JPH0236631Y2

JPH0236631Y2 -

Info

Publication number: JPH0236631Y2
Application number: JP10484483U
Authority: JP
Priority date: 1983-07-06
Filing date: 1983-07-06
Publication date: 1990-10-04
Also published as: JPS6013293U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、重量、形状の異る多種の品物の重量
選別および品種分類を同時にできる多品種重量選
別分類装置に関する。

製造工場等の品質検査工程においては、製造さ
れる品物毎に重量の基準値規格を設定し、基準値
より重い品物および基準値より軽い品物を不良品
として排除している。そして、コンベア等によつ
て順序不同に連続して搬入される多品種の品物を
上記のように重量選別する多品種重量選別装置
は、主として、品物を搬入する搬入コンベアと、
この搬入コンベアにて搬入された品物を載せるた
めの秤量コンベアを備えた計量器と、この計量器
に隣接して選別機とで構成されている。また、搬
入コンベアの終端近傍には計量器の秤量コンベア
へ搬入する品物のマーク（例えばバーコード）、
形状（例えば高さ）等から品物の種類を検出する
品種検出器が設けられている。そして、秤量コン
ベア上に搬入された品物の重量を上記計量器で測
定し、この測定された重量値を上記品種検出器に
よつて特定された品物の上記基準値と比較判定す
る。そして、測定済みの上記品物が秤量コンベア
から隣接する選別機へ搬入されると、この選別機
は、前記比較判定に基づいて、上記測定された重
量値が上記基準値より大きいとき、又は小さいと
き、上記品物を選別排除している。

しかして、残りの重量が基準量と判定された品
物のみが、コンベアラインの次工程の品種分類装
置へ搬送され、この品種分類装置によつて、品物
が種類別に分類仕分けされる。

しかしながら、このように構成された多品種重
量選別装置および品種分類装置においては次のよ
うな問題があつた。

すなわち、品物が搬入コンベアにて秤量コンベ
ア上へ搬入される時間は一般に不規則であるの
で、秤量コンベア上、又は搬入コンベア上の基準
位置に光電管又はリミツトスイツチ等のセンサを
設け、品物の先端が上記基準位置を通過してから
一定時間経過後における計量器の出力値をその品
物の測定重量値としている。同様に、選別機は、
品物が前記基準位置を通過してから別途定められ
た一定時間経過後に駆動される。

しかしながら、計量器で品物の重量を測定する
場合、品物の先端が秤量コンベアの先端に載つて
から、品物全体が秤量コンベア上に載つた後、計
量器の出力値が安定して正確な重量値を示すまで
に要する時間は、品物の形状、重量等によつて異
なる。搬送方向に短い品物の場合、上記時間は短
く、逆に搬送方向に長い品物の場合、上記時間は
長くなる。したがつて、品物の形状に関係なく上
記時間を一律に短く設定した装置においては、長
い品物の測定重量値が正確に求まらないという問
題があつた。また、上記時間を長く設定しすぎる
と、短い品物の測定においては、測定時刻に至る
までに、品物全体が秤量コンベア上から外れてし
まうという問題があつた。その結果、品物の重量
値が正確に求まらないので、装置全体の選別精度
が低下する虞れがあつた。

また、選別機の駆動時刻も品物の形状に関係な
く一律に設定されているので、品物においては、
正規の位置にセツトされない状態において強制的
に外力が加えられる場合もあり、その場合、品物
が損傷を受ける虞れがあり、円滑な選別動作が行
われず、装置全体の信頼性が低下する問題があつ
た。

さらに、多品種重量選別装置において選別され
た品物を品種分類装置によつて種類別に分類仕分
けする場合、品種分類装置に上記多品種重量選別
装置と同様に品種検出器を別途設けなければなら
なかつた。また、品物を選別と分類の二段階に亘
つて仕分けることになるので、装置全体が大型化
するのみならず、仕分作業時間が増大するという
問題があつた。

本考案は、このような事情に基づいてなされた
ものであり、その目的とするところは、品物の選
別と分類とを同時に実施し、しかも、品物の種類
毎に異るタイミングで重量を測定し、異る選別分
類タイミングで品物を選別分類することによつ
て、装置全体を小型化でき、仕分け作業の迅速
化、選別精度の向上、および信頼性を向上できる
多品種重量選別分類装置を提供することにある。

