JPS642288Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は円盤状情報記録媒体再生装置に係り、
特に輸送中での衝撃による内部機構の不要なロツ
ク動作を、ロツクネジを特別に用いることなく確
実に防止しうるよう構成してなる円盤状情報記録
媒体再生装置を提供することを目的とする。

以下図面と共に本考案になる円盤状情報記録媒
体再生装置の一実施例について説明する。

まず、本考案になる再生装置の一実施例の概略
構成について第１図を参照して説明する。

デイスク収納ケース１は、ビデオデイスク等の
デイスク２を収納する上板と下板とよりなる樹脂
製のケース本体３と、このケース本体３の開口３
ａを塞ぐ弓形の蓋４とよりなる。

デイスク再生装置１０は、ケース本体３の開口
部を拡開させるケース拡開機構１１、デイスク２
の厚みのある外周グループガードをクランプする
デイスククランプ機構１２、及び蓋４を掛止めす
る機構１３等を有する。

デイスクを再生するに際して、デイスク２が再
生装置１０内のターンテーブル１４上に装着され
る。デイスク装置は、操作者がケース１をその蓋
側より挿入開口１５を通して再生装置１０内にそ
の奥部まで挿入し、この後これを引き出すことに
より行なわれる。ケース１が再生装置１０の奥部
まで挿入されると、蓋４が蓋掛止め機構１３に掛
け止めされ、デイスク２の外周グループガードが
クランプ機構１２によりクランプされ、ケース本
体３だけが矢印X₂方向に引き出される。ケース
本体３が装置外に引き出された段階でプレイ操作
をすると、クランプ機構１２がクランプを解除
し、支持リング１６が下降し、デイスク２はター
ンテーブル１４上に載置され且つ中央孔部分をク
ランプされて装着される。デイスク２はモータに
よりターンテーブル１４と一体的に矢印Ａ方向に
回転し、矢印Y₁方向に移動するピツクアツプ機
構１７により再生される。

停止操作をすると、デイスク２は回転を停止
し、上記の場合とは逆に支持リング１６が上昇し
クランプ機構１２が動作し、デイスク２はターン
テーブル１４の上側の位置に支持される。この状
態で、空のケース本体３を装置内に挿入しその後
引き出すことにより、デイスク２はクランプ機構
１２によるクランプを解除されてケース本体３内
に収納され、蓋４がケース本体３に結合される。
これにより、デイスク２はケース内に回収されて
再生装置１０より離脱される。

次に、上記のクランプ機構１２及び蓋掛止め機
構１３、及びこれに関連する機構について、第２
図乃至第５図を伴せ参照して説明する。第４図は
ロツク前の状態を示し、第５図はロツク後の状態
を示す。ロツクする機構については、本出願人が
先に出願して出願公告となつた特公昭62−4788号
「円盤状情報記録媒体クランプ装置」に記載され
ている。クランプ機構１２は、上側クランプ腕部
材２０と下側クランプ腕部材２１とを軸２３に軸
支してなる。蓋掛止め機構１３は、コ字状腕部材
２４ａ，２４ｂを夫々回動支持板２５ａ，２５ｂ
上のピン２６ａ，２６ｂに軸支してなる。腕部材
２４ａ，２４ｂは、上側の鉤状掛止め腕２４a_-1，
２４b_-1と下側のカム腕２４a_-2，２４b_-2とより
なる。各カム腕２４a_-2，２４b_-2に対応して固定
ピン２７ａ，２７ｂが設けてある。

回動支持板２５ａ，２５ｂは夫々軸２８ａ，２
８ｂに軸支してあり、先端側が本考案の要部をな
すピン２９により互いに連結してある。この回動
支持板２５ａ，２５ｂは、係止腕３０ａ，３０ｂ
を奥部まで挿入されたケース１に押されてばね３
１に抗して夫々軸２８ａ，２８ｂを中心として反
時計及び時計方向に回動する。

この支持板２５ａ，２５ｂの回動により、腕部
材２４ａ，２４ｂがカム腕２４a_-2，２４b_-2と固
定ピン２７ａ，２７ｂとの案内動作により回動し
て、鉤状掛止め腕２４a_-1，２４b_-1が蓋４を掛止
めする。

