JPS646817Y2

JPS646817Y2 -

Info

Publication number: JPS646817Y2
Application number: JP1981077636U
Authority: JP
Priority date: 1981-05-29
Filing date: 1981-05-29
Publication date: 1989-02-22
Also published as: JPS57191302U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、超音波内視鏡装置に関する。

内視鏡を使用した臓器の観察にあつては、これ
まで光学繊維等から成る観察用光学系を利用して
主に臓器の表面を観察していたが、超音波断層法
の進展に伴ない、臓器の断層像を非観血的に得る
ための努力がなされるようになつた。この技術
は、内視鏡の機能を利用して超音波振動子から発
生する超音波の臓器の一定範囲に走査させ、その
反射エコーを増幅、表示して臓器内の異常部位を
音響的反射の相違から検査しようとするものであ
る。

このような技術に利用される装置の一例とし
て、従来には、外周に油入りバルーンを取り付け
た超音波振動子を内視鏡の先部に設けたものがあ
つた。

しかし、油入りバルーンを超音波振動子に取り
付けておくのは、臓器の表面に前記バルーンを密
着させて超音波エコーの音響特性を高めるためで
あるが、往々にして該バルーンが臓器の表面から
離れたり、油の中に空気が混入したりして良好な
超音波エコーが得られないという問題があつた。

また、超音波振動子と内視鏡との相対位置が固
定的であるため、内視鏡による視野と超音波振動
子による走査個所とが食い違い、このため、走査
部位の表面と断層撮影像との対応付けができなか
つた。すなわち、臓器のどの部位の内部に異常が
あるのかを知ることができないのである。

更に、超音波振動子を出来る限り走査部位に密
着させようとする場合、特に細径の内視鏡にあつ
ては剛性が不足して操作の基準となりにくいとい
う問題があつた。

本考案は、上記した問題に鑑みてなされたもの
であり、超音波エコーの音響特性を向上させ、ま
た、走査部位の表面と断層撮影像との対応付けを
行ない、更に、操作がし易い超音波内視鏡装置を
得ることを目的とし、このため、細径の内視鏡と
アングル機構を有する超音波導子とをウレタンチ
ユーブ等の案内管に出入自在に挿通したことを特
徴とする。

以下、図面を参照して本考案の実施例を説明す
る。

第１図は、本考案に係る超音波内視鏡装置の一
実施例を示す概略説明図、第２図は、第１図の装
置のうち超音波導子を取り出した概略説明図であ
り、１は内視鏡、２は超音波導子、３は案内管を
全体的に指示する。

本願装置の内視鏡１は、特に胆道スコープ等の
ように内部に鉗子案内管等の導入管を有しておら
ず細径であるものを対象としており、このような
内視鏡１は、体腔の複雑な屈曲に応じて小回りが
きく反面、比較的剛性に乏しいものである。この
ような内視鏡１において、４はライトガイドで、
光源５から発生した照明光を柄部６から導中部７
を通つて先部８に導き、体腔の表面を照明する。
また、９は観察用光学系を構成するイメージガイ
ドであつて湾曲自在な光学繊維束から成り、体腔
表面の像を先部８から導中部７を通つて柄部６の
接眼レンズ部１０に導き、術者が該像を観察する
か又は図示しないカメラによる撮影ができるよう
にしている。

また、１１はアングルワイヤ、１２は該アング
ルワイヤ１１を巻回したプーリ、１３はアングル
ダイアルで、これらにより内視鏡１の先部８が４
方向又は２方向に方向操作されるようになつてい
る。なお、内視鏡１には、この他送気管や送水管
が設けられ、体腔を洗浄したり拡開させたりする
ようになつているが、これらは図示を省略する。

前記内視鏡１と共に案内管３中に出入自在に挿
通された超音波導子２は、第２図に示すように、
先端の超音波ヘツド１４と、それに続くアングル
部１５及び導中部１６、そして、後方の操作部１
７から成る。超音波ヘツド１４は、内部に超音波
振動子１８、レンズ体１９及びバツキング材２０
を有しており、これらが一体にモールドされてい
る。そして、超音波振動子１８の送受波面とは反
対の外部表面に、色別又は切欠から成るマーカ２
１が付されており、後述するように、送受波面が
体腔の表面に適確に密着したことを内視鏡１の観
察用光学系すなわちイメージガイド９及び接眼レ
ンズ部１０を介して目視し得るようにしている。

超音波ヘツド１４に続く部分は、駒体又は節輪
から成るアングル部１５となつており、このアン
グル部１５を、周知のワイヤ２２、プーリ２３及
びダイアル２４の組み合わせによつて湾曲させ
て、超音波ヘツド１４を方向操作するようにして
いる。このように超音波導子２にアングル機構を
設けると、案内管３から該超音波導子２を出入自
在にした上で超音波ヘツド１４を体腔の表面に適
確に密着させることができ、しかも、前記案内管
３をいわば固定された基準として超音波ヘツド１
４を強く密着させ、これにより、従来の油入りバ
ルーンを使用するものに比べて非常に良好な超音
波エコーを得ることができる。

