JPWO2003077035A1 - 感光性樹脂組成物及びその用途 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、感光性樹脂組成物及び積層体、それを用いたレジストパターンの形成方法、ならびにプリント配線板、リードフレーム又は半導体パッケージの製造方法に関する。
背景技術
パソコンや携帯機器など電子機器には、部品や半導体などの実装用としてプリント配線板が使用されている。
これらのプリント配線板等の製造用レジストとして、従来、支持体と感光性樹脂層と保護層から成る、いわゆるドライフィルムレジスト(以下DFRと略称)が用いられている。DFRは、一般に支持体上に感光性樹脂層を積層し、さらに該感光性樹脂層上に保護層を積層することにより調製される。ここで用いられる感光性樹脂層としては、現在、現像液として弱アルカリ水溶液を用いるアルカリ現像型のものが一般的である。
この感光性樹脂層としては、カルボキシル基を有する熱可塑性重合体、少なくとも1つの末端エチレン性不飽和基を含有する付加重合性モノマー、及び光重合開始剤を含有する組成物が一般的に用いられている。
このようなDFRを用いてプリント配線板を作成するには、まず保護層を剥離した後、銅張積層板やフレキシブル基板等の永久回路作成用基板上にラミネーター等を用いDFRを積層し、配線パターンマスクフィルム等を通し露光を行う。次に必要に応じて支持体を剥離し、現像液により未露光部分の感光性樹脂層を溶解、もしくは分散除去し、基板上にレジストパターンを形成させる。
レジストパターン形成後、回路を形成させるプロセスは、大きく2つの方法に分類される。第一の方法は、レジストパターンによって覆われていない銅張り積層板等の銅面をエッチング除去した後、レジストパターン部分を現像液よりも強いアルカリ水溶液で除去する方法である。第二の方法は、上記のレジストパターンによって覆われていない銅張り積層板等の銅面に銅、半田、ニッケルおよび錫等のめっき処理を行った後、第一の方法と同様にレジストパターン部分を除去し、さらに除去により現れた銅張り積層板等の銅面をエッチングする方法である。エッチングには塩化第二銅、塩化第二鉄、銅アンモニア錯体溶液等が用いられる。
ここで用いられるDFRの特性としては、高解像性、高いテンティング特性や耐めっき性、良好な剥離性などが生産性、歩留まりの点から要求される。
従来、本発明者は、特定構造のウレタン構造を有するモノマーを用いることにより、耐エッチング性や耐めっき性、テンティング性(スルーホールを閉鎖保護する露光後DFRの現像、エッチング液等のスプレー圧力に対する耐久性)などが極めて改善されることを見出した(特開昭63−184744号公報参照)。
本発明者は、一方で、特定構造の単官能モノマーを用いることにより、耐めっき性、剥離性が改善されることを見出している(特開平6−161103号公報参照)。
ただし、これら従来のDFRについては、さらに、感度、解像度、またはテンティング性の観点でさらなる向上が望まれていた。
本発明の課題は、特定構造を持つ複数種のモノマーを併用することにより、テンティング性、耐めっき性、剥離性などの特性を維持しながら、感度が高い感光性樹脂組成物及び積層体、その感光性樹脂積層体を用いたレジストパターンの形成方法、ならびにプリント配線板、リードフレーム又は半導体パッケージの製造方法を提供することである。
発明の開示
即ち、本願は以下の発明を提供する。
(1)(a)カルボキシル基を有する熱可塑性重合体;
(b)下記一般式1で示される化合物、下記一般式2で示される化合物、及び下記一般式3で示される化合物を含むエチレン性不飽和付加重合性モノマー;
(一般式1)
[ここで、Wは炭素数2以上20以下の二価のアルキル基であり、R1及びR4は水素またはメチル基である。R2、R3は下記式(a)で表される残基である]
式(a)
[ここで、mは2から25までの整数であり、nは0から15までの整数であり、これらの基はランダムの形態にあってもブロックの形態にあってもよい。]
(一般式2)
[ここで、R5は炭素数1以上20以下のアルキル基であり、R6は水素、またはメチル基であり、pは0から20の整数、qは0から20の整数であり、かつpとqの合計は2から20の整数であり、また、これらの基はブロックの形態にあってもランダムの形態にあってもよい。]
(一般式3)
[ここで、R8及びR9は水素、又はメチル基であり、これらは同一であっても相違していてもよく、sは3〜20の整数であり、r及びtは1〜10の整数である。]
(c)2−(o−クロロフェニル)−4、5−ジフェニルイミダゾリル二量体を含む光重合開始剤;及び
(d)下記式4で示される化合物を含む染料、
(式4)
を含有する感光性樹脂組成物。
(2)支持体及びその上の上記(1)記載の感光性樹脂組成物の層を含む感光性樹脂積層体。