特に第４図に示すように、３２はＬ字状ロツク
アームであり、シヤーシ上の軸３４に軸支してあ
り、一方の腕部３２ａはセルフロツク機構と連結
してあり、他方の腕部３２ｂには、途中に係止用
リブ部３２b_-1、先端に係止部３２b_-2が形成して
ある。

３３はセルフロツク機構であり、シヤーシ上所
定位置に固設してある。このセルフロツク機構３
３は、ロツド４０が矢印X₁方向に押されたとき
にこれをロツクし、ロツク状態にあるロツド４０
が再度同方向に押されたときにこれに対するロツ
クを解除する構成のものである。ロツド４０の周
囲には復元用ばね４１が設けてあり、ロツド４０
の先端には、上記腕部３２ａと連結するアダプタ
４２が固定してある。

特に右側の回動支持板２５ｂの回動により折曲
腕部２５b_-1がアダプタ４２を矢印X₁方向に押
し、アダプタ４２は第５図中一旦二点鎖線で示す
位置まで移動し、この後逆に矢印X₂方向にオー
バストローク分戻つて実線で示す位置にセルフロ
ツク機構３３の作用でロツクされる。

アダプタ４２の移動に応じて、Ｌ字状ロツクア
ーム３２が回動し、係止用リブ部３２b_-1が矢印
X₁方向に移動した連結用ピン２９の下部２９ａ
を係止し、回動支持板２５ａ，２５ｂを回動位置
にロツクする。

また、ロツクアーム３２の係止部３２b_-2が上
側クランプ腕部材２０の垂下ピン３５を係止し、
上側クランプ腕部材２０をロツクする。このロツ
クされた腕部材２０と水平位置にある下側クラン
プ腕部材２１（第２図及び第３図中二点鎖線で示
す）とでデイスク２の外周グループガードがクラ
ンプされる。

上記構成の装置において、ピツクアツプ機構１
７及び回動支持板２５ａ，２５ｂは外部衝撃によ
り動作し易い状態にある。即ち、回動支持板２５
ａ，２５ｂについてみると、これらは単にばね力
の弱いばね３１の作用により、ストツパとして機
能する固定ピン２７ａ，２７ｂと協働して第１図
に示す位置に保持されているものであり、衝撃に
よりロツクされる方向にロツクされる位置まで回
動する場合がある。これがロツクされるとデイス
ク装着が出来なくなる。そこで、衝撃が作用する
輸送に際しては、ロツクネジを使用して、ピツク
アツプ機構１７及び回動支持板２５ａ，２５ｂを
夫々第１図に示す位置に強固に固定する耐衝撃に
対する安全を図つている。こゝで、ピツクアツプ
機構１７を固定するためのロツクネジは再生装置
の上側に配されるものであり、再生に際しては間
違いなく取り外されるが、回動支持板２５ａ，２
５ｂに対するロツクネジは再生装置の背面側に位
置するものであり、取外しを忘れる場合が考えら
れる。ロツクネジの取り外しを忘れると、デイス
ク装着が出来ない。

本考案は上記の問題点を解決したものであり、
回動支持板に対するロツクをロツクネジを使用す
ることなく確実に行ないえ、しかもデイスク装着
に際してロツクを確実に解除しうる構成としたも
のである。

クランプ機構１２において、下側クランプ腕部
材２１は中央に凹状切欠２１ａを有する二叉形状
としてあり、輸送時の電源オフのときには、ばね
３７の作用により時計方向に回動して下方に傾斜
した状態にある。この詳細については本出願人が
先に提案した実願昭55−108488号「円盤状記録媒
体再生装置における記録媒体昇降機構」に記載し
てある。

また前記ピン２９は、第２図及び第３図に示す
ように、高さ寸法をｈとしてあり、凹状切欠２１
ａに対向する高さまで突出している。なお、高さ
寸法ｈは、下方に傾斜回動変位しているクランプ
腕部材２１の切欠２１ａの高さよりは高いが、水
平とされた場合での切欠の高さよりは低いように
定めてある。

これにより、回動支持板２５ａ，２５ｂは衝撃
によりばね３１に抗してロツク方向に回動しうる
が、この回動は、ピン２９の上部２９ｂが切欠２
１ａの面に衝合してロツクされる位置に到る前の
位置で制限される。然して、輸送時での回動支持
板の不要なロツクはロツクネジを使用することな
く確実に防止出来る。

