JPS6393800A - 抗人フイブリンモノクロ−ナル抗体ならびにその使用法 - Google Patents

抗人フイブリンモノクロ−ナル抗体ならびにその使用法

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JPS6393800A
JPS6393800A JP61237876A JP23787686A JPS6393800A JP S6393800 A JPS6393800 A JP S6393800A JP 61237876 A JP61237876 A JP 61237876A JP 23787686 A JP23787686 A JP 23787686A JP S6393800 A JPS6393800 A JP S6393800A
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fibrin
human
human fibrin
mouse
monoclonal antibody
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JP61237876A
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Jiro Tsubouchi
坪内 二郎
Denichi Mizuno
水野 伝一
Mutsumi Kazama
風間 睦美
Hidemi Ishii
秀美 石井
Masahiko Nakano
昌彦 中野
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Original Assignee
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ハイブリドーマから産生される新規なモノク
ローナル抗体ならびに、その使用法に関する。
さらに詳しくは、本発明は、ハイブリドーマにより産生
される新規な抗人フィブリンモノクローナル抗体、特に
人フィブリンのβ鎖N H,末端ペプチドを抗原として
認識するモノクローナル抗体、該モノクローナル抗体を
産生ずるハイブリドーマ、及ヒR1モノクローナル抗体
を用いる人フィブリンまたはフィブリン分解物、特にB
aI2−42ペプチドの酵素免疫測定法に関する。
〔従来の技術〕
凝固系が活性化されて生ずるトロンビンは、フィブリノ
ーゲンのBB鎖NH,末端側のArg (β−14)−
Guy(β−15)結合を切断して、フィブリノペプチ
ドB (FPB)を遊離する。一方、線溶系が活性化さ
れて生ずるプラスミンは、フィブリノーゲンやFPBの
残存するフィブリンに作用して、Bβ鎖N H。
末端側のArg (β〜42)−Ala(β−43)結
合を切断してBβ1−42ペプチド(以下 Bβ1−4
2)を遊離する。
またプラスミンは、トロンビンにより、FPBの遊離し
た後のフィブリンに作用して、BaI2−42ペプチド
(以下 BaI2−42 )を遊離する。したがってB
β1−42.  BaI2−42はトロンビンとプラス
ミンとの作用を直接反映して変動し、その動態は播種性
血管向凝固症候群(DIC)をはじめとする各種血栓性
疾患、線溶亢進状態の病態解析に、きわめて重要な指標
となる。また、ヘパリンやウロキナーゼなどの抗凝固・
線溶剤の治療効果の判定にも、きわめて鋭敏な指標とし
て重視されている。
現在、BaI2−42の測定はラジオイムノアッセイ(
以下 RIA)が用いられているが、筒便性に問題があ
ること、用いている抗体がBaI2−42に対する抗血
清でありBaI2−42とBβ1−42との漏別定量は
出来ない。
一方、近年、人フィブリンのCNBr分解物(Aα17
−51. BaI2−118.  γ1−78) !で
あらかじめ免役したBa1b/Cマウスの脾細胞とマウ
スミエローマ細胞P3X63Ag8 、653との細胞
融合によりBaI2−42 ニ特異的なモノクローナル
抗体が作製され、この抗体を用いたRIAおよび酵素免
疫測定法(以下 ELISA)が考案された(日本公開
特許公報 昭6O−185800)。
この抗体は免疫グロブリンクラスがIgG+に属し、人
フィブリノーゲン、Bβ1−42を含有するペプチドフ
ラグメントとは反応せず、人フィブリン、BaI2−4
2を含有するペプチドフラグメントと結合する。さらに
は、ラビットフィブリノーゲンのトロンビン分解から生
じる産物とは反応しないことが報告されている。RIA
は抗体結合放射能標識抗原の作製が煩雑であり、しかも
その使用はR1施設に限定されている為、一般的でない
。ELISAは抗体と固体担体上の人フィブリンのBa
I2−42を含有するペプチドフラグメントからなる競
合抗原およびマウス免疫グロブリンと結合する酵素結合
抗体の各々の既知量と接触させる方法であり、この方法
では、固体担体上のBaI2−42ペプチドフラグメン
トに結合した抗体を酵素標識抗マウス免疫グロブリン抗
体で検出するという2段階の反応が必要であり、手法が
煩雑となる。
抗人フィブリンモノクローナル抗体に関しては、マツエ
ダら(Science、222.1129〜1132.