(3)上記(2)記載の感光性樹脂積層体を金属板、または金属被覆絶縁板の表面に積層し、紫外線露光した後、現像により未露光部を除去することを含むレジストパターンの形成方法。
(4)(2)に記載の感光性樹脂積層体を、回路形成用基板上に感光性樹脂組成物の層が密着するようにして積層し;
活性光線を画像状に照射し、露光部を光硬化させ;
未露光部を現像により除去して硬化レジストパターンを形成させ;そして
その後エッチング又はめっきする、
工程を含むプリント配線板の製造方法。
(5)(2)に記載の感光性樹脂積層体を、回路形成用基板上に感光性樹脂組成物の層が密着するようにして積層し;
活性光線を画像状に照射し、露光部を光硬化させ;
未露光部を現像により除去して硬化レジストパターンを形成させ;そして
その後エッチングする、
工程を含むリードフレームの製造方法。
(6)(2)に記載の感光性樹脂積層体を、回路形成用基板上に感光性樹脂組成物の層が密着するようにして積層し;
活性光線を画像状に照射し、露光部を光硬化させ;
未露光部を現像により除去して硬化レジストパターンを形成させ;そして
その後エッチング又はめっきする、
工程を含む半導体パッケージの製造方法。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において用いられる(a)成分のカルボキシル基を有する熱可塑性重合体としては、重合性不飽和カルボン酸の中から選ばれる少なくとも1種の第1単量体と、アルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミドとその窒素上の水素をアルキル基またはアルコキシ基に置換した化合物、スチレン及びスチレン誘導体、(メタ)アクリロニトリル、及び(メタ)アクリル酸グリシジルの中から選ばれる少なくとも1種の第2単量体をビニル共重合して得られる化合物が挙げられる。
カルボキシル基を有する熱可塑性重合体の製造に用いられる第1単量体としては、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、ケイ皮酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸半エステル等が挙げられ、それぞれ単独で用いてもよいし2種以上を組み合わせてもよい。
カルボキシル基を有する熱可塑性重合体における第1単量体の割合は、15重量%以上40重量%以下、好ましくは20重量%以上35重量%以下である。その割合が15重量%未満であると、アルカリ水溶液による現像が困難になる。また、その割合が40重量%を越えると、重合中に溶媒に不溶となるため合成が困難になる。
カルボキシル基を有する熱可塑性重合体の製造に用いられる第2単量体としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、スチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸グリシジル等が挙げられ、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
カルボキシル基を有する熱可塑性重合体における第2単量体の割合は、60重量%以上85重量%以下、好ましくは65重量%以上80重量%以下である。
第2単量体の割合は、第1単量体の割合により自動的に決まるが、その割合が60重量%未満であると、硬化膜の可とう性が悪化する。また、その割合が85重量%を超えると、現像時間が長くなり好ましくない。
カルボキシル基を有する熱可塑性重合体の重量平均分子量は、2万以上30万以下の範囲であり、好ましくは3万以上15万以下である。この場合の重量平均分子量とはゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により標準ポリスチレンの検量線を用いて測定した重量平均分子量のことである。
この重量平均分子量が2万未満であると、硬化膜の強度が小さくなる。また、この重量平均分子量が30万を越えると、感光性樹脂組成物の粘度が高くなりすぎ塗工性が低下する。
カルボキシル基を有する熱可塑性重合体は、単量体の混合物を、アセトン、メチルエチルケトン、イソプロパノール等の溶剤で希釈した溶液に、過酸化ベンゾイル、アゾイソブチロニトリル等のラジカル重合開始剤を適量添加し、過熱攪拌することにより合成することが好ましい。混合物の一部を反応液に滴下しながら合成する場合もある。また、反応終了後さらに溶剤を加えて、生成物を所望の濃度に調整する場合もある。合成手段としては、溶液重合以外にも、塊状重合、懸濁重合及び乳化重合も用いられる。
