため、呼び出しエリア内で特定の受信タイミングに着信トラヒックが集中する問題を回避でき、それと同時に各々の受信タイミングでの着信トラヒックを平滑化できるという効果がある。
また、受信タイミングの変更と同時に、呼び出し周期の変更を行うことも可能であるため従来と比べ効果的にバッテリーセービングを行うことが可能となる。
更に、従来は、移動局が通信を行わない期間が長くなるにつれて、長い呼び出し周期に多くの移動局が集中する問題があったが、呼び出し周期に応じたトラヒックも考慮するため特定の呼び出し周期に移動局が集中するという問題を回避することが可能となり、複数の呼び出し周期同士でもトラヒックを平滑化することが可能となる。
上記の移動通信システムでは、各呼び出しエリア毎にサーバを設け、当該複数のサーバ間に所定の規則に基づく階層関係を持たせることができ、かかる構成の移動通信システムに対し、本発明を適用することができる。
即ち、本発明に係る移動通信システムの呼び出し方法では、前記移動通信システムにて、各呼び出しエリア毎にサーバが設けられ、当該複数のサーバ間に所定の規則に基づく階層関係が設けられ、各階層毎のサーバは、対応する呼び出しエリアに在圏している前記スリープモードに移行している移動局の数と、前記呼び出しエリア内で前記呼び出しチャネルの各々の受信タイミングでの着信トラヒックの両方又は一方に応じて、前記移動局に対し、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示することを特徴とする。
また、移動通信システムでは、各呼び出しエリア毎にサーバが設けられ、当該複数のサーバ間に所定の規則に基づく階層関係が設けられ、各階層毎のサーバが備えた前記変更指示手段は、対応する呼び出しエリアに在圏している前記スリープモードに移行している移動局の数と、前記呼び出しエリア内で前記呼び出しチャネルの各々の受信タイミングでの着信トラヒックの両方又は一方に応じて、前記移動局に対し、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示することを特徴とする。
上記発明によれば、1つのサーバに集中していた処理を各階層のサーバで分散するため、処理負荷を分散し1つのサーバにかかる処理負荷を削減することができる。また、故障時に全てのシステムが停止するという問題を回避できる。
上記の移動通信システムでは、各移動局にサービスクラスを設定することができ、かかる移動通信システムに対し、本発明を適用してサービスクラスも考慮した制御を行うことができる。
即ち、本発明に係る移動通信システムの呼び出し方法では、前記無線基地局又は前記サーバが、前記移動局のサービスクラスを認識し、さらに当該サービスクラスに応じて、前記移動局に対し、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示することを特徴とする。
また、本発明に係る移動通信システムでは、前記無線基地局又は前記サーバが、前記移動局のサービスクラスを認識し該サービスクラス情報を保持する認識保持手段をさらに備え、前記無線基地局又は前記サーバが備えた前記変更指示手段が、さらに前記認識されたサービスクラスに応じて、前記移動局に対し、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示することを特徴とする。
また、上記無線基地局は、前記移動局のサービスクラスを認識し該サービスクラス情報を保持する認識保持手段をさらに備え、前記変更指示手段は、さらに前記認識されたサービスクラスに応じて、前記移動局に対し、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示する構成とすることが望ましい。
更に、上記のサーバは、前記移動局のサービスクラスを認識し該サービスクラス情報を保持する認識保持手段をさらに備え、前記変更指示手段は、さらに前記認識されたサービスクラスに応じて、前記移動局に対し、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示する構成とすることが望ましい。
上記の発明によれば、移動局のサービスクラスに応じて、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方を設定することが可能であるため、移動局により当該サービスクラスに応じた適切な間欠受信が実現できる。
例えば、サービスクラスとしては、リアルタイムクラスと非リアルタイムクラスを移動局に設定することができ、非リアルタイムクラスの移動局に対しては、呼び出し周期を長くして効果的なバッテリーセービングを行うことが可能となる。また、リアルタイムクラスの移動局に対しては、呼び出し周期を短く設定して、呼び出し遅延を極力抑えることが可能となる。
本発明に係る移動局は、無線基地局とともに移動通信システムを構成し、前記無線基地局が形成するセル内で当該無線基地局とパケットの送受信を行うことが可能とされ、パケットの送受信が予め定められた期間行われない場合、前記無線基地局からの信号を周期的に受信するスリープモードへ移行する移動局であるとともに、前記移動通信システムでは、前記無線基地局が、前記移動局を指定してパケット到着を通知すること又は前記スリープモードに移行している移動局宛ての着パケットを送信することが可能な呼び出しチャネルを備え、当該呼び出しチャネルを所定の周期で間欠送信することが可能とされている移動通信システムを構成する移動局であって、前記スリープモードには、前記パケットの送受信が行われない期間に応じた複数のスリープ状態が存在し、各スリープ状態に対応する呼び出し周期及び前記移動局が間欠受信を行う受信タイミングが設定可能とされており、当該移動局が新規に前記スリープモードに移行する場合、又は前記スリープモードに既に移行している移動局が新たに前記セル内に移動してきた場合、又は前記スリープモードに既に移行している移動局が前記スリープ状態を変更する場合、又は前記無線基地局が決定した任意の場合に、前記無線基地局から、前記セル内に存在するスリープモードに移行している移動局の数と前記呼び出しチャネルの呼び出しトラヒックの両方又は一方の測定値に応じた、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更指示を受信する変更指示受信手段と、当該変更指示に基づく呼び出し周期及び受信タイミングにて間欠受信を行う間欠受信制御手段とを備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る移動局は、網に接続された複数の無線基地局と、前記網に接続され、前記無線基地局が形成するセルの集合により形成される呼び出しエリア及び在圏する移動局の位置情報を管理するサーバとともに移動通信システムを構成し、前記無線基地局が形成するセル内で当該無線基地局とパケットの送受信を行うことが可能とされ、パケットの送受信が予め定められた期間行われない場合、前記無線基地局からの信号を周期的に受信するスリープモードへ移行する移動局であるとともに、前記移動通信システムでは、前記無線基地局が、前記移動局を指定してパケット到着を通知すること又は前記スリープモードに移行している移動局宛ての着パケットを送信することが可能な呼び出しチャネルを備え、当該呼び出しチャネルを所定の周期で間欠送信することが可能とされている移動通信システムを構成する移動局であって、前記スリープモードには、前記パケットの送受信が行われない期間に応じた複数のスリープ状態が存在し、各スリープ状態に対応する呼び出し周期が複数用意され、各呼び出し周期に対応づけられた呼び出しエリア及び前記移動局が間欠受信を行う受信タイミングが設定可能とされており、当該移動局が新規に前記スリープモードに移行する場合、又は前記スリープモードに既に移行している移動局が新たに前記セル内に移動してきた場合、又は前記スリープモードに既に移行している移動局が前記スリープ状態を変更する場合、又は前記無線基地局が決定した任意の場合に、前記サーバから、前記各々の呼び出しエリアに在圏している前記スリープモードに移行している移動局の数と、前記各々の呼び出しエリア内で前記呼び出しチャネルの各々の受信タイミングでの着信トラヒックの両方又は一方の測定値に応じた、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更指示を受信する変更指示受信手段と、当該変更指示に基づく呼び出し周期及び受信タイミングにて間欠受信を行う間欠受信制御手段とを備えたことを特徴とする。
次に、移動局の状態がアイドル状態であると判断された場合の制御に関し、以下のような発明が挙げられる。
本発明に係るサーバは、移動局の呼出信号を受信するタイミング毎に分けられた複数のグループ(以下「着信群」という)の中から、所定の情報に基づいて一の着信群を検出する着信群検出手段と、移動局が位置登録している位置登録エリアを変更したことを検出するエリア変更検出手段とを備え、エリア変更検出手段により、移動局が位置登録エリアを変更したことを検出した場合、着信群検出手段は、検出した着信群(以下「指定着信群」という)を移動局に割り当てることを特徴とする。
このような本発明にかかるサーバによれば、着信群検出手段が、移動局の呼出信号を受信するタイミング毎に分けられた複数の着信群の中から、所定の情報に基づいて一の着信群を検出する。又、エリア変更検出手段が、移動局が位置登録している位置登録エリアを変更したことを検出する。そして、エリア変更検出手段により、移動局が位置登録エリアを変更したことを検出した場合、着信群検出手段が、検出した指定着信群を移動局に割り当てる。
また、本発明に係る移動通信システムは、移動局の呼出信号を受信するタイミング毎に分けられた複数の着信群の中から、所定の情報に基づいて一の着信群を検出する着信群検出手段と、移動局が位置登録している位置登録エリアを変更したことを検出するエリア変更検出手段とを備え、エリア変更検出手段により、移動局が位置登録エリアを変更したことを検出した場合、着信群検出手段は、検出した着信群(指定着信群)を移動局に割り当てることを特徴とする。
このような本発明にかかる移動通信システムによれば、着信群検出手段が、移動局の呼出信号を受信するタイミング毎に分けられた複数の着信群の中から、所定の情報に基づいて一の着信群を検出する。又、エリア変更検出手段が、移動局が位置登録している位置登録エリアを変更したことを検出する。そして、エリア変更検出手段により、移動局が位置登録エリアを変更したことを検出した場合、着信群検出手段が、検出した指定着信群を移動局に割り当てる。
従来のPHSに関する技術では、受信タイミングが定められた着信群の着信群番号が、各移動局の電話番号に対応して予め規定されているため、位置登録エリアにおいて、各着信群に属する移動局の数が不均衡となれば、各着信群の着信トラフィック負荷に不均衡が生じるという問題点があった。そのため、無線基地局のバッファがオーバーフローし、呼び出し信号が移動局に送信されず、無線基地局に到着した着信呼が呼損となるおそれがあった。又、その呼損を防ぐために、呼び出し信号の送信に用いる制御チャネルの容量を、ある程度余裕を持たせて設計しなければならないという問題もあった。更に、従来技術1の方法では、移動局が要求するサービス品質を考慮していないため、QoS(Quality Of Service)制御を行うことが困難であった。
また、各着信群に割り当てられる呼び出し信号を受信する受信タイミングをフレーム毎に変化させる従来技術がある。この技術では、変化させた受信タイミングを、図27Aに示す制御チャネルを用いて、無線基地局が移動局に通知する(特開平5−114883号公報参照)。制御チャネルは、1単位が、1つの報知タイムスロット101と、6つのタイムスロット102〜107の合計7タイムスロットのフレームから構成される。制御チャネルの負荷を軽減するために、どの着信群に属する移動局であっても、報知タイムスロット101を受信する。無線基地局は、この報知タイムスロット101において、報知タイムスロットに続くタイムスロット102〜107における各着信群の呼び出し信号の受信タイミング、即ち、タイムスロットの位置を通知する。報知タイムスロット101は、着信群番号を報知するためのスロット108〜113から構成されている。例えば、移動局は、図27Bに示す制御チャネルを受信した場合、各着信群番号が示されたスロット121〜126を含む報知タイムスロット114から、各着信群の呼び出し信号の受信タイミングを把握することができる。そして、各移動局は、報知タイムスロット114以降のタイムスロット115〜120において、報知タイムスロット114から把握した受信タイミングで、呼び出し信号を受信する。例えば、タイムスロット115においては、スロット121に着信群番号が示されていた着信群番号「2」の着信群に属する移動局が、呼び出し信号を受信する。このように、この方法では、全ての移動局について、フレーム毎に移動局が属する着信群に対応する受信タイミングが変化する。
このように、フレーム毎に全ての移動局について、各移動局が属する着信群に対応する受信タイミングが変化する技術では、無線基地局は、フレーム毎に、全ての移動局に対して報知タイムスロットを送信しなければならず、移動局は、フレーム毎に報知タイムスロットを受信しなければならなかった。よって、チャネルの利用効率が非常に悪くなるという問題点や、無線基地局及び移動局の着信制御の負荷が大きくなるという問題点、移動局が受信すべきタイムスロットが増え、バッテリーセービングが行えないという問題点があった。更に、フレーム毎に、移動局が属する着信群に対応する受信タイミングが変化するため、移動局は、必ずしも間欠受信を行えるとは限らず、効果的なバッテリーセービングが行えないという問題点があった。特に、着信呼が無線基地局に到着した順番で、各着信群の受信タイミングが割り当てられ、呼び出し信号が送信される場合には、同一のフレーム内で、同一の着信群の移動局への呼び出し信号を、2回以上送信してしまうことがあった。そのため、更に、チャネルの利用効率を悪化させてしまうという問題点があった。
しかし、上記サーバに係る発明及び移動通信システムに係る発明によれば、着信群検出手段は、エリア変更検出手段が、移動局が位置登録している位置登録エリアを変更したことを検出した場合にだけ、指定着信群を割り当てればよい。そのため、サーバ又は移動通信システムでは、チャネルを有効利用することができ、着信群検出手段の着信制御の負荷を軽減することができる。
更に、上記サーバに係る発明及び移動通信システムに係る発明において、エリア変更検出手段は、移動局の位置登録エリア変更を検出した際、移動局に割り当てられている着信群(以下「変更前着信群」という)を取得する着信群取得手段を有し、着信群検出手段は、着信群取得手段が取得した変更前着信群と、検出した指定着信群が同一か異なるかを判断し、異なる場合にのみ検出した指定着信群を移動局に割り当てることが好ましい。
これによれば、変更前着信群と指定着信群が異なり、着信群に変更がある場合にだけ、着信群検出手段が、検出した指定着信群を移動局に割り当て、変更前着信群と指定着信群が同一であり、着信群に変更がない場合には、検出した指定着信群の移動局への割り当てを省略することができる。よって、移動通信システムは、より一層、チャネルを有効利用することができる。又、移動局の作用として、余計な情報を取得する必要がないため、常に冗長な情報信号を受信せずに済むという作用がある。その結果、移動局は、受信時間の効率化によるバッテリーセービングを拡大することができる。
又、本発明に係るサーバ又は本発明に係る移動通信システムは、位置登録エリアの各着信群のタイミングにおける着信トラフィック量を測定するトラフィック量測定手段や、位置登録エリアの各着信群に属する移動局の数を測定する移動局数測定手段を備え、着信群検出手段は、トラフィック量測定手段や移動局数測定手段による測定結果に基づいて、一の着信群を検出することが好ましい。ここで、着信トラフィック量とは、着信呼の数をいう。これによって、位置登録エリアの各着信群のタイミングにおける着信トラフィック量や、位置登録エリアの各着信群に属する移動局数に基づいて、指定着信群の割り当てを行うことができる。そのため、サーバ又は移動通信システムは、特定の着信群のタイミングに、着信トラフィック負荷が集中することを防止でき、各着信群の着信トラフィック負荷の平滑化を図ることができる。又、同一のフレーム内で、同一の着信群の移動局への呼び出し信号を2回以上送信してしまうことを回避できる。よって、更に、チャネルを有効利用することができる。
又、例えば、データ通信等において、着信群の着信トラフィック量が少ない場合や、着信群に属する移動局数が少ない場合であっても、一つの着信呼に含まれるデータ量や、一つの移動局が受信するデータ量が多く、その着信群に着信トラフィック負荷が集中する場合がある。そのため、本発明に係るサーバ又は本発明に係る移動通信システムは、位置登録エリアの各着信群のタイミングで送信するデータ量を測定するデータ量測定手段を備え、着信群検出手段は、そのデータ量測定手段による測定結果に基づいて、一の着信群を検出することが好ましい。これによれば、位置登録エリアの各着信群のタイミングで送信する実際のデータ量に基づいて、指定着信群の割り当てを行うことができるため、特定の着信群のタイミングに、着信トラフィック負荷が集中することを、トラフィック量測定手段や移動局数測定手段による測定結果に基づいて一の着信群を検出する場合よりも防止でき、各着信群の着信トラフィック負荷の平滑化を、より図ることができる。
又、上記サーバに係る発明及び移動通信システムに係る発明において、着信群検出手段は、移動局が要求するサービス品質を取得する品質取得手段を備え、品質取得手段が取得したサービス品質に基づいて、一の着信群を検出することが好ましい。これによれば、サーバ又は移動通信システムは、移動局が要求するサービス品質を考慮して指定着信群の検出ができ、QoS制御を行うことが容易となる。
又、本発明に係る移動局は、位置登録している位置登録エリアと異なる位置登録エリアに移動した場合、それを検出し、位置登録エリア変更要求を行う要求手段と、無線基地局から情報信号を受信した場合、通知された情報に従い、着信群の設定を変更する設定変更手段とを備え、要求手段により位置登録エリア変更要求を行った際、無線基地局から通知された情報の中に着信群情報が含まれている場合、設定変更手段は、着信群の設定を変更することを特徴とする。
このような本発明に係る移動局によれば、要求手段が、位置登録している位置登録エリアと異なる位置登録エリアに移動し、それを検出し、位置登録エリア変更要求を行う。又、設定変更手段が、無線基地局から情報信号を受信した場合、通知された情報に従い、着信群の設定を変更する。そして、要求手段により位置登録エリア変更要求を行った際、無線基地局から通知された情報の中に着信群情報が含まれている場合、設定変更手段が、着信群の設定を変更する。
よって、移動局は、余計な情報を取得する必要がないため、冗長な情報信号を受信せずに済む。その結果、移動局は、受信時間の効率化によるバッテリーセービングを拡大することができる。
又、設定変更手段は、着信群情報が含まれていなかった場合、位置登録エリアを変更する前に属していた着信群を継続して使用することが好ましい。これによれば、移動局は、着信群に変更がない場合には、着信群の設定の変更を行わなくてよいため、着信制御の負荷を更に軽減できる。
発明を実施するための最良の形態
以下では、本発明に係る実施形態として、(第1部)移動局がスリープ状態であると判断された場合のリンクレイヤでの制御に係る構成と処理、(第2部)移動局がアイドル状態であると判断された場合のネットワークレイヤでの制御に係る構成と処理を順に説明し、その後、(第3部)移動局の状態に応じた制御処理を説明する。
[(第1部)移動局がスリープ状態であると判断された場合のリンクレイヤでの制御に係る構成と処理]
以下、図面を参照しながら、本発明に係る呼出方法及び移動通信システムの実施形態を説明する。
[移動通信システムの構成]
図1には、第1部の実施形態に係る移動通信システムの概略構成を示す。図1に示す移動局1は、無線基地局2が形成するセル3に在圏し、セルの集合が形成する呼び出しエリア6に対応する位置登録エリアに位置登録を行う。移動局1の位置に関する情報および状態(スリープモード、切断状態等)に関する情報は、網4に接続された位置情報管理サーバ5によって管理されている。なお、以下の第1部では、呼び出しエリア6と、呼び出しエリア6に対応する位置登録エリアとが同一の例で説明する。そのため、説明を簡易にするため、以下では「呼び出しエリア6に対応する位置登録エリアに位置登録する」を、「呼び出しエリア6に位置登録する」と表記する。しかし、本発明にとって、これらは同一である必要はなく、位置情報管理サーバ5がこれらの対応関係を把握し両者を管理していれば構わない。
図20には、本実施形態の移動通信システムの構成に関する機能ブロック図を示す。なお、図20では図を簡略化するため、移動局1、無線基地局2をそれぞれ1つずつ記載したが、実際には、同様の構成の移動局1、無線基地局2が複数存在するものとする。
この図20に示すように、移動局1は、無線基地局2や他の移動局1との間で無線によるパケット通信等を行う無線通信部1Bと、通信状態において一定期間パケットの送受信が行われない場合に無線基地局2から送信された信号を周期的に間欠受信するスリープモードに移行したり当該周期の変更等を行う間欠受信制御部1Cと、上記各部の動作を監視・制御する制御部1Aとを含んで構成されている。
無線基地局2は、網4を介して位置情報管理サーバ5と通信する網通信部2Bと、自局配下のセル内に存在するスリープモードに移行している移動局の数と呼び出しチャネルの呼び出しトラヒックの両方又は一方を測定し該測定値を保持する測定保持部2Cと、移動局が新規にスリープモードに移行する場合又はスリープモードに既に移行している移動局が新たにセル内に移動してきた場合又はスリープモードに既に移行している移動局がスリープ状態を変更する場合又は無線基地局が決定した任意の場合に、保持された測定値に応じて、移動局に対し、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示する変更指示部2Dと、移動局のサービスクラスを認識し該サービスクラス情報を保持する認識保持部2Eと、移動局1や他の無線基地局2との間で無線によるパケット通信等を行う無線通信部2Fと、タイマーを内蔵し上記各部の動作を監視・制御する制御部2Aとを含んで構成されている。
位置情報管理サーバ5は、網4を介して無線基地局2と通信する網通信部5Bと、各々の呼び出しエリアに在圏しているスリープモードに移行している移動局の数と各々の呼び出しエリア内で呼び出しチャネルの各々の受信タイミングでの着信トラヒックの両方又は一方を測定し該測定値を保持する測定保持部5Cと、移動局が新規にスリープモードに移行する場合又はスリープモードに既に移行している移動局が新しい呼び出しエリアに移動してきた場合又はスリープモードに既に移行している移動局がスリープ状態を変更する場合又は位置情報管理サーバが決定した任意の場合に、保持された測定値に応じて、移動局に対し、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示する変更指示部5Dと、移動局のサービスクラスを認識し該サービスクラス情報を保持する認識保持部5Eと、上記各部の動作を監視・制御する制御部5Aとを含んで構成されている。
[受信タイミング、呼び出し周期及び呼び出しエリアについて]
次に、図2A〜図2E、図3A〜図3Cを用いて本実施形態における受信タイミング、呼び出し周期及び呼び出しエリアについて説明する。
図1の無線基地局2は、スリープモード中の移動局に対し、図2A〜図2Eの呼び出し周期A〜Eの何れかの呼び出し周期にて呼び出し信号を間欠送信しているものとし、呼び出し周期Aに対応する周期をTとすると、呼び出し周期Bの周期は2T、呼び出し周期Cの周期は3T、呼び出し周期Dの周期は4T、呼び出し周期Eの周期は5Tで、それぞれ表される。
また、各呼び出し周期には、各移動局が受信すべき受信タイミングが規定されており、例えば、呼び出し周期Aでは受信タイミングとしてA1、A2、A3の3つがある。同様に、呼び出し周期Bでは受信タイミングとしてB1、B2、B3の3つがあり、呼び出し周期Cでは受信タイミングとしてC1、C2、C3の3つがある。また、呼び出し周期Dでは受信タイミングとしてD1、D2、D3の3つがあり、呼び出し周期Eでは受信タイミングとしてE1、E2、E3の3つがある。
更に、図3A〜図3Cに示すように、呼び出し周期は呼び出しエリアと対応付けられている。つまり、呼び出しエリアAは、呼び出し周期Aに対応している。同様に、呼び出しエリアBは、呼び出し周期Bに対応しており、呼び出しエリアCは、呼び出し周期Cに対応している。
[本実施形態における処理動作]
以下、本実施形態における処理動作を説明する。以下では、まず、本発明の要部を成す第1の呼び出し方法と第2の呼び出し方法とを順に説明し、その後、図7〜図13に基づき無線基地局、位置情報管理サーバ及び移動局の各々における詳細な処理動作を順に説明する。
[第1の呼び出し方法]
最初に、図4A〜図4Dを用いて本発明に係る第1の呼び出し方法について説明する。
第1の呼び出し方法においては、セルのみを考えている。ここで、呼び出し周期には、図4B〜図4Dに示す3種類(呼び出し周期A〜C)があり、移動局が受信すべき受信タイミングは、各呼び出し周期について3種類あるものとする。即ち、呼び出し周期Aでは受信タイミングA1、A2、A3が対応し、呼び出し周期Bでは受信タイミングB1、B2、B3が対応し、呼び出し周期Cでは受信タイミングC1、C2、C3が対応しているものとする。
以下、▲1▼移動局が新たにスリープモードに移行する場合、▲2▼スリープモードに移行している移動局がセルを変更する場合、▲3▼移動局がスリープ状態を変更する場合、▲4▼無線基地局が任意の時点で受信タイミングを変更する場合の4つの場合の動作方法を順に説明する。
▲1▼移動局が新たにスリープモードに移行する場合
今、移動局1が、セル3A内で,無線基地局2とパケットのやり取りを行っているものとする。移動局1は、パケットのやり取り終了後、スリープモード移行を判断するためのタイマを起動させる。このタイマが満了すると、移動局1は、無線基地局2に対し、スリープモードに移行する旨を通知する。
スリープモードに移行しようとしている移動局1は、まず呼び出し周期Aで待ち受けを行うため、通知を受けた無線基地局2は、自局配下のセル3A内で、呼び出し周期Aで間欠受信を行っている移動局の数及び各受信タイミングA1〜A3にかかっているトラヒックを、自局(無線基地局2)が持つテーブルに予め設定された所定の閾値とそれぞれ比較することで、トラヒック量を評価する。例えば、ここでのトラヒック量の評価としては、セル3A内で呼び出し周期Aの各受信タイミングA1〜A3で間欠受信を行っている実際の移動局の数と、対応する受信タイミングに属している移動局数の平均とを比較するとともに、各受信タイミングA1〜A3でのトラヒックと所定のトラヒック閾値とを比較することで行う。なお、評価方法はこれらに限定されるものではなく、上記以外の方法にて行ってもよい。
今、該セル3A内で、受信タイミングA1でのトラヒックが多く、受信タイミングA2でのトラヒックが少ないものとすると、無線基地局2は、移動局1に対し、受信タイミングA2で待ち受けを行うように指示する。受信タイミングA2で間欠受信を行うよう指示を受けた移動局1は、呼び出し周期Aで且つ受信タイミングA2にて間欠受信を行う。
また、受信タイミングA1〜A3全ての受信タイミングにおいてトラヒックが混んでいる場合には、無線基地局2は、移動局1をスリープモードに移行させないか、又は呼び出し周期Bにおいてトラヒックが空いている受信タイミングB1〜B3の何れかを割り当てる。例えば、呼び出し周期Bの受信タイミングB2で間欠受信を行うよう指示された移動局1は、該タイミングにおいて間欠受信を行う。
▲2▼スリープモードに移行している移動局がセルを変更する場合
今、移動局1が、既にスリープモードに移行しており、最初、セル3Bに在圏し、その後、セル3Aに移動してきたものとする。ここで、セル3Bでは、呼び出し周期Bで受信タイミングB1で間欠受信を行っていたものとする。移動局1は、やりとりする無線基地局のIDが変化したことを認識し、移動先のセル3Aの無線基地局2に対し、自局はスリープモードであり、呼び出し周期Bで受信タイミングB1にて間欠受信を行っている旨を通知する。
通知を受けた無線基地局2は、該呼び出し周期Bにおける受信タイミングB1〜B3の着信トラヒックを評価する。例えば、自局配下のセル3A内で、呼び出し周期Bで間欠受信を行っている移動局の数及び各受信タイミングB1〜B3にかかっているトラヒックを、自局(無線基地局2)が持つテーブルに予め設定された所定の閾値とそれぞれ比較することで、トラヒック量を評価する。ここでのトラヒック量の評価としては、セル3A内で呼び出し周期Bの各受信タイミングB1〜B3で間欠受信を行っている実際の移動局の数と、対応する受信タイミングに属している移動局数の平均とを比較するとともに、各受信タイミングB1〜B3でのトラヒックと所定のトラヒック閾値とを比較することで行う。なお、評価方法はこれらに限定されるものではなく、上記以外の方法にて行ってもよい。
今、受信タイミングB1のトラヒックが空いている場合には、移動局1に対し、受信タイミングB1で間欠受信を行うよう通知する。移動局1は、そのまま呼び出し周期Bで受信タイミングB1で間欠受信を行う。一方、受信タイミングB1が混んでいる場合には、受信タイミングB2、B3のトラヒックを評価し、受信タイミングB3が空いていれば、受信タイミングB3で間欠受信を行うように移動局1に通知する。指示を受けた移動局1は、呼び出し周期Bで受信タイミングB3にて間欠受信を行う。
また、受信タイミングB1〜B3全てのタイミングが混んでいる場合には、呼び出し周期A及び呼び出し周期Cに対応するトラヒックを上記同様の方法で評価し、呼び出し周期Aにおける受信タイミングA2が空いているとすれば、該受信タイミングA2にて間欠受信を行うよう指示する。指示を受けた移動局1は、呼び出し周期Aに変更し、受信タイミングA2にて間欠受信を行う。
▲3▼移動局がスリープ状態を変更する場合
今、移動局1が、既にスリープモードに移行しており、呼び出し周期Aで受信タイミングA2にて間欠受信をしているものとする。この移動局1が、スリープモードに移行した後、スリープモード変更のためのタイマを起動させ、そのタイマが満了し、スリープ状態を変更しようとしている。つまり、呼び出し周期Aから呼び出し周期Bへ変更しようとしているものとする。
移動局1は、無線基地局2に対し、上記タイマが満了し、呼び出し周期Bへ移行する旨を通知する。通知を受けた無線基地局2は、該呼び出し周期Bにおける受信タイミングB1〜B3の着信トラヒックを評価する。例えば、自局配下のセル3A内で、呼び出し周期Bで間欠受信を行っている移動局の数及び各受信タイミングB1〜B3にかかっているトラヒックを、自局(無線基地局2)が持つテーブルに予め設定された所定の閾値とそれぞれ比較することで、トラヒック量を評価する。ここでのトラヒック量の評価としては、セル3A内で呼び出し周期Bの各受信タイミングB1〜B3で間欠受信を行っている実際の移動局の数と、対応する受信タイミングに属している移動局数の平均とを比較するとともに、各受信タイミングB1〜B3でのトラヒックと所定のトラヒック閾値とを比較することで行う。なお、評価方法はこれらに限定されるものではなく、上記以外の方法にて行ってもよい。
その結果、受信タイミングB3が空いているとすると、無線基地局2は、移動局1に対し、受信タイミングB3にて間欠受信を行うよう指示する。指示を受けた移動局1は、呼び出し周期Bへ変更し、受信タイミングB3にて間欠受信を行う。また、上記でトラヒックを評価した結果、呼び出し周期Bに空きが無い(受信タイミングB1〜B3全てで空きが無い)場合には、移動局1を移行させないか、又は、呼び出し周期Cの受信タイミングC1〜C3でのトラヒックを評価し、何れかの受信タイミングで空きがあれば、そちらへ移行させる。
今、呼び出し周期B、Cにも空きが無い場合には、呼び出し周期Aのまま移行させない旨を指示する。指示を受けた移動局1は、そのままの状態を維持する。
▲4▼無線基地局が任意の時点で受信タイミングを変更する場合
今、呼び出し周期Bで受信タイミングB2に対する着信トラヒックが急激に増加したものとする。この状態で無線基地局2は、呼び出しチャネルの圧迫を回避するため、呼び出し周期Bの受信タイミングB2で間欠受信を行っている移動局1に対し、空いている受信タイミングB3を通知し、指示を受けた移動局1は、受信タイミングB3にて間欠受信を行う。
[第2の呼び出し方法]
次に、図5A〜図5Dを用いて本発明に係る第2の呼び出し方法について説明する。
第2の呼び出し方法においては、セルを複数まとめた呼び出しエリア構成をとっているものとする。ここで、呼び出し周期には、図5B〜図5Dに示す3種類(呼び出し周期A〜C)があり、移動局が受信すべき受信タイミングは、各呼び出し周期について3種類あるものとする。即ち、呼び出し周期Aでは受信タイミングA1、A2、A3が対応し、呼び出し周期Bでは受信タイミングB1、B2、B3が対応し、呼び出し周期Cでは受信タイミングC1、C2、C3が対応しているものとする。
以下、▲1▼スリープモードに移行している移動局が呼び出しエリアを変更する場合、▲2▼移動局が新たにスリープモードに移行する場合、▲3▼移動局がスリープ状態を変更する場合、▲4▼位置情報管理サーバが任意の時点で受信タイミングを変更する場合の4つの場合の動作方法を順に説明する。
▲1▼スリープモードに移行している移動局が呼び出しエリアを変更する場合
移動局1は、既にスリープモードに移行しており、呼び出しエリアAに対応するエリアに位置登録を行っているものとし、呼び出し周期Aの受信タイミングA1で受信を行っているものとする。移動局1は、移動し、呼び出しエリアIDがそれまでの呼び出しエリアIDと異なっていることを認識すると、位置登録を行う。移動局1は、位置情報管理サーバ5に対し、自局(移動局1)がスリープモードにあり、直前の呼び出しエリアAにおいて受信タイミングA1で受信を行っていたことを通知する。
通知を受けた位置情報管理サーバ5は、移動先の呼び出しエリアB内のトラヒックを評価する。例えば、呼び出しエリアB内で、呼び出し周期Bで間欠受信を行っている移動局の数及び各受信タイミングB1〜B3にかかっているトラヒックを、自局(位置情報管理サーバ5)が持つテーブルに予め設定された所定の閾値とそれぞれ比較することで、トラヒック量を評価する。ここでのトラヒック量の評価としては、呼び出しエリアB内で呼び出し周期Bの各受信タイミングB1〜B3で間欠受信を行っている実際の移動局の数と、対応する受信タイミングに属している移動局数の平均とを比較するとともに、各受信タイミングB1〜B3でのトラヒックと所定のトラヒック閾値とを比較することで行う。なお、評価方法はこれらに限定されるものではなく、上記以外の方法にて行ってもよい。
評価した結果、移動先の呼び出しエリアBにおいても、受信タイミングB1が空いている場合には、移動局1に対し、受信タイミングB1にて間欠受信を行うよう指示する。指示を受けた移動局1は、そのまま受信タイミングB1にて間欠受信を行う。
一方、例えば受信タイミングB1が混んでおり、受信タイミングB3が空いている場合には、移動局1に対し、受信タイミングを受信タイミングB3に変更するよう変更指示を行う。この変更指示を受けた移動局1は、受信タイミングB3にて間欠受信を行う。
また、受信タイミングB1〜B3全てにおいてトラヒックが混んでいる場合には、位置情報管理サーバ5は、呼び出しエリアを呼び出しエリアB以外に変更するよう変更指示を行う。変更指示を受けた移動局1は、該呼び出しエリアに位置登録を行う。
▲2▼移動局が新たにスリープモードに移行する場合
今、移動局1が、無線基地局2とパケットのやり取りを行っているものとする。移動局1は、パケットのやり取り終了後、スリープモード移行を判断するためのタイマを起動させる。その後、予め定められた期間、パケットの送受がなくタイマが満了すると、移動局1は、スリープモードへ移行するものとする。
移動局1は、スリープモードへ移行する旨を位置情報管理サーバ5に通知する。この通知を受けた位置情報管理サーバ5は、該移動局1が、間欠受信を行う呼び出し周期Aに対応する呼び出しエリアA内のトラヒックを評価する。例えば、呼び出しエリアA内で、呼び出し周期Aで間欠受信を行っている移動局の数及び各受信タイミングA1〜A3にかかっているトラヒックを、自局(位置情報管理サーバ5)が持つテーブルに予め設定された所定の閾値とそれぞれ比較することで、トラヒック量を評価する。ここでのトラヒック量の評価としては、呼び出しエリアA内で呼び出し周期Aの各受信タイミングA1〜A3で間欠受信を行っている実際の移動局の数と、対応する受信タイミングに属している移動局数の平均とを比較するとともに、各受信タイミングA1〜A3でのトラヒックと所定のトラヒック閾値とを比較することで行う。なお、評価方法はこれらに限定されるものではなく、上記以外の方法にて行ってもよい。
ここで、呼び出しエリアA内で受信タイミングA1でのトラヒックが空いているとすると、位置情報管理サーバ5は、移動局1に対し、受信タイミングA1で間欠受信を行うよう指示する。指示を受けた移動局1は、呼び出し周期Aの受信タイミングA1で間欠受信を行い、呼び出しエリアAに対応する該呼び出しエリアに位置登録を行う。
▲3▼移動局がスリープ状態を変更する場合
移動局1は、既にスリープモードに移行しているものとし、呼び出し周期Aの受信タイミングA1で間欠受信を行っているものとする。また、移動局1は、呼び出し周期Aで間欠受信を始めると同時に、スリープモード変更のためのタイマを起動させ、そのタイマが満了したものとする。
移動局1は、上記タイマが満了し、呼び出し周期Aから呼び出し周期Bへ移行する旨を位置情報管理サーバ5に通知する。通知を受けた位置情報管理サーバ5は、呼び出し周期Bに対応する呼び出しエリア内の着信トラヒックを評価する。例えば、呼び出しエリアB内で、呼び出し周期Bで間欠受信を行っている移動局の数及び各受信タイミングB1〜B3にかかっているトラヒックを、自局(位置情報管理サーバ5)が持つテーブルに予め設定された所定の閾値とそれぞれ比較することで、トラヒック量を評価する。ここでのトラヒック量の評価としては、呼び出しエリアB内で呼び出し周期Bの各受信タイミングB1〜B3で間欠受信を行っている実際の移動局の数と、対応する受信タイミングに属している移動局数の平均とを比較するとともに、各受信タイミングB1〜B3でのトラヒックと所定のトラヒック閾値とを比較することで行う。なお、評価方法はこれらに限定されるものではなく、上記以外の方法にて行ってもよい。
その結果、該呼び出しエリアBにおいて受信タイミングB1が空いている場合には、移動局1に対し、呼び出し周期Bの受信タイミングB1で間欠受信を行うよう指示する。移動局1は、指示された受信タイミングB1にて間欠受信を行う。
また、呼び出し周期Bの受信タイミングB1〜B3の全てについてトラヒックが混んでいる場合には、位置情報管理サーバ5は、そのままの呼び出し周期Aで間欠受信を行うか又は呼び出し周期Cで間欠受信を行うよう指示する。この指示を受けた移動局1は、該受信タイミングにて間欠受信を行う。
▲4▼位置情報管理サーバが任意の時点で受信タイミングを変更する場合
今、呼び出しエリアBにおいて、移動局1が呼び出し周期Bの受信タイミングB2で間欠受信を行っているときに、当該受信タイミングB2での着信トラヒックが急激に増加したものとする。位置情報管理サーバ5は、呼び出しチャネルの圧迫を回避するため、移動局1に対し、空いている受信タイミングB3を通知し、この指示を受けた移動局1は、受信タイミングB3にて間欠受信を行う。
なお、上記第2の呼び出し方法の変形例として、図6の態様がある。即ち、図6に示す位置情報管理サーバ5Z、5Y、5Xは、呼び出しエリアCに対応する位置情報管理サーバ5Zを頂点として、呼び出しエリアの大きさが小さくなる方向に階層化されている。各々の階層において、スリープモードに移行している移動局数及びスリープモードに移行している移動局が間欠受信を行っているタイミングを認識する機能を有している。スリープモードにおいて、各階層毎に、前述した第2の呼び出し方法の処理が実行される。
このように階層構造とした上で第2の呼び出し方法の処理を実行することで、1つの位置情報管理サーバに集中していた処理を各階層で分散することができ、1つの位置情報管理サーバに過度の負荷がかかるのを回避することができる。また、負荷分散の構成とすれば、故障時に全てのシステムがダウンしてしまうといった事態を回避できる。
(1)無線基地局の第1の処理動作
図7に沿って、無線基地局2の第1の処理動作を説明する。無線基地局2は、移動局1から、新たにスリープモードへ移行する又はスリープ状態を変更する又は新たにセルに移動した旨の通知があるか否かを判断する(701)。ここで、移動局1からの通知が無い場合には、例えば一定時間おきに、自セル内で移動局1が間欠受信している呼び出し周期の受信タイミングでの現状のトラヒックを評価する。例えば、移動局1が当該時点で呼び出し周期Aの受信タイミングA1で間欠受信しているとすると、無線基地局2は、自局配下のセル3A内で呼び出し周期Aの受信タイミングA1でのトラヒックを評価する(710)。例えば、ここでのトラヒック量の評価としては、セル3A内で呼び出し周期Aの受信タイミングA1で間欠受信を行っている実際の移動局の数と、受信タイミングA1〜A3で間欠受信を行っている移動局数の平均値とを比較するとともに、受信タイミングA1でのトラヒックと所定のトラヒック閾値とを比較することで行う。なお、評価方法はこれらに限定されるものではなく、上記以外の方法にて行ってもよい。
上記710にて無線基地局2は、例えば図14A、図14Bのテーブルを利用して、移動局数の平均値や着信トラヒック量を求め、トラヒックの評価を行ってもよい。図14A、図14Bには無線基地局2が持つテーブルの構成例を示す。無線基地局2は、自局配下のセルに在圏しスリープモードに移行している移動局を認識するためのテーブル14Aを有し、このテーブル14Aでは、移動局の識別番号(MT1、MT2等)と、移動局が間欠受信を行っている呼び出し周期とが対応づけられて記憶されている。また、無線基地局2は、個々の呼び出し周期について自局配下のセル内で各々の受信タイミングに対応する移動局の数及び該受信タイミングにおける着信トラヒック量を管理する上で用いるテーブル14Bを有し、このテーブル14Bでは、各呼び出し周期毎に、当該呼び出し周期で間欠受信を行う移動局の識別番号とその受信タイミングとが対応づけられて記憶されている。
710でトラヒックが空いている場合は、無線基地局2は何も行わない。一方、トラヒックが混んでいる場合は、該呼び出し周期Aの他の受信タイミングA2、A3及び他の呼び出し周期B、Cにおけるトラヒックを測定する(711)。そして、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在するか否かを判断する(712)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記710でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。
712でトラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在する場合には、該受信タイミング又は呼び出し周期又はこれら両者を移動局1に通知する(713)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(706)。
ところで、701で移動局1から通知があった場合には、当該通知が、移動局1が新規にスリープモードへ移行する旨の通知であるか否かを判断する(702)。当該通知が新規にスリープモードへ移行する旨の通知であれば、呼び出し周期Aのある1つの受信タイミング(例えば受信タイミングA1)でのトラヒックを測定し(703)、該呼び出し周期Aの受信タイミングA1にてトラヒックに余裕があるか否かを判断する(704)。ここでの余裕有無の判断では、上記710でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。
704の判断にて受信タイミングA1でのトラヒックに余裕がある場合には、当該空いている受信タイミングA1を移動局1に通知する(705)。一方、704の判断にて受信タイミングA1でのトラヒックに余裕が無い場合には、該呼び出し周期Aの他の受信タイミングA2、A3及び他の呼び出し周期B、Cにおけるトラヒックを測定する(711)。そして、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在するか否かを判断する(712)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記710でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。
712でトラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在する場合には、該受信タイミング又は呼び出し周期又はこれら両者を移動局1に通知する(713)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(706)。
また、702で移動局1からの通知が、移動局1が新規にスリープモードへ移行する旨の通知でなければ、当該通知が、移動局1がスリープ状態を変更する旨の通知であるか否かを判断する(707)。当該通知が、移動局1がスリープ状態を変更する旨の通知であれば、該移動局1が指定した呼び出し周期における各受信タイミングでの着信トラヒックを測定する(708)。ここでは、例えば、該移動局1が呼び出し周期Aから呼び出し周期Bへ変更しようとしており、変更先として呼び出し周期Bを指定したものとする。よって、708では、指定された呼び出し周期Bの受信タイミングB1〜B3の各々での着信トラヒックを測定する。
そして、704にて該呼び出し周期Bの各受信タイミングにてトラヒックに余裕があるか否かを判断する(704)。ここでの余裕有無の判断では、上記710でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。704の判断にて何れかの受信タイミングでのトラヒックに余裕がある場合には、当該余裕がある受信タイミングを移動局1に通知する(705)。一方、704の判断にて何れの受信タイミングでもトラヒックに余裕が無い場合には、他の呼び出し周期(残りの候補である呼び出し周期C)の各受信タイミングでのトラヒックを測定し(711)、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在するか否かを判断する(712)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記710でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。712でトラヒックに余裕がある受信タイミングが存在する場合には、該受信タイミングを移動局1に通知する(713)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(706)。
