JPS6334474B2 - - Google Patents

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JPS6334474B2
JPS6334474B2 JP57222884A JP22288482A JPS6334474B2 JP S6334474 B2 JPS6334474 B2 JP S6334474B2 JP 57222884 A JP57222884 A JP 57222884A JP 22288482 A JP22288482 A JP 22288482A JP S6334474 B2 JPS6334474 B2 JP S6334474B2
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JP
Japan
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signal
touch
circuit
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JP57222884A
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JPS59113493A (ja
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Hideo Suzuki
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Yamaha Corp
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Publication date
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Publication of JPS59113493A publication Critical patent/JPS59113493A/ja
Publication of JPS6334474B2 publication Critical patent/JPS6334474B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は電子楽器に関し、特にタツチレスポ
ンス効果を改善するものである。
一般に電子楽器においては、自然楽器の楽音に
類似する楽音を発生するために、楽音信号に対し
て第1図Bあるいは第1図Cに示すようなエンベ
ロープを付与するようになされている。第1図B
のエンベロープ波形は持続音系の自然楽器例えば
オルガン、フルート、バイオリン等に類似する楽
音を発生する場合に付与するもので、時点t1で鍵
盤のキーを押して第1図Aに示すキーオン信号
KONが立上つたときアタツク波形部W1によつ
て急速に立上つた後デイケイ波形部W2を介して
アタツク波形部W1のピークレベルLA(これをア
タツクレベルと呼ぶ)より少し低い持続レベル
LSをもつ持続波形部W3に移り、その後時点t2
でキーを離したときリリース波形部W4によつて
ゆつくりと0レベルに戻る。また第1図Cのエン
ベロープ波形は減衰音系の自然楽器例えばピア
ノ、ハープシコード等に類似する楽音を発生する
場合に付与するもので、第1図Bの持続音系のエ
ンベロープ波形に対して持続波形部W3をもたな
い構成をもつている。
このようなエンベロープ波形をもつエンベロー
プ信号VLは、第2図に示す電子楽器において、
楽音信号発生部1に設けられたエンベロープ信号
発生回路2において発生されて楽音信号発生回路
3に与えられる。楽音信号発生回路3は、押鍵検
出回路5から出力される鍵盤4において押圧され
たキーを示すキーコード信号KCに対応する音高
をもつと共に、音色選択回路6から与えられる音
色選択信号TCに対応する音色をもつ楽音信号TS
を発生してサウンドシステム7に与える。
エンベロープ信号発生回路2は押鍵検出回路5
からのキーオン信号KONに基づいてエンベロー
プ信号VLの発生及び終了のタイミングを決める
と共に、音色選択信号TCによつて選択された音
色に応じてエンベロープ波形の各種パラメータ
(アタツクレベル、持続レベル、アタツク時間、
デイケイ時間等)を決めるようになされ、かくし
て発生されたエンベロープ信号VLによつて楽音
信号発生回路3において発生された楽音信号に振
幅エンベロープを付与する。
以上の構成の電子楽器において、タツチレスポ
ンス制御回路8を設けて演奏者が必要に応じてイ
ニシアルタツチ制御(キーを押す速さ等に対応し
て楽音の音量を変化させる制御)や、アフクタツ
チ制御(キー押圧中における圧力等によつて楽音
の音量を変化させる制御)などのタツチレスポン
ス制御をなし得るようにしたものがある。この場
合演奏者のキー操作はタツチ検出部9において電
気的なタツチデータに変換されてタツチレスポン
ス制御回路8に与えられる。
ところで、従来のタツチレスポンス制御回路8
においては、タツチ検出部9から到来するタツチ
データによつて得たタツチ制御信号S1をエンベ
ロープ信号発生回路2のエンベロープ信号VLに
加算することにより、タツチデータに応じて変化
するエンベロープ信号VL′(VL+S1)得てい
た。従つてエンベロープ信号VL′の信号レベルは
タツチ制御信号S1を発生した場合その分だけ、
タツチ制御信号S1を発生しない場合より高くな
り、これによりサウンドシステム7において発生
される楽音の音量がタツチ制御を行つた場合と行
わなかつた場合とで変動してしまう。結果になつ
ていた。
このような音量の変動を放置すると、タツチレ
スポンス制御を選択したときには音量が不自然に
大きくなり、逆にタツチレスポンス制御を選択し
ていないときには音量が不自然に小さくなる。特
にキータツチ操作を弱くしてもタツチレスポンス
制御を選択しない場合より音量が大きくなる不自
然さが目立つことになり演奏効果上望ましくな
い。この問題を解決するため従来は、タツチレス
ポンス制御の選択状態に対応してその都度サウン
ドシステム7に設けられている音量調整用ボリウ
ムを手動で調整操作して音量補正を行つていた。
しかし、このような調整操作は演奏者に煩雑な
操作を強いると共に、手動調整操作では音色との
関係で最適な音量に調整することが実際上困難で
あり、従つて楽音の不自然さをなくすには未だ不
十分である。
この発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、タツチレスポンス制御を選択した時には所定