カルボキシル基を有する熱可塑性重合体の含有量は感光性樹脂組成物の全重量基準で30重量%以上75重量%以下の範囲が好ましく、より好ましくは40重量%以上65重量%以下である。この量が30重量%未満であると、未露光の感光性樹脂組成物のアルカリ現像液に対する分散性が低下し現像時間が著しく長くなる。また、この量が75重量%を越えると、感光性樹脂層の光硬化が不十分となり、レジストとしての耐性が低下する。
以上述べたカルボキシル基を有する熱可塑性重合体は、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明に用いられる(b)成分のエチレン性不飽和付加重合性モノマーとしては、下記一般式1の化合物、下記一般式2の化合物及び下記一般式3の化合物を含む。
(一般式1)
[ここで、Wは炭素数2以上20以下の二価のアルキル基であり、R1及びR4は水素又はメチル基である。R2、R3は下記式(a)で表される残基である]
式(a)
[ここで、mは2から25までの整数であり、nは0から15までの整数であり、これらの基はランダムの形態にあってもブロックの形態にあってもよい。]
(一般式2)
[ここで、R5は炭素数1以上20以下のアルキル基であり、R6は水素、又はメチル基であり、pは0から20の整数、qは0から20の整数であり、かつpとqの合計は2から20の整数であり、これらの基はブロックの形態にあってもランダムの形態にあってもよい。]
(一般式3)
[ここで、R8及びR9は水素、又はメチル基であり、これらは同一であっても相違していてもよく、sは3〜20の整数であり、r及びtは1〜10の整数である。]
上記の一般式1の化合物は、2置換のイソシアネート化合物と、アルキルオキシドの繰り返し単位を有するヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物とのウレタン化物である。ここで、Wは、炭素数2以上20以下の二価のアルキル基であり、R1及びR4は、水素またはメチル基である。R2及びR3は上記式(a)で表される残基であり、mは2から25までの整数であり、nは0から15までの整数であり、これらの基はランダムの形態にあってもブロックの形態にあってもよい。
上記の2置換のイソシアネート化合物としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどが挙げられるが、ヘキサメチレンジイシソシアネートがより好ましい。アルキルオキシドの繰り返し単位を有するヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物としては、例えばヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートや、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートにアルキレンオキシドを付加させた化合物が挙げられる。付加されるアルキレンオキシドとしては、プロピレンオキシドやエチレンオキシドが挙げられ、それらは単独で用いても、2種以上をランダムの形態で用いても、ブロックの形態で用いても構わない。好ましいものとしては、2−ヒドロキシプロピルメタクリレートにプロピレンオキシドを付加させた化合物、例えばブレンマーPP1000(日本油脂株式会社製)を挙げることができる。
上記の一般式2の化合物は、アルキル置換フェノールにエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドを付加させたモノオールとメタクリル酸、またはアクリル酸のエステル化物である。ここで、R5は炭素数1以上20以下のアルキル基であり、R6は水素またはメチル基であり、pは0〜20の整数、qは0〜20の整数であり、且つpとqの合計は2〜20の整数である。アルキル置換フェノールにエチレンオキシド及びプロピレンオキシドの両方を付加する場合、これらはブロックの形態にあっても、ランダムの形態にあっても構わない。
これらのうち、R5が炭素数8〜15のアルキル基で、pが0〜5、qが5〜12の化合物が好ましい。
上記の一般式3の化合物は、ポリプロピレンオキシドにエチレンオキシドを付加させたポリオールに、(メタ)アクリル酸をエステル化反応させるか、またはエステル交換反応により合成できる化合物である。ここで、R8及びR9は水素、またはメチル基であり、プロピレンオキシドの繰り返し単位数sは3〜20であり、好ましくは8〜15である。エチレンオキシドの繰り返し単位数r及びtは1〜10であり、好ましくは2〜5である。