また、707で移動局1からの通知が、移動局1がスリープ状態を変更する旨の通知でなければ、当該通知が、移動局1がスリープモードであり新たなセルに移動した旨の通知であるか否かを判断する(709)。ここで、当該通知が、移動局1がスリープモードであり新たなセルに移動した旨の通知でなければ、701へ戻り、処理を繰り返す。一方、当該通知が、移動局1がスリープモードであり新たなセルに移動した旨の通知であれば、当該通知とともに移動局1により通知される呼び出し周期(即ち、移動局1がセルの移動前に間欠受信していた呼び出し周期)における各受信タイミングでの着信トラヒックを測定する(708)。例えば、呼び出し周期Bが移動局1から通知された場合は、呼び出し周期Bの受信タイミングB1〜B3の各々での着信トラヒックを測定する。
そして、704にて該呼び出し周期Bの各受信タイミングにてトラヒックに余裕があるか否かを判断する(704)。ここでの余裕有無の判断では、上記710でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。704の判断にて何れかの受信タイミングでのトラヒックに余裕がある場合には、当該余裕がある受信タイミングを移動局1に通知する(705)。一方、704の判断にて何れの受信タイミングでもトラヒックに余裕が無い場合には、他の呼び出し周期(残りの候補である呼び出し周期C)の各受信タイミングでのトラヒックを測定し(711)、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在するか否かを判断する(712)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記710でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。712でトラヒックに余裕がある受信タイミングが存在する場合には、該受信タイミングを移動局1に通知する(713)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(706)。
上記では、無線基地局が、移動局が新規にスリープモードに移行する場合、又はスリープモードに既に移行している移動局が新たにセル内に移動してきた場合、又はスリープモードに既に移行している移動局がスリープ状態を変更する場合、又は無線基地局が決定した任意の場合に、セル内に存在するスリープモードに移行している移動局の数と呼び出しチャネルの呼び出しトラヒックの両方又は一方に応じて、移動局に対し呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示し、当該移動局が当該変更指示に基づく呼び出し周期及び受信タイミングにて間欠受信を行うため、特定の受信タイミングに着信トラヒックが集中するという問題を回避でき、それと同時に各々の受信タイミングでの着信トラヒックを平滑化できるという効果がある。
また、移動局1からの通知が無い場合でも、当該移動局1が間欠受信している呼び出し周期の受信タイミングでの現状のトラヒックを評価し、もし混んでいると無線基地局2が判断すれば、他の余裕のある受信タイミング又は呼び出し周期を探して、当該余裕のある受信タイミング又は呼び出し周期又はこれら両者を移動局1に通知し間欠受信させるため、間欠受信中の受信タイミングでの着信トラヒックが急激に増加しても、当該輻輳状態を迅速に解消することができる。
(2)無線基地局の第2の処理動作
図8に沿って、無線基地局2の第2の処理動作を説明する。無線基地局2は、移動局1から、新たにスリープモードへ移行する又はスリープ状態を変更する又は新たなセルに移動した旨の通知があるか否かを判断する(801)。ここで、移動局1からの通知が無い場合には、例えば一定時間おきに、自セル内で移動局1が間欠受信している呼び出し周期の受信タイミングでの現状のトラヒックを評価する。例えば、移動局1が当該時点で呼び出し周期Aの受信タイミングA1で間欠受信しているとすると、無線基地局2は、自局配下のセル3A内で呼び出し周期Aの受信タイミングA1でのトラヒックを評価する(810)。例えば、ここでのトラヒック量の評価としては、セル3A内で呼び出し周期Aの受信タイミングA1で間欠受信を行っている実際の移動局の数と、受信タイミングA1〜A3で間欠受信を行っている移動局数の平均値とを比較するとともに、受信タイミングA1でのトラヒックと所定のトラヒック閾値とを比較することで行う。なお、評価方法はこれらに限定されるものではなく、上記以外の方法にて行ってもよい。
上記810にて無線基地局2は、例えば図15A、図15B、図15Cのテーブルを利用して、移動局数の平均値や着信トラヒック量を求め、トラヒックの評価を行ってもよい。図15A、図15B、図15Cには無線基地局2が持つテーブルの構成例を示す。無線基地局2は、自局配下のセルに在圏しスリープモードに移行している移動局を認識するためのテーブル15Aを有し、このテーブル15Aでは、移動局の識別番号(MT1、MT2等)と、移動局が間欠受信を行っている呼び出し周期と、移動局が属するサービスクラスとが対応づけられて記憶されている。また、無線基地局2は、各サービスクラスにおいて呼び出し周期及び受信タイミングを管理するためのテーブル15B、15Cを持つ。テーブル15Bでは、各呼び出し周期毎に、当該呼び出し周期で間欠受信を行う移動局の識別番号とその受信タイミングとが対応づけられて記憶されており、テーブル15Cも同様に構成されている。ここでは、サービスクラスとして、処理の迅速性が強く求められるリアルタイムクラス及び処理の迅速性は求められず節電等が求められる非リアルタイムクラスが存在する例を示すが、それ以外にもクラス分けが可能なものには適用可能である。
810でトラヒックが空いている場合は、無線基地局2は何も行わない。一方、トラヒックが混んでいる場合は、該呼び出し周期Aの他の受信タイミングA2、A3及び他の呼び出し周期B、Cにおけるトラヒックを測定する(811)。そして、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在するか否かを判断する(812)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記810でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。
812でトラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在する場合には、サービスクラスに応じて、該受信タイミング又は呼び出し周期又はこれら両者を移動局1に通知する(813)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(806)。
ところで、801で移動局1から通知があった場合には、当該通知が、移動局1が新規にスリープモードへ移行する旨の通知であるか否かを判断する(802)。当該通知が新規にスリープモードへ移行する旨の通知であれば、移動局1のサービスクラスを確認し、該移動局1が間欠受信を行う該サービスクラスに対応する呼び出し周期Aのトラヒックを測定し(803)、該呼び出し周期のトラヒックに余裕があるか否かを判断する(804)。ここでの余裕有無の判断では、上記810でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。
804の判断にて何れかの受信タイミングでのトラヒックに余裕がある場合には、サービスクラスに応じて空いている受信タイミングを移動局1に通知する(805)。例えば、リアルタイムクラスの場合には、呼損が生じないように、なるべくすいている受信タイミングを割り当てる。一方、804の判断にて何れの受信タイミングでもトラヒックに余裕が無い場合には、該呼び出し周期Aの他の受信タイミングA2、A3及び他の呼び出し周期B、Cにおけるトラヒックを測定する(811)。そして、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在するか否かを判断する(812)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記810でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。
812でトラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在する場合には、サービスクラスに応じて、該受信タイミング又は呼び出し周期又はこれら両者を移動局1に通知する(813)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(806)。
また、802で移動局1からの通知が、移動局1が新規にスリープモードへ移行する旨の通知でなければ、当該通知が、移動局1がスリープ状態を変更する旨の通知であるか否かを判断する(807)。当該通知が、移動局1がスリープ状態を変更する旨の通知であれば、該移動局1のサービスクラスを確認し、該移動局1が指定した呼び出し周期における各受信タイミングでの着信トラヒックを測定する(808)。ここでは、例えば、該移動局1が呼び出し周期Aから呼び出し周期Bへ変更しようとしており、変更先として呼び出し周期Bを指定したものとする。よって、808では、指定された呼び出し周期Bの受信タイミングB1〜B3の各々での着信トラヒックを測定する。
そして、804にて該呼び出し周期Bの各受信タイミングにてトラヒックに余裕があるか否かを判断する(804)。ここでの余裕有無の判断では、上記810でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。804の判断にて何れかの受信タイミングでのトラヒックに余裕がある場合には、サービスクラスに応じて、当該余裕がある受信タイミングを移動局1に通知する(805)。一方、804の判断にて何れの受信タイミングでもトラヒックに余裕が無い場合には、他の呼び出し周期(残りの候補である呼び出し周期C)の各受信タイミングでのトラヒックを測定し(811)、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在するか否かを判断する(812)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記810でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。812でトラヒックに余裕がある受信タイミングが存在する場合には、サービスクラスに応じて、該受信タイミングを移動局1に通知する(813)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(806)。
また、807で移動局1からの通知が、移動局1がスリープ状態を変更する旨の通知でなければ、当該通知が、移動局1がスリープモードであり新たなセルに移動した旨の通知であるか否かを判断する(809)。ここで、当該通知が、移動局1がスリープモードであり新たなセルに移動した旨の通知でなければ、801へ戻り、処理を繰り返す。一方、当該通知が、移動局1がスリープモードであり新たなセルに移動した旨の通知であれば、該移動局1のサービスクラスを確認し、当該通知とともに移動局1により通知される呼び出し周期(即ち、移動局1がセルの移動前に間欠受信していた呼び出し周期)における各受信タイミングでの着信トラヒックを測定する(808)。例えば、呼び出し周期Bが移動局1から通知された場合は、呼び出し周期Bの受信タイミングB1〜B3の各々での着信トラヒックを測定する。
そして、804にて該呼び出し周期Bの各受信タイミングにてトラヒックに余裕があるか否かを判断する(804)。ここでの余裕有無の判断では、上記810でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。804の判断にて何れかの受信タイミングでのトラヒックに余裕がある場合には、当該余裕がある受信タイミングを移動局1に通知する(805)。一方、804の判断にて何れの受信タイミングでもトラヒックに余裕が無い場合には、他の呼び出し周期(残りの候補である呼び出し周期C)の各受信タイミングでのトラヒックを測定し(811)、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在するか否かを判断する(812)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記810でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。812でトラヒックに余裕がある受信タイミングが存在する場合には、サービスクラスに応じて、該受信タイミングを移動局1に通知する(813)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(806)。
上記では、移動局のサービスクラスに応じて、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方を設定することが可能であるため、移動局により当該サービスクラスに応じた適切な間欠受信が実現できる。例えば、サービスクラスとしては、リアルタイムクラスと非リアルタイムクラスを移動局に設定することができ、非リアルタイムクラスの移動局に対しては、呼び出し周期を長くして効果的なバッテリーセービングを行うことが可能となる。また、リアルタイムクラスの移動局に対しては、呼び出し周期を短く設定して、呼び出し遅延を極力抑えることが可能となる。
(3)位置情報管理サーバの第1の処理動作
図9に沿って、位置情報管理サーバ5の第1の処理動作を説明する。位置情報管理サーバ5は、移動局1から、新たにスリープモードへ移行する又はスリープ状態を変更する又は新たな呼び出しエリアに移動した旨の通知があるか否かを判断する(901)。ここで、移動局1からの通知が無い場合には、例えば一定時間おきに、配下の呼び出しエリア内で移動局1が間欠受信している呼び出し周期の受信タイミングでの現状のトラヒックを評価する。例えば、移動局1が当該時点で呼び出し周期Aの受信タイミングA1で間欠受信しているとすると、無線基地局2は、配下の呼び出しエリア内で呼び出し周期Aの受信タイミングA1でのトラヒックを評価する(910)。例えば、ここでのトラヒック量の評価としては、配下の呼び出しエリア内で呼び出し周期Aの受信タイミングA1で間欠受信を行っている実際の移動局の数と、受信タイミングA1〜A3で間欠受信を行っている移動局数の平均値とを比較するとともに、受信タイミングA1でのトラヒックと所定のトラヒック閾値とを比較することで行う。なお、評価方法はこれらに限定されるものではなく、上記以外の方法にて行ってもよい。
上記910にて位置情報管理サーバ5は、例えば図16A、図16Bのテーブルを利用して、移動局数の平均値や着信トラヒック量を求め、トラヒックの評価を行ってもよい。図16A、図16Bには位置情報管理サーバ5が持つテーブルの構成例を示す。位置情報管理サーバ5は、管理下の呼び出しエリア内に位置しスリープモードに移行している移動局を認識するためのテーブル16Aを有し、このテーブル16Aでは、移動局の識別番号(MT1、MT2等)と、移動局が間欠受信を行っている呼び出し周期と、位置登録を行っている呼び出しエリアとが対応づけられて記憶されている。また、位置情報管理サーバ5は、呼び出し周期毎に、移動局の位置情報を管理するとともに各々の受信タイミングに対応する移動局の数及び該受信タイミングにおける着信トラヒック量を管理する上で用いるテーブル16Bを有し、このテーブル16Bでは、呼び出しエリアクラス毎及び呼び出しエリア毎に、当該呼び出しエリアに対応する呼び出し周期で間欠受信を行う移動局の識別番号とその受信タイミングとが対応づけられて記憶されている。
910でトラヒックが空いている場合は、位置情報管理サーバ5は何も行わない。一方、トラヒックが混んでいる場合は、該呼び出し周期Aの他の受信タイミングA2、A3及び他の呼び出し周期B、Cにおけるトラヒックを測定する(911)。そして、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在するが否かを判断する(912)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記910でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。
912でトラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在する場合には、該受信タイミング又は呼び出し周期又はこれら両者を移動局1に通知する(913)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(906)。
ところで、901で移動局1から通知があった場合には、当該通知が、移動局1が新規にスリープモードへ移行する旨の通知であるか否かを判断する(902)。当該通知が新規にスリープモードへ移行する旨の通知であれば、呼び出し周期Aのある1つの受信タイミング(例えば受信タイミングA1)でのトラヒックを測定し(903)、該呼び出し周期Aの受信タイミングA1にてトラヒックに余裕があるか否かを判断する(904)。ここでの余裕有無の判断では、上記910でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。
904の判断にて受信タイミングA1でのトラヒックに余裕がある場合には、当該空いている受信タイミングA1を移動局1に通知する(905)。一方、904の判断にて受信タイミングA1でのトラヒックに余裕が無い場合には、該呼び出し周期Aの他の受信タイミングA2、A3及び他の呼び出し周期B、Cにおけるトラヒックを測定する(911)。そして、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在するか否かを判断する(912)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記910でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。
912でトラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在する場合には、該受信タイミング又は呼び出し周期又はこれら両者を移動局1に通知する(913)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(906)。
また、902で移動局1からの通知が、移動局1が新規にスリープモードへ移行する旨の通知でなければ、当該通知が、移動局1がスリープ状態を変更する旨の通知であるか否かを判断する(907)。当該通知が、移動局1がスリープ状態を変更する旨の通知であれば、該移動局1が指定した呼び出し周期における各受信タイミングでの着信トラヒックを測定する(908)。ここでは、例えば、該移動局1が呼び出し周期Aから呼び出し周期Bへ変更しようとしており、変更先として呼び出し周期Bを指定したものとする。よって、908では、指定された呼び出し周期Bの受信タイミングB1〜B3の各々での着信トラヒックを測定する。
そして、904にて該呼び出し周期Bの各受信タイミングにてトラヒックに余裕があるか否かを判断する(904)。ここでの余裕有無の判断では、上記910でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。904の判断にて何れかの受信タイミングでのトラヒックに余裕がある場合には、当該余裕がある受信タイミングを移動局1に通知する(905)。一方、904の判断にて何れの受信タイミングでもトラヒックに余裕が無い場合には、他の呼び出し周期(残りの候補である呼び出し周期C)の各受信タイミングでのトラヒックを測定し(911)、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在するか否かを判断する(912)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記910でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。912でトラヒックに余裕がある受信タイミングが存在する場合には、該受信タイミングを移動局1に通知する(913)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(906)。
また、907で移動局1からの通知が、移動局1がスリープ状態を変更する旨の通知でなければ、当該通知が、移動局1がスリープモードであり新たな呼び出しエリアに移動した旨の通知であるか否かを判断する(909)。ここで、当該通知が、移動局1がスリープモードであり新たな呼び出しエリアに移動した旨の通知でなければ、901へ戻り、処理を繰り返す。一方、当該通知が、移動局1がスリープモードであり新たな呼び出しエリアに移動した旨の通知であれば、当該通知とともに移動局1により通知される呼び出し周期(即ち、移動局1が呼び出しエリアの移動前に間欠受信していた呼び出し周期)における各受信タイミングでの着信トラヒックを測定する(908)。例えば、呼び出し周期Bが移動局1から通知された場合は、呼び出し周期Bの受信タイミングB1〜B3の各々での着信トラヒックを測定する。
そして、904にて該呼び出し周期Bの各受信タイミングにてトラヒックに余裕があるか否かを判断する(904)。ここでの余裕有無の判断では、上記910でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。904の判断にて何れかの受信タイミングでのトラヒックに余裕がある場合には、当該余裕がある受信タイミングを移動局1に通知する(905)。一方、904の判断にて何れの受信タイミングでもトラヒックに余裕が無い場合には、他の呼び出し周期(残りの候補である呼び出し周期C)の各受信タイミングでのトラヒックを測定し(911)、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在するか否かを判断する(912)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記910でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。912でトラヒックに余裕がある受信タイミングが存在する場合には、該受信タイミングを移動局1に通知する(913)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(906)。
上記では、位置情報管理サーバが、移動局が新規にスリープモードに移行する場合、又はスリープモードに既に移行している移動局がスリープ状態を変更する場合、又はスリープモードに既に移行している移動局が新しい呼び出しエリアに移動した場合、又は位置情報管理サーバが決定した任意の場合に、各々の呼び出しエリアに在圏しているスリープモードの移動局の数と、各々の呼び出しエリア内で呼び出しチャネルの各々の受信タイミングでの着信トラヒックの両方又は一方に応じて、移動局に対し、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示し、当該移動局が当該変更指示に基づく呼び出し周期及び受信タイミングにて間欠受信を行うため、呼び出しエリア内で特定の受信タイミングに着信トラヒックが集中する問題を回避でき、それと同時に各々の受信タイミングでの着信トラヒックを平滑化できるという効果がある。
また、移動局1からの通知が無い場合でも、当該移動局1が間欠受信している呼び出し周期の受信タイミングでの現状のトラヒックを評価し、もし混んでいると位置情報管理サーバ5が判断すれば、他の余裕のある受信タイミング又は呼び出し周期を探して、当該余裕のある受信タイミング又は呼び出し周期又はこれら両者を移動局1に通知し間欠受信させるため、間欠受信中の受信タイミングでの着信トラヒックが急激に増加しても、当該輻輳状態を迅速に解消することができる。
(4)位置情報管理サーバの第2の処理動作
図10に沿って、位置情報管理サーバ5の第2の処理動作を説明する。位置情報管理サーバ5は、移動局1から、新たにスリープモードへ移行する又はスリープ状態を変更する又は新たな呼び出しエリアに移動した旨の通知があるか否かを判断する(1001)。ここで、移動局1からの通知が無い場合には、例えば一定時間おきに、配下の呼び出しエリア内で移動局1が間欠受信している呼び出し周期の受信タイミングでの現状のトラヒックを評価する。例えば、移動局1が当該時点で呼び出し周期Aの受信タイミングA1で間欠受信しているとすると、無線基地局2は、配下の呼び出しエリア内で呼び出し周期Aの受信タイミングA1でのトラヒックを評価する(1010)。例えば、ここでのトラヒック量の評価としては、配下の呼び出しエリア内で呼び出し周期Aの受信タイミングA1で間欠受信を行っている実際の移動局の数と、受信タイミングA1〜A3で間欠受信を行っている移動局数の平均値とを比較するとともに、受信タイミングA1でのトラヒックと所定のトラヒック閾値とを比較することで行う。なお、評価方法はこれらに限定されるものではなく、上記以外の方法にて行ってもよい。
上記1010にて位置情報管理サーバ5は、例えば図17A、図17B、図17Cのテーブルを利用して、移動局数の平均値や着信トラヒック量を求め、トラヒックの評価を行ってもよい。図17A、図17B、図17Cには位置情報管理サーバ5が持つテーブルの構成例を示す。位置情報管理サーバ5は、管理下の呼び出しエリア内に位置しスリープモードに移行している移動局を認識するためのテーブル17Aを有し、このテーブル17Aでは、移動局の識別番号(MT1、MT2等)と、移動局が間欠受信を行っている呼び出し周期と、位置登録を行っている呼び出しエリアと、移動局が属するサービスクラスとが対応づけられて記憶されている。また、位置情報管理サーバ5は、各サービスクラスにおいて呼び出し周期及び受信タイミングを管理するためのテーブル17B、17Cを持つ。テーブル17Bでは、呼び出しエリアクラス毎及び呼び出しエリア毎に、当該呼び出しエリアに対応する呼び出し周期で間欠受信を行う移動局の識別番号とその受信タイミングとが対応づけられて記憶されており、テーブル17Cも同様に構成されている。ここでは、サービスクラスとして、処理の迅速性が強く求められるリアルタイムクラス及び処理の迅速性は求められず節電等が求められる非リアルタイムクラスが存在する例を示すが、それ以外にもクラス分けが可能なものには適用可能である。
1010でトラヒックが空いている場合は、位置情報管理サーバ5は何も行わない。一方、トラヒックが混んでいる場合は、該呼び出し周期Aの他の受信タイミングA2、A3及び他の呼び出し周期B、Cにおけるトラヒックを測定する(1011)。そして、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在するか否かを判断する(1012)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記1010でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。
1012でトラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在する場合には、サービスクラスに応じて、該受信タイミング又は呼び出し周期又はこれら両者を移動局1に通知する(1013)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(1006)。
ところで、1001で移動局1から通知があった場合には、当該通知が、移動局1が新規にスリープモードへ移行する旨の通知であるか否かを判断する(1002)。当該通知が新規にスリープモードへ移行する旨の通知であれば、移動局1のサービスクラスを確認し、該移動局1が間欠受信を行う該サービスクラスに対応する呼び出し周期Aのトラヒックを測定し(1003)、該呼び出し周期のトラヒックに余裕があるか否かを判断する(1004)。ここでの余裕有無の判断では、上記1010でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。
1004の判断にて受信タイミングA1でのトラヒックに余裕がある場合には、サービスクラスに応じて空いている受信タイミングを移動局1に通知する(1005)。例えば、リアルタイムクラスの場合には、呼損が生じないように、なるべくすいている受信タイミングを割り当てる。一方、1004の判断にて受信タイミングA1でのトラヒックに余裕が無い場合には、該呼び出し周期Aの他の受信タイミングA2、A3及び他の呼び出し周期B、Cにおけるトラヒックを測定する(1011)。そして、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在するか否かを判断する(1012)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記1010でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。
1012でトラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在する場合には、サービスクラスに応じて、該受信タイミング又は呼び出し周期又はこれら両者を移動局1に通知する(1013)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(1006)。
また、1002で移動局1からの通知が、移動局1が新規にスリープモードへ移行する旨の通知でなければ、当該通知が、移動局1がスリープ状態を変更する旨の通知であるか否かを判断する(1007)。当該通知が、移動局1がスリープ状態を変更する旨の通知であれば、該移動局1のサービスクラスを確認し、該移動局1が指定した呼び出し周期における各受信タイミングでの着信トラヒックを測定する(1008)。ここでは、例えば、該移動局1が呼び出し周期Aから呼び出し周期Bへ変更しようとしており、変更先として呼び出し周期Bを指定したものとする。よって、1008では、指定された呼び出し周期Bの受信タイミングB1〜B3の各々での着信トラヒックを測定する。
そして、1004にて該呼び出し周期Bの各受信タイミングにてトラヒックに余裕があるか否かを判断する(1004)。ここでの余裕有無の判断では、上記1010でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。1004の判断にて何れかの受信タイミングでのトラヒックに余裕がある場合には、サービスクラスに応じて、当該余裕がある受信タイミングを移動局1に通知する(1005)。一方、1004の判断にて何れの受信タイミングでもトラヒックに余裕が無い場合には、他の呼び出し周期(残りの候補である呼び出し周期C)の各受信タイミングでのトラヒックを測定し(1011)、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在するか否かを判断する(1012)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記1010でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。1012でトラヒックに余裕がある受信タイミングが存在する場合には、サービスクラスに応じて、該受信タイミングを移動局1に通知する(1013)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(1006)。
また、1007で移動局1からの通知が、移動局1がスリープ状態を変更する旨の通知でなければ、当該通知が、移動局1がスリープモードであり新たな呼び出しエリアに移動した旨の通知であるか否かを判断する(1009)。ここで、当該通知が、移動局1がスリープモードであり新たな呼び出しエリアに移動した旨の通知でなければ、1001へ戻り、処理を繰り返す。一方、当該通知が、移動局1がスリープモードであり新たな呼び出しエリアに移動した旨の通知であれば、該移動局1のサービスクラスを確認し、当該通知とともに移動局1により通知される呼び出し周期(即ち、移動局1が呼び出しエリアの移動前に間欠受信していた呼び出し周期)における各受信タイミングでの着信トラヒックを測定する(1008)。例えば、呼び出し周期Bが移動局1から通知された場合は、呼び出し周期Bの受信タイミングB1〜B3の各々での着信トラヒックを測定する。
そして、1004にて該呼び出し周期Bの各受信タイミングにてトラヒックに余裕があるか否かを判断する(1004)。ここでの余裕有無の判断では、上記1010でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。1004の判断にて何れかの受信タイミングでのトラヒックに余裕がある場合には、当該余裕がある受信タイミングを移動局1に通知する(1005)。一方、1004の判断にて何れの受信タイミングでもトラヒックに余裕が無い場合には、他の呼び出し周期(残りの候補である呼び出し周期C)の各受信タイミングでのトラヒックを測定し(1011)、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在するか否かを判断する(1012)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記1010でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。1012でトラヒックに余裕がある受信タイミングが存在する場合には、サービスクラスに応じて、該受信タイミングを移動局1に通知する(1013)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(1006)。
上記では、移動局のサービスクラスに応じて、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方を設定することが可能であるため、移動局により当該サービスクラスに応じた適切な間欠受信が実現できる。例えば、サービスクラスとしては、リアルタイムクラスと非リアルタイムクラスを移動局に設定することができ、非リアルタイムクラスの移動局に対しては、呼び出し周期を長くして効果的なバッテリーセービングを行うことが可能となる。また、リアルタイムクラスの移動局に対しては、呼び出し周期を短く設定して、呼び出し遅延を極力抑えることが可能となる。
(5)位置情報管理サーバの第3の処理動作
図11に沿って、位置情報管理サーバ5の第3の処理動作を説明する。位置情報管理サーバ5は、移動局1から、新たにスリープモードへ移行する又はスリープ状態を変更する又は新たな呼び出しエリアに移動した旨の通知があるか否かを判断する(1101)。ここで、移動局1からの通知が無い場合には、例えば一定時間おきに、配下の呼び出しエリア内で移動局1が間欠受信している呼び出し周期の受信タイミングでの現状のトラヒックを評価する。例えば、移動局1が当該時点で呼び出し周期Aの受信タイミングA1で間欠受信しているとすると、無線基地局2は、配下の呼び出しエリア内で呼び出し周期Aの受信タイミングA1でのトラヒックを評価する(1110)。例えば、ここでのトラヒック量の評価としては、配下の呼び出しエリア内で呼び出し周期Aの受信タイミングA1で間欠受信を行っている実際の移動局の数と、受信タイミングA1〜A3で間欠受信を行っている移動局数の平均値とを比較するとともに、受信タイミングA1でのトラヒックと所定のトラヒック閾値とを比較することで行う。なお、評価方法はこれらに限定されるものではなく、上記以外の方法にて行ってもよい。
上記1110にて位置情報管理サーバ5は、例えば図18A、図18Bのテーブルを利用して、移動局数の平均値や着信トラヒック量を求め、トラヒックの評価を行ってもよい。図18A、図18Bには位置情報管理サーバ5が持つテーブルの構成例を示す。位置情報管理サーバ5は、管理下の呼び出しエリア内に位置しスリープモードに移行している移動局を認識するためのテーブル18Aを有し、このテーブル18Aでは、移動局の識別番号(MT1、MT2等)と、位置登録を行っている呼び出しエリアとが対応づけられて記憶されている。また、位置情報管理サーバ5は、個々の呼び出しエリアについて移動局の位置情報を管理するとともに各々の受信タイミングに対応する移動局の数及び該受信タイミングにおける着信トラヒック量を管理する上で用いるテーブル18Bを有し、このテーブル18Bでは、呼び出しエリア毎に、当該呼び出しエリアに対応する呼び出し周期で間欠受信を行っている移動局の識別番号とその受信タイミングとが対応づけられて記憶されている。
1110でトラヒックが空いている場合は、位置情報管理サーバ5は何も行わない。一方、トラヒックが混んでいる場合は、自位置情報管理サーバ5より上位又は下位の位置情報管理サーバを検索し、該呼び出し周期Aの他の受信タイミングA2、A3及び他の呼び出し周期B、Cにおけるトラヒックを測定する(1111)。そして、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在するか否かを判断する(1112)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記1110でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。
1112でトラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在する場合には、該受信タイミング又は呼び出し周期又はこれら両者を移動局1に通知すると同時に、該位置情報管理サーバに該移動局を追加する(1113)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(1106)。
ところで、1101で移動局1から通知があった場合には、当該通知が、移動局1が新規にスリープモードへ移行する旨の通知であるか否かを判断する(1102)。当該通知が新規にスリープモードへ移行する旨の通知であれば、呼び出し周期Aのある1つの受信タイミング(例えば受信タイミングA1)でのトラヒックを測定し(1103)、該呼び出し周期Aの受信タイミングA1にてトラヒックに余裕があるか否かを判断する(1104)。ここでの余裕有無の判断では、上記1110でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。
1104の判断にて受信タイミングA1でのトラヒックに余裕がある場合には、当該空いている受信タイミングA1を移動局1に通知する(1105)。一方、1104の判断にて受信タイミングA1でのトラヒックに余裕が無い場合には、自位置情報管理サーバ5より上位又は下位の位置情報管理サーバを検索し、該呼び出し周期Aの他の受信タイミングA2、A3及び他の呼び出し周期B、Cにおけるトラヒックを測定する(1111)。そして、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在するか否かを判断する(1112)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記1110でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。
1112でトラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在する場合には、該受信タイミング又は呼び出し周期又はこれら両者を移動局1に通知すると同時に、該位置情報管理サーバに該移動局を追加する(1113)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(1106)。
また、1102で移動局1からの通知が、移動局1が新規にスリープモードへ移行する旨の通知でなければ、当該通知が、移動局1がスリープ状態を変更する旨の通知であるか否かを判断する(1107)。当該通知が、移動局1がスリープ状態を変更する旨の通知であれば、該移動局1が指定した呼び出し周期における各受信タイミングでの着信トラヒックを測定する(1108)。ここでは、例えば、該移動局1が呼び出し周期Aから呼び出し周期Bへ変更しようとしており、変更先として呼び出し周期Bを指定したものとする。よって、1108では、指定された呼び出し周期Bの受信タイミングB1〜B3の各々での着信トラヒックを測定する。
そして、1104にて該呼び出し周期Bの各受信タイミングにてトラヒックに余裕があるか否かを判断する(1104)。ここでの余裕有無の判断では、上記1110でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。1104の判断にて何れかの受信タイミングでのトラヒックに余裕がある場合には、当該余裕がある受信タイミングを移動局1に通知する(1105)。一方、1104の判断にて何れの受信タイミングでもトラヒックに余裕が無い場合には、自位置情報管理サーバ5より上位又は下位の位置情報管理サーバを検索し、他の呼び出し周期(残りの候補である呼び出し周期C)の各受信タイミングでのトラヒックを測定し(1111)、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在するか否かを判断する(1112)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記1110でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。1112でトラヒックに余裕がある受信タイミングが存在する場合には、該受信タイミングを移動局1に通知すると同時に、該位置情報管理サーバに該移動局を追加する(1113)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(1106)。
また、1107で移動局1からの通知が、移動局1がスリープ状態を変更する旨の通知でなければ、当該通知が、移動局1がスリープモードであり新たな呼び出しエリアに移動した旨の通知であるか否かを判断する(1109)。ここで、当該通知が、移動局1がスリープモードであり新たな呼び出しエリアに移動した旨の通知でなければ、1101へ戻り、処理を繰り返す。一方、当該通知が、移動局1がスリープモードであり新たな呼び出しエリアに移動した旨の通知であれば、当該通知とともに移動局1により通知される呼び出し周期(即ち、移動局1が呼び出しエリアの移動前に間欠受信していた呼び出し周期)における各受信タイミングでの着信トラヒックを測定する(1108)。例えば、呼び出し周期Bが移動局1から通知された場合は、呼び出し周期Bの受信タイミングB1〜B3の各々での着信トラヒックを測定する。
そして、1104にて該呼び出し周期Bの各受信タイミングにてトラヒックに余裕があるか否かを判断する(1104)。ここでの余裕有無の判断では、上記1110でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。1104の判断にて何れかの受信タイミングでのトラヒックに余裕がある場合には、当該余裕がある受信タイミングを移動局1に通知する(1105)。一方、1104の判断にて何れの受信タイミングでもトラヒックに余裕が無い場合には、自位置情報管理サーバ5より上位又は下位の位置情報管理サーバを検索し、他の呼び出し周期(残りの候補である呼び出し周期C)の各受信タイミングでのトラヒックを測定し(1111)、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在するか否かを判断する(1112)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記1110でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。1112でトラヒックに余裕がある受信タイミングが存在する場合には、該受信タイミングを移動局1に通知すると同時に、該位置情報管理サーバに該移動局を追加する(1113)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(1106)。
上記では、1つの位置情報管理サーバに集中していた処理を各階層の位置情報管理サーバで分散するため、処理負荷を分散し1つのサーバにかかる処理負荷を削減することができる。また、故障時に全てのシステムが停止するという問題を回避できる。
(6)位置情報管理サーバの第4の処理動作
図12に沿って、位置情報管理サーバ5の第4の処理動作を説明する。位置情報管理サーバ5は、移動局1から、新たにスリープモードへ移行する又はスリープ状態を変更する又は新たな呼び出しエリアに移動した旨の通知があるか否かを判断する(1201)。ここで、移動局1からの通知が無い場合には、例えば一定時間おきに、配下の呼び出しエリア内で移動局1が間欠受信している呼び出し周期の受信タイミングでの現状のトラヒックを評価する。例えば、移動局1が当該時点で呼び出し周期Aの受信タイミングA1で間欠受信しているとすると、無線基地局2は、配下の呼び出しエリア内で呼び出し周期Aの受信タイミングA1でのトラヒックを評価する(1210)。例えば、ここでのトラヒック量の評価としては、配下の呼び出しエリア内で呼び出し周期Aの受信タイミングA1で間欠受信を行っている実際の移動局の数と、受信タイミングA1〜A3で間欠受信を行っている移動局数の平均値とを比較するとともに、受信タイミングA1でのトラヒックと所定のトラヒック閾値とを比較することで行う。なお、評価方法はこれらに限定されるものではなく、上記以外の方法にて行ってもよい。
上記1210にて位置情報管理サーバ5は、例えば図19A、図19B、図19Cのテーブルを利用して、移動局数の平均値や着信トラヒック量を求め、トラヒックの評価を行ってもよい。図19A、図19B、図19Cには位置情報管理サーバ5が持つテーブルの構成例を示す。位置情報管理サーバ5は、管理下の呼び出しエリア内に位置しスリープモードに移行している移動局を認識するためのテーブル19Aを有し、このテーブル19Aでは、移動局の識別番号(MT1、MT2等)と、位置登録を行っている呼び出しエリアと、移動局が属するサービスクラスとが対応づけられて記憶されている。また、位置情報管理サーバ5は、各サービスクラスにおいて呼び出し周期及び受信タイミングを管理するためのテーブル19B、19Cを持つ。テーブル19Bでは、呼び出しエリア毎に、当該呼び出しエリアに対応する呼び出し周期で間欠受信を行う移動局の識別番号とその受信タイミングとが対応づけられて記憶されており、テーブル19Cも同様に構成されている。ここでは、サービスクラスとして、処理の迅速性が強く求められるリアルタイムクラス及び処理の迅速性は求められず節電等が求められる非リアルタイムクラスが存在する例を示すが、それ以外にもクラス分けが可能なものには適用可能である。
