JPS6334946B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、建築物の開口部に設ける固定サツ
シフレームや障子戸用サツシフレーム等を構成す
るサツシ用フレーム材の断熱連結構造に関するも
のである。

従来、建築物の開口部に設ける固定サツシフレ
ームや障子戸用サツシフレーム等に断熱性を持た
せるために、サツシフレームを室内側フレーム材
と室外側フレーム材とに分割し、各フレーム材を
断熱性連結部材を介して連結することが知られて
いる。この発明は、サツシフレームを構成する室
内側フレーム材と室外側フレーム材とを簡単な手
段によつて安定状態で強個に断熱連結できるサツ
シ用フレーム材の断熱連結構造を提供することを
目的とするものである。

次にこの発明を図示の例によつて詳細に説明す
る。

第１図はこの発明の実施例において用いられる
サツシ用フレーム材を示すものであつて、中空孔
１３を有するアルミニウム製室内側フレーム材１
の外側すなわち室外側に、互いに接近する方向に
突出する係止フランジ２を有する外向き開口溝形
の連結溝３と、シール材支持用突条１４とが、フ
レーム材長手方向に連続して延長するように形成
され、かつアルミニウム製室外側フレーム材４の
内側すなわち室内側には、係止フランジ２を有す
る外向き開口溝形の連結溝５と、シール材支持用
突条１５とが、フレーム材長手方向に連続して延
長するように形成されている。

第２図ないし第６図はこの本発明の実施例にお
いて用いられる連結ユニツト１６を示すものであ
つて、間隔をおいて対向するように配置された１
対の連結片６における互いに対向する側に、平坦
な斜面７が形成され、対向する斜面７により楔形
空間１７が形成され、かつ各斜面７の先端側すな
わち楔形空間１７の挾巾側には抜け止め用凹部１
２が設けられ、各連結片６における斜面７と反対
側の平面には、前記連結溝３，５の係止フランジ
２を嵌入すべき２本の係止溝１８が連結片長手方
向に延長するように設けられている。また締付楔
１１における両側の平坦な楔斜面８の先端側に平
面状の頂面を有する抜け止め用突出部９が一体に
設けられ、かつ締付楔１１には楔先端から前記突
出部９の位置を越えて楔中央部付近まで延長する
スリツト１０が設けられ、締付楔１１の基端部の
楔厚さ方向の両側にフランジ１９が一体に設けら
れ、各フランジ１９には前記連結溝３，５の係止
フランジ２を嵌入すべき２つの係止溝２０が設け
られ、前記締付楔１１の薄肉側端部は楔形空間１
７の広巾側端部に位置するように配置されてい
る。

さらに各連結片６の厚肉側端部は変形容易な薄
肉の薄形接続板２１を介して接続され、一方の連
結片６の薄肉側端部と締付楔１１の先端部すなわ
ち薄肉側端部とは薄肉の接続板２２を介して接続
され、かつ連結ユニツト１６は合成樹脂等の断熱
材料により予め一体に成形され、さらに連結溝
３，５に対する連結ユニツト１６の嵌挿を容易に
するために、連結溝３，５に対する連結ユニツト
１６の嵌挿部の外面寸法が連結溝３，５の内面寸
法よりも僅かに小さく製作される。

第７図ないし第１４図はこの発明の一実施例を
示すものであつて、まず第７図および第８図に示
すように、前述のように構成された室内側フレー
ム材１の連結溝３と室外側フレーム材４の連結溝
５とが平行状態で対向するように配置され、かつ
前述のように構成された連結ユニツト１６におけ
る各連結片６の係止溝１８および締付楔１１のフ
ランジ１９の係止溝２０が、各連結溝３，５にわ
たつて嵌挿されると共に、フレーム材長手方向の
所定位置まで移動され、次いで第９図に示すよう
に、各連結片６が矢印Ｃ方向から押さえられて締
付楔１１が矢印Ｄ方向から各連結片６間の楔形空
間に圧入されて行き、第１０図および第１１図に
示すように、締付楔１１が前記各連結片６に完全
に重なる位置またはほぼ完全に重なる位置まで圧
入され、各連結片６の両側の締付面２３が各連結
溝３，５の溝側面に圧接され、この状態で締付楔
１１の抜け止め用突出部９が連結片６の抜け止め
用凹部１２内に配置され、前記突出部９と凹部１
２との係合により締付楔１１の抜け出しが防止さ
れる。

