JPS6359117A - 水素メ−ザ装置 - Google Patents

水素メ−ザ装置

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JPS6359117A
JPS6359117A JP20217086A JP20217086A JPS6359117A JP S6359117 A JPS6359117 A JP S6359117A JP 20217086 A JP20217086 A JP 20217086A JP 20217086 A JP20217086 A JP 20217086A JP S6359117 A JPS6359117 A JP S6359117A
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cavity resonator
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resonant frequency
hydrogen
resonance frequency
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Yoshikazu Saburi
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明は、水素蓄積球と空胴共振器とを備え、非常に安
定した標準周波数(for)の信号を出力する水素メー
ザ装置に係り、特に、該標準周波数(fm)に非常に近
い空胴共振器の共振周波数(fc)を、直接測定するこ
となく(従って該標準周波数(fm)及び該共振周波数
(fc )と非常に近い共鳴周波数(rO)における水
素原子のメーザ発振に干渉することなく)、該標準周波
数(fm)と関係のない第2の共振周波数(fc)を用
いて測定し、そのα1定結果から該共振周波数(fc)
を算出し、その算出値を用いて該共振周波数(fc )
の自動同調制御を連続的に行い、極めて高度に安定した
周波数信号を出力する水素メーザ装置に関するものであ
る。
[従来の技術] まず、水素メーザ装置の発振原理と同調の必要性につい
て同一出願人の出願による発明「水素メーザの自動同調
システム」 (特願昭59−38683号)に基いて、
説明する。
水素メーザ周波数標準器は、周波数確度がセシューム(
Cs)原子ビーム周波数標準器に比べ劣るが、その周波
数安定度は現用の周波数標準器の中では最も優れている
。そのため、超長基線電波干渉計(VLBI :   
 Very  Long  Ba5e  L(ne  
Interferometer) r深宇宙人工衛星の
追跡などに高安定周波数信号源として必須の機器となっ
ている。上記したような、最先端の技術分野では、水素
メーザ周波数標準器(以下「水素メーザ」という)の周
波数安定度が高いほど測定精度が向上するため、周波数
安定度の向上が強く要望されている。また、水素メーザ
の出力周波数の正確さも重要で、このため水素メーザが
共振する標準周波数の調整が必要である。
以下、水素メーザの概要、自動同調および周波数安定度
の問題について第2図で説明する。
第2図は、水素メーザ本体を模式的に示した図である。
図において、1は水素分子が供給されている放電管、2
は放電管1内の水素分子を解離し水素原子とするための
放電用の高周波発振器、3は解離された水素原子の中か
らエネルギー準位の高い原子を選別するための零位選別
マグネット、4は水素ビームの流量を調整するためのビ
ーム・シャッタ、5は注入された水素原子を蓄積するた
めの内面をテフロンで被膜した水素蓄積球、6は空胴共
振器、7は共振器円筒、8は外周に温度制御用ヒータ(
8a)を備えた共振器支持恒温禮、9は静磁場を与える
ためのソレノイドコイル円筒、10は外部磁場の影響を
遮蔽するための磁気シールド、11は真空ペルジャー、
12は共振周波数を微調するためのポスト、13は前記
空洞共振器θ内の発振出力を取り出すためのループ、1
4はイオンポンプをそれぞれ示す。第2図に示した構造
からなる水素メーザの水素ビーム系では、準位選別マグ
ネット3により、水素原子のエネルギー準位で F=0
1mf=0 および F=1゜mf=−1にある水素原
子は発散し、水素原子のエネルギー準位でF= L m
f =Q、mf =+1にある水素原子は、水素蓄積球
S内に集束する。
水素蓄積球S内に注入された水素原子は、その内面のテ