1210でトラヒックが空いている場合は、位置情報管理サーバ5は何も行わない。一方、トラヒックが混んでいる場合は、自位置情報管理サーバ5より上位又は下位の位置情報管理サーバを検索し、該呼び出し周期Aの他の受信タイミングA2、A3及び他の呼び出し周期B、Cにおけるトラヒックを測定する(1211)。そして、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在するか否かを判断する(1212)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記1210でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。
1212でトラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在する場合には、サービスクラスに応じて該受信タイミング又は呼び出し周期又はこれら両者を移動局1に通知すると同時に、該位置情報管理サーバに該移動局を追加する(1213)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(1206)。
ところで、1201で移動局1から通知があった場合には、当該通知が、移動局1が新規にスリープモードへ移行する旨の通知であるか否かを判断する(1202)。当該通知が新規にスリープモードへ移行する旨の通知であれば、移動局1のサービスクラスを確認し、該移動局1が間欠受信を行う該サービスクラスに対応する呼び出し周期Aのトラヒックを測定し(1203)、該呼び出し周期のトラヒックに余裕があるか否かを判断する(1204)。ここでの余裕有無の判断では、上記1210でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。
1204の判断にて受信タイミングA1でのトラヒックに余裕がある場合には、サービスクラスに応じて空いている受信タイミングを移動局1に通知する(1205)。例えば、リアルタイムクラスの場合には、呼損が生じないように、なるべくすいている受信タイミングを割り当てる。一方、1204の判断にて受信タイミングA1でのトラヒックに余裕が無い場合には、自位置情報管理サーバ5より上位又は下位の位置情報管理サーバを検索し、該呼び出し周期Aの他の受信タイミングA2、A3及び他の呼び出し周期B、Cにおけるトラヒックを測定する(1211)。そして、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在するか否かを判断する(1212)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記1210でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。
1212でトラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在する場合には、サービスクラスに応じて該受信タイミング又は呼び出し周期又はこれら両者を移動局1に通知すると同時に、該位置情報管理サーバに該移動局を追加する(1213)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(1206)。
また、1202で移動局1からの通知が、移動局1が新規にスリープモードへ移行する旨の通知でなければ、当該通知が、移動局1がスリープ状態を変更する旨の通知であるか否かを判断する(1207)。当該通知が、移動局1がスリープ状態を変更する旨の通知であれば、該移動局1のサービスクラスを確認し、該移動局1が指定した呼び出し周期における各受信タイミングでの着信トラヒックを測定する(1208)。ここでは、例えば、該移動局1が呼び出し周期Aから呼び出し周期Bへ変更しようとしており、変更先として呼び出し周期Bを指定したものとする。よって、1208では、指定された呼び出し周期Bの受信タイミングB1〜B3の各々での着信トラヒックを測定する。
そして、1204にて該呼び出し周期Bの各受信タイミングにてトラヒックに余裕があるか否かを判断する(1204)。ここでの余裕有無の判断では、上記1210でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。1204の判断にて何れかの受信タイミングでのトラヒックに余裕がある場合には、サービスクラスに応じて、当該余裕がある受信タイミングを移動局1に通知する(1205)。一方、1204の判断にて何れの受信タイミングでもトラヒックに余裕が無い場合には、自位置情報管理サーバ5より上位又は下位の位置情報管理サーバを検索し、他の呼び出し周期(残りの候補である呼び出し周期C)の各受信タイミングでのトラヒックを測定し(1211)、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在するか否かを判断する(1212)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記1210でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。1212でトラヒックに余裕がある受信タイミングが存在する場合には、サービスクラスに応じて該受信タイミングを移動局1に通知すると同時に、該位置情報管理サーバに該移動局を追加する(1213)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(1206)。
また、1207で移動局1からの通知が、移動局1がスリープ状態を変更する旨の通知でなければ、当該通知が、移動局1がスリープモードであり新たな呼び出しエリアに移動した旨の通知であるか否かを判断する(1209)。ここで、当該通知が、移動局1がスリープモードであり新たな呼び出しエリアに移動した旨の通知でなければ、1201へ戻り、処理を繰り返す。一方、当該通知が、移動局1がスリープモードであり新たな呼び出しエリアに移動した旨の通知であれば、該移動局1のサービスクラスを確認し、当該通知とともに移動局1により通知される呼び出し周期(即ち、移動局1が呼び出しエリアの移動前に間欠受信していた呼び出し周期)における各受信タイミングでの着信トラヒックを測定する(1208)。例えば、呼び出し周期Bが移動局1から通知された場合は、呼び出し周期Bの受信タイミングB1〜B3の各々での着信トラヒックを測定する。
そして、1204にて該呼び出し周期Bの各受信タイミングにてトラヒックに余裕があるか否かを判断する(1204)。ここでの余裕有無の判断では、上記1210でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。1204の判断にて何れかの受信タイミングでのトラヒックに余裕がある場合には、当該余裕がある受信タイミングを移動局1に通知する(1205)。一方、1204の判断にて何れの受信タイミングでもトラヒックに余裕が無い場合には、自位置情報管理サーバ5より上位又は下位の位置情報管理サーバを検索し、他の呼び出し周期(残りの候補である呼び出し周期C)の各受信タイミングでのトラヒックを測定し(1211)、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在するか否かを判断する(1212)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記1210でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。1212でトラヒックに余裕がある受信タイミングが存在する場合には、サービスクラスに応じて該受信タイミングを移動局1に通知すると同時に、該位置情報管理サーバに該移動局を追加する(1213)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(1206)。
上記では、移動局により当該サービスクラスに応じた適切な間欠受信が実現できるとともに、1つの位置情報管理サーバに集中していた処理を各階層の位置情報管理サーバで分散するため、処理負荷を分散し1つのサーバにかかる処理負荷を削減することができる。また、故障時に全てのシステムが停止するという問題を回避できる。
(7)移動局の処理動作
図13に沿って、移動局1の処理動作を説明する。移動局1は、自局内の所定のタイマ(スリープモード移行判断用タイマ)が満了し新たにスリープモードへ移行する移行要求が発生しているか否かを判断する(1301)。
ここで、新たにスリープモードへの移行要求が発生している場合は、無線基地局2又は位置情報管理サーバ5から受信タイミングのみを通知されたか否かを判断する(1304)。受信タイミングのみ通知された場合には、移動局1は、受信タイミングを該通知された番号(指定番号)に変更し(1306)、予め定めたデフォルトの呼び出し周期(例えば呼び出し周期A)で該変更後の受信タイミングにて間欠受信を行う(1308)。一方、1304で受信タイミングだけでなく呼び出し周期に関しても通知された場合には、移動局1は、受信タイミング及び呼び出し周期を、それぞれ該通知された受信タイミング及び呼び出し周期に変更し(1305)、該変更後の呼び出し周期及び受信タイミングにて間欠受信を行う(1308)。
1301で、新たにスリープモードへの移行要求が発生していない場合は、既にスリープモードに移行済みでスリープ状態を変更する変更要求が発生しているか否かを判断する(1302)。
ここで、スリープモードの変更要求が発生している場合は、無線基地局2又は位置情報管理サーバ5から受信タイミングのみを通知されたか否かを判断する(1304)。受信タイミングのみ通知された場合には、移動局1は、受信タイミングを該通知された番号(指定番号)に変更し(1306)、予め定めたデフォルトの呼び出し周期(例えば呼び出し周期A)で該変更後の受信タイミングにて間欠受信を行う(1308)。一方、1304で受信タイミングだけでなく呼び出し周期に関しても通知された場合には、移動局1は、受信タイミング及び呼び出し周期を、それぞれ該通知された受信タイミング及び呼び出し周期に変更し(1305)、該変更後の呼び出し周期及び受信タイミングにて間欠受信を行う(1308)。
1302で、スリープモードの変更要求が発生していない場合は、自局(移動局1)が新規のセル内又は新規の呼び出しエリア内へ移動してきたか否かを判断する(1303)。なお、前述した図6のように複数の位置情報管理サーバ5Z、5Y、5Xが、呼び出しエリアCに対応する位置情報管理サーバ5Zを頂点として、呼び出しエリアの大きさが小さくなる方向に階層化されたシステム構成の場合は、自局(移動局1)が新規の位置情報管理サーバ配下へ移動してきた場合も、1303では肯定判断されるものとする。
ここで、新規のセル内又は新規の位置情報管理サーバ配下へ移動してきた場合は、無線基地局2又は位置情報管理サーバ5から受信タイミングのみを通知されたか否かを判断する(1304)。受信タイミングのみ通知された場合には、移動局1は、受信タイミングを該通知された番号(指定番号)に変更し(1306)、予め定めたデフォルトの呼び出し周期(例えば呼び出し周期A)で該変更後の受信タイミングにて間欠受信を行う(1308)。一方、1304で受信タイミングだけでなく呼び出し周期に関しても通知された場合には、移動局1は、受信タイミング及び呼び出し周期を、それぞれ該通知された受信タイミング及び呼び出し周期に変更し(1305)、該変更後の呼び出し周期及び受信タイミングにて間欠受信を行う(1308)。
なお、1301、1302、1303の何れでも否定判断された場合は、それまでの呼び出し周期及び受信タイミングを維持し(1307)、当該呼び出し周期及び受信タイミングにて間欠受信を行う(1308)。
上記の移動局の動作により、無線基地局又は位置情報管理サーバからの呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方に関する変更指示に基づく呼び出し周期及び受信タイミングによる間欠受信、又は該移動局のサービスクラスに応じた適切な間欠受信が実現されることとなる。
[(第2部)移動局がアイドル状態であると判断された場合のネットワークレイヤでの制御に係る構成と処理]
[第1実施形態]
以下、第2部の第1実施形態について、図面を参照しながら説明する。
(移動通信システム及び各装置の構成)
移動通信システムの構成を図1に示す。移動通信システムは、位置情報管理サーバ5と、通信網4と、複数の移動局1と、複数の無線基地局2とから構成される。位置情報管理サーバ5は、通信網4に接続され、移動局1の位置に関する位置情報や、移動局1に割り当てられている着信群に関する着信群情報を管理する。又、位置情報管理サーバ5は、各移動局1に、呼び出し信号を受信すべきタイミングの指定着信群の割り当てや、移動局1への指定着信群の通知等を行う。位置情報管理サーバ5は、通信網4及び無線基地局2を介して、移動局1と信号の送受信を行う。なお、「着信群」とは、第1部における「呼び出し周期」と「受信タイミング」の組合せに相当する。但し、以下の第2部では呼び出し周期が一定の場合について説明するため、「着信群」は受信タイミングに相当することとなる。
通信網4には、位置情報管理サーバ5、複数の無線基地局2が接続され、通信網4は、位置情報管理サーバ5と無線基地局2との間の通信や、無線基地局2同士の通信を中継する。無線基地局2は、セル3と呼ばれる無線エリアを形成し、セル3内に在圏する移動局1と無線回線を設定して、通信を行う。無線基地局2は、自局がカバーするセル3に在圏する複数の待ち受け状態の移動局1に、着信群毎に定められたタイミングで、周期的に呼び出し信号を送信する。セル3は複数集合して位置登録エリア6を形成する。又、無線基地局2は、自局が属している位置登録エリアの位置登録エリアIDを含む制御信号を、定期的に移動局1に送信している。これにより移動局1が位置登録エリアの変更を検出できる。尚、位置登録エリアIDとは、位置登録エリア6を識別するための各位置登録エリア6に固有の文字や記号、数字である。又、無線基地局2は、位置登録エリアIDではなく、基地局IDを送信するようにしてもよい。これによっても、移動局1は位置登録エリアの変更を検出できる。又、無線基地局2は、通信網4と接続され、セル3内に在圏する移動局1から送信される位置情報管理サーバ5への信号や他の移動局1への信号を中継する。又、無線基地局2は、通信網4を介して位置情報管理サーバ5との間で信号の送受信を行う。
移動局1は、自局が在圏するセル3が属する位置登録エリア6に位置登録を行い、無線基地局2を介して通信を行う。移動局1は、割り当てられた着信群に属し、待ち受け状態のときに、その着信群のタイミングで、呼び出し信号を間欠的に受信する間欠受信を行う。
次に、図21A〜図21Cを用いて、位置情報管理サーバ5及び移動局1について、より詳細に説明する。図21Aにおいては、位置登録エリアA、位置登録エリアBという2つの位置登録エリアを用いて説明する。尚、図示されていないが、位置登録エリアは、位置登録エリアA、位置登録エリアBだけでなく、位置登録エリアC、位置登録エリアDというように、多数存在する。又、移動局1は、最初、位置登録エリアAに位置登録されており、位置登録エリアAに含まれるセルをカバーする無線基地局2aと無線回線を設定して通信を行っている。ここで、移動局1が、位置登録エリアAから位置登録エリアBの方向へ移動して、位置登録エリアBに含まれるセルをカバーする無線基地局2bとの間の無線回線に切り替えて、通信を行うとする。尚、図21Aでは、各位置登録エリアに設けられている無線基地局2a、2bは、1つずつしか図示されていないが、実際には、複数存在する。又、図21Aにおける位置登録エリアAの着信群は、図21Bに示す着信群8aであり、位置登録エリアBの着信群は、図21Cに示す着信群8bである。各着信群には、着信群を識別するための各着信群に固有の番号である着信群番号が付与されている。図21Aの場合、移動局1は、変更前の位置登録エリアAにおいて、図21Bに示す着信群番号が1である着信群9aに属している。
まず、位置情報管理サーバ5について説明する。位置情報管理サーバ5は、網インタフェース21と、測定部22と、制御部23と、データベース24とから構成される。網インタフェース21は、通信網4、測定部22、制御部23と接続されている。網インタフェース21は、移動局1が位置登録している位置登録エリアを変更したことを検出するエリア変更検出手段である。又、網インタフェース21は、移動局1の位置登録エリア変更を検出した際、その移動局に割り当てられている変更前着信群を取得する着信群取得手段を有する。具体的には、網インタフェース21は、移動局1からの位置登録要求の信号10を、無線基地局2b、通信網4を介して受信する。この位置登録要求の信号10には、位置登録エリアBに移動局1を位置登録する位置登録エリア変更要求と、移動局1が、変更する前の位置登録エリアである位置登録エリアAにおいて属していた変更前着信群である着信群9aの着信群番号「1」が含まれている。よって、網インタフェース21は、位置登録要求の信号10を受信することにより、移動局1が位置登録されている位置登録エリアの変更が発生したことや、変更前着信群を取得できる。そして、網インタフェース21は、制御部23に、受信した位置登録要求の信号10を伝送する。
又、網インタフェース21は、制御部23が位置登録エリアの変更を行う移動局1に割り当てた指定着信群を、通知する通知手段としても機能する。具体的には、網インタフェース21は、制御部23の制御に基づいて、指定着信群の通知を行う。網インタフェース21は、移動局1に割り当てた着信群番号を含む情報信号11を取得する。網インタフェース21は、通信網4、無線基地局2bを介して、移動局1に、情報信号11を送信して、制御部23が割り当てた位置登録エリアBで属すべき指定着信群を、移動局1に通知する。
データベース24は、移動局1に関する位置情報や、移動局1に関する着信群情報を保持する保持手段である。データベース24は、位置管理テーブル24aと、着信群管理テーブル24bと、測定結果テーブル24cとから構成される。図22A〜図22Cに、データベース24のより詳細な構成を示す。図22Aに示す位置管理テーブル24aは、各移動局1の移動局IDと、各移動局1が位置登録を行っている位置登録エリアを示す位置登録エリアIDの情報とを対応付けて、保持している。
又、図22Bに示す着信群管理テーブル24bは、位置登録エリア毎の領域に分かれている。着信群管理テーブル24bは、位置登録エリア毎に、その位置登録エリアに位置登録を行っている移動局1の移動局IDと、その移動局1に割り当てられている指定着信群の着信群番号を対応付けて、保持している。更に、着信群管理テーブル24bは、測定部22が、着信群に属する移動局1の数や、各着信群における着信トラフィック量やデータ量を認識し、管理する。図22Cに示す測定結果テーブル24cは、測定部22による測定結果を保持する。測定結果テーブル24cは、着信群番号と、その着信群番号の着信群に関する測定結果を対応付けて保持している。尚、図22Cでは、測定結果の一例として、各着信群における着信トラフィック量を保持しているが、測定結果テーブル24cは、他にも測定結果として、着信群に属する移動局1の数や、各着信群のタイミングで送信するデータ量等を保持する。
測定部22は、各位置登録エリアの各着信群のタイミングにおける着信トラフィック量を測定するトラフィック量測定手段である。又、測定部22は、各位置登録エリアの各着信群に属する移動局1の数を測定する移動局数測定手段としても機能する。又、測定部22は、各位置登録エリアの各着信群のタイミングで送信するデータ量を測定するデータ量測定手段としても機能する。測定部22は、網インタフェース21、制御部23、データベース24と接続している。以下に、位置登録エリアBにおけるトラフィック測定処理例を示す。
例えば、測定部22は、位置登録エリアBに位置登録を行っている複数の移動局1に宛てられた着信呼の数を監視し、位置登録エリアBの各着信群のタイミングにおける着信トラフィック量を測定する。例えば、測定部22は、位置登録エリアBに含まれるセル3をカバーする複数の無線基地局2bについて、各無線基地局2bに一定期間に到着した着信呼の数や、そのとき各無線基地局2bのバッファに溜まっている着信呼の数等を、着信呼の宛先の移動局1毎に常時もしくは定期的に測定する。これにより、測定部22は、移動局1毎の着信呼の数を把握する。次に、測定部22は、着信群管理テーブル24bを参照し、各移動局1が属する着信群を把握する。そして、測定部22は、受信した移動局1毎の着信呼の数と、各移動局1が属する着信群から、各着信群の着信呼の数を求める。これにより、測定部22は、着信呼の数を着信群毎に監視することができる。又、測定部22は、他の方法により、各着信群の着信トラフィック量を測定するようにしてもよい。
又、測定部22は、位置登録エリアBで待ち受けを行っている複数の移動局1の数を、着信群毎に常時もしくは定期的に監視することにより、位置登録エリアBの各着信群に属する移動局1の数を測定することができる。例えば、測定部22は、着信群管理テーブル24bを参照し、位置登録エリア毎、着信群毎に、移動局1の数を数えることにより、位置登録エリアBに属する移動局1の数を着信群毎に監視できる。又、測定部22は、他の方法により、各着信群に属する移動局1の数を測定するようにしてもよい。
又、測定部22は、位置登録エリアBに位置登録を行っている複数の移動局1に宛てられた着信呼のデータ量を、着信群毎に常時もくしは定期的に監視することにより、位置登録エリアBの各着信群のタイミングで送信するデータ量を測定する。尚、着信呼のデータ量は、着信呼に含まれるパケット数等で把握することができる。例えば、測定部22は、位置登録エリアBに含まれるセル3をカバーする複数の無線基地局2bについて、各無線基地局2bに一定期間に到着した着信呼のパケット数等のデータ量や、そのとき各無線基地局2bのバッファに溜まっている着信呼のパケット数のデータ量等を、着信呼の宛先の移動局1毎に測定する。これにより、測定部22は、移動局1毎の着信呼のデータ量を把握する。次に、測定部22は、着信群管理テーブル24bを参照し、各移動局1が属する着信群を把握する。そして、測定部22は、受信した移動局1毎の着信呼のパケット数等のデータ量と、各移動局1が属する着信群から、各着信群の着信呼のパケット数等のデータ量を求める。これにより、測定部22は、着信呼のデータ量を着信群毎に監視することができる。又、測定部22は、他の方法により、各着信群で送信するデータ量を測定するようにしてもよい。
測定部22は、測定した位置登録エリアBにおける各着信群の着信トラフィック量、移動局1の数、移動局1あての着信呼のデータ量等の測定結果と、着信群番号とを、制御部23に通知する。又、測定部22は、測定した位置登録エリアBにおける各着信群のトラフィック量、移動局1の数、移動局1あての着信呼のデータ量等の測定結果と、着信群番号とを測定結果テーブル24cに記録する。測定部22は、定期的に測定を行う場合には、定期的に測定結果テーブル24cのトラフィック量、移動局1の数、移動局1あての着信呼のデータ量を更新する。又、制御部23が着信群の割り当てを行う際に測定部22が測定を行う場合には、測定結果テーブル24cは、次の測定まで測定結果を保持していてもよく、一定時間経過後に破棄するようにしてもよい。
制御部23は、網インタフェース21、測定部22、データベース24と接続されている。制御部23は、複数の着信群の中から、所定の情報に基づいて指定着信群を検出する着信群検出手段である。網インタフェース21により、移動局1が位置登録エリアを変更したことを検出した場合、制御部23は、検出した指定着信群を移動局1に割り当てる。即ち、制御部23は、移動局1が位置登録エリアを変更した際に、その移動局1に対して、指定着信群の割り当てを行う。
具体的には、網インタフェース21が、位置登録要求の信号10を受信し、制御部23に伝送し、制御部23がその信号を取得することにより、網インタフェース21が位置登録エリアの変更の発生を検出する。この際、制御部23は、位置登録要求の信号10から、位置情報を変更する位置登録エリアの位置登録エリアIDと、移動局1の着信群の着信群番号とを取得する。
制御部23は、測定部22から測定結果の通知を受け、その測定結果に基づいて位置登録エリアBにおける指定着信群を検出する。この場合、制御部23は、位置登録エリアBの各着信群における着信トラフィック量に基づいて、指定着信群を検出する。例えば、制御部23は、位置登録エリアBの着信群の中で、着信トラフィック量が少ない着信群を選択し、当該着信群を指定着信群として検出する。又、制御部23は、位置登録エリアBの各着信群に属する移動局1の数に基づいて、指定着信群を検出する。例えば、制御部23は、位置登録エリアBの着信群の中で、属している移動局の数が少なく、更に、待ち受けを行っている移動局の数が少ない着信群を選択し、当該着信群を指定着信群として検出する。又、制御部23は、変更先の位置登録エリアBの各着信群のタイミングで送信するデータ量に基づいて、指定着信群を検出する。例えば、制御部23は、位置登録エリアBの着信群の中で、送信するデータ量が少ない着信群を選択し、当該着信群を指定着信群として検出する。このように、制御部23は、着信トラフィック量、移動局1の数、各着信群のタイミングで送信するデータ量のいずれか1つに基づいて、着信群を選択してもよく、着信トラフィック量、移動局1の数、各着信群のタイミングで送信するデータ量のいずれか2つ、又は、全てに基づいて、着信群を選択し、当該着信群を指定着信群として検出してもよい。
図21Aの場合、上記したように、移動局1は、変更前の位置登録エリアAにおいて、着信群番号が「1」である着信群9a(図21B参照)に属している。ここで、位置登録エリアBでは、着信群番号が「1」の着信群の着信トラフィック量が大きく、着信群番号が「2」の着信群の着信トラフィック量が小さい場合を想定する。この場合、制御部23は、位置登録エリアBにおける指定着信群として、着信群番号「2」の着信群を選択し、当該着信群を指定着信群として検出する。
尚、制御部23は、測定部22から、定期的に、各位置登録エリアについての測定結果の通知を受けるようにしてもよい。又、制御部23は、着信群の割り当てを行う際に、各位置登録エリアについて、着信トラフィック量、移動局1の数、移動局1あての着信呼のデータ量等を測定するように測定部22に指示をし、測定結果の通知を受けるようにしてもよい。尚、この場合には、制御部23は、測定部22に、測定させる項目の種類を指定して指示をする。即ち、制御部23は、着信トラフィック量、移動局1の数、移動局1あての着信呼のデータ量のいずれか1つ、又は2つ以上、或いは全てを測定するよう指定して、指示をする。
又、制御部23は、網インタフェース21の制御も行う。制御部23は、位置登録エリアBにおける指定着信群を検出すると、その指定着信群の着信群番号と、網インタフェース21から伝送された位置登録要求の信号10に含まれていた変更前着信群の着信群番号とが同一であるか異なるかを判断する。制御部23は、変更前着信群と指定着信群の着信群番号が異なり、着信群に変更がある場合には、検出した指定着信群を、移動局1に割り当てる。そして、制御部23は、移動局1の移動局IDと対応付けて、割り当てた指定着信群の着信群番号を含む情報信号11を網インタフェース21に伝送し、移動局1に位置登録完了通知と共に着信群変更を指示する。一方、制御部23は、変更前着信群と指定着信群の着信群番号が同一であり、着信群に変更がない場合には、検出した指定着信群を、移動局1に割り当てず、網インタフェース21に対して何も指示は行わない。よって、この場合には、網インタフェース21は、移動局1に指定着信群の着信群番号の通知を行わず、移動局1へ位置登録完了通知のみ行う。
図21Aの場合、変更前着信群である着信群が着信群番号「1」であり、指定着信群である着信群の着信群番号「2」とは異なると判断し、着信群に変更があると判断する。そのため、制御部23は、検出した指定着信群を移動局1に割り当て、割り当てた指定着信群の着信群番号「2」を含む情報信号11を網インタフェース21に伝送し、移動局1に位置登録完了通知と共に着信群変更を指示する。
又、制御部23は、移動局1に位置登録エリアBにおける指定着信群を割り当てると、指定着信群の着信群番号を着信群管理テーブル24bに追加して、記録する。具体的には、制御部23は、着信群管理テーブル24bの位置登録エリアBの領域に、指定着信群を割り当てた移動局1の移動局IDと対応付けて、指定着信群である着信群の着信群番号「2」を記録する。このようにして、制御部23は、移動局1の移動局IDと、その移動局1が属している着信群の着信群番号との関係を登録し、着信群管理テーブル24bを自動的に作成する。
又、制御部23は、位置登録要求の信号10を取得すると、その信号に含まれる変更先の位置登録エリアの位置登録エリアIDを位置管理テーブル24aに記録し、位置登録を行う。具体的には、制御部23は、位置管理テーブル24aに、位置登録要求をしてきた移動局1の移動局IDと対応付けて、位置登録エリアBの位置登録エリアIDを記録する。このようにして、制御部23は、移動局1の移動局IDと、その移動局1が属している位置登録エリアの位置登録エリアIDとの関係を登録し、位置管理テーブル24aを作成して、移動局1の位置情報を管理する。
次に、移動局1について説明する。図21Aに示すように、移動局1は、無線部41と制御部42とから構成され、無線部41と制御部42は接続されている。無線部41は、位置登録している位置登録エリアと異なる位置登録エリアに移動した場合、それを検出し、位置登録エリア変更要求を行う要求手段である。又、無線部41は、無線基地局2a、2bから情報信号を受信し、通知された情報の中から、新たな位置登録エリアで呼び出し信号を受信すべきタイミングの着信群を取得する取得手段である。具体的には、移動局1は、位置登録エリアの変更が発生した際に、位置情報管理サーバ5へ位置登録要求の信号10を送信し、位置情報管理サーバ5が変更先の位置登録エリアBで呼び出し信号を受信すべきタイミングの着信群として割り当てた指定着信群の着信群番号を含む情報信号11を、位置情報管理サーバ5から、通信網4、無線基地局2bを介して受信する。無線部41は、着信群番号を含む情報信号11を受信した場合のみ制御部42に、情報信号11を伝送する。
又、無線部41は、制御部42による制御に基づいて、無線基地局2a、2bから送信される呼び出し信号を受信する受信手段としても機能する。無線部41は、指定着信群のタイミングで、呼び出し信号の間欠受信を行う。又、無線部41は、常に、無線基地局2a、2bから送信される位置登録エリアIDを含む制御信号を受信し、受信した制御信号を制御部42に伝送する。
又、無線部41は、制御部42による制御に基づいて、位置登録要求の信号10を送信する送信手段としても機能する。無線部41は、無線基地局2a、2b、通信網4を介して、位置登録要求の信号10を、位置情報管理サーバ5に送信する。
制御部42は、無線部4が無線基地局2a、2bから情報信号を受信した場合、通知された情報に従い、着信群の設定を変更する設定変更手段である。制御部42は、無線部41により位置登録エリア変更要求を行った際、無線基地局2a、2bから通知された情報の中に着信群情報が含まれている場合に、着信群の設定を変更する。まず、制御部42は、無線基地局2a、2bから通知された情報の中に着信群情報が含まれているか否かを判断する。ここでは、制御部42は、位置情報管理サーバ5から指定着信群着信群番号の通知があるか否かを判断する。具体的には、制御部42は、無線部41から着信群番号を含む情報信号11の伝送があれば、着信群番号の通知があると判断し、着信群番号を含む情報信号11の伝送がなければ、着信群番号の通知がないと判断する。
制御部42は、着信群番号の通知があると判断し、通知された情報の中に着信群情報が含まれていた場合には、着信群番号を含む情報信号11から、指定着信群の着信群番号を取得する。制御部42は、呼び出し信号を受信するタイミングを、取得した指定着信群のタイミングに設定し直す。そして、制御部42は、その設定し直した着信群番号の指定着信群のタイミングで、呼び出し信号を受信するように、無線部41を制御する。
一方、制御部42は、着信群番号の通知がないと判断し、通知された情報の中に着信群情報が含まれていなかった場合には、呼び出し信号を受信するタイミングの設定の変更は行わない。そして、制御部42は、変更先の位置登録エリアBにおいても、位置登録エリアを変更する前に属していた位置登録エリアAで属していた変更前着信群を継続して使用し、変更前着信群のタイミングで呼び出し信号を受信するように、無線部41を制御する。
又、制御部42は、位置登録要求の信号10を生成し、無線部41を、位置登録要求の信号40を送信するよう制御する。制御部42は、無線部41から、無線部41が受信した位置登録エリアIDを含む制御信号を取得する。制御部42は、その制御信号に含まれる位置登録エリアIDが変更したことを認識すると、位置登録エリアが変更したと判断し、位置登録要求の信号10を生成する。制御部42は、位置登録エリアの変更要求と、位置登録エリア変更前の位置登録エリアで属していた変更前着信群の着信群番号とを含む位置登録要求の信号10を生成する。そして、制御部42は、生成した位置登録要求の信号10を、無線部41に伝送し、位置情報管理サーバ5に送信するよう指示をして、制御する。
図21Aの場合、無線部41は、最初、位置登録エリアAの位置登録エリアIDを含む制御信号を受信している。そして、移動局1が、位置登録エリアAから位置登録エリアBに向かって移動し、位置登録エリアAと位置登録エリアBとの境界にさしかかると、無線部41は、位置登録エリアBの位置登録エリアIDを含む制御信号を受信するようになる。そのため、制御部42は、制御信号に含まれる位置登録エリアIDが位置登録エリアBの位置登録エリアIDに変更したことを認識し、位置登録エリアが変更したと判断する。そして、制御部42は、変更先の位置登録エリアBの位置登録エリアIDと、位置登録エリアAで属していた変更前着信群である着信群9a(図21B参照)の着信群番号「1」とを含む位置登録要求の信号10を生成し、無線部41に位置情報管理サーバ5に送信させる。
そして、無線基地局2bから、無線部41は、着信群番号を含む情報信号11を受信するため、制御部42は、指定着信群である着信群の着信群番号「2」を取得する。制御部42は、呼び出し信号を受信するタイミングを、着信群番号「1」の着信群のタイミングから、取得した着信群番号「2」の着信群のタイミングに設定し直す。これにより、位置登録エリアBにおいては、無線部41は、着信群番号「2」の着信群9b(図21C参照)のタイミングで、呼び出し信号を間欠受信する。
(移動通信方法)
次に、移動通信システムを用いて行う移動通信方法について説明する。まず、位置情報管理サーバ5の動作について説明する。図23は、位置情報管理サーバ5の動作手順を示すフロー図である。まず、位置情報管理サーバ5は、移動局1から位置登録要求があるか否かを監視する(S101)。具体的には、網インタフェース21が移動局1から受信し制御部23に伝送する位置登録要求の信号10を、位置情報管理サーバ5の制御部23が、取得したか否かにより判断する。
ステップ(S101)において、移動局1からの位置登録エリアBでの位置登録要求があった場合、位置情報管理サーバ5は、位置登録エリアBの各着信群のタイミングにおける着信トラフィック量や、位置登録エリアBの各着信群に属する移動局1の数、位置登録エリアBの各着信群のタイミングで到着するデータ量等を測定する(S102)。具体的には、位置情報管理サーバ5の制御部23が、測定部22に、位置登録エリアBについて着信群毎の着信トラフィック量や移動局1の数、各着信群のタイミングで到着するデータ量を測定するよう指示し、測定部22が測定を行う。一方、ステップ(S101)において、位置登録要求がなかった場合には、位置情報管理サーバ5は、位置登録要求があるか否かの監視を続ける。
次に、位置情報管理サーバ5は、ステップ(S102)における測定結果に基づいて、位置登録エリアBにおける指定着信群を選択し、当該着信群を指定着信群として検出する(S103)。具体的には、位置情報管理サーバ5の制御部23が、測定部22から測定結果の通知を受け、その測定結果に基づいて、位置登録エリアBの着信群の中で着信トラフィック量が少ない着信群を選択したり、位置登録エリアBの着信群の中で、属している移動局1の数が少なく待ち受けを行っている移動局1の数が少ない着信群を選択したり、位置登録エリアBの着信群の中で、送信すべきデータ量が少ない着信群を選択する。
次に、位置情報管理サーバ5は、検出した指定着信群の着信群番号と、変更前着信群の着信群番号とが同一であるか異なるかを判断する(S104)。具体的には、位置情報管理サーバ5の制御部23が、指定着信群の着信群番号と、網インタフェース21から伝送された位置登録要求の信号10に含まれている変更前着信群の着信群番号とが同一であるか異なるかを判断する。
ステップ(S104)において、変更前着信群の着信群番号と指定着信群の着信群番号とが異なる場合には、位置情報管理サーバ5は、移動局1に指定着信群を割り当て、割り当てた指定着信群の着信群番号を、移動局1に通知する(S105)。一方、ステップ(S104)において、両着信群番号が同一であった場合には、位置情報管理サーバ5は、移動局1に指定着信群の着信群番号の通知を行わず、ステップ(S106)に進む。
最後に、位置情報管理サーバ5は、着信群管理テーブル24bに、指定着信群の着信群番号を追加して、記録する(S106)。具体的には、位置情報管理サーバ5の制御部23が、着信群管理テーブル24bの位置登録エリアBの領域に、指定着信群を割り当てた移動局1の移動局IDと対応付けて、指定着信群の着信群番号を記録する。位置情報管理サーバ5は、このステップ(S101)〜(S106)の動作を繰り返す。
次に、移動局1の動作について説明する。図24は、移動局1の動作手順を示すフロー図である。まず、移動局1は、位置登録エリアAから位置登録エリアBに変更した場合には、位置登録要求を行う(S201)。具体的には、移動局1の制御部42が、位置登録要求の信号10を生成し、無線部41が、位置情報管理サーバ5に位置登録要求の信号10を送信する。
移動局1は、ステップ(S201)において、位置登録要求を行った場合、一定時間待って、位置情報管理サーバ5から、指定着信群の着信群番号の通知があるか否かを判断する(S202)。具体的には、移動局1の制御部42は、無線部41から着信群番号を含む情報信号11の伝送があれば、着信群番号の通知があると判断し、着信群番号を含む情報信号11の伝送がなければ、着信群番号の通知がないと判断する。
ステップ(S202)において、移動局1は、指定着信群の着信群番号の通知があると判断した場合には、呼び出し信号を受信するタイミングを、通知された着信群番号の指定着信群のタイミングに設定し直す(S203)。具体的には、移動局1の制御部42が、着信群番号を含む情報信号11から、指定着信群の着信群番号を取得し、その着信群番号の指定着信群のタイミングに設定し直す。
一方、ステップ(S202)において、移動局1は、指定着信群の着信群番号の通知がないと判断した場合には、移動局1の制御部42は、呼び出し信号を受信するタイミングの設定の変更は行わず、位置登録エリアを変更する前に属していた位置登録エリアAで属していた変更前着信群のタイミングのままに設定しておき、変更前着信群を継続して使用する(S204)。
そして、移動局1は、設定された着信群のタイミングで、待ち受けを行い、呼び出し信号を間欠受信する(S205)。具体的には、移動局1の制御部42が、設定したタイミングで、待ち受け信号を受信するよう無線部41を制御し、無線部41が、制御部42の制御に従い、そのタイミングで間欠受信する。移動局1は、ステップ(S201)〜(S205)の動作を繰り返す。
(第1実施形態の効果)
このような第1実施形態に係る移動通信システム、位置情報管理サーバ5、移動局1、移動通信方法によれば、網インタフェース21が、移動局1が移動し、位置登録している位置登録エリアを変更したことを、位置登録要求の信号10を受信することにより、検出する。又、制御部23が、複数の着信群の中から、所定の情報に基づいて指定着信群を検出する。そして、網インタフェース21により、移動局1が位置登録エリアを変更したことを検出した場合、制御部23が、検出した指定着信群を、移動局1に割り当てる。最後に、網インタフェース21が、制御部23が割り当てた指定着信群の着信群番号を含む情報信号11を、位置登録エリアの変更を行う移動局1に通知する。
よって、制御部23は、移動局1が位置登録している位置登録エリアを変更したことを網インタフェース21が検出した場合にだけ、指定着信群を割り当てればよく、網インタフェース21も、位置登録エリアの変更が発生した際にだけ、その変更を行う移動局1に対してのみ指定着信群の着信群番号を含む情報信号11の送信を行えばよい。そのため、移動通信システムは、チャネルを有効利用することができ、制御部23の着信制御の負荷を軽減することができる。
更に、網インタフェース21は、移動局1の位置登録エリア変更を検出した際、変更前着信群を取得する着信群取得手段を有し、制御部23は、網インタフェース21が取得した変更前着信群の着信群番号を取得し、取得した変更前着信群の着信群番号と、指定着信群の着信群番号とが同一か異なるかを判断する。そして、制御部23は、異なる場合にのみ、検出した指定着信群を移動局1に割り当てる。又、網インタフェース21も、変更前着信群の着信群番号と指定着信群の着信群番号とが異なり、着信群に変更がある場合にだけ、指定着信群の着信群番号を含む情報信号11を移動局1に送信し、変更前着信群の着信群番号と指定着信群の着信群番号とが同一であり、着信群に変更がない場合には、移動局1への通知を省略する。よって、移動通信システムは、より一層、チャネルを有効利用することができる。又、移動局1の作用として、余計な情報を取得する必要がないため、冗長な情報信号を受信せずに済むという作用がある。その結果、移動局1は、受信時間の効率化によるバッテリーセービングを拡大することができる。
更に、制御部23は、位置登録エリア毎に各着信群のタイミングにおける着信トラフィック量や、位置登録エリアBの各着信群に属する移動局1の数に基づいて、着信群の割り当てを行うことができる。そのため、移動通信システムは、特定の着信群のタイミングに、着信トラフィック負荷が集中することを防止でき、各着信群の着信トラフィック負荷の平滑化を図ることができる。又、同一のフレーム内で、同一の着信群の移動局1への呼び出し信号を2回以上送信してしまうことを回避できる。よって、更に、チャネルを有効利用することができる。
又、制御部23は、位置登録エリア毎に各着信群のタイミングで送信するデータ量に基づいて、着信群の割り当てを行うことができる。そのため、データ通信等において、着信群の着信トラフィック量が少ないにもかかわらず、又、着信群に属する移動局数が少ないにもかかわらず、一つの着信呼に含まれるデータ量や、一つの移動局が受信するデータ量が多くなってしまった場合であっても、特定の着信群のタイミングに着信トラフィック負荷が集中することをより確実に防止でき、各着信群の着信トラフィック負荷のさらなる平滑化を図ることができる。
又、移動局1によれば、無線部41が、位置登録している位置登録エリアと異なる位置登録エリアに移動し、それを検出し、位置登録エリア変更要求を行う。又、無線部41が、無線基地局2bから情報信号11を受信した場合、制御部42が、通知された情報に従い着信群の設定を変更する。そして、無線部41により位置登録エリア変更要求を行った際、無線基地局2bから通知された情報の中に着信群情報が含まれている場合、制御部42が、情報信号11に含まれる着信群番号の指定着信群に、着信群の設定を変更する。そして、無線部41が、その指定着信群で呼び出し信号を受信する。
よって、移動局1は、余計な情報を取得する必要がないため、冗長な情報信号を受信せずに済む。その結果、移動局1は、受信時間の効率化によるバッテリーセービングを拡大することができる。
更に、無線部41が、着信群番号を含む情報信号11を受信しなかった場合、即ち、無線基地局2bから通知された情報の中に着信群情報含まれていなかった場合、制御部23は、位置登録エリアBにおいて、変更前着信群を継続して使用し、変更前着信群のタイミングで呼び出し信号を受信するように、無線部41を制御する。そのため、移動局1は、着信群に変更がない場合には、着信群の設定の変更を行わなくてよく、呼び出し信号を受信するタイミングの変更を行わなくてよいため、着信制御の負荷を更に軽減できる。
[第2実施形態]
次に、第2部の第2実施形態について、図面を参照しながら説明する。
(移動通信システム及び各装置の構成)
本実施形態に係る移動通信システムは、図22A〜図22Cに示される位置情報管理サーバ5のデータベース24を、図25A〜図25Cに示すデータベース224と置き換え、それに伴い、位置情報管理サーバ5の測定部22、制御部23の動作の一部が異なっている以外は、図21Aに示す移動通信システムと、実質的に同様である。そのため、実質的に同様の部分については、重複した記載を省略する。
データベース224は、図25Aに示す位置管理テーブル224aと、図25Bに示すリアルタイムクラス着信群管理テーブル224bと、図25Cに示すノンリアルタイムクラス着信群管理テーブル224cとから構成される。
移動局1が要求するサービス品質には、図25Aにおいては、リアルタイムクラスとノンリアルタイムクラスという2つのサービスクラスがある。リアルタイムクラスは、リアルタイム性が要求され、許容遅延時間が非常に短いというサービス品質であり、例えば、動画通信や音声通信等を行う移動局1に要求される。又、ノンリアルタイムクラスは、リアルタイム性が要求されず、許容遅延時間も比較的に長いというサービス品質であり、例えば、データ通信を行う移動局1に要求される。よって、要求するサービス品質に応じて、移動局1の種別を分けることができる。
このように、図25Aでは、サービス品質として、リアルタイムクラス、ノンリアルタイムクラスを用いているが、サービス品質の内容は特に限定されない。例えば、呼損率の程度をサービス品質として用いることができる。具体的には、呼損率を閾値以下に抑える場合に、その呼損率をパラメータとし、呼損率の閾値が異なる複数のサービスクラスを用意することができる。他にも、着信呼に含まれるデータの緊急度等をサービス品質として用いることができる。尚、サービス品質は、クラス分けできるものを用いることが制御の上で、好ましい。
データベース224では、サービス品質別に着信群管理テーブルが設けられている。具体的には、図25Bのリアルタイムクラス着信群管理テーブル224bと、図25Cのノンリアルタイムクラス着信群管理テーブル224cとが設けられている。リアルタイムクラス着信群管理テーブル224bは、リアルタイムクラスのサービス品質を要求する移動局1の着信群に関する情報が保持され、ノンリアルタイムクラス着信群管理テーブル224cは、ノンリアルタイムクラスのサービス品質を要求する移動局1の着信群に関する情報が保持される。
