JPS6391240A - 制振積層金属板 - Google Patents

制振積層金属板

Info

Publication number
JPS6391240A
JPS6391240A JP23690386A JP23690386A JPS6391240A JP S6391240 A JPS6391240 A JP S6391240A JP 23690386 A JP23690386 A JP 23690386A JP 23690386 A JP23690386 A JP 23690386A JP S6391240 A JPS6391240 A JP S6391240A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vibration
viscoelastic
damping
viscoelastic resin
metal plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23690386A
Other languages
English (en)
Inventor
深田 新
邦郎 金丸
越野 健司
江嶋 瑞男
遠藤 紘
座間 芳正
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp, Toyota Motor Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP23690386A priority Critical patent/JPS6391240A/ja
Publication of JPS6391240A publication Critical patent/JPS6391240A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Vibration Prevention Devices (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は騒音や振動の伝達を防止するために自動車等
のパネル部品などに使用される制振板に関し、特に金属
板と粘弾性樹脂層とを積層した制振積層金属板に関する
ものである。
従来の技術 最近に至り、自動車におけるエンジンルームと車至内と
を仕切るダツシュボードあるいはエンジンのオイルパン
等に、騒音や振動の伝達を防止することを目的として、
鋼板と粘弾性樹脂とを積層した制振積層鋼板が使用され
るようになっている。
従来の制振積層鋼板の最も一般的なものは、例えば「第
31版 鉄鋼便覧 第四巻 二次加工・表面処理・熱処
理・溶接」 (丸善株式会社発行)の第467頁の図1
1.44に示されるように、2枚の鋼板間に中間層とし
て粘弾性樹脂層を介在させた拘束型3層構造のものであ
る。このような制振積層鋼板においては、中間層である
粘弾性樹脂層が両側の鋼板により拘束され、粘弾性樹脂
のずり変形による粘弾性ヒステリシスによって振動が減
衰され、騒音や振動の伝達が防止される。
また、特開昭60−253536号においては、主とし
て軽量性と制振性の両者を同時に得ることを目的として
、中心に樹脂板(但し硬質なもの)を配し、その表裏両
面に粘弾性樹脂層を介して鋼板等の金属板を配した5層
構造の制振積層金属板も提案されている。この提案のも
のでも、既に述べた3層構造のものと同様に、粘弾性樹
脂層により制振機能を得ることができる。但しこの提案
の積層構造では、中心の樹脂板の表裏両面の粘弾性樹脂
として同種のものが用いられている。
発明が解決すべき問題点 従来の一般的な拘束型3層構造の制振積層鋼板において
は、粘弾性樹脂層が一層のみであり、また前記提案の5
層構造のものでも、粘弾性樹脂層は2層であるが、両層
に同一の粘弾性樹脂を使用している。このような従来の
制振積層鋼板では、使用する粘弾性樹脂の特性によって
、制振積層鋼板の振動減衰特性に温度依存性や周波数依
存性が生じていた。すなわち、一般にこの種の制振鋼板
に使用されている粘弾性樹脂は、優れた制振効果を示す
粘弾性を呈する温度域が限られるのが通常であって、振
動エネルギの損失係数と温度との関係において損失係数
が最大を示すピーク温度が使用する樹脂によって定まっ
てしまう。また振動エネルギ損失係数と振動周波数との
関係についても、樹脂によって損失係数が最大を示すピ
ーク周波数が存在したり、また樹脂によって高い周波数
域で損失係数が大ぎくなるもの、逆に低い周波数域で損
失係数が大きくなるものがあるなど、周波数依存性を示
すことが多い。
上述のように従来の制振積層鋼板においては一層もしく
は1種類の粘弾性樹脂を使用していたため、粘弾性樹脂