量だけ楽音の音量を自動的に減衰させることによ
り、発生される楽音に不自然な音量の変動が生じ
ないようにした電子楽器を提案しようとするもの
である。
さらにこの発明は、楽音に振幅変調効果をつけ
ている状態において、これと同時にタツチレスポ
ンス制御(アフタタツチ制御)を選択した場合に
は振幅変調の変調深さを圧縮(抑圧)することに
よりタツチレスポンス制御が強く表われるように
し、これにより楽音にタツチレスポンス効果をつ
けやすくした電子楽器を提案しようとするもので
ある。
以下図面についてこの発明の一実施例を詳述し
よう。この実施例の場合、第2図のエンベロープ
信号発生回路2を形成する部分として、第3図に
示すように、エンベロープ信号VLの現在値に対
して変化値を演算することによつてエンベロープ
信号VLを形成するエンベロープ信号形成部11
と、その演算タイミングを決める演算タイミング
設定部12と、演算に使われる目標値を設定する
目標値設定部13とを有する。
また、第2図のタツチレスポンス制御回路8を
形成する部分として、キータツチのうちのイニシ
アルタツチに対応するイニシアルタツチ制御信号
ITCを発生するイニシアルタツチ制御回路14
と、キータツチのうちのアフタタツチに対応する
アフタタツチ制御信号ATC及び振幅変調制御信
号AMCを内容とするアフタ制御信号ASを発生す
るアフタ制御回路15と、イニシアルタツチ制御
及びアフタ制御の選択時にエンベロープ信号VL
の信号レベルを所定量だけ減衰させる(これをタ
ツチオフセツトと呼ぶ)ためのタツチオフセツト
制御信号TOFを発生するタツチオフセツト制御
回路16とを有する。
エンベロープ信号形成部11は、デイジタル演
算回路25の演算動作によつて例えば第1図につ
いて上述したようにアタツク波形部W1が指数関
数的に立上り、またデイケイ波形部W2及びリリ
ース波形部W4が直線的に立下るようなエンベロ
ープ信号VLを発生させ得る。
演算回路25は演算出力信号ADを現在値デー
タとして一方の入力端Aに受けると共に変化値デ
ータ信号VDを他方の入力端Bに受け、演算指定
信号UDの内容に応じてエンベロープ信号VLに
変化値データ信号VDが加算又は減算し、その演
算結果を例えば9ビツトの並列デイジタル信号形
式のエンベロープ信号VLとしてシフトレジスタ
(1ステージ・9ビツト)26を介して出力する。
エンベロープ信号VLは上述のように演算回路
25の入力端Aにフイードバツクされると共に、
その例えば上位3ビツトが変化値切換回路27に
判断データ信号CTとして与えられる。この変化
値切換回路27は3ビツトの並列デイジタル信号
形式の判断データ信号CTの内容が「000」、
「001」、「010」、「011」……「111」(すなわち10進
数で「0」、「1」、「2」、「3」……「7」)に順
次歩進して行くごとに、8本の出力ラインl0、
l1、l2、l3……l7に変化値指定出力を順次送出す
るデコーダで構成され、これら出力ラインl0、
l1、l2、l3……l7に生じる変化値指定出力に対応
する変化値データを変化値データ発生回路28か
ら発生させるようになされている。変化値データ
発生回路28は例えば変化値データ「1」、「2」、
「4」、「8」、「16」、「32」、「64」を記憶する
ROMで構成され、出力ラインl0、l1、l2、l3、…
…l7に指定出力が得られたときステート信号ST
によつて指定されたステート応じて決まる変化値
データを内容とする変化値データ信号VDをゲー
ト回路29を介して演算回路25の入力端Bに与
える。
ここでステート信号STはステート制御回路3
0において発生される。ステート制御回路30
は、持続音系の音色が音色選択信号TCによつて
指定されたとき、第1図Bに示すようにアタツク
波形部W1を形成させる間ステート信号STをア
タツクステートS0とし、続いでデイケイ波形部
W2(ステートS11)及び持続波形部W3(ス
テートS12)を形成させる間ステート信号ST
をデイケイ−持続ステートS1とし、続いてリリ
ース波形部W4を形成させる間ステート信号ST
をリリースステートS2とし、それ以外の待機状
態では待機ステートS3とする。またこれと同時
にステート制御回路30は待機ステートS3及び
デイケイ−持続ステートS1のうち持続波形部W
3を形成する持続ステートS12に入つたタイミ
ングでゲート制御信号SUSを論理「1」にし、
その後それぞれアタツクステートS0及びリリー
スステートS2に入るタイミングでゲート制御信
号SUSを論理「0」にする。さらにステート制
御回路30はアタツクステートS0のとき演算指
定信号UDの内容を加算にし、またデイケイ−持
続ステートS1及びリリースステートS2のとき
減算にする。さらにステート制御回路30は待機
ステートS3からアタツクステートS0に入るタ
イミングでリセツト信号RSを送出する。
これに対して減衰音系の音色が音色選択信号
TCによつて指定されたとき、ステート制御回路
30はデイケイ−持続ステートS1においてデイ
ケイステートS11が終了したら持続ステートS
12をジヤンプしてリリースステートS2にする
ことにより、持続波形部W3をもたないエンベロ
ープ波形(第1図C)を形成させるようになされ
ている。
変化値データ発生回路28は、ステート信号
STがアタツクステートS0を指定したとき、そ
れぞれ出力ラインl0、l1、l2、l3……l7に変化値
指定出力が生じるごとに、第4図に示すようにそ
れぞれ10進数で「64」、「64」、「32」、「16」……
「1」を変化値データとする変化値データ信号
VDを発生する。またステート信号STがデイケ
イステートS1を指定したとき「1」を変化値デ
ータとする変化値データ信号VDを発生し、以下
同様にステート信号STがリリースステートS2、
待機ステートS3を指定したときそれぞれ「1」、
「0」を変化値とする変化値データ信号VDを発
生する。
この変化値データ信号VDは、演算タイミング
設定部12において発生されたアンドゲート31
を通じて得られる演算タイミングパルス信号CL
によつて開制御されるゲート回路29を通じて演
算回路25に与えられる。ここでアンドゲート3
1はステート制御回路30において発生されるゲ
ート制御信号SUSがインバータ32において反
転されて与えられ、持続ステートS12及び待機
ステート時ゲート制御信号SUSが論理「1」に
なることによりアンドゲート31が閉動作して演
算タイミングパルス信号CLの通過を阻止し、こ
れにより演算回路25に対して変化値データ信号
