JPH0343242A - 防音材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、防音材、特に自動車等の車内騒音を低減する
ためにダッシュパネルに装着して用いるのに好適で遮音
及び吸音性に優れた防音材に関する。

（従来の技術） 従来、この種の防音材は、車内騒音を低減するために、
ダッシュパネルの車内側に装着されることが多いが、エ
ンジンルーム側にも装着されるが行われている。そして
、このエンジンルーム側に装着される防音材は、グラス
ウール成形品、フェルト成形品、ポリウレタン発泡体、
ポリ塩化ビニル発泡体等の多孔材を用い、その表面層と
して、合成ゴムコーティング、不織布、アルミ箔の被覆
層が設けられたものが知られている。この種の表面層が
薄いものは吸音性が優れているが遮音性は期待すること
ができない。このため、表面層として遮音用の被覆を施
したものが知られているが、これは遮音性には優れてい
るが吸音性は殆どない。

また、従来の吸音性に優れた防音材は、吸音層として用
いるグラスウールやフェルトのような多孔材において、
音の入射面である表面層に充実層があると、系の共振周
波数をピークとする山形の吸音特性を示し、高周波数領
域での吸音率の低下が著しいことが知られている。

しかるに、発明者はこの吸音性の防音材において、多孔
材の吸音層の厚さ方向の中間に充実の遮音層を設けると
、この遮音層の質量が、その背後の多孔材層をバネとし
て、もう１つの共振系を形成して、その共振周波数のピ
ークが表面層のみのときに生じるピークとは異なるとこ
ろに現れて高周波数領域での吸音率が向上すること及び
この中間の遮音層が入ることにより表面層との間で質量
−バネ型の二重壁遮音特性を付与することができること
を知見して本発明を完成したものである。

（解決すべき課題） 本発明は、吸音性及び遮音性に優れた防音材を提供する
ことを目的とする。

（課題を解決するための手段） 本発明の防音材は、かかる目的を達成するため充実の表
面層と、該表面層の裏面に設けられた多孔材の第１の吸
音層と、該第１吸音層の裏面に設けられた充実の遮音層
と、該遮音層の裏面に設けられた多孔材の第２の吸音層
とからなることを特徴とする。

更に、前記第１の吸音層と第２の吸音層の厚さがほぼ等
しいことを特徴とする。

前記表面層は従来の吸音性の防音材に使用されている充
実材料であってよく、合成ゴムコーティング、樹脂含浸
不織布等が用いられる。また、第１及び第２吸音層は、
従来使用されている多孔材、グラスウール、ポリウレタ
ン発泡体、ポリ塩化ビニル発泡体が用いられ、エンジン
ルーム側に装着するようなときには、グラスウールのよ
うに耐熱性のあるものが好ましい。また、遮音層は、従
来遮音層として用いられている合成樹脂シート等の充実
材料が用いられる。

（作用） 前記の手段によれば、２つの共振系を構成し、共振周波
数のピークが極めて高周波領域に移り、従来のものに比
して高周波領域での吸音率の低下が少なくなる。また、
遮音性は、質量−バネ型の二重壁構造により、透過損失
が従来に比して周波数が高くなるにつれて向上する。

吸音率は、前記第１の吸音層の厚さが第２の吸音層より
大のときには、周波数にもよるが一般的には高い値を示
し、透過損失は前記第２の吸音層の厚さが第１の吸音層
より大のときに向上する。

そして、吸音率は低周波数領域では前記遮音層の面密度
が大きい程向上し、面密度が小さい程高周波数領域で向
上し、透過損失は前記遮音層の面密度が大きい程向上す
る。

更に、前記表面層の面密度を大とすると透過損失のピー
ク値が低い周波数へずれる特性を示す。

従って、前記第１、第２の吸音層の厚さ、前記遮音層及
び前記表面層の面密度を適宜設定することにより、所望
の吸音性と遮音性とを備えた防音材を得ることが可能と
なる。

特に、前記第１の吸音層と第２の吸音層との厚さを略等
しくすると、吸音率と透過損失とが車両用の防音材とし
て妥当な特性を示す。

（実施例） 本発明の好適な実施例を挙げて、更に本発明を詳説する
。第１図は、本実施例の模式的断面図であり、１は、樹
脂含浸不織布（含浸樹脂ニレゾールシノール系）を用い
た充実の表面層、２はグラスウール（目付は量：厚さ１
０ｍｍで５００ｇ／ボ）を用いた第１の吸音層、３は耐
熱塩化ビニル樹脂製遮音Ｎ（厚さ１ｆｌＩＩ１１）、４
はグラスウール（目付は量：厚さ１０ａｍで５００ｇ／
　ｎｆ）を用いた第２の吸音層、５は実施例を装着した
鋼板パネル（厚さ１閤）を示す。

