JPS6388258A - 内燃機関のためのダイヤフラム型気化器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は特に熱間再始動性の良好な内燃機関のためのダ
イヤフラム型気化器に関するものである。

［従来の技術ｊ 一般に、ダイヤフラム型気化器を備える小型内燃１関の
熱間再始動性は、以下に述べる理由により良好でない。

すなわち、 （１）　機関停止後、メータリング室が機関の熱、雰囲
気熱、日照による輻射熱などで熱せられる。特に、夏季
の炎天下における高負荷運転後において顕著に表れるが
、このようにメータリング室が熱せられると、内部の低
沸点の燃料が蒸気となり、燃料通路から給気口およびベ
ンチュリ部に流れる。この時液体燃料も一緒に流出し、
給気口やベンチュリ部に蒸気または液体として溜ってお
り、機関の姿勢によってはクランクケースへ流れ込む。

（２）　特に曙関停止後１５〜２０分程度においては、
メータリング室の燃料が完全に給気口へ流れてしまい、
内部は燃料蒸気だけになっている。

（３）　機関を再始動させるためにロービングを行うと
、給気口やベンチュリ部に溜っていた燃料は一度に櫟閏
へ吸入されてしまい、過濃混合気となって供給されるの
で機関は始動しない。

特に、機関停止後１５〜２０分後の再始動時には、機関
はまだ熱い状態にあり、濃混合気を要求しないので、過
濃混合気が供給されると一層始動し難くなる。

（４）　このような状態では、何回かのロービングによ
って混合気が排出され、シリンダ内が可燃範囲になった
時に、やっと初爆させることができる。

（５）　スロットル弁を開き、始動ポジションとしてロ
ービングすれば、少ないロービングで混合気を排出して
初爆できるが、スロットル弁が開いているから、ベンチ
ュリ圧が弱く、メータリング室の燃料蒸気を吸引できず
、初爆しても回転が持続ヒずにすぐ停止し、その後何回
ロービングしても始動できない。

（６）　スロットル弁がアイドルｎ瓜の場合、ｌ混合気
を排出するのに何回もロービングしなければならない。

機関の排気台、点火プラグの位置によってはプラグが混
合気をかぶってしまい、再始動できない状況も起り得る
。

（７）　機関停止後のメータリング室の給気口やベンチ
ュリ部の燃料流出により、スロットル弁を開いても、ア
イドリンク位置でも熱間再始動は困難である。

（８）　機関が熱い状態でチョーク弁を使用すると、給
気口に溜った燃料がさらに濃い状態で機関に供給される
ので、−層再始動が困難となる。

上述した問題の解決策の１つとして、本出願人は燃料タ
ンクの上部開口と機関の給気口に隣接する吸入管の開口
とを接続するホースの途中にジェットを設けるとともに
、該ジェットの下流側に空気吸入口を設け、通常は空気
吸入口とジェットとを閉鎖状態とし、高温再始動時には
空気吸入口とジェットとを開き、同時に外部から燃料タ
ンクの底部へ逆止弁を経て空気を導入し、この空気を多
孔′ＩＲ部材から燃料の内部へ気泡として導入させるダ
イヤフラム型気化器を備える再始動用燃料供給装置を提
案したく特願昭６０−１８０５３３号参照）。

［発明が解決しようとする問題点］ この内燃機関のためのダイヤフラム型気化器を備える再
始動用燃料供給ｉ置は、運転停止後などで機関が高温状
態であっても再始動用燃料供給装置の開閉弁を開くこと
により、燃料タンク上部の燃料蒸気をジェットを介して
空気入口から吸入される空気とともに気化器下流の吸入
管へ供給できるものの、この再始動状態においては吸気
通路の吸気圧が低いので、燃料蒸気の十分な吸入ができ
ず、また、機関の停止後メータリング室に残留する燃料
が機関の熱または環境熱により加熱されて吸気通路へ流
出するのを防止する対策までは講じられていないので、
再始動時に吸気通路に過激燃料が供給されることになり
、Ｒ閏の熱間再始動性が必ずしも良好なものとは言えな
いという問題点があった。

本発明の目的は上述の問題を解決するために、ダイヤフ
ラム型気化器のメータリング室を、ｉ関運転中は閉鎖し
、機関停止中は大気に開放することにより、機関停止後
メータリング室が熱せられた際、メータリング室の燃料
を大気中へ放出するようにした内燃（１関のためのダイ
ヤフラム型気化器を提供することにある。