VDを供給しないようにする。
また演算回路25は演算指定信号UDの内容に
応じてその内容が加算動作を指定しているときエ
ンベロープ信号VLの現在値データに対して変化
値データ信号VDの変化値データを加算し、逆に
減算動作を指定しているとき減算する。
かくして演算回路25は、ステート信号STが
アタツクステートS0が指定している状態におい
て、演算指定信号UDによつて加算動作が指定さ
れることにより、判断データ信号CTの内容が
「000」及び「001」、「010」、「011」……「111」
(10進数で「0」、「1」、「2」、「3」……「7」

の順序で変化し、従つて9ビツトのエンベロープ
信号VL全体の内容が第4図に示すように「0」
〜「63」、「64」〜「127」、「128」〜「191」、
「192」〜「225」……「448」〜「511」の領域を
通つて行くとき、変化値データ「64」、「32」、
「16」……「1」を演算タイミングパルス信号CL
がゲート回路29に与えられるごとに加算して行
き、その結果エンベロープ信号VLの値が第5図
に示すように演算回数が増大するに従つてほぼ指
数関数的に立上ることになる。
また演算回路25は、ステート信号STがデイ
ケイ−持続ステートS1又はリリースステートS
2を指定している状態において、演算指定信号
UDによつて減算動作が指定されることにより、
常時一定値「1」の変化値データ信号VD(ライ
ンl0〜l7の変化値指定出力が切換つても変化しな
い)を演算タイミングパルス信号CLがゲート回
路29に与えられるごとに減算して行き、その結
果エンベロープ信号VLを直線的に減少させる。
さらに演算回路25は、ステート信号STがデ
イケイ−持続ステートS1又は待機ステートS3
を指定している状態において、ゲート回路29が
信号SUSに基づいて閉じたときエンベロープ信
号VLを一定値の持続レベルLS又は0レベルに維
持させる。
またエンベロープ信号VLは比較回路33にお
いて目標値設定部13から送出される目標値デー
タ信号TGと比較され、比較回路33の一致出力
CNによつてステート制御回路30を動作させ
る。この場合目標値設定部13は各ステートごと
にエンベロープ信号VLが行きつくべき最終値を
目標値データ信号TGとして送出する次の構成を
もつ。
アタツクレベル信号発生回路35は各音色ごと
に決められたアタツクレベルデータを記憶する
ROMで構成されたアタツクレベルメモリでな
り、音色選択信号TCによつて指定されたアタツ
クレベルデータを読出してアタツクレベル信号
TLとして減算回路36、加算回路37を介して
セレクタ38に与える。また持続レベル信号発生
回路39は各音色ごとに決められた持続レベルデ
ータを記憶するROMで構成された持続レベルメ
モリでなり、音色選択信号TCによつて指定され
た持続レベルデータを読出して持続レベル信号
SLとしてセレクタ38にに与える。
セレクタ38は、ステート制御回路30のステ
ート信号STを受けてデイケイ−持続ステートS
1のとき持続レベル信号SLを選択すると共に、
アタツクステートS0のときアタツクレベル信号
TLを選択し、その選択出力信号を比較回路33
に目標値信号TGとして与える。
かくして、ステートS0においてエンベロープ
信号VLが目標値信号TGの内容(アタツクレベ
ル信号TL)と一致したとき、比較回路33から
一致信号CNが送出されることにより、これをス
テート制御回路30が検出してステート信号ST
をアタツクステートS0からデイケイ−持続ステ
ートS1に切換える。またこのデイケイ−持続ス
テートS1においてエンベロープ信号VLが目標
値信号TGの内容(持続レベルSL)と一致したと
き、比較回路33から一致信号CNが送出される
ことにより、これをステート制御回路30が検出
してゲート制御信号SUSを論理「1」にして持
続ステートS12に切換える。
ゲート回路29にはアンドゲート31を通じて
演算タイミング設定部12において発生される演
算タイミングパルス信号CLが与えられる。演算
タイミング設定部12は音色に対応して演算速度
を決めるレートメモリ41を有する。レートメモ
リ41は各音色についてエンベロープ信号VLを
構成する各ステート部分の演算速度を表わすデー
タを記憶しているROMで構成され、音色選択回
路6(第2図)から与えられる音色選択信号TC
とステート制御回路30から与えられるステート
信号STとによつて現在指定されている音色及び
ステートに対応するレートデータ信号TRを読出
す。
このレートデータ信号TRは演算タイミング制
御回路44に与えられ、この演算タイミング制御
回路44はレートデータ信号TRに応じた周期を
もつパルス信号を発生し、これを演算タイミング
パルス信号CLとしてアンドゲート31に与える。
このようにしてエンベロープ信号形成部11に
おいて演算回路25の演算動作によつて形成され
たエンベロープ信号VLは加算回路45を介して
エンベロープ信号VL′として送出される。
以上の構成に加えて、タツチレスポンス制御回
路8のイニシアルタツチ制御回路14はイニシア
ルタツチ係数メモリ51を有する。このイニシア
ルタツチ係数メモリ51は音色ごとにイニシアル
タツチ制御の感度を表わすイニシアルタツチ係数
を記憶するROMで構成され、音色選択信号TC
によつて指定された音色に対応するイニシアルタ
ツチ係数を読出してこれをイニシアルタツチ係数
信号ITKとして乗算回路52に与える。乗算回
路52にはタツチ検出部9(第2図)においてキ
ーのイニシヤルタツチ操作に応じて得られるイニ
シアルタツチデータ信号ITDが与えられ、イニシ
アルタツチ係数信号ITKとの乗算出力がゲート
回路53を介してアタツクレベル信号TLの信号
ラインに介挿されている加算回路37にイニシア
ルタツチ制御信号ITCとして与えられる。ゲート
回路53には、イニシアルタツチ制御を選択する
スイツチI・SW(第2図)の操作によつて得ら
れるイニシアルタツチイネーブル信号ITEが与え
られ、かくして演奏者が必要に応じて楽音にイニ
シアルタツチ効果をつけようとするとき(スイツ
チI・SWをオンしたとき)イニシアルタツチ制
御信号ITCを送出できるようになされている。
ここで、イニシアルタツチ係数メモリ51に記
憶されているイニシアルタツチ係数データとして
は、例えば第7図に示す如く、ピアノ、ギター、
フルート、ストリングの各音色についてイニシア
ルタツチデータ信号ITDに対して4〔倍〕(12
〔dB〕)、2〔倍〕(6〔dB〕)、2〔倍〕(6〔dB〕
)、
0〔〔倍〕のレベルのイニシアルタツチ制御信号
