JPS6382417A - 電子写真感光体の製法 - Google Patents

電子写真感光体の製法

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JPS6382417A
JPS6382417A JP22895286A JP22895286A JPS6382417A JP S6382417 A JPS6382417 A JP S6382417A JP 22895286 A JP22895286 A JP 22895286A JP 22895286 A JP22895286 A JP 22895286A JP S6382417 A JPS6382417 A JP S6382417A
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layer
region
gas
photoreceptor
photoconductive
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JP22895286A
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Takao Kawamura
河村 孝夫
Naooki Miyamoto
宮本 直興
Hitoshi Takemura
仁志 竹村
Akira Watanabe
暁 渡辺
Kokichi Ishiki
石櫃 鴻吉
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/02Charge-receiving layers
    • G03G5/04Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor
    • G03G5/08Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor characterised by the photoconductive material being inorganic
    • G03G5/082Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor characterised by the photoconductive material being inorganic and not being incorporated in a bonding material, e.g. vacuum deposited
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は光導電性アモルファスシリコンカーバイド層か
ら成る電子写真感光体の製法に関し、特に負極性に帯電
可能な電子写真感光体の製法に関するものである。
〔従来技術及びその問題点〕
近年、電子写真感光体の進歩は目覚ましく、感光体を搭
載する複写機やプリンター等の開発に伴って感光体自体
にも種々の特性が要求されている。
この要求に対してアモルファスシリコン層が耐熱性、耐
摩耗性、無公害性並びに光感度特性等に優れているとい
う理由から注目されている。
しかし乍ら、アモルファスシリコン(以下、a−Siと
略す)層は、それに何ら不純物元素をドーピングしない
と約109Ω・cmの暗抵抗値しか得られず、これを電
子写真用感光体に用いる場合には101Ω・ant以上
の暗抵抗値にして電荷保持能力を高める必要がある。そ
のために酸素や窒素などの元素を微少量ドーピングして
高抵抗化にし得るが、その反面、光導電性が低下すると
いう問題がある。また、ホウ素などを添加しても高抵抗
化が期待できるが、十分に満足し得るような暗抵抗値が
得られず約10″Ω・CI程度にすぎない。
一方、上記の如きドーピング剤の開発と共に、a−5t
光導電層に別の非光導電層を積層して成る積層型感光体
が提案されている。
例えば、第2図はこの積層型感光体であり、基板(1)
の上にキャリア注入阻止層(2) 、a−3i光導電層
(3)及び表面保護層(4)が順次積層されている。
この積層型感光体によれば、キャリア注入阻止N(2)
は基板(1)からのキャリアの注入を阻止するものであ
り、表面保護層(4)はa−Si光導電層(3)を保護
して耐湿性等を向上させるものであるが、両者のN(2
)及び(4)ともに感光体の暗抵抗値を大きくして帯電
能を高めることが目的であり、そのためにこれらの層を
光導電性にする必要はない。
このように従来周知のa−Si電子写真感光体は光キヤ
リア発生層をa−Si光導電層により形成させた点に大
きな特徴があり、これによって耐熱性、耐久性及び光感
度特性などに優れた長所を有している反面、暗抵抗値が
不十分であるためにドーピング剤を用いたり、或いは積
層型感光体にすることで暗抵抗値を大きくしている。即
ち、積層型感光体に形成されるキャリア注入阻止層(2
)及び表面保護層(4)はa−St光導電層自体が有す
る欠点を補完するものであり、a−Si光導電N(3)
と実質上区別し得る層と言える。
〔発明の目的〕
本発明者等は上記事情に鑑みて鋭意研究の結果、アセチ
レン及びケイ素含有ガスが一定の比率に設定された混合
ガスをグロー放電分解して得られたアモルファスシリコ