［問題を解決するための手段］ 上記目的を達成するために、本発明の構成はメータリン
グ室に連通した逃し室にダイヤフラム弁を設け、該ダイ
ヤフラム弁は機関運転中は機関の正圧を作用させて前記
逃し室を閉鎖し、機関停止中はばねの力により前記逃し
室を大気に開放するものである。

［作用］ 機関の運転中は、クランク室の正圧によりダイヤフラム
弁６８が大気口１３を閉じるので、メータリング室２７
には何ら影響を及ぼさず、正常に作動する。機関が停止
すると、ダイヤフラム６８に作用していた正圧がなくな
るので、ダイヤフラム弁６８はばね７５の力を受けて大
気口１３を開く。したがって、メータリング室２７の燃
料が膨張してもベンチュリ部１１へ噴出しないで、ダイ
ヤフラム弁６８を経て大気口１３から排出される。

これにより、機関の再始動時、ベンチュリ部１１に滞留
する過１燃料による機関の始動困難性が解消される。

機関の再始動時には、チョーク弁６１を全開とし、１回
のＯ−ピンクでメータリング室２７を燃料で充満し、次
いで、チョーク弁を開いてロービングすると、メータリ
ング室２７に燃料が充満しているので、再始動が容易に
達せられ、その後の機関の運転が円滑に継続される。

［発明の実論例］ 第１図に示すように、吸気通路１０にペンヂュリ１１を
備える気化器本体２の上壁にダイヤフラム６を挟んでカ
バー３が結合され、下壁にダイヤフラム１２を挾んで接
続体６６が結合され、さらにこの下側にダイヤフラム６
９を挟んでカバー１６が結合される。

カバー３に設けた脈動圧導入ロアが２サイクル機関のク
ランク室と接続され、この脈動圧が燃料ポンプを構成す
る脈動圧導入￥５のダイヤフラム６に作用する。ダイヤ
フラム６で区画される燃料ヱ１９が逆止弁８を経て流入
口９に接続される一方、逆止弁４、通路１８および流入
弁１７を経てメータリング室２７に接続される。

メータリングｖ２７を区画するダイヤフラム１２と接続
体６６との間の大気室１５は大気口６５を経て大気に開
放される。針弁型流入弁１７は通路１８の端部に配設さ
れ、レバー１４により開閉される。すなわち、軸３ｏに
よりメータリング室２７の壁部に回動可能に支持したレ
バー１４の一端が流入弁１７の端部にばね２９により付
勢係合される。レバー１４の他端はダイヤフラム１２の
ほぼ中心に結合した突片と衝合する。メータリングｖ２
７は逆止弁２５ｊ５よび高速燃料計量針弁２３を経て吸
気通路１０の高速燃料噴口２４に接続されるとともに、
また低速燃料計量針弁２６を経て低速燃料噴口２２へ接
続される。なお、以上の構造は本出願人が特願昭６０−
１８０５３３号で提案した気化器構造と同様である。

本発明によれば、接続体６６とカバー１６との間に挟ん
だダイヤフラム６９により、脈動圧導入室６７と逃し室
７ｏとが区画され、この逃し室７０は通路７４を経てメ
ータリング室２７に接続されるとともに、ダイヤフラム
弁６８を介して大気口１３に連通する。

カバー１６とダイヤフラム弁６８との間には、ばね７５
が介装される。脈動圧導入至６７は通路７を経てリーク
孔７２に接続し、大気に連通ずるとともに、逆止弁７１
、スクリーン７３、通路７を経て前述した機関のクラン
ク室に接続される。

なお、吸気通路１ｏには弁軸２ｏに支持したスロットル
弁２１が配設されるとともに、吸気通路１０の上流側、
詳しくはベンチュリ部１１よりも上流側で弁軸６４に支
持したチョーク弁６１は円板状の板の上下両端部にリー
ク孔としての切欠７６が設けられ、このチョーク弁６１
に形状記憶合金からなる弁板６２とバックアツプ板６３
が重ね合わされており、雰囲気温度が低い場合には形状
記憶合金からなる弁板６２の縁部がぴったりとチョーク
弁６１に重なって、切欠７６を閉鎖するようになってい
る。しかし、この構成については、本発明の要旨には直
接関係しないのでこれ以上説明しない。

次に、本発明による内燃ド１関のためのダイヤフラム型
気化器の作動について説明する。従来のこの種のダイヤ
フラム型気化器１と同様に、機関のクランク室の脈動圧
で作用するダイヤフラム６により、図示しない燃料タン
クの燃料が流入口９、逆止弁８、燃料空１９、逆止弁４
、通路１８、流入弁１７などを経てメータリング室２７
に送られるが、メータリング室２７の燃料圧は、軸３０
を支点として回動するレバー１４に作用するばね２９と
大気圧を受けるダイヤフラム１２とにより所定範囲に維
持され、燃料がスロットル弁２１の開度に応じて低速燃
料計量針弁２６または高速燃料計量針弁２３を経て吸気
通路１０へ噴出して別間へ供給される。