本発明に用いられる(b)成分は、上記の一般式1〜3の化合物以外の化合物を含んでもよい。このような化合物としては、例えば、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、フェノキシテトラエチレングリコールアクリレート、α−ヒドロキシプロピル−β−(アクリロイルオキシ)プロピルフタレート、1,4−テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘプタプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、2−ジ(p−ヒドロキシフェニル)プロパンジ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピルトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリオキシエチルトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジアリルフタレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、4−ノルマルオクチルフェノキシペンタプロピレングリコールアクリレート、ビス(トリエチレングリコールメタクリレート)ノナプロピレングリコール、ビス(テトラエチレングリコールメタクリレート)ポリプロピレングリコール、ビス(トリエチレングリコールメタクリレート)ポリプロピレングリコール、ビス(ジエチレングリコールアクリレート)ポリプロピレングリコール、4−ノルマルノニルフェノキシヘプタエチレングリコールジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシテトラプロピレングリコールテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、ビスフェノールA系(メタ)アクリル酸エステルモノマーの分子中にエチレンオキシド鎖を含む化合物、ビスフェノールA系(メタ)アクリル酸エステルモノマーの分子中にプロピレンオキシド鎖を含む化合物、ビスフェノールA系(メタ)アクリル酸エステルモノマーの分子中にエチレンオキシド鎖とプロピレンオキシド鎖の双方を含む化合物などが挙げられる。
上記の一般式1の化合物/上記の一般式2の化合物/上記の一般式3の化合物の比(重量%)は、10〜80/10〜80/10〜80、好ましくは15〜70/15〜70/15〜70である。
(b)成分のエチレン性不飽和付加重合性モノマーの含有量は、感光性樹脂組成物の全重量基準で20重量%以上65重量%以下が好ましい。より好ましくは30重量%以上60重量%以下である。その割合が20重量%未満であると、感光性樹脂の硬化が充分でなく、レジストとしての強度が不足する。一方、その割合が65重量%を越えると、感光性樹脂積層体がロール状で保存された場合に、端面から感光性樹脂層が次第にはみだす現象、即ちエッジフュージョンが悪化する。
本発明においては、(c)成分の光重合開始剤として、2−(o−クロロフェニル)−4、5−ジフェニルイミダゾリル二量体を用いる。この化合物は、ロフィン二量体の慣用名で知られている。
また、本発明には、他の光重合開始剤を併用することは可能である。このような光重合開始剤としては、例えば、ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチルケタール、ベンジルジプロピルケタール、ベンジルジフェニルケタール、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、チオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2−フルオロチオキサントン、4−フルオロチオキサントン、2−クロロチオキサントン、4−クロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン[ミヒラーズケトン]、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノンなどの芳香族ケトン類;2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体等のビイミダゾール化合物;9−フェニルアクリジン等のアクリジン類;α,α−ジメトキシ−α−モルホリノ−メチルチオフェニルアセトフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、フェニルグリシン、N−フェニルグリシンさらに1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−o−ベンゾイルオキシム、2,3−ジオキソ−3−フェニルプロピオン酸エチル−2−(o−ベンゾイルカルボニル)−オキシム等のオキシムエステル類;p−ジメチルアミノ安息香酸、p−ジエチルアミノ安息香酸及びp−ジイソプロピルアミノ安息香酸及びこれらのアルコールとのエステル化物;p−ヒドロキシ安息香酸エステルなどが挙げられる。その中でも特に2−(o−クロロフェニル)−4、5−ジフェニルイミダゾリル二量体とミヒラーズケトン若しくは4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンの組み合わせが好ましい。
