JPS638622Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は開封口付プラスチツクフイルム包装体
に関するものであり、更に詳細には、包装資材を
節減し、包装したまま、被包装物に値札付や、印
字を容易に可能にし、取扱いを便利にした包装体
に関するものである。

従来より、製品の輸送に際しては、その製品を
段ボール箱を用いて包装することが広く行なわれ
ている。このような包装によれば、複数個の製品
を画一の大きさに梱包できるため、多数の製品を
よく整理して効率的に輸送することができ、汚れ
の付着、機械力から製品を有効に守ることができ
る。

しかし、段ボール箱を用いる上記の包装におい
ては、製品の出し入れの作業が大変であり、更に
包装材料である段ボールを多量に必要とする等の
問題がある。

また、段ボールシートを要部のみに用いて複数
個の製品を包装した後、全体をプラスチツクフイ
ルムで包装することにより、包装作業を容易にし
且つつ包装資材の節減を図つた包装体もあるが、
この包装体においては、プラスチツクフイルムの
包装を解くと包装形態が崩れ易く、包装したまま
被包装物（製品）に値札付や印字を付することは
不可能である。

本考案は、叙上の諸点に鑑み、包装資材を節減
し、且つ包装の一部を破る丈で包装したまま被包
装物に値札等を付することのできる包装体を提供
することを目的としてなされたもので、斯る目的
を、複数個の被包装物を相互に密着させてシート
で囲繞した後、それらをプラスチツクフイルムで
包装してなる包装体であつて、少なくとも該包装
体の天面に上記シートが配されており、且つ上記
被包装物それぞれの一部が上記天面に配されてい
る天面シートにそれぞれ当接している包装体にお
いて、上記天面シートに、上記の各被包装物の一
部を覆う開口蓋を形成するミシン目と該ミシン目
の両端を連結する折り罫線とを設け、且つ上記開
口蓋部の一部に指かけ穴を穿設してあることを特
徴とする開封口付プラスチツクフイルム包装体に
より達成したものである。

以下、上記特徴を以てなる本考案の包装体を図
面に示す実施例について説明する。

第１図に示す実施例について説明すると、１
は、被包装物（角筒状カートン）、２は、該被包
装物１を複数個並列密着させた後、その外側を囲
繞した帯状シートで、該シート２としては段ボー
ル紙が用いられている。３は、上記被包装物１及
び上記シート２全体を包装しているプラスチツク
フイルムで、該フイルム３としてはシート２とヒ
ートシール可能なフイルム、例えばポリオレフイ
ン等フイルムとEVAとのラミネートフイルム等
が用いられている。

また、上記の複数個の被包装物１は、それぞれ
の一部が何れも上記シート２のうち天面に配され
ている部分、即ち天面シート２′にそれぞれ当接
して包装されている。４は上記天面シート２′に
設けたコ字状のミシン目、５は該ミシン目４の両
端を連結する折り罫線で、ミシン目４と折り罫線
５とによつて囲まれた部分は、上記の各被包装物
１の一部を覆つており、ミシン目４を切ることに
より折り罫線５を枢軸とする開封口蓋６を形成す
るようになしてある。７は上記の如くして形成さ
れる開封口蓋６の２つの角部を切除して設けた指
かけ穴である。また８は開封口蓋６を覆う部位の
プラスチツクフイルム３を破り易くするために上
記ミシン目４に対応してその外側に設けたミシン
目である。尚、第３図は、上記の第１図に示す実
施例の要部（第１図に示す包装体の左上方隅部）
を被包装物１の内容物を省略して示す拡大縦断面
図で、同図には、上述した被包装物１、シート
２、及びプラスチツクフイルム３との関係が一層
明瞭に示されている。

本考案の包装体は、上述の如く天面シート２′
の中央部を、開封口蓋が形成されるように構成し
てあるため、次のような作用効果を有する。

即ち、第２図に示す如く、先ず、フイルム２の
コ字形状のミシン目８部分を破つて（尚、ミシン
目８が設けられていない場合には、天面シート
２′のミシン目４に略対応する位置においてプラ
スチツクフイルム３をカツター等でコの字形状に
切断して）天面シート２′の開封口蓋６の部分を
露出させ、次いで、天面シート２′のミシン目４
を指かけ穴７を介して破り、開封口蓋６を折り罫
線５を枢軸として開封し起立させれば、各被包装
体１はその一部が開封口に露出するから、包装形
態を維持したまま被包装物１それぞれの表面に容
易に値札９付や印字が可能であり、その上、必要
に応じて、開封口蓋６及びフイルム３を元の包装
形態に戻しセロテープ（図示せず）等で仮止めし
て置くこともできる。尚、上記実施例において
は、フイルム２にミシン目８を設けてあるが、こ
のミシン目８は必ずしも設けられていなくても良
い。即ち、例えば、開封に際して天面シート２′
のミシン目４に略対応する位置においてプラスチ
ツクフイルム３をカツター等でコの字形状に切断
すれば、ミシン目８を設けた場合と同様の作用効
果を奏することができるからである。しかも、こ
のように切断しても、被包装物１は、天面シート
２′によつて保護され、損傷することはない。

従つて、本考案の包装体は、製品（被包装物）
に値札付等が要求され、また、値札付等を行なつ
た後保管の必要がある小売店等において便利なも
のであり、特に洗剤等を収容した角筒状カートン
類の包装形態として、容易に包装の一部を、包装
形態を維持したまま開封できることと相俟ち、実
用的価値の高いものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例を示す斜視図、第
２図は、本考案品の使用状態を示す要部の斜視
図、第３図は、被包装物の内容物を省略して示す
第１図の要部の拡大断面図である。 １……被包装物、２′……シート、２……天面
シート、３……プラスチツクフイルム、４……ミ
シン目、５……折り罫線、６……開封口蓋、７…
…指かけ穴。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 複数個の被包装物を相互に密着させてシート
   で囲繞した後、それらをプラスチツクフイルム
   で包装してなる包装体であつて、少なくとも該
   包装体の天面に上記シートが配されており、且
   つ上記被包装物それぞれの一部が上記天面に配
   されている天面シートにそれぞれ当接している
   包装体において、上記天面シートに、上記の各
   被包装物の一部を覆う開封口蓋を形成するミシ
   ン目と該ミシン目の両端を連結する折り罫線と
   を設け、且つ上記開封口蓋の一部に指かけ穴を
   穿設してあることを特徴とする開封口付プラス
   チツクフイルム包装体。 (2) 上記ミシン目がコ字形状に設けてあり、上記
   指かけ穴がその２つの角部に設けてある、実用
   新案登録請求の範囲第(1)項記載の開封口付プラ
   スチツクフイルム包装体。 (3) 上記開封口蓋を被覆している部位のプラスチ
   ツクフイルムに、該部位を破り易くするミシン
   目を開封口蓋を形成する上記ミシン目に対応す
   る外側に設けてある、実用新案登録請求の範囲
   第(1)項記載のプラスチツクフイルム包装体。 (4) 上記被包装物が角筒状のカートン類からな
   り、該カートン類を並列させてある、実用新案
   登録請求の範囲第(1)項記載のプラスチツクフイ
   ルム包装体。 (5) 上記シートが帯状段ボール紙である、実用新
   案登録請求の範囲第(1)項記載のプラスチツクフ
   イルム包装体。