JPS634224Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は複写機の現像部における現像剤撹拌装
置にかかり、特に２成分系現像剤の撹拌を効果的
に行う撹拌装置に関する。

２成分系の現像剤、所謂キヤリアーと称する鉄
粉と着色顔料であるトナーとから成る現像剤を用
いる複写機においては、消費材料であるトナーを
一定期間毎に現像槽に補給する必要がある。そし
て、補給されたトナーは、キヤリアーと充分に撹
拌され、この撹拌された現像剤が現像ローラ等に
送られ現像に供される。そのための種々のトナー
補給装置又は撹拌装置について提案されている。
しかし、補給の便宜性、補給後のトナー移送のス
ピード、及び撹拌性能について充分な特性を得て
いるものでない。

例えば、トナー補給部を現像槽の一端に対向し
て設け撹拌及びトナー移送用スクリユーローラを
２本設けた従来の現像剤撹拌装置を第１図に示し
ている。この図において、トナー補給部１は現像
槽２の一端部に対向して設けられている。従つ
て、このトナー補給部１は、現像槽２全体に対向
して設けられトナーを補給するものに比べて、サ
ービス性、使用性、小型化の上で優れている。上
記補給部１より補給されたトナーは、現像槽２内
に回転可能に設けられた第１のスクリユーローラ
３にて矢印Ａ方向に送られ、トナー補給部１と反
対側の端部に到達する。この間、補給されたトナ
ーは、スクリユーローラ３のフインの回転によ
り、キヤリアーと充分に撹拌され、トナーの固ま
り等がないように撹拌、搬送されていく。次に、
第１のスクリユーローラ３にて搬送された端部の
現像剤は、ある一定量になると、隣接する第２の
スクリユーローラ４に受け渡され、矢印Ｂ方向に
先のトナー補給口に向つて送り返される。第２の
スクリユーローラ４のフインは第１のスクリユー
ローラのフインよりもピツチが大きく、トナー、
キヤリアーの現像剤の送りを早くしている。これ
は、第２のスクリユーローラ４は、撹拌をより充
分にするよりも、撹拌された現像剤を現像ローラ
５にくまなく供給する機能と、キヤリアーと不必
要なトナー補給口へ戻す機能を発揮すれば良いか
らである。

上述のような作用により、トナーが撹拌される
訳であるが、現像槽２のトナー補給部１と反対側
の端部で、ある一定量の現像剤が滞積しなけれ
ば、第２のスクリユーローラ４に移されないた
め、現像剤の移送が遅いと共に撹拌ムラが生じや
すいといつた欠点がある。

本考案は上記欠点を簡単な構成で解消し、上述
した撹拌装置の要点である、トナー補給の便宜
性、補給後のトナー移送のスピード、及び撹拌機
能を満足する装置を提供するものである。

以下、図面に従つて本考案を詳細に説明する。

第２図は、本考案の一実施例である撹拌装置の
斜視図である。図中６は現像槽７の一端部の補給
口に対向して設けられ、トナーを一定期間毎に補
給するトナー補給部、８は現像槽７内に回転可能
に設けられた第１のスクリユーローラ、９は第１
のスクリユーローラと隣接し現像槽７内に回転可
能に設けられた第２のスクリユーローラである。
上記第１のスクリユーローラ８はトナー補給部６
と対向して配置されており、ローラ表面にトナー
及びキヤリアーを撹拌、搬送するための一定ピツ
チのスクリユーフイン１０が設けられている。そ
れに本考案のスクリユーフイン１０の端部、即ち
トナー補給部と反対側の端部１０−１は、図に示
す如く逆向きのスクリユーフイン形状と成つてい
る。又、第２のスクリユーローラ９は、第１のス
クリユーローラ８のスクリユーフイン１０の２倍
のピツチと成つたスクリユーフイン１１がローラ
表面に設けられている。従つて、両ローラ８，９
が同速度で回転したとすれば、現像剤のローラ９
による移送速度はローラ８の２倍となる。尚、上
記各ローラ８，９のローラ軸８−１，９−１の一
端は、互いに噛合つた歯車１２，１３が固着され
ている。又、歯車１３は駆動源（図示せず）から
駆動力が伝達される歯車１４に噛合つており、こ
の歯車１４の矢印方向の回転により、各ローラ
８，９が矢印方向に回転させられる。この各歯車
１２，１３，１４はギヤーボツクス１５内に収容
されている。