本発明の(c)成分の光重合開始剤の含有量は、感光性樹脂組成物の全質量基準で0.01質量%以上20質量%以下であることが好ましい。より好ましくは1質量%以上10質量%以下である。この量が0.01質量%より少ないと感度が十分でない。またこの量が20質量%より多いと紫外線吸収率が高くなり、感光性樹脂層の底の部分の硬化が不十分になる。
本発明の感光性樹脂組成物は、(d)成分の染料として、下記式4で示される化合物を含む。
(式4)
この化合物は、CI(Color Index)分類で、Basic Green 1と呼ばれる化合物で、正式な化学名称は、ビス(p−ジエチルアミノフェニル)フェニルメチリウムスルファートである。
このBasic Green 1の一種であるダイアモンドグリーン(商品名)は、アイゼン ダイアモンドグリーン GH(保土ヶ谷化学(株)製、製品名)として市販されている。ダイアモンドグリーンの添加量は感光性樹脂組成物の全質量基準で0.01質量%以上0.1質量%未満が好ましく、0.03質量%以上0.07質量%未満が特に好ましい。0.01質量%未満では、現像後の着色が小さいため検査がしずらく、0.1質量%を越えると、マスクを合わせて露光する場合に、基板のパターンと合わせずらくなり好ましくない。
一般に染料を添加すると感度が低下する傾向があるが、ダイアモンドグリーンはその程度が小さいので、より少ない露光量で所望の感度を得ることができる。
本発明の感光性樹脂組成物にはダイアモンドグリーン以外の染料、顔料等の着色物質が含有されていてもよい。このような着色物質としては、例えば、フクシン、フタロシアニングリーン、オーラミン塩基、カルコキシドグリーンS、パラマジェンタ、クリスタルバイオレット、メチルオレンジ、ナイルブルー2B、ビクトリアブルー、マラカイトグリーン、ベイシックブルー20等が挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物の熱安定性、保存安定性を向上させるために、ラジカル重合禁止剤を含有させることは好ましい。このようなラジカル重合禁止剤としては、例えば、p−メトキシフェノール、ハイドロキノン、ピロガロール、ナフチルアミン、t−ブチルカテコール、塩化第一銅、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,2’メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)等が挙げられる。
また、本発明の感光性樹脂組成物には光照射により発色する発色系染料を含有させてもよい。このような発色系染料としては、ロイコ染料とハロゲン化合物の組み合わせがよく知られている。ロイコ染料としては、例えば、トリス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン[ロイコクリスタルバイオレット]、トリス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン[ロイコマラカイトグリーン]等が挙げられる。一方、ハロゲン化合物としては、臭化アミル、臭化イソアミル、臭化イソブチレン、臭化エチレン、臭化ジフェニルメチル、臭化ベンザル、臭化メチレン、トリプロモメチルフェニルスルホン、四臭化炭素、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート、トリクロロアセトアミド、ヨウ化アミル、ヨウ化イソブチル、1,1,1−トリクロロ−2,2−ビス(p−クロロフェニル)エタン、ヘキサクロロエタン等が挙げられる。
さらに、本発明の感光性樹脂組成物には、必要に応じて、可塑剤等の添加剤を含有させてもよい。このような添加剤としては、例えば、ジエチルフタレート等のフタル酸エステル類、o−トルエンスルホン酸アミド、p−トルエンスルホン酸アミド、クエン酸トリブチル、クエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリ−n−プロピル、アセチルクエン酸トリ−n−ブチル、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールアルキルエーテル等が挙げられる。
本発明の感光性樹脂積層体における感光性樹脂層の膜厚は、1μm以上150μm以下であることが好ましく、さらには3μm以上80μm以下が特に好ましい。製膜塗工性の観点から、感光性樹脂層の厚みは1μm以上が好ましく、現像後の画像の解像度、密着性の観点からは150μm以下が好ましい。