リアルタイムクラス着信群管理テーブル224b、ノンリアルタイムクラス着信群管理テーブル224cは、それぞれ、位置登録エリア毎の領域に分かれている。リアルタイムクラス着信群管理テーブル224b、ノンリアルタイムクラス着信群管理テーブル224cは、それぞれ、位置登録エリアの領域毎に、その位置登録エリアに位置登録を行っている移動局1の移動局IDと、その移動局1に割り当てられ移動局1が待ち受けを行っている着信群の着信群番号とを対応付けて、保持している。以下、位置登録エリアBでの処理例を示す。
本実施形態において、測定部22は、位置登録エリアBの各着信群のタイミングにおける着信トラフィック量、位置登録エリアBの各着信群に属する移動局1の数、位置登録エリアBの各着信群のタイミングで送信するデータ量を、サービス品質別に測定する。尚、この点以外は、測定部22は、第1実施形態と同様に動作する。
例えば、測定部22は、位置登録エリアBに位置登録を行っている複数の移動局1に宛てられた着信呼の数を、着信群毎に、サービスクラス別に監視する。まず、測定部22は、第1実施形態と同様にして、移動局1毎の着信呼の数を把握する。次に、測定部22は、図25Bに示すリアルタイムクラス着信群管理テーブル224bを参照し、リアルタイムクラス着信群管理テーブル224bに登録されている各移動局1が属する着信群を把握する。そして、測定部22は、受信した移動局1毎の着信呼の数と、各移動局1が属する着信群から、各着信群の着信呼の数を求めることにより、リアルタイムクラスについて、着信呼の数を着信群毎に監視する。ノンリアルタイムクラスについても同様にして、図25Cに示すノンリアルタイムクラス着信群管理テーブル224cを参照することにより、ノンリアルタイムクラスについて、着信呼の数を着信群毎に監視する。測定部22は、このようにして、位置登録エリアBの各着信群のタイミングにおける着信トラフィック量を、サービス品質別に測定する。
又、測定部22は、位置登録エリアBで、待ち受けを行っている複数の移動局1の数を、着信群毎に、サービスクラス別に監視する。例えば、測定部22は、リアルタイムクラス着信群管理テーブル224bを参照し、着信群毎に、移動局1の数を数えることにより、リアルタイムクラスについて、位置登録エリアBに属する移動局1の数を、着信群毎に監視する。ノンリアルタイムクラスについても同様にして、ノンリアルタイムクラス着信群管理テーブル224cを参照することにより、ノンリアルタイムクラスについて、着信呼の数を着信群毎に監視することができる。
測定部22は、このようにして、位置登録エリアBの各着信群に属する移動局1の数を、サービス品質別に測定する。
又、測定部22は、位置登録エリアBに位置登録を行っている複数の移動局1に宛てられた着信呼のデータ量を、着信群毎に、サービスクラス別に監視する。例えば、測定部22は、第1実施形態と同様にして、移動局1毎の着信呼のデータ量を把握する。次に、測定部22は、リアルタイムクラス着信群管理テーブル224bを参照し、リアルタイムクラス着信群管理テーブル224bに登録されている各移動局1が属する着信群を把握する。そして、測定部22は、受信した移動局1毎の着信呼のパケット数等のデータ量と、各移動局1が属する着信群から、各着信群の着信呼のデータ量を求めることにより、リアルタイムクラスについて、着信呼のデータ量を着信群毎に監視する。ノンリアルタイムクラスについても同様にして、ノンリアルタイムクラス着信群管理テーブル224cを参照することにより、ノンリアルタイムクラスについて、着信呼のデータ量を着信群毎に監視する。測定部22は、このようにして、位置登録エリアBの各着信群のタイミングで送信するデータ量を、サービス品質別に測定する。
測定部22は、測定した着信トラフィック量、移動局1の数、着信呼のデータ量等を、サービス品質の種類であるサービスクラス及び着信群番号と対応付けて、制御部23に通知する。又、測定部22は、測定したトラフィック量、移動局1の数、着信呼のデータ量等を、着信群番号及びサービスクラスと対応付けて、保持する。
又、本実施形態において、制御部23は、移動局1が要求するサービス品質を取得する品質取得手段を備える。そして、制御部23は、取得したサービス品質に基づいて、指定着信群を検出する。尚、この点以外は、制御部23は、第1実施形態と同様に動作する。まず、制御部23は、ある移動局1の指定着信群を選択する際に、位置管理テーブル224aを参照し、当該移動局1の移動局IDから、当該移動局1のサービスクラスを取得する。
次に、制御部23は、測定部22から、サービスクラス別の位置登録エリアBの各着信群のタイミングにおける着信トラフィック量や、サービスクラス別の位置登録エリアBの各着信群に属する移動局1の数、サービスクラス別の位置登録エリアBの各着信群のタイミングで送信すべきデータ量を取得する。そして、制御部23は、位置登録エリアBの各着信群の各サービスクラスの着信トラフィック量が、移動局1のサービスクラスにとって、多いか少ないかを判断し、少ないと判断した着信群を選択する。又、制御部23は、位置登録エリアBの各着信群に属する各サービスクラスの移動局1の数が、移動局1のサービスクラスにとって、多いか少ないかを判断し、少ないと判断した着信群を選択してもよい。又、制御部23は、位置登録エリアBの各着信群のタイミングで送信するデータ量が、移動局1のサービスクラスにとって、多いか少ないかを判断し、少ないと判断した着信群を選択してもよい。
例えば、制御部23は、ある着信群のリアルタイムクラスの着信トラフィック量が多い場合、その着信群は、リアルタイムクラスの移動局1にとっては、リアルタイムクラスの着信トラフィック量が多いため、適さないと判断する。一方、制御部23は、同じ着信群について、多少、リアルタイムクラスの着信トラフィック量が多くても、リアルタイムクラスとノンリアルタイムクラスの着信トラフィック量を合計した着信トラフィック量がそれ程多くなければ、ノンリアルタイムクラスの移動局1にとっては、その着信群を利用できると判断する。
又、制御部23は、呼損率の閾値が異なる複数のサービスクラスを用意した場合も同様に制御することができる。例えば、制御部23は、ある着信群の呼損率の閾値が高いクラスの着信トラフィック量が多い場合、その着信群は、呼損率の閾値が高いクラスの移動局1にとっては、呼損率の閾値が高いクラスの着信トラフィック量が多いため、適さないと判断する。
一方、制御部23は、同じ着信群について、多少、呼損率の閾値が高いクラスの着信トラフィック量が多くても、呼損率の閾値が高いクラスと低いクラスの着信トラフィック量を合計した着信トラフィック量がそれ程多くなければ、呼損率の閾値が低いクラスの移動局1にとっては、その着信群を利用できると判断する。
又、制御部23は、リアルタイムクラスの着信トラフィック量が少ない着信群や、呼損率の閾値が高いクラスの着信トラフィック量が少ない着信群を、優先して、リアルタイムクラスや呼損率の閾値が高いクラスの移動局1に割り当てるようにしてもよい。
又、制御部23は、ある着信群に属するリアルタイムクラスの移動局1の数が多い場合、その着信群は、リアルタイムクラスの移動局1にとっては、リアルタイムクラスの移動局1の数が多いため、適さないと判断する。
一方、制御部23は、同じ着信群について、多少、リアルタイムクラスの移動局1の数が多くても、リアルタイムクラスとノンリアルタイムクラスの移動局1を合計した移動局1の数がそれ程多くなければ、ノンリアルタイムクラスの移動局1にとっては、その着信群を利用できると判断する。尚、制御部23は、呼損率の閾値が異なる複数のサービスクラスを用意した場合も、同様に制御することができる。
又、制御部23は、属しているリアルタイムクラスの移動局1の数が少ない着信群や、属している呼損率の閾値が高いクラスの移動局1の数が少ない着信群を、優先して、リアルタイムクラスや呼損率の閾値が高いクラスの移動局1に割り当てるようにしてもよい。
又、ある着信群のタイミングで送信するリアルタイムクラスのデータ量が多い場合、制御部23は、その着信群は、リアルタイムクラスの移動局1にとっては、リアルタイムクラスのデータ量が多いため、適さないと判断する。
一方、制御部23は、同じ着信群について、多少、リアルタイムクラスのデータ量が多くても、リアルタイムクラスとノンリアルタイムクラスのデータ量を合計したデータ量がそれ程多くなければ、ノンリアルタイムクラスの移動局1にとっては、その着信群を利用できると判断する。
尚、制御部23は、呼損率の閾値が異なる複数のサービスクラスを用意した場合も、同様に制御することができる。又、制御部23は、送信すべきリアルタイムクラスのデータ量が少ない着信群や、送信すべき呼損率の閾値が高いクラスのデータ量が少ない着信群を、優先して、リアルタイムクラスや呼損率の閾値が高いクラスの移動局1に割り当てるようにしてもよい。このようにして、制御部23は、取得したサービス品質に基づいて、指定着信群を選択し、検出する。
(移動通信方法)
次に、位置情報管理サーバ5の動作について説明する。以下、位置登録エリアBにおける処理例を示す。図26は、位置情報管理サーバ5の動作手順を示すフロー図である。ステップ(S301)は、ステップ(S101)と同様である。ステップ(S301)において、移動局1からの位置登録要求があった場合、位置情報管理サーバ5は、位置登録エリアBの各着信群のタイミングにおける着信トラフィック量や、位置登録エリアBの各着信群に属する移動局1の数、位置登録エリアBの各着信群のタイミングで到着するデータ量等を、サービス品質別に測定する(S302)。具体的には、位置情報管理サーバ5の制御部23が、リアルタイムクラスとノンリアルタイムクラス毎に、測定を行う。
次に、位置情報管理サーバ5は、移動局1が要求するサービス品質を取得し、そのサービス品質と、ステップ(S302)における測定結果に基づいて、位置登録エリアBにおける指定着信群を選択し、当該着信群を指定着信群として検出する(S303)。具体的には、位置情報管理サーバ5の制御部23が、位置管理テーブル224aを参照し、その移動局1のサービスクラスを取得し、測定部22から、サービスクラス別の着信トラフィック量や、移動局1の数、データ量を取得して、指定着信群を選択する。
ステップ(S304)、(S305)は、ステップ(S104)、(S105)と同様である。最後に、位置情報管理サーバ5は、サービスクラス別に設けられたリアルタイムクラス着信群管理テーブル224bと、ノンリアルタイムクラス着信群管理テーブル224cのいずれかに、指定着信群の着信群番号を追加して、記録する(S306)。例えば、移動局1のサービスクラスがリアルタイムクラスであった場合、位置情報管理サーバ5の制御部23が、リアルタイムクラス着信群管理テーブル224bの位置登録エリアBの領域に、指定着信群を割り当てた移動局1の移動局IDと対応付けて、指定着信群の着信群番号を記録する。位置情報管理サーバ5は、このステップ(S301)〜(S306)の動作を繰り返す。
(第2実施形態の効果)
このような第2実施形態に係る移動通信システム、位置情報管理サーバ5、移動通信方法によれば、位置管理テーブル224aが、各移動局1を識別する移動局IDと、各移動局1が要求するサービス品質を示すサービスクラスとを対応付けて保持する。又、データベース24は、サービス品質別に、リアルタイムクラス着信群管理テーブル224bと、ノンリアルタイムクラス着信群管理テーブル224cといった着信群管理テーブルが設けられ、それぞれが、リアルタイムクラスのサービス品質を要求する移動局1の着信群情報や、ノンリアルタイムクラスのサービス品質を要求する移動局1の着信群情報を保持する。
更に、測定部22が、位置登録エリアBの各着信群のタイミングにおける着信トラフィック量や、位置登録エリアBの各着信群に属する移動局1の数、位置登録エリアBの各着信群のタイミングで送信するデータ量等を、サービス品質別に測定する。
そのため、制御部23は、位置管理テーブル224aを参照して、移動局1が要求するサービス品質を取得し、測定部22から、サービス品質別の着信トラフィック量や、移動局1の数、データ量を取得することにより、移動局1のサービス品質と、サービス品質別の着信トラフィック量や、移動局1の数、データ量を用いて、指定着信群の検出を行うことができる。又、指定着信群を、リアルタイムクラス着信群管理テーブル224b、ノンリアルタイムクラス着信群管理テーブル224cに記録することにより、サービス品質別に着信群に関する情報の管理を行うことができる。
よって、移動通信システムは、移動局1が要求するサービス品質を考慮して指定着信群の検出を行い、その管理をすることができる。その結果、例えば、リアルタイムクラスの移動局1に宛てられたデータを含む着信呼が、無線基地局2のバッファにおいてオーバーフローしてしまわないように、指定着信群を割り当てること等ができ、移動通信システムは、許容遅延時間等を考慮したQoS制御を行うことが容易となる。又、呼損率をパラメータとしてサービス品質を定めている場合には、呼損率が、各サービスクラスの閾値を越えないように、指定着信群を割り当てること等ができる。そのため、移動通信システムは、ユーザが支払う料金に応じて、呼損率を閾値以下に抑えるといったQoS制御を行うことが容易となる。
[変更例]
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。上記実施形態においては、位置情報管理サーバ5は全移動局1の位置情報を管理する機能と、各位置登録エリアでの着信群情報を全て管理する機能の両方を有しているが、各位置登録エリアに位置情報管理サーバを設け、位置登録エリア毎の位置情報管理サーバが、位置情報を管理する機能と、着信群に関する情報を管理する機能とを備えてもよい。
又、制御部23は、変更前着信群の着信群番号を、移動局1に送信してもらい、位置登録要求の信号10から取得しているが、位置登録エリアにおける指定着信群の着信群番号を追加する前の着信群管理テーブル24bから、変更前着信群の着信群番号を取得するようにしてもよい。
又、移動局1のサービスクラスを、位置管理テーブル224aで保持せずに、移動局1が、位置登録要求の信号10に含めるようにしてもよい。
又、図22A〜図22C、図25A〜図25Cに示したデータベース24、224では、移動局IDがキーになっており、移動局IDに着信群番号や位置登録エリアIDが対応付けられているが、着信群番号や位置登録エリアIDをキーとし、それらに、移動局IDを対応付けるようにしてもよい。
又、図22A〜図22Cに示したデータベース24と同様にして、データベース224にも、測定部22による測定結果を保持する測定結果テーブルを設け、測定部22は、測定結果を、その測定結果テーブルに記録するようにしてもよい。
[(第3部)移動局の状態に応じた制御処理]
以下では、移動局からの状態通知と連携した位置情報管理サーバ及び基地局での制御処理を説明する。図28には移動局の動作手順を、図29には位置情報管理サーバ及び基地局による移動局の状態に応じた制御処理を、それぞれ示す。
図28に示すように、移動局では、パケット送受信後、自局がスリープ状態へ遷移したと判断するためのタイマ(以下「第1タイマ」という)を起動する(S1)。その後、第1タイマがタイムアウトする前に当該移動局においてパケット送受信があった場合は、第1タイマを再起動する(S1へ戻る)。一方、パケット送受信がないまま第1タイマがタイムアウトした場合は、S3で肯定判断となり、自局がスリープ状態へ遷移したことを基地局へ通知するとともに、自局がその後アイドル状態へ遷移したと判断するためのタイマ(以下「第2タイマ」という)を起動する(S4)。
基地局では、移動局から状態遷移の通知を受信したときに、図29の処理が割り込み実行される。上記S4にて移動局からスリープ状態への遷移が通知されたことを受けて、基地局は当該通知を受信し、当該移動局がスリープ状態へ遷移したと判断し(図29のS11で肯定判断し)、第1部で説明したリンクレイヤでの制御処理を当該移動局に対し実行する(S12)。この中で、当該移動局がセルを移行する場合もリンクレイヤでの制御処理が実行される。
移動局では、上記のようにリンクレイヤでの制御処理を受けることとなる(図28のS5)。その後、第2タイマがタイムアウトする前に当該移動局でパケット送受信があった場合は、移動局のスリープ状態が解除されたと判断できるため、第1タイマを再起動する(S1へ戻る)。一方、パケット送受信がないまま第2タイマがタイムアウトした場合は、S7で肯定判断となり、自局がさらにアイドル状態へ遷移したことを位置情報管理サーバへ通知する(S8)。
位置情報管理サーバでも、移動局から状態遷移の通知を受信したときに、図29の処理が割り込み実行される。上記S8にて移動局からアイドル状態への遷移が通知されたことを受けて、位置情報管理サーバは当該通知を受信し、当該移動局がアイドル状態へ遷移したと判断し(図29のS13で肯定判断し)、第2部で説明したネットワークレイヤでの制御処理を当該移動局に対し実行する(S14)。この中で、当該移動局が位置登録エリアを変更する場合もネットワークレイヤでの制御処理が実行される。
移動局では、上記のようにネットワークレイヤでの制御処理を受けることとなる(図28のS9)。その後、パケット送受信があるまで、ネットワークレイヤでの制御処理(S9)が継続実行される。パケット送受信があれば、移動局のアイドル状態が解除されたと判断できるため、S1へ戻り、第1タイマを再起動する。
このようにして、移動局においてパケット送受信が行われない期間に応じて、移動局の状態(スリープ状態又はアイドル状態)が的確に判断され、各状態に応じたリンクレイヤでの制御処理(第1部で述べた制御処理)又はネットワークレイヤでの制御処理(第2部で述べた制御処理)が実行されるため、時間とともに変化する移動局の複数の状態に応じて、移動局の位置情報管理を円滑に行うことができる。
なお、位置情報管理サーバが、基地局が持つリンクレイヤでの制御機能をも備え、図29の制御処理全体を位置情報管理サーバが実行する形態を採用してもよい。
また、上記第3部のように、リンクレイヤでの制御処理とネットワークレイヤでの制御処理とを組み合わせた実施形態のみならず、前述のリンクレイヤでの制御処理を実行するだけで、特定の受信タイミングへの着信トラヒックの集中を回避し、各々の受信タイミングでの着信トラヒックを平滑化できるという効果、チャネルを有効利用でき従来に比べ効果的にバッテリーセービングを行うことができるという効果、及び、特定の呼び出し周期への移動局の集中を回避し、複数の呼び出し周期同士でもトラヒックを平滑化できるという効果が得られることは言うまでもない。また、前述のネットワークレイヤでの制御処理を実行するだけで、チャネルを有効利用することができ、着信群検出に係る着信制御の負荷を軽減することができる、という効果が得られることは言うまでもない。
産業上の利用可能性
以上説明したように、本発明によれば、サーバは、移動局の状態として、スリープ状態又はアイドル状態を含む複数の状態の中から、前記セル内で当該移動局と無線基地局との間でパケット送受信が行われない期間に応じた状態を判断し、前記判断で得られた状態に応じて、当該移動局の呼出周期と当該移動局による間欠受信の受信タイミングの両方又は一方を当該移動局に対し設定するため、時間とともに変化する移動局の複数の状態に応じて、移動局の位置情報管理を円滑に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
図1は、第1部の実施形態の想定する移動通信システムの構成図である。
図2Aは、第1部の実施形態の想定する無線基地局が間欠送信する呼び出し周期のうち呼び出し周期Aを示す図である。
図2Bは、第1部の実施形態の想定する無線基地局が間欠送信する呼び出し周期のうち呼び出し周期Bを示す図である。
図2Cは、第1部の実施形態の想定する無線基地局が間欠送信する呼び出し周期のうち呼び出し周期Cを示す図である。
図2Dは、第1部の実施形態の想定する無線基地局が間欠送信する呼び出し周期のうち呼び出し周期Dを示す図である。
図2Eは、第1部の実施形態の想定する無線基地局が間欠送信する呼び出し周期のうち呼び出し周期Eを示す図である。
図3Aは、呼び出しエリアAと呼び出し周期Aとの対応付けを示す図である。
図3Bは、呼び出しエリアBと呼び出し周期Bとの対応付けを示す図である。
図3Cは、呼び出しエリアCと呼び出し周期Cとの対応付けを示す図である。
図4Aは、第1の呼び出し方法を説明するための移動通信システムの構成図である。
図4Bは、第1の呼び出し方法における呼び出し周期Aと3つの受信タイミングを示す図である。
図4Cは、第1の呼び出し方法における呼び出し周期Bと3つの受信タイミングを示す図である。
図4Dは、第1の呼び出し方法における呼び出し周期Cと3つの受信タイミングを示す図である。
図5Aは、第2の呼び出し方法を説明するための移動通信システムの構成図である。
図5Bは、第2の呼び出し方法における呼び出し周期Cと3つの受信タイミングを示す図である。
図5Cは、第2の呼び出し方法における呼び出し周期Bと3つの受信タイミングを示す図である。
図5Dは、第2の呼び出し方法における呼び出し周期Aと3つの受信タイミングを示す図である。
図6は、第2の呼び出し方法の変形例を説明するための図である。
図7は、無線基地局の第1の処理動作に関する流れ図である。
図8は、無線基地局の第2の処理動作に関する流れ図である。
図9は、位置情報管理サーバの第1の処理動作に関する流れ図である。
図10は、位置情報管理サーバの第2の処理動作に関する流れ図である。
図11は、位置情報管理サーバの第3の処理動作に関する流れ図である。
図12は、位置情報管理サーバの第4の処理動作に関する流れ図である。
図13は、移動局の処理動作に関する流れ図である。
図14Aは、無線基地局が第1の処理動作において自局配下のセルに在圏しスリープモードに移行している移動局を認識するためのテーブルである。
図14Bは、無線基地局が第1の処理動作において個々の呼び出し周期について自局配下のセル内で各々の受信タイミングに対応する移動局の数及び該受信タイミングにおける着信トラヒック量を管理する上で用いるテーブルである。
図15Aは、無線基地局が第2の処理動作において自局配下のセルに在圏しスリープモードに移行している移動局を認識するためのテーブルである。
図15Bは、無線基地局が第2の処理動作においてリアルタイムクラスにおいて呼び出し周期及び受信タイミングを管理するためのテーブルである。
図15Cは、無線基地局が第2の処理動作において非リアルタイムクラスにおいて呼び出し周期及び受信タイミングを管理するためのテーブルである。
図16Aは、位置情報管理サーバが第1の処理動作において管理下の呼び出しエリア内に位置しスリープモードに移行している移動局を認識するためのテーブルである。
図16Bは、位置情報管理サーバが第1の処理動作において呼び出し周期毎に移動局の位置情報を管理するとともに各々の受信タイミングに対応する移動局の数及び該受信タイミングにおける着信トラヒック量を管理する上で用いるテーブルである。
図17Aは、位置情報管理サーバが第2の処理動作において管理下の呼び出しエリア内に位置しスリープモードに移行している移動局を認識するためのテーブルである。
図17Bは、位置情報管理サーバが第2の処理動作においてリアルタイムクラスにおいて呼び出し周期及び受信タイミングを管理するためのテーブルである。
図17Cは、位置情報管理サーバが第2の処理動作において非リアルタイムクラスにおいて呼び出し周期及び受信タイミングを管理するためのテーブルである。
図18Aは、位置情報管理サーバが第3の処理動作において管理下の呼び出しエリア内に位置しスリープモードに移行している移動局を認識するためのテーブルである。
図18Bは、位置情報管理サーバが第3の処理動作において個々の呼び出しエリアについて移動局の位置情報を管理するとともに各々の受信タイミングに対応する移動局の数及び該受信タイミングにおける着信トラヒック量を管理する上で用いるテーブルである。
図19Aは、位置情報管理サーバが第4の処理動作において管理下の呼び出しエリア内に位置しスリープモードに移行している移動局を認識するためのテーブルである。
図19Bは、位置情報管理サーバが第4の処理動作においてリアルタイムクラスにおいて呼び出し周期及び受信タイミングを管理するためのテーブルである。
図19Cは、位置情報管理サーバが第4の処理動作において非リアルタイムクラスにおいて呼び出し周期及び受信タイミングを管理するためのテーブルである。
図20は、移動通信システムの構成に関する機能ブロック図である。
図21Aは、第2部の第1実施形態に係る移動通信システムの構成図である。
図21Bは、図21Aの位置登録エリアAの着信群を示す図である。
図21Cは、図21Aの位置登録エリアBの着信群を示す図である。
図22Aは、第2部の第1実施形態に係る位置管理テーブルを示す図である。
図22Bは、第2部の第1実施形態に係る着信群管理テーブルを示す図である。
図22Cは、第2部の第1実施形態に係る測定結果テーブルを示す図である。
図23は、第2部の第1実施形態に係る位置情報管理サーバの動作手順を示すフロー図である。
図24は、第2部の第1実施形態に係る移動局の動作手順を示すフロー図である。
図25Aは、第2部の第2実施形態に係る位置管理テーブルを示す図である。
図25Bは、第2部の第2実施形態に係るリアルタイムクラス着信群管理テーブルを示す図である。
図25Cは、第2部の第2実施形態に係るノンリアルタイムクラス着信群管理テーブルを示す図である。
図26は、第2部の第2実施形態に係る位置情報管理サーバの動作手順を示すフロー図である。
図27Aは、従来の移動通信方法における制御チャネルの第1の例を示す図である。
図27Bは、従来の移動通信方法における制御チャネルの第2の例を示す図である。
図28は、第3部の実施形態に係る移動局の動作手順を示すフロー図である。
図29は、第3部の実施形態に係る移動局に対する制御動作を示すフロー図である。
図30は、第3部に関するサーバ・基地局の構成例を示す図である。
本発明は、サーバ、移動通信システム、位置情報管理方法、無線基地局、移動局、移動通信システムにおける呼び出し方法及び移動通信方法に関する。
背景技術
Webブラウジングのようなパケット通信モデルを想定した場合、当該パケット通信モデルには、移動局がパケットを連続的にダウンロードする期間と、ダウンロード後に移動局がページを閲覧する期間(ページ閲覧期間)の2つの期間がある。この特徴に着目し、ページ閲覧期間において無線基地局から送出される制御信号を移動局にて間欠的に受信させることによりバッテリーセービングを行う技術が、「IN2001−198マルチメディア無線パケット通信における適応バッテリーセービング制御方式(電子情報通信学会および情報ネットワーク研究会、2002年3月発行)」において提案されている。この技術では、ページ閲覧期間中に移動局がバッテリーセービングを行う状態を「バッテリーセービングモード」として新規に定義している。
一方、パケット通信の通信形態に応じて、当該パケットが許容できる遅延時間が規定されている。このため、規定された許容遅延時間に応じて、移動局がバッテリーセービングモードへ移行するタイミング及び移動局が制御信号を間欠受信する周期が設定される。
しかし、上述した従来技術では、大別してバッテリーセービングモードとアイドルモードの2つの待ち受け状態が存在する。これらを従来の移動通信システムが実装する場合、従来の移動通信システムには、大別して通信状態と待ち受け状態の2つの状態しかなく、待ち受け状態も1種類しか無いため、位置情報管理サーバは、通信状態と待ち受け状態のうち何れか一方の状態での移動局の位置情報管理(移動管理)しか出来なかった。
また、位置情報管理サーバが同一レイヤにおいて複数の異なる待ち受け状態の移動局の位置情報管理を行うための構成を実装出来たとしても、位置情報管理サーバは、当該複数の待ち受け状態に対応して位置登録エリアを2重に管理する必要が生じ、位置情報管理サーバの負担が過大になってしまう。
本発明は、上記課題を解決するために成されたものであり、時間とともに変化する移動局の複数の状態において移動局の位置情報管理を円滑に行うことができるサーバ、移動通信システム、位置情報管理方法、無線基地局、移動局、移動通信システムにおける呼び出し方法及び移動通信方法を提供することを目的とする。
発明の開示
上記目的を達成するために、本発明に係るサーバは、複数の移動局と、網に接続された複数の無線基地局と共に移動通信システムを構成し、前記網に接続され、前記無線基地局が形成するセルの集合により形成される呼び出しエリア及び前記移動局の位置情報を管理するサーバであって、前記移動局の状態として、スリープ状態又はアイドル状態を含む複数の状態の中から、前記セル内で当該移動局と無線基地局との間でパケット送受信が行われない期間に応じた状態を判断する判断手段と、前記判断で得られた状態に応じて、当該移動局の呼出周期と当該移動局による間欠受信の受信タイミングの両方又は一方を当該移動局に対し設定する設定手段とを備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る移動通信システムは、複数の移動局と、網に接続された複数の無線基地局と、前記網に接続され、前記無線基地局が形成するセルの集合により形成される呼び出しエリア及び前記移動局の位置情報を管理するサーバとを含んで構成される移動通信システムであって、前記サーバが、前記移動局の状態として、スリープ状態又はアイドル状態を含む複数の状態の中から、前記セル内で当該移動局と無線基地局との間でパケット送受信が行われない期間に応じた状態を判断する判断手段と、前記判断で得られた状態に応じて、当該移動局の呼出周期と当該移動局による間欠受信の受信タイミングの両方又は一方を当該移動局に対し設定する設定手段とを備えたことを特徴とする。
更に、本発明に係る位置情報管理方法は、複数の移動局と、網に接続された複数の無線基地局と共に移動通信システムを構成し、前記網に接続され、前記無線基地局が形成するセルの集合により形成される呼び出しエリア及び前記移動局の位置情報を管理するサーバ、における位置情報管理方法であって、前記移動局の状態として、スリープ状態又はアイドル状態を含む複数の状態の中から、前記セル内で当該移動局と無線基地局との間でパケット送受信が行われない期間に応じた状態を判断し、前記判断で得られた状態に応じて、当該移動局の呼出周期と当該移動局による間欠受信の受信タイミングの両方又は一方を当該移動局に対し設定することを特徴とする。
これらの発明によれば、サーバは、移動局の状態として、スリープ状態又はアイドル状態を含む複数の状態の中から、前記セル内で当該移動局と無線基地局との間でパケット送受信が行われない期間に応じた状態を判断し、前記判断で得られた状態に応じて、当該移動局の呼出周期と当該移動局による間欠受信の受信タイミングの両方又は一方を当該移動局に対し設定するため、時間とともに変化する移動局の複数の状態に応じて、移動局の位置情報管理を円滑に行うことができる。
なお、上記のサーバは、各々の呼び出しエリアに在圏している前記状態に移行した移動局の数と、前記各々の呼び出しエリア内で呼び出しチャネルの各々の受信タイミングでの着信トラヒックの両方又は一方を測定し、当該測定値を保持する測定保持手段を更に備え、設定手段は、判断手段により移動局の状態がスリープ状態であると判断された場合に、前記保持された測定値に応じて、当該移動局の呼出周期と当該移動局による間欠受信の受信タイミングの両方又は一方を当該移動局に対し設定する構成とすることが望ましい。
更に、上記のサーバは、移動局が位置登録している位置登録エリアを変更したことを検出するエリア変更検出手段と、前記エリア変更検出手段により前記移動局が前記位置登録エリアを変更したことを検出した場合、前記移動局の呼出信号を受信するタイミング毎に分けられた複数の着信群の中から、所定の情報に基づいて一の着信群を選択し、選択された着信群を当該移動局に割り当てる着信群割当制御手段とを更に備えた構成とすることが望ましい。
例えば、本発明に係るサーバは、図30に示すように構成することが望ましい。即ち、サーバ90は、上記の判断手段91と設定手段92とを含んで構成され、判断手段91が、移動局の状態として、スリープ状態又はアイドル状態を含む複数の状態の中から、セル内で当該移動局と無線基地局との間でパケット送受信が行われない期間に応じた状態を判断し、設定手段92が、当該判断で得られた状態に応じて、当該移動局の呼出周期と当該移動局による間欠受信の受信タイミングの両方又は一方を当該移動局に対し設定する。
このとき、サーバ90は、更に、各々の呼び出しエリアに在圏している状態に移行した移動局の数と、各々の呼び出しエリア内で呼び出しチャネルの各々の受信タイミングでの着信トラヒックの両方又は一方を測定し、当該測定値を保持する測定保持手段93を更に備え、設定手段92が、移動局の状態がスリープ状態であると判断された場合に、測定保持手段91により保持された測定値に応じて、当該移動局の呼出周期と当該移動局による間欠受信の受信タイミングの両方又は一方を当該移動局に対し設定する構成とすることが望ましい。
また、サーバ90は、エリア変更検出手段94と着信群割当制御手段95とを更に備え、エリア変更検出手段94によって移動局が位置登録している位置登録エリアを変更したことが検出されると、着信群割当制御手段95が、移動局の呼出信号を受信するタイミング毎に分けられた複数の着信群の中から、所定の情報に基づいて一の着信群を選択し、選択された着信群を当該移動局に割り当てる構成とすることが望ましい。
なお、上記のようなサーバ90と同様の構成を基地局80に備えても良い(但し、基地局80のエリアはただ一つなので、基地局80はエリア変更検出手段94に相当する構成を含まない)。この場合、例えば、リンクレイヤでの制御を基地局80が、ネットワークレイヤでの制御をサーバ90が、それぞれ分担して実行することができる。
ところで、移動局の状態がスリープ状態であると判断された場合の制御に関し、以下のような発明が挙げられる。
上記目的を達成するために、本発明に係る移動通信システムの呼び出し方法は、無線基地局と、前記無線基地局が形成するセル内で当該無線基地局とパケットの送受信を行うことが可能な複数の移動局とを含んで構成され、前記移動局が、パケットの送受信が予め定められた期間行われない場合、前記無線基地局からの信号を周期的に受信するスリープモードへ移行し、前記無線基地局が、前記移動局を指定してパケット到着を通知すること又は前記スリープモードに移行している移動局宛ての着パケットを送信することが可能な呼び出しチャネルを備え、当該呼び出しチャネルを所定の周期で間欠送信することが可能とされている移動通信システムにおける呼び出し方法であって、前記スリープモードには、前記パケットの送受信が行われない期間に応じた複数のスリープ状態が存在し、各スリープ状態に対応する呼び出し周期及び前記移動局が間欠受信を行う受信タイミングが設定可能とされており、前記無線基地局は、所定の場合に、前記セル内に存在するスリープモードに移行している移動局の数と前記呼び出しチャネルの呼び出しトラヒックの両方又は一方に応じて、前記移動局に対し、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示し、前記移動局は、当該変更指示に基づく呼び出し周期及び受信タイミングにて間欠受信を行うことを特徴とする。
上記の移動通信システムの呼び出し方法に係る発明は、以下のように移動通信システムに係る発明としても記述することができる。即ち、本発明に係る移動通信システムは、無線基地局と、前記無線基地局が形成するセル内で当該無線基地局とパケットの送受信を行うことが可能な複数の移動局とを含んで構成され、前記移動局が、パケットの送受信が予め定められた期間行われない場合、前記無線基地局からの信号を周期的に受信するスリープモードへ移行し、前記無線基地局が、前記移動局を指定してパケット到着を通知すること又は前記スリープモードに移行している移動局宛ての着パケットを送信することが可能な呼び出しチャネルを備え、当該呼び出しチャネルを所定の周期で間欠送信することが可能とされている移動通信システムであって、前記スリープモードには、前記パケットの送受信が行われない期間に応じた複数のスリープ状態が存在し、各スリープ状態に対応する呼び出し周期及び前記移動局が間欠受信を行う受信タイミングが設定可能とされており、前記無線基地局は、前記セル内に存在するスリープモードに移行している移動局の数と前記呼び出しチャネルの呼び出しトラヒックの両方又は一方を測定し、該測定値を保持する測定保持手段と、所定の場合に、前記保持された測定値に応じて、前記移動局に対し、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示する変更指示手段とを備え、前記移動局は、当該変更指示に基づく呼び出し周期及び受信タイミングにて間欠受信を行う間欠受信制御手段を備えたことを特徴とする。
なお、上記所定の場合は、前記移動局が新規に前記スリープモードに移行する場合、又は前記スリープモードに既に移行している移動局が新たに前記セル内に移動してきた場合、又は前記スリープモードに既に移行している移動局が前記スリープ状態を変更する場合、又は前記無線基地局が決定した任意の場合であることを特徴とする。
本発明に係る無線基地局は、複数の移動局とともに移動通信システムを構成する無線基地局であるとともに、当該移動通信システムでは、前記移動局が、前記無線基地局が形成するセル内で当該無線基地局とパケットの送受信を行い、パケットの送受信が予め定められた期間行われない場合、前記無線基地局からの信号を周期的に受信するスリープモードへ移行し、前記無線基地局が、前記移動局を指定してパケット到着を通知すること又は前記スリープモードに移行している移動局宛ての着パケットを送信することが可能な呼び出しチャネルを備え、当該呼び出しチャネルを所定の周期で間欠送信することが可能とされている移動通信システムを構成する無線基地局であって、前記スリープモードには、前記パケットの送受信が行われない期間に応じた複数のスリープ状態が存在し、各スリープ状態に対応する呼び出し周期及び前記移動局が間欠受信を行う受信タイミングが設定可能とされており、前記セル内に存在するスリープモードに移行している移動局の数と前記呼び出しチャネルの呼び出しトラヒックの両方又は一方を測定し、該測定値を保持する測定保持手段と、前記移動局が新規に前記スリープモードに移行する場合、又は前記スリープモードに既に移行している移動局が新たに前記セル内に移動してきた場合、又は前記スリープモードに既に移行している移動局が前記スリープ状態を変更する場合、又は前記無線基地局が決定した任意の場合に、前記保持された測定値に応じて、前記移動局に対し、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示する変更指示手段と、を備えたことを特徴とする。
従来は、待ち受け状態の移動局が非常に多い環境では、呼び出しチャネルにて送信すべき呼び出しトラヒックが増えてしまい、呼び出しチャネルが圧迫され、呼損が発生するおそれがあった。また、移動局が間欠受信すべき受信タイミングは、呼び出しトラヒックとは何ら関係なく予め定められているので、トラヒックが特定の受信タイミングに集中するおそれがあった。また、従来のPHSに関する技術では、移動局が待ち受けを行う群番号は電話番号により予め規定されていたため、特定のセル内において、特定の群のみトラヒックが混んでくることが想定され、このような場合、呼び出し呼が呼損となるという問題があった。また、移動局が間欠受信を行う周期は、トラヒックによらず全ての群において一律であるため、効果的なバッテリーセービングが行えないおそれがあった。また、Bluetoothに関する技術では、マスターは、Park Modeで潜在的に接続されたスレーブに対し、同期保持のため1周期あたりNB個のパケットを連続して送信するため、チャネル効率の低下が問題となるおそれがあった。即ち、基本周期は、最低でも、NB×△B(△Bは各パケットの送信時間間隔)以上の時間間隔を空けて設定しなければならず、極めて短い基本周期を設定するのが困難であった。また、Park Modeにおいては、長時間マスターと接続状態に無いスレーブは、マスターから送信される、Beacon channelからの制御パケットを間引き受信することが可能であり、効果的なバッテリーセービングを行うことが可能であった。しかし、セルラシステムのように待ち受け状態が長い移動局が非常に多く存在するシステムでは、多数の移動局についての基本周期が長い周期に集中してしまう問題が生じるおそれがあった。
しかし、本発明によれば、無線基地局が、所定の場合に、セル内に存在するスリープモードに移行している移動局の数と呼び出しチャネルの呼び出しトラヒックの両方又は一方に応じて、移動局に対し呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示し、当該移動局が当該変更指示に基づく呼び出し周期及び受信タイミングにて間欠受信を行うため、特定の受信タイミングに着信トラヒックが集中するという問題を回避でき、それと同時に各々の受信タイミングでの着信トラヒックを平滑化できるという効果がある。また、チャネルを有効利用することが可能となる。
また、受信タイミングの変更と同時に、呼び出し周期の変更を行うことも可能であるため従来と比べ効果的にバッテリーセービングを行うことが可能となる。
更に、従来は、移動局が通信を行わない期間が長くなるにつれて、長い呼び出し周期に多くの移動局が集中する問題があったが、呼び出し周期に応じたトラヒックも考慮するため特定の呼び出し周期に移動局が集中するという問題を回避することが可能となり、複数の呼び出し周期同士でもトラヒックを平滑化することが可能となる。
上記目的を達成するために、本発明に係る移動通信システムの呼び出し方法は、複数の移動局と、網に接続された複数の無線基地局と、前記網に接続され、前記無線基地局が形成するセルの集合により形成される呼び出しエリア及び前記移動局の位置情報を管理するサーバとを含んで構成され、前記移動局が、パケットの送受信が予め定められた期間行われない場合、前記無線基地局からの信号を周期的に受信するスリープモードへ移行し、前記無線基地局が、前記移動局を指定してパケット到着を通知すること又は前記スリープモードに移行している移動局宛ての着パケットを送信することが可能な呼び出しチャネルを備え、当該呼び出しチャネルを所定の周期で間欠送信することが可能とされている移動通信システムにおける呼び出し方法であって、前記スリープモードには、前記パケットの送受信が行われない期間に応じた複数のスリープ状態が存在し、各スリープ状態に対応する呼び出し周期が複数用意され、各呼び出し周期に対応づけられた呼び出しエリア及び前記移動局が間欠受信を行う受信タイミングが設定可能とされており、前記サーバは、所定の場合に、前記各々の呼び出しエリアに在圏している前記スリープモードに移行している移動局の数と、前記各々の呼び出しエリア内で前記呼び出しチャネルの各々の受信タイミングでの着信トラヒックの両方又は一方に応じて、前記移動局に対し、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示し、前記移動局は、当該変更指示に基づく呼び出し周期及び受信タイミングにて間欠受信を行うことを特徴とする。
上記の移動通信システムの呼び出し方法に係る発明は、以下のように移動通信システムに係る発明としても記述することができる。即ち、本発明に係る移動通信システムは、複数の移動局と、網に接続された複数の無線基地局と、前記網に接続され、前記無線基地局が形成するセルの集合により形成される呼び出しエリア及び前記移動局の位置情報を管理するサーバとを含んで構成され、前記移動局が、パケットの送受信が予め定められた期間行われない場合、前記無線基地局からの信号を周期的に受信するスリープモードへ移行し、前記無線基地局が、前記移動局を指定してパケット到着を通知すること又は前記スリープモードに移行している移動局宛ての着パケットを送信することが可能な呼び出しチャネルを備え、当該呼び出しチャネルを所定の周期で間欠送信することが可能とされている移動通信システムであって、前記スリープモードには、前記パケットの送受信が行われない期間に応じた複数のスリープ状態が存在し、各スリープ状態に対応する呼び出し周期が複数用意され、各呼び出し周期に対応づけられた呼び出しエリア及び前記移動局が間欠受信を行う受信タイミングが設定可能とされており、前記サーバは、前記各々の呼び出しエリアに在圏している前記スリープモードに移行している移動局の数と、前記各々の呼び出しエリア内で前記呼び出しチャネルの各々の受信タイミングでの着信トラヒックの両方又は一方を測定し、該測定値を保持する測定保持手段と、所定の場合に、前記保持された測定値に応じて、前記移動局に対し、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示する変更指示手段とを備え、前記移動局は、当該変更指示に基づく呼び出し周期及び受信タイミングにて間欠受信を行う間欠受信制御手段を備えたことを特徴とする。
なお、上記所定の場合は、前記移動局が新規に前記スリープモードに移行する場合、又は前記スリープモードに既に移行している移動局が前記スリープ状態を変更する場合、又は前記スリープモードに既に移行している移動局が新しい呼び出しエリアに移動した場合、又は前記サーバが決定した任意の場合であることを特徴とする。
本発明に係るサーバは、複数の移動局と、網に接続された複数の無線基地局とともに移動通信システムを構成し、前記網に接続され、前記無線基地局が形成するセルの集合により形成される呼び出しエリア及び前記移動局の位置情報を管理するサーバであるとともに、当該移動通信システムでは、前記移動局が、前記無線基地局が形成するセル内で当該無線基地局とパケットの送受信を行い、パケットの送受信が予め定められた期間行われない場合、前記無線基地局からの信号を周期的に受信するスリープモードへ移行し、前記無線基地局が、前記移動局を指定してパケット到着を通知すること又は前記スリープモードに移行している移動局宛ての着パケットを送信することが可能な呼び出しチャネルを備え、当該呼び出しチャネルを所定の周期で間欠送信することが可能とされている移動通信システムを構成するサーバであって、前記スリープモードには、前記パケットの送受信が行われない期間に応じた複数のスリープ状態が存在し、各スリープ状態に対応する呼び出し周期が複数用意され、各呼び出し周期に対応づけられた呼び出しエリア及び前記移動局が間欠受信を行う受信タイミングが設定可能とされており、前記各々の呼び出しエリアに在圏している前記スリープモードに移行している移動局の数と、前記各々の呼び出しエリア内で前記呼び出しチャネルの各々の受信タイミングでの着信トラヒックの両方又は一方を測定し、該測定値を保持する測定保持手段と、前記移動局が新規に前記スリープモードに移行する場合、又は前記スリープモードに既に移行している移動局が前記スリープ状態を変更する場合、又は前記スリープモードに既に移行している移動局が新しい呼び出しエリアに移動した場合、又は前記サーバが決定した任意の場合に、前記保持された測定値に応じて、前記移動局に対し、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示する変更指示手段と、を備えたことを特徴とする。