の特性により振動減衰特性に温度依存性や周波数依存性
があり、そのため制振性能として有効な温度領域、周波
数領域が限られていた。したがって従来の制振積層鋼板
を実際に自動車のパネル部品等に使用するにあたっては
、その使用部位における温度や特に減衰させたい周波数
などに応じたものを適切に選択使用しなければならない
という不便があるとともに、温度の変化が大きい部位な
どに使用する場合にはその温度域の全域にわたって良好
な制振特性を発揮できないことが多い問題があった。ま
た使用部位によっては、その制振積層鋼板の一方の面は
高温となり、他方の面は低温となることも多いが、この
ような場合には、制振機能が特定の温度域に限られる従
来の制振積層鋼板ではうまく対処できず、充分な制振効
果を発揮できないことが多かった。
この発明は以上の事情を背景としてなされたものであり
、従来の制振積層鋼板よりも温度や周波数等に対する依
存性を弱めて、制振機能上有効な温度領域や周波数領域
等を拡大し、これによって制振積層金属板の汎用性を高
めるとともに、温度変化の大きい部位などにおいてもそ
の全温度領域にわたって有効に制振機能を発揮できるよ
うにして、しかも内外両面で温度差のあるような部位に
使用するような場合にも、充分な制振機能を発揮し得る
ようにしだ制振積層金属板を提供することを目的とする
問題点を解決するための手段 この発明の制振積層鋼板においては、基本的には粘弾性
樹脂層を2層配した5層構造としている。
すなわち中央に金属板や硬質樹脂等の高剛性材料からな
る芯板を配し、その芯板の表裏両面側にそれぞれ粘弾性
樹脂層を配し、さらに各粘弾性樹脂層の外側に鋼板等の
金属板を配して、全体として5層構造としている。そし
てこの発明の制振積層金属板において最も重要なことは
、芯板の表裏両面の弾性樹脂層、すなわち計2層の粘弾
性樹脂層として、互いに振動減衰特性の異なる粘弾性樹
脂を使用していることであり、このように2層の粘弾性
樹脂の振動減衰特性を異ならせることによって前述の問
題点を解決している。
ここで、2層の粘弾性樹脂層の振動減衰特性を異ならし
める態様としては、先ず温度に対する振動減衰特性が異
なる粘弾性樹脂を使用することが挙げられる。具体的に
は、振動エネルギ損失係数−温度の関係において損失係
数のピークとなる温度が異なる粘弾性樹脂を使用するこ
と、あるいは振動エネルギ損失係数−温度の関係におけ
る温度に対する損失係数の変化の程度が異なる粘弾性樹
脂を使用することなどがある。
また2層の粘弾性樹脂層の振動減衰特性を異ならしめる
他の態様としては、振動周波数に対する振動減衰特性が
異なる粘弾性樹脂を用いることが挙げられる。具体的に
は、振動エネルギ損失係数−周波数の関係において損失
係数が最大となる周波数が異なる粘弾性樹脂を使用する
こと、おるいは損失係数の周波数に対する変化の程度が
異なる粘弾性樹脂を使用することなどがある。
さらに、この発明の制振積層金属板の表裏両面に使用す
る金属板の態様とては、そのいずれか−方もしくは双方
の金属板として、表面に、防食もしくは防錆のための表
面処理を施した表−面処理鋼板を使用することができる
またこの発明における粘弾性樹脂層としては、導電物質
を混入して、導電性を与えたものを用いることが望まし
い。
さらに中央に配される高剛性材料からなる芯板としては
、硬質合成樹脂板の両面に金属板を積層した積層板を用
いることができ、またその場合硬質合成樹脂板としは導
電物質を混入して導電性を与えたものを用いることもで
きる。
作  用 この発明の制振積層金属板においては、中央の芯板は、
主として、パネル等に使用される制振積層金属板に必要
な剛性を与え、またその芯板の両側の2層の粘弾性樹脂
層はその外側表面の金属板によって拘束された状態で粘
弾性ヒステリシスにより振動を吸収し、制振機能を発揮
する。各表面の金属板は拘束機能を有するとともに、パ
ネル部品等として必要な表面硬さ等の表面機能を与える
そして特にこの発明の制振積層金属板においては、中央
の高剛性材料からなる芯板の両側に配置される2層の粘
弾性樹脂層として、互いに振動減衰特性が異なるものを
用いている。そのため、積層金属板全体としての振動減
衰特性は、2層の粘弾性樹脂層の異なる振動減衰特性を
合成したものとなり、したがって温度や周波数に対する
制振機能の依存性が単一の粘弾性樹脂を用いた従来の制
振積層金属板よりも格段に小さくなる。
例えば温度に対する振動減衰特性が互いに異なる粘弾性
樹脂を前記2層の粘弾性樹脂層に用いれば、広い温度領
域にわたって制振機能を発揮することができる。具体的
には、一般に粘弾性樹脂には振動エネルギの損失係数と
温度との関係において損失係数が最大となるピーク温度