ンカーバイド(以下、a−SiCと略す)は光導電性を
有すると共に暗抵抗値がドーピング剤の有無と無関係に
容易に10I3Ω・Cl11以上になり、更にドーピン
グ剤の選択によって負極性に帯電可能な電子写真感光体
と成り得ることを見い出した。
従って、本発明は上記知見に基いて完成されたものであ
り、その目的は大きな暗抵抗値を存する光導電性a−3
iC層から成る電子写真感光体の製法を提供することに
ある。
本発明の他の目的は表面保護層及びキャリア注入阻止層
を実質上不要とし、全層に亘って光導電性a−SiCか
ら成る電子写真感光体の製法を提供することにある。
本発明の更に他の目的は負極性に帯電可能な電子写真感
光体の製法を提供することにある。
本発明の更に他の目的は高速成膜を達成した電子写真感
光体の製法を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明によれば、少な(ともアセチレン(C2+12)
及びケイ素(St)含有ガスから成ると共にこのガス組
成比が0.01:l乃至3;1の範囲内に設定され、且
つ0乃至1モルχの周期律表第Va族元素含有ガスを含
むa−SiC生成用ガスをグロー放電分解して基板上に
負極性に帯電可能なa−SiC層を形成することを特徴
とする電子写真感光体の製法が提供される。
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明の製法によれば、グロー放電分解法によってCJ
、ガス及びSt含有ガスから基板上に光導電性a−3i
C層を形成させると大きな暗抵抗値が得られ、更に周期
律表第Va族元素ガスを0乃至1モル%含有させると負
極性に帯電することを特徴とし、第1図はその基本構成
となる感光体である。
即ち、第1図によれば導電性基板(1)上に、例えばグ
ロー放電分解法によって光導電性a−SiC層(5)を
形成したものであり、この層厚方向に亘って炭素と周期
律表第Va族元素(以下、Va族元素と略す)をそれぞ
れ同一含有比率で含有させている。これによって暗抵抗
率が10”cm・Ω以上となると共に明抵抗率に比べて
1000倍以上となることを見い出し、この知見に基づ
く後述する実施例から明らかな通り、この単一組成の層
だけで十分に実用性のあるa−5iC感光体と成り得た
ことは予想外の成果であった。
更に本発明者等はこのa−3iC感光体を正極性又は負
極性に帯電させて両者の帯電性能を比較した場合、この
a−5iC層(5)にVa族元素をO乃至10.000
ppmの範囲、好適には0乃至1000ppn+の範囲
内でドーピングすると負極性で有利に帯電能を高めるこ
とができることも見い出した。
このようにVa族元素のドーピング又はノンドープによ
って負極性に帯電し易くなる点については、未だ推論の
域を脱し得ないが、a−3iC層が負電荷を保持するの
に十分に高い抵抗率をもち、また、基板からの正電荷の
注入を防ぐ効果にも優れ、更に負電荷に対する電荷移動
度が優れている等の理由によると考えられる。
また、このVa族元素としてはN、P、As、Sb、B
iがあるが、就中、Pが共有結合性に優れて半導体特性
を敏感に変え得る点で好ましく、或いはノンドープにし
ても、膜中の構成元素が少なくなるので安定した特性が
得られ、その上、優れた帯電能及び感度を有するという
点で望ましい。
上記のようにVa族元素をドーピングさせるに当たって
は、a−5iC生成用ガスにO乃至1モルχ、好適には
0乃至0.1モルχのVa族元素ガスを含有させるとよ
(、これによって上記の所要の範囲内にドーピングさせ
ることが可能となる。また、Va族元素をドープするに
当たってはNz、NH:+、PH:++Ash+5bH
s等が用いられる。
本発明の製法によって得られたa−SiC層が光導電性
を有するようになった点については、アモルファス化し
たケイ素と炭素を不可欠な構成元素とし、更にそのダン
グリングボンドを終端させるべくHやハロゲン元素を所
要の範囲内で含有させることによって光導電性が生じる
ものと考えられる。本発明者等が炭素の含有比率を幾通
りにも変えて光導電性の有無を確かめる実験を行ったと
ころ、a−SiCl!(5)中に炭素を1乃至90原子
χ、好適には5乃至50原子χの範囲内で含有させると
よく、或いはこの範囲内で層厚方向に亘って炭素含有量
今度えてもよい。
また、Hやハロゲン元素の含有量は5乃至50原子χ、
好適には5乃至40原子χ、最適には10乃至30原子
χがよく、通常、)が用いられている。このHはダング
リングボンドの終端部に取込まれ易いのでバンドギャッ
プ中の局在準位密度を低減化させ、これにより、優れた
半導体特性が得られる。
更にこのHの一部をハロゲン元素に置換してもよく、こ
れにより、a−3iC層の局在準位密度を下げて光導電
性及び耐熱性(温度特性)を高めることができる。その
置換比率はダングリングボンド終端用全元素中0.01
乃至50原子χ、好適には1乃至30原子χがよい。ま
た、このハロゲン元素にはF、C1,Br、 I+^を
等があるが、就中、Fを用いるとその大きな電気陰性度
によって原子間の結合が大きくなり、これによって熱的
安定性に優れるという点で望ましい。
また、光導電性a−SiC(5)の厚みは、少なくとも
5μm以上あればよく、これによって表面電位が一20