上記では、サーバが、所定の場合に、各々の呼び出しエリアに在圏しているスリープモードの移動局の数と、各々の呼び出しエリア内で呼び出しチャネルの各々の受信タイミングでの着信トラヒックの両方又は一方に応じて、移動局に対し、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示し、当該移動局が当該変更指示に基づく呼び出し周期及び受信タイミングにて間欠受信を行うため、呼び出しエリア内で特定の受信タイミングに着信トラヒックが集中する問題を回避でき、それと同時に各々の受信タイミングでの着信トラヒックを平滑化できるという効果がある。
また、受信タイミングの変更と同時に、呼び出し周期の変更を行うことも可能であるため従来と比べ効果的にバッテリーセービングを行うことが可能となる。
更に、従来は、移動局が通信を行わない期間が長くなるにつれて、長い呼び出し周期に多くの移動局が集中する問題があったが、呼び出し周期に応じたトラヒックも考慮するため特定の呼び出し周期に移動局が集中するという問題を回避することが可能となり、複数の呼び出し周期同士でもトラヒックを平滑化することが可能となる。
上記の移動通信システムでは、各呼び出しエリア毎にサーバを設け、当該複数のサーバ間に所定の規則に基づく階層関係を持たせることができ、かかる構成の移動通信システムに対し、本発明を適用することができる。
即ち、本発明に係る移動通信システムの呼び出し方法では、前記移動通信システムにて、各呼び出しエリア毎にサーバが設けられ、当該複数のサーバ間に所定の規則に基づく階層関係が設けられ、各階層毎のサーバは、対応する呼び出しエリアに在圏している前記スリープモードに移行している移動局の数と、前記呼び出しエリア内で前記呼び出しチャネルの各々の受信タイミングでの着信トラヒックの両方又は一方に応じて、前記移動局に対し、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示することを特徴とする。
また、移動通信システムでは、各呼び出しエリア毎にサーバが設けられ、当該複数のサーバ間に所定の規則に基づく階層関係が設けられ、各階層毎のサーバが備えた前記変更指示手段は、対応する呼び出しエリアに在圏している前記スリープモードに移行している移動局の数と、前記呼び出しエリア内で前記呼び出しチャネルの各々の受信タイミングでの着信トラヒックの両方又は一方に応じて、前記移動局に対し、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示することを特徴とする。
上記発明によれば、1つのサーバに集中していた処理を各階層のサーバで分散するため、処理負荷を分散し1つのサーバにかかる処理負荷を削減することができる。また、故障時に全てのシステムが停止するという問題を回避できる。
上記の移動通信システムでは、各移動局にサービスクラスを設定することができ、かかる移動通信システムに対し、本発明を適用してサービスクラスも考慮した制御を行うことができる。
即ち、本発明に係る移動通信システムの呼び出し方法では、前記無線基地局又は前記サーバが、前記移動局のサービスクラスを認識し、さらに当該サービスクラスに応じて、前記移動局に対し、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示することを特徴とする。
また、本発明に係る移動通信システムでは、前記無線基地局又は前記サーバが、前記移動局のサービスクラスを認識し該サービスクラス情報を保持する認識保持手段をさらに備え、前記無線基地局又は前記サーバが備えた前記変更指示手段が、さらに前記認識されたサービスクラスに応じて、前記移動局に対し、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示することを特徴とする。
また、上記無線基地局は、前記移動局のサービスクラスを認識し該サービスクラス情報を保持する認識保持手段をさらに備え、前記変更指示手段は、さらに前記認識されたサービスクラスに応じて、前記移動局に対し、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示する構成とすることが望ましい。
更に、上記のサーバは、前記移動局のサービスクラスを認識し該サービスクラス情報を保持する認識保持手段をさらに備え、前記変更指示手段は、さらに前記認識されたサービスクラスに応じて、前記移動局に対し、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示する構成とすることが望ましい。
上記の発明によれば、移動局のサービスクラスに応じて、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方を設定することが可能であるため、移動局により当該サービスクラスに応じた適切な間欠受信が実現できる。
例えば、サービスクラスとしては、リアルタイムクラスと非リアルタイムクラスを移動局に設定することができ、非リアルタイムクラスの移動局に対しては、呼び出し周期を長くして効果的なバッテリーセービングを行うことが可能となる。また、リアルタイムクラスの移動局に対しては、呼び出し周期を短く設定して、呼び出し遅延を極力抑えることが可能となる。
本発明に係る移動局は、無線基地局とともに移動通信システムを構成し、前記無線基地局が形成するセル内で当該無線基地局とパケットの送受信を行うことが可能とされ、パケットの送受信が予め定められた期間行われない場合、前記無線基地局からの信号を周期的に受信するスリープモードへ移行する移動局であるとともに、前記移動通信システムでは、前記無線基地局が、前記移動局を指定してパケット到着を通知すること又は前記スリープモードに移行している移動局宛ての着パケットを送信することが可能な呼び出しチャネルを備え、当該呼び出しチャネルを所定の周期で間欠送信することが可能とされている移動通信システムを構成する移動局であって、前記スリープモードには、前記パケットの送受信が行われない期間に応じた複数のスリープ状態が存在し、各スリープ状態に対応する呼び出し周期及び前記移動局が間欠受信を行う受信タイミングが設定可能とされており、当該移動局が新規に前記スリープモードに移行する場合、又は前記スリープモードに既に移行している移動局が新たに前記セル内に移動してきた場合、又は前記スリープモードに既に移行している移動局が前記スリープ状態を変更する場合、又は前記無線基地局が決定した任意の場合に、前記無線基地局から、前記セル内に存在するスリープモードに移行している移動局の数と前記呼び出しチャネルの呼び出しトラヒックの両方又は一方の測定値に応じた、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更指示を受信する変更指示受信手段と、当該変更指示に基づく呼び出し周期及び受信タイミングにて間欠受信を行う間欠受信制御手段とを備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る移動局は、網に接続された複数の無線基地局と、前記網に接続され、前記無線基地局が形成するセルの集合により形成される呼び出しエリア及び在圏する移動局の位置情報を管理するサーバとともに移動通信システムを構成し、前記無線基地局が形成するセル内で当該無線基地局とパケットの送受信を行うことが可能とされ、パケットの送受信が予め定められた期間行われない場合、前記無線基地局からの信号を周期的に受信するスリープモードへ移行する移動局であるとともに、前記移動通信システムでは、前記無線基地局が、前記移動局を指定してパケット到着を通知すること又は前記スリープモードに移行している移動局宛ての着パケットを送信することが可能な呼び出しチャネルを備え、当該呼び出しチャネルを所定の周期で間欠送信することが可能とされている移動通信システムを構成する移動局であって、前記スリープモードには、前記パケットの送受信が行われない期間に応じた複数のスリープ状態が存在し、各スリープ状態に対応する呼び出し周期が複数用意され、各呼び出し周期に対応づけられた呼び出しエリア及び前記移動局が間欠受信を行う受信タイミングが設定可能とされており、当該移動局が新規に前記スリープモードに移行する場合、又は前記スリープモードに既に移行している移動局が新たに前記セル内に移動してきた場合、又は前記スリープモードに既に移行している移動局が前記スリープ状態を変更する場合、又は前記無線基地局が決定した任意の場合に、前記サーバから、前記各々の呼び出しエリアに在圏している前記スリープモードに移行している移動局の数と、前記各々の呼び出しエリア内で前記呼び出しチャネルの各々の受信タイミングでの着信トラヒックの両方又は一方の測定値に応じた、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更指示を受信する変更指示受信手段と、当該変更指示に基づく呼び出し周期及び受信タイミングにて間欠受信を行う間欠受信制御手段とを備えたことを特徴とする。
次に、移動局の状態がアイドル状態であると判断された場合の制御に関し、以下のような発明が挙げられる。
本発明に係るサーバは、移動局の呼出信号を受信するタイミング毎に分けられた複数のグループ(以下「着信群」という)の中から、所定の情報に基づいて一の着信群を検出する着信群検出手段と、移動局が位置登録している位置登録エリアを変更したことを検出するエリア変更検出手段とを備え、エリア変更検出手段により、移動局が位置登録エリアを変更したことを検出した場合、着信群検出手段は、検出した着信群(以下「指定着信群」という)を移動局に割り当てることを特徴とする。
このような本発明にかかるサーバによれば、着信群検出手段が、移動局の呼出信号を受信するタイミング毎に分けられた複数の着信群の中から、所定の情報に基づいて一の着信群を検出する。又、エリア変更検出手段が、移動局が位置登録している位置登録エリアを変更したことを検出する。そして、エリア変更検出手段により、移動局が位置登録エリアを変更したことを検出した場合、着信群検出手段が、検出した指定着信群を移動局に割り当てる。
また、本発明に係る移動通信システムは、移動局の呼出信号を受信するタイミング毎に分けられた複数の着信群の中から、所定の情報に基づいて一の着信群を検出する着信群検出手段と、移動局が位置登録している位置登録エリアを変更したことを検出するエリア変更検出手段とを備え、エリア変更検出手段により、移動局が位置登録エリアを変更したことを検出した場合、着信群検出手段は、検出した着信群(指定着信群)を移動局に割り当てることを特徴とする。
このような本発明にかかる移動通信システムによれば、着信群検出手段が、移動局の呼出信号を受信するタイミング毎に分けられた複数の着信群の中から、所定の情報に基づいて一の着信群を検出する。又、エリア変更検出手段が、移動局が位置登録している位置登録エリアを変更したことを検出する。そして、エリア変更検出手段により、移動局が位置登録エリアを変更したことを検出した場合、着信群検出手段が、検出した指定着信群を移動局に割り当てる。
従来のPHSに関する技術では、受信タイミングが定められた着信群の着信群番号が、各移動局の電話番号に対応して予め規定されているため、位置登録エリアにおいて、各着信群に属する移動局の数が不均衡となれば、各着信群の着信トラフィック負荷に不均衡が生じるという問題点があった。そのため、無線基地局のバッファがオーバーフローし、呼び出し信号が移動局に送信されず、無線基地局に到着した着信呼が呼損となるおそれがあった。又、その呼損を防ぐために、呼び出し信号の送信に用いる制御チャネルの容量を、ある程度余裕を持たせて設計しなければならないという問題もあった。更に、従来技術1の方法では、移動局が要求するサービス品質を考慮していないため、QoS(Quality Of Service)制御を行うことが困難であった。
また、各着信群に割り当てられる呼び出し信号を受信する受信タイミングをフレーム毎に変化させる従来技術がある。この技術では、変化させた受信タイミングを、図27Aに示す制御チャネルを用いて、無線基地局が移動局に通知する(特開平5−114883号公報参照)。制御チャネルは、1単位が、1つの報知タイムスロット101と、6つのタイムスロット102〜107の合計7タイムスロットのフレームから構成される。制御チャネルの負荷を軽減するために、どの着信群に属する移動局であっても、報知タイムスロット101を受信する。無線基地局は、この報知タイムスロット101において、報知タイムスロットに続くタイムスロット102〜107における各着信群の呼び出し信号の受信タイミング、即ち、タイムスロットの位置を通知する。報知タイムスロット101は、着信群番号を報知するためのスロット108〜113から構成されている。例えば、移動局は、図27Bに示す制御チャネルを受信した場合、各着信群番号が示されたスロット121〜126を含む報知タイムスロット114から、各着信群の呼び出し信号の受信タイミングを把握することができる。そして、各移動局は、報知タイムスロット114以降のタイムスロット115〜120において、報知タイムスロット114から把握した受信タイミングで、呼び出し信号を受信する。例えば、タイムスロット115においては、スロット121に着信群番号が示されていた着信群番号「2」の着信群に属する移動局が、呼び出し信号を受信する。このように、この方法では、全ての移動局について、フレーム毎に移動局が属する着信群に対応する受信タイミングが変化する。
このように、フレーム毎に全ての移動局について、各移動局が属する着信群に対応する受信タイミングが変化する技術では、無線基地局は、フレーム毎に、全ての移動局に対して報知タイムスロットを送信しなければならず、移動局は、フレーム毎に報知タイムスロットを受信しなければならなかった。よって、チャネルの利用効率が非常に悪くなるという問題点や、無線基地局及び移動局の着信制御の負荷が大きくなるという問題点、移動局が受信すべきタイムスロットが増え、バッテリーセービングが行えないという問題点があった。更に、フレーム毎に、移動局が属する着信群に対応する受信タイミングが変化するため、移動局は、必ずしも間欠受信を行えるとは限らず、効果的なバッテリーセービングが行えないという問題点があった。特に、着信呼が無線基地局に到着した順番で、各着信群の受信タイミングが割り当てられ、呼び出し信号が送信される場合には、同一のフレーム内で、同一の着信群の移動局への呼び出し信号を、2回以上送信してしまうことがあった。そのため、更に、チャネルの利用効率を悪化させてしまうという問題点があった。
しかし、上記サーバに係る発明及び移動通信システムに係る発明によれば、着信群検出手段は、エリア変更検出手段が、移動局が位置登録している位置登録エリアを変更したことを検出した場合にだけ、指定着信群を割り当てればよい。そのため、サーバ又は移動通信システムでは、チャネルを有効利用することができ、着信群検出手段の着信制御の負荷を軽減することができる。
更に、上記サーバに係る発明及び移動通信システムに係る発明において、エリア変更検出手段は、移動局の位置登録エリア変更を検出した際、移動局に割り当てられている着信群(以下「変更前着信群」という)を取得する着信群取得手段を有し、着信群検出手段は、着信群取得手段が取得した変更前着信群と、検出した指定着信群が同一か異なるかを判断し、異なる場合にのみ検出した指定着信群を移動局に割り当てることが好ましい。
これによれば、変更前着信群と指定着信群が異なり、着信群に変更がある場合にだけ、着信群検出手段が、検出した指定着信群を移動局に割り当て、変更前着信群と指定着信群が同一であり、着信群に変更がない場合には、検出した指定着信群の移動局への割り当てを省略することができる。よって、移動通信システムは、より一層、チャネルを有効利用することができる。又、移動局の作用として、余計な情報を取得する必要がないため、常に冗長な情報信号を受信せずに済むという作用がある。その結果、移動局は、受信時間の効率化によるバッテリーセービングを拡大することができる。
又、本発明に係るサーバ又は本発明に係る移動通信システムは、位置登録エリアの各着信群のタイミングにおける着信トラフィック量を測定するトラフィック量測定手段や、位置登録エリアの各着信群に属する移動局の数を測定する移動局数測定手段を備え、着信群検出手段は、トラフィック量測定手段や移動局数測定手段による測定結果に基づいて、一の着信群を検出することが好ましい。ここで、着信トラフィック量とは、着信呼の数をいう。これによって、位置登録エリアの各着信群のタイミングにおける着信トラフィック量や、位置登録エリアの各着信群に属する移動局数に基づいて、指定着信群の割り当てを行うことができる。そのため、サーバ又は移動通信システムは、特定の着信群のタイミングに、着信トラフィック負荷が集中することを防止でき、各着信群の着信トラフィック負荷の平滑化を図ることができる。又、同一のフレーム内で、同一の着信群の移動局への呼び出し信号を2回以上送信してしまうことを回避できる。よって、更に、チャネルを有効利用することができる。
又、例えば、データ通信等において、着信群の着信トラフィック量が少ない場合や、着信群に属する移動局数が少ない場合であっても、一つの着信呼に含まれるデータ量や、一つの移動局が受信するデータ量が多く、その着信群に着信トラフィック負荷が集中する場合がある。そのため、本発明に係るサーバ又は本発明に係る移動通信システムは、位置登録エリアの各着信群のタイミングで送信するデータ量を測定するデータ量測定手段を備え、着信群検出手段は、そのデータ量測定手段による測定結果に基づいて、一の着信群を検出することが好ましい。これによれば、位置登録エリアの各着信群のタイミングで送信する実際のデータ量に基づいて、指定着信群の割り当てを行うことができるため、特定の着信群のタイミングに、着信トラフィック負荷が集中することを、トラフィック量測定手段や移動局数測定手段による測定結果に基づいて一の着信群を検出する場合よりも防止でき、各着信群の着信トラフィック負荷の平滑化を、より図ることができる。
又、上記サーバに係る発明及び移動通信システムに係る発明において、着信群検出手段は、移動局が要求するサービス品質を取得する品質取得手段を備え、品質取得手段が取得したサービス品質に基づいて、一の着信群を検出することが好ましい。これによれば、サーバ又は移動通信システムは、移動局が要求するサービス品質を考慮して指定着信群の検出ができ、QoS制御を行うことが容易となる。
又、本発明に係る移動局は、位置登録している位置登録エリアと異なる位置登録エリアに移動した場合、それを検出し、位置登録エリア変更要求を行う要求手段と、無線基地局から情報信号を受信した場合、通知された情報に従い、着信群の設定を変更する設定変更手段とを備え、要求手段により位置登録エリア変更要求を行った際、無線基地局から通知された情報の中に着信群情報が含まれている場合、設定変更手段は、着信群の設定を変更することを特徴とする。
このような本発明に係る移動局によれば、要求手段が、位置登録している位置登録エリアと異なる位置登録エリアに移動し、それを検出し、位置登録エリア変更要求を行う。又、設定変更手段が、無線基地局から情報信号を受信した場合、通知された情報に従い、着信群の設定を変更する。そして、要求手段により位置登録エリア変更要求を行った際、無線基地局から通知された情報の中に着信群情報が含まれている場合、設定変更手段が、着信群の設定を変更する。
よって、移動局は、余計な情報を取得する必要がないため、冗長な情報信号を受信せずに済む。その結果、移動局は、受信時間の効率化によるバッテリーセービングを拡大することができる。
又、設定変更手段は、着信群情報が含まれていなかった場合、位置登録エリアを変更する前に属していた着信群を継続して使用することが好ましい。これによれば、移動局は、着信群に変更がない場合には、着信群の設定の変更を行わなくてよいため、着信制御の負荷を更に軽減できる。
発明を実施するための最良の形態
以下では、本発明に係る実施形態として、(第1部)移動局がスリープ状態であると判断された場合のリンクレイヤでの制御に係る構成と処理、(第2部)移動局がアイドル状態であると判断された場合のネットワークレイヤでの制御に係る構成と処理を順に説明し、その後、(第3部)移動局の状態に応じた制御処理を説明する。
[(第1部)移動局がスリープ状態であると判断された場合のリンクレイヤでの制御に係る構成と処理]
以下、図面を参照しながら、本発明に係る呼出方法及び移動通信システムの実施形態を説明する。
[移動通信システムの構成]
図1には、第1部の実施形態に係る移動通信システムの概略構成を示す。図1に示す移動局1は、無線基地局2が形成するセル3に在圏し、セルの集合が形成する呼び出しエリア6に対応する位置登録エリアに位置登録を行う。移動局1の位置に関する情報および状態(スリープモード、切断状態等)に関する情報は、網4に接続された位置情報管理サーバ5によって管理されている。なお、以下の第1部では、呼び出しエリア6と、呼び出しエリア6に対応する位置登録エリアとが同一の例で説明する。そのため、説明を簡易にするため、以下では「呼び出しエリア6に対応する位置登録エリアに位置登録する」を、「呼び出しエリア6に位置登録する」と表記する。しかし、本発明にとって、これらは同一である必要はなく、位置情報管理サーバ5がこれらの対応関係を把握し両者を管理していれば構わない。
図20には、本実施形態の移動通信システムの構成に関する機能ブロック図を示す。なお、図20では図を簡略化するため、移動局1、無線基地局2をそれぞれ1つずつ記載したが、実際には、同様の構成の移動局1、無線基地局2が複数存在するものとする。
この図20に示すように、移動局1は、無線基地局2や他の移動局1との間で無線によるパケット通信等を行う無線通信部1Bと、通信状態において一定期間パケットの送受信が行われない場合に無線基地局2から送信された信号を周期的に間欠受信するスリープモードに移行したり当該周期の変更等を行う間欠受信制御部1Cと、上記各部の動作を監視・制御する制御部1Aとを含んで構成されている。
無線基地局2は、網4を介して位置情報管理サーバ5と通信する網通信部2Bと、自局配下のセル内に存在するスリープモードに移行している移動局の数と呼び出しチャネルの呼び出しトラヒックの両方又は一方を測定し該測定値を保持する測定保持部2Cと、移動局が新規にスリープモードに移行する場合又はスリープモードに既に移行している移動局が新たにセル内に移動してきた場合又はスリープモードに既に移行している移動局がスリープ状態を変更する場合又は無線基地局が決定した任意の場合に、保持された測定値に応じて、移動局に対し、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示する変更指示部2Dと、移動局のサービスクラスを認識し該サービスクラス情報を保持する認識保持部2Eと、移動局1や他の無線基地局2との間で無線によるパケット通信等を行う無線通信部2Fと、タイマーを内蔵し上記各部の動作を監視・制御する制御部2Aとを含んで構成されている。
位置情報管理サーバ5は、網4を介して無線基地局2と通信する網通信部5Bと、各々の呼び出しエリアに在圏しているスリープモードに移行している移動局の数と各々の呼び出しエリア内で呼び出しチャネルの各々の受信タイミングでの着信トラヒックの両方又は一方を測定し該測定値を保持する測定保持部5Cと、移動局が新規にスリープモードに移行する場合又はスリープモードに既に移行している移動局が新しい呼び出しエリアに移動してきた場合又はスリープモードに既に移行している移動局がスリープ状態を変更する場合又は位置情報管理サーバが決定した任意の場合に、保持された測定値に応じて、移動局に対し、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示する変更指示部5Dと、移動局のサービスクラスを認識し該サービスクラス情報を保持する認識保持部5Eと、上記各部の動作を監視・制御する制御部5Aとを含んで構成されている。
[受信タイミング、呼び出し周期及び呼び出しエリアについて]
次に、図2A〜図2E、図3A〜図3Cを用いて本実施形態における受信タイミング、呼び出し周期及び呼び出しエリアについて説明する。
図1の無線基地局2は、スリープモード中の移動局に対し、図2A〜図2Eの呼び出し周期A〜Eの何れかの呼び出し周期にて呼び出し信号を間欠送信しているものとし、呼び出し周期Aに対応する周期をTとすると、呼び出し周期Bの周期は2T、呼び出し周期Cの周期は3T、呼び出し周期Dの周期は4T、呼び出し周期Eの周期は5Tで、それぞれ表される。
また、各呼び出し周期には、各移動局が受信すべき受信タイミングが規定されており、例えば、呼び出し周期Aでは受信タイミングとしてA1、A2、A3の3つがある。同様に、呼び出し周期Bでは受信タイミングとしてB1、B2、B3の3つがあり、呼び出し周期Cでは受信タイミングとしてC1、C2、C3の3つがある。また、呼び出し周期Dでは受信タイミングとしてD1、D2、D3の3つがあり、呼び出し周期Eでは受信タイミングとしてE1、E2、E3の3つがある。
更に、図3A〜図3Cに示すように、呼び出し周期は呼び出しエリアと対応付けられている。つまり、呼び出しエリアAは、呼び出し周期Aに対応している。同様に、呼び出しエリアBは、呼び出し周期Bに対応しており、呼び出しエリアCは、呼び出し周期Cに対応している。
[本実施形態における処理動作]
以下、本実施形態における処理動作を説明する。以下では、まず、本発明の要部を成す第1の呼び出し方法と第2の呼び出し方法とを順に説明し、その後、図7〜図13に基づき無線基地局、位置情報管理サーバ及び移動局の各々における詳細な処理動作を順に説明する。
[第1の呼び出し方法]
最初に、図4A〜図4Dを用いて本発明に係る第1の呼び出し方法について説明する。
第1の呼び出し方法においては、セルのみを考えている。ここで、呼び出し周期には、図4B〜図4Dに示す3種類(呼び出し周期A〜C)があり、移動局が受信すべき受信タイミングは、各呼び出し周期について3種類あるものとする。即ち、呼び出し周期Aでは受信タイミングA1、A2、A3が対応し、呼び出し周期Bでは受信タイミングB1、B2、B3が対応し、呼び出し周期Cでは受信タイミングC1、C2、C3が対応しているものとする。
以下、▲1▼移動局が新たにスリープモードに移行する場合、▲2▼スリープモードに移行している移動局がセルを変更する場合、▲3▼移動局がスリープ状態を変更する場合、▲4▼無線基地局が任意の時点で受信タイミングを変更する場合の4つの場合の動作方法を順に説明する。
▲1▼移動局が新たにスリープモードに移行する場合
今、移動局1が、セル3A内で,無線基地局2とパケットのやり取りを行っているものとする。移動局1は、パケットのやり取り終了後、スリープモード移行を判断するためのタイマを起動させる。このタイマが満了すると、移動局1は、無線基地局2に対し、スリープモードに移行する旨を通知する。
スリープモードに移行しようとしている移動局1は、まず呼び出し周期Aで待ち受けを行うため、通知を受けた無線基地局2は、自局配下のセル3A内で、呼び出し周期Aで間欠受信を行っている移動局の数及び各受信タイミングA1〜A3にかかっているトラヒックを、自局(無線基地局2)が持つテーブルに予め設定された所定の閾値とそれぞれ比較することで、トラヒック量を評価する。例えば、ここでのトラヒック量の評価としては、セル3A内で呼び出し周期Aの各受信タイミングA1〜A3で間欠受信を行っている実際の移動局の数と、対応する受信タイミングに属している移動局数の平均とを比較するとともに、各受信タイミングA1〜A3でのトラヒックと所定のトラヒック閾値とを比較することで行う。なお、評価方法はこれらに限定されるものではなく、上記以外の方法にて行ってもよい。
今、該セル3A内で、受信タイミングA1でのトラヒックが多く、受信タイミングA2でのトラヒックが少ないものとすると、無線基地局2は、移動局1に対し、受信タイミングA2で待ち受けを行うように指示する。受信タイミングA2で間欠受信を行うよう指示を受けた移動局1は、呼び出し周期Aで且つ受信タイミングA2にて間欠受信を行う。
また、受信タイミングA1〜A3全ての受信タイミングにおいてトラヒックが混んでいる場合には、無線基地局2は、移動局1をスリープモードに移行させないか、又は呼び出し周期Bにおいてトラヒックが空いている受信タイミングB1〜B3の何れかを割り当てる。例えば、呼び出し周期Bの受信タイミングB2で間欠受信を行うよう指示された移動局1は、該タイミングにおいて間欠受信を行う。
▲2▼スリープモードに移行している移動局がセルを変更する場合
今、移動局1が、既にスリープモードに移行しており、最初、セル3Bに在圏し、その後、セル3Aに移動してきたものとする。ここで、セル3Bでは、呼び出し周期Bで受信タイミングB1で間欠受信を行っていたものとする。移動局1は、やりとりする無線基地局のIDが変化したことを認識し、移動先のセル3Aの無線基地局2に対し、自局はスリープモードであり、呼び出し周期Bで受信タイミングB1にて間欠受信を行っている旨を通知する。
通知を受けた無線基地局2は、該呼び出し周期Bにおける受信タイミングB1〜B3の着信トラヒックを評価する。例えば、自局配下のセル3A内で、呼び出し周期Bで間欠受信を行っている移動局の数及び各受信タイミングB1〜B3にかかっているトラヒックを、自局(無線基地局2)が持つテーブルに予め設定された所定の閾値とそれぞれ比較することで、トラヒック量を評価する。ここでのトラヒック量の評価としては、セル3A内で呼び出し周期Bの各受信タイミングB1〜B3で間欠受信を行っている実際の移動局の数と、対応する受信タイミングに属している移動局数の平均とを比較するとともに、各受信タイミングB1〜B3でのトラヒックと所定のトラヒック閾値とを比較することで行う。なお、評価方法はこれらに限定されるものではなく、上記以外の方法にて行ってもよい。
今、受信タイミングB1のトラヒックが空いている場合には、移動局1に対し、受信タイミングB1で間欠受信を行うよう通知する。移動局1は、そのまま呼び出し周期Bで受信タイミングB1で間欠受信を行う。一方、受信タイミングB1が混んでいる場合には、受信タイミングB2、B3のトラヒックを評価し、受信タイミングB3が空いていれば、受信タイミングB3で間欠受信を行うように移動局1に通知する。指示を受けた移動局1は、呼び出し周期Bで受信タイミングB3にて間欠受信を行う。
また、受信タイミングB1〜B3全てのタイミングが混んでいる場合には、呼び出し周期A及び呼び出し周期Cに対応するトラヒックを上記同様の方法で評価し、呼び出し周期Aにおける受信タイミングA2が空いているとすれば、該受信タイミングA2にて間欠受信を行うよう指示する。指示を受けた移動局1は、呼び出し周期Aに変更し、受信タイミングA2にて間欠受信を行う。
▲3▼移動局がスリープ状態を変更する場合
今、移動局1が、既にスリープモードに移行しており、呼び出し周期Aで受信タイミングA2にて間欠受信をしているものとする。この移動局1が、スリープモードに移行した後、スリープモード変更のためのタイマを起動させ、そのタイマが満了し、スリープ状態を変更しようとしている。つまり、呼び出し周期Aから呼び出し周期Bへ変更しようとしているものとする。
移動局1は、無線基地局2に対し、上記タイマが満了し、呼び出し周期Bへ移行する旨を通知する。通知を受けた無線基地局2は、該呼び出し周期Bにおける受信タイミングB1〜B3の着信トラヒックを評価する。例えば、自局配下のセル3A内で、呼び出し周期Bで間欠受信を行っている移動局の数及び各受信タイミングB1〜B3にかかっているトラヒックを、自局(無線基地局2)が持つテーブルに予め設定された所定の閾値とそれぞれ比較することで、トラヒック量を評価する。ここでのトラヒック量の評価としては、セル3A内で呼び出し周期Bの各受信タイミングB1〜B3で間欠受信を行っている実際の移動局の数と、対応する受信タイミングに属している移動局数の平均とを比較するとともに、各受信タイミングB1〜B3でのトラヒックと所定のトラヒック閾値とを比較することで行う。なお、評価方法はこれらに限定されるものではなく、上記以外の方法にて行ってもよい。
その結果、受信タイミングB3が空いているとすると、無線基地局2は、移動局1に対し、受信タイミングB3にて間欠受信を行うよう指示する。指示を受けた移動局1は、呼び出し周期Bへ変更し、受信タイミングB3にて間欠受信を行う。また、上記でトラヒックを評価した結果、呼び出し周期Bに空きが無い(受信タイミングB1〜B3全てで空きが無い)場合には、移動局1を移行させないか、又は、呼び出し周期Cの受信タイミングC1〜C3でのトラヒックを評価し、何れかの受信タイミングで空きがあれば、そちらへ移行させる。
今、呼び出し周期B、Cにも空きが無い場合には、呼び出し周期Aのまま移行させない旨を指示する。指示を受けた移動局1は、そのままの状態を維持する。
▲4▼無線基地局が任意の時点で受信タイミングを変更する場合
今、呼び出し周期Bで受信タイミングB2に対する着信トラヒックが急激に増加したものとする。この状態で無線基地局2は、呼び出しチャネルの圧迫を回避するため、呼び出し周期Bの受信タイミングB2で間欠受信を行っている移動局1に対し、空いている受信タイミングB3を通知し、指示を受けた移動局1は、受信タイミングB3にて間欠受信を行う。
[第2の呼び出し方法]
次に、図5A〜図5Dを用いて本発明に係る第2の呼び出し方法について説明する。
第2の呼び出し方法においては、セルを複数まとめた呼び出しエリア構成をとっているものとする。ここで、呼び出し周期には、図5B〜図5Dに示す3種類(呼び出し周期A〜C)があり、移動局が受信すべき受信タイミングは、各呼び出し周期について3種類あるものとする。即ち、呼び出し周期Aでは受信タイミングA1、A2、A3が対応し、呼び出し周期Bでは受信タイミングB1、B2、B3が対応し、呼び出し周期Cでは受信タイミングC1、C2、C3が対応しているものとする。
以下、▲1▼スリープモードに移行している移動局が呼び出しエリアを変更する場合、▲2▼移動局が新たにスリープモードに移行する場合、▲3▼移動局がスリープ状態を変更する場合、▲4▼位置情報管理サーバが任意の時点で受信タイミングを変更する場合の4つの場合の動作方法を順に説明する。
▲1▼スリープモードに移行している移動局が呼び出しエリアを変更する場合
移動局1は、既にスリープモードに移行しており、呼び出しエリアAに対応するエリアに位置登録を行っているものとし、呼び出し周期Aの受信タイミングA1で受信を行っているものとする。移動局1は、移動し、呼び出しエリアIDがそれまでの呼び出しエリアIDと異なっていることを認識すると、位置登録を行う。移動局1は、位置情報管理サーバ5に対し、自局(移動局1)がスリープモードにあり、直前の呼び出しエリアAにおいて受信タイミングA1で受信を行っていたことを通知する。
通知を受けた位置情報管理サーバ5は、移動先の呼び出しエリアB内のトラヒックを評価する。例えば、呼び出しエリアB内で、呼び出し周期Bで間欠受信を行っている移動局の数及び各受信タイミングB1〜B3にかかっているトラヒックを、自局(位置情報管理サーバ5)が持つテーブルに予め設定された所定の閾値とそれぞれ比較することで、トラヒック量を評価する。ここでのトラヒック量の評価としては、呼び出しエリアB内で呼び出し周期Bの各受信タイミングB1〜B3で間欠受信を行っている実際の移動局の数と、対応する受信タイミングに属している移動局数の平均とを比較するとともに、各受信タイミングB1〜B3でのトラヒックと所定のトラヒック閾値とを比較することで行う。なお、評価方法はこれらに限定されるものではなく、上記以外の方法にて行ってもよい。
評価した結果、移動先の呼び出しエリアBにおいても、受信タイミングB1が空いている場合には、移動局1に対し、受信タイミングB1にて間欠受信を行うよう指示する。指示を受けた移動局1は、そのまま受信タイミングB1にて間欠受信を行う。
一方、例えば受信タイミングB1が混んでおり、受信タイミングB3が空いている場合には、移動局1に対し、受信タイミングを受信タイミングB3に変更するよう変更指示を行う。この変更指示を受けた移動局1は、受信タイミングB3にて間欠受信を行う。
また、受信タイミングB1〜B3全てにおいてトラヒックが混んでいる場合には、位置情報管理サーバ5は、呼び出しエリアを呼び出しエリアB以外に変更するよう変更指示を行う。変更指示を受けた移動局1は、該呼び出しエリアに位置登録を行う。
▲2▼移動局が新たにスリープモードに移行する場合
今、移動局1が、無線基地局2とパケットのやり取りを行っているものとする。移動局1は、パケットのやり取り終了後、スリープモード移行を判断するためのタイマを起動させる。その後、予め定められた期間、パケットの送受がなくタイマが満了すると、移動局1は、スリープモードへ移行するものとする。
移動局1は、スリープモードへ移行する旨を位置情報管理サーバ5に通知する。この通知を受けた位置情報管理サーバ5は、該移動局1が、間欠受信を行う呼び出し周期Aに対応する呼び出しエリアA内のトラヒックを評価する。例えば、呼び出しエリアA内で、呼び出し周期Aで間欠受信を行っている移動局の数及び各受信タイミングA1〜A3にかかっているトラヒックを、自局(位置情報管理サーバ5)が持つテーブルに予め設定された所定の閾値とそれぞれ比較することで、トラヒック量を評価する。ここでのトラヒック量の評価としては、呼び出しエリアA内で呼び出し周期Aの各受信タイミングA1〜A3で間欠受信を行っている実際の移動局の数と、対応する受信タイミングに属している移動局数の平均とを比較するとともに、各受信タイミングA1〜A3でのトラヒックと所定のトラヒック閾値とを比較することで行う。なお、評価方法はこれらに限定されるものではなく、上記以外の方法にて行ってもよい。
ここで、呼び出しエリアA内で受信タイミングA1でのトラヒックが空いているとすると、位置情報管理サーバ5は、移動局1に対し、受信タイミングA1で間欠受信を行うよう指示する。指示を受けた移動局1は、呼び出し周期Aの受信タイミングA1で間欠受信を行い、呼び出しエリアAに対応する該呼び出しエリアに位置登録を行う。
▲3▼移動局がスリープ状態を変更する場合
移動局1は、既にスリープモードに移行しているものとし、呼び出し周期Aの受信タイミングA1で間欠受信を行っているものとする。また、移動局1は、呼び出し周期Aで間欠受信を始めると同時に、スリープモード変更のためのタイマを起動させ、そのタイマが満了したものとする。
移動局1は、上記タイマが満了し、呼び出し周期Aから呼び出し周期Bへ移行する旨を位置情報管理サーバ5に通知する。通知を受けた位置情報管理サーバ5は、呼び出し周期Bに対応する呼び出しエリア内の着信トラヒックを評価する。例えば、呼び出しエリアB内で、呼び出し周期Bで間欠受信を行っている移動局の数及び各受信タイミングB1〜B3にかかっているトラヒックを、自局(位置情報管理サーバ5)が持つテーブルに予め設定された所定の閾値とそれぞれ比較することで、トラヒック量を評価する。ここでのトラヒック量の評価としては、呼び出しエリアB内で呼び出し周期Bの各受信タイミングB1〜B3で間欠受信を行っている実際の移動局の数と、対応する受信タイミングに属している移動局数の平均とを比較するとともに、各受信タイミングB1〜B3でのトラヒックと所定のトラヒック閾値とを比較することで行う。なお、評価方法はこれらに限定されるものではなく、上記以外の方法にて行ってもよい。
その結果、該呼び出しエリアBにおいて受信タイミングB1が空いている場合には、移動局1に対し、呼び出し周期Bの受信タイミングB1で間欠受信を行うよう指示する。移動局1は、指示された受信タイミングB1にて間欠受信を行う。
また、呼び出し周期Bの受信タイミングB1〜B3の全てについてトラヒックが混んでいる場合には、位置情報管理サーバ5は、そのままの呼び出し周期Aで間欠受信を行うか又は呼び出し周期Cで間欠受信を行うよう指示する。この指示を受けた移動局1は、該受信タイミングにて間欠受信を行う。
▲4▼位置情報管理サーバが任意の時点で受信タイミングを変更する場合
今、呼び出しエリアBにおいて、移動局1が呼び出し周期Bの受信タイミングB2で間欠受信を行っているときに、当該受信タイミングB2での着信トラヒックが急激に増加したものとする。位置情報管理サーバ5は、呼び出しチャネルの圧迫を回避するため、移動局1に対し、空いている受信タイミングB3を通知し、この指示を受けた移動局1は、受信タイミングB3にて間欠受信を行う。
なお、上記第2の呼び出し方法の変形例として、図6の態様がある。即ち、図6に示す位置情報管理サーバ5Z、5Y、5Xは、呼び出しエリアCに対応する位置情報管理サーバ5Zを頂点として、呼び出しエリアの大きさが小さくなる方向に階層化されている。各々の階層において、スリープモードに移行している移動局数及びスリープモードに移行している移動局が間欠受信を行っているタイミングを認識する機能を有している。スリープモードにおいて、各階層毎に、前述した第2の呼び出し方法の処理が実行される。
このように階層構造とした上で第2の呼び出し方法の処理を実行することで、1つの位置情報管理サーバに集中していた処理を各階層で分散することができ、1つの位置情報管理サーバに過度の負荷がかかるのを回避することができる。また、負荷分散の構成とすれば、故障時に全てのシステムがダウンしてしまうといった事態を回避できる。
(1)無線基地局の第1の処理動作
図7に沿って、無線基地局2の第1の処理動作を説明する。無線基地局2は、移動局1から、新たにスリープモードへ移行する又はスリープ状態を変更する又は新たにセルに移動した旨の通知があるか否かを判断する(701)。ここで、移動局1からの通知が無い場合には、例えば一定時間おきに、自セル内で移動局1が間欠受信している呼び出し周期の受信タイミングでの現状のトラヒックを評価する。例えば、移動局1が当該時点で呼び出し周期Aの受信タイミングA1で間欠受信しているとすると、無線基地局2は、自局配下のセル3A内で呼び出し周期Aの受信タイミングA1でのトラヒックを評価する(710)。例えば、ここでのトラヒック量の評価としては、セル3A内で呼び出し周期Aの受信タイミングA1で間欠受信を行っている実際の移動局の数と、受信タイミングA1〜A3で間欠受信を行っている移動局数の平均値とを比較するとともに、受信タイミングA1でのトラヒックと所定のトラヒック閾値とを比較することで行う。なお、評価方法はこれらに限定されるものではなく、上記以外の方法にて行ってもよい。
上記710にて無線基地局2は、例えば図14A、図14Bのテーブルを利用して、移動局数の平均値や着信トラヒック量を求め、トラヒックの評価を行ってもよい。図14A、図14Bには無線基地局2が持つテーブルの構成例を示す。無線基地局2は、自局配下のセルに在圏しスリープモードに移行している移動局を認識するためのテーブル14Aを有し、このテーブル14Aでは、移動局の識別番号(MT1、MT2等)と、移動局が間欠受信を行っている呼び出し周期とが対応づけられて記憶されている。また、無線基地局2は、個々の呼び出し周期について自局配下のセル内で各々の受信タイミングに対応する移動局の数及び該受信タイミングにおける着信トラヒック量を管理する上で用いるテーブル14Bを有し、このテーブル14Bでは、各呼び出し周期毎に、当該呼び出し周期で間欠受信を行う移動局の識別番号とその受信タイミングとが対応づけられて記憶されている。
710でトラヒックが空いている場合は、無線基地局2は何も行わない。一方、トラヒックが混んでいる場合は、該呼び出し周期Aの他の受信タイミングA2、A3及び他の呼び出し周期B、Cにおけるトラヒックを測定する(711)。そして、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在するか否かを判断する(712)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記710でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。
712でトラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在する場合には、該受信タイミング又は呼び出し周期又はこれら両者を移動局1に通知する(713)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(706)。
ところで、701で移動局1から通知があった場合には、当該通知が、移動局1が新規にスリープモードへ移行する旨の通知であるか否かを判断する(702)。当該通知が新規にスリープモードへ移行する旨の通知であれば、呼び出し周期Aのある1つの受信タイミング(例えば受信タイミングA1)でのトラヒックを測定し(703)、該呼び出し周期Aの受信タイミングA1にてトラヒックに余裕があるか否かを判断する(704)。ここでの余裕有無の判断では、上記710でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。
704の判断にて受信タイミングA1でのトラヒックに余裕がある場合には、当該空いている受信タイミングA1を移動局1に通知する(705)。一方、704の判断にて受信タイミングA1でのトラヒックに余裕が無い場合には、該呼び出し周期Aの他の受信タイミングA2、A3及び他の呼び出し周期B、Cにおけるトラヒックを測定する(711)。そして、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在するか否かを判断する(712)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記710でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。
712でトラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在する場合には、該受信タイミング又は呼び出し周期又はこれら両者を移動局1に通知する(713)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(706)。
また、702で移動局1からの通知が、移動局1が新規にスリープモードへ移行する旨の通知でなければ、当該通知が、移動局1がスリープ状態を変更する旨の通知であるか否かを判断する(707)。当該通知が、移動局1がスリープ状態を変更する旨の通知であれば、該移動局1が指定した呼び出し周期における各受信タイミングでの着信トラヒックを測定する(708)。ここでは、例えば、該移動局1が呼び出し周期Aから呼び出し周期Bへ変更しようとしており、変更先として呼び出し周期Bを指定したものとする。よって、708では、指定された呼び出し周期Bの受信タイミングB1〜B3の各々での着信トラヒックを測定する。
そして、704にて該呼び出し周期Bの各受信タイミングにてトラヒックに余裕があるか否かを判断する(704)。ここでの余裕有無の判断では、上記710でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。704の判断にて何れかの受信タイミングでのトラヒックに余裕がある場合には、当該余裕がある受信タイミングを移動局1に通知する(705)。一方、704の判断にて何れの受信タイミングでもトラヒックに余裕が無い場合には、他の呼び出し周期(残りの候補である呼び出し周期C)の各受信タイミングでのトラヒックを測定し(711)、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在するか否かを判断する(712)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記710でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。712でトラヒックに余裕がある受信タイミングが存在する場合には、該受信タイミングを移動局1に通知する(713)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(706)。