1983)が、人フィブリンのBβ鎖のNH2末端類似
の合成へブタペプチドのカルボキシ末端に位置するシス
ティン残基とマレイミドベンゾイル化キーホールリンペ
ットヘモシアニンとの複合体で免疫された雌Ba1b/
Cマウスからの肺臓細胞と5P210マウスミエローマ
細胞との細胞融合から調製されるハイブリドーマから人
フィブリンに結合し、免疫グロブリンクラスがいずれも
igc、に属する3つのモノクローナル抗体を開発した
と述べられている。しかし、これら抗体がBaI2−4
2の測定に特に有用な抗体であるか否かは明らかではな
い。
〔本発明が解決しようとする問題点〕
枝上の現状において各種血栓性疾患の診断、線溶先進状
態の病態解析に、及びこれらに関する研究で利用し得る
より高い特異性を有する抗体及びより簡便で特異性の高
いBaI2−42の測定法の開発が望まれていた。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明によれば、人フィブリンBβ鎖NH,末端ペプチ
ドに対するモノクローナル抗体、殊に人フィブリノーゲ
ンとは反応せずフィブリンならびにBβ鎖NH,末端ペ
プチドを含むフィブリン分解物に結合する高度に特異的
モノクローナル抗体、該モノクローナル抗体を産生ずる
ハイブリドーマ細胞及び酵素標識した該モノクローナル
抗体を用いるBaI2−42ペプチドのELISAによ
る測定方法が提供される。
本発明のハイブリドーマ細胞は、ケーラーとミルシュタ
インの方法(K3hler and Milstein
、Nature+」刹、495〜497.1975 )
として知られた手法によって産生される。
人フィブリンβ鎖NH,末端アミノ酸配列を含む合成ペ
プチドGly−His−Arg−Pro−Leu−As
p−Lys−Cysのシスティンを担体蛋白に架橋剤で
結合させた複合体でマウスを免疫した後、このマウスの
脾細胞をマウスミエローマ細胞と融合させ、ハイプリド
ーマ細胞を得た。
担体蛋白としては、キーホールリンペットヘモシアニン
や牛血清アルブミンのような抗原性が非常に弱い蛋白が
適当である。
合成ペプチドはシスティンを介して担体蛋白と結合させ
て方向性を持たせる必要があり、この目的に合った結合
方法であれば一般に用いられている架橋剤を用いること
ができる。N−サクシニミディイル−4−(N−マレイ
ミド)−ブチレイト(SNBu)やN−サクシニミディ
イル−3−(2−ピリジルジチオ)プロピオネート(S
PDP)等が適している。
人フィブリノーゲンならびに人フィブリンを固定したマ
イクロタイタープレートを用いて、人フィブリンを固定
したプレートにのみ強く結合する抗体を産生ずるハイプ
リドーマ細胞が単離され、最終的に14株がクローン化
された。
このようにして得たハイブリドーマは栄養培地中でまた
哺乳動物の腹腔内で増殖させることができ、産生じた抗
体は培養上清またはその哺乳動物の腹水または血清より
精製することができる。一般的には、遠心分離、透析、
硫酸アンモニウムによる塩析、DEAEセルロースを用
いるカラムクロマトグラフィー、ゲル濾過、アフィニテ
ィークロマトグラフィー等のような単離および精製法が
挙げられる。
このようにして得たこの発明の抗人フィブリンモノクロ
ーナル抗体は、全て人フィブリノーゲンならびに人フィ
ブリノーゲンのプラスミン分解産物Bβ1−42には結
