JPS6341682Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自転車用前照灯、特にその前部の構造
に関する。

従来、一面よりの投射光はおおむね透過し、反
対面からの投射光はおおむね反射する性質をもつ
板（ここではこの板を「マジツクミラー」と呼
ぶ）が知られている。

ところで、自転車用の前照灯においては、第１
図および第２図に示すように、照明灯１からの光
は直接または反射鏡２で反射され、前面の透明な
レンズ３を通じて前方を照射する。従来この種の
前照灯としては、対向する自動車に自転車の存在
を知らせて自転車を動かしている人の安全を計る
ため、自転車の前照灯のレンズ３の両側に対向車
の前照灯の光を受け反射させるリフレクタ５が取
り付けられたものがある。したがつて反射鏡２の
有効径Ｗはリフレクタ５の幅に相当するだけ小さ
くなり、前面の照射面積が狭くなるため、前照灯
全体としての照明効果が低下する欠点がある。

本考案は従来のかかる欠点を除き、前照灯の前
面照射面全域をマジツクミラーにて覆い、照明灯
からの光は前方を照射し、対向車からの光は反射
させて対向車に自転車の存在を知らせるようにし
たものである。

本考案の一実施例は、第３図および第４図に示
すように、ケース本体４の前面全域にわたり、第
１図および第２図におけるレンズ３およびリフレ
クタ５に代りマジツクミラー６を設けるものであ
る。ここでマジツクミラー６は、背面の照明灯１
からの光はほぼ前方へ透過し、前面に投射される
光はほぼ反射するように、その表裏面を選択して
取り付けられる。この結果、対向車からの光はマ
ジツクミラー６で反射されるので、前照灯および
自転車の存在を明瞭に認めることができる。しか
もケース本体４の前面全域にわたり照射面が設け
られるため、反射鏡２の反射面の面積を広げるこ
とができ、したがつて照明灯１からの光は広い範
囲に照射効果を保つ。なおマジツクミラー６はほ
ぼ全反射に近いので鏡としても利用できる。

以上述べたように本考案によれば、前照灯は全
面の照射面全域がマジツクミラーで覆われている
ので、照明灯からの照射効果を十分に保ちながら
対向車からの光を全面で反射させる。したがつて
対向車に対して自転車の存在を確実に認めさせて
自転車を扱つている人の安全を計る機能をもちつ
つ、十分に大なる照明効果の得られる自転車用前
照灯を提供できる。

なお上述では特定の実施例について説明した
が、本考案は各種の前照灯に適用可能なことはい
うまでもない。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の自転車用前照灯の外観正面図、
第２図は第１図におけるＡ−Ａ線に沿つた横断上
面図、第３図は本考案の自転車用前照灯の一実施
例の外観正面図、第４図は第３図におけるＡ−Ａ
線に沿つた横断上面図である。 １……照明灯、２……反射鏡、３……レンズ、
４……ケース本体、５……リフレクタ、６……マ
ジツクミラー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 背面よりの入射光をおおむね透過し、前面から
   の投射光をおおむね反射するマジツクミラーにて
   前面の照射面全域を覆つていることを特徴とする
   自転車用前照灯。