JPS6355564B2

JPS6355564B2 -

Info

Publication number: JPS6355564B2
Application number: JP548184A
Authority: JP
Inventors: Tsuneo Toda
Original assignee: Toyo Construction Co Ltd
Current assignee: Toray Engineering Co Ltd
Priority date: 1984-01-14
Filing date: 1984-01-14
Publication date: 1988-11-02
Also published as: JPS60148909A

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は海や河川、湖沼の底部や港湾、漁港、
海岸等の水中構造物の基盤、捨石マウンド等に敷
設して高波侵蝕による決壊、流出等を防止するた
めに使用される消波・根固めブロツクに関するも
のである。

（従来技術）従来、海底、河川底にブロツクを敷設して、ブ
ロツクで被覆した海底、河川底を保護し、または
ブロツク上で流れる水の勢を弱めることにより、
その周辺にある堤防等を保護する方法がとられて
いる。

しかし、従来のこの種のブロツクは、一つのブ
ロツクに対し、ほとんど敷設方向が決められてい
るので、ブロツクの敷設が煩雑であつた。

（発明の目的）本発明は、根固めブロツクとして、または消波
ブロツクとして使用できる消波・根固めブロツク
で、根固めに使用するときは比較的自由な方向性
のもとに目的箇所に敷設することができ、また消
波ブロツクとして使用するときはブロツクの方向
を変更するだけで、目的に応じた消波能力を発揮
することができる消波・根固めブロツクを提供す
ることを目的とする。

（発明の構成）本発明は、上記目的を達成するために、八角形
の基板と、基板の中心に設けられた表裏に貫通す
る孔と、基板の裏面に前記孔を取囲んで90゜間隔
で突設された四本の脚部と、基板の表面に前記孔
を挟んで突設した二本または四本の脚部とからな
り、基板の側面と各脚部の外側面とは同一平面で
形成され、各脚部の基板の中心に向く面は傾斜し
ており、しかも各脚部の高さは略同一であること
を特徴とするものである。

以上の構成とすることによつて、本発明のブロ
ツクを根固めに使用するときは、八角形の各側面
を相互につき合せることにより、八角形の範囲に
おいて自由に敷設することができ、また、消波ブ
ロツクとして使用するときは、ブロツクを水平方
向に回転することにより、ブロツクの上面に突設
された二本または四本の脚部を、波または川流、
潮流の方向に対して、脚部の重り合いを変更する
ことにより、水の抵抗を多くしたり、少くしたり
することにより消波または水流等の調節を行う。

（実施例）以下、本発明の実施例を図面と共に説明する。
まず、第１図〜第４図に示す実施例について説明
する。この実施例の消波・根固めブロツクＡはそ
の全体をコンクリートまたは鉄筋コンクリートに
より成形してある。ブロツクの基板１は適宜の厚
さのある正八角形の板状体である。

基板１の中心には、その表裏に貫通する四角形
の孔２が穿設されている。基板１の表裏面には、
夫々四本の脚部３，３，３，３，４，４，４，４
が突設されている。各脚部３，４は孔２を取囲ん
で、中心に対し90゜間隔で配置されている。そし
て各脚部３，４は同じ高さで、略截頭角錐状をし
ており、その一側は基板１の側面につづき垂直面
１ａを形成し、その他側は四角の孔２に向つて傾
斜面１ｂを形成している。

表裏に形成される傾斜面１ｂ，１ｂのなす角α
は略90゜である。

本発明のブロツクＡは、その基板が正八角形の
板状体なので、ブロツクの側面を相互に接触する
状態で配列することができ、その表裏に突設され
た脚部３，４と、その中央に設けられた孔２と
は、ブロツクＡの表裏の水の流速差を小さくする
ことができ、これによつて揚力を減じ、ブロツク
設置の安定性向上が期待できる。

ブロツクの中央の孔２は、ブロツクＡの運搬、
敷設のときの吊上げ下しのワイヤーまたは治具の
挿入孔となる。

また、本発明のブロツクＡは、その基板１が正
八角形なので、一つの角は135゜となり、運搬等の
場合に破損を少くすることができる。

更にまた、本発明のブロツクＡはその製造方法
に利点がある。すなわち、四本の脚部３または４
と、基板１の一部を形成する金型を二個合せ型と
して作れば、ブロツクＡの構成上アンダーカツト
とか突部とか成形後の離型に阻害となる部分がな
いので、製造が極めて容易となる。