合せず、人フィブリンならびに人フィブリンのプラスミ
ン分解物Bβ15−42に対して強い結合能を有してい
た。 また、免疫グロブリンクラスは、IgG、かIg
Gzbに属する抗体であり、ウサギ、ラット、マウスの
フィブリノーゲンのトロンビンによる分解物への結合性
より、異なる抗原認識部位を持つ抗体が得られた。また
、ここで得られた抗体は、酵素を標識しても、人フィブ
リンならびにBaI2−42に対する特異的結合性の低
下はわずかであった。
以上の性質を有しているので、本発明で得たモノクロー
ナル抗体に酵素を標識して使用することにより検体中の
BaI2−42を簡便に測定することが可能になった。
即ち、被検体中のBaI2−42と酵素を標識した抗人
フィブリンモノクローナル抗体と抗原抗体反応を行なわ
せた後、残存する標識抗体を人フィブリンあるいは免疫
抗原で被覆した不溶性担体により2回目の抗原抗体反応
を行なわせる。該担体を分離し担体に結合した酵素量を
測定するか、被検体と該担体の混合液に標識抗体を添加
し一定時間後、担体を分離し担体に結合した酵素量を測
定するかのいずれかの方法を用いて測定することが出来
る。なお、酵素量の測定は通常の方法を利用することが
でき、いずれの場合もあらかじめ作成しておいた検ff
i &iから被検体中のBaI2−42 ffiを算出
することができる。
また、抗体に標識する酵素としては、β−D−ガラクト
シダーゼ、パーオキシダーゼ、アルカリフォスファター
ゼ、グルコースオキシダーゼ等が使用でき、標識方法と
しては、「単クローン抗体」(岩崎 辰夫 他著、講談
社すイエンティフィク、1984)、  r酵素免疫測
定法」 (第2版、石川 栄治、医学書院、1982)
等に記載されている如く自体公知の方法で標識抗体を得
ることができる。
以下、この発明の方法を実験の詳細をもって説明するが
、それらは例示のためのものであって限定したものでは
ない。
(1)免疫に使用される抗原の調製 合成ヘプチドGly−His−Arg−Pro−Leu
−Asp−Lys−Cysは■ペプチド研究所(大阪市
箕面市)より購入した。
キーホールリンペントヘモシアニン(以下  にLll
)30mgをリン酸媛衝生理食塩水pH7,4(以下P
BS) 2mlに?岩屑させ、N−サクシニミディイル
−4−(N−マレイミド)−フ゛チレイト(SMBu)
 3■を?8解した0、1艷のDMSOを添加した。2
5°Cで40分反応後、PBSで平衡化したセファデッ
クスG2Sカラムにかけて非結合のSMBuを除去した
。蛋白画分に上記ペプチド3■を溶解した0、1dのP
BSを加え、4℃で48時間反応させた。再びセファデ
ックスG25カラムにかけて非結合のペプチドを除去し
、ペプチドとKLHの複合体を30mg得た。
(2)免疫脾細胞の調製 6〜8週齢のBa1b/Cマウスの腹腔内に実施例1の
(1)で作製した抗原100.ugと完全フロイントの
アジュバント(Complete Freund′s 
adjuvant)とのエマルジョンを投与した。3週
間後に、抗原100尾の生理食塩溶液を静脈内投与した
。最終投与の4日後に、マウスを層殺し、肺臓を採取し
、細胞融合に用いた。
(3)ハイブリドーマの調製 肺臓をピンセットでほぐし、細胞をし一グルタミン0.
29g#、ピルビン酸0.11g#、硫酸カナマイシン
0.06g#、結晶ペニシリンG−K O,06g/!