以下本考案を図面を用いて説明する。第１図は
本考案の一実施例に係る多品種重量選別分類装置
を示す概略構成図である。

図中１は品物２を搬送する搬入コンベアであ
り、この搬入コンベア１の搬送方向に隣接して計
量器３が設置されている。この計量器３には搬入
コンベア１にて搬入される品物２を載せるための
秤量コンベア４が設けられている。また、計量器
３に隣接して重量測定済みの品物２を搬出するた
めの搬出コンベア５が設置されており、この搬出
コンベア５を覆うように多段分類機６が設置され
ている。この多段分類機６の出力側に複数の仕分
コンベア７ａ，７ｂ，７ｃ…が接続されている。
さらに、前記搬入コンベア１に、秤量コンベア４
上へ搬入される品物２のマーク（例えばバーコー
ド）、形状（例えば高さ）等から品物２の種類を
検出する品種検出器８が設けられており、基準位
置としての搬入コンベア１と秤量コンベア４との
中間位置に、品物２の先端が通過したとき作動す
る光電管等のセンサ９が設置されている。

第２図に上記構成の多品種重量選別分類装置の
制御ブロツク図を示す。図中１１は各種の情報処
理、各装置の制御を行うCPU（中央処理装置）で
あり、このCPU１１にデータバス１２を介して
Ｉ／Ｏ（入出力インターフエース）１３、ROM
（リードオンリメモリ）１４、RAM（ランダムア
クセスメモリ）１５、演算部１６、タイマ１７が
接続されており、これらは、コントロールバス１
８、アドレスバス１９を介してCPU１１にて制
御される。また、前記Ｉ／Ｏ１３には、品種検出
器８に接続された符号化回路２０、センサ９を接
続した時間検出器２１、計量器３の出力信号を増
幅する増幅器２２に接続されたＡ／Ｄ変換器２
３、演算部１６における演算結果を表示する表示
器２４の駆動回路２５、分類機６の駆動回路
２６等が接続されている。

前記ROM１４には、この装置の動作手順を設
定するプログラム等の固定データが格納されてい
る。また、前記RAM１５には第３図に示すよう
にこの選別分類機で選別分類される、たとえばＮ
種類の品物２の各データが記憶されている。すな
わち、品物２の重量の基準値Ws、上限値Wa、下
限値Wb、センサ９および時間検出器２１にて検
出された品物２が基準位置を通過した時である基
準時から計量器３の出力信号をＡ／Ｄ変換器２３
が読み取る時までの時間を示す測定遅延時間T₁、
および上記基準値から多段分類機６が作動し、上
記品物２を選別分類する時までの時間を示す選別
分類遅延時間T₂が品物２の番号（アドレス）順
に格納されている。

前記演算部１６は、CPU１１からコントロー
ルバス１８を介して送られる指令によつてＡ／Ｄ
変換器２３から入力された品物２の重量値を
RAM１５内の上限値Wa、下限値Wbと比較する
と共に、基準値Wsとの差を算出し、その差を表
示器２４に表示する。また、タイマ１７は前記基
準時から測定遅延時間T₁、選別分類遅延時間T₂
を計測する。前記駆動回路２６は、CPU１１
の指令にて基準時から選別分類遅延時間T₂経過
後に、前記演算部１６の軽量、過量の判定および
品種検出器８の分類信号に基づき多段分類機６を
選別駆動させる。たとえば、判定信号が軽量を示
せば品物２は仕分コンベア７ａへ載せられ、過量
を示せば仕分コンベア７ｂへ載せられ、基準量を
示せば、さらにその品物２の属する分類特定の仕
分コンベア７ｃへ載せられるように選別分類駆動
させる。

