JPS646785Y2

JPS646785Y2 -

Info

Publication number: JPS646785Y2
Application number: JP5553183U
Authority: JP
Priority date: 1983-04-15
Filing date: 1983-04-15
Publication date: 1989-02-22
Also published as: JPS59162887U

Description

【考案の詳細な説明】（技術分野）本考案はミシンの針止め装置の構造に関する。

（従来技術）ミシンの針止め装置の１つの問題として、針棒
にミシン針の柄が正しい向きに装着されて、はじ
めてミシンは機能を発揮するが、この簡単なこと
が意外に正しく行われていないために正常な縫い
ができなかつたり、針折れの原因ともなつてい
た。すなわち、従来の針止め装置はミシン針の柄
を反対の向きに取り付けることが可能だつたから
である。これに対し針の逆入れ防止の構造のもの
が、いくつか提案されているが、これらは構造が
複雑で加工が困難であつたり組み付けに多くの時
間を要したりで実用化が困難なものが多かつた。

針止め装置の他の問題として、針の交換時等に
針止めねじをゆるめると、ミシン針が自重で落下
して針板針穴を経由してカマの内部に入り込む問
題もあつた。

（目的）本考案の目的とするところは、従来の針止め装
置に簡単な部材を付加するだけで、針の逆入れを
防止できるようにすると共に針の交換時等に針止
めねじをゆるめた時にミシン針が自重により落下
するのを防止することである。

（実施例）以下本考案を実施例により説明する。第１図か
ら第３図において、１は針棒で、下端付近にミシ
ン針２の柄２ａの柄平面２ｂに対応する平坦面１
ａを有する針の収容溝１ｂが形成されている。

３は針止め体３ａと針止めねじ（図示せず）と
からなる針止めで、針止めねじの締付により、よ
く知られているようにミシン針２を針棒１に対し
て取り付けることができる。４は位置決めピン
で、柄２ａの収容溝１ｂに対する挿入量を規制す
る。

５は案内板で、ばね性のある薄い金属材料から
なり、組付状態で針棒１の長手方向と直交する案
内部５ａには、ミシン針２の柄２ａの横断面形状
と略々相似形をなしそれより寸法的にやや大きい
案内孔５ｂが形成されている。該案内孔は第３図
に示すようにミシン針２の柄平面２ｂとその直線
部５ｃが一致する向きにのみ柄２ａを案内し、ミ
シン針２の収容溝１ｂへの挿入を可能にする。案
内部５ａに延設された接続部５ｄの上端付近には
取付孔５ｅが形成されている。

案内板５は取付孔５ｅが、針棒１に打ち込まれ
たピン６に圧入され、組付状態で案内孔５ｂは第
５図に示すように針の収容溝１ｂと左右が略々一
致し、直線部５ｃは収容溝１ｂの平坦面１ａに対
して同図に示すように微小量δだけ入り込んだ位
置にセツトされる。

（作用）以下本考案の実施例の作用について説明する。
ミシン針２を針棒１に取り付けるには、針止めね
じをゆるめ、柄平面２ｂを案内孔５ｂの直線部５
ｃでガイドしながら、柄２ａを針収容溝１ｂに柄
端面２ｃが位置決めピン４に当接する位置まで挿
入する。柄平面２ｂを上記と逆の向きにすると、
柄２ａは挿入されないので、ミシン針２の誤つた
取り付け（逆入れ）が防止できる。柄２ａの挿入
時に、前記した微小量δの入り込みは、柄端面２
ｃには面取りが施されており、また接続部５ｄの
弾性により直線部５ｃが、柄平面２ｂにより移動
させられるので挿入の妨げとはならない。

ミシン針２の取付状態では、弾性変形させられ
た案内板５が案内孔５ｂを介して柄２ａに小さな
側圧を与えるので、針の交換時等に針止めねじを
ゆるめてもミシン針２の自重で従来のように落下
して針板針穴を経て釜内等に落下するのが防止で
きる。

別の実施例を第６図から第９図に示す。なお、
該実施例において前記した実施例と同一の部品、
部位には同符号、同様なものには同符号にダツシ
ユ（′）を付して特に説明は加えない。

案内板５′を第９図に示すような形状に形成す
ることもできる。該案内板は、前記した実施例の
ようにピンに圧入して針棒１に固定してもよい
が、圧入にかえねじ７で針棒１に固着する。案内
孔１の収容溝１ｂに対する取付位置関係は、前記
した実施例の第５図に示す関係と同様で、効果に
ついては前記した実施例と同様である。

（効果）以上のように本考案によれば、従来の針止め装
置に簡単な部材を付加するだけで、針の逆入れを
防止することができると共に針の交換時等に針止
めねじをゆるめた時にミシン針が自重により落下
するのを防止することができる等、従来の問題を
悉く解決する極めて顕著な効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例に係り、第１図は正面
図、第２図は第１図のＡ矢視図、第３図は第１図
のＢ矢視図、第４図は針案内板の斜視図、第５図
は針案内板の取付位置関係を示す図、第６図から
第９図は第１図から第５図に示す実施例とは別の
実施例に係り、第６図は正面図、第７図は第６図
のＣ矢視図、第８図は第６図のＤ矢視図、第９図
は針案内板の斜視図である。１は針棒、１ａは平坦面、１ｂは収容溝、２は
ミシン針、２ａは柄、２ｂは柄平面、３は針止
め、５は案内板、５ａは案内部、５ｂは案内孔、
５ｄは接続部である。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

一側に柄平面が形成された柄を有するミシン針
が挿入されるように軸方向に延び底面に平坦面が
形成された収容溝を有する針棒と、該針棒に挿嵌
され前記収容溝にミシン針を取り付けるための針
止めとを備えたミシンの針止め装置において、ミ
シン針の柄の横断面形状と略々相似形をなす案内
孔が形成された案内部と、該案内部に延設され針
止めの溝内を挿通して一端が針棒に固着される接
続部とからなり、ミシン針の取付状態で前記接続
部が湾曲して該ミシン針の柄に小さな側圧を付与
するためにミシン針の取付前には前記案内孔の直
線部が、前記収容溝平坦面より微小量δの入り込
んでいる案内板を備えてなることを特徴とするミ
シンの針止め装置の構造。