JPS635265Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は無線通信機器を車両等の移動体の所定
位置に着脱可能に収容するための取付装置に関す
る。

第１図および第２図は、この種の取付装置にお
ける代表的な従来例を示した斜視図である。第１
図の例では、無線通信機側に該通信機２１の両側
面にチヤンネルレール２２を取付け、該レールの
前端にＬ字状に折曲した舌片２３を形成し、舌片
２３に締付用のねじ２４を取付けてある。一方、
この無線通信機を取付けかつ固定する取付金具２
５はコ字形を有しており、その両側垂板２５′の
内側に互いに対向した案内溝２６および受け部２
７，２７′を設けてあり、無線通信機２１のレー
ル２２を取付金具２５の案内溝２６に摺動させて
挿入し、受け部２７，２７′のねじ穴に無線通信
機２１の舌片２３に保持したねじ２４を螺着させ
る構造となつている。このねじの代りに、第２図
に示す如くレール２２に設けた舌片２８を無線通
信機２１の両外方に突出させて形成し、取付金具
２５の両垂板の外面に、蓋止めなどに使用される
いわゆるパチン錠２９などを設け、無線通信機２
１を取付金具２５に挿入した後パチン錠２９を舌
片２８に係合、固定する構造となつている。いず
れの場合も無線通信機の固定位置即ち前後方向の
位置は、舌片２３と受け部２７，２７′とが当接
した位置または舌片２８がパチン錠２９に係止さ
れ得る位置に定まつており、この固定状態におけ
る前後位置を変えるにはレール２２の取付位置を
変えなければならない。特に取付金具を車両等に
取付ける場合は、その取付けができる位置は車体
側で補強の入つた所などに限られており、車種毎
に前後方向の制限が生じてくるのが普通である。
そのため車種によつては車両に取付けた所で無線
通信機の前面、操作部などは周辺の部分より前後
してしまう場合があり、結果的に操作しにくいと
いう欠点があつた。つまり従来の取付装置の構造
では、車種に応じてあるいは取付金具の取付位置
に応じて無線通信機の前後方向の位置を任意に調
整するということができないでいた。

本考案は上述の如き欠点を除去するためになさ
れたものであり、コ字形の取付金具の上部に切欠
溝を設け、そこに係合可能でかつ可動の押え金具
と該押え金具に対向して取付金具の両垂板にパチ
ン錠とを設け、無線通信機を前記取付金具垂板間
に摺動係合させた後、前記可動押え金具をパチン
錠で緊締することによつて、無線通信機を押圧せ
しめる如く該無線通信機の前記の位置ずれに関係
なく任意に固定し得るようにした取付装置を提供
するものである。

以下、本考案を図面を参照しながら、実施例に
ついて説明する。

第３図は本考案の実施例に係る無線通信機およ
びその取付金具を示した斜視図である。また第４
図は第３図に示す実施例で取付実装状態の正面
図、第５図は取付実装状態の側面図である。これ
らの図を参照すれば、無線通信機１の両側面１ａ
にはストレートな板または棒状のレール２が螺着
してある。枠形の取付金具３は無線通信機１を自
動車のダツシユボード等に取付けるためにコ字形
を成している。取付金具３の両側垂板３′，３″に
はそれぞれ対向して前後方向に延在した通信機保
持用の溝４，４′を形成してある。また取付金具
３の上面から両側へややかかる箇所まで帯状の切
欠溝５を形成し、さらに該切欠溝５の端部で両側
垂板３′，３″にそれぞれ上向きの突片１４を設
け、この突片１４には圧縮ばね１５を挿入してあ
る。切欠溝５および突片１４にはコ字状の細長い
押え金具１０が係合するようになつており、この
押え金具１０の上部内面には弾性を有するパツド
１１が取付けてある。取付金具３の両側垂板３′，
３″にはパチン錠１６が設けてある。

次に本考案の取付装置に無線通信機１を収納し
固定する動作を説明する。まず、取付金具３は適
当な止めビス等で穴９を介して車両（図示省略）
のダツシユボード等に固設し、この取付金具３の
両側垂板３′，３″間の対向する保持用溝４，４′
に無線通信機１の両側面に設けたレール２を整合
させて摺動係合させる。所望位置まで無線通信機
１を挿入、停止せしめ、次にパチン錠１６を押え
金具１０の先端フツク部１２に引掛けて緊締すれ
ば、無線通信機１は押え金具１０によつて上方か
ら押圧され取付金具３に装着、固定される。この
場合、無線通信機１の前後方向の位置は第１図、
第２図に関して述べたように特定位置に限定され
るものでなく、任意の位置で固定できる。

無線通信機１を取付金具３から取外すときに
は、前述と逆にパチン錠１６の緊締を緩めると、
その緩めた範囲で押え金具１０は突片１４と係合
穴１３との係合により案内されながら圧縮ばね１
５により上方に押上げられ、したがつてパチン錠
１６を緩めさえすれば無線通信機１の固定は解除
されるので、その後無線通信機１を引き出せばよ
い。

このように無線通信機１の取付位置は、取付金
具の保持用溝４，４′と無線通信機器のレール２
の係合であり、前後方向任意に設定でき、無線通
信機器の固定は押え金具１０のパツド１１で押圧
されるため、所定位置に固定できるものである。
又、取付金具は吊下げや壁掛、据え置きと自由に
選定できるため、種々の位置に無線通信機器を設
置することができる。又、無線通信機器に螺着さ
れるレール２は、穴位置を第３図の寸法ａ，ｂに
示す如く前後で多少の寸法差を設けることによ
り、レール２を逆方向に設置すると、取付金具と
無線通信機器の位置関係を更に可変させることも
できる等の特徴をも有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の無線通信機取付装置の代表的な
例を示す斜視図、第２図は従来装置の他の例を示
した部分的な斜視図、第３図は本考案の実施例に
係る取付装置の斜視図、第４図は第３図の実施例
における取付実装状態の正面図、第５図は同じく
取付実装状態の側面図である。 １……無線通信機、２……レール、３……取付
金具、４，４′……保持用溝、５……切欠溝、１
０……押え金具、１１……パツド、１２……フツ
ク部、１３……係合穴、１４……突片、１５……
圧縮ばね、１６……パチン錠。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 無線通信機器等の両側面に設けたレールを、枠
   形取付金具の両側板に形成した前後方向にのびる
   保持用溝に摺動係合させて該通信機器等を保持、
   収容する無線通信機器等の取付装置において、前
   記取付金具３の上面からその両側垂板３′，３″の
   一部にかけて形成された切欠溝５と、前記切欠溝
   ５にその上方から入り込むコ字状の押え金具１０
   と、前記取付金具３の両側垂板３′，３″に取付け
   られ前記押え金具１０を緊締する一対のパチン錠
   １６と、前記押え金具１０の上面両側に形成され
   た係合穴１３と、前記取付金具３の切欠溝５の位
   置で前記両側垂板３′，３″の上縁に形成されかつ
   前記押え金具１０の係合穴１３に挿入される突片
   １４と、前記突片１４に保持された圧縮ばね１５
   と、前記押え金具１０の内面に設けられた弾性パ
   ツド１１とを有し、前記無線通信機器等のレール
   ２を前記保持用溝４，４′に任意位置まで挿入し
   かつ前記パチン錠１６で前記押え金具１０を緊締
   したとき、前記圧縮ばね１５が前記押え金具１０
   に押圧されかつ前記弾性パツド１１を介して前記
   無線通信機器等の上面が前記押え金具１０で押付
   け固定されることを特徴とする無線通信機器等の
   取付装置。