JPS644020Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、主に家庭用暖房機器として普及して
いる強制給排気式温風ヒーター及びヒートポンプ
方式の冷暖房器を暖房器として使用する場合など
に装着して、室内空気の乾燥にともなう、ノドを
痛める等の不快感を暖和するために使用される加
湿器であつて、詳しくは、暖房用室内ユニツトに
け々る温風吐出口を覆う姿勢で蒸発面体を装着
し、前記蒸発面体に含ませた水を吐出温風との接
触によつて蒸発させるように構成してある温風暖
房機用加湿器に関する。

冒記した加湿器は、暖房器から吐出される温風
を利用して水の蒸発を促進させるものであるか
ら、暖房時に必要な加湿作用をランニングコスト
面で有利に行える利点があるが、温風吐出口を覆
う姿勢で蒸発面体を装着するものであるから、本
来的に温風の吐出が妨げられ易く、蒸発面体にお
ける蒸発面積を広く設定できない欠点があるとと
もに、従来、蒸発面体とこの蒸発面体に水を供給
する給水器とが一体に構成され、この蒸発面体を
給水器とともに温風吐出口近くに装着するもので
あつたため、途中で給水器に水を補給することな
く長時間に亘つて加湿作用を継続させることがで
きない欠点があつた。

即ち、例えば実開昭55−116925号公報に記載さ
れている加湿器は、蒸発面体を構成する吸水布を
給水器としての加湿皿に支持させて、この加湿皿
を暖房器の温風吐出口近くに着脱自在に取付け、
加湿皿に貯留した水を熱伝達管で加熱してその蒸
発を促すとともに、吸水布を温風に接触させて吸
水布からも蒸発を促すようにしたものであるが、
単に吸水布を温風の吐出経路内に局部的に突出位
置する姿勢で装着するものであるために、吸水布
からの蒸発量を大にするべく、吐出経路内への吸
水布の突出量を増やすと、温風の吐出が一層妨げ
られるとともに、殊に温風が吸水布に衝突するこ
とによつてその吐出方向が乱れ易い欠点があり、
又、蒸発させる水を加湿皿に貯留した状態で暖房
機に装着されるものであるため、水の貯留量を多
くするとその重量によつて暖房機の外装ケース等
が変形損傷し易い欠点がある。

本考案は上記実状に鑑みて為されたものであつ
て、広い蒸発面積を備えた蒸発面体を装着するも
のでありながら、温風の吐出が妨げられにくく、
かつ、少ない給水回数で長時間に亘つて加湿作用
を継続させることができる温風暖房機用加湿器を
提供することを目的とする。

上記目的を達成するための本考案の特徴構成
は、冒記した温風暖房機用加湿器において、前記
温風吐出口に着脱自在に装着される格子状の蒸発
面体と、前記蒸発面体とは別個に載置される給水
器とを備え、前記蒸発面体と前記給水器とを毛細
管で接続して、前記給水器の水を前記蒸発面体に
供給するように構成してある点にあり、かかる構
成から次の作用効果を奏する。

即ち、温風吐出口に装着される蒸発面体を格子
状に形成することによつて、広い蒸発面積を確保
しながら、極力温風の吐出の妨げとならないよう
に構成したものであるが、殊に、格子状の蒸発面
体に形成される多数の開口部を通じて温風が吐出
されるから、各々の開口部において温風が蒸発面
体に衝突してその吐出方向が乱されるが、開口部
を通過した後の温風は隣接する開口部を通過して
きた温風と互いに衝突し合い、その結果、全体と
してその吐出方向が元の方向に維持され易い。

つまり、蒸発面体を吐出口に対して一箇所に集
中して装着するのではなく、広い範囲に亘つて分
散して装着するので、温風の吐出方向に乱れが生
じにくいのである。

その上、給水器を蒸発面体とは別個に載置でき
るように構成し、これらの互いに毛細管で接続し
てあるので、貯留水量を多くしても暖房機の外装
カバー等が変形するようなことがなく、給水器へ
の水の補給回数が少ない状態で長時間に亘つて連
続的に加湿作用を行わせることができる。

従つて、蒸発面積を広くして加湿能力を高める
ことができる加湿器でありながら、温風の吐出が
妨げられにくく、かつ、水の補給回数が少ない状
態で長時間に亘つて連続して使用できる温風暖房
機用加湿器を提供できるに至つた。

以下、本考案構成の実施例を図面に基いて説明
する。

第１図において、Ａは室外に対して給排気作用
を行うべく室外から機内燃焼装置１上部まで引込
まれた給排気用二重管２と、前記燃焼装置１下部
には加熱された温風を吐出すフアン３とその対応
前面に設けられた温風吐出口４とから構成された
屋外給排気式温風機であるところの室内ユニツト
である。

加湿器Ｂは吐出温風の熱で蒸発作用を行う格子
状の蒸発面体５とそれへの給水を行う液面ゲージ
６内蔵の給水器７と、両者５，７とを接続するビ
ニールチユーブ製の毛細管８とからなる。

前記蒸発面体５の上下端部左右４箇所に前記温
風吐出口４の開口部を形成する前面板９に係脱自
在な金具１０が付設され、それぞれ断面コの字形
の板状体で上端部金具１０には前記前面板９に嵌
込み係合後固定可能な固定用蝶ネジ１０ａが付設
してある。

第４図はヒートポンプ式冷暖房器の室内ユニツ
トに使用した例を示す。

尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対
照を便利にする為に符号を記すが、該記入により
本考案は添付図面の構造に限定されるものではな
い。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る温風暖房機用加湿器の実施
例を示し、第１図は使用状態を示す縦断側面図、
第２図は全体正面図、第３図は第１図の要部拡大
側面図、第４図は別実施例を示す縦断面図であ
る。 Ａ……室内ユニツト、４……温風吐出口、５…
…蒸発面体、７……給水器、８……毛細管、１０
……金具。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 暖房用室内ユニツトＡにおける温風吐出口４
   を覆う姿勢で蒸発面体５を装着し、前記蒸発面
   体５に含ませた水を吐出温風との接触によつて
   蒸発させるように構成してある温風暖房機用加
   湿器において、前記温風吐出口４に着脱自在に
   装着される格子状の蒸発面体５と、前記蒸発面
   体５とは別個に載置される給水器７とを備え、
   前記蒸発面体５と前記給水器７とを毛細管８で
   接続して、前記給水器７の水を前記蒸発面体５
   に供給するように構成してあることを特徴とす
   る温風暖房機用加湿器。 ２ 前記給水器７には液面ゲージ６が設けられて
   いる実用新案登録請求の範囲第１項に記載の温
   風暖房機用加湿器。