ITCを送出できるような係数値が選定されてい
る。従つて音色選択信号TCが例えばピアノ音色
を指定したときイニシアルタツチ制御信号ITCの
レベルはイニシアルタツチデータ信号ITDのレベ
ルを12〔dB〕だけ上昇させた値になり、これによ
りイニシアルタツチ制御を最大限に強める。また
音色選択信号TCがギターまたはフルートの音色
を指定したときイニシアルタツチ制御信号ITCの
レベルはイニシアルタツチデータ信号ITDのレベ
ルを6〔dB〕だけ上昇させた値になり、これによ
り中程度の強さのイニシアルタツチ制御を行ない
得る。これに対して音色選択信号TCがストリン
グの音色を指定したときイニシアルタツチ制御信
号ITCは0レベルになり、イニシアルタツチ制御
が行なわれない状態となる。
因みに自然楽器において、発音時の演奏の強さ
に対する楽音の音量の変化範囲との関係は、ピア
ノでは音量の変化範囲(すなわちダイナミツクレ
ンジ)が広く、ギター、フルートではそれ程広く
なく、ストリングでは極端に狭い。これに近似さ
せるためこの実施例においては、イニシアルタツ
チデータ信号ITDのダイナミツクレンジは各音色
について固定とし、そして最も広い音量の変化範
囲を必要なピアノの音色の場合のイニシアルタツ
チ係数データを最大限に大きくし、また中程度の
変化範囲を必要なギター、フルートの音色の場合
のイニシアルタツチ係数データを中程度の値に
し、さらに変化範囲をほとんど必要としないスト
リングの音色の場合のイニシアルタツチ係数デー
タを「0」にする。
タツチレスポンス制御回路8のアフタ制御回路
15はアフタタツチ制御回路54及び振幅変調制
御回路55を有する。アフタタツチ制御回路54
は上述のイニシアルタツチ制御回路14と同様に
構成され、音色ごとにアフタタツチ制御の感度を
表わすアフタタツチ係数を記憶するROMで構成
されたアフタタツチ係数メモリ56を有し、これ
が音色選択信号TCによつて指定された音色に対
応するアフタタツチ係数を読出しこれをアフタタ
ツチ係数信号ATKとして乗算回路57に与える。
乗算回路57にはタツチ検出部9において例えば
キーのアフタタツチ操作に応じて得られるアフタ
タツチデータ信号ATDが与えられ、アフタタツ
チ係数信号ATKとの乗算出力がゲート回路58
を介してアフタタツチ制御信号ATCとして加算
回路59に与えられ、さらにこの加算回路59を
介してエンベロープ信号VLの信号ラインに介挿
されている加算回路45にアフタ制御信号AS(=
ATC+AMC)として与えられる。ゲート回路5
8には、アフタタツチ制御を選択するスイツチ
A・SW(第2図)の操作によつて得られるアフ
タタツチイネーブル信号ATEが与えられ、かく
して演奏者が必要に応じて楽音にアフタタツチ効
果をつけようとするとき(スイツチA・SWをオ
ンしたとき)アフタタツチ制御信号ATCを送出
できるようになされている。
ここで、アフタタツチ係数メモリ56に記憶さ
れているアフタタツチ係数データとしては、例え
ば第7図に示す如く、ピアノ、ギター、フルー
ト、ストリングの音色についてアフタタツチデー
タ信号ATDに対して0〔倍〕、0〔倍〕、4〔倍〕
(12〔dB〕)、4倍(12〔dB〕)のレベルのアフタタ
ツチ制御信号ATCを送出できるような係数値が
選定されている。従つて音色選択信号TCがフル
ート及びストリングの音色を指定したときアフタ
タツチ制御信号ATCのレベルはアフタタツチデ
ータ信号ATDのレベル12〔dB〕だけ上昇させた
値になり、これにより加算回路45から出力され
るエンベロープ信号VL′のレベルをアフタタツチ
データ信号ATDの変動に応じて広範囲に変化で
きるようにさせて、楽音音量のアフタタツチ制御
を最大限強くすることができる。また音色選択信
号TCがピアノまたはギターの音色を指定したと
きアフタタツチ制御信号ATCは0レベルになり、
このときエンベロープ信号VL′のレベルはアフタ
タツチデータ信号ATDが変化してもほとんど変
化せず、実際上アフタタツチ効果は生じない状態
が得られる。
因みに自然楽器において、発音中における演奏
の強さに対する楽音の音量の変化範囲(ダイナミ
ツクレンジ)は、フルート及びストリングでは最
大限に広く、これに対してピアノ、ギターでは極
端に狭い。これに近似させるためこの実施例にお
いては、アフタタツチデータ信号ATDのダイナ
ミツクレンジは各音色について固定とし、そして
最も広い音量の変化範囲を必要なフルート及びス
トリングの音色の場合のアフタタツチ係数データ
を最大限に大きくし、また変化範囲をほとんど必
要としないピアノ及びギターの音色の場合のアフ
タタツチ係数データを「0」にする。
また振幅変調制御回路55は、クロツク発振器
62のクロツクパルスをカウンタ63でカウント
し、そのカウント出力を波形整形回路64におい
て例えば三角波形に波形整形して変調信号ACを
得、これを乗算回路65に与える構成をもち、乗
算回路65においてゲート回路66を通じて振幅
圧縮係数メモリ67から与えられる振幅圧縮係数
信号AMKとの乗算出力を得てこれをゲート回路
68を通じて振幅変調制御信号AMCとして送出
する。この振幅変調制御信号AMCは加算回路5
9を介して加算回路45に与えられてエンベロー
プ信号VLに加算される。
ゲート回路68には制御信号として別途操作盤
に設けられた振幅変調効果選択スイツチが操作さ
れたとき又は音色選択回路6においてビブラフオ
ンなどの音色が選択されたとき論理「1」になる
振幅変調イネーブル信号AMEが与えられ、当該
モードのとき振幅変調制御信号AMCを送出でき
るようになされている。またゲート回路66には
制御信号としてアフタタツチイネーブル信号
ATEが与えられ、かくしてアフタタツチ制御を
選択していないとき乗算回路65に振幅圧縮係数
信号AMKを与えないことにより波形整形回路6
4において得られる変調信号ACをそのままゲー
ト回路68を通じて振幅変調制御信号AMCして
送出し、これにより変調信号ACの振幅値で決ま
る深さでレベルが変化するエンベロープ信号
VL′を加算回路45から送出させる。これに対し
てアフタタツチ制御を選択したとき乗算回路65
に振幅圧縮係数信号AMKを与えることにより変
調信号ACの振幅を圧縮係数信号AMKの値に対
応する値に圧縮して振幅制御信号AMCとして送
出し、これにより加算回路59から得られるアフ
タ制御信号ASの信号成分のうちアフタタツチ制
御信号ATCに対する振幅変調制御信号AMCの振
幅の比を小さくしてエンベロープ信号VL′に与え
るアフタタツチ制御の影響を相対的に大きくし、
