JPS6345632B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はリンゴなどの果実およびキユーリなど
の野菜等の作物を例えば重量選別するごとき作物
の自動選別装置に関する。

この種の自動選別システムは果実の重量選別を
行なう選果機で代表されるように、果実載置用の
カツプを順次搬送するカツプ搬送ラインに関し
て、カツプに果実を載置するための載置部と、カ
ツプ載置果実の重量計測を行なう計量部と、載置
果実が属する重量階級別に載置果実を分級する分
級部とをカツプ搬送方向に順次に備え、検出され
た果実重量に従つて当該重量に対応する分級部内
の重量階級部所を指定しラインから払い出すこと
により果実の重量選別を行なう。

ところで、このような選果機においては、果実
をラインに流す前に、流される果実が等級別にわ
けられている。ここに、等級とは果実のつや、形
状、傷の有無、熟度などの視覚により人為的に行
なわれるクラス分けをいう。このように果実を等
級別に分類した上で、選果機により、同一等級に
属する果実について重量別の階級分けが行なわれ
る。従つて、従来のこの種の装置においては、ひ
とつの等級に対して一条のカツプ搬送ラインが必
要であり、そのため、２つの等級のものを選別す
るためには二条のカツプ搬送ラインが必要になる
ばかりでなく、各々のラインに計量装置をもうけ
る必要があつた。また、果実のカツプ載置に際し
てはラインの流れが比較的速いために果実の載置
されない空カツプが多分に生ずることが一般的で
あり、利用率の面においても問題があつた。

従つて本発明は従来の技術の上記問題点を改善
するもので、その目的は、一条のカツプ搬送ライ
ンで２つの等級のものを選別することが可能でし
かもカツプの利用率を向上しうる自動選別装置を
提供することにある。

この目的を達成するための本発明の特徴は、被
選別作物載置用のカツプを順次搬送する一条のカ
ツプ搬送ラインに関して、第１の等級に属する被
選別作物を載置するための第１載置部と、第１の
等級とは別の第２の等級に属する被選別作物を載
置するための第２載置部と、果実を重量階級別に
分級する計量部と、第１（又は第２）の等級に属
する被選別作物を分級する第１分級部と、第２の
等級（又は第１）に属する被選別作物を分級する
第２分級部とを、カツプ搬送方向に順次に備える
と共に、前記第１載置部と第２載置部との間にカ
ツプ上の載置物の有無を検出する載置物有無検出
手段を有し、前記第２載置部の下流に設けられた
計量部の検出結果に従つてその作物が属する重量
階級を決定すると共に、当該被選別作物が第１の
等級に属するか又は第２の等級に属するかを前記
載置物有無検出手段の検出出力に基づいて判別
し、この等級判別結果に従つて第１分級部又は第
２分級部を指定し、前記決定された階級に対応す
る指定分級部の階級部所に払い出すように制御す
るごとき作物の自動選別装置にある。以下図面に
より本発明の実施例を説明する。

第１図は本発明による自動選別装置の構成例、
第２図は第１図の構成を制御する制御装置のブロ
ツク図である。

第１図において、参照番号１はカツプ搬送ライ
ン、２は第１の果実載置部、３は第２の果実載置
部、４は計量部、５は第１分級部、６は第２分級
部、７は載置物有無検出手段である。

カツプ搬送ライン１は一条で、果実載置用のカ
ツプ７′と、該カツプが所定間隔毎に取付けられ
これを搬送するエンドレスチエーン（図示しな
い）と、該チエーンを駆動する駆動部８およびこ
れに従う従動部９を有し、カツプ７′を矢印方向
に搬送する。第１の果実載置部２は、第１の等級
に属する果実をカツプ７′に人為的に載置するた
めの作業エリアを形成する。第２の果実載置部３
は、第１載置部２の下流にチエーン従動部９をは
さんでもうけられ、第１の等級とは別の第２の等
級に属する果実をカツプ７′に人為的に載置する
ための作業エリアを形成する。計量部４は、第２
載置部３の下流にこれに続いて設けられ、計量装
置１０を有し、搬送されて来る各カツプの重量を
測定しその計量値を電気的アナログ量で出力す
る。第１分級部５は、計量部４の下流に置し、第
１の等級に属する果実を重量階級別に分級するも
ので、カツプ搬送ライン１の搬送方向に直列的に
複数の分級装置１１ａ，１１ｂ，…，１１ｆを有
すると共に、各分級装置毎に受ボツクス１２ａ，
１２ｂ，…１２ｆを備える。分級装置１１ａ，１
１ｂ，…１１ｆは通過カツプを受ボツクス側に傾
斜させその載置果実を受ボツクスに払い出すもの
で、その駆動は第２図の制御装置で行なわれる。
分級装置および受ボツクスは果実の重量階級に対
応し、本実施例では六つの重量階級にわけられて
いる。第２分級部６は、第１分級部５の下流で本
実施例ではチエーン駆動部８をはさんで第１分級
部５と対峙する位置にもうけられ、第１分級部５
と同様に、六つの分級装置１３ａ，１３ｂ，…１
３ｆと受ボツクス１４ａ，１４ｂ，…１４ｆを有
する。