及びNaHCO:+ 1.2 g /lを補充したRP
MI−1640培地(以下 RP旧−1640)に懸濁
し、ナイロンメツシュを通過させることにより単細胞浮
遊液を得た。
浮遊液中の赤血球を0.83χ塩化アンモニウム溶液(
9容量)と0.17M )リス(ヒドロキシメチル)ア
ミノメタン塩酸緩衝液(pH7,6,1容量)との混液
で4°Cで2分間処理して破壊し遠心分離により除去し
た。
10χウシ胎仔血清加RPMI−1640(以下10χ
FCS−RPMI−1640)中で培養した対数増殖期
のマウスミエローマ細胞5P210をRPMI−164
0で2回洗浄した。
脾細胞とマウスミエローマ細胞とを10=1の比率でR
PMI−1640に懸濁し、培地を遠心分離により除去
した。細胞を水浴中で37°Cに加温した。この細胞に
、あらかじめ37°Cに加温した平均分子量1500の
50χポリエチレングリコール?容ン夜(ベーリンガー
・マンハイム山之内社製)1+l!2を1分間かけて徐
々に加え、さらに1分間反応させた。反応混合物に4分
間かけてRPMI−16409−を滴下して細胞融合反
応を停止させた。遠心分離して上清を除去し、5 X 
10”細胞/mβの濃度が得られるように10χFC3
−RP旧−1640に再懸濁し、次いで96穴マイクロ
ウエルプレート上に100μEずつ分注した。5.5z
炭酸ガス気中37°Cで1日培養した後、アミノプテリ
ン(4X 10−’M)、チミン7(1,6X 10−
’M)およびヒボキサンチン(I X 10−’M)を
含有する10χ−Fe2−RP旧−1640(以下11
AT培地)100μ2を各ウェルに添加した。1日後、
各ウェルから半量の培地を吸引除去しIIAT培地を1
00pIl添加した。その後、2日または3日毎に半量
の培地を新たなHAT培地と交換し、培養を続げた。細
胞融合14日後にハイブリドーマ細胞の増殖がほぼ全ウ
ェルで認められた。
(4)抗人フィブリンモノクローナル抗体のアッセイ ハイプリドーマ培養上清中の大フィブリンと結合し、人
フィブリノーゲンとは結合しない抗人フィブリンモノク
ローナル抗体のスクリーニングは人フィブリンあるいは
人フィブリノーゲンを固定したマイクロプレートを用い
て酵素免疫定量法により行なった。
大フィブリンの固定は96穴イムノマイクロプレート(
ヌンク社製)の各ウェルに100戸/mff1となるよ
う生理食塩水に溶解した人フィブリノーゲン溶液50μ
2を添加し、室温1時間吸着させ、次にCaCl zを
20mMとなるように添加した生理食塩水に溶解したト
ロンビン20/mfを各ウェルのフィブリン溶液に50
μi添加し、室温1時間反応させフィブリノーゲンをフ
ィブリンに変換させることにより行なった。
EDTAを5mMとなるように添加したPBS溶液(以
下 EDTA−PBS)に100厚/dとなるように溶
解した人フィブリノーゲン液50μEをイムノマイクロ
プレートの各ウェルに添加し、室温2時間静置し、ウェ
ルに人フィブリノーゲンを吸着させた。両プレートはE
DTA−PBSで3回洗浄後、0.2χウシ血清アルブ
ミンEDTA−PBS溶液を加え、ウェルを完全にブロ
ックした。各ウェルに上記で得たハイプリドーマ培養上
清50μ2を添加し、室温で1時間インキエベートした
結合した抗体の検出はベクタスティンABCキント(ベ
クターラボラトリーズ社製)を用いた。即ち、プレート
を0.05X−Tween20を含むEDTA−PBS
(以下Tween20−EDTA−PBS)で3回洗浄
後、ビオチン化ヤギ抗マウスイムノグロブリン抗血清を
50μ!添加し、1時間反応させた。
Tween20−EDTA−PBSで洗浄後、50pl
のアビジン化パーオキシダーゼを添加し、20分間反応
させた。
0.05χ−Tween20添加PBS (以下 Tw
een20−PBS)で3回洗浄後、各ウェルに0.0
3χH20□と0.8■/IMIlオルトフェニレンジ
アミンの100mMクエン酸緩衝液(pH5,0)との
等置部合液を100μ2加え室温でインキュベートした
。2N〜硫酸を100μ!加えて反応を停止して、八4
.。の吸光度を測定した。
大フィブリノーゲンに対して結合能を示さず、人フィブ
リンに対して結合能を示す培養液を抗人フィブリン抗体
を産生ずる培養液として選んだ。
人フィブリンと人フィブリノーゲンに対して種々の結合