これにより楽音におけるアフタタツチ効果を強調
するようにする。
タツチレスポンス制御回路8のタツチオフセツ
ト制御回路16は、イニシアルタツチ制御または
(及び)アフタタツチ制御が選択されたとき、ア
タツクレベル信号TL減衰を与える(TLの値を小
さくする)もので、音色ごとに減衰量を表わすタ
ツチオフセツトデータを記憶するROM構成のタ
ツチオフセツトメモリ70を有する。イニシアル
タツチ用及びアフタタツチ用オフセツトデータは
それぞれ音色選択信号TCによつて読出され、そ
れぞれイニシアルタツチイネーブル信号ITE及び
アフタタツチイネーブル信号ATEによつて制御
されるゲート回路71及び72を介して加算回路
73に与えられ、その加算出力でなるタツチオフ
セツト制御信号TOFをアタツクレベル信号TLの
信号ラインに介挿された減算回路36に減算入力
として与えられる。
ここで、タツチオフセツトメモリ70に記憶さ
れているイニシアルタツチ用オフセツトデータ
は、例えば第7図に示すように、各音色すなわち
ピアノ、ギター、フルート、ストリングについて
アタツクレベル信号発生回路35から出力される
アタツクレベル信号TLに対してそれぞれ1/4
〔倍〕(−12〔dB〕)、1/2〔倍〕(−6〔dB〕)、1/2
〔倍〕(−6〔dB〕)、0〔倍〕の減衰を与えるよう
な値に選定されている。かくして、イニシアルタ
ツチ制御が選択されたとき、加算回路37におい
てイニシアルタツチ制御回路14からイイニシア
ルタツチ制御信号ITCによつてアタツクレベル信
号TLがイニシアルタツチデータ信号ITDに対し
て12〔dB〕、6〔dB〕、6〔dB〕、0〔dB〕分だけ上
昇したとき、減算回路36においてタツチオフセ
ツト制御信号TOFによつてアタツクレベル信号
TLを当該上昇に相当した分だけ低下させ、かく
してイニシアルタツチ制御時のアタツクレベル信
号TLのレベルがイニシアルタツチ制御を選択し
ない場合の基準レベルとほぼ同じレベルを維持す
るようになる。
同様にタツチオフセツトメモリ70に記憶され
ているアフタタツチ用オフセツトデータは、例え
ば第7図に示すように、各音色すなわちピアノ、
ギター、フルート、ストリングについてアタツク
レベル信号発生回路35から出力されるアタツク
レベル信号TLに対してそれぞれ0〔倍〕、0〔倍〕、
1/4〔倍〕(−12〔dB〕)、1/4〔倍〕(−12〔dB〕)
の減衰を与えるような値に選定されている。かく
してアフタタツチ制御が選択されたとき、加算回
路45において制御回路15からのアフタタツチ
制御信号ATCによつてエンベロープ信号VL′の
レベルが0〔倍〕、0〔倍〕、12〔dB〕、12〔dB〕分
だけ上昇したとき、減算回路36においてタツチ
オフセツト制御信号TOFによつてエンベロープ
信号VLのレベルを当該上昇分だけ低下させ、か
くしてアフタタツチ制御選択時のエンベロープ信
号VL′の平均レベルがアフタタツチ制御を選択し
ない場合とほぼ同じレベルを維持するようにな
る。
ここで、アフタタツチ制御選択時に生じた音量
の変動の抑制を、アタツク波形部W1のアタツク
レベルLAをタツチオフセツトによつて減衰させ
ることにより行うのは次の理由による。すなわ
ち、第1の通常アフタタツチ制御を必要とする音
色の楽音の場合のエンベロープ波形は、そのアタ
ツク波形部W1の立上りがゆつくりしており、ア
フタタツチ制御を実際に行う時点で未だアタツク
波形部W1の立上りが続いている。従つて実際上
タツチオフセツトはこのアタツク波形部W1につ
いて行うのが有効である。また、第2のエンベロ
ープ波形において最もレベルが高くなる(換言す
れば最も音量が大きくなる)のはアタツクレベル
LAである。従つて実際上タツチオフセツトはこ
のアタツクレベルLAに対して行うのが有効であ
る。
以上の構成において、ステート制御回路30は
第8図のフローチヤートの処理手順に従つて演算
回路25を演算制御することによつて第6図B又
はCのエンベロープ信号VLを形成する。すなわ
ちステート制御回路30は、第8図のステツプ
SP1において待機ステートS3になり、続くステ
ツプSP2において論理「1」のゲート制御信号
SUSを送出してゲート回路29への演算タイミ
ングパルス信号CLの通過をアンドゲート31に
おいて阻止して演算回路25の加算、減算動作を
させないようにする。このときエンベロープ信号
VLはオール「0」レベルを維持する。ステート
制御回路30は続いてステツプSP3に移つて新た
なキーオン信号KONが論理「1」になつたか否
かを判断し、否定されれば再度ステツプSP1に戻
り、かくしてステート制御回路30は新たなキー
オン信号KONが発生するのを持ち受ける状態に
なる。
やがてステツプSP3において新たなキーオン信
号KONが論理「1」になつたことを判断すると、
ステート制御回路30は次のステツプSP4に移つ
てゲート制御信号SUSを論理「0」にすると共
に、次のステツプSP5において演算回路25に対
するリセツト信号RSを論理「1」にしてエンベ
ロープ信号VLを演算開始レベル(オール「0」
レベル)に設定する。
次のステツプSP6においてステート制御回路3
0はステート信号STをアタツクステートS0に
切換えると共に、演算回路25に対する演算指定
信号UDを論理「1」にして加算動作を指定す
る。
このとき変化値データ発生回路28は第4図に
ついて上述した変化値をもつ変化値データ信号
VDを送出し、これをゲート回路29に与えられ
る演算タイミングパルス信号CLによつて演算回
路25において加算演算させ、かくしてエンベロ
ープ信号VLがオール「0」レベルから指数関数
的に上昇してアタツク波形部W1を形成して行
く。一方ステート信号STがアタツクステートS
0になつたことにより目標値設定部13のセレク
タ38はアタツクレベル信号TLを選択してこれ
を目標値信号TGとして比較回路33に与えてエ
ンベロープ信号VLと比較させる。
次にステート制御回路30はステツプSP7に移
つてキーオン信号KONが論理「1」か否かを判
断し、肯定結果が得られれば次のステツプSP8に
移つてエンベロープ信号VLが目標値信号TG(す
なわちアタツクレベル信号TL)と等しいか又は
それ以上になつたか否かを判断する。このとき否
定結果が得られれば未だアタツクステートS0の
演算が終了していないので、ステツプSP6に戻つ
て再度ステツプSP7及びSP8の判断を実行する。
ここでステツプSP7の判断は途中でキーが離され
ていないことを確認するために実行されるもの
で、否定結果が得られると後述するステツプ