0v以上となり、一方、この層(5)の厚みは画像の分
解能及び画像流れが生じない範囲内でその上限が適宜選
ばれており、本発明者等の実験によれば、5乃至100
μ11好適には10乃至50μmの範囲内に設定すると
よい。
そして、このa−3iC層の分光感度特性、並びに暗減
衰曲線及び光減衰曲線を求めたところ、前者については
可視光領域で分光感度ピーク(ピーク波長約600nm
 )があり、これによって複写機用光源として一般的に
用いられているタングステンランプに十分に適用し得る
ことが判った。また、後者の減衰曲線についても高い表
面電位をもつと共に優れた光感度特性を有し、更に残留
電位が小さくなっていることが判った。
更に本発明者等は、上記の電子写真感光体を製作するに
当たってグロー放電分解法に基いてCJzガス及びSi
含有ガスを所定の比率で混合させるとよ(、これにより
、a−5iC層が高速に成膜され、且つ光導電性を有す
ることを見い出した。
即ち、CtHzとSi含有ガスをグロー放電領域に導入
するに当たってこのガス組成比を0.01:1乃至3:
1の範囲内に、好適には0.05:1乃至1:1、最適
には0.05:1乃至0.3:1の範囲内に設定すれば
よく、0.01:1の比率から外れた場合には暗抵抗率
が101Ω・cm以下となって電荷保持能力が十分でな
く、大きな帯電電位を得ることができなくなり、3:l
の比率から外れた場合には膜中のダングリングボンドが
増加して暗抵抗率がIQIIΩ・cIIl以下となる。
前記Si含有ガスとして5i)l*、5iJth、5i
3H+++5iFt+5iC1a、5iHC13等々が
あり、就中、5iHt、5iJi+はそれ自身SiがH
と結合しているため膜中にHがとけ込まれやすく膜中の
ダングリングボンドを低減し光導電性を向上させる点で
望ましい。
また、前記ダングリングボンド終端用元素としてHを用
いる場合には、H2ガスはcznzガス及び5tH9ガ
スの流量合計値に対して3倍以下、好適には2倍以下に
配合すればよ(、これから外れると膜中の水素が過剰と
なって感光体に要求される電気的特性が劣化する。
本発明の製法によれば、上述した通りの製造条件によっ
てa−3iCiiを生成するに当たっては、グロー放電
用の高周波電力、反応室内部のガス圧及び基板温度を次
の通りに設定するのがよい。
即ち、高周波電力は0.05乃至0.5W/co+”の
範囲に設定すればよ< 、0.05W/cm”未満であ
ると成膜速度が小さくなり、0.5W/cm”を越える
とプラズマダメージによって膜質が低下してキャリア移
動度が小さくなる。また、ガス圧は0.1乃至2.0T
orrの範囲に設定すればよ(,0,ITorr未満で
あると成膜速度が小さくなり、2.9Torrを越える
と放電が不安定となる。更に、基板温度はa−Si:H
膜の成膜形成に比べて30乃至80℃位高くするのがよ
く、望ましくは200乃至400℃の範囲がよい、この
基板温度が200℃未満であれば、SiとCのネットワ
ーク化が阻害され、400℃を越えると水素の脱離が著
しくなって暗抵抗率が小さくなる。
かくして、単一組成の光導電性a−5iCNだけで十分
に実用と成り得る電子写真感光体が提供される。
次に本発明者等は上記の結果を踏まえて、更に鋭意研究
に努めたところ、この単一組成の層内部に種々の層領域
を生成させることによって電子写真特性を更に向上し得
ることを見い出した。
即ち、本発明の製法においては、グロー放電分解法によ
る成膜中に炭素又はVa族元素の含有比率を層厚方向に
亘って変化させ、これによって複数のN領域を生成させ
、この層領域の数に対応して下記の第1の態様乃至第4
の態様までの電子写真感光体の製法が得られる。
以下、本発明に係る電子写真感光体の製法の態様を第3
図乃至24図により説明する。
員土■皿橿 第1の態様によれば、a−3iC生成用ガスをグロー放
電分解して負極性に帯電可能な光導電性a−StC層を
基板上に形成した電子写真感光体の製法にあって、前記
ガスはCJz及びSi含有ガスから成り、そのガス組成
比を0.01:1乃至3:1の範囲内に設定し、且つV
a族元素含有ガスを含有させると共に成膜中にこの含有
比率を小さくしたことを特徴とする電子写真感光体の製
法が提供される。
即ち、この第1の態様によれば、第1図に示した単一組
成の光導電性a−SiC層に対してVa族元素を含有さ
せ、これに伴ってその含有比率を変えることにより少な
くとも第1の層領域及び第2の層領域を生成させるもの
であり、この態様を第3図乃至第9図により説明する。
第3図においては導電性基板(1)上に第1の層領域(
6)及び第2のN fii域(7)を順次形成し、両者
の層領域が一体化した光導電性a−3iCFJ(5a)
から成っており、そして、第1の層領域(6)には第2
の層領域(7)に比べてVa族元素が多く含まれている
ことが重要である。
第2の層領域(7)はVa族元素の含有量が0乃至10
.000ppmの範囲内で、好適には0乃至1 、00
0pp−の範囲内で適宜法められ、これによって負極性
に帯電すると共に表面電位、光感度特性等の所要な電子
写真特性が得られる。そして、このN fil域よりも
Va族元素を多く含有した第1の層領域(6)を形成す
ると、光導電性a−5iCii(5a)の基板側領域で
導電率が大きくなり、これにより、基板側からのキャリ