本発明の感光性樹脂積層体を作製する方法は、従来知られている方法で行うことができる。例えば、本発明の感光性樹脂組成物を溶剤と混ぜ合わせて均一な溶液とし、該溶液を支持体上にバーコーターやロールコーターを用いて塗布して乾燥することで、支持体上に感光性樹脂層を積層した本発明の感光性樹脂積層体を得ることができる。
本発明における感光性樹脂積層体で用いられる支持体は、活性光を透過する透明なものが望ましい。例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレート、ポリビニルアルコールフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、塩化ビニリデン共重合フィルム、ポリメタクリル酸メチル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、スチレン共重合体フィルム、ポリアミドフィルム、セルロース誘導体フィルム等が挙げられる。
本発明の感光性樹脂積層体に用いられる支持体の厚みは、好ましくは10μm以上40μm以下であり、さらに好ましくは12μm以上30μmである。取り扱いの観点から、支持体の厚みは10μm以上が好ましく、解像度の点からは40μm以下が好ましい。
また、本発明の感光性樹脂積層体の感光性樹脂上に、保護層をラミネートして、3層構造の感光性樹脂積層体を作製することもできる。この場合の保護層は厚みが15μm以上50μm以下が好ましく、さらには25μm以上45μm以下がより好ましい。最終製品の歩留まりの点からは、15μm以上であることが好ましく、製造コストの点からは50μm以下が好ましい。
保護層に用いられるフィルムとしては、ポリエチレンフィルムやポリプロピレンフィルム等のポリオレフィンフィルムやポリエステルフィルムあるいはシリコーン処理またはアルキッド処理により剥離性を向上させたポリエステルフィルム等を挙げることができる。特に、ポリエチレンフィルムが好ましい。
次に、本発明の感光性樹脂積層体を用いてプリント配線板を製造する方法の一例を説明する。
プリント配線板は、以下の各工程を経て製造される。
(1)感光性樹脂積層体を、その保護層を剥がしながら銅張積層板やフレキシブル基板等の基板上にホットロールラミネーターを用いて密着させるラミネート工程。
(2)所望の配線パターンを有するマスクフィルムを支持体上に密着させ活性光線源を用いて露光を施す露光工程。
(3)支持体を剥離した後アルカリ現像液を用いて感光性樹脂層の未露光部分を溶解または分散除去し、レジストパターンを基板上に形成する現像工程。
(4)形成されたレジストパターン上からエッチング液を吹き付けレジストパターンによって覆われていない銅面をエッチングするエッチング工程、またはレジストパターンによって覆われていない銅面に銅、半田、ニッケルおよび錫等のめっき処理を行うめっき工程。
(5)レジストパターンをアルカリ剥離液を用いて基板から除去する剥離工程。
上記の露光工程において用いられる活性光線源としては、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、紫外線蛍光灯、カーボンアーク灯、キセノンランプなどが挙げられる。また、より微細なレジストパターンを得るためには平行光光源を用いるのがより好ましい。ゴミや異物の影響を極力少なくしたい場合には、フォトマスクを支持体上から数十μm以上数百μm以下浮かせた状態で露光(プロキシミティー露光)する場合もある。
また、現像工程で用いられるアルカリ現像液としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の水溶液が挙げられる。これらのアルカリ水溶液は感光性樹脂層の特性に合わせて選択されるが、一般的に0.5wt%以上3%wt以下の炭酸ナトリウム水溶液が用いられる。
エッチング工程は、酸性エッチング、アルカリエッチングなど、使用するDFRに適した方法で行われる。
剥離工程で用いられるアルカリ剥離液としては、一般的に現像で用いたアルカリ水溶液よりも更に強いアルカリ性の水溶液、例えば1wt%以上5wt%以下の水酸化ナトリウム、水酸化カリウムの水溶液が挙げられる。
めっき工程を採用する場合には、レジストパターンを剥離後に、レジストパターンの下に現れた銅面をエッチングする場合もある。
また、本発明の感光性樹脂積層体を用いてリードフレームを製造する場合、前記の銅張り積層板やフレキシブル基板等の代わりに、銅、銅合金、鉄系合金等の金属板の両面に感光性樹脂層をラミネートし、露光、現像を行った後、エッチングする。最終的に硬化レジストの剥離を行い、所望のリードフレームを得る。
さらに、半導体パッケージを製造する場合、LSIとしての回路形成が終了したウェハに感光性樹脂層をラミネートし、露光、現像を行った後、開口部に銅、はんだ等の柱状のめっきを施す。次に硬化レジストの剥離を行い、柱状めっき以外の部分の薄い金属層をエッチングにより除去することにより、所望の半導体パッケージを得る。