前記第１載置部２と第２載置部３との間には、
載置物有無検出手段７が介在する。当該検出手段
７は例えば光学的検出構成を有し、カツプに果実
が載置されているか否かを検出するもので、載置
果実検出信号を後述の制御装置に与える。

なお、チエーン駆動部８にはその回転軸の回転
量すなわち搬送用チエーンの移動量を検出するパ
ルス発生器がもうけられており、搬送用チエーン
の移動量をあらわす制御パルスが後述の制御装置
に与えられる。また、第１番カツプ検出信号を与
える光学的検出手段（図示しない）がカツプ搬送
ラインに関連してもうけられており、当該検出信
号が後述の制御装置に与えられる。第１番カツプ
検出信号は、ラインを流れる複数カツプのうちの
特定のひとつのカツプを検出したことを示す信号
で、後述するようにカツプ・アドレスを決定する
ために用いられる。

第２図は制御装置のブロツク図を示すもので、
計量信号は計量装置の圧力−電気変換素子によつ
て与えられる。この計量信号は、カツプの計量時
間に等しい時間幅を有する矩形波で、その波高値
が計測重量に応じて変化するアナログ信号であ
る。

第２図において、２０は計量信号の波高レベル
をＡ／Ｄ変換するＡ／Ｄコンバータ、２１はデジ
タル量に変換された計量信号の波高レベルのうち
大きな波高変動が含まれやすい前端部及び後端部
を除くものについてサンプリングするサンプリン
グ回路、２２はサンプリングされた各デジタル量
の平均値（平均計量値）を演算出力するサンプリ
ング平均値出力回路、２３は回路２２の平均計量
値を受けてカツプの果実載置の有無を判別するた
めに当該平均計量値を空カツプ重量情報又は載置
カツプ重量情報として出力する空カツプ／載置カ
ツプ判別回路である。

空カツプ／載置カツプ判別回路２３の載置カツ
プ重量情報は演算制御部２４に、空カツプ重量情
報は空カツプ重量メモリ２５に与えられる。空カ
ツプ重量情報は、カツプ・アドレス指定回路２６
のアドレス指定に従つて、空カツプ重量メモリ２
５に記憶される。カツプ・アドレス指定回路２６
によるアドレス指定は、第１番カツプ検出信号を
受けて当該第１番カツプを基準にこれに続くカツ
プを順次認識することにより行なわれる。すなわ
ち、ひとつのカツプを第１番カツプと特定しこの
カツプの計量と同期的に当該カツプを検出して第
１番カツプ検出信号を与える光学的検出手段によ
り、計量信号とほぼ同時に第１番カツプ検出信号
が与えられることによつて第１番目のカツプアド
レスを決定し、順次計量信号が得られる毎に第１
番目のカツプアドレスをインクリメントすること
により、各カツプのアドレスを決定する。

このような空カツプ重量メモリ２５およびカツ
プアドレス指定回路２６のほか、演算制御部２４
に関連して、分級データ及び分級位置メモリ３
０、第１分級指示メモリ２７、第２分級指示メモ
リ２８および果実載置カツプメモリ２９がもうけ
られる。分級データ及び分級位置メモリ３０に
は、重量階級判別に用いる分級データと、計量装
置から第１分級部５および第２分級部６の各重量
階級に対応する分級装置１１ａ，…，１１ｂ，１
３ａ，…１３ｆまでの各々の距離が制御パルス数
であらわされた分級位置データが格納されてい
る。演算制御装置２４は、検出果実重量がどの重
量階級に属するかについて分級データを参照して
その重量階級を決定し、また、如何なるタイミン
グでどの分級装置を駆動すれば第１又は第２分級
部５又６の該当する重量階級に払い出すことがで
きるかについて分級位置データを参照する。第１
分級指示メモリ２７は、減算レジスタで構成さ
れ、第１分級部５に属する分級装置１１ａ，…１
１ｆに関する分級位置データを一時記憶するもの
で、検出された果実重量に関して指定されたメモ
リ３０内の分級位置データを記憶する。演算制御
部２４は、第１分級指示メモリ２７内の分級位置
データがチエーンの移動量をあらわす制御パルス
によつて減算されそれが零になることによつて、
目的カツプが第１分級部５内の指定分級装置に到
達したことを知る。第２分級指示メモリ２８は同
様に減算レジタで構成され、第２分級部６に属す
る分級装置１３ａ，…１３ｆに関する分級位置デ
ータを一時記憶するもので、検出された果実重量
に関して指定されたメモリ３０内の分級位置デー
タを記憶する。演算制御部２４は、第２分級指示
メモリ２８内の分級位置データが制御パルスによ
つて減算され零になることによつて、目的カツプ
が第２分級部６内の指定分級装置に到達したこと
を知る。分級位置メモリ３０から読み出された検
出果実重量に対応する分級位置データが第１分級
指示メモリ２７又は第２分級指示メモリ２８のい
ずれに格納されるべきかは、果実載置カツプメモ
リ２９の内容を参照して決められる。果実載置カ
ツプメモリ２９は、当該カツプの載置果実が第１
載置部で載置されたものか又は第２載置部で載置
されたものかに関する判別データが格納されるも
ので、そのデータ格納は載置果実検出信号に基づ
いて行なわれる。すなわち、演算制御部２４は、
載置物有無検出手段７の載置果実検出信号を受け
て第２載置部の手前でカツプに果実が第１載置部
で既に載置されていることを認識すると、カツプ
アドレス指定回路２６のカツプアドレスに基づい
て当該載置果実検出信号を与えたカツプのカツ
プ・アドレスを判別し、そのカツプ・アドレスを
果実載置カツプメモリ２９に書き込む。載置果実
検出信号を与えたカツプのカツプ・アドレスの判
別は、載置果実検出信号を受けたときにカツプ・
アドレス指定回路２６から与えらるカツプ・アド
レスに計量されているカツプと果実載置の有無が
判断されているカツプとの間のカツプ数を加算
し、当該加算値が全カツプ数をオーバする場合に
はこの値から全カツプ数を差引くことによつて与
えられる。