フロン膜の壁と衝突を繰り返しながら約1秒間近(水素
蓄積味5内に留まり、空胴共振器6内の電磁波の励振を
受ける。
この場合、共鳴周波数(fo )として利用される水素
原子のエネルギー準位はF=19mf=0の状態からF
 = O+ m f = Oの状態に遷移する周波数で
、約1,420,405,752 Hzである。
いま、空胴共振器6の共振周波数(fc)が、前記共鳴
周波数(fO)の近傍に調整されていると、水素蓄積球
5内における水素原子のエネルギー準位でF=15mf
=0にある水素原子は、空胴共振器6内で共鳴周波数(
fO)に近い電磁波の励振を受け、エネルギー準位の低
いF2O。
mf=oの状態に遷移する。
このとき水素メーザは放射する電磁波によりメーザの標
準周波数(fm )で自己発振を起す。この標準周波数
(fm)の出力はループ13から取り出される。
ところが、前記空胴共振器6の、共振周波数(fc)と
水素原子の共鳴周波数(fO)とが僅かでも異なってい
ると、前記標準周波数(fm)は該共鳴周波数(fo 
)よりシフトしたものとなる。この場合における周波数
関係は、 fm −fo = (Qc /Ql ) @ (fc −fo )・・・A となることが知られている。
ここで、QCは空胴共振器のQ値であり、Qlは共鳴線
のQ値である(共鳴スペクトラム周波数の帯域をΔfと
すると、QI=f+o/Δfで示される)。
したがって、(fc −fo )が太き(なると、(f
m−fo)すなわち、メーザの標準周波数(fm)と共
鳴周波数(rO)のずれが大きくなり、メーザの標準周
波数の正にさが失われ、水素ビーム量などの変動、すな
わち水素原子同志の衝突数の変化に伴うQlの変動によ
り周波数安定度も損なわれる。
例えば、Qc /Ql =5X 10−5(Dとき、(
fm−fo )/’foを1×10 程度に合わせるた
めには、(fc−fo)を約30Hz以下に追い込む必
要があり、そのため共振周波数(fc)の設定はきわめ
て厳密に行う必要がある。そこで共振器円筒7には、共
振周波数(fc )の温度変化の小さいクリスタル・ガ
ラス等を用い、これを高精度の温度制御のもとで使用す
ることにより共振周波数(fc)の変動を阻止する手段
がとられている。しかし、当初、空胴共振器6の共振周
波数(fc )とメーザの共鳴周波数(fO)とを−致
させるために自動同調装置が必要になる。
以上、発振形の水素メーザ装置を例にして、自動同調に
ついて説明したが、受動形の水素メーザ装置においても
、前記A式が全く同様に成立するので、その自動同調の
原理は同様である。
したがって、従来技術の自動同調式水素メーザ装置にお
いて空胴共振器の共振周波数とメーザの共鳴周波数とを
同調する制御方法としては、前記A式から、次の3つが
考えられる。
(1)fo =fcのときは、Qlが変化してもメーザ
の標準周波数(fm−)は変化しないが、fO≠fcの
ときは、Qlが変化すると、該標準周波数(fm )も
変化する。
ところで、Qlは水素ビーム是の増減を行い、水素原子
同志の衝突による緩和率を変える方法(圧カフエンチン
グ法)により変化することが知られている。
そこで、第2図に示したビーム・シャッタ4で水素ビー
ム量を高、低に切り換え、そのとき前記標準周波数(f
+ )が変化しないように前記共振周波数(fc)を調
節することにより、前記自動同調制御が実行できる。前
掲の水素メーザの自動同調システム(特願昭59−38
G83号)はこの範昭に属する。このQl変化法として
は、圧カフエンチング法の他にもMOjOrana効果
の利用による方法などいくつかの方法が知られている。
(2)同様に何らかの方法により、前記空洞共振器のQ
値(Qc )を変化させ、前記標準周波数(fm)が変
化しないように、前記共振周波数(fc)を調節する自
動同調制御が考えられる。
(3)前記共振周波数(fc)を直接測定し、それが水
素原子の共鳴周波数f o = 1,420,405,
752Hzに等しくなるように共振周波数(f c 、
)を調節する方法も考えられる。
[発明が解決しようとする問題点コ しかし、従来の自動同調式水素メーザ装置には次のよう
な問題点があった。
(1)前記共鳴線のQ値(Ql)を変化させ、もって標
準周波数(fn )の変化分を測定しつつ自動同調制御
を行うものにあっては、測定中には標準周波数(fm 
)が変動するので、本来の高安定の発振器としての使用
を中断せざるを得す、従って標準周波数(fIll)の
測定と同調制御は断続的に実行できるのみである。さら