また、707で移動局1からの通知が、移動局1がスリープ状態を変更する旨の通知でなければ、当該通知が、移動局1がスリープモードであり新たなセルに移動した旨の通知であるか否かを判断する(709)。ここで、当該通知が、移動局1がスリープモードであり新たなセルに移動した旨の通知でなければ、701へ戻り、処理を繰り返す。一方、当該通知が、移動局1がスリープモードであり新たなセルに移動した旨の通知であれば、当該通知とともに移動局1により通知される呼び出し周期(即ち、移動局1がセルの移動前に間欠受信していた呼び出し周期)における各受信タイミングでの着信トラヒックを測定する(708)。例えば、呼び出し周期Bが移動局1から通知された場合は、呼び出し周期Bの受信タイミングB1〜B3の各々での着信トラヒックを測定する。
そして、704にて該呼び出し周期Bの各受信タイミングにてトラヒックに余裕があるか否かを判断する(704)。ここでの余裕有無の判断では、上記710でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。704の判断にて何れかの受信タイミングでのトラヒックに余裕がある場合には、当該余裕がある受信タイミングを移動局1に通知する(705)。一方、704の判断にて何れの受信タイミングでもトラヒックに余裕が無い場合には、他の呼び出し周期(残りの候補である呼び出し周期C)の各受信タイミングでのトラヒックを測定し(711)、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在するか否かを判断する(712)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記710でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。712でトラヒックに余裕がある受信タイミングが存在する場合には、該受信タイミングを移動局1に通知する(713)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(706)。
上記では、無線基地局が、移動局が新規にスリープモードに移行する場合、又はスリープモードに既に移行している移動局が新たにセル内に移動してきた場合、又はスリープモードに既に移行している移動局がスリープ状態を変更する場合、又は無線基地局が決定した任意の場合に、セル内に存在するスリープモードに移行している移動局の数と呼び出しチャネルの呼び出しトラヒックの両方又は一方に応じて、移動局に対し呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示し、当該移動局が当該変更指示に基づく呼び出し周期及び受信タイミングにて間欠受信を行うため、特定の受信タイミングに着信トラヒックが集中するという問題を回避でき、それと同時に各々の受信タイミングでの着信トラヒックを平滑化できるという効果がある。
また、移動局1からの通知が無い場合でも、当該移動局1が間欠受信している呼び出し周期の受信タイミングでの現状のトラヒックを評価し、もし混んでいると無線基地局2が判断すれば、他の余裕のある受信タイミング又は呼び出し周期を探して、当該余裕のある受信タイミング又は呼び出し周期又はこれら両者を移動局1に通知し間欠受信させるため、間欠受信中の受信タイミングでの着信トラヒックが急激に増加しても、当該輻輳状態を迅速に解消することができる。
(2)無線基地局の第2の処理動作
図8に沿って、無線基地局2の第2の処理動作を説明する。無線基地局2は、移動局1から、新たにスリープモードへ移行する又はスリープ状態を変更する又は新たなセルに移動した旨の通知があるか否かを判断する(801)。ここで、移動局1からの通知が無い場合には、例えば一定時間おきに、自セル内で移動局1が間欠受信している呼び出し周期の受信タイミングでの現状のトラヒックを評価する。例えば、移動局1が当該時点で呼び出し周期Aの受信タイミングA1で間欠受信しているとすると、無線基地局2は、自局配下のセル3A内で呼び出し周期Aの受信タイミングA1でのトラヒックを評価する(810)。例えば、ここでのトラヒック量の評価としては、セル3A内で呼び出し周期Aの受信タイミングA1で間欠受信を行っている実際の移動局の数と、受信タイミングA1〜A3で間欠受信を行っている移動局数の平均値とを比較するとともに、受信タイミングA1でのトラヒックと所定のトラヒック閾値とを比較することで行う。なお、評価方法はこれらに限定されるものではなく、上記以外の方法にて行ってもよい。
上記810にて無線基地局2は、例えば図15A、図15B、図15Cのテーブルを利用して、移動局数の平均値や着信トラヒック量を求め、トラヒックの評価を行ってもよい。図15A、図15B、図15Cには無線基地局2が持つテーブルの構成例を示す。無線基地局2は、自局配下のセルに在圏しスリープモードに移行している移動局を認識するためのテーブル15Aを有し、このテーブル15Aでは、移動局の識別番号(MT1、MT2等)と、移動局が間欠受信を行っている呼び出し周期と、移動局が属するサービスクラスとが対応づけられて記憶されている。また、無線基地局2は、各サービスクラスにおいて呼び出し周期及び受信タイミングを管理するためのテーブル15B、15Cを持つ。テーブル15Bでは、各呼び出し周期毎に、当該呼び出し周期で間欠受信を行う移動局の識別番号とその受信タイミングとが対応づけられて記憶されており、テーブル15Cも同様に構成されている。ここでは、サービスクラスとして、処理の迅速性が強く求められるリアルタイムクラス及び処理の迅速性は求められず節電等が求められる非リアルタイムクラスが存在する例を示すが、それ以外にもクラス分けが可能なものには適用可能である。
810でトラヒックが空いている場合は、無線基地局2は何も行わない。一方、トラヒックが混んでいる場合は、該呼び出し周期Aの他の受信タイミングA2、A3及び他の呼び出し周期B、Cにおけるトラヒックを測定する(811)。そして、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在するか否かを判断する(812)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記810でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。
812でトラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在する場合には、サービスクラスに応じて、該受信タイミング又は呼び出し周期又はこれら両者を移動局1に通知する(813)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(806)。
ところで、801で移動局1から通知があった場合には、当該通知が、移動局1が新規にスリープモードへ移行する旨の通知であるか否かを判断する(802)。当該通知が新規にスリープモードへ移行する旨の通知であれば、移動局1のサービスクラスを確認し、該移動局1が間欠受信を行う該サービスクラスに対応する呼び出し周期Aのトラヒックを測定し(803)、該呼び出し周期のトラヒックに余裕があるか否かを判断する(804)。ここでの余裕有無の判断では、上記810でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。
804の判断にて何れかの受信タイミングでのトラヒックに余裕がある場合には、サービスクラスに応じて空いている受信タイミングを移動局1に通知する(805)。例えば、リアルタイムクラスの場合には、呼損が生じないように、なるべくすいている受信タイミングを割り当てる。一方、804の判断にて何れの受信タイミングでもトラヒックに余裕が無い場合には、該呼び出し周期Aの他の受信タイミングA2、A3及び他の呼び出し周期B、Cにおけるトラヒックを測定する(811)。そして、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在するか否かを判断する(812)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記810でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。
812でトラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在する場合には、サービスクラスに応じて、該受信タイミング又は呼び出し周期又はこれら両者を移動局1に通知する(813)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(806)。
また、802で移動局1からの通知が、移動局1が新規にスリープモードへ移行する旨の通知でなければ、当該通知が、移動局1がスリープ状態を変更する旨の通知であるか否かを判断する(807)。当該通知が、移動局1がスリープ状態を変更する旨の通知であれば、該移動局1のサービスクラスを確認し、該移動局1が指定した呼び出し周期における各受信タイミングでの着信トラヒックを測定する(808)。ここでは、例えば、該移動局1が呼び出し周期Aから呼び出し周期Bへ変更しようとしており、変更先として呼び出し周期Bを指定したものとする。よって、808では、指定された呼び出し周期Bの受信タイミングB1〜B3の各々での着信トラヒックを測定する。
そして、804にて該呼び出し周期Bの各受信タイミングにてトラヒックに余裕があるか否かを判断する(804)。ここでの余裕有無の判断では、上記810でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。804の判断にて何れかの受信タイミングでのトラヒックに余裕がある場合には、サービスクラスに応じて、当該余裕がある受信タイミングを移動局1に通知する(805)。一方、804の判断にて何れの受信タイミングでもトラヒックに余裕が無い場合には、他の呼び出し周期(残りの候補である呼び出し周期C)の各受信タイミングでのトラヒックを測定し(811)、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在するか否かを判断する(812)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記810でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。812でトラヒックに余裕がある受信タイミングが存在する場合には、サービスクラスに応じて、該受信タイミングを移動局1に通知する(813)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(806)。
また、807で移動局1からの通知が、移動局1がスリープ状態を変更する旨の通知でなければ、当該通知が、移動局1がスリープモードであり新たなセルに移動した旨の通知であるか否かを判断する(809)。ここで、当該通知が、移動局1がスリープモードであり新たなセルに移動した旨の通知でなければ、801へ戻り、処理を繰り返す。一方、当該通知が、移動局1がスリープモードであり新たなセルに移動した旨の通知であれば、該移動局1のサービスクラスを確認し、当該通知とともに移動局1により通知される呼び出し周期(即ち、移動局1がセルの移動前に間欠受信していた呼び出し周期)における各受信タイミングでの着信トラヒックを測定する(808)。例えば、呼び出し周期Bが移動局1から通知された場合は、呼び出し周期Bの受信タイミングB1〜B3の各々での着信トラヒックを測定する。
そして、804にて該呼び出し周期Bの各受信タイミングにてトラヒックに余裕があるか否かを判断する(804)。ここでの余裕有無の判断では、上記810でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。804の判断にて何れかの受信タイミングでのトラヒックに余裕がある場合には、当該余裕がある受信タイミングを移動局1に通知する(805)。一方、804の判断にて何れの受信タイミングでもトラヒックに余裕が無い場合には、他の呼び出し周期(残りの候補である呼び出し周期C)の各受信タイミングでのトラヒックを測定し(811)、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在するか否かを判断する(812)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記810でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。812でトラヒックに余裕がある受信タイミングが存在する場合には、サービスクラスに応じて、該受信タイミングを移動局1に通知する(813)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(806)。
上記では、移動局のサービスクラスに応じて、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方を設定することが可能であるため、移動局により当該サービスクラスに応じた適切な間欠受信が実現できる。例えば、サービスクラスとしては、リアルタイムクラスと非リアルタイムクラスを移動局に設定することができ、非リアルタイムクラスの移動局に対しては、呼び出し周期を長くして効果的なバッテリーセービングを行うことが可能となる。また、リアルタイムクラスの移動局に対しては、呼び出し周期を短く設定して、呼び出し遅延を極力抑えることが可能となる。
(3)位置情報管理サーバの第1の処理動作
図9に沿って、位置情報管理サーバ5の第1の処理動作を説明する。位置情報管理サーバ5は、移動局1から、新たにスリープモードへ移行する又はスリープ状態を変更する又は新たな呼び出しエリアに移動した旨の通知があるか否かを判断する(901)。ここで、移動局1からの通知が無い場合には、例えば一定時間おきに、配下の呼び出しエリア内で移動局1が間欠受信している呼び出し周期の受信タイミングでの現状のトラヒックを評価する。例えば、移動局1が当該時点で呼び出し周期Aの受信タイミングA1で間欠受信しているとすると、無線基地局2は、配下の呼び出しエリア内で呼び出し周期Aの受信タイミングA1でのトラヒックを評価する(910)。例えば、ここでのトラヒック量の評価としては、配下の呼び出しエリア内で呼び出し周期Aの受信タイミングA1で間欠受信を行っている実際の移動局の数と、受信タイミングA1〜A3で間欠受信を行っている移動局数の平均値とを比較するとともに、受信タイミングA1でのトラヒックと所定のトラヒック閾値とを比較することで行う。なお、評価方法はこれらに限定されるものではなく、上記以外の方法にて行ってもよい。
上記910にて位置情報管理サーバ5は、例えば図16A、図16Bのテーブルを利用して、移動局数の平均値や着信トラヒック量を求め、トラヒックの評価を行ってもよい。図16A、図16Bには位置情報管理サーバ5が持つテーブルの構成例を示す。位置情報管理サーバ5は、管理下の呼び出しエリア内に位置しスリープモードに移行している移動局を認識するためのテーブル16Aを有し、このテーブル16Aでは、移動局の識別番号(MT1、MT2等)と、移動局が間欠受信を行っている呼び出し周期と、位置登録を行っている呼び出しエリアとが対応づけられて記憶されている。また、位置情報管理サーバ5は、呼び出し周期毎に、移動局の位置情報を管理するとともに各々の受信タイミングに対応する移動局の数及び該受信タイミングにおける着信トラヒック量を管理する上で用いるテーブル16Bを有し、このテーブル16Bでは、呼び出しエリアクラス毎及び呼び出しエリア毎に、当該呼び出しエリアに対応する呼び出し周期で間欠受信を行う移動局の識別番号とその受信タイミングとが対応づけられて記憶されている。
910でトラヒックが空いている場合は、位置情報管理サーバ5は何も行わない。一方、トラヒックが混んでいる場合は、該呼び出し周期Aの他の受信タイミングA2、A3及び他の呼び出し周期B、Cにおけるトラヒックを測定する(911)。そして、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在するが否かを判断する(912)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記910でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。
912でトラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在する場合には、該受信タイミング又は呼び出し周期又はこれら両者を移動局1に通知する(913)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(906)。
ところで、901で移動局1から通知があった場合には、当該通知が、移動局1が新規にスリープモードへ移行する旨の通知であるか否かを判断する(902)。当該通知が新規にスリープモードへ移行する旨の通知であれば、呼び出し周期Aのある1つの受信タイミング(例えば受信タイミングA1)でのトラヒックを測定し(903)、該呼び出し周期Aの受信タイミングA1にてトラヒックに余裕があるか否かを判断する(904)。ここでの余裕有無の判断では、上記910でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。
904の判断にて受信タイミングA1でのトラヒックに余裕がある場合には、当該空いている受信タイミングA1を移動局1に通知する(905)。一方、904の判断にて受信タイミングA1でのトラヒックに余裕が無い場合には、該呼び出し周期Aの他の受信タイミングA2、A3及び他の呼び出し周期B、Cにおけるトラヒックを測定する(911)。そして、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在するか否かを判断する(912)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記910でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。
912でトラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在する場合には、該受信タイミング又は呼び出し周期又はこれら両者を移動局1に通知する(913)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(906)。
また、902で移動局1からの通知が、移動局1が新規にスリープモードへ移行する旨の通知でなければ、当該通知が、移動局1がスリープ状態を変更する旨の通知であるか否かを判断する(907)。当該通知が、移動局1がスリープ状態を変更する旨の通知であれば、該移動局1が指定した呼び出し周期における各受信タイミングでの着信トラヒックを測定する(908)。ここでは、例えば、該移動局1が呼び出し周期Aから呼び出し周期Bへ変更しようとしており、変更先として呼び出し周期Bを指定したものとする。よって、908では、指定された呼び出し周期Bの受信タイミングB1〜B3の各々での着信トラヒックを測定する。
そして、904にて該呼び出し周期Bの各受信タイミングにてトラヒックに余裕があるか否かを判断する(904)。ここでの余裕有無の判断では、上記910でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。904の判断にて何れかの受信タイミングでのトラヒックに余裕がある場合には、当該余裕がある受信タイミングを移動局1に通知する(905)。一方、904の判断にて何れの受信タイミングでもトラヒックに余裕が無い場合には、他の呼び出し周期(残りの候補である呼び出し周期C)の各受信タイミングでのトラヒックを測定し(911)、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在するか否かを判断する(912)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記910でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。912でトラヒックに余裕がある受信タイミングが存在する場合には、該受信タイミングを移動局1に通知する(913)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(906)。
また、907で移動局1からの通知が、移動局1がスリープ状態を変更する旨の通知でなければ、当該通知が、移動局1がスリープモードであり新たな呼び出しエリアに移動した旨の通知であるか否かを判断する(909)。ここで、当該通知が、移動局1がスリープモードであり新たな呼び出しエリアに移動した旨の通知でなければ、901へ戻り、処理を繰り返す。一方、当該通知が、移動局1がスリープモードであり新たな呼び出しエリアに移動した旨の通知であれば、当該通知とともに移動局1により通知される呼び出し周期(即ち、移動局1が呼び出しエリアの移動前に間欠受信していた呼び出し周期)における各受信タイミングでの着信トラヒックを測定する(908)。例えば、呼び出し周期Bが移動局1から通知された場合は、呼び出し周期Bの受信タイミングB1〜B3の各々での着信トラヒックを測定する。
そして、904にて該呼び出し周期Bの各受信タイミングにてトラヒックに余裕があるか否かを判断する(904)。ここでの余裕有無の判断では、上記910でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。904の判断にて何れかの受信タイミングでのトラヒックに余裕がある場合には、当該余裕がある受信タイミングを移動局1に通知する(905)。一方、904の判断にて何れの受信タイミングでもトラヒックに余裕が無い場合には、他の呼び出し周期(残りの候補である呼び出し周期C)の各受信タイミングでのトラヒックを測定し(911)、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在するか否かを判断する(912)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記910でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。912でトラヒックに余裕がある受信タイミングが存在する場合には、該受信タイミングを移動局1に通知する(913)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(906)。
上記では、位置情報管理サーバが、移動局が新規にスリープモードに移行する場合、又はスリープモードに既に移行している移動局がスリープ状態を変更する場合、又はスリープモードに既に移行している移動局が新しい呼び出しエリアに移動した場合、又は位置情報管理サーバが決定した任意の場合に、各々の呼び出しエリアに在圏しているスリープモードの移動局の数と、各々の呼び出しエリア内で呼び出しチャネルの各々の受信タイミングでの着信トラヒックの両方又は一方に応じて、移動局に対し、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示し、当該移動局が当該変更指示に基づく呼び出し周期及び受信タイミングにて間欠受信を行うため、呼び出しエリア内で特定の受信タイミングに着信トラヒックが集中する問題を回避でき、それと同時に各々の受信タイミングでの着信トラヒックを平滑化できるという効果がある。
また、移動局1からの通知が無い場合でも、当該移動局1が間欠受信している呼び出し周期の受信タイミングでの現状のトラヒックを評価し、もし混んでいると位置情報管理サーバ5が判断すれば、他の余裕のある受信タイミング又は呼び出し周期を探して、当該余裕のある受信タイミング又は呼び出し周期又はこれら両者を移動局1に通知し間欠受信させるため、間欠受信中の受信タイミングでの着信トラヒックが急激に増加しても、当該輻輳状態を迅速に解消することができる。
(4)位置情報管理サーバの第2の処理動作
図10に沿って、位置情報管理サーバ5の第2の処理動作を説明する。位置情報管理サーバ5は、移動局1から、新たにスリープモードへ移行する又はスリープ状態を変更する又は新たな呼び出しエリアに移動した旨の通知があるか否かを判断する(1001)。ここで、移動局1からの通知が無い場合には、例えば一定時間おきに、配下の呼び出しエリア内で移動局1が間欠受信している呼び出し周期の受信タイミングでの現状のトラヒックを評価する。例えば、移動局1が当該時点で呼び出し周期Aの受信タイミングA1で間欠受信しているとすると、無線基地局2は、配下の呼び出しエリア内で呼び出し周期Aの受信タイミングA1でのトラヒックを評価する(1010)。例えば、ここでのトラヒック量の評価としては、配下の呼び出しエリア内で呼び出し周期Aの受信タイミングA1で間欠受信を行っている実際の移動局の数と、受信タイミングA1〜A3で間欠受信を行っている移動局数の平均値とを比較するとともに、受信タイミングA1でのトラヒックと所定のトラヒック閾値とを比較することで行う。なお、評価方法はこれらに限定されるものではなく、上記以外の方法にて行ってもよい。
上記1010にて位置情報管理サーバ5は、例えば図17A、図17B、図17Cのテーブルを利用して、移動局数の平均値や着信トラヒック量を求め、トラヒックの評価を行ってもよい。図17A、図17B、図17Cには位置情報管理サーバ5が持つテーブルの構成例を示す。位置情報管理サーバ5は、管理下の呼び出しエリア内に位置しスリープモードに移行している移動局を認識するためのテーブル17Aを有し、このテーブル17Aでは、移動局の識別番号(MT1、MT2等)と、移動局が間欠受信を行っている呼び出し周期と、位置登録を行っている呼び出しエリアと、移動局が属するサービスクラスとが対応づけられて記憶されている。また、位置情報管理サーバ5は、各サービスクラスにおいて呼び出し周期及び受信タイミングを管理するためのテーブル17B、17Cを持つ。テーブル17Bでは、呼び出しエリアクラス毎及び呼び出しエリア毎に、当該呼び出しエリアに対応する呼び出し周期で間欠受信を行う移動局の識別番号とその受信タイミングとが対応づけられて記憶されており、テーブル17Cも同様に構成されている。ここでは、サービスクラスとして、処理の迅速性が強く求められるリアルタイムクラス及び処理の迅速性は求められず節電等が求められる非リアルタイムクラスが存在する例を示すが、それ以外にもクラス分けが可能なものには適用可能である。
1010でトラヒックが空いている場合は、位置情報管理サーバ5は何も行わない。一方、トラヒックが混んでいる場合は、該呼び出し周期Aの他の受信タイミングA2、A3及び他の呼び出し周期B、Cにおけるトラヒックを測定する(1011)。そして、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在するか否かを判断する(1012)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記1010でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。
1012でトラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在する場合には、サービスクラスに応じて、該受信タイミング又は呼び出し周期又はこれら両者を移動局1に通知する(1013)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(1006)。
ところで、1001で移動局1から通知があった場合には、当該通知が、移動局1が新規にスリープモードへ移行する旨の通知であるか否かを判断する(1002)。当該通知が新規にスリープモードへ移行する旨の通知であれば、移動局1のサービスクラスを確認し、該移動局1が間欠受信を行う該サービスクラスに対応する呼び出し周期Aのトラヒックを測定し(1003)、該呼び出し周期のトラヒックに余裕があるか否かを判断する(1004)。ここでの余裕有無の判断では、上記1010でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。
1004の判断にて受信タイミングA1でのトラヒックに余裕がある場合には、サービスクラスに応じて空いている受信タイミングを移動局1に通知する(1005)。例えば、リアルタイムクラスの場合には、呼損が生じないように、なるべくすいている受信タイミングを割り当てる。一方、1004の判断にて受信タイミングA1でのトラヒックに余裕が無い場合には、該呼び出し周期Aの他の受信タイミングA2、A3及び他の呼び出し周期B、Cにおけるトラヒックを測定する(1011)。そして、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在するか否かを判断する(1012)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記1010でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。
1012でトラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在する場合には、サービスクラスに応じて、該受信タイミング又は呼び出し周期又はこれら両者を移動局1に通知する(1013)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(1006)。
また、1002で移動局1からの通知が、移動局1が新規にスリープモードへ移行する旨の通知でなければ、当該通知が、移動局1がスリープ状態を変更する旨の通知であるか否かを判断する(1007)。当該通知が、移動局1がスリープ状態を変更する旨の通知であれば、該移動局1のサービスクラスを確認し、該移動局1が指定した呼び出し周期における各受信タイミングでの着信トラヒックを測定する(1008)。ここでは、例えば、該移動局1が呼び出し周期Aから呼び出し周期Bへ変更しようとしており、変更先として呼び出し周期Bを指定したものとする。よって、1008では、指定された呼び出し周期Bの受信タイミングB1〜B3の各々での着信トラヒックを測定する。
そして、1004にて該呼び出し周期Bの各受信タイミングにてトラヒックに余裕があるか否かを判断する(1004)。ここでの余裕有無の判断では、上記1010でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。1004の判断にて何れかの受信タイミングでのトラヒックに余裕がある場合には、サービスクラスに応じて、当該余裕がある受信タイミングを移動局1に通知する(1005)。一方、1004の判断にて何れの受信タイミングでもトラヒックに余裕が無い場合には、他の呼び出し周期(残りの候補である呼び出し周期C)の各受信タイミングでのトラヒックを測定し(1011)、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在するか否かを判断する(1012)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記1010でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。1012でトラヒックに余裕がある受信タイミングが存在する場合には、サービスクラスに応じて、該受信タイミングを移動局1に通知する(1013)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(1006)。
また、1007で移動局1からの通知が、移動局1がスリープ状態を変更する旨の通知でなければ、当該通知が、移動局1がスリープモードであり新たな呼び出しエリアに移動した旨の通知であるか否かを判断する(1009)。ここで、当該通知が、移動局1がスリープモードであり新たな呼び出しエリアに移動した旨の通知でなければ、1001へ戻り、処理を繰り返す。一方、当該通知が、移動局1がスリープモードであり新たな呼び出しエリアに移動した旨の通知であれば、該移動局1のサービスクラスを確認し、当該通知とともに移動局1により通知される呼び出し周期(即ち、移動局1が呼び出しエリアの移動前に間欠受信していた呼び出し周期)における各受信タイミングでの着信トラヒックを測定する(1008)。例えば、呼び出し周期Bが移動局1から通知された場合は、呼び出し周期Bの受信タイミングB1〜B3の各々での着信トラヒックを測定する。
そして、1004にて該呼び出し周期Bの各受信タイミングにてトラヒックに余裕があるか否かを判断する(1004)。ここでの余裕有無の判断では、上記1010でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。1004の判断にて何れかの受信タイミングでのトラヒックに余裕がある場合には、当該余裕がある受信タイミングを移動局1に通知する(1005)。一方、1004の判断にて何れの受信タイミングでもトラヒックに余裕が無い場合には、他の呼び出し周期(残りの候補である呼び出し周期C)の各受信タイミングでのトラヒックを測定し(1011)、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在するか否かを判断する(1012)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記1010でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。1012でトラヒックに余裕がある受信タイミングが存在する場合には、サービスクラスに応じて、該受信タイミングを移動局1に通知する(1013)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(1006)。
上記では、移動局のサービスクラスに応じて、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方を設定することが可能であるため、移動局により当該サービスクラスに応じた適切な間欠受信が実現できる。例えば、サービスクラスとしては、リアルタイムクラスと非リアルタイムクラスを移動局に設定することができ、非リアルタイムクラスの移動局に対しては、呼び出し周期を長くして効果的なバッテリーセービングを行うことが可能となる。また、リアルタイムクラスの移動局に対しては、呼び出し周期を短く設定して、呼び出し遅延を極力抑えることが可能となる。
(5)位置情報管理サーバの第3の処理動作
図11に沿って、位置情報管理サーバ5の第3の処理動作を説明する。位置情報管理サーバ5は、移動局1から、新たにスリープモードへ移行する又はスリープ状態を変更する又は新たな呼び出しエリアに移動した旨の通知があるか否かを判断する(1101)。ここで、移動局1からの通知が無い場合には、例えば一定時間おきに、配下の呼び出しエリア内で移動局1が間欠受信している呼び出し周期の受信タイミングでの現状のトラヒックを評価する。例えば、移動局1が当該時点で呼び出し周期Aの受信タイミングA1で間欠受信しているとすると、無線基地局2は、配下の呼び出しエリア内で呼び出し周期Aの受信タイミングA1でのトラヒックを評価する(1110)。例えば、ここでのトラヒック量の評価としては、配下の呼び出しエリア内で呼び出し周期Aの受信タイミングA1で間欠受信を行っている実際の移動局の数と、受信タイミングA1〜A3で間欠受信を行っている移動局数の平均値とを比較するとともに、受信タイミングA1でのトラヒックと所定のトラヒック閾値とを比較することで行う。なお、評価方法はこれらに限定されるものではなく、上記以外の方法にて行ってもよい。
上記1110にて位置情報管理サーバ5は、例えば図18A、図18Bのテーブルを利用して、移動局数の平均値や着信トラヒック量を求め、トラヒックの評価を行ってもよい。図18A、図18Bには位置情報管理サーバ5が持つテーブルの構成例を示す。位置情報管理サーバ5は、管理下の呼び出しエリア内に位置しスリープモードに移行している移動局を認識するためのテーブル18Aを有し、このテーブル18Aでは、移動局の識別番号(MT1、MT2等)と、位置登録を行っている呼び出しエリアとが対応づけられて記憶されている。また、位置情報管理サーバ5は、個々の呼び出しエリアについて移動局の位置情報を管理するとともに各々の受信タイミングに対応する移動局の数及び該受信タイミングにおける着信トラヒック量を管理する上で用いるテーブル18Bを有し、このテーブル18Bでは、呼び出しエリア毎に、当該呼び出しエリアに対応する呼び出し周期で間欠受信を行っている移動局の識別番号とその受信タイミングとが対応づけられて記憶されている。
1110でトラヒックが空いている場合は、位置情報管理サーバ5は何も行わない。一方、トラヒックが混んでいる場合は、自位置情報管理サーバ5より上位又は下位の位置情報管理サーバを検索し、該呼び出し周期Aの他の受信タイミングA2、A3及び他の呼び出し周期B、Cにおけるトラヒックを測定する(1111)。そして、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在するか否かを判断する(1112)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記1110でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。
1112でトラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在する場合には、該受信タイミング又は呼び出し周期又はこれら両者を移動局1に通知すると同時に、該位置情報管理サーバに該移動局を追加する(1113)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(1106)。
ところで、1101で移動局1から通知があった場合には、当該通知が、移動局1が新規にスリープモードへ移行する旨の通知であるか否かを判断する(1102)。当該通知が新規にスリープモードへ移行する旨の通知であれば、呼び出し周期Aのある1つの受信タイミング(例えば受信タイミングA1)でのトラヒックを測定し(1103)、該呼び出し周期Aの受信タイミングA1にてトラヒックに余裕があるか否かを判断する(1104)。ここでの余裕有無の判断では、上記1110でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。
1104の判断にて受信タイミングA1でのトラヒックに余裕がある場合には、当該空いている受信タイミングA1を移動局1に通知する(1105)。一方、1104の判断にて受信タイミングA1でのトラヒックに余裕が無い場合には、自位置情報管理サーバ5より上位又は下位の位置情報管理サーバを検索し、該呼び出し周期Aの他の受信タイミングA2、A3及び他の呼び出し周期B、Cにおけるトラヒックを測定する(1111)。そして、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在するか否かを判断する(1112)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記1110でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。
1112でトラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在する場合には、該受信タイミング又は呼び出し周期又はこれら両者を移動局1に通知すると同時に、該位置情報管理サーバに該移動局を追加する(1113)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(1106)。
また、1102で移動局1からの通知が、移動局1が新規にスリープモードへ移行する旨の通知でなければ、当該通知が、移動局1がスリープ状態を変更する旨の通知であるか否かを判断する(1107)。当該通知が、移動局1がスリープ状態を変更する旨の通知であれば、該移動局1が指定した呼び出し周期における各受信タイミングでの着信トラヒックを測定する(1108)。ここでは、例えば、該移動局1が呼び出し周期Aから呼び出し周期Bへ変更しようとしており、変更先として呼び出し周期Bを指定したものとする。よって、1108では、指定された呼び出し周期Bの受信タイミングB1〜B3の各々での着信トラヒックを測定する。
そして、1104にて該呼び出し周期Bの各受信タイミングにてトラヒックに余裕があるか否かを判断する(1104)。ここでの余裕有無の判断では、上記1110でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。1104の判断にて何れかの受信タイミングでのトラヒックに余裕がある場合には、当該余裕がある受信タイミングを移動局1に通知する(1105)。一方、1104の判断にて何れの受信タイミングでもトラヒックに余裕が無い場合には、自位置情報管理サーバ5より上位又は下位の位置情報管理サーバを検索し、他の呼び出し周期(残りの候補である呼び出し周期C)の各受信タイミングでのトラヒックを測定し(1111)、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在するか否かを判断する(1112)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記1110でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。1112でトラヒックに余裕がある受信タイミングが存在する場合には、該受信タイミングを移動局1に通知すると同時に、該位置情報管理サーバに該移動局を追加する(1113)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(1106)。
また、1107で移動局1からの通知が、移動局1がスリープ状態を変更する旨の通知でなければ、当該通知が、移動局1がスリープモードであり新たな呼び出しエリアに移動した旨の通知であるか否かを判断する(1109)。ここで、当該通知が、移動局1がスリープモードであり新たな呼び出しエリアに移動した旨の通知でなければ、1101へ戻り、処理を繰り返す。一方、当該通知が、移動局1がスリープモードであり新たな呼び出しエリアに移動した旨の通知であれば、当該通知とともに移動局1により通知される呼び出し周期(即ち、移動局1が呼び出しエリアの移動前に間欠受信していた呼び出し周期)における各受信タイミングでの着信トラヒックを測定する(1108)。例えば、呼び出し周期Bが移動局1から通知された場合は、呼び出し周期Bの受信タイミングB1〜B3の各々での着信トラヒックを測定する。
そして、1104にて該呼び出し周期Bの各受信タイミングにてトラヒックに余裕があるか否かを判断する(1104)。ここでの余裕有無の判断では、上記1110でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。1104の判断にて何れかの受信タイミングでのトラヒックに余裕がある場合には、当該余裕がある受信タイミングを移動局1に通知する(1105)。一方、1104の判断にて何れの受信タイミングでもトラヒックに余裕が無い場合には、自位置情報管理サーバ5より上位又は下位の位置情報管理サーバを検索し、他の呼び出し周期(残りの候補である呼び出し周期C)の各受信タイミングでのトラヒックを測定し(1111)、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在するか否かを判断する(1112)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記1110でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。1112でトラヒックに余裕がある受信タイミングが存在する場合には、該受信タイミングを移動局1に通知すると同時に、該位置情報管理サーバに該移動局を追加する(1113)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(1106)。
上記では、1つの位置情報管理サーバに集中していた処理を各階層の位置情報管理サーバで分散するため、処理負荷を分散し1つのサーバにかかる処理負荷を削減することができる。また、故障時に全てのシステムが停止するという問題を回避できる。
(6)位置情報管理サーバの第4の処理動作
図12に沿って、位置情報管理サーバ5の第4の処理動作を説明する。位置情報管理サーバ5は、移動局1から、新たにスリープモードへ移行する又はスリープ状態を変更する又は新たな呼び出しエリアに移動した旨の通知があるか否かを判断する(1201)。ここで、移動局1からの通知が無い場合には、例えば一定時間おきに、配下の呼び出しエリア内で移動局1が間欠受信している呼び出し周期の受信タイミングでの現状のトラヒックを評価する。例えば、移動局1が当該時点で呼び出し周期Aの受信タイミングA1で間欠受信しているとすると、無線基地局2は、配下の呼び出しエリア内で呼び出し周期Aの受信タイミングA1でのトラヒックを評価する(1210)。例えば、ここでのトラヒック量の評価としては、配下の呼び出しエリア内で呼び出し周期Aの受信タイミングA1で間欠受信を行っている実際の移動局の数と、受信タイミングA1〜A3で間欠受信を行っている移動局数の平均値とを比較するとともに、受信タイミングA1でのトラヒックと所定のトラヒック閾値とを比較することで行う。なお、評価方法はこれらに限定されるものではなく、上記以外の方法にて行ってもよい。
上記1210にて位置情報管理サーバ5は、例えば図19A、図19B、図19Cのテーブルを利用して、移動局数の平均値や着信トラヒック量を求め、トラヒックの評価を行ってもよい。図19A、図19B、図19Cには位置情報管理サーバ5が持つテーブルの構成例を示す。位置情報管理サーバ5は、管理下の呼び出しエリア内に位置しスリープモードに移行している移動局を認識するためのテーブル19Aを有し、このテーブル19Aでは、移動局の識別番号(MT1、MT2等)と、位置登録を行っている呼び出しエリアと、移動局が属するサービスクラスとが対応づけられて記憶されている。また、位置情報管理サーバ5は、各サービスクラスにおいて呼び出し周期及び受信タイミングを管理するためのテーブル19B、19Cを持つ。テーブル19Bでは、呼び出しエリア毎に、当該呼び出しエリアに対応する呼び出し周期で間欠受信を行う移動局の識別番号とその受信タイミングとが対応づけられて記憶されており、テーブル19Cも同様に構成されている。ここでは、サービスクラスとして、処理の迅速性が強く求められるリアルタイムクラス及び処理の迅速性は求められず節電等が求められる非リアルタイムクラスが存在する例を示すが、それ以外にもクラス分けが可能なものには適用可能である。