この機関の運転中は、脈動圧導入管７からスクリーン７
３、逆止弁７１を押し開いて、脈動圧導入室６７ヘクラ
ンク至の正圧だけが導入されており、ダイヤフラム６９
に支持されたダイヤフラム弁６８がばね７５の力に抗し
て大気口１３を閉じている。

開開の運転停止後はダイヤフラム型気化器１が加熱され
、メータリング室２７の温度上昇によりメータリング室
２７の燃料が膨張し、通路７４を経て逃し室７０へ流入
する。一方、派肋圧導入至６７の圧力は機関の停止とと
もにリーク孔７２を経て次第に大気圧となるので、ダイ
ヤフラム６９がばね７５の力を受けて押し上げられ、逃
し室７０が大気口１３と連通ずる。こうして、メータリ
ング室２７の燃料が通路７４、逃し空７０および大気口
１３を経て外部へ放出され、メータリング室２７から吸
気通路１０への燃料蒸気の流出が抑えられる。

本発明によれば、磯閏を停止しても自動的にメータリン
グ室の加熱された燃ｎ蒸気が外部へ排出されるので、こ
の種のダイヤフラム式気化器の特性を知らない未熟線者
であっても、その後の次間の再始動が極めて容易に達せ
られる。

機関の再始動時には、チョーク弁６１を全開とし、１回
のロービングでメータリング室２７を燃料で充嵩してか
ら、チョーク弁６１を問いて再びロービングすると、こ
の場合にはメータリング室２７に燃料が充満しているの
で、再始動が容易に達せられ、その後の運転も円滑に継
続される。

［発明の効果］ 本発明は上述のように、従来の内燃機関のためのダイヤ
フラム型気化器と同様な燃料充填を行える外、次のよう
な効果が得られる。すなわち、（１）　ダイヤプラム型
気化器のメータリング室と連通する逃し空に、機関運転
中はメータリング室を閉鎖し１機関停止中はメータリン
グ室を大気に開放するダイヤフラム弁を設けたから、機
関停止後にメータリング室の燃料が熱膨張して吸気通路
へ流出することがなく、機関の熱間再始動性を悪くする
ことがない。

（２）　機関の停止後、メータリング室の燃料が大気中
に排出され、メータリング室の燃料が吸気通路へ流出し
ないから、熱間再始動時に、チョーク弁を閉じてロービ
ングを１回行うことにより、メータリング室を燃料で充
満さけることができ、次いで、チョーク弁を開いてロー
ビングすれば、容易に機関を再始動させることができる
。

（３）　メータリング室と連通ずる逃し室を機関の運転
中はクランク室からの正圧をダイヤフラム弁に作用させ
て閉鎖するものであるから、ダイヤフラム弁のシート力
が大きく、機関の運転停止中はばねにより開放されるダ
イヤフラム弁を設けるだけの簡単な構造であるから、既
存の気化器に対してもこの発明を容易に実施できる。

〈４）　上述にように、ダイヤフラム弁のシート圧が大
きいので、大きな撮動を受け、またごみなどを多量に発
生するチェーンソーなどの内燃機関のためのダイヤフラ
ム型気化器としても、故障の少ない安定した運転を維持
できる。

なお、本発明は機関の始動時、メータリング室へ強ＩＩ
的に燃料を補給するティクラやプライマポンプを備えた
ダイヤフラム型気化器にも適用することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る内燃機関のためのダイヤフラム型
気化器の側面断面口である。 ５二脈動圧導入ｖ　６：ダイヤフラム　７：脈動圧導入
管　９：流入口　１０：吸気通路　１３：大気口　１７
：流入弁　２１：スロットル弁　２２：低速燃料噴口　
２４：高速燃料噴口　２７：メータリング’ｉ！６１：
チョーク弁　６７：脈動圧導入室　６８：ダイヤフラム
弁　６９：ダイヤフラム　７ｏ：逃し室　７１：逆止弁
　７２：リーク孔　７５：ばね

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. メータリング室に連通した逃し室にダイヤフラム弁を設
   け、該ダイヤフラム弁は機関運転中は機関の正圧を作用
   させて前記逃し室を閉鎖し、機関停止中はばねの力によ
   り前記逃し室を大気に開放することを特徴とする内燃機
   関のためのダイヤフラム型気化器。