JPS645526Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は、容器本体と蓋体とを各後縁部で枢着さ
せると共に、容器本体前壁に付設された第１係合
子下面に、蓋体前部から垂設された係合片下端の
第２係合子を係合させることで、蓋体閉塞状態が
保持されるよう設けたコンパクト容器に係る。

この種コンパクト容器の開蓋は、通常容器本体
と蓋体とにそれぞれ指掛け部を付設させておき、
これを反対方向に押すことで行うが、上記係合を
適度に行わせることが困難であり、又その係合が
適度であつても、二つの指掛け部を利用しての開
蓋は面倒であることを免れなかつた。

本案は上記欠点を除去してその開蓋を容易にす
ると共に、その開蓋のために容器本体前壁に装着
させる部材の成形および装着が容易であるよう設
けたものである。

以下図面について説明すると、１はコンパクト
容器で、該容器は容器本体２と蓋体３とを有し、
これ等は各後縁部で枢着させたものである。それ
等容器本体と蓋体との間には中蓋４を介在させて
もよく、該中蓋を設けた場合は中蓋後縁部も共に
枢着させればよい。

容器本体前壁５の前面上部には上面開口の凹部
６が穿設させてあり、該凹部の中間部上縁には第
１係合子７が付設させてある。又凹部の左右両端
壁からは枢着ピン８，８が突出させてある。

上記凹部内にはフツクピース９を回動可能に嵌
合させる。該フツクピースは、前壁１０の下縁か
ら底壁１１を、前壁上縁から上壁１２を、それぞ
れ後方へ突出させると共に、それ等の両端にはピ
ン穴１３付き端壁１４，１４を付設させ、かつ上
壁後部の中間部には切欠き１５を設け、更に該切
欠き下方に位置させて単数又は複数の受板１６
を、該受板前面と底面とをフツクピース前壁と底
壁とに接続させて形成させてある。ピン穴１３，
１３内への枢着ピン案内のため、ガイド溝１７，
１７を穿設させるとよい。ガイド溝は上記両端壁
１４，１４の後縁からピン穴１３，１３まで、そ
の後縁側のガイド溝底面１７ａ，１７ａ間距離が
枢着ピン先端間距離よりも短かく、かつピン穴側
のガイド溝底面間距離が枢着ピン先端間距離より
も長くなるようガイド溝底面を傾斜させて穿設さ
せてある。凹部内へのフツクピースの嵌合は、、
枢着ピンをガイド溝後縁部に位置させた状態か
ら、フツクピースを後方へ強く押込み、枢着ピン
をピン穴内に嵌合させることで行うことが出来
る。

蓋体３の前壁３ａよりも、やや後方頂壁部分か
らは弾性を有する係合片１８が垂下させてあり、
該係合片の下端部後面に第２係合子１９が付設さ
せてある。これ等は蓋体閉塞の際、係合片下部が
切欠き１５内に入つてその係合片１８下端面は受
板１６上面に接し、かつ第２係合子１９は第１係
合子７の下面に係合するよう設ける。

中蓋４を設けた場合は図示のように中蓋前壁４
ａに係合片通過用透孔４ｂを穿設させておく。

尚既述容器本体、フツクピース、蓋体、中蓋は
それぞれ合成樹脂材で形成させてある。

上記構成において、第３図が示すように蓋体３
を閉塞させておき、フツクピース前壁１０の下部
を後方へ押すと、既述枢着部を中心として該フツ
クピースは回動し、よつて受板１６は係合片１８
下端をその弾性に抗して前上方へ押上げることと
なり、このとき第１、第２係合子の係合は離脱す
る。蓋体に開蓋方向への付勢を施しておけば、そ
の係合離脱と同時に蓋体は開放されることとな
る。又蓋体閉塞によつて上記第１、第２係合子は
係合し、かつ係合片１８下端面は受板１６上面に
接する。