1210でトラヒックが空いている場合は、位置情報管理サーバ5は何も行わない。一方、トラヒックが混んでいる場合は、自位置情報管理サーバ5より上位又は下位の位置情報管理サーバを検索し、該呼び出し周期Aの他の受信タイミングA2、A3及び他の呼び出し周期B、Cにおけるトラヒックを測定する(1211)。そして、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在するか否かを判断する(1212)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記1210でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。
1212でトラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在する場合には、サービスクラスに応じて該受信タイミング又は呼び出し周期又はこれら両者を移動局1に通知すると同時に、該位置情報管理サーバに該移動局を追加する(1213)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(1206)。
ところで、1201で移動局1から通知があった場合には、当該通知が、移動局1が新規にスリープモードへ移行する旨の通知であるか否かを判断する(1202)。当該通知が新規にスリープモードへ移行する旨の通知であれば、移動局1のサービスクラスを確認し、該移動局1が間欠受信を行う該サービスクラスに対応する呼び出し周期Aのトラヒックを測定し(1203)、該呼び出し周期のトラヒックに余裕があるか否かを判断する(1204)。ここでの余裕有無の判断では、上記1210でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。
1204の判断にて受信タイミングA1でのトラヒックに余裕がある場合には、サービスクラスに応じて空いている受信タイミングを移動局1に通知する(1205)。例えば、リアルタイムクラスの場合には、呼損が生じないように、なるべくすいている受信タイミングを割り当てる。一方、1204の判断にて受信タイミングA1でのトラヒックに余裕が無い場合には、自位置情報管理サーバ5より上位又は下位の位置情報管理サーバを検索し、該呼び出し周期Aの他の受信タイミングA2、A3及び他の呼び出し周期B、Cにおけるトラヒックを測定する(1211)。そして、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在するか否かを判断する(1212)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記1210でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。
1212でトラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在する場合には、サービスクラスに応じて該受信タイミング又は呼び出し周期又はこれら両者を移動局1に通知すると同時に、該位置情報管理サーバに該移動局を追加する(1213)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミング又は呼び出し周期が存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(1206)。
また、1202で移動局1からの通知が、移動局1が新規にスリープモードへ移行する旨の通知でなければ、当該通知が、移動局1がスリープ状態を変更する旨の通知であるか否かを判断する(1207)。当該通知が、移動局1がスリープ状態を変更する旨の通知であれば、該移動局1のサービスクラスを確認し、該移動局1が指定した呼び出し周期における各受信タイミングでの着信トラヒックを測定する(1208)。ここでは、例えば、該移動局1が呼び出し周期Aから呼び出し周期Bへ変更しようとしており、変更先として呼び出し周期Bを指定したものとする。よって、1208では、指定された呼び出し周期Bの受信タイミングB1〜B3の各々での着信トラヒックを測定する。
そして、1204にて該呼び出し周期Bの各受信タイミングにてトラヒックに余裕があるか否かを判断する(1204)。ここでの余裕有無の判断では、上記1210でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。1204の判断にて何れかの受信タイミングでのトラヒックに余裕がある場合には、サービスクラスに応じて、当該余裕がある受信タイミングを移動局1に通知する(1205)。一方、1204の判断にて何れの受信タイミングでもトラヒックに余裕が無い場合には、自位置情報管理サーバ5より上位又は下位の位置情報管理サーバを検索し、他の呼び出し周期(残りの候補である呼び出し周期C)の各受信タイミングでのトラヒックを測定し(1211)、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在するか否かを判断する(1212)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記1210でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。1212でトラヒックに余裕がある受信タイミングが存在する場合には、サービスクラスに応じて該受信タイミングを移動局1に通知すると同時に、該位置情報管理サーバに該移動局を追加する(1213)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(1206)。
また、1207で移動局1からの通知が、移動局1がスリープ状態を変更する旨の通知でなければ、当該通知が、移動局1がスリープモードであり新たな呼び出しエリアに移動した旨の通知であるか否かを判断する(1209)。ここで、当該通知が、移動局1がスリープモードであり新たな呼び出しエリアに移動した旨の通知でなければ、1201へ戻り、処理を繰り返す。一方、当該通知が、移動局1がスリープモードであり新たな呼び出しエリアに移動した旨の通知であれば、該移動局1のサービスクラスを確認し、当該通知とともに移動局1により通知される呼び出し周期(即ち、移動局1が呼び出しエリアの移動前に間欠受信していた呼び出し周期)における各受信タイミングでの着信トラヒックを測定する(1208)。例えば、呼び出し周期Bが移動局1から通知された場合は、呼び出し周期Bの受信タイミングB1〜B3の各々での着信トラヒックを測定する。
そして、1204にて該呼び出し周期Bの各受信タイミングにてトラヒックに余裕があるか否かを判断する(1204)。ここでの余裕有無の判断では、上記1210でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。1204の判断にて何れかの受信タイミングでのトラヒックに余裕がある場合には、当該余裕がある受信タイミングを移動局1に通知する(1205)。一方、1204の判断にて何れの受信タイミングでもトラヒックに余裕が無い場合には、自位置情報管理サーバ5より上位又は下位の位置情報管理サーバを検索し、他の呼び出し周期(残りの候補である呼び出し周期C)の各受信タイミングでのトラヒックを測定し(1211)、その測定結果より、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在するか否かを判断する(1212)。ここでの各受信タイミングについての余裕有無の判断では、上記1210でのトラヒック評価方法と同様の方法を採用することができる。1212でトラヒックに余裕がある受信タイミングが存在する場合には、サービスクラスに応じて該受信タイミングを移動局1に通知すると同時に、該位置情報管理サーバに該移動局を追加する(1213)。一方、トラヒックに余裕がある受信タイミングが存在しない場合には、現状維持を移動局1に対し通知する(1206)。
上記では、移動局により当該サービスクラスに応じた適切な間欠受信が実現できるとともに、1つの位置情報管理サーバに集中していた処理を各階層の位置情報管理サーバで分散するため、処理負荷を分散し1つのサーバにかかる処理負荷を削減することができる。また、故障時に全てのシステムが停止するという問題を回避できる。
(7)移動局の処理動作
図13に沿って、移動局1の処理動作を説明する。移動局1は、自局内の所定のタイマ(スリープモード移行判断用タイマ)が満了し新たにスリープモードへ移行する移行要求が発生しているか否かを判断する(1301)。
ここで、新たにスリープモードへの移行要求が発生している場合は、無線基地局2又は位置情報管理サーバ5から受信タイミングのみを通知されたか否かを判断する(1304)。受信タイミングのみ通知された場合には、移動局1は、受信タイミングを該通知された番号(指定番号)に変更し(1306)、予め定めたデフォルトの呼び出し周期(例えば呼び出し周期A)で該変更後の受信タイミングにて間欠受信を行う(1308)。一方、1304で受信タイミングだけでなく呼び出し周期に関しても通知された場合には、移動局1は、受信タイミング及び呼び出し周期を、それぞれ該通知された受信タイミング及び呼び出し周期に変更し(1305)、該変更後の呼び出し周期及び受信タイミングにて間欠受信を行う(1308)。
1301で、新たにスリープモードへの移行要求が発生していない場合は、既にスリープモードに移行済みでスリープ状態を変更する変更要求が発生しているか否かを判断する(1302)。
ここで、スリープモードの変更要求が発生している場合は、無線基地局2又は位置情報管理サーバ5から受信タイミングのみを通知されたか否かを判断する(1304)。受信タイミングのみ通知された場合には、移動局1は、受信タイミングを該通知された番号(指定番号)に変更し(1306)、予め定めたデフォルトの呼び出し周期(例えば呼び出し周期A)で該変更後の受信タイミングにて間欠受信を行う(1308)。一方、1304で受信タイミングだけでなく呼び出し周期に関しても通知された場合には、移動局1は、受信タイミング及び呼び出し周期を、それぞれ該通知された受信タイミング及び呼び出し周期に変更し(1305)、該変更後の呼び出し周期及び受信タイミングにて間欠受信を行う(1308)。
1302で、スリープモードの変更要求が発生していない場合は、自局(移動局1)が新規のセル内又は新規の呼び出しエリア内へ移動してきたか否かを判断する(1303)。なお、前述した図6のように複数の位置情報管理サーバ5Z、5Y、5Xが、呼び出しエリアCに対応する位置情報管理サーバ5Zを頂点として、呼び出しエリアの大きさが小さくなる方向に階層化されたシステム構成の場合は、自局(移動局1)が新規の位置情報管理サーバ配下へ移動してきた場合も、1303では肯定判断されるものとする。
ここで、新規のセル内又は新規の位置情報管理サーバ配下へ移動してきた場合は、無線基地局2又は位置情報管理サーバ5から受信タイミングのみを通知されたか否かを判断する(1304)。受信タイミングのみ通知された場合には、移動局1は、受信タイミングを該通知された番号(指定番号)に変更し(1306)、予め定めたデフォルトの呼び出し周期(例えば呼び出し周期A)で該変更後の受信タイミングにて間欠受信を行う(1308)。一方、1304で受信タイミングだけでなく呼び出し周期に関しても通知された場合には、移動局1は、受信タイミング及び呼び出し周期を、それぞれ該通知された受信タイミング及び呼び出し周期に変更し(1305)、該変更後の呼び出し周期及び受信タイミングにて間欠受信を行う(1308)。
なお、1301、1302、1303の何れでも否定判断された場合は、それまでの呼び出し周期及び受信タイミングを維持し(1307)、当該呼び出し周期及び受信タイミングにて間欠受信を行う(1308)。
上記の移動局の動作により、無線基地局又は位置情報管理サーバからの呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方に関する変更指示に基づく呼び出し周期及び受信タイミングによる間欠受信、又は該移動局のサービスクラスに応じた適切な間欠受信が実現されることとなる。
[(第2部)移動局がアイドル状態であると判断された場合のネットワークレイヤでの制御に係る構成と処理]
[第1実施形態]
以下、第2部の第1実施形態について、図面を参照しながら説明する。
(移動通信システム及び各装置の構成)
移動通信システムの構成を図1に示す。移動通信システムは、位置情報管理サーバ5と、通信網4と、複数の移動局1と、複数の無線基地局2とから構成される。位置情報管理サーバ5は、通信網4に接続され、移動局1の位置に関する位置情報や、移動局1に割り当てられている着信群に関する着信群情報を管理する。又、位置情報管理サーバ5は、各移動局1に、呼び出し信号を受信すべきタイミングの指定着信群の割り当てや、移動局1への指定着信群の通知等を行う。位置情報管理サーバ5は、通信網4及び無線基地局2を介して、移動局1と信号の送受信を行う。なお、「着信群」とは、第1部における「呼び出し周期」と「受信タイミング」の組合せに相当する。但し、以下の第2部では呼び出し周期が一定の場合について説明するため、「着信群」は受信タイミングに相当することとなる。
通信網4には、位置情報管理サーバ5、複数の無線基地局2が接続され、通信網4は、位置情報管理サーバ5と無線基地局2との間の通信や、無線基地局2同士の通信を中継する。無線基地局2は、セル3と呼ばれる無線エリアを形成し、セル3内に在圏する移動局1と無線回線を設定して、通信を行う。無線基地局2は、自局がカバーするセル3に在圏する複数の待ち受け状態の移動局1に、着信群毎に定められたタイミングで、周期的に呼び出し信号を送信する。セル3は複数集合して位置登録エリア6を形成する。又、無線基地局2は、自局が属している位置登録エリアの位置登録エリアIDを含む制御信号を、定期的に移動局1に送信している。これにより移動局1が位置登録エリアの変更を検出できる。尚、位置登録エリアIDとは、位置登録エリア6を識別するための各位置登録エリア6に固有の文字や記号、数字である。又、無線基地局2は、位置登録エリアIDではなく、基地局IDを送信するようにしてもよい。これによっても、移動局1は位置登録エリアの変更を検出できる。又、無線基地局2は、通信網4と接続され、セル3内に在圏する移動局1から送信される位置情報管理サーバ5への信号や他の移動局1への信号を中継する。又、無線基地局2は、通信網4を介して位置情報管理サーバ5との間で信号の送受信を行う。
移動局1は、自局が在圏するセル3が属する位置登録エリア6に位置登録を行い、無線基地局2を介して通信を行う。移動局1は、割り当てられた着信群に属し、待ち受け状態のときに、その着信群のタイミングで、呼び出し信号を間欠的に受信する間欠受信を行う。
次に、図21A〜図21Cを用いて、位置情報管理サーバ5及び移動局1について、より詳細に説明する。図21Aにおいては、位置登録エリアA、位置登録エリアBという2つの位置登録エリアを用いて説明する。尚、図示されていないが、位置登録エリアは、位置登録エリアA、位置登録エリアBだけでなく、位置登録エリアC、位置登録エリアDというように、多数存在する。又、移動局1は、最初、位置登録エリアAに位置登録されており、位置登録エリアAに含まれるセルをカバーする無線基地局2aと無線回線を設定して通信を行っている。ここで、移動局1が、位置登録エリアAから位置登録エリアBの方向へ移動して、位置登録エリアBに含まれるセルをカバーする無線基地局2bとの間の無線回線に切り替えて、通信を行うとする。尚、図21Aでは、各位置登録エリアに設けられている無線基地局2a、2bは、1つずつしか図示されていないが、実際には、複数存在する。又、図21Aにおける位置登録エリアAの着信群は、図21Bに示す着信群8aであり、位置登録エリアBの着信群は、図21Cに示す着信群8bである。各着信群には、着信群を識別するための各着信群に固有の番号である着信群番号が付与されている。図21Aの場合、移動局1は、変更前の位置登録エリアAにおいて、図21Bに示す着信群番号が1である着信群9aに属している。
まず、位置情報管理サーバ5について説明する。位置情報管理サーバ5は、網インタフェース21と、測定部22と、制御部23と、データベース24とから構成される。網インタフェース21は、通信網4、測定部22、制御部23と接続されている。網インタフェース21は、移動局1が位置登録している位置登録エリアを変更したことを検出するエリア変更検出手段である。又、網インタフェース21は、移動局1の位置登録エリア変更を検出した際、その移動局に割り当てられている変更前着信群を取得する着信群取得手段を有する。具体的には、網インタフェース21は、移動局1からの位置登録要求の信号10を、無線基地局2b、通信網4を介して受信する。この位置登録要求の信号10には、位置登録エリアBに移動局1を位置登録する位置登録エリア変更要求と、移動局1が、変更する前の位置登録エリアである位置登録エリアAにおいて属していた変更前着信群である着信群9aの着信群番号「1」が含まれている。よって、網インタフェース21は、位置登録要求の信号10を受信することにより、移動局1が位置登録されている位置登録エリアの変更が発生したことや、変更前着信群を取得できる。そして、網インタフェース21は、制御部23に、受信した位置登録要求の信号10を伝送する。
又、網インタフェース21は、制御部23が位置登録エリアの変更を行う移動局1に割り当てた指定着信群を、通知する通知手段としても機能する。具体的には、網インタフェース21は、制御部23の制御に基づいて、指定着信群の通知を行う。網インタフェース21は、移動局1に割り当てた着信群番号を含む情報信号11を取得する。網インタフェース21は、通信網4、無線基地局2bを介して、移動局1に、情報信号11を送信して、制御部23が割り当てた位置登録エリアBで属すべき指定着信群を、移動局1に通知する。
データベース24は、移動局1に関する位置情報や、移動局1に関する着信群情報を保持する保持手段である。データベース24は、位置管理テーブル24aと、着信群管理テーブル24bと、測定結果テーブル24cとから構成される。図22A〜図22Cに、データベース24のより詳細な構成を示す。図22Aに示す位置管理テーブル24aは、各移動局1の移動局IDと、各移動局1が位置登録を行っている位置登録エリアを示す位置登録エリアIDの情報とを対応付けて、保持している。
又、図22Bに示す着信群管理テーブル24bは、位置登録エリア毎の領域に分かれている。着信群管理テーブル24bは、位置登録エリア毎に、その位置登録エリアに位置登録を行っている移動局1の移動局IDと、その移動局1に割り当てられている指定着信群の着信群番号を対応付けて、保持している。更に、着信群管理テーブル24bは、測定部22が、着信群に属する移動局1の数や、各着信群における着信トラフィック量やデータ量を認識し、管理する。図22Cに示す測定結果テーブル24cは、測定部22による測定結果を保持する。測定結果テーブル24cは、着信群番号と、その着信群番号の着信群に関する測定結果を対応付けて保持している。尚、図22Cでは、測定結果の一例として、各着信群における着信トラフィック量を保持しているが、測定結果テーブル24cは、他にも測定結果として、着信群に属する移動局1の数や、各着信群のタイミングで送信するデータ量等を保持する。
測定部22は、各位置登録エリアの各着信群のタイミングにおける着信トラフィック量を測定するトラフィック量測定手段である。又、測定部22は、各位置登録エリアの各着信群に属する移動局1の数を測定する移動局数測定手段としても機能する。又、測定部22は、各位置登録エリアの各着信群のタイミングで送信するデータ量を測定するデータ量測定手段としても機能する。測定部22は、網インタフェース21、制御部23、データベース24と接続している。以下に、位置登録エリアBにおけるトラフィック測定処理例を示す。
例えば、測定部22は、位置登録エリアBに位置登録を行っている複数の移動局1に宛てられた着信呼の数を監視し、位置登録エリアBの各着信群のタイミングにおける着信トラフィック量を測定する。例えば、測定部22は、位置登録エリアBに含まれるセル3をカバーする複数の無線基地局2bについて、各無線基地局2bに一定期間に到着した着信呼の数や、そのとき各無線基地局2bのバッファに溜まっている着信呼の数等を、着信呼の宛先の移動局1毎に常時もしくは定期的に測定する。これにより、測定部22は、移動局1毎の着信呼の数を把握する。次に、測定部22は、着信群管理テーブル24bを参照し、各移動局1が属する着信群を把握する。そして、測定部22は、受信した移動局1毎の着信呼の数と、各移動局1が属する着信群から、各着信群の着信呼の数を求める。これにより、測定部22は、着信呼の数を着信群毎に監視することができる。又、測定部22は、他の方法により、各着信群の着信トラフィック量を測定するようにしてもよい。
又、測定部22は、位置登録エリアBで待ち受けを行っている複数の移動局1の数を、着信群毎に常時もしくは定期的に監視することにより、位置登録エリアBの各着信群に属する移動局1の数を測定することができる。例えば、測定部22は、着信群管理テーブル24bを参照し、位置登録エリア毎、着信群毎に、移動局1の数を数えることにより、位置登録エリアBに属する移動局1の数を着信群毎に監視できる。又、測定部22は、他の方法により、各着信群に属する移動局1の数を測定するようにしてもよい。
又、測定部22は、位置登録エリアBに位置登録を行っている複数の移動局1に宛てられた着信呼のデータ量を、着信群毎に常時もくしは定期的に監視することにより、位置登録エリアBの各着信群のタイミングで送信するデータ量を測定する。尚、着信呼のデータ量は、着信呼に含まれるパケット数等で把握することができる。例えば、測定部22は、位置登録エリアBに含まれるセル3をカバーする複数の無線基地局2bについて、各無線基地局2bに一定期間に到着した着信呼のパケット数等のデータ量や、そのとき各無線基地局2bのバッファに溜まっている着信呼のパケット数のデータ量等を、着信呼の宛先の移動局1毎に測定する。これにより、測定部22は、移動局1毎の着信呼のデータ量を把握する。次に、測定部22は、着信群管理テーブル24bを参照し、各移動局1が属する着信群を把握する。そして、測定部22は、受信した移動局1毎の着信呼のパケット数等のデータ量と、各移動局1が属する着信群から、各着信群の着信呼のパケット数等のデータ量を求める。これにより、測定部22は、着信呼のデータ量を着信群毎に監視することができる。又、測定部22は、他の方法により、各着信群で送信するデータ量を測定するようにしてもよい。
測定部22は、測定した位置登録エリアBにおける各着信群の着信トラフィック量、移動局1の数、移動局1あての着信呼のデータ量等の測定結果と、着信群番号とを、制御部23に通知する。又、測定部22は、測定した位置登録エリアBにおける各着信群のトラフィック量、移動局1の数、移動局1あての着信呼のデータ量等の測定結果と、着信群番号とを測定結果テーブル24cに記録する。測定部22は、定期的に測定を行う場合には、定期的に測定結果テーブル24cのトラフィック量、移動局1の数、移動局1あての着信呼のデータ量を更新する。又、制御部23が着信群の割り当てを行う際に測定部22が測定を行う場合には、測定結果テーブル24cは、次の測定まで測定結果を保持していてもよく、一定時間経過後に破棄するようにしてもよい。
制御部23は、網インタフェース21、測定部22、データベース24と接続されている。制御部23は、複数の着信群の中から、所定の情報に基づいて指定着信群を検出する着信群検出手段である。網インタフェース21により、移動局1が位置登録エリアを変更したことを検出した場合、制御部23は、検出した指定着信群を移動局1に割り当てる。即ち、制御部23は、移動局1が位置登録エリアを変更した際に、その移動局1に対して、指定着信群の割り当てを行う。
具体的には、網インタフェース21が、位置登録要求の信号10を受信し、制御部23に伝送し、制御部23がその信号を取得することにより、網インタフェース21が位置登録エリアの変更の発生を検出する。この際、制御部23は、位置登録要求の信号10から、位置情報を変更する位置登録エリアの位置登録エリアIDと、移動局1の着信群の着信群番号とを取得する。
制御部23は、測定部22から測定結果の通知を受け、その測定結果に基づいて位置登録エリアBにおける指定着信群を検出する。この場合、制御部23は、位置登録エリアBの各着信群における着信トラフィック量に基づいて、指定着信群を検出する。例えば、制御部23は、位置登録エリアBの着信群の中で、着信トラフィック量が少ない着信群を選択し、当該着信群を指定着信群として検出する。又、制御部23は、位置登録エリアBの各着信群に属する移動局1の数に基づいて、指定着信群を検出する。例えば、制御部23は、位置登録エリアBの着信群の中で、属している移動局の数が少なく、更に、待ち受けを行っている移動局の数が少ない着信群を選択し、当該着信群を指定着信群として検出する。又、制御部23は、変更先の位置登録エリアBの各着信群のタイミングで送信するデータ量に基づいて、指定着信群を検出する。例えば、制御部23は、位置登録エリアBの着信群の中で、送信するデータ量が少ない着信群を選択し、当該着信群を指定着信群として検出する。このように、制御部23は、着信トラフィック量、移動局1の数、各着信群のタイミングで送信するデータ量のいずれか1つに基づいて、着信群を選択してもよく、着信トラフィック量、移動局1の数、各着信群のタイミングで送信するデータ量のいずれか2つ、又は、全てに基づいて、着信群を選択し、当該着信群を指定着信群として検出してもよい。
図21Aの場合、上記したように、移動局1は、変更前の位置登録エリアAにおいて、着信群番号が「1」である着信群9a(図21B参照)に属している。ここで、位置登録エリアBでは、着信群番号が「1」の着信群の着信トラフィック量が大きく、着信群番号が「2」の着信群の着信トラフィック量が小さい場合を想定する。この場合、制御部23は、位置登録エリアBにおける指定着信群として、着信群番号「2」の着信群を選択し、当該着信群を指定着信群として検出する。
尚、制御部23は、測定部22から、定期的に、各位置登録エリアについての測定結果の通知を受けるようにしてもよい。又、制御部23は、着信群の割り当てを行う際に、各位置登録エリアについて、着信トラフィック量、移動局1の数、移動局1あての着信呼のデータ量等を測定するように測定部22に指示をし、測定結果の通知を受けるようにしてもよい。尚、この場合には、制御部23は、測定部22に、測定させる項目の種類を指定して指示をする。即ち、制御部23は、着信トラフィック量、移動局1の数、移動局1あての着信呼のデータ量のいずれか1つ、又は2つ以上、或いは全てを測定するよう指定して、指示をする。
又、制御部23は、網インタフェース21の制御も行う。制御部23は、位置登録エリアBにおける指定着信群を検出すると、その指定着信群の着信群番号と、網インタフェース21から伝送された位置登録要求の信号10に含まれていた変更前着信群の着信群番号とが同一であるか異なるかを判断する。制御部23は、変更前着信群と指定着信群の着信群番号が異なり、着信群に変更がある場合には、検出した指定着信群を、移動局1に割り当てる。そして、制御部23は、移動局1の移動局IDと対応付けて、割り当てた指定着信群の着信群番号を含む情報信号11を網インタフェース21に伝送し、移動局1に位置登録完了通知と共に着信群変更を指示する。一方、制御部23は、変更前着信群と指定着信群の着信群番号が同一であり、着信群に変更がない場合には、検出した指定着信群を、移動局1に割り当てず、網インタフェース21に対して何も指示は行わない。よって、この場合には、網インタフェース21は、移動局1に指定着信群の着信群番号の通知を行わず、移動局1へ位置登録完了通知のみ行う。
図21Aの場合、変更前着信群である着信群が着信群番号「1」であり、指定着信群である着信群の着信群番号「2」とは異なると判断し、着信群に変更があると判断する。そのため、制御部23は、検出した指定着信群を移動局1に割り当て、割り当てた指定着信群の着信群番号「2」を含む情報信号11を網インタフェース21に伝送し、移動局1に位置登録完了通知と共に着信群変更を指示する。
又、制御部23は、移動局1に位置登録エリアBにおける指定着信群を割り当てると、指定着信群の着信群番号を着信群管理テーブル24bに追加して、記録する。具体的には、制御部23は、着信群管理テーブル24bの位置登録エリアBの領域に、指定着信群を割り当てた移動局1の移動局IDと対応付けて、指定着信群である着信群の着信群番号「2」を記録する。このようにして、制御部23は、移動局1の移動局IDと、その移動局1が属している着信群の着信群番号との関係を登録し、着信群管理テーブル24bを自動的に作成する。
又、制御部23は、位置登録要求の信号10を取得すると、その信号に含まれる変更先の位置登録エリアの位置登録エリアIDを位置管理テーブル24aに記録し、位置登録を行う。具体的には、制御部23は、位置管理テーブル24aに、位置登録要求をしてきた移動局1の移動局IDと対応付けて、位置登録エリアBの位置登録エリアIDを記録する。このようにして、制御部23は、移動局1の移動局IDと、その移動局1が属している位置登録エリアの位置登録エリアIDとの関係を登録し、位置管理テーブル24aを作成して、移動局1の位置情報を管理する。
次に、移動局1について説明する。図21Aに示すように、移動局1は、無線部41と制御部42とから構成され、無線部41と制御部42は接続されている。無線部41は、位置登録している位置登録エリアと異なる位置登録エリアに移動した場合、それを検出し、位置登録エリア変更要求を行う要求手段である。又、無線部41は、無線基地局2a、2bから情報信号を受信し、通知された情報の中から、新たな位置登録エリアで呼び出し信号を受信すべきタイミングの着信群を取得する取得手段である。具体的には、移動局1は、位置登録エリアの変更が発生した際に、位置情報管理サーバ5へ位置登録要求の信号10を送信し、位置情報管理サーバ5が変更先の位置登録エリアBで呼び出し信号を受信すべきタイミングの着信群として割り当てた指定着信群の着信群番号を含む情報信号11を、位置情報管理サーバ5から、通信網4、無線基地局2bを介して受信する。無線部41は、着信群番号を含む情報信号11を受信した場合のみ制御部42に、情報信号11を伝送する。
又、無線部41は、制御部42による制御に基づいて、無線基地局2a、2bから送信される呼び出し信号を受信する受信手段としても機能する。無線部41は、指定着信群のタイミングで、呼び出し信号の間欠受信を行う。又、無線部41は、常に、無線基地局2a、2bから送信される位置登録エリアIDを含む制御信号を受信し、受信した制御信号を制御部42に伝送する。
又、無線部41は、制御部42による制御に基づいて、位置登録要求の信号10を送信する送信手段としても機能する。無線部41は、無線基地局2a、2b、通信網4を介して、位置登録要求の信号10を、位置情報管理サーバ5に送信する。
制御部42は、無線部4が無線基地局2a、2bから情報信号を受信した場合、通知された情報に従い、着信群の設定を変更する設定変更手段である。制御部42は、無線部41により位置登録エリア変更要求を行った際、無線基地局2a、2bから通知された情報の中に着信群情報が含まれている場合に、着信群の設定を変更する。まず、制御部42は、無線基地局2a、2bから通知された情報の中に着信群情報が含まれているか否かを判断する。ここでは、制御部42は、位置情報管理サーバ5から指定着信群着信群番号の通知があるか否かを判断する。具体的には、制御部42は、無線部41から着信群番号を含む情報信号11の伝送があれば、着信群番号の通知があると判断し、着信群番号を含む情報信号11の伝送がなければ、着信群番号の通知がないと判断する。
制御部42は、着信群番号の通知があると判断し、通知された情報の中に着信群情報が含まれていた場合には、着信群番号を含む情報信号11から、指定着信群の着信群番号を取得する。制御部42は、呼び出し信号を受信するタイミングを、取得した指定着信群のタイミングに設定し直す。そして、制御部42は、その設定し直した着信群番号の指定着信群のタイミングで、呼び出し信号を受信するように、無線部41を制御する。
一方、制御部42は、着信群番号の通知がないと判断し、通知された情報の中に着信群情報が含まれていなかった場合には、呼び出し信号を受信するタイミングの設定の変更は行わない。そして、制御部42は、変更先の位置登録エリアBにおいても、位置登録エリアを変更する前に属していた位置登録エリアAで属していた変更前着信群を継続して使用し、変更前着信群のタイミングで呼び出し信号を受信するように、無線部41を制御する。
又、制御部42は、位置登録要求の信号10を生成し、無線部41を、位置登録要求の信号40を送信するよう制御する。制御部42は、無線部41から、無線部41が受信した位置登録エリアIDを含む制御信号を取得する。制御部42は、その制御信号に含まれる位置登録エリアIDが変更したことを認識すると、位置登録エリアが変更したと判断し、位置登録要求の信号10を生成する。制御部42は、位置登録エリアの変更要求と、位置登録エリア変更前の位置登録エリアで属していた変更前着信群の着信群番号とを含む位置登録要求の信号10を生成する。そして、制御部42は、生成した位置登録要求の信号10を、無線部41に伝送し、位置情報管理サーバ5に送信するよう指示をして、制御する。
図21Aの場合、無線部41は、最初、位置登録エリアAの位置登録エリアIDを含む制御信号を受信している。そして、移動局1が、位置登録エリアAから位置登録エリアBに向かって移動し、位置登録エリアAと位置登録エリアBとの境界にさしかかると、無線部41は、位置登録エリアBの位置登録エリアIDを含む制御信号を受信するようになる。そのため、制御部42は、制御信号に含まれる位置登録エリアIDが位置登録エリアBの位置登録エリアIDに変更したことを認識し、位置登録エリアが変更したと判断する。そして、制御部42は、変更先の位置登録エリアBの位置登録エリアIDと、位置登録エリアAで属していた変更前着信群である着信群9a(図21B参照)の着信群番号「1」とを含む位置登録要求の信号10を生成し、無線部41に位置情報管理サーバ5に送信させる。
そして、無線基地局2bから、無線部41は、着信群番号を含む情報信号11を受信するため、制御部42は、指定着信群である着信群の着信群番号「2」を取得する。制御部42は、呼び出し信号を受信するタイミングを、着信群番号「1」の着信群のタイミングから、取得した着信群番号「2」の着信群のタイミングに設定し直す。これにより、位置登録エリアBにおいては、無線部41は、着信群番号「2」の着信群9b(図21C参照)のタイミングで、呼び出し信号を間欠受信する。
(移動通信方法)
次に、移動通信システムを用いて行う移動通信方法について説明する。まず、位置情報管理サーバ5の動作について説明する。図23は、位置情報管理サーバ5の動作手順を示すフロー図である。まず、位置情報管理サーバ5は、移動局1から位置登録要求があるか否かを監視する(S101)。具体的には、網インタフェース21が移動局1から受信し制御部23に伝送する位置登録要求の信号10を、位置情報管理サーバ5の制御部23が、取得したか否かにより判断する。
ステップ(S101)において、移動局1からの位置登録エリアBでの位置登録要求があった場合、位置情報管理サーバ5は、位置登録エリアBの各着信群のタイミングにおける着信トラフィック量や、位置登録エリアBの各着信群に属する移動局1の数、位置登録エリアBの各着信群のタイミングで到着するデータ量等を測定する(S102)。具体的には、位置情報管理サーバ5の制御部23が、測定部22に、位置登録エリアBについて着信群毎の着信トラフィック量や移動局1の数、各着信群のタイミングで到着するデータ量を測定するよう指示し、測定部22が測定を行う。一方、ステップ(S101)において、位置登録要求がなかった場合には、位置情報管理サーバ5は、位置登録要求があるか否かの監視を続ける。
次に、位置情報管理サーバ5は、ステップ(S102)における測定結果に基づいて、位置登録エリアBにおける指定着信群を選択し、当該着信群を指定着信群として検出する(S103)。具体的には、位置情報管理サーバ5の制御部23が、測定部22から測定結果の通知を受け、その測定結果に基づいて、位置登録エリアBの着信群の中で着信トラフィック量が少ない着信群を選択したり、位置登録エリアBの着信群の中で、属している移動局1の数が少なく待ち受けを行っている移動局1の数が少ない着信群を選択したり、位置登録エリアBの着信群の中で、送信すべきデータ量が少ない着信群を選択する。
次に、位置情報管理サーバ5は、検出した指定着信群の着信群番号と、変更前着信群の着信群番号とが同一であるか異なるかを判断する(S104)。具体的には、位置情報管理サーバ5の制御部23が、指定着信群の着信群番号と、網インタフェース21から伝送された位置登録要求の信号10に含まれている変更前着信群の着信群番号とが同一であるか異なるかを判断する。
ステップ(S104)において、変更前着信群の着信群番号と指定着信群の着信群番号とが異なる場合には、位置情報管理サーバ5は、移動局1に指定着信群を割り当て、割り当てた指定着信群の着信群番号を、移動局1に通知する(S105)。一方、ステップ(S104)において、両着信群番号が同一であった場合には、位置情報管理サーバ5は、移動局1に指定着信群の着信群番号の通知を行わず、ステップ(S106)に進む。
最後に、位置情報管理サーバ5は、着信群管理テーブル24bに、指定着信群の着信群番号を追加して、記録する(S106)。具体的には、位置情報管理サーバ5の制御部23が、着信群管理テーブル24bの位置登録エリアBの領域に、指定着信群を割り当てた移動局1の移動局IDと対応付けて、指定着信群の着信群番号を記録する。位置情報管理サーバ5は、このステップ(S101)〜(S106)の動作を繰り返す。
次に、移動局1の動作について説明する。図24は、移動局1の動作手順を示すフロー図である。まず、移動局1は、位置登録エリアAから位置登録エリアBに変更した場合には、位置登録要求を行う(S201)。具体的には、移動局1の制御部42が、位置登録要求の信号10を生成し、無線部41が、位置情報管理サーバ5に位置登録要求の信号10を送信する。
移動局1は、ステップ(S201)において、位置登録要求を行った場合、一定時間待って、位置情報管理サーバ5から、指定着信群の着信群番号の通知があるか否かを判断する(S202)。具体的には、移動局1の制御部42は、無線部41から着信群番号を含む情報信号11の伝送があれば、着信群番号の通知があると判断し、着信群番号を含む情報信号11の伝送がなければ、着信群番号の通知がないと判断する。
ステップ(S202)において、移動局1は、指定着信群の着信群番号の通知があると判断した場合には、呼び出し信号を受信するタイミングを、通知された着信群番号の指定着信群のタイミングに設定し直す(S203)。具体的には、移動局1の制御部42が、着信群番号を含む情報信号11から、指定着信群の着信群番号を取得し、その着信群番号の指定着信群のタイミングに設定し直す。
一方、ステップ(S202)において、移動局1は、指定着信群の着信群番号の通知がないと判断した場合には、移動局1の制御部42は、呼び出し信号を受信するタイミングの設定の変更は行わず、位置登録エリアを変更する前に属していた位置登録エリアAで属していた変更前着信群のタイミングのままに設定しておき、変更前着信群を継続して使用する(S204)。
そして、移動局1は、設定された着信群のタイミングで、待ち受けを行い、呼び出し信号を間欠受信する(S205)。具体的には、移動局1の制御部42が、設定したタイミングで、待ち受け信号を受信するよう無線部41を制御し、無線部41が、制御部42の制御に従い、そのタイミングで間欠受信する。移動局1は、ステップ(S201)〜(S205)の動作を繰り返す。
(第1実施形態の効果)
このような第1実施形態に係る移動通信システム、位置情報管理サーバ5、移動局1、移動通信方法によれば、網インタフェース21が、移動局1が移動し、位置登録している位置登録エリアを変更したことを、位置登録要求の信号10を受信することにより、検出する。又、制御部23が、複数の着信群の中から、所定の情報に基づいて指定着信群を検出する。そして、網インタフェース21により、移動局1が位置登録エリアを変更したことを検出した場合、制御部23が、検出した指定着信群を、移動局1に割り当てる。最後に、網インタフェース21が、制御部23が割り当てた指定着信群の着信群番号を含む情報信号11を、位置登録エリアの変更を行う移動局1に通知する。
よって、制御部23は、移動局1が位置登録している位置登録エリアを変更したことを網インタフェース21が検出した場合にだけ、指定着信群を割り当てればよく、網インタフェース21も、位置登録エリアの変更が発生した際にだけ、その変更を行う移動局1に対してのみ指定着信群の着信群番号を含む情報信号11の送信を行えばよい。そのため、移動通信システムは、チャネルを有効利用することができ、制御部23の着信制御の負荷を軽減することができる。
更に、網インタフェース21は、移動局1の位置登録エリア変更を検出した際、変更前着信群を取得する着信群取得手段を有し、制御部23は、網インタフェース21が取得した変更前着信群の着信群番号を取得し、取得した変更前着信群の着信群番号と、指定着信群の着信群番号とが同一か異なるかを判断する。そして、制御部23は、異なる場合にのみ、検出した指定着信群を移動局1に割り当てる。又、網インタフェース21も、変更前着信群の着信群番号と指定着信群の着信群番号とが異なり、着信群に変更がある場合にだけ、指定着信群の着信群番号を含む情報信号11を移動局1に送信し、変更前着信群の着信群番号と指定着信群の着信群番号とが同一であり、着信群に変更がない場合には、移動局1への通知を省略する。よって、移動通信システムは、より一層、チャネルを有効利用することができる。又、移動局1の作用として、余計な情報を取得する必要がないため、冗長な情報信号を受信せずに済むという作用がある。その結果、移動局1は、受信時間の効率化によるバッテリーセービングを拡大することができる。
更に、制御部23は、位置登録エリア毎に各着信群のタイミングにおける着信トラフィック量や、位置登録エリアBの各着信群に属する移動局1の数に基づいて、着信群の割り当てを行うことができる。そのため、移動通信システムは、特定の着信群のタイミングに、着信トラフィック負荷が集中することを防止でき、各着信群の着信トラフィック負荷の平滑化を図ることができる。又、同一のフレーム内で、同一の着信群の移動局1への呼び出し信号を2回以上送信してしまうことを回避できる。よって、更に、チャネルを有効利用することができる。
又、制御部23は、位置登録エリア毎に各着信群のタイミングで送信するデータ量に基づいて、着信群の割り当てを行うことができる。そのため、データ通信等において、着信群の着信トラフィック量が少ないにもかかわらず、又、着信群に属する移動局数が少ないにもかかわらず、一つの着信呼に含まれるデータ量や、一つの移動局が受信するデータ量が多くなってしまった場合であっても、特定の着信群のタイミングに着信トラフィック負荷が集中することをより確実に防止でき、各着信群の着信トラフィック負荷のさらなる平滑化を図ることができる。
又、移動局1によれば、無線部41が、位置登録している位置登録エリアと異なる位置登録エリアに移動し、それを検出し、位置登録エリア変更要求を行う。又、無線部41が、無線基地局2bから情報信号11を受信した場合、制御部42が、通知された情報に従い着信群の設定を変更する。そして、無線部41により位置登録エリア変更要求を行った際、無線基地局2bから通知された情報の中に着信群情報が含まれている場合、制御部42が、情報信号11に含まれる着信群番号の指定着信群に、着信群の設定を変更する。そして、無線部41が、その指定着信群で呼び出し信号を受信する。
よって、移動局1は、余計な情報を取得する必要がないため、冗長な情報信号を受信せずに済む。その結果、移動局1は、受信時間の効率化によるバッテリーセービングを拡大することができる。
更に、無線部41が、着信群番号を含む情報信号11を受信しなかった場合、即ち、無線基地局2bから通知された情報の中に着信群情報含まれていなかった場合、制御部23は、位置登録エリアBにおいて、変更前着信群を継続して使用し、変更前着信群のタイミングで呼び出し信号を受信するように、無線部41を制御する。そのため、移動局1は、着信群に変更がない場合には、着信群の設定の変更を行わなくてよく、呼び出し信号を受信するタイミングの変更を行わなくてよいため、着信制御の負荷を更に軽減できる。
[第2実施形態]
次に、第2部の第2実施形態について、図面を参照しながら説明する。
(移動通信システム及び各装置の構成)
本実施形態に係る移動通信システムは、図22A〜図22Cに示される位置情報管理サーバ5のデータベース24を、図25A〜図25Cに示すデータベース224と置き換え、それに伴い、位置情報管理サーバ5の測定部22、制御部23の動作の一部が異なっている以外は、図21Aに示す移動通信システムと、実質的に同様である。そのため、実質的に同様の部分については、重複した記載を省略する。
データベース224は、図25Aに示す位置管理テーブル224aと、図25Bに示すリアルタイムクラス着信群管理テーブル224bと、図25Cに示すノンリアルタイムクラス着信群管理テーブル224cとから構成される。
移動局1が要求するサービス品質には、図25Aにおいては、リアルタイムクラスとノンリアルタイムクラスという2つのサービスクラスがある。リアルタイムクラスは、リアルタイム性が要求され、許容遅延時間が非常に短いというサービス品質であり、例えば、動画通信や音声通信等を行う移動局1に要求される。又、ノンリアルタイムクラスは、リアルタイム性が要求されず、許容遅延時間も比較的に長いというサービス品質であり、例えば、データ通信を行う移動局1に要求される。よって、要求するサービス品質に応じて、移動局1の種別を分けることができる。
このように、図25Aでは、サービス品質として、リアルタイムクラス、ノンリアルタイムクラスを用いているが、サービス品質の内容は特に限定されない。例えば、呼損率の程度をサービス品質として用いることができる。具体的には、呼損率を閾値以下に抑える場合に、その呼損率をパラメータとし、呼損率の閾値が異なる複数のサービスクラスを用意することができる。他にも、着信呼に含まれるデータの緊急度等をサービス品質として用いることができる。尚、サービス品質は、クラス分けできるものを用いることが制御の上で、好ましい。
データベース224では、サービス品質別に着信群管理テーブルが設けられている。具体的には、図25Bのリアルタイムクラス着信群管理テーブル224bと、図25Cのノンリアルタイムクラス着信群管理テーブル224cとが設けられている。リアルタイムクラス着信群管理テーブル224bは、リアルタイムクラスのサービス品質を要求する移動局1の着信群に関する情報が保持され、ノンリアルタイムクラス着信群管理テーブル224cは、ノンリアルタイムクラスのサービス品質を要求する移動局1の着信群に関する情報が保持される。
