JPS6349350A - 急冷薄帯の製造方法および設備 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 急冷薄帯の製造方法および設備に関してこの明細書では
、とくに高温での延性が小さい材料を容易に巻取ること
についての開発研究の成果を述べる。

高速で移動する６５１面として、双ロールや単ロールの
冷却ロール等を用いる急冷薄帯の製造方法は、高速移動
する冷却面上に金属溶湯を供給し、高速移動する冷却面
の抜熱によって直ちに薄帯とし、生成された金属薄帯を
冷却帯にて冷却してから、下流工程に設けた巻取機でコ
イル状に巻取る工程が一般的である。

（従来の技術） 上記の工程で冷却ロール等の高速で移動する冷却面と巻
取機の巻取リールとの間に速度差が生じた場合は、金属
薄帯の板破断や蛇行の生じるおそれがある。

かかる問題の解決策としては、例えば特願昭６０−２８
１０６６号明細書に開示されているように、金属薄帯の
巻取り張力を張力測定装置によって絶えず監視し設定張
力値と測定値との差に応じて巻取り速度の調節を行って
常に一定張力下で巻取る方法が知られている。

普通鋼、けい素鋼およびステンレス鋼などを急冷薄帯法
で製造する場合は、上記した巻取り速度の調節によって
安定した巻取りが可能であった。

しかしながら急冷薄帯法の利点が注目され、これまで圧
延不可能とされていた種々の材料を急冷薄帯法で扱うよ
うになり、巻取中の板破断が問題となってきた。とくに
パーマロイのように高温での伸びが非常に低い材料では
、板破断が多発することがわかってきた。

金属薄帯の巻取り速度が何らかの原因でわずかに上昇し
た場合、金属薄帯のパスラインにはゆるみがないため、
巻取り速度の変動で変形抵抗の小さい高温領域に伸びが
生じ、材料によっては容易に板破断につながる。

（発明が解決しようとする問題点） そこでとくに高温での延性の小さい材料を板破断なしに
容易に巻取り得る急冷薄帯の製造方法を提案すること、
さらにその方法の実施に好適な製造設備を提供すること
が、この発明の目的である。

（問題点を解決するための手段） この発明は、金属溶湯を、高速で移動する冷却面上に連
続して供給し急冷凝固させて薄帯とし、ついで冷却帯を
経由させて巻取機にてさ取る一連の工程によって急冷薄
帯を製造するに当り、急冷凝固直後から巻取機に至るま
での間につき、巻取り速度の変動に起因した張力変動を
吸収するループ形成下に薄帯を通板させることを特徴と
する急冷薄帯の製造方法である。

またこの発明は、金属溶湯の急冷凝固を強いて薄帯とす
る高速で移動する冷却面と、該薄帯に冷却を施す冷却帯
と、該冷却帯を出た薄帯を巻取る巻取機とを有する製造
設備において、該冷却面と巻取機との間にピンチロール
を配設し、該ピンチロールと冷却面との間で薄帯のたる
みにより形成させたループの下端位置を測定する装置と
、測定した位置信号に基づいて冷却面の移動速度または
巻取機の回転数を調節する手段とをそなえてなる急冷薄
帯の製造設備、および金属溶湯の急冷凝固を強いて薄帯
とする高速で移動する冷却面と、該薄帯に冷却を施す冷
却帯と、該冷却帯を出た薄帯を巻取る巻取機とを有する
製造設備において、該冷却面と巻取機との間に、巻取り
速度の変動に伴う薄帯の張力変動を吸収するルーパを配
設し、該ルーパの変位を検出する装置と、検出した変位
信号に基づいて冷却面の移動速度または巻取機の回転数
を調節する手段とをそなえてなる急冷薄帯の製造設備で
ある。

な１５急冷薄帯を作製するに当っては、単ロール法、双
ロール法、回転ドラム法および回転ベルト法など、従来
公知の何れの方法をも使用できる。

さて図面に従いこの発明を具体的に説明する。

第１図はこの発明に従う急冷薄帯の製造設備の好適例を
示し、冷却ロールとピンチロール間でループを形成させ
る場合に適合する。図中１は金属溶湯、２はその供給ノ
ズル、３は冷却ロール、４は金属薄帯、５はピンチロー
ル、６は冷却帯、７は張力測定装置、８は巻取機、そし
て９はループ下端測定装置である。

まず供給ノズル２から供給された金属溶湯１は、冷却ロ
ール対３．３で急冷凝固されて金属薄帯４となり、つい
で得られた金属薄帯４はピンチロール５で進行方向を変
え、冷却帯６によって強制的に冷却され、張力測定装置
７の測定値に基づく巻取り張力を一定とする張力制御下
で巻取機８によってコイルに巻取られる。そしてかかる
ラインにおいて、冷Ｗｃ］−ル３の回転速度を調節して
冷却ロール３とピンチロール５との間の領域に金属薄帯
４のループを形成し、金属薄帯４の高温部分にゆるみを
持たせる。このループはその下端を、ループ下端測定装
置９によって監視され、下端が常に目標範囲に位置する
よう冷却ロール３または巻取機８の巻取リールの回転数
を調節する。

