JPS639564Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はコークス炉の炉蓋枠下部及び該炉蓋枠
下部に連設されたタールパン（以下単にタールパ
ンという。）を掃除するための装置に関するもの
である。

（考案が解決すべき従来技術の問題点） タール受部上には溶解タールを主とするコーク
ス滓等の付着物がある。この付着物を従来の機械
的スクレーパ等による掻取り方式で掃除すると、
溶解タールは掃除刃から逃げ易くて掃除しにく
く、また多少固まるとその粘着性により掃除刃に
付着してしまい、掃除効率が低下するばかりでな
く付着滓除去等メンテナンスの頻度が多くなる。
しかもタール受部は掃除がしにくい複雑な形状で
ある。従つて従来の掻取り方式では完全な掃除は
極めて困難であり、人手を要するという不具合を
免れなかつた。

（考案の目的） 本考案は前記従来の問題点を解決するために創
案されたもので、高圧水洗浄によりタール受部を
確実にかつむらなく掃除することができるコーク
ス炉タール受部の掃除装置を提供することを目的
とする。

（考案の構成） 本考案のコークス炉タール受部の掃除装置はコ
ークス炉炉団方向に走行するコークス炉まわり作
業機械において炉蓋粋掃除機又は炉蓋取機を支持
する支持フレームの下部に、コークス炉の炉蓋枠
下部及び該炉蓋枠下部に連設されたタールパン
（タール受部）のタール流下方向に沿うガイドレ
ールを設け、該ガイドレールに沿い前後進可能に
台車を設け、該台車に、前記タール受部を指向す
る高圧水噴射ノズルをタール流下方向と直角方向
に横行可能に搭載したことを特徴とする。

（実施例） 以下本考案の一実施例を図面により説明する
と、図中１は対向壁２の外面に左右２個のガイド
ローラ３を有する形の台車で、該台車１の対向
壁２間には互に逆ねじに形成した平行な２本のネ
ジ棒４，５がギヤ機構６を介してオイルモータ７
により互に反対方向に回転駆動可能に架設されて
いる。８は対向部にガイド溝９を有する平行な２
本のレールで、該レール８はタールパン１０とコ
ークス炉の炉蓋枠下部１１からなるタール受部の
タール流下方向に沿うよう、炉蓋枠掃除機又は炉
蓋取機の支持フレーム１２の下部にタール受部の
タール流下方向と直角方向に対向して設けた取付
壁１３に固設支持されている。１４はタール受部
のタール流下方向と直角方向に対向する平行な２
本のレバーで、該レバー１４はギヤ機構１５を介
してパルスモータ等特殊モータ１６により回転駆
動可能に前記取付壁１３間に架設してある軸１７
に装着されている。前記台車１はこのレバー１４
の先端にリンク１８を介して連結されると共に、
レール８のガイド溝９にガイドローラ３を介して
係合して装着されており、かくして特殊モータ１
６によりレバー１４を回動することによつてレー
ル８に沿い、つまり第１図に矢印Ｘで示すタール
受部のタール流下方向に沿い前後進可能な構成と
なつている。

１９は台車１内に設けたネジ棒４，５に螺合し
ている横行台で、該横行台１９にその近傍の掃除
面を指向する高圧水噴射ノズル２０が装着されて
おり、かくして高圧水噴射ノズル２０がオイルモ
ータ７によりネジ棒４，５を回転することによつ
て第３図、第４図に矢印Ｙで示すタール受部のタ
ール流下方向と直角方向（ネジ軸方向）に沿い横
行可能かつ横行台１９の近傍の掃除面に給水ホー
ス２１を介して給水源から送られた高圧水を噴射
可能な構成となつている。

（作 用） 高圧水噴射ノズル２０を、高圧水を噴射させな
がらオイルモータ７により片道分Ｙ方向に横行さ
せた後特殊モータ１６により高圧水洗浄範囲が互
にある程度ラツプするようＸ方向に移動し、再び
オイルモータ７により反対方向に片道分Ｙ方向に
横行させる。この掃除手順を繰返すことによりま
ず炉蓋枠下部１１が、次いでタールパン１０が上
部から下部へと高圧水洗浄によつて掃除される。
炉蓋枠下部１１の掃除は高圧水洗浄によれば炉蓋
着のままでもできるという利点がある。特殊モー
タ１６は高圧水噴射ノズル２０のそれぞれのＸ方
向移動量に応じた回転数で回転し停止するよう制
御するのにパルスモータ等が有効である。

（考案の効果） 以上の通り本考案はコークス炉の炉蓋枠下部及
び該炉蓋枠下部に連設されたタールパン（タール
受部）が側面視で屈曲した複雑な形状であるにも
かかわらずガイドレールによつて台車をタール受
部のタール流下方向に沿い移動可能にしており、
この台車に、タール受部を指向する高圧水噴射ノ
ズルをタール受部のタール流下方向と直角方向に
横行可能に設けているから、高圧水噴射ノズルを
タール受部に常に指向させながらその洗浄範囲に
むらなく高圧水を噴射することができるから、タ
ール受部を高圧水洗浄によりむらなくかつ確実に
掃除できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の装置構成を概略的に
示す側面図、第２図は第１図の−線断面図、
第３図は第１図の−線断面図、第４図は第１
図の矢視図、第５図は第３図の−線断面図
である。 １……台車、２……対向壁、３……ガイドロー
ラ、４，５……ネジ棒、６……ギヤ機構、７……
オイルモータ、８……レール、９……ガイド溝、
１０……タールパン、１１……炉蓋枠下部、１２
……支持フレーム、１３……取付壁、１４……レ
バー、１５……ギヤ機構、１６……特殊モータ、
１７……軸、１８……リンク、２０……高圧水噴
射ノズル、２１……給水ホース。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 炉蓋枠掃除機又は炉蓋取機の支持フレーム下部
   に、コークス炉の炉蓋枠下部及び該炉蓋枠下部に
   連設されたタールパン（タール受部）のタール流
   下方向に沿うガイドレールを設け、該ガイドレー
   ルに沿い前後進可能な台車を設け、該台車に、前
   記タール受部を指向する高圧水噴射ノズルをター
   ル流下方向と直角方向に横行可能に搭載したこと
   を特徴とするコークス炉タール受部の掃除装置。