リアルタイムクラス着信群管理テーブル224b、ノンリアルタイムクラス着信群管理テーブル224cは、それぞれ、位置登録エリア毎の領域に分かれている。リアルタイムクラス着信群管理テーブル224b、ノンリアルタイムクラス着信群管理テーブル224cは、それぞれ、位置登録エリアの領域毎に、その位置登録エリアに位置登録を行っている移動局1の移動局IDと、その移動局1に割り当てられ移動局1が待ち受けを行っている着信群の着信群番号とを対応付けて、保持している。以下、位置登録エリアBでの処理例を示す。
本実施形態において、測定部22は、位置登録エリアBの各着信群のタイミングにおける着信トラフィック量、位置登録エリアBの各着信群に属する移動局1の数、位置登録エリアBの各着信群のタイミングで送信するデータ量を、サービス品質別に測定する。尚、この点以外は、測定部22は、第1実施形態と同様に動作する。
例えば、測定部22は、位置登録エリアBに位置登録を行っている複数の移動局1に宛てられた着信呼の数を、着信群毎に、サービスクラス別に監視する。まず、測定部22は、第1実施形態と同様にして、移動局1毎の着信呼の数を把握する。次に、測定部22は、図25Bに示すリアルタイムクラス着信群管理テーブル224bを参照し、リアルタイムクラス着信群管理テーブル224bに登録されている各移動局1が属する着信群を把握する。そして、測定部22は、受信した移動局1毎の着信呼の数と、各移動局1が属する着信群から、各着信群の着信呼の数を求めることにより、リアルタイムクラスについて、着信呼の数を着信群毎に監視する。ノンリアルタイムクラスについても同様にして、図25Cに示すノンリアルタイムクラス着信群管理テーブル224cを参照することにより、ノンリアルタイムクラスについて、着信呼の数を着信群毎に監視する。測定部22は、このようにして、位置登録エリアBの各着信群のタイミングにおける着信トラフィック量を、サービス品質別に測定する。
又、測定部22は、位置登録エリアBで、待ち受けを行っている複数の移動局1の数を、着信群毎に、サービスクラス別に監視する。例えば、測定部22は、リアルタイムクラス着信群管理テーブル224bを参照し、着信群毎に、移動局1の数を数えることにより、リアルタイムクラスについて、位置登録エリアBに属する移動局1の数を、着信群毎に監視する。ノンリアルタイムクラスについても同様にして、ノンリアルタイムクラス着信群管理テーブル224cを参照することにより、ノンリアルタイムクラスについて、着信呼の数を着信群毎に監視することができる。
測定部22は、このようにして、位置登録エリアBの各着信群に属する移動局1の数を、サービス品質別に測定する。
又、測定部22は、位置登録エリアBに位置登録を行っている複数の移動局1に宛てられた着信呼のデータ量を、着信群毎に、サービスクラス別に監視する。例えば、測定部22は、第1実施形態と同様にして、移動局1毎の着信呼のデータ量を把握する。次に、測定部22は、リアルタイムクラス着信群管理テーブル224bを参照し、リアルタイムクラス着信群管理テーブル224bに登録されている各移動局1が属する着信群を把握する。そして、測定部22は、受信した移動局1毎の着信呼のパケット数等のデータ量と、各移動局1が属する着信群から、各着信群の着信呼のデータ量を求めることにより、リアルタイムクラスについて、着信呼のデータ量を着信群毎に監視する。ノンリアルタイムクラスについても同様にして、ノンリアルタイムクラス着信群管理テーブル224cを参照することにより、ノンリアルタイムクラスについて、着信呼のデータ量を着信群毎に監視する。測定部22は、このようにして、位置登録エリアBの各着信群のタイミングで送信するデータ量を、サービス品質別に測定する。
測定部22は、測定した着信トラフィック量、移動局1の数、着信呼のデータ量等を、サービス品質の種類であるサービスクラス及び着信群番号と対応付けて、制御部23に通知する。又、測定部22は、測定したトラフィック量、移動局1の数、着信呼のデータ量等を、着信群番号及びサービスクラスと対応付けて、保持する。
又、本実施形態において、制御部23は、移動局1が要求するサービス品質を取得する品質取得手段を備える。そして、制御部23は、取得したサービス品質に基づいて、指定着信群を検出する。尚、この点以外は、制御部23は、第1実施形態と同様に動作する。まず、制御部23は、ある移動局1の指定着信群を選択する際に、位置管理テーブル224aを参照し、当該移動局1の移動局IDから、当該移動局1のサービスクラスを取得する。
次に、制御部23は、測定部22から、サービスクラス別の位置登録エリアBの各着信群のタイミングにおける着信トラフィック量や、サービスクラス別の位置登録エリアBの各着信群に属する移動局1の数、サービスクラス別の位置登録エリアBの各着信群のタイミングで送信すべきデータ量を取得する。そして、制御部23は、位置登録エリアBの各着信群の各サービスクラスの着信トラフィック量が、移動局1のサービスクラスにとって、多いか少ないかを判断し、少ないと判断した着信群を選択する。又、制御部23は、位置登録エリアBの各着信群に属する各サービスクラスの移動局1の数が、移動局1のサービスクラスにとって、多いか少ないかを判断し、少ないと判断した着信群を選択してもよい。又、制御部23は、位置登録エリアBの各着信群のタイミングで送信するデータ量が、移動局1のサービスクラスにとって、多いか少ないかを判断し、少ないと判断した着信群を選択してもよい。
例えば、制御部23は、ある着信群のリアルタイムクラスの着信トラフィック量が多い場合、その着信群は、リアルタイムクラスの移動局1にとっては、リアルタイムクラスの着信トラフィック量が多いため、適さないと判断する。一方、制御部23は、同じ着信群について、多少、リアルタイムクラスの着信トラフィック量が多くても、リアルタイムクラスとノンリアルタイムクラスの着信トラフィック量を合計した着信トラフィック量がそれ程多くなければ、ノンリアルタイムクラスの移動局1にとっては、その着信群を利用できると判断する。
又、制御部23は、呼損率の閾値が異なる複数のサービスクラスを用意した場合も同様に制御することができる。例えば、制御部23は、ある着信群の呼損率の閾値が高いクラスの着信トラフィック量が多い場合、その着信群は、呼損率の閾値が高いクラスの移動局1にとっては、呼損率の閾値が高いクラスの着信トラフィック量が多いため、適さないと判断する。
一方、制御部23は、同じ着信群について、多少、呼損率の閾値が高いクラスの着信トラフィック量が多くても、呼損率の閾値が高いクラスと低いクラスの着信トラフィック量を合計した着信トラフィック量がそれ程多くなければ、呼損率の閾値が低いクラスの移動局1にとっては、その着信群を利用できると判断する。
又、制御部23は、リアルタイムクラスの着信トラフィック量が少ない着信群や、呼損率の閾値が高いクラスの着信トラフィック量が少ない着信群を、優先して、リアルタイムクラスや呼損率の閾値が高いクラスの移動局1に割り当てるようにしてもよい。
又、制御部23は、ある着信群に属するリアルタイムクラスの移動局1の数が多い場合、その着信群は、リアルタイムクラスの移動局1にとっては、リアルタイムクラスの移動局1の数が多いため、適さないと判断する。
一方、制御部23は、同じ着信群について、多少、リアルタイムクラスの移動局1の数が多くても、リアルタイムクラスとノンリアルタイムクラスの移動局1を合計した移動局1の数がそれ程多くなければ、ノンリアルタイムクラスの移動局1にとっては、その着信群を利用できると判断する。尚、制御部23は、呼損率の閾値が異なる複数のサービスクラスを用意した場合も、同様に制御することができる。
又、制御部23は、属しているリアルタイムクラスの移動局1の数が少ない着信群や、属している呼損率の閾値が高いクラスの移動局1の数が少ない着信群を、優先して、リアルタイムクラスや呼損率の閾値が高いクラスの移動局1に割り当てるようにしてもよい。
又、ある着信群のタイミングで送信するリアルタイムクラスのデータ量が多い場合、制御部23は、その着信群は、リアルタイムクラスの移動局1にとっては、リアルタイムクラスのデータ量が多いため、適さないと判断する。
一方、制御部23は、同じ着信群について、多少、リアルタイムクラスのデータ量が多くても、リアルタイムクラスとノンリアルタイムクラスのデータ量を合計したデータ量がそれ程多くなければ、ノンリアルタイムクラスの移動局1にとっては、その着信群を利用できると判断する。
尚、制御部23は、呼損率の閾値が異なる複数のサービスクラスを用意した場合も、同様に制御することができる。又、制御部23は、送信すべきリアルタイムクラスのデータ量が少ない着信群や、送信すべき呼損率の閾値が高いクラスのデータ量が少ない着信群を、優先して、リアルタイムクラスや呼損率の閾値が高いクラスの移動局1に割り当てるようにしてもよい。このようにして、制御部23は、取得したサービス品質に基づいて、指定着信群を選択し、検出する。
(移動通信方法)
次に、位置情報管理サーバ5の動作について説明する。以下、位置登録エリアBにおける処理例を示す。図26は、位置情報管理サーバ5の動作手順を示すフロー図である。ステップ(S301)は、ステップ(S101)と同様である。ステップ(S301)において、移動局1からの位置登録要求があった場合、位置情報管理サーバ5は、位置登録エリアBの各着信群のタイミングにおける着信トラフィック量や、位置登録エリアBの各着信群に属する移動局1の数、位置登録エリアBの各着信群のタイミングで到着するデータ量等を、サービス品質別に測定する(S302)。具体的には、位置情報管理サーバ5の制御部23が、リアルタイムクラスとノンリアルタイムクラス毎に、測定を行う。
次に、位置情報管理サーバ5は、移動局1が要求するサービス品質を取得し、そのサービス品質と、ステップ(S302)における測定結果に基づいて、位置登録エリアBにおける指定着信群を選択し、当該着信群を指定着信群として検出する(S303)。具体的には、位置情報管理サーバ5の制御部23が、位置管理テーブル224aを参照し、その移動局1のサービスクラスを取得し、測定部22から、サービスクラス別の着信トラフィック量や、移動局1の数、データ量を取得して、指定着信群を選択する。
ステップ(S304)、(S305)は、ステップ(S104)、(S105)と同様である。最後に、位置情報管理サーバ5は、サービスクラス別に設けられたリアルタイムクラス着信群管理テーブル224bと、ノンリアルタイムクラス着信群管理テーブル224cのいずれかに、指定着信群の着信群番号を追加して、記録する(S306)。例えば、移動局1のサービスクラスがリアルタイムクラスであった場合、位置情報管理サーバ5の制御部23が、リアルタイムクラス着信群管理テーブル224bの位置登録エリアBの領域に、指定着信群を割り当てた移動局1の移動局IDと対応付けて、指定着信群の着信群番号を記録する。位置情報管理サーバ5は、このステップ(S301)〜(S306)の動作を繰り返す。
(第2実施形態の効果)
このような第2実施形態に係る移動通信システム、位置情報管理サーバ5、移動通信方法によれば、位置管理テーブル224aが、各移動局1を識別する移動局IDと、各移動局1が要求するサービス品質を示すサービスクラスとを対応付けて保持する。又、データベース24は、サービス品質別に、リアルタイムクラス着信群管理テーブル224bと、ノンリアルタイムクラス着信群管理テーブル224cといった着信群管理テーブルが設けられ、それぞれが、リアルタイムクラスのサービス品質を要求する移動局1の着信群情報や、ノンリアルタイムクラスのサービス品質を要求する移動局1の着信群情報を保持する。
更に、測定部22が、位置登録エリアBの各着信群のタイミングにおける着信トラフィック量や、位置登録エリアBの各着信群に属する移動局1の数、位置登録エリアBの各着信群のタイミングで送信するデータ量等を、サービス品質別に測定する。
そのため、制御部23は、位置管理テーブル224aを参照して、移動局1が要求するサービス品質を取得し、測定部22から、サービス品質別の着信トラフィック量や、移動局1の数、データ量を取得することにより、移動局1のサービス品質と、サービス品質別の着信トラフィック量や、移動局1の数、データ量を用いて、指定着信群の検出を行うことができる。又、指定着信群を、リアルタイムクラス着信群管理テーブル224b、ノンリアルタイムクラス着信群管理テーブル224cに記録することにより、サービス品質別に着信群に関する情報の管理を行うことができる。
よって、移動通信システムは、移動局1が要求するサービス品質を考慮して指定着信群の検出を行い、その管理をすることができる。その結果、例えば、リアルタイムクラスの移動局1に宛てられたデータを含む着信呼が、無線基地局2のバッファにおいてオーバーフローしてしまわないように、指定着信群を割り当てること等ができ、移動通信システムは、許容遅延時間等を考慮したQoS制御を行うことが容易となる。又、呼損率をパラメータとしてサービス品質を定めている場合には、呼損率が、各サービスクラスの閾値を越えないように、指定着信群を割り当てること等ができる。そのため、移動通信システムは、ユーザが支払う料金に応じて、呼損率を閾値以下に抑えるといったQoS制御を行うことが容易となる。
[変更例]
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。上記実施形態においては、位置情報管理サーバ5は全移動局1の位置情報を管理する機能と、各位置登録エリアでの着信群情報を全て管理する機能の両方を有しているが、各位置登録エリアに位置情報管理サーバを設け、位置登録エリア毎の位置情報管理サーバが、位置情報を管理する機能と、着信群に関する情報を管理する機能とを備えてもよい。
又、制御部23は、変更前着信群の着信群番号を、移動局1に送信してもらい、位置登録要求の信号10から取得しているが、位置登録エリアにおける指定着信群の着信群番号を追加する前の着信群管理テーブル24bから、変更前着信群の着信群番号を取得するようにしてもよい。
又、移動局1のサービスクラスを、位置管理テーブル224aで保持せずに、移動局1が、位置登録要求の信号10に含めるようにしてもよい。
又、図22A〜図22C、図25A〜図25Cに示したデータベース24、224では、移動局IDがキーになっており、移動局IDに着信群番号や位置登録エリアIDが対応付けられているが、着信群番号や位置登録エリアIDをキーとし、それらに、移動局IDを対応付けるようにしてもよい。
又、図22A〜図22Cに示したデータベース24と同様にして、データベース224にも、測定部22による測定結果を保持する測定結果テーブルを設け、測定部22は、測定結果を、その測定結果テーブルに記録するようにしてもよい。
[(第3部)移動局の状態に応じた制御処理]
以下では、移動局からの状態通知と連携した位置情報管理サーバ及び基地局での制御処理を説明する。図28には移動局の動作手順を、図29には位置情報管理サーバ及び基地局による移動局の状態に応じた制御処理を、それぞれ示す。
図28に示すように、移動局では、パケット送受信後、自局がスリープ状態へ遷移したと判断するためのタイマ(以下「第1タイマ」という)を起動する(S1)。その後、第1タイマがタイムアウトする前に当該移動局においてパケット送受信があった場合は、第1タイマを再起動する(S1へ戻る)。一方、パケット送受信がないまま第1タイマがタイムアウトした場合は、S3で肯定判断となり、自局がスリープ状態へ遷移したことを基地局へ通知するとともに、自局がその後アイドル状態へ遷移したと判断するためのタイマ(以下「第2タイマ」という)を起動する(S4)。
基地局では、移動局から状態遷移の通知を受信したときに、図29の処理が割り込み実行される。上記S4にて移動局からスリープ状態への遷移が通知されたことを受けて、基地局は当該通知を受信し、当該移動局がスリープ状態へ遷移したと判断し(図29のS11で肯定判断し)、第1部で説明したリンクレイヤでの制御処理を当該移動局に対し実行する(S12)。この中で、当該移動局がセルを移行する場合もリンクレイヤでの制御処理が実行される。
移動局では、上記のようにリンクレイヤでの制御処理を受けることとなる(図28のS5)。その後、第2タイマがタイムアウトする前に当該移動局でパケット送受信があった場合は、移動局のスリープ状態が解除されたと判断できるため、第1タイマを再起動する(S1へ戻る)。一方、パケット送受信がないまま第2タイマがタイムアウトした場合は、S7で肯定判断となり、自局がさらにアイドル状態へ遷移したことを位置情報管理サーバへ通知する(S8)。
位置情報管理サーバでも、移動局から状態遷移の通知を受信したときに、図29の処理が割り込み実行される。上記S8にて移動局からアイドル状態への遷移が通知されたことを受けて、位置情報管理サーバは当該通知を受信し、当該移動局がアイドル状態へ遷移したと判断し(図29のS13で肯定判断し)、第2部で説明したネットワークレイヤでの制御処理を当該移動局に対し実行する(S14)。この中で、当該移動局が位置登録エリアを変更する場合もネットワークレイヤでの制御処理が実行される。
移動局では、上記のようにネットワークレイヤでの制御処理を受けることとなる(図28のS9)。その後、パケット送受信があるまで、ネットワークレイヤでの制御処理(S9)が継続実行される。パケット送受信があれば、移動局のアイドル状態が解除されたと判断できるため、S1へ戻り、第1タイマを再起動する。
このようにして、移動局においてパケット送受信が行われない期間に応じて、移動局の状態(スリープ状態又はアイドル状態)が的確に判断され、各状態に応じたリンクレイヤでの制御処理(第1部で述べた制御処理)又はネットワークレイヤでの制御処理(第2部で述べた制御処理)が実行されるため、時間とともに変化する移動局の複数の状態に応じて、移動局の位置情報管理を円滑に行うことができる。
なお、位置情報管理サーバが、基地局が持つリンクレイヤでの制御機能をも備え、図29の制御処理全体を位置情報管理サーバが実行する形態を採用してもよい。
また、上記第3部のように、リンクレイヤでの制御処理とネットワークレイヤでの制御処理とを組み合わせた実施形態のみならず、前述のリンクレイヤでの制御処理を実行するだけで、特定の受信タイミングへの着信トラヒックの集中を回避し、各々の受信タイミングでの着信トラヒックを平滑化できるという効果、チャネルを有効利用でき従来に比べ効果的にバッテリーセービングを行うことができるという効果、及び、特定の呼び出し周期への移動局の集中を回避し、複数の呼び出し周期同士でもトラヒックを平滑化できるという効果が得られることは言うまでもない。また、前述のネットワークレイヤでの制御処理を実行するだけで、チャネルを有効利用することができ、着信群検出に係る着信制御の負荷を軽減することができる、という効果が得られることは言うまでもない。
産業上の利用可能性
以上説明したように、本発明によれば、サーバは、移動局の状態として、スリープ状態又はアイドル状態を含む複数の状態の中から、前記セル内で当該移動局と無線基地局との間でパケット送受信が行われない期間に応じた状態を判断し、前記判断で得られた状態に応じて、当該移動局の呼出周期と当該移動局による間欠受信の受信タイミングの両方又は一方を当該移動局に対し設定するため、時間とともに変化する移動局の複数の状態に応じて、移動局の位置情報管理を円滑に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
図1は、第1部の実施形態の想定する移動通信システムの構成図である。
図2Aは、第1部の実施形態の想定する無線基地局が間欠送信する呼び出し周期のうち呼び出し周期Aを示す図である。
図2Bは、第1部の実施形態の想定する無線基地局が間欠送信する呼び出し周期のうち呼び出し周期Bを示す図である。
図2Cは、第1部の実施形態の想定する無線基地局が間欠送信する呼び出し周期のうち呼び出し周期Cを示す図である。
図2Dは、第1部の実施形態の想定する無線基地局が間欠送信する呼び出し周期のうち呼び出し周期Dを示す図である。
図2Eは、第1部の実施形態の想定する無線基地局が間欠送信する呼び出し周期のうち呼び出し周期Eを示す図である。
図3Aは、呼び出しエリアAと呼び出し周期Aとの対応付けを示す図である。
図3Bは、呼び出しエリアBと呼び出し周期Bとの対応付けを示す図である。
図3Cは、呼び出しエリアCと呼び出し周期Cとの対応付けを示す図である。
図4Aは、第1の呼び出し方法を説明するための移動通信システムの構成図である。
図4Bは、第1の呼び出し方法における呼び出し周期Aと3つの受信タイミングを示す図である。
図4Cは、第1の呼び出し方法における呼び出し周期Bと3つの受信タイミングを示す図である。
図4Dは、第1の呼び出し方法における呼び出し周期Cと3つの受信タイミングを示す図である。
図5Aは、第2の呼び出し方法を説明するための移動通信システムの構成図である。
図5Bは、第2の呼び出し方法における呼び出し周期Cと3つの受信タイミングを示す図である。
図5Cは、第2の呼び出し方法における呼び出し周期Bと3つの受信タイミングを示す図である。
図5Dは、第2の呼び出し方法における呼び出し周期Aと3つの受信タイミングを示す図である。
図6は、第2の呼び出し方法の変形例を説明するための図である。
図7は、無線基地局の第1の処理動作に関する流れ図である。
図8は、無線基地局の第2の処理動作に関する流れ図である。
図9は、位置情報管理サーバの第1の処理動作に関する流れ図である。
図10は、位置情報管理サーバの第2の処理動作に関する流れ図である。
図11は、位置情報管理サーバの第3の処理動作に関する流れ図である。
図12は、位置情報管理サーバの第4の処理動作に関する流れ図である。
図13は、移動局の処理動作に関する流れ図である。
図14Aは、無線基地局が第1の処理動作において自局配下のセルに在圏しスリープモードに移行している移動局を認識するためのテーブルである。
図14Bは、無線基地局が第1の処理動作において個々の呼び出し周期について自局配下のセル内で各々の受信タイミングに対応する移動局の数及び該受信タイミングにおける着信トラヒック量を管理する上で用いるテーブルである。
図15Aは、無線基地局が第2の処理動作において自局配下のセルに在圏しスリープモードに移行している移動局を認識するためのテーブルである。
図15Bは、無線基地局が第2の処理動作においてリアルタイムクラスにおいて呼び出し周期及び受信タイミングを管理するためのテーブルである。
図15Cは、無線基地局が第2の処理動作において非リアルタイムクラスにおいて呼び出し周期及び受信タイミングを管理するためのテーブルである。
図16Aは、位置情報管理サーバが第1の処理動作において管理下の呼び出しエリア内に位置しスリープモードに移行している移動局を認識するためのテーブルである。
図16Bは、位置情報管理サーバが第1の処理動作において呼び出し周期毎に移動局の位置情報を管理するとともに各々の受信タイミングに対応する移動局の数及び該受信タイミングにおける着信トラヒック量を管理する上で用いるテーブルである。
図17Aは、位置情報管理サーバが第2の処理動作において管理下の呼び出しエリア内に位置しスリープモードに移行している移動局を認識するためのテーブルである。
図17Bは、位置情報管理サーバが第2の処理動作においてリアルタイムクラスにおいて呼び出し周期及び受信タイミングを管理するためのテーブルである。
図17Cは、位置情報管理サーバが第2の処理動作において非リアルタイムクラスにおいて呼び出し周期及び受信タイミングを管理するためのテーブルである。
図18Aは、位置情報管理サーバが第3の処理動作において管理下の呼び出しエリア内に位置しスリープモードに移行している移動局を認識するためのテーブルである。
図18Bは、位置情報管理サーバが第3の処理動作において個々の呼び出しエリアについて移動局の位置情報を管理するとともに各々の受信タイミングに対応する移動局の数及び該受信タイミングにおける着信トラヒック量を管理する上で用いるテーブルである。
図19Aは、位置情報管理サーバが第4の処理動作において管理下の呼び出しエリア内に位置しスリープモードに移行している移動局を認識するためのテーブルである。
図19Bは、位置情報管理サーバが第4の処理動作においてリアルタイムクラスにおいて呼び出し周期及び受信タイミングを管理するためのテーブルである。
図19Cは、位置情報管理サーバが第4の処理動作において非リアルタイムクラスにおいて呼び出し周期及び受信タイミングを管理するためのテーブルである。
図20は、移動通信システムの構成に関する機能ブロック図である。
図21Aは、第2部の第1実施形態に係る移動通信システムの構成図である。
図21Bは、図21Aの位置登録エリアAの着信群を示す図である。
図21Cは、図21Aの位置登録エリアBの着信群を示す図である。
図22Aは、第2部の第1実施形態に係る位置管理テーブルを示す図である。
図22Bは、第2部の第1実施形態に係る着信群管理テーブルを示す図である。
図22Cは、第2部の第1実施形態に係る測定結果テーブルを示す図である。
図23は、第2部の第1実施形態に係る位置情報管理サーバの動作手順を示すフロー図である。
図24は、第2部の第1実施形態に係る移動局の動作手順を示すフロー図である。
図25Aは、第2部の第2実施形態に係る位置管理テーブルを示す図である。
図25Bは、第2部の第2実施形態に係るリアルタイムクラス着信群管理テーブルを示す図である。
図25Cは、第2部の第2実施形態に係るノンリアルタイムクラス着信群管理テーブルを示す図である。
図26は、第2部の第2実施形態に係る位置情報管理サーバの動作手順を示すフロー図である。
図27Aは、従来の移動通信方法における制御チャネルの第1の例を示す図である。
図27Bは、従来の移動通信方法における制御チャネルの第2の例を示す図である。
図28は、第3部の実施形態に係る移動局の動作手順を示すフロー図である。
図29は、第3部の実施形態に係る移動局に対する制御動作を示すフロー図である。
図30は、第3部に関するサーバ・基地局の構成例を示す図である。
Claims (26)
- 複数の移動局と、網に接続された複数の無線基地局と共に移動通信システムを構成し、前記網に接続され、前記無線基地局が形成するセルの集合により形成される呼び出しエリア及び前記移動局の位置情報を管理するサーバであって、
前記移動局の状態として、スリープ状態又はアイドル状態を含む複数の状態の中から、前記セル内で当該移動局と無線基地局との間でパケット送受信が行われない期間に応じた状態を判断する判断手段と、
前記判断で得られた状態に応じて、当該移動局の呼出周期と当該移動局による間欠受信の受信タイミングの両方又は一方を当該移動局に対し設定する設定手段と、
を備えたサーバ。 - 各々の呼び出しエリアに在圏している前記状態に移行した移動局の数と、前記各々の呼び出しエリア内で呼び出しチャネルの各々の受信タイミングでの着信トラヒックの両方又は一方を測定し、当該測定値を保持する測定保持手段を更に備え、
前記設定手段は、
前記判断手段により移動局の状態がスリープ状態であると判断された場合に、前記保持された測定値に応じて、当該移動局の呼出周期と当該移動局による間欠受信の受信タイミングの両方又は一方を当該移動局に対し設定する、
ことを特徴とする請求の範囲第1項に記載のサーバ。 - 移動局が位置登録している位置登録エリアを変更したことを検出するエリア変更検出手段と、
前記エリア変更検出手段により前記移動局が前記位置登録エリアを変更したことを検出した場合、前記移動局の呼出信号を受信するタイミング毎に分けられた複数の着信群の中から、所定の情報に基づいて一の着信群を選択し、選択された着信群を当該移動局に割り当てる着信群割当制御手段と、
を更に備えた請求の範囲第1項又は第2項に記載のサーバ。 - 複数の移動局と、網に接続された複数の無線基地局と、前記網に接続され、前記無線基地局が形成するセルの集合により形成される呼び出しエリア及び前記移動局の位置情報を管理するサーバとを含んで構成される移動通信システムであって、
前記サーバが、
前記移動局の状態として、スリープ状態又はアイドル状態を含む複数の状態の中から、前記セル内で当該移動局と無線基地局との間でパケット送受信が行われない期間に応じた状態を判断する判断手段と、
前記判断で得られた状態に応じて、当該移動局の呼出周期と当該移動局による間欠受信の受信タイミングの両方又は一方を当該移動局に対し設定する設定手段とを備えた、
ことを特徴とする移動通信システム。 - 複数の移動局と、網に接続された複数の無線基地局と共に移動通信システムを構成し、前記網に接続され、前記無線基地局が形成するセルの集合により形成される呼び出しエリア及び前記移動局の位置情報を管理するサーバ、における位置情報管理方法であって、
前記移動局の状態として、スリープ状態又はアイドル状態を含む複数の状態の中から、前記セル内で当該移動局と無線基地局との間でパケット送受信が行われない期間に応じた状態を判断し、
前記判断で得られた状態に応じて、当該移動局の呼出周期と当該移動局による間欠受信の受信タイミングの両方又は一方を当該移動局に対し設定する、
ことを特徴とする位置情報管理方法。 - 複数の移動局と、網に接続された複数の無線基地局とともに移動通信システムを構成し、前記網に接続され、前記無線基地局が形成するセルの集合により形成される呼び出しエリア及び前記移動局の位置情報を管理するサーバであるとともに、
当該移動通信システムでは、前記移動局が、前記無線基地局が形成するセル内で当該無線基地局とパケットの送受信を行い、パケットの送受信が予め定められた期間行われない場合、前記無線基地局からの信号を周期的に受信するスリープモードへ移行し、前記無線基地局が、前記移動局を指定してパケット到着を通知すること又は前記スリープモードに移行している移動局宛ての着パケットを送信することが可能な呼び出しチャネルを備え、当該呼び出しチャネルを所定の周期で間欠送信することが可能とされている移動通信システムを構成するサーバであって、
前記スリープモードには、前記パケットの送受信が行われない期間に応じた複数のスリープ状態が存在し、各スリープ状態に対応する呼び出し周期が複数用意され、前記移動通信システムでは各呼び出し周期に対応づけられた呼び出しエリア及び前記移動局が間欠受信を行う受信タイミングが設定可能とされており、
前記各々の呼び出しエリアに在圏している前記スリープモードに移行している移動局の数と、前記各々の呼び出しエリア内で前記呼び出しチャネルの各々の受信タイミングでの着信トラヒックの両方又は一方を測定し、該測定値を保持する測定保持手段と、
前記移動局が新規に前記スリープモードに移行する場合、又は前記スリープモードに既に移行している移動局が前記スリープ状態を変更する場合、又は前記スリープモードに既に移行している移動局が新しい呼び出しエリアに移動した場合、又は前記サーバが決定した任意の場合に、前記保持された測定値に応じて、前記移動局に対し、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示する変更指示手段と、
を備えたサーバ。 - 前記移動通信システムでは、各呼び出しエリア毎にサーバが設けられ、当該複数のサーバ間に所定の規則に基づく階層関係が設けられ、
各階層毎のサーバが備えた前記変更指示手段は、対応する呼び出しエリアに在圏している前記スリープモードに移行している移動局の数と、前記呼び出しエリア内で前記呼び出しチャネルの各々の受信タイミングでの着信トラヒックの両方又は一方に応じて、前記移動局に対し、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示する、
ことを特徴とする請求の範囲第6項に記載のサーバ。 - 前記移動局のサービスクラスを認識し該サービスクラス情報を保持する認識保持手段をさらに備え、
前記変更指示手段は、さらに前記認識されたサービスクラスに応じて、前記移動局に対し、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示する、
ことを特徴とする請求の範囲第6項又は第7項に記載のサーバ。 - 複数の移動局とともに移動通信システムを構成する無線基地局であるとともに、
当該移動通信システムでは、前記移動局が、前記無線基地局が形成するセル内で当該無線基地局とパケットの送受信を行い、パケットの送受信が予め定められた期間行われない場合、前記無線基地局からの信号を周期的に受信するスリープモードへ移行し、前記無線基地局が、前記移動局を指定してパケット到着を通知すること又は前記スリープモードに移行している移動局宛ての着パケットを送信することが可能な呼び出しチャネルを備え、当該呼び出しチャネルを所定の周期で間欠送信することが可能とされている移動通信システムを構成する無線基地局であって、
前記スリープモードには、前記パケットの送受信が行われない期間に応じた複数のスリープ状態が存在し、前記移動通信システムでは各スリープ状態に対応する呼び出し周期及び前記移動局が間欠受信を行う受信タイミングが設定可能とされており、
前記セル内に存在するスリープモードに移行している移動局の数と前記呼び出しチャネルの呼び出しトラヒックの両方又は一方を測定し、該測定値を保持する測定保持手段と、
前記移動局が新規に前記スリープモードに移行する場合、又は前記スリープモードに既に移行している移動局が新たに前記セル内に移動してきた場合、又は前記スリープモードに既に移行している移動局が前記スリープ状態を変更する場合、又は前記無線基地局が決定した任意の場合に、前記保持された測定値に応じて、前記移動局に対し、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示する変更指示手段と、
を備えた無線基地局。 - 前記移動局のサービスクラスを認識し該サービスクラス情報を保持する認識保持手段をさらに備え、
前記変更指示手段は、さらに前記認識されたサービスクラスに応じて、前記移動局に対し、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示する、
ことを特徴とする請求の範囲第9項に記載の無線基地局。 - 無線基地局とともに移動通信システムを構成し、前記無線基地局が形成するセル内で当該無線基地局とパケットの送受信を行うことが可能とされ、パケットの送受信が予め定められた期間行われない場合、前記無線基地局からの信号を周期的に受信するスリープモードへ移行する移動局であるとともに、
前記移動通信システムでは、前記無線基地局が、前記移動局を指定してパケット到着を通知すること又は前記スリープモードに移行している移動局宛ての着パケットを送信することが可能な呼び出しチャネルを備え、当該呼び出しチャネルを所定の周期で間欠送信することが可能とされている移動通信システムを構成する移動局であって、
前記スリープモードには、前記パケットの送受信が行われない期間に応じた複数のスリープ状態が存在し、前記移動通信システムでは各スリープ状態に対応する呼び出し周期及び前記移動局が間欠受信を行う受信タイミングが設定可能とされており、
当該移動局が新規に前記スリープモードに移行する場合、又は前記スリープモードに既に移行している移動局が新たに前記セル内に移動してきた場合、又は前記スリープモードに既に移行している移動局が前記スリープ状態を変更する場合、又は前記無線基地局が決定した任意の場合に、前記無線基地局から、前記セル内に存在するスリープモードに移行している移動局の数と前記呼び出しチャネルの呼び出しトラヒックの両方又は一方の測定値に応じた、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更指示を受信する変更指示受信手段と、
当該変更指示に基づく呼び出し周期及び受信タイミングにて間欠受信を行う間欠受信制御手段と、
を備えた移動局。 - 網に接続された複数の無線基地局と、前記網に接続され、前記無線基地局が形成するセルの集合により形成される呼び出しエリア及び在圏する移動局の位置情報を管理するサーバとともに移動通信システムを構成し、前記無線基地局が形成するセル内で当該無線基地局とパケットの送受信を行うことが可能とされ、パケットの送受信が予め定められた期間行われない場合、前記無線基地局からの信号を周期的に受信するスリープモードへ移行する移動局であるとともに、
前記移動通信システムでは、前記無線基地局が、前記移動局を指定してパケット到着を通知すること又は前記スリープモードに移行している移動局宛ての着パケットを送信することが可能な呼び出しチャネルを備え、当該呼び出しチャネルを所定の周期で間欠送信することが可能とされている移動通信システムを構成する移動局であって、
前記スリープモードには、前記パケットの送受信が行われない期間に応じた複数のスリープ状態が存在し、各スリープ状態に対応する呼び出し周期が複数用意され、前記移動通信システムでは各呼び出し周期に対応づけられた呼び出しエリア及び前記移動局が間欠受信を行う受信タイミングが設定可能とされており、
当該移動局が新規に前記スリープモードに移行する場合、又は前記スリープモードに既に移行している移動局が新たに前記セル内に移動してきた場合、又は前記スリープモードに既に移行している移動局が前記スリープ状態を変更する場合、又は前記無線基地局が決定した任意の場合に、前記サーバから、前記各々の呼び出しエリアに在圏している前記スリープモードに移行している移動局の数と、前記各々の呼び出しエリア内で前記呼び出しチャネルの各々の受信タイミングでの着信トラヒックの両方又は一方の測定値に応じた、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更指示を受信する変更指示受信手段と、
当該変更指示に基づく呼び出し周期及び受信タイミングにて間欠受信を行う間欠受信制御手段と、
を備えた移動局。 - 無線基地局と、前記無線基地局が形成するセル内で当該無線基地局とパケットの送受信を行うことが可能な複数の移動局とを含んで構成され、
前記移動局が、パケットの送受信が予め定められた期間行われない場合、前記無線基地局からの信号を周期的に受信するスリープモードへ移行し、
前記無線基地局が、前記移動局を指定してパケット到着を通知すること又は前記スリープモードに移行している移動局宛ての着パケットを送信することが可能な呼び出しチャネルを備え、当該呼び出しチャネルを所定の周期で間欠送信することが可能とされている移動通信システムであって、
前記スリープモードには、前記パケットの送受信が行われない期間に応じた複数のスリープ状態が存在し、前記移動通信システムでは各スリープ状態に対応する呼び出し周期及び前記移動局が間欠受信を行う受信タイミングが設定可能とされており、
前記無線基地局は、
前記セル内に存在するスリープモードに移行している移動局の数と前記呼び出しチャネルの呼び出しトラヒックの両方又は一方を測定し、該測定値を保持する測定保持手段と、
所定の場合に、前記保持された測定値に応じて、前記移動局に対し、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示する変更指示手段とを備え、
前記移動局は、
当該変更指示に基づく呼び出し周期及び受信タイミングにて間欠受信を行う間欠受信制御手段を備えた、
ことを特徴とする移動通信システム。 - 複数の移動局と、網に接続された複数の無線基地局と、前記網に接続され、前記無線基地局が形成するセルの集合により形成される呼び出しエリア及び前記移動局の位置情報を管理するサーバとを含んで構成され、
前記移動局が、パケットの送受信が予め定められた期間行われない場合、前記無線基地局からの信号を周期的に受信するスリープモードへ移行し、
前記無線基地局が、前記移動局を指定してパケット到着を通知すること又は前記スリープモードに移行している移動局宛ての着パケットを送信することが可能な呼び出しチャネルを備え、当該呼び出しチャネルを所定の周期で間欠送信することが可能とされている移動通信システムであって、
前記スリープモードには、前記パケットの送受信が行われない期間に応じた複数のスリープ状態が存在し、各スリープ状態に対応する呼び出し周期が複数用意され、前記移動通信システムでは各呼び出し周期に対応づけられた呼び出しエリア及び前記移動局が間欠受信を行う受信タイミングが設定可能とされており、
前記サーバは、
前記各々の呼び出しエリアに在圏している前記スリープモードに移行している移動局の数と、前記各々の呼び出しエリア内で前記呼び出しチャネルの各々の受信タイミングでの着信トラヒックの両方又は一方を測定し、該測定値を保持する測定保持手段と、
所定の場合に、前記保持された測定値に応じて、前記移動局に対し、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示する変更指示手段とを備え、
前記移動局は、
当該変更指示に基づく呼び出し周期及び受信タイミングにて間欠受信を行う間欠受信制御手段を備えた、
ことを特徴とする移動通信システム。 - 無線基地局と、前記無線基地局が形成するセル内で当該無線基地局とパケットの送受信を行うことが可能な複数の移動局とを含んで構成され、
前記移動局が、パケットの送受信が予め定められた期間行われない場合、前記無線基地局からの信号を周期的に受信するスリープモードへ移行し、
前記無線基地局が、前記移動局を指定してパケット到着を通知すること又は前記スリープモードに移行している移動局宛ての着パケットを送信することが可能な呼び出しチャネルを備え、当該呼び出しチャネルを所定の周期で間欠送信することが可能とされている移動通信システムにおける呼び出し方法であって、
前記スリープモードには、前記パケットの送受信が行われない期間に応じた複数のスリープ状態が存在し、前記移動通信システムでは各スリープ状態に対応する呼び出し周期及び前記移動局が間欠受信を行う受信タイミングが設定可能とされており、
前記無線基地局は、所定の場合に、前記セル内に存在するスリープモードに移行している移動局の数と前記呼び出しチャネルの呼び出しトラヒックの両方又は一方に応じて、前記移動局に対し、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示し、
前記移動局は、当該変更指示に基づく呼び出し周期及び受信タイミングにて間欠受信を行う、
ことを特徴とする移動通信システムの呼び出し方法。 - 複数の移動局と、網に接続された複数の無線基地局と、前記網に接続され、前記無線基地局が形成するセルの集合により形成される呼び出しエリア及び前記移動局の位置情報を管理するサーバとを含んで構成され、
前記移動局が、パケットの送受信が予め定められた期間行われない場合、前記無線基地局からの信号を周期的に受信するスリープモードへ移行し、
前記無線基地局が、前記移動局を指定してパケット到着を通知すること又は前記スリープモードに移行している移動局宛ての着パケットを送信することが可能な呼び出しチャネルを備え、当該呼び出しチャネルを所定の周期で間欠送信することが可能とされている移動通信システムにおける呼び出し方法であって、
前記スリープモードには、前記パケットの送受信が行われない期間に応じた複数のスリープ状態が存在し、各スリープ状態に対応する呼び出し周期が複数用意され、前記移動通信システムでは各呼び出し周期に対応づけられた呼び出しエリア及び前記移動局が間欠受信を行う受信タイミングが設定可能とされており、
前記サーバは、所定の場合に、前記各々の呼び出しエリアに在圏している前記スリープモードに移行している移動局の数と、前記各々の呼び出しエリア内で前記呼び出しチャネルの各々の受信タイミングでの着信トラヒックの両方又は一方に応じて、前記移動局に対し、呼び出し周期と受信タイミングの両方又は一方の変更を指示し、
前記移動局は、当該変更指示に基づく呼び出し周期及び受信タイミングにて間欠受信を行う、
ことを特徴とする移動通信システムの呼び出し方法。 - 移動局の呼出信号を受信するタイミング毎に分けられた複数の着信群の中から、所定の情報に基づいて一の着信群を検出する着信群検出手段と、
前記移動局が位置登録している位置登録エリアを変更したことを検出するエリア変更検出手段とを備え、
該エリア変更検出手段により、前記移動局が前記位置登録エリアを変更した場合、前記着信群検出手段は、前記検出した着信群を該移動局に割り当てることを特徴とするサーバ。 - 前記エリア変更検出手段は、前記移動局の位置登録エリア変更を検出した際、該移動局に割り当てられている変更前着信群を取得する着信群取得手段を有し、
前記着信群検出手段は、前記着信群取得手段が取得した変更前着信群と、前記検出した着信群が同一か異なるかを判断し、異なる場合にのみ該検出した着信群を該移動局に割り当てることを特徴とする請求の範囲第17項に記載のサーバ。 - 前記位置登録エリアの各着信群のタイミングにおける着信トラフィック量を測定するトラフィック量測定手段を備え、
前記着信群検出手段は、前記トラフィック量測定手段による測定結果に基づいて、前記一の着信群を検出することを特徴とする請求の範囲第17項又は第18項に記載のサーバ。 - 前記位置登録エリアの各着信群に属する前記移動局の数を測定する移動局数測定手段を備え、
前記着信群検出手段は、前記移動局数測定手段による測定結果に基づいて、前記一の着信群を検出することを特徴とする請求の範囲第17項又は第18項に記載のサーバ。 - 前記位置登録エリアの各着信群のタイミングで送信するデータ量を測定するデータ量測定手段を備え、
前記着信群検出手段は、前記データ量測定手段による測定結果に基づいて、前記一の着信群を検出することを特徴とする請求の範囲第17項又は第18項に記載のサーバ。 - 前記着信群検出手段は、前記移動局が要求するサービス品質を取得する品質取得手段を備え、
該品質取得手段が取得したサービス品質に基づいて、前記一の着信群を検出することを特徴とする請求の範囲第17項〜第21項のいずれか1項に記載のサーバ。 - 位置登録している位置登録エリアと異なる位置登録エリアに移動した場合、それを検出し、位置登録エリア変更要求を行う要求手段と、
無線基地局から情報信号を受信した場合、通知された情報に従い、着信群の設定を変更する設定変更手段とを備え、
前記要求手段により位置登録エリア変更要求を行った際、前記無線基地局から通知された情報の中に着信群情報が含まれている場合、前記設定変更手段は、前記着信群の設定を変更することを特徴とする移動局。 - 前記設定変更手段は、前記着信群情報が含まれていなかった場合、位置登録エリアを変更する前に属していた着信群を継続して使用することを特徴とする請求の範囲第23項に記載の移動局。
- 移動局の呼出信号を受信するタイミング毎に分けられた複数の着信群の中から、所定の情報に基づいて一の着信群を検出する着信群検出手段と、
前記移動局が位置登録している位置登録エリアを変更したことを検出するエリア変更検出手段とを備え、
該エリア変更検出手段により、前記移動局が前記位置登録エリアを変更したことを検出した場合、前記着信群検出手段は、前記検出した着信群を該移動局に割り当てることを特徴とする移動通信システム。 - 移動局の呼出信号を受信するタイミング毎に分けられた複数の着信群の中から、所定の情報に基づいて一の着信群を検出するステップと、
前記移動局が位置登録している位置登録エリアを変更したことを検出するステップと、
前記移動局が前記位置登録エリアを変更したことを検出した場合、前記検出した着信群を該移動局に割り当てるステップと
を有することを特徴とする移動通信方法。
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