JPS6362412B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はたとえば紙幣などの紙葉を積層してな
る紙葉群を把束する紙葉群の把束装置に関する。

〔従来の技術〕

一般にこの種の紙葉群の把束装置は紙葉群を離
間対向する一対のクランプ板間に挿入したのちこ
れらクランプ板によつて上記紙葉群を挟圧保持
し、しかるのち上記紙葉群に緊締体たとえばテー
プを巻回してその把束を行なうようになつてい
る。

ところで、上記紙葉群を単に通常の状態でテー
プを巻回した場合には紙葉群を強固に把束するこ
とが困難である。そこで、従来においては、たと
えば特願昭51−47211号に開示されるようなクラ
ンプ板を用いることにより強固に把束できるよう
にしたものが考えられている。すなわち、第５図
に示すようにくの字形に成形されたクランプ板ａ
を紙葉群ｂに押圧させることにより、該紙葉群ｂ
をくの字形に折曲し、この折曲した紙葉群ｂを再
び初期の状態にもどすことによりテープに張りを
与えて紙葉群を強固に把束するものである。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかしながら、従来のものはクランプ板自体を
く字形に成形していたため、クランプ板の離間幅
を大としなければ紙葉群の挿入時において紙葉群
がクランプ板の中央部に当接してその挿入が容易
に行なえず、また、クランプ板を水平状態に設置
した場合には紙葉群の上側あるいは下側がクラン
プ板の中央部に当接して捲くれ易すいという不都
合があつた。

本発明は上記事情に着目してなされたもので、
その目的とするところは、クランプ板をく字形に
成形することなく紙葉群をく字形に折曲できるよ
うにした紙葉群の把束装置を提供しようとするも
のである。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は上記目的を達成するため、離間対向す
る平板状の一対のクランプ板によつて紙葉群を挟
圧保持し、これをバンドラーの公転によつて回転
させることにより紙葉群の把束を行なうものにお
いて、上記バンドラーの公転時に動作され上記ク
ランプ板によつて挟圧保持された紙葉群の一端部
を押圧してこれをく字形にするレバーを備えたも
のである。

〔作用〕

クランプ板により紙葉群を挟圧保持し、該紙葉
群の一端部をレバーにより押圧することにより、
クランプ板自体をく字形に成形することなく紙葉
群をく字形に折曲する。

〔実施例〕

以下、本発明を第１図乃至第４図に示す一実施
例を参照して説明する。図中１は前処理工程で積
層された紙葉群Ｐを搬入するための搬入路であ
る。この搬入路１は複数個のローラ２…とこれら
ローラ２…に架け渡された上部側搬送ベルト３
と、同じく複数個のローラ４…とこれらローラ４
…に架け渡され上記上部側搬送ベルト３と離間対
向する下部側搬送ベルト５とによつて構成されて
いる。

また、上記搬送路１の搬出端側には把束手段と
してのバンドラー６が設けられている。このバン
ドラー６は搬送機構７と公転機構（図示しない）
とを有している。上記搬送機構７は複数個のロー
ラ８…とこれらローラ８…に架け渡された第１の
搬送ベルト９と同じく複数個のローラ１０…とこ
れらローラ１０…に架け渡され上記第１の搬送ベ
ルト９に離間対向する第２の搬送ベルト１１とに
よつて構成されている。この搬送機構７は上記公
転機構によつて反時計方向にたとえば２回公転さ
れるようになつている。

また、上記バンドラー６の側方部にはクランパ
１２が並列的に設けられている。このクランパ１
２は離間対向する一対のクランプ板１３，１４と
押圧体としてのレバー１５とヒータ受台１６とに
よつて構成され、上記紙葉群Ｐの搬送方向と直交
する方向に出入されるようになつている。