SP15にジヤンプして演算回路25をリリースス
テートS2に制御することによりエンベロープ信
号VLを直ちに消滅させる。
これに対してステツプSP8においてエンベロー
プ信号VLが目標値信号TG(すなわちアタツクレ
ベル信号TL)になつたことの肯定結果が得られ
ると、ステート制御回路30はステツプSP9に移
つて第6図の時点t11においてステート信号STを
デイケイ−持続ステートS1に切換えると共に、
演算指定信号UDを論理「0」にして減算動作を
指定させる。従つて演算回路25は変化値データ
発生回路28から到来する変化値「1」の変化値
データ信号VDをエンベロープ信号VLから減算
して行くことによりデイケイ波形部W2を形成し
て行く。このときセレクタ36はステート信号
STによつて持続レベル信号SLを目標値信号TG
として比較回路33に与える。
続いてステート制御回路30は次のステツプ
SP10に移つてキーオン信号KONが論理「1」か
否か(従つてキーが途中で離されたか否か)を判
断し、肯定結果が得られれば次のステツプSP11
に移つてエンベロープ信号VLが目標値信号TG
(すなわち持続レベル信号SL)と等しいか又はそ
れ以下になつたか否かを判断する。否定結果が得
られればステート制御回路30は再度ステツプ
SP9に戻つてステツプSP10及びSP11の判断を繰
返す。ここでステツプSP10において否定結果が
得られればキーが離されているので後述するステ
ツプSP15にジヤンプしてエンベロープ信号VLを
直ちに消滅させる。
これに対してステツプSP11において肯定結果
が得られると、次のステツプSP12においてステ
ート制御回路30は音色選択信号TCによつて指
定されたエンベロープ波形モードが持続音形であ
るか又は減衰音形であるかを判断し、持続音形エ
ンベロープが指定されているときは次のステツプ
SP13に移つてゲート制御信号SUSを論理「1」
にしてゲート回路29における変化値データ信号
VDの通過を阻止することによりエンベロープ信
号VLを変化させないようにし、かくして第6図
の時点t12において持続波形部W3を形成させる。
このときステート制御回路30は次のステツプ
SP14においてキーオン信号KONが論理「1」か
否かを判断し、肯定されれば再度ステツプSP14
に戻ることによりキーが離されるのを待つ。
やがてステツプSP14において否定結果が得ら
れればステート制御回路30は次のステツプ
SP15に移つてステート信号STをリリースステー
トS2に切換えることにより、変化値データ発生
回路28から変化値「1」の変化値データ信号
VDを送出させると共に、演算指定信号UDを論
理「0」にセツトする。そして次のステツプ
SP16に移り、ゲート制御信号SUSを論理「0」
にしてゲート回路29に対して演算タイミングパ
ルス信号CLを与えることにより、演算回路25
によつてエンベロープ信号VLを変化値「1」づ
つ減少変化させて行き、かくして第6図の時点
t13においてリリース波形部W4を形成開始させ
る。
続いてステート制御回路30はステツプSP17
に移つてリリースエンド検出回路34の検出信号
REに基づいてエンベロープ信号VLがオール
「0」になつたか否かを判断する。ここでリリー
スエンド検出回路34は9入力ノア回路でなり、
並列9ビツトのエンベロープ信号VLを受けてこ
れがオール「0」になつたとき論理「1」になる
リリースエンド検出信号REを送出する。ステツ
プSP17において否定結果が得られれば再びステ
ツプSP15に戻つてステツプSP15、SP16、SP17
の処理を繰返し実行し、かくしてエンベロープ信
号VLがオール「0」レベルまで低下して行くの
を待つ。やがてステツプSP17において肯定結果
が得られると、ステート制御回路30はエンベロ
ープ信号VLのリリースが済んでエンベロープ波
形の発生動作が終了したと判断して第6図の時点
t14において上述のステツプSP1の待機状態に戻
る。
このようにして第6図Bに示すような持続音形
のエンベロープ波形のエンベロープ信号VLが演
算回路25において形成され、これが加算回路4
5を通じてエンベロープ信号VL′として送出され
る。
これに対してステツプSP12のエンベロープ波
形モードの判断結果が減衰音形であれば、ステー
ト制御回路30はステツプSP13及びSP14をジヤ
ンプしてステツプSP15に移り、これによりステ
ツプSP13及びSP14における持続波形部W3の形
成動作をせずに直ちにリリースステートS2に入
り、その結果第6図Cに示すような減衰音形のエ
ンベロープ信号VLを演算回路25から得ること
ができる。
このように第3図の構成によれば、演算回路2
5から、オール「0」レベルからアタツクレベル
LA,TLまでアタツク波形部W1が立上り、続い
てアタツクレベルLA,TLから持続レベルLS,
SLまでデイケイ波形部W2が立下つた後この持
続レベルLS,SLの持続波形部W3が持続し、続
いて持続レベルLS,SLからオール「0」レベル
までリリース波形部W4が立下る第6図Bに示す
ような持続音形のエンベロープ信号VL,VL′を
得ることができ、又はそのうち持続波形部W3を
もたない第6図Cに示すような減衰音形のエンベ
ロープ信号VL,VL′を得ることができる。
このようにエンベロープ信号VL,VL′を形成
するに当つて、演奏者がイニシアルタツチ制御、
アフタタツチ制御、振幅変調モードのいずれも選
択せず、また音色としてビブラフオンの選択もし
ていないとき、タツチレスポンス制御回路8はイ
ニシアルタツチ制御信号ITC、アフタタツチ制御
信号ATC、タツチオフセツト制御信号TOFを発
生せず、従つてアタツク波形部W1のアタツクレ
ベルLAはアタツクレベル信号発生回路35から
読出されたアタツクレベル信号TLに基づいたも
のになり、このとき楽音にはタツチレスポンス効
果は生じない。
このような状態において、音色選択回路6にお
いて例えばピアノの音色を選択し、かつスイツチ
I・SWをオンしてイニシアルタツチ制御を選択
すると、イニシアルタツチイネーブル信号ITEが
論理「1」になる。この状態でキーが押された時
発生されるイニシアルタツチデータ信号ITDの値
がイニシアルタツチ制御回路14の乗算回路52
でイニシアルタツチ係数信号ITKによつて最大
限の感度に調整されてイニシアルタツチ制御信号
ITCとして加算回路37に与えられる。これと同
時にタツチオフセツト制御回路16においてタツ
チオフセツトメモリ70からゲート71を介して
読出されたイニシアルタツチ用タツチオフセツト
データ(最大限の感度に対応して大きい値をも