又、符号１６は撹拌された現像剤を磁気吸引力
により吸着し、現像剤を静電潜像が形成された感
光体（図示せず）と対向する現像領域に搬送する
現像ローラであつて、矢印方向に回転され現像剤
を搬送する。

以上の構成のものにおいて、トナー補給部６よ
り補給されたトナーは、第１のスクリユーローラ
８のスクリユーフイン１０により、現像槽７内の
キヤリアーと撹拌され、矢印Ａ方向に移送され
る。そしてかかる現像剤は、移送方向の端部付近
で、逆方向フイン１０−１によつて逆向きの回転
（移送力）が与えられ、両フインの切れ部Ｃにお
いて、第２のスクリユーローラ９に強制的に送り
こまれることになる。従つて、第１のスクリユー
ローラ８から第２のスクリユーローラ９への現像
剤の受け渡しの端部では、従来の様に現像剤が滞
積することなく、スムーズに第２のスクリユーロ
ーラ９に送られ、トナー移送の遅延を防止するこ
とができると共に滞積によるトナーとキヤリアー
の撹拌ムラを防止することができる。上記第２の
スクリユーローラ９に送られた現像剤は、２倍の
速度でＢ方向にトナー補給部に向つて搬送される
と同時にくまなく現像ローラ１５に供給される。

尚、トナー及びキヤリアーの移送手段として
は、スクリユーローラが望ましいが、他の方式で
あつても本考案の応用は充分可能である。又、第
１のスクリユーローラ８の端部に設けた逆方向の
スクリユーフイン１０−１は、更に第２のスクリ
ユーローラ９のトナー補給部側に設けるようにし
ても良い。この様にすればトナー及びキヤリアー
の現像槽７内での循環は、一層効果的に行われ
る。

以上の様に本考案の現像剤撹拌装置によれば、
第１の移送手段の一端に逆方向へ移送する部材を
設けていることから、第２の移送手段へ十分に撹
拌した現像剤をスムースに送り込むことができる
だけでなく、この送り込まれた現像剤を現像ロー
ラと隣接する移送速度を早くした第２の移送手段
にて素早く現像ローラへ供給でき、現像ローラの
回転軸方向全域へ撹拌した常に新しい現像剤を素
早く供給できる効果は大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の現像剤撹拌装置を示す斜視図、
第２図は本考案の現像剤撹拌装置の一実施例を示
す斜視図である。 ６……トナー補給部、８……第１のスクリユー
ローラ、９……第２のスクリユーローラ、１０…
…スクリユーフイン、１０−１……スクリユーフ
イン１０と逆方向のスクリユーフイン、１１……
スクリユーフイン。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 記録媒体に形成された静電潜像を現像するた
   めに現像ローラへ撹拌した現像剤を供給する現
   像剤撹拌装置において、補給されるトナーをキ
   ヤリアーに混合し撹拌すると同時にこの現像剤
   を一端部方向へ移送する部材及び移送端部で逆
   方向に移送する部材とを設けてなる第１の移送
   手段と、該第１の移送手段と上記現像ローラと
   の間に配置され上記移送端部で逆方向に移送さ
   れた現像剤を他の一端部方向へ上記第１の移送
   手段より速い速度で移送し上記現像ローラへ供
   給するための部材を設けてなる第２の移送手段
   とを備えたことを特徴とする現像剤撹拌装置。 ２ 第２の移送手段の現像剤移送部材のピツチを
   第１の移送手段の移送部材のピツチより大きく
   したことを特徴とする実用新案登録請求の範囲
   第１項記載の現像剤撹拌装置。