を示す抗体が認められたが、人フィブリノーゲンとは結
合せず人フィブリンに結合する抗人フィブリン抗体は7
25培養液中18培養液で検出された。
(5)抗人フィブリンモノクローナル抗体産生バイプリ
ドーマのクローニング 抗フィブリン抗体活性をもつハイブリドーマ培養液を、
Ba1b/Cマウスの胸腺細胞をフィーダ一層(L X
 10’細胞/m2)として用い、24穴平底マイクロ
プレートに移した。増殖してきたハイブリドーマはBa
1b/Cマウスの胸腺細胞をフィーダーFI(IX10
7細胞7m1)として用い、96六マイクロプレートを
用いて限界希釈法によりクローニングした。
クローニング操作は2度行なった。かくして、14株の
ハイブリドーマを得た。
(6)抗人フィブリンモノクローナル抗体の精製(5)
で得たハイブリドーマ2〜5 X 106細胞を、10
日前および3日前に各々0.5艷のプリスタンを腹腔内
に投与したBa1b/Cの腹腔内に移植した。約1週間
後、マウスの腹腔より腹水を採取し、その腹水から抗人
フィブリンモノクローナル抗体を50χ飽和硫酸アンモ
ニウム溶液により単離した。さらに、少量のPBSに溶
解した硫酸アンモニウム沈殿残渣はアフィゲルプロティ
ンA−MAPSキット(バイオラッド社製)を用いて精
製した。最終的に、PBSに透析して、4°Cあるいは
凍結保存した。腹水1m!あたり0.5〜6■の精製抗
体を得た。
(7)抗人フィブリンモノクローナル抗体の特異性精製
した抗人フィブリンモノクローナル抗体を(4)で示し
た方法に準じて人フィブリンならびに人フィブリノーゲ
ンを固定したマイクロプレートへの結合性につき検討し
た。抗体は0.2χBSA、0.05χTween20
を添加したPBSで段階希釈し、50μlをマイクロプ
レートのウェルに加えた。FbMoAb−12を用いた
結果の一例を第1図に示す。
抗体が高濃度存在下でもプレートに固定したフィブリノ
ーゲンへの結合はみられず、FbMoAb−12は人フ
ィブリンに高度に特異的に結合する抗体である。
FbMoAb−12以外の抗体もほぼ同様の結合特異性
を示した。
この実験系では、抗人フィブリノーゲン抗体または抗人
フィブリノーゲン血清を用いた場合は、人フィブリン、
人フィブリノーゲンで同程度の結合がみられた。
(8)抗体の免疫グロブリンクラスの同定精製した抗人
フィブリンモノクローナル抗体の免疫グロブリンのクラ
スを羊マウスイムノグロブリンクラス特異的抗血清(メ
ロイラボラトリー社製)を用いてオクタローニー法で同
定した。その結果を表1に示した。14種の抗体のうち
11種はrg61.3種はIgGtbであった。特に現
在までIgGzbクラスの抗人フィブリンモノクローナ
ル抗体は知られていない。
(以下余白) 表1 FbMoAb 1      1gG+FbMoAb 
2      1gG+FbMoAb 3      
1gG+FbMoAb 4      1gGzbFb
MoAb 5      1gG+FbMoAb 6 
     1gG+FbMoAb 7      1g
GzbFbMoAb 8      1gG+FbMo
Ab 9      1gG+FbMoAb 10  
    1gG+FbMoAb 11       I
gGzbFbMoAb 12      1gG+Fb
MoAb 13      1gG+(9)抗人フィブ
リンモノクローナル抗体の種特異性 得られた抗体10種につき、ウシ、ブタ、イヌ。
ウサギ、モルモット、ラットマウスのフィブリン、フィ
ブリノーゲンへの結合性を人フィブリンへの結合性と比
較した。方法は実施例1の(3)に示した方法に準じ、
各種動物のフィブリン、フィブリノーゲンを固定したプ
レートを用いる6#−素免疫定量法によりおこなった。
ウシ、ブタ、イヌ、ウサギ、モルモット、ラットのフィ
ブリノーゲンはSigma社より購入した。マウスのフ
ィブリノーゲンはddYマウスより採取したクエン酸加
血漿より、クリオプレシピテーシジン、冷エタノール分
画。
リジンセファロースによるプラスミノーゲンの除去、2
0χ飽和硫酸アンモニウムによる塩析を組み合わせて精
製したものを用いた。いずれの抗体も各種動物のフィブ
リノーゲンに対する結合は認められなかった。フィブリ
ンに対する結合性を表2に示す。人のフィブリンに対す
ると同様に強く結合する抗体は+、大のフィブリンに較