本案は上記構成とするもので、フツクピースの
前壁下部を後方へ押すだけで開蓋できるから、開
蓋操作が極めて容易であり、そのフツクピース
は、前壁下縁から底壁を、前壁上縁から上壁をそ
れぞれ後方へ突出させると共に、それ等の両端に
枢着部を有する端壁１４，１４を付設させ、かつ
前壁および底壁に接続させて上壁下方に受板１６
を設けたから、該フツクピースを合成樹脂で一体
成形させても、各部分を成形時のヒケが生じない
程度にほぼ等厚に形成することが出来、よつてフ
ツクピースの精度が損われることがなく、係合片
下端が接する受板上面は上壁に設けた切欠き下方
に位置させてあるから、係合片下端に上壁を当接
させて該上壁により係合片を前上方へ押上げ、第
１、第２係合子の係合を外す場合に比べてフツク
ピースの位置を高くすることが出来、よつてコン
パクトを薄く形成する場合に有利である。尚実施
態様項の如くフツクピースを形成することで該フ
ツクピースの装着が極めて容易である。

【図面の簡単な説明】

第１図は蓋体開放状態を示す本案コンパクト容
器の斜視図、第２図は蓋体閉塞状態で示すその容
器の正面図、第３図はその要部の拡大断面図、第
４図はその容器に使用するフツクピースの一部を
切欠いた平面図、第５図はその背面図、第６図は
その側面図、第７図は第６図−線を矢示方向
にみた拡大要部断面図である。 ２……容器本体、３……蓋体、９……フツクピ
ース。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 容器本体２と蓋体３とを各後縁部で枢着させ
   ると共に、容器本体前壁に付設された第１係合
   子７下面に、蓋体前部から垂設された係合片下
   端の第２係合子を係合させることで、蓋体閉塞
   状態が保持されるよう設けたコンパクト容器に
   おいて、容器本体前壁５の前面上部に上面開口
   の凹部６を設けて、該凹部の中間部上縁に上記
   第１係合子７を付設させると共に、、該凹部内
   にフツクピース９を、該フツクピース両端壁１
   ４，１４を凹部の左右両端壁に枢着されること
   で回動可能に嵌合させ、かつ該フツクピース
   は、前壁１０下縁から底壁１１を、前壁上縁か
   ら上壁１２を、それぞれ後方へ突出させると共
   にそれ等両端に端壁１４，１４を付設させ、か
   つ上壁後部の中間部には切欠き１５を設け、更
   に該切欠き下方に位置させて単数又は複数の受
   板１６を、該受板前面と底面とを上記フツクピ
   ースの前壁および底壁に接続させて設け、又上
   記蓋体の係合片は蓋体前壁よりもやや後方頂壁
   部分から垂設させて、蓋体閉塞により第１、第
   ２係合子が係合したとき、第１係合片７下端面
   が受板１６上面に接するよう設け、フツクピー
   スの前壁下部を後方へ押すと受板が係合片を前
   上方へ押上げることで、第１、第２係合子の係
   合が離脱可能に形成させ、上記容器本体、蓋
   体、およびフツクピースを、それぞれ合成樹脂
   材で一体成形させたことを特徴とするコンパク
   ト容器。 (2) 第１項記載の実用新案登録請求の範囲におい
   て、凹部６の左右両端壁から枢着ピン８，８を
   突出させると共に該枢着ピンを嵌合させたピン
   穴１３，１３をフツクピース両端壁に穿設さ
   せ、上記枢着ピンをピン穴に案内するガイド溝
   １７，１７を、上記両端壁１４，１４の後縁か
   らピン穴まで、その後縁側のガイド溝底面１７
   ａ間距離が枢着ピン先端間距離よりも短かくか
   つピン穴側のガイド溝底面間距離が枢着ピン先
   端間距離よりも長くなるよう、ガイド溝底面を
   傾斜させて穿設させたことを特徴とするコンパ
   クト容器。