に、同調を行うにつれ標準周波数(fm )の変化分は
非常に小さくなり標準周波数(fm)の変化分の測定は
困難になる。
(2)前記Qcを変化させ、もって標準周波数(fm)
の変化分を測定しつつ自動同調制御を行うものにあって
は、Qcすなわち空胴共振器のQ値を変化させると必然
的に空胴共振器の共振周波数(fc)を撹乱してしまう
(3)前記空胴共振器の共振周波数(fc)を直接測定
し自動同調を行うとすれば、前記共振周波数(fc)に
近い測定周波数を用いなければならず、必然的に共振周
波数(fc )に近い共鳴周波数(fo )で発振する
水素原子の微弱なメーザ発振に干渉を与え、水素メーザ
装置の高安定発振を撹乱する。
そこで、本発明は、上記の問題点を解決するため標準周
波数(fm)と非常に近い空胴共振器の共振周波数(f
c )を直接71]す定することなく、該共振周波数(
fc)の自動同調ルリ御を行い、水素原子のメーザ発振
に干渉することなく、連続的に前記自動同調制御を行い
、極めて高度に安定した周波数の信号を出力する水素メ
ーザ装置を提供することにある。
[問題を解決するための手段] 以下、本発明が上に記した問題点をどのようにして解決
したかについて第1図によ゛り述べる。
図の実施例では、水素蓄積球5中で水素原子が非常に安
定な共鳴周波数(fo )で、微弱なメーザ発振をして
いる。また、空胴共振器6も、前記A式に従って標準周
波数(fm )の信号を出力している。このとき共振周
波数(fc)と共鳴周波数(fo )とはわずかに異な
っている。そのため自動同調により、該共振周波数(f
c )を変化させ、前記共鳴周波数(rO)と厳密に一
致させなければならない。
一般に、空胴共振器は無数の電磁界モードを汀する。 
 ここでは、該空胴共振器の共振周波数(fc)に対応
する空+1−]共振器の電磁界モードを第1の電磁界モ
ードと呼び、これと太き(異なる周波数に対応するもう
1つのモードを第2の電磁界モードと呼んで説明する。
ここで、第2の電磁界モードにおける共振周波数を第2
の共振周波数(fc)とする。
測定用信号発振器21は、該第2の共振周波数(fc)
の上下にわたって周波数を掃引しつつ測定用信号を発生
する。この測定用信号は電磁結合手段22を介して前記
空胴共振器6に印加され、該空胴共振器6に第2の電磁
界モードの共振を引き起こさせる。この共振の強度に応
じた出力信号は、該電磁結合手段22を介して検出手段
23に入力される。このような測定信号の入出力にもか
かわらず、第2の共振周波数(fc)が共鳴周波数(f
o )と大きく異なるため微弱な水素原子のメーザ発振
を撹乱することはない。検出手段23は前記出力信号を
測定し、その強度ピークより正確な第2の共振周波数(
fc )の値を得る。算出手段24は、電磁見学にもと
ず(第2の共振周波数(fc)と共振周波数(fc)の
関係を用いて前記第2の共振周波数(fc )より共振
周波数(fc)の値を算出する。1す御手段25は該算
出された共振周波数(fc)の値により、共振周波数(
fc)を所定の基準周波数と一致させるように制御する
以上、述べたように、本発明が提供する水素メーザ装置
は、標準周波数(fm )と非常に近い空胴共振器の共
振周波数(fc )を直接測定することな(、従って水
素原子のメーザ発振に干渉することなく、連続的に、該
共振周波数(fc)の自動同調制御を行うものである。
[作用] 測定用信号発振器21は、水素メーザ装置の標準周波数
(fm)に対応する11;I記空胴共振器6内の電磁界
モードとは非縮退である電磁界モードでの共振の周波数
を第2の共振周波数(fc)としその上下にわたって周
波数が変化する川定用信号を発生する。
電磁結合手段22は、該測定用信号発振器21からの該
測定用信号を水素メーザ装置中の空胴共振器6に印加し
、該空胴共振器6からその測定用信号を抽出するように
該空胴共振器6と電磁的に結合する。検出手段23は、
該電磁結合手段22から出力された測定用信号から該空
胴共振器6の該電磁界モードにおける共振の周波数、つ
まり第2の共振周波数を検出し、この第2の共振周波数
(fc)の正確な値を得る。算出手段24は、このよう
にして得られた第2の共振周波数(fc)の正確な値か
ら、前記標準周波数(fm)に対応する前記空胴共振器
θ内における電磁界モードの共振周波数(fc)の値を
算出する。 制御手段25は、該算出された共振周波数
(fc)の値によって前記空胴共振器6の共振周波数(