べて結合性が弱い抗体は士、結合性が非常に弱いか全く
結合しない抗体は−で示した。
表2 FbMoAb   1  −  −   +   −十
    −−FbMoAb4  −  +  −+  
 −−FbMoAb3  −  −   十  +  
   +     −−FbMoAb5  −++  
 +   −−FbMoAb6 − −  +  + 
  +   −−FbMoAb7  −  −   +
   +     十    −−FbMoAb  8
  −  +  +   +   −±FbMoAb1
2 − −  +  +   十  士  士FbMo
Ab13  − −   +   +     十  
  士    士FbMoAb14  −  −   
+   +     十    士    士抗人フィ
ブリンモノクローナル抗体はa)ウサギ、ラット、マウ
スのフィブリンとは結合しない抗体、 b)ウサギのフ
ィブリンとは結合するがラントおよびマウスのフィブリ
ンとは結合しない抗体。
C)ウサギのフィブリンならびに結合性は弱いが、ラッ
トおよびマうスのフィブリンと結合する抗体の3種類に
大別することが出来た。イヌ、ウサギ。
モルモットならびに結合性は弱いながらもラット。
マウスのフィブリンに結合することは、これら抗体が、
大以外の動物のフィブリンならびにフィブリンのプラス
ミンによる分解物の定量に応用できることを示唆するも
のである。また、抗人フィブリンモノクローナル抗体の
応用として考えられる抗人フィブリンモノクローナル抗
体を用いる診断。
治療薬の開発において、イヌ、ウサギ、モルモット、ラ
ット、マウス等を用いて動物実験が可能となり、非常に
有用な抗体となることが明らかとされた。
(1)西洋ワサビ・パーオキシダーゼによる標識抗人フ
ィブリンモノクローナル抗体FbMoAb LFbMo
八b へ、FbMoAb 12に、過よう素酸酸化法(
単りローン抗体、岩崎 辰夫 他著、講談社すイエンテ
ィフィク、1984)を用いて西洋ワサビ・パーオキシ
ダーゼ(以下1(RP)を標識した。1mgの蒸留水に
溶かした4mgのHRP (シグマ社製)溶液に200
μpの0.1回過よう素酸ナトリウムを加え、20分室
温で反応させた。1mM酢酸ナトリウム緩衝液(pH4
,4)に対して4°C1−晩透析をおこなった。透析内
液に0.2M炭酸ナトリウム20μ2を加えpIiを9
.0にした。3 mg / rrdlに0.01M炭酸
ナトリウム緩衝液(pl+9.5)で調製した抗体1m
lを直ちに加え、室温で2時間撹拌した。反応液を氷で
冷やし、0.1mgのNaBII=液を加え、4°Cで
2時間反応させた。
PBSに対して4°Cで1晩透析し、PBSで平衡化し
た七フアクリルS−300カラムでゲル濾過を行い、未
反応のHRPと抗体を標識抗体と分離した。280nm
と403nmの吸光度を測定し、標識抗体画分を得た。
いずれの抗体も同様に標識され、人フィブリンに対する
結合活性は維持されていた。
(2)不溶性担体に吸着させる抗原の調製ならびに不溶
性担体への吸着 牛血清アルブミン(BSA) 30mgをPB32mN
に溶解させ、N−サクシニミディイル−4−(N−マレ
イミド)−フ゛チレイト (SMBu) 3mgを?容
解した0、1mgのDMSOを添加した。25°Cで4
0分反応後、PBSで平衡化したセファデックスG25
カラムにかけ非結合のSMBuを除去した。蛋白画分に
実施例1−(1)で用いた合成ペプチドGly−tli
s−Arg−Pro−Leu−Asp−Lys−Cys
 3mgを溶解したOAmlのPBSを加え、4°Cで
48時間反応させた。再びセファデックスG25カラム
にかけて非結合のペプチドを除去し、ペプチドとBSA
の複合体(以下 β−BSA)を30■得た。
β−BSAを2 y / mlの濃度になる様に50m
M炭酸ナトリウム緩衝液(pH19,0)で希釈し、9
6穴平底イムノマイクロプレート(ヌンク社製)に10
0μ2づつ分注した。4°Cで一晩吸着させ、未吸若蛋
白は10mMl−リスNl iJi液pH7,4−15
0mM塩化ナトリウム(以下TBS)で3回洗った。プ
レートの未反応表面は0.2ZBSAを含むTBSで室
温1時間吸着させた。
(3)BaI2−42の測定 試験管に被検体として0.05%Tween20.0.