上記クランプ板１３，１４は第２図に拡大して
示すようにその内部に紙葉群Ｐの一側部を挿入さ
せてこれを挟圧保持するものである。また、上記
レバー１５はその中途部が支軸１７によつて回動
可能に支持され、その一端部には押圧部１８、他
端部にはローラ１９が取着されている。そして、
このレバー１５のローラ１９は上端部が支軸２０
によつて回動可能に支持された揺動レバー２１の
切欠溝２２の内部に摺動自在に挿入されている。
また、上記揺動レバー２１には長孔２３が穿設さ
れ、この長孔２３にはピン体２４が挿入されて揺
動レバー２１の回動量が規制されるようになつて
いる。さらに、上記揺動レバー２１にはローラ２
４が取着され、このローラ２４は当接部材２５に
当接されている。この揺動レバー２１は上記バン
ドラー６の公転時に動作され、すなわち上記当接
部材２５からローラ２４を離脱させることにより
回動されて第３図に示すようにレバー１５のロー
ラ１９を時計方向に回動させてレバー１５を支軸
１７を支点として時計方向に所定角度回動させる
ようになつている。これにより、紙葉群Ｐの前端
部がレバー１５の押圧部１８によつて上方へ押圧
され紙葉群Ｐをくの字形に折曲するようになつて
いる。

また、上記ヒータ受台１６は一端部が支軸２６
によつて回動可能に支持され、後述するテープ２
８の接着時には上面部にテープ２８の接着部を位
置させるようになつている。

一方、上記バンドラー６の上方部にはリール２
７が設けられ、このリール２７には内面に接着剤
を被覆してなる熱溶着性の把束帯としてのテープ
２８が巻装されている。このテープ２８は案内ロ
ーラ２９，３０を介して上記バンドラー６とクラ
ンパ１２のクランプ板１３，１４との間に垂下さ
れるようになつている。

また、上記バンドラー６の近傍にはカツタ３１
が設けられ、このカツタ３１は上記紙葉群Ｐに対
するテープ２８の巻回終了後動作されて上記テー
プ２８を切断させるようになつている。

さらに、上記バンドラー６の近傍には一端部が
回動可能に支持されたＬ字型のヒータアーム３２
が設けられ、このヒータアーム３２は上記カツタ
３１によるテープ２８の切断後テープ２８の接着
部を加熱部３２ａによつて加熱溶着するものであ
る。

また、上記バンドラー６の搬出端側には搬出路
３５が設けられ、この搬出路３５はローラ３４と
これらローラ３４に架け渡された搬送ベルト３５
とによつて構成されている。

なお、３６は駆動モータで、この駆動モータ３
６の作動によりベルト３７，３７を介して上記搬
入路１および搬出路３５の各搬送ベルト３５，３
６がそれぞれ走行されるようになつている。

また、上記バンドラー６の公転および搬送ベル
ト９，１１の走行、さらに、クランパ１２のスラ
イド操作およびアームヒータ３２の回動はそれぞ
れ図示しない駆動機構によつて適宜に作動される
ようになつている。

さらに、上記バンドラー６の下方部には検出器
３８が設けられていて、バンドラー６の搬送ベル
ト９，１１によつて搬送されてきた紙葉群Ｐの前
端部を検出することにより紙葉群Ｐの搬送を停止
させるようになつている。