以下、実施例により本発明の実施の形態をさらに詳しく説明する。
<実施例1〜7及び比較例1〜4>
実施例及び比較例における評価は次の方法により行った。
1)サンプルの基本作成条件
(感光性樹脂積層体の作成)
表1に示す組成の感光性樹脂組成物を混合し、厚さ16μmのポリエチレンテレフタレートフィルムにバーコーターを用いて均一に塗布し、90℃の乾燥機中で2分間乾燥して感光性樹脂層を形成した。感光性樹脂層の厚みは40μmであった。表1の中の成分組成は固形分の質量部を表す。
感光性樹脂層のポリエチレンテレフタレートフィルムを積層していない表面上にポリエチレンフィルムを張り合わせて感光性樹脂積層体を得た。
(基板の整面)
銅箔厚みが35μmである銅張り積層板(板厚;1.6mm)を、サクランダムR#220の砥粒(日本カーリット(株)製)を用いて、ジェットスクラブ研磨をした。
(ラミネート)
感光性樹脂積層体のポリエチレンフィルムを剥がしながら、前処理した銅合金基板に2段式ホットロールラミネーター(旭化成(株)製AL−700)により前段ロール100℃、後段ロール100℃でラミネートした。ラミネーターのロール圧力はエアーゲージ表示で0.30MPaとし、ラミネート速度は2.0m/min.とした。
(露光)
感光性樹脂層に、マスクフィルムなしで、又は評価に必要なマスクフィルムを通して、超高圧水銀ランプ(オーク製作所製:HMW−801)により60mJ/cm2で露光した。
(現像)
ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離した後、30℃の1%炭酸ナトリウム水溶液を所定時間スプレーし、感光性樹脂層の未露光部分を溶解除去した。この際、未露光部分の感光性樹脂が完全に溶解するのに要する最も少ない時間を最小現像時間とし、所定現像時間はその1.5倍とした。
2)感度測定
フォトマスクとして、透明から黒色に27段階に明度が変化している27段ステップタブレット(旭化成(株)製、光学濃度D=0.50〜1.80、1段あたりの濃度差=0.05)を用い露光、現像後に積層板の銅面が露出した位置に対応するステップタブレットの段数を調べた。
感度が12段以上あると、実用上有効な範囲であり、11段以下であると感度不足から露光量をさらに増やす必要があり、生産性が低下する。
3)解像度試験
1)のサンプルの基本作成条件の、ラミネート工程まで終わった基板に対して、ラインスペースが10/300μm〜100/300μm(5μm刻み)となるフォトマスクフィルムを、感光性樹脂積層体の支持体であるポリエチレンテレフタレートフィルム側に置き、フォトマスクフィルムを介して60mJ/cm2の露光量で露光した後、ポリエチレンテレフタレートフィルムを除去し、1wt%炭酸ナトリウム水溶液を30℃で、スプレー圧が0.15MPaで80秒間スプレーすることにより、未露光部を除去し、画像パターンを得た。得られた画像の分離されている、かつ流れの無い(即ち、画像パターンの蛇行、基板に密着していない部分等がない)最小ライン幅を解像度とした。
4)剥離性試験
3cm×5cmエリア上に60mJ/cm2の露光量で露光、現像した基板を、50℃に保った3wt%水酸化ナトリウム水溶液に浸漬し、硬化した感光性樹脂層が基材から剥がれるのに要する時間を剥離時間とした。
剥離時間が60秒以下の場合を○、60秒を越える場合を×とした。
5)耐めっき性試験
1)のサンプルの基本作成条件の露光工程で、回路パターン状のフォトマスクを用いて60mJ/cm2の露光量で露光、現像した基板を次の工程を経てめっき前処理した。
a)40℃の酸性クリーナーFR(アトテック社製、製品名)の10wt%、硫酸20wt%水溶液に4分間浸漬。
b)室温で200g/Lの過硫酸アンモニウム水溶液に1分間浸浸。
c)室温で10wt%硫酸水溶液に2分間浸漬。
めっき前処理後、メルテックス社製「硫酸銅コンク」を19wt%硫酸で3.6倍に希釈しためっき液中で、2.5A/dm2の電流密度で室温下30分間銅めっきを行った。さらに、マクダーミッド社製のはんだめっき液(錫/鉛=6/4重量比)を用い2.0A/dm2の電流密度で10分間はんだめっきを行った。
この基板にJIS K 5600−5−6法に準拠して、セロテープを貼り付け、引き剥がした後の硬化した感光性樹脂層の状態により、耐めっき性を次の様に評価した。
○:テープに全くレジストが付着しないか、パターンにそって100μm以下の幅で線状に付着する。
△:パターンに沿って、レジストが100μm以上の幅で、テープに付着する。
×:ほぼ全面のレジストが剥がれ、テープに付着する。
6)テンティング性試験
直径6mmの円孔が約1000個開いている銅張り積層板を用い、感光性樹脂積層体を基板の両面に逐次ラミネートし、両面からそれぞれパターンマスクを通じずに、前出のステップタブレット段数が13段になる露光量で露光した。