本発明の他の実施例を第５図〜第８図と共に説
明する。前の実施例と同一または類似の構成要素
については同一番号を付す。

この実施例が、前の実施例と相違するところ
は、基板１の表面側に位置する脚部３の数が相違
することである。

本発明のブロツクは以上の構成からなるもので
あるから、第９図に示すように、ブロツクの下面
を下にして、かつブロツクの脚部の突出した側面
が前後左右方向に相互に衝合するようにして、ブ
ロツクを目的地に配列敷設することができる。

また、第１０図に示すように、ブロツクの下面
を下にして、かつブロツクの脚部の突出した側面
が左右方向に相互に衝合してブロツク列を作り、
ブロツク列に形成される凹部に入り込むようにし
て、他のブロツク列を配列敷設してゆくこともで
きる。

更にまた、各ブロツクの脚部の位置を変えて配
列敷設することができる。第１１図はその一例を
示すもので、一種類のブロツクは脚部が上下左右
方向に位置するように敷設され、この間に他の種
類のブロツクは、脚部が斜めに交叉する方向に位
置するようにして敷設されている。

以上のようにして敷設できるブロツク群Ｂは、
第１２図に示すように、港湾構築物の護岸基礎捨
石３０の面に沿つて敷設され、消波と根固めの目
的を達成する。

第１３図に示すものは、ケーソン３１の基礎捨
石３０に沿つて敷設され、根固めと潮流の減殺の
目的を達成する。

第１４図は、海岸、河岸等の傾斜部の護岸根固
め工として敷設した場合を示したものである。

第１５図は、離岸堤工として敷設したものであ
るが、ブロツク群Ｂは層積された状態で敷設され
る。敷設の方法としては、第１６図に示すよう
に、隣接したブロツクＡ，Ａの脚部３，３を跨ぐ
ようにして他のブロツクA′を積上げると良い。
第１６図に示すようにブロツクを層積した場合、
下層のブロツクと上層のブロツクとの間に間隙５
が形成され、この間隙５はブロツクに働く揚力の
減少に役立つことになる。

（効果）本発明は前記の構成からなるものであるからブ
ロツクの複数の脚で、表裏を通る水流を阻害し、
中央の孔との協同により、ブロツクに働く揚力を
極力減じ、安定した根固めブロツクとしての機能
を発揮し、また、八角形の範囲において自由に方
向を変えて、相互に衝合して敷設することができ
るので作業能率を向上することができ、更に消波
ブロツクとして使用する場合は、波または潮流、
河流の方向に対し、脚部の重り合いを、ブロツク
を水平方向に回転することにより種々選択するこ
とができ、またはブロツクを積み重ねることによ
り、水の抵抗を多くしたり、少くしたりして同一
種類のブロツクにも拘らず、消波または水流等の
調節を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のブロツクの上面図、第２図は
第１図の正面図、第３図は第１図Ａ−Ａ線に沿う
断面図、第４図は第１図ブロツクの斜視図、第５
図は本発明の他の実施例の上面図、第６図は第５
図の正面図、第７図は第５図Ａ−Ａ線に沿う断面
図、第８図は第５図の斜視図、第９図〜第１１図
は本発明ブロツクの敷設方法を示す平面図、第１
２図〜第１５図は本発明ブロツクの敷設場所にお
ける敷設方法を示す縦断面図、第１６図は本発明
ブロツクを積重ねた状態を示す断面図である。Ａ……ブロツク、１……基板、２……孔、３，
４……脚部、１ａ……垂直面、１ｂ……傾斜面。

Claims

【特許請求の範囲】

１八角形の基板と、基板の中心に設けられた表
裏に貫通する孔と、基板の裏面に前記孔を取囲ん
で90゜間隔で突設された四本の脚部と、基板の表
面に前記孔を挟んで突設した二本または四本の脚
部とからなり、基板の側面と各脚部の外側面とは
同一平面で形成され、各脚部の基板の中心に向く
面は傾斜しており、しかも各脚部の高さは略同一
であることを特徴とする消波・根固めブロツク。