fc)を一定の値に制御する。
[実施例コ 本発明の実施例について、本発明が用いる技術的手段を
具体的に述べる。ここで、空胴共振器6の共振周波数(
fc)に対応する空胴共振器の電磁界モードを例えばT
EOIIモードとして説明する。しかし、本発明の実施
にあたって他の電磁界モードを用いてもなんら支障はな
い。一般に空胴共振器は他の電磁界モードでも共振する
。ここでは、例えばTEO21モードを用いるとする。
ここで、TEO21モードでの共振周波数を第2の共振
周波数(fc)とする。
水素メーザ装置では、水素蓄積球中で水素原子が非常に
安定な共鳴周波数(fo)の1,420,405゜75
2 Hzで、10〜10  Wの微弱なメーザ発振をし
ている。
一方、空胴共振器は、共鳴周波数(fo )に非常に近
い共振周波数(fc)に対応する電磁界モードTEot
tと、該共鳴周波数(fo )と大きく異なる第2の共
振周波数(fc )で共振する電磁界モードTEO21
を有し、前記A式に従って標賭周波数(fm)の信号を
出力している。
させなければならない。すなわち、共振周波数(fc)
と共鳴周波数(fo )とはわずかに異なっているので
自動同調により共振周波数(fc)を変化させ、該共鳴
周波数(fo)と厳密に一致させなければならない。こ
こで、前記標準周波数(fm)が所望の精度を得るため
には、前記A式の(Qc /Ql )は5 X 10−
5程度の値を有するので、該A式により共振周波数(f
c)は30Hzの精度で共鳴周波数と一致しなければな
らない。
測定用信号発振器21は第2の共振周波数(fc)の上
下にわたって周波数を掃引しつつ)j11定用信号を発
生する。測定用信号発振器21は、例えば高精度のスィ
ーパ発振器などで成る。ここで、測定用信号発振器21
は、FM変調器を備えた発振器など他の構成で実施して
もいっこうに差し支えない。電磁結合手段22は、例え
ば方向性結合器を備えたメーザ入出力ループなどで成る
。前記/!III定用信号は、該電磁結合手段22を介
して前記空胴共振器6に印加され、該空胴共振器6に7
’ E 021発振電磁界モードの共振を起こす。この
共振の強度に応じた出力信号は、該電磁結合手段22を
介して検出手段23に入力される。このような測定信号
の入出力にもかかわらず、第2の共振周波数(fc)が
共鳴周波数(fo )と大きく異なるため微弱な水素原
子のメーザ発振を撹乱することはない。
また、外部の電磁的雑音のうち共鳴周波数(fo)に近
い成分が前記電磁的結合手段22を通して空胴共振器6
に入り込む問題も、バイパスフィルタなどの使用により
該第2の共振周波数(fc)のみ通過せしめ、該共鳴周
波数(fo)を遮断することにより容易に回避できる。
さらに自動同調の過程で共鳴周波数(fo )における
空胴共振器6の負荷インピーダンスが変動する問題も、
自動同調で用いる第2の共振周波数(fc)が共鳴周波
数(fo )と太き(異なるため容易に回避できる。
前記TEO21電磁界モードの共振による信号は出力信
号として前記電磁結合手段22を介して検出手段23に
伝達される。このとき該電磁結合手段22は、前記方向
性結合器などの手段により該出力信号が前記測定用信号
発振器21に伝達されるのを防ぐ。該出力信号はその周
波数が第2の共振周波数(fc)の上下にわたって掃引
し、周波数に応じた強度を有し、その出力ピークは、正
確な第2の共振周波数(fc)の位置にある。よって、
検出手段は該出力ピークを測定することで正確な第2の
共振周波数を得ることができる。この場合、該第2の共
振周波数(fc)の測定精度は数十Hz程度要求される
算出手段24は、電磁気宇にもとすく第2の共振周波数
(fc)と共振周波数(fc )の関係および、モード
による温度係数の相違などの補正を用いて、該第2の共
振周波数(fc)より共振周波数(fc )の値を算出
するもので、例えばマイクロプロセッサなどの電子的演
算装置よりなる。
制御手段25は、該算出された共振周波数(fc)の値
により、共振周波数(Pc)が所定の基準周波数と一致
するように制御する。該基準周波数として水素原子の共
鳴周波数f、 ==1,420゜405.752 Hz
を用いてもよいし、必要に応じて他の周波数を採用して
も該共振周波数(fc)を一定不変たらしめるのであれ
ば、差し支えない。この制御手段2Sは、例えば前記空
胴共振器6の出力線に設けられたバラクタなどを用いて
前記共振周波数(、fc)を制御する手段よりなる。ま