これを最小現像時間の3倍の時間で現像処理し、さらにスプレー圧力0.3MPaで1分間水洗した。円孔部の硬化膜の内、少なくとも片面が破れている円孔の数を数え、次の様にランク付けした。
○:破れ率 10%未満
△:破れ率 10%以上30%未満
×:破れ率 30%以上
実施例及び比較例の結果を表1に示す。
なお、表1に示す組成(各成分量単位:重量部)及び支持体の略号は、以下に示すものである。
P−1:メタクリル酸メチル/メタクリル酸/アクリル酸n−ブチル(質量比が65/25/10)の組成を有し、重量平均分子量が12万である共重合体の30質量%メチルエチルケトン溶液
M−1:ヘキサメチレンジイソシアネートとオリゴプロピレングリコールモノメタクリレート(日本油脂(株)製ブレンマーPP−1000)とのウレタン化物
M−2:ビス(トリエチレングリコールメタクリレート)ノナプロピレングリコール
M−3:4−ノルマルノニルフェノキシペンタエチレングリコールトリプロピレングリコールアクリレート
M−4:ノナエチレングリコールジアクリレート
M−5:フェノキシテトラエチレングリコールアクリレート
M−6:トリオキシエチルトリメチロールプロパントリアクリレート
M−7:ヘキサメチレンジイソシアネートとオリゴプロピレングリコールエチレングリコールモノメタクリレート(日本油脂(株)製ブレンマー70PEP−350P)とのウレタン化物
M−8:4−ノルマルノニルフェノキシオクタエチレングリコールモノアクリレート
M−9:4−ノルマルノニルフェノキシヘキサプロピレングリコールモノアクリレート
I−1:ミヒラーズケトン
I−2:2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体
D−1:ダイヤモンドグリーン(保土ヶ谷化学(株)製)
D−2:マラカイトグリーン(保土ヶ谷化学(株)製)
D−3:ロイコクリスタルバイオレット
産業上の利用可能性
本発明による感光性樹脂組成物は、高感度、優れたテンティング性、耐めっき性、硬化膜の剥離性を有し、プリント配線板、リードフレームまたは半導体パッケージの製造に極めて有用である。
Claims (6)
- (a)カルボキシル基を有する熱可塑性重合体;
(b)下記一般式1で示される化合物、下記一般式2で示される化合物、及び下記一般式3で示される化合物を含むエチレン性不飽和付加重合性モノマー;
(一般式1)
[ここで、Wは炭素数2以上20以下の二価のアルキル基であり、R1及びR4は水素又はメチル基である。R2、R3は下記式(a)で表される残基である]
式(a)
[ここで、mは2から25までの整数であり、nは0から15までの整数であり、これらの基はランダムの形態にあってもブロックの形態にあってもよい。]
(一般式2)
[ここで、R5は炭素数1以上20以下のアルキル基であり、R6は水素、又はメチル基であり、pは0から20の整数、qは0から20の整数であり、かつpとqの合計は2から20の整数であり、これらの基はブロックの形態にあってもランダムの形態にあってもよい。]
(一般式3)
[ここで、R8及びR9は水素、又はメチル基であり、これらは同一であっても相違していてもよく、sは3〜20の整数であり、r及びtは1〜10の整数である。]
(c)2−(o−クロロフェニル)−4、5−ジフェニルイミダゾリル二量体を含む光重合開始剤;及び
(d)下記式4で示される化合物を含む染料、
(式4)
を含有する感光性樹脂組成物。 - 支持体及びその上の請求項1記載の感光性樹脂組成物の層を含む感光性樹脂積層体。
- 請求項2記載の感光性樹脂積層体を金属板、または金属被覆絶縁板の表面に積層し、紫外線露光した後、現像により未露光部を除去することを含むレジストパターンの形成方法。
- 請求項2に記載の感光性樹脂積層体を、回路形成用基板上に感光性樹脂組成物の層が密着するようにして積層し;
活性光線を画像状に照射し、露光部を光硬化させ;
未露光部を現像により除去して硬化レジストパターンを形成させ;そして
その後エッチング又はめっきする、
工程を含むプリント配線板の製造方法。 - 請求項2に記載の感光性樹脂積層体を、回路形成用基板上に感光性樹脂組成物の層が密着するようにして積層し;
活性光線を画像状に照射し、露光部を光硬化させ;
未露光部を現像により除去して硬化レジストパターンを形成させ;そして
その後エッチングする、
工程を含むリードフレームの製造方法。 - 請求項2に記載の感光性樹脂積層体を、回路形成用基板上に感光性樹脂組成物の層が密着するようにして積層し;
活性光線を画像状に照射し、露光部を光硬化させ;
未露光部を現像により除去して硬化レジストパターンを形成させ;そして
その後エッチング又はめっきする、
工程を含む半導体パッケージの製造方法。
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