演算制御部２４は、空カツプ／載置カツプ判別
回路２３から載置カツプ重量情報を受けると、そ
の載置カツプの空カツプ重量情報に対応するカツ
プの空カツプ重量をメモリ２５から取り出し、
（載置カツプ重量）−（空カツプ重量）＝（果実重
量）、に従つて載置果実のみの重量を算出する。
この算出された果実重量がいずれの重量階級に属
するかについては、メモリ２６内の分級データを
参照して決定する。重量階級の決定後、当該果実
が第１の等級か又は第２の等級か即ち第１載置部
で載置されたものか或いは第２載置部で載置され
たものかを判断するために、果実載置カツプメモ
リ２９を参照する。この結果に従つて、当該果実
の重量階級が属する第１分級部５又は第２分級部
６の目的分級装置にに関する分級位置データをメ
モリ３０から取り出し、これを第１分級指示メモ
リ２７又は第２分級指示メモリ２８に書き込む。
書き込まれた分級位置データは当該果実を載置し
たカツプの搬送に従つて減算され、当該カツプが
第１分級部５又は第２分級部６の目的分級装置に
到達することで零となり、これにより演算制御部
２４はカツプが分級位置についたことを知り、第
１分級部５又は第２分級部６の前記目的分級装置
に対し分級指令信号を与えて、載置果実の払い出
しを実行させる。この結果、第１載置部で載置さ
れたものは第１分級内の重量階級に払い出され、
第２載置部で載置されたものは第２分級部内の重
量階級に払い出されることになり、一条のカツプ
搬送ラインで２つの等級のものの選別が可能にな
る。

上記実施例においては果実の重量選別を例に説
明したが、果実に限らずキユーリ、トマトなどの
野菜の選別にも勿論適用可能であり、また重量選
別に限らず他の例えば形状選別あるいは色選別等
に対しても適用可能で、重量選別以外に適用する
場合にはその選別に対応する検出部を上記実施例
の計量部に代えてもうければよい。

以上説明したように本発明によれば、第１の果
実載置部と第２の果実載置部との間に載置物有無
検出手段をもうけ、該手段の載置果実検出信号に
従つて第１分級部又は第２分級部の重量階級に払
い出すようにしたので、一条のカツプ搬送ライン
で２つの等級のものの選別ができ、また載置果実
の特徴を検出するための装置はひとつですむばか
りでなく、第１載置部で載置されなかつたカツプ
を第２載置部の載置カツプとするので、カツプ利
用率を向上することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明により自動選別装置の構成例、
第２図は第１図の構成を制御する制御装置のブロ
ツク図である。 １……カツプ搬送ライン、２……第１載置部、
３……第２載置部、４……計量部、５……第１分
級部、６……第２分級部、７……載置物有無検出
手段。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 被選別作物載置用のカツプを順次搬送する一
   条のカツプ搬送ラインに関して、第１の等級に属
   する被選別作物を載置するための第１載置部と、
   第１の等級とは別の第２の等級に属する被選別作
   物を載置するための第２載置部と、果実を重量階
   級別に分級する計量部と、第１（又は第２）の等
   級に属する被選別作物を分級する第１分級部と、
   第２の等級（又は第１）に属する被選別作物を分
   級する第２分級部とを、カツプ搬送方向に順次に
   備えると共に、前記第１載置部と第２載置部との
   間にカツプ上の載置物の有無を検出する載置物有
   無検出手段を有し、前記第２載置部の下流に設け
   られた計量部の検出結果に従つてその作物が属す
   る重量階級を決定すると共に、当該被選別作物が
   第１の等級に属するか又は第２の等級に属するか
   を前記載置物有無検出手段の検出出力に基づいて
   判別し、この等級判別結果に従つて第１分級部又
   は第２分級部を指定し、前記決定された階級に対
   応する指定分級部の階級部所に払い出すように制
   御することを特徴とする作物の自動選別装置。