アの注入が阻止されると共にa−5iC層の全領域で発
生した光キャリアが基板へ円滑に流れ、その結果、表面
電位が大きくなると共に光感度特性が向上することを見
い出した。
この第1の層領域(6)はその領域全体に亘って光導電
性を有しており、これによって第2図に示した従来のa
−3t電子写真感光体のキャリア注入阻止層(2)と区
別し得る。
即ち、第1のN6i域(6)はその領域全体の光導電性
によって光感度特性を全般に亘って向上させる。特に、
第1の層領域(6)に到達し易い比較的長波長な光に対
しては優れた光感度特性が得られ、これにより、半導体
レーザーを記録用光源とした電子写真感光体に好適とな
る。
また、従来のa−Si電子写真感光体によれば、前記キ
ャリア注入阻止層(2)の層厚をa−St光導電層(3
)に対して175倍以下に設定するのに対して、本発明
の製法によれば、第1の層領域(6)の層厚は第2のN
領域(7)に比べて1倍以下であっても十分に残留電位
を小さくして光感度特性を向上させることができ、その
好適な層厚比は172以下、最適には174以下に設定
するのがよい。
この光導電性a−SiC層(5a)の炭素含有量は、第
4図乃至第9図に示す通りであり、横軸は基板から感光
体表面に至る層厚方向を示し、縦軸は炭素含有量を示し
ている。尚、この横軸において(6)。
(7)に示すそれぞれの範囲は第1の層領域及び第2の
層領域を表している。
即ち、第4図は炭素含有比率が全層に亘って一定であり
、或いは第5図は第1のM 9M域で炭素含有量を少な
くしており、これに対して第6図乃至第9図は第1の層
領域が第2の層領域に比べて炭素が多く含有されている
ことを示すものであり、これによって表面電位が一段と
高くなって光感度特性が向上する。また、第7図乃至第
9図のように炭素の含有量を層厚方向に亘って漸次変え
ると表面電位及び光感度を一層高め且つ残留電位が小さ
くなる。
また、前記第1の層領域(6)には酸素や窒素の少な(
とも一種を含有させてもよく、これによってa−SiC
Ji(5a)の基板(1)に対する密着性が向上する。
裏2(2υl遥 第2の態様によれば、a−5iC生成用ガスをグロー放
電分解して負極性に帯電可能な光導電性a−3iC層を
基板上に形成した電子写真感光体の製法であって、前記
ガスはC!■x及びSi含有ガスから成りそのガス組成
比を0.01:1乃至3:1の範囲内に設定し、成膜中
にCzh含有組成比を変えて前記a−3iC層に少なく
とも第1の領域、第2の層領域及び第3の領域を具備さ
せ、第1の層領域は第2の層領域より基板側に、第2の
層領域は第3の1itii域より基板側にそれぞれ配置
され、第3の層領域は第2のN領域に比べて炭素が多く
含まれ、且つ前記第2のl!層領域形成時に前記a−3
iC生成用ガスに0乃至1モルχのVa族元素含有ガス
を含むとともに第1の層領域の形成時にa−3iC生成
用ガス中におけるVa族元素含有ガスの占める割合が第
2のN6i域の形成時に比べて大きいことを特徴とする
電子写真感光体の製法が提供される。
即ち、この第2の態様によれば、第10図に示す通り、
第1の態様にて示した第2の層領域(7)の上に更に第
3の層領域(8)を形成し、これに伴って第3の層領域
(8)の炭素含有量を第2の層領域(7)よりも多くし
、そして、第1の層領域(6)、第2の層領域(7)及
び第3の101域(8)を実質上一体化して光導電性a
−3iCJi!(5b)とした。
この第3の層領域(8)を形成すると、a−SiCJi
(5b)の表面側の暗抵抗値が大きくなり、これに伴っ
て感光体の表面電位が顕著に向上することを見い出した
この第3のN ell域(8)は光導電性a−SiCN
(5b)の表面側を高抵抗化させるために形成されてお
り、第2図にて述べた従来周知の表面保護層(4)とは
全く区別し得るものである。また、光キヤリア発生層と
キャリア輸送層とに分けられた機能分離型感光体によれ
ば、キャリア輸送層を1013Ω・Cl11以上に高抵
抗化させるが、この層に格別大きな光導電性が要求され
ておらず、通常、光導電率の暗導電率に対する比率が1
000倍未満の光導電性に設定されているに過ぎない、
これに対して、第3の層領域(8)はこの比率が100
0倍以上の光導電性を有しており、上記キャリア輸送層
に対しても十分に区別し得る。
第3の層領域(8)の層厚は、第2のN領域(7)に比
べて1倍以下、好ましくは172倍以下、最適には17
4倍以下がよく、これにより、表面電位が顕著に向上す
ると共に光感度に優れ、且つ残留電位が小さくなり、望
ましいと言える。
本発明によれば、光導電性a−5iC層(5b)の炭素
含有分布は第11図乃至第16図に示す通りであり、横
軸は基板から感光体表面に至る層厚方向を示し、縦軸は
炭素含有量を示している。尚、この横軸において、(6
) (7) (8)に示すそれぞれの範囲は第1の層領
域、第2の層領域及び第3のNTi1域を表している。
第12図、第14図、第15図及び第16図は層厚方向
に亘って炭素の含有量を漸次変え、これにより、表面電
位が向上すると共に光感度に優れ、且つ残留電位が小さ
くなる。
工り皇皿盪 第3の態様によれば、a−SiC生成用ガスをグロー放
電分解して負極性に帯電可能な光導電性a−StC層を
基板上に形成した電子写真感光体の製法であって、前記