た、制御手段は前記バラクタの代りに前記空胴共振器内
に設けられたポストを用いて、前記共振周波数(fc)
の制御をする手段としてもよいし、さらに、前記空胴共
振器の温度を変化することにより前記共振周波数(fc
)を制御する手段としてもなんら差し支えない。
水素メーザ装置は、発振形水素メーザと受動形水素メー
ザに大別される。
受動形水素メーザ装置は、空1ト共振器のQ値が瞑 3×10 以下と低く自励発振をしないので、外部に発
振器を必要とするが、前記空胴共tH23のQ値(Qc
 )が低いので前記空胴共振器の小型化に汀利であり、
また前記放電管が供給する水素ビームの量が少なくても
よいなどの特長を宵する。
本発明の実施に当たっては水素メーザ装置として発振形
水素メーザ装置を用いても受動形水素メーザ装置を用い
てもなんら差し支えない。
円形の導波管の両端を閉じた構造の空1詞共振器ではT
 E 111を基本共振モードとして、T MOIO。
TEIII 、 TMOII 、 TE211 、 T
EOII 、 TMIll 、 TE311・・・など
の共振モードが存在することは、学術的にも実験的にも
確認されているところである。
以上、述べた水素メーザ装置の実施例では、空胴共振器
内に入れる水素蓄積球の構造、水素原子と電磁界との相
互作用、壁流の存在を最小限にとどめて損失を少なくす
る(Q値を高める)ためなどの理由によりTEOIIモ
ードを採用して、水素メーザ発振をするような場合につ
いて説明をしてきた。ところで、T E 011モード
とTMIIIモードとは共振周波数が同一であるから、
わずかな擾乱によって一方から他方へモードか変換する
ことがある。すなわち、この二つのモードは相互に干渉
するモードと言われる(以下、縮退という)。
縮退する別なモードというときには、TEOIIモード
に対するTMIIIモードはそれに含まれない。TEO
IIモードに対してTE112 、 TM012゜TM
2J2などのモードを使用する場合には、空胴共振器の
形状によっては、同一の共振周波数を汀する(縮退する
)ことがある。この場合は空胴共振器の形状などに留意
しなければならない。
コノコとニツイテは、MOntOgO1nery著(M
cGRAW−HILL BOOK  C0NPANY、
INC,1947年発行)のTechnique of
 Microwave Measurements  
p、297に記されている、下記の空胴共振器の共振周
波数の式(B式)に従って、縮退しない(非縮退)モー
)゛を選定して、該空胴共振器の共振周波数と干渉しな
い周波数を決め、それを使用すればよい。
(f−D)  = λ (c@Xll1l/π) +(c11n/2)   (D/L)′L・・・B ここで Cは、真空中の光速 1、m、nはモードの次数 fは、共振周波数 りは、空胴共振器の直径 りは、空胴共振器の高さ X1mは、TEモードの場合はベッセル関数Jt ’(
x) ” Oのm番目の解、TMモードの場合はベッセ
ル関数 J□(x)=00m番目の解である。
第3図は、B式の関係を示す(前記MOntOgQ+t
ery著298頁に掲載されている)。図において横軸
は空胴共振器の形状を示す(D/L)  であり、縦軸
は周波数を示す(f・D) である。図中で互いに交差
しない2つの直線で表されるモードが非縮退のモードで
ある。
なお、希望するモードの励振技術は、まさに確立された
マイクロウェーブ技術であるから、それを流用すること
ができる。
以上、円形空胴共振器のTEOIIモードについて説明
したが、基本発振モードはこれに限定されない。球形共
振器、半同軸空胴共振器などであっても、この制御技術
思想はそのまま使用できる。
制御手段の構成は、数多くの種類が考えられるが、本発
明ではその構成になんら制約を受けるものではない。
上記のようにバラクタによって電気的に空胴共振器の共
振周波数を変化させても良いし、空胴共振器内に微小変
位量で出し入れ移動可能なポストを設けることにより該
空胴共振器の機械的形状を変化させ、その移動変位量で
共振周波数を変化させても良い。また、該空胴共振器の
温度を制御する恒温槽を設け、その温度制御によって該
共振周波数を変、化させても良い。
[発明の効果] 以上、述べたように、本発明が提供する水素メーザ装置
は、標準周波数(fm )と非常に近い空胴共振器の共
振周波数(fc)を直接測定することなく、該共振周波
数(fc)の自動同調制御を行い、水素原子のメーザ発
振に干渉することなく連続的に、前記自動同調を行い、