締付楔１１を各連結片６の間の楔形空間に圧入
する場合、締付楔１１におけるスリツト１０の両
側部分は相互に接近する方向に弾性限界内で曲げ
変形される。また締付楔１１を楔形空間１７に向
かつて弾力に押圧すると前記接続板２２が自動的
に切断され、かつ締付楔１１の圧入により各連結
片６が相互に離反する方向に移動されていくと、
溝形接続板２１が伸長されるかまたは切断され
る。

以下同様にして、必要数の連結ユニツト１６が
各連結溝３，５にわたつて順次嵌挿されて所定位
置までフレーム材長手方向に移動され、かつ各連
結ユニツト１６における各連結片６間の楔形空間
に締付楔１１が圧入され、さらに前記シール材支
持用突条１４，１５および連結溝３，５の溝側板
の間の溝形部と、一方の連結片６とにより形成さ
れたシール溝内に、シリコンゴム、合成ゴムその
他の断熱性材料からなるシール材２４が嵌挿さ
れ、第１２図および第１３図に示すようなサツシ
用断熱フレーム材が構成される。

このように構成された断熱フレーム材は、その
両端部を適当長さごとに切断（45゜の角度で斜断）
され、両端部を切断（斜断）した４本の断熱フレ
ーム材が４角形を構成するように配置され、各断
熱フレーム材の端部の接合部（コーナー部）が相
互に結合される。その結合手段としては、Ｌ字状
の連結具を前記中空孔１３に嵌挿してカシメ付け
またはビスにより固定する手段を採用してもよ
く、あるいは溶接による固着手段を採用してもよ
い。

第１４図は前記実施例の断熱フレーム材を使用
した障子戸の一部を示すものであつて、２５はガ
ラス、２６はガラスライナー、２７はシール材で
ある。

第１５図および第１６図は連結ユニツト１６の
他の例を示すものであつて、各連結片６の平坦な
斜面７に円弧溝形の抜け止め用凹部１２が設けら
れると共に、締付楔１１の両側の平坦な楔斜面８
に断面円弧突条からなる抜け止め用突出部９が設
けられているが、その他の構成は第２図ないし第
６図に示す連結ユニツトの場合と同様である。

この発明を実施する場合、各連結片６と締付楔
１１とを接続板２１，２２により接続しないで、
互いに分離して製作してもよいが、前記実施例の
ように、各連結片６と締付楔１１とを、接続板２
１，２２を介して接続しておけば、連結ユニツト
１６を各連結溝３，５の所定位置まで嵌挿する
間、連結ユニツトを構成する各連結片６および締
付楔１１が分離することはないので、連結ユニツ
トの嵌挿作業を容易にかつ迅速に行なうことがで
きる。

前記実施例のように、締付楔１１のフランジ１
９の両側に設けた係止溝２０を前記各連結溝３，
５の係止フランジ２に嵌合しておけば、締付楔１
１のフランジ１９を各フレーム材１，４の離反防
止連結利用することができる。

前記締付楔１１をアルミニウム等の金属により
製作してもよいが、この場合は、締付楔がフレー
ム材１，４に接触しないようにするため、締付楔
１１の巾を連結片６の巾よりも僅かに小さくする
必要がある。