ガスはCtHz及びSL含有ガスから成り、そのガス組
成比を0.01:1乃至3:1の範囲内に設定し、成膜
中にCJz含有組成比を変えて前記a−StCI′iに
少なくとも第1の層領域、第2のN Sr1域、第3の
層領域及び第4の層領域を基板側から感光体表面へ向け
て順次具備し、且つ第3のN5M域は第2の層境域に比
べて、第4のWi層領域第3の層領域に比べてそれぞれ
炭素が多く含まれ前記第2のN領域の形成時に前記a−
3iC生成用ガスにO乃至1宅ルχのVa族元素含有ガ
スを含むとともに第1の層領域の形成時にa−3iC生
成用ガス中におけるVa族元素含有ガスの占める割合が
第2の層領域の形成時に比べて大きいことを特徴とする
電子写真感光体の製法が提供される。
即ち、第3の態様によれば、第17図に示す通り、第2
の態様にて示した第3の層領域(8)の上に更に第4の
層領域(9)を形成し、これに伴って第4の層領域(9
)が第3の層領域(8)に比べて炭素を多く含んでおり
、そして、第1の層領域(6)から第4の層領域(9)
を実質上一体化して光導電性a−SiC層(5c)とし
た。
この第4の層領域(9)は第30層領J!! (8)に
比べて炭素を多く含有させて高抵抗化させ、これより、
帯電能を高めて表面電位を向上させることができ、その
結果、耐電圧が高くて長寿命の感光体を得ることができ
る。
本発明の製法によれば、光導電性a−3iC層(5c)
の炭素含有分布は第18図乃至第21図に示す通りであ
り、横軸は基板から感光体表面に至る層厚方向を示し、
縦軸は炭素含有量を示している。尚、この横軸において
、(6) (7) (8) (9)に示すそれぞれの範
囲は第1のWi 9M域、第2の層領域、第3の層領域
及び第4の領域を表している。
第19図及び第21図は層厚方向に亘って炭素の含を量
を漸次変え、これにより、表面電位及び光感度が向上し
、且つ残留電位が小さくなる。
第4の態様 第4の態様によれば、a−SiC生成用ガスをグロー放
電分解して負極性に帯電可能な光導電性a−Sicl及
びa−SiC表面保護層を順次形成した電子写真感光体
の製法にあって、前記光導電性a−3iC生成用ガスは
C2H2及びSt含有ガスから成り、そのガス組成比を
0.01:1乃至3:lの範囲内に設定し、成膜中にC
,H,含有組成比を変えて前記a−SiC層に少な(と
も第1のN9M域、第2の層領域及び第3のN領域を具
備させ、第1の層領域は第2のN領域より基板側に、第
2のi領域は第3の層領域より基板側にそれぞれ配置さ
れ、第3の層領域は第2の領域に比べて炭素が多く含ま
れ、且つ前記第2の層領域の形成時に前記a−5iC生
成用ガスにO乃至1モルχのVa族元素含有ガスを含む
とともに第1の層領域の形成時にa−3iC生成用ガス
中におけるVa族元素含有ガスの占める割合が第2の層
領域の形成時に比べて大きいことを特徴とする電子写真
感光体の製法が提供される。
即ち、この第4の態様によれば、第22図に示す通り、
第2の態様にて示した第3のN5M域(8)の上に更に
a−SiC表面保護層(10)を形成したものであり、
このa−3iC表面保護Ji! (10)は光導電性a
−SiC層(5b)の表面をオーバーコートして保護す
るために形成される。
a−3iC表面保all(10)はa−5iCから成る
という点では光導電性a−3iC1i(5b)と同じで
あるが、炭素の含有量を多くして高硬度とし、これによ
って表面保護作用をもたらす。
このa−5iC表面保護Jii (10)は、その構成
元素の組成比を変えて光導電性又は非光導電性とするこ
とができ、炭素の含有量を多くすると非光導電性になる
傾向があり、これに伴って高硬度特性が得られ、高硬度
a−SiC表面保護層となる。
第4の態様によれば、炭素含有分布は第23図及び第2
4図に示す通りであり、横軸は基板から感光体表面に至
る層厚方向を示し、縦軸は炭素含有量を示している。尚
、この横軸において(6) (7) (8) (10)
に示すそれぞれの範囲は第1の層領域、第2の層領域、
第3の層領域及びa−3iC表面保護層を表している。
本発明によれば、単一組成のa−SiC層並びに第1乃
至第3の態様のa−3iCjiiは、いずれも光導電性
a−3iC層から成り、これによって十分実用的な電子
写真特性が得られるが、これらのa−3iC層の表面上
に従来周知の表面保護層を形成してもよい。
この層はそれ自体高絶縁性、高耐食性及び高硬度特性を
有するものであれば種々の材料を用いることができ、例
えばポリイミド樹脂などの有機材料+ a −S I 
C+ S t O* + S t O+ A 1 z 
03+ S i C+ S is N + + a −
S i+ a −S i:H+a−5t:F+a−5i
C:H+ :a−5iC:Pなどの無機材料を用いるこ
とができる。
次に本発明の実施例に用いられる容量結合型グロー放電
分解装置を第25図により説明する。
図中、第1.第2.第3.第4.第5.第6タンク(1
1) (12) (13) (14) (15) (1
6)には、それぞれSiH,、、Cglb。
PHz(Hzガス希釈テ0.2%含有)、pus(Lガ
ス希釈テ33ppm含有)、Hz、NOガスが密封され
ており、H2はキャリアーガスとしても用いられる。こ
れらのガスは対応する第1.第2.第3.第4.第5.
