JPS64344Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動車の車体に取付けられる灯器に関
し、その目的は、灯器の車体への着脱を極めて迅
速且つ容易に行うようにしたことである。

車両用灯器の取付構造として実公昭57−14119
号がある。このものは、灯器のハウジングに一方
の面にはクリツプが、他方の面にはビスのねじ穴
が設けられ、クリツプは車体パネルに穿けられた
透孔に挿入係合し、ねじ穴には車体パネルの透孔
よりビスを螺入して灯器を取付けるものである。

周知の如く、自動車の組立ラインにおいては各
種部品の組付けの迅速、容易性を要求される。し
かしながら、上記従来の灯器取付構造による場
合、一方のクリツプはワンタツチで車体パネルに
挿入係合できるが、他方は車体パネルの内側面よ
りビス止めしなくてはならず、作業者は姿勢を変
えて組付作業を行う必要があり、全てをワンタツ
チで取付けることはできない。従つてワンタツチ
で取付けることができないことは取り外しも同様
であり、整備、点検等で灯器を脱着交換する場合
も迅速、容易には行うことができない。

本考案は上記従来の不具合を解消したもので、
以下その実施例について図面により説明する。第
１図において、１はトラツクのリヤボデー、２は
そのコーナポストであり、このコーナポスト２の
部位にリヤコンビネーシヨンランプの灯器３が取
付けられる。尚上記は本考案の灯器３の取付け部
位を一例として示したもので、上記に限定される
ものではない。

本考案の灯器３は第２図乃至第４図に示すよう
にレンズ４が取付けられているハウジング５の灯
器取付位置の車体パネル１２の面より外方の側面
に灯器３の着脱方向に向くコの字形の切欠凹部６
を設け、この切欠凹部６の底面、すなわちハウジ
ング５の垂直面と平行する面に、その面と直交す
る方向に雌ねじ７ａを有するボス７をインサート
する。さらに、切欠凹部６には先端にクリツプ１
０と、クリツプ１０の基部に押圧片８ａとを有す
るリテーナ８を嵌合し、このリテーナ８に開設し
たビス穴９を通じてビス１１によりハウジング５
に固着する。

そして、前記クリツプ１０を車体パネル１２に
穿けられた透孔１３に挿入係合するものである。

上記本考案によると、予めリテーナ８を灯器３
のハウジング５の切欠凹部６に固着して置くこと
により、車体への取付け時にはクリツプ１０を透
孔１３に挿入係合するワンタツチの操作で組付が
完了し、頗る迅速且つ容易に行われる。また、透
孔１３に挿入係合したクリツプ１０はリテーナ８
に設けられている押圧片８ａが車体パネル１２の
外面に弾力的に圧接し、クリツプ１０の係合面を
車体パネル１２の内側面に引き付ける作用を行う
ものであるから、車体パネル１２に取付けられた
灯器３は振動でガタツキを発生することなく定着
している。

灯器３の交換等による車体からの取り外しの場
合には、灯器３の側方でビス１１を取り外し、灯
器３を引き出すことにより切欠凹部６はリテーナ
８を滑動して嵌合が外れ、リテーナ８を車体パネ
ル１２側に置き去りにして灯器３が容易に取り外
される。また再び取付ける場合は、置き去りにし
ているリテーナ８にこれをガイドにして切欠凹部
６を嵌合するものであるから、灯器３の位置決め
調整は全く不要となり脱着作業も迅速、容易に得
られる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の灯器を取付けた車両の一例を
示す斜視図、第２図は本考案灯器の取付状態の側
断面図、第３図は第２図−線拡大断面図、第
４図は本考案主要部の拡大斜視図である。 ３……灯器、５……ハウジング、６……切欠凹
部、７ａ……雌ねじ、８……リテーナ、８ａ……
押圧片、９……ビス穴、１０……クリツプ、１１
……ビス、１２……車体パネル、１３……透孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 灯器取付位置の車体パネル面に穿けられた透孔
   にクリツプを介して係着する灯器において、灯器
   を構成するハウジングの車体パネル面より外方の
   側面に灯器の着脱方向に向くコの字形の切欠凹部
   を設け、クリツプを先端に形成したリテーナを前
   記切欠凹部内に嵌合して側方よりハウジングにビ
   ス止めして成る車両用灯器。