つ)に基づくタツチオフセツト制御信号TOFが
減算回路36に与えられることにより、アタツク
レベル信号TLがタツチオフセツト制御信号SOF
の分だけ低いレベルに低減される。
かくして、アタツクレベル信号TLはイニシア
ルタツチ制御回路14から与えられるイニシアル
タツチ制御信号ITCによつてその平均レベルに相
当する量だけレベルが上昇しようとするが、これ
に相当する量だけタツチオフセツト制御信号
TOFによつてアタツクレベル信号TLが減衰さ
れ、従つてアタツクレベル信号TLの基準レベル
はほぼイニシアルタツチ制御が選択されていない
場合の値に抑制される。しかも、このときイニシ
アルタツチデータ信号ITDに対して最大限の感度
調整がイニシアルタツチ係数信号ITKによつて
行われることにより、キーのイニシアルタツチ操
作の強弱に対するイニシアルタツチ制御信号ITC
の変動幅すなわちダイナミツクレンジはかなり広
くなる。これによりアタツクレベル信号TLの値
従つてエンベロープ信号VL′のアタツク波形部W
1のアタツクレベルLAはキーのイニシアルタツ
チ操作の微妙な差異をも実用上十分に表現できる
ものになる。
このようにして、楽音の音量を、イニシアルタ
ツチ制御を選択しないときに比べ極端に増大させ
ることなく、かつ広いダイナミツクレンジをもつ
ピアノに近似したイニシアルタツチ効果を楽音に
つけることができる。
次に、音色選択回路6において例えばストリン
グの音色を選択し、かつスイツチA・SWをオン
してアフタタツチ制御を選択すると、アフタタツ
チイネーブル信号ATEが論理「1」になる。こ
の状態でキーを操作することにより発生されるア
フタタツチデータ信号ATDの値がアフタタツチ
制御回路54の乗算回路57でアフタタツチ係数
信号ATKによつて最大限の感度に調整されてア
フタ制御信号ASとして加算回路59を介して加
算回路45に与えられる。これと同時にタツチオ
フセツト制御回路16においてタツチオフセツト
メモリ70から読出されたアフタタツチ用タツチ
オフセツトデータ(最大感度に対応して大きい値
をもつ)に基づくタツチオフセツト制御信号
TOFがゲート72を介して減算回路36に与え
られることにより、アタツクレベル信号TLがタ
ツチオフセツト制御信号TOFの分だけ低いレベ
ルに低減される。
かくしてエンベロープ信号VLは加算回路45
においてアフタ制御信号ASが加算されることに
よりそのレベルが上昇するが、エンベロープ信号
VLのうちアタツク波形部W1のアタツクレベル
LAはタツチオフセツト制御回路16においてア
フタタツチ制御信号ATCの平均レベルに相当す
る量だけ低減され、従つてこの場合もアタツクレ
ベル信号TLのレベルはほぼアフタタツチ制御が
選択されない場合の値に抑制される。従つて楽音
の最大音量が抑制されることにより、実質上アフ
タタツチ制御を選択したことに基づく音量の変動
を抑さえることができる。一方、この場合アフタ
タツチデータ信号ATDに対して最大限の感度調
整がアフタタツチ係数信号ATKによつて行われ
ることにより、キーのアフタタツチ操作の強弱に
対するアフタタツチ制御信号ATCの変動幅すな
わちダイナミツクレンジが広くなる。従つて、エ
ンベロープ信号VL′のアタツク波形部W1以後の
波形部によつてキーのアフタタツチ操作の微妙な
差異をも実用上十分に表現できることになる。
次に、音色選択回路6において例えばフルート
の音色を選択してキーのイニシアルタツチ操作を
中程度に行うと共にキーのアフタタツチ操作を最
大限に行つた場合は、上述の場合と同様にイニシ
アルタツチ制御回路14及びアフタタツチ制御回
路54が動作すると共に、そのイニシアルタツチ
制御信号ITC及びアフタタツチ制御信号ATCを
加算することによる音量の変動を、タツチオフセ
ツト制御回路16においてタツチオフセツトメモ
リ70から読出されるイニシアルタツチ用及びア
フタタツチ用のタツチオフセツトデータに基づい
て得られるタツチオフセツト制御信号TOFをア
タツクレベル信号TLから減算することによつて、
有効抑制することができる。
次に、音色選択回路6においてビブラフオンの
音色を選択し、又は振幅変調効果選択スイツチを
操作して振幅変調モードを指定したとき振幅変調
制御回路55から振幅変調制御信号AMCが送出
され、これにより楽音の音量を波形整形回路64
から得られる変調信号ACの変化に応じて変化さ
せる効果を得ることができる。これと同時にアフ
タタツチ制御を指定すると、変調信号ACの振幅
を振幅圧縮係数信号AMKによつて圧縮すること
により楽音の音量の変化に対する振幅変調制御信
号AMCの影響を小さくする。このときアフタタ
ツチ制御回路54は上述の場合と同様にしてアフ
タタツチデータ信号ATDに基づいてアフタタツ
チ制御信号ATCを送出し、かくしてエンベロー
プ信号VL′にアフタタツチ効果を与える。
このように振幅変調モードとアフタタツチ制御
とを同時に指定した場合は、振幅変調効果を抑え
てアフタタツチ効果を強調させるようにしたこと
により、演奏者が必要に応じて発音中の楽音を大
きい自由度で制御することができる。
なお、上述においては、タツチオフセツト制御
回路16において得たイニシアルタツチ用及びア
フタタツチ用オフセツト信号ITO及びATOに基
づいてこれをアタツクレベル信号TLから減算す
るように構成したが、これに代え、イニシアルタ
ツチ用及びアフタタツチ用オフセツト信号ITO及
びATOの両方又は一方をエンベロープ信号VL,
VL′から減算してエンベロープ波形全体のレベル
を低減させるようにしても良い。
また、上述においては、タツチオフセツト制御
回路16のタツチオフセツト制御信号TOFによ
つてアタツクレベル信号TLのレベルを低減させ
るために減算回路36を用いたが、要はアタツク
レベル信号TLをタツチオフセツト制御信号TOF
によつて減衰させる減衰手段を用いれば良い。
さらに、上述においては、イニシアルタツチ制
御回路14及びアフタタツチ制御回路54におい
てイニシアルタツチデータ信号ITD及びアフタタ
ツチデータ信号ATDに対して与えた倍率と同じ
倍率のタツチオフセツト制御信号TOFをタツチ
オフセツト制御回路16において発生するように
したが、倍率は必らずしも同一である必要はな
く、要は各音色におけけるタツチレスポンス制御
のダイナミツクレンジの大きさと、タツチ制御の
結果楽音に生ずる音量の変動とを考え合せてそれ
ぞれ個別的に決めれば良い。
さらに、上述においては、アフタタツチ制御に
基づく音量の変動を、アタツクレベル信号TLを
タツチオフセツト制御信号TOFによつて減衰さ
