JPS6334817Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、工作機械等で使用されるリーマに関
する。

従来この種リーマは、例えば第４図に示す如
く、炭素工具鋼製その他から成るシヤンク部ａの
先端に超硬合金製その他から成るチツプ部ｂをろ
う付その他で固着して成るを一般とし、この場
合、該チツプ部ｂは強固な結着力と、比較的高い
芯振精度とが得られるが、該チツプ部ｂが摩耗し
た場合、該シヤンク部ａはまだ使用できるにもか
かわらず処分せざるを得ないため、該シヤンク部
ａが無駄になるばかりでなく、ろう付等による固
着の際の熱により該チツプ部ｂの硬度が低下する
不都合がある。

本考案はそのような不都合を解消したリーマを
提供することをその目的とするものでリーマ本体
のシヤンク部とその先端のチツプ部とを分割し、
該チツプ部の後部を後方に向つて先細のテーパ部
に形成し、該シヤンク部の先端のテーパ穴に該テ
ーパ部を抜差自在に嵌合させると共に、該テーパ
部に前方に向つて径方向内方に傾斜するように面
取りした座面を形成し、該チツプ部を該シヤンク
部に該座面においてねじ止固定したことを特徴と
する。

以下、本考案の実施例を図面につき説明する。
図面で１はリーマ本体を示し、該本体１は工作機
械等に結着されるシヤンク部２と、該シヤンク部
２の先端の切削加工を行なうチツプ部３とから成
り、該本体を回転させてワークの穴の内周面の仕
上加工を行なうようにした。

該チツプ部３は、超硬合金製その他から成るも
のとし、該チツプ部３を前部の刃部３ａと、その
後部の後方に向つて先細のテーパ部３ｂとを有す
るものに形成し、更に該テーパ部３ｂに前方に向
つて径方向内方に傾斜するように面取りした座面
３ｃを形成して、該シヤンク部２の先端に形成し
たテーパ穴２ａに該テーパ部３ｂを嵌合させ、該
シヤンク部２に螺着させた止ねじ４で該座面３ｃ
を押圧させて、その押圧力により該座面３ｃの傾
斜によつて生ずる該チツプ部３の軸方向分力で該
テーパ穴２ａに該テーパ部３ｂが確実に密着固定
されるようにした。

尚、図示のものでは、該シヤンク部２から該チ
ツプ部３の抜取りを容易にするために、該チツプ
部３のテーパ部３ｂの後端面を円錐状に突出する
斜面３ｄに形成すると共に、該テーパ部３ｂの該
テーパ穴２ａへの嵌合位置で、該斜面３ｄに臨む
ように押ねじ５を該シヤンク部２に設け、該押ね
じ５を締め込んだ時に該チツプ部３が該テーパ穴
２ａから押し出されるようにした。

次にチツプ部の交換手順を説明する。

リーマ本体１のチツプ部３が摩耗した場合、止
ねじ４を緩め、押ねじ５を締め込んで該チツプ部
３をシヤンク部２のテーパ穴２ａから抜取り、該
押ねじ５を旧位置に復帰させておく。次に予め用
意した別のチツプ部３のテーパ部３ｂを該テーパ
穴２ａに嵌合させ、該止ねじ４を締め込む。

これによれば、該チツプ部３は、該押ねじ４の
押圧力の該座面の傾斜によつて生ずる軸方向の分
力でその嵌合方向に押され、該テーパ部３ｂの傾
斜による楔効果で該チツプ部３が該シヤンク部２
に強固に密着固定される。

このように本考案によれば、リーマ本体のシヤ
ンク部とその先端のチツプ部とに分割し、該チツ
プ部の後部をテーパ部に形成し、該シヤンク部の
テーパ穴に抜差自在に嵌合させると共に、該テー
パ部に座面を形成し、該チツプ部を該シヤンク部
に該座面において、ねじ止固定するもので、該チ
ツプ部が摩耗した場合、該チツプ部だけを交換
し、該シヤンク部は再使用できるので材料が無駄
になることが無いばかりでなく、ろう付等の場合
のように該チツプ部の硬度が低下することもな
く、又該チツプ部は、該テーパ部の傾斜による楔
効果で該シヤンク部に強固に密着固定されること
から、従来例の場合と変らぬ結着力と芯振精度と
が得られる等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案のリーマ本体の一部截断側面
図、第２図はその平面図、第３図は第１図の−
線断面図、第４図は従来例の一部截断側面図で
ある。 １……リーマ本体、２……シヤンク部、２ａ…
…テーパ穴、３……チツプ部、３ｂ……テーパ
部、３ｃ……座面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. リーマ本体のシヤンク部とその先端のチツプ部
   とを分割し、該チツプ部の後部を後方に向つて先
   細のテーパ部に形成し、該シヤンク部の先端のテ
   ーパ穴に該テーパ部を抜差自在に嵌合させると共
   に、該テーパ部に前方に向つて径方向内方に傾斜
   するように面取りした座面を形成し、該チツプ部
   を該シヤンク部に該座面においてねじ止固定した
   ことを特徴とする分割型リーマ。