また、再生装置は電源をオンとしない限りはケ
ースの挿入が制限される構成としてあり、デイス
クを装着するに際して、電源スイツチをオンとす
る。このスイツチ操作によりモータ（図示せず）
が起動し、支持リング１６が上昇し、下側クラン
プ腕部材２１はばね３７に抗して反時計方向に二
点鎖線で示す水平位置にまで回動してクランプ待
機状態となる。これにより、下側クランプ腕部材
２１の切欠２１ａはピン２９より高い位置に到
り、回動支持板２５ａ，２５ｂはロツクされる位
置まで回動しうる状態となる。然して、ケース１
の挿入により、クランプ機構１２及び蓋掛止め機
構１３が正常に動作し、前記のようにデイスク２
がクランプされ蓋４が掛止めされる。

また、下方に回動変位した下側クランプ腕部材
２１の切欠２１ａに衝合する部材として、上記ピ
ン２９の代わりに、回動支持板２５ａの一部を上
方に折曲してなる高さ寸法ｈの折曲片を利用する
こともできるのは勿論である。

更に、上記実施例においては、回動支持板側に
特別の高いピン又は折曲片を設けて、これを下側
クランプ腕部材２１により受け止める構成として
あるが、これとは逆に下側クランプ部材２１に特
別の係止部を設けこの係止部が今までの形状の回
動支持板の一部を受け止める構成とすることもで
きるものである。要は、下方に傾斜している下側
クランプ腕部材と回動支持板２５ａ，２５ｂとの
間で、回動支持板のロツクされる位置までの移動
が制限されるように構成してあればよいものであ
る。

上述の如く、本考案になる円盤状情報記録媒体
再生装置によれば、記録媒体クランプ機構の電源
がオフとされているときに下方に回動変位してい
る下側クランプ腕部材と、再生装置内に挿入され
るケースに押されて移動してロツクされる作動機
構との間で当該作動機構がロツクされる位置まで
の移動を制限する構成としてあるため、特別のロ
ツクネジを用いることなく、輸送中での衝撃によ
る作動機構の移動されてのロツクを確実に制限す
ることが出来、しかも、輸送後再生をすべく電源
をオンとすれば作動機構の移動制限が確実に解除
されるため、特別にロツク制限解除操作をするこ
となくケース挿入による記録媒体のクランプを正
常に行なうことが出来るという特徴を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案になる円盤状情報記録媒体再生
装置の一実施例の電源がオフとされているときで
の状態を概略的に示す斜視図、第２図及び第３図
は夫々第１図中本考案の要部を拡大して示す正面
図及び側面図、第４図及び第５図は夫々ロツク前
の状態及びロツクされた状態を示す図である。 １……デイスク収納ケース、２……デイスク、
３……ケース本体、４……蓋、１０……デイスク
再生装置、１１……ケース拡開機構、１２……デ
イスククランプ機構、１３……蓋掛止め機構、１
４……ターンテーブル、２１……下側クランプ腕
部材、２１ａ……凹状切欠、２９……ピン、３２
……Ｌ字状ロツクアーム、３３……セルフロツク
機構。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ケースが挿入されたときに該ケース内の円盤状
   情報記録媒体をクランプする上側クランプ腕及び
   回動自在な下側クランプ腕からなるクランプ機構
   と、再生装置内に移動可能に設けてあり、挿入さ
   れる上記ケースにより押されて移動して該クラン
   プ機構を動作状態に設定する作動機構とを有して
   なる円盤状情報記録媒体再生装置において、該ク
   ランプ機構中電源がオフとされている非クランプ
   状態で下方に回動変位し、かつ、電源がオンの時
   該上側クランプ腕と協働して該円盤状情報記録媒
   体をクランプできるよう水平位置に変位している
   上記下側クランプ腕及び該作動機構の少なくとも
   一方に係止部を設けてなり、該下側クランプ腕が
   下方に回動変位している際に該作動機構がケース
   挿入時におけるロツクされる位置までの移動を制
   限する機構を具備してなる円盤状情報記録媒体再
   生装置。