が存在し、そのピーク温度の両側のある温度範囲のみ制
振機能が得られることが多いが、このようなピーク温度
が互いに異なる2種の粘弾性樹脂を用いることによって
、一方の粘弾性樹脂の有効な温度域から他方の粘弾性樹
脂の有効な温度域にわたって制振機能を得ることが可能
となる。また、2層の粘弾性樹脂層は芯板を挟んで反対
側に位置するから、エンジンルームと車掌内とを仕切る
ダツシュボードの如く、高温雰囲気の空間と相対的に低
温の雰囲気の空間との間に介在される部分にこの発明の
制振積層金属板を使用するにあたって、ピーク温度の相
対的に低い粘弾性樹脂(すなわち制振機能が相対的に低
温域で有効な樹脂)からなる粘弾性樹脂層の側が低温側
に、ピーク温度の相対的に高い粘弾性樹脂(すなわち制
振機能が高温域で有効な樹脂)からなる粘弾性樹脂層の
側が高温側に位置するように制振積層金属板を配置すれ
ば、低温側に対しては相対的にピーク温度の低い粘弾性
樹脂層が、また高温側に対しては相対的にピーク温度の
高い粘弾性樹脂層がそれぞれ有効に機能して、制振積層
金属板全体として有効かつ充分な制振機能が発揮される
。また振動エネルギの損失係数と温度との関係における
ピーク温度が同じまたは接近していても、温度に対する
損失係数の変化の程度が異なる2種の粘弾性樹脂、例え
ば損失係数のピーク値が大きいがピーク曲線の分散が小
さくて有効な温度域が狭い粘弾性樹脂と、損失係数のピ
ーク値はさほど大きくないが損失係数曲線の分散が大ぎ
くて有効な温度域が広い粘弾性樹脂とを用いれば、損失
係数のピーク値が大きくしかも広い温度域で有効な制振
積層金属板を得ることができる。
一方、例えば振動周波数に対する振動減衰特性が互いに
異なる粘弾性樹脂を前記2層の粘弾性樹脂層に使用すれ
ば、広い周波数領域にわたって制振機能を発揮すること
ができる。具体的には、振動エネルギの損失係数と周波
数との関係において粘弾性樹脂には損失係数が最大とな
る周波数があられれることがあり、必要な周波数におい
て損失係数が最大となる周波数が互いに異なる粘弾性側
脂を用いることによって、一方の粘弾性樹脂の損失係数
が高い周波数領域から他方の粘弾性樹脂の損失係数が高
い周波数領域にわたって広い範囲で高い制振機能を得る
ことができる。また振動エネルギの損失係数と周波数と
の関係において周波数に対する損失係数の変化の程度が
互いに異なる粘弾性樹脂、例えばピーク周波数があられ
れる粘弾性樹脂とピーク周波数がほとんどあられれない
粘弾性樹脂(すなわち広い周波数域で有効な粘弾性樹脂
)とを使用すれば、ピークを有する一方の樹脂のピーク
周波数付近で特に大きな制振機能を有ししかも幅広い周
波数域で有効に制振機能を発揮する制振積層金属板を得
ることができる。
また、外側の各金属板の少なくとも一方として、防錆も
しくは防食のための表面処理を施した表面処理鋼板を用
いれば、耐錆性や耐食性の優れた制振積層金属板を得る
ことができる。
さらに、粘弾性樹脂層として、導電物質を混入して導電
性を与えた粘弾性樹脂を用いれば、スポット溶接等の電
気抵抗溶接を容易に行なうことが可能となる。
また芯板として、硬質樹脂板の表裏両面に金属板を配し
た積層板を用いれば、芯板として単一の金属板を用いた
場合よりも軽量化でき、したがって軽量性にも優れた制
振積層金属板を得ることができる。この場合においても
、芯板の一部を構成する硬質樹脂板として、導電物質を
混入して導電性を付与した樹脂を用いれば、スポット溶
接等の電気抵抗溶接を容易に行なうことが可能となる。
発明の実施のための具体的な説明 第1図にこの発明の制振積層金属板の具体的な構成の一
例を示す。第1図において1は高剛性材料からなる芯板
であり、その芯板1の表裏両面には、互いに振動減衰特
性の異なる粘弾性樹脂からなる粘弾性樹脂層2.3が配
され、かつそれらの粘弾性樹脂層2.3の外側表面には
それぞれ金属板4.5が配されている。
ここで、表面の金属板4.5としては、例えば鋼板、ア
ルミニウム合金板、その他使用目的に応じた種々のもの
を使用することができる。鋼板を使用する場合において
も、冷延鋼板や熱延鋼板、ステンレス鋼板など任意のも
のを使用することができるが、特に防錆や防食のために
亜鉛めっき等の表面処理を施した表面処理鋼板をいずれ
か一方の金属板もしくは両金属板に用いれば、制振積層
金属板の耐久性を向上させることができる。なお金属板
4.5として表面処理鋼板を用いる場合、予め表面処理
を施しておいた鋼板を用いて積層しても、また積層後に
電気めっき等の表面処理を施しても良い。
また粘弾性樹脂層2.3を構成する粘弾性樹脂としては
、要は制振積層金属板の使用温度において粘弾性をしめ
ず樹脂を用いれば良く、その具体的種類は特に限定しな