第6調整弁(17)(1B) (19) (20) (
21) (22)を開放することにより放出され、その
流量がマスフローコントローラ(23)(24)(25
)(26) (27) (28)により制御され、第1
.第2、第3.第4.第5タンク(11) (12) 
(13) (14) (15)からのガスは第1主管(
29)へ、第6タンク(16)からのNOガスは第2主
管(30)へ送られる。尚、(31) (32)は止め
弁である。第1主管(29)及び第2主管(30)を通
じて流れるガスは反応管(33)へと送り込まれるが、
この反応管(33)の内部には容量結合型放電用電極(
34)が設置されており、それに印加される高周波電力
は5011乃至3Kwが、また周波数はIM)lz乃至
10MHzが適当である。反応管(33)の内部には、
アルミニウムから成る筒状の成膜基板(35)が試料保
持筒(36)の上に載置されており、この保持台(36
)はモーター(37)により回転駆動されるようになっ
ており、そして、基板(35)は適当な加熱手段により
、約200乃至400℃好ましくは約200乃至350
℃の温度に均一に加熱される。更に、反応管(33)の
内部はa−SiC’膜形成時に高度の真空状B(放電圧
0.1乃至2,0Torr )を必要とすることにより
回転ポンプ(38)と拡散ポンプ(39)に連結されて
いる。
以上のように構成されたグロー放電分解装置において、
例えば、a−SiC膜(Pを含有する)を基板(35)
に形成する場合には、第1.第2.第3.第5調整弁(
17) (18) (19) (21)を開いてそれぞ
れより5iH4゜C2H□、PH3,H1ガスを放出す
る。放出量はマスフローコントローラ(23) (24
) (25) (27)により制御され、5IH4tC
J冨、PHi、Hzの混合ガスは第1主管(29)を介
して反応管(33)へと流し込まれる。そして、反応管
(33)の内部が0.1乃至2.3Torr程度の真空
状態、基板温度が200乃至400℃、容量型放電用電
極(34)の高周波電力が5〇−乃至3に胃、または周
波数が1乃至10MHzに設定されていることに相俟っ
てグロー放電が起こり、ガスが分解してPを含有したa
−5iC膜が基板上に高速で形成される。
〔実施例〕
次に本発明の実施例を詳細に説明する。
(例1) 本例においては、光導電性a−5iC@をアルミニウム
製成膜基板に生成し、そのCa11.ガスの配合比率に
対する導電率を測定した。
即ち、第25図に示した容量結合型グロー放電分解装置
を用いて第1タンク(11)よりSiH4ガスを101
005eの流量で、第5タンク(15)よりH2ガスを
300secmの流量で放出し、第2タンク(12)よ
りC,H。
ガスを10〜101005eの流量で放出し、グロー放
電分解法に基いて約5μmの厚みのa−SiC膜を製作
し、その暗導電率及び光導電率を測定したところ、第2
6図に示す通りの結果が得られた。尚、製造条件として
基板温度を3α0℃、ガス圧を0.45Torr、高周
波電力を150−に設定した。
第26図によれば、横軸にC2Htガス流量(sccm
)を、縦軸に導電率〔(Ω・cm”)−’)を表わし゛
、・印は暗導電率のプロット、○印は光導電率のプロッ
トであり、a、bはそれぞれの特性曲線である。
第26図から明らかな通り、暗導電率は10− ” (
Ω・cm)−’以上と成り得、最大で10− ” (Ω
・cm)−’以上まで得られた。また、光導電率は暗導
電率に比べて1000倍以上となり、このa−SiC層
が電子写真感光体用として十分に満足し得る光導電性を
もっていることが判る。
(例2) 本例においては、(例1)に基いてPH3ガス(又はB
、)1.ガス)を導入して暗導電率及び光導電率を測定
したところ、第27図に示す通りの結果が得られた。
図中、横軸はSiH4とCtHzの合計流量に対するP
lb純量(これはH2ガスの希釈比率より換算して求め
られるPH,の絶対流量のことである)である。尚、P
H3純量をBfH&純量に置き換えた場合も参考例とし
て記載する。
第27図によれば、・印は暗導電率のプロットであり、
○印は光導電率のプロットであり、c、dはそれぞれの
特性曲線である。
第27図から明らかな通り、光導電率は暗導電率に比べ
てtooo倍以上となり、PやBをドーピングしたa−
5iC層が電子写真感光体用として満足し得る光導電性
をもっている。
(例3) 本例においては、(例1)中C,)1.ガス流量を10
3ccI11に設定して得られたa−SiC層に対して
分光感度特性を測定し、その結果は第28図に示された
分光感度曲線eとなった。尚、この図は各波長において
等エネルギー光を照射した時の光導電率を示す。
第28図より明らかな通り、可視光領域に光感度が認め
られ、これによって電子写真用の光導電体として十分に
用いることができる。
(例4) 本例においては、(例1)中CtHzガス流量を101
05eに設定して得られたa−5iC1i(厚み30μ
l11)に対して表面電位、暗減衰及び光減衰のそれぞ
れの特性を測定した。この測定は−5,6KVのコロナ
チャージャで負帯電し、暗中での表面電位の経時変化と
、650nmの単色光照射直後の表面電位の経時変化を
追ったものである。
その結果は第29図に示す通りであり、flgはそれぞ
