JPS6349154B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は管束と関連する縦横方向のそらせ板を
有する管と外殻からなる熱交換器に関する。

米国特許第2916264号（発明者：H.F.Rhodes）
においは管と外殻からなる形式の熱交換器が記載
され、そらせ板１８が入口部２２に隣接して配置
されて外殻付近の一点から管束端部付近の一点へ
蒸気の流れを偏向させる。熱交換器に進入する媒
体は２つの部分に完全に仕分けられ、外殻の両端
部に送られる。

米国特許第2919903号（発明者：Vautrain等）
においては、入口部に接して同様なマニフオール
ドが設けられるが、熱交換器は前に述べた
Rhodesの熱交換器と実質的に同じ方法で構成さ
れる。

添付図面の第１ａ図に示されるTEMA2−1Jの
外殻においては、外部配管が外殻の両端部に蒸気
の入口部を提供する。このため、装置の全体寸法
が大きくなり組立て時に更に問題を生じることが
明らかである。

典形的な外殻および管からなる凝縮器において
は、蒸気が外殻内に導入され水の如き冷却材が循
環させられる管束と熱交換作用関係に流動させら
れる。管と接触関係にある蒸気は冷却されて凝縮
される。凝縮物は外殻の下部に収集され、適当な
出口管を経て取外される。

管束自体は種々の形態を有するが、多くの構造
における管束は直線状の単流装置で入口側のヘツ
ダーは外殻の一端部にあり出口側のヘツダは反対
側端部にある。実際には、接触時間を長くするた
め管束周辺を蒸気を強制的に循環させる一連のそ
らせ板が通常設けられている。

蒸気の流通経路に沿う圧力低下が蒸気が管束を
横切るよう遮蔽される回数と共に増大することは
公知である。しかし、圧力低下を対応的に増大さ
せることなく接触時間を増加することには殆んど
注意が払われなかつた。逆に、圧力低下は接触時
間および凝縮効率の損失を招くことなく減少し得
る。

本発明においては、以上の事柄は蒸気が外殻の
両端部間の中間点又はその付近の中央部において
外殻部に導入される改良された構成によつて達成
される。長手方向に延在するそらせ板は流れを分
割してこれを両端部に移動させ、次に両端部で流
れが管に向つて下方向に流下する。流れは次に外
殻部の両端部から中央部に向つて流動する各部で
流動方向を反転する。交差方向そらせ板は流れを
管束を数回横断させるが、各流通経路に沿つたこ
のような横断回数は外殻の一端から他端において
生じるであろう回数の略々半分となる。

本発明においては、そらせ装置により構成され
る流動経路における凝縮しない流体の有効な除去
のため外殻の側面の中央部に配置された排出口接
続部が更に設けられる。このそらせ装置と排出接
続部の組合せにより、圧力低下を増大することな
く管付近の比較的大きな蒸気の流速と比較的良好
な排出効果による熱伝達係数の改善をもたらすの
である。

本発明の実施方法の一つを、唯一の実施態様を
示す添付図面に関して以下に詳細に述べる。

特に第１図および第２図においては、照合番号
１０で全体的に示された凝縮器は内部で長手方向
に配置された管束１４を有する長形の略々円筒形
状の外殻１２を有する。管束１４は外殻１２の長
手方向の主軸と平行に延在する一連の個々の管１
５から構成される。管１５は一端部でヘツダー板
１６に支持され、他端部ではヘツダー板１８によ
り支持される。入口側のヘツダー１７はヘツダー
板１６と流通状態にあつて管１５内に循環させら
れる適当な供給源（図示せず）からの冷却材のた
めの経路を提供し、反対側端部では出口側ヘツダ
ー１９はヘツダー板１８と流通状態にある。冷却
材は通常水であるが、当業者はエチレン・グリコ
ールの如き他の冷却材も使用できることが明らか
であろう。

外殻１２は、流体を管と接触関係に流過させる
ことによつて冷却される流体を受取り指向させる
ため外殻１２の両端の略々中間点の地点に蒸気入
口部２０が設けられる。蒸気入口部２０と反対側
の外殻１２の下部には、凝縮物を外殻１２から遠
去けるための凝集物即ち液体出口部２２が設けら
れる。外殻内部でその上部において管束１４上方
には、管１５と実質的に平行関係にかつ２枚のヘ
ツダー板１６と１８の間に形成された凝縮室２６
の略々全長にわたり延在する長手方向のそらせ板
２４が配置される。

外殻１２内部には、外殻の両側面から外殻の直
径の略々半分の地点に交互に延在して流体即ち蒸
気が外殻の両端部から中央部へ移動するに伴い冷
却される蒸気のための起伏のある流通路を形成す
る一連の横断方向に延設されたそらせ板２８が配
置されている。又、そらせ板２８の各々は個々の
管１５をその端部の間で各ヘツダー板１６と１８
において支持する助けをなす。管１５はそらせ板
２８を貫通し、これ等のそらせ板に当技術におい
て公知の適当な方法で固定される。第２図におい
て最もよく示される如く、板２８は相互に千鳥状
に配置され、その頂端部において長手方向のそら
せ板２４に接続されて実線の弧状矢印２９により
示される如く冷却される流体のための起伏する即
ち正法波状の流通経路を管１５の周囲に形成す
る。

外殻１２の側面には、空気や凝縮器の運転中集
まる他の種々の凝縮しない流体を吸出すように排
気装置が接続される小さな排出ポート即ち出口部
３０が設けられる。冷凍装置の運転中は系内に
屡々空気が吸込まれこの空気は凝縮せず装置の運
転効率を低下することが理解されよう。