前記超音波振動子２にはリード線２５が連結さ
れており、このリード線２５は、ダイヤル２４が
設けられた操作部１７を通つて外部に発振回路２
６、増幅回路２７及び表示手段２８に導かれてい
る。発振回路２６は、超音波振動子１８に励磁電
力を印加して超音波を送波させるもの、また、増
幅回路２７は、受波された超音波エコーを増幅し
て表示手段２８に送出するものである。表示手段
２８は、ブラウン管又はカメラから成り、臓器の
断層像を表示するが、術者は、内視鏡１のイメー
ジガイド９を介して得られる体腔表面の像と、該
体腔内部の臓器の断層像とを対応付けて観察する
ことができる。すなわち、術者は、超音波ヘツド
１４が超音波導子２のアングル機構によつて体腔
表面に当接される位置を内視鏡１の観察用光学系
によつて目視し、また、マーカ２１を見て超音波
ヘツド１４の送受波面が適確にすなわち回転方向
のズレがなく体腔表面に当たつたことを確認し、
次に、表示手段２８に示される断層像を見て臓器
内の異常部位の形状等を知ることができるのであ
る。

細径の内視鏡１及び超音波導子２を出入自在に
挿通させた案内管３は、ウレタンチユーブ等の可
撓性を有する合成樹脂製の管体から成り、この案
内管３により、内視鏡１及び超音波導子２を体腔
内に挿入し易くし、また、繰り返して挿抜しても
体腔を傷つけたり患者に苦痛を与えたりすること
がなく、更に、内視鏡１に比べて適宜の剛性を有
するのでこの案内管３を超音波導子２のアングル
操作の基準とすることができる。すなわち第３図
に示すように、共に挿通させた内視鏡１及び超音
波導子２を案内管３でまとめて体腔表面に押し付
け、この案内管３の先端開口を基準にして超音波
導子２をアングル操作して送受波面を表面に密着
させるのである。

次に、上記実施例の作用を第３図と共に説明す
ると、術者は、内視鏡１のアングル機構を操作し
て、該内視鏡１を案内管３と共に体腔内に挿入し
た後、案内管３に超音波導子２を挿通させ、該超
音波導子２の超音波ヘツド１４を案内管３の先端
開口から送り出す。そして、イメージガイド９及
び接眼レンズ部１０等の観察用光学系を介して体
腔の表面を観察しながら超音波断層撮影を行なう
個所を決定する。この後、超音波導子２のアング
ル機構を操作して超音波ヘツド１４の送受波面を
体腔の表面に密着させる。この時、案内管３が超
音波導子２の操作の基点となつており、また、内
視鏡１の観察用光学系を介して、あらかじめ断層
撮影の行なわれる個所を目視することができ、し
かも、超音波ヘツド１４を体腔表面に密着させる
に際しては、該超音波ヘツド１４のマーカ２１を
見て、該超音波ヘツド１４の送受波面が正しく体
腔に当たつているかどうかを確認することができ
る。そして、送受波面が正しく体腔表面に密着し
ていると、前記したように異常部位２９によるエ
コーも感度良く超音波振動子１８によつて受波さ
れ、電気的信号がリード線２５を介して増幅回路
２７から表示手段２８に送られてブラウン管又は
カメラに収められる。そして、体腔の表面と対応
付けられた断層撮影像をもとに異常部位２９に関
する正確な診断が可能になるのである。

以上述べたように、本考案に係る超音波内視鏡
装置によれば、ウレタンチユーブ等の案内管に、
少なくとも観察用光学系を有する細径の内視鏡
と、マーカ及びアングル機構を有する超音波導子
とを出入自在に挿通させたことにより、超音波エ
コーの音響特性を向上させ、また、走査部位の表
面と断層撮影像との対応付けを行ない、更に、装
置の操作がし易いという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に係る超音波内視鏡装置の一
実施例を示す概略説明図、第２図は、超音波導子
の概略説明図、第３図は、動作説明図である。１……内視鏡、２……超音波導子、３……案内
管、４……ライトガイド、５……光源、６……柄
部、７……導中部、８……先部、９……イメージ
ガイド、１１……アングルワイヤ、１２……プー
リ、１３……アングルダイアル、１４……超音波
ヘツド、１５……アングル部、１６……導中部、
１７……操作部、１８……超音波動子、２１……
マーカ、２２……ワイヤ、２３……プーリ、２４
……ダイアル、２６……発振回路、２８……表示
手段、２９……異常部位。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

少なくとも観察用光学系及び柄部から導中部を
通り先部で開口された導入管を有する内視鏡と、
該内視鏡の導入管に出入自在に挿通され、その挿
入方向に走査面が向くように先端に配置した超音
波ヘツドの裏面にマーカを設けると共に超音波ヘ
ツドの方向変更を湾曲操作で行うアングル機構を
後端に設けた超音波導子と、前記内視鏡及び超音
波導子を出入自在に挿通させる案内管とから成る
ことを特徴とする超音波内視鏡装置。