せることにより補正するようにしたが、これに加
えて又はこれに代えて持続レベル信号発生回路3
9の持続レベル信号SLをタツチオフセツト制御
信号TOFによつて減衰させるようにしても良い。
さらに、上述においては、イニシアルタツチ又
はアフタタツチに基づきエンベロープ信号VL′を
制御することによつて楽音の音量制御を行うよう
にしたが、これに代え、楽音信号発生回路3の出
力側に音量制御回路および音量減衰回路を設け、
この音量制御回路をイニシアルタツチ制御信号
ITC又はアフタタツチ制御信号ATCによつて制
御すると共に、音量減衰回路をタツチオフセツト
制御信号TOFによつて制御するようにしても良
い。
さらに、上述においては、イニシアルタツチ制
御およびアフタタツチ制御の選択をスイツチI・
SWおよびA・SWにより行うようにしたが、こ
れに代え、音色選択回路6における音色選択に対
応してイニシアルタツチ制御またはアフタタツチ
制御を自動的に選択指定するようにしてもよい。
すなわち、音色選択回路6において例えばピアノ
の音色が選択されたときにはこれに対応してイニ
シアルタツチ制御を選択すべくイニシアルタツチ
イネーブル信号ITEを論理「1」に自動設定し、
またストリングの音色が選択されたときにはこれ
に対応してアフタタツチ制御を選択すべくアフタ
タツチイネーブル信号ATEを論理「1」に自動
設定するものである。このためには、音色選択回
路6から出力される音色選択信号TCに基づきイ
ニシアルタツチイネーブル信号ITE、アフタタツ
チイネーブル信号ATEさらには振幅変調イネー
ブル信号AMEを形成するようにするものである。
以上のようにこの発明によれば、楽音音量のタ
ツチレスポンス制御(イニシアルタツチ制御また
はアフタタツチ制御)を選択したとき、これに応
じて楽音の音量の平均レベルを自動的に低減させ
るようにしたことにより、タツチ制御を選択した
ときと選択しないときの楽音音量の変動を容易に
抑えることができる。
またこの発明によれば、楽音を振幅変調制御し
ているときこれと同時にタツチレスポンス制御が
選択されたとき、振幅変調度を自動的に圧縮する
ようにしたことによりタツチレスポンス効果を強
調でき、かくしてキーのタツチによる楽音制御の
自由度を一段と拡大できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は発生すべきエンベロープ波形を示す信
号波形図、第2図は電子楽器の概要構成を示すブ
ロツク図、第3図はこの発明による電子楽器のタ
ツチレスポンス制御回路の一実施例を示すブロツ
ク図、第4図は各波形部の演算に用いる変化値デ
ータの説明に供する図表、第5図はアタツク波形
部の演算の様子を示す信号波形図、第6図は発生
されるエンベロープ信号の説明に供する信号波形
図、第7図はオフセツトデータ及びタツチ係数デ
ータの内容の一例を示す図表、第8図は第3図の
動作の説明に供するフローチヤートである。 1……楽音信号発生部、2……エンベロープ信
号発生回路、3……楽音信号発生回路、4……鍵
盤、5……押鍵検出回路、6……音色選択回路、
7……サウンドシステム、8……タツチレスポン
ス制御回路、9……タツチ検出部、11……エン
ベロープ信号形成部、12……演算タイミング設
定部、13……目標値設定部、14……イニシア
ルタツチ制御回路、15……アフタ制御回路、1
6……タツチオフセツト制御回路、51……イニ
シアルタツチ係数メモリ、54……アフタタツチ
制御回路、56……アフタタツチ係数メモリ、5
5……振幅変調制御回路、67……振幅圧縮係数
メモリ、70……タツチオフセツトメモリ、I・
SW……イニシアルタツチ制御選択スイツチ、
A・SW……アフタタツチ制御選択スイツチ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a) 鍵盤と、 (b) 上記鍵盤で押圧されたキーに対応する楽音を
    発生する楽音発生手段と、 (c) 上記鍵盤で押圧されたキーのタツチを検出し
    てタツチ情報を出力するタツチ検出手段と、 (d) タツチレスポンス制御機能を選択指定する選
    択手段と、 (e) 上記選択手段においてタツチレスポンス制御
    機能が選択指定されたとき上記タツチ情報に基
    づいて上記楽音発生手段から発生される楽音の
    音量を制御する音量制御手段と、 (f) 上記選択手段においてタツチレスポンス制御
    機能が選択指定されたとき上記楽音発生手段か
    ら発生される楽音の音量を所定レベルに減衰さ
    せる音量減衰手段と を具えることを特徴とする電子楽器。 2 上記音量減衰手段は、上記楽音発生手段から
    発生される楽音の音色に対応して音量減衰量を決
    めるようにしてなる特許請求の範囲第1項に記載
    の電子楽器。 3 上記楽音発生手段は楽音の振幅エンベロープ
    を設定するエンベロープ波形を発生する手段を有
    し、上記音量制御手段および上記音量減衰手段は
    上記エンベロープ波形のレベルを制御するように
    してなる特許請求の範囲第1項または第2項に記
    載の電子楽器。 4 上記音量制御手段および上記音量減衰手段は
    上記エンベロープ波形のピークレベルを制御する
    ようにしてなる特許請求の範囲第3項に記載の電
    子楽器。 5 (a) 鍵盤と、 (b) 上記鍵盤で押圧されたキーに対応する楽音を
    発生する楽音発生手段と、 (c) 上記鍵盤で押圧されたキーのタツチを検出し
    てタツチ情報を出力するタツチ検出手段と、 (d) タツチレスポンス制御機能を選択指定する選
    択手段と、 (e) 上記選択手段においてタツチレスポンス制御
    機能が選択指定されたとき上記タツチ情報に基
    づいて上記楽音発生手段から発生される楽音の
    音量を制御する音量制御手段と、 (f) 上記楽音発生手段から発生される楽音の音量
    を周期的に変調して振幅変調効果を付与する振
    幅変調手段と、 (g) 上記選択手段においてタツチレスポンス制御
    機能が選択指定されたとき上記振幅変調手段に
    よる楽音の振幅変調の深さを抑圧する変調深さ
    制御手段と を具えることを特徴とする電子楽器。
JP57222884A 1982-12-21 1982-12-21 電子楽器 Granted JPS59113493A (ja)

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