凝縮器１０の運転中は、冷却すべき流体、例え
ば蒸気の形態の加熱されたコンプレサの冷媒は蒸
気入口部２０により外殻１２内に流入し、略々等
しい流量部に分割される。長手方向のそらせ板２
４は外殻の片側と平行位置関係にかつ入口部２０
から流入する蒸気の流れの軸心と実質的に直角に
延長するよう配置されるため、この構造により蒸
気は最初外殻の両端部のヘツダー板１６と１８に
隣接して設けられた空間３６に対し管１５と平行
の矢印３２，３４で示される如く２方向に流れさ
せられる。次に、空間３６から、蒸気経路の各部
は、外殻の両端部から延設された横断方向のそら
せ板２８の故に管束１４に対して循環しながら外
殻１２の中心部に向つて流動し、蒸気の流れの方
向は板の開口端３１の各々に接して反対になる。

管１５間を流過する際、蒸気は管を流過する冷
却材と間接的な熱交換作用関係になり、このため
蒸気を凝縮する。この冷却された液体は外殻の下
部で集められ、凝縮物の出口部２２に向つて沈下
する。冷却材は、ヘツダー板１６と入口側のヘツ
ダー１７を経て複数本の管１５に向つて矢印３８
の方向に送られる。管を流過する際、冷却材は冷
却される蒸気から熱を吸収し、その後加熱された
冷却材はヘツダー板１８および出口側ヘツダー１
９により管から矢印４０の方向に放出される。同
時に、外殻は屡々排出口３０を介して排出され、
破線矢印４２で示される如く外殻内に流れる非凝
縮液体の排出を可能にする。

そらせ板２４，２８の配置による冷媒蒸気の指
向された流通経路は凝縮しない流体即ち気体を排
出口３０の付近に引張ると共に外殻の底に凝縮す
る液体を凝縮物の出口部２２に向かつて移動させ
る働きをする。この排出作用が管束１４の主要部
から凝縮しない気体を実質的に取除き、これによ
り熱伝達に対する抵抗を除去する。このような熱
伝達抵抗は、管表面に対する凝縮する蒸気分子の
流れ込みを阻止する気体で生じるブランケツト効
果から生じるそらせ板のない凝縮器の場合に大き
い。

この改良された凝縮器の構造の故に、管束１４
を横切つて流動するように蒸気が拘束される回数
は、前述のRhodesの米国特許第2914264号に示し
記述される如き凝縮器の構造の場合と比較して実
質的に減少される。本発明は圧力低下を大きく減
少させ、一般に装置の凝縮効率を強化する。

本発明の望ましい一実施例としてこゝに示し記
述したが、種々の変更が可能であり本発明の真正
な範囲から逸脱することなくその構成要素を相等
物で代替可能であることは当業者により理解され
よう。更に、本発明の中心的な範囲から逸脱する
ことなく、本発明の教示内容にある特定の状況又
は材料を適用するため多くの変更例が可能であ
る。従つて、本発明はその実施のため考えられた
最善の態様として開示された特定の実施態様に限
定されるべきものでなく、頭書の特許請求の範囲
内に該当する全ての実施態様を包含すべきもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１ａ図はTEMA2−1Jの外殻を有する従来技
術による装置を示す側面図、第１図は本発明の諸
原理に基いて構成された凝縮器を示す縦断面図、
第２図は第１図の線２―２に関する横断面図、お
よび第３図は第１図の線３―３に関する断面図で
ある。 １０……凝縮器、１２……外殻、１４……管
束、１５……管、２０……入口装置、２２……出
口装置、２４……長手方向そらせ板、２８……横
断方向そらせ板、３０……排出装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 長形の外殻と、前記外殻内で長手方向に配置
   された複数本の平行に離間された管からなる管束
   と、前記管の一端部と連通する入口側ヘツダー
   と、前記管の他端部と連通する出口側ヘツダーと
   を含む外殻と管束からなる形式の凝縮器におい
   て、 冷却される流体を前記管と接触関係に循環する
   ため前記外殻の両端部の略々中間地点に配置され
   た上記入口装置２０と、 前記外殻から凝縮物を取出すため前記入口装置
   と反対側に配置された液体出口装置２２と、 前記入口装置内の前記流体を前記外殻の両端部
   に分配するため前記外殻内に配置された長手方向
   のそらせ装置２４であつて、前記入口側ヘツダー
   と出口側ヘツダーとの間に形成される室の略々全
   長にわたり長手方向に延在する該そらせ装置と、 前記外殻の両端部における前記蒸気及び凝縮物
   の流れを外殻の中央部および前記出口装置へ指向
   させるため前記外殻内部に配置された横断方向の
   そらせ装置であつて、前記外殻の反対側から交互
   に延在する複数個の横断方向に延在するそらせ板
   ２８からなり、前記各そらせ板は前記外殻の略々
   中間点迄延在し、このため前記管のうえに所望の
   蒸気流を達成して中間領域で凝縮しない蒸気を一
   掃し、そして外殻の底で凝縮する液体を中央位置
   の前記液体出口装置に移動することを助ける該横
   方向のそらせ装置と、 前記長手方向のそらせ装置の下の外殻の中間点
   に設けられ、前記外殻から凝縮しない蒸気を取り
   出す排出装置に接続するために適合される小形の
   ポートからなる凝縮しない気体出口装置３０と、 を含む凝縮器。