れ暗減衰曲線及び光減衰曲線である。
第29図より明らかな通り、表面電位が約−530Vと
大きくなっており、暗減衰も5秒後で30χ程度であり
、電荷保持能力に優れている。また、光導電率にも優れ
ており、残留電位も小さいと言える。
尚、(例4)にて得られたa−SiC層を+5.6KV
おコロナチャージャで正帯電させたところ、表面電位が
数十Vであった。
そして、この(例4)に基づいて製作されたa−3iC
層感光体を、−5,6KVのコロナチャージャによって
負極性に帯電させ、次いで画像露光して磁気ブラシ現象
を行った結果、画像濃度が高く、高コントラストで良質
な画像が得られ、20万回の繰り返しテスト後において
も初期画像の劣化が見られず、耐久性も良好であること
が確認できた。
(例5) 本例においては第1の態様の感光体を製作した。
即ち、基板用アルミニウム製ドラムを第25図に示した
容量結合型グロー放電分解装置の反応管(33)内に設
置し、そして、第1タンク(11)よりSiH4ガスを
、第2タンク(12)よりCtHtガスを、第3タンク
(13)よりPH,ガスを、第5タンク(15)よりH
ガスを、第6タンク(16)よりNOガスをそれぞれ放
出し、第1表に示す製造条件で第1の層領域及び第2の
層領域を形成した。
かくして得られた感光体の電子写真特性は、暗中で−5
,6KVの高圧源に接続されたコロナチャージャで負極
性に帯電させ、次いで分光された単色光(650rv)
を感光体表面に照射し、これによって下記の通りの特性
が得られた。尚、残留電位は露光開始の5秒後の値であ
る。
表面電位・・・−720V 光感度・・・0.53cIlzerg−1残留電位・・
・30V (例6) 本例において第1の態様の感光体を(例4)と同様に製
作した。
その製作条件は第2表に示す通りであり、電子写真特性
は下記の通りになった。
表面電位・・・−680■ 光感度・・・0.63cm”erg−’残留電位・・・
30V (例7) 本例においては第2のB様の感光体を第3表に示す条件
で製作し、これによって下記の電子写真特性が得られた
表面電位・・・−720V 光感度・・0.65cm”erg−’ 残留電位・・・25V (例8) 本例においては第3の態様の感光体を第4表に示す条件
で製作し、これによって下記の電子写真特性が得られた
表面電位・・・−790V 光感度・・・0.65cm”erg−’残留電位・・・
30V また、この感光体の表面電位、暗減衰及び光減衰のそれ
ぞれの特性を(例4)と同様に測定したところ、第30
図に示す通りの結果が得られた。図中、h、iはそれぞ
れ暗減衰曲線及び光減衰曲線である。
第30図より明らかな通り、表面電位が約−790vと
著しく大きくなっており、暗減衰も5秒後で24χ程度
であって電荷保持能力に優れている。
(例9) 本例においては第4の態様の感光体を第5表に示す条件
で製作し、これによって下記の電子写真特性が得られた
表面電位・・・−830v 光感度・・・0.63cm!erg−1残留電位・・・
40V (例10 ) 本例においては、第25図に示したグロー放電分解装置
を用いて下記の製造条件によって成膜速度を測定したと
ころ、第31図に示す通りの結果が得られた。
製造条件 RF電力・・・150W ガス圧力・・・0.45Torr 基板温度・・・300℃ 5iHnガス流量・・・100sccIIH2ガス流量
・・・300sccIl 第31図中O印は測定結果のプロットであり、jはその
特性曲線である。
第31図より明らかな通り、CJzガスの含有比率が大
きくなるのに伴って成膜速度が大きくなっており、約5
〜13μm7時の成膜速度となった。
(例11) 本例においては、(例10)と同一の製造条件によって
CJzガスの含有比率を変えながら膜中の水素含有量を
追ったところ、第32図に示す通りの結果が得られた。
第32図中、○印及び・印はそれぞれC及びSiと結合
したHの結合量を示すプロットであり、k、fiはそれ
ぞれその特性曲線である。
第32図より明らかな通り、czttzガスの含有比率
が大きくなるのに伴ってC−H結合が増大すると共に5
−11結合が減少することが判る。
〔発明の効果〕
以上の通り、本発明の電子写真感光体の製法によれば、
全層に亘って光導電性を有するa−3iCが高い暗抵抗
値となり、且つ光感度特性にも優れていることによって
実質上表面保護層及びキャリア注入阻止層を不要とする
ことができ、その結果、光導電性a−5iC層だけから
成る電子写真感光体が提供できた。
また、本発明の製法によれば、CzHzガスとSi含有
ガスを組合せてグロー放電分解すると著しい高い成膜速
度が得られ、これによって製造効率及び製造コストが改
善される。
更に本発明の製法によれば、層厚方向に亘って炭素及び
Va族元素の含有量を変えることによって表面電位を向
上させると共に光感度特性を高め、且つ残留電位を顕著
に小さくすることができる。
特に、炭素の含有量を層厚方向に亘って変えると、抵抗
率が制御されて所要の層領域が得られ、その結果、格段
に高性能な電子写真感光体が提供できる。
また、本発明の製法によれば、負極性に有利に帯電する
ことができる負極性用電子写真感光体が提供される。
更に、従来のa−3i悪感光を長期間に亘って使用した