次に、このように構成された多品種重量選別分
類装置の動作説明を行う。まず、品物２が搬入コ
ンベア１にて搬入されると、品種検出器８にてそ
の品物の種類が検出される。この分類信号は符号
化回路２０にて品物毎に定められたデジタルのコ
ード信号に変換されてＩ／Ｏ１３に入力される。
CPU１１はＩ／Ｏ１３から入力されたコード信
号にてアドレスバス１９を介してRAM１５内の
上記コード信号に対応する品物No.の各データ
Wa，Wb，Ws，T₁，T₂を続み出し、Wa，Wb，
Wsをデータバス１２を介して演算部１６へ送り、
T₁，T₂をデータバス１０を介してタイマ１７へ
転送する。次に品物２の先端が基準位置に達し、
センサ９が作動すると、時間検出器２１はこの
時、すなわち基準時のトリガパルスをＩ／Ｏ１３
へ入力する。CPU１１は上記基準時が入力され
ると、タイマ１７に先に入力した測定遅延時間
T₁、選別分類遅延時間T₂の計測開始を指令する。
第４図ａに示すように、品物２が搬入コンベア１
から秤量コンベア４上に載り、秤量コンベア４上
を矢印方向へ移動すると、計量器３の出力値は同
図ｂのＡ特性を示すように、徐々に増加し、やが
て正確な重量値に安定する。この出力信号は増幅
器２２で増幅されＡ／Ｄ変換器２３へ入力され
る。タイマ１７において測定遅延時間T₁の計測
が終了するとＡ／Ｄ変換器２３はCPU１１の指
令にて、上記出力信号をＡ／Ｄ変換してＩ／Ｏ１
３へ入力する。Ｉ／Ｏ１３へ入力された品物２の
重量値は、データバス１２を介して演算部１６へ
転送され、この演算部１６にて先にRAM１５か
ら転送された上限値Wa、下限値Wbと比較され
る。そして、下限値Wbより小さい場合は軽量と
判定し、下限値Wbと上限値Waとの間の場合は
基準量と判定し、上限値Waより大きい場合は過
量と判定する。また、上記重量値と基準値Wsと
の差も算出する。上記軽量、過量の判定信号はデ
ータバス１２、Ｉ／Ｏ１３を介して多段分類機６
の駆動回路２６へ入力される。一方、上記差は
同様にデータバス１２、Ｉ／Ｏ１３を介して表示
器２４の駆動回路２５へ入力され、表示器２４
に電光表示される。

さらに、品物２が秤量コンベア４から搬出コン
ベア５へ移動され、多段分類機６の正規のセツト
位置に到着し、タイマ１７において選別分類遅延
時間T₂の計測が終了すると、前記駆動回路２
６はCPU１１の指令にて演算部１６から入力さ
れた前記軽量、過量の判定信号および、品種検出
器８から符号化回路２０、Ｉ／Ｏ１３、、データ
バス１２を介して入力された分類信号に基づい
て、、前述したように、多段分類機６を選別分類
駆動させる。したがつて、品物２が下限値Wbよ
り軽ければ仕分コンベア７ａへ載せられ、上限値
Waより重ければ仕分コンベア７ｂへ載せられ
る。また、下限値Wbと上限値Waとの間の場合
は、その品物２の属する分類の特定の仕分コンベ
ア、たとえば仕分コンベア７ｃへ載せられて品物
２は良好に選別分類される。

このような構成の多品種重量選別分類装置であ
れば、測定遅延時間T₁および選別分類遅延時間
T₂を品物２の形状および重量によつて最適値に
設定することが可能である。たとえば、第４図ａ
において、実線で示した形状のNo.１の品物２と破
線で示した品物２より長い形状のNo.２の品物２ａ
とが搬入コンベア１にて秤量コンベア４上に載せ
られると、品物２および品物２ａによる計量器３
の出力はそれぞれ第４図ｂのＡおよびＢ特性とな
る。すなわちNo.１の品物２は秤量コンベア４のほ
ぼ中央位置で特性Ａが安定するが、No.２の品物２
ａは長いのでその先端が秤量コンベア４の終端に
来た位置で特性Ｂが安定する。したがつて、この
場合、第３図に示すように、No.２の品物２ａの測
定遅延時間T₁をNo.１の品物２の測定遅延時間T₁
より長く設定すれば、No.１およびNo.２の品物２，
２ａ共、特性が安定した状態における測定結果が
得られる。その結果、品物の重量値が品物の形
状、重量にかかわりなく、常に正確に求めるの
で、装置全体の選別速度と精度の向上を図ること
ができる。