極めて高度に安定した周波数の信号を出力する水素メー
ザ装置である。そのため、粒長基線電波干渉計、深宇宙
人工衛星の追跡などの高安定周波数信号源として利用で
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の全体構成を示すブロック図、第2図は
本発明の発振原理を示す図である。第3図は縮退しない
モード選定について説明した図である。 図において、1は放電管、2は高周波発振器、3は準位
選別マグネット、  4はビーム・シャッタ、5は水素
蓄積球、6は空胴共振器、7は共振器円筒、8は共振器
支持恒温槽、9はソレノイドコイル円筒、10は磁気シ
ールド、11は真空ペルジャー、12はポスト、13は
ループ、14はイオンポンプ、21は′測定用信号発振
器、22は電磁結合手段、23は検出手段、24は算出
手段25は制御手段をそれぞれ示す。 特許出願人   アンリツ株式会社 代理人 弁理士 小 池 龍 太 部 第1図 手V、ネilt正書(方式) 昭和61年1り月/3日 昭和61年特許願第202170号 2、 発明の名称 水素メーザ装置 3、補正をする者 事件との関係   特許比1頭人 住所 ■106東京都港区南麻布五丁目10番27号名
称(057)アンリツ株式会社 代表者  胚 1)雄 五 4、代理人 住所 ■106東京都港区南麻布五丁目10番27号昭
和61年10月 8日(昭和61年10月28日)6、
補正の対象 図面(第3図) 7、 補正の内容 第3図を別紙の通り補正する。 図の中の文字を大きくしたものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)水素蓄積球(5)と空胴共振器(6)とを備え、標
    準周波数(fm)の信号を出力する水素メーザ装置にお
    いて; 前記標準周波数(fm)に対応する前記空胴共振器(6
    )内の電磁界モードとは非縮退である電磁界モードの共
    振周波数(fc)の上下にわたって周波数が変化する測
    定用信号を発生する測定用信号発振器(21)と; 該測定用信号発振器(21)からの該測定用信号を前記
    空胴共振器(6)に印加し、該空胴共振器(6)から該
    測定用信号を抽出するように該空胴共振器(6)と電磁
    的に結合する電磁結合手段(22)と; 該電磁結合手段(22)から出力された該測定用信号か
    ら該空胴共振器(6)の共振周波数(fc)を検出する
    検出手段(23)と; 該検出された共振周波数(fc)から、前記標準周波数
    (fm)に対応する該空胴共振器(6)内の電磁界モー
    ドの共振周波数(fc)の値を算出する算出手段(24
    )と; 該算出された共振周波数(fc)の値によって前記空胴
    共振器の共振周波数(fc)を制御するための制御手段
    (25)とを備えたことを特徴とする水素メーザ装置。 2)前記水素メーザ装置が、発振形であることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項に記載した水素メーザ装置。 3)前記水素メーザ装置が、受動形であることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項に記載した水素メーザ装置。 4)前記制御手段が、前記空胴共振器(6)に接続され
    たバラクタを備え、該バラクタを制御することによって
    該空胴共振器の共振周波数(fc)を一定の値にするこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項、第2項又は第3
    項に記載した水素メーザ装置。 5)前記制御手段が、前記空胴共振器(6)内に設けら
    れた移動可変なポストを備え、該ポストの移動変位置に
    よって前記共振周波数(fc)を一定の値にすることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項、第2項又は第3項に
    記載した水素メーザ装置。 6)前記制御手段が、前記空胴共振器の温度を変化させ
    る手段を備え、該温度の変化に係わらず前記共振周波数
    (fc)を一定の値に制御することを特徴とする特許請
    求の範囲第1項、第2項又は第3項に記載した水素メー
    ザ装置。
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