場合にはコロナ放電に伴って感光体表面の局所的な放電
破壊が発生し易くなり、これに起因して画像に流点が生
じるという問題があったが、本発明の製法によれば、a
−Siの誘電率がε=12であるのに対してa−SiC
はε=7と約半分程度であるために帯電能に優れており
、これにより、表面電位を高くしても何ら上記の放電破
壊が発生しなくなり、その結果、高品質且つ高信頬性の
電子写真感光体が提供される。
また、本発明の電子写真感光体の製法によれば、それ自
体で帯電能及び耐環境性に優れていることから特に保護
層を設ける必要がなく、例えばコロナ放電による被曝或
いは現像剤の樹脂成分の感光体表面へのフィルミング等
によって表面が劣化した場合、その劣化した表面を研摩
剤等で研摩再生を繰り返し行ってもその研摩量において
制限を受けずに感光体の初期特性を維持することができ
、それによって初期における良好な画像を長期に亘り安
定して供給することが可能となる。
更に本発明の製法により得られる電子写真感光体を、従
来のa−5i悪感光と比較して場合、このa−Si感光
体の問題点として耐湿性に劣っているので画像流れが生
じ易く、また、帯電能に劣っているのでゴースト現象が
発生するが、これを解決するためにa−Si感光体の使
用時にヒータを用いてその感光体を加熱し、その発生を
防止している。これに対して本発明の製法に係る電子写
真感光体は耐湿性且つ帯電能に優れているために上記の
ようにヒータを用いて使用する必要はないという長所が
ある。
また、本発明の電子写真感光体の製法はa−5t悪感光
と比べて炭素の含有量を変えるだけで幅広い分光感度特
性(ピーク600〜700nm )が得られると共に光
感度自体を増大させることができ、更に必要に応じて不
純物元素をドーピングすれば長波長側の増悪も可能にな
るという利点がある。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の製法に係る電子写真感光体の層構成を
示す説明図、第2図は従来の電子写真感光体の層構造を
示す説明図、第3図は本発明に係る第1の態様の感光体
の層領域を示す説明図、第4図、第5図、第6図、第7
図、第8図及び第9図はそれぞれ本発明に係る第1の態
様の感光体の炭素含有量を示す説明図、第10図は本発
明に係る第2の態様の感光体の層領域を示す説明図、第
11図、第12図、第13図、第14図、第15図及び
第16図はそれぞれ本発明に係る第2の態様の感光体の
炭素含有量を示す説明図、第17図は本発明に係る第3
の態様の感光体の層領域を示す説明図、第18図、第1
9図、第20図及び第21図はそれぞれ本発明に係る第
3の態様の感光体の炭素含有量を示す説明図、第22図
は本発明に係る第4の態様の感光体の層領域を示す説明
図、第23図笈び第24図は本発明に係る第4の態様の
感光体の炭素含有量を示す説明図、第25図は本発明の
実施例に用いられる容量結合型グロー放電分解装置の説
明図、第26図はC2H2ガスの流量比率に対する導電
率を示す線図、第27図はPH3ガス及びBztliガ
スのそれぞれの流量比率辷対する導電率を示す線図、第
28図はアモルファスシリコンカーバイド層の分光感度
特性を示す線図、第29図はアモルファスシリコンカー
バイド層の暗減衰及び光減衰を示す線図、第30図は第
3の態様のアモルファスシリコンカーバイド層の暗減衰
及び光減衰を示す線図、第31図はC,H,ガスの流量
比率に対する成膜速度を示す線図、第32図はCzHz
ガスの流量比率に対する水素原子の結合比率を示す線図
である。 1・・・基板 5.5a、5b、5c・・・・光導電性アモルファスシ
リコンカーバイド層 6・・・第1の層領域 7・・・第2の層領域 8・・・第3の層領域 9・・・第4の層領域 10・・・アモルファスシリコンカーバイド表面保護層 特許出願人 (663)京セラ株式会社同    河村
孝夫

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)少なくともアセチレン及びケイ素含有ガスから成
    ると共にこのガス組成比が0.01:1乃至3:1の範
    囲内に設定され、且つ0乃至1モル%の周期律表第Va
    族元素含有ガスを含むアモルファスシリコンカーバイド
    生成用ガスをグロー放電分解して基板上に負極性に帯電
    可能なアモルファスシリコンカーバイド層を形成するこ
    とを特徴とする電子写真感光体の製法。
  2. (2)前記アモルファスシリコンカーバイド層は1乃至
    90原子%の炭素を含有していることを特徴とする特許
    請求の範囲第(1)記載の電子写真感光体の製法。
  3. (3)前記アモルファスシリコンカーバイド層は1乃至
    90原子%の炭素と5乃至50原子%の水素を含有して
    いることを特徴とする特許請求の範囲第(1)項記載の
    電子写真感光体の製法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008253886A (ja) * 2007-04-02 2008-10-23 Nitta Ind Corp エアフィルタ

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