つぎに、上記一実施例の作用について説明す
る。まず、駆動モータ３６を作動させるとベルト
３７，３７を介して搬入路１および搬出路３３の
ローラ２，４，３４が回転され搬送ベルト３，
５，３５が走行されるとともに図示しない駆動機
構の作動によりバンドラー６の搬送ベルト９，１
１が走行される。これにより、前処理工程で積層
された紙葉群Ｐは搬入路１の搬送ベルト３，５に
よつてバンドラー６へと送られ、さらに、バンド
ラー６の搬送ベルト９，１１によつて搬送される
とともにこのときテープ２８の垂下部分が第４図
中ａに示すように紙葉群Ｐの前端面に当接したの
ち第４図中ｂに示すように上面部に乗り上がる。
しかして、紙葉群Ｐが所定量搬送されてその前端
部が検知器３８によつて検出されると搬送ベルト
９，１１の走行が停止されて紙葉群Ｐの搬送が停
止されるとともにこのとき図示しない駆動機構の
作動によりクランパ１２がバンドラー６側に向か
つて移動される。この移動時にはクランプ板１
３，１４はスプリング（図示しない）の付勢力に
抗して離間されクランプ１２の移動により両クラ
ンプ板１３，１４間に紙葉群Ｐの一側部が挿入さ
れることになる。このように挿入されたのちはク
ランプ板１３，１４がスプリングの付勢力によつ
て互いに近接するように付勢され紙葉群Ｐの一側
部を挟圧保持する。しかるのちバンドラー６が反
時計方向に回動されるとともにこのときレバー１
５が動作されて紙葉群Ｐの前端部が押し上げられ
てく字形に折曲される。これにより、第４図中ｃ
に示すように紙葉群Ｐの先端部が紙葉群Ｐの上面
部とヒータ受台１６の裏面部との間に挟圧され、
しかるのち第４図中ｄに示すように紙葉群Ｐに対
しテープ２８が所定回数巻回される。このように
テープ２８が巻回されたのちはカツタ３１が動作
されてテープ２８が切断されるとともにこのと
き、第４図中ｅに示すようにヒータアーム３２が
回動されてその加熱部３２ａによつてテープ２８
の切断端部をテープ２８に重合させてこれをヒー
タ受台１６に押圧して加熱溶着する。しかして、
紙葉群Ｐはテープ２８によつて施封されることに
なり、しかるのちバンドラー６が公転して紙葉群
Ｐが水平状態にされたのち、公転が停止されると
ともにバンドラー６の搬送ベルト９，１１の走行
が再開されて搬出路３３へ送り出される。この紙
葉群Ｐは搬出路３３の搬送ベルト３５の走行によ
り所定場所に搬送されることになる。

上述したように紙葉群Ｐの一端部をレバー１５
によつて押圧することにより、紙葉群Ｐをく字形
に折曲するようにするため、クランプ板１３，１
４自体をく字形に成形する必要がない。したがつ
て、クランプ板１３，１４の離間幅を大としなく
ても紙葉群Ｐを容易に挿入することができるとと
もにクランプ板１３，１４は平板状であるため、
クランプ板１３，１４を水平状態に設置しても紙
葉群Ｐの上部あるいは下部側がクランプ板１３，
１４に当接してずれてしまうこともない。

〔発明の効果〕

本発明は以上説明したようにクランプ板によつ
て挟圧保持した紙葉群の一端部を押圧体によつて
押圧することにより紙葉群をく字形に折曲するよ
うにしたから、従来のようにクランプ板自体をく
字形に成形する必要がない。したがつて、クラン
プ板の離間幅を大とすることなくクランプ板間に
紙葉群を挿入することができ、クランプ板の占有
スペースを小とすることができる。また、クラン
プ板は平板状に形成するため、クランプ板を水平
状態に設置しても紙葉群の挿入時にその上部側あ
るいは下部側がクランプ板に当接して捲れ上がつ
てずれるといつたことも確実に防止できる。さら
に、紙葉群の一端部を受台に押し付けて折曲する
から、紙葉群の腰の強さによつて折曲量がばらつ
くことがなく紙葉群を一定の張力で把束すること
ができるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第４図は本発明の一実施例を示すも
ので、第１図は紙葉群の把束装置を示す概略的構
成図、第２図は要部を拡大して示す側面図、第３
図は要部の動作状態を示す側面図、第４図ａ乃至
ｅは紙葉群の把束状態を示す説明図、第５図は従
来例である。 ６……バンドラー（把束手段）、１３，１４…
…クランプ板、１５……レバー（押圧体）、Ｐ…
…紙葉群、２８……テープ（把束帯）。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 離間対向して配設され紙葉群をその一端部を
   除いて挟圧保持する一対のクランプ板と、このク
   ランプ板の近傍に設けられた受台と、前記クラン
   プ板によつて挟圧保持された紙葉群の一端部を 前記受台に押し付けて該紙葉群をく字形に折曲
   する押圧体と、この押圧体によつてく字形に折曲
   された紙葉群に把束帯を巻回して把束する把束手
   段とを具備してなることを特徴とする紙葉群の把
   束装置。