いが、例えばポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポ
リプロピレン等)、酢酸ビニル系樹脂(酢酸ビニル重合
体、酢酸ビニル−マレイン酸ジブチルエステル共重合体
、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体など)、ゴ
ム、ポリイソブチレンなどを用いることができる。
ここで、2層の粘弾性樹脂層の振動減衰特性を異ならせ
るためには、異なる樹脂を用いたり、あるいは2種以上
の樹脂の混合物を用いる場合にその配合比を変えたりま
た配合樹脂のうちの1部を変えたりすれば良い。また粘
弾性樹脂M2.3に導電性を与える場合、その粘弾性樹
脂に混入する導電物質としては、鉄や銅、アルミ、ステ
ンレス、ニッケル等の金属微粒子やグラファイト粉末を
用いれば良い。なお粘弾性樹脂層2.3の厚みは特に限
定しないが、通常は0.01〜0.50℃程度とすれば
良い。
芯材1を構成する高剛性材料としては、鋼板、アルミニ
ウム合金板、その他の金属板、あるいは各種樹脂板など
を用いることができる。また特に第2図に示すように、
ポリピロピレンやナイロンなどの樹脂からなる硬質樹脂
板1Aの表裏各面に薄鋼板等の金属薄板1B、1Gを配
した積層板を芯板1として用いても良い。このように積
層板を芯板1に用いしかもその芯板1の硬質樹脂板1A
に導電性を付与する場合、樹脂に混入する導電物質とし
ては前記同様に鉄や銅、アルミ、ステンレス、ニッケル
等の金属微粒子やグラファイト粉末を用いれば良い。
芯板1と外側の金属板4.5の厚みの関係は、第1図の
例では芯板1の厚みt2に対し外側の金属板4.5の厚
みtl、t3がt2 >tl =t3となるように定め
ているが、要求される特性や用途、使用部位などに応じ
て任意に定めることができ、例えば第3図に示すように
tl =t2 =t3としたり、あるいは第4図に示す
ようにt1=t2<t3としたり、ざらには第5図に示
すようにtl =t3 >t2としたり、また第6図に
示すようにtl =t2 >t3とするなど、種々の態
様がある。
実施例 [実施例1] 第1図に示すような5層構造の制振積層金属板において
、芯板1として厚ざt2=0.8−の鋼板を、また外側
の金属板4.5として厚さ0.4#の鋼板を用い、一方
の粘弾性樹脂層2としては第7図中の実線で示すように
振動エネルギの損失エネルギと温度との関係において損
失係数が最大となるピーク温度が20℃の粘弾性樹脂S
1を、また他方の粘弾性樹脂層3としては損失係数が最
大となるピーク温度が60℃の粘弾性樹脂S2を用いた
なお各粘弾性樹脂層2.3の厚みは0.05簡とした。
この実施例1における制振積層金属板全体としての損失
係数−温度特性は、第7図中の破線で示すように20℃
と60℃にピーク温度がありしかも広い温度領域にわた
って高い損失係数を示していた。
このような制振積層金属板は、広い温度領域にわたって
良好な制振機能を有するに加えて、特に−方の粘弾性樹
脂層2の損失係数が最大となるピーク温度が相対的に低
温(20℃)で、他方の粘弾性樹脂層3のピーク温度が
高温(60℃)であることから、例えば自動車のダッシ
ュパネルのように両面側で雰囲気温度の異なる部位に使
用して、低温側(例えば車掌側)に粘弾性樹脂層2が、
高温側(例えばエンジンルーム側)に粘弾性樹脂層3が
位置するように配置すれば、著しく優れた制振機能を発
揮することができる。
[実施例2] 積層構造自体は実施例1と同様とし、一方の粘弾性樹脂
層2としては第8図中の実線で示すように振動エネルギ
の損失係数と温度との関係におけるピーク温度が40℃
であって損失係数のピーク値が高い粘弾性樹脂S3を、
他方の粘弾性樹脂層3としてはピーク温度が40°C付
近ではあるが損失係数のピーク値が低くて広い温度範囲
で有効な粘弾性樹脂S4を用いた。
この実施例2における制振積層金属板全体としての損失
係数−温度特性は第8図中の破線で示すように、40℃
の温度で高い損失係数のピークを示しかつ広い温度範囲
にわたって制振機能を発揮するものであることが確認さ
れた。
[実施例3] 積層構造自体は実施例1と同様とし、一方の粘弾性樹脂
層2としては第9図中の実線で示すように振動エネルギ
の損失係数と周波数との関係において250Hz帯域(
1/3オクタ一ブバンド中心周波数、以下同じ)にて損
失係数の最大値を示す粘弾性樹脂S5を、また他方の粘
弾性樹脂層3としては450Hz帯域にて同じく損失係
数の最大値を示す粘弾性樹脂S6を用いた。
この実施例3における制振積層金属板全体としての損失
係数−周波数特性は、第9図中の破線で示すように、広
い周波数領域にわたって高い損失係数を示しており、し