なおループ下端測定装置９としては、リニアイメージセ
ンサなどが好適である。

また他の製造設備の例を第２図ないし第８図にそれぞれ
示す。

第２図は冷却帯６と巻取機８との間にループを形成する
場合に適合する設備例である。

また第３及び４図は冷却ロール３と冷却帯６との間に、
ルーパを形成する場合に適する設備例である。

すなわち第３図のルーパ１０は、ルーパカー１１を用い
るもので金属薄帯の先端がピンチロール５を通過した模
、それぞれ待機位置にあったルーバカー１１が所定位置
まで移動することにより、ループが形成される。ルーパ
ー１０には張力ＴＯと反対方向で同程度の力ＦＯを与え
るためのモーターと所定位置からのずれを検出するため
の装置が付帯している。いま張力Ｔｏが急に大きくなっ
てＴｏ＞ＥＯとなった場合、ルーバカー１１は左に移動
する。

その移動量に応じて巻取機または冷却ロールの速度が低
下して張力は低下する。そのためルーバカー１１はＦＯ
の力で所定位置に復帰する。

第４図のルーパ１０は、アーム１２を利用するもので、
金属薄帯の先端がピンチロール５を通過した優、それま
でパスラインの下方に待機していたロール１３がアーム
１２の回転運動でパスライン上方に押上げられることに
より、ループが形成される。

ルーパー１０にはアーム１２を上に押上げるためのばね
またはシリンダーと所定位置からのずれを検出するため
の装置が付帯している。張力が変動した際のルーパーの
挙動は第２図の場合と同様である。

なお冷却帯６の入側でピンチロール５によって金ｇＡ薄
帯４の進行方向を変えているが、ピンチロールをデフレ
クトロールに変更し、巻取りに必要な張力はルーパー１
０にて発生させる構成でもよい。

第５図は冷却帯６と巻取機８との間にルーパを形成する
のに適した設備例である。すなわちダンサ−ロール１４
をエアーシリンダー１５によって上下することによりル
ープの長短を調節するものである。

また第６図は、ルーパ制御に好適な設備例で、サイドロ
ール１６の軸受けに取付けたロードセル１７によって巻
取張力を測定し、その測定値に応じてダンサ−ロール１
４を上下させるものである。

またここまで双ロール法を例に説明したが、単ロール法
や遠心法などを用いる場合にもこの発明は有利に適合す
る。

（作用） ここにピンチロール５は巻取機８までの間で金属薄帯４
に張力を付加し、巻取り速度が変動しても安定した巻取
りを可能とするほか、巻取時の張力変動の一部を吸収し
、金属薄ｉ４の高温部側へ伝播する張力変動ヱを減少さ
せる働きもある。

そしてピンチロール５で吸収しきれない張力変動は、冷
却ロール３とピンチロール５の間に形成したループによ
って吸収され、急冷凝固直後の金属薄帯４に張ノ〕変動
の影響が及ぶことはない。

また板破断のおそれのない材料の製造に当っては、ルー
プ形成を行うことなしに通板すればよく、その際装置の
変更は必要としない。

なお高温での板破断強度よりも高い張力で巻取らな【ブ
れば安定した巻取のできない場合のほかは、張力分断の
ためのピンチロールを必要としないので、装置の構成が
簡単にできる。この場合薄帯の張力変動は薄帯のループ
によって十分吸収解消することができる。また、アルミ
など低融点金属を扱う場合や、高融点台ぶても薄帯厚み
が充分に薄い場合は冷Ｗ帯を省略することができ、装置
の構成を簡素化できる。この場合にも薄帯の張力変動は
薄帯のループによって吸収解消でき、例えば第７図に示
す設備が有利に適合する。

一方製造された薄帯の温度が、充分高い場合は上述の冷
却帯の他、下流側に別の冷却帯を設ける必要があるが、
この場合にも同様にループによる張力変動の吸収は可能
であり、例えば第８図に示す設備例が適合する。

（実施例） 第１図の製造設備を用いて、次の条件下に金属薄帯を製
造した。

実験条件 （１）ｌ１ｍ種：パーマロイ く２）金属薄帯形状　板幅：２００ｍ＋＋板厚：　　０
，４ｎ （３）双ロール周速（設定値）：、１１／Ｓ〈４）巻取
り張力（設定値）　：　　１．Ｏｋｇ／ｍｊ（５）ルー
プ全長（第１図にして示した、ループ下端からピンチロ
ールまでの距離）：２ｍ実験中のループ下端位置の変動
をその上限が５０ＯＩ！１１となるよう制御したときの
ループ下端位置と巻取り張力値との変化を、第９図に示
す。