また、上記No.１およびNo.２の品物２，２ａを多
段分類機６で選別分類する場合、品物２，２ａが
基準位置であるセンサ９の設置位置から品物２，
２ａの中心位置が多段分類機６の正規のセツト位
置に到着する時間は、No.２の品物２ａの方がNo.１
の品物２より長い。したがつて、第３図に示すよ
うに、No.２の品物２ａの選別分類遅延時間T₂を
No.１の品物２の選別分類遅延時間T₂より長く設
定すれば、No.１およびNo.２の品物２，２ａ共、多
段分類機６の正規のセツト位置にセツトされた状
態で各仕分コンベア７ａ，７ｂ…へ選別分類され
るので、品物が損傷を受けることなく、円滑に選
別分類される。その結果、装置全体の信頼性の向
上を図ることができる。

さらに、１台の多段分類機６でもつて、軽量、
過量の重量選別と、各種類別に分ける分類仕分け
とを同時に行うようにしているので、従来のよう
に選別と分類の二段階に亘つて仕分ける必要がな
いので、装置全体を小型にすることができるのみ
ならず、仕分作業時間を大幅に短縮することが可
能である。

以上説明したように本考案によれば、品物の重
量選別と分類仕分けとを一台の多段分類機でもつ
て同時に実施できるので、装置全体を小型にでき
ると共に、仕分作業の能率向上が図れる。また、
品物の種類毎に異るタイミングで重量を測定して
いるので、重量の測定精度を向上でき、装置全体
の選別精度を向上することができる。さらに、品
物の種類毎に異るタイミングで上記多段分類機を
駆動させているので、品物が正規位置にセツトさ
れた状態で仕分けられ、品物の損傷を防止でき、
その結果、装置全体の信頼性の向上も図れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例に係る多品種重量選
別分類装置を示す概略構成図、第２図は同選別分
類装置の制御ブロツク図、第３図は同選別分類装
置の記憶部内の記憶配置図、第４図ａおよび第４
図ｂはそれぞれ同選別分類装置の効果を説明する
ための説明図である。１……搬入コンベア、２……品物、３……計量
器、４……秤量コンベア、５……搬出コンベア、
６……多段分類機、７ａ，７ｂ，７ｃ……仕分コ
ンベア、８……品種検出器、９……センサ、１１
……CPU、１５……RAM（記憶部）、１６……演
算部、１７……タイマ、２０……符号化回路、２
１……基準時検出器、２２……増幅器、２３……
Ａ／Ｄ変換器、２４……表示器、２５……駆動回
路、２６……駆動回路。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

複数種類の品物を、搬入コンベアから秤量コン
ベアを備えた計量器へ移送して、前記品物の重量
を前記計量器にて測定した後、前記種類毎に予め
設定された基準重量値に応じて前記品物を多段分
類機によつて選別することにより種類別に品物を
分類する多品種重量選別分類装置であつて：前記
搬入コンベアにて搬入される前記品物の種類を検
出する品種検出器と：前記秤量コンベアの先端部
近傍の基準位置を前記品物が通過したことを検出
する基準時検出器と；前記準重量と、前記基準時
から前記計量器における重量測定時までの測定遅
延時間と、前記基準時から前記多段分類機におけ
る選別分類時までの選別分類遅延時間とを品物の
種類に対応して記憶する記憶部と；前記基準時か
ら前記測定遅延時間経過したときの前記計量器か
ら出力される重量値信号を検出する重量測定手段
と；前記品種検出器にて検出された種類に対応し
た前記記憶部に記憶された前記基準重量値を読み
出して前記検出された重量値と比較し、前記品物
の重量の軽量又は過量の判定を行う演算部と；前
記基準時から前記選別分類遅延時間経過した時に
前記演算部から出力される判定信号および前記品
種検出器から出力される分類信号に基づき、前記
多段分類機を駆動させ、もつて品物の種類毎にか
つ品物の重量に応じて品物を選別分類させる駆動
回路とを具備することを特徴とする多品種重量選
別分類装置。