JPS64622Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、魚群探知機に用いられるに好適な記
録装置に関する。

従来の魚群探知機の記録方法は、移動する放電
破壊記録紙上を記録針が記録紙と直角方向に移動
し、受信した反射波の強度に応じた電圧を記録針
に発生させることにより電圧に対応した濃淡記録
画像を得るものであり、その記録針が移動する事
による機械部分の摩耗、性能劣化、故障等が避け
られなかつた。

また近年、デイジタルデータ処理が普及し、魚
群探知機における海水温度表示、時刻表示等の多
機能化の要望が高まる一方、従来の記録方式はそ
の画像分解能の低さ、及び記録針にアナログ電圧
波形を加える事の必要性から、文字情報の印字は
困難であつた。

本考案は、従来技術の前述した困難性にかんが
み電子式固体走査記録方式で、魚群、海底等の情
報を記録する装置に関するものであり、記録部の
信頼性を高め、併せて文字情報の印字を容易に行
う魚群探知機用の記録装置を提供するものであ
る。

以下図面に示す本考案の実施例につき詳説す
る。

第１図で信号線１を介して加えられる魚群、海
底等からの反射信号は、Ａ／Ｄ変換器２により印
字階調L₀〜L_oに分類され、記憶装置４に処理時
間順に記憶される。この過程を第２図で更に詳細
に示すと次のようになる。第２図で２１は反射信
号の波形であり、T₀〜T_nはＡ／Ｄ変換の処理タ
イミングを示す。L₀〜L_oは、印画に際して記録
される濃度レベルに対応しており、例えば、L₀
は一番濃度が薄くL_oが一番濃度が濃いというよ
うにL₀，L₁，L₂……L_oの順に記録濃度が濃くな
つている。また、このL₀〜L_oはＡ／Ｄ変換の際
のスレシホールド間のレベルにも対応している。
例えば、タイミングT₀における反射信号のレベ
ルはL₀にあたるので、記憶装置４には、タイミ
ングT₀と対応してL₀が記憶され、以降T₁に対し
L₀，T₂に対しL₀，T₃に対しL₂，……T_nに対し
L₀，……が順次記憶される。この様子は第３図
においてＴとＬとの関系として，表中、上２段に
示してある。

反射信号は、以上のようにして記憶装置４に格
納される。ここでは固体走査記録装置９として、
一走査線長分のシフトレジスタを含む固体走査式
感熱記録ヘツドを考える。第１図において抽出回
路６はタイミング情報T_kを信号線７を介して記
憶装置４に与え、対応する濃度信号L_kを信号線
５を介して引き出し、印画すべき濃度階調に対応
するものを抽出してタイミング信号T₀，T₁……
の順に配列し、固体走査記録装置９のシフトレジ
スタ内に転送し、固体走査記録装置９を駆動して
同一濃度の画を得るものである。第３図におい
て、抽出回路６は始めに階調０に対応するL₀を
順次抽出し、第１図の信号線８を介して固体走査
記録装置９内部のシフトレジスタに表中の階調０
の段にある通りの信号を格納して、濃度L₀に対
応するエネルギーを電圧値制御、電圧印加時間制
御等の方法で固体走査記録装置９に与えることに
より階調０に対応した記録紙１０上の位置に印画
する。ここで例えば、前記の電圧値制御方法とし
て、固体走査式感熱記録ヘツドの発熱体に印加す
る電圧を調節し、印加電圧値の二乗に比例した印
画エネルギーを得る方法を、また電圧印加時間制
御方法として、前記発熱体に印加する電圧は固定
にして、その電圧を印加する時間を調節すること
により印加時間に比例した印画エネルギーを得る
方法を用いることができる。次に、階調１に対応
する信号を同様にして抽出し、前記シフトレジス
タ内に表中の階調１の段にある通りの信号を格納
して、上記と同様の制御方法により階調１に対応
した記録紙１０上の位置に印画する。以降同様に
して順次階調ｎまでに対応した信号を抽出し、前
記シフトレジスタに格納してから記録紙１０上の
それぞれの位置に印画する事により、感熱記録紙
１０の上に反射信号１に対応した濃度記録を得
る。第３図の最下段は、このようにして得られた
一走査線分の画素の配列を示すものである。

なお、ここでは説明を簡単にするため、記憶装
置４への格納と取り出しは別の期間に行われるよ
うにしてあるが、時分割によるリアルタイム処
理、記憶装置を多系統用意してのバツフア処理に
よる処理の高速化は、本考案の範囲に含まれるも
のである。

以上述べたとおり、本考案によれば、魚群や海
底等のアナログ情報のみならず、海水温度や時刻
等の文字情報等も容易に記録出来、多機能な記録
が可能となるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示すブロツク図、
第２図は、第１図の実施例における入力信号１を
説明するための反射波形を示すグラフ、および第
３図は第１図の各部の信号状態および記録結果を
示す表である。 １，３，５，７，８……信号線、２……Ａ／Ｄ
変換器、４……記憶装置、６……抽出回路、９…
…固体走査記録装置、１０……記録紙、２１……
反射信号。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 魚群探知機の反射波を、送信周期毎又は複数周
   期に１回又は複数回の割合で記録紙に濃淡として
   表示する記録装置において、記録素子が一列に配
   列され、同時に複数個の画素を所定の一定濃度範
   囲内で印画し得る一走査線分のシフトレジスタを
   内蔵した電子式固体走査記録装置と、前記反射波
   の振幅をＡ／Ｄ変換した時系列データを蓄積する
   記憶装置と、該記憶装置内の任意に指定した同一
   値データを抽出する回路とを備え、該抽出回路に
   より前記記憶装置内の同一値データが順次抽出配
   列され、前記記録装置の記録素子により、その対
   応する濃度で、前記記録紙上へ行われる記録動作
   が所定濃度階調数に応じて順次操り返され、前記
   反射波をその振幅に対応した濃度に変換して記録
   することを特徴とする魚群探知機用記録装置。