該樹脂含浸不織布１と、第１の吸音層２と、遮音Ｍ３と
、第２の吸音Ｎ４とを積層し、２００°Ｃでプレスして
厚さ約２０ｍｍのものを作成した。

各層の厚さや面密度を変化させた各実施例の構成は表１
の通りである。

表 １ 比較例１として表面層（アルミ箔１００ｇ／　ｒｒｒ）
に２０ｍのグラスウール（日付けｆｆ１１ｋｇ／ｒｒｒ
）を用いて実施例１及び２と吸音率及び透過損失を比較
した結果を第１図及び第２図に示す。

第２図示のように、比較例１は中周波数領域で吸音率の
上昇がピークに達し、高周波数領域では急激に低下する
が、実施例１は低周波数領域から中周波数領域において
は、吸音率が比較例１より向上し、中周波数領域では吸
音率の上昇が中たるみするものの、高周波数領域におい
て吸音率が向上する。また、実施例２は、低周波数領域
では比較例１と大差がないが、中周波数領域から高周波
数領域にかけて吸音率が上昇し、極めて高周波数領域で
ないと吸音率の低下はみられない。

第３図示のように、実施例１は、透過損失が比較例１よ
りも低周波数領域から高周波数領域まで向上しており、
実施例２も比較例１に対して一部で劣るところがあるも
のの、全体としては遮音性に優れている。

次に、第１吸音層と第２吸音層の厚さを変えた実施例１
〜３における吸音率と透過損失を第４図及び第５図に示
す。

第４図示のように、第１吸音層が第２吸音層より薄い実
施例３は、低周波数領域から中周波数領域で吸音率の上
昇のピークが生じるのに対して、第２吸音層が第１吸音
層より薄い実施例２は高周波数領域で吸音率のピークが
生じ、実施例１は中周波数領域で吸音率の上昇が中たる
みするが高周波数領域まで吸音率が向上する。

第５図示のように、第１吸音層が第２吸音層より薄い実
施例３の方が、実施例１のように第１吸音層が厚いもの
より透過損失の向上がみられる。

実施例２のように、第１吸音層と第２吸音層とが等しい
ものは、その中間となる。

更に、遮音層の面密度を変えた実施例１及び実施例４，
５における吸音率と透過損失を第６図及び第７図に示す
。

第６図示のように、吸音率は実施例１のように遮音層の
面密度が大きいものは低周波数領域がよく、実施例４の
ように面密度は小さいものは高周波数領域がよい。

第７図示のように、実施例１のように遮音層の面密度が
大のもの程、透過損失が向上する。

また、表面層の面密度を変えた実施例１と実施例６にお
ける吸音率を第８図に示す。なお、実施例１と実施例６
との遮音性については大差がなかった。

第８図示のように、実施例１のように表面層の面密度が
大きいと、中間の吸音率のピークが低周波数側に移動す
る。

なお、吸音層のグラスウールの目付は量を変化させた実
施例についても検討したが、吸音性及び遮音性とも大差
がなかった。

以上のように、第１吸音層と第２吸音層の厚さ、遮音層
の面密度、表面層の面密度を変化させることにより、種
々の吸音性と遮音性を備えた防音材を得ることができる
。

前記したように、実施例２のように第工吸音層と第２吸
音層との厚さが略等しいものは、吸音性及び遮音性とも
車両用の防音材として妥当が特性を示す。

（発明の効果） 本発明は、前記の説明から明らかなように、表面層の裏
面の多孔材からなる吸音層の中間に遮音層を設けたこと
により、吸音性と遮音性を兼ね備えた防音材を提供する
ことができる。

また、第１吸音層と第２吸音層の厚さ、遮音層及び表面
層の面密度を変えることにより、種々の吸音性と遮音性
を備えた防音材を提供することができる。

更に、第１吸音層と第２吸音層との厚さを略等しくする
ことにより、車両用の防音材として妥当な特性をもった
防音材を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の実施例の縦断面図、第２図乃至第８
図は本実施例の効果を示すもので、第２図は本発明の実
施例と比較例との吸音率を比較した線図、第３図は、実
施例と比較例との透過損失を比較した線図、第４図は、
実施例において吸音層の厚さの変化による吸音率の変化
を示す線図、第５図は、実施例において吸音層の厚さの
変化による透過損失の変化を示す線図、第６図は、実施
例において遮音層の面密度の変化による吸音率の変化を
示す線図、第７図は、実施例において遮音層の面密度の
変化による透過損失の変化を示す線図、第８図は、表面
層の面密度の変化による吸音率の変化を示す線図である
。 １・・・表面層　２・・・第１吸音層 ３・・・遮音層　４・・・第２吸音層 ＦＩＧ、５ 周波数（Ｈｚ） ＦＩＧ、６ 周７皮数（Ｈｚ） ＦＩＧ、８

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、充実の表面層と、該表面層の裏面に設けられた多孔
   材の第１の吸音層と、該第１吸音層の裏面に設けられた
   充実の遮音層と、該遮音層の裏面に設けられた多孔材の
   第２の吸音層とからなることを特徴とする防音材 ２、前記第１の吸音層と第２の吸音層の厚さがほぼ等し
   いことを特徴とする請求項１記載の防音材