たがって広い周波数にわたり優れた制振機能を発揮する
ことができる。
[実施例4] 積層構造自体は実施例1の場合と同様とし、−方の粘弾
性樹脂層2としては第10図中の実線で示すように振動
エネルギの損失係数と周波数との関係において315H
2帯域にて損失係数のピークを示す粘弾性樹脂S7を、
他方の粘弾性樹脂層3としては周波数に対し損失係数の
変化の少ない粘弾性樹脂S8を用いた。
この実施例4における制振積層鋼板全体としての損失係
数−周波数特性は、第10図中の破線で示すように、3
15H2帯域でピークを有ししかも幅広い周波数領域に
わたって比較的高い損失係数を示していた。このような
制振積層金属板は、主として特定の周波数の振動を減衰
させたいが、そればかりでなく異なる周波数の振動をも
ある程度減衰させたい場合に有効である。
発明の効果 以上の実施例からも明らかなように、この発明の制振積
層金属板においては、中心の芯板を挟んで2層の粘弾性
樹脂層を設け、その外側の金属板も含めて全体として5
層構造とし、しかもその2層の粘弾性樹脂層の振動減衰
特性を異ならしめたものであるから、従来の制振積層金
属板よりも温度や周波数等に対する制振機能の依存性を
弱めて、制振機能上有効な温度領域や周波数領域等を拡
大し、これによって制振積層金属板の汎用性を高めると
ともに、温度などの変化の大きい部位に使用するにあっ
ても、有効に制振機能を発揮することができ、しかも特
に内外両面の雰囲気に温度差のめるような部位に使用す
る場合のように各種の使用条件下においてもその使用条
件に応じて適切に粘弾性樹脂の特性を選択して、充分な
制振機能を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の制振積層金属板の構造の一例を示す
断面図、第2図はこの発明の制振金属板の構造の伯の例
を示す断面図、第3図から第6図まではそれぞれこの発
明の制振金属板の構造のさらに他の例を示す断面図、第
7図および第8図はれぞれ振動エネルギの損失係数と温
度との関係を示す相関図、第9図および第10図はそれ
ぞれ振動エネルギの損失係数と振動周波数との関係を示
す相関図である。 1・・・芯板、 2.3・・・粘弾性樹脂層、 4.5
・・・金属板。 出願人  トヨタ自動車株式会社 新日本製鐵株式会社

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)高剛性材料からなる芯板の表裏両面にそれぞれ粘
    弾性樹脂層を配し、かつその各粘弾性樹脂層の外側表面
    に金属板を配した構造とし、しかも前記芯板の一方の面
    側の粘弾性樹脂層と他方の面側の粘弾性樹脂層の振動減
    衰特性を互いに異ならしめたことを特徴とする制振積層
    金属板。
  2. (2)前記各粘弾性樹脂層として、温度に対する振動減
    衰特性が互いに異なる粘弾性樹脂を用いた特許請求の範
    囲第1項記載の制振積層金属板。
  3. (3)前記各粘弾性樹脂層として、振動エネルギの損失
    係数と温度との関係における損失係数の最大となるピー
    ク温度が互いに異なる粘弾性樹脂を用いた特許請求の範
    囲第2項記載の制振積層金属板。
  4. (4)前記各粘弾性樹脂層として、振動エネルギの損失
    係数と温度との関係における損失係数の温度に対する変
    化の程度が互いに異なる粘弾性樹脂を用いた特許請求の
    範囲第2項記載の制振積層金属板。
  5. (5)前記各粘弾性樹脂層として、振動周波数に対する
    振動減衰特性が互いに異なる粘弾性樹脂を用いた特許請
    求の範囲第1項記載の制振積層金属板。
  6. (6)前記各粘弾性樹脂層として、振動エネルギの損失
    係数と振動周波数との関係における損失係数の最大とな
    る周波数が互いに異なる粘弾性樹脂を用いた特許請求の
    範囲第5項記載の制振積層金属板。
  7. (7)前記各粘弾性樹脂層として、振動エネルギの損失
    係数と振動周波数との関係における周波数に対する損失
    係数の変化の程度が互いに異なる粘弾性樹脂を用いた特
    許請求の範囲第5項記載の制振積層金属板。
  8. (8)前記金属板のうち、少なくとも一方として、防錆
    もしくは防食のための表面処理を施した表面処理鋼板が
    使用されている特許請求の範囲第1項記載の制振積層金
    属板。
  9. (9)前記各粘弾性樹脂層として、導電物質を混入して
    導電性を与えた粘弾性樹脂が用いられている特許請求の
    範囲第1項記載の制振積層金属板。
  10. (10)前記芯板として、硬質樹脂板の表裏両面に金属
