JPS6342672Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はハンドルロツク装置を備えた自動車用
操向装置、特にテレスコピツク式操向装置に関す
るものである。

上記テレスコピツク式操向装置（以下、テレス
コピツク式ステアリング装置という）は、第１図
および第２図に示すように、中間をジヨイント１
で連結した操向軸（以下、ステアリングシヤフト
という）２，３を、操向ハンドル（以下、ステア
リングハンドルという）４を取り付ける上端から
下端のステアリングギヤボツクス（図示せず）に
いたる間、多くは下方部分のシヤフト３において
雄、雌シヤフト３ａ，３ｂに分割してスプライン
結合する一方、ステアリングハンンドル４に近い
側においてステアリングシヤフト２をコラム５に
挿通して軸承６により支承するとゝもに、該コラ
ム５をブラケツト８を介して車体に取り付けたケ
ース７に摺動自在に支持し、固定ねじ９及びこれ
によつて進退する押圧子１０によりコラム５をケ
ース７に固定しうるよう構成したものである。

従つて、固定ねじ９を緩めれば、ステアリング
ハンドル４を以てコラム５をケース７に対して摺
動させることができ、ドライバーの体格、好みに
応じたハンドルの上下位置が選択できる。

なお、図中１１はステアリングシヤフト２の上
下方向の回動を固定するねじで、ブラケツト８に
あけたスリツト孔８ａを挿通して先端をコラム５
とねじ結合させており、上記固定ねじ１１を緩め
ることにより、ステアリングハンドル４はステア
リングシヤフト２をジヨイント１を中心にして上
下方向に回動することが可能となり、これもドラ
イバーの体格、好みに応じたハンドルの傾きを得
ることができるものである。

上記の如きテレスコピツク式ステアリング装置
においては、ステアリングシヤフト３を支承する
コラム５をその軸方向への摺動を許しつつ軸心廻
りの回動を阻止する為、ガイドピン（図示せず）
をケース７側から突出して先端をコラム５に形成
したスリツト５ａに挿通させることが必要であ
る。

また、上記形式のステアリング装置においても
ステアリングロツクの要求があるが、これを設け
ようとすれば、前記ガイドピンとは別個にステア
リングロツク装置をケース７に取り付け、前記コ
ラム５のスリツト５ａよりロツクピンを突出させ
るようにし、ステアリングシヤフト２に形成した
溝２ａ又は２ｂに挿入するようにするのが通常で
ある。

しかし、このように前記ガイドピンとステアリ
ングロツク装置を別個に設けるときは、ハンドル
４下方のケース７付近が複雑となり、部品点数及
び組立工数もふえてコスト高となり、強度的にも
問題がある。

本案は上記に鑑み案出したもので、テレスコピ
ツク式ステアリング装置において、ハンドルロツ
ク装置を装着するに際し、同装置のロツクピンが
突出する部分に形成したボス部を前記ガイドピン
に代えて、コラムに形成したスリツトに嵌入して
廻り止めとしたことを要旨とする。

これを図により詳細に説明すると、１２は本案
におけるハンドルロツク装置で、本体１３のケー
ス７への装着側１３ａに前記本体１３と一体的に
ボス部１３ｂを形成し、該ボス部１３ｂよりロツ
クピン１４を突出せしめるよう構成したものであ
る。

上記ボス部１３ｂは、前記コラム５のスリツト
５ａと嵌合してスムーズに摺動するよう関係寸法
を決定する。

このようなハンドルロツク装置１２は、本体１
３の装着側１３ａを前記ケース７へボルト（図示
せず）などで固定するが、その際上記ボス部１３
ｂをケース７より前記コラム５のスリツト５ａ内
へ突出させて嵌入する。

ハンドルロツク装置１２を上記のように装着し
た本案ステアリング装置では、ハンドルの上下位
置を調節する場合も、コラム５にはスリツト５ａ
を介してハンドルロツク装置１２のボス部１３ａ
が前述ガイドピンと同様に作用し、コラム５の回
動は阻止しつつ、上下方向（第１図では左右方
向）の摺動を自在に行うことができる。

もちろん、車両停止後キー１５を操作し、また
はキー１５を抜くことにより、通常の如くハンド
ルロツク装置１２のロツクピン１４は、図のよう
に、ボス部１３ｂより突出してステアリングシヤ
フト２の溝２ａ又は２ｂに嵌入し、ステアリング
シヤフト２の回動を阻止する。

上記の如く、本案操向装置では、ハンドルロツ
ク装置を本体より一体的に突出形成したボス部と
該ボス部より出没するロツクピンを設けたものと
し、同ロツク装置の前記ケースへの装着に際し、
前記ボス部をコラムのスリツトに嵌入してコラム
の廻り止めとするとともに、ステアリングロツク
時ボス部より突出するロツクピンを、ステアリン
グシヤフトに形成した凹部（溝又は孔）に突入す
るようにしたので、テレスコピツク式ステアリン
グ装置においてハンドルロツク装置を装着する場
合も、部品点数及び組立工数を増やすことなく、
またハンドル下方を複雑にすることもない。従つ
て、コスト上、強度上の問題も生ずることがない
といつた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案自動車用操向装置の一部縦断側面
図、第２図は第１図Ａ−Ａ断面図である。 １……ジヨイント、２，３……ステアリングシ
ヤフト（操向軸）、４……ステアリングハンドル
（操向ハンドル）、５……コラム、６……軸承、７
……ケース、８……ブラケツト、９，１１……固
定ねじ、１２……ハンドルロツク装置、１３……
同本体、１４……ロツクピン、１５……キー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. スプライン結合された分割型操向軸を操向ハン
   ドル下方でコラムに挿通し、該コラムを車体に取
   付けたケースに摺動自在に支持したテレスコピツ
   ク式操向装置における前記コラムの軸心方向にス
   リツトを形成し、該スリツトに本体より一体的に
   突出形成したボス部と該ボス部より出没するロツ
   クピンを設けたハンドルロツク装置の前記ボス部
   を嵌入すると共に、前記ロツクピンを前記操向軸
   に形成したロツク用凹部に突入せしめるようにし
   てなる自動車用操向装置。