同図に示すように、ループ下端位置を目標範囲におさめ
てループを形成させておけば、張力変動が発生しても板
破断に致らず、約５００ｋｇのコイルを巻取ることがで
きた。

以上の実施例では第１図の製造設備例について述べたが
、第２〜８図の製造設備例においても同様の結果が得ら
れた。

即ち第３．４図のようにループ１０を冷却帯６の前に設
置プる場合は０　、４　ｍｍ厚のパーマロイの薄板に対
して、第２．５及び６図のように冷却帯６の後にループ
を形成する場合はパーマロイより高温強度の高い０．４
　ｍｍ厚の珪素鋼板及びステンレス鋼板に対して、また
第７図のように冷却帯を必要としない場合は０．４＋Ｉ
ｍ厚のアルミニウム板に対して、また第８図のように２
段の冷却帯が必要な場合は１　、０　ｍ＋ａ厚のパーマ
ロイの薄板に対して、それぞれ上記実施例と同様の条件
にて巻取りを行ったところ、同様の結果が得られた。

（発明の効果） この発明によれば、とくに高温での延性の小さい材料に
おいても板破断なしに巻取ることができ、ひいては急冷
薄帯法で製造可能な材料の範囲を拡大し、金属薄帯を安
価に供給できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明に従う急冷薄帯の製造設備の好適例を
示す説明図、 第２図ないし第８図は他の製造設備好適例を示す説明図
、 第９図はループ下端位置と巻取り張力とを示すグラフで
ある。 １・・・金属溶湯　　　　　２・・・供給ノズル３・・
・冷却ロール　　　　４・・・金属薄帯５・・・ピンチ
ロール　　　６・・・冷却帯７・・・張力測定装置　　
　８・・・巻取機９・・・ループ下端測定装置 １０・・・ルーバ １１・・・ルーバカー　　　　１２・・・アーム１３・
・・ロール　　　　　　１４・・・ダンサ−ロール１５
・・・エアーシリンダー　１６・・・サイドロール１７
・・・ロードセル 第１図 第２図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、金属溶湯を、高速で移動する冷却面上に連続して供
   給し急冷凝固させて薄帯とし、ついで冷却帯を経由させ
   て巻取機にて巻取る一連の工程によって急冷薄帯を製造
   するに当り、急冷凝固直後から巻取機に至るまでの間に つき、巻取り速度の変動に起因した張力変動を吸収する
   ループ形成下に薄帯を通板させることを特徴とする急冷
   薄帯の製造方法。 ２、張力変動を吸収するループを急冷凝固直後から冷却
   帯に入るまでの間に形成したことを特徴とする特許請求
   の範囲第１項記載の急冷薄帯の製造方法。 ３、張力変動を吸収するループを冷却帯から巻取機の間
   に形成したことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載
   の急冷薄帯の製造方法。 ４、金属溶融の急冷凝固を強いて薄帯とする高速で移動
   する冷却面と、該薄帯に冷却を施す冷却帯と、該冷却帯
   を出た薄帯を巻取る巻取機とを有する製造設備において
   、 該冷却面と巻取機との間にピンチロールを 配設し、該ピンチロールと冷却面との間で薄帯のたるみ
   により形成させたループの下端位置を測定する装置と、
   測定した位置信号に基づいて冷却面の移動速度または巻
   取機の回転数を調節する手段とをそなえてなる急冷薄帯
   の製造設備。 ５、ピンチロールを冷却帯の入側に配設したことを特徴
   とする特許請求の範囲第４項記載の急冷薄帯の製造設備
   。 ６、ピンチロールを冷却帯と巻取機との間に配設したこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第４項記載の急冷薄帯の
   製造設備。 ７、金属溶湯の急冷凝固を強いて薄帯とする高速で移動
   する冷却面と、該薄帯に冷却を施す冷却帯と、該冷却帯
   を出た薄帯を巻取る巻取機とを有する製造設備において
   、 該冷却面と巻取機との間に、巻取り速度の 変動に伴う薄帯の張力変動を吸収するルーパを配設し、
   該ルーパの変位を検出する装置と、検出した変位信号に
   基づいて冷却面の移動速度または巻取機の回転数を調節
   する手段とをそなえてなる急冷薄帯の製造設備。 ８、ルーパを冷却面と冷却帯との間に配設したことを特
   徴とする特許請求の範囲第７項記載の急冷薄帯の製造設
   備。 ９、ルーパを冷却帯と巻取機との間に配設したことを特
   徴とする特許請求の範囲第７項記載の急冷薄帯製造設備
   。