    板を配した積層板が使用されている特許請求の範囲第1
    項記載の制振積層金属板。
  11. (11)前記芯板の一部を構成する前記硬質樹脂板とし
    て、導電物質を混入して導電性を与えた樹脂が用いられ
    ている特許請求の範囲第10項記載の制振積層金属板。
JP23690386A 1986-10-04 1986-10-04 制振積層金属板 Pending JPS6391240A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23690386A JPS6391240A (ja) 1986-10-04 1986-10-04 制振積層金属板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23690386A JPS6391240A (ja) 1986-10-04 1986-10-04 制振積層金属板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPS6391240A true JPS6391240A (ja) 1988-04-21

Family

ID=17007461

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23690386A Pending JPS6391240A (ja) 1986-10-04 1986-10-04 制振積層金属板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6391240A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014508686A (ja) * 2011-03-22 2014-04-10 シロー インダストリーズ インコーポレイテッド 消音性のある多層パッチを持つパネル組立部品
JP2019531202A (ja) * 2016-08-31 2019-10-31 エムエーキュー アーベー 回転可能アセンブリ、マシニングバーアセンブリ、およびその方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014508686A (ja) * 2011-03-22 2014-04-10 シロー インダストリーズ インコーポレイテッド 消音性のある多層パッチを持つパネル組立部品
JP2019531202A (ja) * 2016-08-31 2019-10-31 エムエーキュー アーベー 回転可能アセンブリ、マシニングバーアセンブリ、およびその方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107771114B (zh) 可焊层合结构体和焊接方法
JPH10503575A (ja) シリカ含有振動吸収ダンパーおよびその振動吸収方法
JPH09303564A (ja) 複合ガスケット
JPS6391240A (ja) 制振積層金属板
JPS6394837A (ja) 制振積層金属板
US20060255626A1 (en) Vehicle panel with reinforcement layer
JPH0319815B2 (ja)
JPH03119063A (ja) 制振材料用粘弾性樹脂組成物
JP2963148B2 (ja) アルミニウム及びアルミニウム合金製プレス成形用複合板
JPH0830956B2 (ja) 磁性複合型制振材
JP3142406B2 (ja) プレス成形性に優れた樹脂複合型制振アルミニウム板
KR950023514A (ko) 직접 용접이 가능한 진동억제 수지샌드위치형 금속판
JPH01156055A (ja) スポット溶接可能な複合制振材
JPS62170339A (ja) 制振性に優れたラミネ−ト金属板
JPH0349101Y2 (ja)
JPH0343242A (ja) 防音材
JPH01162746A (ja) 制振合金
JPH04231534A (ja) 間仕切り用壁材
JPH01249435A (ja) 複合制振体
JP2000071844A (ja) 遮音構造体
JPS62174144A (ja) 制振性に優れたラミネ−ト金属板
JPS62183336A (ja) 制振性に優れたラミネ−ト金属板
JP2646593B2 (ja) 積層板
DE19937462A1 (de) Schalldämmpfende und schalldämmende Beschichtung eines zu Schwingungen neigenden Bauteils
KR980009368A (ko) 제진강판용 제진재료의 제조방법