この発明によれば、室内側フレーム材１の外側
に、互いに接近する方向に突出する係止フランジ
２を有する外向き開口溝形の連結溝３が、フレー
ム材長手方向に延長するように形成され、室外側
フレーム材４の内側には、互いに接近する方向に
突出する係止フランジ２を有する内向き開口溝形
の連結溝５が、フレーム材長手方向に延長するよ
うに形成され、前記各連結溝３，５の巾方向の一
側部および他側部にわたつて、それぞれ断熱性連
結片６が嵌挿され、各連結片６における互いに対
向する平坦な斜面７により形成された楔形空間に
は、両側の平坦な楔斜面８の先端側に抜け止め用
突出部９を有する締付楔１１が圧入されているの
で、簡単な手段によつて、室内側フレーム材１と
室外側フレーム材４とを、室内外方向および連結
溝巾方向に相対的に移動しないように、安定状態
で強固に断熱連結することができ、かつ締付楔１
１には楔先端から抜け止め用突出部９を越えた位
置まで延長するスリツト１０が設けられているの
で、抜け止め用突出部９の突出量を比較的大きく
しても、締付楔１１を圧入するときスリツト１０
の両側部分を相互に接近する方向に弾性限界内で
曲げ変性させて、圧入操作を容易に行なうことが
でき、しかも抜け止め用突出部９が連結片６の斜
面７を通過すると同時に、スリツトの両側部分を
弾性により相互に離反する方向に復元させて、抜
け止め用突出部９を抜け止め用凹部１２に自動的
に侵入させ、比較的大きな突出量の抜け止め用突
出部９と抜け止め用凹部１２との係合により、各
連結片６の間からの締付楔１１の抜け出しを確実
に防止することができ、またこの発明における断
熱性連結片６および締付楔１１は、形状が比較的
単純であるので、容易にかつ低コストで製作でき
る等の効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の実施例において用いられる
サツシ用フレーム材の切断斜視図、第２図ないし
第６図はこの発明の実施例において用いられる連
結ユニツトを示すものであつて、第２図は斜視
図、第３図は側面図、第４図は平面図、第５図は
正面図、第６図は背面図である。第７図ないし第
１４図はこの発明の一実施例を示すものであつ
て、第７図はフレーム材の連結溝に連結ユニツト
を嵌挿した状態を示す側面図、第８図はそのＡ−
Ａ線断面図、第９図は締付楔の圧入を行なつてい
る状態を示す縦断側面図、第１０図は圧入を完了
した状態を示す縦断側面図、第１１図はその平面
図、第１２図は断熱連結されたサツシ用フレーム
材の一部を示す平面図、第１３図はそのＢ−Ｂ線
断面図、第１４図は前記サツシ用フレーム材を使
用した障子戸の一部を示す断面図である。第１５
図は連結ユニツトの他の例を示す斜視図、第１６
図はその側面図である。 図において１は室内側フレーム材、２は係止フ
ランジ、３は連結溝、４は室外側フレーム材、５
は連結溝、６は断熱性連結片、７は斜面、８は楔
斜面、９は抜け止め用突出部、１０はスリツト、
１１は締付楔、１２は抜け止め用凹部、１４およ
び１５はシール材支持用突条、１６は連結ユニツ
ト、１７は楔形空間、１８は係止溝、１９はフラ
ンジ、２０は係止溝、２１は薄形接続板、２２は
接続板、２３は締付面、２４はシール材である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 室内側フレーム材１の外側に、互いに接近す
   る方向に突出する係止フランジ２を有する外向き
   開口溝形の連結溝３が、フレーム材長手方向に延
   長するように形成され、室外側フレーム材４の内
   側には、互いに接近する方向に突出する係止フラ
   ンジ２を有する内向き開口溝形の連結溝５が、フ
   レーム材長手方向に延長するように形成され、前
   記各連結溝３，５の巾方向の一側部および他端部
   にわたつて、それぞれ断熱性連結片６が嵌挿さ
   れ、各連結片６における互いに対向する平坦な斜
   面７により形成された楔形空間には、両側の平坦
   な楔斜面８の先端側に抜け止め用突出部９を有す
   ると共に楔先端からその突出部９を越えた位置ま
   で延長するスリツト１０を有する締付楔１１が圧
   入され、前記突出部９は連結片６の斜面７に設け
   られている抜け止め用凹部１２に係止されている
   ことを特徴とするサツシ用フレーム材の断熱連結
   構造。