2XBSAを含むTBS (以下 Tiyeen20−
BSA−TBS)で段階希釈したBaI2−42標阜品
(イムコ社)150μ2と(1)で調製したlIl?P
標識抗体のTween20−BSA−TBSによる希釈
液150μ!を加え室温で1時間反応させた。  HR
Pで標識したFbMoAb 1.FbMoAb 12を
それぞれ1500倍、 3000倍の濃度で用いた。反
応液を(2)のマイクロプレートのウェルに100μβ
添加した。室温で1時間反応させた後、0.05χTw
een20添加TBSで3回洗浄した。100/7ff
の基質液(0,03%I□O,と0 、8 mg / 
m/lオルトフェニレンジアミンの100mMクエン酸
Y’fj−jsi液(pH5,0) との等壁温合液)
を加え、室温で15分反応させた。100μ!の2N硫
酸を加えて反応を停止させ、イムノリーダーNJ−20
00(日本インターメント社)を用いて490nmの吸
光度を測定した。結果を第2図に示す。
上記測定条件ではいずれも検体中のBaI2−42の測
定可能範囲は0.4n g 7mβ〜150ng/mf
であった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1の抗人フィブリンモノクローナル抗
体のフィブリンへの特異結合性を示すグラフ、第2図は
、実施例2のIIRPで標識した抗人フィブリンモノク
ローナル抗体を用いたBaI2−42のJす定結果を示
すグラフである。 特許出願人 三菱瓦斯化学株式会社 代表者長野 和書

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)担体蛋白質に架橋剤で結合させた人フィブリンβ
    鎖NH_2末端アミノ酸配列を含むペプチドGly−H
    is−Arg−Pro−Leu−Asp−Lys−Cy
    sであらかじめ免疫したマウスの脾細胞とマウス骨髄腫
    細胞ラインからの細胞との細胞融合で得られたハイブリ
    ドーマによって産生され、人フィブリノーゲンとは反応
    せず人フィブリンを特異的に認識する抗人フィブリンモ
    ノクローナル抗体。
  2. (2)抗人フィブリンモノクローナル抗体を産生するハ
    イブリドーマ。
  3. (3)人フィブリンまたは人フィブリンβ鎖NH_2末
    端ペプチドBβ15−42を含むフィブリン分解物を測
    定するためのエンザイム・リンクト・イムノアドソルベ
    ント・アッセイ(酵素免疫測定法、ELISA)。
  4. (4)特許請求の範囲第(1)項に記載の抗人フィブリ
    ンモノクローナル抗体に酵素標識を行ない、該酵素標識
    抗体と抗原を吸着させた不溶性担体と被検体とを免疫反
    応させた後に酵素量を測定することを特徴とする特許請
    求の範囲第(3)項記載の測定方法。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60185800A (ja) * 1983-11-14 1985-09-21 ニユ−ヨ−ク ブラツド センタ−,インコ−ポレイテイド モノクロナ−ル抗体
JPS61122224A (ja) * 1983-12-16 1986-06-10 ブリストール―メイヤーズ・スクゥイッブ・カンパニー 部位選択性プラスミノ−ゲン活性化因子及びその製造方法

Patent Citations (2)

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